説明

駐車位置案内システムおよび駐車位置案内方法

【課題】ユーザに負担をかけることなく、車両の駐車位置を迅速かつ確実に案内できるようにした駐車位置案内システムおよび駐車位置案内方法を提供する。
【解決手段】車両が駐車場に駐車すると、車両に搭載されている車載カメラにより駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bの2次元バーコードが撮像され、前記2次元バーコードの画像データをもとに前記2次元バーコードがデコードされ、駐車位置、駐車場名、最寄りの出入り口番号、駐車場とその駐車位置の各種地図情報を管理するサーバのURLを含む駐車位置を特定するための駐車位置特定情報を前記車両のユーザが携帯する携帯端末12へ表示する。また、前記駐車位置について詳細情報を得たい場合には、携帯する携帯端末12によりサーバ32のデータベース34へアクセスすることで駐車位置についてさらに詳しい地域地図情報、駐車場内地図情報などの詳細情報を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の駐車位置を案内する駐車位置案内システムに関し、特に、携帯端末を介して駐車位置を案内する駐車位置案内システムおよび駐車位置案内方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の駐車場、特に収容可能台数の多い立体駐車場、地下駐車場等においては、駐車した区画位置を示す区画ブロック等を識別するための駐車区画案内が壁や柱などに表示されていた。
このような駐車場に車両を駐車したユーザは、車両まで円滑に戻れるよう、その表示された駐車区画案内を記憶(あるいはメモ)するなどしてから車両を離れるようにしている。
しかし、このような駐車区画案内は、英数字が配列された文字列や、これらの文字列とフロア階数とが組み合わされて形成された文字列などが使用されているため、互いに似通ったものが多く存在し、ユーザの記憶に残り難いものになる恐れがあった。
【0003】
このような問題に対し、従来では、駐車位置に設置された2次元バーコードをユーザ端末により撮像し、撮像した前記2次元バーコードをデコードして得られる情報から駐車場のレイアウトを示す地図を表示させ、ユーザが速やかに駐車した車まで辿り付けるようにする駐車場管理システムが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−199177号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した特許文献1の駐車場管理システムにおいては、ユーザが速やかに駐車した車まで辿り付くためには、車両を駐車した後に、ユーザは、その駐車位置に設置された2次元バーコードを、携帯しているユーザ端末によって撮影し、車両の駐車位置の情報を得なければならず、ユーザにとって負担になるという課題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、ユーザに負担をかけることなく、車両の駐車位置を迅速かつ確実に案内できるようにした駐車位置案内システムおよび駐車位置案内方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するため、本発明は、駐車位置ごとに配置された駐車位置を特定するコード化された駐車位置特定情報を携帯端末を介して案内する駐車位置案内システムであって、車両に搭載された車載カメラと、前記駐車位置に車両が駐車すると、前記車載カメラにより前記駐車位置特定情報の画像データを撮像させる前記車両に設けられた制御手段と、前記画像データから前記駐車位置特定情報を再生する前記車両に設けられた駐車位置特定情報再生手段と、前記制御手段と前記携帯端末との間の無線通信経路を確立し、前記確立した無線通信経路を経由し前記駐車位置特定情報を前記携帯端末へ送信する短距離無線通信手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明は、駐車位置ごとに配置された駐車位置を特定するコード化された駐車位置特定情報を携帯端末を介して案内する駐車位置案内方法であって、前記駐車位置に車両が駐車すると、前記車両の制御手段が前記車両に搭載された車載カメラにより前記コード化された駐車位置特定情報の画像データを撮像させるステップと、前記画像データから、前記駐車位置特定情報を前記車両の駐車位置特定情報再生手段が再生するステップと、短距離無線通信手段により確立された前記車両の制御手段と前記携帯端末との間の無線通信経路を経由し、前記駐車位置特定情報を前記携帯端末へ送信し前記携帯端末へ表示させるステップとを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の駐車位置案内システムは、車両を駐車した際、ユーザは意識することなく、駐車位置を特定する駐車位置特定情報がそのユーザが携帯する携帯端末に送信される。このため、ユーザは前記駐車位置特定情報を前記携帯端末に表示させることで駐車位置を迅速かつ確実に確認でき、ユーザに負担をかけることなく車両の駐車位置を迅速かつ確実に案内できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る駐車位置案内システムの実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態に係る駐車位置案内システムのシステム構成を示す概念図である。
図2は、駐車位置案内システムにおける車載カメラと2次元バーコードとを示す説明図である。
【0010】
図1に示すように、この駐車位置案内システムは、車両51に構成されたECU1、車載カメラ2、カメラ用インタフェース3、2次元バーコード4および短距離無線通信インタフェース5と、車両51を使用しているユーザが携帯するたとえば携帯電話機である携帯端末12とを備えている。
そして、携帯端末12は、基地局31、移動通信網および固定電話網、インターネットなどを含む通信ネットワーク41を経由してサーバ32に接続し、サーバ32が備えるデータベースにアクセスし、データベースに格納されている地図情報を読み出すことができる。
【0011】
この実施の形態では、スーパーマーケットやショッピングモール等の大型施設に併設される駐車場に適用された駐車位置案内システムについて説明する。
2次元バーコード4は、駐車場内であらかじめ決められている車両の駐車位置ごとに、例えば図2に示すように各駐車位置の床面、あるいは各駐車位置に対面する壁面の何れか一方、あるいは床面と壁面の両方に設けられている。そして、この2次元バーコード4は、各駐車位置を特定し、各駐車位置を案内するための駐車位置特定情報がコード化されたものであり、たとえば駐車位置ごとに駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、さらに駐車場とその駐車位置ごとの各種地図情報を管理するサーバのURL、地図上でGPSにより案内するための駐車場の位置情報などの各種情報がコード化されている。
また、2次元バーコード4は、いわゆる情報を白黒の升目(セル)で縦横のモザイク状に表示したマトリクス式のコードで、一般にはデータマトリクスコードやマキシコード等があるが、本実施の形態ではQRコード(登録商標)とする。
【0012】
ECU1は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、EEPROM、入力ポート、出力ポート、A/Dコンバータ等から構成されるコンピュータである。なお、ECU1は、内燃機関等の運転状態を制御するためのECUとは独立して設けられるようにしてもよく、あるいは兼用されるようにしてもよい。
このECU1には、2次元バーコードデコード手段11が構成されている。
この2次元バーコードデコード手段11は、コード化された駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、駐車場とその駐車位置ごとの各種地図情報を管理するサーバのURL、地図上でGPSにより案内するための駐車場の位置情報を含む各種情報をデコードする機能を備えている。
【0013】
車載カメラ2は、車両に搭載され、撮像素子としてCCDが用いられ、車両が駐車位置に駐車するときにその駐車位置に設けられた2次元バーコード4を撮像し、その画像データを読み取る。
カメラ用インタフェース3は、車載カメラ2をECU1に接続し、車載カメラ2とECU1との間で車載カメラ2により撮像した画像データを送受信する。
短距離無線通信インタフェース5は無線通信用のアンテナ6を有し、Bluetooth、IR(赤外線無線通信)規格によりECU1と携帯端末12との間の短距離無線通信経路21を確立し、ECU1と携帯端末12との間でデータ通信を実現する。
携帯端末12は、車両を使用するユーザが携帯する携帯電話機であり、ECU1との間で短距離無線通信を実現し、また基地局31との間で無線通信を実現するためのアンテナ13を備えている。
基地局31は、移動通信網と接続されており、携帯端末12との間に確立された無線通信経路22を介して無線通信により各種情報の送受信を行い、携帯端末12の位置登録や発着信の制御を行う。
通信ネットワーク41は、移動体通信用の基地局31が接続する移動通信網、固定電話網、およびインターネットなどを含む。
サーバ32は、ワークステーション・サーバなどの情報処理装置により構成され、駐車場名、駐車位置、最寄りの出入り口などの駐車位置特定情報をもとに、駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報などの各種地図情報33をデータベース34として管理している。
図4は、サーバ32において、データベース34として管理されている駐車場内地図情報、地域地図情報などの各種地図情報33を示す説明図である。
図4に示すように、このデータベース34により、駐車場名、駐車位置、最寄りの出入口番号などの駐車位置特定情報をもとに対応する駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報が管理されている。
サーバ32は、通信ネットワーク41を経由して携帯端末12から送られてきた、駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、地図上でGPSにより案内するための駐車場の位置情報などを含む駐車位置特定情報をもとに、前記車両が駐車した駐車場と駐車位置についての地域地図情報、駐車場内地図情報などの地図情報を、前記データベース34から読み出し、前記通信ネットワーク41を経由して前記携帯端末12へ配信する機能を備えている。
【0014】
次に駐車場に駐車した際の車両および2次元バーコードについて説明する。
図2において、符号4A,4Bは2次元バーコードと駐車位置番号とが印刷された駐車位置情報表示体、符号51は車両、符号2Aは車両の前方を撮像する前方車載カメラ、符号2Bは車両の後方を撮像する後方車載カメラ、符号20は駐車位置内における輪止めである。
より詳細には、駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bには、駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、駐車位置についての詳細情報を管理するサーバのURLを含む駐車位置を特定するための駐車位置特定情報がコード化された2次元バーコードと、記号を含む文字情報により示された駐車位置番号とが印刷されている。
駐車位置情報表示体4Aは駐車位置に車両が駐車すると、その駐車した車両の前方を撮像する前方車載カメラ2Aの視野に入る壁面位置に設けられている。
また、駐車位置情報表示体4Bは駐車位置に車両が駐車したときに、その駐車した車両の後方を撮像する後方車載カメラ2Aの視野に入る床面上に設けられている。
なお、駐車位置情報表示体4A,4Bは、図2では板またはシートの表面に2次元バーコードと駐車位置番号とを印刷し、壁面や床面に配置したものとして示したが、壁面や床面に2次元バーコードと駐車位置番号とを直接印刷したものであってもよい。
【0015】
前方車載カメラ12Aは、その撮像視野が車両の前方を向くように配置されている。また後方車載カメラ12Bはその撮像視野が車両の後方やや下向きの方向を向くように配置されている。
これにより、車両51を駐車位置に駐車させると、前方車載カメラ12Aは、その駐車位置の正面に位置する壁面に配置された駐車位置情報表示体4Aを真正面から視野の略中央にとらえた状態で撮像する。また、後方車載カメラ12Bは、床面上に配置された駐車位置情報表示体4Bを斜め上方から視野の略中央にとらえた状態で撮像する。
【0016】
次に、携帯端末12の表示画面12Aについて、図3、図5および図6を参照して説明する。
図3は、携帯端末12の表示画面12Aの表示例を示す説明図である。
図5は、サーバ32から配信された地域地図情報が表示された携帯端末12の表示画面12Aの表示例を示す説明図である。
図6は、サーバ32から配信された駐車場内地図情報が表示された携帯端末12の表示画面12Aの表示例を示す説明図である。
【0017】
携帯端末12は、短距離無線通信インタフェース5により確立された通信経路を介して、車両51のECU1から当該車両が駐車した駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、駐車場と駐車位置についての各種地図情報を管理するサーバ32のURLなどの駐車位置特定情報を受信すると、受信した前記駐車位置特定情報を表示画面12Aに表示する。このとき携帯端末12の表示画面12Aの上部には、車両を駐車した駐車位置を特定する、例えばA−1の識別名称が表示される。
また、前記表示画面12Aの中間部には、車両を駐車した駐車位置A−1の最寄りの出入り口の名称である、例えばHG1−1の識別名称が表示される。
さらに前記表示画面12Aの下部には、駐車場とその駐車位置などについての詳細情報を配信するサーバ32のURLである、例えばhttp://〜//A1の文字列が表示される。ユーザは、例えば、このhttp://〜//A1の表示行にカーソルを合わせ、所定のボタンをクリックすることにより、サーバ32にアクセスし、当該車両が駐車した駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号をもとに、データベース34により管理されている駐車場とその駐車位置A−1についての地域地図情報、駐車場内地図情報などの詳細情報を読み出し入手することが可能となる。
【0018】
ユーザが携帯端末12からサーバ32にアクセスし、当該車両が駐車した駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号を特定すると、サーバ32は、駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号などの駐車位置特定情報をもとに、図4に示すようにデータベース34から駐車場の周辺地域の地域地図情報MAP1、駐車場内の駐車位置の地図を示す駐車場内地図情報MAP11−○○を読み出して携帯端末12へ配信する。携帯端末12は、配信された地域地図情報MAP1、駐車場内地図情報MAP11−○○を、図5、図6に示すように表示画面12Aに表示する。
【0019】
次に、この実施の形態の駐車位置案内システムの動作について説明する。
図7は、この実施の形態の駐車位置案内システムの動作を示すシーケンス図である。
以下、図7に示すシーケンス図に従って動作を説明する。
車両51が、駐車場の駐車位置A1に駐車し、パーキングレンジの位置にシフトレバーが操作され、さらにサイドブレーキレバーが操作されブレーキが機能した状態になり、イグニッションキーがアクセサリ電源の状態に操作されると、車両51に搭載されたECU1はこれら条件が成立していることを確認し、自車両51が駐車している状態にあると判定する(ステップS1)。そして、ECU1はさらに、車両51のユーザが携帯する携帯端末12との間に短距離無線通信インタフェースにより通信経路を確立し(ステップS2)、前記通信経路により携帯端末12と接続する(ステップS3)。
【0020】
携帯端末12と接続したECU1は、前方車載カメラ12Aおよび後方車載カメラ12Bを制御し(ステップS4)、前方車載カメラ12Aにより駐車している自車両51の前方の壁面に配置されている駐車位置情報表示体4Aを真正面から視野の略中央にとらえた状態で撮像する。また、後方車載カメラ12Bにより駐車している自車両後方の床面上に配置された駐車位置情報表示体4Bを斜め上方から視野の略中央にとらえた状態で撮像する(ステップS5)。
前方車載カメラ12Aにより撮像された駐車位置情報表示体4A、後方車載カメラ12Bにより撮像された駐車位置情報表示体4Bの画像データはECU1へ出力され、ECU1に構成された2次元バーコードデコード手段11によりデコード処理され(ステップS7)、バーコード読取結果として短距離無線通信インタフェースにより確立された前記通信経路を経由して携帯端末12へ送信される(ステップS8、ステップS9)。
ECU1に構成された2次元バーコードデコード手段11は、前方車載カメラ12Aや後方車載カメラ12Bにより撮像された駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bの2次元バーコードの画像データをデコードすることで、前記2次元バーコードから駐車場名、駐車位置番号、最寄りの出入り口番号、駐車場のURLを含む駐車位置を特定するための駐車位置特定情報を再生する。この駐車位置特定情報は、携帯端末12へ送信され、図3に示すように携帯端末12の表示画面12Aに表示される(ステップS10)。
【0021】
なお、駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bの2次元バーコードが汚れ、傷などにより損傷している場合、前方車載カメラ12Aや後方車載カメラ12Bにより撮像された2次元バーコードの画像データをデコードしても、正常のデコード結果は得られない。
このような場合、2次元バーコードデコード手段11はエラー判定手段によりエラー判定を行い、前方車載カメラ12Aや後方車載カメラ12Bにより撮像された駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bの2次元バーコードの撮像画像をそのまま短距離無線通信インタフェース5により確立された通信経路を介して携帯端末12へ送信し(ステップS11、ステップS12)、携帯端末12ではこれら撮像画像をそのまま表示画面12Aに表示する(ステップS10)。
【0022】
車両51のユーザは、車両51を駐車場に駐車すると、車両51を駐車場に駐車させた状態で、たとえばショッピングなどを行うことになる。このとき、車両51のユーザは、車両51の駐車位置、駐車場名、最寄りの出入り口番号、駐車場とその駐車位置の各種地図情報を管理するサーバのURLなどを含む駐車位置を特定するための駐車位置特定情報を意識することなく、車両51を駐車場に駐車させた状態で、車両51から離れることが可能になる。
車両51のユーザは、駐車した車両51に戻る場合、携帯する携帯端末12に送信されている駐車位置特定情報を図3に示すように表示画面12Aに表示させ確認することで、車両51の駐車位置を迅速に容易かつ確実に知ることが可能になる。
【0023】
車両51のユーザが駐車位置特定情報についてさらに詳細情報を得ようとする場合には、携帯している携帯端末12を操作してサーバ32のデータベース34へアクセスすることで入手する。
この操作は、携帯端末12の表示画面12Aに表示させた駐車位置特定情報におけるサーバ32のアドレスであるURLの表示行にカーソルを合わせ、所定のボタンをクリックすることによりサーバ32に接続し(ステップS21、ステップS22)、駐車場○○などの駐車場名、駐車位置A−1などを含む駐車位置特定情報をサーバ32へ送信する(ステップS23)。
そして、前記駐車場名、駐車位置A−1などを含む駐車位置特定情報をもとに、データベース34から前記駐車場名とその駐車場における前記駐車位置A−1についての地域地図情報MAP1、駐車場内地図情報MAP11−○○などの詳細情報を読み出し、サーバ32から入手し(ステップS24、ステップS25)、図5および図6に示すように表示画面12Aに表示させる(ステップS26)。
【0024】
以上、説明したように本実施の形態の駐車位置案内システムによれば、車両が駐車場に駐車すると、車両に搭載されている車載カメラにより駐車位置情報表示体4A、駐車位置情報表示体4Bの2次元バーコードが撮像され、前記2次元バーコードの画像データをもとに前記2次元バーコードがデコードされ、駐車位置、駐車場名、最寄りの出入り口番号、駐車場とその駐車位置の各種地図情報を管理するサーバのURLを含む駐車位置を特定するための駐車位置特定情報を前記車両のユーザが携帯する携帯端末12へ表示する。
また、前記車両のユーザは、前記駐車位置特定情報の駐車位置について詳細情報を得たい場合には、携帯する携帯端末12によりサーバ32のデータベース34へアクセスすることで駐車位置についてさらに詳しい地域地図情報、駐車場内地図情報などの詳細情報を得ることができる。
これにより、車両を駐車したユーザを迅速かつ確実に駐車位置まで案内でき、ショッピングモールのような大型店舗の駐車場に採用した場合、車両を駐車させたユーザが、車両の駐車位置を忘れて、駐車させた車両を探し出すのに苦労するなどの状況を有効に回避できる駐車位置案内システムおよび駐車位置案内方法を提供できる効果がある。
また、携帯端末12に表示された駐車位置特定情報の駐車位置についてさらに詳細情報を知りたい場合には、その駐車位置についての地域地図情報、駐車場内地図情報などの詳細情報を携帯端末12に表示させることができるので、車両を駐車させた駐車位置を意識して記憶する必要もなく車両を駐車させた駐車位置の地図を容易に入手でき、ユーザは迅速かつ確実に駐車位置へ戻ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムのシステム構成を示す概念図である。
【図2】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムにおける車載カメラと2次元バーコードとを示す説明図である。
【図3】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムにおける携帯端末の表示画面の表示例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムにおいて、データベースとして管理されている駐車場内地図情報、地域地図情報などの各種地図情報を示す説明図である。
【図5】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムにおける地域地図情報が表示された携帯端末の表示画面の表示例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態に係る駐車位置案内システムにおける駐車場内地図情報が表示された携帯端末の表示画面の表示例を示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態の駐車位置案内システムの動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0026】
1……ECU(制御手段)、2……車載カメラ、4……2次元バーコード、5……短距離無線通信インタフェース(短距離無線通信手段)、11……2次元バーコードデコード手段(駐車位置特定情報再生手段)、12……携帯端末、32……サーバ、34……データベース、41……通信ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駐車位置ごとに配置された駐車位置を特定するコード化された駐車位置特定情報を携帯端末を介して案内する駐車位置案内システムであって、
車両に搭載された車載カメラと、
前記駐車位置に車両が駐車すると、前記車載カメラにより前記駐車位置特定情報の画像データを撮像させる前記車両に設けられた制御手段と、
前記画像データから前記駐車位置特定情報を再生する前記車両に設けられた駐車位置特定情報再生手段と、
前記制御手段と前記携帯端末との間の無線通信経路を確立し、前記確立した無線通信経路を経由し前記駐車位置特定情報を前記携帯端末へ送信する短距離無線通信手段と、
を備えたことを特徴とする駐車位置案内システム。
【請求項2】
前記駐車位置特定情報は、さらに、駐車場とその駐車位置ごとの各種地図情報を管理するサーバのURL、駐車場名、最寄りの出入り口番号の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の駐車位置案内システム。
【請求項3】
前記駐車位置特定情報再生手段による前記駐車位置特定情報の再生にエラーが発生すると、前記制御手段は、前記短距離無線通信手段により確立された無線通信経路を経由し、前記車載カメラが撮像した前記駐車位置特定情報の画像を前記携帯端末へ送信することを特徴とする請求項1記載の駐車位置案内システム。
【請求項4】
前記駐車位置特定情報は、さらに、駐車場とその駐車位置ごとの各種地図情報を管理するサーバのURL、駐車場名を含み、
前記サーバは、通信ネットワークに接続され、前記駐車位置特定情報で特定される駐車位置と、前記駐車場名とをもとに対応する駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を管理するデータベースを備え、
前記携帯端末は、前記通信ネットワークに接続可能であり、前記駐車位置特定情報の前記サーバのURLデータをもとに接続した前記サーバから配信される、前記駐車位置と前記駐車場名とをもとに前記データベースから読み出された対応する前記駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を表示することを特徴とする請求項1記載の駐車位置案内システム。
【請求項5】
駐車位置ごとに配置された駐車位置を特定するコード化された駐車位置特定情報を携帯端末を介して案内する駐車位置案内方法であって、
前記駐車位置に車両が駐車すると、前記車両の制御手段が前記車両に搭載された車載カメラにより前記コード化された駐車位置特定情報の画像データを撮像させるステップと、
前記画像データから、前記駐車位置特定情報を前記車両の駐車位置特定情報再生手段が再生するステップと、
短距離無線通信手段により確立された前記車両の制御手段と前記携帯端末との間の無線通信経路を経由し、前記駐車位置特定情報を前記携帯端末へ送信し前記携帯端末へ表示させるステップと、
を備えたことを特徴とする駐車位置案内方法。
【請求項6】
前記駐車位置特定情報は、さらに、駐車場とその駐車位置の各種地図情報を管理するサーバのURL、駐車場名を含み、
前記サーバは、通信ネットワークに接続され、前記駐車位置特定情報で特定される駐車位置と、前記駐車場名とをもとに対応する駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を管理するデータベースを備え、
前記駐車位置特定情報の前記サーバのURLデータをもとに前記サーバへ接続された前記携帯端末から、前記駐車位置特定情報で特定される駐車位置と、前記駐車場名とをもとに前記サーバのデータベースへアクセスし、対応する駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を読み出すステップと、
前記データベースから読み出された前記駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を、前記サーバが前記携帯端末へ配信するステップと、
前記携帯端末へ配信された前記駐車場内地図情報、駐車施設を含む地域地図情報を前記携帯端末において表示するステップと、
を備えたことを特徴とする請求項5記載の駐車位置案内方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2010−140420(P2010−140420A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318668(P2008−318668)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000006286)三菱自動車工業株式会社 (2,892)
【Fターム(参考)】