説明

骨に穿孔を作成するためのフライス装置

本発明は、硬組織、特に顎骨において止まり穴を穿入するように延長する装置に関する。この装置は、遠位の作業用開口(2)及び作業用開口(2)とは反対側の入口(3)を有する管状の本体(1)を備え、前記入口が、作業工具、例えばフライス工具(5、6)の軸(5)に貫通され、少なくとも作業工具(5、6)の送り動作、駆動動作及び操作動作を可能にする封止要素(4)によって閉じられ、管状の本体(1)が、内部圧力をかけるための連結部(8)を備えていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬組織、特に顎骨に作成した止まり穴を穿入するように延長するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
斯かる骨の穴の延長は、例えば、「サイナスリフト(上顎洞挙上)」と称する処置を行う口腔外科の分野で要求されるサイナスリフトとは、上顎洞粘膜(sinus mucous membrane)を、部分的に顎骨から離して持ち上げ、骨と上顎洞粘膜との間にスペースを与える外科的処置のことを言う。自家骨(例えば、上顎結節、斜線、おとがい(chin)領域からの又は腸骨稜(骨置換材料、骨片)からの)或いはしばしば自家骨と混合される合成骨置換材料(例えば、ガイストリッヒ株式会社( Geistlich AG)からのBio-Ossのブランド名を有する骨置換材料)が、作成された凹部に導入される。インプラントのためのしっかりとした基礎を確保するためには、この材料は、6ヶ月以内に骨に変化しなければならない。
【0003】
サイナスリフトに対する従来のアプローチは、臼歯部に頬側粘膜骨膜弁(buccal mucoperiosteal flap)を作成し、露出した骨に卵形の窓を、下にある上顎洞粘膜を傷つけることなしに、フライス加工することである。上顎洞粘膜から吊り下がった卵形骨ディスクは、次いで、上顎洞の方に注意深く押され、一方、上顎洞粘膜は、特殊な器具を用いて、同時に注意深く窓の周りの骨から離される。上顎洞粘膜は、卵膜と幾分似て非常にデリケートなので、上顎洞粘膜が損傷する危険があるため、このプロセスは、非常に注意深く行わなければならない。上顎洞にこのようにして形成された凹部には、ここで窓を通して骨置換材料が充填され、頬側の窓(buccal window)は、フォイルで覆われる。フォイルは、再吸収可能な材料、例えばガイストリッヒ株式会社からのBio-Guideのブランド名を有する膜、からできているのが典型的である。粘膜骨膜弁は、次いで、しっかりと縫い合わされる。この方法は、非常に侵襲的であり、最長10日間のひどい腫れと変色のため、また結局のところ痛みのため、患者にストレスを与える。
【0004】
この外科的手法は、しばしば「オープン」又は「クラシック」サイナスリフトとも称する。十分な残存骨の高さ(residual bone height)があれば(約5mmの高さ)、インプラントを、サイナスリフトと「同時に」挿入することができる(一回法サイナスリフト)。インプラントは、骨置換材料が固まった後でしか十分に装填することができない。残存骨の高さが、薄すぎる場合には、インプラントは、サイナスリフトの約6〜8ヶ月後の第二の処置において挿入される(二回法サイナスリフト)。
【0005】
より最近の方法は、骨プレートに弁(flap)を開けることを要しない所謂クレスタルサイナスリフトである。上顎洞へのアクセスは、顎堤(jaw ridge)から可能である。口腔粘膜が、その際、顎堤の歯のない領域において、特別に用意したパンチ(イェッシュ・パンチ:Jesch Punch)を用いて穿孔され、止まり穴が、円筒状のフライス工具を用いて骨にフライス穿孔され、上顎洞粘膜のすぐ下で終了する。用いたパンチは、粘膜ディスクを骨から自動的に持ち上げ、追加の穴(フライス穿孔)のための中央パンチマークを作成する。穴は、(例えば3.5mmの直径を有する)円筒状のフライス工具を用いて(顎堤から)上顎洞に向かって、上顎洞の骨様の底部の約1mm下までフライス穿孔されるのが典型的であり、その際、骨の厚みがX線を用いて前もって測定される。上顎洞粘膜を、フライス工具で損傷させてはならないので、顎骨をフライス工具で完全に貫通させてはならず、その代わりに、止まり穴の底部に薄い骨プレートを残し、上顎洞粘膜が骨プレートの裏側に当接するようにする。
【0006】
従来、この薄い骨プレートは、次いで円筒状の器具を用いて上顎洞の方に注意深く押され、それにより、骨プレートは、骨ディスクの上方で骨プレートに付着している上顎洞粘膜と共に上顎洞に向かって押される。この骨ディスクの「押し抜き」は、この処理における臨界点を意味している。なぜならば、骨ディスクがあまりに強く押されると、上顎洞粘膜がテントの様に持ち上げられ張力を受け、これが損傷につながることがあるためである。上顎洞粘膜は、次いで注意深く持ち上げられ、しかる後、骨置換材料が、穴を通して新たに作られた自由空間に導入される。次いで、インプラントが、穴に直接据え付けられるのが一般的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
小さな穴(大抵ほんの約4mmの直径を有している)を通して非常に穏やかな態様で顎骨から十分に離れるように上顎洞粘膜をはがす非常に進んだ方法が開発されているが、顎骨が押し抜かれる危機的な瞬間があり、かなりの経験と特殊な技能が医師に要求されるので、慎重な注意にもかかわらず、骨プレートを押し抜くときに上顎洞粘膜が損傷するという未解決の危険が残っている。
【0008】
サイナスリフト処置をより安全にするためには、顎骨の背後のデリケートな上顎洞粘膜に対する損傷の危険を減らしながら、顎骨の穴を穿入するように延ばすことをより容易にする追加の工具が望まれよう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的で、本発明に係る装置は、遠位の作業用開口及び作業用開口とは反対側に位置する入口を備えた管状の本体を有し、この入口は、作業工具、例えばフライス工具の軸に貫通される封止要素によって、少なくともフライス工具の送り、駆動及び操作動作を可能にしながら、閉じられており、この装置において、管状の本体は、内部圧力をかけるための連結部を備えている。管状の本体は、顎骨に予め作成された止まり穴に挿入され、その際、遠位の作業用開口は、止まり穴の終端で終わり、そのため、内部が実質的に封止される。したがって、管状の本体の内部空間に存在し、塩化ナトリウム溶液であるのが好ましい作動媒体は、連結部を経て、例えば連結部に連結されたシリンジによって加圧することができる。止まり穴と上顎洞との間に残存する骨ディスクは、外側から制御することのできる作業工具を用いて作業用開口の領域において削り落とされる。作業工具のヘッドが、骨に穿入し、上顎洞膜の下の領域に入る瞬間に、管状の本体の内部空間内の過圧が、遮るもののない開口を作動媒体が通って流れるようにし、それにより、背後に位置する上顎洞膜を骨から離れるように、したがって、作業工具の作業範囲の外に押圧する。圧力媒体の流出は、骨の貫通を示す圧力低下を生じさせ、上顎洞膜の過度の膨張も防止する。
【0010】
本発明の好都合な一実施の形態では、管状の本体の表面上で長手方向に調節可能であり、作業工具を駆動するアングルピースのための座面を有する送り停止部が備わっていてもよい。送り停止部は、調節ナットとして構成することができ、調節ナットは、アングルピースのための座面を有し、入口の領域において管状の本体に設けられたネジ山に螺合させることができる。調節ナットを用いて上顎洞粘膜の方向にフライス削りを行う送り速度を容易に正確に制御することができるため、送り停止部は、特に有益な実施の形態を示す調節ナットを用いて停止部を調節して、作業工具の最大挿入深さを制限し、したがって、装置の取り扱いを容易にする。フライス工具の送り速度が極めてゆっくりで(例えば、ほんの約1mm/分)、上顎洞粘膜が、作動媒体の圧力により、最小の骨の貫通の際に既に膨張されており、潜在的に損傷を引き起こす可能性のあるフライス工具から離れるように押されるので、上顎洞粘膜の保護が確保される。上顎洞粘膜を膨張させた後は、骨の穿孔を拡張するため、さらに先に少しフライス削りをすることが可能である。
【0011】
本発明の他の好都合な実施の形態では、作業工具が、回転駆動される作業工具である場合には、回転力を伝達する摺動要素を、調節ナットの入口開口と作業工具の軸との間に配置することができる。調節ナットの回転は、摺動要素が軸を回転できるようにしており、軸の回転に相当する。次いで、調節ナットは、フライス作業の間、迅速に回転する軸によってねじ込まれ、そのため、フライスヘッドの送り速度が、自動的に調節される。
【0012】
好都合なことに、ブレーキ要素が、調節ナットに作用することができ、調節機構によってブレーキ要素の押圧力が調節可能である。そのため、調節ナットの送り速度を、容易に制御することができる。ブレーキ要素をしっかりと押圧することにより、調節ナットを固定し前進するのを防止することもできる。
【0013】
本発明の別の好適な実施の形態では、調節機構は、調節ナットの軸に対して横断方向に又はほぼ横断方向に装置から突出しているハンドル・エクステンションに一体化されていてもよい。装置は、ハンドル・エクステンションを用いて、より容易に取り扱うことができ、それにより、特にブレーキ要素の押圧力、したがって送り速度を、好ましくは片手で、例えば調節ネジを用いて、容易に制御することができる。
【0014】
骨の穴への封止挿入のため、管状の本体の止まり穴に挿入する領域は、円錐状の形を有することができる。円錐状の領域は、手動で加える力によって止まり穴に圧入することができる。これば、口の内側の穴に挿入された器具の回転を妨げるハンドル・エクステンションが備わっている場合に、特に好都合である。
【0015】
器具の回転は、器具を穴にねじ込むのに用いることができる。この目的で、他の実施の形態では、自己ねじ切り雄ネジが、止まり穴に挿入される領域において、管状の本体に設けられていてもよい。これは、穴における管状の本体のしっかりとした保持を確保し、穴の内壁に対する封止を改善する。封止をさらに改善するため、管状の本体に沿って調節可能であり管状の本体に解放可能に固定されたフランジを、管状の本体の外側に設けることができ、フランジは、管状の本体と止まり穴の壁との間を延びる円錐状の封止突起部を有している。フランジは、円錐部で粘膜に押圧され、次いで、例えば六角穴付きネジによって固定される。
【0016】
本発明の一実施の形態によれば、取り扱いを容易にするため、管状の本体に、より広いハンドル領域を設けてもよい。
【0017】
本発明の他の有益な実施の形態では、フライス工具は、連結部を介して手動又は自動の圧力制御ユニットと連結されていてもよい。これが、内部圧力の正確な制御を可能にし、それにより、骨の穿入を、圧力低下に基づいて容易に確認することができる。
【0018】
好都合なことに、封止要素を、一以上のO-リング封止部材によって形成することができる。封止要素には、厳格な要件は課されないのが典型的であり、これは、少しの漏れは重 大ではなく、封止要素における作動媒体の漏れは、圧力制御ユニットによって容易に埋め合わせることができるためである。したがって、O-リング封止部材は、十分な効果を得るのに満足なものであり、そのため、特に費用効果的で簡単なデザインを代表するものである。加えて、作業工具の軸用のO-リング封止部材は、軸を中心に位置させ、封止特性を大きく損なうことなしに、送り動作を可能にさせるだけでなく作業工具の揺動する操縦動作も可能にする軸受けとして作用する。
【0019】
本発明に係る他の実施の形態では、封止要素は、作業工具のための貫通開口の寸法決めのためのより大きな自由度を可能にしながら、上記のO-リングと同様の利点をもたらすことのできる穿孔膜によって形成されていてもよい。
【0020】
本発明によれば、作業用開口を越えて突出する端部フックを、管状の本体の端面に設けることができ、好都合である。端部フックは、切削ネジ山に加えて、管状の本体を、止まり穴にしっかりと保持するのに用いられる。最初に顎骨の柔らかい海綿骨にねじ込まれる切削ネジ山と異なり、端部フックは、止まり穴の終端に残存する骨ディスクの周辺領域において顎骨の緻密質と好都合に係合する。
【0021】
従来の回転可能に駆動されるフライス工具が用いられる本発明に係る実施の形態では、封止要素は、軸封の機能を果たし、回転軸の運動の自由度を制限することなしに、回転軸を封止しなければならない。このことは、封止要素の質に大きな要求を課するものであり、封止要素の早い摩耗を引き起こす。フライスヘッドも、作業用開口の領域で管状の本体の内壁に接触することがあり、これは、増加した発熱とともにフライスヘッドの加速された摩耗を引き起こす。加えて、フライスヘッドが摩耗した際に、その時に手術領域に残る金属の削れたくずが、溶けることがある。これは、本発明の他の好都合な実施の形態によれば、作業器具を回転しない作業工具として実施することにより防止することができる。「回転しない」は、本発明との関連では、作業工具は、その主軸の回りに回転しないので、作業工具と封止要素は、基本的にそれらの間に相対速度なしに、互いに接触することを意味する。これは、回転軸を(回転)軸封止部材で封止する必要をなくしており、それにより、封止要素に対する要求を減少させている。
【0022】
取り除く骨に作業エネルギーを伝達するため、装置は、機械的又は電磁気的振動を発生及び/又は伝達するための器具を備えていてもよく、有益である。作業工具と封止要素との間で機械的振動が伝達する際に生じることのある相対運動が、封止要素の弾性によって補償され、そのため、十分に小さい振動の振幅に関して、封止要素の効果は大きく損なわれることがない。
【0023】
本発明の一実施の形態では、作業工具を、圧電性外科用器具、好ましくは超音波骨刀とすることができる。医療用途の超音波切削装置(他の用語は、「超音波骨刀」又は「超音波ボーンミル」)が、外科及び歯科の分野で公知であり、アングルピースを用いて駆動することのできる従来の回転器具よりも多くの面で優れている。市販の超音波器具は、基本的に、超音波トランスデューサーが配置されたハンドピースと、それぞれの用途のために特別に設計されたハンドピースに装着されたエクステンションからなる。これらのシステムは、超音波トランスデューサーとして、大部分は、圧電発振器を備えている。
【0024】
エクステンションは、それぞれの用途に順応した形状を有しており、エクステンションの切削特性に影響するダイヤモンドを組み込む領域を有していてもよい。重要な設定、特に振動強度及び振動数(随意に、幾つかの振動方向、例えば、水平及び垂直方向)は、制御装置によって制御することができる。加えて、例えばハンドピースにおける電気的共振を測定するため、センサーをハンドピースに配置してもよく、それにより、作業パラメータのより複雑な制御又は骨構造における変化の検知を可能にする。
【0025】
超音波骨刀の使用には、装置が硬組織(骨)に対して切削又はフライス効果を有するのみで、これに対し、軟組織(例えば上顎洞膜)は、損傷を受けないという利点がある。このことは、最小限の組織の損傷で、高い精度と安全性を確実にするものである。超音波エクステンションの軸が回転せず、したがって、超音波エクステンションを、管状の本体の入口においてより容易に封止することができることも、本発明との関連で有益なことである。
【0026】
超音波骨刀によって骨に加えられる圧力は非常に小さく、それにより、上顎洞膜を損傷することのある骨の偶発的な穿入を防止している。超音波骨刀を用いて作業をする際の押圧力は、回転フライスヘッドの押圧力よりもかなり小さいので、フライス過程を、より容易に「自由に」、すなわち、穿入深さを制限する停止部なしに、行うことができる。接触するとすぐに上顎洞膜を損傷させることのある回転フライスヘッドと異なり、超音波骨刀は、上顎洞膜に触れることができ、必ずしも上顎洞膜を損傷させることなしに、上顎洞膜に圧力をかけることさえできる。
【0027】
好ましい実施の形態では、作業工具は、マイクロメートルの範囲、特に20〜200マイクロメートルの間の範囲で稼働する超音波骨刀でよい。医師がそれぞれの状況、特に作業する骨の状態及び用いる超音波の先端に適合させることのできる幾つかの異なる重畳された振動に関する設定を用意することもできる。例えば、ハンドピースの有効な作業振動は、より強い水平の振動(60〜200μm)とより小さな垂直の振動(20〜60μm)の重畳により生じさせることができる。医師により選択された設定は、切削の間、骨が清潔なままであり冷却されていることを確実にする。それにより、組織の過熱を防止することができる。
【0028】
本発明の別の実施の形態では、作業工具は、好適パルスCO2レーザー又は固体レーザーを都合よく備えていてもよいレーザー切削工具でよい。外科的用途のためのレーザー切削装置は、高い精度を有する非接触な作業を可能にする。特に、短いパルスを有するCO2レーザーは、骨材料を処理するのに非常に有効であることが証明されている。周囲の組織の過熱を、パルス長を調節することにより、防止することができる。外科的な用途におけるレーザー切削装置の他の利点は、血管がレーザーにより閉鎖されるので、出血が減ることである。
【0029】
本発明の他の実施の形態では、レーザーの波長を、骨組織の吸収特性と整合(同調)させることができる。正確に整合された波長は、骨に入射するレーザー光線が、骨の表面でほんの数マイクロメートルの厚さを有する層において吸収されるようにするため、レーザーは、この領域のみにおいて、有効である。それにより、異なる吸収特性を有する周囲の組織を保護することができる。CO2レーザーに関して、レーザーの最も重要な輝線(emission line)は、例えば9〜11μmの間でよい。骨による最適な吸収は、この範囲で期待できるのが典型的である。「最も重要な輝線」の用語は、レーザーの発光スペクトルが、その最も高い値を有する範囲を意味する。
【0030】
本発明の他の実施の形態では、レーザーは、調節可能な集束を有することができる。集束は、レーザーの有効範囲を、調節可能な深さに限定する。レーザーの集束をゆっくりとより深い領域に調節することにより、骨が取り除かれるとすぐに、レーザーが、故意でなく上顎洞膜を「射抜く」ことを防止することができる。
【0031】
本発明の他の有益な実施の形態によれば、レーザー切削装置は、内視鏡と連結されていてもよい。内視鏡の開発における急速に進歩する技術は、0.5mm以下の直径を有するマイクロ内視鏡の使用を可能にしている。したがって、器具に挿入されるレーザーの先端は、内視鏡を追加で備えることができ、それにより、随意に同じ導光体を、レーザー用及び内視鏡用に用いることができる。
【0032】
ここで、本発明を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る装置の断面図である。
【図2】当該装置の側面図である。
【図3】突出した端部フックを有する当該装置の先端の概略図である。
【図4】顎骨に挿入された本発明に係る装置の断面図である。
【図5】レーザー骨刀の使用を示す概略図である。
【図6】自動的に駆動される調節ナットを有する装置の概略図である。
【図7】取り付けたハンドル・エクステンションを有する装置の側面図である。
【図8】同じ装置の平面図であ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1に断面図で示す本発明に係る装置は、図2においてもう一度側面図で示され、円錐形状の先端領域を有する管状の本体1を備え、円錐形状の先端領域は、管状の本体1の外側に配置された自己ねじ切り雄ネジ9を有している。この雄ネジにより、管状の本体1を、顎骨に設けられた止まり穴にねじ込むことができる。管状の本体の空洞は、ほぼ円筒状であり、管状の本体1の先端の作業用開口2から作業用開口2の反対側に形成された入口3まで延びている。
【0035】
作業用開口2と入口3との間で、管状の本体は、基本的に4つの領域:前述の自己ねじ切り雄ネジ9を有する円錐状の先端領域I、フランジ10が押し付けられる中央円筒状領域II、保持ディスク12として形成されたグリップ領域III、及び雄ネジが設けられた端部領域IV、に細分することができる。
【0036】
円筒状領域IIに押し付けられたフランジ10は、その先端領域に面する側に円錐状封止突出部11を有している。六角穴付きネジ20をねじ込むことのできるネジ穴21が、円筒状領域IIの全体に沿って移動させることのできるフランジ10の軸を横切る方向に作成されている。六角穴付きネジ20を締めると、六角穴付きネジは、管状の本体1を押圧し、それによりフランジ10の位置を固定する。
【0037】
ハンドル領域IIIは、原則的に平らな保持ディスク12として形成され、保持ディスクは、小さい器具のねじ込み及びねじ抜きを容易にするだけでなく、小さい器具を把持するのを容易にするため、その周囲面に沿って刻み目を有しているのが好ましい。保持ディスク12は、側部から管状の本体1の空洞まで貫通して穿孔され、連結部8を表す細い孔を有している。シリンジ或いは手動又は自動の圧力制御ユニットまで延びるホースをこの連結部8に取り付けることができ、この連結部8を通して、作動媒体を管状の本体1の空洞に導入することができる。
【0038】
管状の本体1から離れて面する側に配置された座面14を備えた送り停止部19を有する調節ナット18が、端部領域IVの雄ネジ19にねじ止めされている。座面14は、調節ナット18を回転させることにより調節することができる。座面の細やかな調節を可能にするためには、雄ネジ19は、細目ネジとして形成されるのか好ましい。送り停止部13は、座面14の中央に、管状の本体1の空洞まで延びる入口開口22を有し、入口開口を通して、フライス工具5、6の軸5が、管状の本体1の空洞に導入される。入口開口22の直径は、フライス工具5、6が管状の本体1の内側を移動することができるよう、フライス工具5、6の軸5の直径よりもわずかに大きい。
【0039】
管状の本体1の内側に圧力チャンバー7を形成するため、管状の本体1の空洞とフライス工具5、6の軸5は、入口3の領域で封止されていなければならない。図1に示す実施の形態では、封止要素4は、管状の本体の円筒状の空洞の内側に備えられた環状の溝23内に配置された単純なO-リングである。圧力チャンバー7の絶対的な耐漏れ性が要求されるわけではないので、以下により詳細に説明するように、この特に単純な封止構成が、一般的に装置の機能性を確保するのに十分である。しかしながら、所望であれば、他の従来の封止構成を用いてもよい。
【0040】
本発明の他の好ましい実施の形態によれば、図3に示すように、端部フック16を、管状の本体1の先端に設けることができる。図3に示す端部フック16は、基本的に、自己ねじ切り雄ネジ9のネジ山の段(thread stages)又は刃先の「延長」又は「分枝」に相当し、端部フック16は、作業用開口2の縁において管状の本体1の端部を越えて突出している。自己ねじ切り雄ネジ9を有する管状の本体1が、形成された止まり穴にねじ込まれると、端部フック16は、止まり穴の背後に残っている骨プレートに穴をあけ、それにより、装置のしっかりとした保持性を確保する。このことは、骨組織は、骨の中心領域(海綿質)におけるよりも、骨の周辺領域(いわゆる緻密質)においてより堅固であり、端部フック16が正確にこの周辺領域において係合するため、特に好都合である。
【0041】
ここで、本発明に係る装置の使用を、図4を参照してより詳細に説明する。図4は、サイナスリフトの間のフライス工具5、6のフライスヘッド6が顎骨に穿入する瞬間の本発明の装置を示している。
【0042】
従来のクレスタルサイナスリフトと同様に、止まり穴が最初に顎堤から顎骨25に作成され、止まり穴の終端と上顎洞25との間に、約1mmの深さの骨プレートを残す。これは、顎骨24と上顎洞25に接している上顎洞粘膜26への損傷を防止するのに必要である。次いで、自己ねじ切り雄ネジ9を有する管状の本体1を、作業用開口2が骨プレートに接触するまで、形成した止まり穴にねじ込み、それにより、自己ねじ切り雄ネジ9及び端部フック16が、管状の本体1のしっかりとした保持性を確保する。
【0043】
次いで、封止効果を向上させるため、フランジ10を、顎骨の方に管状の本体1に沿って移動させ、その結果、フランジ10に配置された円錐状封止突起部11が、止まり穴の外縁において口腔粘膜27にしっかりと押圧され、それにより、穴を封止する。随意、ゴム製の堰(dam)を用いてもよい。
【0044】
アングルピース15に固定されたフライス工具5、6が、入口開口22及び封止要素を通して管状の本体1に挿入される。固定されたフライス工具5、6の軸5の長さ(又は管状の本体1の長さ)は、それぞれ、アングルピース15が調節ナット18の座面14に当接するときに、フライス工具5、6の先端が骨プレートと係合する寸法になっている。
【0045】
図4に示す装置は、管状の本体1内のO-リング封止材に加え、追加の封止要素として、調節ナット18の内側に配置され入口開口においてフライス工具5、6の軸5を封止する穿孔膜17を有している。圧力チャンバー7は、例えば、管状の本体1の空洞の入口3に直接配置された穿孔膜17のみによって封止してもよい。幾つかの封止要素を、それらがフライス工具5、6の軸5が容易に枢動できるようにする十分な弾性を有しており、そのため、フライス工具5、6のヘッドが作業用開口2の全領域を移動することができる限り、連続して配置することもできる。
【0046】
したがって、管状の本体1の空洞は、管状の本体の両端で封止され、それにより、連結部8を介して作動媒体を送り込むことのできる圧力チャンバー7を形成する。最も単純な場合では、塩化ナトリウム溶液を、シリンジ又はホースを用いて、圧力チャンバーに圧入することができる。しかしながら、供給は電気ポンプにより行ってもよく、その際、行き渡っている圧力、例えば約0.5〜2バール、を測定及び表示することができる。
【0047】
残存する骨プレートは、次いで、フライス工具5、6を用いてフライスヘッド6の円運動によりゆっくりと取り除かれ、その際、フライス工具5、6の送り速度が調節ナット18により制御され、それにより、非常にゆっくりした前進、例えば1mm/分を達成することができる。圧力チャンバー7内の作動媒体は、フライス作業の間に発生した熱を取り除くのにも使用され、軸5を回転させるための封止要素4の潤滑剤として作用する。封止要素4にもかかわらず回転軸5から漏れることのある少量の作動媒体は、圧力チャンバー7内の作動媒体の圧力を、連結部8を介して維持することができるので、(装置の機能性に関して)問題をもたらすことがない。それでもやはり、漏れない圧力チャンバー7を用いることで、骨ディスクの穿入の瞬間における圧力低下を、より容易に検知することができるため、封止要素4の良好な封止特性は利点がある。
【0048】
フライスヘッド6が、骨ディスクを貫くとすぐに、加圧された作動媒体が、できた開口を通って流れ、骨ディスクの背後に位置する上顎洞粘膜26を、泡の形に持ち上げる。これが、図4に示す状態に相当する。したがって、存続させなければならない上顎洞粘膜26は、迅速に回転するフライスヘッド6によって示される危険な帯域から自動的に押し出される。
【0049】
骨ディスクが貫通された後、上顎洞粘膜26が泡の形に持ち上げられたままなので、穴の縁がフライス工具6によりさらに幾分機械加工されることがある。上顎洞粘膜26は、注意深く圧力チャンバーに、したがって、上顎洞粘膜26の下の凹部にも作動媒体を圧入することにより、作動媒体を用いてさらに離すこともできる。本発明に係る器具は、次いで、再び穴から捻って外される。必要であれば、上顎洞粘膜26を、骨置換材料が導入されインプラントが穴にねじ込まれる前に、他の方法を用いてさらに離して持ち上げることができる。
【0050】
したがって、本発明は、上顎洞の骨が、初めに上顎洞粘膜の方向に開けられる間に、止まり穴が、連続的に静水圧を受け、骨の最も小さい最初の穿孔の間に上顎洞粘膜が持ち上がり、フライス工具から退却する又は「逃れる」ようにするという着想に基づいている。以下に述べるように、骨の最初の穴は、フライス工具のみならず、例えば、他の外科用機器、例えば、ドリル、超音波ピエゾトン(ultrasound piezoton)又は(CO2)レーザーも用いなければ作ることができない。
【0051】
図2は、本発明の他の実施の形態の先端を示している。骨材料の機械的除去の代わりに、顎骨24が、レーザー骨刀70により機械加工される。図2に示すレーザーの一部は、例えば、レーザー光が通って機器に導かれる導光体の端部でよい。導光体は、管状の本体1の圧力チャンバー7に押し込むことができるよう、十分に細い。封止は、他の説明した実施の形態と同様に行われる。
【0052】
導光体の先端が円錐形状なので、管状の本体1の内壁に導光体を接触させることにより、レーザー光28を、作業用開口2の縁に正確に導くことができる。レーザー骨刀70による円状の運動を通じて、レーザー光28が骨に入射する点29の進路が骨に環状の溝30をフライス削りする。
【0053】
レーザー光の有効点とレーザー骨刀70の先端との間の距離は、集束レーザー(focused laser)を用いることにより、正確に決定することができる。フライス作業は、集束を調節することにより又はレーザー骨刀70をゆっくりと進めることにより正確に制御することができる。レーザーの正確に規定された作業深さのため、環状の溝30を、上顎洞膜26を損傷させることなしに、溝がほとんど上顎洞膜26に達するまで拡張することができる。
【0054】
上顎洞膜26と環状の溝30の端との間の距離zが、所定の厚さよりも小さくなるとすぐに、レーザーの穿入深さが上顎洞膜26に達する前でも、上顎洞25内の圧力よりも大きい圧力チャンバー7内の内部圧力pの結果として、顎骨24は、環状の溝30に沿って穴が開く。ここで、「臨界」の厚さzは、骨の状態、作業用開口の面積及び圧力チャンバー内の圧力pによる。
【0055】
骨プレートに穴が開いたことは、それに伴う圧力チャンバー内の圧力低下によって検知することができ、その際、随意に、圧力低下が、レーザーを自動的に止めるようにすることができる。
【0056】
随意に、外科的処置の進捗及び、特に骨プレートに穴が開くことを光学的に監視することができるよう、レーザー骨刀70を小型の内視鏡と連結させてもよい。
【0057】
図6は、フライス工具の容易に制御することのできる送り速度を可能にする本発明の他の有益な細目を示している。ハンドル・エクステンション33が、取り付け突起部(attachment protrusion)36の保持ディスク12の領域において、器具に配置されている。取り付け突起部36は、管状の本体1の端部領域IVの雄ネジ19に螺合され、保持ディスク12に当接している。しかしながら、ハンドル・エクステンション33又は取り付け突起部36は、異なる態様で、例えば、締め付け装置により固定することもでき、随意に、ハンドル・エクステンションは、一体品(single piece)として器具とともに形成することもできる。
【0058】
摺動要素31が、入口開口22において調節ナット18の内部に配置されており、ここで、摺動要素31は、回転軸5と調節ナット18との間に動摩擦をもたらす。摺動要素は、軸5に低い圧力しかかけない単純なO-リングであるのが好ましく、そのため、軸5がO-リングにおいて高い滑りを伴って回転し、非常に少ない回転エネルギーしか調節ナット18に伝達しない。動摩擦は、調節ナット18を駆動し、調節ナットはそれにより、雄ネジ19の周りにゆっくりとねじ込まれ、そのため、停止面(stop face)14及びしたがって(それとともに)フライスヘッドの前進も移動する。随意に、摺動要素31を管状の本体内の封止要素4の代わりにすることができる。
【0059】
ブレーキ要素32が、調節ナット18に作用し、このブレーキ要素32は、ブレーキロッド34により、調節ナットの円筒状の外面を矢印の方向に押圧する。押圧力を調節することにより、調節ナット18の回転を、幾分遅くするか又は止めることができる。
【0060】
ハンドル・エクステンション33を、もう一度、図7及び図8において十分に図説する。これらの図において、ブレーキ要素32と向き合うブレーキロッド34の端に楽に手が届くサムホイール35が配置されており、このサムホイールを用いて、ハンドル・エクステンションの内側に配置されたネジ山(図示せず)により、ブレーキロッドをねじ込み、ねじ抜きをすることができる。サムホイール35は、作業者が片手で、もう一方の手がアングルピースを操作しながら、操作することができる。
【0061】
フライス作業の開始において、停止面14が作業用開口2から所定の間隔を有するよう、ブレーキはしっかりと引き締められ、それにより、フライスヘッド6が予定したよりも深く顎骨に入り込むのを防止する。フライスヘッドを用いて上顎洞の方向により深く進むため、作業者はサムホイール35を回転させることによってブレーキを解放し、そのため、調節ナット18が、フライス工具の軸5とともに、ある程度回転されてねじ込まれる。しかる後、ブレーキは、再び引き締められる。医師は、調節ナットを観察することにより、設定した前進を制御することができ、その際、目盛り37が、穿入深さの査定を容易にすることができる。目盛りは、ハンドル・エクステンションの一部又は器具の他の位置に配置することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬組織、特に顎骨に作成された止まり穴を穿入するように延長する装置であって、遠位の作業用開口(2)及び作業用開口(2)とは反対側の入口(3)を有する管状の本体(1)を備え、前記入口が、作業工具、例えばフライス工具(5、6)の軸(5)に貫通される封止要素(4)によって、少なくとも作業工具(5、6)の送り動作、駆動動作及び操作動作を可能にしながら、閉じられている装置において、管状の本体(1)が、内部圧力をかけるための連結部(8)を備えていることを特徴とする装置。
【請求項2】
送り停止部(13)が備わっており、送り停止部が、管状の本体(1)の表面上で長手方向に調節可能であり、作業工具(5、6)を駆動するアングルピース(15)のための座面(14)を有していることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
送り停止部(13)が、調節ナット(18)として構成され、調節ナットが、アングルピース(15)のための座面(14)を有し、入口(3)の領域において管状の本体(1)に設けられたネジ山(19)に螺合させることができることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
作業工具が、回転駆動される作業工具であることを特徴とし、回転力を伝達する摺動要素(31)が、調節ナット(18)の入口開口(22)と作業工具の軸(5)との間に備わっていることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
調節機構により押圧力を調節することのできるブレーキ要素(32)が、調節ナット(18)に作用することを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であって、調節機構が、調節ナット(18)の軸に対して横断方向に又はほぼ横断方向に装置から突出しているハンドル・エクステンション(33)に一体化されていることを特徴とする装置。
【請求項7】
自己ねじ切り雄ネジ(9)が、管状の本体(1)の止まり穴に挿入される領域において、管状の本体(1)に設けられていることを特徴とする請求項1〜6の一つに記載の装置。
【請求項8】
管状の本体(1)に沿って調節可能であり管状の本体(1)に解放可能に固定されたフランジ(10)が、管状の本体(1)の外側に設けられ、フランジが、管状の本体(1)と止まり穴の壁との間を延びる円錐状の封止突起部(11)を有していることを特徴とする請求項1〜7の一つに記載の装置。
【請求項9】
保持ディスク(12)として構成されるのが好ましいハンドル領域(III)が、管状の本体(1)に備わっていることを特徴とする請求項1〜8の一つに記載の装置。
【請求項10】
請求項1〜9の一つに記載の装置であって、装置が、連結部(8)を経由して手動又は自動の圧力制御ユニットと連結されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
封止要素(4)が、一以上のO-リング封止部材によって形成されていることを特徴とする請求項1〜10の一つに記載の装置。
【請求項12】
封止要素(4)が、穿孔膜(17)によって形成されていることを特徴とする請求項1〜10の一つに記載の装置。
【請求項13】
作業用開口(2)を越えて突出する端部フック(16)が、管状の本体(1)の端面に設けられていることを特徴とする請求項1〜12の一つに記載の装置。
【請求項14】
作業工具が、回転しない作業工具であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項15】
請求項14に記載の装置であって、機械的又は電磁気的振動を発生及び/又は伝達するための器具を備えていることを特徴とする装置。
【請求項16】
作業工具が、圧電性外科用器具、好ましくは超音波骨刀であることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項17】
作業工具が、マイクロメートルの範囲、特に20〜200マイクロメートルの間の範囲で稼働する超音波骨刀であることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
作業工具が、レーザー切削工具であることを特徴とする請求項15に記載の装置。
【請求項19】
レーザー切削工具が、好適パルスCO2レーザー又は固体レーザーを備えていることを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
レーザーの波長が、骨組織の吸収特性と整合されていることを特徴とする請求項18又は19に記載の装置。
【請求項21】
レーザーが、調節可能な集束を有していることを特徴とする請求項18〜20の一つに記載の装置。
【請求項22】
レーザー切削工具が、内視鏡と連結されていることを特徴とする請求項18〜21の一つに記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−509092(P2012−509092A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−533483(P2011−533483)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【国際出願番号】PCT/AT2009/000410
【国際公開番号】WO2010/048648
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(511106293)
【Fターム(参考)】