説明

音声通信システム

【課題】通信中に中継機が切り替わった場合でも、中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを得る。
【解決手段】非パケット端末1と中継機20とは音声通信が開始されるときにパケットヘッダ情報として同じ値を生成する。非パケット端末1は、音声通信中に中継機20のパケット組立部分と同じ法則でパケットヘッダ情報を更新する。中継機20の切り替えが発生したとき、非パケット端末1から切り替え後の中継機21に対して、更新したパケットヘッダ情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、音声信号をパケット化して通信する音声通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年のIP(Internet Protocol)ネットワークの発展により、電話音声信号やファクシミリ信号をIPパケット化して伝送するVoIP(Voice over IP)技術の普及が進んでいる。その一方で、アナログ電話機や携帯電話などパケット通信を行わない音声通信端末も利用されている。このような非パケット端末とVoIP電話機のようなパケット端末との間の通信を実現する音声通信システムを構築するためには、これを中継する装置が必要となる。
【0003】
このような中継機として、例えば、特許文献1に示されたような従来の装置では、非パケット処理部、ゲートウェイ回路、IPスイッチ回路、IPライン回路、検索テーブルを備える。IPライン回路にはパケット網を経由してVoIP電話機のようなパケット端末が接続され、非パケット処理部には回線交換網を経由して非パケット端末が接続される。IPスイッチ回路はIPライン回路からのIPパケットのIPアドレス情報を読み取り、転送先を判断する。検索テーブルは各IPライン回路から入力されたIPパケットの行き先情報等が格納されている。ゲートウェイ回路はIPスイッチ回路と非パケット処理部とを接続し、IPパケットを64Kpbsの音声データ等に変換する機能と、その音声データをIPパケットに変換する機能とを有する。非パケット処理部は時分割スイッチ機能と、非パケット端末のインタフェース終端機能を有する。このようにして、従来技術を用いて非パケット端末とパケット端末との通信を実現するパケット音声通信システムを構築することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−339428号公報(段落番号[0017]から[0022]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
音声通信システムとして、非パケット端末と中継機との間が無線で接続され、非パケット端末が移動端末であると、非パケット端末の移動により通信中に中継機が切り替わるという運用が考えられる。このような場合、切り替わる前の中継機が生成していたIPパケットのヘッダ情報を切り替わり後の中継機が引き継ぐ必要がある。VoIPパケットは、IPヘッダ、UDP(User Datagram Protocol)ヘッダ、RTP(Real−time Transport Protocol)ヘッダから構成される。そして中継機の切り替えが発生した場合に引き継ぐべきヘッダ情報として、IPヘッダに含まれる送信元IPアドレス及び送信先IPアドレス、UDPヘッダに含まれる送信元ポート番号と送信先ポート番号、RTPヘッダに含まれるSSRC(Synchronization Source)、タイムスタンプ、シーケンス番号等がある。
【0006】
ここで、IPヘッダに含まれる送信元IPアドレス、送信先IPアドレス、UDPヘッダに含まれる送信元ポート番号と送信先ポート番号、及び、RTPヘッダに含まれるSSRCは、通信開始時に決定する情報であり、通信中には一般に変化しない。従って、切り替わり後の中継機がこれらを引き継ぐためには、例えば、この切り替え発生のタイミングで引き継ぐべきヘッダ情報を切り替わり前の中継機から切り替わり後の中継機に転送する方法が考えられる。
【0007】
一方、RTPヘッダに含まれるシーケンス番号はパケットを1個生成する毎に1増加するカウンタである。これはパケットが出力される毎に変化する情報であるため、切替わり前の中継機が最後に出力したパケットのシーケンス番号を切り替わり後の中継機に転送する必要がある。この点に留意すれば、上記通信中に変化しない情報と同様に、切り替え発生のタイミングで引き継ぐべき情報を切り替わり前の中継機から切り替わり後の中継機に転送することで、シーケンス番号の引き継ぎが可能である。
【0008】
RTPヘッダに含まれるタイムスタンプはパケット出力時の時刻であり、切り替わり前の中継機が最後に出力したパケットのタイムスタンプ情報を切り替わり後の中継機に転送するものとすると、切り替わり後の中継機が正常なタイムスタンプを生成するためには、切り替わり前の中継機が最後のパケットを出力した時刻から切り替わり後の中継機が上記タイムスタンプ情報を得るまでの時間差を知る必要がある。この時間差にはこのヘッダ情報の転送に要した時間が含まれるが、この転送時間には揺らぎが生じる可能性がある。また、引き継ぎ前の中継機が最後のパケットを出力した時刻から上記ヘッダ情報の転送を開始するまでの時間も一般にばらつきが発生する。従って、RTPヘッダに含まれるタイムスタンプの引き継ぎには困難を伴う。尚、切り替わり前の中継機と切り替わり後の中継機とが互いに同期した時計を持っていれば、タイムスタンプの引き継ぎが実現できるが、正確な時刻同期の実現は困難である。
【0009】
以上のように、従来技術による音声通信システムでは、中継機の切り替えが発生した場合にパケットヘッダ情報、特にRTPヘッダのタイムスタンプ情報を引き継ぐことが困難という課題があった。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、通信中に中継機が切り替わった場合でも、中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る音声通信システムは、第一の端末と中継機が、音声パケットのパケットヘッダ情報を生成するヘッダ初期値生成部を備え、これらヘッダ初期値生成部は、音声通信が開始されるときに同じ値を生成すると共に、第一の端末は、音声通信中に中継機のパケット組立部分と同じ法則でパケットヘッダ情報を更新するヘッダ更新部を備え、中継機の切り替えが発生したとき、第一の端末から切り替え後の中継機に対してヘッダ更新部で更新したパケットヘッダ情報を送信するようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明の音声通信システムは、中継機の切り替えが発生したとき、第一の端末から切り替え後の中継機に対してパケットヘッダ情報を送信するようにしたので、通信中に中継機が切り替わった場合でも、中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による音声通信システムを示す構成図である。
図において、音声通信システムは、音声データを送受信する第一の端末である非パケット端末1と、パケット通信により音声パケット送受信を行う第二の端末であるパケット端末3と、これら非パケット端末1およびパケット端末3との間で音声データの中継を行う複数の中継器20,21を備えている。尚、ここでは、中継器の切り替えを示すため、複数の中継器として2台の中継器20,21のみ示しているが、この台数に限定されるものではない。
【0014】
非パケット端末1は、中継機20または中継機21との間で、回線交換による音声信号の送受信を行う。尚、非パケット端末1と中継機20,21との間は無線回線によって接続されるものであり、非パケット端末1は中継機20との間の無線回線と、中継機21との間の無線回線の状態を比較し、通信状態の良い方と通信を行う。中継機20は、非パケット端末1とパケット端末3との間の音声信号の中継伝送を行うものであり、非パケット端末1との間では回線交換による音声信号の送受信を行い、パケット端末3との間ではパケット交換による音声パケットの送受信を行う。中継機21は中継機20と同じ機能を有するものである。
【0015】
図1の状態では、非パケット端末1は中継機20を介してパケット端末3との音声通信を行っており、非パケット端末1が移動して、中継機21との間の無線回線の状態の方が良くなると、中継機の切り替わりが発生する。このような中継機の切り替わりが発生した場合の動作を説明するため、図2に非パケット端末1の内部構成図を示す。
【0016】
図2に示すように、非パケット端末1は、中継機接続制御部10、音声符号器11、音声復号器12、ヘッダ初期値生成部13、ヘッダ更新部14、ヘッダ情報生成部15を備えている。中継機接続制御部10は、中継機20及び中継機21との間で制御データの送受信を行うことによって、音声通信開始及び終了時の中継機20または中継機21との接続・切断制御を行う。また、無線回線状態に応じて接続する中継機の切り替え制御を行う。このような制御については、例えばITU−T(International Telecommunication Union − Telecommunication Standardization Sector)の定めるIMT−2000規格などに規定された方法が用いられる。
【0017】
音声符号器11は、入力音声信号を高能率符号化し、符号化した音声データを中継機20(21)側に出力する。音声復号器12は、中継機20(21)側から入力した符号化された音声データを復号し、音声信号を出力する。ヘッダ初期値生成部13は、中継機20または中継器21を経由したパケット端末3との通信開始時にRTPヘッダのタイムスタンプの初期値とシーケンス番号の初期値を生成する。ヘッダ更新部14は、通信開始時にヘッダ初期値生成部13から入力したタイムスタンプ、シーケンス番号の値を逐次更新する。中継機20(21)の切り替わりが発生したとき、中継機接続制御部10から中継機切替検出信号が出力され、ヘッダ情報生成部15はこの信号を入力すると、ヘッダ更新部14が更新したタイムスタンプとシーケンス番号を中継機20(21)に通知するためのパケットヘッダ情報を生成する。このパケットヘッダ情報は、中継機接続制御部10から制御データとして切り替わり後の中継機21(20)へ送信される。
【0018】
次に、中継機20及び中継機21の動作を説明するため、その内部構成図を図3に示す。構成は中継機20,21とも同様である。図3に示すように、中継機20(21)は、非パケット端末接続制御部201、ヘッダ初期値生成部202、ヘッダ更新部203、パケット組立部204、パケット分解部205、中継機間情報転送制御部206を備えている。
【0019】
非パケット端末接続制御部201は、非パケット端末1との間で制御データの送受信を行うことによって、音声通信開始及び終了時の非パケット端末1との接続・切断制御を行う。また、無線回線状態に応じた中継機の切り替え発生時の接続・切断制御も行う。ヘッダ初期値生成部202は、非パケット端末1との通信開始時にRTPヘッダのタイムスタンプの初期値、シーケンス番号の初期値、SSRCを生成する。ヘッダ更新部203は、非パケット端末1との通信開始時にヘッダ初期値生成部13が生成したタイムスタンプ、シーケンス番号の値を逐次更新する。この更新処理は非パケット端末1におけるヘッダ更新部14の更新処理と同様の法則に基づいて行われる。SSRCの値は更新されずにヘッダ初期値生成部202より入力された値がそのまま維持される。また、非パケット端末接続制御部201が制御データとしてパケットヘッダ情報(RTPパケットのタイムスタンプ及びシーケンス番号)を非パケット端末1から受信した場合には、このパケットヘッダ情報がヘッダ更新部203に転送され、ヘッダ更新部203は内部保持している更新中のタイムスタンプとシーケンス番号をこのヘッダ情報に差し替える。
【0020】
パケット組立部204は、非パケット端末1から受信した音声データにIPヘッダ、UDPヘッダ、RTPヘッダを付加してパケット化し、音声パケットをパケット端末3に送信する。このパケット化の際、RTPヘッダのタイムスタンプ、シーケンス番号、SSRCはヘッダ更新部203から入力する値が使用される。パケット分解部205は、パケット端末3から受信した音声パケットを分解してそのペイロードである音声データを取り出し、これを非パケット端末1に送信する。中継機間情報転送制御部206は、中継機の切り替えが発生した場合、他の中継機との間でIPヘッダ及びUDPヘッダ情報を送受信する。
【0021】
図4は、非パケット端末1が中継機20を経由してパケット端末3との音声通信を開始し、その後中継機20から中継機21に切り替わって音声通信が継続する場合のシーケンスを示した図である。尚、パケット端末3から中継機20または中継機21を経由して非パケット端末1に至る音声信号の流れも存在するが、この動作は本発明とは直接関係ないため、この図では省略している。
【0022】
以下、図4に沿ってパケットヘッダの引き継ぎがどのように行われるか説明する。先ず、非パケット端末1と中継機20との間の接続と中継機20とパケット端末3との間の接続が確立する。すると、非パケット端末1と中継機20は、そのヘッダ初期値生成部13とヘッダ初期値生成部202において、RTPパケットヘッダのシーケンス番号(図中ではSNと略記)の初期値としてxを、タイムスタンプ(図中ではTSと略記)の初期値としてyを生成する。ここで非パケット端末1と中継機20が生成する初期値は同じ値である。これは、非パケット端末1と中継機20が共有する情報、例えば通信先であるパケット端末3の電話番号を用いて疑似乱数を生成することによって、同じ初期値を生成することが可能となる。また、中継機20のヘッダ初期値生成部202は、RTPパケットヘッダのSSRCとしてzを生成する。これは、通信先であるパケット端末3のIPアドレスを用いて疑似乱数を生成することによって得るものとする。
【0023】
音声通信が始まると非パケット端末1は音声データを中継機20に送信する。図4では、40ms単位で音声データを送信する例を示している。ここで、非パケット端末1は、ヘッダ更新部14により、音声データを送信する毎にRTPパケットヘッダのシーケンス番号を1増加させ、タイムスタンプを40ms分の音声データのサンプル数に相当する320増加させる。中継機20は非パケット端末1から受信した音声データをパケット組立部204でパケット化してパケット端末3に送信する。その際、ヘッダ更新部203からのヘッダ更新情報に基づいて、RTPパケットのシーケンス番号はxを初期値として1パケット毎に1ずつ増加させ、タイムスタンプはyを初期値として1パケット毎に320ずつ増加させる。
【0024】
中継機の切り替えが発生し、非パケット端末1は中継機21との接続を確立する。そのとき、中継機20から中継機21に対してRTP以外のパケットヘッダ、即ちUDPヘッダとIPヘッダ情報が中継機間情報転送制御部206によって送信される。更に、非パケット端末1は、ヘッダ情報生成部15及び中継機接続制御部10によって、中継機21に対してRTPパケットヘッダのシーケンス番号x+Nとタイムスタンプ値y+320×Nを送信する。この情報は、非パケット端末接続制御部201によって受信され、ヘッダ更新部203に送出される。また、中継機21のヘッダ初期値生成部202は、RTPパケットヘッダのSSRCとしてzを生成する。これは、通信先であるパケット端末3のIPアドレスを基に生成するので、中継機20が非パケット端末との接続を確立した際に生成した値と同じとなる。
【0025】
非パケット端末1は以降、音声データを中継機21に送信し、中継機21はこれを受信するとパケット組立部204でパケット化して、音声パケットをパケット端末3に送信する。ここで、中継機21では、RTPパケットのシーケンス番号及びタイムスタンプ初期値として非パケット端末3から受信した数値を用いる。具体的には、シーケンス番号はx+N、タイムスタンプはy+320×Nから開始され、これは、中継機20が最後に出力した音声パケットの次のパケットに相当する数値である。
【0026】
尚、無音圧縮を用いた音声通信が行われる場合のシーケンス図は図5に示す通りとなる。この図では音声通信が開始された後、非パケット端末1の入力音声が最初のL×40msの間有音であり、その後M×40ms間が無音となり、更に有音に戻ってからN×40ms後に中継機の切り替えが発生した場合のシーケンスとなっている。この図に示す通り、無音の間パケット端末1から音声データが出力されず、中継機20からパケット端末3に対しても音声パケットが送信されていない。従って、シーケンス番号が増大することはなく、無音から有音に戻った直後に出力される音声パケットのシーケンス番号x+Lはその前に出力されたシーケンス番号x+L−1に1加算した値となっている。一方、無音の間もタイムスタンプは増大しており、無音から有音に戻った直後に出力される音声パケットのタイムスタンプy+320×(L+M−1)は、その前に出力されたタイムスタンプy+320×(L−1)よりも、M×40ms分の音声データサンプル数に相当する320×M大きい数値となっている。つまり、無音の間もタイムスタンプは増大するが、シーケンス番号は増大しないことになるが、それ以外については図4に示したシーケンスと全く同様である。
【0027】
以上のように、切り替え以降中継機21から出力される音声パケットのシーケンス番号とタイムスタンプは、中継機20が最後に出力した音声パケットの次のパケットに相当するシーケンス番号とタイムスタンプとなっている。即ち、本実施の形態1によれば、通信開始時に非パケット端末1及び中継機20が同じRTPパケットヘッダのシーケンス番号及びタイムスタンプを生成し、非パケット端末1は通信中にそのシーケンス番号及びタイムスタンプを中継機20と同様に逐次更新し、中継機20から中継機21への切り替えが発生する際、非パケット端末1が更新したシーケンス番号及びタイムスタンプを中継機21に送信するようにしたので、中継機20の切り替えが発生した後にも中継機21からパケット端末3に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを得ることができる。
【0028】
以上説明したように、実施の形態1の音声通信システムによれば、音声データを送受信する第一の端末と、パケット通信により音声パケットを送受信する第二の端末と、第一の端末と第二の端末との間で、音声パケットを組み立てて音声データの中継を行う複数の中継機からなる音声通信システムにおいて、第一の端末及び中継機は音声パケットのパケットヘッダ情報を生成するヘッダ初期値生成部を備え、第一の端末のヘッダ初期値生成部と、複数の中継機のうち第一の端末の音声データを中継する中継機のヘッダ初期値生成部は音声通信が開始されるときに同じ値を生成すると共に、第一の端末は、音声通信中に中継機のパケット組立部分と同じ法則でパケットヘッダ情報を更新するヘッダ更新部を備え、中継機の切り替えが発生したとき、第一の端末から切り替え後の中継機に対してヘッダ更新部で更新したパケットヘッダ情報を送信するようにしたので、通信中に中継機が切り替わった場合でも、中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを実現することができる。
【0029】
実施の形態2.
実施の形態2は、第一の端末と中継器との間は無音圧縮伝送が行われ、第一の端末は無音中にパケットヘッダ情報を中継器に送信するようにした実施の形態である。
図6は、実施の形態2の音声通信システムにおける非パケット端末1aの構成図である。
実施の形態2の非パケット端末1aは、図2に示した非パケット端末1の構成に加えて、音声符号器11からの有音/無音情報がヘッダ情報生成部15aと中継機接続制御部10aに出力されるよう構成されている。これにより、無音になった際にヘッダ情報生成部15aがRTPパケットヘッダのシーケンス番号のみを含むヘッダ情報を生成し、中継機接続制御部10aがこのヘッダ情報を中継機に送信する動作が追加される。
【0030】
図7は、図6に示す内部構成を備えた非パケット端末1aが用いられた場合、非パケット端末1aが中継機20を経由してパケット端末3との音声通信を開始し、その後中継機20から中継機21に切り替わって音声通信が継続する場合のシーケンスを示した図である。このシーケンスは、図5に示したシーケンスと殆ど同様であり、非パケット端末1aの入力音声が無音の間、非パケット端末1aから中継機20に対してヘッダ情報としてシーケンス番号x+Lが送信される手順が追加されたものである。中継機20はこのヘッダ情報を受信すると次の音声パケット出力時にはこのシーケンス番号を用いる。
【0031】
非パケット端末1aが送信する音声データが全て中継機20に到達するのであれば、図7に示したような、無音中に非パケット端末1aから中継機20に対してヘッダ情報としてシーケンス番号を送信する手順は必要ない。しかし、非パケット端末1aと中継機20(21)との間の無線回線で発生する伝送データ誤りなどにより、非パケット端末1aが送信する音声データが中継機20に到達しない場合がある。そうなると、非パケット端末1aのヘッダ更新部14で更新されるRTPヘッダのシーケンス番号と中継機20のヘッダ更新部203で更新されるRTPヘッダのシーケンス番号とが異なる値となってしまうことになる。そこで、実施の形態2では、音声符号器11から出力される有音/無音情報が無音であった場合、ヘッダ情報生成部15aはシーケンス番号のみを生成し、中継機接続制御部10aによって中継機20に送信する。このようにすることによって、非パケット端末1aが送信する音声データが中継機20に到達しない場合が生じても、シーケンス番号を補正することが可能となる。即ち、ヘッダ更新部203が保持しているシーケンス番号と非パケット端末1aから受け取ったシーケンス番号が異なっていても、保持しているシーケンス番号は、非パケット端末1aからのシーケンス番号に差し替えられるため、非パケット端末1aのシーケンス番号と中継機20のシーケンス番号を一致させることができる。
【0032】
尚、RTPヘッダのタイムスタンプについては、40ms毎に320ずつ増加させるという更新を行っている限り、シーケンス番号のように非パケット端末1aと中継機20との間で異なる数値になるという問題は発生しない。このため、非パケット端末1aが無音中に送信するヘッダ情報はシーケンス番号のみとなっている。
【0033】
このように、実施の形態2では、非パケット端末1aが無音中にRTPパケットヘッダのシーケンス番号を送信するようにしたので、非パケット端末1aから送信される音声データに伝送誤りが発生しても、中継機20の切り替えが発生した後に中継機21からパケット端末3に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを得ることができる。
【0034】
以上説明したように、実施の形態2の音声通信システムによれば、第一の端末と中継機との間は無音圧縮伝送が行われ、第一の端末は無音中にパケットヘッダ情報を中継機に送信するようにしたので、第一の端末から送信される音声データに伝送誤りが発生しても、中継機の切り替えが発生した後に中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことが可能な音声通信システムを実現することができる。
【0035】
実施の形態3.
上記実施の形態2においては、非パケット端末1は有音中には音声データを送信する必要があるため、無音中にのみヘッダ情報を送信するようにしている。従って、無音圧縮を用いない音声通信を行う場合には、通信中にヘッダ情報の伝送を行うことが出来ない。但し、無音圧縮が行われない場合、非パケット端末1は40ms毎に常に音声データを送信することになる。そこで、実施の形態3では、中継機20のヘッダ更新部203は音声データが受信されない場合でも40ms毎にシーケンス番号を1増加させる。これにより、非パケット端末1のヘッダ更新部14で更新されるシーケンス番号と異なる値になることを防止することができる。
【0036】
実施の形態4.
上記実施の形態2においては、非パケット端末1aが無音中にRTPパケットヘッダのシーケンス番号を送信するようにしたが、シーケンス番号とタイムスタンプとの両方を送信しても良く、これを実施の形態4として次に説明する。ここで、非パケット端末1aの図面上の構成は図6と同様であるため、図6を用いて説明する。
【0037】
実施の形態4のヘッダ情報生成部15aは、音声符号器11から無音情報が入力された場合、シーケンス番号とタイムスタンプの両方を送出するよう構成されている。これ以外は実施の形態2と同様である。
図8は、実施の形態4の動作を示すシーケンス図である。
図示のように、非パケット端末1aが無音中にRTPパケットヘッダのシーケンス番号とタイムスタンプの両方を送信する。即ち、非パケット端末1aのヘッダ情報生成部15aおよび中継機接続制御部10aによって、シーケンス番号とタイムスタンプが非パケット端末1aから中継機20に送信される。これ以外の動作は、実施の形態2の図7と同様である。
これにより、中継機20のヘッダ更新部203では、シーケンス番号更新と同じタイミングでタイムスタンプを更新する(320を加算する)ことができるようになり、処理を簡略化することが可能となる。
【0038】
以上のように、実施の形態4の音声通信システムによれば、第一の端末から中継機に対してシーケンス番号とタイムスタンプの両方を送信するようにしたので、中継機側の処理を簡略化することができる。
【0039】
実施の形態5.
実施の形態1〜4においては、中継機20のヘッダ初期値生成部202はRTPパケットのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値及びSSRCを生成したが、SSRCのみを生成することとし、非パケット端末1(1a)が音声通信の開始時にRTPパケットのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値をパケットヘッダ情報として中継機20に送信するようにしても良く、これを実施の形態5として次に説明する。非パケット端末1(1a)における図面上の構成は、図2または図6と同様であるため、図2を用いて説明する。
【0040】
実施の形態5の非パケット端末1は、音声通信の開始時にヘッダ初期値生成部13で生成されるシーケンス番号とタイムスタンプの初期値を中継機20に送信するよう構成されている。これ以外の非パケット端末1の構成及び中継機20側の構成は、いずれかの実施の形態と同様である。
【0041】
図9は、実施の形態5の動作を示すシーケンス図である。
図示のように、非パケット端末1が音声通信の開始時にRTPパケットのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値をパケットヘッダ情報として中継機20に送信する。これ以外は実施の形態1の図4と同様である。尚、ここでは、実施の形態1の動作に対して適用したが、実施の形態2〜4に対して適用しても良い。
【0042】
以上のように、実施の形態5の音声通信システムによれば、音声通信の開始時にパケットヘッダ情報としてシーケンス番号とタイムスタンプの初期値を中継機に送信するようにしたので、中継機側の処理を簡略化することができる。
【0043】
実施の形態6.
実施の形態6は、非パケット端末1(1a)のヘッダ初期値生成部13がRTPパケットヘッダのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値に加えてSSRCを生成するようにしたものである。非パケット端末1(1a)における図面上の構成は図2または図6と同様であるため、図2を用いて説明する。実施の形態6のヘッダ初期値生成部13は、上述したように、シーケンス番号とタイムスタンプの初期値に加えてSSRCを生成するよう構成されている。また、生成されたこれらの値は、ヘッダ更新部14、ヘッダ情報生成部15及び中継機接続制御部10を介して中継機20側に送信されるよう構成されている。これ以外の構成はいずれかの実施の形態と同様である。
【0044】
図10は、実施の形態6の動作を示すシーケンス図である。
図示のように、非パケット端末1のヘッダ初期値生成部13がRTPパケットヘッダのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値及びSSRCを生成し、非パケット端末1から中継機20及び中継機21に送信するパケットヘッダ情報にRTPパケットヘッダのSSRCを含める。これ以外は実施の形態1の図4と同様である。尚、ここでは、実施の形態1の動作に対して適用したが、実施の形態2〜4に対して適用しても良い。
【0045】
以上のように、実施の形態6の音声通信システムによれば、第一の端末がRTPパケットヘッダのシーケンス番号とタイムスタンプの初期値に加えてSSRCを生成するようにしたので、中継機のヘッダ初期値生成部を省略することが可能となる。
【0046】
実施の形態7.
実施の形態7は、実施の形態6の構成に加えて、通信開始時に中継機20から非パケット端末1(1a)に対してUDPヘッダ及びIPヘッダ情報を送信しておき、中継機20から中継機21に切り替わった際にはRTPヘッダ情報であるシーケンス番号、タイムスタンプ、及び、SSRCに加えて、UDPヘッダ及びIPヘッダ情報も非パケット端末1(1a)から中継機21に送信するようにしたものである。非パケット端末1(1a)における図面上の構成は、図2または図6と同様であるため、図2を用いて説明する。
【0047】
実施の形態7の中継機接続制御部10は、通信開始時に中継機20からUDPヘッダ及びIPヘッダ情報が送信された場合にこれら情報を保持し、中継機の切り替えが発生した場合にRTPヘッダ情報と共に切替後の中継機21に対してこれら情報を含めて送信するよう構成されている。あるいは、UDPヘッダ及びIPヘッダ情報をヘッダ初期値生成部13等、非パケット端末1内の他の機能部に保持するようにしてもよい。また、中継機20(21)は、非パケット端末1から送信されたRTPヘッダ情報であるシーケンス番号、タイムスタンプ、及び、SSRCに加えて、UDPヘッダ及びIPヘッダ情報に基づいて音声データのパケット化を行うよう構成されている。これ以外の構成は実施の形態1と同様である。
【0048】
図11は、実施の形態7の動作を示すシーケンス図である。
図示のように、通信開始時に中継機20から非パケット端末1に対してUDPヘッダ及びIPヘッダ情報を送信しておく。そして、中継機20から中継機21に切り替わった際にはRTPヘッダ情報であるシーケンス番号、タイムスタンプ、及び、SSRCに加えて、UDPヘッダ及びIPヘッダ情報も非パケット端末1から中継機21に送信する。中継機21では、これら非パケット端末1から受け取った情報に基づいて音声データをパケット端末3に対して送信する。
【0049】
このようにすると、中継機の切り替えが発生した場合の中継機間のデータ送受信が不要となる。このため、非パケット端末1の移動による中継機の切り替えではなく、図12に示すように中継機20が故障して中継機21に切り替わる場合にも対応できる。この理由は、中継機20が故障した場合、中継機20から中継機21へのヘッダ情報送信が不可能になる場合が考えられるが、図11に示すシーケンスでは中継機20から中継機21へのヘッダ情報送信が無いためである。
【0050】
以上のように、実施の形態7の音声通信システムによれば、中継機が切り替わった場合、パケットヘッダ情報であるシーケンス番号、タイムスタンプ及びSSRCに加えて、UDPヘッダ情報とIPヘッダ情報も第一の端末から中継機に送信するようにしたので、中継機間のデータ送受信が不要となり、中継機の通常の切替だけでなく、中継機が故障して切り替わる場合にも対応可能である。
【0051】
実施の形態8.
実施の形態8は、切り替え先の中継機から非パケット端末1に対してパケットヘッダ情報を要求する制御情報を送信するようにしたものである。
図13は、複数の中継機20,21が同一装置内(中継装置200)に収容されている場合の構成図である。図示のように、中継機20と中継機21とが中継装置200内に収容されている場合、中継機20が故障して中継機21に切り替わっても、非パケット端末1と中継装置200との間の接続に変化がないため、非パケット端末1が中継機20から中継機21に切り替わったことを認識することが出来ず、パケットヘッダ情報を伝送する契機を知ることが出来なくなる。このような場合にも対応できるようにするため、実施の形態8では、切り替わった後に中継機21がパケットヘッダ情報を要求する制御情報を非パケット端末1に送信するよう構成している。具体的には、中継機20の故障発生等で中継機20から中継機21に中継処理が切り替わった場合、中継機21の非パケット端末接続制御部201は、非パケット端末1に対してパケットヘッダ情報を要求する制御情報を送出するよう構成されている。
【0052】
図14は、実施の形態8の動作を示すシーケンス図である。
図示のように、中継機20から中継機21への切り替えが発生した場合、中継機21は、パケットヘッダ情報を要求する制御情報を非パケット端末1に対して送信する。これを受けた非パケット端末1では、実施の形態7と同様に、RTPヘッダ情報及びUDP/IPヘッダ情報を中継機21に送信する。これ以降の動作は実施の形態7と同様である。
【0053】
尚、以上の説明では実施の形態1の非パケット端末1を例として説明したが、他の実施の形態の非パケット端末1(1a)であってもよい。
【0054】
以上のように、実施の形態8の音声通信システムによれば、中継機の切り替えが発生するとき、切り替え後の中継機から第一の端末に対してパケットヘッダ情報を要求する制御情報を送信し、第一の端末は、制御情報の受信に基づいてパケットヘッダ情報を送信するようにしたので、複数の中継機が同一装置内に収容されているような場合でも、切替後の中継機からパケット端末に出力される音声パケットのヘッダ情報を引き継ぐことができる。
【0055】
実施の形態9.
尚、上記実施の形態1〜8においては、中継機20及び中継機21とパケット端末間の通信はIPパケット通信となっているが、IP以外のパケット通信であっても良い。例えばATM(Asynchronous Transfer Mode)通信にこの発明を適用することができる。
【0056】
また、非パケット端末1(1a)のヘッダ更新部14において更新するヘッダ情報をタイムスタンプのみ、または、シーケンス番号のみとしても良い。例えば、パケットヘッダの仕様としてタイムスタンプまたはシーケンス番号のいずれか一方しかない場合や、どちらかの情報は引き継ぐ必要がない場合などにこのような構成を用いる。更には、ヘッダ更新部14がシーケンス番号やタイムスタンプ以外のヘッダ情報を更新しても良い。例えば、非パケット端末1(1a)が複数の音声符号化方式を備えており、通信中にその符号化方式を変更する際に、RTPヘッダのペイロードタイプ値やUDPヘッダのポート番号を変更するなどの制御をする場合がある。そのような場合は、ヘッダ更新部14がRTPヘッダのペイロードタイプとUDPヘッダのポート番号を更新し、これらの情報を非パケット端末1(1a)が中継機の切り替え発生時に切り替え後の中継機に送信する。
【0057】
実施の形態10.
尚、上記実施の形態1〜9において、第一の端末である非パケット端末1(1a)はパケット端末であっても良い。例えば、非パケット端末1(1a)と中継機20、21との間のパケット化周期と、中継機20,21とパケット端末3との間のパケット化周期とが異なるものである場合、中継機の切り替えが発生するとシーケンス番号などの引き継ぎが困難となる場合がある。このような場合、本発明を適用することによって、このシーケンス番号の引き継ぎを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】この発明の実施の形態1による音声通信システムを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1による音声通信システムにおける非パケット端末の構成図である。
【図3】この発明の実施の形態1による音声通信システムにおける中継機の構成図である。
【図4】この発明の実施の形態1による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図5】この発明の実施の形態1による音声通信システムにおいて、無音圧縮伝送が用いられる場合の音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図6】この発明の実施の形態2による音声通信システムにおける非パケット端末の構成図である。
【図7】この発明の実施の形態2による音声通信システムにおいて、無音圧縮伝送が用いられる場合の音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図8】この発明の実施の形態4による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図9】この発明の実施の形態5による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図10】この発明の実施の形態6による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図11】この発明の実施の形態7による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【図12】この発明の実施の形態7による音声通信システムの構成図である。
【図13】この発明の実施の形態8による音声通信システムの構成図である。
【図14】この発明の実施の形態8による音声通信システムにおける音声データ及び制御データ伝送シーケンス図である。
【符号の説明】
【0059】
1,1a 非パケット端末、3 パケット端末、10,10a 中継機接続制御部、11 音声符号器、12 音声復号器、13,202 ヘッダ初期値生成部、14,203 ヘッダ更新部、15,15a ヘッダ情報生成部、20,21 中継機、200 中継装置、201 非パケット端末接続制御部、204 パケット組立部、205 パケット分解部、206 中継機間情報転送制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声データを送受信する第一の端末と、パケット通信により音声パケットを送受信する第二の端末と、前記第一の端末と前記第二の端末との間で、前記音声パケットを組み立てて前記音声データの中継を行う複数の中継機からなる音声通信システムにおいて、
前記第一の端末及び前記中継機は前記音声パケットのパケットヘッダ情報を生成するヘッダ初期値生成部を備え、前記第一の端末のヘッダ初期値生成部と、前記複数の中継機のうち前記第一の端末の音声データを中継する中継機のヘッダ初期値生成部は音声通信が開始されるときに同じ値を生成すると共に、
前記第一の端末は、音声通信中に前記中継機のパケット組立部分と同じ法則で前記パケットヘッダ情報を更新するヘッダ更新部を備え、
前記中継機の切り替えが発生したとき、前記第一の端末から切り替え後の中継機に対して前記ヘッダ更新部で更新したパケットヘッダ情報を送信することを特徴とする音声通信システム。
【請求項2】
音声データを送受信する第一の端末と、パケット通信により音声パケットを送受信する第二の端末と、前記第一の端末と前記第二の端末との間で、前記音声パケットを組み立てて前記音声データの中継を行う複数の中継機からなる音声通信システムにおいて、
前記第一の端末は前記音声パケットのパケットヘッダ情報を生成するヘッダ初期値生成部を備え、当該第一の端末と、前記複数の中継機のうち前記第一の端末の音声データを中継する中継機とは音声通信を開始するときに、前記第一の端末から前記中継機に対して、前記ヘッダ初期値生成部で生成したパケットヘッダ情報を送信すると共に、
前記第一の端末は、音声通信中に前記中継機のパケット組立部分と同じ法則で前記パケットヘッダ情報を更新するヘッダ更新部を備え、
前記中継機の切り替えが発生したとき、前記第一の端末から切り替え後の中継機に対して前記ヘッダ更新部で更新したパケットヘッダ情報を送信することを特徴とする音声通信システム。
【請求項3】
第一の端末と中継機との間は無音圧縮伝送が行われ、前記第一の端末は無音中にパケットヘッダ情報を前記中継機に送信することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の音声通信システム。
【請求項4】
中継機の切り替えが発生するとき、切り替え後の中継機から第一の端末に対してパケットヘッダ情報を要求する制御情報を送信し、
前記第一の端末は、前記制御情報の受信に基づいて前記パケットヘッダ情報を送信することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の音声通信システム。
【請求項5】
パケットヘッダ情報は、シーケンス番号及びタイムスタンプのうち少なくともいずれか一方であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の音声通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−267951(P2009−267951A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117445(P2008−117445)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】