順序管理システム、開閉システム、順序管理装置およびプログラム
【課題】各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供する。
【解決手段】照合装置2は、認証カード3と通信を行い、認証カード3から履歴情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、開閉部10の開閉を制御する。また、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、認証カード3に、ユーザがその開閉部10を通過した旨の記録を示す情報を書き込むための処理を行う。
【解決手段】照合装置2は、認証カード3と通信を行い、認証カード3から履歴情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、開閉部10の開閉を制御する。また、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、認証カード3に、ユーザがその開閉部10を通過した旨の記録を示す情報を書き込むための処理を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、順序管理システム、開閉システム、順序管理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、非接触IC手段を用いて入出管理を行うセキュリティーシステムを用いた会議室に対して、該当する会議への出席の有無を自動的に認識することで、該当の会議に対するセキュリティーレベルを設定し、上記セキュリティーレベルに応じた配布物を自動的に配布する会議室システムを開示する。
特許文献2は、非接触IC手段に記憶された情報を読み出し/書き込みを行うリーダー/ライタ機能を有するゲート手段を複数有するセキュリティーシステムにおいて、ゲート手段を通ってセキュリティーエリア内外を出入りする際に入出管理を行うとともに、セキュリティーエリア外から内に入る際には、デジタルカメラ内の非接触IC手段内にエリア内フラグを自動的に設定して撮影を制限するセキュリティーシステムを開示する。
【0003】
特許文献3は、作業場、作業場の機械、安全具、作業者、作業責任者など人を対象にして、各対象を識別するID―TAGを付設して、これから認識符号を含むデータを読み取るTAGリーダと、ホスト管理装置と、通信手段により、これとデータの授受を行い、応答出力を出す現場管理端末とを有していて、作業者の対象とする作業と安全手段を作業/安全の計画段階で関連付けて手順化し、自動的に手順(書)を生成させ、手順に基づいて安全手段を設置し確認し、作業段階では、安全手段が常に確保されていることを自動的に確認できる作業安全計画管理システムを開示する。
特許文献4は、利用者が出口セキュリティゲート装置を通過する際に、ID制御装置が、ID装置に対してID情報の出力をロックするよう指示するロック指示を、出口セキュリティゲート装置を介して出力し、ID装置では、ロック指示に基づいて、ID情報の出力をロックし、利用者がセキュリティゾーンに入場する際に、トークン装置が、ID情報の出力ロックの解除のための認証情報をID装置に送信し、ID装置は、記憶している認証情報と受信した認証情報とが一致する場合に、ID情報の出力ロックを解除し、入口セキュリティゲート装置にID情報を送信する情報処理方法を開示する。
【0004】
特許文献5は、ドア1には、指紋識別ユニットがドア外に設置され、当該ドア1の照合による通過を記憶する通過履歴記憶手段が設けられ、ドア2は上記ドア1と同様の構成を有しており、加えて前扉本人照合確認手段が設けられ、前扉本人照合確認手段は、ドア2に係わる通過要求者がドア1で本人照合を行っているか否かを、ドア1の通過履歴記憶手段を参照して確認し、ドア1の通過履歴がない者は、ドア2の本人照合を行うことができず、ドア2の通過が許可されないアンチスルー機能を有するセキュリティシステムを開示する。
特許文献6は、管理ゲートの通過順序とゲート識別情報を対応付けたゲート巡回情報と最後に通過したゲートの識別情報を含む入室管理ファイルを記憶して、前記管理ゲートが送信したゲート識別情報を受信して、前記最後に通過したゲートの識別情報を更新して、管理ゲートが送信する入室管理ファイル要求を受信して、入室管理ファイルを返信するICカードと、前記ICカードから前記入室管理ファイルを受信して、前記入室管理ファイルに含まれる最後に通過したゲートの識別情報とゲート巡回情報から求めた、次に通過するゲート識別情報が、前記管理ゲートのメモリに記憶されているゲート識別情報と比較して一致すれば、前記管理ゲートの通過を許可する管理ゲートとから構成される入室管理システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−171825号公報
【特許文献2】特開2007−86896号公報
【特許文献3】特開2008−146502号公報
【特許文献4】特開2008−152408号公報
【特許文献5】特開2000−315290号公報
【特許文献6】特開2008−248547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1にかかる本発明は、通信対象と、前記通信対象と通信する複数の通信手段と、前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に通信すべき前記複数の通信手段の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に通信した前記複数の通信手段の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理システムである。
【0008】
請求項2にかかる本発明は、前記履歴情報記憶手段は、前記通信対象に設けられている請求項1に記載の順序管理システムである。
【0009】
請求項3にかかる本発明は、前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信すべき時間を定めた許容時間情報を記憶する許容時間情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信した時刻に関する時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段とをさらに有し、前記照合手段は、前記許容時間情報と前記時刻情報とを照合する請求項1または2に記載の順序管理システムである。
【0010】
請求項4にかかる本発明は、前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載の順序管理システムである。
【0011】
請求項5にかかる本発明は、使用者の識別子を記憶した識別子記憶媒体と、前記識別子記憶媒体と通信して前記識別子記憶媒体から取得した情報の照合を行う複数の照合装置と、前記複数の照合装置それぞれに対応して設けられ、対応する前記照合装置の制御に基づいて開動作を行う複数の開閉部とを有し、前記識別子記憶媒体は、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置と通信する以前に通信した前記複数の照合装置の順序の履歴に関する履歴情報をさらに記憶し、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置は、前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する以前に通信すべき前記複数の照合装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と、前記照合手段による照合結果が一致を示すと判断された場合に、前記開閉部を開動作させるように制御する制御手段とを有する開閉システムである。
【0012】
請求項6にかかる本発明は、自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得手段と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記記憶媒体と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理装置である。
【0013】
請求項7にかかる本発明は、自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得ステップと、前記記憶媒体と通信する場合に、前記履歴情報と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップとを前記順序管理装置に実行させる順序管理プログラムである。
【0014】
請求項8にかかる本発明は、複数の通信対象と、前記複数の通信対象と通信する通信手段と、前記通信手段が前記複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理システムである。
【0015】
請求項9にかかる本発明は、使用者の識別子を記憶する識別子記憶媒体をさらに有し、前記履歴情報記憶手段は、前記識別子記憶媒体に設けられている請求項8に記載の順序管理システムである。
【0016】
請求項10にかかる本発明は、前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段をさらに有する請求項8または9に記載の順序管理システムである。
【0017】
請求項11にかかる本発明は、複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得手段と、前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理装置である。
【0018】
請求項12にかかる本発明は、複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得ステップと、前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップとを順序管理装置に実行させる順序管理プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供できる。
【0020】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、システムが停止した場合であっても、履歴情報の記憶を維持できる。
【0021】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、許容時間を超過した場合に、その工程おける処理を禁止できる。
【0022】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、本構成を有しない場合と比較して、使用者が照合結果を容易に認知できる。
【0023】
請求項5に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、定められた開閉部を通過しない者が特定の部屋へ進入することを防止可能な開閉システムを提供できる。
【0024】
請求項6に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理装置を提供できる。
【0025】
請求項7に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理プログラムを提供できる。
【0026】
請求項8に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供できる。
【0027】
請求項9に係る本発明によれば、請求項8に係る本発明により得られる効果に加えて、システムが停止した場合であっても、履歴情報の記憶を維持できる。
【0028】
請求項10に係る本発明によれば、請求項8に係る本発明により得られる効果に加えて、本構成を有しない場合と比較して、使用者が照合結果を容易に認知できる。
【0029】
請求項11に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理装置を提供できる。
【0030】
請求項12に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態にかかる開閉システムの構成を例示する図である。
【図2】図1に示した照合装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】照合装置において動作する照合プログラムを示すブロック・ダイアグラムである。
【図4】各情報を例示する図であり、(A)は履歴情報を例示し、(B)は基準順序情報を例示し、(C)および(D)は照合装置が認証カードに対して送信する質問データを例示する。
【図5】図1に示した認証カードのハードウェア構成を例示する図である。
【図6】照合装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】各部屋が独立した開閉システムを示す図である。
【図8】第2の実施形態にかかる順序管理システムの構成を例示する図である。
【図9】図8に示した携帯型質問器のハードウェア構成を示す図である。
【図10】携帯型質問器において動作する照合プログラムを示す図である。
【図11】測定器および薬の使用の順序の具体例を示す図である。
【図12】図11の例における基準順序情報および履歴情報を例示する図であり、(A)は基準順序情報を例示し、(B)は履歴情報を例示する。
【図13】携帯型質問器の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[第1実施形態]
まず、第1の実施形態にかかる開閉システム1を説明する。
図1は、本実施形態にかかる開閉システム1の構成を例示する図である。
図1に示すように、開閉システム1は、開閉部10−1〜10−5、部屋12−1〜12−4、照合装置2−1〜2−5および認証カード3から構成される。
なお、以下、照合装置2−1〜2−5など、複数ある構成部分のいずれかを特定せずに示すときには、単に、照合装置2などと略記することがある。
また、例えば、開閉部10−1〜10−5を、開閉部#1〜#5と称することがある。
なお、照合装置2および開閉部10は、本実施形態においてはそれぞれ5つとしたが、それぞれ、3つ以上であればいくつであってもよい。
【0033】
開閉部10−1〜10−4それぞれは、照合装置2−1〜2−4それぞれによる制御によって開閉する。
認証カード3は、照合装置2と通信する通信対象であって、認証カード3のユーザが開閉部10を通過するために必要なユーザの識別子(ユーザ識別子)および後述する履歴情報を記憶する。
【0034】
照合装置2は、認証カード3と通信を行い、認証カード3から情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、開閉部10の開閉を制御する。
また、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、認証カード3に、ユーザがその開閉部10を通過した旨の記録を示す情報(以下、開閉部#Nを通過した旨を示す情報を「開閉部#N通過情報」と称し、開閉部を区別しない場合は「開閉部通過情報」と称す)を書き込むための処理を行う。
この開閉部通過情報は、その開閉部10の識別子(以下、開閉部#Nの識別子を「開閉部#N識別子」と称し、開閉部を区別しない場合は「開閉部識別子」と称す)を含む。
さらに、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、ユーザがその開閉部10を通過した時刻(つまり照合装置2が開閉部10を開動作するように制御した時刻)を示す情報(開閉部通過時刻情報)を書き込むための処理を行う。
つまり、開閉システム1は、各照合装置2が認証カード3と通信する順序を管理する順序管理システムとして構成されている。
【0035】
ここで、ユーザが部屋12−4に進入しようとする場合を仮定する。
この場合、部屋12−1を通過し、かつ開閉部10−3を通過したときでないと、部屋12−4に進入できないようにすべきことがある(つまり、セキュリティ上の観点等から、開閉部10−5から進入したユーザは部屋12−4に進入できない)。
つまり、この場合、ユーザは、開閉部10−1,開閉部10−2,10−3の順に開閉部10を通過しなければ、部屋12−4の入口である開閉部10−4を通過できない。
ここで、照合装置2−4は、後述するように、開閉部10−1,10−2,10−3の順にそれらの識別子を記憶している。
なお、以下、このように、ある照合装置2(この場合は照合装置2−4)と通信する以前に認証カード3が通信すべき照合装置2の順序を定めた情報を、「基準順序情報」と称する。
【0036】
一方、認証カード3は、照合装置2と通信をして開閉部10が開動作されるごとに、通過した開閉部10の順序の履歴に関する情報(履歴情報)を記憶する。
そして、照合装置2−4が認証カード3と通信し、基準順序情報と履歴情報とが一致するとの照合結果となった場合に、照合装置2−4は開閉部10−4を開動作させるように制御する。
【0037】
図2は、図1に示した照合装置2のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、照合装置2は、CPU等の演算部212及びメモリ等の記憶部214などを含む制御装置21と、通信装置22と、記録装置24と、ユーザインターフェース装置(UI装置)25と、読取書込装置26とから構成される。
つまり、照合装置2は、情報処理および他の処理装置又は端末との通信が可能なコンピュータとしてのハードウェア構成部分を有している。
また、以下の各図において、実質的に同じ構成部分および処理には同じ番号が付される。
【0038】
UI装置25は、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置あるいはCRT(Cathode Ray Tube)表示装置等の表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含む。
読取書込部26は、アンテナ264、送受信制御部266、変調回路268、送信回路270、受信回路272および復調回路274から構成される。
読取書込装置26は、これらの構成部分によって、認証カード3に記憶された情報を読み取り、また、UI装置25又は制御装置21等によって作成された所定の情報を、認証カード3に書き込むための処理を行う。
【0039】
読取書込装置26において、送受信制御部266は、読取書込装置26の各構成部分の動作を制御する。
また、送受信制御部266は、制御装置21から入力されるデータを、変調回路268に対して出力する。
変調回路268は、送受信制御部266から入力されるデータで電波信号を変調し、送信回路271に対して出力する。
送信回路270は、認証カード3に記憶させるデータ及びクロック信号などを含む電波信号を、アンテナ264を介して、認証カード3に対して送信する。
【0040】
受信回路272は、認証カード3からの反射信号を受信し、送受信制御部266に対して出力し、送受信制御部266は、データの書込みが正常になされたか否かを確認する。
また、受信回路272は、認証カード3からの情報を含む信号を受信し、復調回路328に対して出力する。
復調回路274は、受信回路272から入力された情報を復調し、送受信制御部274に対して出力する。
送受信制御部266は、復調された情報を、制御装置21に対して出力する。
【0041】
図3は、照合装置2において動作する照合プログラム28を示すブロック・ダイアグラムである。
図3に示すように、照合プログラム28は、履歴情報取得部280、ユーザ識別子取得部282、基準順序情報格納部284、許可ユーザ情報格納部286、照合部288、開閉制御部290および質問データ作成部292から構成される。
照合プログラム28は、たとえば、記憶媒体240(図1)等を介して照合装置2に供給され、記憶部214にロードされ、照合装置2にインストールされたOS(図示せず)上で、照合装置2のハードウェア資源を具体的に利用して実行される(以下に示す各ソフトウェアについても同様)。
【0042】
また、図4は、各情報を例示する図であり、(A)は履歴情報を例示し、(B)は基準順序情報を例示し、(C)および(D)は照合装置2が認証カード3に対して送信する質問データを例示する。
照合プログラム28において、履歴情報取得部280は、読取書込装置26が読み取った認証カード3に記憶された履歴情報を取得し、照合部288に対して出力する。
【0043】
図4(A)は、認証カード3に記憶され、履歴情報取得部280が取得する履歴情報を例示する図である。
図4(A)は、図1を用いて上述した例のように、ユーザが開閉部#1、開閉部#2、開閉部#3の順に開閉部10を通過した場合の履歴情報を例示しており、この履歴情報は、開閉部#1通過情報と、開閉部#3通過情報と、開閉部#3通過情報とをこの順で含み、さらに、それぞれの開閉部10を通過した時刻を示す開閉部通過時刻を含んでもよい。
【0044】
ユーザ識別子取得部282(図3)は、読取書込装置26が読み取った認証カード3に記憶されたユーザ識別子を取得し、照合部288に対して出力する。
基準順序情報格納部284は、この照合プログラム28が実行される照合装置2より以前に認証カード3が通信すべき照合装置2の順序を定めた基準順序情報を格納する。
【0045】
図4(B)は、基準順序情報格納部284に格納された基準順序情報を例示する図である。
図4(B)は、図1を用いて上述した例のように、照合装置2−4に記憶された基準順序情報であって、開閉部10−4を通過する前に、開閉部10−1,開閉部10−2,10−3の順に開閉部10を通過しなければならない場合の基準順序情報を例示する。
この基準順序情報は、開閉部#1識別子と、開閉部#2識別子と、開閉部#3識別子とをこの順で含み、さらに、開閉部間許容時間を含んでもよい。
開閉部間許容時間は、ある開閉部10の通過時刻と次の開閉部10との通過時刻との間の時間間隔について、許容できる時間間隔を示す。
つまり、たとえば、開閉部10−3の通過時刻と開閉部10−4との通過時刻との間の時間間隔がこの開閉部間許容時間を超過した場合は、開閉部10−4を通過できない。
【0046】
許可ユーザ情報格納部286(図3)は、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10を通過することを許可されているユーザの識別子を格納する。
照合部288は、履歴情報取得部280から履歴情報を受け入れ、ユーザ識別子取得部282からユーザ識別子を受け入れた場合に、受け入れた履歴情報と基準順序情報格納部284に格納された基準順序情報とを照合する。
つまり、照合部288は、履歴情報に含まれる開閉部通過情報の順序と基準順序情報に含まれる開閉部識別子の順序とが一致するか否かを判断する。
例えば、図4(A),(B)の例では、履歴情報に含まれる開閉部通過情報の順序と基準順序情報に含まれる開閉部識別子の順序とが一致するので、「順序が一致する」旨の照合結果を得る。
【0047】
さらに、照合部288は、ユーザ識別子取得部282から受け入れたユーザ識別子が、許可ユーザ情報格納部286に格納されているか否かを判断する。
また、照合部288は、「順序が一致する」旨の照合結果を得、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていると判断した場合に、開閉制御部290に対して、開動作許可を示す信号(開動作制御信号)を出力する。
開閉制御部290は、上記信号を受け入れた場合に、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10を開動作させるための制御を行う。
さらに、照合部288は、「順序が一致する」旨の照合結果を得、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていると判断した場合に、質問データ作成部292が図4(C)に示す質問データを作成するための処理を行う。
【0048】
また、照合部288は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合、または、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていないと判断した場合に、質問データ作成部292が図4(D)に示す質問データを作成するための処理を行う。なお、セキュリティ上の理由で、開閉部10に何も制御信号を送らなく閉じたままにしておき、かつそのような質問データを送らないとしてもよい。
また、照合部288は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合、または、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていないと判断した場合に、警告音等、通過を許可しない旨の表示をUI装置25(図1)にさせるための処理を行ってもよい。
【0049】
質問データ作成部292は、照合部288の照合結果および判断結果に基づいて、図4(C)または(D)に例示する質問データを作成する。
この認証カード3は、この質問データを受信することによって、記憶されている履歴情報を書き換える。
図4(C)は、通過が許可される場合の質問データを例示する。
図4(C)に例示される質問データは、この質問データが認証カード3に情報を書き込むことを示す書込符号と、質問データの送信先である認証カード3のユーザ識別子と、通過記録追加命令と、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10の開閉部識別子とを含む。
ここで、通過記録追加命令は、対応する開閉部10を通過した旨を認証カード3に記憶された履歴情報に追加するための命令であって、認証カード3は、この通過記録追加命令と開閉部識別子とに基づいて、自身が記憶する履歴情報に開閉部通過情報を書き込む。
【0050】
図4(D)は、通過が許可されない場合の質問データを例示する。
図4(D)に例示される質問データは、この質問データが認証カード3に情報を書き込むことを示す書込符号と、質問データの送信先である認証カード3のユーザ識別子と、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10の開閉部識別子と、差分情報とを含み、通過不可追加命令を含んでもよい。
【0051】
ここで、差分情報は、履歴情報と基準順序情報との差分を示す情報であって、基準順序情報に含まれている開閉部識別子であって、履歴情報に対応する開閉部通過情報が含まれていないものを含む。
例えば、開閉部#2,#3を通過していない場合、差分情報は、開閉部#2が未通過である旨を示す情報(開閉部#2未通過情報)と、開閉部#3未通過情報とを含む。
さらに、開閉部#2と開閉部#3との間の時間間隔が超過した場合、差分情報は、その旨を示す情報(開閉部#2−#3間時間超過情報)を含んでもよい。
また、通過不可追加命令は、対応する開閉部10の通過を許可されなかった旨を示す情報(通過不可情報)を認証カード3に書き込むための命令であって、認証カード3は、この通過不可追加命令と開閉部識別子とに基づいて、自身が記憶する履歴情報に通過不可情報を書き込んでもよい。
【0052】
図5は、図1に示した認証カード3のハードウェア構成を例示する図である。
図5に示すように、認証カード3は、アンテナ320およびICチップ330から構成され、ICチップ330は、電源部331、クロック再生部332、データ送受信部334、制御部336およびメモリ338から構成される。
また、認証カード3は、発光装置340を有してもよい。
ICチップ330において、電源部331は、アンテナ320を介して供給される電波信号を整流して、ICチップ330の各構成部分に対して、それらの動作に必要な電力を供給する。
【0053】
クロック再生部332は、アンテナ320を介して、読取書込装置26(図2)から供給される電波信号から、クロック信号を再生し、データ送受信部334、制御部336およびメモリ338に対して出力する。
データ送受信部334は、アンテナ320から入力される電波信号からデータ(質問データ)を復調し、クロック再生回路332から入力されるクロック信号に同期して、制御部336に対して出力する。
制御部336は、データ送受信部334からの質問データを分析し、質問データの内容に応じて認証カード3の構成部分全体を制御する。
メモリ338は、ユーザ識別子および履歴情報を記憶し、図4(D)に示す質問データが受信された場合においては差分情報を記憶してもよい。
【0054】
制御部336は、たとえば質問データの内容がデータの読み出しである場合、メモリ338に記憶された情報を読み出す。
さらに、制御部336は、メモリ338から読み出したデータを含む応答データを作成し、データ送受信部334に対して出力する。
【0055】
また、制御部336は、たとえば質問データの内容がデータの書き込みである場合(つまり質問データに書込符号が含まれる場合)、メモリ338に、質問データに含まれる情報を書き込み、または既存の情報を質問データに含まれる情報に書き換える。
さらに、制御部336は、データ書き込みの結果を示す応答データを、データ送受信部334に対して出力する。
具体的には、制御部336は、質問データに通過記録追加命令が含まれる場合、この通過記録追加命令と開閉部識別子とに基づいて、メモリ338に記憶された履歴情報に開閉部通過情報を書き込む。
【0056】
一方、質問データに通過不可追加命令が含まれる場合、制御部336は、メモリ338に記憶された履歴情報に通過不可情報を書き込んでもよい。
また、差分情報に基づいて、制御部336は、通信している照合装置2に対応する開閉部10の以前の各開閉部10における通過許可または通過不可を示す開閉部状態情報を作成してもよい。
また、制御部336は、受信した質問データに含まれる通過記録追加命令又は差分情報に応じて、発光装置340を制御する。
【0057】
データ送受信部334は、制御部336から応答データを受け入れて変調処理を行い、その処理の結果生成した応答データを含む反射信号を、アンテナ320を介して、照合装置2の読取書込装置26に対して送信する。
【0058】
発光装置340は、例えばLEDである発光部342−1〜342−4を有する。
発光部340−1〜340−4は、開閉部10−1〜10−4(照合装置2−1〜2−4)に対応しており、通過記録追加命令又は差分情報に応じて、発光する色を変化させる。
具体的には、認証カード3が通過不可を示す質問データを照合装置2から受信した場合、発光装置340は、質問データに含まれる開閉部識別子に対応する発光部342を赤色に発光させ、差分情報に含まれる開閉部未通過情報に対応する開閉部に対応する発光部342を黄色に発光させ、その他の発光部342を緑色に発光させる。
【0059】
例えば、認証カード3が図4(D)に例示する質問データを受信した場合、開閉部#4の通過を許可されなかったので、開閉部#4に対応する発光部342−4が赤色に発光する。
この場合、差分情報には、開閉部#2未通過情報および開閉部#3未通過情報が含まれるので、開閉部#2および#3に対応する発光部342−2および342−3が黄色に発光する。
また、この場合、発光部342−1は緑色に発光する。
一方、認証カード3が通過許可を示す質問データを照合装置2から受信した場合、発光装置340は、全ての発光部342を緑色に発光させる。
【0060】
図6は、照合装置2の処理(S10)を示すフローチャートである。
ステップ102(S102)において、照合装置2の読取書込装置26は、読出符号を含む質問データを、認証カード3に対して送信する。
ステップ104(S104)において、照合装置2の読取書込装置26は、認証カード3から、認証カード3に記憶された情報を含む応答信号を受信する。
ステップ106(S106)において、照合部288は、応答信号に含まれる履歴情報と基準順序情報とを照合して、「順序が一致する」旨の照合結果であるか否かを判断し、一致である場合には処理はS108に進み、一致でない場合には処理はS110に進む。
【0061】
ステップ108(S108)において、照合装置2の読取書込装置26は、通過記録追加命令を含む質問データを認証カード3に対して送信する。
ステップ109(S109)において、照合部288は、開閉制御部290に対して、開動作制御信号を送信する。
ステップ110(S110)において、照合装置2の読取書込装置26は、通過不可追加命令を含む質問データを認証カード3に対して送信する。
なお、図6に示した各処理の順序などは、適宜、変更しても構わない。
このことは、以下に示すフローチャート等についても同様である。
【0062】
また、基準順序情報に対応する基準順序は、1つの形態のみとは限らない。
図7は、各部屋が独立した開閉システム100を示す図である。
この場合、照合装置2は、実線の矢印で示すような開閉部10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6という順序を示す基準順序情報と、破線の矢印で示すような開閉部10−2,10−4,10−6という順序を示す基準順序情報とを含んでもよい。
【0063】
[第2実施形態]
次に、第2の実施形態にかかる順序管理システム5を説明する。
図8は、第2の実施形態にかかる順序管理システム5の構成を例示する図である。
本実施形態において、順序管理システム5は、看護師等が患者等に対して所定の測定器を使用し、また所定の薬を投与する順序を管理するシステムを例示する。
なお、以後、「薬の使用」といった表現を用いて「薬の投与」という意味を示すことがある。
【0064】
図8に示すように、順序管理システム5は、測定器X用応答器50−1、測定器Y用応答器50−2、薬A用応答器52−1、薬B用応答器52−2、薬C用応答器52−3、薬D用応答器52−4、識別カード56および携帯型質問器6から構成される。
なお、以下、測定器X用応答器50−1および測定器Y用応答器50−2を特定せずに示すときには、単に測定器用応答器50と略記することがあり、薬A用応答器52−1、薬B用応答器52−2、薬C用応答器52−3および薬D用応答器52−4を特定せずに示すときには、単に薬用応答器52と略記することがある。
【0065】
測定器用応答器50および薬用応答器52は、例えばICチップを有し、携帯型質問器6と通信を行う通信対象であって、それぞれ、対応する測定器または薬の識別子(測定器/薬識別子)および後述する基準順序情報を記憶する。
なお、本実施形態において、基準順序情報とは、ある測定器用応答器50または薬用応答器52と通信する以前に、携帯型質問器6が通信すべき測定器用応答器50または薬用応答器52の順序を定めた情報である。
【0066】
測定器X用応答器50−1は、測定器X(例えば体温計)に付される。
測定器Y用応答器50−2は、測定器Y(例えば血圧計)に付される。
薬A用応答器52−1は、薬Aが保管された容器等に付される。
薬B用応答器52−2は、薬Bが保管された容器等に付される。
薬C用応答器52−3は、薬Cが保管された容器等に付される。
薬D用応答器52−4は、薬Dが保管された容器等に付される。
【0067】
識別カード56は、例えばICチップを有する応答器であって、携帯型質問器6と通信を行う通信対象であり、識別カード56の使用者(患者等)の識別子(患者識別子)および後述する履歴情報を記憶する。
ここで、本実施形態において、履歴情報とは、識別カード56の患者に対して使用された測定器および薬の順序を示す情報であって、携帯型質問器6が測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56と通信を行って照合を行うごとに、識別カード56に記憶される。
測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56は、図5に示した第1の実施形態にかかる認証カード3と同様のハードウェア構成を有するが、発光装置340は有しなくてもよい。
【0068】
携帯型質問器6は、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56と通信を行い、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56から情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、測定器および薬の使用順序を管理する。
具体的には、測定器および薬を使用する前に、看護師等の操作によって、携帯型質問器6は、その測定器に付された測定器用応答器50または薬の容器に付された薬用応答器52と通信を行い、さらに、識別カード56と通信を行う。
【0069】
図9は、図8に示した携帯型質問器6のハードウェア構成を示す図である。
図9に示すように、携帯型質問器6は、CPU等の演算部212及びメモリ等の記憶部214などを含む制御装置21と、記録装置24と、読取書込装置600と、キーボード、テンキーまたはタッチパネル等の操作部602とLCDまたはLED等の表示部604とから構成される。
つまり、携帯型質問器6は、情報処理および他の処理装置又は端末との通信が可能なコンピュータとしてのハードウェア構成部分を有している。
【0070】
読取書込装置600は、アンテナ264、送受信制御部266、変調回路268、送信回路270、受信回路272および復調回路274から構成される。
読取書込装置600は、これらの構成部分によって、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56に記憶された情報を読み取り、また、操作部602又は制御装置21等によって作成された所定の情報を、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56に書き込むための処理を行う。
操作部602は、看護師等の操作を受け入れ、携帯型質問器6の動作を制御する。
表示部604は、照合結果を表示する。
【0071】
図10は、携帯型質問器6において動作する照合プログラム62を示す図である。
図10に示すように、照合プログラム62は、履歴情報取得部620、患者識別子取得部622、基準順序情報取得部624、照合部626、表示制御部628および質問データ作成部630から構成される。
【0072】
照合プログラム62において、履歴情報取得部620は、読取書込装置600が読み取った識別カード56に記憶された履歴情報を取得し、照合部626に対して出力する。
患者識別子取得部622は、読取書込装置600が読み取った識別カード56に記憶された患者識別子を取得し、照合部626に対して出力する。
基準順序情報取得部624は、読取書込装置600が読み取った測定器用応答器50または薬用応答器52に記憶された基準順序情報を取得し、照合部626に対して出力する。
【0073】
照合部626は、履歴情報、患者識別子および基準順序情報を受け入れた場合に、履歴情報と基準順序情報とを照合する。
つまり、照合部626は、履歴情報に含まれる、測定器および薬の使用を示す情報(測定器/薬使用情報)の順序と、基準順序情報に含まれる測定器/薬識別子の順序とが、一致するか否かを判断する。
【0074】
照合部626は、「順序が一致する」旨の照合結果を得た場合に、表示制御部628に対して、その旨を示す信号を出力する。
また、照合部626は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合に、表示制御部628に対して、その旨を示す信号、および、どの測定器または薬を使用すべきであるかを示す信号を出力する。
表示制御部628は、照合部626からの信号に応じて、表示部604に表示するための処理を行う。
【0075】
さらに、照合部626は、「順序が一致する」旨の照合結果を得た場合に、質問データ作成部630が後述する質問データを作成するための処理を行う。
質問データ作成部630は、照合部626の照合結果に基づいて、書込符号と、患者識別子と、通信した測定器応答器50または薬応答器52に対応する測定器または薬を使用したことの記録を追加するための命令(使用記録追加命令)とを含む質問データを作成する。
読取書込装置600は、作成された質問データを識別カード56に対して送信し、識別カード56は、この質問データを受信することによって、記憶されている履歴情報を書き換える。
【0076】
図11は、測定器および薬の使用の順序の具体例を示す図である。
図11の例では、1回目において、測定器Xおよび測定器Yが使用される(測定器Xおよび測定器Yの使用の順序は任意でよい)。
2回目において、薬A、薬Bおよび薬Cが使用される(薬A、薬Bおよび薬Cの使用の順序は任意でよい)。
3回目において、薬Dが使用され、4回目において、測定器Yが使用される。
5回目において、薬Aおよび薬Bが使用される(薬Aおよび薬Bの使用の順序は任意でよい)。
6回目において、薬Dが使用される。
【0077】
図12は、図11の例における基準順序情報および履歴情報を例示する図であり、(A)は基準順序情報を例示し、(B)は履歴情報を例示する。
図12(A)の例においては、薬Aに付された薬A用応答器52−1に記憶された基準順序情報が例示されている。
薬Aは、図11に示すように、2回目および5回目で使用される。したがって、薬Aに対応する基準順序情報は、測定器/薬識別子と、2回目における基準順序情報(2回目基準情報)と、5回目における基準順序情報(5回目基準情報)とを含む。
2回目基準順序情報は、測定器X識別子と測定器Y識別子とをこの順序で含み、5回目基準順序情報は、測定器X識別子と、測定器Y識別子と、薬A識別子と、薬B識別子と、薬C識別子と、薬D識別子と、測定器Y識別子とを、この順序で含む。
【0078】
また、図12(B)の例においては、4回目が終了した時点における履歴情報が例示されている。
図12(B)に示すように、履歴情報は、測定器Xが使用されたことを示す情報(測定器X使用情報)と、測定器Y使用情報と、薬A使用情報と、薬B使用情報と、薬C使用情報と、薬D使用情報と、測定器Y使用情報とをこの順序で含み、さらに、それぞれの測定器および薬を使用した時刻を示す使用時刻情報を含んでもよい。
【0079】
ここで、1回目においては、測定器Xおよび測定器Yが使用されるが、前述したように、同じ段階におけるこれらの使用の順序については、どちらを先に使用しても構わない。
一方、携帯型質問器6によって履歴情報が追加される場合は、どちらを先に使用したかに関わらず、所定の順序で使用情報が追加される。
つまり、図12(B)に示すように、「測定器X使用情報」,「測定器Y使用情報」の順で追加すると設定されている場合は、実際には測定器Yを使用した後に測定器Xを使用したとしても、履歴情報には、「測定器X使用情報」,「測定器Y使用情報」の順で追加される。
このことは、複数の測定器または薬が使用される2回目および5回目においても同様である。
【0080】
5回目において、携帯型質問器6は、図12に例示した基準順序情報と履歴情報とを照合した場合、図12(B)に示した履歴情報と図12(A)に示した5回目基準順序情報とが一致するので、「順序が一致する」旨の照合結果を得る。
また、仮に、図12(B)に示した履歴情報において、最後に含まれる「測定器Y使用情報」が欠落している場合、携帯型質問器6は、図12(A)に示した5回目基準順序情報とが一致しないので、「順序が一致しない」旨の照合結果を得る。
この場合、表示部604は、薬Aの使用が正しくない旨を示す通知を表示し、さらに、測定器Yを使用すべき旨の通知を表示する。
【0081】
図13は、携帯型質問器6の処理(S20)を示すフローチャートである。
ステップ202(S202)において、携帯型質問器6は、識別カード56から履歴情報および患者識別子を受信する。
ステップ204(S204)において、携帯型質問器6は、測定器用応答器50または薬用応答器52から、基準順序情報を受信する。
ステップ206(S206)において、照合部626は、履歴情報と基準順序情報との照合結果が一致を示すか否かを判断し、一致する場合には処理はS208に進み、一致しない場合には処理はS212に進む。
【0082】
ステップ208(S208)において、表示部604は、対応する測定器または薬の使用が正しいことを示す通知を表示する。
ステップ210(S210)において、携帯型質問器6は、対応する測定器または薬に関する使用記録追加命令を含む質問データを、識別カード56に対して送信する。
ステップ212(S212)において、表示部604は、対応する測定器または薬の使用が正しくないことを示す通知、および、どの測定器または薬を使用すべきかを示す通知を表示する。
【0083】
なお、図7を用いて前述したように、基準順序情報は、複数あってもよい。
つまり、各段階において、省略してもよい測定器または薬の使用がある場合は、履歴情報に対応する使用情報が含まれなくても、照合結果が一致を示すようにしてもよい。
また、本実施形態においては、使用が正しいことまたは正しくないことを示す表示は、携帯型質問器6になされるとしたが、LED等により、識別カード56、測定器用応答器50または薬用応答器52に表示されるように構成されてもよい。
また、本実施形態においては、質問器は携帯型としたが、携帯型でなくてもよい。
また、本実施形態においては、基準順序情報は測定器用応答器50および薬用応用器52に記憶されるとしたが、携帯型質問器6に記憶されてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1,100・・・開閉システム,
10・・・開閉部,
12・・・部屋,
2・・・照合装置,
21・・・制御装置,
22・・・通信装置,
24・・・記録装置,
25・・・UI装置,
26・・・読取書込装置,
264・・・アンテナ,
266・・・送受信制御部,
268・・・変調回路,
270・・・送信回路,
272・・・受信回路,
274・・・復調回路,
28・・・照合プログラム,
280・・・履歴情報取得部,
282・・・ユーザ識別子取得部,
284・・・基準順序情報格納部,
286・・・許可ユーザ情報格納部,
288・・・照合部,
290・・・開閉制御部,
292・・・質問データ作成部,
3・・・認証カード,
320・・・アンテナ,
330・・・ICチップ,
331・・・電源部,
332・・・クロック再生部,
334・・・データ送受信部,
336・・・制御部,
338・・・メモリ,
340・・・発光装置,
342・・・発光部,
5・・・順序管理システム,
50・・・測定器用応答器,
52・・・薬用応答器,
56・・・識別カード,
6・・・携帯型質問器,
600・・・読取書込装置,
602・・・操作部,
604・・・表示部,
62・・・照合プログラム,
620・・・履歴情報取得部,
622・・・患者識別子取得部,
624・・・基準順序情報取得部,
626・・・照合部,
628・・・表示制御部,
630・・・質問データ作成部,
【技術分野】
【0001】
本発明は、順序管理システム、開閉システム、順序管理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、非接触IC手段を用いて入出管理を行うセキュリティーシステムを用いた会議室に対して、該当する会議への出席の有無を自動的に認識することで、該当の会議に対するセキュリティーレベルを設定し、上記セキュリティーレベルに応じた配布物を自動的に配布する会議室システムを開示する。
特許文献2は、非接触IC手段に記憶された情報を読み出し/書き込みを行うリーダー/ライタ機能を有するゲート手段を複数有するセキュリティーシステムにおいて、ゲート手段を通ってセキュリティーエリア内外を出入りする際に入出管理を行うとともに、セキュリティーエリア外から内に入る際には、デジタルカメラ内の非接触IC手段内にエリア内フラグを自動的に設定して撮影を制限するセキュリティーシステムを開示する。
【0003】
特許文献3は、作業場、作業場の機械、安全具、作業者、作業責任者など人を対象にして、各対象を識別するID―TAGを付設して、これから認識符号を含むデータを読み取るTAGリーダと、ホスト管理装置と、通信手段により、これとデータの授受を行い、応答出力を出す現場管理端末とを有していて、作業者の対象とする作業と安全手段を作業/安全の計画段階で関連付けて手順化し、自動的に手順(書)を生成させ、手順に基づいて安全手段を設置し確認し、作業段階では、安全手段が常に確保されていることを自動的に確認できる作業安全計画管理システムを開示する。
特許文献4は、利用者が出口セキュリティゲート装置を通過する際に、ID制御装置が、ID装置に対してID情報の出力をロックするよう指示するロック指示を、出口セキュリティゲート装置を介して出力し、ID装置では、ロック指示に基づいて、ID情報の出力をロックし、利用者がセキュリティゾーンに入場する際に、トークン装置が、ID情報の出力ロックの解除のための認証情報をID装置に送信し、ID装置は、記憶している認証情報と受信した認証情報とが一致する場合に、ID情報の出力ロックを解除し、入口セキュリティゲート装置にID情報を送信する情報処理方法を開示する。
【0004】
特許文献5は、ドア1には、指紋識別ユニットがドア外に設置され、当該ドア1の照合による通過を記憶する通過履歴記憶手段が設けられ、ドア2は上記ドア1と同様の構成を有しており、加えて前扉本人照合確認手段が設けられ、前扉本人照合確認手段は、ドア2に係わる通過要求者がドア1で本人照合を行っているか否かを、ドア1の通過履歴記憶手段を参照して確認し、ドア1の通過履歴がない者は、ドア2の本人照合を行うことができず、ドア2の通過が許可されないアンチスルー機能を有するセキュリティシステムを開示する。
特許文献6は、管理ゲートの通過順序とゲート識別情報を対応付けたゲート巡回情報と最後に通過したゲートの識別情報を含む入室管理ファイルを記憶して、前記管理ゲートが送信したゲート識別情報を受信して、前記最後に通過したゲートの識別情報を更新して、管理ゲートが送信する入室管理ファイル要求を受信して、入室管理ファイルを返信するICカードと、前記ICカードから前記入室管理ファイルを受信して、前記入室管理ファイルに含まれる最後に通過したゲートの識別情報とゲート巡回情報から求めた、次に通過するゲート識別情報が、前記管理ゲートのメモリに記憶されているゲート識別情報と比較して一致すれば、前記管理ゲートの通過を許可する管理ゲートとから構成される入室管理システムを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−171825号公報
【特許文献2】特開2007−86896号公報
【特許文献3】特開2008−146502号公報
【特許文献4】特開2008−152408号公報
【特許文献5】特開2000−315290号公報
【特許文献6】特開2008−248547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1にかかる本発明は、通信対象と、前記通信対象と通信する複数の通信手段と、前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に通信すべき前記複数の通信手段の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に通信した前記複数の通信手段の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理システムである。
【0008】
請求項2にかかる本発明は、前記履歴情報記憶手段は、前記通信対象に設けられている請求項1に記載の順序管理システムである。
【0009】
請求項3にかかる本発明は、前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信すべき時間を定めた許容時間情報を記憶する許容時間情報記憶手段と、前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信した時刻に関する時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段とをさらに有し、前記照合手段は、前記許容時間情報と前記時刻情報とを照合する請求項1または2に記載の順序管理システムである。
【0010】
請求項4にかかる本発明は、前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段をさらに有する請求項1から3のいずれかに記載の順序管理システムである。
【0011】
請求項5にかかる本発明は、使用者の識別子を記憶した識別子記憶媒体と、前記識別子記憶媒体と通信して前記識別子記憶媒体から取得した情報の照合を行う複数の照合装置と、前記複数の照合装置それぞれに対応して設けられ、対応する前記照合装置の制御に基づいて開動作を行う複数の開閉部とを有し、前記識別子記憶媒体は、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置と通信する以前に通信した前記複数の照合装置の順序の履歴に関する履歴情報をさらに記憶し、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置は、前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する以前に通信すべき前記複数の照合装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と、前記照合手段による照合結果が一致を示すと判断された場合に、前記開閉部を開動作させるように制御する制御手段とを有する開閉システムである。
【0012】
請求項6にかかる本発明は、自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得手段と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記記憶媒体と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理装置である。
【0013】
請求項7にかかる本発明は、自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得ステップと、前記記憶媒体と通信する場合に、前記履歴情報と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップとを前記順序管理装置に実行させる順序管理プログラムである。
【0014】
請求項8にかかる本発明は、複数の通信対象と、前記複数の通信対象と通信する通信手段と、前記通信手段が前記複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理システムである。
【0015】
請求項9にかかる本発明は、使用者の識別子を記憶する識別子記憶媒体をさらに有し、前記履歴情報記憶手段は、前記識別子記憶媒体に設けられている請求項8に記載の順序管理システムである。
【0016】
請求項10にかかる本発明は、前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段をさらに有する請求項8または9に記載の順序管理システムである。
【0017】
請求項11にかかる本発明は、複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得手段と、前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段とを有する順序管理装置である。
【0018】
請求項12にかかる本発明は、複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得ステップと、前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップとを順序管理装置に実行させる順序管理プログラムである。
【発明の効果】
【0019】
請求項1に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供できる。
【0020】
請求項2に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、システムが停止した場合であっても、履歴情報の記憶を維持できる。
【0021】
請求項3に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、許容時間を超過した場合に、その工程おける処理を禁止できる。
【0022】
請求項4に係る本発明によれば、請求項1に係る本発明により得られる効果に加えて、本構成を有しない場合と比較して、使用者が照合結果を容易に認知できる。
【0023】
請求項5に係る本発明によれば、本構成を有しない場合と比較して、定められた開閉部を通過しない者が特定の部屋へ進入することを防止可能な開閉システムを提供できる。
【0024】
請求項6に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理装置を提供できる。
【0025】
請求項7に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理プログラムを提供できる。
【0026】
請求項8に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理システムを提供できる。
【0027】
請求項9に係る本発明によれば、請求項8に係る本発明により得られる効果に加えて、システムが停止した場合であっても、履歴情報の記憶を維持できる。
【0028】
請求項10に係る本発明によれば、請求項8に係る本発明により得られる効果に加えて、本構成を有しない場合と比較して、使用者が照合結果を容易に認知できる。
【0029】
請求項11に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理装置を提供できる。
【0030】
請求項12に係る本発明によれば、各工程において、その工程より前の複数の工程の順序が正しくない場合に、その工程おける処理を禁止することが可能な順序管理プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本実施形態にかかる開閉システムの構成を例示する図である。
【図2】図1に示した照合装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】照合装置において動作する照合プログラムを示すブロック・ダイアグラムである。
【図4】各情報を例示する図であり、(A)は履歴情報を例示し、(B)は基準順序情報を例示し、(C)および(D)は照合装置が認証カードに対して送信する質問データを例示する。
【図5】図1に示した認証カードのハードウェア構成を例示する図である。
【図6】照合装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】各部屋が独立した開閉システムを示す図である。
【図8】第2の実施形態にかかる順序管理システムの構成を例示する図である。
【図9】図8に示した携帯型質問器のハードウェア構成を示す図である。
【図10】携帯型質問器において動作する照合プログラムを示す図である。
【図11】測定器および薬の使用の順序の具体例を示す図である。
【図12】図11の例における基準順序情報および履歴情報を例示する図であり、(A)は基準順序情報を例示し、(B)は履歴情報を例示する。
【図13】携帯型質問器の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
[第1実施形態]
まず、第1の実施形態にかかる開閉システム1を説明する。
図1は、本実施形態にかかる開閉システム1の構成を例示する図である。
図1に示すように、開閉システム1は、開閉部10−1〜10−5、部屋12−1〜12−4、照合装置2−1〜2−5および認証カード3から構成される。
なお、以下、照合装置2−1〜2−5など、複数ある構成部分のいずれかを特定せずに示すときには、単に、照合装置2などと略記することがある。
また、例えば、開閉部10−1〜10−5を、開閉部#1〜#5と称することがある。
なお、照合装置2および開閉部10は、本実施形態においてはそれぞれ5つとしたが、それぞれ、3つ以上であればいくつであってもよい。
【0033】
開閉部10−1〜10−4それぞれは、照合装置2−1〜2−4それぞれによる制御によって開閉する。
認証カード3は、照合装置2と通信する通信対象であって、認証カード3のユーザが開閉部10を通過するために必要なユーザの識別子(ユーザ識別子)および後述する履歴情報を記憶する。
【0034】
照合装置2は、認証カード3と通信を行い、認証カード3から情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、開閉部10の開閉を制御する。
また、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、認証カード3に、ユーザがその開閉部10を通過した旨の記録を示す情報(以下、開閉部#Nを通過した旨を示す情報を「開閉部#N通過情報」と称し、開閉部を区別しない場合は「開閉部通過情報」と称す)を書き込むための処理を行う。
この開閉部通過情報は、その開閉部10の識別子(以下、開閉部#Nの識別子を「開閉部#N識別子」と称し、開閉部を区別しない場合は「開閉部識別子」と称す)を含む。
さらに、照合装置2は、開閉部10を開動作するように制御した場合に、ユーザがその開閉部10を通過した時刻(つまり照合装置2が開閉部10を開動作するように制御した時刻)を示す情報(開閉部通過時刻情報)を書き込むための処理を行う。
つまり、開閉システム1は、各照合装置2が認証カード3と通信する順序を管理する順序管理システムとして構成されている。
【0035】
ここで、ユーザが部屋12−4に進入しようとする場合を仮定する。
この場合、部屋12−1を通過し、かつ開閉部10−3を通過したときでないと、部屋12−4に進入できないようにすべきことがある(つまり、セキュリティ上の観点等から、開閉部10−5から進入したユーザは部屋12−4に進入できない)。
つまり、この場合、ユーザは、開閉部10−1,開閉部10−2,10−3の順に開閉部10を通過しなければ、部屋12−4の入口である開閉部10−4を通過できない。
ここで、照合装置2−4は、後述するように、開閉部10−1,10−2,10−3の順にそれらの識別子を記憶している。
なお、以下、このように、ある照合装置2(この場合は照合装置2−4)と通信する以前に認証カード3が通信すべき照合装置2の順序を定めた情報を、「基準順序情報」と称する。
【0036】
一方、認証カード3は、照合装置2と通信をして開閉部10が開動作されるごとに、通過した開閉部10の順序の履歴に関する情報(履歴情報)を記憶する。
そして、照合装置2−4が認証カード3と通信し、基準順序情報と履歴情報とが一致するとの照合結果となった場合に、照合装置2−4は開閉部10−4を開動作させるように制御する。
【0037】
図2は、図1に示した照合装置2のハードウェア構成を示す図である。
図2に示すように、照合装置2は、CPU等の演算部212及びメモリ等の記憶部214などを含む制御装置21と、通信装置22と、記録装置24と、ユーザインターフェース装置(UI装置)25と、読取書込装置26とから構成される。
つまり、照合装置2は、情報処理および他の処理装置又は端末との通信が可能なコンピュータとしてのハードウェア構成部分を有している。
また、以下の各図において、実質的に同じ構成部分および処理には同じ番号が付される。
【0038】
UI装置25は、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置あるいはCRT(Cathode Ray Tube)表示装置等の表示装置およびキーボード・タッチパネルなどを含む。
読取書込部26は、アンテナ264、送受信制御部266、変調回路268、送信回路270、受信回路272および復調回路274から構成される。
読取書込装置26は、これらの構成部分によって、認証カード3に記憶された情報を読み取り、また、UI装置25又は制御装置21等によって作成された所定の情報を、認証カード3に書き込むための処理を行う。
【0039】
読取書込装置26において、送受信制御部266は、読取書込装置26の各構成部分の動作を制御する。
また、送受信制御部266は、制御装置21から入力されるデータを、変調回路268に対して出力する。
変調回路268は、送受信制御部266から入力されるデータで電波信号を変調し、送信回路271に対して出力する。
送信回路270は、認証カード3に記憶させるデータ及びクロック信号などを含む電波信号を、アンテナ264を介して、認証カード3に対して送信する。
【0040】
受信回路272は、認証カード3からの反射信号を受信し、送受信制御部266に対して出力し、送受信制御部266は、データの書込みが正常になされたか否かを確認する。
また、受信回路272は、認証カード3からの情報を含む信号を受信し、復調回路328に対して出力する。
復調回路274は、受信回路272から入力された情報を復調し、送受信制御部274に対して出力する。
送受信制御部266は、復調された情報を、制御装置21に対して出力する。
【0041】
図3は、照合装置2において動作する照合プログラム28を示すブロック・ダイアグラムである。
図3に示すように、照合プログラム28は、履歴情報取得部280、ユーザ識別子取得部282、基準順序情報格納部284、許可ユーザ情報格納部286、照合部288、開閉制御部290および質問データ作成部292から構成される。
照合プログラム28は、たとえば、記憶媒体240(図1)等を介して照合装置2に供給され、記憶部214にロードされ、照合装置2にインストールされたOS(図示せず)上で、照合装置2のハードウェア資源を具体的に利用して実行される(以下に示す各ソフトウェアについても同様)。
【0042】
また、図4は、各情報を例示する図であり、(A)は履歴情報を例示し、(B)は基準順序情報を例示し、(C)および(D)は照合装置2が認証カード3に対して送信する質問データを例示する。
照合プログラム28において、履歴情報取得部280は、読取書込装置26が読み取った認証カード3に記憶された履歴情報を取得し、照合部288に対して出力する。
【0043】
図4(A)は、認証カード3に記憶され、履歴情報取得部280が取得する履歴情報を例示する図である。
図4(A)は、図1を用いて上述した例のように、ユーザが開閉部#1、開閉部#2、開閉部#3の順に開閉部10を通過した場合の履歴情報を例示しており、この履歴情報は、開閉部#1通過情報と、開閉部#3通過情報と、開閉部#3通過情報とをこの順で含み、さらに、それぞれの開閉部10を通過した時刻を示す開閉部通過時刻を含んでもよい。
【0044】
ユーザ識別子取得部282(図3)は、読取書込装置26が読み取った認証カード3に記憶されたユーザ識別子を取得し、照合部288に対して出力する。
基準順序情報格納部284は、この照合プログラム28が実行される照合装置2より以前に認証カード3が通信すべき照合装置2の順序を定めた基準順序情報を格納する。
【0045】
図4(B)は、基準順序情報格納部284に格納された基準順序情報を例示する図である。
図4(B)は、図1を用いて上述した例のように、照合装置2−4に記憶された基準順序情報であって、開閉部10−4を通過する前に、開閉部10−1,開閉部10−2,10−3の順に開閉部10を通過しなければならない場合の基準順序情報を例示する。
この基準順序情報は、開閉部#1識別子と、開閉部#2識別子と、開閉部#3識別子とをこの順で含み、さらに、開閉部間許容時間を含んでもよい。
開閉部間許容時間は、ある開閉部10の通過時刻と次の開閉部10との通過時刻との間の時間間隔について、許容できる時間間隔を示す。
つまり、たとえば、開閉部10−3の通過時刻と開閉部10−4との通過時刻との間の時間間隔がこの開閉部間許容時間を超過した場合は、開閉部10−4を通過できない。
【0046】
許可ユーザ情報格納部286(図3)は、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10を通過することを許可されているユーザの識別子を格納する。
照合部288は、履歴情報取得部280から履歴情報を受け入れ、ユーザ識別子取得部282からユーザ識別子を受け入れた場合に、受け入れた履歴情報と基準順序情報格納部284に格納された基準順序情報とを照合する。
つまり、照合部288は、履歴情報に含まれる開閉部通過情報の順序と基準順序情報に含まれる開閉部識別子の順序とが一致するか否かを判断する。
例えば、図4(A),(B)の例では、履歴情報に含まれる開閉部通過情報の順序と基準順序情報に含まれる開閉部識別子の順序とが一致するので、「順序が一致する」旨の照合結果を得る。
【0047】
さらに、照合部288は、ユーザ識別子取得部282から受け入れたユーザ識別子が、許可ユーザ情報格納部286に格納されているか否かを判断する。
また、照合部288は、「順序が一致する」旨の照合結果を得、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていると判断した場合に、開閉制御部290に対して、開動作許可を示す信号(開動作制御信号)を出力する。
開閉制御部290は、上記信号を受け入れた場合に、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10を開動作させるための制御を行う。
さらに、照合部288は、「順序が一致する」旨の照合結果を得、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていると判断した場合に、質問データ作成部292が図4(C)に示す質問データを作成するための処理を行う。
【0048】
また、照合部288は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合、または、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていないと判断した場合に、質問データ作成部292が図4(D)に示す質問データを作成するための処理を行う。なお、セキュリティ上の理由で、開閉部10に何も制御信号を送らなく閉じたままにしておき、かつそのような質問データを送らないとしてもよい。
また、照合部288は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合、または、許可ユーザ情報格納部286にユーザ識別子が格納されていないと判断した場合に、警告音等、通過を許可しない旨の表示をUI装置25(図1)にさせるための処理を行ってもよい。
【0049】
質問データ作成部292は、照合部288の照合結果および判断結果に基づいて、図4(C)または(D)に例示する質問データを作成する。
この認証カード3は、この質問データを受信することによって、記憶されている履歴情報を書き換える。
図4(C)は、通過が許可される場合の質問データを例示する。
図4(C)に例示される質問データは、この質問データが認証カード3に情報を書き込むことを示す書込符号と、質問データの送信先である認証カード3のユーザ識別子と、通過記録追加命令と、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10の開閉部識別子とを含む。
ここで、通過記録追加命令は、対応する開閉部10を通過した旨を認証カード3に記憶された履歴情報に追加するための命令であって、認証カード3は、この通過記録追加命令と開閉部識別子とに基づいて、自身が記憶する履歴情報に開閉部通過情報を書き込む。
【0050】
図4(D)は、通過が許可されない場合の質問データを例示する。
図4(D)に例示される質問データは、この質問データが認証カード3に情報を書き込むことを示す書込符号と、質問データの送信先である認証カード3のユーザ識別子と、この照合プログラム28が実行される照合装置2に対応する開閉部10の開閉部識別子と、差分情報とを含み、通過不可追加命令を含んでもよい。
【0051】
ここで、差分情報は、履歴情報と基準順序情報との差分を示す情報であって、基準順序情報に含まれている開閉部識別子であって、履歴情報に対応する開閉部通過情報が含まれていないものを含む。
例えば、開閉部#2,#3を通過していない場合、差分情報は、開閉部#2が未通過である旨を示す情報(開閉部#2未通過情報)と、開閉部#3未通過情報とを含む。
さらに、開閉部#2と開閉部#3との間の時間間隔が超過した場合、差分情報は、その旨を示す情報(開閉部#2−#3間時間超過情報)を含んでもよい。
また、通過不可追加命令は、対応する開閉部10の通過を許可されなかった旨を示す情報(通過不可情報)を認証カード3に書き込むための命令であって、認証カード3は、この通過不可追加命令と開閉部識別子とに基づいて、自身が記憶する履歴情報に通過不可情報を書き込んでもよい。
【0052】
図5は、図1に示した認証カード3のハードウェア構成を例示する図である。
図5に示すように、認証カード3は、アンテナ320およびICチップ330から構成され、ICチップ330は、電源部331、クロック再生部332、データ送受信部334、制御部336およびメモリ338から構成される。
また、認証カード3は、発光装置340を有してもよい。
ICチップ330において、電源部331は、アンテナ320を介して供給される電波信号を整流して、ICチップ330の各構成部分に対して、それらの動作に必要な電力を供給する。
【0053】
クロック再生部332は、アンテナ320を介して、読取書込装置26(図2)から供給される電波信号から、クロック信号を再生し、データ送受信部334、制御部336およびメモリ338に対して出力する。
データ送受信部334は、アンテナ320から入力される電波信号からデータ(質問データ)を復調し、クロック再生回路332から入力されるクロック信号に同期して、制御部336に対して出力する。
制御部336は、データ送受信部334からの質問データを分析し、質問データの内容に応じて認証カード3の構成部分全体を制御する。
メモリ338は、ユーザ識別子および履歴情報を記憶し、図4(D)に示す質問データが受信された場合においては差分情報を記憶してもよい。
【0054】
制御部336は、たとえば質問データの内容がデータの読み出しである場合、メモリ338に記憶された情報を読み出す。
さらに、制御部336は、メモリ338から読み出したデータを含む応答データを作成し、データ送受信部334に対して出力する。
【0055】
また、制御部336は、たとえば質問データの内容がデータの書き込みである場合(つまり質問データに書込符号が含まれる場合)、メモリ338に、質問データに含まれる情報を書き込み、または既存の情報を質問データに含まれる情報に書き換える。
さらに、制御部336は、データ書き込みの結果を示す応答データを、データ送受信部334に対して出力する。
具体的には、制御部336は、質問データに通過記録追加命令が含まれる場合、この通過記録追加命令と開閉部識別子とに基づいて、メモリ338に記憶された履歴情報に開閉部通過情報を書き込む。
【0056】
一方、質問データに通過不可追加命令が含まれる場合、制御部336は、メモリ338に記憶された履歴情報に通過不可情報を書き込んでもよい。
また、差分情報に基づいて、制御部336は、通信している照合装置2に対応する開閉部10の以前の各開閉部10における通過許可または通過不可を示す開閉部状態情報を作成してもよい。
また、制御部336は、受信した質問データに含まれる通過記録追加命令又は差分情報に応じて、発光装置340を制御する。
【0057】
データ送受信部334は、制御部336から応答データを受け入れて変調処理を行い、その処理の結果生成した応答データを含む反射信号を、アンテナ320を介して、照合装置2の読取書込装置26に対して送信する。
【0058】
発光装置340は、例えばLEDである発光部342−1〜342−4を有する。
発光部340−1〜340−4は、開閉部10−1〜10−4(照合装置2−1〜2−4)に対応しており、通過記録追加命令又は差分情報に応じて、発光する色を変化させる。
具体的には、認証カード3が通過不可を示す質問データを照合装置2から受信した場合、発光装置340は、質問データに含まれる開閉部識別子に対応する発光部342を赤色に発光させ、差分情報に含まれる開閉部未通過情報に対応する開閉部に対応する発光部342を黄色に発光させ、その他の発光部342を緑色に発光させる。
【0059】
例えば、認証カード3が図4(D)に例示する質問データを受信した場合、開閉部#4の通過を許可されなかったので、開閉部#4に対応する発光部342−4が赤色に発光する。
この場合、差分情報には、開閉部#2未通過情報および開閉部#3未通過情報が含まれるので、開閉部#2および#3に対応する発光部342−2および342−3が黄色に発光する。
また、この場合、発光部342−1は緑色に発光する。
一方、認証カード3が通過許可を示す質問データを照合装置2から受信した場合、発光装置340は、全ての発光部342を緑色に発光させる。
【0060】
図6は、照合装置2の処理(S10)を示すフローチャートである。
ステップ102(S102)において、照合装置2の読取書込装置26は、読出符号を含む質問データを、認証カード3に対して送信する。
ステップ104(S104)において、照合装置2の読取書込装置26は、認証カード3から、認証カード3に記憶された情報を含む応答信号を受信する。
ステップ106(S106)において、照合部288は、応答信号に含まれる履歴情報と基準順序情報とを照合して、「順序が一致する」旨の照合結果であるか否かを判断し、一致である場合には処理はS108に進み、一致でない場合には処理はS110に進む。
【0061】
ステップ108(S108)において、照合装置2の読取書込装置26は、通過記録追加命令を含む質問データを認証カード3に対して送信する。
ステップ109(S109)において、照合部288は、開閉制御部290に対して、開動作制御信号を送信する。
ステップ110(S110)において、照合装置2の読取書込装置26は、通過不可追加命令を含む質問データを認証カード3に対して送信する。
なお、図6に示した各処理の順序などは、適宜、変更しても構わない。
このことは、以下に示すフローチャート等についても同様である。
【0062】
また、基準順序情報に対応する基準順序は、1つの形態のみとは限らない。
図7は、各部屋が独立した開閉システム100を示す図である。
この場合、照合装置2は、実線の矢印で示すような開閉部10−1,10−2,10−3,10−4,10−5,10−6という順序を示す基準順序情報と、破線の矢印で示すような開閉部10−2,10−4,10−6という順序を示す基準順序情報とを含んでもよい。
【0063】
[第2実施形態]
次に、第2の実施形態にかかる順序管理システム5を説明する。
図8は、第2の実施形態にかかる順序管理システム5の構成を例示する図である。
本実施形態において、順序管理システム5は、看護師等が患者等に対して所定の測定器を使用し、また所定の薬を投与する順序を管理するシステムを例示する。
なお、以後、「薬の使用」といった表現を用いて「薬の投与」という意味を示すことがある。
【0064】
図8に示すように、順序管理システム5は、測定器X用応答器50−1、測定器Y用応答器50−2、薬A用応答器52−1、薬B用応答器52−2、薬C用応答器52−3、薬D用応答器52−4、識別カード56および携帯型質問器6から構成される。
なお、以下、測定器X用応答器50−1および測定器Y用応答器50−2を特定せずに示すときには、単に測定器用応答器50と略記することがあり、薬A用応答器52−1、薬B用応答器52−2、薬C用応答器52−3および薬D用応答器52−4を特定せずに示すときには、単に薬用応答器52と略記することがある。
【0065】
測定器用応答器50および薬用応答器52は、例えばICチップを有し、携帯型質問器6と通信を行う通信対象であって、それぞれ、対応する測定器または薬の識別子(測定器/薬識別子)および後述する基準順序情報を記憶する。
なお、本実施形態において、基準順序情報とは、ある測定器用応答器50または薬用応答器52と通信する以前に、携帯型質問器6が通信すべき測定器用応答器50または薬用応答器52の順序を定めた情報である。
【0066】
測定器X用応答器50−1は、測定器X(例えば体温計)に付される。
測定器Y用応答器50−2は、測定器Y(例えば血圧計)に付される。
薬A用応答器52−1は、薬Aが保管された容器等に付される。
薬B用応答器52−2は、薬Bが保管された容器等に付される。
薬C用応答器52−3は、薬Cが保管された容器等に付される。
薬D用応答器52−4は、薬Dが保管された容器等に付される。
【0067】
識別カード56は、例えばICチップを有する応答器であって、携帯型質問器6と通信を行う通信対象であり、識別カード56の使用者(患者等)の識別子(患者識別子)および後述する履歴情報を記憶する。
ここで、本実施形態において、履歴情報とは、識別カード56の患者に対して使用された測定器および薬の順序を示す情報であって、携帯型質問器6が測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56と通信を行って照合を行うごとに、識別カード56に記憶される。
測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56は、図5に示した第1の実施形態にかかる認証カード3と同様のハードウェア構成を有するが、発光装置340は有しなくてもよい。
【0068】
携帯型質問器6は、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56と通信を行い、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56から情報を取得して照合を行い、照合結果に基づいて、測定器および薬の使用順序を管理する。
具体的には、測定器および薬を使用する前に、看護師等の操作によって、携帯型質問器6は、その測定器に付された測定器用応答器50または薬の容器に付された薬用応答器52と通信を行い、さらに、識別カード56と通信を行う。
【0069】
図9は、図8に示した携帯型質問器6のハードウェア構成を示す図である。
図9に示すように、携帯型質問器6は、CPU等の演算部212及びメモリ等の記憶部214などを含む制御装置21と、記録装置24と、読取書込装置600と、キーボード、テンキーまたはタッチパネル等の操作部602とLCDまたはLED等の表示部604とから構成される。
つまり、携帯型質問器6は、情報処理および他の処理装置又は端末との通信が可能なコンピュータとしてのハードウェア構成部分を有している。
【0070】
読取書込装置600は、アンテナ264、送受信制御部266、変調回路268、送信回路270、受信回路272および復調回路274から構成される。
読取書込装置600は、これらの構成部分によって、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56に記憶された情報を読み取り、また、操作部602又は制御装置21等によって作成された所定の情報を、測定器用応答器50、薬用応答器52および識別カード56に書き込むための処理を行う。
操作部602は、看護師等の操作を受け入れ、携帯型質問器6の動作を制御する。
表示部604は、照合結果を表示する。
【0071】
図10は、携帯型質問器6において動作する照合プログラム62を示す図である。
図10に示すように、照合プログラム62は、履歴情報取得部620、患者識別子取得部622、基準順序情報取得部624、照合部626、表示制御部628および質問データ作成部630から構成される。
【0072】
照合プログラム62において、履歴情報取得部620は、読取書込装置600が読み取った識別カード56に記憶された履歴情報を取得し、照合部626に対して出力する。
患者識別子取得部622は、読取書込装置600が読み取った識別カード56に記憶された患者識別子を取得し、照合部626に対して出力する。
基準順序情報取得部624は、読取書込装置600が読み取った測定器用応答器50または薬用応答器52に記憶された基準順序情報を取得し、照合部626に対して出力する。
【0073】
照合部626は、履歴情報、患者識別子および基準順序情報を受け入れた場合に、履歴情報と基準順序情報とを照合する。
つまり、照合部626は、履歴情報に含まれる、測定器および薬の使用を示す情報(測定器/薬使用情報)の順序と、基準順序情報に含まれる測定器/薬識別子の順序とが、一致するか否かを判断する。
【0074】
照合部626は、「順序が一致する」旨の照合結果を得た場合に、表示制御部628に対して、その旨を示す信号を出力する。
また、照合部626は、「順序が一致しない」旨の照合結果を得た場合に、表示制御部628に対して、その旨を示す信号、および、どの測定器または薬を使用すべきであるかを示す信号を出力する。
表示制御部628は、照合部626からの信号に応じて、表示部604に表示するための処理を行う。
【0075】
さらに、照合部626は、「順序が一致する」旨の照合結果を得た場合に、質問データ作成部630が後述する質問データを作成するための処理を行う。
質問データ作成部630は、照合部626の照合結果に基づいて、書込符号と、患者識別子と、通信した測定器応答器50または薬応答器52に対応する測定器または薬を使用したことの記録を追加するための命令(使用記録追加命令)とを含む質問データを作成する。
読取書込装置600は、作成された質問データを識別カード56に対して送信し、識別カード56は、この質問データを受信することによって、記憶されている履歴情報を書き換える。
【0076】
図11は、測定器および薬の使用の順序の具体例を示す図である。
図11の例では、1回目において、測定器Xおよび測定器Yが使用される(測定器Xおよび測定器Yの使用の順序は任意でよい)。
2回目において、薬A、薬Bおよび薬Cが使用される(薬A、薬Bおよび薬Cの使用の順序は任意でよい)。
3回目において、薬Dが使用され、4回目において、測定器Yが使用される。
5回目において、薬Aおよび薬Bが使用される(薬Aおよび薬Bの使用の順序は任意でよい)。
6回目において、薬Dが使用される。
【0077】
図12は、図11の例における基準順序情報および履歴情報を例示する図であり、(A)は基準順序情報を例示し、(B)は履歴情報を例示する。
図12(A)の例においては、薬Aに付された薬A用応答器52−1に記憶された基準順序情報が例示されている。
薬Aは、図11に示すように、2回目および5回目で使用される。したがって、薬Aに対応する基準順序情報は、測定器/薬識別子と、2回目における基準順序情報(2回目基準情報)と、5回目における基準順序情報(5回目基準情報)とを含む。
2回目基準順序情報は、測定器X識別子と測定器Y識別子とをこの順序で含み、5回目基準順序情報は、測定器X識別子と、測定器Y識別子と、薬A識別子と、薬B識別子と、薬C識別子と、薬D識別子と、測定器Y識別子とを、この順序で含む。
【0078】
また、図12(B)の例においては、4回目が終了した時点における履歴情報が例示されている。
図12(B)に示すように、履歴情報は、測定器Xが使用されたことを示す情報(測定器X使用情報)と、測定器Y使用情報と、薬A使用情報と、薬B使用情報と、薬C使用情報と、薬D使用情報と、測定器Y使用情報とをこの順序で含み、さらに、それぞれの測定器および薬を使用した時刻を示す使用時刻情報を含んでもよい。
【0079】
ここで、1回目においては、測定器Xおよび測定器Yが使用されるが、前述したように、同じ段階におけるこれらの使用の順序については、どちらを先に使用しても構わない。
一方、携帯型質問器6によって履歴情報が追加される場合は、どちらを先に使用したかに関わらず、所定の順序で使用情報が追加される。
つまり、図12(B)に示すように、「測定器X使用情報」,「測定器Y使用情報」の順で追加すると設定されている場合は、実際には測定器Yを使用した後に測定器Xを使用したとしても、履歴情報には、「測定器X使用情報」,「測定器Y使用情報」の順で追加される。
このことは、複数の測定器または薬が使用される2回目および5回目においても同様である。
【0080】
5回目において、携帯型質問器6は、図12に例示した基準順序情報と履歴情報とを照合した場合、図12(B)に示した履歴情報と図12(A)に示した5回目基準順序情報とが一致するので、「順序が一致する」旨の照合結果を得る。
また、仮に、図12(B)に示した履歴情報において、最後に含まれる「測定器Y使用情報」が欠落している場合、携帯型質問器6は、図12(A)に示した5回目基準順序情報とが一致しないので、「順序が一致しない」旨の照合結果を得る。
この場合、表示部604は、薬Aの使用が正しくない旨を示す通知を表示し、さらに、測定器Yを使用すべき旨の通知を表示する。
【0081】
図13は、携帯型質問器6の処理(S20)を示すフローチャートである。
ステップ202(S202)において、携帯型質問器6は、識別カード56から履歴情報および患者識別子を受信する。
ステップ204(S204)において、携帯型質問器6は、測定器用応答器50または薬用応答器52から、基準順序情報を受信する。
ステップ206(S206)において、照合部626は、履歴情報と基準順序情報との照合結果が一致を示すか否かを判断し、一致する場合には処理はS208に進み、一致しない場合には処理はS212に進む。
【0082】
ステップ208(S208)において、表示部604は、対応する測定器または薬の使用が正しいことを示す通知を表示する。
ステップ210(S210)において、携帯型質問器6は、対応する測定器または薬に関する使用記録追加命令を含む質問データを、識別カード56に対して送信する。
ステップ212(S212)において、表示部604は、対応する測定器または薬の使用が正しくないことを示す通知、および、どの測定器または薬を使用すべきかを示す通知を表示する。
【0083】
なお、図7を用いて前述したように、基準順序情報は、複数あってもよい。
つまり、各段階において、省略してもよい測定器または薬の使用がある場合は、履歴情報に対応する使用情報が含まれなくても、照合結果が一致を示すようにしてもよい。
また、本実施形態においては、使用が正しいことまたは正しくないことを示す表示は、携帯型質問器6になされるとしたが、LED等により、識別カード56、測定器用応答器50または薬用応答器52に表示されるように構成されてもよい。
また、本実施形態においては、質問器は携帯型としたが、携帯型でなくてもよい。
また、本実施形態においては、基準順序情報は測定器用応答器50および薬用応用器52に記憶されるとしたが、携帯型質問器6に記憶されてもよい。
【符号の説明】
【0084】
1,100・・・開閉システム,
10・・・開閉部,
12・・・部屋,
2・・・照合装置,
21・・・制御装置,
22・・・通信装置,
24・・・記録装置,
25・・・UI装置,
26・・・読取書込装置,
264・・・アンテナ,
266・・・送受信制御部,
268・・・変調回路,
270・・・送信回路,
272・・・受信回路,
274・・・復調回路,
28・・・照合プログラム,
280・・・履歴情報取得部,
282・・・ユーザ識別子取得部,
284・・・基準順序情報格納部,
286・・・許可ユーザ情報格納部,
288・・・照合部,
290・・・開閉制御部,
292・・・質問データ作成部,
3・・・認証カード,
320・・・アンテナ,
330・・・ICチップ,
331・・・電源部,
332・・・クロック再生部,
334・・・データ送受信部,
336・・・制御部,
338・・・メモリ,
340・・・発光装置,
342・・・発光部,
5・・・順序管理システム,
50・・・測定器用応答器,
52・・・薬用応答器,
56・・・識別カード,
6・・・携帯型質問器,
600・・・読取書込装置,
602・・・操作部,
604・・・表示部,
62・・・照合プログラム,
620・・・履歴情報取得部,
622・・・患者識別子取得部,
624・・・基準順序情報取得部,
626・・・照合部,
628・・・表示制御部,
630・・・質問データ作成部,
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信対象と、
前記通信対象と通信する複数の通信手段と、
前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に通信すべき前記複数の通信手段の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に通信した前記複数の通信手段の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理システム。
【請求項2】
前記履歴情報記憶手段は、前記通信対象に設けられている
請求項1に記載の順序管理システム。
【請求項3】
前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信すべき時間を定めた許容時間情報を記憶する許容時間情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信した時刻に関する時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段と
をさらに有し、
前記照合手段は、前記許容時間情報と前記時刻情報とを照合する
請求項1または2に記載の順序管理システム。
【請求項4】
前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段
をさらに有する
請求項1から3のいずれかに記載の順序管理システム。
【請求項5】
使用者の識別子を記憶した識別子記憶媒体と、
前記識別子記憶媒体と通信して前記識別子記憶媒体から取得した情報の照合を行う複数の照合装置と、
前記複数の照合装置それぞれに対応して設けられ、対応する前記照合装置の制御に基づいて開動作を行う複数の開閉部と
を有し、
前記識別子記憶媒体は、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置と通信する以前に通信した前記複数の照合装置の順序の履歴に関する履歴情報をさらに記憶し、
前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置は、
前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する以前に通信すべき前記複数の照合装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と、
前記照合手段による照合結果が一致を示すと判断された場合に、前記開閉部を開動作させるように制御する制御手段と
を有する
開閉システム。
【請求項6】
自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得手段と、
前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記記憶媒体と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理装置。
【請求項7】
自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得ステップと、
前記記憶媒体と通信する場合に、前記履歴情報と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップと
を前記順序管理装置に実行させる順序管理プログラム。
【請求項8】
複数の通信対象と、
前記複数の通信対象と通信する通信手段と、
前記通信手段が前記複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理システム。
【請求項9】
使用者の識別子を記憶する識別子記憶媒体
をさらに有し、
前記履歴情報記憶手段は、前記識別子記憶媒体に設けられている
請求項8に記載の順序管理システム。
【請求項10】
前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段
をさらに有する
請求項8または9に記載の順序管理システム。
【請求項11】
複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得手段と、
前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理装置。
【請求項12】
複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得ステップと、
前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、
前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップと
を順序管理装置に実行させる順序管理プログラム。
【請求項1】
通信対象と、
前記通信対象と通信する複数の通信手段と、
前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に通信すべき前記複数の通信手段の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に通信した前記複数の通信手段の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理システム。
【請求項2】
前記履歴情報記憶手段は、前記通信対象に設けられている
請求項1に記載の順序管理システム。
【請求項3】
前記通信対象が前記複数の通信手段のうちの第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信すべき時間を定めた許容時間情報を記憶する許容時間情報記憶手段と、
前記通信対象が前記第1の通信手段と通信する以前に前記複数の通信手段と通信した時刻に関する時刻情報を記憶する時刻情報記憶手段と
をさらに有し、
前記照合手段は、前記許容時間情報と前記時刻情報とを照合する
請求項1または2に記載の順序管理システム。
【請求項4】
前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段
をさらに有する
請求項1から3のいずれかに記載の順序管理システム。
【請求項5】
使用者の識別子を記憶した識別子記憶媒体と、
前記識別子記憶媒体と通信して前記識別子記憶媒体から取得した情報の照合を行う複数の照合装置と、
前記複数の照合装置それぞれに対応して設けられ、対応する前記照合装置の制御に基づいて開動作を行う複数の開閉部と
を有し、
前記識別子記憶媒体は、前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置と通信する以前に通信した前記複数の照合装置の順序の履歴に関する履歴情報をさらに記憶し、
前記複数の照合装置のうちの第1の照合装置は、
前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する以前に通信すべき前記複数の照合装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記識別子記憶媒体が当該第1の照合装置と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と、
前記照合手段による照合結果が一致を示すと判断された場合に、前記開閉部を開動作させるように制御する制御手段と
を有する
開閉システム。
【請求項6】
自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得手段と、
前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記記憶媒体と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理装置。
【請求項7】
自身の順序管理装置と通信する以前に通信した前記複数の順序管理装置の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する記憶媒体から、前記履歴情報を取得する情報取得ステップと、
前記記憶媒体と通信する場合に、前記履歴情報と、前記記憶媒体が自身の順序管理装置と通信する以前に通信すべき複数の順序管理装置の順序を定めた1つ以上の基準順序情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップと
を前記順序管理装置に実行させる順序管理プログラム。
【請求項8】
複数の通信対象と、
前記複数の通信対象と通信する通信手段と、
前記通信手段が前記複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を記憶する基準順序情報記憶手段と、
前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を記憶する履歴情報記憶手段と、
前記通信手段が前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理システム。
【請求項9】
使用者の識別子を記憶する識別子記憶媒体
をさらに有し、
前記履歴情報記憶手段は、前記識別子記憶媒体に設けられている
請求項8に記載の順序管理システム。
【請求項10】
前記照合手段による照合の結果を表示する表示手段
をさらに有する
請求項8または9に記載の順序管理システム。
【請求項11】
複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得手段と、
前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得手段と、
前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合手段と
を有する順序管理装置。
【請求項12】
複数の通信対象のうちの第1の通信対象と通信する以前に通信すべき前記複数の通信対象の順序を定めた1つ以上の基準順序情報を取得する基準順序情報取得ステップと、
前記第1の通信対象と通信する以前に通信した前記複数の通信対象の順序の履歴に関する履歴情報を取得する履歴情報取得ステップと、
前記第1の通信対象と通信する場合に、前記基準順序情報と前記履歴情報とを照合し、前記基準順序情報と前記履歴情報とが一致するか否かを判断する照合ステップと
を順序管理装置に実行させる順序管理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−44010(P2011−44010A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192025(P2009−192025)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]