説明

音声信号出力装置

【課題】ヘッドフォンの使用時にアンプの余熱に応じて冷却ファンの回転数を制御することができる音声信号出力装置を提供する。
【解決手段】ヘッドフォン出力端子にヘッドフォンが挿入されたことをヘッドフォン出力端子が検出すると(#11)、音声出力制御部は、スピーカ出力用アンプの動作を停止させ(#12)、ディスク再生モードであるかを判定する(#13)。ディスク再生モードであれば(#13においてYES)、冷却ファンの回転数を低下させた状態で冷却ファンの運転を継続し(#14)。ディスク再生モードでなければ(#13においてNO)、スピーカ出力用アンプの出力レベルの平均値に応じて冷却ファンの運転を制御する(#16、#17、#18、#19)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカ出力用アンプ及びヘッドフォン出力端子を備えた音声信号出力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オーディオ再生装置等の電子機器においては、筐体の小型化の要請により、アンプ等の発熱部品の熱が筐体内部に籠りやすい傾向にあり、その冷却に冷却ファンが用いられている。冷却ファンの運転によって、モータの駆動音やファンの風切り音が発生するため、機器の静粛性を高めるために種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、ヘッドフォンの使用時には冷却ファンの回転を停止させ、ヘッドフォンの未使用時にはアンプの出力値に応じて冷却ファンを駆動又は停止させる技術が示されている。また、特許文献2には、マイクの使用状態に応じて、冷却ファンの回転を停止又は低下させる技術が示されている。また、特許文献3には、音声ミュート時やアンプの出力レベルが基準以下の場合、冷却ファンの回転を低下させる技術が示されている。また、特許文献4及び特許文献5には、音源ソースの種類に応じて、冷却ファンの回転を制御する技術が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−018189号公報
【特許文献2】特開平10−247123号公報
【特許文献3】特開平2001−168646号公報
【特許文献4】特開2004−120268号公報
【特許文献5】特開2006−331468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、いずれの特許文献に記載されている技術を用いても、一定時間スピーカから音声信号を出力させた後、ヘッドフォンの使用に切り替えたときのアンプの余熱に応じて冷却ファンの回転数を制御することができなかった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ヘッドフォンの使用時にアンプの余熱に応じて冷却ファンの回転数を制御することができる音声信号出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、音声信号を生成する音声信号生成手段と、前記音声信号生成手段によって生成された音声信号をスピーカ装置に出力するために増幅するスピーカ出力用アンプと、前記音声信号生成手段によって生成された音声信号をヘッドフォンに出力するために増幅するヘッドフォン出力用アンプと、前記ヘッドフォンが接続され、前記ヘッドフォン出力用アンプによって増幅された音声信号を該ヘッドフォンに出力するヘッドフォン出力端子と、前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことを検出するヘッドフォン検出手段と、前記スピーカ出力用アンプを冷却するための冷却ファンと、前記音声信号生成手段、スピーカ出力用アンプ、ヘッドフォン出力用アンプ及び冷却ファンの回転数を制御する制御手段とを備えた音声信号出力装置において、前記スピーカ出力用アンプからスピーカ装置に出力される音声信号の出力レベルを検出する出力レベル検出手段をさらに備え、前記制御手段は、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されたとき、前記出力レベル検出手段によって検出された音声信号の出力レベルに応じて、前記冷却ファンの回転数を制御することを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の音声信号出力装置において、前記出力レベル検出手段によって検出される音声信号の出力レベルを記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、単位時間毎に前記音声信号の出力レベルの平均値を計算して前記記憶手段に記憶させ、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されたとき、該ヘッドフォンが接続される前に検出された前記音声信号の出力レベルに基づいて計算した前記平均値に応じて前記冷却ファンの回転数を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項2に記載の音声信号出力装置において、前記制御手段は、前記平均値が所定の閾値よりも大きい場合、前記冷却ファンの回転数を前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されていないときの回転数よりも低下させ、所定の時間経過後に該冷却ファンを停止させ、前記平均値が所定の閾値よりも小さい場合、前記冷却ファンを停止させることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1に記載の音声信号出力装置において、前記音声信号生成手段は、光ディスク駆動装置を有し、前記制御手段は、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出され、かつ前記光ディスク駆動装置から出力された音声信号が前記ヘッドフォン出力用アンプによって増幅される場合は、前記冷却ファンの回転数を低下させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、ヘッドフォン出力端子にヘッドフォンが接続されたとき、制御手段が、出力レベル検出手段によって検出された音声信号の出力レベルに応じて、冷却ファンの回転数を制御するので、例えば、音声信号の出力レベルが高いとき、すなわちスピーカ出力用アンプの余熱が大きいと推定されるときは冷却ファンの回転数を比較的高い値に維持したまま、一方、音声信号の出力レベルが低くスピーカ出力用アンプの余熱が小さいと推定されるときは冷却ファンの回転数を低くするので、ヘッドフォンの接続時に冷却ファンによってスピーカ出力用アンプを効率よく冷却しつつ、冷却ファンが発生する騒音を低下させることができる。
【0011】
請求項2の発明によれば、ヘッドフォンが接続される前に検出された音声信号の出力レベルの平均値に応じて前記冷却ファンの回転数を制御するので、スピーカ出力用アンプの余熱を正確に推測して、冷却ファンの回転数を制御することが可能となる。
【0012】
請求項3の発明によれば、音声信号の出力レベルの平均値が所定の閾値よりも大きい場合、制御手段が、冷却ファンの回転数を低下させ、所定の時間経過後に該冷却ファンを停止させるので、スピーカ出力用アンプの余熱を減少させながら、冷却ファンが発生する騒音を低下させることができる。
【0013】
請求項4の発明によれば、ヘッドフォンが接続されている場合であっても光ディスクの再生中であれば、回転数を低下させながら冷却ファンを運転させるので、光ディスク駆動装置を含む音声信号出力装置の全体を冷却することができる。なお、光ディスク駆動装置は、スピーカ出力用アンプと比較して発生する熱量が少ないため、冷却ファンの回転数を低下させても充分な冷却効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による統合型光ディスク再生装置の構成を示すブロック図。
【図2】同装置の通常動作時におけるアンプ出力レベルのサンプリング動作を示すフローチャート。
【図3】同装置のヘッドフォン挿入時における冷却ファンの制御を示すフローチャート。
【図4】同装置のヘッドフォン取外し時における冷却ファンの制御を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の音声信号出力装置の一実施形態である統合型光ディスク再生装置について図面を参照して説明する。図1は統合型光ディスク再生装置の構成を示している。本実施形態における統合型光ディスク再生装置1は、従前の光ディスク再生装置にオーディオアンプやスピーカーやラジオを統合したHTiB(Home Theater in Box)と称される音声信号出力装置であり、光ディスク駆動装置(音声信号生成手段)2、光ディスク制御部3、DSP(Digital Signal Processor)4、PWM(Pulse Width Modulation)プロセッサ5、スピーカ出力用アンプ6、スピーカ装置7、出力レベル検出部(出力レベル検出手段)8、冷却ファン9、ヘッドフォン出力用アンプ10、ヘッドフォン出力端子(ヘッドフォン検出手段)11、電源部12、音声出力制御部(制御手段)13、メモリ(記憶手段)14等によって構成されている。
【0016】
光ディスク駆動装置2は、装填された光ディスクにレーザー光を照射してその反射光を電気信号に変換することにより、音声信号を生成する。音声信号を生成する構成としては、光ディスク駆動装置2の他、FMチューナ等が挙げられる。また、外部によって生成された音声信号をAUX端子等から統合型光ディスク再生装置1に入力することも可能である。光ディスク制御部3は、光ディスク駆動装置2の制御を司る。DSP4は、音声出力制御部13によって制御され、光ディスク駆動装置2によって生成された音声信号に各種のデジタル処理を施す。PWMプロセッサ5は、音声出力制御部13によって制御され、PWM信号を生成する。
【0017】
スピーカ(SP)出力用アンプ6は、PWMプロセッサ5から出力されたPWM信号に基づいて、PWMプロセッサ5を介してDSP4から出力された音声信号を増幅し、スピーカ装置7に出力する。スピーカ装置7は、スピーカ出力用アンプ6から出力された音声信号に応じて振動板を振動させて、音声を出力する。スピーカ装置7は、統合型光ディスク再生装置1の本体の筐体内部又は外部に配設される。出力レベル検出部8は、スピーカ出力用アンプ6からスピーカ装置7に出力される音声信号の出力レベルを検出する。
【0018】
冷却ファン9は、スピーカ出力用アンプ6を冷却するための空気流を発生させる。冷却ファン9の運転によって、統合型光ディスク再生装置1の筐体外部の空気が筐体内部に導入され、スピーカ出力用アンプ6等との間の熱交換により熱せられた空気が筐体外部に排出される。
【0019】
ヘッドフォン(HP)出力用アンプ10は、PWMプロセッサ5から出力されたPWM信号に基づいて、DSP4から出力された音声信号を増幅し、ヘッドフォン出力端子11に出力する。ヘッドフォン出力端子11は、ヘッドフォン22が接続され、ヘッドフォン出力用アンプ10によって増幅された音声信号をヘッドフォン22に出力する。なお、このヘッドフォン出力端子11は、ヘッドフォン22の接続を検出する機能を有しており、ヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が接続されたとき、音声出力制御部13にその旨の信号を出力する。この信号を受けた音声出力制御部13は、DSP4、PWMプロセッサ5及び/又はスピーカ出力用アンプ6を制御して、スピーカ出力用アンプ6の動作を停止させて、スピーカ装置7からの音声出力を停止させる。
【0020】
電源部12は、商用の交流電源に接続され、交流電力を直流電力に変換して、統合型光ディスク再生装置1の各部に電力を供給する。なお電源部12は、近年小型化等の要請から、電源トランスからスイッチング電源に置き換えられている。音声出力制御部13は、統合型光ディスク再生装置1のうち、音声出力に係るDSP4、PWMプロセッサ5、スピーカ出力用アンプ6、冷却ファン9、ヘッドフォン出力用アンプ10、電源部12、メモリ14等の制御を司る。メモリ14は、音声出力制御部13の動作に必要な各種の情報を記憶する。
【0021】
上記各部のうち、冷却ファン9の運転が必要な程度に発熱の大きいのは、ヘッドフォン出力用アンプ10、電源部12及び光ディスク駆動装置2である。光ディスク駆動装置2は、スピーカ出力用アンプ10と比較して発生する熱量が少ないため、冷却ファン9の回転数を低下させても充分な冷却効果が得られる。また、電源部12の発生する熱量は、光ディスク駆動装置2及びスピーカ出力用アンプ10の動作状態に依存し、光ディスク駆動装置2及びスピーカ出力用アンプ6の動作が停止しているときは、冷却ファン9の運転を必要としない。また、光ディスク駆動装置2が動作し、スピーカ出力用アンプ6の動作が停止しているときは、電源部12の発生する熱量が少ないため、冷却ファン9の回転数を低下させても充分な冷却効果が得られる。
【0022】
図2は、統合型光ディスク再生装置1の通常動作時(スピーカ装置7からの音声を出力している時)におけるスピーカ出力用アンプ6の出力レベルのサンプリング動作を示している。まず、出力レベル検出部8は、スピーカ出力用アンプ6からスピーカ装置7に出力される音声信号の出力レベル(以下、スピーカ出力用アンプ6の出力レベルと記す)を検出(サンプリング)し(#1)、音声出力制御部13は、単位時間毎に出力レベル検出部8によって検出されたスピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値を計算する(#2)。そして音声出力制御部13は、計算した音声信号の出力レベルの平均値をメモリ14に記憶させ(#3)、#1に戻る。音声信号の出力レベルの平均値は、#2において単位時間毎に計算され、#3においてメモリ14に記憶させるので、メモリ14に記憶されるスピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値は、単位時間の経過毎に更新されることになる。
【0023】
図3は、ヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が挿入(接続)されたときに、音声出力制御部13が実行する冷却ファン9の制御を示している。ヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が挿入されたことをヘッドフォン出力端子11及び音声出力制御部13が検出すると(#11)、音声出力制御部13は、DSP4、PWMプロセッサ5及び/又はスピーカ出力用アンプ6を制御して、スピーカ出力用アンプ6の動作を停止させて(SP用アンプの出力をオフ)、スピーカ装置7からの音声出力を停止させる(#12)。なお、ヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が挿入されたことの検出は、例えば、ヘッドフォン出力端子11の電位を検出することによってなされる。
【0024】
そして音声出力制御部13は、光ディスク駆動装置2が音声信号を生成しているか否か、すなわち統合型光ディスク再生装置1がディスク再生モードであるか否かを判定する(#13)。ディスク再生モードであれば(#13においてYES)、冷却ファン9の回転数を低下させた状態で冷却ファン9の運転を継続する(#14)。これにより、光ディスク駆動装置2及び電源部12が冷却される。ディスク再生モードでなければ(#13においてNO)、#3においてメモリ14に記憶させたスピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値を所定の閾値と比較する(#15)。この閾値は、冷却ファン9の運転を停止させるか否かを判定するために設定されるものであり、スピーカ出力用アンプ6の仕様(発生する熱量)、スピーカ出力用アンプ6の周辺の空間の大きさ(熱容量)等に応じて適宜設定される。
【0025】
スピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値が閾値よりも小さい場合は(#15においてNO)、音声出力制御部13は、冷却ファン9の運転を停止させる(#16)。一方、スピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値が閾値よりも大きい場合は(#15においてYES)、音声出力制御部13は、冷却ファン9の回転数を低下させた状態で冷却ファン9の運転を継続し(#17)、所定時間が経過すると(#18においてYES)、冷却ファン9の運転を停止させる(#19)。#18における所定時間もスピーカ出力用アンプ6の仕様、スピーカ出力用アンプ6の周辺の空間の大きさ等に応じて適宜設定される。#15における閾値を複数段階に設定し、#18における所定時間を上記複数段階の閾値に対応させて複数段階に設定することにより、細かく冷却ファン9の運転時間の制御を行ってもよい。また、上記複数段階の閾値に対応させて、#17における冷却ファン9の回転数を複数段階に設定してもよい。
【0026】
図4は、ヘッドフォン出力端子11からヘッドフォン22が取外されたされたときに、音声出力制御部13が実行する冷却ファン9の制御を示している。ヘッドフォン出力端子11からヘッドフォン22が取外されたことをヘッドフォン出力端子11が検出すると(#21)、音声出力制御部13は、DSP4、PWMプロセッサ5及び/又はスピーカ出力用アンプ6を制御して、スピーカ出力用アンプ6の動作を開始させて、スピーカ装置7からの音声出力をオンさせる(#22)。そして、音声出力制御部13は、冷却ファン9を通常の回転数で動作するように制御する(#23)。
【0027】
以上のように、本実施形態の統合型光ディスク再生装置1によれば、ヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が接続されたとき、音声出力制御部13が、出力レベル検出部8によって検出されたスピーカ出力用アンプ6の出力レベルに応じて、冷却ファン9の回転数を制御するので、ヘッドフォン22の接続時に冷却ファン9が発生する騒音を低下させることができる。また、ヘッドフォン22が接続される前に検出されたスピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値に応じて、音声出力制御部13が冷却ファン9の回転数を制御するので、スピーカ出力用アンプ6の余熱を正確に推測して、冷却ファン9の回転数を制御することが可能となる。なお、スピーカ出力用アンプ6の近傍に温度センサを設け、その検出温度に応じて冷却ファン9の回転数を制御する構成としてもよいが、この場合、部品点数が増加する。本発明によれば、部品点数の増加を招くことなく、スピーカ出力用アンプ6の余熱を正確に推測して、冷却ファン9の回転数を制御できるため、統合型光ディスク再生装置1の構成を簡素化できると共に、その製造コストの低減を図ることができる。
【0028】
また、スピーカ出力用アンプ6の出力レベルの平均値が所定の閾値よりも大きい場合、音声出力制御部13が、冷却ファン9の回転数を低下させ、所定の時間経過後に冷却ファン9を停止させるので、スピーカ出力用アンプ6の余熱を減少させながら、冷却ファン9が発生する騒音を低下させることができる。また、ヘッドフォン22が接続されている場合であっても光ディスクの再生中であれば、回転数を低下させながら冷却ファン9を運転させるので、光ディスク駆動装置2を含む統合型光ディスク再生装置1の全体を冷却することができる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、少なくともヘッドフォン出力端子11にヘッドフォン22が接続されたとき、スピーカ出力用アンプ6の出力レベルに応じて、冷却ファン9の回転数を制御するように構成されていればよい。また、本発明は種々の変形が可能であり、例えば、スピーカ出力用アンプ6の出力レベルは、出力レベル検出部8によって検出する構成に限られることなく、ヘッドフォン22がヘッドフォン出力端子11に接続される直前のボリーュム値に基づいて算出されたものであってもよい。また、本発明は、統合型光ディスク再生装置1に限られることなく、いわゆるAVアンプ等のスピーカ出力用アンプ及びヘッドフォン出力端子を有する音声信号出力装置に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 統合型光ディスク再生装置(音声信号出力装置)
2 光ディスク駆動装置(音声信号生成手段)
6 スピーカ出力用アンプ
7 スピーカ装置
8 出力レベル検出部(出力レベル検出手段)
9 冷却ファン
10 ヘッドフォン出力用アンプ
11 ヘッドフォン出力端子(ヘッドフォン検出手段)
13 音声出力制御部(制御手段)
14 メモリ(記憶手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声信号を生成する音声信号生成手段と、前記音声信号生成手段によって生成された音声信号をスピーカ装置に出力するために増幅するスピーカ出力用アンプと、前記音声信号生成手段によって生成された音声信号をヘッドフォンに出力するために増幅するヘッドフォン出力用アンプと、前記ヘッドフォンが接続され、前記ヘッドフォン出力用アンプによって増幅された音声信号を該ヘッドフォンに出力するヘッドフォン出力端子と、前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことを検出するヘッドフォン検出手段と、前記スピーカ出力用アンプを冷却するための冷却ファンと、前記音声信号生成手段、スピーカ出力用アンプ、ヘッドフォン出力用アンプ及び冷却ファンの回転数を制御する制御手段とを備えた音声信号出力装置において、
前記スピーカ出力用アンプからスピーカ装置に出力される音声信号の出力レベルを検出する出力レベル検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されたとき、前記出力レベル検出手段によって検出された音声信号の出力レベルに応じて、前記冷却ファンの回転数を制御することを特徴とする音声信号出力装置。
【請求項2】
前記出力レベル検出手段によって検出される音声信号の出力レベルを記憶する記憶手段をさらに備え、
前記制御手段は、単位時間毎に前記音声信号の出力レベルの平均値を計算して前記記憶手段に記憶させ、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されたとき、該ヘッドフォンが接続される前に検出された前記音声信号の出力レベルに基づいて計算した前記平均値に応じて前記冷却ファンの回転数を制御することを特徴とする請求項1に記載の音声信号出力装置。
【請求項3】
前記制御手段は、
前記平均値が所定の閾値よりも大きい場合、前記冷却ファンの回転数を前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出されていないときの回転数よりも低下させ、所定の時間経過後に該冷却ファンを停止させ、
前記平均値が所定の閾値よりも小さい場合、前記冷却ファンを停止させることを特徴とする請求項2に記載の音声信号出力装置。
【請求項4】
前記音声信号生成手段は、光ディスク駆動装置を有し、
前記制御手段は、前記ヘッドフォン検出手段によって前記ヘッドフォン出力端子に前記ヘッドフォンが接続されたことが検出され、かつ前記光ディスク駆動装置から出力された音声信号が前記ヘッドフォン出力用アンプによって増幅される場合は、前記冷却ファンの回転数を低下させることを特徴とする請求項1に記載の音声信号出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−101261(P2011−101261A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−255375(P2009−255375)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】