説明

骨における通路の形成に使用するトロカールとトロカールスリーブとの組立体

【課題】骨における通路の形成に使用するトロカールとトロカールスリーブとの組立体を提供する。
【解決手段】長手方向距離において軸から半径方向に伸びている少なくも1個の突起を備えたトロカール、長手方向距離に置かれた閉鎖された末端部に伸びている穴の側壁の少なくも1個の長手方向の溝を有するトロカールスリーブ248、トロカールスリーブ248の穴を通って挿入され、そして骨の中に形成された通路を通って伸びるようにされたロッドを備え、長手方向距離は、少なくも1個の半径方向突起が少なくも1個の長手方向の溝と組み合ったときに、トロカールの末端の穿孔用尖端部がスリーブの末端側端部より突き出すような距離であり、これによりトロカール及びトロカールスリーブは一体で回転しかつ末端向きの長手方向運動をするように互いに開放可能に連結される組立体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に外科的方法及び装置に関し、特に骨のトンネル内に骨のブロックを固定するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
靭帯、腱及び/又はその他の軟組織の、その組み合わせられた身体内の骨からの完全な又は部分的な剥離は、比較的ありふれた損傷である。組織の剥離は、作業関連の活動中、運動の途中、又はその他の多くの状況及び/又は活動のいずれにおいても、落下、過伸展のような事故の結果として生ずる。かかる損傷は、一般に組織に加えられた過大なストレスの結果である。
【0003】
部分的剥離の場合は、一般用語「捻挫(sprain)」と呼ばれるのが普通であり、損傷は十分な時間が与えられ、かつ治療過程中に、損傷部が過度のストレスに曝されないように注意すれば、自然治癒することが多い。しかし、靭帯又は腱がその組み合わせられた骨から完全に剥離した場合、或いは外傷性損傷の結果として重症である場合は、部分的又は永久的な廃疾が生ずる。幸いに、かかる剥離した組織を再付着させ及び/又はひどく損傷された組織を完全に置き換えるための多くの外科的処置がある。
【0004】
かかる処置のひとつに、ステープル、縫合糸及び/又は海綿質ネジのような「在来の」連結器具を使用した剥離組織の再付着が含まれる。かかる在来の連結器具は、腱又は靭帯の移植片(身体の他の場所から採取された自己組織から形成されることが多い)を希望の骨に取り付けるためにも使用されてきた。
【0005】
別の処置が、ジェラルド・エー・ボウマン他の1990年8月21日付け特許文献1に説明される。この処置においては、例えば、人の膝の損傷を受けた前十字靭帯(ACL)は、まず、前十字靭帯の正規の取付点において脛骨及び大腿骨を通して骨のトンネルを形成することにより置き換えられる。次に、一方の端部に骨のブロックを有する靭帯移植片が、骨のトンネル内に適合するような寸法にされる。次いで、縫合糸が骨のブロックに取り付けられ、それから脛骨及び大腿骨のトンネルを通過する。次いで、骨のブロックが縫合糸を使用して脛骨のトンネルを通って引かれ大腿骨のトンネル内に引き上げられる。これが行われると、移植靭帯は大腿骨のトンネルから戻って出て、膝関節の内部を横切り、そして脛骨のトンネルを通過する。移植靭帯の自由端は、脛骨の前側で脛骨の外側にある。次に、骨ネジが骨のブロックと大腿骨のトンネルの壁との間に差し込まれ、きつい干渉適合で骨のブロックを定位置に確保する。最後に、移植靭帯の自由端が脛骨に確実に取り付けられる。
【0006】
イー・マーロウ・ゴベルの1992年9月15日付け特許文献2において、揃えられた大腿骨及び脛骨のトンネルを人の膝に形成する処置が説明される。取り付けられた移植靭帯を有する骨のブロックは、トンネルを通過して大腿骨トンネルの閉鎖された端部に至り、ここで、ブロックはアンカーにより定位置に固定される。靭帯は脛骨トンネルから外に伸び、その端部はステープル又は同等品により脛骨皮質に取り付けられる。或いは、靭帯の端部はアンカーにより、又は干渉ネジ(interference screw)により脛骨トンネル内に固定される。
【0007】
種々の形式の靭帯及び/又は縫合糸アンカー及びその他の対象物を骨に取り付けるためのアンカーが、本技術において知られている。多種のこれら器具が特許文献3、4、5、
6及び7に説明され、これらの各は、本願の譲受人、マサチューセッツ州ウエストウッドのミテック・サージカル・プロダクツ・インク(MitekSurgical Products,Inc.)が現在所有している。
【0008】
骨のトンネル内に骨のブロックを固定するための一つの公知の方法は、「交差ピン止め(cross−pinning)」であり、これにおいては、ピン、ネジ又はロッドを、骨のブロックと交差するように骨のトンネルを横切って骨の中に駆動し、これにより骨のトンネル内に骨のブロックを交差ピン止めする。骨のトンネル内に骨のブロックを適正に交差ピン止めするために、一般にドリル案内が使用される。ドリル案内は、骨の中に横断方向通路を位置決めし、これが適切なトンネル部分及び骨のブロックと交差することを確実化させるように作用する。かかる横断方向の穴空けの実行に使用するドリル案内が特許文献8、9、10、11及び12に示される。
【0009】
交差ピン止めを説明しているその他の特許に、特許文献13、14、15、16、17、18、19及び20が含まれる。
【0010】
イー・マーロウ・ゴベルの1995年7月11日付け特許文献12においては、交差ピンネジは時間をかけて体内に吸収し得る材料から形成され、これにより次の外科処置で交差ピンネジを取り出す必要を全くなくしている。
【0011】
しかし、本技術において今知られているようなかかる吸収性の交差ピンネジは、骨及び骨のブロック内に直接通過させるに十分な強度がない。このため、吸収性の交差ピンネジを使用するには、まず硬質金属の穿孔器で骨及び骨のブロック内に穿孔し、穿孔器を引き抜き、次いで穿孔器を吸収性交差ピンネジと置き換えねばならない。しかし、硬質金属の穿孔器の除去は、骨のブロックがトンネル内で移動することを許し、続く吸収性交差ピンネジの挿入を不可能とする。
【0012】
【特許文献1】米国特許第4,950,270号
【特許文献2】米国特許第5,147,362号
【特許文献3】米国特許第4,898,156号
【特許文献4】米国特許第4,899,743号
【特許文献5】米国特許第4,968,315号
【特許文献6】米国特許第5,356,413号
【特許文献7】米国特許第5,372,599号
【特許文献8】米国特許第4,901,711号
【特許文献9】米国特許第4,985,032号
【特許文献10】米国特許第5,152,764号
【特許文献11】米国特許第5,350,380号
【特許文献12】米国特許第5,431,651号
【特許文献13】米国特許第3,973,277号
【特許文献14】米国特許第5,004,474号
【特許文献15】米国特許第5,067,962号
【特許文献16】米国特許第5,266,075号
【特許文献17】米国特許第5,356,435号
【特許文献18】米国特許第5,376,119号
【特許文献19】米国特許第5,393,302号
【特許文献20】米国特許第5,397,356号
【0013】
従って、処置の完了時に、骨のブロックが吸収性材料製の部材により骨のトンネル内に交差ピン止めされるように骨のブロックを骨のトンネル内に固定する方法及び装置に対す
る要求がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
このため、本発明の目的は、身体に吸収可能な材料で作られた交差ピンによりトンネル内に骨のブロックを固定する方法を提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、前述の方法を現実化する装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のこれら及びその他の目的は骨のブロックを骨のトンネル内に固定する新規な方法及び装置の準備と使用により対処される。
【0017】
本発明に1形式においては、この新規な方法は、骨のトンネルの中に骨のブロックを置き、次いで第1及び第2のドリル手段を、骨のブロックと交差しかつこれを貫いて伸びるように骨のトンネルを横切る方向で骨を通して進める諸段階を含む。この方法は、更に、ドリル手段の一方を引き抜きそして一方の引き抜かれたドリル手段を第1の吸収性ロッドで置き換え、次いで他方のドリル手段を引き抜いてこの他方のドリル手段を第2の吸収性ロッドで置き換え、これにより骨のブロックを吸収性ロッドによって骨のトンネル内に保持する。本発明の1形式においては、第1及び第2のドリル手段は金属線を備えることができる。
【0018】
本発明の目的は、更に、骨のトンネル内に骨のブロックを固定するための別の準備と使用とにより達成される。この方法は、骨のトンネル内に骨のブロックを置き、次いで、間隔の空けられた第1及び第2のトカロールとスリーブとの組立体を、これが骨のブロックと交差し貫いて伸びるように骨を通して進める諸段階を含む。この際、各組立体のトカロールは組立体のスリーブの1個内に配置されかつスリーブを実質的に満たす。この方法は、更に、第1のスリーブからトカロールを抜き取り、第1のスリーブを通しかつ骨のブロックを通して第1の吸収性ロッドを進め、次いで第1のスリーブを引き抜いて骨及び骨のブロック内に吸収性ロッドを残す諸段階を含む。この方法は、更に、第2のスリーブからトカロールを引き抜き、第2のスリーブを通しかつ骨のブロックを通して第2の吸収性ロッドを進め、次いで第2のスリーブを引き抜いて骨及び骨のブロック内に第2の吸収性ロッドを残す段階を含み、これにより骨のブロックは吸収性ロッドにより骨のトンネル内に保持されるであろう。
【0019】
本発明の目的は、更に、骨のトンネル内に骨のブロックを固定する別の方法の設備と使用により達成される。この方法は、骨のトンネルの中に骨のブロックを置き、次いで第1及び第2のトカロールとスリーブとの組立体を、骨のブロックと交差しかつこれを貫いて伸びるように骨のトンネルを横切る方向で骨を通して進める諸段階を含み、この場合、各組立体のトカロールは組立体のスリーブのひとつの中に配置されかつスリーブを実質的に満たしている。この方法は、更に、スリーブからトカロールを引き抜き、スリーブを通しかつ骨のブロックを通して吸収性ロッドを進め、次いで骨のブロック及び骨からスリーブを引き抜いて骨のトンネル及び骨の中に吸収性ロッドを残す諸段階を含み、これにより骨のブロックは吸収性ロッドにより骨のトンネル内に保持される。
【0020】
本発明の更なる特徴により、人の大腿骨の骨のトンネル内に骨のブロックを交差ピン止めするためのラック組立体であって、ベース部分とベース部分を横切る方向に伸びているアーム部分とを有するL状部材、及び脛骨を通って大腿骨内に動きそして大腿骨の骨のトンネル内に配置されるカニューレ挿入スリーブ(cannulated sleeve)を備えた前記ラック組立体が提供される。このカニューレ挿入スリーブは、大腿骨のトン
ネル内に配置するためのその自由端の拡大ヘッド部分を有し更に反対側端部はL状部材のベース部分に連結可能である。ラック組立体は、更に、L状部材のアーム部分に取外し可能でかつ連結可能でありそしてカニューレ挿入スリーブのヘッド部分の長手方向軸線に直角に伸びる貫通穴を有するトカロールスリーブ案内、それぞれ穴の中に可動に配置された第1及び第2のトカロールスリーブを備え、少なくも1個のトカロールがトカロールスリーブ内に配置され、このトカロールは、これが配置されたトカロールスリーブと相互連結ができ、このため、トカロールスリーブとトカロールとはカニューレ挿入スリーブのヘッド部分に向かって軸方向で可動でありかつ一緒に回転可能であり、従って、相互連結されたトカロールとトカロールスリーブとは、大腿骨及び骨のブロック内に穴を空けることができる。トカロールはトカロールスリーブから引き抜かれ、そして吸収性ロッドがトカロールスリーブを通りかつ骨のブロックを通って滑り提供され、トカロールスリーブが骨のブロック及び大腿骨から、更に吸収性ロッドから引き抜かれ、骨のブロック及び大腿骨の中に吸収性ロッドを残す。
【0021】
本発明の更に別の特徴により、骨のトカロール及び人の大腿骨の骨のブロックを交差ピン止めする別のラック組立体が提供される。このラック組立体は、ベース部分とベースを横切る方向に伸びているアーム部分とを有するL状部材、及び自由端が骨のブロックに隣接して配置されるまで大腿骨を通って動き、その反対側端部はL状部材のベース部分に連結可能であるカニューレ挿入スリーブを備える。L状部材のアーム部分に取り外し可能にトカロールスリーブ案内部材が連結され、これにはカニューレ挿入スリーブの長手方向軸線の仮定延長線と直角の方向に伸びている穴が設けられる。第1及び第2のトカロールスリーブが、それぞれこの穴に可動に配置されて設けられる。少なくも1個のトカロールがトカロールスリーブ内に配置されて設けられ、このトカロールはこれが配置されたトカロールスリーブと相互連結できる。トカロールは、相互連結されたトカロールとトカロールスリーブとが大腿骨及び骨のブロック内に穴を空けるように、トカロールスリーブとトカロールとが一緒に骨のブロックの方に軸方向に動きかつ回転するように配置される。トカロールはトカロールスリーブから抜き取られ、そしてトカロールスリーブを通し更に骨のブロックを通して吸収性ロッドが滑らされ、トカロールスリーブが骨のブロックと大腿骨及び吸収性ロッドから引き抜かれ、そして骨のブロック及び大腿骨の中に吸収性ロッドを残す。
【0022】
本発明の更なる特徴により、骨の中の骨のトンネル内に骨のブロックを固定する方法が提供される。この方法は、
骨の中に骨のトンネルを形成し、骨のトンネルは開口端部、骨のブロックを入れるような寸法にされた横断方向直径を有する開口端部に隣接した部分及び骨の内部に置かれ少なくも部分的に閉鎖された端部を備え、
骨のブロックの一方の端部が骨のトンネルの少なくも部分的に閉鎖された端部と実質的に隣接して配置されように骨のブロックを骨のトンネル内に置き、
ドリル手段が骨のトンネルと交差しかつこのトンネルを通って伸びるようにドリル手段を骨のトンネルを横切る方向で骨を通して前進させ、そして骨のブロックの他方の端部と実質的に隣接する骨の中に戻し、そして
骨からドリル手段を取り去ってドリル手段をロッドで置き換え、
これにより骨のブロックを少なくも部分的に閉鎖された端部とロッドとの間で骨のトンネル内に保持する諸段階を包含する。
【0023】
本発明の特徴により、骨の中のエレメントを配備する方法であって、
末端側端部、手前側端部及び長手方向の長さを有する中空スリーブを備えたトロカールとトロカールスリーブとの組合せを調製し、ここにスリーブの内部は手前側端部と末端側端部との間の実質的に円筒状の長手方向通路を定め、更に通路の側壁の両側に1対の溝を有し、溝は、それぞれ、スリーブの手前側端部から、スリーブの末端側端部より間隔を空けられた両側の閉鎖端部に伸び、更に
トロカールは、通路内に摺動可能に入れられるようにされた横断方向断面、骨の中に穿孔するようにされた尖った末端側端部、及び両側の1対の突起を有する軸を備え、突起は、軸が通路内に置かれたとき、溝の中に摺動可能に入れられ、かつ軸の末端側端部から溝の閉鎖端部までの長手方向間隔に関する尖った端部から突起までの長手方向距離のため尖った端部が末端端部から出る長さが限定され、
これによりトロカールが通路内に挿入されたとき、得られたトロカールとトロカールスリーブとの組合せは一体として回転できかつ骨の中に末端方向向きに穿孔でき更にトロカールをスリーブより手前側方向に滑らせて抜き出すことができ、
トロカールとトロカールスリーブとの組合せで骨の中に穿孔し、
トロカールスリーブからトロカールを抜き出し、
エレメントをスリーブの通路を通して骨の中に挿入し、そして
スリーブをエレメント及び骨から取り出す諸段階を包含した方法が提供される。
【0024】
本発明の別の特徴により、骨のトンネルにおいて移植片の一部分を固定する方法であって、
トロカールとトロカールスリーブとの組合せが骨を通りかつ骨のトンネルを横切って伸びるように、トロカールとトロカールスリーブとの組合せを中に形成された骨のトンネルを横切る方向で骨の中に前進させ、
トロカールスリーブからトロカールを抜き出し、
スリーブを経て骨の中に吸収性ロッドを挿入し、骨のトンネルを横切って伸びている吸収性ロッドを残すようにスリーブを引き抜き、
ある長さのコード状材料の一方の端部を骨のトンネル内に置くべき部分に隣接して移植片に取り付け、
ある長さのコード材料の他方の端部を骨のトンネルの開口端部内に通し、骨のトンネルを横切って伸びている吸収性ピンをまわり、そして骨のトンネルの前記開口端部から出して戻し、更に
移植片の部分を骨のトンネルの開口端部内に引くようにコード状材料の他方の端部を引き、骨のトンネルを横切って伸びている吸収性ピンをまわり、そして骨のトンネルの開口端部から出して戻し、
これにより骨のトンネルの開口端部から外に伸びている組織片の部分の確保によりこの中に固定するために移植片の部分が骨のトンネル内で吸収性ピンの上で輪にされる
諸段階を包含した前記方法が提供される。
【0025】
本発明の別の特徴により、骨における骨のトンネル内に骨のブロックを固定する方法であって、
骨のトンネル内に堅い骨のブロックを置き、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体の末端側端部を骨のトンネルの側壁に近い骨内に定着させるように少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体を骨のトンネルを横切る方向で骨の中に進め、少なくも1個の組立体のトロカールはその組み合わせられたトロカールスリーブ内に配置されかつこれを実質的に満たしており、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体からトロカールを引き抜き、そして少なくも1個のスリーブ内にロッドを挿入し、
長い軸の一方の端部をロッドに当たるようにスリーブ内に滑らせて挿入し、
ロッドをスリーブから出して骨を通りそして骨のブロック内に駆動するように長い軸の他方の端部を叩く
諸段階を包含した前記方法が提供される。
【0026】
本発明の別の特徴により、治療のために、骨の整復された骨折を定位置に維持する方法であって、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組合せを、整復された骨折の一方の側の骨を通過し、整復された骨折を横切り、そして整復された骨折の別の側の骨の中に進め、少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体の各のトロカールはその組み合わせられたスリーブを実質的に満たしており、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体からトロカールを抜き出し、
ロッドを、少なくも1個のスリーブを通過して整復された骨折の他方の側の骨の中に挿入し、そして
整復された骨折を横切って伸びている骨の中の前記ロッドを残すように少なくも1個のスリーブを骨及びロッドから抜き出す
諸段階を包含した前記方法が提供される。
【0027】
本発明の別の特徴により、骨の内部に材料を送達させる方法であって、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組合せを骨の内部に進め、少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体のトロカールはその組み合わせられたスリーブを実質的に満たしており、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体からトロカールを抜き出し、
少なくも1個のスリーブを通して骨の内部に材料を送達し、そして
少なくも1個のスリーブを骨から抜き出す
諸段階を包含した前記方法が提供される。
【0028】
本発明の別の特徴により、骨のトンネル内に骨のブロックを固定する方法であって、
ベース部分及びベース部分を横切る方向に伸びているアーム部分を有するL状部材、一方の端部がL状部材のベース部分に解放可能に連結されそして他方の端部がラック組立体を骨のブロックの意図された固定位置に関して整列させるように骨のトンネル内に配置されたカニューレ挿入スリーブ(cannulated sleeve)、骨のトンネル内の骨のブロックの意図された固定位置を横切る角度で貫通穴が配置されるようにL状部材の前記アーム部分に取り外し可能に連結されたトロカールスリーブ案内部材、穴の中にそれぞれ動き得るように配置された第1及び第2のトロカールであって、少なくも1個のトロカールがトロカールスリーブ内に動き得るように配置され、少なくも1個のトロカールはこれが配置されたトロカールスリーブと相互連結ができ、各トロカールは、少なくも1個のトロカールが中に置かれたとき、相互連結されたトロカールとトロカールスリーブとが骨の中に穿孔するように、骨の部材の意図された固定位置に向かって軸方向に可動でありかつトロカールとともに回転可能であり、少なくも1個のトロカールはトロカールスリーブからそれぞれ除去可能である第1及び第2のトロカールスリーブ、及びトロカールスリーブ内に滑り込むロッドを備えたラック組立体を調製し、
骨のトンネル内のその整列位置にあるカニューレ挿入スリーブ及びアームに連結されたスリーブ案内部材により、トロカールとトロカールスリーブとの組立体を骨の中に進めるが骨のトンネル内には進めず、
少なくも1個のトロカールをトロカールとトロカールスリーブとの組立体から抜き出し、
カニューレ挿入スリーブを骨のトンネルから、また第1及び第2のスリーブをスリーブ案内から抜き出し、
骨のブロックを、骨に配置された第1及び第2のスリーブの軸方向突出と揃えて骨のトンネル内に置き、
第1の長いトロカールを調製し、第1のトロカールを、第1のスリーブを通し、第1のスリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間に位置する骨を通し、そして骨のブロック内に進め、
第2の長いトロカールを調製し、第2のトロカールを、第2のスリーブを通し、第2のスリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間に位置する骨を通し、そして骨のブロック内に進め、
第2の長いトロカールを骨のブロック、骨及び第2のスリーブから抜き出し、
堅いロッドを、第2のスリーブを通して骨及び骨のブロック内に挿入し、
第1の長いトロカールを骨のブロック、骨及び第1のスリーブから抜き出し、
別の堅いロッドを、第1のスリーブを通して骨及び骨のブロック内に挿入し、更に
第1及び第2のスリーブを骨から抜き出す
諸段階を包含した前記方法が提供される。
【0029】
本発明の別の特徴により、骨における通路の形成に使用するトロカールとトロカールスリーブとの組立体であって、
軸、末端の穿孔用尖端部及び末端側尖端部から手前方向に予定の長手方向距離において軸から半径方向に伸びている少なくも1個の突起を備えたトロカール、及び
末端側端部及び末端側端部と手前側端部との間を伸びている長手方向の穴を定めている手前側端部、及びスリーブの手前側端部から前記スリーブの末端側端部から手前方向に予定の長手方向距離に置かれた閉鎖された末端側端部に伸びている穴の側壁の少なくも1個の長手方向の溝を有するトロカールスリーブ
を備え、
トロカールは少なくも1個の半径方向突起が少なくも1個の長手方向の溝と摺動組合してスリーブの穴と摺動組合するようにされ、更に予定の長手方向距離は、少なくも1個の半径方向突起が少なくも1個の長手方向の溝と組み合ったときに、トロカールの末端の穿孔用尖端部がスリーブの末端側端部より突き出すような距離であり、
これによりトロカール及びトロカールスリーブは一体で回転しかつ末端向きの長手方向運動をするように互いに解放可能に連結される
前記組立体が提供される。
【0030】
本発明の別の特徴により、骨の中に物体又は材料を置くための外科用キットであって、
少なくも2個のトロカールスリーブ、スリーブと共に一体で回転しかつこれと共に長手方向に運動するためにスリーブと解放可能に相互連結し得るようにされた少なくも1個のトロカール、スリーブを通り骨の中に摺動可能に回転運動するようにされた少なくも1個の長い段付きのトロカール、物体及び/又は材料を挿入し得る通路を提供するためにスリーブとトロカールとが骨を貫通する角度を管理するようにされたラック組立体、及びスリーブ及びトロカールにより形成された通路を経て骨の中に物体及び/又は材料を通過させるようにされたプランジャー及び叩き手段
を備えた前記キットが提供される。
【0031】
本発明の上および他の目的および特徴は、本発明の好ましい態様の以下の詳細な記述においてより完全に論考されることができるか、もしくはこれにより明らかにされることができ、これは付随する図面と一緒に考慮されるべきであり、ここで同様の数字は同様の部分を指す。
【好ましい態様の詳細な記述】
【0032】
最初に図1を引用すれば、大腿骨12および脛骨14を包含するヒトの膝関節10が適切な大腿骨のトンネル16および適切な脛骨のトンネル18を提供されていることがみられることができる。こうしたトンネルは当該技術分野で公知の方法で提供されうる。それに取付けられた靭帯材料22を有する骨のブロック20が大腿トンネル16中で位置を定められている。こうした骨のブロックの位置ぎめもまた当該技術分野で公知の方法で達成されうる。
【0033】
次に図2を見れば、本発明に従って、普遍的にガイドワイヤもしくは「Kワイヤ」と称される型のものでありうる第一金属ワイヤ30が、皮膚31および大腿骨12の第一部分32を通って前進される。第一ワイヤ30は、図2に示されるように、骨のブロック20を横切りかつこれを通って伸びるように大腿トンネル16の横断方向に前進される。その後、もしくはこれと同時に、第二金属ワイヤ34が大腿骨12の第二部分36を通って前進される。第二ワイヤ34もまた、また骨のブロック20を横切りかつこれを通って伸びるように大腿トンネル16の横断方向に前進される(図3)。この点で、骨のブロック20は、2個の空間を空けられて離れた金属ワイヤ30、34により大腿トンネル16中にしっかりと保持される。
【0034】
次に図4を参照すれば、2個のワイヤ30、34の一方がその後除去される一方、2個のワイヤ30、34の他方が大腿骨12および骨のブロック20中の正しい場所に残されることがみられることができる。例として、しかし制限としてでなく、ワイヤ30が除去されうる一方、ワイヤ34が正しい位置に残される。第一吸収性ロッド40(図5)がその後、第一ワイヤ30の除去により残されたボア42を通って前進され、その結果第一吸収性ロッド40が大腿骨12および骨のブロック20を通って伸びる(図6)。この点で、骨のブロック20が、金属ワイヤ34および第一吸収性ロッド40の双方により大腿トンネル16中にしっかりと保持される。
【0035】
その後、2個の金属ワイヤ30、34の他方が回収され(例えば、図7では金属ワイヤ34が除去される)、そして第二吸収性ロッド44(図8)が、金属ワイヤ34の除去により残されたボア46を通って前進され、その結果第二吸収性ロッド44もまた大腿骨12および骨のブロック20を通って伸びる(図9)。
【0036】
第二吸収性ロッド44の挿入の完了に際して(図9)、骨のブロック20が吸収性ロッド40、44によってのみ大腿トンネル16中に保持されることが真価をみとめられることができる。
【0037】
吸収性ロッド40、44は、ポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリジアキサノン(PDS)のような材料から、もしくは比較的剛性かつ堅固な形状に二次成形性であるがしかし徐々に患者の身体により吸収性であるようないくつかの他の材料から作成されうる。所望の場合、吸収性ロッド40、44の末端側端部は身体へのそれらの配
備を助長するように尖らせもしくは丸められ得る。
【0038】
従って、それにより骨のブロックが骨のトンネル内に固定される方法が提供され、その結果、骨のブロックは、徐々に身体により吸収性である材料から作成される交差ピンによりトンネル中に繋ぎ止められる。
【0039】
上の方法は第一および第二吸収性ロッドにより連続的に置き換えられる第一および第二ワイヤに関して記述されかつ具体的に説明されている一方、当該方法は1個を越えるいずれかの合理的な数のワイヤを用いて行われうることが理解されることができる。後者の例において、当該方法は、骨のブロックを骨のトンネル中に置くこと、そしてその後複数の金属ワイヤを、骨のブロックを遮断しかつそれを通って伸びるようにトンネルの横断方向に骨を通って前進させること、の段階を包含する。最低1個のワイヤがその後、最低1個のワイヤを正しい場所に残しつつ除去され、そしてその最低1個の除去されたワイヤがその後、最低1個の吸収性ロッドにより置き換えられる。最低1個のさらなるワイヤがその後除去され、そしてその最低1この除去されたワイヤがその後、最低1個のさらなる吸収性ロッドにより置き換えられる。最後に挙げられた段階は、その後、選択された数の金属ワイヤがそれぞれ1個の吸収性ロッドで置き換えられるまで反復され、それにより骨のブロックを吸収性ロッドとともに骨のトンネル中に保持する。
【0040】
図1〜9が交差ピン留め処置の間に骨のブロック20を完全に通過する金属ワイヤ30、34および吸収性ロッド40、44を示す一方、金属ワイヤ30、34および吸収性ロッド40、44が、それが所望されるべきである場合は、骨のブロック20を横切って部分路(part way)のみを進むこともまた可能であることもまた理解されることができる。
【0041】
さらに、上の方法が大腿骨12および骨のブロック20を通って穿孔するのに使用されている金属ワイヤ30、34に関して記述されかつ具体的に説明されている一方、他の孔あけ(drilling)道具(例えば捩れ錐もしくはすき形錐)もまた使用されうることもまた理解されることができる。
【0042】
上に示されたように、骨のブロックを大腿トンネル内に交差ピン留めするように大腿骨および骨のブロックを通る横断経路を形成するための多様なドリルガイドが開発されている。所望の場合は、本発明の発明の方法はこうした既知のドリルガイドを使用して実施されうる。あるいは、本発明はまた、本発明に従って形成された新規ラック組立体を使用しても実施されうる。
【0043】
より具体的には、また、今や図10〜17を見れば、新規ラック組立体50が本発明を実施するために開示される。ラック組立体50はベース部分54およびアーム部分56を有するL状部材52を含んで成る。アーム部分56は、ベース部分54の横断方向に伸び、そして好ましくはこれに垂直である。
【0044】
ラック組立体50はカニューレ挿入スリーブ58もまた包含し、これはその第一端部60で拡大頭部部分62を提供され、かつその第二端部64でL状部材52のベース部分54に解放可能に連結可能である。スリーブ58は止めねじ66によりベース部分54に形成されるボア65(図11)中に保持されうる。
【0045】
トロカールスリーブガイド部材70はL状部材52のアーム部分56に除去可能に連結可能である。トロカールスリーブガイド部材70はそれを通って伸びるボア72を提供される。ボア72はカニューレ挿入スリーブ58の拡大頭部部分62の長手方向軸68(図10)に実質的に垂直に伸びる。止めねじ71(図11)が、トロカールスリーブガイド
部材70をアーム部分56上の正しい位置に解放可能に保持するのに使用されうる。あるいは、もしくは加えて、アーム部分56は、アーム部分56に沿ったトロカールスリーブガイド部材70の動きを制限するための停止部手段(示されない)を提供されうる。トロカールスリーブガイド部材70は、好ましくは、止めねじ73により一緒に解放可能に保持される2個の半分に二次成形され(図11)、これによりトロカールスリーブガイド部材70は、下に論考されることができるように、ボア72を通って進むトロカールスリーブ74、76上に摺動可能に据え付けられ得るか、もしくはこれから取り外され得る。
【0046】
第一および第二トロカールスリーブ74、76はボア72により摺動可能に受領され、その結果スリーブ74、76はボア72中で軸方向にかつ回転可能に可動性である。図16および17を参照すれば、トロカールスリーブ74が、その中に二次成形されたスロット80を有するカラー部分78を提供されることがみられることができる。スリーブ76はスリーブ74と実質的に同一である。
【0047】
ラック組立体50は、スリーブ74、76中の配置のための1個もしくはそれ以上のトロカール82(図10および15)もまた包含する。各トロカール82は骨の貫通のための鋭端部84(図15)を提供される。横断方向に伸びるピン86がトロカールの反対側端部近くに(しかしこれから間隔を空けられて)提供される。ピン86は正しい場所に固定され、また、トロカール82の(末端側方向での)軸方向および回転する動きがスリーブ74、76の類似の動きを引き起こすようにトロカールスリーブ74、76のスロット80により受領可能である。
【0048】
第一および第二吸収性ロッド40、44は、下にさらに記述されることができるように、スリーブ74、76を通って摺動可能である。
【0049】
図18〜28は、ラック組立体50が本発明を実施するのにどのように使用されうるかを具体的に説明する。
【0050】
今や図18を参照すれば、大腿骨12および脛骨14を包含するヒトの膝関節10が示される。適切な大腿トンネル16および適切な脛骨のトンネル18が、当該技術分野で公知の手段および方法によるように提供されている。ガイドワイヤ90が、示されるように骨のトンネル16、18を通って伸びる。
【0051】
本発明に従えば、ラック組立体のカニューレ挿入スリーブ58は、カニューレ挿入スリーブの頭部部分62が大腿トンネル16中の輪状ショルダー92を嵌合するまで、脛骨のトンネル18を通りそして大腿トンネル16中にガイドワイヤ90の上を送られる(図19)。これが起こる際に、ガイドワイヤ90はL状部材52のベース部分54中に形成されたボア94(図10および19)を通って伸びる。カニューレ挿入スリーブの頭部部分62は、好ましくは、大腿トンネル16中で滑り嵌めを形成するように大きさを定められる。カニューレ挿入スリーブ58は骨のトンネル16、18中で位置を定められることができ、そしてその後L状部材52に連結されることができるか、もしくは、より好ましくは、カニューレ挿入スリーブ58は、最初にL状部材52に連結されることができ、そしてその後大腿骨12および脛骨14中で位置を定められることができる。トロカールスリーブガイド部材70は、アーム部分56上ですでに位置を定められていない場合は、その後、止めねじ71によるようにアーム部分56に固定される(図11)。
【0052】
第一トロカールスリーブ74がその後、ガイド部材70のボア72に挿入され(図20)、そしてトロカール82は、トロカール82のピン86(図15)がスリーブ74のスロット80(図16および17)に嵌められるまでスリーブ74を通って伸ばされ、トロカールの鋭端部84はスリーブ74の末端側端部を越えて伸びる(図20)。あるいは、
トロカール82は、第一トロカールスリーブ74がボア72中に据付けられる前に第一トロカールスリーブ74中に据付けられうる。トロカールスリーブ74およびトロカール82の組合せがその後、一体として、カニューレ挿入スリーブ58の拡大頭部部分62に向かってしかしこれから離れて脛骨12に穿孔される(図20)。
【0053】
トロカール82が、その後、第一トロカールスリーブ74から回収され、そして第二トロカールスリーブ76中に置かれうる(図21)。あるいは、第二トロカール82が第二トロカールスリーブ76を提供されうる。いずれの場合にも、トロカールスリーブ76およびトロカール82の組合せが、その後、一体として、カニューレ挿入スリーブ58の頭部部分62に向かってしかしこれから離れて大腿骨12に穿孔される。ラックのL状部材52がその後外科手術部位から除去されうる。これは、最初にトロカールスリーブガイド部材70をその2個の半分に分離するように止めねじ73(図11)をゆるめること(それによりトロカールスリーブ74、76がガイド部材70から自由にされることができる)、そしてその後、カニューレ挿入スリーブ58を、カニューレ挿入スリーブが骨のトンネル16、18から現れるまでガイドワイヤ90に沿って下方向に滑動させることにより成し遂げられうる。この処置はトロカールスリーブ74、76を大腿骨12中に収容されたままにすることができる(図22)。
【0054】
ガイドワイヤ90が、その後、骨のブロック20に取付けられる縫合糸96を、骨のブロック20が大腿トンネル16中の輪状ショルダー92を嵌合するまで、脛骨のトンネル18を通ってそして大腿トンネル16中に上に引くのに使用される(図23)。ガイドワイヤ90は、この処置を助長するように、その手元側端部に隣接するアイレット(示されない)を提供されうる。骨のブロック20がその後、大腿骨12の上部から現れる縫合糸96の部分の張力を維持することによりこの位置に保持され得る。
【0055】
トロカールスリーブ76およびトロカール82がその後、図24に示されるように、骨のブロック20を通って穿孔される。トロカール82がその後、スリーブ76から除去され、スリーブ74中に置かれ、また、スリーブ74およびトロカール82が、図25に示されるように骨のブロック20を通って穿孔されることができる。トロカール(1個)82(もしくは、1個以上のトロカールが使用される場合はトロカール(複数)82)がその後、スリーブ74(もしくはスリーブ74、76)から回収されうる。第一吸収性ロッド40がその後、ロッド40を、トロカールスリーブ74を通って、骨のブロック20を通って伸びる位置に滑動させることにより挿入される(図26)。スリーブ74が、その後、骨のブロック20および大腿骨12から回収されることができ、図27に示されるように、第一吸収性ロッド40を大腿骨12中の正しい場所に残し、そして骨のブロック20を通って伸びたままとする。
【0056】
同様に、第二吸収性ロッド44がその後、スリーブ76を通って場所に滑動される。スリーブ76がその後除去され、第二吸収性ロッド44を、第一吸収性ロッド40に沿って、図28に示されるように、大腿トンネル16中の正しい場所に骨のブロック20を型締めするように骨のブロック20を通って伸びたままとする。
【0057】
ラック組立体50に2個の分離可能な半分に二次成形されないガイド部材70を提供することもまた可能であることが真価をみとめられるべきである。この状況において、ラックのL状部材52が外科手術部位から回収されることになる場合(図21および22を参照)、ガイド部材70は止めねじ71をゆるめることによりL状部材52から簡単に取りはずされ得る。ガイド部材70はその後、スリーブ74、76が外科手術部位から回収されるまでスリーブ74、76の中心を離れた部分上に据付けられたままであり得、ガイド部材70はスリーブ74、76の最後のものとともに除去される。
【0058】
本発明はまた、図29〜33に具体的に説明される新規ラック組立体100を使用しても実施されうる。ラック組立体100はベース部分104およびアーム部分106を有するL状部材102を含んで成る。アーム部分106はベース部分104の横断方向に、そして好ましくはこれに垂直に伸びる。
【0059】
ラック組立体100はまた、そのベース端部110でベース部分104に連結されるカニューレ挿入スリーブ108も包含する。カニューレ挿入スリーブ108は、ねじ山もしくは止めねじ(示されない)またはプレス嵌めなどによるようにベース部分104のボア112中に保持されうる。カニューレ挿入スリーブ108は、実質的にスリーブ108の長さ全体を伸びるスロット114(図29)を提供される。L状部材102のベース部分104はスロット116もまた提供され(図30)、これはスロット114、116を相互との連絡に置くようにスリーブのスロット114と整列可能である。
【0060】
トロカールスリーブガイド部材120はL状部材102のアーム部分106に除去可能に連結可能である。トロカールスリーブガイド部材120はそれを通って伸びるボア122を提供される。ボア122はカニューレ挿入スリーブ108の長手方向軸124の仮想的伸長に実質的に垂直に伸びる。止めねじ126(図30)が、トロカールスリーブガイド部材120をアーム部分106上の正しい位置に解放可能に保持するのに使用されうる。L状部材102のアーム部分106上でのトロカールスリーブガイド部材120の位置ぎめにおいて補助するため、アーム部分106は、アーム部分106上の部材120の動きを制限するための停止部手段(示されない)を提供されうる。トロカールスリーブガイド部材120は、好ましくは、止めねじ127により一緒に解放可能に保持される2個の半分に二次成形され(図30)、それによりトロカールスリーブガイド部材120は、下に論考されることができるように、ボア122を通って進むトロカールスリーブ128、130上に摺動可能に据え付けられ得るか、もしくはこれから取り外し可能であり得る。
【0061】
第一および第二トロカールスリーブ128、130がボア122により受領され、その結果スリーブ128、130はボア122中で軸方向および回転可能に可動性である。2個のトロカールスリーブ128、130は、図16および17に示されるスリーブ74と実質的に同一である。ラック組立体100はスリーブ128、130中での配置のための1個もしくはそれ以上のトロカール132もまた包含する。トロカール132は図15に示されるトロカール82に実質的に同一である。上述の第一および第二吸収性ロッド40、44はスリーブ128、130を通って摺動可能である。
【0062】
図34〜40は、ラック組立体100が本発明を実施するのにどのように使用されうるかを具体的に説明する。
【0063】
今や図34を参照すれば、骨のトンネル16および18がそれぞれ大腿骨12および脛骨18中に形成され、そしてガイドワイヤ90が骨のトンネル16、18を通って伸びることがみられることができる。ガイドワイヤ90は、その後、骨のブロック20に取付けられる縫合糸96を、脛骨のトンネル18を通りそして大腿トンネル16中に上に引くのに使用され、その結果、骨のブロック20が輪状ショルダー92との嵌合にある(図35)。骨のブロック20は、大腿骨12の上部から現れる縫合糸96の部分で張力を維持することによりこの位置に保たれる。
【0064】
縫合糸96がその後、スロット114、116によってラック組立体のカニューレ挿入スリーブ108およびベース部分104中に導入される。カニューレ挿入スリーブ108がその後、カニューレ挿入スリーブの末端側端部が骨のブロック20の上端を嵌合するまで(図36)、除去されたガイドワイヤ90により残された穴133を下に進められる(図35および36)。次に、第一トロカールスリーブ128がガイド部材のボア122を
通って伸び、そしてトロカール132がスリーブ128中に挿入される。あるいは、トロカール132は、第一トロカールスリーブ128がガイド部材のボア122に挿入される前に第一トロカールスリーブ128に挿入されうる。スリーブ128およびトロカール132がその後、一体として大腿骨12に穿孔される。縫合糸96を引くことによりショルダー92に対して保持される骨のブロック20を用い、スリーブ128およびトロカール132の組合せが骨のブロック20を通って穿孔される(図36)。類似の様式で、スリーブ130およびトロカール132(スリーブ128とともに使用される同一のトロカールもしくは別のトロカールのいずれか)がその後、図37に示されるように、骨のブロック20を通って穿孔される。
【0065】
L状部材102およびカニューレ挿入スリーブ108がその後、外科手術部位から除去される。これは、最初に、トロカールスリーブガイド部材120をその2個の半分に分離するように止めねじ127(図30)をゆるめること(これによりトロカールスリーブ128、130がガイド部材120から自由にされることができる)、そしてその後カニューレ挿入スリーブ108を上方向にかつ穴133から外へ滑動させることにより成し遂げられうる。いかなるトロカール132もその後除去され、図38に示されるように、トロカールスリーブ128、130を、大腿骨12中にかつ骨のブロック20を横切って伸びたままとする。
【0066】
第二吸収性ロッド44がその後スリーブを通って滑動され、そしてスリーブ130が除去され(図39)、そして第一吸収性ロッド40がスリーブ128を通って滑動され、そしてスリーブ128が除去され、吸収性ロッド40、44を、正しい場所(図40)で大腿トンネル16中に型締めされた骨のブロック20を保持したままとする。
【0067】
縫合糸96がその後、当該技術分野で公知の様式で骨のブロック20を通って滑らされそして除去される。
【0068】
本発明は、開示された本明細書のようなおよび/もしくは図面に示されるようなその出願に決して制限されないことが理解されるべきである。例えば、具体的に説明する目的上、ヒトの膝関節に関して、発明の方法および装置が本明細書に記述されかつ具体的に説明される。本明細書に記述される方法および装置はこうした操作に関してとりわけ有益であることができることが予測される。しかしながら、当業者により、本明細書に記述される方法および装置が、一般に哺乳動物に関して、また、例えば肩関節などのような他の骨に関して有用性を見出すこともまた真価をみとめられることができる。
【0069】
さらなる例として、トロカール82および132ならびにそれらの連合するスリーブそれぞれ74、76および128、130が、骨のブロック20を通る部分路のみを進むことができるがしかしずっと全体ではないか;または、スリーブ74、76および/もしくはスリーブ128、130が骨のブロックを離れて停止されることができる一方、トロカール82および/もしくは132が骨のブロック20に貫通する。
【0070】
さらに、トロカール82および132は、骨を貫通するための鋭先端部をもつ堅固なロッドの形態であるとして本明細書に開示される。従って、例えば、トロカール82および132は錐体の前点(front point)をもつガイドワイヤもしくはKワイヤを含みうる。しかしながら、あるいは、本発明は、捩り錐、すき形錐および/もしくは何らかの他の種の錐を含むトロカール82および132を用いてもまた実施されうる。
【0071】
また、トロカール82および/もしくは132が、それらの連合するラック組立体それぞれ50および100とともに、しかしそれらの連合するスリーブそれぞれ74、76および128、130を伴わず使用されうることも企図される。この場合、最低1個のトロ
カールが、最低1個の吸収性ロッド40、44が骨のブロック中で位置を定められるまで骨のブロック20中で常に位置を定められたままであることができた。
【0072】
所望の場合は、本発明を、ただ1個のスリーブ74および1個のトロカール82、もしくはただ1個のスリーブ76および1個のトロカール82を使用して実施することもまた可能であり;また、本発明を、ただ1個のスリーブ128および1個のトロカール132、もしくはただ1個のスリーブ130および1個のトロカール132を使用して実施することが可能である。こうした状況において、スリーブ要素は骨のトンネル内の正しい位置に骨のブロックを保持するようはたらくとみられる一方、トロカールは骨のブロックを骨に最終的に保持することができるロッドにより置き換えられる。
【0073】
本出願は、必ずしも吸収性でなくてもよい交差ピンを取付けること(setting)に関して有用性を有することができることもまた真価をみとめられるべきである。とりわけ、本発明は、交差ピン留めが骨および/もしくは骨のブロックを直接通過され得ない交差ピンについて達成されることが必要である場合はいつでも、例えば、交差ピンが骨および/もしくは骨のブロックを直接通過するのに柔軟すぎるもしくは砕けやすすぎるもしくは脆弱すぎることができる場合、または、交差ピンが、それらが骨および/もしくは骨のブロックを直接通過されることを困難もしくは不可能にする幾何学を有しうる場合に、有用性を有することができる。例として、本発明は、プラスチックおよび/もしくはセラミック材料から作成される交差ピンを取付けるのに使用されうるか、または、本発明は金属から作成された交差ピンを取付けるのに使用されうる。
【0074】
加えて、多数の他の代替が、その最も幅広い局面において本発明の範囲内に企図される。
【0075】
より具体的には、靭帯、腱などのような軟組織の一片の一部分を、それに取付けられる骨のブロックを伴わず骨のトンネル内に配置することが所望される多くの例が存在することが当業者により理解されることができる。これは、例えば、靭帯、腱などの補綴代用物が修復を遂げるために使用されるべきである場合、もしくは、移植片の一端に自然に取付けられる骨のブロックと一緒に患者の体内のどこかから修復移植片を収穫することが1個の理由もしくは別の理由から所望されない例において、起こりうる。
【0076】
こうした場合、組織の片の一部分が単独で、上に論考された方法のいずれかにより骨のトンネル中に交差ピン留めされうる。とりわけ、図41および42に示されるように、骨のトンネル中に交差ピン留めされるべき組織152の片の部分150は、好ましくは、1回もしくはそれ以上それ自身の上で後ろに折り畳まれる。これがなされる場合、鋲止め縫合(tacking stitches)154が折り畳まれた組織の層156を一緒に保持するのに使用されうる一方、生じる塊150が上に論考された骨のトンネル中に骨のブロックを配置するのに使用された処置に類似の様式で骨のトンネル中に挿入されるかもしくは引かれる。その後、交差ピン留めが実質的に上に論考されたように進行し、その結果、ロッド158は、最終的に、組織塊を通って(図41のファントム画法の線を参照)もしくは折り畳まれた組織層の間(図42のファントム画法の線を参照)のいずれか、またはその双方を伸びる。
【0077】
この代替において、組織152から側方へ、もしくはこれに沿って長手軸方向へのロッドおよび/もしくはスリーブおよび/もしくはトロカールの断裂(tearing)の機会が有意になりうる。これはとりわけ、修復が完全な治癒に先立ち実質的応力を受けることになる例で真実である。従って、組織152の部分150が骨のトンネル内に交差ピン留めされることを補強することがしばしば望ましい。これは当業者に公知の多数の方法で成し遂げられうる。代表的に図43に示される1個のこうした代替は、骨のトンネル内に
交差ピン留めされるべきである組織152の部分150を「かがり縫いする」ことである。これは、ロッド158を受領するよう適合される、編組で囲まれた実質的に充実の塊160を創製し、かつ、「かがり縫い」を形成するのに使用されるような組織を通って伸びるコード状材料162の多数の通過の強さを加えて、上に言及された引裂(tear−out)の問題を緩和する。加えて、「かがり縫い」は外科医により十分に理解され、かつ行うことが比較的容易である。従って、この代替は、取付けられた骨のブロックを伴う組織移植片の収穫の間に生じうるある合併症を避け;外科的処置の間に骨のトンネルを嵌めるための骨のブロックの耳切り(trimming)を避け;また、患者に対する最小限の付加された外傷を伴う、骨のトンネル中に組織を交差ピン留めするための単純、迅速かつ効率的な方法を提供する。
【0078】
上に示されたように、前述の処置はまた、骨のトンネル中に人工移植片、すなわち身体から収穫されない人工的補綴具を含む移植片を固定するのにも使用されうる。こうした場合、交差ピン留めに先立ち、図41〜43に示される様式で、移植片を1回もしくはそれ以上それ自身の上に後ろに折り畳むことが望ましくてよいかもしくは望ましくなくてよい。
【0079】
同様に、組織152の一片の一部150は、骨のトンネル164を完全に横切って生体吸収性ロッド163の位置を定めること、そしてその後、組織152の片の部分150を、骨のトンネルの開放端中に、ロッド163を取り巻いて、そして骨のトンネルの同一開放端から後ろに引くことにより、骨のトンネル中に固定されうる。より具体的には、図44〜51で最良にみられるように、骨のトンネル164を完全に横切る生体吸収性ロッド163の位置ぎめが、図15〜17に図解的に示されるもののようなトロカール/スリーブの組合せ171で最良に成し遂げられることが見出されている。これは、尖らせられたKワイヤ、トロカールなどのような手段が、骨166を通り、骨のトンネル164を通り、そして骨のトンネル164の反対側の骨166中に開口部を形成する付随するスリーブなしで使用されるいかなる代替においても、穴を形成する装置を除去することおよびそれをロッド163で置き換えることが困難であるからである。典型的には、ロッド163は開口部168(図49)および骨のトンネル164を容易に通過することができるが、しかしながら、それは、しばしば、骨のトンネル164の他の側に開口部170を配置しかつロッド163の前端部と嵌合させることと同じくらい容易ではない。
【0080】
従って、本代替の実施において、トロカール/スリーブの組合せ171が、骨のトンネル164の長手方向軸172(図44)に対し横断方向に、骨のトンネル164を完全に通り、そして骨のトンネル164の反対側の骨166中に、上に詳細に論考された様式で骨166中に穿孔されることが好ましい(図44および45を参照)。その後、トロカール171aがスリーブ171bから除去され、そして、生体吸収性ロッド163が、骨のトンネル164を横切って伸びる位置を占めるようにスリーブ171aに挿入される(図46〜48を参照)。スリ−ブ171bがその後骨166およびロッド163から除去され、ロッド163を、開口部168から、骨のトンネル164を完全に横切って、そして開口部170中に伸びるままとする(図49を参照)。
【0081】
処置のこの点において、もしくは所望の場合はより早期に、縫合糸173のような1本のコード状材料の一端175が組織152の片の一端174に固定される(図50)。その1本のコード状材料173の他端176がその後、骨のトンネル164の開放端178中に、そしてそれからロッド163を取り巻いて、そしてその後骨のトンネル164の開放端178から戻って通される(図50を参照)。最後に、コード状材料173の自由端176が、組織152の片の部分150を、骨のトンネル164の開放端178中に、生体吸収性ロッド163を取り巻き、そして骨のトンネル164の開放端178から引き戻すように引かれる。組織部分150は従って一般にU形をとり、その閉鎖端部を生体吸収
性ロッド163により骨のトンネル164中に摺動可能に固定させ、かつ、その自由端部を骨のトンネル164の同一開放端178から外側に伸ばさせる(図51を参照)。
【0082】
上に示されるように、前述の処置は、人工移植片、すなわち身体から収穫されない人工補綴具を含む移植片を骨のトンネル中に固定するのにもまた使用されうる。
【0083】
なおさらに、実務において、骨のブロックが比較的堅固であることが見出されている。これは、骨のブロックが皮質から形成される場合に頻繁に真実である。加えて、とりわけ、骨166が皮質の実質層を含む場合に、骨166を通ってトロカール/スリーブの組合せを穿孔することは、ときに比較的困難でもまたあり得る。結果として、骨を通ってそして骨のブロック中におよび/もしくはこれを通ってトロカール/スリーブの組合せを穿孔することが困難であり得る(例えば図55を参照)。加えて、この穿孔が成功して成し遂げられるとしても、骨のブロックは、例えば図52および53に示されるように破砕しうる。この点で、骨のブロックの破砕の可能性が、トロカール/スリーブの組合せの、そしてこれゆえに骨のブロックを通る生じる穴の直径を減少させることにより低下されうることが示されるが、しかし、これは順に、負荷が移植片靭帯に適用される場合にロッドの破損の可能性の増大につながりうる。
【0084】
これらの問題を取り扱うための2個の代替が開発されている。
【0085】
図54で最良にみられるこれらの代替の第一において、解決策は、(1)骨のブロックはそれが張力においてであるより圧縮において有意により強い、また(2)より大きな直径のロッドは、骨のブロックの破砕が問題でない場合は骨のトンネル中のより強い骨のブロックの固定を提供することができる、という事実を利用する。とりわけ、骨のブロック200は、実質的に盲の骨のトンネル204の実質的に閉鎖された端部202に配置され、その連合する組織移植片206は実質的に盲の骨のトンネル204の開放端208から外側に伸びる。ガイドホール201が、骨のブロック200がコード様要素203により骨のトンネル204中に引かれる、もしくは上に論考されたように別の方法で骨のトンネル204中に配置されることを可能にするように骨のトンネル204の実質的に閉鎖された端部202を通って伸びうることが理解されることができる。骨のブロック200を通る据付に適するロッドより直径が30%と同じくらいより大きいロッド208が、その後、骨のブロック200の手元側端部210に隣接する骨のトンネル204を完全に横切って配置される。この場合、ロッド208は、骨のトンネルを完全に通って伸びるロッドの上の組織の一片の一部を通すことに関して上述されたと同一の方法を利用して位置を定められる(図44〜51を参照)。また、ロッド208は、所望されるように、組織移植片208を通過しうるかもしくはしなくてもよい。結果は、骨のブロック200が実質的に閉鎖されたトンネル端部202とロッド208との間で骨のトンネル206中に確実に固定されることである。
【0086】
上述の代替の第二は、スリーブが骨のブロック中にもしくはこれを通って伸びる必要がない場合は有意により大きな直径のロッドが骨のトンネル中の骨のブロックの固定の強さの対応する増大とともに使用されうるという前提から進行する。この代替は図56〜63に代表的に示され、これらがとりわけ下に言及されることができる。
【0087】
この場合、トロカール/スリーブの組合せ210(図15〜17および55を参照)が、上に詳細に論考されたと同一の様式で皮膚を通りそして骨に穿孔され、また、骨のブロックは、多様な要素が一般に図22に描かれるような配置に存するように骨のトンネル中に配置される。この点で、トロカールはスリーブから外され、骨のブロックが骨のトンネル中に上に引かれ(図23)、そしてロッドが(i)スリーブおよび(ii)スリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間に配置された骨を通り、そしてその後骨のブロック中に
挿入される。
【0088】
後者の挿入段階はいくつかの異なる方法のいずれか1個で成し遂げられうる。例えば、第二のより長いトロカール212a、212bが、スリーブ214a、214bのそれぞれに挿入されることができ、そして、スリーブ214a、214bの末端側端部218a、218bの間に配置される骨216を通って、そしてその後骨のトンネル220および骨のブロック222に穿孔されうる(図57)かもしくは叩かれうる(図58)かのいずれかである。その後、より長いトロカールの一方212が除去され(図59)、そして、金属、プラスチック、セラミックもしくは生体吸収性のロッド224aがスリーブを通って骨および骨のブロック中に挿入される(図60)。これに、他のより長いトロカール212の除去(図61)および第二スリーブを通っての骨および骨のブロック中への別のロッド224bの挿入(図62)が続く。最後に、スリーブが患者から除去される(図63)。
【0089】
最後に論考された代替において、より長いトロカール212aおよび212bは、一般に、例えば図24に示される様式で段を付けられる。より具体的には、より長いトロカール212aは、一般に、それらの手元側部分232より小さい横断方向断面直径を有する末端側部分230を包含し、そして、それらの手元側および末端側部分の接合部で末端側に面する放射状(radial)ショルダー234を規定する。こうして、スリーブの末端側端部を越えるトロカールの貫通の程度は、より長いトロカールの末端側部分の軸方向長さを予め選択することにより制御される。より具体的には、より長いトロカールは、スリーブの末端側端部を越えて、それらの末端側に面する放射状ショルダーがスリーブの末端側端部の骨もしくはスリーブ側壁上に形成される放射状に配備される内側突起236のいずれかを嵌合する点へのみ貫通することを可能にされる(図65)。
【0090】
あるいは、剛性ロッド224a、224bが、スリーブ214a、214bを通り、スリーブと骨のトンネル220との間に配置された骨216を通り、そしてその後骨のブロック222中に直接駆動されうる。これは、好ましくは、ロッド224a、224bの末端側端部を尖らせるもしくは丸めること、ロッドをスリーブ214a、214bに挿入すること、そしてプランジャー軸238および叩く手段240を使用して骨を通る位置にそして骨のブロック中にロッドを駆動することにより成し遂げられうる(図66)。
【0091】
図15〜17および55に示されるインターロックトロカール/スリーブ組立体において、その末端側に伸びるトロカールの尖った末端側端部224の手元側にスリーブの末端側端部により形成される放射状ショルダー242(図55)が、骨中へのインターロックされたトロカール/スリーブの組合せの通過に有意の妨害となり得ることがさらに見出されている。事実、実務において、このショルダーは、通常は放射状厚さが約0.05ないし0.10インチのみとは言え、トロカール/スリーブの組合せが骨のトンネルに向かって骨を通って前進される際に骨の火傷を引き起こすことが示されている。この問題を是正するため、スリーブの末端側端部242は、隣接するトロカール点244のものに実質的に等しい角度で斜角を付けられ得る(図67を参照)。しかしながら、これは、斜角をつけられた縁およびトロカール点の形成での当該技術で普遍的に許容できる機械加工耐性の変動のゆえに好ましくない。とりわけ、トロカール点の斜角を付けられたスリーブとの正確なかみ合いの機会は見込みがない。これゆえに、骨の火傷の問題、およびより一般的には骨へのトロカール/スリーブの組合せの貫通に対する抵抗性の問題は、図55の態様におけるよりおそらくより小さな程度であるが、図67に示される態様でなお存在する。
【0092】
この基礎的問題を解決するため、スリーブ248の末端側端部246は、スリーブの長手方向軸252に垂直に配置される面250に関して手元側におよそ15°の角度で斜めにされるべきであることが見出された(図68を参照)。トロカール/スリーブ組立体の
生じる構築において、トロカール点256は以前に記述されたと同一の様式で骨に穿孔する一方、スリーブ248の斜めにされた末端側端部246は、トロカールにより形成されている穴を囲む骨に対して平坦部を回転する代わりに、トロカール点により形成される穴の側壁に切り込む。実務的問題として、この代替は、本明細書に記述される方法および装置の使用の容易さがそれらの商業的有用性に影響を及ぼす限りは有意に重要であることが考えられる。使用の間に骨を結合するおよび/もしくは火傷させる傾向を表さない骨ドリルは、使用の間に骨を結合するもしくは火傷させる骨ドリルより有意により望ましい。
【0093】
従って、現在、本発明を実施する好ましい一方法は、以下の段階すなわち
(1)最低2個の、図68に描かれる型のトロカール/スリーブ組立体を、図22に示されるものに類似の位置に骨に穿孔すること(注意:これは、単一のトロカールを各スリーブと連続的にかつ別個にかみ合わせること、そしてその組立体を骨に穿孔することにより成し遂げられうる);
(2)トロカール(1個もしくは複数)を、スリーブを皮膚を通りそして骨中に伸びるがしかし骨のトンネルを横切らないままにするようにスリーブから除去すること;
(3)ラック組立体(図21の要素52を参照)をスリーブおよび骨のトンネルから除去すること;
(4)骨のブロックを骨のトンネル中でスリーブの軸方向突起との整列に配置すること;(5)第一の長い段付トロカール(図64を参照)を使用して、第一スリーブの末端側端部と骨のトンネルの間の骨を通り、骨のブロックを通り、そして骨のトンネルの反対側の骨に予め選択された距離を穿孔すること;
(6)骨および骨のブロックを通って伸びる第一の長い段付トロカールとともに、第二の長い段付トロカールを使用して、第二スリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間の骨を通り、骨のブロックを通り、そして骨のトンネルの反対側の骨に予め選択された距離を穿孔すること;
(7)第二トロカールを、骨、骨のブロックおよび第二スリーブから除去すること;
(8)(生体吸収性もしくは非生体吸収性の材料の)剛性ロッドを、第二スリーブを通って、それが骨のブロックを通って伸びかつ第二の長い段付トロカールにより形成されるような骨のトンネルの反対側の開口部を嵌合する位置に挿入すること;
(9)第一トロカールを、骨、骨のブロックおよび第一スリーブから除去すること;
(10)(生体吸収性もしくは非生体吸収性の材料の)別の剛性ロッドを、第一スリーブを通って、それが骨のブロックを通って伸びかつ第一の長い段付トロカールにより形成されるような骨のトンネルの反対側の開口部を嵌合する位置に挿入すること;
(11)第一および第二スリーブを患者から除去すること、を包含することが理解されることができる。
【0094】
最後に挙げられた代替はまた、上述の交差ピン留め装置に対するある改変の使用のための有利な設定も提供する。例えば、カニューレ挿入スリーブ58が、周囲の骨に穿孔されているトロカール/スリーブ組立体の横断方向に骨のトンネル中の位置に適合された拡大頭部62を有する、上で論考されたラック組立体の態様において(図19〜21)、それを通る窓260を規定する扁平頭部258(図69)が拡大頭部62の代わりに使用されうる。こうした場合には、扁平頭部258は、骨に穿孔されているトロカール/スリーブ組立体264の軸方向突起に対し横断方向の平面で骨のトンネル262を実質的にかつ完全に横切って伸びるとみられる。さらに、窓260は、トロカール/スリーブ組立体(もしくはトロカール単独)が、骨のトンネル中に、カニューレ挿入スリーブ266の頭部の窓260を通り、そしてその後骨のトンネルの反対側の骨に貫通し得るように配置されるとみられる。
【0095】
より具体的には、図69に示されるように、本発明のこの態様は、骨のトンネルの側壁に完全に相対する開口部を形成することが望ましいいかなる状況においても有用である。
こうした状況の特定の例は、スリーブの長さならびにロッドの長さおよび剛性が、それらがそのドリル手段進入側から骨のトンネルに進入するロッドが骨のトンネルの他の側の開口部との整列に維持されかつこれを嵌合することができることを確実にするために頼られうるようであるものを包含する。かように、剛性ロッドが骨のトンネル中の物体を通過される、上で挙げられた場合は、この代替を有益と見出しうる。
【0096】
最後に、上で論考されるインターロックトロカール/スリーブ組立体は、骨のトンネル中の物体の交差ピン留めを越える多数の他の用途を有することが理解されるべきである。こうした具体的に説明する一用途は、骨折修復処置が完了された後に折れた骨の所望の治癒関係での維持において補助するように骨折を横切る吸収性もしくは非吸収性のピンの配置においてである。図70〜74に描かれるように、この方法は、トロカール/スリーブ組立体を骨中の所望の位置に穿孔すること、トロカールを除去すること、ロッドをスリーブに挿入すること、そしてその後スリーブを骨およびロッドから除去することの、今や十分に理解された段階を随伴する。
【0097】
本発明の装置および概念の他の具体的に説明する用途は、とりわけ、骨の内部からの組織の除去、および/または他の装置もしくは補綴、薬物、骨移植片材料、代用骨髄などのような他のものの骨の内部への送達を包含しうる。
【0098】
本発明の多数のさらなる変動、代替、改変および他の派生物が存在することができ、および/もしくは本発明の好ましい態様の前述の詳細な記述のゆえに当業者に明らかとなることができる。従って、前述の明細および付属としてつけられる図面は具体的に説明するのみであることが意図され、かつ、本発明の制限として意図されないことが理解されるべきである。
【0099】
実施態様は次のとおりである。
【0100】
1.骨の中の骨のトンネル内に骨のブロックを固定するための方法であって、
骨の中に骨のトンネルを形成し、前記骨のトンネルは開口端部、骨のブロックを入れるような寸法にされた横断方向直径を有する前記開口端部に隣接した部分及び骨の内部に置かれ少なくも部分的に閉鎖された端部を備え、
一方の端部が前記骨のトンネルの少なくも部分的に閉鎖された端部と実質的に隣接して配置されように骨のブロックを前記骨のトンネル内に置き、
ドリル手段が骨のトンネルと交差しかつこのトンネルを通って伸びるようにドリル手段を骨のトンネルを横切る方向で骨を通して前進させ、そして骨のブロックの他方の端部と実質的に隣接する骨の中に戻し、そして
骨からドリル手段を取り去ってドリル手段をロッドで置き換え、
これにより骨のブロックを前記少なくも部分的に閉鎖された端部と前記ロッドとの間で前記骨のトンネル内に保持する
前記方法。
【0101】
2.前記ロッドが生体吸収性の物質より形成される実施態様1の方法。
【0102】
3.前記生体吸収性物質が、ポリ乳酸、ポリグリコール酸及びポリジアキサノンよりなるグループから選定される実施態様2の方法。
【0103】
4.前記ロッドが、実質的に強固な金属、プラスチック及びセラミックよりなるグループから選定された物質より形成される実施態様1による方法。
【0104】
5.前記ドリル手段が、トロカール及びトロカールスリーブを組み合わせて備え、そして前記取出し及び置換の段階が、前記スリーブから前記トロカールを取り出しこれにより前記スリーブを前記骨の中に伸びかつ前記骨のトンネルを横切って残し、前記スリーブの末端側端部と隣接した前記骨と前記ロッドの一方の端部とが組み合うように前記ロッドを
前記スリーブ内に差し込み、そして前記ロッド及び前記骨から前記スリーブを取り去り、これにより前記骨の中の前記ロッドを、前記骨のブロックの前記他方の端部と実質的に隣接する前記骨のトンネルを横切って伸びて残す実施態様1の方法。
【0105】
6.前記骨のブロックがこれに取り付けられたある長さの組織を有し、これは前記骨のブロックが中に置かれたとき前記骨のトンネルの前記開口端部から外側に伸び、そして前記ロッドは前記骨のトンネルを横切って配置されたとき前記ある長さの組織を貫通しない実施態様1の方法。
【0106】
7.前記骨のブロックがこれに取り付けられたある長さの組織を有し、これは前記骨のブロックが前記骨のトンネル内に置かれたとき前記骨のトンネルの前記開口端部から外側に伸び、そして前記ロッドは前記骨のトンネルを横切って配置されたとき前記ある長さの組織を貫いて伸びる実施態様1の方法。
【0107】
8.骨の中のエレメントを配備する方法であって、
末端側端部、手前側端部及び長手方向の長さを有する中空スリーブを備えたトロカールとトロカールスリーブとの組合せを調製し、ここに前記スリーブの内部は前記手前側端部と前記末端側端部との間の実質的に円筒状の長手方向通路を定め、更に前記通路の側壁の両側に1対の溝を有し、前記溝は、それぞれ、前記スリーブの前記手前側端部から、前記スリーブの前記末端側端部より間隔を空けられた両側の閉鎖端部に伸び、更に
トロカールは、前記通路内に摺動可能に入れられるようにされた横断方向断面、骨の中に穿孔するようにされた尖った末端側端部、及び両側の1対の突起を有する軸を備え、前記突起は、前記軸が前記通路内に置かれたとき、前記溝の中に摺動可能に入れられ、かつ前記軸の前記末端側端部から前記溝の閉鎖端部までの長手方向間隔に関する前記尖った端部から前記突起までの長手方向距離のため前記尖った端部が前記末端端部から出る長さが限定され、
これにより前記トロカールが前記通路内に挿入されたとき、得られたトロカールとトロカールスリーブとの組合せは一体として回転できかつ骨の中に末端方向向きに穿孔でき更に前記トロカールを前記スリーブより手前側方向に滑らせて抜き出すことができ、
前記トロカールとトロカールスリーブとの組合せで骨の中に穿孔し、
前記トロカールスリーブから前記トロカールを抜き出し、
前記エレメントを前記スリーブの前記通路を通して前記骨の中に挿入し、そして
前記スリーブを前記エレメント及び前記骨から取り出す
諸段階を包含した前記方法。
【0108】
9.第1の横断方向断面を持った末端側部分及び第2の横断方向断面を持った手前側部分を有する第2のトロカールであって、前記第1の横断方向断面は前記第2の横断方向断面より小さく、更に前記第1及び第2の横断方向断面の接合部に末端方向に面するショルダーを有する前記第2のトロカールを調製し、そして
前記トロカールを抜いた後でかつ前記エレメントの挿入より前に、前記ショルダーが前記スリーブの前記末端側端部において前記骨に当たるように、前記トロカールの前記手前側部分と実質的に等しい長手方向長さを前記スリーブの末端側端部において骨の中に前記第2のトロカールで穿孔する諸段階を更に含む実施態様8の方法。
【0109】
10.前記スリーブを通りかつ前記スリーブの前記末端側端部において前記骨の中に入る前記第2のトロカールの長手方向移動を更に限定するように、前記スリーブを通る長手方向通路が前記トロカールのショルダーと組み合うようにされた内部停止部手段を有する実施態様9の方法。
【0110】
11.前記骨が骨のトンネルを定め、前記トロカールとトロカールスリーブとの組合せは前記骨のトンネルを横切る方向で前記骨に進入するが前記骨のトンネル内には入らず、骨のブロックは前記トロカールとトロカールスリーブとの組合せと軸方向で揃って前記骨のトンネル内に置かれ、そして前記第2のトロカールが前記スリーブの末端側端部と前記
骨のトンネルとの間で骨を通り更に前記骨のブロック内に貫通し、更に前記エレメントがロッドを有する実施態様9の方法。
【0111】
12.前記エレメントが実質的に強固なロッド、薬物、補綴材料及び代用組織よりなるグループから選定される実施態様9の方法。
【0112】
13.前記ロッドが生体吸収性物質より形成される実施態様11の方法。
【0113】
14.前記生体吸収性物質がポリ乳酸、ポリグリコール酸及びポリジアキサノンよりなるグループから選定される実施態様13の方法。
【0114】
15.前記ロッドが、実質的に強固な金属、プラスチック及びセラミックよりなるグループから選定された物質より形成される実施態様11の方法。
【0115】
16.前記第2のトロカールが前記骨のブロックを通って貫通し前記骨の中に戻る実施態様11の方法。
【0116】
17.前記第2のトロカールが前記骨のブロックを全部は通過しない実施態様11の方法。
【0117】
18.前記骨は整復された骨折(reduced fracture)を有し、前記エレメントは強固なロッドを有し、そして前記トロカールとトロカールスリーブとの組合せは前記整復された骨折を横切って伸びる実施態様11の方法。
【0118】
19.骨のトンネルにおいて移植片の一部分を固定する方法であって、
トロカールとトロカールスリーブとの組合せが骨を通りかつ骨のトンネルを横切って伸びるように、前記トロカールとトロカールスリーブとの組合せを中に形成された骨のトンネルを横切る方向で骨の中に前進させ、
前記トロカールスリーブから前記トロカールを抜き出し、
前記スリーブを経て前記骨の中に吸収性ロッドを挿入し、前記骨のトンネルを横切って伸びている前記吸収性ロッドを残すように前記スリーブを引き抜き、
ある長さのコード状材料の一方の端部を前記骨のトンネル内に置くべき部分に隣接して前記移植片に取り付け、
前記ある長さのコード材料の他方の端部を前記骨のトンネルの開口端部内に通し、前記骨のトンネルを横切って伸びている前記吸収性ピンをまわり、そして前記骨のトンネルの前記開口端部から出して戻し、更に
前記移植片の前記部分を前記骨のトンネルの前記開口端部内に引くように前記コード状材料の前記他方の端部を引き、前記骨のトンネルを横切って伸びている前記吸収性ピンをまわり、そして前記骨のトンネルの前記開口端部から出して戻し、
これにより前記骨のトンネルの前記開口端部から外に伸びている前記組織片の部分の確保によりこの中に固定するために前記移植片の前記部分が前記骨のトンネル内で前記吸収性ピンの上で輪にされる
諸段階を包含した前記方法。
【0119】
20.前記生体吸収性ロッドがポリ乳酸、ポリグリコール酸及びポリジアキサノンよりなるグループから選定される実施態様19の方法。
【0120】
21.骨における骨のトンネル内に骨のブロックを固定する方法であって、
骨のトンネル内に堅い骨のブロックを置き、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体の末端側端部を前記骨のトンネルの側壁に近い前記骨内に定着させるように前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体を骨のトンネルを横切る方向で骨の中に進め、前記少なくも1個の組立体のトロカールはその組み合わせられたトロカールスリーブ内に配置されかつこれを実質的に満たしており、
前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体から前記トロカールを引き抜き、そして前記少なくも1個のスリーブ内にロッドを挿入し、
長い軸の一方の端部を前記ロッドに当たるように前記スリーブ内に滑らせて挿入し、
前記ロッドを前記スリーブから出して前記骨を通りそして前記骨のブロック内に駆動するように前記長い軸の他方の端部を叩く
諸段階を包含した前記方法。
【0121】
22.前記骨のトンネル内に骨のブロックの代わりに組織片が固定される実施態様21の方法。
【0122】
23.前記ロッドが前記骨のブロックを通って貫通する実施態様21の方法。
【0123】
24.前記ロッドが前記骨のブロックを全部は貫通しない実施態様21の方法。
【0124】
25.前記ロッドの挿入された端部が実質的に尖らされる実施態様21の方法。
【0125】
26.前記ロッドが生体吸収性材料より形成される実施態様21の方法。
【0126】
27.前記生体吸収性物質がポリ乳酸、ポリグリコール酸及びポリジアキサノンよりなるグループから選定される実施態様26の方法。
【0127】
28.前記ロッドが実質的に堅い金属、プラスチック及びセラミックから構成されるグループから選定される実施態様21の方法。
【0128】
29.治療のために、骨の整復された骨折を定位置に維持する方法であって、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組合せを、整復された骨折の一方の側の骨を通過し、整復された骨折を横切り、そして前記整復された骨折の別の側の骨の中に進め、前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体の各のトロカールはその組み合わせられたスリーブを実質的に満たしており、
前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体から前記トロカールを抜き出し、
ロッドを、少なくも1個のスリーブを通過して前記整復された骨折の前記他方の側の前記骨の中に挿入し、そして
前記整復された骨折を横切って伸びている前記骨の中の前記ロッドを残すように前記少なくも1個のスリーブを前記骨及び前記ロッドから抜き出す
諸段階を包含した前記方法。
【0129】
30.骨の内部に材料を送達させる方法であって、
少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組合せを骨の内部に進め、前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体のトロカールはその組み合わせられたスリーブを実質的に満たしており、
前記少なくも1個のトロカールとトロカールスリーブとの組立体から前記トロカールを抜き出し、
前記少なくも1個のスリーブを通して前記骨の内部に前記材料を送達し、そして
前記少なくも1個のスリーブを前記骨から抜き出す
諸段階を包含した前記方法。
【0130】
31.骨のトンネル内に骨のブロックを固定する方法であって、
ベース部分及び前記ベース部分を横切る方向に伸びているアーム部分を有するL状部材、一方の端部が前記L状部材の前記ベース部分に解放可能に連結されそして他方の端部が前記ラック組立体を前記骨のブロックの意図された固定位置に関して整列させるように前記骨のトンネル内に配置されたカニューレ挿入スリーブ(cannulated sleeve)、骨のトンネル内の前記骨のブロックの意図された固定位置を横切る角度で貫通穴が配置されるように前記L状部材の前記アーム部分に取り外し可能に連結されたトロカールスリーブ案内部材、前記穴の中にそれぞれ動き得るように配置された第1及び第2のトロカールであって、少なくも1個のトロカールが前記トロカールスリーブ内に動き得るように配置され、前記少なくも1個のトロカールはこれが配置されたトロカールスリーブと相互連結ができ、各前記トロカールは、前記少なくも1個のトロカールが中に置かれたとき、前記相互連結されたトロカールとトロカールスリーブとが骨の中に穿孔するように、前記骨の部材の意図された固定位置に向かって軸方向に可動でありかつ前記トロカールとともに回転可能であり、前記少なくも1個のトロカールは前記トロカールスリーブからそれぞれ除去可能である前記第1及び第2のトロカールスリーブ、及び前記トロカールスリーブ内に滑り込むロッドを備えたラック組立体を調製し、
骨のトンネル内のその整列位置にある前記カニューレ挿入スリーブ及び前記アームに連結された前記スリーブ案内部材により、前記トロカールとトロカールスリーブとの組立体を前記骨の中に進めるが前記骨のトンネル内には進めず、
前記少なくも1個のトロカールを前記トロカールとトロカールスリーブとの組立体から抜き出し、
前記カニューレ挿入スリーブを前記骨のトンネルから、また前記第1及び第2のスリーブを前記スリーブ案内から抜き出し、
骨のブロックを、前記骨に配置された第1及び第2のスリーブの軸方向突出と揃えて骨のトンネル内に置き、
第1の長いトロカールを調製し、前記第1のトロカールを、前記第1のスリーブを通し、第1のスリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間に位置する骨を通し、そして骨のブロック内に進め、
第2の長いトロカールを調製し、前記第2のトロカールを、前記第2のスリーブを通し、第2のスリーブの末端側端部と骨のトンネルとの間に位置する骨を通し、そして骨のブロック内に進め、
前記第2の長いトロカールを前記骨のブロック、前記骨及び前記第2のスリーブから抜き出し、
堅いロッドを、前記第2のスリーブを通して前記骨及び前記骨のブロック内に挿入し、
前記第1の長いトロカールを前記骨のブロック、前記骨及び前記第1のスリーブから抜き出し、
別の堅いロッドを、前記第1のスリーブを通して前記骨及び前記骨のブロック内に挿入し、更に
前記第1及び第2のスリーブを前記骨から抜き出す
諸段階を包含した前記方法。
【0131】
32.前記カニューレ挿入スリーブは、その端部に、前記骨のトンネル内に配置するようにされた貫通窓を定めている実質的に平坦な部分を有し、前記平坦部分は前記トロカールとトロカールスリーブとの組立体の前記軸方向突起と直角な平面内に配置され、前記カニューレ挿入スリーブが前記骨のトンネルから抜き出されるより前に、前記長いトロカールが、前記スリーブを通り、前記スリーブの末端側端部と前記骨のトンネルとの間の骨を通り、更に前記平坦部分の前記窓を通り進められる実施態様31の方法。
【0132】
33.骨における通路の形成に使用するトロカールとトロカールスリーブとの組立体であって、
軸、末端の穿孔用尖端部及び前記末端側尖端部から手前方向に予定の長手方向距離において前記軸から半径方向に伸びている少なくも1個の突起を備えたトロカール、及び
末端側端部及び前記末端側端部と手前側端部との間を伸びている長手方向の穴を定めている手前側端部、及び前記スリーブの前記手前側端部から前記スリーブの前記末端側端部から手前方向に予定の長手方向距離に置かれた閉鎖された末端側端部に伸びている前記穴の側壁の少なくも1個の長手方向の溝を有するトロカールスリーブ
を備え、
前記トロカールは前記少なくも1個の半径方向突起が前記少なくも1個の長手方向の溝と摺動組合して前記スリーブの前記穴と摺動組合するようにされ、更に前記予定の長手方向距離は、前記少なくも1個の半径方向突起が前記少なくも1個の長手方向の溝と組み合ったときに、前記トロカールの前記末端の穿孔用尖端部が前記スリーブの前記末端側端部より突き出すような距離であり、
これにより前記トロカール及び前記トロカールスリーブは一体で回転しかつ末端向きの長手方向運動をするように互いに解放可能に連結される
前記組立体。
【0133】
34.スリーブの末端が、その内側エッジから外側エッジに、スリーブの長手方向軸線に関してある角度で斜めにされ、前記角度は末端の穿孔用尖端部がトロカールの長手方向軸線に関して配置される角度と実質的に等しい実施態様33の組立体。
【0134】
35.スリーブの末端の側端部はスリーブの長手方向軸線に対して約15゜の末端方向向きの角度に置かれた面内に配置され、更にトロカールの末端の穿孔用尖端部は、スリーブと完全に組み合ったときに、スリーブの末端側端部の最も先方の部分より末端方向に伸
びる実施態様33の組立体。
【0135】
36.前記トロカールとトロカールスリーブとの組立体が骨の中に位置決めされた後に前記トロカールに代わって使用する第2の長いトロカールを更に備え、前記第2の長いトロカールは第1の横断方向断面を有する末端側部分、前記第1の横断方向断面より大きい第2の横断方向断面を有する手前側部分、及び前記末端部分と前記手前側部分との接合部において末端側に向いているショルダーを備え、前記ショルダーは、前記第2のトロカールの前記骨の中への貫通の深さを限定するために、第2のトロカールがスリーブを通って骨の中に進められたときにスリーブの末端側端部において骨と組み合うようにされている実施態様33の組立体。
【0136】
37.骨の中に物体又は材料を置くための外科用キットであって、
少なくも2個のトロカールスリーブ、前記スリーブと共に一体で回転しかつこれと共に長手方向に運動するために前記スリーブと解放可能に相互連結し得るようにされた少なくも1個のトロカール、前記スリーブを通り骨の中に摺動可能に回転運動するようにされた少なくも1個の長い段付きのトロカール、前記物体及び/又は材料を挿入し得る通路を提供するために前記スリーブとトロカールとが骨を貫通する角度を管理するようにされたラック組立体、及び前記スリーブ及びトロカールにより形成された通路を経て前記骨の中に前記物体及び/又は材料を通過させるようにされたプランジャー及び叩き手段
を備えた前記キット。
【0137】
38.前記移植片が、人体から採取された組織を含む実施態様19の方法。
【0138】
39.前記移植片が、人体から採取されない人工の補綴具を含む実施態様19の方法。
【0139】
40.皮膚により覆われた骨の中の骨のトンネル内に人工の補綴具の部分を固定する方法であって、
骨のトンネル内に人工の補綴具の部分を置き、
トロカールとスリーブとの組立体を、皮膚を通し、人工の補綴具の部分と交差するように骨のトンネルを横断して骨を通し、そして少なくも部分的にこれを通して伸びるように進め、前記組立体のトロカールは前記組立体のスリーブ内に配置されており、
スリーブからトロカールを引き抜き、
ロッドを、スリーブを通し皮膚を通して人工の補綴具の部分内に進め、そして
骨及び人工の補綴具の中にロッドを残すようにスリーブを引き抜き、これにより人工の補綴具の部分を骨のトンネル内に保持する
諸段階を包含した前記方法。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】その中に形成された適切な骨のトンネルおよび当該トンネルの一に配置される靭帯の骨のブロックを伴うヒトの膝関節の概略の断面図である。
【図2】図1に類似であるが、しかし発明の方法の金属ワイヤ挿入相を具体的に説明している。
【図3】図2に類似であるが、しかし金属ワイヤ挿入相の完了を具体的に説明している。
【図4】図3に類似であるが、しかし第一金属ワイヤ回収(withdrawal)相を具体的に説明している。
【図5】図4に類似であるが、しかし第一吸収性ロッド挿入相を具体的に説明している。
【図6】図5に類似であるが、しかし完全に挿入されている第一吸収性ロッドを具体的に説明している。
【図7】図6に類似であるが、しかし第二金属ワイヤ回収相を具体的に説明している。
【図8】図7に類似であるが、しかし第二吸収性ロッド挿入相を具体的に説明している。
【図9】図8に類似であるが、しかし発明の方法の吸収性ロッド挿入相の完了を具体的に説明している。
【図10】本発明の一態様を具体的に説明する、骨のトンネル中の骨のブロックの交差ピン留め(cross−pinning)のためのラック組立体の一形態の側面姿図である。
【図11】図10のラック組立体の底面図である。
【図12】図10および11のラック組立体のトロカールスリーブガイド部材部分の底面図である。
【図13】トロカールスリーブガイド部材の側面姿図である。
【図14】トロカールスリーブガイド部材の前面姿図である。
【図15】図10のラック組立体のトロカール部分の断続的側面姿図である。
【図16】図10のラック組立体のトロカールスリーブ部分の切断されかつ部分的に断面の断続的側面姿図である。
【図17】図16のトロカールスリーブ部分の端面図である。
【図18】ヒトの膝関節の概略図でありかつ図10のラック組立体が使用される一方法での一段階を具体的に説明している。
【図19】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図20】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図21】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図22】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図23】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図24】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図25】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図26】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図27】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図28】図10のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図29】本発明の代替の一態様を具体的に説明する別の形態のラック組立体の側面姿図である。
【図30】図29のラック組立体の底面図である。
【図31】図29のラック組立体のトロカールスリーブガイド部材部分の底面図である。
【図32】トロカールスリーブガイド部材の側面姿図である。
【図33】トロカールスリーブガイド部材の前面姿図である。
【図34】図18のものに類似の図である。
【図35】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図36】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図37】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図38】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図39】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図40】図29のラック組立体の使用における一連の段階を具体的に説明する概略図である。
【図41】移植片の靭帯、腱などの側面姿図であり、移植片の一端がそれ自身の上に後ろに折り畳まれかつ正しい位置に鋲で縫合され(tack−stitched)、また、組織を通って伸びるロッドがファントム画法(phantom)で示される。
【図42】図41に類似の側面姿図であり、移植片の靭帯、腱などはそれ自身の上に後ろに折り畳まれ、また、移植片の隣接するひだの間を伸びるロッドがファントム画法で示される。
【図43】図42に類似の側面姿図であり、折り畳まれた組織は一緒に「かがられて(whip stitched)」おり、また、かがられた組織を通って伸びるロッドがファントム画法で示される。
【図44】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図45】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図46】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図47】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図48】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図49】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図50】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図51】骨の中にそしてその中の骨のトンネルを通ってトロカール/トロカールスリーブの組合せを前進させること、トロカールを除去すること、スリーブ中にかつ骨のトンネルを横切ってロッドを挿入すること、スリーブを除去すること、そして骨のトンネルを横切って配置されたロッドを取り巻いて組織移植片の一端を引くこと、の段階を示す、具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図52】それを通る交差ピンの設置の間もしくはその後に骨のブロックがどのように破砕しうるかの2個の可能な例を示す、代表的な骨のブロックの具体的に説明する側面姿図である。
【図53】それを通る交差ピンの設置の間もしくはその後に骨のブロックがどのように破砕しうるかの2個の可能な例を示す、代表的な骨のブロックの具体的に説明する側面姿図である。
【図54】部分的に閉鎖された終端された骨のトンネル中に配置されかつ骨のブロックと骨のトンネルの開放端との間を骨のトンネルを横切って伸びるロッドにより正しい位置に固定される、骨のブロックの具体的に説明する断面の側面姿図である。
【図55】本発明での使用のための集成されたトロカール/トロカールスリーブ組立体の具体的に説明する側面姿図である。
【図56】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図57】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図58】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図59】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図60】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図61】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図62】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図63】骨のトンネル内に骨のブロックを正しい位置に保持するロッドの据付のため骨および骨のブロックを貫通する、当初図55に描かれた組合せとともに置かれる、スリーブを通って挿入される長いトロカールの使用を示す、具体的に説明する側面の断面の姿図である。
【図64】本発明に従って形成された段付トロカールの側面姿図である。
【図65】それを通っての図64に描かれたような段付トロカールの移動を制限するよう適合された内部停止部を有するトロカールスリーブを示す側面の姿断面図でありる。
【図66】骨中のスリーブを通りそして骨のトンネル中に配置された骨のブロック中にロッドを駆動するためのプランジャーおよび叩く装置の使用を具体的に説明する、分解された側面の断面の姿図である。
【図67】本発明に従って形成された別のトロカール/トロカールスリーブの組合せの側面姿図である。
【図68】本発明に従って形成されたさらに別のトロカール/トロカールスリーブの組合せの側面姿図である。
【図69】図19に描かれた拡大カニューレ挿入スリーブ頭部(enlarged cannulated sleeve head)の代わりに用いられた開口(apertured)頭部を示す、具体的に説明する斜視図である。
【図70】本発明に従って形成されたトロカール/トロカールスリーブの組合せを使用して修復された骨折を横切るロッドの配置を示す、具体的に説明する側面姿図である。
【図71】本発明に従って形成されたトロカール/トロカールスリーブの組合せを使用して修復された骨折を横切るロッドの配置を示す、具体的に説明する側面姿図である。
【図72】本発明に従って形成されたトロカール/トロカールスリーブの組合せを使用して修復された骨折を横切るロッドの配置を示す、具体的に説明する側面姿図である。
【図73】本発明に従って形成されたトロカール/トロカールスリーブの組合せを使用して修復された骨折を横切るロッドの配置を示す、具体的に説明する側面姿図である。
【図74】本発明に従って形成されたトロカール/トロカールスリーブの組合せを使用して修復された骨折を横切るロッドの配置を示す、具体的に説明する側面姿図である。
【符号の説明】
【0141】
12 大腿骨
14 脛骨
16 トンネル
20 ブロック
30 第一金属ワイヤ
32 第一部分
34 第二ワイヤ
40 第一吸収性ロッド
42 ボア
44 第二吸収性ロッド
58 スリーブ
70 トロカールスリーブガイド部材
74 トロカールスリーブ
76 トロカールスリーブ
90 ワイヤガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨における通路の形成に使用するトロカールとトロカールスリーブとの組立体であって、
軸、末端の穿孔用尖端部及び前記末端側尖端部から手前方向に予定の長手方向距離において前記軸から半径方向に伸びている少なくも1個の突起を備えたトロカール、
末端側端部及び前記末端側端部と手前側端部との間を伸びている長手方向の穴を定めている手前側端部、及び前記スリーブの前記手前側端部から前記スリーブの前記末端側端部から手前方向に予定の長手方向距離に置かれた閉鎖された末端部に伸びている前記穴の側壁の少なくも1個の長手方向の溝を有するトロカールスリーブ、及び
前記トロカールスリーブの前記穴を通って挿入され、そして骨の中に形成された通路を通って伸びるようにされたロッドを備え、
前記スリーブの末端が、その内側エッジからスリーブの長手方向軸線に関してある角度で斜めにされ、前記角度は末端の穿孔用尖端部がトロカールの長手方向軸線に関して配置される角度と実質的に等しく、
前記トロカールは前記少なくも1個の半径方向突起が前記少なくも1個の長手方向の溝と摺動組合して前記スリーブの前記穴と摺動組合するようにされ、更に前記予定の長手方向距離は、前記少なくも1個の半径方向突起が前記少なくも1個の長手方向の溝と組み合ったときに、前記トロカールの前記末端の穿孔用尖端部が前記スリーブの前記末端側端部より突き出すような距離であり、
これにより前記トロカール及び前記トロカールスリーブは一体で回転しかつ末端向きの長手方向運動をするように互いに開放可能に連結される
前記組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【公開番号】特開2008−155037(P2008−155037A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6964(P2008−6964)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【分割の表示】特願平11−18887の分割
【原出願日】平成11年1月27日(1999.1.27)
【出願人】(591005420)エチコン・インコーポレーテツド (8)
【氏名又は名称原語表記】ETHICON INCORPORATED
【Fターム(参考)】