説明

駐車装置と昇降装置

【課題】 簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供しようとする。
【解決手段】
従来の昇降装置にかわって、リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、駆動輪と駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、補助駆動輪と補助駆動機構と補助カウンターウェイトと補助ケーブルとクラッチ機構とを有する補助巻上装置と、を備え、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しでき、前記ケーブルが、前記駆動輪に巻き掛けられ、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンタウエイトに連結される、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両を駐車させる駐車装置と対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置に係る。特に、車両または対象物を吊る構造に特徴のある駐車装置と昇降装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
機械式の駐車装置が、車両を駐車させるのに利用される。
例えば、車両を上下方向に重なって並んだ格納棚に格納する。
この形式の一例の駐車装置は、複数のパレット10と複数の格納棚21とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50とケージ支持装置70とで構成される。
パレット10は、車両を載せる四辺形の構造体である。パレット10は、種々の形式と大きさの車両をハンドリングするのに便利である。一部の駐車装置は、パレットを用いないで車両をハンドリングする。
格納棚は、車両を格納できる棚である。複数の格納棚21が上下方向に並ぶ。通例、上下に並んだ複数の駐車棚を昇降路の左右に配置する。入出庫スペースSが、昇降路Hの途中に設けられる。
【0003】
リフトケージ30は、車両を載せることをできる構造体である。リフトケージ30は、車両の乗ったパレット10を格納棚21とリフトケージ30の上との間で移動する移載機構を内蔵している。
ケーブル40は、リフトケージ30を格納棚に沿って吊る機械要素である。
巻上装置50は、ケーブル40を巻き上げし、または巻き下げすることをできる装置である。
ケージ支持装置70は、複数の格納棚の内の一つの格納棚の横に並んだときにリフトケージ30を駐車装置の建屋に支持させる装置である。
ケージ支持装置70は、リフトケージでのパレットの乗ったレールのレール面レベルと格納棚でのパレットの乗ったレールのレール面レベルとを一致させて、リフトケージを主構造体に支持させる。
【0004】
車両を駐車装置に入庫させる場合の作動を説明する。
車両が、入出庫スペースSに置かれたリフトケージ30に自走して入る。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き上げて、複数の格納棚のうちの一つの格納棚の横にリフトケージ30を停止させる。ケージ支持装置70が、リフトケージ30を建屋の主構造体に支持させる。
移載装置が、車両の乗ったパレットを格納棚に移載し、入庫が完了する。
【0005】
次に、車両を駐車装置から出庫させる場合の作動を説明する。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き上げて、複数の格納棚のうちの一つの格納棚の横にリフトケージ30を停止させる。ケージ支持装置70が、リフトケージ30を建屋の主構造体に支持させる。
移載装置が、車両の載ったパレットを格納棚からリフトケージに移載する。
ケージ支持装置が、リフトケージの支持を外す。
巻上装置50が、ケーブル40を巻き下げて、リフトケージ30を入出庫スペースへ下ろす。
車両が、入出庫スペースSから自走して出る。
【0006】
上記の構造を有する昇降装置をもちいた駐車装置では、車両をリフトケージに搭載した際には、 巻上装置は、リフトケージの重量とパレットの重量と車両の重量との合計した総重量をケーブル40により巻上げ、巻き下げる。
また、車両をリフトケージに乗せていない場合は、巻上装置は、リフトケージの重量のみをケーブル40により巻上げ、巻き下げる。
駆動輪に巻きかけられたケーブル40は、一方の端部をリフトケージ30に連結され、他方の端部をカウンタウエイトに連結される。
カウンタウエイトの重量を適切に選択すると、巻上装置の消費する動力を最小にできる。
例えば、リフトケージの重量が2500Kg、パレットの重量が500Kg、車両の重量が2500Kgである場合に、カウンタウエイトの重量を3500Kgに選定する。この様にすると、車両がリフトケージに乗せた際に、5500Kgの重量がケーブルの一方の端部に作用し、3500Kgの重量がケーブルの他方の端部に作用する。車両をリフトケージに乗せていないときに、2500Kgの重量がケーブルの一方の端部に作用し、3500Kgの重量がケーブルの他方の端部に作用する
リフトケージを昇降させる際に、巻上げ装置が、ケーブルの一方に作用する力によるトルクと他方に作用する力のトルクの差分のトルクを支えつつ、リフトケージを加速または減速して、昇降路の中に昇降させる。
【0007】
巻上装置の形式が、ケーブルを回転駆動されるシーブに巻きかけ、シーブに作用するトルクをケーブルのシーブとの間の摩擦力によって、ケーブルに伝達する形式である場合がある。この形式の巻上装置は、シーブに巻き掛けたケーブルの一方の端部に作用する重量とケーブルの他方の端部に作用する重量の差が大きくなると、トルクの伝達が不安定になる特性を有する。
一般的に、リフトケージとパレットを軽量化することにより、駐車装置の軽量化と運転動力の節約を計ることができるが、リフトケージの重量とパレットの重量が小さくなると、カウンタウエイトの重量を適切に選択しても、車両を搭載した場合または車両を搭載しない場合に、上記の重量の差を一定の値以内に納めることができなくなり、トルクの伝達を安定させるのに工夫が必要である。
【0008】
【特許文献1】特開平6−200652号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る車両を駐車させる駐車装置を、上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、車両を載せることをできるリフトケージと、前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する補助巻上装置と、を備え、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しでき、前記ケーブルが、前記駆動輪に巻き掛けられ、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンタウエイトに連結され、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である、ものとした。
【0011】
上記本発明の構成により、主構造体において車両を格納することをできる複数の格納棚が上下方向に並ぶ。リフトケージが車両を載せることをできる。ケーブルが前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできる。巻上装置が、駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する。補助巻上装置が、補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する。前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しできる。前記駆動輪に巻き掛けられた前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンタウエイトに連結される。前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である。
その結果、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを昇降させることでき、また、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離すと、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトとを昇降させ、補助駆動機構が補助カウンタウエイトを昇降させることをできる。
【0012】
以下に、本発明の実施形態に係るいくつかの駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0013】
さらに、本発明に実施形態に係る駐車装置は、車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動し、車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離した状態で、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンタウエイトを上昇させる。
上記本発明の構成により、車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動する。車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離して、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンタウエイトを上昇させる。
その結果、事前に補助カウンタウエイトを上昇させて準備し、車両を乗せたリフトケージを上昇させるときに、駆動機構がカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを下降させることをできる。
【0014】
さらに、本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記補助巻上装置が、前記補助駆動輪の下方に位置する補助遊動輪と、前記補助遊動輪を下方に付勢する付勢機構と、を有し、前記補助ケーブルが、前記補助遊動輪に巻き掛けられ、上方に向いた他方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結される。
上記本発明の構成により、補助遊動輪が前記補助駆動輪の下方に位置する。付勢機構が補助遊動輪を下方に付勢する。前記補助ケーブルが、前記補助遊動輪に巻き掛けられ、上方に向いた他方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結される。
その結果、常に張力が補助ケーブルに作用するので、補助駆動機構が前記補助カウンタウエイトを安定して昇降させることをできる。
【0015】
さらに、本発明に実施形態に係る駐車装置は、前記駆動機構が前記駆動輪を回生制動して電力を生ずる機能を有し、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させるために前記電力を動力として利用できる。
上記本発明の構成により、車両を載せたリフトケージを下降させるときに回生制動して得られた電力を補助カウンタウエイトを上昇させるときの動力に利用する。
その結果、前記駆動機構と前記補助駆動機構とを作動させる総電力を節約できる。
【0016】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置を、対象物を載せることをできるリフトケージと、前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する補助巻上装置と、を備え、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しでき、前記ケーブルが、前記駆動輪に巻き掛けられ、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンタウエイトに連結され、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である、ものとした。
【0017】
上記本発明の構成により、リフトケージが対象物を載せることをできる。ケーブルが前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできる。巻上装置が、駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する。補助巻上装置が、補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する。前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結または遮断できる。前記駆動輪に巻き掛けられた前記ケーブルが、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンタウエイトに連結される。前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である。
その結果、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを昇降させることできる。また、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離すと、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトとを昇降させることをでき、補助駆動機構が補助カウンタウエイトを昇降させることをできる。
【0018】
以下に、本発明の実施形態に係るいくつかの駐車装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0019】
さらに、本発明に実施形態に係る昇降装置は、対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動し、対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離した状態で、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンタウエイトを上昇させる。
上記本発明の構成により、対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動する。対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを遮断して、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンタウエイトを上昇させる。
その結果、事前に補助カウンタウエイトを上昇させて準備し、対象物を乗せたリフトケージを上昇させるときに、駆動機構がカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを下降させることをできる。
【0020】
さらに、本発明の実施形態に係る昇降装置は、前記補助巻上装置が、前記補助駆動輪の下方に位置する補助遊動輪と、前記補助遊動輪を下方に付勢する付勢機構と、を有し、前記補助ケーブルが、前記補助遊動輪に巻き掛けられ、上方に向いた他方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結される。
上記本発明の構成により、補助遊動輪が前記補助駆動輪の下方に位置する。付勢機構が補助遊動輪を下方に付勢する。前記補助ケーブルが、前記補助遊動輪に巻き掛けられ、上方に向いた他方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結される。
その結果、常に張力が補助ケーブルに作用するので、補助駆動機構が前記補助カウンタウエイトを安定して昇降させることをできる。
【0021】
さらに、本発明に実施形態に係る昇降装置は、前記駆動機構が前記駆動輪を回生制動して電力を生ずる機能を有し、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させるために前記電力を動力として利用できる。
上記本発明の構成により、車両を載せたリフトケージを下降させるときに回生制動して得られた電力を補助カウンタウエイトを上昇させるときの動力に利用する。
その結果、前記駆動機構と前記補助駆動機構とを作動させる総電力を節約できる。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように本発明に係る車両を駐車させる駐車装置は、その構成により、以下の効果を有する。
上下方向に沿って並ぶ複数の格納棚の横にある昇降路を車両を載せることのできるリフトケージを駆動輪と駆動機構とカウンタウエイトとで構成される巻上装置で巻上げ、巻き下げるケーブルの一方の端部にリフトケージを吊って、他方の端部にカウンタウエイトを吊り、補助駆動輪と補助駆動機構と補助カウンタウエイトと補助ケーブルとクラッチ機構で構成される補助巻上機構のクラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結または切り離しでき、リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である様にしたので、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを昇降させることでき、また、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切断すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトとを昇降させ、補助駆動機構が補助カウンタウエイトを昇降させることをできる。
また、前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結して車両を載せたリフトケージを上昇させ、前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを遮断して、補助カウンタウエイトを上昇させる様にしたので、事前に補助カウンタウエイトを上昇させて準備し、車両を乗せたリフトケージを上昇させると同時にカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを下降させることをできる。
また、補助駆動輪と補助遊動輪とを上下方向に離れて配し、補助ケーブルを補助駆動輪と補助遊動輪とに掛け渡し、前記補助遊動輪を下方へ付勢する様にしたので、常に張力が補助ケーブルに作用して、前記補助駆動機構が前記補助カウンタウエイトを安定して昇降させることをできる。
また、車両を載せたリフトケージを下降させるときに回生制動して得られた電力を補助カウンタウエイトを上昇させるときの動力に利用する様にしたので、前記駆動機構と前記補助駆動機構とを作動させる総電力を節約できる。
【0023】
以上説明したように本発明に係る対象物を昇降路の中で昇降させる昇降装置は、その構成により、以下の効果を有する。
対象物を載せることのできるリフトケージを駆動輪と駆動機構とカウンタウエイトとで構成される巻上装置で巻上げ、巻き下げるケーブルの一方の端部にリフトケージを吊って、他方の端部にカウンタウエイトを吊り、補助駆動輪と補助駆動機構と補助カウンタウエイトと補助ケーブルとクラッチ機構で構成される補助巻上機構のクラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結または切り離しでき、リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンタウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である様にしたので、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを昇降させることでき、また、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切断すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトとを昇降させることをでき、補助駆動機構が補助カウンタウエイトを昇降させることをできる。
また、前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結して対象物を載せたリフトケージを上昇させ、前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを遮断して、補助カウンタウエイトを上昇させる様にしたので、事前に補助カウンタウエイトを上昇させて準備し、対象物を乗せたリフトケージを上昇させると同時にカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを下降させることをできる。
従って、簡易な構成で、安定して運転ができる駐車装置と昇降装置とを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0025】
最初に、本発明の実施形態に係る駐車装置と第1の実施形態にかかる昇降装置を、図を基に、説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。
【0026】
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80で構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80で構成される。駐車装置では、車両が対象物に相当する。
【0027】
パレット10は、車両1を乗せることのできる構造体である。パレットは、上から見て、略長四辺形の輪郭を持つ。パレットは短辺に沿って車輪を持ち、短辺に沿った方向に移動可能である。車両は、パレット10の長辺に沿った向きに自走して、パレット10の上に乗る。パレット10は、後述するリフトケージ30に設けられたパレットレール(図示せず。)と格納棚21との上に車輪を転動して、リフトケージ30と格納棚21との間を移動可能になっている。
車両1を駐車する際には、パレット10は、車両1を乗せて、格納棚21に格納される。
昇降路Hは、入出庫スペースSを含んで上下方向に延びる空間である。
例えば、地上に据付けられる駐車装置では、入出庫スペースSは地面に設けられ、昇降路Hが、入出庫スペースSの上方に設けられる。
車両1を入出庫する際には、パレット10は、リフトケージ30に乗って、昇降路Hを昇降して、入出庫スペースSと格納棚21の横との間を移動する。
【0028】
主構造体20は、駐車装置の建屋の骨格であり、N個の格納棚21と柱22と梁(図示せず。)と2N個の支持部材(図示せず。)とで構成される。
複数の格納棚21は、上下方向に並んで車両1を格納することをできる棚である。
例えば、格納棚21は、パレット10の車輪が転動するパレットレールである。
通常、格納棚21は、昇降路Hの左右に配置される。
柱22は、格納棚21を支持する構造部材である。
梁は、柱22を左右に繋ぐ構造部材である。
支持部材(図示せず)は、リフトケージ30を昇降路Hの中の格納棚21の横に位置決めするために、後述するケージ支持装置70の作用よりリフトケージ30を支持する部材である。
支持部材(図示せず)は、昇降路Hの左右に建てられた柱22に固定される。
【0029】
リフトケージ30は、車両1を乗せることをできる装置であり、リフトケージ構造体31と移載装置(図示せず)とパレットレール(図示せず)とで構成される。
リフトケージ構造体31は、上から見て矩形に配された長手の横部材31aと矩形の四隅に固定され縦方向に延びる縦部材31bとでできた構造体である。
移載装置は、パレット10をリフトケージ30と格納棚21との間で移載できる装置である。
例えば、移載装置は、チェーン駆動して左右方向に移動できるクランプを持つ。移載装置は、パレット10に係止したクランプを左右方向に移動し、パレット10を格納棚21からパレットレールへ移動し、パレットレールから格納棚21へ移動する。
パレットレールは、パレット10の車輪が転動できる1対の長手部材である。左右方向に延びるパレットレールが、リフトケージ構造体31の横部材31aに固定される。
【0030】
ケーブル40は、リフトケージ30を昇降路Hの中に吊ることをできる機械要素である。
ケーブル40は、駆動輪51と遊動輪52とに巻き掛けられる。
ケーブル40の一方の端部が、昇降路Hの中を上下移動し、リフトケージ30の縦部材31bに結合する
ケーブル40の他方の端部が、主構造体に沿って上下移動し、カウンタウエイト58の上部に連結する。
通常、複数本のケーブルを用いるが、説明の理解の容易のための、1本のケーブルで代表して説明する。
【0031】
巻上装置50は、昇降路Hの中をケーブル40の巻き上げと巻き下げとをできる装置である。巻上装置50は、駆動輪51と遊動輪52と巻上滑車53と駆動機構57とカウンタウエイト58とで構成される。
駆動輪51と遊動輪52と巻上滑車53とが昇降路Hの上方に設けられる。
【0032】
駆動輪51は、巻き掛けられたケーブル40を巻き下げ、または巻き下げるための機械要素である。
駆動輪51は、摩擦車であってもよい。
例えば、駆動輪51は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車(シーブという)である。
例えば、駆動輪51は、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた円板状形状をしたシーブである。
【0033】
遊動輪52は、ケーブル40が駆動輪51に巻き付く角度を大きくするための滑車である。
遊動輪52は、摩擦車であってもよい。
例えば、遊動輪52は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった摩擦車(シーブと呼称する)である。
遊動輪52が駆動輪51の斜め下方に互いのケーブル溝を対面させて回転自在に設けられる。
遊動輪52が、駆動輪51の略45度の斜め下方に互いのケーブル溝を対面させて回転自在に設けられてもよい。
【0034】
巻上滑車53は、昇降路の上方の四隅に配置される滑車である。
図2は、説明の容易のために、四隅に配された巻上滑車53の1つのみを示している。
ケーブル40は、巻上滑車53に巻き掛けられて、一方の端部が昇降路の中を昇降するリフトケージ30に連結する。
【0035】
駆動機構57は、駆動輪51を回転駆動する機構である。
例えば、駆動機構57は、減速機57aとモータ57bとで構成される。
駆動機構57は、駆動輪を回生制動して電力を生ずる機能を有してもよい。
例えば、駆動機構57は、車両を乗せたリフトケージを下降させるために駆動輪を回転駆動すると回生制動して電力を生ずる。
生じた電力は、後述する電力装置80に一時的に蓄えられる。
【0036】
カウンタウエイト58は、駆動機構に作用するリフトケージの重量によるトルクを相殺するためのトルクを駆動輪に作用させるための重しである。
ケーブル40が、駆動輪51に上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52に横側のケーブル溝に接して巻掛けられる。
ケーブル40は、下方に下ろされた他方の端部をカウンタウェイト58に連結される。
リフトケージ30の重量により駆動輪51に作用するトルクの向きとカウンタウエイト58の重量により駆動輪51に作用するトルクの向きとが反対である。
【0037】
補助巻上装置60は、巻上装置50の駆動機構57に相殺トルクを作用させるための装置である。相殺トルクは、リフトケージ30の重量により駆動輪51に作用するトルクの方向の反対の方向に作用させるトルクである。
補助巻上装置60は、補助駆動輪61と補助遊動輪62と補助駆動機構63と補助ケーブル64と補助カウンタウエイト65とクラッチ機構66と付勢機構67とで構成される。
補助駆動輪61は、補助駆動機構63に回転駆動され、巻き掛けられたケーブル40を繰り上げまたは繰り下げる機械要素である。
補助駆動輪61は、摩擦車であってもよい。
例えば、補助駆動輪61は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車(シーブという)である。
例えば、補助駆動輪61は、補助ケーブル64がくい込むV溝を円周に設けられた円板状形状をしたシーブである。
【0038】
補助遊動輪62は、補助駆動輪61の下方に位置する。
補助遊動輪62は、摩擦車であってもよい。
例えば、補助遊動輪62は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車(シーブという)である。
例えば、補助遊動輪62は、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた円盤上形状をしたシーブである。
【0039】
補助駆動機構63は、駆動輪51を回転駆動する機構である。
例えば、補助駆動機構63は、減速機63aと電動機63bとで構成される。
補助駆動機構63は、後述する電力装置80の供給する電力を利用できる。
【0040】
補助ケーブル64は、補助駆動輪61と補助遊動輪62とに巻き掛けられ、下方の向いた端部を補助カウンタウエイト65の上部に連結され、上方に向いた端部を補助カウンタウエイト65の下部に連結する。
【0041】
補助カウンタウエイト65は、重力により補助駆動輪61にトルクを与える重しである。
後述するクラッチ機構66が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結したときに、補助カウンタウエイト65の重量により駆動輪51に作用するトルクの向きは、リフトケージ30の重量により駆動輪51に作用するトルクの向きの反対である。
【0042】
クラッチ機構66は、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結しまたは切り離しできる機構である。
例えば、クラッチ機構66は、電磁クラッチである。通電状態で駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結し、非通電状態で駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離す。
【0043】
付勢機構67は、補助遊動輪62を下方に付勢する機構である。
付勢機構67が補助遊動輪62を下方に所定の付勢力を作用させると、張力が補助遊動輪62に発生する。
【0044】
車両を乗せたリフトケージ30を上昇させるときに、クラッチ機構66が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結した状態で、駆動機構57が駆動輪51を回転駆動する。
車両を乗せたリフトケージ30を上昇させるとき以外のときに、クラッチ機構66が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離した状態で、補助駆動機構63が補助駆動輪61を回転させて補助カウンタウエイト65を上昇させる。
【0045】
ケージ支持装置70は、リフトケージが複数の格納棚21の内の一つの格納棚21の横に並んだ際に、リフトケージ30を主構造体20により支持させる装置である。
【0046】
電力装置80は、駆動機構57が回生制動により発生させた電力を一時的に蓄え、蓄えた電力を補助駆動機構63が作動するときに補助駆動機構63に供給する装置である。
【0047】
以下に本発明の第2の実施形態にかかる駐車装置と昇降装置とを、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。図4は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の平面図である。図5は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の側面図である。図6は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の説明斜視図である。図7は、本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の説明斜視図である。
【0048】
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80で構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60と電力装置80で構成される。駐車装置では、リフトケージが対象物に相当する。
【0049】
パレット10と主構造体20とリフトケージ30と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80の構成は、第1の実施形態に係るものと同じなので、説明を省略する。
【0050】
ケーブル40は、リフトケージ30を昇降路Hの中に吊ることをできる機械要素である。
ケーブル40が、巻上装置50の駆動輪51に巻掛けられる。
ケーブル40の一方の端部が、リフトケージ30の縦部材31bに結合する。
ケーブル40は、左右一対の第一ケーブル41と左右一対の第二ケーブル42とで構成される。
ケーブル40の一方の端部が、昇降路Hの中を上下移動する。ケーブル40の他方の端部が、主構造体に沿って上下移動する。
ケーブル40の他方の端部が、カウンタウエイト58に連結する。
例えば、各3本のケーブルを一組とする。4組のケーブルの一方の端部が、各々縦部材31bに連結する。合計12本のケーブルは、巻上装置50の駆動輪に巻き掛けられる。カウンタウェイト58が、合計12本のケーブルの他方の端部に連結される。
図6は、理解の容易のために、第一ケーブル41を実線で表し、第二ケーブル42を破線で表した。
図7は、理解の容易のために、第一ケーブル41を破線で表し、第二ケーブル42を実線で表した。
【0051】
巻上装置50は、昇降路Hの中をケーブル40の巻き上げと巻き下げとをできる装置であり、駆動輪51と遊動輪52と巻上滑車53とカウンタウエイト用滑車54と転向滑車55と転向滑車56と駆動機構57とカウンタウエイト58とで構成される。
駆動輪51と遊動輪52とが昇降路Hの上方に設けられる。
駆動輪51は、摩擦車であってもよい。
遊動輪52は、摩擦車であってもよい。
例えば、駆動輪51または遊動輪52は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車(シーブという)である。
例えば、駆動輪51または遊動輪52は、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた円板状形状をしたシーブである。
例えば、左右一対の駆動輪51と左右一対の遊動輪52とが昇降路Hの上方の前部に設けられる。
遊動輪52が駆動輪51の斜め下方に互いのケーブル溝を対面させて回転自在に設けられる。
遊動輪52が、駆動輪51の略45度の斜め下方に互いのケーブル溝を対面させて回転自在に設けられてもよい。
駆動輪51が昇降路Hの上方の前部に設けられてもよい。遊動輪52が、駆動輪51の後側の斜め下方に配される。
例えば、左右一対の駆動輪51が昇降路Hの上方の前部に設けられる。遊動輪52が、駆動輪51の後側の斜め下方に配される。
巻上滑車53とカウンタウエイト用滑車54とが、昇降路Hの上方の後部に配される。
例えば、左右一対の巻上滑車53と左右一対のカウンタウエイト用滑車54とが、昇降路Hの上方の後部に配される。左右一対のカウンタウエイト用滑車54が、左右一対の巻上滑車53の間に配される。
駆動機構57は、駆動輪51を回転駆動する機構であり、減速機57aとモータ57bとで構成される。
【0052】
第一ケーブル41が、下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、駆動輪51に上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、下方に下ろされた他方の端部をカウンタウェイト58に連結される。
例えば、左右一対の第一ケーブル41が、下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、駆動輪51に上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52に駆動輪寄りの横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、下方に下ろされた他方の端部をカウンタウェイト58に連結される。
第一ケーブル41が、駆動輪51にケーブル溝の少なくとも上半分の円弧部分に接して巻掛けられてもよい。
例えば、第一ケーブル41が、駆動輪51にケーブル溝の上半分の円弧部分とその円弧部分の後端につながり下方に伸びる狭角の円弧部分に接して巻掛けられ、遊動輪52に駆動輪寄りの横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、その円弧部分の下端からカウンタウエイト用滑車54の設けられる位置へ伸びる。
【0053】
第一ケーブル41が、駆動輪51から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、駆動輪51に上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52とカウンタウエイト用滑車54との間に掛け渡され、カウンタウエイト用滑車54に巻掛けられ、カウンタウエイト用滑車54から下方に下ろされた他方の端部をカウンタウェイトに連結されてもよい。
例えば、左右一対の第一ケーブル41が、駆動輪51から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、駆動輪51に上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52に駆動輪寄りの横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、遊動輪52とカウンタウエイト用滑車54との間に転向滑車55で向きを変えられて掛け渡され、カウンタウエイト用滑車54に巻掛けられ、カウンタウエイト用滑車54から下方に下ろされた他方の端部をカウンタウェイト58に連結される。
【0054】
第二ケーブル42が、下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、遊動輪52に駆動輪寄りの上側のケーブル溝に接して巻掛けられ、駆動輪51に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、他方の端部をカウンタウエイト58に連結される。
例えば、左右一対の第二ケーブル42が、下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、遊動輪52に上側のケーブル溝の駆動輪寄りの箇所に接して巻掛けられ、駆動輪51に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、他方の端部をカウンタウエイト58に連結される。
第二ケーブル42が、駆動輪51にケーブル溝の少なくとも横半分の円弧部分に接して巻掛けられてもよい。
例えば、第二ケーブル42が、遊動輪52に上側のケーブル溝の駆動輪寄りの箇所に接して巻掛けられ、駆動輪51にケーブル溝の横半分の円弧部分とその円弧部分の遊動輪寄りの下端につながる狭角の円弧部分に接して巻きかけられ、その円弧部分の上端からカウンタウエイト用滑車54の設けられ位置へ伸びる。
【0055】
第二ケーブル42が、巻上滑車53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、巻上滑車53に巻掛けられ、巻上滑車53と遊動輪52との間に掛け渡され、遊動輪52に上側のケーブル溝の駆動輪寄りの箇所に接して巻掛けられ、駆動輪51に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、駆動輪51とカウンタウエイト用滑車54との間に掛け渡され、カウンタウエイト用滑車54に巻掛けられ、カウンタウエイト用滑車54から下方に下ろされた他方の端部をカウンタウエイト58に連結されてもよい。
例えば、左右一対の第二ケーブル42が、巻上滑車53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結され、巻上滑車53に巻掛けられ、巻上滑車53と遊動輪52との間に掛け渡され、遊動輪52に上側のケーブル溝の駆動輪寄りの箇所に接して巻掛けられ、駆動輪51に横側のケーブル溝に接して巻掛けられ、駆動輪51とカウンタウエイト用滑車54との間に転向滑車56で向きを変えられて掛け渡され、カウンタウエイト用滑車54に巻掛けられ、カウンタウエイト用滑車54から下方に下ろされた他方の端部をカウンタウエイト58に連結されてもよい。
【0056】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置と昇降装置を、図を基に、説明する。
図8は、本発明の第三の実施形態にかかる昇降装置の斜視図である。
【0057】
駐車装置は、車両1を駐車させる装置であり、パレット10と主構造体20とリフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80で構成される。
昇降装置は、対象物を昇降路の中で昇降させる装置であり、リフトケージ30とケーブル40と巻上装置50と補助巻上装置60と電力装置80で構成される。駐車装置では、リフトケージが対象物に相当する。
【0058】
パレット10と主構造体20とリフトケージ30と補助巻上装置60とケージ支持装置70と電力装置80の構成は、第1の実施形態にかかるものと同じなので、説明を省略する。
【0059】
巻上装置50が、駆動輪51と遊動輪52と巻上滑車53と転向滑車55と駆動機構57とカウンタウエイト58とで構成される。
駆動輪51は、摩擦車であってもよい。
例えば、駆動輪51または遊動輪52は、円周にケーブルが嵌り込む溝をもった溝付き摩擦車(シーブという)である。
例えば、駆動輪51または遊動輪52は、ケーブルがくい込むV溝を円周に設けられた円板状形状をしたシーブである。
4つの巻上滑車53が昇降路の上方にリフトケージ30の四隅に対向する位置に配される。
一対の転向滑車55が、昇降路の上方の後方に配される。
4つのケーブル40は、一対の第一ケーブル41と一対の第二ケーブル42とで構成される。
例えば、一対の第一ケーブル41は、リフトケージ30の前方を吊る。
例えば、一対の第二ケーブル42は、リフトケージ30の後方を吊る。
一対の第一ケーブル41が、巻上滑車53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上滑車53と転向滑車55との間に略水平に掛け渡され、転向滑車55と駆動輪51との間に略水平に掛け渡され、駆動輪の横方向の円弧に180度以上にわたって巻掛けられ、遊動輪52に巻掛けられ、遊動輪52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト58に連結される。
一対の第二ケーブル42が、巻上滑車53から下方に下ろされた一方の端部をリフトケージ30に連結し、巻上滑車53と駆動輪51との間に略水平に掛け渡され、駆動輪の横方向の円弧に180度以上にわたって巻掛けられ、遊動輪52に巻掛けられ、遊動輪52から下方に下ろされた端部をカウンタウエイト58に連結される。
【0060】
以下に、本発明の実施形態にかかる昇降装置の作用を、駐車装置の運用を例にしれ、説明する。
リフトケージの重量が2500Kgであって、パレットの重量が500Kgであって、カウンタウエイトの重量が2500Kgであって、補助カウンタウエイトの重量が2500Kgであるとする。
仮に、2500Kgの車両を駐車させる場合を例に、説明する。
最初に、クラッチ機構66が、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸を切り離し、補助カウンタウエイト65は、昇降ストロークの最上位置に位置する。
リフトケージ30が空パレットを搭載して入出庫スペースSに位置している。
ケージ支持装置70が、リフトケージ30を主構造体に支えさせている。
【0061】
(入庫工程)
車両が、駐車装置の入出庫スペースの前に来る。
入庫要求を受ける。
車両が、自走して、リフトケージ30の上のパレットに乗り込む。
クラッチ機構66が、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結する。
以下の重量によるトルクが、駆動輪の一方の回転方向に作用する。
リフトケージ(2500Kg)+パレット(500Kg)+車両(2500Kg)
以下の重量によるトルクが、駆動輪の他方の回転方向に作用する。
カウンタウエイト(2500Kg)+補助カウンタウエイト(2500Kg)
従って、駆動機構57は、相殺して残った500Kgの重量によるとトルクを支えつつ、リフトケージ30を上昇させる。カウンタウエイト58と補助カウンタウエイト65とが下降する。
駆動機構57は、リフトケージ30を昇降路の中を昇降させ、空の駐車棚の横に停止させる。
ケージ支持装置70が、主構造体20の支持部材にリフトケージ30を支持させる。
移載機構が、車両の乗ったパレット10を駐車棚に移載する。
クラッチ機構66が、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離す。
補助駆動機構63が、電力装置80から電力を供給されて、補助駆動輪を回転させて、補助カウンタウエイト65を上昇させる。
以下の工程を実施している間に、補助カウンタウエイト65が最上の位置に位置したら、補助駆動機構63は、補助カウンタウエイト65を止める。
【0062】
(出庫工程)
出庫要求を受ける。
ケージ支持装置70が、主構造体20の支持部材にリフトケージ30を支持させるのを止める。
クラッチ機構66が、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離している。
以下の重量によるトルクが、駆動輪の一方の回転方向に作用する。
リフトケージ(2500Kg)
以下の重量によるトルクが、駆動輪の他方の回転方向に作用する。
カウンタウエイト(2500Kg)
リフトケージの重量により駆動輪に作用するトルクとカウンタウエイトの重量により駆動輪に作用するトルクが互いに相殺する。
駆動機構57は、リフトケージを昇降させる。
駆動機構57は、リフトケージ30を昇降路のなかで昇降させ、出庫する車両の駐車した駐車棚の横に止める。
ケージ支持装置70が、リフトケージ30を主構造体に支えさせる。
移載機構が、車両の乗ったパレットをリフトケージ30に移載する。
ケージ支持装置70が、リフトケージ30に対する主構造体の支持を止めさせる。
【0063】
以下の重量によるトルクが、駆動輪の回転軸の一方の回転方向に作用する。
リフトケージ(2500Kg)+パレット(500Kg)+車両(2500Kg)
以下の重量によるトルクが、駆動輪の回転軸の他方の回転方向に作用する。
カウンタウエイト(2500Kg)
従って、駆動機構57は、相殺して残った3000Kgの重量を支えつつ、リフトケージ30を下降させる。
3000Kgの重量が駆動輪に作用させるトルクの向きが、駆動輪51の回転する向きに一致する。そのため、駆動機構57は、駆動輪51に回生制動をかけて、リフトケージの適正な速度で下降させる。
駆動機構57は、回生制動をするので、電力を発生する。発生した電力を電力装置に80に送る。電力装置80は、電力を一時的に溜める。
駆動機構57は、リフトケージ30を昇降路のなかで下降させて、入出庫ステーションに置く。
車両が、入出庫ステーションSから自走して出る。
【0064】
(再度の出庫工程)
さらに、出庫要求があった場合は、駆動機構は、同様のシーケンスを繰り返す。
【0065】
(入庫工程)
入庫指令があった場合は、駆動機構57は、リフトケージ30を昇降路の中で昇降させて、空の駐車棚の横に止める。
空のパレットをリフトケージ30に移載する。
以下の重量によるトルクが、駆動輪の一方の回転方向に作用する。
リフトケージ(2500Kg)+パレット(500Kg)
以下の重量によるトルクが、駆動輪の一方の回転方向に作用する。
カウンタウエイト(2500Kg)
従って、駆動機構57は、相殺して残った500Kgの重量によるトルクを支えつつ、リフトケージ30を下降させる。
500Kgの重量が駆動輪に作用させるトルクの向きが、駆動輪51の回転する向きに一致する。そのため、駆動機構57は、駆動輪51に回生制動をかけて、リフトケージの適正な速度で下降させる。
駆動機構57は、回生制動をするので、電力を発生する。発生した電力を電力装置に80に送る。電力装置80は、電力を一時的に溜める。
駆動機構57は、リフトケージ30を昇降路のなかで下降させて、入出庫ステーションに置く。
上述した出庫工程のシーケンスを繰り返す。
【0066】
上述の実施形態の駐車装置と昇降装置とを用いれば、以下の効果を発揮する。
上下方向に沿って並ぶ複数の格納棚21の横にある昇降路Hを車両(対象物)を載せることのできるリフトケージ30を駆動輪51と駆動機構57とカウンタウエイト58とで構成される巻上装置50で巻上げ、巻き下げるケーブルシの一方の端部に吊って、他方の端部にカウンタウエイト58を吊り、別の補助駆動輪61と補助駆動機構63と補助カウンタウエイト65と補助ケーブルとクラッチ機構66で構成される補助巻上機構60のクラッチ機構が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結しまたは切り離しできる様にしたので、クラッチ機構66が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結すると、駆動機構がリフトケージとカウンタウエイトと補助カウンタウエイトとを昇降させることできる。
また、クラッチ機構66が駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離すと、駆動機構57がリフトケージ30とカウンタウエイト58とを昇降させることをでき、補助駆動機構63が補助カウンタウエイト65を昇降させることをできる。
また、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを連結して車両(対象物)を載せたリフトケージ30を上昇させ、駆動輪51の回転軸と補助駆動輪61の回転軸とを切り離して、補助カウンタウエイト65を上昇させる様にしたので、事前に補助カウンタウエイト65を上昇させて準備し、車両を乗せたリフトケージ30を上昇させると同時にカウンタウエイト58と補助カウンタウエイト65とを下降させることをできる。
また、補助駆動輪61と補助遊動輪62とを上下方向に離れて配し、補助ケーブル64を補助駆動輪61と補助遊動輪62に掛け渡し、補助遊動輪62を下方へ付勢する様にしたので、常に張力が補助ケーブル64に作用するので、補助駆動機構63が補助カウンタウエイト65を安定して昇降させることをできる。
また、車両とパレットとを載せたリフトケージ30を下降させるときに回生制動して得られた電力を補助カウンタウエイト65を上昇させるときの動力に利用する様にしたので、駆動機構57と補助駆動機構63とを作動させる総電力を節約できる。
また、パレットを載せたリフトケージ30を下降させるときに回生制動して得られた電力を補助カウンタウエイト65を上昇させるときの動力に利用する様にしたので、駆動機構57と補助駆動機構63とを作動させる総電力を節約できる。
また、例えば、通常120秒の運用サイクルのうちで、リフトケージを上昇させるのに約20秒を要するので、残りの100秒のうちに、補助カウンタウエイトを上昇させればよいので、補助駆動機構に必要な出力は小さくてよく、小さな動力で運用をすることができる。
【0067】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
詳細な説明では、駆動輪と遊動輪とがシーブである場合を例にして説明したが、これに限定されず、例えば、駆動輪と遊動輪とが、ドラムまたはスプロケットであってもよい。駆動輪と遊動輪とがドラムである場合には、ケーブルは、中間の一箇所をドラムに固定される。また、一本のケーブルとして取り扱われる一対のケーブルの各々の一端がドラムに固定されていてもよい。駆動輪と遊動輪とがスプロケットである場合には、ケーブルはチェーンである。
詳細な説明では、補助駆動輪と補助遊動輪とがシーブである場合を例にして説明したが、これに限定されず、例えば、補助駆動輪と補助遊動輪とが、ドラムまたはスプロケットであってもよい。補助駆動輪と補助遊動輪とがドラムである場合には、ケーブルは、中間の一箇所をドラムに固定される。また、一本のケーブルとして取り扱われる一対のケーブルの各々の一端がドラムに固定されていてもよい。駆動輪と遊動輪とがスプロケットである場合には、ケーブルはチェーンである。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の平面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の説明斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る昇降装置の説明斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る昇降装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
S 入出庫スペース
H 昇降路
1 車両
10 パレット
20 主構造体
21 格納棚
22 柱
30 リフトケージ
31 リフトケージ構造体
31a 横部材
31b 縦部材
40 ケーブル
41 第一ケーブル
42 第二ケーブル
50 巻上装置
51 駆動輪
52 遊動輪
53 巻上滑車
54 カウンタウエイト用滑車
55 転向滑車
56 転向滑車
57 駆動機構
58 カウンタウエイト
60 補助巻上装置
61 補助駆動輪
62 補助遊動輪
63 補助駆動機構
64 補助ケーブル
65 補助カウンタウエイト
66 クラッチ機構
67 付勢機構
70 ケージ支持装置
80 電力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を駐車させる駐車装置であって、
上下方向に並んで車両を格納することをできる複数の格納棚を有する主構造体と、
車両を載せることをできるリフトケージと、
前記リフトケージを前記格納棚に沿って上下に延びる昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、
駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、
補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンターウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する補助巻上装置と、
を備え、
前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しでき、
前記ケーブルが、前記駆動輪に巻き掛けられ、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結され、
前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンターウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である、
ことを特徴とする駐車装置。
【請求項2】
車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動し、
車両を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離した状態で、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンターウエイトを上昇させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項3】
前記補助巻上装置が、前記補助駆動輪の下方に位置する補助遊動輪と、前記補助遊動輪を下方に付勢する付勢機構と、を有し、
前記補助ケーブルが、前記補助遊動輪に巻き掛けられ、上方に向いた他方の端部を前記補助カウンタウエイトに連結される、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項4】
前記駆動機構が前記駆動輪を回生制動して電力を生ずる機能を有し、
前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させるために前記電力を動力として利用できる、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置。
【請求項5】
対象物を上下に沿って延びる昇降路の中で昇降させる昇降装置であって、
対象物を載せることをできるリフトケージと、
前記リフトケージを昇降路の中に吊ることをできるケーブルと、
駆動輪と前記駆動輪を回転駆動する駆動機構とカウンタウエイトとを有する巻上装置と、
補助駆動輪と前記補助駆動輪を回転駆動する補助駆動機構と補助カウンターウェイトと下方に降ろされた一方の端部を前記補助カウンターウエイトに連結されて前記補助駆動輪に巻き掛けられた補助ケーブルとクラッチ機構とを有する補助巻上装置と、
を備え、
前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結しまたは切り離しでき、
前記ケーブルが、前記駆動輪に巻き掛けられ、下方に降ろされた一方の一端を前記リフトケージに連結され、下方に降ろされた他方の端部を前記カウンターウエイトに連結され、
前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結したときに、前記リフトケージの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きと前記補助カウンターウエイトの重量により前記駆動輪に作用するトルクの向きとが反対である、
ことを特徴とする昇降装置。
【請求項6】
対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを連結した状態で、前記駆動機構が前記駆動輪を回転駆動し、
対象物を乗せた前記リフトケージを上昇させるとき以外のときに、前記クラッチ機構が前記駆動輪の回転軸と前記補助駆動輪の回転軸とを切り離した状態で、前記補助駆動機構が前記補助駆動輪を回転させて前記補助カウンターウエイトを上昇させる、
ことを特徴とする請求項5に記載の昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−284934(P2007−284934A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111580(P2006−111580)
【出願日】平成18年4月14日(2006.4.14)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】