説明

顧客誘導システム

【課題】特定商品の売場に顧客を効率良く効果的に誘導できる顧客誘導システムを提供する。
【解決手段】顧客誘導システムは、顧客が通過する通路に設置されるマット20と、顧客がマット20上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在を検知する検知部22と、検知部22により存在が検知された顧客の検知位置に基づいて、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う顧客誘導装置10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顧客誘導システムに関し、特に、展示販売される商品の売場に顧客を誘導する顧客誘導システム、顧客誘導装置、顧客誘導装置の制御方法、および顧客誘導装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、いわゆるコンビニエンスストアなどの小規模店舗では、タバコパックを陳列して販売している。なお、ここで言うタバコパックとは、複数本の紙巻タバコを収容している直方体状のパッケージを意味している。
【0003】
タバコパックなどの商品を陳列する商品陳列システムとしては、たとえば、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載された商品垂直取り出し式ディスペンサーは、複数のタバコパック等の商品を収容し、商品が消費者に見えやすく、展示効果があり、かつ、商品の取り出しが容易で、軽量で、印刷で広告宣伝が容易にできる。
【0004】
また、特許文献2に記載された顧客誘導システムは、大型店舗内またはショッピングセンター内あるいはその他の対象となるエリアにおいて、来店顧客の多いゾーンから来店顧客の少ないゾーンに顧客を効果的に誘導する。
【0005】
この顧客誘導システムは、たとえば、店舗の入口などにタッチパネルなどを備えた端末を設置し、ユーザがタッチパネルを操作することで、各フロアのフロアマップを表示したり、さらには、店舗検索ができ、セール店舗、タイムセール、店舗イベントなどの情報を表示したりできる。これらの情報は、ユーザの携帯端末に読み取らせて取り込ませることができる。
【0006】
顧客が複数名で来店した店舗が、来店した顧客間の関係に依存して異なる店舗への誘導を行い、誘導先の店舗が誘導された顧客にサービスを提供することにより、複数の店舗からなる大型店舗又は商店街等の売上を向上させ、活性化させることができる。
【0007】
この情報処理装置は、各顧客がそれぞれ所持し、各顧客間の関係が記録された記録媒体(顧客カード)の情報を読み取る。また、ある顧客が所持する前記記録媒体から読み取った情報と、他の顧客が所持する前記記録媒体から読み取った情報から顧客間の関係を判断する。そして、前記顧客間の関係に応じて前記誘導先店舗を決定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−151047号公報
【特許文献2】特開2008−158620号公報
【特許文献3】特開2008−299428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記文献記載のディスペンサーは、複数の他の商品とともに陳列されるため、広告を印刷してあったとしても、顧客が特に意識的に目を向けなければ、注目もされず、他の商品と差別化を図るのが難しく、宣伝効果が低いという点で改善の余地を有していた。
【0010】
また、量販店などの大手スーパーマーケットや大型店舗の専門店など、大量に商品を販売する小売店は、複数の小売店の中から如何にして自らの店に顧客を呼び込み、また、商品を購入させるかが課題であった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特定商品の売場に顧客を効率良く効果的に誘導できる顧客誘導システム、顧客誘導装置、顧客誘導装置の制御方法、および顧客誘導装置の制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の顧客誘導システムは、顧客が通過する通路に設置されるマットと、
前記顧客が前記マット上の所定の検知位置に載ったとき、前記検知位置での前記顧客の存在を検知する検知部と、
前記検知部により存在が検知された前記顧客の前記検知位置に基づいて、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う誘導装置と、を備える。
【0013】
この構成によれば、顧客誘導装置近傍の顧客に対し、商品の存在を報知することができる。
【0014】
上記顧客誘導システムにおいて、前記顧客の存在を検知したとき、前記検知部から検知信号をその識別情報とともに受信する受信部と、前記識別情報に前記検知位置を関連付けて登録する検知位置記憶部と、前記特定の商品の前記販売位置を登録する販売位置記憶部と、前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への推奨移動経路を登録する経路記憶部と、前記検知位置と、前記販売位置と、前記推奨移動経路との位置関係に応じた、前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を登録する動作記憶部と、前記受信部が前記検知部から前記検知信号を受信したとき、前記検知位置記憶部を参照し、前記検知信号の前記識別情報に基づいて前記検知位置を特定する検知位置特定部と、前記経路記憶部および前記販売位置記憶部を参照し、特定された前記検知位置および前記販売位置に基づいて、前記推奨移動経路を特定する移動経路特定部と、前記動作記憶部を参照し、前記検知位置と、前記販売位置と、特定された前記推奨移動経路との位置関係に基づいて、前記所定の誘導動作を決定する決定部と、をさらに備え、前記誘導装置は、前記決定部により決定された前記所定の誘導動作を行うことができる。
【0015】
本発明の顧客誘導装置は、顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信部と、
前記受信部により前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作部と、を備える。
【0016】
本発明の顧客誘導装置の制御方法は、顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順、
前記受信手順において前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順、を有する。
【0017】
本発明の顧客誘導装置の制御プログラムは、顧客誘導装置を実現させるためのコンピュータに、
顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順、
前記受信手順において前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0018】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0019】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0020】
また、本発明の制御方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の制御方法およびコンピュータプログラムを実施するときには、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0021】
さらに、本発明の制御方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、特定商品の売場に顧客を効率良く効果的に誘導できる顧客誘導システム、顧客誘導装置、顧客誘導装置の制御方法、および顧客誘導装置の制御プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るマットの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの各ユニットの配置の一例を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムで推定される移動経路を示した図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の各記憶部の構造の一例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図20】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図21】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
【図23】本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図24】本発明の実施の形態に係る行動分析システムの構成を示すブロック図である。
【図25】本発明の実施の形態に係る行動分析装置の経路記憶部の構造の一例を示す図である。
【図26】本発明の実施の形態に係る行動分析システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図27】本発明の実施の形態に係る行動分析システムの構成を示すブロック図である。
【図28】本発明の実施の形態に係る行動分析装置の動作記録部の構造の一例を示す図である。
【図29】本発明の実施の形態に係る行動分析システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0025】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態の顧客誘導システムは、特定の商品の売場に顧客を誘導するものである。たとえば、量販店などの大手スーパーマーケットや大型店舗の専門店など、大量に商品を販売する複数の小売店の中から、自店舗に顧客を誘導したり、あるいは、コンビニエンスストアや売店などで、売場に顧客を誘導するものである。
【0026】
本実施形態の顧客誘導システムは、顧客が通過する通路に設置されるマット20と、顧客がマット20上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在を検知する検知部22と、検知部22により存在が検知された顧客の検知位置に基づいて、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う誘導装置(顧客誘導装置10)と、を備える。
【0027】
さらに、本実施形態の顧客誘導装置10は、顧客が通過する通路に設置されるマット20上の所定の検知位置に顧客が載ったとき、顧客の存在を示す検知信号を受信する受信部(インタフェース部(I/F)14)と、インタフェース部14により検知信号を受信したとき、顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作部(誘導動作部12)と、を備える。
【0028】
なお、以下の本実施形態では、特定の商品(以下、ターゲット商品とも呼ぶ)として、タバコを例として説明するが、これに限定されない。たとえば、飲料、食料品、日用雑貨など様々な商品に適用できる。
【0029】
また、本実施形態において、顧客誘導装置10とマット20(フットマット)は、それぞれ一つずつが対となり店舗の入口と、入口からターゲット商品の売場までの順路内と、商品の売場とに設置されているものとする。
【0030】
本実施形態において、具体的には、顧客誘導装置10は、誘導動作部12と、インタフェース部(I/F)14と、を有する。マット20は、検知部22と、インタフェース(I/F)24と、を有する。
【0031】
なお、以下の各図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
また、以下のシステムの各構成要素は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウェアとソフトウェアの任意の組合せによって実現することもできる。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0032】
本実施形態のコンピュータプログラムは、顧客誘導装置10を実現させるためのコンピュータに、顧客が通過する通路に設置されるマット20上の所定の検知位置に顧客が載ったとき、顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順、この受信手順において検知信号を受信したとき、顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順、を実行させるように記述されている。
【0033】
マット20において、検知部22は、特に限定されないが、たとえば、圧力スイッチなどであり、マット20の裏面に設けられ、顧客がマット20の上に載った時の圧力によりスイッチが入り、検知信号を出力する。本実施形態において、マット20は一つの検知部22を有する構成としたが、これに限定されず、たとえば、図3のように、マット120は、複数の検知部122(たとえば、S1、S2、S3)を備えてもよい。その場合、各検知部122において顧客の存在が検知されたときにマット120の検知信号として出力してもよいし、各検知部122の検知信号として出力してもよい。あるいは、複数の検知部22の所定数以上が顧客の存在を検知したとき、検知信号を出力するようにしてもよい。
【0034】
マット120内にいくつの検知部122をどのような配列で配置するかは、マット120の面積や、検知部122の感度、検知範囲、検知条件、店舗の顧客の人数等、各種の条件によって適宜決めることができる。
【0035】
図1に戻り、インタフェース部24は、顧客誘導装置10との接続を確立するものであり、顧客誘導装置10に検知部22が出力した検知信号を伝達する。顧客誘導装置10とマット20は、有線または無線のいずれで接続されてもよく、特に限定されない。本実施形態の顧客誘導システムにおいて、顧客誘導装置10とマット20は、複数セットが店舗内に設けられる。そのため、顧客誘導装置10とマット20は、互いに対となるユニット毎に通信を行うように構成されているものとする。
【0036】
なお、本実施形態では、顧客誘導装置10とマット20は1対1の場合について説明するが、これに限定されず、複数のマット20に対して1つの顧客誘導装置10をセットにしてもよいし、複数の顧客誘導装置10に対して1つのマット20をセットにしてもよい。あるいは、特定の顧客誘導装置10と特定のマット20をそれぞれ組み合わせてセットにすることもできる。
【0037】
すなわち、顧客誘導システムにおいて、検知部22は、少なくとも1つの検知位置において顧客の存在を検知し、誘導動作部12は、誘導動作を行う少なくとも1つの誘導動作ユニットを有し、検知位置と、検知位置で顧客の存在が検知されたとき、誘導動作を行う対象となる誘導動作部を関連付けて記憶する動作対象記憶部(不図示)をさらに備えてもよい。誘導動作部12は、動作対象記憶部を参照し、検知位置に対応する誘導動作ユニットに対して誘導動作を行わせることができる。
【0038】
ここで誘導動作ユニットとは、一つの誘導動作を行う場合に対象となる一単位となる装置ごとでもよいし、たとえば、液晶表示器とスピーカを組み合わせたユニット、個々の表示部16や音声出力部17ごとでもよいし、グループであってもよい。また、各表示部16や音声出力部17、駆動部18の動作指示は、これらを動作させるプログラムなどで行うことができる。
【0039】
本実施形態では、顧客誘導装置10とマット20の検知部22は1対1の場合を例としているので、顧客誘導装置10に対のマット20の識別情報を予め動作対象記憶部に登録しておけばよい。マット20から検知信号に識別情報を含めて顧客誘導装置10に送信することで、顧客誘導装置10は対となるマット20を認識することができ、検知信号を受信したとき、誘導動作を行うこととなる。
【0040】
顧客誘導装置10において、インタフェース部14は、マット20との接続を確立するものであり、マット20から伝達される検知信号を受信する。誘導動作部12は、インタフェース部14を介して検知信号を受信したとき、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行うように、表示部16、音声出力部17、および駆動部18を制御する。図1の例では、表示部16、音声出力部17、および駆動部18を全て備えた構成としているが、これに限定されず、顧客を誘導するための動作を行うための構成を少なくとも一つ備えていればよい。あるいは、一の顧客誘導装置10に対して、複数の表示部16、複数の音声出力部17、複数の駆動部18を設けた構成とすることもできる。表示部16、音声出力部17、駆動部18は、顧客誘導装置10の内部に組み込まれてもよいし、顧客誘導装置10に外部端子を設け、外部端子を介して外部装置として接続されてもよい。
【0041】
表示部16は、たとえば、LED(Light Emitting Diode)表示器、ランプ、液晶表示器、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイなどを含む。表示部16は、視覚的な出力により顧客の注意をひき、顧客をターゲット商品の売場に誘導する情報を出力する。表示部16は、たとえば、複数のLED表示器を顧客誘導装置10の前面などに配列し、所定のパターンで点滅点灯させたり、液晶表示器に静止画像または動画像を表示したりする。
【0042】
LEDの点滅点灯させる制御プログラムやシーケンスは、予めメモリ(不図示)に記憶され、CPUなどにより制御プログラムが実行されてLEDを制御することができる。あるいは、液晶表示器に画面表示させる場合は、静止画像ファイルまたは動画像ファイルなどが予めメモリに記憶されている。
【0043】
表示部16は、たとえば、顧客を売場に誘導するために、売場の方向を提示したり、売場までの順路を提示したり、あるいは、顧客に購買意欲を沸かさせるために、ターゲット商品の広告を表示したり、様々な情報を出力することができる。
【0044】
音声出力部17は、たとえば、スピーカ(不図示)から音声出力を行う。音声出力部17は、音声出力により顧客の注意をひき、顧客をターゲット商品の売場に誘導する音声を出力する。音声出力部17は、たとえば、効果音や音楽、音声を出力する。音声出力部17から出力される効果音や音楽、あるいは、音声は、音声ファイルとしてメモリに予め記憶される。あるいは、所定の音を発生する音発生部(不図示)を設け、音声出力部17は、音発生部に音を発生させる制御を予めメモリに記憶されたプログラムまたはシーケンスに従って行ってもよい。
【0045】
さらに、音声出力部17は、たとえば、顧客の注意をひくための効果音、音楽、音声などを出力する以外に、顧客を売場に誘導するために、売場の方向を音声出力したり、売場までの順路を音声出力したり、あるいは、購買意欲を沸かさせるために、ターゲット商品の宣伝広告内容などを含む様々な音声を出力することができる。
【0046】
駆動部18は、顧客の注意をひくとともに、顧客をターゲット商品の売場に誘導するための動作を行う可動部(不図示)と、可動部を動かす制御部(不図示)と、を含む。たとえば、顧客誘導装置10に設けられたバネに広告パネルなどが可動部として取り付けられて、制御部によりバネに振動を与えると広告パネルが揺動したり、回転軸に広告パネルなどを取り付けて、制御部により回転軸を回転させたりするものなど様々な態様が考えられるが、本発明の本質に関わらないので、詳細な説明は省略する。これらの制御も上記と同様に、制御プログラムやシーケンスに従って実行される。
【0047】
また、本実施形態の顧客誘導システムにおいて、検知部22により顧客がマットに載ったことが検知された場合、誘導動作部12に電源から電力を供給し、検知部22により顧客がマットに載ったことが検知されない場合、誘導動作部12に電力を供給しない電源制御部(不図示)をさらに備えるのが好ましい。
【0048】
これによれば、顧客がマットに載った時にのみ、電力を供給するので、消費電力を最小限にとどめることができる。特に、電源容量に制限があるコンビニエンスストアなどで本実施形態の顧客誘導システムを使用するのに好適である。
【0049】
図2は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの外観を示す斜視図である。
図2の顧客誘導装置10は、顧客を誘導するターゲット商品4を陳列する什器6の近傍に設けられ、たとえば、什器6が載置されている商品棚2の壁面に設置することができる。図2において、顧客誘導装置10は、表示部16として液晶表示器および音声出力部17としてスピーカを有するパネル形状をしている。マット20は、顧客誘導装置10の近傍に顧客が居る時、当該顧客が上に載るような位置に設置される。
【0050】
なお、顧客誘導装置10の形状は図示したものに限定されるものではない。たとえば、顧客誘導装置10は、図2の複数の商品を収容して陳列し、顧客に展示しながら販売することが可能な構造を有している什器6そのものに設けてもよい。また、顧客誘導装置10は、たとえば、図2に示すような商品棚2などの壁面に掛けるものでもよいし、天井から吊したり、棚の上に置いたりして設置する形式のものでもよいし、あるいは、自立型ユニットでもよい。
また、図2において、駆動部18は、顧客誘導装置10に図示されていない。表示部16、音声出力部17、および駆動部18は、顧客誘導装置10にどのように設けられてもよく、特に限定されない。
【0051】
また、顧客誘導装置10は、店舗の入口からターゲット商品4の売場までの通路内に複数設けることができ、たとえば、顧客に、まず入口でターゲット商品4の広告とその売場までの順路を提示し、顧客が提示された順路に従って進む途中で、顧客に売場の順路を確認のため提示できるように、通路内に設けられてもよい。
【0052】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作について以下に説明する。
まず、顧客が店舗の入口を入り、入口に設置されたマット20の上に載る。このとき、入口のマット20の検知部22が、顧客が入口のマット20の上に載ったことを検知し、インタフェース部24を介して入口に設置された顧客誘導装置10に検知信号を送信する。
【0053】
入口の顧客誘導装置10では、インタフェース部14を介して入口のマット20から検知信号を受信し、誘導動作部12は、表示部16および音声出力部17を介して顧客の注意をひき、顧客をターゲット商品4の売場に誘導する所定の誘導動作を行う。たとえば、音声出力部17により効果音を出力するとともに、表示部16のLED表示器で、売場の方向を点灯点滅表示で提示したり、液晶表示器に売場までの順路を提示したり、ターゲット商品4の宣伝広告の画像を表示したりする。
【0054】
そして、顧客が提示された順路に従って店舗の通路を進んでいくと、通路内に設置されているマット20の上に載って通過する。このとき、通路のマット20の検知部22が、顧客が通路のマット20の上に載ったことを検知し、インタフェース部24を介して通路のマット20の側に設置された顧客誘導装置10に検知信号を送信する。
【0055】
通路の顧客誘導装置10では、インタフェース部14を介して通路のマット20から検知信号を受信し、誘導動作部12は、上記通路の顧客誘導装置10と同様に、表示部16および音声出力部17を介して顧客の注意をひき、顧客をターゲット商品4の売場に誘導する所定の誘導動作を行う。顧客は、売場まで行く途中で順路を確認することができる。また、途中で再度顧客に商品をアピールすることができるので、顧客が他の売場に先に寄り道してしまうのを引き留める効果も期待できる。
【0056】
さらに、顧客が提示された順路に従って店舗の通路を進んでいき、売場に到着すると、顧客は、売場の前に設置されているマット20の上に載る。このとき、売場のマット20の検知部22が、顧客が売場のマット20の上に載ったことを検知し、インタフェース部24を介して売場のマット20の側に設置された顧客誘導装置10に検知信号を送信する。
【0057】
売場の顧客誘導装置10では、インタフェース部14を介して売場のマット20から検知信号を受信し、誘導動作部12は、上記通路の顧客誘導装置10と同様に、表示部16および音声出力部17を介して顧客の注意をひき、商品をアピールする動作を行う。このようにして、顧客を店舗の入口からターゲット商品4の売場まで誘導し、商品4をアピールして購入を促すことができる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、所定の場所にマット20を設置し、顧客の存在を検知して、顧客誘導装置10により顧客の注目をひきながら、ターゲット商品4の売場に顧客を効率良く効果的に誘導できる。
【0059】
(第2の実施の形態)
図4は、本実施形態の顧客誘導システムの構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の顧客誘導システムは、上記実施形態とは、顧客誘導装置110の電源供給を太陽光発電器により行う点で相違する。
【0060】
本実施形態の顧客誘導システムは、上記実施形態の構成に加え、太陽光発電器112をさらに含み、検知部22により顧客がマットの上に載ったことが検知されたとき、太陽光発電器112は誘導動作部12(および表示部16、音声出力部17、駆動部18)に電力を供給する。
太陽光発電器112は、たとえば、ソーラーパネル(不図示)を有する。
【0061】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作について、以下に説明する。
上記実施形態の顧客誘導システムと同様に、顧客がマット20の上に載ったことを検知した時、顧客誘導装置110がインタフェース部14を介して、マット20から検知信号を受信すると、太陽光発電器112が誘導動作部12、表示部16、音声出力部17、および駆動部18に、動作に必要な電力を供給する。
【0062】
この構成によれば、顧客誘導装置110にコンセントなどからの電源供給が不要となり、顧客誘導装置110をコンセントに接続する必要がなくなるので、顧客誘導装置110の設置場所まで電源ケーブルを引き回す必要がなくなり、見た目もよく、さらに設置場所の制限が大幅になくなり、移動も楽になる。
【0063】
また、上記実施形態において、顧客誘導装置の電源として、太陽光発電器を設けた構成を例として示したが、他の実施形態において、電池が好ましく、顧客誘導装置をコンセントに接続する必要がなくなるので、顧客誘導装置の設置場所まで電源ケーブルを引き回す必要がなくなり、見た目もよく、さらに設置場所の制限が大幅になくなり、移動も楽になる。
【0064】
(第3の実施の形態)
図5は、本実施形態の顧客誘導システムの構成を示す機能ブロック図である。本実施形態の顧客誘導システムは、図1または図4の上記実施形態とは、什器6に陳列されるターゲット商品4を登録し、登録商品に対応した動作を行う点で相違する。すなわち、本実施形態では、ターゲット商品4によって、誘導動作、たとえば、表示画像やメッセージなどを変えることができる。
【0065】
本実施形態の顧客誘導システムは、什器6に陳列されるターゲット商品4の登録を受け付ける受付部212と、誘導動作部12における動作を商品と関連付けて記憶する商品別記憶部214と、商品別記憶部214を参照し、受付部212により受け付けられた登録商品に対応する動作を選択する選択部216と、をさらに備え、誘導動作部12は、選択された動作を行う。
【0066】
具体的には、本実施形態の顧客誘導システムは、図1または図4の上記実施形態の構成に加え、受付部212と、商品別記憶部214と、選択部216と、をさらに備える。
【0067】
受付部212は、什器6に陳列されるターゲット商品4の登録を受け付ける。受付部212は、登録商品の、たとえば商品コードなどの商品識別情報を受け付ける。受付部212は、たとえば、商品や商品リストに印刷されているバーコードを読み取るバーコードリーダ(不図示)を用いて商品コードを入力して受け付けてもよいし、キーボードなどの入力装置(不図示)を用いて、直接、商品コードを入力したり、商品リストから該当する商品を選択したりすることで商品の登録を受け付けることができる。
【0068】
受付部212は、他の情報処理装置(不図示)、たとえば、パーソナルコンピュータやサーバコンピュータ、POSシステム、レジスタなどを用いて登録された商品の情報を、これらの装置とのインタフェース(不図示)を介して受け付けてもよい。
【0069】
商品別記憶部214は、誘導動作部12における動作を商品と関連付けて記憶する。たとえば、商品コードごとに、誘導動作部12により表示部16に表示させる広告画像ファイルを関連付けたり、音声出力部17から出力させるメッセージなどの音声ファイルを関連付けて登録することができる。具体的には、商品別記憶部214には、商品コードごとに画像ファイルや音声ファイルを関連付けるテーブルと、複数の画像ファイルおよび音声ファイルが記憶される。また、表示部16が、LED表示器の場合は、LEDを動作させるためのプログラムファイルなどが商品と関連付けて記憶される。
【0070】
商品別記憶部214に記憶されるこれらのファイルやデータは、図示されない書込装置により必要に応じて随時書き込みおよび更新することができる。すなわち、商品の新発売やリニューアルなどにより、什器6に陳列されるターゲット商品4が大幅に変わった場合にも、陳列される商品に合わせることができる。
【0071】
選択部216は、商品別記憶部214を参照し、受付部212により受け付けられた登録商品に対応する動作を選択する。すなわち、選択部216は、受付部212が受け付けた商品コードに対応する広告画像ファイルと音声ファイルを選択し、誘導動作部12に受け渡す。
【0072】
誘導動作部12は、選択部216により選択された動作を行う。すなわち、誘導動作部12は、選択部216から広告画像ファイルおよび音声ファイルを受け取り、表示部16の液晶表示器に表示させたり、音声出力部17から音声出力させる。
【0073】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作を以下に説明する。図6は、本実施形態の顧客誘導システムの動作の一例を示すフローチャートである。以下、図5および図6を用いて説明する。
【0074】
本実施形態の顧客誘導装置の制御方法は、顧客が通過する通路に設置されるマット20上の所定の検知位置に顧客が載ったとき、顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順(ステップS17)、受信手順において検知信号を受信したとき(ステップS17のYES)、顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順(ステップS19)、を有する。
【0075】
さらに、本実施形態の顧客誘導装置の制御方法において、顧客誘導装置210は、顧客を特定の商品の販売位置に誘導する誘導動作を商品と関連付けて記憶する商品別記憶部214を有し、顧客誘導装置210が、ターゲット商品4の登録を受け付け(ステップS11)、顧客誘導装置210が、商品別記憶部214を参照し、受け付けた登録商品に対応する誘導動作を選択し(ステップS15)、選択された誘導動作を行う(ステップS19)。
【0076】
詳細には、まず、顧客誘導装置210において、受付部212が、什器6に陳列される商品4の登録を受け付ける(ステップS11)。また、商品別記憶部214には、動作と商品とを関連付けて記憶する(ステップS13)。すなわち、商品コードごとに、広告画像ファイルや音声ファイルを関連付けて記憶する。そして、選択部216が、商品別記憶部214を参照し、ステップS11で受付部212が受け付けた登録商品に対応する動作を選択する(ステップS15)。選択部216は、たとえば、登録商品に対する広告画像ファイルや音声ファイルを選択し、誘導動作部12に再生させる指示をすることで動作を選択することになる。
【0077】
このような状態で、マット20に顧客が載り、検知部22から送信された検知信号をインタフェース部14が受信するまで待機する(ステップS17のNO)。このとき、マット20の各ユニットおよび顧客誘導装置210の各ユニットは、休止状態となり、消費電力が最小となるのが好ましい。
【0078】
そして、顧客がマット20に載り、検知部22から検知信号が送信され、顧客誘導装置210のインタフェース部14がマット20から検知信号を受信すると(ステップS17のYES)、選択部216から誘導動作部12に選択した動作が通知され、誘導動作部12が、ステップS15で選択された動作を行う(ステップS19)。
【0079】
なお、図5において、インタフェース部14から選択部216に制御が移っているが、これに限定されず、予め選択部216から誘導動作部12に商品に該当する動作を通知しておき、インタフェース部14で検知信号を受信したとき、インタフェース部14が誘導動作部12に通知して、誘導動作部12は予め選択部216から通知されていた動作を行うようにしてもよい。
【0080】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、顧客誘導装置210に陳列するターゲット商品4に応じて、動作を変えることができるので、顧客誘導装置210に陳列される商品が変更された場合にも、商品にあった効果的な動作、たとえば、広告演出を行うことができる。
【0081】
(第4の実施の形態)
図7は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の顧客誘導システム400は、複数のマット20(M1、M2、…、Mn)と、顧客誘導制御装置410と、複数の誘導パネルユニット440(U1、U2、…、Un)と、を備えている。
【0082】
本実施形態の顧客誘導システム400は、上記実施形態の顧客誘導システムとは、検知された顧客の居場所から売場までの経路を特定し、適切な経路で顧客を売場に誘導する点で相違する。すなわち、本実施形態の顧客誘導システム400は、複数のポイントで顧客を検知し、検知された位置から売場までの経路を特定し、顧客を誘導する。
【0083】
図8は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの各ユニットの配置の一例を示す図である。
店舗内は、図のように複数の販売エリア(MA1〜MA5等)の間に通路PWが形成されている。通路PWの出入口(ポイントA、G)、および各交差点(ポイントB、C、D、E、F)の周囲には、それぞれマット20が設置位置A1、A2、B1、B2、B3、C1、…、G1、G2にそれぞれ設置されている。また、ポイント毎に、誘導パネルユニット440(U1、U2、…、U7)が設置されている。さらに、本実施形態で顧客を誘導すべき商品棚Tの前の設置場所Xaにマット20が設置され、商品棚Tには、誘導パネルユニット440(Ua)が設置されている。
【0084】
なお、図8に示される本実施形態のマット20や誘導パネルユニット440の配置例は一例であり、これに決定されず、様々な配置が可能である。たとえば、マット20と誘導パネルユニット440は、出入口と商品棚Tの近辺にのみ設けてもよいし、各交差点に複数のマットを設置するのではなく、中心に一つのマット20のみを設置してもよい。また、誘導パネルユニット440は、マット20から少し離れた場所に設置されてもよく、たとえば、マット20より先の方に設置され、音声や表示で顧客を誘導してもよい。
【0085】
図9は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態の顧客誘導システム400は、上記実施形態の顧客誘導システムとは、マットで検知された顧客の検知位置と、ターゲット商品の販売位置とから推奨される移動経路を特定し、推奨移動経路に従って顧客を誘導する誘導動作を制御する顧客誘導制御装置410を備える点で相違する。
【0086】
本実施形態の顧客誘導システム400は、上記実施形態と同様な、顧客が通過する通路に設置されるマット20と、顧客がマット20上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在を検知する検知部(図1の検知部22)と、検知部により存在が検知された顧客の検知位置に基づいて、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う顧客誘導制御装置410と、を備えるとともに、さらに、顧客の存在を検知したとき、検知部22(図1)から検知信号をその識別情報とともに受信する受信部420と、識別情報に検知位置を関連付けて登録する検知位置記憶部412と、特定の商品の販売位置を登録する販売位置記憶部414と、検知位置から特定の商品の販売位置への推奨移動経路を登録する経路記憶部416と、検知位置と、販売位置と、推奨移動経路との位置関係に応じた、販売位置に顧客を推奨移動経路で誘導するための所定の誘導動作を登録する動作記憶部418と、受信部420が検知部22(図1)から検知信号を受信したとき、検知位置記憶部412を参照し、検知信号の識別情報に基づいて検知位置を特定する検知位置特定部422と、経路記憶部416および販売位置記憶部414を参照し、特定された検知位置および販売位置に基づいて、推奨移動経路を特定する移動経路特定部424と、動作記憶部418を参照し、検知位置と、販売位置と、特定された推奨移動経路との位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する決定部426と、を備え、顧客誘導制御装置410は、決定部426により決定された所定の誘導動作を行う。
【0087】
本実施形態では、上記実施形態とは異なり、顧客誘導装置に替えて、複数の誘導パネルユニット440と、誘導パネルユニット440に接続され、誘導パネルユニット440を制御する顧客誘導制御装置410と、を備えている。
【0088】
詳細には、本実施形態の顧客誘導制御装置410は、インタフェース部(I/F)411と、検知位置記憶部412と、販売位置記憶部414と、経路記憶部416と、動作記憶部418と、受信部420と、検知位置特定部422と、移動経路特定部424と、決定部426と、誘導動作制御部430と、インタフェース部(I/F)432と、を備える。また、誘導パネルユニット440は、上記実施形態の顧客誘導装置と同様な、表示部16、音声出力部17、および駆動部18に加え、インタフェース部(I/F)442を備える。
【0089】
顧客誘導制御装置410は、たとえば、図示しないCPUやメモリ、ハードディスク、および通信装置を備え、キーボードやマウス等の入力装置やディスプレイやプリンタ等の出力装置と接続されるサーバコンピュータやパーソナルコンピュータ、またはそれらに相当する装置により実現することができる。そして、CPUが、ハードディスクに記憶されるプログラムをメモリに読み出して実行することにより、上記各ユニットの各機能を実現することができる。
【0090】
インタフェース部411は、上記実施形態のインタフェース部14と同様に、マット20との通信を確立するためのものであり、マット20から伝達される検知信号を受信する。上述したように、本実施形態の顧客誘導システムにおいて、顧客誘導制御装置410は、インタフェース部411を介して複数のマット20と通信を行い、マット20から検知信号を受信する。顧客誘導制御装置410とマット20は、有線または無線のいずれで接続されてもよく、特に限定されない。
【0091】
検知位置記憶部412には、識別情報に検知位置が関連付けて登録される。販売位置記憶部414には、特定の商品の販売位置が登録される。経路記憶部416には、検知位置から特定の商品の販売位置への推奨移動経路が登録される。動作記憶部418には、検知位置と、販売位置と、推奨移動経路との位置関係に応じた、販売位置に顧客を推奨移動経路で誘導するための所定の誘導動作が登録される。さらに、動作記憶部418には、検知位置と、検知位置で顧客の存在が検知されたとき、誘導動作を行う対象となる誘導パネルユニット440が関連付けて登録される。
【0092】
なお、検知位置記憶部412、販売位置記憶部414、経路記憶部416、動作記憶部418のデータは、構成や各ユニットの配置に変更などがあった場合に、変更できるものとする。
【0093】
受信部420は、インタフェース部411を介してマット20の検知部22(図1)から検知信号をその識別情報とともに受信する。検知位置特定部422は、受信部420が検知部22(図1)から検知信号を受信したとき、検知位置記憶部412を参照し、検知信号の識別情報に基づいて検知位置を特定する。移動経路特定部424は、経路記憶部416および販売位置記憶部414を参照し、特定された検知位置および販売位置に基づいて、推奨移動経路を特定する。決定部426は、動作記憶部418を参照し、検知位置と、販売位置と、特定された推奨移動経路との位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する。
【0094】
インタフェース部432は、誘導パネルユニット440との通信を確立するものである。また、誘導パネルユニット440のインタフェース部442は、顧客誘導制御装置410との通信を確立するものである。顧客誘導制御装置410と誘導パネルユニット440の間の通信は、有線または無線の何れでもよい。LAN(Local Area Network)などのネットワーク経由で接続されてもよいし、シリアルまたはパラレル通信ケーブルなどで接続されてもよい。
【0095】
顧客誘導制御装置410において、誘導動作制御部430は、決定部426により決定された所定の誘導動作を行う。誘導動作制御部430は、インタフェース部432を介して誘導パネルユニット440に誘導動作を行わせる指示を行う。誘導パネルユニット440の表示部16、音声出力部17および駆動部18を動作させるためのプログラムや各種データ、たとえば、画像ファイルなどは、顧客誘導制御装置410の動作記憶部418に記憶しておき、決定部426により決定された動作に必要なプログラムやデータをインタフェース部432を介して誘導パネルユニット440に送信してもよい。あるいは、誘導パネルユニット440のメモリ(不図示)に誘導動作に必要な予めプログラムおよびデータを記憶しておき、決定部426で決定された誘導動作を行う指示のみを誘導動作制御部430から誘導パネルユニット440に送信してもよい。
【0096】
本実施の形態の顧客誘導制御装置410は、コンピュータプログラムに対応する各種の処理動作をCPUが実行することにより、前述のような各種ユニットが各種機能として実現される。
本実施形態のコンピュータプログラムは、顧客誘導装置(顧客誘導制御装置410)を実現させるためのコンピュータに、検知位置をその識別情報と関連付けて検知位置記憶部412に登録する検知位置登録手順(ステップS101)、特定の商品の販売位置を販売位置記憶部414に登録する販売位置登録手順(ステップS103)、検知位置から特定の商品の販売位置への推奨移動経路を経路記憶部416に登録する経路記憶手順(ステップS105)、検知位置と、販売位置と、推奨移動経路との位置関係に応じて、販売位置に顧客を推奨移動経路で誘導するための所定の誘導動作を動作記憶部418に登録する動作記憶手順(ステップS107)、検知信号をその識別情報とともに受信する信号受信手順(ステップS111)、信号受信手順において検知信号が受信されたとき、検知位置記憶部412を参照し、検知信号の識別情報に基づいて検知位置を特定する検知位置特定手順(ステップS113)、経路記憶部416および販売位置記憶部414を参照し、特定された検知位置および販売位置に基づいて、推奨移動経路を特定する移動経路特定手順(ステップS115)、動作記憶装置を参照し、検知位置と、販売位置と、特定された推奨移動経路との位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する決定手順(ステップS117)、決定手順において決定された所定の誘導動作を行う動作手順(ステップS119)、を実行させるように記述されている。
【0097】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システム400の動作について、以下に説明する。
図10および図11は、本実施形態の顧客誘導制御装置410の動作の一例を示すフローチャートである。
【0098】
図10は、本実施形態の顧客誘導制御装置410の初期設定において、各種設定を行うフローである。
まず、本実施形態の顧客誘導システム400において、顧客誘導制御装置410の制御方法は、検知位置をその識別情報と関連付けて検知位置記憶部412に登録する検知位置登録手順(ステップS101)、特定の商品の販売位置を販売位置記憶部414に登録する販売位置登録手順(ステップS103)、検知位置から特定の商品の販売位置への推奨移動経路を経路記憶部416に登録する経路記憶手順(ステップS105)、検知位置と、販売位置と、推奨移動経路との位置関係に応じて、販売位置に顧客を推奨移動経路で誘導するための所定の誘導動作を動作記憶部418に登録する動作記憶手順(ステップS107)、を含む。
【0099】
詳細には、たとえば、検知位置記憶部412には、各検知部22の識別情報と、各検知部22の検知位置とが関連付けて記憶される。検知位置は、たとえば、経度と緯度で示される位置情報でもよいし、あるいは、店舗の配置図上で指定された座標情報でもよい。すなわち、検知位置記憶部412を参照すれば検知部22から検知部22の識別情報を受信したとき、受信した識別情報からその検知部22の検知位置を取得することができる。
【0100】
また、経路記憶部416には、各検知部22の検知位置から、ターゲット商品の販売位置までの推奨される順路を推奨移動経路として記憶される。推奨移動経路は、予め店舗内の通路が記憶されており、通路上を最短距離で移動できるように推奨移動経路を求めて記憶する。推奨移動経路は、小規模な店舗であれば、顧客誘導制御装置410のユーザが手動で登録してもよいし、あるいは、推奨移動経路を自動的に求めるプログラムなどにより自動的に登録してもよい。
【0101】
動作記憶部418には、検知位置ごとに、顧客を最適な推奨移動経路で販売位置まで誘導するための誘導動作を予め記憶する。すなわち、動作記憶部418には、誘導パネルユニット440で誘導動作をさせるのに必要な複数の画像ファイルや音声ファイル、あるいは、プログラムファイルと、これらの画像ファイルや音声ファイル、あるいは、プログラムファイルを検知位置ごとに関連付けるテーブルと、が記憶される。この動作記憶部418で検知位置に関連付けられた画像ファイルなどを検知位置に対応する誘導パネルユニット440に実行させることとなる。
【0102】
図11は、本実施形態の顧客誘導制御装置410の誘導動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の顧客誘導制御装置410の制御方法は、検知信号をその識別情報とともに受信する信号受信手順(ステップS111)、信号受信手順において検知信号が受信されたとき(ステップS111のYES)、検知位置記憶部412を参照し、検知信号の識別情報に基づいて検知位置を特定する検知位置特定手順(ステップS113)、経路記憶部416と販売位置記憶部414を参照し、特定された検知位置および販売位置に基づいて、推奨移動経路を特定する移動経路特定手順(ステップS115)、動作記憶部418を参照し、検知位置と、販売位置と、特定された推奨移動経路との位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する決定手順(ステップS117)、決定手順において決定された所定の誘導動作を行う動作手順(ステップS119)を含む。
【0103】
具体的には、たとえば、図12に示すように、ユーザが入口Aから店舗内に入ったとき、位置A1のマット20の上に載ることになる。このとき、マット20の検知部22(図1)が、顧客が位置A1のマット20上に載ったことを示す検知信号を顧客誘導制御装置410にインタフェース部24(図1)を介して送信する。顧客誘導制御装置410では、受信部420がこの検知信号を受信し(ステップS111のYES)、検知位置特定部422が検知位置記憶部412を参照し、検知信号の識別情報に基づいて検知位置A1を特定する(ステップS113)。ここで、検知位置記憶部412は、検知部22の識別情報と検知位置A1の位置情報が対応付けて記憶されている。
【0104】
そして、移動経路特定部424が、経路記憶部416と販売位置記憶部414を参照し、特定された検知位置A1および販売位置(商品棚Tの位置)に基づいて、推奨移動経路R(図12)を特定する(ステップS115)。ここで、移動経路特定部424は、検知位置ごとに販売位置への推奨移動経路が記憶されている。
【0105】
そして、決定部426が、動作記憶部418を参照し、検知位置A1と、販売位置(商品棚Tの位置)と、特定された推奨移動経路Rとの位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する(ステップS117)。たとえば、動作記憶部418には、検知位置A1から販売位置までの推奨移動経路Rを検知位置A1に対応する誘導パネルユニット440(U1)の表示部16に提示する画面(図12のような配置図でもよい)を表示する誘導動作が記憶されている。
【0106】
そして、誘導動作制御部430、ステップS117において決定された所定の誘導動作、ここでは、誘導パネルユニット440(U1)の表示部16に検知位置A1から販売位置までの推奨移動経路Rを提示する画面を表示する動作を誘導パネルユニット440に行わせる(ステップS119)。あるいは、音声で、「1つ目の角までまっすぐに進み、右に曲がり、次の角を左曲がってください。その先の左側に商品があります。」などのメッセージを出力してもよい。
【0107】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システム400によれば、顧客の検知位置と商品の販売位置関係に基づいて、顧客を最適な移動経路で効率よく誘導できる。
【0108】
(第5の実施の形態)
図13は、本実施形態の顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の顧客誘導システムは、図9の上記実施形態とは、移動可能なマットの位置情報を自動的に登録する点で相違する。
【0109】
本実施形態の顧客誘導システムにおいて、マット620上の検知位置を計測し、検知位置を識別情報とともに出力する検知位置計測部(GPS(Global Positioning System)622)と、GPS622から検知位置を識別情報とともに受信し、検知位置記憶部412に検知位置を識別情報に関連付けて自動的に登録する検知位置登録部616と、をさらに備える。
【0110】
詳細には、本実施形態において、顧客誘導制御装置610は、上記実施形態の顧客誘導制御装置410の構成に加え、受信部614と、検知位置登録部616と、をさらに備える。また、マット620は、上記実施形態のマット20の構成に加え、GPS622をさらに備える。
【0111】
マット620のGPS622は、マット620上の検知位置を計測し、検知位置を識別情報とともにインタフェース部24を介して出力する。
顧客誘導制御装置610の受信部614は、マット620のGPS622から検知位置を識別情報とともにインタフェース部411を介して受信する。検知位置登録部616は、受信した検知位置を識別情報に関連付けて検知位置記憶部412に自動的に登録する。
【0112】
このように構成された本実施形態の顧客誘導制御装置610の動作について、以下に説明する。
図14は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置610の動作の一例を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、上記実施形態の顧客誘導制御装置410の図10のステップS101に替えて、ステップS121〜ステップS125を有する。
【0113】
まず、顧客誘導制御装置610において、マット620に対して検知部22の検知位置を要求する(ステップS121)。そして、マット620では、GPS622が検知部22の検知位置を計測し、インタフェース部24を介して検知位置と検知部22の識別情報とを顧客誘導制御装置610に送信する。
【0114】
そして、顧客誘導制御装置610において、受信部614が、インタフェース部411を介して検知位置と検知部22の識別情報とともに受信する(ステップS123のYES)。そして、検知位置登録部616が、受信部614が受信した検知位置を検知部22の識別情報と関連付けて、検知位置記憶部412に自動的に登録する(ステップS125)。
【0115】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、検知部22の検知位置を検知位置記憶部412に自動的に登録できる。すなわち、マット620を任意の場所に設置でき、または移動した場合にも、検知位置の登録を自動的に更新できる。
【0116】
(第6の実施の形態)
図15は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の顧客誘導システムは、図9または図13に示した上記実施形態の顧客誘導制御装置とは、マット上の顧客の体重を計測し、顧客を特定し、特定された顧客を誘導する点で相違する。
【0117】
本実施形態の顧客誘導システムは、検知部22により顧客の存在が検知されたとき、マット720の上に載った顧客の体重を計測する体重計測部724と、計測された顧客の体重を、検知部22に対応する検知位置および時刻情報とともに関連付けて記憶する履歴記憶部714と、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定部716と、をさらに備え、顧客誘導制御装置710は、特定された顧客を販売位置に誘導する誘導動作を行う。
【0118】
具体的には、本実施形態の顧客誘導制御装置710は、上記実施形態の顧客誘導制御装置の構成に加え、受信部712と、履歴記憶部714と、顧客特定部716と、時計718と、をさらに備える。また、マット720は、上記実施形態のマットの構成に加え、体重計測部724をさらに備える。
【0119】
マット720において、体重計測部724は、検知部22がマット720に顧客が載ったことを検知したとき、マット720に載った顧客の体重を計測してインタフェース部24を介して顧客誘導制御装置710に送信する。このとき、体重計測部724は、体重とともに、検知部22で顧客の存在を検知したことを示す検知信号とともに顧客誘導制御装置710に送信される。検知信号には、検知部22の識別情報が含まれている。
【0120】
顧客誘導制御装置710において、受信部712は、インタフェース部411を介してマット720からマット720に載った顧客の体重と、検知部22の識別情報を含む検知信号を受信する。このとき、受信部712は、検知位置特定部422に、受信した検知信号から得た検知部22の識別情報を受け渡し、識別情報に対応する検知位置を特定させて取得する。そして、受信部712は、受信した顧客の体重を、検知部22に対応する検知位置および時計718から得た時刻情報とともに関連付けて履歴記憶部714に記憶する。
【0121】
図16に示すように、本実施形態の履歴記憶部714には、受信データ記憶部730と、特定顧客データ記憶部732が格納されている。受信データ記憶部730には、受信部712がマット720から受信したデータがそのまま検知位置と時刻と体重とともに記憶される。
特定顧客データ記憶部732には、顧客特定部716が特定した顧客に識別情報(顧客ID)を付し、特定された顧客の体重と、時刻毎の検知位置を関連付けて記憶する。
【0122】
図15に戻り、顧客特定部716は、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する。すなわち、異なる検知位置で検知された顧客の体重の経時変化に基づいて、たとえば、通路に順に並んだ検知位置で計測された体重の履歴から、人の平均歩行速度と、検知位置間の距離を考慮して、同じ体重が順に検知位置から連続して計測されているような場合、同一人物が移動していると推定でき、その体重を有する一顧客として特定する。
【0123】
本実施形態において、検知位置間の移動にかかる予測移動時間を検知位置間の距離と成人の平均歩行時速から算出し、予め登録する登録部(不図示)と、検知位置毎の時刻情報と顧客の体重、および検知位置間に対応する規定移動時間に基づいて、検知位置で検知された顧客が同一人物か否かを判定する判定部(不図示)と、を含んでもよい。たとえば、顧客の検知時刻から、顧客が検知位置間を移動した時間を算出したとき、予測移動時間よりはるかに短い時間が算出された場合は、誤動作や他の顧客を検知している可能性があるので、特定顧客データ記憶部732からそのデータを削除するなどの処理を行うこともできる。
【0124】
顧客特定部716は、このようにして特定された顧客に対して顧客IDを付して、特定顧客データ記憶部732に、特定された顧客の体重と、各時刻t1〜tnの検知位置p1〜pnを関連付けて記憶する。
【0125】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作について、以下に説明する。
図17は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、マット720において、顧客がその上に載ったとき、検知部22が顧客の存在を検知する(ステップS201のYES)。そして、体重計測部724は、マット720の上に載った顧客の体重を計測する(ステップS203)。そして、体重計測部724は、インタフェース部24を介して、計測した体重と、検知部22の識別情報を含む検知信号をインタフェース部24を介して顧客誘導制御装置710に送信する(ステップS205)。
【0126】
顧客誘導制御装置710では、マット720から送信された体重と検知信号を受信部712がインタフェース部411を介して受信する(ステップS211のYES)。そして、受信部712は、受信した検知信号を検知位置特定部422に受け渡し、検知位置特定部422により検知信号に含まれる検知部22の識別情報から検知位置を取得させる(ステップS213)。そして、受信した顧客の体重を、顧客の存在が検知された検知位置および時刻情報とともに関連付けて履歴記憶部714の受信データ記憶部730に記憶する(ステップS215)。
【0127】
そして、顧客特定部716が、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する(ステップS217)。特定した顧客の情報は、特定顧客データ記憶部732に記憶される。
【0128】
特定された顧客の情報は、移動経路特定部424に通知され、移動経路特定部424では、特定された顧客の情報に基づいて推奨移動経路を特定する動作を行い、決定部426が、移動経路特定部424が特定した移動経路等の情報から特定された顧客を販売位置に誘導する動作を決定し、誘導動作制御部430に通知する(ステップS219)。このようにして、特定の顧客に対して誘導動作を行うことができる。
【0129】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、顧客を特定することができるので、複数の顧客が通路内に存在して入り乱れた時でも、特定された顧客をターゲットとして、効率よく売場に誘導できる。
【0130】
なお、本実施形態において、履歴記憶部714は顧客誘導制御装置710に設ける構成としたが、これに決定されない。体重計測部724内部など、マット720側に設け、顧客誘導制御装置710が体重計測部724に必要な時に要求して送信させてもよい。また、本実施形態において、履歴記憶部714に記録される時刻は、体重計測部724から体重を受信した時刻であるが、体重計測部724で計測された時刻を体重計測部724から送る構成としてもよい。
【0131】
(第7の実施の形態)
図18は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の顧客誘導システムは、図15の上記実施形態と、特定された顧客の移動方向や経路を推定し、状況にあった適切な経路で顧客を誘導する点で相違する。たとえば、本実施形態の顧客誘導システムは、顧客の移動方向や移動経路を推奨移動経路と比較して推奨移動経路から外れている場合に警告したり、推奨移動経路を再計算したりできる。
【0132】
本実施形態の顧客誘導システムは、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の移動方向を推定する移動方向推定部(推定部752)をさらに備え、決定部754は、移動方向推定部(推定部752)により推定された顧客の移動方向に応じて、誘導動作を決定する。
【0133】
あるいは、本実施形態の顧客誘導システムは、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の移動経路を推定する移動経路推定部(推定部752)をさらに備えてもよく、決定部754は、移動経路推定部(推定部752)により推定された顧客の移動経路と推奨移動経路に基づいて、誘導動作を決定することができる。
【0134】
具体的には、本実施形態の顧客誘導制御装置は、上記実施形態の顧客誘導制御装置710の構成に加え、さらに推定部752と、決定部754と、を備えている。
推定部752は、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の移動方向を推定したり、または、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の移動経路を推定する。
【0135】
決定部754は、上記実施形態の決定部426と同様な機能を有するとともに、さらに、推定された移動経路または移動方向と、推奨移動経路を比較して、移動経路または移動方向が正しいか否かを判定する。そして、判定結果に基づいて、顧客への誘導動作を決定する。また、決定部754において、移動経路が推奨移動経路から外れていないと判定された場合、誘導動作を顧客誘導制御装置に行わせないことを決定してもよい。本実施形態において、動作記憶部418には、決定部754の判定結果に対応する誘導動作が、判定条件とともに予め登録されているものとする。
【0136】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作について、以下に説明する。
図19は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、推定部752が、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、特定された顧客の移動方向または移動経路を推定する(ステップS301)。そして、決定部754が、推定された顧客の移動経路が推奨移動経路から外れているか否かを判定する(ステップS303)。
【0137】
顧客が移動経路から外れていないと判定された場合(ステップS303のYES)、決定部754は、動作記憶部418を参照し、たとえば、対応する誘導パネルユニット440(図9)の音声出力部17(図9)に、「そのままお進みください。」と音声出力させる誘導動作を選択する(ステップS305)。そして、決定部754は、誘導動作制御部430に、対応する誘導パネルユニット440に対して、誘導動作を指示させる。顧客誘導制御装置からの指示を受けて、誘導パネルユニット440では、音声出力部17から「そのままお進みください。」と音声出力する。
【0138】
一方、顧客が移動経路から外れていると判定された場合(ステップS303のNO)、決定部754は、動作記憶部418を参照し、たとえば、対応する誘導パネルユニット440(図9)の音声出力部17(図9)に、「間違っています。戻ってください。」と音声出力させる誘導動作を選択する(ステップS307)。そして、決定部754は、誘導動作制御部430に、対応する誘導パネルユニット440に対して、誘導動作を指示させる。顧客誘導制御装置からの指示を受けて、誘導パネルユニット440では、音声出力部17から「間違っています。戻ってください。」と音声出力する。
【0139】
ステップS305およびステップS307の後、さらに、決定部754が、推定された顧客の移動方向が正しい否かを推奨移動経路と比較して判定する(ステップS309)。
【0140】
ここでも、動作記憶部418には、ステップS309での決定部754の判定結果に対応する誘導動作が、判定条件とともに予め登録されているものとする。
顧客の移動方向は正しいと判定された場合(ステップS309のYES)、決定部754は、動作記憶部418を参照し、たとえば、対応する誘導パネルユニット440(図9)の音声出力部17(図9)に、「そのままお進みください。」と音声出力させる誘導動作を選択する(ステップS311)。そして、決定部754は、誘導動作制御部430に、対応する誘導パネルユニット440に対して、誘導動作を指示させる。顧客誘導制御装置からの指示を受けて、誘導パネルユニット440では、音声出力部17から「そのままお進みください。」と音声出力する。
【0141】
一方、顧客の移動方向から間違っていると判定された場合(ステップS309のNO)、決定部754は、動作記憶部418を参照し、たとえば、対応する誘導パネルユニット440(図9)の音声出力部17(図9)に、「反対側に曲がってください。」と音声出力させる誘導動作を選択する(ステップS313)。この誘導動作は、移動方向が推奨移動経路上を正しく進行した場合と逆方向に顧客が進んでいると判定された場合である。そして、決定部754は、誘導動作制御部430に、対応する誘導パネルユニット440に対して、誘導動作を指示させる。顧客誘導制御装置からの指示を受けて、誘導パネルユニット440では、音声出力部17から「反対側に曲がってください。」と音声出力する。
このように、特定された顧客の移動方向や移動経路を推定し、推定された移動方向や移動経路に応じた誘導動作を行うことができる。
【0142】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、特定の顧客の移動方向を推定し、移動方向に応じて効率よく誘導できる。たとえば、商品の販売位置と逆行する方向に移動していると推定された場合、逆行していることを顧客に通知してUターンさせたりすることができる。
【0143】
さらに、本実施形態の顧客誘導システムによれば、特定の顧客の移動経路を推定し、推奨移動経路に基づいて、効率よく誘導できる。たとえば、商品の販売位置までの推奨される移動経路から外れた経路を進行している顧客には、推奨経路を提示して効率良く誘導したり、推奨移動経路に沿って進行している顧客には、「そのままお進みください。」などのメッセージを通知することもできる。このようなメッセージは、顧客に安心感を与える。
【0144】
(第8の実施の形態)
図20は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態の顧客誘導システムは、図15または図18の上記実施形態とは、マットに載った顧客の体重を計測し、おおまかな年齢を推測し、商品の対象となる顧客を選別して商品の対象顧客にのみ誘導動作を行う点で相違する。
【0145】
本実施形態の顧客誘導システムは、特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定を受け付ける設定部812と、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の体重が設定部812で設定された体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客が特定の商品の販売対象の顧客であるか否かを判別する判別部814と、をさらに備え、顧客誘導制御装置810は、判別部814により顧客が特定の商品の販売対象の顧客であると判別されたとき、当該顧客を販売位置に誘導する誘導動作を行う。
【0146】
具体的には、顧客誘導制御装置810は、図15または図18に示した上記実施形態の顧客誘導制御装置の構成に加え、設定部812と、判別部814と、を備える。
【0147】
設定部812は、特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定を受け付ける。後述する判別部814は、顧客の体重によってある程度おおまかな年齢を推定することができので、年齢を推定するための基準となる対象の範囲を設定する。ここでは、たとえば、ターゲット商品が、タバコなど成人のみが対象となるようなもの、あるいは、反対に子供向けのお菓子などであるものであるとき、対象となる顧客を判別する基準となる体重の範囲をそれぞれ設定する。
【0148】
すなわち、たとえば、成人を検出するために体重範囲を45キログラム以上、あるいは、幼児を検出するために体重範囲を15キログラム以下に設定することができる。設定部812が受け付けた設定値は、メモリ(不図示)に記憶される。
【0149】
判別部814は、マット720から送信された体重計測部724が計測した顧客の体重が設定部812で設定された体重の範囲内か否かに基づき、顧客が登録商品の対象顧客であるか否かを判定する。
【0150】
本実施形態において、判別部814により顧客が商品の対象顧客であると判定されたとき、顧客特定部716に通知して、ターゲット顧客として特定された顧客に対して誘導動作を行うように指示する。
【0151】
このように構成された本実施形態の動作について、以下に説明する。
図21は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図21のフローチャートは、図17の上記実施形態の顧客誘導制御装置710のフローチャートのステップS211〜ステップS217に加え、ステップS211の前にステップS401、並びに、ステップS217とステップS219の間にステップS403を有する。
【0152】
まず、設定部812が、特定商品の販売対象の顧客の体重範囲の設定を受け付ける(ステップS401)。そして、検知部22からの検知信号とともに体重を受信し(ステップS211のYES)、顧客を特定する(ステップS213〜S217)。
【0153】
そして、顧客が特定された後、判別部814が、ステップS217で特定された顧客の体重が設定された体重範囲内かを判定する(ステップS403)。
特定された顧客の体重が体重範囲内の場合(ステップS403のYES)、顧客特定部716に通知し、特定された顧客を売場に誘導する誘導動作をする(ステップS219)。一方、特定された顧客の体重が体重範囲内でない場合(ステップS403のNO)、ステップS219をバイパスして処理を終了する。
【0154】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、商品の対象となる特定条件(所定の体重)の顧客のみを商品の販売位置に効率よく誘導できる。たとえば、体重から成人か否か、あるいは幼児か否かを判別し、成人向けの商品であれば成人でないと判別された顧客は誘導しなかったり、幼児向けの商品であれば、幼児と判別された顧客のみ誘導したりすることができる。
【0155】
(第9の実施の形態)
図22は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導システムの要部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。
本実施形態の顧客誘導システムは、上記実施形態の顧客誘導システムとは、対象顧客が異なる複数の特定の商品毎に、対象顧客を体重で選別し、対象商品の売場に誘導する点で相違する。
【0156】
本実施形態の顧客誘導システムは、対象顧客が異なる複数の特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定をそれぞれ受け付ける第2設定部(設定部912)と、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の体重が設定部912で設定されたいずれの体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客がいずれの特定の商品の販売対象の顧客であるかを判別する第2判別部(判別部914)と、判別部914により顧客が対象となる特定の商品を判別し、販売位置記憶部414を参照し、判別された特定の商品の販売位置を特定する販売位置特定部916と、をさらに備え、移動経路特定部424は、判別部914により顧客が対象となる特定の商品が判別され、特定された販売位置に当該顧客を誘導する推奨移動経路を特定する。
【0157】
具体的には、本実施形態の顧客誘導制御装置910は、上記実施形態の構成に加え、設定部912と、判別部914と、販売位置特定部916と、をさらに備えている。
【0158】
設定部912は、対象顧客が異なる複数の特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定をそれぞれ受け付ける。判別部914は、顧客特定部716(図15)により特定された顧客の体重が設定部912で設定されたいずれの体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客がいずれの特定の商品の販売対象の顧客であるかを判別する。
【0159】
販売位置特定部916は、判別部914により顧客が対象となる特定の商品を判別し、販売位置記憶部414を参照し、判別された特定の商品の販売位置を特定する。本実施形態において、移動経路特定部424は、判別部914により顧客が対象となる特定の商品が判別され、特定された販売位置に当該顧客を誘導する移動経路を特定する。
【0160】
このように構成された本実施形態の顧客誘導システムの動作について、以下に説明する。
図23は、本発明の実施の形態に係る顧客誘導制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図23のフローチャートは、図11のフローチャートのステップS111とステップS113に替えて、ステップS501〜ステップS507を有する。また、登録商品の受け付けについては、図4および図5の上記実施形態の顧客誘導装置と同様の構成を有し、同様に動作するものとする。
【0161】
まず、受付部212(図5)が、特定の商品の登録を受け付ける(ステップS501)。次に、設定部912が、登録された商品毎に対象顧客の体重範囲の設定を受け付ける(ステップS503)。受け付けた設定は、メモリ(不図示)に登録商品毎に記憶される。
【0162】
このような状態で、受信部712が、インタフェース部411を介してマット720からマット720に載った顧客の体重を検知信号とともに受信すると(ステップS505のYES)、判別部914が、顧客はどの登録商品の販売対象顧客かを判別し、販売位置記憶部414を参照し、判別された特定商品の販売位置を特定する(ステップS507)。
以降、特定された商品の販売位置に特定された顧客を誘導する誘導動作を決定し、決定された誘導動作を行うこととなる(ステップS115〜S119)。
【0163】
以上説明したように、本実施形態の顧客誘導システムによれば、対象が異なる商品毎に対象となる顧客を各商品の販売位置に効率よく誘導できる。すなわち、体重から顧客が成人と判定された場合は、成人が対象の商品の売場に顧客を誘導し、対象から顧客が幼児と判定された場合は、幼児が対象の商品の売場に顧客を誘導するなど、特定された顧客にふさわしい商品の売場に誘導することができる。
【0164】
(第10の実施の形態)
以上、本発明の顧客誘導システムについて説明してきたが、本発明の実施形態において、上記実施形態の顧客誘導システムを用いて、さらに、顧客の行動分析を行う行動分析システムを実現することができる。
上記実施形態の顧客誘導システムで顧客に対して働きかけて商品の存在を気付かせ、売場に誘導する動作を行ったが、本発明の実施の形態に係る行動分析システムは、このときの顧客への働きかけが、顧客の行動にどのように影響したかの情報を収集し、たとえば、顧客の店舗内の移動経路を足跡(検知位置)からトレースし、顧客へのアクションと、顧客の気づき、そして行動、たとえば、店舗内の回遊行動パターンや商品購入の有無などの相関関係を総合的に解析する。
【0165】
図24は、本発明の実施の形態に係る行動分析システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の行動分析システムは、顧客が通過する通路に設置されるマット720と、顧客がマット720上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在を検知する検知部22と、検知部22により顧客の存在が検知されたとき、当該顧客の体重を計測する体重計測部724と、計測された顧客の体重を、検知部22に対応する検知位置および時刻情報とともに関連付けて記憶する第1の記憶部(履歴記憶部714)と、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定部716と、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716により特定された顧客の移動経路を推定する移動経路推定部1012と、推定された顧客の移動経路を蓄積する第2の記憶部(経路記憶部1014)と、履歴記憶部714および経路記憶部1014を参照し、顧客の移動経路に基づいて、顧客の行動を分析する分析部1016と、を備える。
【0166】
詳細には、本実施形態の行動分析システムは、上記実施形態のマット720と、行動分析装置1010と、を備える。行動分析装置1010は、上記実施形態の顧客誘導制御装置710と同様な構成に加え、さらに、移動経路推定部1012と、経路記憶部1014と、分析部1016と、分析結果記憶部1018と、を備えている。
【0167】
行動分析装置1010は、たとえば、図示しないCPUやメモリ、ハードディスク、および通信装置を備え、キーボードやマウス等の入力装置やディスプレイやプリンタ等の出力装置と接続されるサーバコンピュータやパーソナルコンピュータ、またはそれらに相当する装置により実現することができる。そして、CPUが、ハードディスクに記憶されるプログラムをメモリに読み出して実行することにより、上記各ユニットの各機能を実現することができる。
【0168】
移動経路推定部1012は、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定部716により特定された顧客の移動経路を推定する。
経路記憶部1014は、推定された顧客の移動経路を蓄積する。分析部1016は、履歴記憶部714および経路記憶部1014を参照し、顧客の移動経路に基づいて、顧客の行動を分析する。分析結果記憶部1018は、分析部1016の分析結果を記憶する。分析結果記憶部1018に記憶された分析結果は、外部に出力することもできる。たとえば、分析結果を表示部に画面表示したり、印刷したり、外部装置に送信したり、記録媒体に記録したり、あるいは、他のシステムに提供したり、他のコンピュータから読み取られたりすることができる。
【0169】
図25は、本実施形態の行動分析装置1010の経路記憶部1014の構造の一例を示す図である。経路記憶部1014は、顧客特定部716により特定された顧客に識別情報として顧客IDを付して、移動経路推定部1012によって推定された顧客の移動経路を格納する。
【0170】
このように構成された本実施形態の行動分析システムの動作について、以下に説明する。
図26は、本実施形態の行動分析システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0171】
本実施形態のコンピュータプログラムは、行動分析装置を実現させるためのコンピュータに、顧客が通過する通路に設置されるマット720上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在が検知され、顧客の存在が検知されたとき計測される、マット720の上に載った顧客の体重を受信する体重受信手順(ステップS211のYES)と、受信した顧客の体重を、顧客の存在が検知された検知位置および時刻情報とともに関連付けて履歴記憶部714に記憶する第1の記憶手順(ステップS215)、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定手順(ステップS217)、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定手順において特定された顧客の移動経路を推定する移動経路推定手順(ステップS1001)、推定された顧客の移動経路を経路記憶部1014に蓄積する第2の記憶手順(ステップS1003)、履歴記憶部714および経路記憶部1014を参照し、顧客の移動経路に基づいて、顧客の行動を分析する分析手順(ステップS1005)、を実行させるように記述されている。
【0172】
また、本実施形態の行動分析システムにおいて、行動分析装置1010の制御方法は、顧客が通過する通路に設置されるマット720上の所定の検知位置に載ったとき、検知位置での顧客の存在が検知され、顧客の存在が検知されたとき計測される、マット720の上に載った顧客の体重を受信する体重受信手順(ステップS211のYES)と、受信した顧客の体重を、顧客の存在が検知された検知位置および時刻情報とともに関連付けて履歴記憶部714に記憶する第1の記憶手順(ステップS215)、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定手順(ステップS217)、履歴記憶部714を参照し、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、顧客特定手順において特定された顧客の移動経路を推定する移動経路推定手順(ステップS1001)、推定された顧客の移動経路を経路記憶部1014に蓄積する第2の記憶手順(ステップS1003)、履歴記憶部714および経路記憶部1014を参照し、顧客の移動経路に基づいて、顧客の行動を分析する分析手順(ステップS1005)、を有する。
【0173】
図26のフローチャートは、図17のフローチャートと同じステップS201〜ステップS205と、ステップS211〜ステップS217と、を含み、ステップS219に替えて、ステップS1001〜ステップS1005を有する。ここでは、ステップS217で顧客が特定された以降の動作について説明する。
【0174】
移動経路推定部1012が、検知位置間での顧客の体重の履歴に基づいて、特定された顧客の移動経路を推定する(ステップS1001)。そして、推定された顧客の移動経路が経路記憶部1014に蓄積される(ステップS1003)。そして、履歴記憶部714および経路記憶部1014を参照し、顧客の移動経路に基づいて、顧客の行動を分析する(ステップS1005)。分析部1016は、分析結果を分析結果記憶部1018に記憶する。
【0175】
以上説明したように、本実施形態の行動分析システムによれば、顧客の移動経路を蓄積し、データマイニングで分析することができる。
【0176】
(第11の実施の形態)
図27は、本発明の実施の形態に係る行動分析システムの構成を示すブロック図である。
本実施形態の行動分析システムは、図24の上記実施形態の行動分析装置1010とは、図1、図4、および図5の上記実施形態の顧客誘導装置や、図9、図13、図15、図18、図20、および図22の上記実施形態の誘導パネルユニットなどを用いて、顧客に対して所定の動作を行うことで、働きかけ、その結果、顧客の行動にどのような影響を及ぼすかを分析するためのデータを収集し、分析する点で相違する。
【0177】
本実施形態の行動分析システムは、顧客特定部716により特定された顧客に対して働きかける所定の動作を行う動作制御部1112と、顧客に対して行った動作を記録する動作記録部1116と、をさらに備え、分析部1118は、動作記録部1116および経路記憶部1014を参照し、顧客に対して行った動作と顧客の移動経路に基づいて、顧客の所定の動作による行動への影響を分析する。
【0178】
詳細には、本実施形態の行動分析システムは、図15の上記実施形態のマット720と、図24の上記実施形態の行動分析装置1010と同様の構成に加え、動作制御部1112と、動作記憶部1114と、動作記録部1116と、分析部1118と、を備える。
【0179】
動作制御部1112は、顧客特定部716により特定された顧客に対して決定部426が決定した、特定された顧客に対して働きかける所定の動作を動作記憶部1114から読み出して、インタフェース部432を介して誘導パネルユニット440に行わせる。
【0180】
動作記憶部1114は、たとえば、図9の上記実施形態の動作記憶部418と同様に、検知位置と、販売位置と、推奨移動経路との位置関係に応じた、販売位置に顧客を推奨移動経路で誘導するための所定の誘導動作が登録されるとともに、検知位置と、検知位置で顧客の存在が検知されたとき、誘導動作を行う対象となる誘導パネルユニット440が関連付けて登録される。
【0181】
すなわち、誘導動作は、上記実施形態の顧客誘導装置および誘導パネルユニットなどの各動作ユニットでの、顧客を特定商品に誘導するための誘導動作であってもよいし、顧客に商品の存在を気づかせるための報知動作であってもよく、顧客のアイチャッチを呼び起こすような動作であってもよい。また、商品の宣伝広告を提示するものであってもよい。
【0182】
上記実施形態と同様に、商品に応じてこれらの動作は変更可能であり、商品の対象顧客毎にも変更できる。また、顧客の位置、移動経路、移動方向などによっても変更できる。
【0183】
動作記録部1116は、動作制御部1112によってインタフェース部432を介して指示され、誘導パネルユニット440が顧客に対して行った動作を記録する。たとえば、動作記録部1116は、図28に示す構成を有することができる。すなわち、動作記録部1116は、特定された顧客に識別情報として顧客IDを付し、顧客IDごとに、動作制御部1112が誘導パネルユニット440に動作を指示した動作時刻(t1、...、tn)ごとに、指示した動作を行うときの顧客の存在が検知された検知位置と、その検知位置に対応する誘導パネルユニット440へ指示した動作内容と、を関連付けて蓄積する。
【0184】
このように構成された本実施形態の行動分析システムの動作について、以下に説明する。
図29は、本実施形態の行動分析システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【0185】
本実施形態のコンピュータプログラムは、行動分析装置1110を実現させるためのコンピュータに、さらに、顧客特定手順(図26のステップS217)において特定された顧客に対して働きかける所定の動作を行う動作手順(ステップS1101)、顧客に対して行った動作を動作記録部1116に記録する動作記録手順(ステップS1103)、動作記録部1116および経路記憶部1014を参照し、顧客に対して行った動作と顧客の移動経路に基づいて、顧客の所定の動作による行動への影響を分析する分析手順(ステップS1105)、を実行させるように記述されている。
【0186】
また、本実施形態の行動分析システムにおいて、行動分析装置1110の制御方法は、さらに、顧客特定手順(図26のステップS217)において特定された顧客に対して働きかける所定の動作を行う動作手順(ステップS1101)、顧客に対して行った動作を動作記録部に記録する動作記録手順(ステップS1103)、動作記録部1116および経路記憶部1016を参照し、顧客に対して行った動作と顧客の移動経路に基づいて、顧客の所定の動作による行動への影響を分析する分析手順(ステップS1105)、を有する。
【0187】
まず、動作制御部1112が、図26の上記実施形態のステップS217において顧客特定部716により特定された顧客に対して働きかける所定の動作を行う(ステップS1101)。たとえば、店舗の入口の検知位置で顧客の存在を検知したとき、顧客に対してターゲット商品の宣伝広告の映像を、店舗の入口に設置された誘導パネルユニット440の表示部16に表示し、音声出力部17から音声を出力する。さらに、誘導パネルユニット440が、ターゲット商品の売場への誘導動作を行う。
【0188】
そして、動作制御部1112が顧客に対して行った動作を動作記録部1116に記録する(ステップS1103)。そして、分析部1118が、動作記録部1116および経路記憶部1014を参照し、顧客に対して行った動作と顧客の移動経路に基づいて、顧客の所定の動作による行動への影響を分析する(ステップS1105)。分析部1118は、分析結果を分析結果記憶部1018に記憶する。
【0189】
このように、如何にして顧客が商品に気付き、購入に至るまでの過程を分析する、所謂「AIDMA(アイドマ:Attention Interest Desire Memory Action)」の原則を用いたマーケティングを展開できる。
【0190】
以上説明したように本実施形態の行動分析システムによれば、特定の顧客に対して行った動作が顧客の行動に与えた影響などの相関関係を分析することができる。
【0191】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
たとえば、上記実施形態では、商品の対象となる顧客を体重で選別して、対象商品の売場に誘導する構成としたが、他の実施形態において、さらに、体重によって選別された顧客ごとに、誘導動作を変更する構成とすることもできる。
【0192】
この実施形態の顧客誘導システムは、上記実施形態の顧客誘導制御装置の構成に加え、特定の商品の登録を受け付ける商品登録受付部(不図示)と、誘導パネルユニット(または顧客誘導装置)における誘導動作を商品と関連付けて動作記憶部(不図示)に登録する動作登録部(不図示)と、をさらに備え、決定部426は、動作記憶部を参照し、検知位置と、販売位置と、特定された推奨移動経路との位置関係に基づいて、所定の誘導動作を決定する際、商品登録受付部により受け付けられた登録商品に対応する誘導動作を選択する。
【0193】
また、他の実施形態において、顧客の対象商品を特定するための顧客の特徴として、上記実施形態のように顧客の体重を用いたが、これに限定されない。たとえば、顧客の連れの人数を赤外線センサでカウントしたり、顧客が所持するICカード、ICタグ、または、携帯端末等から個人識別情報を読み取ることで、顧客を選別する構成を組み合わせることもできる。識別された顧客の特徴に応じて、ターゲット商品を選択したり、提示する宣伝広告を選択したり、動作を変更することで、顧客にあった効果的な動作を行うことができる。
【0194】
他の実施形態において、顧客への働きかけの結果、顧客がどの販売位置でどの商品を購入したかを判別する判別部(不図示)をさらに備えてもよい。判別部は、様々な構成が考えられるが、たとえば、検知位置で計測された特定の顧客の体重の増加を推定し、体重が増加した場合に検知位置に対応する販売位置で商品を購入したことを判別してもよい。この場合は、同一顧客の体重であることを検証する必要があり、たとえば、赤外線センサで検知位置に存在する顧客の人数を検知したりしてもよい。
あるいは、顧客が使用中のカートと顧客を関連付け、顧客のカートに商品が投入されたことを、カートが検知してもよい。
【0195】
このような構成によれば、顧客への働きかけの結果、顧客がどの商品を購入したかなどを分析することが可能になる。
【0196】
また、顧客に働きかける動作毎にその条件、たとえば、場所、対象商品、種類や内容、継続して実施した期間などの情報を収集し、記憶する記憶部(不図示)をさらに備えてもよい。これにより、条件に応じた顧客の行動分析が可能になる。
【0197】
なお、本発明において利用者に関する情報、たとえば、顧客の体重などの個人情報を取得、利用する場合は、これを適法に行うものとする。
【0198】
以上、実施形態および実施例を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態および実施例に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0199】
2 商品棚
4 商品
6 什器
10 顧客誘導装置
12 誘導動作部
14 インタフェース部
16 表示部
17 音声出力部
18 駆動部
20 マット
22 検知部
24 インタフェース部
110 顧客誘導装置
112 太陽光発電器
120 マット
122 検知部
210 顧客誘導装置
212 受付部
214 商品別記憶部
216 選択部
400 顧客誘導システム
410 顧客誘導制御装置
411 インタフェース部
412 検知位置記憶部
414 販売位置記憶部
416 経路記憶部
418 動作記憶部
420 受信部
422 検知位置特定部
424 移動経路特定部
426 決定部
430 誘導動作制御部
432 インタフェース部
440 誘導パネルユニット
442 インタフェース部
610 顧客誘導制御装置
614 受信部
616 検知位置登録部
620 マット
622 GPS
710 顧客誘導制御装置
712 受信部
714 履歴記憶部
716 顧客特定部
718 時計
720 マット
724 体重計測部
730 受信データ記憶部
732 特定顧客データ記憶部
752 推定部
754 決定部
810 顧客誘導制御装置
812 設定部
814 判別部
910 顧客誘導制御装置
912 設定部
914 判別部
916 販売位置特定部
1010 行動分析装置
1012 移動経路推定部
1014 経路記憶部
1016 分析部
1018 分析結果記憶部
1110 行動分析装置
1112 動作制御部
1114 動作記憶部
1116 動作記録部
1118 分析部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客が通過する通路に設置されるマットと、
前記顧客が前記マット上の所定の検知位置に載ったとき、前記検知位置での前記顧客の存在を検知する検知部と、
前記検知部により存在が検知された前記顧客の前記検知位置に基づいて、当該顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う誘導装置と、を備える顧客誘導システム。
【請求項2】
請求項1に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記検知部は、少なくとも1つの検知位置において前記顧客の存在を検知し、
前記誘導装置は、誘導動作を行う少なくとも1つの誘導動作部を有し、
前記検知位置と、前記検知位置で前記顧客の存在が検知されたとき、前記誘導動作を行う対象となる前記誘導動作部を関連付けて記憶する動作対象記憶部をさらに備え、
前記誘導装置は、前記動作対象記憶部を参照し、前記検知位置に対応する前記誘導動作部に対して前記誘導動作を行わせる顧客誘導システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記顧客の存在を検知したとき、前記検知部から検知信号をその識別情報とともに受信する受信部と、
前記識別情報に前記検知位置を関連付けて登録する検知位置記憶部と、
前記特定の商品の前記販売位置を登録する販売位置記憶部と、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への推奨移動経路を登録する経路記憶部と、
前記検知位置と、前記販売位置と、前記推奨移動経路との位置関係に応じた、前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を登録する動作記憶部と、
前記受信部が前記検知部から前記検知信号を受信したとき、前記検知位置記憶部を参照し、前記検知信号の前記識別情報に基づいて前記検知位置を特定する検知位置特定部と、
前記経路記憶部および前記販売位置記憶部を参照し、特定された前記検知位置および前記販売位置に基づいて、前記推奨移動経路を特定する移動経路特定部と、
前記動作記憶部を参照し、前記検知位置と、前記販売位置と、特定された前記推奨移動経路との位置関係に基づいて、前記所定の誘導動作を決定する決定部と、をさらに備え、
前記誘導装置は、前記決定部により決定された前記所定の誘導動作を行う顧客誘導システム。
【請求項4】
請求項3に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記マット上の前記検知位置を計測し、前記検知位置を前記識別情報とともに出力する検知位置計測部と、
前記検知位置計測部から前記検知位置を前記識別情報とともに受信し、前記検知位置記憶部に前記検知位置を前記識別情報に関連付けて自動的に登録する検知位置登録部と、をさらに備える顧客誘導システム。
【請求項5】
請求項3または4に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記検知部により前記顧客の存在が検知されたとき、前記マットの上に載った前記顧客の体重を計測する体重計測部と、
計測された前記顧客の体重を、前記検知部に対応する前記検知位置および時刻情報とともに関連付けて記憶する履歴記憶部と、(マット内でもよい)
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定部と、をさらに備え、
前記誘導装置は、特定された前記顧客を前記販売位置に誘導する前記誘導動作を行う顧客誘導システム。
【請求項6】
請求項5に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の前記履歴に基づいて、前記顧客特定部により特定された前記顧客の移動方向を推定する移動方向推定部をさらに備え、
前記決定部は、前記移動方向推定部により推定された前記顧客の前記移動方向に応じて、前記誘導動作を決定する顧客誘導システム。
【請求項7】
請求項5または6に記載の顧客誘導システムにおいて、
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の前記履歴に基づいて、前記顧客特定部により特定された前記顧客の移動経路を推定する移動経路推定部をさらに備え、
前記決定部は、前記移動経路推定部により推定された前記顧客の前記移動経路と前記推奨移動経路に基づいて、前記誘導動作を決定する顧客誘導システム。
【請求項8】
請求項5乃至7いずれかに記載の顧客誘導システムにおいて、
前記特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定を受け付ける設定部と、
前記顧客特定部により特定された前記顧客の前記体重が前記設定部で設定された前記体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客が前記特定の商品の前記販売対象の顧客であるか否かを判別する判別部と、をさらに備え、
前記誘導装置は、前記判別部により前記顧客が前記特定の商品の前記販売対象の顧客であると判別されたとき、当該顧客を前記販売位置に誘導する前記誘導動作を行う顧客誘導システム。
【請求項9】
請求項8に記載の顧客誘導システムにおいて、
対象顧客が異なる複数の特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定をそれぞれ受け付ける第2設定部と、
前記顧客特定部により特定された前記顧客の前記体重が前記第2設定部で設定されたいずれの前記体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客がいずれの前記特定の商品の前記販売対象の顧客であるかを判別する第2判別部と、
前記第2判別部により前記顧客が対象となる前記特定の商品を判別し、前記販売位置記憶部を参照し、判別された前記特定の商品の前記販売位置を特定する販売位置特定部と、をさらに備え、
前記移動経路特定部は、前記第2判別部により顧客が対象となる特定の商品が判別され、特定された前記販売位置に当該顧客を誘導する前記推奨移動経路を特定する顧客誘導システム。
【請求項10】
請求項1乃至9いずれかに記載の顧客誘導システムにおいて、
前記誘導装置は、視覚的な出力により前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提示する表示部を有する顧客誘導システム。
【請求項11】
請求項1乃至10いずれかに記載の顧客誘導システムにおいて、
前記誘導装置は、音声出力により前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提供する音声出力部を有する顧客誘導システム。
【請求項12】
請求項1乃至11いずれかに記載の顧客誘導システムにおいて、
前記誘導装置は、前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提供する動作を行う可動部と、
前記可動部を動かす制御部と、を有する顧客誘導システム。
【請求項13】
顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信部と、
前記受信部により前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作部と、を備える顧客誘導装置。
【請求項14】
請求項13に記載の顧客誘導装置において、
前記受信部は、少なくとも1つの検知位置において前記顧客の存在を検知した検知信号を受信し、
前記動作部は、誘導動作を行う少なくとも1つの誘導動作ユニットを有し、
前記検知位置と、前記検知位置で前記顧客の存在が検知されたとき、前記誘導動作を行う対象となる前記誘導動作ユニットを関連付けて記憶する動作対象記憶部をさらに備え、
前記動作部は、前記受信部により前記検知信号を受信したとき、前記動作対象記憶部を参照し、前記検知信号が示す前記検知位置に対応する前記誘導動作ユニットに対して前記誘導動作を行わせる顧客誘導装置。
【請求項15】
請求項13または14に記載の顧客誘導装置において、
前記受信部は、前記検知信号をその識別情報とともに受信し、
さらに、
前記識別情報に前記検知位置を関連付けて登録する検知位置記憶部と、
前記特定の商品の前記販売位置を登録する販売位置記憶部と、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への推奨移動経路を登録する経路記憶部と、
前記検知位置と、前記販売位置と、前記推奨移動経路との位置関係に応じて、前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を登録する動作記憶部と、
前記受信部が前記検知信号を受信したとき、前記検知位置記憶部を参照し、前記検知信号の前記識別情報に基づいて前記検知位置を特定する検知位置特定部と、
前記経路記憶部および前記販売位置記憶部を参照し、特定された前記検知位置および前記販売位置に基づいて、前記推奨移動経路を特定する移動経路特定部と、
前記動作記憶部を参照し、前記検知位置と、前記販売位置と、特定された前記推奨移動経路との位置関係に基づいて、前記所定の誘導動作を決定する決定部と、を備え、
前記動作部は、前記決定部により決定された前記所定の誘導動作を行う顧客誘導装置。
【請求項16】
請求項15に記載の顧客誘導装置において、
前記受信部は、前記マットに設けられた位置計測装置から前記マット上の前記検知位置を前記識別情報とともに受信し、
さらに、受信した前記検知位置を前記識別情報に関連付けて前記検知位置記憶部に自動的に登録する検知位置登録部を備える顧客誘導装置。
【請求項17】
請求項15または16に記載の顧客誘導装置において、
前記顧客の存在が検知されたとき計測される、前記マットの上に載った前記顧客の体重を受信する体重受信部と、
受信した前記顧客の体重を、前記顧客の存在が検知された前記検知位置および時刻情報とともに関連付けて記憶する履歴記憶部と、
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の履歴に基づいて、顧客を特定する顧客特定部と、をさらに備え、
前記動作部は、特定された前記顧客を前記販売位置に誘導する前記誘導動作を行う顧客誘導装置。
【請求項18】
請求項17に記載の顧客誘導装置において、
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の前記履歴に基づいて、前記顧客特定部により特定された前記顧客の移動方向を推定する移動方向推定部をさらに備え、
前記決定部は、前記移動方向推定部により推定された前記顧客の前記移動方向に応じて、前記誘導動作を決定する顧客誘導装置。
【請求項19】
請求項17または18に記載の顧客誘導装置において、
前記履歴記憶部を参照し、前記検知位置間での前記顧客の体重の前記履歴に基づいて、前記顧客特定部により特定された前記顧客の移動経路を推定する移動経路推定部をさらに備え、
前記決定部は、前記移動経路推定部により推定された前記顧客の前記移動経路と前記推奨移動経路に基づいて、前記誘導動作を決定する顧客誘導装置。
【請求項20】
請求項17乃至19いずれかに記載の顧客誘導装置において、
前記特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定を受け付ける設定部と、
前記顧客特定部により特定された前記顧客の前記体重が前記設定部で設定された前記体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客が前記特定の商品の前記販売対象の顧客であるか否かを判別する判別部と、をさらに備え、
前記動作部は、前記判別部により前記顧客が前記特定の商品の前記販売対象の顧客であると判別されたとき、当該顧客を前記販売位置に誘導する前記誘導動作を行う顧客誘導装置。
【請求項21】
請求項20に記載の顧客誘導装置において、
対象顧客が異なる複数の前記特定の商品の販売対象の顧客の体重の範囲の設定をそれぞれ受け付ける第2設定部と、
前記顧客特定部により特定された前記顧客の前記体重が前記第2設定部で設定されたいずれの前記体重の範囲内か否かに基づき、当該顧客がいずれの前記特定の商品の前記販売対象の顧客であるかを判別する第2判別部と、
前記第2判別部により前記顧客が対象となる前記特定の商品を判別し、前記販売位置記憶部を参照し、判別された前記特定の商品の前記販売位置を特定する販売位置特定部と、をさらに備え、
前記移動経路特定部は、前記第2判別部により顧客が対象となる特定の商品が判別され、特定された前記販売位置に当該顧客を誘導する前記推奨移動経路を特定する顧客誘導装置。
【請求項22】
請求項13乃至21いずれかに記載の顧客誘導装置において、
前記動作部は、視覚的な出力により前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提示する表示部を有する顧客誘導装置。
【請求項23】
請求項13乃至22いずれかに記載の顧客誘導装置において、
前記動作部は、音声出力により前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提供する音声出力部を有する顧客誘導装置。
【請求項24】
請求項13乃至23いずれかに記載の顧客誘導装置において、
前記動作部は、前記顧客を前記特定の商品に誘導する情報を提供する動作を行う可動部と、
前記可動部を動かす制御部と、を有する顧客誘導装置。
【請求項25】
顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順、
前記受信手順において前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順、を有する顧客誘導装置の制御方法。
【請求項26】
請求項25に記載の顧客誘導装置の制御方法において、
前記顧客誘導装置は、
前記検知位置を記憶する検知位置記憶装置と、
前記特定の商品の前記販売位置を記憶する販売位置記憶装置と、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への推奨移動経路を記憶する経路記憶装置と、
前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を記憶する動作記憶装置と、を備え、
前記顧客誘導装置の制御方法は、さらに、
前記検知位置をその識別情報と関連付けて前記検知位置記憶装置に登録する検知位置登録手順、
前記特定の商品の前記販売位置を前記販売位置記憶装置に登録する販売位置登録手順、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への前記推奨移動経路を前記経路記憶装置に登録する経路記憶手順、
前記検知位置と、前記販売位置と、前記推奨移動経路との位置関係に応じて、前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を前記動作記憶装置に登録する動作記憶手順、
前記検知信号をその識別情報とともに受信する信号受信手順、
前記信号受信手順において前記検知信号が受信されたとき、前記検知位置記憶装置を参照し、前記検知信号の前記識別情報に基づいて前記検知位置を特定する検知位置特定手順、
前記経路記憶装置および前記販売位置記憶装置を参照し、特定された前記検知位置および前記販売位置に基づいて、前記推奨移動経路を特定する移動経路特定手順、
前記動作記憶装置を参照し、前記検知位置と、前記販売位置と、特定された前記推奨移動経路との位置関係に基づいて、前記所定の誘導動作を決定する決定手順、
前記決定手順において決定された前記所定の誘導動作を行う動作手順を有する顧客誘導装置の制御方法。
【請求項27】
顧客誘導装置を実現させるためのコンピュータに、
顧客が通過する通路に設置されるマット上の所定の検知位置に前記顧客が載ったとき、前記顧客の存在を示す検知信号を受信する受信手順、
前記受信手順において前記検知信号を受信したとき、前記顧客を特定の商品の販売位置に誘導する所定の誘導動作を行う動作手順、を実行させるための顧客誘導装置の制御プログラム。
【請求項28】
請求項27に記載の顧客誘導装置の制御プログラムにおいて、
前記顧客誘導装置は、
前記検知位置を記憶する検知位置記憶装置と、
前記特定の商品の前記販売位置を記憶する販売位置記憶装置と、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への推奨移動経路を記憶する経路記憶装置と、
前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を記憶する動作記憶装置と、を備え、
前記顧客誘導装置の制御プログラムは、さらに、
前記検知位置をその識別情報と関連付けて前記検知位置記憶装置に登録する検知位置登録手順、
前記特定の商品の前記販売位置を前記販売位置記憶装置に登録する販売位置登録手順、
前記検知位置から前記特定の商品の前記販売位置への前記推奨移動経路を前記経路記憶装置に登録する経路記憶手順、
前記検知位置と、前記販売位置と、前記推奨移動経路との位置関係に応じて、前記販売位置に前記顧客を前記推奨移動経路で誘導するための前記所定の誘導動作を前記動作記憶装置に登録する動作記憶手順、
前記検知信号をその識別情報とともに受信する信号受信手順、
前記信号受信手順において前記検知信号が受信されたとき、前記検知位置記憶装置を参照し、前記検知信号の前記識別情報に基づいて前記検知位置を特定する検知位置特定手順、
前記経路記憶装置および前記販売位置記憶装置を参照し、特定された前記検知位置および前記販売位置に基づいて、前記推奨移動経路を特定する移動経路特定手順、
前記動作記憶装置を参照し、前記検知位置と、前記販売位置と、特定された前記推奨移動経路との位置関係に基づいて、前記所定の誘導動作を決定する決定手順、
前記決定手順において決定された前記所定の誘導動作を行う動作手順、を実行させるための顧客誘導装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2010−170229(P2010−170229A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10404(P2009−10404)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(000004569)日本たばこ産業株式会社 (406)
【Fターム(参考)】