説明

高圧ボトルのためのカラー及びその製造のためのプロセス

本発明は、高圧ボトルのためのカラー(4)(及びその実施のための方法)に関し、カラーは、互いに結合可能な2つの部品より構成され、複合材料、金属合金、合成材料、樹脂及び強化繊維で形成される容器自体(3)において一体化されることを特徴とする。筒口(4)の内側(取り出し可能)部品(4.2)は、その内部に六角形の貫通穴(9)を有し、一方で上部は、バルブ又はコックの固定のためのねじを有する。外側上部には、外側部品(4.9)との結合のためのねじが設けられ、一方で下部には、コア(2)と直接接触するシール(5)を受けるための環状座面がある。同様のシール(5)は、外側部品(4.9)にも設けられる。2つの部品(4.2、4.9)の下部の間に、コア(2)の末端部が固定される。その後、その組立体は、その外面で強化繊維及び合成樹脂で作られた複数の被覆層で取り囲まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合材料、金属合金、合成材料、樹脂及び強化繊維で形成される容器自体において一体化されることができる、互いに安定的に結合され得る異なる金属部品から構成される高圧ボトルのためのカラー(及びその実施のための方法)に関する。
【0002】
筒口は、金属又は金属合金で作られたいくつかの部品から構成され、それらはねじ及び/又は溶接及び/又は接着結合によって互いに安定的に固定され、コア(ライナー)の端と固着して一体化され、コアの内側及び外側の2つの側で同時に固定される。そのような組立体は、ボトルを構成する複合材料においてその一体化を高めるために、外側に多角形の形状を有しており、それがねじ込みを受ける時に(コック又はバルブの挿入の場合)、それ自体が回転する可能性を回避すると同時に、高圧でも完全な密閉を保証する。
【0003】
本発明は、合成材料又は金属(鋼板、アルミニウム又は金属合金)のいずれかで作られたコアを基にした、種々の容量かつ高圧の、複合材料で作られたボトルの生産において、特に有用かつ有益である。
【背景技術】
【0004】
現在の技術では、強化繊維及び/又は合成樹脂の複数の層によって外側が覆われた高圧ボトル又は容器の製造において、コック及び/又は安全バルブのために様々な形式のカラーの取り付けが知られている。
【0005】
出発原料の熱間成形の種々の連続的な段階によって、もっぱら鋼又はアルミニウム合金で製造された圧力容器が知られており、材料の塊に直接筒口を形成し、コック又は密閉バルブの固定に適したねじを施す。この技法は、中に収容されたガス又は流体が容器を通り抜けないことを保証するが、そうした技術的方法は高額であり、設備及び土地への大きな投資を必要とし、最終製品は重くて動かすには非実用的である。従って、第1に、強化繊維及び/又は樹脂によって周囲の被覆を施して、金属構造の厚さをほぼ半分に低減すること;そして第2に、軸方向で周囲の被覆を施して、金属構造の厚さ及び重量をさらに低減すること;最後に、全方向の被覆で外側を強化した非構造用の熱可塑性樹脂で作られたコアを用いることによって、これらの課題を克服することが考えられている。
【0006】
第1の方法は、経済的観点からは有利であるが、極めて重い物品をもたらす。他の場合は、生産コストと重量低減との間の妥協である。最後の例は最も軽量であるが、ガスがある程度通り抜けるという短所を有する。これは、メタン、水素、ヘリウム及びより一般的には各種有毒混合物などの、特定の種類のガスについて容認できない。これらの製品の重要な点は、コア、並びに円錐ニップルと出口との間におけるコアの結合にある。出口は、ねじ式バルブの正確な収容を保証するために金属材料で提供されなければならず、プラスチック材料と出口の表面との間の接合部分において、ガスが入り込み、ガスの漏洩の結果を伴う剥離作用を時間と共に生じがちである。
【0007】
そのような不利益を克服するために、特許文献1によって提案された高圧容器の筒口の構成についての方法が知られており、ここでは、その拡張を可能にする分割型の弾性の内側リングが設けられる。そのような内側リングは、コア(ライナー)と筒口材料との間でのシールの挿入を可能にしない。その上、弾性のために、そのような内側リングは軸方向で固定されない。具体的には、それは容器内に落ちて、その機能を失うことがあり得る。このリングは、円錐形のものにはできず、この幾何学形状は適切な位置へのその固定を助長しないことから、反対に軸方向の不安定さを増大させる。用いられた手法は、外部被覆とカラーの本体との間に1つ、そして筒口の外部被覆と内部コア(ライナー)との間に1つの、少なくとも2つのシールを設けなければならない。それに加えて、このシステムは、それらが両方とも同じ被覆に一体化されることから、筒口の被覆と容器のコアとの間の外側シールの交換を可能にしない。
【0008】
次に特許文献2に言及する。用いられたシステムは、筒口の外部被覆が強化材に一体化されているので、それは密閉リングが外れて、そのシール自体の座面を解放することを防ぐが、シールの分解及び交換を可能にしない。
【0009】
特許文献3、特許文献4及び特許文献5に言及する。この3つの提案されたシステムは、ほぼ等しい。それらは、それぞれの空洞内部へのコアのプラスチック材料の溶融及び/又は浸透によって、容器のコアに一体化される筒口の金属構造を示しており、様々な種類の筒口自体の金属構造において提供される。
【0010】
これらの周知のシステムはすべて、高いガス圧を受けた時に時間と共に崩壊し、ますます多くのガスをこれらの接合部分を通して逃がす傾向があるという、金属表面とライナーのプラスチックポリマー表面との間の結合に関連する不利益を有する。さらに、必然的に、同じようにライナーを損傷することなく、通常の保守のために筒口に関与することができない。また、特許文献1及び特許文献2の場合も、すでに示したように、シールの起こり得る交換に対して、通常の保守は不可能である(容器の性能の保証は、時間及び使用と共に低減する)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第2006/034439号明細書
【特許文献2】国際公開第2007/079971号明細書
【特許文献3】国際公開第2005/0993313号明細書
【特許文献4】欧州特許出願公開第1228862号明細書
【特許文献5】国際公開第96/99142号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
従って、本発明の目的は、既知の手法でもたらされる不利益を是正し、以下の特徴を有する(複合材料の)高圧強化ボトルのためのカラー又は筒口及び製造方法を実施することである。
−金属材料及び/又はプラスチック材料のコア(ライナー)に対し、等しい密閉安全性で適用及び接続可能である筒口;
−弾性の分割形状でない、完全な形状の(欠けた部分のない)円錐形タイプの内側の密閉リングであって、当該リングとボトルのコアとの間に環状シールを収容することができる密閉リング;
−リングの外面及び筒口の外側被覆へのコアの内面及び外面の密着性を増大させるために、円錐形にすることができる密閉リング;
−適切な位置で完全に安定し、筒口の外部被覆にねじ込まれる内側リング;
−その組立及び分解を容易にするために、六角形の基底部を有する密閉リングの内部形状;
−多角形(例えば八角形)形状である筒口の外側部分であって、樹脂と共に強化繊維が被覆されて、一体的な本体を形成して、それを一体化する外側部分:これは、バルブ又はコックを筒口の内側部品にねじ込むための極めて大きな締付トルクを定め、そのようなトルクは、ボトルのコアでなく、筒口及び外部被覆で除去される;
−コアの内側部分及び外側部分の両方に関してより大きい表面で張力を分散して、コアの端に通常掛る張力を回避する:内側部分は、平滑及び/又はねじが切られた円筒形及び/又は円錐表面と直接接触するリングにより、そして外側部分は、平滑及び/又はねじが切られた円筒形及び/又は円錐表面を備えた筒口本体による。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、この特許において示された主請求項及び/又は他のいずれかの請求項の特徴に従い、強化繊維及び樹脂の複数の層で覆われた高圧ボトル用のカラー、及びそれぞれの実例の製造方法を実施することによって達成される。
【0014】
カラー(又は金属材料で作られた取付可能部品)の実装が提起され、それはコア(薄鋼板、アルミニウム軽合金又はプラスチック材料からなるライナー)と結合されるのに適している。このようにして、外側に合成の補強を被覆するボトルにおいて一体化された出口を形成し、続いて出口においてガス供給バルブを受けることで、コアと出口自体の間の結合境界面を通しての損失を回避する。
【0015】
第1の方法では、出口の内側部品は、金属材料の管状円筒形リングから構成されており、ねじが切られてねじ込みによってバルブを受けるようにされた内側上部の第1の部分を有する。第2の部分は、穴開けされて、(横断面で)六角形として造形されており、それによりリングは、その保守のために六角レンチで取り出すこと、及び出口の外側の第2部品にねじ込むことができる。リング外側の第1の部分には、出口の第2部品へのねじ込み用のねじがある。下部は、外面は完全に滑らかであり、環状シールを受けるのに適した環状溝によって中断している。この表面は(金属又はプラスチック板の)ボトルのコアに密着する。
【0016】
やはり金属で作られた出口の外部本体、すなわち出口を形成する第2部品は、次のように形成される。内側上部の第1の部分には、内側リングにねじ込むためのねじがある。第2の部分には、ボトルのコアを受けるための平滑表面を備えた円筒形凹部があり、環状シールを受ける環状溝によって中断されている。この内側部分は、外側に向かうコアに添った結合と、薄くなる材料での連続かつ十分な広がりで終端し、こうしてコア自体の上で幅広い支持表面を形成する。この部品の外側部分は、最初に単純な円筒形の部分が設けられ、それが広がって突き出た歯状部を備えた多角形(例えば八角形)断面の外形を形成し、そして部品の最終部分に達するまで先細りになっている。
【0017】
この方法は、内部シールの保守若しくは管理及び/又は交換を行うために、内側リング部品の完全な取り出しを可能にする。
【0018】
ボトルのコアに出口を固定する方法は、次の通りである。最初に、外側の環状シールが、出口の外側部品の適切な座面内に配置される。この外側部品をボトルのコアに近づけて、完全に密着させる。別の内側のシールが、内側リング部品の適切な座面に挿入される。内側リング部品は、出口の外側部品に完全にねじ込まれ、この取付部品の間でコアを取り囲む。最後に、繊維及び樹脂の複数の層による外側の強化被覆が行われ、多角形状部も覆い、特に出口の外側部品の近くにおいてより大きな被覆厚さで外側部分を取り囲む。
【0019】
このようにして得られた製品は、技術的に申し分がない。コア自体の内側及び外側の2つの環状シール、並びにボトルのコアの出口の取付領域近くでの強化繊維及び樹脂による被覆の十分な厚さのためもあり、出口は、ボトルのコアと出口自体の接触壁との間において、高圧でもガスによる剥離を回避する。
【0020】
第2の方法では、出口の内側部品はその下部の内方での形状が異なり、円筒形で終わるのではなく、それは広げられ、直径が増大してボトルのコアに接合し、シールを受けるための2つの座面を有する(一方は円筒形部分に、より大きい直径を有する他方は、表面接触の最終部分において)。この場合、コアの外側のシールは想定されず、残りの点に関しては、上記で説明した第1の場合と同じである。この方法は、分解することができず、従ってその保守はできず、ボトル自体の長手部品に沿ったコアの結合によりボトルが製造される場合に推奨される。
【0021】
2つの環状シールを備えた出口の内側部品がボトルの内部から挿入され(そしてもはや取り出すことができない)、コアの末端部に密着することから、コアへの出口の取り付けは、先の例とは異なることになる。それは次に、シールのための座面を持たない出口の外側の第2部品に外面でねじ込まれる。出口の2つの取付部品が固定されると、ボトルのコアの末端部は、同時にそれらの間で取り囲まれる。その後、出口の取付領域全体及びボトル全体の十分な外部被覆が、強化繊維及び樹脂により行われる。
【0022】
本発明の別の変更例は、十分な厚さを備えたボトルのコアの末端部に、それが金属で作られているか又はプラスチックで作られているかに関わらず、雌ねじ及び雄ねじを設けることが可能であることに関する。雄ねじは、それに出口の外側部品をねじ込むために使用される(この方法では、別の密閉は必要ない)。一方で雌ねじは、(内部シールの適切な座面への挿入後)それに出口を形成する内側リングをねじ込むために使用される。このようにして、ボトルのコアの末端部は、出口の2つの部品間で取り囲まれる。その後、強化繊維及び/又は合成樹脂による(十分な厚さの)外部被覆が行われ、筒口とコアとの結合領域を完全に覆う。
【0023】
本発明の別の変更例は、ボトルのコア末端部の雄及び雌の2つのねじが円錐形のものであり、そしてやはり出口を形成する外部リング部品及び内側リング部品のねじと対応しているということからなる。この技術的な特徴は、ボトルの気密性及び経時性能を改善する。
【0024】
本発明は、この分野において既知の不利益を克服し;ボトルのコアの末端部を取り囲む2つの金属部品のモジュール式筒口を用いることによって、経時の気密性を保証し、高圧でさえガスによる剥離を回避し;それらの重量を著しく低減し、それゆえそれらの取扱い及び輸送を容易にして、高圧ボトルの実施を可能にし;記載したいくつかの方法において、内側リング部品の交換を可能にして、保守を容易にすると共に内部シールの交換を可能にする、という提起した目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】図1は、正面断面図において、板金で作られた、又はプラスチックで被覆された、及び/又は繊維及び樹脂で強化されたコアからなる高圧ボトルを示し、内側部品におけるただ1つのシールと、取り出し可能なリング部品とを備えたカラー又はモジュール式筒口の領域に注目している。
【図2】図2は、断面図及び平面図において、環状シールを有した取り出し可能なタイプの内側の取付部品を備え、2つの密閉シール(コアの末端部の内側に1つ、外側に1つ)を有する筒口を示す。
【図3】図3は、断面図及び平面図において、取り出すことができず、製造段階の間でのみボトルに挿入されるタイプの、2つの密閉シールを有する内側部品を備えたモジュール式筒口を示す。
【図4】図4は、断面図及び平面図において、取り出し可能な内側リング部品を備え、ボトルのコアの末端部に外側及び内側の両方でねじが切られている、ジュール式筒口を示す。
【図5】図5は、断面図及び平面図において、図4に類似するが、コアの末端部の雄ねじ及び雌ねじが円錐形のものであり、2つの筒口構成部品のそれぞれの表面に同様のねじを有するモジュール式筒口を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明に従った4つの方法が、5つの添付図面において、限定ではなく好ましい例示の目的で提示される。
【0027】
いくつかの図からわかるように、高圧ボトルのためのカラー又は筒口は、ボトル(1)のコア(2)の末端部に適用される。ボトル(1)は、鋼板、軽合金、プラスチック又は合成材料で作られ、合成樹脂に吸収された強化繊維のような複合材料(3)で作られた複数の層で外部を強化され、複合材料(3)が、高圧ボトルを形成する塊に筒口(4)を一体化する。
【0028】
本発明は、気密性を保証し、ボトル自体に収容された(圧力)ガスによる剥離を回避するために、互いに組み合わせることができる異なる部品から形成される各種形式の筒口(4)の構造的な方法を示す。
【0029】
第一に、筒口(4)は、精密に加工された2つの金属部品である、同軸かつ共にリング形状の外側部品(4.1)及び内側部品(4.2)により構成される。これらは、外側部品の雌ねじ及び環状の内側部品の雄ねじにより、互いにねじ込まれ一体化することができる。これらの部品の間には、ボトルのコア(ライナー)(2)の末端部を収容し、取り囲み、そして固定するのに適当な下部空間が残されている。
【0030】
内側リング(4.2)の内側上部には、ボトル(1)に収容されるガスを供給するバルブ又はコックを固定するためのねじが設けられている。さらに、リング部品(4.2)の外側下部には、ボトルのコア(2)の内側部分と直接接触する少なくとも1つの環状シール(5)を受けるための、少なくとも1つの環状座面(7)が設けられている。内側リングは取外し可能であり、シール(5)の保守又は交換を行うために必要に応じて回して外すことができる。
【0031】
このリングの外側部品(4.1)への固定及び/又はその取外しを容易にするために、成形された(例えば六角形(9)の)基底部が中央の貫通部に設けられており、それにより適したレンチの挿入によってトルクを加えることができる。同じ理由で、筒口の外側部品は、外面において、その外側上部に、レンチの挿入に対して平行かつ同軸である、対向して配置された対の平坦座面を有し、それにより筒口を形成するこれら2つの部品の固定及び取外しにおいて、さらに優れた能力が達成される。外側部品(4.1)の中央下部には、強化繊維及び樹脂の複数の層で被覆された後に軸回転に抵抗するより多くの表面を提供することを目的とした、多角形(例えば八角形)構造(8)が設けられる。
【0032】
カラーを提供し、それを(金属又はプラスチックで作られた)ボトルのコアに固定することに関係する手順は、以下を含む。内側部品(4.2)の座面(7)へのシール(5)の挿入;次に、それがボトル(1)のコア(2)の末端部内側に配置される;次に、筒口(4)の外側部品(4.1)が内側部品(4.2)にしっかりとねじ込まれ、それによりボトルのコアを取り囲む;固定されたら、強化繊維及び樹脂の複数の層による外側の被覆が行われ、外側の造形部分(8)を覆い一体化する複合材料(3)を十分な厚さに形成する。
【0033】
この実施形態の方法に次いで、図2では、その他に可能なことが想定された実施形態が例示されており、同様にコア(2)に外側から環状シール(5)を挿入することができるように、筒口の外側部品(4.9)において内側部分に環状座面(7)を設けている。これは、筒口の内側部品(4.2)に形成されたものと反対に配置されている。この場合も同様に、筒口の内側部品(4.2)は、保守のために取り出すことができるタイプである。
【0034】
図3には、上記のものとは異なる方法が例示されており、筒口の内側部品(4.3)は取り出し可能ではなく、ボトルのコアの内部からのみ適用することができる(コアを形成する2つの部分の溶接が考えられる相当長さのボトルの場合)。前記部品(4.3)の下部は円形状に広くなっており、従ってそれは筒口の開口を通じて取り出すことができない。それは、ボトルのコア(2)と接触する面に2つの連続的な環状座面(7)を、一方を円筒形部分に、他方をコアの傾斜部分に有する。この場合、外側部品(4.4)は、図1の部品(4.1)と同一である。
【0035】
図4は、図1の変形であって、コア(2)の末端部のみに相違がある。末端部は、筒口(4)を形成する2つの部品、内側部品(4.5)及び外側部品(4.6)のそれぞれと同様のねじ(6)を、内側部分及び外側部分の両方に有する。
【0036】
最後に、図5は、上記のものと類似であるが、コア(6.1)の末端部並びに内部部品(4.8)及び外部部品(4.7)の筒口の2つの構成部品の両方において、ねじが油圧分野で一般に使用されるもののように、円錐形のものであることだけが相違する。この場合、それら(筒口の部品及びボトルのコア)の間の遊びにおいて、筒口の部品が締められるほど、それらの部分は自身を締め付け、部品の間の最大気密性を保証し、このようにして収容されたガスによる剥離を回避する。
【0037】
当然ながら、本発明は上述の実施形態の例に限定されず、それらから出発して他の形状及び他の実施形態が提供されることができ、その実施の詳細は、次において開示され請求される本発明の本質を逸脱しなければ、いずれにも変えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材料又はプラスチック材料の薄板で作られ、外側が強化繊維及び樹脂の複数の層で覆われる内部のコア(2、2.1、2.2)に提供されることができる高圧ボトル用のカラーであって、
前記カラーは、互いに結合されて筒口(4)を形成することができる内側部品(4.2、4.5、4.8)及び外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)で構成され、前記内側部品(4.2、4.5、4.8)は円筒形リングの形状であり、その上部は、前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)にねじ込まれる雄ねじ及び供給バルブ又はコックがねじ込まれる雌ねじを有しており、前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)は、その上部の第1部分が円筒形リングの形状であり、下端で広がって円形の傾斜した接続フランジで終り、内側の上部に前記内側部品(4.2、4.5、4.8)に形成されたねじにねじ込まれることができるねじを有しており、
前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)及び前記内側部品(4.2、4.5、4.8)は、金属材料で形成され、共に円筒形リングの形状である前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)の前記上部の第1部分及び前記内側部品(4.2、4.5、4.8)は、結合された時にボトル(1)の前記コア(2、2.1、2.2)をそれらの間に取り囲んで収容しかつ固定するのに十分なほぼ円筒形の空間を定め、
前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)及び前記内側部品(4.2、4.5、4.8)の少なくとも一方は、Oリング又はリップを備えたものとすることができる環状のシール(5)を受けるのに適した少なくとも1つの座面又は環状溝(7)を、前記ボトル(1)の前記コア(2、2.1、2.2)と接触する表面に有しており、
前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)はさらに、強化繊維及び樹脂で作ることができる複数の層(3)での外部被覆によって前記ボトル(1)の前記コア(2、2.1、2.2)に固定されて、前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)をほぼ完全に前記ボトル(1)に一体化する、カラー。
【請求項2】
前記内側部品(4.2、4.5、4.8)は、それに含まれた単数又は複数の環状のシール(5)の保守及び交換を容易にするために、ねじの緩め及び締め付けによって分解及び再組立することができる、取り出し可能な環状形状のものである、請求項1に記載のカラー。
【請求項3】
前記筒口(4)の前記内側部品(4.2、4.5、4.8)の中央部は、前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)との固定及び/又は分解作業を容易にするために、レンチを受けるのに適した、六角形状にすることができる軸周りの形状を与えられた基底部(9)を内部に有する、請求項1又は2に記載のカラー。
【請求項4】
前記筒口(4)を形成する前記外側部品(4.6)及び前記内側部品(4.5)は、前記コア(2.1)の末端部と直接接触する雌ねじ及び雄ねじをそれぞれ有しており、前記コア(2.1)は、前記末端部の内側及び外側の両方に同様にねじ(6)が切られている、請求項1〜3のいずれかに記載のカラー。
【請求項5】
前記コア(2.2)の前記末端部の前記内側及び前記外側並びに前記筒口(4)の前記外側部品(4.7)及び前記内側部品(4.8)の前記ねじが、円錐形(6.1)のものである、請求項4に記載のカラー。
【請求項6】
前記筒口(4)の前記外側部品(4.9)は、適切な環状のシール(5)を受けるのに適した少なくとも1つの溝形座面(7)を、前記コア(2、2.1、2.2)と接触する内側部分に有する、請求項1〜5のいずれかに記載のカラー。
【請求項7】
金属材料又はプラスチック材料の薄板で作られ、外側が強化繊維及び樹脂の複数の層で覆われる内部のコア(2)に提供されることができる高圧ボトル用のカラーであって、
前記カラーは、互いに結合されて筒口(4)を形成することができる内側部品(4.3)及び外側部品(4.4)で構成され、前記内側部品(4.3)は円筒形リングの形状を有し、その上部は、前記外側部品(4.4)にねじ込まれる雄ねじ及び供給バルブ又はコックがねじ込まれる雌ねじを有しており、前記外側部品(4.4)は、その上部の第1部分が円筒形リングの形状であり、下端で広がって円形の傾斜した接続フランジで終り、内側の上部に前記内側部品(4.3)に形成されたねじにねじ込まれることができるねじを有しており、
前記外側部品(4.4)及び前記内側部品(4.3)は、金属材料で形成され、結合された時にボトル(1)の前記コア(2)をそれらの間に取り囲んで収容しかつ固定するのに十分な空間を定め、
前記内側部品(4.3)は、Oリング又はリップを備えたものとすることができる環状のシール(5)を受けるのに適した少なくとも1つの座面又は環状溝(7)を、前記ボトル(1)の前記コア(2)と接触する表面に有しており、
前記外側部品(4.4)はさらに、強化繊維及び樹脂で作ることができる複数の層(3)での外部被覆によって前記ボトル(1)の前記コア(2)に固定されて、前記外側部品(4.4)をほぼ完全に前記ボトル(1)に一体化し、
前記筒口(4)の前記内側部品(4.3)は、内部において周辺方向に拡大する裾広がりの形状のものであり、中央の開口を通して取り出すことができず、前記シール(5)を収容するための少なくとも2つの座面(7)を、一方を前記円筒形の部分に、他方を前記ボトル(1)の前記コア(2)と直接接触する前記拡大する部分に有する、カラー。
【請求項8】
前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)の中央下部に、強化繊維及び樹脂の複数の層(3)で被覆された後に軸回転に抵抗するより多くの表面を利用可能にするための、八角形にすることができる多角形構造(8)が設けられる、請求項1〜7のいずれかに記載のカラー。
【請求項9】
複合材料を用いて実施される、ボトル(1)に請求項1から8のいずれかに記載のカラーを固定するための方法であって、
前記内側部品(4.2、4.5、4.8)に形成された対応する前記座面又は前記環状溝(7)に前記シール(5)を挿入するか、又は前記内側部品(4.2、4.5、4.8)及び前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)に形成されたそれぞれの対応する前記座面又は前記環状溝(7)にシール(5)をそれぞれ挿入することと、
前記ボトル(1)の前記コア(2、2.1、2.2)の末端部の内側に前記内側部品(4.2、4.5、4.8)を密着して配置することと、
前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)を前記内側部品(4.2、4.5、4.8)にねじ込み、これにより前記コア(2、2.1、2.2)の前記末端部を固定することと、
金属の薄板、プラスチック又はその他の材料で作ることができる前記コア(2、2.1、2.2)を、強化繊維及び合成樹脂とすることができる複合材料で被覆することによって得られる軽量型の前記ボトル(1)全体の最終製造段階の間において、前記筒口(4)の前記外側部品(4.1、4.4、4.6、4.7、4.9)を、ガラス繊維及びその同等品とすることができる強化繊維並びに合成樹脂の前記複数の層(3)で被覆することと、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−529601(P2012−529601A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514352(P2012−514352)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【国際出願番号】PCT/EP2009/004104
【国際公開番号】WO2010/142303
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(511298864)
【Fターム(参考)】