説明

養魚水槽用濾過装置

養魚水槽用の濾過装置(10)で、特殊な出入り制御装置(12)を利用して数多くのセットの相互往来空間(I、II、III、等)に分割される本体(11)が含まれ、濾過処理中に水がジグザグな経路をたどるよう収納可能であり、また、これには浄化用水の入側供給地点(15)、温度調整ユニット(13)および水の再循環を可能にするポンプ(14)が含まれる。本体(11)はタンク内部に全体が嵌め込められるとともに、濾過要素(A、B、C、、等)は、水の濾過全体装置への主として下から上方への流入および上から下方への流出が可能になるよう少なくとも1台のポンプ(14)と少なくとも1ヶ所の入側供給地点(15)の間に配置される。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は養魚水槽用の濾過装置に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は養魚水槽を構成する小世界の恒常性を確保する結果、少なくとも1種類の機械式濾過要素と少なくとも1種類の生物学的濾過要素の組合せ多重濾過装置のおかげで、そこに含まれるすべての有機物の生存ができることが可能な養魚水槽用の濾過装置に関する。
【0003】
本発明には養魚水槽分野に特に関する小動物向け製品の製造において特定の用途がある。
【背景技術】
【0004】
浮遊粒子の除去およびそこに溶けた窒素化合物の酸化用の水濾過全体装置は、地表水を飲用可能にするために利用される処理において、産業用廃棄物の形質転換において、水槽飼育において、また公共および家庭用の養魚水槽の維持において主たる重要性をもつ。
【0005】
酸化にほどほど効率良く、かつ長期的に優れた性能を確保することが可能な様々な濾過全体装置が設計されてきた。
【0006】
新しい濾過材料の継続した開発や広い表面積、低い比重、そして吸収処理に適切な微小な多孔性表面といった特殊な物理的、化学的特性によって特徴づけられる基質の具体化、そしてこの分野における科学の進歩がますますコンパクトかつ高効率なグレードの濾過装置の設計が大いに可能となった。
【0007】
適切な濾過全体装置が様々なレベルで運転されなくてはならない。具体的には、有機物破片粒子類が機械的作用により遮断されるとともに、水生動物によって作られる窒素化合物(アンモニアや亜硝酸塩を含んで)の酸化の原因である好気性バクテリア植物相の寿命が増進されなくてはならない。さらに、これは硝化処理を終わらせ、直接的かつ選択的に特定の汚染物質を吸収し、水の循環を確保するとともに水の温度を制御し補正しなくてはならない。
【0008】
欧州公開特許第1013167号の文書では、養魚水槽タンク用濾過装置と養魚水槽タンク内部に位置する濾過手段を利用する強制再循環装置が説明されている。
【0009】
該装置には、本体および覆い、内部を濾過空間に分離する分割パネル、そして嵌め込まれるとともに様々な濾過手段を収納する濾過空間から取外しも可能な濾過手段用の堆積箱からなる容器が含まれる。

【0010】
欧州公開特許第1013167号に説明される装置では、該装置がそのコンパクトな寸法を維持するとともに、該濾過手段が容易に取外しできて水がジグザグになった濾過手段を通過できるよう設計される。
【0011】
これが外部に備え付けられるものとすると、濾過装置はタンク内部に直接には挿入されないことになる。このことにより、濾過装置が備え付けられる養魚水槽の寸法が大きくなるとともに、該養魚水槽上で場所が見えないように要求される。しかしながら、この濾過材の主たる欠点はタンク外部への水漏れの危険が高い点である。
【0012】
欧州特許登録第0543035号では、どの部品も撤去する必要が無いまま、養魚水槽からの濾過処理残留物を除去する濾過床を利用して水の自動循環用に内部に嵌め込まれる濾過タンク付きのモジュール式養魚水槽が説明されている。
【0013】
しかしながら、前述の文書によって説明される濾過材は、追加の機械式濾過材の利用は無く、つまりは濾過材の寿命と全体効率がかなり限定される唯一のバクテリア床の存在しか考えられていない。
【0014】
PCT WO 公開第0060931号では、濾過機能付きでかつ第1と第2の区画に養魚水槽を分割するのに適切な材料からなる本体が含まれる水槽用の濾過材が言及されている。
【0015】
濾過材本体は水を濾過材本体までそして第2区画へと水を移動させるとともに、濾過された水を第2区画から第1区画まで戻す別手段で運転され、配置されるポンプと接続して運転されるよう意図される。
【0016】
該濾過材はまた、水槽の後面全体を覆うよう、つまり水槽らしい自然な体裁を形成するよう設計される自立の支持体からなる。
【0017】
上述の濾過材は、必ず、全体の養魚水槽が2つの空間に分割されることにより、洗浄とメンテナンスは困難になる。しかも、タンク内部の最適水質を確保する相互交換可能なモジュール構造は考慮されていない。
【発明の説明】
【0018】
本発明は背景技術で見られる問題の解決が可能であるとともに、養魚水槽を構成する小世界の恒常性が確保されることも可能な、すなわち、そこに含まれるすべての有機物の生存が可能となる養魚水槽用の濾過装置を提案するものである。
【0019】
具体的には、本発明による濾過装置は、多様な、例えば、機械式、および/または、生物学的、および/または、吸収性の、および/または、化学的な濾過装置を収納するのに適切な複数の空間体、養魚水槽の水および濾過材を通過する水向けの温度調節装置、およびタンク内の水を循環させるポンプからなる。
【0020】
本発明のさらなる目的は、濾過材が養魚水槽内部で常に効力があり、かつ迅速に再生が可能である装置を提供するために、個別の生物学的濾過材について様々な濾過モジュールの置換が容易である濾過全体装置を提供することにある。
【0021】
これは主たる請求項で記述される特性をもつ濾過全体装置を利用して達成される。
【0022】
従属する請求項では本発明の有利な実施例が記述される。
【0023】
本発明による濾過装置には、空間に分割される本体および濾過装置への水の流入が主に下から上方へ、他方、水の流出は上から下方へ生ずるよう水のための特殊な出入口経路が含まれる。
【0024】
空間部には、必要な処理が可能な特殊な装置および特に、温度調節装置、機械式濾過装置、生物学的濾過装置、化学的/吸収性の濾過装置および装置本体内部の水の循環を確保するポンプが嵌め込まれる。
【0025】
これらの装置は水の流れに合う順番で相互に網羅される。
【0026】
さらに、前述の該順番は本発明による装置が可能な最大効率を可能にする様々な技術要因が考慮されて最適化される。
【0027】
特に、本発明の有利な実施例によると、温度調節ユニットは第1空間に配置される。これにより完全な濾過材詰まりの際ですら該ユニットが含まれる空間が確実に常に水で満杯であるようになる。
【0028】
もし、例えば、温度調節ユニットが別の空間に配置された場合、その時は水の無い空間では、該装置の電気系統が機能する結果としてユーザーにとって深刻な危険が呈されることになる。
【0029】
本発明の特徴によると、温度調節ユニットのホースに沿った水の移動は、水が潜在的に危険な温度変化を生じてしまう区画の上部部分でよどむのを防ぐよう上から下方に生ずる。
【0030】
機械式濾過材は大きな破片のかけら類や植物性組織残留物を捕らえるために、例えばプラスチックから作られるメッシュ状の事前濾過材によって先に処理されるのが都合良い。
【0031】
第1濾過段階では、大きな粒子が生物学的濾過材に到達しなくては長期的には濾過材を非効率的にするので、これを確保するのは機械式のものである。
【0032】
この機械的濾過処理は、本発明によると、重力による浮遊粒子の沈殿が促進され、急速な詰まりが防止されるよう下から上方への動きとともに行われる。
【0033】
本発明によると、次の生物学的濾過材では、水は上から下方に流れる結果、水は機械式濾過装置から生物学的装置への移動中に空気にさらされる。
【0034】
第2生物学的濾過材(水が下から上方へ流れる場合)は、代替え材料、あるいは無酸素濾過材、そして/または、流床付き濾過材タンクの使用を可能にして過密状態に備えるために重要なものである。
【0035】
吸収性濾過材が生物学的なものの次に続いて、バクテリアによって生ずる任意の化合物は水がタンクに戻る前に吸収される。
【0036】
従来の養魚水槽の製作に関する標準的な基準によると、閉じた養魚全体装置に生ずる有毒化合物の完全な酸化に適切な表面積をもったバクテリア床を得るためには、濾過装置は、養魚水槽のタイプ、個体群、および使用される濾過材料に応じて、タンクの全容積の10%と20%の間の容積を持たねばならない。
【0037】
本発明の重要かつ有利な特徴によると、濾過装置は濾過全体装置の容量をタンク全容量のおよそ10%までに限定する結果、養魚水槽の全体寸法が小さくなる。
【0038】
本発明の特に有利な実施例によると、濾過装置内部の水の循環量は時間当たりに処理される水の全体質量の容積の2倍から3倍の間に設定される結果、酸化処理工程が最適化される。
【本発明の一実施例の説明】
【0039】
図面において、参照番号10は全般的に養魚水槽用濾過装置、特に、特殊な出入り制御装置12を利用して様々な濾過要素A、B、C等が収納可能であるとともに、その中で温度制御ユニット13および再循環水用のポンプ14が取付けられるひと組の数の相互往来空間I、II、III等に分割される本体11が含まれる濾過装置10を指し示す。
【0040】
図1は濾過装置10の全体図を示す。
【0041】
本発明のある特定の実施例によると、浄化される水の流入地点15aおよび、15bは、反対側の端で運搬ホース16が見える一方で本体11の外部部分で見える。運搬ホースは該ホース16の端部に位置する拡散ユニット17を利用して養魚水槽の水面高さのすぐ下でタンクの浄化済の水の流出用に意図され作られる。
【0042】
本発明によると、水は空間VIに位置するポンプ14による連続吸入のおかげで往来容器の原理により空間Iに入る。
【0043】
図2に示されるように、空間Iには2ヶ所の入側供給地点15aおよび15bが備えられる。第1入側供給地点15aは水面にある粒子の移動を強制するとともに水面に形成される油膜を制限するよう上部位置に備えられる。
【0044】
ある特定の実施例によると、入側供給地点15aは鉛直細長溝からなり、水面が蒸発に関係なく入側供給地点で水の移動に常にかかわる。
【0045】
第2入側供給地点15bは該装置の下部に位置するとともに、養魚水槽の下部部分に沈殿するごみを集めるために意図される主入側供給地点である。
【0046】
さらに、出側供給地点14にポンプを配置することによって、本発明よると、濾過装置10の上部部分でタンク内部の水の再循環は上から下方であって、これにより濾過作用が最適化される。
【0047】
水の入側供給地点15bは、底に沈殿した粒子の流入を促進する乱流の力をつくるよう円形の流れを生じさせるためのひと組の傾斜した細長溝を利用して都合良く作られることが可能である。
【0048】
空間I内部での水の再循環に課せられる上方への動きにより水に浮遊する大きな粒子の沈殿が確実となる。
【0049】
これらの大きな粒子は養魚水槽用の共通吸入ユニットを利用して除去可能である。この操作は出入り制御装置12bの取り外しが可能であることによって容易となる。
【0050】
水は温度調節ユニット13が収納される特殊な出入り制御装置12bにある窓部18を通って空間IIに運ばれる。
【0051】
本発明によると、この手順は上から下方への移動中に温度調節ユニットに遭遇する単独の水流を確保するよう利用されて、これによりさらに効率的な温度制御が可能となる。
【0052】
従って、水の加熱によって生じる対流は強制される流れとは反対方向にある。こうして、加熱器のセンサー、例えば、サーモスタットがいかなる対流によっても影響されることなく、タンク内の水の温度を検知する故に温度調節ユニットはさらに相当効率が良い。
【0053】
本発明によれば、次の段階中に、水は第1機械式濾過処理を受けるよう出入り調整装置12aの下部に位置する窓部19を通過して空間IIIに運ばれる。
【0054】
空間IIIには、本発明の有利そのものの実施例によれば、多孔質構造、例えば幅の広いメッシュ(8〜15そして好ましくは10 メッシュ数/インチ)のスポンジおよび幅の狭いメッシュ(18〜25そして好ましくは20 メッシュ数/インチ)からなる事前濾過材20aおよび20bが嵌め込められる棚からなる濾過要素Aが嵌め込まれる。
【0055】
水は小さなプラスチックのネットの中にまだある大きな破片を捕らえるのに役立つ円状の動きの中で事前濾過材20a内に届く。
【0056】
その後、水は機械式濾過スポンジの中で下から上方へ移動し、これにより重力の結果として浮遊粒子の沈殿を生じさせる。
【0057】
本発明によれば、粒子はサイズや重量に応じてスポンジの全長にわたり分散される。
【0058】
2台の機械式事前濾過材20aおよび20b間には空洞部21がある。該空洞部は10ミリであり、第2段階に入る前に再び均一になる流れが可能となる。
【0059】
本発明によれば、この点により装置10の濾過要素A内部の第1機械式濾過段階でどのような優先的な流れの形成も制限される。
【0060】
この場所で、水は上から下方へ流れることによって第1生物学的濾過段階にさらされる本発明(図3)による装置10の空間IVに運ばれる。
【0061】
空間IIIから空間IVへの水の運搬は濾過要素AおよびBの上部側面上の流れとともに行われる。
【0062】
空気との接触は濾過された水の再酸化を確保するとともに、濾過材中にある好気性バクテリアによってなされる酸化が促進されるのに重要である。
【0063】
機械式濾過スポンジにより水の移動中に水中に含まれる酸素を「消費する」好気性バクテリア植物相がもてなされる。もし、水が表面まで届かなければ生物学的濾過材に入る時に酸素は枯渇してしまうことにより、濾過要素Bの生物学的基質中に広くある亜硝酸塩バクテリアおよび硝化バクテリア属に属する類のバクテリアの働きが制限される。
【0064】
本発明による濾過処理中に、水は、その後、一方では過密なタンク中で濾過装置10の良好な機能発揮が確保される一方で、他方では濾過装置10の良好な機能発揮と妥協することなく、濾過処理にかかわる濾過要素Bに含まれる生物学的濾過材料の置換を可能にする濾過要素Cを使用する空間Vの第2生物学的濾過段階に運ばれる。本発明の重要な特徴によると、該全体装置内部には活性生物学的濾過材料のカートリッジが少なくともひとつ常にある。
【0065】
本発明による水の浄化処理の最終段階では、水は装置10の空間VIに上から下方へ運ばれるとともに、細かいメッシュ付き、かつ、本発明の特に有利な実施例によれば、濾過要素D(図4)の吸収機能付きの活性炭素が添加されたスポンジに遭遇する。芳香性で色つきの化合物は水が透明になるのを確保するこの段階中に吸収される。
【0066】
本発明の他の実施例によると、ユーザーのニーズに応じて脱硝化、あるいは脱硬化効果をもつ類の特殊な吸収剤、あるいは化学的な選択性材料が濾過材料Dに挿入されるか、あるいは独立した濾過要素として空間VIに配置可能である。
【0067】
浄化処理の最後には、水はポンプ14の作用のおかげでホース16を通って空間VIの底から上るよう強制されるとともに、その後、拡散ユニット17を利用して養魚水槽の水面高さのすぐ下までタンクに運ばれる。
【0068】
こうして、本発明によれば、養魚水槽の水面の高さの上部までタンクに浄化され濾過された水が戻されることによって生じる騒音は限られる。さらに、溶解二酸化炭素の損失、つまり、新鮮水の養魚水槽の命たる要素もまた限られる。
【0069】
本発明の特に有利な実施例によれば、養魚水槽まで水が戻されるのに利用される全体装置に調節可能なノズルが嵌め込まれる。これにより、必要な場合にはベンチュリー効果を利用してジェット水流に空気の吸入可能な別のノズルに置き換えることが可能で、これにより水の酸化並びに二酸化炭素の拡散が促進される。
【0070】
濾過装置10の濾過要素A、B、C等に使用される濾過材料のタイプは、養魚水槽の特定のニーズに合わせて様々なものが可能であるとともに、これらはこうして濾過装置10の構造のおかげで容易に相互の交換が可能である。
【0071】
様々なサイズの基本単位の膨張ポリウレタンあるいは合成毛織が、例えば要素Aの機械式濾過用に利用可能である一方で、例えばバクテリア床として作用する多孔性のセラミック部品は要素Bの生物学的濾過用に利用可能である。
【0072】
本濾過装置10に利用される別の材料には活性炭素が添加されたスポンジが含まれ、吸収性、脱臭性の、そして脱色の作用、さらに海水養魚水槽での利用にふさわしい霰石のような様々なカルシウム基質が可能となる。これらの材料は濾過要素C、またはD内部の空間VIあるいは空間Vの上部部分に、あるいはさらに独立した濾過要素の一部として挿入されると都合が良い。
【0073】
利用される濾過材料の別の変型例では、例えば着色性で芳香性の化合物に関するより大きな濾過作用向けに処理されるスポンジの代替材として最後の空間に挿入される特別なカートリッジの中に入れた粒状活性炭素が含まれても良い。
【0074】
特に海洋養魚水槽で、本発明による濾過用装置10に利用されると都合が良い可能性のある別の材料には、優れた浄化特性を有し、pHを安定化させるとともに塩水タンクに特殊なパッドの追加を可能にする霰石がある。
【0075】
活性泥炭を含む別の濾過要素は、空間VI、あるいは空間Vの上部部分に、あるいは、さらに水へ、腐植酸を添加する吸収性のものの代替剤として日常的に添加可能である。腐食酸は数多くの魚種の飼育用に極めて有用であるとともに、ある酸性度でpHを安定させることが可能である。
【0076】
本発明による装置10用の濾過要素には、例えば、広範囲の分子への極めて効果的な吸収作用のためのリン酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、およびゼオライトに作用するイオン交換樹脂、海洋養魚水槽向けの基本酸性度、あるいは新鮮水養魚水槽向けの酸性度が確保可能であるか、あるいは最後の空間での吸収剤要素Dを置き換える特定の治療単位になりそうなpH安定剤が考えられる。これらの単位類により魚の病気の治療に有用な活性化合物用の緩慢放出装置が可能となる。
【0077】
濾過装置を本体11、区分出入り制御装置そして相互交換可能な濾過要素のようなその構成部品に分解する能力により該装置に優れた利用の融通性が与えられるとともに容易なメンテナンスが可能となる。
【0078】
本発明の好ましい実施例に言及するものは以上の説明である。
【0079】
それにもかかわらず、本発明は等価な技術の枠組みの範囲内で数多くの変型を受け易いことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0080】
本発明の他の特徴や利点は、付録として含まれる以下の図面を利用して非限定的な例として与えられる本発明の実施例に関する以下の説明から明らかになろう。すなわち、
【図1】本発明による濾過装置の上部から横に見た図である。
【図2】図1に示される濾過装置のI、IIおよびIIIと空間IIIと別にした濾過モジュールAの透視図である。
【図3】図1に示される濾過装置の空間III、IVおよびVの、それぞれ空間III、IVおよびVに挿入された濾過モジュールA、B、およびC付きの透視図である。
【図4】図1に示される濾過装置のIV、V、VIの、それぞれIV、V、VIに挿入された濾過モジュールB、C、およびDと再循環ポンプ付きの透視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(11)がタンク内に完全に含まれるともに、濾過装置に濾過要素(A、B、C等)が少なくとも1台のポンプ(14)と主として下から上方への水の流入および装置からの上から下方への水の出側供給を可能にする少なくとも1ヶ所の入側供給地点(15)間に位置することを特徴とする濾過処理中に水がジグザグな経路をたどるようその内部に様々な濾過要素(A、B、C等)が収納可能である特殊な区分出入り制御装置(12)によって、事前設定される数の相互往来空間(I、II、III等)に分割された本体(11)、さらに浄化さるべき水向けの入側供給地点(15)、温度調節ユニット(13)および水の再循環を可能にするポンプ(14)が含まれる養魚水槽タンク用濾過装置(10)
【請求項2】
少なくとも一つの機械式濾過要素(A)と生物学的濾過要素(B)が含まれることを特徴とする請求項1による濾過装置(10)
【請求項3】
少なくとも二つの相互交換可能かつ独立した生物学的濾過要素(B、D)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項2までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項4】
さらに吸収性濾過要素、および/または、イオン含有量および水の平衡を調節する、および/または、pHを安定させる、および/または、治療性の化学化合物を緩慢に放出する吸収性濾過要素が含まれることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項5】
熱調節ユニット(13)が濾過されねばならない水のための入側供給地点に近くに配置されることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項6】
濾過要素(A、B、C等)が少なくとも一つの機械式濾過要素、少なくとも一つの生物学的濾過要素、そして少なくとももう一つの、機械式濾過要素、および/または、吸収性濾過要素、および/または、イオン含有量および水の平衡を調節する、および/または、pHを安定化させる、および/または、治療性の化学化合物を緩慢に放出する要素、の順番に位置するよう入側供給地点(15)から出発して配置されることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項7】
養魚水槽の水面高さ上部に位置する第1入側供給地点(15a)および濾過装置(10)の下部部分に位置する第2入側供給地点(15b)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項8】
第1入側供給地点(15a)が鉛直細長溝からなることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項9】
水の第2入側供給地点(15b)が乱流の力を生む円状の流れを発生させるに適当な一組の傾斜した細長溝からなることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項10】
ポンプ(14)が最後の相互往来空間(VI)の底に配置されることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項11】
ポンプ(14)に供給ホース(16)と拡散ユニット(17)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項12】
ポンプ(14)に接続される拡散ユニット(17)が水面高さより下に位置することを特徴とする請求項11による濾過装置(10)
【請求項13】
拡散ユニット(17)にベンチュリー効果を利用してジェット水流に空気を添加することが可能である特殊な調節可能ノズルが嵌め込まれることを特徴とする請求項11および請求項12による濾過装置(10)
【請求項14】
第1空間(I)に位置する機械式濾過要素(A)に第1機械式濾過材(20a)と第1機械式濾過材(20a)が第2機械式濾過材(20b)よりも大きなメッシュをもつ第2機械式濾過材(20b)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項13までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項15】
第1機械式濾過材(20a)が8〜15メッシュ数/インチのスポンジといった多孔質構造の材料から作られるとともに、第2機械式濾過材(20b)もまた18〜25メッシュ数/インチのスポンジのような多孔質構造の材料から作られることを特徴とする請求項14による濾過装置(10)
【請求項16】
第1機械式濾過材(20a)と第2機械式濾過材(20b)の間に空洞部(21)があることを特徴とする請求項14および請求項15による濾過装置(10)
【請求項17】
空洞部(21)が少なくとも10ミリであることを特徴とする請求項16による濾過装置(10)
【請求項18】
第1空間(I)に位置する機械式濾過要素(A)にプラスチックのネットが含まれることを特徴とする請求項1から請求項17までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項19】
機械式濾過要素に膨張ポリウレタン、および/または、合成毛織からなる濾過材が含まれることを特徴とする請求項1から請求項18までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項20】
生物学的濾過要素(B、C)に亜硝酸塩バクテリアおよび硝化バクテリア属に属するバクテリアの群棲が含まれることを特徴とする請求項1から請求項19までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項21】
生物学的濾過要素(B、C)に多孔性セラミック材料からなる培養床が含まれることを特徴とする請求項1から請求項20までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項22】
生物学的濾過要素(B、C)の直後に位置する少なくとも一つの濾過要素(D)に活性炭素、また、粒状形状の、活性炭素、および/または、霰石、および/または、活性泥炭が含まれることを特徴とする請求項1から請求項21までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項23】
全タンク容量の約10%に等しい容積を伴う濾過全体装置が取付けられることを特徴とする請求項1から請求項22までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項24】
装置内部の水の循環量が時間当たりの全処理水質量の2〜3倍の間に設定されることを特徴とする請求項1から請求項23までのいずれかによる濾過装置(10)
【請求項25】
少なくとも一台のポンプ(14)と少なくとも一ヶ所の入側供給地点(15)間で下から上方へ水の濾過全体装置への流入および上から下方へ少なくとも一つの濾過要素(A、B、C等)を通過するジグザグな経路上で水の流出を伴う請求項1から請求項24までのいずれかによる養魚水槽用装置の最後の空間に位置する少なくとも1台ポンプ(14)によって、水が吸い込まれることを特徴とする養魚水槽タンク内の水向けの濾過方法
【請求項26】
水が少なくとも一つの機械式濾過要素(A)と少なくとも一つの生物学的濾過要素(B)を通過して運ばれることを特徴とする請求項25による養魚水槽タンクにおける水向けの濾過方法
【請求項27】
水が入側供給地点(15)から出発して少なくとも一つの機械式濾過要素、少なくとも一つの生物学的濾過要素、そしてさらに少なくとも一つの機械式濾過要素、および/または、吸収性濾過要素、および/または、イオン含有量と水の平衡を調節する、および/または、pHを安定化させる、および/または、治療性化学化合物を緩慢に放出する要素、の順番で位置するよう配置される濾過要素(A、B、C等)を通過して運ばれることを特徴とする請求項25および請求項26による養魚水槽タンクの水向けの濾過方法
【請求項28】
装置の上部部分に位置する第1入側供給地点(15a)、および/または、装置の下部部分に位置する第2入側供給地点(15b)を通過して請求項1から請求項26までのいずれかによる養魚水槽用の装置(10)に水が流入し、少なくとも一台の温度調節ユニット(13)に上から下方に遭遇するとともに、該装置から出側供給部でそこに含まれる水面高さより下までタンクに戻されることを特徴とする請求項25から請求項27までのいずれかによる養魚水槽タンクの水向けの濾過方法



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−501629(P2007−501629A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−531023(P2006−531023)
【出願日】平成16年5月12日(2004.5.12)
【国際出願番号】PCT/IT2004/000263
【国際公開番号】WO2004/100654
【国際公開日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(504222218)
【Fターム(参考)】