食品の冷凍および解凍方法と装置
後に解凍され用いられる食品の冷凍方法であり、食品製品を冷凍するための容器に包装する工程と、食品の実質的に容積全体を約10℃に冷却し、その後、食品の実質的に容積全体を好ましくは約10℃から約−10℃まで約10分乃至約40分以下で冷却する工程とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概ね食品を冷凍及び解凍するシステムおよび方法に関係する。より詳細には、本発明は、例えば冷凍過程で生ずるエージングのような食品の損傷を低減する冷凍食品の製造システムおよび方法に関連する。また、本発明は冷凍食品の風味を最大化するための解凍システムおよび方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
冷凍方法の従来の先行技術においては、食品は室温から冷凍状態まで、典型的には1時間から3時間の時間で冷却される。このような従来の方法を寿司(生魚や他のトッピングと炊いた米とを組み合わせた料理として広く知られている)のような水分含有量の大きい食品に適用した場合、食品中の水分の多くの部分が不可逆的に失われる。水分の損失は、食品が従来の冷凍過程では相対的に長時間である特定の温度領域にさらされるときに生じる、加速的なエージング過程が原因で生じる。また、この加速的エージング温度領域に長時間さらすことは、氷の結晶の急速な発生を引き起こす。その結果、氷の結晶は一定時間で一定サイズに成長し、冷凍食品の細胞組織を破壊する。食品を解凍する時に、氷の結晶から生じる水分が不可逆的に食品から失われることになる。このように、従来の先行技術の食品冷凍方法は、含有する水分の多くの損失により生ずる、細胞組織の損傷、それによる鮮度の低下、解凍した食品の構造および望ましい性質の変質、という本質的な欠点を有している。
【0003】
冷凍方法の従来の先行技術の改良への取り組みに関して、多くの専門的および業界的な“迅速な”冷凍システムは、より急速(瞬間)に冷凍する目的で、低温の窒素ガスや二酸化炭素ガスを冷却媒体として用いる。窒素ガスは低温(−196℃)の特性を有しているが、窒素ガスの比熱は約167KJ/gram/℃(約47Kcal/ gram/℃)にすぎず、それゆえ、窒素ガスは、食品の容積から急速に熱を取り除くためには熱吸収容量が十分ではない。従来の冷凍機は氷の結晶の成長による食品の細胞の破壊を生じさせるが、一方、低カロリーな冷却媒体を用いた迅速な冷凍システムでは、食品の急速な冷凍により食品の細胞を損傷するかもしれない。両方の場合において、食品の細胞は冷凍過程で破壊される。二酸化炭素ガスは窒素ガスに比べて大きな比熱(約574KJ/gram/℃(約137Kcal/gram/℃))を有しているが、最低温度はかなり高い(約−79℃)。二酸化炭素ガスを用いた迅速な冷凍システムでは、上述した水分含有量の高い食品に対して、同様な問題を生じる。
【0004】
従来の冷凍技術の欠点を克服するための他の取り組みは、冷凍過程で磁場を食品に印加することが提案されている。米国特許第6250087号明細書によるこの方法によれば、冷凍過程における氷の結晶の成長による細胞の破壊を防ぐために、従来の冷凍機で冷凍される食品に磁気エネルギーをかける。食品は結晶化を抑制するための磁場の印加により振動する。しかし、従来の冷凍技術と方法を用いるこの方法では、やはり冷凍を完結させるのに長い時間がかかる(2時間から3時間)。この方法は水分を細胞中に留めておくことができ、水分の損失を防ぐことができるけれども、このようなシステムは複雑かつ高価であり、また能力に限界がある。
【特許文献1】米国特許第6250087号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べた理由により、食品の冷凍および解凍のための改良された新規なシステムと方法とが望まれる。本発明は従来の冷凍技術の、これらのおよびその他の問題点を克服し、特に、水分含有量の高い食品を冷凍することに関連する問題点を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述のおよび他の目的に従って、本発明は、後に解凍されて用いられる食品の冷凍方法を提供する。本方法は、冷凍するために容器に食品製品を包装する工程と、食品製品の実質的に容積全体を約10℃に冷却する工程と、食品製品の実質的に容積全体を約10℃から約0℃まで、約10分以下で冷却する工程とを含む。
【0007】
本発明の他の実施態様によれば、食品製品の温度が第1の設定温度に達した後に冷凍する食品製品を包装する工程を含む、食品製品の冷凍方法が提供される。その後、食品製品は第2の設定温度に到達するまで冷却される。その後、食品製品は、食品製品の温度が第2の設定温度から第3の設定温度に低下するまで、第1の設定時間内で冷却される。
【0008】
本発明の他の実施態様によれば、冷凍機と制御装置とからなる食品製品の冷凍システムが提供される。冷凍機は第1の設定温度に内部の温度を維持し、冷凍機は第1の冷却ユニットと、追加的な冷却エネルギーを供給する調節可能な冷却ユニットとを含む。制御ユニットは調節可能な冷却ユニットと接続されており、追加的な冷却エネルギーを調節するように構成される。調節可能な冷却ユニットは、要求に応じて追加的な冷却エネルギーを供給する。
【0009】
本発明によれば、冷凍機のカロリーの変換率は、食品の元来の風味と性質を保つための適正な冷凍工程を得るために調節される。米のように水分含有量の高い食品は、短い時間で、食品の細胞中の水分を、大きな氷の結晶群が形成および成長する前に捕らえる手法で冷凍される。
【0010】
本発明の1つの実施態様によれば、二重冷凍機構成において、ドライアイスが冷却源として用いられる。ドライアイスが固体から気体に直接変化するときには、液体の二酸化炭素が気体に相変化するときよりも、より大きなカロリー変換率を生じさせる。本発明は、大量の食品を冷凍するのに適した、簡素で低コストなシステムである。また、簡素な構成である本発明は、ほとんど制限なく冷凍食品の製造を可能にする連続の食品冷凍室を有する。
【0011】
本発明の他の実施態様によれば、冷却剤の容器を冷凍食品の片側に配置する工程と、冷却剤の容器が配置された側とは反対側から冷凍食品を温める工程とを有する冷凍食品の解凍方法が提供される。食品は所望の温度に解凍されるまでスチームされる。
【0012】
本発明によれば、食品は、氷結晶の成長により食品に損傷を与える原因となる最大氷結晶発生領域に食品が長時間さらされるのを避けるために、合理的な短い時間で冷凍されることが好ましい。これは、例えば、ドライアイスのような高カロリーの冷却源を用いることで実現される。本発明による冷凍方法は、従来の急速冷凍方法により生じていた、脱水現象を回避する。
【0013】
本発明によれば、冷凍食品の複数の容器をトレイ内に配置する工程を有する冷凍食品の解凍方法を提供する。冷却剤の容器が、各々の冷凍食品の片側に配置される。冷凍食品の複数の容器が所望の温度に解凍されるまで、温水がトレイに供給される。
【0014】
これらのおよびその他の目的と共に、後述にて明らかにされる本発明の特徴および利点、ならびに本発明の原理は、以下の発明を実施するための最良の形態、添付された特許請求の範囲、および添付された図面を参照することで、より明確に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を添付した図面を参照しながら詳細に説明し、類似する特徴は共通の番号で参照する。
本発明は食品の冷凍および解凍、特に水分含有量の大きい食品に適用可能であるが、本発明は、食品製品の寿司の冷凍および解凍を教示する好ましい実施態様に関連して説明される。
【0016】
本発明に関連して、寿司は、例えば、炊いた米と、ある形体のトッピング(例えば、魚、アボカド等)で作られる食品製品のような、寿司として知られる任意の食品製品を示している。また、寿司は巻物形状であってもよい。寿司は典型的には約60重量%の水分を有している。後に消費のために解凍することを想定した、水分含有量の大きい食品を冷凍する場合には、いくつかの熟考すべき重要な要素がある。一つの要素は、米のような食品が不可逆的に含有水分を失うエージング過程である。寿司の場合、これはでんぷん質の分子鎖が規則的な配列を失い、ペースト状に変化する過程である。寿司のエージング過程は、食品が約10℃以下に冷却された場合に加速され、約6℃から約0℃の間の温度範囲が最も過酷である。この温度範囲は「加速的エージング温度領域」として言及される。
【0017】
2つめの要素は、食品中の水分が氷の結晶に変化する期間であり、「最大氷結晶発生領域」として言及される。これは、寿司の場合には、約0℃から約−4乃至−10℃の領域で生じる。この温度領域において、食品の約75%あるいはそれ以上の水分が氷結晶に変化する。氷結晶は、その形成過程において、細胞の破壊、脱水等により食品に損傷を与える。本発明は、食品が望ましい時間でこれら2つの温度領域を通過することを保証し、また、食品の容積全体に渡って冷凍することをも保証するように冷凍過程を制御する。
【0018】
図1Aは本発明の1つの実施態様に係る冷凍装置のブロック図である。冷凍装置100は第1の冷凍機102、制御ユニット104、および、第1の冷凍機102の中に搭載される第2の冷凍機106を有している。第1のおよび第2の冷凍機は商用に得られる本開示に沿った機能を実現できる任意の冷凍機であり、本稿で明示的に述べない限り限定することを意味していない。
【0019】
第2の冷凍機106は1つあるいはそれ以上の、例えばドライアイスブロックのような高カロリーな冷却源からなる冷却ユニット108を有している。ドライアイスは図1Bに示すように棚に供給されてもよい。第2の冷凍機106は、さらに、1つあるいはそれ以上の可変冷却源の放出ノズル112aを有していてもよく、好ましい実施態様として、液体CO2を冷却源として放出する。可変冷却源ノズル112aは、好ましくは、制御ユニット104に接続された可変冷却源112bに接続される。また、第2の冷凍機106は、好ましくは、熱伝導とともに熱伝達による冷却を引き起こす第2の冷凍機中の空気の循環のために、1つあるいはそれ以上のファンのような空気循環ユニットあるいは機構116を有する。
【0020】
システム100はさらに、冷凍機中のドライアイス群の大きさや冷凍食品の量に依存する必要に応じて、食品114に、より大きなあるいは小さな熱移動(冷却)エネルギーを供給するための冷却ユニット108を調節する、1つあるいはそれ以上の冷却ユニット調節機構110を有していてもよい。1つの実施態様として、冷却調節機構は、各々の冷却ユニットが共に動くあるいは回転することができるように、各々の冷却ユニット108に接続された棒あるいは板である。例えば、冷却ユニット108がドライアイスブロックを有するならば、調整ユニット110は、好ましくは、ドライアイスブロックのより大きなあるいはより小さな表面積を循環する空気と接触させることにより、ドライアイスブロックから食品への熱移動を増加あるいは減少させるように、ドライアイスブロックの循環ユニット116に対する向きを変えるために用いられる。調節機構110は冷却ユニットの手動調節装置と接続して用いられてもよい。他の実施態様では、調節機構110は冷却ユニット108の自動調節装置と接続して用いてもよい。この実施態様では、調節装置と冷却ユニットの電子作動は制御ユニット104で制御される。
【0021】
本発明による二重冷凍機構成は、内部の冷凍機106のとても安定した参照冷却温度を提供する。本技術分野における当業者は、単一冷凍機構成を用いることもできることを理解するであろう。単一冷凍機構成では、冷凍機の内部の安定した温度を維持ように、食品の搬入、搬出時における冷却エネルギーの損失を防ぐために、さまざまな搬入システムを用いてもよい。例えば、適当な搬入システムは、搬入する側の扉と、冷凍機側の厳重な空気シールを有する扉とが設けられた、冷凍機に取り付けられる搬入室を有していてもよい。搬入工程の期間は、搬入側の扉は開くが、冷凍機側の扉は閉じたままである。食品棚が搬入室に搬入されると、搬入側の扉が始めに閉まり、その後、食品を冷凍機の中に入れるために冷凍機側の扉開く。食品が本発明で詳細に説明されるように完全に冷凍されると、搬入工程に関する説明と逆の手順で搬出される。
【0022】
冷凍する食品との熱交換は、高カロリーな熱伝達率を有するドライアイスのような高カロリーな冷却ユニットを用いて円滑に行われる。第2の冷凍機106に配置された食品は、高カロリーな冷却源を用いることによって、加速的エージング温度領域と最大氷結晶発生領域とを短い時間で通過することができる。
【0023】
制御ユニット104は、冷凍機106の内部および/または食品114の温度を測定する1つあるいはそれ以上の温度計118と同様に、調節ユニット110、可変冷却源112bおよび循環手段116と接続されている。制御ユニット104は、調節ユニット110、可変冷却源112bおよび循環手段116と通信およびそれらを制御するため、ならびに、1つあるいはそれ以上の温度計118から温度を取得するために、コンピュータ処理ユニットあるいはその類似品、メモリユニットおよび入出力装置(図示せず)を有していてもよい。制御ユニットは好ましくは、本発明の処理を容易にするために、ソフトウェアにプログラムされ、より詳細には後述される。
【0024】
図1Bは、本発明の他の実施態様に対応する冷凍装置200のブロック図である。図示されたように、冷凍装置200は冷凍機206を有している。冷凍機206は好ましくは、1つあるいはそれ以上の冷却ユニット108を有する。冷却ユニット108は、例えばドライアイスのような冷却源を含む棚である。1つあるいはそれ以上のファン116は、冷凍機206の壁に沿って、ドライアイス棚108上の空気を冷凍する食品に向かって循環させる位置に配置され、またファン116は適当な食品棚に配置される。ファン116のモーターは、モーターから冷凍機206内部への熱伝達を減らすために、壁の中にシールされている。CO2ガスノズル112aは食品棚119の近くに配置され、必要に応じて可変冷却を供給する。制御ユニット104はファン116、CO2源112b、および食品(例えば、寿司)に挿入される熱電対(図3に示す)に接続される。制御ユニットは、冷却エネルギーのレベルを食品の温度に対応して調節するため、また、本発明で規定されるように食品を冷却するために、ファン116およびCO2源112bを制御する。冷凍機206を、図1Aにおける二重冷凍機の実施態様の内部の冷凍機である第2の冷凍機として用いてもよく、また本発明の単一冷凍機構成の単一の冷凍機として用いてもよい。
【0025】
本発明における冷凍機の大きさは、冷凍する食品の量に対応じた適当な任意の大きさとすることができる。1つの実施態様として、冷凍機206は約8×8×8の大きさであり、本発明によれば、2つから3つの90.8kg(200ポンド)の寿司のバッチを冷凍するために用いることができる。本実施態様では、約181.6kg(400ポンド)のドライアイスが棚108に配置される。また、冷凍機は、望ましい冷却のために、ドライアイスを維持するため、ならびに、ドライアイスを適切に昇華させるために、内部を正の気圧である約0.725kPa(5psi)に維持できることが好ましい。圧力を維持するために、圧力が増大した場合に必要なときに冷凍機から空気を排出させるための圧力開放弁(図示せず)を設けてもよい。
【0026】
温度計118はまた、適切に温度を監視できるように食品114の近傍あるいは冷凍機106および冷凍機206内の他の任意の場所に配置してもよい。例えば、図3に示されるように、温度計118aは冷凍機の環境温度を測定するために、冷凍機106および冷凍機206の内部に設置される。図1は冷凍機106の内部に設置された温度計118aの1つの例を示している。また、図3に示されるように、温度計118bは好ましくは、食品製品の内部の温度を監視するために、食品製品114の内部に接続される。温度計118aおよび温度計118bは、好ましくは、冷凍機の内部と食品内部の温度を監視し制御できるように、制御ユニット104に接続される。図3に示されるように、温度は好ましくはモニタに表示される。
【0027】
本発明の他の実施態様として、温度計は食品製品の表面温度を測定するために配置される。主に冷凍機の内部温度に対応する食品製品の表面温度は、食品製品を本発明に従って冷凍するための追加的な情報を供給するために使用されてもよい。
【0028】
制御ユニット104はドライアイス上の空気の循環速度を制御するために構成される。また、制御ユニット104は、必要に応じて食品114を適正な速度で冷却することを保証するために、可変の冷却源112aおよび112bを含む冷凍機106の内部の温度を制御してもよい。例えば、冷凍する食品の温度が望ましい速度で低下しない場合に、第2の冷凍機106あるいは冷凍機206の温度を適切な速さで低下させるために、可変冷却を始動してもよい。制御ユニット104は、また、食品の外側の領域があまりに急速に冷却されるのを防ぎ、食品が容積全体を通じて適正に冷凍されるようにするために、可変冷却を弱め、あるは、終了させてもよい。例えば、二酸化炭素ガスが、既定時間で(例えば数分)、あるいは環境や食品(表面および/または内部)が選択された温度に到達するまで、ノズル112aを通じて冷凍機106あるいは冷凍機206内に放出されてもよい。
【0029】
本発明の他の実施態様において、冷凍システムは、冷凍する食品の搬入および搬出ユニットとしてコンベヤー機構あるいはその類似の機構を用いて、連続的な大量処理運転をするために構成されてもよい。連続運転冷凍機300の1つの例を図2Aないし図2Bに示す。
【0030】
図2Aは側面図、図2Bは上面図であり、本発明の実施態様における典型的な「トンネル」形の冷凍機300を示す。トンネル型の冷凍機300において、冷凍する食品の連続的な運搬のために、コンベヤーベルト機構130が備えられ、コンベヤーベルト機構130は1つあるいはそれ以上のベルトを有していてもよい。コンベヤーベルト130の便宜として、冷凍機106の内部の温度を維持するため、ならびに、搬入または搬出の際の冷却エネルギーの損失を防ぐために、ロードロック手段132を有していてもよい。例えば、コンベヤーベルト機構は、好ましくは、3つのベルト区間130a、130b、130cを含んでおり、図2Cに図示されているように、1つのベルトが冷凍機106の両サイドに設けられており、1つのベルトが冷凍機106の内側に設けられている。各々のロードロック手段132は、1つは外側の扉(搬入/搬出ゲート)、1つは内側の扉(搬入/搬出ロックゲート)としての2つの扉132aと、搬入/搬出区間あるいはハウジング132bとを有している。扉132aは、バッチが冷凍機106に出入りできるように速やかに開閉してもよく、冷却エネルギーが損失することを防ぐように冷凍機106に構成されてよい。例えば、外側の扉132aは、内側の扉が閉まるまでは、開かなくてもよく、その逆も同様である。
【0031】
図2Bを参照すると、コンベヤーベルトはドライアイス棚108の間を通過してもよく、冷凍機106の残りの構成は既に図1A乃至図1Bにおいて説明した実施態様と同じでよい。本構成では、温度計は冷凍機106の内部に恒常的に配置されてもよく、あるいは冷凍する前に食品内部に挿入され、後に取り出されるワイヤレスセンサを用いてもよい。
【0032】
好ましい実施態様として、寿司のように冷凍される食品製品は、袋のような容器に包装され、脱気した後に密封シールされる。このような包装は風味を食品製品中に閉じ込め、食品の乾燥防止に役立つ。食品の伸縮性の包装や真空包装は、よい結果をもたらし、また好ましい。
【0033】
本発明の作用的な側面を、第2の冷凍機106の内部の環境温度特性および冷凍している間の食品の温度特性についての議論と関連させて議論する。例えば、実験において、任意の量の炊いた米(907.2g、2lbs)を室温(約22℃)に冷やし、安定した条件であることが確認された後に容器に入れた。容器を脱気し、密封した。その後、食品を温度が−60℃から−70℃に維持された冷凍機106の内部に供給した。温度計は、(1)第2の冷凍機106の内部空間の環境温度あるいは参照温度と、(2)食品114の内部の温度と、を測定するために使用した。
【0034】
本実験の結果を図4に示す。曲線Aは、冷凍機106内部温度の冷却伝達率曲線である。曲線Bは冷凍される食品の内部温度を示している。
曲線Aは冷凍機106の測定された内部環境温度を示しており、また冷凍機の冷却能力を示している。熱エネルギーの変換は冷凍機内部の空気を媒体とするので冷凍機の内部温度Aは時間の関数として変化する。換言すれば、環境温度Aは、食品製品上へ空気が通過することによって、環境温度よりも暖かい例えば米群のような食品製品の外部表面からの熱伝達によって生じる、冷凍機内の遷移を示している。この温度の傾きは、冷却源あたりの冷凍機の特性や空気の速度および伝達表面積の大きさ等により、その角度が変化するが、傾きの変化は、米群の熱容量の影響を受ける全体的な傾向を有している解釈できる。
【0035】
冷凍機の冷却制御は、例えば図4に示したこのような曲線から決定することができる。曲線Bが最大氷結晶発生領域に到達したとき、曲線Aの傾きが平坦になり始め、これは冷凍機106の熱伝達エネルギーの欠乏を示す。これを検出したら、冷却制御は伝達エネルギーを増加させるようにする。
【0036】
冷凍作業は、人工的に食品の氷点を通る温度を通過することによる、相転換を探すことにより成し遂げられる。固体物の複合体は多くの異なった氷点を有しており、特に、寿司のように含水物の複合体の食品は、注意して取り扱うべき有意に異なる水分特性を有している。曲線Aは、冷凍過程において制御可能なバッファ領域の曲線であり、冷却熱エネルギー、熱交換の伝達速度等の制御区域であると考えられ、冷却伝達温度制御はこの区域内で適用されるべきである。
【0037】
曲線Bは米群による冷却熱伝達が生じる冷却熱伝導領域であると考えられ、含水性の食品の適正な制御のための分析的な領域であると理解される。すなわち、曲線Bから、より大きな、あるいはより小さなエネルギーが食品の所望の冷却を達成するために必要かという、冷凍機106内の冷却調節方法を決定できる。
【0038】
曲線Bは温度0℃以下から曲線Bが約−10℃に到達するまでゆるやかな角度になっていることが観察される。本観察から、食品の熱伝導率は、米群の表面での溶媒(自由水)の氷の沈積による食品の表面と内部との間での氷の沈積の進行に従って低下すると理解できる。また、各米粒はそれぞれ、米群の表面から内部にかけての熱伝導率の変化にも影響を受け、それゆえ、曲線Bは、複雑な熱流速度の平均の総和として、食品の表面と内部の間の領域の熱交換速度を示していると理解できる。
【0039】
曲線Bはまた、曲線Aと類似した傾向を示している。しかし、曲線Aは、熱が直接環境温度に散逸されることによる比較的高い効率の伝達率を示しているのに対して、曲線Bは、曲線Aからの熱流過程の進行において、低い伝導率の層を中継することにより、曲線からの広い範囲の温度差を示し、曲線Aの急速な下降角度にもかかわらず、特定の食品の温度領域を通る温度遷移の局面が続く。一方、食品の外側から中心側の各々の層は、主に、自由水の状態変化と、成分の凍結が生じる方向に向かって下降する中継とが進行し、最大氷結晶発生領域の温度を通過する。
【0040】
この段階で、曲線Bは急勾配に変化する。内側と外側の温度差は狭くなってゆき、最後には互いに重なり、そして、米群の各層の熱伝導率はほとんど等しくなり、この地点から熱伝達特性に比例して冷凍が深まる。これは、すべての食品はその容積全体が、最大氷結晶発生領域を通過して冷却されたことを示している。
【0041】
図4から、冷凍機106の内部環境温度と、冷凍する食品の表面のおよび内部の温度との関係を、簡単に見積もることができる。さらに、食品の表面と内部の総伝導率も計算できる。従って、本発明は、食品の温度を直接測定する変わりに、測定された内部環境温度から食品の温度を見積もるために構成される。例えば、制御ユニット104は、例えば図4の曲線に基づいて、冷凍機の内部の温度から、食品の表面および内部の温度を見積もるための計算をする手順をプログラムされていてよい。これらの見積もられた温度から、制御ユニット104は可変冷却112、調整ユニット110およびファン116を、適正な速さで冷却するために制御することができる。
【0042】
図4の点線で示した曲線は、二酸化炭素ガスで構成された可変冷却を冷凍機の内部に吹き込んだ時の、温度降下の例を示す。
図5は、本発明の実施態様による食品の冷凍方法の流れ図である。始めに、ステップ5−1において、冷凍する食品は包装される。好ましい実施態様として、食品が室温あるいは約22℃に到達したら、食品は脱気され、真空に袋詰あるいは伸縮包装等が施される。その後、ステップ5−2において、食品は冷凍工程を開始するために冷凍機に配置される。好ましい実施態様として、食品は冷凍機に配置するときは室温の約22℃である。他の実施態様では、食品は調理されたときの温度(すなわち60から80℃)で冷凍機に配置される。寿司の場合、食品は好ましくは米を炊いてから1時間から2時間以内で冷凍される。冷凍する食品は上述したように包装することができ、冷凍工程を開始するために、システム100ないし300の冷凍機の中に配置される。
【0043】
ステップ5−3において、冷凍機106の内部の温度が温度計118を通じて測定される。上述したように、食品の温度(表面および/または内部)は図4の気温の温度勾配を用いて見積もることができる。代替的に、温度計118で食品の温度を直接測定してもよい。
【0044】
食品の温度が加速的エージング温度領域の上限(例えば、寿司の場合は約10℃)に到達したとき、加速的エージング温度領域を通って冷却するための冷却方式が発動される。例えば、制御ユニット104は、効果的な冷却方式を実現するために、調整ユニット110とファン116を制御しする(すなわち、ファンはドライアイス上に空気を吹きつける)。制御ユニット104は、もし冷却があまりに遅いのであれば、可変の冷却ユニット112を通じて可変冷却を開始する。可変冷却注入は、その時、制御ユニット104によって循環制御と連動してもよく、食品の温度は加速的エージング温度領域を通って適切な速さで減少する。好ましくは、食品の温度を、食品の容積全体を食品の細胞を損傷することなく適正に冷凍するために、すばやく減少させる。好ましくは、加速的エージング温度領域(約6℃から約0℃)を1分から10分で通過させ、好ましくは3分から5分で通過させる。
【0045】
ステップ5−4において、食品の表面温度が氷結晶発生領域の上限(例えば、寿司であれば約0℃)に到達したら、必要であれば、食品の熱伝達に応じて可変冷却を再び調整する。もし冷凍機106の内部の温度が、氷結晶発生領域を通って適切な速度で食品を冷却し続けるのに十分であり、また、食品があまりに急速に冷却されることを防止するのに十分であるならば、可変冷却を中断してもよい。可変冷却は食品を適正な速度で冷却するために必要でないかもしれない。もし、食品を冷凍機の中に投入してから約10分から15分以内に食品の温度が約−5℃乃至約−7℃に到達しなかったら、図4の点線曲線で示したように、一時的に温度を降下さるために、可変冷却を始動してもよい。本技術分野における当業者であれば、冷凍機の大きさ、一度に冷凍する食品の量等のような要素に基づいて、必然的に冷却を調整する必要があることが理解できるであろう。
【0046】
食品は0℃から−10℃まで、約10分から約40分間で冷却される。食品は、好ましくは、0℃から−10℃まで約15分から約30分間で冷却される。他の好ましい実施態様では、食品は0℃から−7℃まで、約10分から約40分間で冷却される。
【0047】
次に、食品は、好ましくは、約−10℃から約−30℃まで約30分から約90分以内で冷却される。食品は、より好ましくは、約−10℃から約−30℃まで約40分から約60分以内で冷却される。食品が−30℃に達したときには、ファンはおそらく必要なくなっており、停止させてよい。この温度では、食品中の水分は完全に凍っている。
【0048】
次に、油と混ざった水分のような存在し得る混合水を凍結させるために、食品は約−60℃まで冷却される。好ましくは、食品は約−60℃まで、約5分から約50分の追加時間で冷却される。より好ましくは、食品は約−60℃まで、約10分から約30分の追加時間で冷却される。この時点では、食品は全体が完全に冷凍されている。
【0049】
例えばファンによって冷凍機の中の循環される冷却媒体の速度は、好ましくは、熱伝達率に比例して設定される。冷却媒体の速度が大きくなれば、熱交換率も高くなると考えられる。しかし、冷凍機中の冷却媒体の速度は、循環する空気の渦巻き運動や、流れと目的物との関係における適正な熱交換を考慮して制御される。
【0050】
可変冷却に関しては、液体窒素や液体二酸化炭素が冷却媒体として考えられる。蒸発温度と、蒸発潜熱の観点では、窒素は−196℃/197KJ(−196℃/47Kcal)であり、二酸化炭素は、−78.9℃/574KJ(−78.9℃/137Kcal)である。−60℃の範囲内で、よりおおきな蒸発潜熱を有する冷却媒体が最も好ましい。二酸化炭素は好ましいほうである。
【0051】
本稿で述べる温度および時間は好ましい実施態様に関して説明されている。本技術分野における当業者は、温度や時間は食品の構成や冷凍機の大きさあるいは様式等によって異なることを理解するであろう。
【0052】
本発明の他の側面に関して、冷凍食品を解凍するシステムおよび方法を図6、7Aおよび7Bを参照しながら説明する。寿司のような真空包装された冷凍食品の容器を解凍する場合、溶液またはゲルの容器204が食品の包装の上面に配置される。寿司の場合、容器204は寿司のトッピング側に配置される。好ましくは、容器204は袋のように、食品202とほどよく接触することができるように柔軟である。袋204の中の冷却溶液は、冷凍食品容器202の任意の外形と適合することが好ましい(水、ゲル、ゼリー等)。
【0053】
図6に示すように。食品はスチーマーで従来のように解凍され、熱エネルギーが冷凍食品容器の下部に適用される。寿司の場合、食品202上の冷却溶液204により、米部分はわずかに暖かい状態に解凍される一方で、トッピング(生魚等)を、上部に配置した冷却溶液によって、冷凍状態に維持することができる。このよう、本発明は誰にでも、任意の量で実行できる食品を解凍するためのとても安価の方法を提供する。
【0054】
本発明の他の実施態様を図8A乃至8Cに示す。システム700は温水解凍システムであり、本システムは、トレイ705と水源702とを含む。トレイ705は重力により水が流れるように斜めに配置される。トレイは3つの側部あるいは縁707乃至709を有し、4つめの側部706は水がトレイから排出されるように開放されている。図8Aに示すように、冷凍食品202は、好ましくは、水源702からの水が、食品202の下あるいは食品に沿って流れるようにトレイ中に配置される。
【0055】
図6を参照して説明した方法に類似して、冷却パック204が、好ましくは冷凍食品容器202の上面に配置される。寿司の場合、これは、米側を水で温めている間、トッピングを冷たく保つ。水は食品を所望の速さで解凍するために適当な温度でよく、例えば、約60℃乃至90℃であってもよく、また、60℃乃至80℃が好ましい。水量は、好ましくは、温水が寿司のトッピング側に達しないように制御される。食品は、好ましくは約5分乃至45分で解凍され、より好ましくは約10乃至20分で解凍され、最も好ましくは約10乃至15分で解凍される。
【0056】
システム700によれば、大量の冷凍食品を一度に解凍し得る。
図9は、本発明の他の実施態様による、他の冷凍食品製品の解凍システムを示す。図9は特に、寿司のような食品製品を解凍する媒体903を保持するための装置900を開示する。装置900は媒体903を保持するための、容器またはトレイのような任意の適当な装置であってよい。好ましい実施態様では、装置900は、装置の中を加熱する手段を有している。加熱手段は、電熱線904のような任意の適当な装置内を加熱する手段であってよい。電熱線904は、電気コンセントのような適当な電源にプラグ902を通じて接続することができる。好ましい実施態様では、媒体903は水である。媒体903は任意の適当な熱伝導媒体でもよい。
【0057】
図9に示すように、食品製品202は装置900内に配置され、好ましくは冷却パック204が食品202の上に配置される。さらに水のような媒体903が装置900内に配置され、媒体900は食品製品202を解凍するための所望の温度に加熱される。好ましい実施態様としては、装置900内の媒体903の量は、寿司のような食品のトッピングに到達しないように制御される。また、好ましい実施態様として、温度計901を装置900内の媒体903の温度を監視および制御するために用いてもよい。
【0058】
このように、本発明を最も実際的で好ましい実施態様に関して説明してきた。本発明は、開示された実施態様に限定されるものではなく、それどころか、本発明は、添付された特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲に包含される様々な変形や均等な配置に及ぶことが意図されていることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1A】本発明の実施態様に係る食品を冷凍するシステムのブロック図である。
【図1B】本発明の他の実施態様に係る食品を冷凍するシステムのブロック図である。
【図2A】本発明の他の実施態様に係るトンネル型の冷凍機の側面図である。
【図2B】本発明の他の実施態様に係るトンネル型の冷凍機の上面図である。
【図2C】図2Aおよび図2Bに示す実施態様に係るトンネル型の冷凍機の部分断面側面図である。
【図3】冷凍機内部のいくつかの温度計を示すブロック図である。
【図4】食品を冷凍するあるいは解凍するための温度、時間曲線を表すグラフである。
【図5】本発明の実施態様に係る食品の冷凍方法の流れ図である。
【図6】本発明の実施態様に係る食品を解凍するためのシステムの線図である。
【図7A】図6のシステムに関する食品を解凍するシステムに用いられる容器の図である。
【図7B】図6のシステムに関する食品を解凍するシステムに用いられる容器の図である。
【図8A】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図8B】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図8C】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図9】本発明の他の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は概ね食品を冷凍及び解凍するシステムおよび方法に関係する。より詳細には、本発明は、例えば冷凍過程で生ずるエージングのような食品の損傷を低減する冷凍食品の製造システムおよび方法に関連する。また、本発明は冷凍食品の風味を最大化するための解凍システムおよび方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
冷凍方法の従来の先行技術においては、食品は室温から冷凍状態まで、典型的には1時間から3時間の時間で冷却される。このような従来の方法を寿司(生魚や他のトッピングと炊いた米とを組み合わせた料理として広く知られている)のような水分含有量の大きい食品に適用した場合、食品中の水分の多くの部分が不可逆的に失われる。水分の損失は、食品が従来の冷凍過程では相対的に長時間である特定の温度領域にさらされるときに生じる、加速的なエージング過程が原因で生じる。また、この加速的エージング温度領域に長時間さらすことは、氷の結晶の急速な発生を引き起こす。その結果、氷の結晶は一定時間で一定サイズに成長し、冷凍食品の細胞組織を破壊する。食品を解凍する時に、氷の結晶から生じる水分が不可逆的に食品から失われることになる。このように、従来の先行技術の食品冷凍方法は、含有する水分の多くの損失により生ずる、細胞組織の損傷、それによる鮮度の低下、解凍した食品の構造および望ましい性質の変質、という本質的な欠点を有している。
【0003】
冷凍方法の従来の先行技術の改良への取り組みに関して、多くの専門的および業界的な“迅速な”冷凍システムは、より急速(瞬間)に冷凍する目的で、低温の窒素ガスや二酸化炭素ガスを冷却媒体として用いる。窒素ガスは低温(−196℃)の特性を有しているが、窒素ガスの比熱は約167KJ/gram/℃(約47Kcal/ gram/℃)にすぎず、それゆえ、窒素ガスは、食品の容積から急速に熱を取り除くためには熱吸収容量が十分ではない。従来の冷凍機は氷の結晶の成長による食品の細胞の破壊を生じさせるが、一方、低カロリーな冷却媒体を用いた迅速な冷凍システムでは、食品の急速な冷凍により食品の細胞を損傷するかもしれない。両方の場合において、食品の細胞は冷凍過程で破壊される。二酸化炭素ガスは窒素ガスに比べて大きな比熱(約574KJ/gram/℃(約137Kcal/gram/℃))を有しているが、最低温度はかなり高い(約−79℃)。二酸化炭素ガスを用いた迅速な冷凍システムでは、上述した水分含有量の高い食品に対して、同様な問題を生じる。
【0004】
従来の冷凍技術の欠点を克服するための他の取り組みは、冷凍過程で磁場を食品に印加することが提案されている。米国特許第6250087号明細書によるこの方法によれば、冷凍過程における氷の結晶の成長による細胞の破壊を防ぐために、従来の冷凍機で冷凍される食品に磁気エネルギーをかける。食品は結晶化を抑制するための磁場の印加により振動する。しかし、従来の冷凍技術と方法を用いるこの方法では、やはり冷凍を完結させるのに長い時間がかかる(2時間から3時間)。この方法は水分を細胞中に留めておくことができ、水分の損失を防ぐことができるけれども、このようなシステムは複雑かつ高価であり、また能力に限界がある。
【特許文献1】米国特許第6250087号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べた理由により、食品の冷凍および解凍のための改良された新規なシステムと方法とが望まれる。本発明は従来の冷凍技術の、これらのおよびその他の問題点を克服し、特に、水分含有量の高い食品を冷凍することに関連する問題点を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述のおよび他の目的に従って、本発明は、後に解凍されて用いられる食品の冷凍方法を提供する。本方法は、冷凍するために容器に食品製品を包装する工程と、食品製品の実質的に容積全体を約10℃に冷却する工程と、食品製品の実質的に容積全体を約10℃から約0℃まで、約10分以下で冷却する工程とを含む。
【0007】
本発明の他の実施態様によれば、食品製品の温度が第1の設定温度に達した後に冷凍する食品製品を包装する工程を含む、食品製品の冷凍方法が提供される。その後、食品製品は第2の設定温度に到達するまで冷却される。その後、食品製品は、食品製品の温度が第2の設定温度から第3の設定温度に低下するまで、第1の設定時間内で冷却される。
【0008】
本発明の他の実施態様によれば、冷凍機と制御装置とからなる食品製品の冷凍システムが提供される。冷凍機は第1の設定温度に内部の温度を維持し、冷凍機は第1の冷却ユニットと、追加的な冷却エネルギーを供給する調節可能な冷却ユニットとを含む。制御ユニットは調節可能な冷却ユニットと接続されており、追加的な冷却エネルギーを調節するように構成される。調節可能な冷却ユニットは、要求に応じて追加的な冷却エネルギーを供給する。
【0009】
本発明によれば、冷凍機のカロリーの変換率は、食品の元来の風味と性質を保つための適正な冷凍工程を得るために調節される。米のように水分含有量の高い食品は、短い時間で、食品の細胞中の水分を、大きな氷の結晶群が形成および成長する前に捕らえる手法で冷凍される。
【0010】
本発明の1つの実施態様によれば、二重冷凍機構成において、ドライアイスが冷却源として用いられる。ドライアイスが固体から気体に直接変化するときには、液体の二酸化炭素が気体に相変化するときよりも、より大きなカロリー変換率を生じさせる。本発明は、大量の食品を冷凍するのに適した、簡素で低コストなシステムである。また、簡素な構成である本発明は、ほとんど制限なく冷凍食品の製造を可能にする連続の食品冷凍室を有する。
【0011】
本発明の他の実施態様によれば、冷却剤の容器を冷凍食品の片側に配置する工程と、冷却剤の容器が配置された側とは反対側から冷凍食品を温める工程とを有する冷凍食品の解凍方法が提供される。食品は所望の温度に解凍されるまでスチームされる。
【0012】
本発明によれば、食品は、氷結晶の成長により食品に損傷を与える原因となる最大氷結晶発生領域に食品が長時間さらされるのを避けるために、合理的な短い時間で冷凍されることが好ましい。これは、例えば、ドライアイスのような高カロリーの冷却源を用いることで実現される。本発明による冷凍方法は、従来の急速冷凍方法により生じていた、脱水現象を回避する。
【0013】
本発明によれば、冷凍食品の複数の容器をトレイ内に配置する工程を有する冷凍食品の解凍方法を提供する。冷却剤の容器が、各々の冷凍食品の片側に配置される。冷凍食品の複数の容器が所望の温度に解凍されるまで、温水がトレイに供給される。
【0014】
これらのおよびその他の目的と共に、後述にて明らかにされる本発明の特徴および利点、ならびに本発明の原理は、以下の発明を実施するための最良の形態、添付された特許請求の範囲、および添付された図面を参照することで、より明確に理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を添付した図面を参照しながら詳細に説明し、類似する特徴は共通の番号で参照する。
本発明は食品の冷凍および解凍、特に水分含有量の大きい食品に適用可能であるが、本発明は、食品製品の寿司の冷凍および解凍を教示する好ましい実施態様に関連して説明される。
【0016】
本発明に関連して、寿司は、例えば、炊いた米と、ある形体のトッピング(例えば、魚、アボカド等)で作られる食品製品のような、寿司として知られる任意の食品製品を示している。また、寿司は巻物形状であってもよい。寿司は典型的には約60重量%の水分を有している。後に消費のために解凍することを想定した、水分含有量の大きい食品を冷凍する場合には、いくつかの熟考すべき重要な要素がある。一つの要素は、米のような食品が不可逆的に含有水分を失うエージング過程である。寿司の場合、これはでんぷん質の分子鎖が規則的な配列を失い、ペースト状に変化する過程である。寿司のエージング過程は、食品が約10℃以下に冷却された場合に加速され、約6℃から約0℃の間の温度範囲が最も過酷である。この温度範囲は「加速的エージング温度領域」として言及される。
【0017】
2つめの要素は、食品中の水分が氷の結晶に変化する期間であり、「最大氷結晶発生領域」として言及される。これは、寿司の場合には、約0℃から約−4乃至−10℃の領域で生じる。この温度領域において、食品の約75%あるいはそれ以上の水分が氷結晶に変化する。氷結晶は、その形成過程において、細胞の破壊、脱水等により食品に損傷を与える。本発明は、食品が望ましい時間でこれら2つの温度領域を通過することを保証し、また、食品の容積全体に渡って冷凍することをも保証するように冷凍過程を制御する。
【0018】
図1Aは本発明の1つの実施態様に係る冷凍装置のブロック図である。冷凍装置100は第1の冷凍機102、制御ユニット104、および、第1の冷凍機102の中に搭載される第2の冷凍機106を有している。第1のおよび第2の冷凍機は商用に得られる本開示に沿った機能を実現できる任意の冷凍機であり、本稿で明示的に述べない限り限定することを意味していない。
【0019】
第2の冷凍機106は1つあるいはそれ以上の、例えばドライアイスブロックのような高カロリーな冷却源からなる冷却ユニット108を有している。ドライアイスは図1Bに示すように棚に供給されてもよい。第2の冷凍機106は、さらに、1つあるいはそれ以上の可変冷却源の放出ノズル112aを有していてもよく、好ましい実施態様として、液体CO2を冷却源として放出する。可変冷却源ノズル112aは、好ましくは、制御ユニット104に接続された可変冷却源112bに接続される。また、第2の冷凍機106は、好ましくは、熱伝導とともに熱伝達による冷却を引き起こす第2の冷凍機中の空気の循環のために、1つあるいはそれ以上のファンのような空気循環ユニットあるいは機構116を有する。
【0020】
システム100はさらに、冷凍機中のドライアイス群の大きさや冷凍食品の量に依存する必要に応じて、食品114に、より大きなあるいは小さな熱移動(冷却)エネルギーを供給するための冷却ユニット108を調節する、1つあるいはそれ以上の冷却ユニット調節機構110を有していてもよい。1つの実施態様として、冷却調節機構は、各々の冷却ユニットが共に動くあるいは回転することができるように、各々の冷却ユニット108に接続された棒あるいは板である。例えば、冷却ユニット108がドライアイスブロックを有するならば、調整ユニット110は、好ましくは、ドライアイスブロックのより大きなあるいはより小さな表面積を循環する空気と接触させることにより、ドライアイスブロックから食品への熱移動を増加あるいは減少させるように、ドライアイスブロックの循環ユニット116に対する向きを変えるために用いられる。調節機構110は冷却ユニットの手動調節装置と接続して用いられてもよい。他の実施態様では、調節機構110は冷却ユニット108の自動調節装置と接続して用いてもよい。この実施態様では、調節装置と冷却ユニットの電子作動は制御ユニット104で制御される。
【0021】
本発明による二重冷凍機構成は、内部の冷凍機106のとても安定した参照冷却温度を提供する。本技術分野における当業者は、単一冷凍機構成を用いることもできることを理解するであろう。単一冷凍機構成では、冷凍機の内部の安定した温度を維持ように、食品の搬入、搬出時における冷却エネルギーの損失を防ぐために、さまざまな搬入システムを用いてもよい。例えば、適当な搬入システムは、搬入する側の扉と、冷凍機側の厳重な空気シールを有する扉とが設けられた、冷凍機に取り付けられる搬入室を有していてもよい。搬入工程の期間は、搬入側の扉は開くが、冷凍機側の扉は閉じたままである。食品棚が搬入室に搬入されると、搬入側の扉が始めに閉まり、その後、食品を冷凍機の中に入れるために冷凍機側の扉開く。食品が本発明で詳細に説明されるように完全に冷凍されると、搬入工程に関する説明と逆の手順で搬出される。
【0022】
冷凍する食品との熱交換は、高カロリーな熱伝達率を有するドライアイスのような高カロリーな冷却ユニットを用いて円滑に行われる。第2の冷凍機106に配置された食品は、高カロリーな冷却源を用いることによって、加速的エージング温度領域と最大氷結晶発生領域とを短い時間で通過することができる。
【0023】
制御ユニット104は、冷凍機106の内部および/または食品114の温度を測定する1つあるいはそれ以上の温度計118と同様に、調節ユニット110、可変冷却源112bおよび循環手段116と接続されている。制御ユニット104は、調節ユニット110、可変冷却源112bおよび循環手段116と通信およびそれらを制御するため、ならびに、1つあるいはそれ以上の温度計118から温度を取得するために、コンピュータ処理ユニットあるいはその類似品、メモリユニットおよび入出力装置(図示せず)を有していてもよい。制御ユニットは好ましくは、本発明の処理を容易にするために、ソフトウェアにプログラムされ、より詳細には後述される。
【0024】
図1Bは、本発明の他の実施態様に対応する冷凍装置200のブロック図である。図示されたように、冷凍装置200は冷凍機206を有している。冷凍機206は好ましくは、1つあるいはそれ以上の冷却ユニット108を有する。冷却ユニット108は、例えばドライアイスのような冷却源を含む棚である。1つあるいはそれ以上のファン116は、冷凍機206の壁に沿って、ドライアイス棚108上の空気を冷凍する食品に向かって循環させる位置に配置され、またファン116は適当な食品棚に配置される。ファン116のモーターは、モーターから冷凍機206内部への熱伝達を減らすために、壁の中にシールされている。CO2ガスノズル112aは食品棚119の近くに配置され、必要に応じて可変冷却を供給する。制御ユニット104はファン116、CO2源112b、および食品(例えば、寿司)に挿入される熱電対(図3に示す)に接続される。制御ユニットは、冷却エネルギーのレベルを食品の温度に対応して調節するため、また、本発明で規定されるように食品を冷却するために、ファン116およびCO2源112bを制御する。冷凍機206を、図1Aにおける二重冷凍機の実施態様の内部の冷凍機である第2の冷凍機として用いてもよく、また本発明の単一冷凍機構成の単一の冷凍機として用いてもよい。
【0025】
本発明における冷凍機の大きさは、冷凍する食品の量に対応じた適当な任意の大きさとすることができる。1つの実施態様として、冷凍機206は約8×8×8の大きさであり、本発明によれば、2つから3つの90.8kg(200ポンド)の寿司のバッチを冷凍するために用いることができる。本実施態様では、約181.6kg(400ポンド)のドライアイスが棚108に配置される。また、冷凍機は、望ましい冷却のために、ドライアイスを維持するため、ならびに、ドライアイスを適切に昇華させるために、内部を正の気圧である約0.725kPa(5psi)に維持できることが好ましい。圧力を維持するために、圧力が増大した場合に必要なときに冷凍機から空気を排出させるための圧力開放弁(図示せず)を設けてもよい。
【0026】
温度計118はまた、適切に温度を監視できるように食品114の近傍あるいは冷凍機106および冷凍機206内の他の任意の場所に配置してもよい。例えば、図3に示されるように、温度計118aは冷凍機の環境温度を測定するために、冷凍機106および冷凍機206の内部に設置される。図1は冷凍機106の内部に設置された温度計118aの1つの例を示している。また、図3に示されるように、温度計118bは好ましくは、食品製品の内部の温度を監視するために、食品製品114の内部に接続される。温度計118aおよび温度計118bは、好ましくは、冷凍機の内部と食品内部の温度を監視し制御できるように、制御ユニット104に接続される。図3に示されるように、温度は好ましくはモニタに表示される。
【0027】
本発明の他の実施態様として、温度計は食品製品の表面温度を測定するために配置される。主に冷凍機の内部温度に対応する食品製品の表面温度は、食品製品を本発明に従って冷凍するための追加的な情報を供給するために使用されてもよい。
【0028】
制御ユニット104はドライアイス上の空気の循環速度を制御するために構成される。また、制御ユニット104は、必要に応じて食品114を適正な速度で冷却することを保証するために、可変の冷却源112aおよび112bを含む冷凍機106の内部の温度を制御してもよい。例えば、冷凍する食品の温度が望ましい速度で低下しない場合に、第2の冷凍機106あるいは冷凍機206の温度を適切な速さで低下させるために、可変冷却を始動してもよい。制御ユニット104は、また、食品の外側の領域があまりに急速に冷却されるのを防ぎ、食品が容積全体を通じて適正に冷凍されるようにするために、可変冷却を弱め、あるは、終了させてもよい。例えば、二酸化炭素ガスが、既定時間で(例えば数分)、あるいは環境や食品(表面および/または内部)が選択された温度に到達するまで、ノズル112aを通じて冷凍機106あるいは冷凍機206内に放出されてもよい。
【0029】
本発明の他の実施態様において、冷凍システムは、冷凍する食品の搬入および搬出ユニットとしてコンベヤー機構あるいはその類似の機構を用いて、連続的な大量処理運転をするために構成されてもよい。連続運転冷凍機300の1つの例を図2Aないし図2Bに示す。
【0030】
図2Aは側面図、図2Bは上面図であり、本発明の実施態様における典型的な「トンネル」形の冷凍機300を示す。トンネル型の冷凍機300において、冷凍する食品の連続的な運搬のために、コンベヤーベルト機構130が備えられ、コンベヤーベルト機構130は1つあるいはそれ以上のベルトを有していてもよい。コンベヤーベルト130の便宜として、冷凍機106の内部の温度を維持するため、ならびに、搬入または搬出の際の冷却エネルギーの損失を防ぐために、ロードロック手段132を有していてもよい。例えば、コンベヤーベルト機構は、好ましくは、3つのベルト区間130a、130b、130cを含んでおり、図2Cに図示されているように、1つのベルトが冷凍機106の両サイドに設けられており、1つのベルトが冷凍機106の内側に設けられている。各々のロードロック手段132は、1つは外側の扉(搬入/搬出ゲート)、1つは内側の扉(搬入/搬出ロックゲート)としての2つの扉132aと、搬入/搬出区間あるいはハウジング132bとを有している。扉132aは、バッチが冷凍機106に出入りできるように速やかに開閉してもよく、冷却エネルギーが損失することを防ぐように冷凍機106に構成されてよい。例えば、外側の扉132aは、内側の扉が閉まるまでは、開かなくてもよく、その逆も同様である。
【0031】
図2Bを参照すると、コンベヤーベルトはドライアイス棚108の間を通過してもよく、冷凍機106の残りの構成は既に図1A乃至図1Bにおいて説明した実施態様と同じでよい。本構成では、温度計は冷凍機106の内部に恒常的に配置されてもよく、あるいは冷凍する前に食品内部に挿入され、後に取り出されるワイヤレスセンサを用いてもよい。
【0032】
好ましい実施態様として、寿司のように冷凍される食品製品は、袋のような容器に包装され、脱気した後に密封シールされる。このような包装は風味を食品製品中に閉じ込め、食品の乾燥防止に役立つ。食品の伸縮性の包装や真空包装は、よい結果をもたらし、また好ましい。
【0033】
本発明の作用的な側面を、第2の冷凍機106の内部の環境温度特性および冷凍している間の食品の温度特性についての議論と関連させて議論する。例えば、実験において、任意の量の炊いた米(907.2g、2lbs)を室温(約22℃)に冷やし、安定した条件であることが確認された後に容器に入れた。容器を脱気し、密封した。その後、食品を温度が−60℃から−70℃に維持された冷凍機106の内部に供給した。温度計は、(1)第2の冷凍機106の内部空間の環境温度あるいは参照温度と、(2)食品114の内部の温度と、を測定するために使用した。
【0034】
本実験の結果を図4に示す。曲線Aは、冷凍機106内部温度の冷却伝達率曲線である。曲線Bは冷凍される食品の内部温度を示している。
曲線Aは冷凍機106の測定された内部環境温度を示しており、また冷凍機の冷却能力を示している。熱エネルギーの変換は冷凍機内部の空気を媒体とするので冷凍機の内部温度Aは時間の関数として変化する。換言すれば、環境温度Aは、食品製品上へ空気が通過することによって、環境温度よりも暖かい例えば米群のような食品製品の外部表面からの熱伝達によって生じる、冷凍機内の遷移を示している。この温度の傾きは、冷却源あたりの冷凍機の特性や空気の速度および伝達表面積の大きさ等により、その角度が変化するが、傾きの変化は、米群の熱容量の影響を受ける全体的な傾向を有している解釈できる。
【0035】
冷凍機の冷却制御は、例えば図4に示したこのような曲線から決定することができる。曲線Bが最大氷結晶発生領域に到達したとき、曲線Aの傾きが平坦になり始め、これは冷凍機106の熱伝達エネルギーの欠乏を示す。これを検出したら、冷却制御は伝達エネルギーを増加させるようにする。
【0036】
冷凍作業は、人工的に食品の氷点を通る温度を通過することによる、相転換を探すことにより成し遂げられる。固体物の複合体は多くの異なった氷点を有しており、特に、寿司のように含水物の複合体の食品は、注意して取り扱うべき有意に異なる水分特性を有している。曲線Aは、冷凍過程において制御可能なバッファ領域の曲線であり、冷却熱エネルギー、熱交換の伝達速度等の制御区域であると考えられ、冷却伝達温度制御はこの区域内で適用されるべきである。
【0037】
曲線Bは米群による冷却熱伝達が生じる冷却熱伝導領域であると考えられ、含水性の食品の適正な制御のための分析的な領域であると理解される。すなわち、曲線Bから、より大きな、あるいはより小さなエネルギーが食品の所望の冷却を達成するために必要かという、冷凍機106内の冷却調節方法を決定できる。
【0038】
曲線Bは温度0℃以下から曲線Bが約−10℃に到達するまでゆるやかな角度になっていることが観察される。本観察から、食品の熱伝導率は、米群の表面での溶媒(自由水)の氷の沈積による食品の表面と内部との間での氷の沈積の進行に従って低下すると理解できる。また、各米粒はそれぞれ、米群の表面から内部にかけての熱伝導率の変化にも影響を受け、それゆえ、曲線Bは、複雑な熱流速度の平均の総和として、食品の表面と内部の間の領域の熱交換速度を示していると理解できる。
【0039】
曲線Bはまた、曲線Aと類似した傾向を示している。しかし、曲線Aは、熱が直接環境温度に散逸されることによる比較的高い効率の伝達率を示しているのに対して、曲線Bは、曲線Aからの熱流過程の進行において、低い伝導率の層を中継することにより、曲線からの広い範囲の温度差を示し、曲線Aの急速な下降角度にもかかわらず、特定の食品の温度領域を通る温度遷移の局面が続く。一方、食品の外側から中心側の各々の層は、主に、自由水の状態変化と、成分の凍結が生じる方向に向かって下降する中継とが進行し、最大氷結晶発生領域の温度を通過する。
【0040】
この段階で、曲線Bは急勾配に変化する。内側と外側の温度差は狭くなってゆき、最後には互いに重なり、そして、米群の各層の熱伝導率はほとんど等しくなり、この地点から熱伝達特性に比例して冷凍が深まる。これは、すべての食品はその容積全体が、最大氷結晶発生領域を通過して冷却されたことを示している。
【0041】
図4から、冷凍機106の内部環境温度と、冷凍する食品の表面のおよび内部の温度との関係を、簡単に見積もることができる。さらに、食品の表面と内部の総伝導率も計算できる。従って、本発明は、食品の温度を直接測定する変わりに、測定された内部環境温度から食品の温度を見積もるために構成される。例えば、制御ユニット104は、例えば図4の曲線に基づいて、冷凍機の内部の温度から、食品の表面および内部の温度を見積もるための計算をする手順をプログラムされていてよい。これらの見積もられた温度から、制御ユニット104は可変冷却112、調整ユニット110およびファン116を、適正な速さで冷却するために制御することができる。
【0042】
図4の点線で示した曲線は、二酸化炭素ガスで構成された可変冷却を冷凍機の内部に吹き込んだ時の、温度降下の例を示す。
図5は、本発明の実施態様による食品の冷凍方法の流れ図である。始めに、ステップ5−1において、冷凍する食品は包装される。好ましい実施態様として、食品が室温あるいは約22℃に到達したら、食品は脱気され、真空に袋詰あるいは伸縮包装等が施される。その後、ステップ5−2において、食品は冷凍工程を開始するために冷凍機に配置される。好ましい実施態様として、食品は冷凍機に配置するときは室温の約22℃である。他の実施態様では、食品は調理されたときの温度(すなわち60から80℃)で冷凍機に配置される。寿司の場合、食品は好ましくは米を炊いてから1時間から2時間以内で冷凍される。冷凍する食品は上述したように包装することができ、冷凍工程を開始するために、システム100ないし300の冷凍機の中に配置される。
【0043】
ステップ5−3において、冷凍機106の内部の温度が温度計118を通じて測定される。上述したように、食品の温度(表面および/または内部)は図4の気温の温度勾配を用いて見積もることができる。代替的に、温度計118で食品の温度を直接測定してもよい。
【0044】
食品の温度が加速的エージング温度領域の上限(例えば、寿司の場合は約10℃)に到達したとき、加速的エージング温度領域を通って冷却するための冷却方式が発動される。例えば、制御ユニット104は、効果的な冷却方式を実現するために、調整ユニット110とファン116を制御しする(すなわち、ファンはドライアイス上に空気を吹きつける)。制御ユニット104は、もし冷却があまりに遅いのであれば、可変の冷却ユニット112を通じて可変冷却を開始する。可変冷却注入は、その時、制御ユニット104によって循環制御と連動してもよく、食品の温度は加速的エージング温度領域を通って適切な速さで減少する。好ましくは、食品の温度を、食品の容積全体を食品の細胞を損傷することなく適正に冷凍するために、すばやく減少させる。好ましくは、加速的エージング温度領域(約6℃から約0℃)を1分から10分で通過させ、好ましくは3分から5分で通過させる。
【0045】
ステップ5−4において、食品の表面温度が氷結晶発生領域の上限(例えば、寿司であれば約0℃)に到達したら、必要であれば、食品の熱伝達に応じて可変冷却を再び調整する。もし冷凍機106の内部の温度が、氷結晶発生領域を通って適切な速度で食品を冷却し続けるのに十分であり、また、食品があまりに急速に冷却されることを防止するのに十分であるならば、可変冷却を中断してもよい。可変冷却は食品を適正な速度で冷却するために必要でないかもしれない。もし、食品を冷凍機の中に投入してから約10分から15分以内に食品の温度が約−5℃乃至約−7℃に到達しなかったら、図4の点線曲線で示したように、一時的に温度を降下さるために、可変冷却を始動してもよい。本技術分野における当業者であれば、冷凍機の大きさ、一度に冷凍する食品の量等のような要素に基づいて、必然的に冷却を調整する必要があることが理解できるであろう。
【0046】
食品は0℃から−10℃まで、約10分から約40分間で冷却される。食品は、好ましくは、0℃から−10℃まで約15分から約30分間で冷却される。他の好ましい実施態様では、食品は0℃から−7℃まで、約10分から約40分間で冷却される。
【0047】
次に、食品は、好ましくは、約−10℃から約−30℃まで約30分から約90分以内で冷却される。食品は、より好ましくは、約−10℃から約−30℃まで約40分から約60分以内で冷却される。食品が−30℃に達したときには、ファンはおそらく必要なくなっており、停止させてよい。この温度では、食品中の水分は完全に凍っている。
【0048】
次に、油と混ざった水分のような存在し得る混合水を凍結させるために、食品は約−60℃まで冷却される。好ましくは、食品は約−60℃まで、約5分から約50分の追加時間で冷却される。より好ましくは、食品は約−60℃まで、約10分から約30分の追加時間で冷却される。この時点では、食品は全体が完全に冷凍されている。
【0049】
例えばファンによって冷凍機の中の循環される冷却媒体の速度は、好ましくは、熱伝達率に比例して設定される。冷却媒体の速度が大きくなれば、熱交換率も高くなると考えられる。しかし、冷凍機中の冷却媒体の速度は、循環する空気の渦巻き運動や、流れと目的物との関係における適正な熱交換を考慮して制御される。
【0050】
可変冷却に関しては、液体窒素や液体二酸化炭素が冷却媒体として考えられる。蒸発温度と、蒸発潜熱の観点では、窒素は−196℃/197KJ(−196℃/47Kcal)であり、二酸化炭素は、−78.9℃/574KJ(−78.9℃/137Kcal)である。−60℃の範囲内で、よりおおきな蒸発潜熱を有する冷却媒体が最も好ましい。二酸化炭素は好ましいほうである。
【0051】
本稿で述べる温度および時間は好ましい実施態様に関して説明されている。本技術分野における当業者は、温度や時間は食品の構成や冷凍機の大きさあるいは様式等によって異なることを理解するであろう。
【0052】
本発明の他の側面に関して、冷凍食品を解凍するシステムおよび方法を図6、7Aおよび7Bを参照しながら説明する。寿司のような真空包装された冷凍食品の容器を解凍する場合、溶液またはゲルの容器204が食品の包装の上面に配置される。寿司の場合、容器204は寿司のトッピング側に配置される。好ましくは、容器204は袋のように、食品202とほどよく接触することができるように柔軟である。袋204の中の冷却溶液は、冷凍食品容器202の任意の外形と適合することが好ましい(水、ゲル、ゼリー等)。
【0053】
図6に示すように。食品はスチーマーで従来のように解凍され、熱エネルギーが冷凍食品容器の下部に適用される。寿司の場合、食品202上の冷却溶液204により、米部分はわずかに暖かい状態に解凍される一方で、トッピング(生魚等)を、上部に配置した冷却溶液によって、冷凍状態に維持することができる。このよう、本発明は誰にでも、任意の量で実行できる食品を解凍するためのとても安価の方法を提供する。
【0054】
本発明の他の実施態様を図8A乃至8Cに示す。システム700は温水解凍システムであり、本システムは、トレイ705と水源702とを含む。トレイ705は重力により水が流れるように斜めに配置される。トレイは3つの側部あるいは縁707乃至709を有し、4つめの側部706は水がトレイから排出されるように開放されている。図8Aに示すように、冷凍食品202は、好ましくは、水源702からの水が、食品202の下あるいは食品に沿って流れるようにトレイ中に配置される。
【0055】
図6を参照して説明した方法に類似して、冷却パック204が、好ましくは冷凍食品容器202の上面に配置される。寿司の場合、これは、米側を水で温めている間、トッピングを冷たく保つ。水は食品を所望の速さで解凍するために適当な温度でよく、例えば、約60℃乃至90℃であってもよく、また、60℃乃至80℃が好ましい。水量は、好ましくは、温水が寿司のトッピング側に達しないように制御される。食品は、好ましくは約5分乃至45分で解凍され、より好ましくは約10乃至20分で解凍され、最も好ましくは約10乃至15分で解凍される。
【0056】
システム700によれば、大量の冷凍食品を一度に解凍し得る。
図9は、本発明の他の実施態様による、他の冷凍食品製品の解凍システムを示す。図9は特に、寿司のような食品製品を解凍する媒体903を保持するための装置900を開示する。装置900は媒体903を保持するための、容器またはトレイのような任意の適当な装置であってよい。好ましい実施態様では、装置900は、装置の中を加熱する手段を有している。加熱手段は、電熱線904のような任意の適当な装置内を加熱する手段であってよい。電熱線904は、電気コンセントのような適当な電源にプラグ902を通じて接続することができる。好ましい実施態様では、媒体903は水である。媒体903は任意の適当な熱伝導媒体でもよい。
【0057】
図9に示すように、食品製品202は装置900内に配置され、好ましくは冷却パック204が食品202の上に配置される。さらに水のような媒体903が装置900内に配置され、媒体900は食品製品202を解凍するための所望の温度に加熱される。好ましい実施態様としては、装置900内の媒体903の量は、寿司のような食品のトッピングに到達しないように制御される。また、好ましい実施態様として、温度計901を装置900内の媒体903の温度を監視および制御するために用いてもよい。
【0058】
このように、本発明を最も実際的で好ましい実施態様に関して説明してきた。本発明は、開示された実施態様に限定されるものではなく、それどころか、本発明は、添付された特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲に包含される様々な変形や均等な配置に及ぶことが意図されていることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1A】本発明の実施態様に係る食品を冷凍するシステムのブロック図である。
【図1B】本発明の他の実施態様に係る食品を冷凍するシステムのブロック図である。
【図2A】本発明の他の実施態様に係るトンネル型の冷凍機の側面図である。
【図2B】本発明の他の実施態様に係るトンネル型の冷凍機の上面図である。
【図2C】図2Aおよび図2Bに示す実施態様に係るトンネル型の冷凍機の部分断面側面図である。
【図3】冷凍機内部のいくつかの温度計を示すブロック図である。
【図4】食品を冷凍するあるいは解凍するための温度、時間曲線を表すグラフである。
【図5】本発明の実施態様に係る食品の冷凍方法の流れ図である。
【図6】本発明の実施態様に係る食品を解凍するためのシステムの線図である。
【図7A】図6のシステムに関する食品を解凍するシステムに用いられる容器の図である。
【図7B】図6のシステムに関する食品を解凍するシステムに用いられる容器の図である。
【図8A】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図8B】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図8C】本発明の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【図9】本発明の他の実施態様に係る冷凍食品の大きな容量の容器を解凍するシステムの図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
後に解凍して用いられる食品を冷凍する方法であって、前記方法は、
(1)食品製品の実質的に容積全体を、約10℃乃至0℃まで約1分乃至10分で冷却する工程と、
(2)食品製品の実質的に容積全体を、約0℃乃至−10℃まで約10分乃至40分で冷却する工程と、
を有することを特徴とする食品の冷凍方法。
【請求項2】
前記食品製品は、約6℃乃至0℃まで約1分乃至10分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項3】
前記食品製品は、約0℃乃至−7℃まで約10分乃至40分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項4】
前記食品製品は、約10℃乃至0℃まで約3分乃至5分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項5】
前記食品製品は、約0℃乃至−10℃まで約15分乃至30分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項6】
前記食品製品は、約0℃乃至−7℃まで約15分乃至30分で冷却されることを特徴とする請求項3に記載の食品の冷凍方法。
【請求項7】
前記食品製品は、約6℃乃至0℃まで約3分乃至5分で冷却されることを特徴とする請求項2に記載の食品の冷凍方法。
【請求項8】
前記冷却工程(2)は、実質的に一定の速さで実施されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷却方法。
【請求項9】
前記食品製品は寿司であることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項10】
さらに、冷凍するための容器に食品製品を包装する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項11】
前記食品を包装する工程は、前記食品製品を真空に袋詰めする工程を有することを特徴とする、請求項4に記載の食品の冷凍方法。
【請求項12】
前記食品の冷却工程(2)は、
(a)食品を包装した後に、約−40℃乃至−70℃の環境温度と、可変冷却特性とをもつ冷凍機内に配置する工程と、
(b)食品製品の実質的に容積全体が約10℃から約−10℃まで約40分以内で冷却されることを保証するために、前記可変冷却特性を調整する工程と、
(c)前記食品製品の温度が約−10℃以下の設定温度に到達した後に、前記食品製品を前記冷凍機から取り出す工程と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項13】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、前記冷凍機内の空気の循環を制御する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項14】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、前記冷凍機内に向けて液体二酸化炭素を供給する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項15】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、冷凍機内のドライアイスと、冷凍機内を循環する空気との入射角度を調整する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項16】
前記液体二酸化炭素の供給は、前記食品製品の温度が約−5℃乃至−7℃に到達したときに終了することを特徴とする請求項14に記載した食品の冷凍方法。
【請求項17】
食品製品を冷凍する方法であって、前記方法は、
(1)前記食品製品の温度が第1の設定温度に到達した後に、冷凍する前記食品製品を包装する工程と、
(2)前記食品製品の温度が第2の設定温度に到達するまで、前記食品製品を冷却する工程と、
(3)前記食品製品の温度が、第1の設定時間内で、前記第2の設定温度から第3の設定温度になるように、前記食品製品を冷却する工程と、
を有することを特徴とする食品製品の冷凍方法。
【請求項18】
前記第2の設定温度と前記第3の設定温度とは、
前記食品製品の加速的なエージングおよび最大氷結晶発生の少なくとも一方を生ずる温度範囲を定めるために選択されることを特徴とする請求項17に記載した食品製品の冷凍方法。
【請求項19】
前記第1の設定時間は、前記冷却工程(3)の期間内において、前記食品のエージングおよび氷結晶発生の少なくとも一方を最小化するために選択されることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項20】
請求項17に記載した食品製品の冷凍方法において、
第4の設定温度が、前記第2の設定温度と前記第3の設定温度との間から選択され、
前記第2の設定温度と前記第4の設定温度とが、前記食品製品の加速的なエージングを生ずる温度範囲を定め、
前記第3の設定温度と前記第4の設定温度とが、前記食品製品の最大氷結晶発生を生ずる温度範囲を定め、
前記第1の設定時間は、第2の設定時間と第3の設定時間とに分割され、
前記第2の設定時間は、前記食品製品の温度が、前記食品製品の加速的なエージングを生ずる温度範囲内にある総時間に対応し、
前記第3の設定時間は、前記食品製品の温度が、前記食品製品の最大氷結晶発生を生ずる温度範囲内にある総時間に対応し、
前記第2の設定時間および前記第3の設定時間は、冷却工程(3)における食品製品のエージングおよび氷結晶発生のそれぞれを最小化するように選択される、
ことを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項21】
前記第1の設定温度は約15℃乃至40℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項22】
前記第2の設定温度が約10℃乃至0℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項23】
前記第3の設定温度が約0℃乃至−10℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項24】
前記第1の設定時間が約10分乃至40分であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項25】
前記第2の設定温度が約6℃乃至0℃であることを特徴とする請求項22に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項26】
前記第3の設定温度が約0℃乃至−7℃であることを特徴とする請求項23に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項27】
前記第1の設定時間が約15分乃至30分であることを特徴とする請求項24に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項28】
前記第2の設定温度に約1分乃至10分で到達することを特徴とすることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項29】
前記第2の設定温度に約3分乃至5分で到達することを特徴とすることを特徴とする請求項28に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項30】
食品を冷凍するシステムであって、前記システムは、
第1の冷却ユニットと、追加的な冷却エネルギーを供給する調節可能な冷却ユニットとを含む第1の冷凍機を有し、前記第1の冷凍機は第1の温度に設定された内部の温度を維持し、
前記システムはさらに、
前記第1の冷却ユニットおよび前記調節可能な冷却ユニットと接続される、前記調節可能な冷却ユニットの冷却エネルギーを調節するように構成される制御ユニットを有することを特徴とする食品を冷凍するシステム。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記第1の冷凍機内に配置された食品の実質的に容積全体を約10℃から約−10℃まで約40分で冷却するために、前記調節可能な冷却ユニットを制御するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項32】
前記制御ユニットは、前記食品製品を実質的に一定の速さで冷却するために前記調節可能な冷却ユニットを調節するように構成されることを特徴とする請求項31記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項33】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約10℃から約0℃まで約1分乃至10分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項34】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約0℃から約−10℃まで約10分乃至40分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項35】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約0℃から約−6℃まで約15分乃至30分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項36】
前記食品製品は、ロール状に真空包装された寿司であることを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項37】
前記調節可能な冷却ユニットは、前記第2の冷凍機内の空気の循環を制御するためのファンを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項38】
前記第1の冷却ユニットは少なくとも1つのドライアイスブロックを含むことを特徴とする請求項15に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項39】
さらに、前記第1の冷凍機内に配置される、前記制御ユニットと通信する少なくとも1つの温度計を有することを特徴とする請求項15に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項40】
前記少なくとも1つの温度計は前記第1の冷凍機内に配置された冷凍する食品の表面温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記表面温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項41】
前記少なくとも1つの温度計は、前記第1の冷凍機の環境温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記環境温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項42】
前記少なくとも1つの温度計は、冷凍する食品の内部の温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記内部温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項43】
前記調節可能な冷却ユニットは、少なくとも1つの液体二酸化炭素放出ユニットを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項44】
前記調節可能な冷却ユニットは、少なくとも1つの液体窒素放出ユニットを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項45】
さらに、冷凍する食品を搬入および搬出するときの冷却エネルギーの損失を防ぐための、ロードロック機構を有することを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項46】
さらに、前記第1の冷凍機に内包される第2の冷凍機を有し、冷凍する食品を搬入および搬出するときの冷却エネルギーの損失を防ぐために、前記第1の冷凍機において、前記第2の冷凍機の内部の温度が維持されることを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項47】
さらに、冷凍する食品を前記冷凍機に連続的に搬入および搬出するためのコンベヤー構造を有することを特徴とする請求項45に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項48】
冷凍食品の解凍方法であって、前記解凍方法は、
前記冷凍食品の片側に冷却源を配置する工程と、
前記食品が所望の温度に解凍されるまで、前記冷凍食品の前記冷却源を配置したのと反対側に熱源を供給する工程と、を有することを特徴とする冷凍食品の解凍方法。
【請求項49】
前記食品は寿司であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項50】
前記冷却源は寿司のトッピング側に配置され、前記熱源は前記寿司の米が設定温度に加熱されるまで、前記寿司の下側に供給されることを特徴とする請求項49に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項51】
前記冷却源は水を内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項52】
前記冷却源はゲルを内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項53】
前記熱源はスチームであることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項54】
前記熱源は温水であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項55】
冷凍食品の解凍方法であって、前記解凍方法は、
冷凍食品の複数の容器をトレイに配置する工程と、
冷却源を各々の前記冷凍食品の上側に配置する工程と、
冷凍食品の前記複数の容器が所望の温度に解凍されるまで、前記トレイに温水の熱源を供給する工程と、
を有することを特徴とする冷凍食品の解凍方法。
【請求項56】
前記冷凍食品は、3つの側壁と4つめの端部を有し、且つ、前記4つめの端部は側壁を有さず水源の排水路を供給するトレイに配置されることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項57】
前記食品は寿司であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項58】
前記冷却源は前記寿司のトッピング側に配置され、前記寿司の米が設定温度に加熱されるまで、前記水源が前記寿司の下側を解凍することを特徴とする請求項57に記載した冷凍食品の解凍方法。
【請求項59】
前記冷却源は水を内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項60】
前記冷却源はゲルを内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項61】
前記トレイの前記水源からの水位は、冷凍食品の前記複数の容器の各々の頂部よりも低い水位に維持されることを特徴とする請求項58に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項62】
前記トレイの前記水源からの水位は、前記寿司のトッピング側に接触しない水位に維持されることを特徴とする請求項61に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項63】
前記冷凍食品は、4つの側壁を有するトレイに配置され、前記水は前記4つの側壁内に保持されることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項1】
後に解凍して用いられる食品を冷凍する方法であって、前記方法は、
(1)食品製品の実質的に容積全体を、約10℃乃至0℃まで約1分乃至10分で冷却する工程と、
(2)食品製品の実質的に容積全体を、約0℃乃至−10℃まで約10分乃至40分で冷却する工程と、
を有することを特徴とする食品の冷凍方法。
【請求項2】
前記食品製品は、約6℃乃至0℃まで約1分乃至10分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項3】
前記食品製品は、約0℃乃至−7℃まで約10分乃至40分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項4】
前記食品製品は、約10℃乃至0℃まで約3分乃至5分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項5】
前記食品製品は、約0℃乃至−10℃まで約15分乃至30分で冷却されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項6】
前記食品製品は、約0℃乃至−7℃まで約15分乃至30分で冷却されることを特徴とする請求項3に記載の食品の冷凍方法。
【請求項7】
前記食品製品は、約6℃乃至0℃まで約3分乃至5分で冷却されることを特徴とする請求項2に記載の食品の冷凍方法。
【請求項8】
前記冷却工程(2)は、実質的に一定の速さで実施されることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷却方法。
【請求項9】
前記食品製品は寿司であることを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項10】
さらに、冷凍するための容器に食品製品を包装する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項11】
前記食品を包装する工程は、前記食品製品を真空に袋詰めする工程を有することを特徴とする、請求項4に記載の食品の冷凍方法。
【請求項12】
前記食品の冷却工程(2)は、
(a)食品を包装した後に、約−40℃乃至−70℃の環境温度と、可変冷却特性とをもつ冷凍機内に配置する工程と、
(b)食品製品の実質的に容積全体が約10℃から約−10℃まで約40分以内で冷却されることを保証するために、前記可変冷却特性を調整する工程と、
(c)前記食品製品の温度が約−10℃以下の設定温度に到達した後に、前記食品製品を前記冷凍機から取り出す工程と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の食品の冷凍方法。
【請求項13】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、前記冷凍機内の空気の循環を制御する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項14】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、前記冷凍機内に向けて液体二酸化炭素を供給する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項15】
前記可変冷却特性を調整する工程(b)は、冷凍機内のドライアイスと、冷凍機内を循環する空気との入射角度を調整する工程を含むことを特徴とする請求項12に記載の食品の冷凍方法。
【請求項16】
前記液体二酸化炭素の供給は、前記食品製品の温度が約−5℃乃至−7℃に到達したときに終了することを特徴とする請求項14に記載した食品の冷凍方法。
【請求項17】
食品製品を冷凍する方法であって、前記方法は、
(1)前記食品製品の温度が第1の設定温度に到達した後に、冷凍する前記食品製品を包装する工程と、
(2)前記食品製品の温度が第2の設定温度に到達するまで、前記食品製品を冷却する工程と、
(3)前記食品製品の温度が、第1の設定時間内で、前記第2の設定温度から第3の設定温度になるように、前記食品製品を冷却する工程と、
を有することを特徴とする食品製品の冷凍方法。
【請求項18】
前記第2の設定温度と前記第3の設定温度とは、
前記食品製品の加速的なエージングおよび最大氷結晶発生の少なくとも一方を生ずる温度範囲を定めるために選択されることを特徴とする請求項17に記載した食品製品の冷凍方法。
【請求項19】
前記第1の設定時間は、前記冷却工程(3)の期間内において、前記食品のエージングおよび氷結晶発生の少なくとも一方を最小化するために選択されることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項20】
請求項17に記載した食品製品の冷凍方法において、
第4の設定温度が、前記第2の設定温度と前記第3の設定温度との間から選択され、
前記第2の設定温度と前記第4の設定温度とが、前記食品製品の加速的なエージングを生ずる温度範囲を定め、
前記第3の設定温度と前記第4の設定温度とが、前記食品製品の最大氷結晶発生を生ずる温度範囲を定め、
前記第1の設定時間は、第2の設定時間と第3の設定時間とに分割され、
前記第2の設定時間は、前記食品製品の温度が、前記食品製品の加速的なエージングを生ずる温度範囲内にある総時間に対応し、
前記第3の設定時間は、前記食品製品の温度が、前記食品製品の最大氷結晶発生を生ずる温度範囲内にある総時間に対応し、
前記第2の設定時間および前記第3の設定時間は、冷却工程(3)における食品製品のエージングおよび氷結晶発生のそれぞれを最小化するように選択される、
ことを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項21】
前記第1の設定温度は約15℃乃至40℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項22】
前記第2の設定温度が約10℃乃至0℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項23】
前記第3の設定温度が約0℃乃至−10℃であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項24】
前記第1の設定時間が約10分乃至40分であることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項25】
前記第2の設定温度が約6℃乃至0℃であることを特徴とする請求項22に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項26】
前記第3の設定温度が約0℃乃至−7℃であることを特徴とする請求項23に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項27】
前記第1の設定時間が約15分乃至30分であることを特徴とする請求項24に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項28】
前記第2の設定温度に約1分乃至10分で到達することを特徴とすることを特徴とする請求項17に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項29】
前記第2の設定温度に約3分乃至5分で到達することを特徴とすることを特徴とする請求項28に記載の食品製品の冷凍方法。
【請求項30】
食品を冷凍するシステムであって、前記システムは、
第1の冷却ユニットと、追加的な冷却エネルギーを供給する調節可能な冷却ユニットとを含む第1の冷凍機を有し、前記第1の冷凍機は第1の温度に設定された内部の温度を維持し、
前記システムはさらに、
前記第1の冷却ユニットおよび前記調節可能な冷却ユニットと接続される、前記調節可能な冷却ユニットの冷却エネルギーを調節するように構成される制御ユニットを有することを特徴とする食品を冷凍するシステム。
【請求項31】
前記制御ユニットは、前記第1の冷凍機内に配置された食品の実質的に容積全体を約10℃から約−10℃まで約40分で冷却するために、前記調節可能な冷却ユニットを制御するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項32】
前記制御ユニットは、前記食品製品を実質的に一定の速さで冷却するために前記調節可能な冷却ユニットを調節するように構成されることを特徴とする請求項31記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項33】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約10℃から約0℃まで約1分乃至10分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項34】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約0℃から約−10℃まで約10分乃至40分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項35】
前記制御ユニットは、食品製品の実質的に容積全体を約0℃から約−6℃まで約15分乃至30分で冷却するために、前記第1の冷却ユニットと前記調節可能な冷却ユニットとを調節するように構成されることを特徴とする請求項30に記載の食品を冷凍するシステム。
【請求項36】
前記食品製品は、ロール状に真空包装された寿司であることを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項37】
前記調節可能な冷却ユニットは、前記第2の冷凍機内の空気の循環を制御するためのファンを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項38】
前記第1の冷却ユニットは少なくとも1つのドライアイスブロックを含むことを特徴とする請求項15に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項39】
さらに、前記第1の冷凍機内に配置される、前記制御ユニットと通信する少なくとも1つの温度計を有することを特徴とする請求項15に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項40】
前記少なくとも1つの温度計は前記第1の冷凍機内に配置された冷凍する食品の表面温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記表面温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項41】
前記少なくとも1つの温度計は、前記第1の冷凍機の環境温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記環境温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項42】
前記少なくとも1つの温度計は、冷凍する食品の内部の温度を測定し、前記制御ユニットは前記可変冷却を前記内部温度に応じて調節するように構成されることを特徴とする請求項39に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項43】
前記調節可能な冷却ユニットは、少なくとも1つの液体二酸化炭素放出ユニットを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項44】
前記調節可能な冷却ユニットは、少なくとも1つの液体窒素放出ユニットを含むことを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項45】
さらに、冷凍する食品を搬入および搬出するときの冷却エネルギーの損失を防ぐための、ロードロック機構を有することを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項46】
さらに、前記第1の冷凍機に内包される第2の冷凍機を有し、冷凍する食品を搬入および搬出するときの冷却エネルギーの損失を防ぐために、前記第1の冷凍機において、前記第2の冷凍機の内部の温度が維持されることを特徴とする請求項30に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項47】
さらに、冷凍する食品を前記冷凍機に連続的に搬入および搬出するためのコンベヤー構造を有することを特徴とする請求項45に記載の食品製品の冷凍システム。
【請求項48】
冷凍食品の解凍方法であって、前記解凍方法は、
前記冷凍食品の片側に冷却源を配置する工程と、
前記食品が所望の温度に解凍されるまで、前記冷凍食品の前記冷却源を配置したのと反対側に熱源を供給する工程と、を有することを特徴とする冷凍食品の解凍方法。
【請求項49】
前記食品は寿司であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項50】
前記冷却源は寿司のトッピング側に配置され、前記熱源は前記寿司の米が設定温度に加熱されるまで、前記寿司の下側に供給されることを特徴とする請求項49に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項51】
前記冷却源は水を内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項52】
前記冷却源はゲルを内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項53】
前記熱源はスチームであることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項54】
前記熱源は温水であることを特徴とする請求項48に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項55】
冷凍食品の解凍方法であって、前記解凍方法は、
冷凍食品の複数の容器をトレイに配置する工程と、
冷却源を各々の前記冷凍食品の上側に配置する工程と、
冷凍食品の前記複数の容器が所望の温度に解凍されるまで、前記トレイに温水の熱源を供給する工程と、
を有することを特徴とする冷凍食品の解凍方法。
【請求項56】
前記冷凍食品は、3つの側壁と4つめの端部を有し、且つ、前記4つめの端部は側壁を有さず水源の排水路を供給するトレイに配置されることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項57】
前記食品は寿司であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項58】
前記冷却源は前記寿司のトッピング側に配置され、前記寿司の米が設定温度に加熱されるまで、前記水源が前記寿司の下側を解凍することを特徴とする請求項57に記載した冷凍食品の解凍方法。
【請求項59】
前記冷却源は水を内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項60】
前記冷却源はゲルを内包する柔軟性の包装であることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項61】
前記トレイの前記水源からの水位は、冷凍食品の前記複数の容器の各々の頂部よりも低い水位に維持されることを特徴とする請求項58に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項62】
前記トレイの前記水源からの水位は、前記寿司のトッピング側に接触しない水位に維持されることを特徴とする請求項61に記載の冷凍食品の解凍方法。
【請求項63】
前記冷凍食品は、4つの側壁を有するトレイに配置され、前記水は前記4つの側壁内に保持されることを特徴とする請求項55に記載の冷凍食品の解凍方法。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【公表番号】特表2007−515963(P2007−515963A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547295(P2006−547295)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/043065
【国際公開番号】WO2005/063029
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(506213658)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2004/043065
【国際公開番号】WO2005/063029
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(506213658)
【Fターム(参考)】
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