説明

靴に装着して用いる通報装置、靴に装着して用いる通報装置を搭載した靴、および通報システム。

【課題】靴を履いた人物が通報条件を満たす位置に到達したときに通報を行うこと。
【解決手段】靴に装着して用いる通報装置100は、人物による靴の着脱を検出する着脱検出手段と、靴を履いた人物の位置を検出する位置検出手段と、通信網を介して外部機器と通信する通信手段と、位置検出手段による検出結果、および着脱検出手段による検出結果の少なくとも一方に基づいて、外部機器への通報条件を満たしたか否かを判定する判定手段と、判定手段によって通報条件を満たしたと判定されたときに、通信手段を制御して、あらかじめ通報先として登録された外部機器(以下、「通報先外部機器」と呼ぶ)に通報を行う通報手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴に装着して用いる通報装置、靴に装着して用いる通報装置を搭載した靴、および通報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
次のような徘徊予防装置が知られている。この徘徊予防装置は、通報対象者の位置を測定し、通報対象者があらかじめ登録された自宅から一定距離だけ離れたときに、通報対象者の位置を探索者に通知する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−357268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の徘徊予防装置では、探索者は、通報対象者が自宅から一定距離だけ離れるまで通知を受けることができないため、通報対象者が外出をするか否か、また無事に帰宅した否かについて通知を受けることはできなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による靴に装着して用いる通報装置は、人物による靴の着脱を検出する着脱検出手段と、靴を履いた人物の位置を検出する位置検出手段と、通信網を介して外部機器と通信する通信手段と、位置検出手段による検出結果、および着脱検出手段による検出結果の少なくとも一方に基づいて、外部機器への通報条件を満たしたか否かを判定する判定手段と、判定手段によって通報条件を満たしたと判定されたときに、通信手段を制御して、あらかじめ通報先として登録された外部機器(以下、「通報先外部機器」と呼ぶ)に通報を行う通報手段とを備えることを特徴とする。
本発明による靴は、上記靴に装着して用いる通報装置を搭載したことを特徴とする。
本発明による通報システムは、上記靴に装着して用いる通報装置を搭載した靴と、上記外部機器とを通信網を介して接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、靴の脱着の検出結果も加味して通報条件を満たしたか否かを判定するため、人物が外出のために靴を履いたタイミング、及び人物が帰宅して靴を脱いだタイミングでの通報も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】通報装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】通報装置の靴への装着例を示す図である。
【図3】通報装置を収納する部材の開口部を示す図である。
【図4】マット状の充電装置を用いたバッテリの充電例を模式的に示す図である。
【図5】通報装置を用いた通報システムの概念図である。
【図6】通報処理の流れを示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本実施の形態における靴に装着して用いる通報装置の一実施の形態の構成を示すブロック図である。靴に装着して用いる通報装置(以下「通報装置」と呼ぶ)100は、GPS(Global Positioning System)モジュール101と、通信モジュール102と、制御装置103と、着脱検出センサ104と、バッテリ105とを備えている。
【0009】
GPSモジュール101は、GPS衛星と通信を行って、GPS衛星から現在位置を特定するための測位情報を受信するためのモジュールであり、GPS衛星と通信を行うためのアンテナや制御回路等が含まれる。
【0010】
通信モジュール102は、例えば、携帯電話やPHS(Personal Handy−Phone System)等の既設の通信回線網へ接続して通信を行うためのモジュールであり、アンテナや制御回路等が含まれる。
【0011】
制御装置103は、CPU、メモリ、およびその他の周辺回路によって構成され、通報装置100の全体を制御する。なお、制御装置103を構成するメモリは、例えばSDRAM等の揮発性のメモリやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリを含む。揮発性のメモリは、CPUがプログラム実行時にプログラムを展開するためのワークメモリや、データを一時的に記録するためのバッファメモリとして使用される。また、不揮発性のメモリには、通報装置100を動作させるためのファームウェアや種々のアプリケーションを動作させるためのソフトウェアのプログラムデータが記録される。本実施の形態では、制御装置103として、例えば、CPU,およびRAMやROM、EEPROMといった半導体メモリを組み込んだICチップが用いられる。
【0012】
着脱検出センサ104は、靴の所有者による靴の着脱を検出するためのセンサである。着脱検出センサ104としては、例えば、人物が靴を履いた時に足の体温を検出することにより靴の着脱を検出する温度センサや、人物が靴を履いたときに、足の一部が接触したことを検出することにより靴の着脱を検出するタッチセンサ等が用いられる。
【0013】
バッテリ105は、通報装置100を駆動させるために電力を供給する。バッテリ105としては、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの公知の充電可能な蓄電池が用いられる。本実施の形態では、図4で後述するように、バッテリ105に非接触充電用のコイルを搭載して、通報装置100を装着した靴をマット状の充電装置の上に乗せている間は、通報装置100のバッテリ105を充電できるようにする。
【0014】
図2は、本実施の形態における通報装置100を靴に装着した場合の一例を示す図である。なお、図2に示す装着例は一例であり、他の方法で通報装置100を靴に装着してもよい。なお、図2においては、靴のつま先側から見た状態を正面として、右側面、左側面という言葉を用いる。
【0015】
図2(a)は、右足用の靴の右側面を模式的に示した図である。また、図2(b)は、右足用の靴の左側面を模式的に示した図である。図2(a)、(b)に示すように、通報装置100は、靴2aの足の甲を覆う部材2bに設けられた収納スペースに着脱可能に収納される。部材2bの裏面には、図3に示すように、通報装置100を挿入するための開口部3aが設けられており、この開口部3aから通報装置100を出し入れすることができる構成となっている。このため、本実施の形態における通報装置100は、部材2b内の収納スペースに収まるように小型化されている。例えば、通報装置100は、構成部材を薄板形状のプラスチックケース等に格納した形態とすることが好ましい。また、雨天時の使用なども考慮して、通報装置100や部材2bに防水加工を施しておくことが好ましい。なお、本実施の形態では、通報装置100を右足用の靴2aに搭載する例について説明するが、左足用の靴に搭載してもよい。
【0016】
部材2bは、靴2aへの足の固定部材としても用いられ、図2(a)に示すように、裏面に取り付けられたマジックテープ(登録商標)2cを用いて固定することができる。靴2aの所有者は、部材2bのマジックテープ(登録商標)2cを外すことにより、履き口に足を入れやすくすることができ、靴2aを履いた後は、部材2bをマジックテープ(登録商標)2cで固定することにより、足を靴2aに固定して、靴2aが脱げるのを防ぐことができる。
【0017】
また、部材2bは、図2(b)に示すようにファスナー2dにより着脱可能となっており、収納スペースに通報装置100を収納したまま、靴2aから取り外すことができる。これにより、所有者が靴2aを買い替えたときに、部材2bを古い靴2aから外して新しい靴2aに取り付けることにより、新しい靴2aでも容易に通報装置100を利用することができる。
【0018】
本実施の形態では、通報装置100を外出時に所在確認を可能にすることが望まれる人物、例えば痴呆症の人、徘徊の危険性がある人、知的障害者、老人、子供、幼児といった通報対象者の靴に装着して用いる。この場合、図2に示したように、通報装置100を靴2aに搭載すれば、通報対象者は外出時に必ず通報装置100を身に着けることになるというメリットがある。すなわち、通報装置100を首にかけて持ち出したり、ポケットやバッグに入れて持ち出すようにした場合には、通報対象者が通報装置100を忘れて外出してしまう可能性がある。しかしながら、靴2aは外出時に必ず履くものであるため、通報装置100を靴2aに搭載しておけば、通報対象者は、外出時には常に通報装置100を身に着けて行動することになる。
【0019】
図4は、上述したマット状の充電装置の上に通報装置100を搭載した靴2aを載置してバッテリ105の充電を行っている状態を模式的に示した図である。マット状の充電装置4aは、例えば、靴2aの所有者の家の玄関に置かれ、所有者は、帰宅時に靴2aを充電装置4aの上に置くことにより、自宅にいる間にバッテリ105の充電を行うことができる。
【0020】
図5は、本実施の形態における通報装置100を用いた通報システムの概念図である。通報システム10は、通報装置100と、通報先端末200と、GPS衛星300とで構成される。以下、図5に示す通報システム10における通報装置100の処理について説明する。なお、図5においては、通信網は例えば携帯電話網であり、通信モジュール102は、該携帯電話網を介して、通報先端末200と通信を行うものとする。また、通報端末200は、例えば、携帯電話網に接続可能な携帯電話やスマートフォン、携帯電話網に接続可能な通信モジュールを備えた情報機器、例えば携帯情報端末やパソコン等が用いられる。通報対象者が老人である場合には、ケアマネージャー、ホームヘルパー、家族、同居の介護者、介護施設の担当者等が所有する携帯電話等が通報端末200となる。また、通報対象者が子供や幼児である場合には、保護者、幼稚園や学校の先生等が所有する携帯電話等が通報端末200となる。
【0021】
通報装置100の通信モジュール102や通報先端末200には、携帯電話網を介して互いに通信を行うために、それぞれを特定するための固有の識別子、例えばID番号が付与されている。通報装置100の通信モジュール102と通報先端末200は、互いにID番号を用いて通信相手を特定することにより、相互に通信を行うことができる。すなわち、通報装置100、および通報先端末200のそれぞれに、通信相手とするID番号をあらかじめ登録しておき、通信時には、登録されているID番号の機器を通信先として特定して通信を行う。
【0022】
本実施の形態では、制御装置103は、あらかじめ設定されている通報条件を満たしたと判定したときに、通信モジュール102を介して通信網に接続し、通報先端末200へその旨を通報する。このために、制御装置103が備えるフラッシュメモリには、あらかじめ通報先端末200を特定するために必要な通報先端末200のID番号が記録されている。制御装置103は、フラッシュメモリからID番号を読み出して通報先端末200のID番号を特定した上で、通信モジュール102を制御して特定したID番号の通報先端末200宛てに通報を行う。
【0023】
このときの通報内容には、例えば、どのような通報条件に該当したことにより通報が行われたのかを示す情報や通報対象者の現在位置情報等が含まれる。なお、本実施の形態では、制御装置103は、以下の通報条件(A)〜(F)のいずれかを満たしたときに、通報条件を満たしたと判定して、通報先端末200への通報を行うものとする。
【0024】
(A)通報対象者が外出するとき
制御装置103は、着脱検出センサ104からの検出に基づいて、通報対象者が靴2aを履いたことを検出したときに通報条件を満たしたと判定する。人は外出するときには必ず靴2aを履くことから、この場合は、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、通報対象者が外出することを通信網を介して通報先端末200へ通報する。これにより、通報端末200の所有者は、通報対象者が外出することを把握することができる。
【0025】
(B)通報対象者が帰宅したとき
制御装置103は、着脱検出センサ104からの検出に基づいて、通報対象者が靴2aを脱いだことを検出し、その場所が自宅であることを検出したときに通報条件を満たしたと判定する。通報対象者が自宅で靴2aを脱いだ場合は、通報対象者が帰宅したことを意味することから、この場合は、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、通報対象者が帰宅したことを通信網を介して通報先端末200へ通報する。これにより、通報端末200の所有者は、通報対象者が無事に帰宅したことを把握して安心することができる。
【0026】
なお、制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ場所が自宅であるか否かは次のように判定する。制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだことを検出したときの現在位置をGPSモジュール101からの出力に基づいて特定する。通報対象者の自宅の位置は、あらかじめ登録されてフラッシュメモリに記録されており、制御装置103は、特定した現在地があらかじめ登録された自宅の位置に対応する位置である場合には、通報対象者が靴2aを脱いだ場所は自宅であると判定する。
【0027】
あるいは、図4に示したマット状の充電装置4aは、自宅の玄関に置かれることが一般的であることを考慮して、制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ後に、図4に示したマット状の充電装置4aの上に靴2aが置かれることにより、バッテリ105の充電が開始されたときに、通報対象者が靴2aを脱いだ場所は自宅であると判定するようにしてもよい。この方法によれば、自宅の玄関がGPS衛星300と通信が困難な環境にある場合でも、制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ場所が自宅であるか否かを判定することが可能となる。
【0028】
(C)通報対象者が長時間靴を履いていないとき
制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだときから不図示のタイマによる計時を開始する。そして、制御装置103は、通報対象者が靴2aを履いたことが所定時間、例えば3日間以上検出されないときには、通報条件を満たしたと判定する。通報対象者が靴2aを所定時間以上履いていないときは、通報対象者が長時間外出していないことを意味することから、この場合は、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、通報対象者が長時間外出していないことを通信網を介して通報先端末200へ通報する。これにより、通報端末200の所有者は、通報対象者が病気等により外出できない可能性があることを早期に把握して、通報対象者の状況を確認するなどの対応を行うことができる。
【0029】
(D)通報対象者があらかじめ設定された通報地点に到達したとき
制御装置103は、通報対象者が靴2aを履いている間は、GPSモジュール101からの出力に基づいて、一定時間ごと、例えば1分ごとに現在位置を特定する。そして、制御装置103は、靴2aを履いた通報対象者の現在位置が、あらかじめ設定された通報地点に到達したと判定したときに、通報条件を満たしたと判定する。通報地点としては、例えば、自宅から所定距離以上離れた地点、立ち入ることが危険な場所まで所定距離以内の地点が設定される。
【0030】
具体的には、制御装置103は、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置と、あらかじめ登録された自宅位置との間の距離を算出し、靴2aを履いた通報対象者が自宅から所定距離以上、例えば2km以上離れた地点に到達したときに通報地点に到達したと判定して通報先端末200へ通報を行う。これにより、通報先端末200の所有者は、通報対象者が自宅から遠く離れた地点へ到達してしまったことを把握することができるため、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、危険を回避するための措置をあらかじめ講じることができる。
【0031】
また、制御装置103は、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置と、あらかじめ登録された立ち入ることが危険な場所との間の距離を算出し、靴2aを履いた通報対象者が立ち入ることが危険な場所まで所定距離以内、例えば1km以内の地点に接近したときに通報地点に到達したと判定して通報先端末200へ通報を行う。これにより、通報先端末200の所有者は、通報対象者が立ち入ることが危険な場所に接近していることを把握することができるため、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、危険を回避するための措置をあらかじめ講じることができる。なお、立ち入ることが危険な場所としては、例えば、交通量が多い幹線道路、高速道路、河川などの一般的に通報対象者が立ち入ってしまうと危険が伴う場所があらかじめ設定されて、フラッシュメモリに記録されている。特に、近年は、高速道路に迷い込んで事故にあったり保護されたりする老人が増加していることから、これを事前に回避するためにも当該通知条件を設定するメリットがある。
【0032】
(E)通報対象者が長時間靴を装着しているとき
制御装置103は、通報対象者が靴2aを履いたときから不図示のタイマによる計時を開始する。そして、制御装置103は、通報対象者が靴2aを装着してからの時間が所定時間、例えば3時間以上経過したときには、通報条件を満たしたと判定する。通報対象者が靴2aを所定時間以上装着しているときは、通報対象者が長時間外出していることを意味することから、この場合は、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、通報対象者が長時間帰宅していないことを通信網を介して通報先端末200へ通報する。これにより、通報端末200の所有者は、通報対象者が自宅への帰り道がわからない、外出先で事故に巻き込まれた等の理由により帰宅できない可能性があることを早期に把握して、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、事態の悪化を防ぐための措置を早期に講じることができる。また、痴呆症の老人は、疲れを感じない傾向があるため長時間歩き続けてしまう可能性がある。このような場合に家族等が長時間の外出を早期に知るためにも当該通知条件を設定するメリットがある。
【0033】
(F)通報先端末200から現在位置の問い合わせがあったとき
本実施の形態では、通報先端末200の所有者は、通報対象者の靴2aに装着されている通報装置100に対して、現在位置の問い合わせを行うことができる。制御装置103は、通信モジュール102を介して通報先端末200からの現在位置の問い合わせを受け付ける。そして、制御装置103は、通報先端末200から現在位置の問い合わせがあったことを検出した場合に、通報条件を満たしたと判定する。この場合、制御装置103は、通信モジュール102を制御して通信網に接続し、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置を通報先端末200へ通報する。これにより、通報先端末200の所有者は、通報対象者がいなくなったことに気付いたときや通報対象者の居場所が気になるときには、いつでも現在位置の問い合わせを行うことができる。
【0034】
このように、通報条件(A)〜(F)のいずれかを満たしたと判定したときに、通報先端末200へどの通報条件を満たしたかを示す情報や通報対象者の現在位置情報を通報するようにすれば、通報先端末200の所有者の介護負担を減らすことが可能となる。また、老人、子供、幼児の安全を確保することが可能となる。
【0035】
図6は、本実施の形態における通報処理の流れを示すフローチャートである。図6に示す処理は、通報装置100の電源がオンされると起動するプログラムとして、制御装置103によって実行される。通報装置100の電源は、通報装置100にバッテリ105が装着されることによりオンされる。あるいは、不図示の電源スイッチが操作されることによりオンされるようにしてもよい。
【0036】
ステップS10において、制御装置103は、着脱検出センサ104からの検出に基づいて、通報対象者が靴2aを履いたことを検出したか否か、すなわち、上述した通報条件(A)を満たしたか否かを判断する。ステップS10で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置、および通報対象者が外出することを通信網を介して通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS10で否定判断した場合には、ステップS20へ進む。
【0037】
ステップS20では、制御装置103は、不図示のタイマによって計時される通報対象者が靴2aを脱いでからの時間が所定時間以上経過しているか、すなわち上述した通報条件(C)を満たしたか否かを判断する。ステップS20で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置、および通報対象者が長時間外出していないことを通信網を介して通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS20で否定判断した場合には、ステップS30へ進む。
【0038】
ステップS30では、制御装置103は、GPSモジュール101からの出力に基づいて、報対象者の現在位置が、上述した通報地点に到達したか否か、すなわち上述した通報条件(D)を満たしたか否かを判断する。ステップS30で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置、および通報対象者が通報地点に到達したことを通信網を介して通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS30で否定判断した場合には、ステップS40へ進む。
【0039】
ステップS40では、制御装置103は、不図示のタイマによって計時される通報対象者が靴2aを装着してからの時間が所定時間以上経過しているか、すなわち上述した通報条件(E)を満たしたか否かを判断する。ステップS40で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置、および通報対象者が長時間帰宅していないことを通信網を介して通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS40で否定判断した場合には、ステップS50へ進む。
【0040】
ステップS50では、制御装置103は、着脱検出センサ104からの検出に基づいて、通報対象者が靴2aを脱いだこと、およびその場所が自宅であることを検出したか否か、すなわち、上述した通報条件(B)を満たしたか否かを判断する。ステップS50で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置、および通報対象者が帰宅したことを通信網を介して通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS50で否定判断した場合には、ステップS60へ進む。
【0041】
ステップS60では、制御装置103は、通信モジュール102からの出力に基づいて通報先端末200から現在位置の問い合わせがあったか否か、すなわち、上述した通報条件(F)を満たしたか否かを判断する。ステップS60で肯定判断した場合には、ステップS70へ進み、制御装置103は、通信モジュール102を制御して通信網に接続し、GPSモジュール101からの出力に基づいて特定した現在位置を通報先端末200へ通報して、後述するステップS80へ進む。これに対して、ステップS60で否定判断した場合には、ステップS80へ進む。
【0042】
ステップS80では、制御装置103は、通報装置100の電源がオフされたか否かを判断する。通報装置100の電源は、通報装置100からバッテリ105が取り外されることによりオフされる。あるいは、不図示の電源スイッチが操作されることによりオフされるようにしてもよい。ステップS80で否定判断した場合には、ステップS10へ戻る。これに対して、ステップS80で肯定判断した場合には、処理を終了する。
【0043】
以上説明した本実施の形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)制御装置103は、GPSモジュール101による現在位置の検出結果、および着脱検出センサ104による通報対象者の靴2aの着脱の検出結果の少なくとも一方に基づいて、通報条件を満たしたか否かを判定し、通報条件を満たしたと判定した場合には、あらかじめ通報先として登録された通報先端末200へ通報を行うようにした。これによって、通報先端末200の所有者が通報を望むと考えられるタイミングでの通報が可能となる。
【0044】
(2)制御装置103は、着脱検出センサ104によって通報対象者が靴2aを履いたことを検出したときに通報条件を満たしたと判定して、通報対象者が外出することを通報先端末200に通報するようにした。これによって、通報端末200の所有者は、通報対象者が外出することを把握することができる。
【0045】
(3)制御装置103は、通報対象者が靴2aを履いたことが所定時間以上検出されないときには通報条件を満たしたと判定して、通報対象者が所定時間以上外出していないことを通報先端末200に通報するようにした。これによって、通報端末200の所有者は、通報対象者が病気等により外出できない可能性があることを早期に把握して、通報対象者の状況を確認するなどの対応を行うことができる。
【0046】
(4)制御装置103は、着脱検出センサ104からの検出に基づいて、通報対象者が靴2aを脱いだことを検出し、その場所が自宅であることを検出したときに通報条件を満たしたと判定して、通報対象者が自宅に帰宅したことを通報先端末200に通報するようにした。これによって、通報端末200の所有者は、通報対象者が無事に帰宅したことを把握して安心することができる。
【0047】
(5)制御装置103は、特定した現在地があらかじめ登録された自宅の位置に対応する位置である場合には、通報対象者が靴2aを脱いだ場所は自宅であると判定するようにした。これによって、GPSモジュール101を使用して精度高く自宅であるか否かを判定することができる。
【0048】
(6)制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ後に、マット状の充電装置4aの上に靴2aが置かれることにより、バッテリ105の充電が開始されたときに、通報対象者が靴2aを脱いだ場所は自宅であると判定するようにした。これによって、自宅の玄関がGPS衛星300と通信が困難な環境にある場合でも、制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ場所が自宅であるか否かを判定することが可能となる。
【0049】
(7)制御装置103は、靴2aを履いた通報対象者が自宅から所定距離以上離れた地点に到達したときに通報条件を満たしたと判定して、通報先端末200に通報するようにした。これにより、通報先端末200の所有者は、通報対象者が自宅から遠く離れた地点へ到達してしまったことを把握することができるため、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、危険を回避するための措置をあらかじめ講じることができる。
【0050】
(8)制御装置103は、靴2aを履いた通報対象者が立ち入ることが危険な場所まで所定距離以内の地点に接近したときに通報条件を満たしたと判定して、通報先端末200に通報するようにした。これにより、通報先端末200の所有者は、通報対象者が立ち入ることが危険な場所に接近していることを把握することができるため、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、危険を回避するための措置をあらかじめ講じることができる。
【0051】
(9)制御装置103は、通報対象者が靴2aを装着してからの時間が所定時間以上経過したときに、通報条件を満たしたと判定して、通報対象者が長時間帰宅していないことを通報先端末200に通報するようにした。これによって、通報端末200の所有者は、通報対象者が自宅への帰り道がわからない、外出先で事故に巻き込まれた等の理由により帰宅できない可能性があることを早期に把握して、連れ戻しに行ったり、現地の警察に連絡を入れたりするなど、事態の悪化を防ぐための措置を早期に講じることができる。また、通報端末200の所有者は、疲れを感じない傾向がある痴呆症の老人が長時間歩き続けていることを早期に知ることができる。
【0052】
(10)制御装置103は、通報先端末200から現在位置の問い合わせがあったことを検出した場合に、通報条件を満たしたと判定して、現在位置を通報先端末200に通報するようにした。これによって、通報先端末200の所有者は、通報対象者がいなくなったことに気付いたときや通報対象者の居場所が気になるときには、いつでも現在位置の問い合わせを行うことができる。
【0053】
(11)通報装置100は、靴2aの足の甲を覆う部材2bに設けられた収納スペースに着脱可能に収納されるようにした。このように、収納スペースを靴2aの足の甲を覆う部材2bに設けることにより、通報装置100は足の甲の上に配置されることになるため、靴の底部に搭載する場合と異なりGPS衛星300との通信を足によって遮られる心配がない。また、靴2aを買い替えた場合に、容易に通報装置100を新しい靴2aに移して利用することができる。
【0054】
―変形例―
なお、上述した実施の形態の通報装置は、以下のように変形することもできる。
(1)上述した実施の形態では、制御装置103として、例えば、ICチップを用いる例について説明した。この場合、制御装置103として外部のリーダーを用いてデータの読み取りが可能な非接触型のICチップを用いるようにしてもよい。そして、ICチップのROM内に、通報対象者の個人情報、例えば、氏名、住所、電話番号、顔写真等を記録しておくようにしてもよい。これにより、通報対象者を保護した人物は、リーダーを用いてICチップ内の個人情報を読み取って、通報対象者に関する情報を特定することができるため、通報対象者が痴呆等の理由により氏名や住所等を言えない場合、または事故にあって意識がない場合などでも、個人を特定することが可能となる。なお、ICチップを非接触型のものとするか否かは、通報装置100の購入者が通報装置100の注文時に選択できるようにしてもよい。これにより、購入者は、目的に応じて非接触型のICチップを搭載するか否かを任意に選択することが可能となる。
【0055】
(2)上述した実施の形態では、制御装置103は、通報先端末200から現在位置の問い合わせがあった場合には、GPSモジュール101からの出力に基づいて現在位置を特定し、特定した現在位置を通報先端末200へ通報する例について説明した。しかしながら、ICチップのROM内に、通報対象者の個人情報、例えば、氏名、住所、電話番号、顔写真等を記録した場合には、通報先端末200からの通報対象者の個人情報の問い合わせを受け付け、問い合わせがあった場合には、ROMから該個人情報を読み出して、読み出した個人情報を通報先端末200へ通報するようにしてもよい。これによって、通報先端末200の所有者は、任意のタイミングで通報対象者の個人情報を確認することができる。
【0056】
(3)また、制御装置103は、通報先端末200からの通報対象者の存在の報知要求を受け付け、存在の報知要求があった場合には、通報対象者の周囲にいる人物に、通報対象者の存在を報知するような制御を行うようにしてもよい。例えば、通報装置100にLED等で構成される発光素子を搭載し、該発光素子を靴2aの側面などの周囲の人物に見える位置に装着して、制御装置103は、報先端末200からの通報対象者の存在の報知要求を受け付けた場合には、発光素子を発光させて通報対象者の周囲にいる人物に通報対象者の存在を報知するようにしてもよい。あるいは、通報装置100にスピーカーを搭載して、報先端末200からの通報対象者の存在の報知要求を受け付けた場合には、スピーカーから音声を出力して通報対象者の周囲にいる人物に通報対象者の存在を報知するようにしてもよい。これにより、例えば、通報先端末200の所有者が、外出中の通報対象者を探しに行ったり、警察やケアマネージャー等に捜索を依頼した場合等に、通報対象者を容易に発見することができる。
【0057】
(4)上述した実施の形態では、着脱検出センサ104としては、例えば、温度センサやタッチセンサを用いる例について説明した。しかしながら、着脱検出センサ104として、靴2aの中敷きの下、または中敷きと一体となるように搭載され、通報対象者が靴2aを履いたときにかかる重さを検出することにより、靴2aの着脱を検出する重量センサを用いるようにしてもよい。この場合、図2に示したように、GPSモジュール101、通信モジュール102、制御装置103、バッテリ105は、薄板形状のプラスチックケース等に格納されて靴2aの足の甲を覆う部材2bに設けられた収納スペースに着脱可能に収納されることから、着脱検出センサ104は、これらの部材とは分離して靴2aの内部に搭載されることになる。よってこの場合は、着脱検出センサ104と制御装置103との間でデータの送受信を行うために、両者間は有線または無線による通信を行う構成とすればよい。
【0058】
(5)上述した実施の形態では、制御装置103は、以下の通報条件(A)〜(F)のいずれかを満たしたときに通報条件を満たしたと判定して、通報先端末200への通報を行う例について説明した。しかしながら、通報条件は、通報条件(A)〜(F)に限定されるものではない。すなわち、通報対象者である老人や子供等の通報対象者にとって有効なその他の通報条件を満たしたときに通報を行う通報装置も本発明の範囲に含まれる。また、通報条件(A)〜(F)の中の少なくとも1つを通報条件として通報を行う通報装置も本発明の範囲に含まれる。
【0059】
(6)上述した実施の形態では、図4に示したように、通報装置100を装着した靴2aをマット状の充電装置4aの上に乗せることにより、バッテリ105を充電する例について説明した。しかしながら、バッテリ105の充電方法はこれに限定されない。例えば、不図示のACアダプタ等を通報装置100に接続して、バッテリ105を充電するようにしてもよい。この場合もACアダプタを用いた充電は自宅で行われることが一般的であるため、通報条件(B)を満たしたか否かの判定においては、制御装置103は、通報対象者が靴2aを脱いだ後に、ACアダプタを接続して充電が開始されたときに、通報対象者が靴2aを脱いだ場所は自宅であると判定すればよい。
【0060】
(7)上述した実施の形態では、通信モジュール102は、例えば、携帯電話やPHS等の既設の通信回線網へ接続して通信を行うためのモジュールである例について説明した。そして、通報装置100の通信モジュール102や通報先端末200には、携帯電話網を介して互いに通信を行うために、それぞれを特定するための固有の識別子、例えばID番号が付与されており、通報装置100の通信モジュール102と通報先端末200は、互いにID番号を用いて通信相手を特定することにより、相互に通信を行うことができる例について説明した。しかしながら、通信モジュール102と通報先端末200には、IPアドレス等のネットワーク上のアドレスを割り当ててインターネット等の通信回線に接続できるようにしてもよい。そして、通信モジュール102と通報先端末200は、インターネット上に配置された中継機器であるサーバー等の機器を介して相互に通信を行うようにしてもよい。これにより、上述した実施の形態における通報装置100を、インターネットを利用したシステムに応用することができ、通報装置100の利用可能性を広げることができる。
【0061】
なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、本発明は、上述した実施の形態における構成に何ら限定されない。また、上述の実施の形態と複数の変形例を組み合わせた構成としてもよい。
【符号の説明】
【0062】
10 通報システム、100 通報装置、101 GPSモジュール、102 通信モジュール、103 制御装置、104 着脱検出センサ、105 バッテリ、200 通報先端末、300 GPS衛星

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人物による靴の着脱を検出する着脱検出手段と、
前記靴を履いた人物の位置を検出する位置検出手段と、
通信網を介して外部機器と通信する通信手段と、
前記位置検出手段による検出結果、および前記着脱検出手段による検出結果の少なくとも一方に基づいて、前記外部機器への通報条件を満たしたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記通報条件を満たしたと判定されたときに、前記通信手段を制御して、あらかじめ通報先として登録された前記外部機器(以下、「通報先外部機器」と呼ぶ)に通報を行う通報手段とを備えることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項2】
請求項1に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記着脱検出手段によって前記人物が靴を履いたことを検出したときに、前記通報条件を満たしたと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記着脱検出手段によって前記人物が靴を履いたことが所定時間以上検出されないときに、前記通報条件を満たしたと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
現在位置が自宅であるか否かを判定する自宅判定手段と、
前記着脱検出手段によって前記人物が靴を脱いだことを検出したときに、前記自宅判定手段によって、現在位置が自宅であると判定された場合には、前記人物は自宅に帰宅したと判定する帰宅判定手段とをさらに備え、
前記判定手段は、前記帰宅判定手段によって前記人物が自宅に帰宅したと判定されたときに、前記通報条件を満たしたと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項5】
請求項4に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記自宅判定手段は、前記位置検出手段によって検出された現在位置があらかじめ登録された自宅位置に対応する場合に、現在位置が自宅であると判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項6】
請求項4に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
電力を供給するバッテリをさらに備え、
前記自宅判定手段は、前記バッテリの充電が行われている場合に、現在位置が自宅であると判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項7】
請求項6に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記バッテリは、マット状の充電装置の上に靴を載置することにより充電され、
前記自宅判定手段は、前記マット状の充電装置の上に靴が載置されてバッテリの充電が行われている場合に、現在位置が自宅であると判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記位置検出手段による検出結果に基づいて、前記靴を履いた人物があらかじめ設定された通報地点に到達したことを判定したときに、前記通報条件を満たしたと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項9】
請求項8に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記靴を履いた人物が自宅から所定距離以上離れた地点に到達したとき、または立ち入ることが危険な場所まで所定距離以内の地点に接近したときに、前記通報地点に到達したと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項10】
請求項9に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記位置検出手段によって検出された前記靴を履いた人物の位置と、あらかじめ登録された前記自宅の位置との間の距離を算出することにより、前記靴を履いた人物が前記自宅から所定距離以上離れた地点に到達したか否かを判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記位置検出手段によって検出された前記靴を履いた人物の位置と、あらかじめ登録された前記立ち入ることが危険な場所の位置との間の距離を算出することにより、前記靴を履いた人物が前記立ち入ることが危険な場所まで所定距離以内の地点に接近したか否かを判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記判定手段は、前記靴を履いた人物が靴を装着してからの時間が所定時間以上経過したときに、前記通報条件を満たしたと判定することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記通信網を介して、前記外部機器からの現在位置の通知要求を受け付ける現在位置通知要求受付手段と、
前記現在位置通知要求受付手段が前記通知要求を受け付けたときに、前記通信手段を制御して、前記外部機器に対して、前記位置検出手段による検出結果を通知する現在位置通知手段をさらに備えることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
靴の所有者に関する情報を記録した記録手段と、
前記通信網を介して、前記外部機器からの前記靴の所有者に関する情報の通知要求を受け付ける所有者情報通知要求受付手段と、
前記所有者情報通知要求受付手段が前記通知要求を受け付けたときに、前記通信手段を制御して、前記外部機器に対して、前記記録手段に記録されている前記靴の所有者に関する情報を通知する所有者情報通知手段をさらに備えることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
靴の所有者の所在を周囲の人物に報知する報知手段と、
前記通信網を介して、前記外部機器からの前記靴の所有者の存在の報知要求を受け付ける報知要求受付手段とをさらに備え、
前記報知手段は、前記報知要求受付手段が前記報知要求を受け付けたときに、靴の所有者の所在を周囲の人物に報知することを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記位置検出手段は、GPS衛星と通信を行って現在位置を特定するGPSモジュールであり、
前記通信手段は、携帯電話網を介して前記外部機器と通信を行う通信モジュールであって、
前記GPSモジュールおよび前記通信モジュールは、靴の足の甲を覆う部材に設けられた収納スペースに着脱可能に収納されることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項17】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記通報先の外部機器は、通報を受ける人物が所持する情報機器であることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項18】
請求項1〜16のいずれか一項に記載の靴に装着して用いる通報装置において、
前記通報先の外部機器は、通報を受ける人物への通報を中継する中継機器であることを特徴とする靴に装着して用いる通報装置。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかに記載の靴に装着して用いる通報装置を搭載した靴。
【請求項20】
請求項1〜18のいずれかに記載の靴に装着して用いる通報装置を搭載した靴と、請求項1〜18のいずれかに記載の外部機器とを通信網を介して接続した通報システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−92909(P2013−92909A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234527(P2011−234527)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【特許番号】特許第4997617号(P4997617)
【特許公報発行日】平成24年8月8日(2012.8.8)
【出願人】(511254974)株式会社チェリー・BPM (1)
【Fターム(参考)】