説明

食品組成物

【課題】加齢に伴う、特に更年期における各種皮膚症状を改善、予防する効果に優れた食品組成物、並びに該食品組成物の製造のための有効な手段を提供する。
【解決手段】ディオスコリア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)をはじめとするヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を配合することを特徴とする食品組成物、並びに更年期の皮膚改善用食品組成物を製造するための、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、肌悩み、特に更年期における各種皮膚症状を改善する美容効果に優れた食品組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトをはじめとするすべての生物の臓器は、誕生して成長した後、加齢と伴に徐々に衰え、やがて機能停止し、死に至る。その機能が徐々に衰えて行く状態を老化と呼んでいる。皮膚は、生体内部の環境を維持する重要な機能を担っている、広い意味で一つの臓器と呼べる器官である。臓器としての皮膚は、周りの環境から直接影響を受ける最前線であり、その全てが機能停止に至ることはあまりないが、シワ、シミ、くすみ、タルミ等の老化徴候が顕在化しやすい臓器であり、日光に曝露される露光部位ではそれが特に顕著である。
【0003】
女性の身体は、性成熟以降、性周期と呼ばれる周期的な性ホルモンバランスの変化を繰り返すようになる。そして、個人差があるものの30歳代後半から50歳代にかけて、卵巣機能の低下を経て機能停止が起こり閉経を迎える。この卵巣機能の低下から機能を失うまでの時期を更年期と呼び、体内環境の劇的な変化に伴って、のぼせや不定愁訴等に悩まされる人が多い。また、皮膚も卵巣由来の性ホルモンの影響を受けていることから、更年期および更年期以降に表皮層が薄くなることで、シワの形成が増加する。また皮膚の乾燥、紅斑、皮むけ、痒み等の肌状態の不調を訴える人も多くなる。
【0004】
更年期特有の変調に対して、米国を中心に性ステロイドホルモン剤の投与が行われている。この方法は、過度な更年期症状を軽減するためには効果的であるが、一方で、乳ガンなどの性ステロイドホルモンにより誘発される疾病を発症させるリスクが増加することも知られている(非特許文献1)。現在では、性ステロイドホルモン剤の投与は、安全性の面から我国は勿論のこと米国でも敬遠されつつある。また、ステロイドホルモンの前駆体は、性ステロイドホルモンに変換され(非特許文献2)、その前駆体の塗布で、皮膚老化兆候および乾燥を改善したとの報告(特許文献1)があり、また経口摂取により皮膚外観変化の軽減もしくは予防(特許文献2)や皮膚水分量改善(特許文献3)が報告されている。しかしながら、性ステロイドホルモンの前駆体の摂取も性ステロイドホルモンに変換されることから安全性の面から問題がある。
【0005】
我国の女性は、更年期の諸症状が欧米女性と比較して軽く、その要因が女性ホルモン様作用を有する大豆イソフラボンを多く摂取しているためとの報告もある(非特許文献3)。しかしながら、女性ホルモン様作用を有することは乳ガンリスクを増加させることにもなり、大豆イソフラボンが乳ガンリスクを高めたとの報告もなされている(非特許文献4)。一方、更年期に係る皮膚症状の改善に対しては、大豆イソフラボンの摂取ではその改善効果は不充分であるといわれている。以上のように、更年期の諸症状、特に皮膚症状に対する安全性の高い有効薬剤で満足に足りる物質は無い状態にある。
【0006】
経口投与での加齢に伴うメラニン色素の過剰産生による色素沈着を改善する物質として、ヤマノイモ科植物であるディオスコレア・コンポジータ(Dioscorea Composita)やディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)の根茎部の抽出物が提案されている(特許文献4)。しかしながら、更年期や更年期以降における各種の皮膚症状に対して、これらヤマノイモ科の植物の根茎部の抽出物が有効であるかどうかについては不明である。
【0007】
【特許文献1】特開2003−26697号公報
【特許文献2】特表2003−519648号公報
【特許文献3】特表2003−520238号公報
【特許文献4】特開2004−67663号公報
【非特許文献1】"Estrogen plus Progestin Effects on Breast Cancer and Mammograms."、[online]、June 2003、The Women's Health Initiative、[平成17年11月30日検索]、インターネット<URL:http://www.whi.org/findings/ht/eplusp_bc.php>
【非特許文献2】Arlt W, "Dehydroepiandrosterone and ageing", Best Pract Res Clin Endocrinol Metab, 2004 Sep, 18(3), p.363-380.
【非特許文献3】Wu AH and Pike MC, "Dietary soy protein and hormonal status in females", Am J Clin Nutr, 1995 Jul, 62(1), p.151-153.
【非特許文献4】McMichael-Phillips DF et al, "Effects of soy-protein supplementation on epithelial proliferation in the histologically normal human breast", Am J Clin Nutr, 1998 Dec, 68(6 Suppl), p.1431S-1435S.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
斯かる状況下、本発明の目的は、加齢に伴い発生する美容上好ましくない状態の改善又は防止、特に更年期及び更年期以降に起こる皮膚の変化を改善又は防止することの出来る、安全性の高い経口にて摂取する食品組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記事情に鑑み、鋭意研究した結果、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を組み合わせた食品組成物が、加齢に伴う美容上好ましくない各種の肌の不調、特に更年期おける皮膚症状、シワ、シミ、くすみ、タルミ、乾燥、紅斑、皮むけ、痒み等の改善に優れた効果を発揮することを見い出し、本発明を完成させた。
【0010】
即ち、本発明は、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を含有することを特徴とする食品組成物にあり、第2の本発明は、更年期の皮膚症状の改善を目的とする皮膚改善用食品組成物であることを特徴とする前記の食品組成物にある。さらに第3の本発明は、ヤマノイモ科植物が、ディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)であることを特徴とする前記の食品組成物にある。
【0011】
第4の本発明は、更年期の皮膚改善用食品組成物を製造するための、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸の使用にあり、さらに第5の本発明は、ヤマノイモ科植物が、ディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)であることを特徴とする前記の使用にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明の食品組成物は、加齢に伴い発生する美容上好ましくない状態の改善又は防止、特に更年期及び更年期以降に起こる皮膚の変化を改善又は防止する効果を有し、安全性も高い。また、本発明は、更年期における皮膚症状の改善効果に優れた食品組成物の製造のための、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸の新規な適用方法を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明に用いるヤマノイモ科の植物は、ヤマノイモ(Dioscoreaceae)科植物であり、ヤマノイモ(Dioscorea)属植物等があり、蔓性多年草で根茎部を食用とするもので、我国では自然薯などが知られている一般的な植物である。ヤマノイモ科植物としては、例え
ばディオスコレア・コンポジータ(Dioscorea Composita)やディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)が挙げられる。ディオスコレア・コンポジータの根茎部には、美白活性物質としてハイドロカルコン誘導体などが存在することが知られ、化粧料としても応用されている(特開平9−221439号公報)。またディオスコレア・ヴィローサも、チロシナーゼ活性阻害効果を有することから、加齢に伴う色素沈着を経口摂取によって改善する色素沈着改善剤として応用されている(特開2004−67663号公報)。
【0014】
特に、ディオスコレア・ヴィローサの根茎部は、安価に入手が可能であり、本願の皮膚症状の改善又は防止する効果にも特に優れているので、本発明におけるヤマノイモ科植物として、好ましく用いられる。
【0015】
本発明で使用されるヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物及び抽出物は、以下のようにして調製することができる。粉砕物は、根茎部を乾燥後、粉砕することで得られる。粉砕手段は、カッターやミル等の公知の手段を用いることができ、特に限定はない。抽出物は、根茎部から通常の抽出法により抽出することにより得ることができる。根茎部は生植物であっても乾燥物であってもどちらでも良い、通常は根茎部を適当な大きさに細断又は粉砕を行ってから抽出を行う。抽出に用いる抽出溶媒としては、水やエタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類およびベンゼン等の芳香族類化合物から選ばれる溶媒又は2種以上の混合溶媒が使用される。
【0016】
抽出方法は、特に限定されず、一般的には常温抽出或いは加熱抽出が用いられ、適宜撹拌操作を行ってもよく、ソックスレー抽出等も用いることが可能である。更に、二酸化炭素による超臨界抽出法による抽出も適用可能である。得られた抽出物は、必要に応じて、適宜希釈、濃縮等の操作を行っても良く、また公知の方法により乾燥処理し、乾固物或いは乾燥粉末等として使用することもできる。
【0017】
本発明に用いるローヤルゼリーは、メスのミツバチが分泌するゼリー状物質であり、女王蜂が主な餌として食していることが知られている。ミツバチの女王蜂は年間数十万個の卵を産卵し、かつ働き蜂の十倍近くも長生きする。このことからローヤルゼリーは不老長寿の薬といわれ、強精、強壮、老化防止、若返りの効果がある健康食品として親しまれている。ローヤルゼリーには、花粉に多く含まれているタンパク質やビタミン、ミネラルがバランスよく含まれている。本発明に用いられるローヤルゼリーに関しては特に限定はなく、一般に流通しているものを使用することができる。
【0018】
本発明に用いるアスコルビン酸は、ビタミンCとして一般に良く知られている物質であり、外用塗布での美白作用や内用による様々な効果が知られており、また食品中に酸化防止剤として添加されることもある。本発明ではアスコルビン酸の他に、食品として許容可能なアスコルビン酸塩も使用することが可能である。
【0019】
本発明の食品組成物は、上記したヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を必須の成分として配合することによって調製される。食品組成物としては、経口摂取するものであれば具体的な製品・用途、性状等、特に限定されずに用いることができ、液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばアルコール飲料、炭酸飲料、果汁入り飲料、コーヒー飲料、茶系飲料、フルーツシロップ等の清涼飲料、スープ、ドレッシング、ゼリー、プリン、ヨーグルト等の乳酸菌飲料および食品、乳飲料および食品、ふりかけ、粉末スープやケーキミックス等の粉末製品、飴、ガムやアイスクリームなどの冷菓などに添加したり、適宜にデキストリン等の賦型剤、香料、色素等とともに丸剤、顆粒、錠剤、またはゼラチン等で被覆してカプセルに成形した健康食品や栄
養補助食品等に加工することができる。
【0020】
本発明の食品組成物におけるヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物の配合量は、粉砕物の場合、食品組成物に対して、乾燥質量換算で、0.1〜50質量%が好ましい。一方、抽出物の場合、使用する抽出溶媒や抽出方法により異なるので一概には言えないが、一般的には食品組成物に対して、乾燥残分換算で、0.01〜30質量%が好ましい。
【0021】
また、本発明の食品組成物における、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸の配合量は、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物を用いる場合は、根茎部の粉砕物1(乾燥質量換算)に対し、ローヤルゼリーが0.03〜5質量%、アスコルビン酸が0.03〜10が好ましい。また、ヤマノイモ科植物の根茎部の抽出物を用いる場合は、抽出物1(乾燥残分換算)に対し、ローヤルゼリーが0.1〜15質量%、アスコルビン酸が0.1〜30質量%が好ましい。
【実施例】
【0022】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳説する。実施例では、ディオスコレア・ヴィローサの根茎部の抽出物として、ディオスコレア・ヴィローサの根茎部の乾燥品の、80%エタノール水溶液による抽出物を、スプレー乾燥処理して得られた乾燥粉末(以下「ヴィローサ抽出乾燥粉末」と称す。)を用いた。また、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸は市販のものを購入して用いた。尚、実施例中の%は全て質量%である。
【0023】
実施例1(ヒト連用試験1)
次の処方に従い、各成分を均一になるように混合した後、300mgずつ打形して得られた錠剤を実施例1として、ヒト連用試験を行った。尚、処方からヴィローサ抽出乾燥粉末、ローヤルゼリー、アスコルビン酸を除き、代わりに結晶セルロースを配合したものを比較例1、同じくローヤルゼリーとアスコルビン酸を除き、代わりに結晶セルロースを配合したものを比較例2とした。
【0024】
(組成)
成 分 名 配合量(%)
1.ヴィローサ抽出乾燥粉末 30.0
2.ローヤルゼリー 10.0
3.アスコルビン酸 10.0
4.ショ糖脂肪酸エステル 5.0
5.結晶セルロース 20.0
6.乳糖 25.0
【0025】
ヒト連用試験は、40〜60歳代の被験者15名を5名ずつ3群に分け、上記の実施例1、比較例1又は比較例2の錠剤を服用してもらい実施した。即ち、各被験者に1回3粒(900mg)の錠剤を朝晩2回、2週間連続で服用してもらい、肌状態に関するアンケート調査を行った。アンケート調査は、肌状態に関する"シワ"、"シミ"、"たるみ"、"かたさ"、"はり"という各評価項目に対し、連用前と比較して使用後において改善したか、それとも変わらなかったか(不変)について回答してもらう形式で行った。
【0026】
結果を表1に示す。結果は各評価項目において"改善"又は"不変"と回答した人数で示した。
【0027】
(表1)
―――――――――――――――――――――――――
実施例1 比較例1 比較例2
評価項目 ――――― ――――― ―――――
改善 不変 改善 不変 改善 不変
―――――――――――――――――――――――――
肌のシワ 3 2 0 5 2 3
肌のシミ 4 1 0 5 2 3
肌のたるみ 4 1 1 4 3 2
肌のかたさ 3 2 0 5 1 4
肌のはり 4 1 1 4 3 2
―――――――――――――――――――――――――
【0028】
以上の結果から、本発明のヴィローサ抽出乾燥粉末、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を配合した錠剤は、明らかな改善効果を示すのに対し、比較例1のディオスコリア・ヴィローサ、ローヤルゼリー、アスコルビン酸を除いた場合ではほとんど効果が認められなかった。また、比較例2のヴィローサ抽出乾燥粉末だけでは弱い効果しか認められなかった。
【0029】
以上の結果から、本発明に係る、ディオスコリア・ヴィローサの根茎部の抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を配合した食品組成物は、経口摂取による、シワ、シミ、たるみ、かたさ、はり等の肌状態を改善する相乗的に優れた効果を有することが分かった。
【0030】
実施例2(ヒト連用試験2)
次の処方に従い、各成分を均一になるように混合した後、300mgずつ打形して製造した錠剤を実施例2として、下記試験方法に従って、ヒト連用試験を行った。
【0031】
(組成)
成 分 名 配合量(%)
1.ヴィローサ抽出乾燥粉末 10.0
2.ローヤルゼリー 8.75
3.アスコルビン酸 27.51
4.ショ糖脂肪酸エステル 5.0
5.還元麦芽糖 48.74
【0032】
ヒト連用試験は、更年期年齢になって肌トラブルを自覚する女性16名(年齢45〜58歳)を被験者とし、実施例2の錠剤を、1ヶ月間、1日朝晩2回、1回4錠を毎日服用してもらい実施した。
【0033】
下腿側面部及び上腕背面部の皮膚の"経皮水分蒸散量"、"紅斑"、"皮むけ"、"かゆみ"について、1ヶ月用前及び1ヶ月連用後に評価し、比較した。なお、"経皮水分蒸散量"はEvaporimeterにより測定した。"紅斑"と"皮むけ"については皮膚科専門医の診断により客観評価した。"かゆみ"については自己記入式調査票により主観評価した。"紅斑"、"皮むけ"、"かゆみ"の評価は、0(なし)〜9(重度)の10段階によるスコア値によって評価した。
【0034】
(結果)
下腿側面部及び上腕背面部の経皮水分蒸散量を測定した結果(被験者16名の平均値及び標準偏差)を図1に示す。下腿側面及び上腕背面のいずれにおいても、連用前と比較して有意に経皮水分蒸散量が減少し、皮膚環境の改善効果が認められた。
【0035】
下腿側面部及び上腕背面部の紅斑、皮むけ、かゆみについて評価した結果を表2、表3に示す。表から明らかなように、下腿側面、上腕背面のいずれにおいても、紅斑、皮むけ、かゆみの全ての評価項目において、本願食品組成物の1ヶ月連用後により、これら皮膚症状の有意な改善効果が認められた。
【0036】
(表2)

【0037】
(表3)

【0038】
実施例3〜5
本発明を粉末スープ、飴及び果汁入り飲料に応用する場合の処方例を以下に示す。
【0039】
実施例3(粉末スープ)
次の処方に従い、各成分を混合し粉末スープを得た。尚、飲用する場合は、粉末スープ8gを約80℃に加熱したお湯150mLに加え、十分攪拌して用いる。
(組成)
成 分 名 配合量(%)
1.ヴィローサ抽出乾燥粉末 5.0
2.ローヤルゼリー 1.0
3.アスコルビン酸 1.0
4.ホタテ末 7.0
5.食塩 20.0
6.かつおエキス 30.0
7.粉末醤油 15.0
8.コショウ 0.9
9.食物繊維 20.1
【0040】
実施例4(飴)
次の処方に従い、80℃に加温した水飴に各成分を均一になるように練り込み、型に流し込み、室温まで冷却して、飴を得た。
(組成)
成 分 名 配合量(%)
1.ヴィローサ抽出乾燥粉末 10.0
2.ローヤルゼリー 5.0
3.アスコルビン酸 5.0
4.水飴 30.0
5.ショ糖 20.0
6.乳糖 15.0
7.デキストリン 10.0
8.ビタミンE 3.0
9.リン酸カルシウム 1.0
10.香料 1.0
【0041】
実施例5(果汁入り飲料)
次の処方に従い、各成分を均一になるように混合し、果汁入り飲料を得た。
(組成)
成 分 名 配合量(%)
1.ヴィローサ抽出乾燥粉末 5.0
2.ローヤルゼリー 1.0
3.アスコルビン酸 1.0
4.オレンジ果汁 5.0
5.果糖ブドウ糖液糖 7.0
6.精製水 81.0
【産業上の利用可能性】
【0042】
以上記載のごとく、本発明は、皮膚のシワ、シミ、くすみ、タルミなどの肌悩みを改善し美容効果の高い食品組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本願食品組成物の連用前後における経皮水分蒸散量を比較した結果を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸を含有することを特徴とする食品組成物。
【請求項2】
更年期の皮膚症状の改善を目的とする皮膚改善用食品組成物であることを特徴とする、請求項1に記載の食品組成物。
【請求項3】
ヤマノイモ科植物が、ディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の食品組成物。
【請求項4】
更年期の皮膚改善用食品組成物を製造するための、ヤマノイモ科植物の根茎部の粉砕物若しくは抽出物、ローヤルゼリー及びアスコルビン酸の使用。
【請求項5】
ヤマノイモ科植物が、ディオスコレア・ヴィローサ(Dioscorea Villosa)であることを特徴とする、請求項4に記載の使用。

【図1】
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【公開番号】特開2007−190010(P2007−190010A)
【公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−238080(P2006−238080)
【出願日】平成18年9月1日(2006.9.1)
【出願人】(504180206)株式会社カネボウ化粧品 (125)
【Fターム(参考)】