説明

高感度復調器を備えるFSK無線周波数信号用受信機およびその作動方法

【課題】高感度復調操作を行うように容易に設定可能なFSK無線周波数信号受信機を提供する。
【解決手段】FSK無線周波数信号受信機はアンテナ2と、アンテナが拾う信号を増幅およびフィルタリングするための低雑音増幅器3と、発振信号SOを提供するための局部発振器5と、入力信号を発振信号と混合して中間信号INTを生成するための混合器4とを備え、さらに、中間信号をフィルタリングするための広帯域または多相フィルタ8と、中間信号標本器10とを備え、標本化した中間信号の少なくとも1つの離散フーリエ変換処理を行う処理および選択回路11、12を備え、既定閾値を超える信号増幅ピークの周波数と、中間信号INTの期待周波数との差を測定する。選択回路が測定した周波数の差によって、局部発振器の発振信号SOの周波数を補正し、高感度復調段階において、標本化した中間信号のデータを復調し、データ信号DOUTを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高感度復調器を備えるFSK(周波数偏移変調)無線周波数信号用受信機に関する。
【0002】
本発明はまた、高感度復調器を備えるFSK無線周波数信号用受信機を作動させる方法にも関する。
【背景技術】
【0003】
データまたは命令をたとえば短距離で送受信するために、従来の送信機または受信機は周波数偏移変調を用いる。RF(無線周波数)の搬送周波数が、たとえば約2.4GHzと高い場合は、比較的高い、具体的には200kHz以上の帯域幅を中間周波数として選択する。変調信号の変調周波数偏差は帯域幅に応じて適合可能である。このような事例では、精巧度は低いが安価である局部発振器が提供する周波数基準を用いてもよい。しかし、選択した帯域幅に比例する熱雑音の電力を考慮する必要がある。したがって、広帯域送受信システムは一般的には優れた感度を持たない。
【0004】
安価な水晶を備える局部発振器を用いる場合、発振器が発生する発振信号の周波数はおよそ±20ppmほど変化することがある。2.4GHzの入力無線周波数を混合器装置で周波数変換すると、局部発振器が生成する発振信号の周波数誤差はしたがって、およそ±100kHzとなることもある。受信機の感度を向上させるために、たとえば毎秒約1kbitの低速データの無線周波数信号を用いることが好ましい。しかし、たとえ混合器装置が発生する中間信号を、直ちにローパスフィルタまたはバンドパスフィルタでフィルタリングするとしても、その後に正確なフィルタリングを行う高感度受信機を得ることはできない。狭帯域フィルタによる正確なフィルタリングを行うと、中間信号の周波数は狭帯域バンドパスフィルタの周波数帯域から外れることが多い。このような条件では、入力無線周波数信号のデータまたは命令を復調段階の後にすべて抽出することは不可能であり、これが欠点となる。したがって、狭帯域バンドパスフィルタリングの後にデータ復調を行うことを望む場合は、安価な水晶を用いることは一般的に難しい。中間信号の周波数誤差を確実に修正しなくてはならないからである。
【0005】
高速データのPSK(位相偏移変調)無線周波数信号受信機の場合は、データ復調に同期式を用いることが可能である。本発明の受信機は非同期つまり無相関式のアプローチを用いるため、このPSK無線周波数信号受信機は本発明の受信機とは異なる。
【0006】
特許文献1はMFSK(複合周波数変位変調)無線周波数信号受信機を開示している。この受信機は受信機の移動に関連する影響および無線周波数信号の伝送路上の障害に関連する影響を考慮する。受信機は既定の周波数範囲内で、搬送周波数の信号を受信できる。入力信号を増幅してフィルタリングした後に、混合器において、局部発振器からの同相および直交発振信号によって周波数変換する。中間同相および直交信号を混合器出力側でローパスフィルタによってフィルタリングし、その後それぞれの標本器で標本化する。N個の標本一式をバッファメモリに保存する。離散フーリエ変換(DFT)を保存したN個の標本に対して行い、離散フーリエ変換の結果をバッファ出力メモリに保存する。局部発振器の周波数を調整しないため、中間信号の周波数が中心に来ることはない。この結果、高感度なデータ復調を行うことは不可能であり、これが欠点となる。
【0007】
特許文献2は主にGFSK(ガウス型周波数偏移変調)無線周波数信号受信機の周波数補償を主に開示している。入力無線周波数信号の周波数は2.4から2.4835GHzの間であってよく、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))ネットワークでは約2.4GHzである。入力信号の周波数に対する周波数偏差を除去するために、局部発振器の周波数を調整しなければならない。そのためには、入力信号ピーク検出器を設置し、入力RF(無線周波数)信号の正の最大ピーク値および負の最大ピーク値を測定する。正と負のピーク値の中間点が検出した中心周波数となる。このようにして、発振器の周波数を調整し、データ復調のための自動周波数制御(AFC)ループにおいて所望の周波数を得ることができる。周波数偏差または偏移の測定は発振器の周波数調整ができるように高周波で行われ、受信機の電力消費を削減する対策はないため、これが欠点となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開番号96/32797号
【特許文献2】米国特許出願第2003/0203729号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって本発明の目的は、高感度受信機であるFSK無線周波数信号受信機を提供することである。本発明による受信機は、中間信号の周波数を中心とした後に高感度復調操作を行うように容易に設定可能であり、上述した従来技術の欠点を打開するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって本発明は、独立請求項1で定義する特徴を含むFSK無線周波数信号受信機に関する。
【0011】
受信機の具体的な実施形態は従属請求項2から9で定義する。
【発明の効果】
【0012】
本発明による本FSK無線周波数受信機の利点の1つは、本受信機が標本化した中間信号を処理するための回路を用いることである。本処理回路は離散フーリエ変換(DFT)を用いて既定閾値を超える各出力ピークの周波数を確認する。この離散フーリエ変換は高速であり、中間信号の中心周波数を中心とする制限周波数帯域、たとえばおよそ200kHz上で実行する。この制限周波数帯域は、安価な石英を用いる局部発振器から発生する可能性がある周波数誤差に基づく。したがって、標本化した帯域幅全体の信号を処理する高速フーリエ変換(FFT)と比較すると、大幅な電力消費の削減が認められる。DFT処理を行うことで、入力無線周波数信号に基づいて局部発振器の周波数を調整することが可能となり、したがって中間信号の中心周波数を調整できる。これらのFSK無線周波数信号は低速信号であることが好ましい。低速データまたは低速命令により、高感度復調を容易に行うことができ、FSK入力信号の電力は復調周波数偏差または偏移付近に集中する。
【0013】
有利なことに、局部発振器からの発振信号の周波数を適合させれば、高感度復調段階を経て復調を行うことが可能である。この復調段階は、正の周波数偏差を有する標本化した中間信号をフィルタリングするための第一の狭帯域デジタルフィルタと、ゼロまたは負の周波数偏差を有する標本化した中間信号をフィルタリングするための第二の狭帯域デジタルフィルタとを含む。デジタルフィルタからの各出力信号は、最初にエネルギー検出器を通過し、次に2つのデジタルフィルタからの信号間で減算を行い、データまたは命令信号を提供する。
【0014】
有利なことに、高感度復調段階は、正の周波数偏差を有する標本化した中間信号を復調するための第一のDFT復調器と、ゼロまたは負の周波数偏差または偏移を有する標本化した中間信号を復調するための第二のDFT復調器を含む。DFT復調器の出力信号を続いて減算し、データまたは命令信号を提供する。
【0015】
したがって本発明は、独立請求項10で定義する特徴を含む、FSK無線周波数信号受信機の作動方法にも関する。
【0016】
作動方法の個々の段階は従属請求項11から15で定義する。
【0017】
本発明による方法の利点の1つは、標本器(sampler)が中間信号から一定数のポイントを取得する少なくとも1つの取得段階後に、たとえば1bitのDFTなどの、少なくとも1つの離散フーリエ変換を制限周波数帯域において行うことである。離散フーリエ変換の結果は保存可能である。既定閾値を超える増幅ピークの周波数確認を行い、正または負の周波数偏移変調を有する中間信号の期待周波数に対する周波数誤差を推定する。次に、周波数補正を局部発振器で行い、発振信号の周波数を適合させ、中間信号の周波数を再度中心にした後に、高感度復調を行う。
【0018】
有利なことに、標準化した中間信号を、中間信号標本器によって異なる時点で二重に取得し、離散フーリエ変換を二重に行う。離散フーリエ変換の2つの結果を保存する。次に、n個の大きなベクトルを備える検索アルゴリズムによって、既定閾値を超える増幅ピークと2つの保存した結果とを比較して、入力干渉信号に偽のピークがあるかを測定することができる。発振信号の周波数を、選択した異なる周波数の増幅ピークにしたがって補正し、中間信号の中心周波数を再度中心にする。このようにして、標本化した中間信号の高感度復調を行うことができる。
【0019】
高感度FSK無線周波数受信機の目的、利点および特徴、ならびにその作動方法は、図によって示される非制限的な実施形態に基づき、次の説明によってより明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明による高感度FSK無線周波数信号受信機の第一の実施形態の簡略図である。
【図2】図2は、本発明による高感度FSK無線周波数信号受信機の第二の実施形態の簡略図である。
【図3】図3は、本発明による高感度FSK無線周波数信号受信機で離散フーリエ変換した後の、標本化した中間信号電力の、周波数領域における簡略化した図表である。
【図4】図4は本発明による高感度FSK無線周波数信号受信機を作動させる方法の段階を示すフローチャートである。
【図5】図5aおよび図5bは、送信機からの信号および本発明によるFSK無線周波数信号受信機が受信する信号の、簡略化した時間グラフ、ならびに離散フーリエ変換後の、周波数領域における標本化した中間信号の電力の、簡略化した図表である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明では、本技術分野の当業者には周知であるFSK無線周波数信号受信機のすべての構成要素を簡略化した方法でしか説明しない。前記FSK無線周波数信号受信機は有利には、たとえば短距離のデータまたは命令送信システムで用いてもよい。
【0022】
高感度FSK無線周波数信号受信機1を図1および図2に簡略化して示す。このFSK無線周波数信号受信機は非同期式のアプローチで動作する。高感度なデータ受信を保証できるように、好ましくは低速、たとえば毎秒約1kbitのデータ信号である、FSK無線周波数信号を受信するように受信機を設定する。高感度無線周波数信号受信機を用いることで、したがって、たとえば毎秒100kbitの高速データFSK無線周波数信号受信機に対して17dB以上の感度を得ることができる。
【0023】
理想的には、高感度受信機は、周波数偏差Δfがデータ速度Dpに近いFSK変調と共に動作することができ、たとえばΔf/Dp= 1/2となる。しかし、データ速度Dpが毎秒1kbitの値を持つ場合は、対応する500Hzの周波数偏差Δfは、送受信機の合成器のために非常に広いスペクトル純度、したがって、非常に低い位相雑音を必要とする。これは満足な信号雑音比を持つ復調に必要である。高いΔf/Dp比を用いることでこの問題を克服できる。
【0024】
本発明によるFSK無線周波数信号受信機1はしたがって、有利に低速データまたは低速命令のFSK無線周波数信号を受信することができる。これらの低速FSK無線周波数信号を用いると、入力信号電力は一般的に、信号搬送周波数f0に対して(正および負の)変調周波数偏差Δfに集中する。一般的に、入力信号の周波数変調では、変調状態「1」を、搬送周波数f0を変調周波数偏差Δfに加算してf0+Δfとすることで定義する。一方、変調状態「0」は変調周波数偏差Δfを搬送周波数f0から減算してf0−Δfとすることで定義する。当然、変調状態「0」を搬送周波数f0と定義して想定することもできるが、f0+Δfおよびf0−Δfのデータ変調周波数が好ましい。
【0025】
図1および図2に示すように、FSK無線周波数信号受信機1はFSK信号受信機アンテナ2を含み、たとえばおよそ2.4GHzであってよい搬送周波数を備える。アンテナ2が受信するFSK信号を低雑音増幅器(LNA)3で増幅する。LNA3はバンドパスフィルタ(図示せず)を含んでもよい。これらの増幅およびフィルタリングしたFSK信号SRFを混合器4で、局部発振器5が提供する発振信号SOによって周波数変換し、単一の中間信号INTまたは中間周波数直交信号f(IF)を生成する。 中間周波数は約400kHzであることが好ましいが、混合器4による直接ベースバンド変換後にゼロであってもよい。
【0026】
これらの中間信号INTを広帯域バンドパスフィルタまたは多相バンドパスフィルタ8でフィルタリングし、その後従来の制限増幅器9を通過させる。フィルタ8の帯域幅は、中間周波数が約400kHzの場合に、たとえば600kHzに設定することができる。フィルタ8の帯域幅は、局部発振器が発生する発振信号の周波数誤差または入力FSK無線周波数信号の周波数誤差をも考慮して設定する。発振信号の周波数誤差は約±100kHzであってよい。これは、図示しない安価な水晶振動子(±20ppm)が発振信号SOを生成するためである。
【0027】
制限器9でフィルタリングおよび増幅した中間信号INTを、次に標本器10で標本化し、クロック信号CLKで計測する。クロック信号はたとえば1.625MHzの周波数を有してよい。一連の分配器(図示せず)は局部発振器5の26MHz水晶振動子に接続し、本クロック信号CLKを生成する。中間信号をこのように標本化し、処理および選択回路11で処理するポイントのN番を蓄積する。処理回路が処理するポイントは2048であってもよい。
【0028】
標本化した中間信号に関するこれら2048ポイントに基づき、処理回路11は離散フーリエ変換(DFT)を行い、最大の標本化した中間信号、つまり既定閾値を超える最大増幅を持つ中間信号の周波数を測定する。離散フーリエ変換の結果を処理回路11の出力側にあるセレクタ12に転送することができる。セレクタ12は実施した離散フーリエ変換を記憶するメモリ装置を含んでいてもよい。しかし、最初の取得に続く離散フーリエ変換も処理回路11に保存してもよい。
【0029】
図3に示すように、離散フーリエ変換を処理回路11で、たとえば1kHzの200帯域を備える300kHzと500kHzの間の周波数帯域で、有利に実行する。 帯域数は言うまでもなく所望する周波数分解能に応じて増加してよい。図3は既定閾値を超えるピーク電力を示す。中間信号の期待周波数に対する周波数誤差が観測される。言うまでもなく、周波数偏移Δfを有する周波数偏移変調の場合は、2つの電力ピークが既定閾値を超えて現れるはずである。離散フーリエ変換を用いると、すべての標本化した周波数、この場合は2048帯域の信号を処理する高速フーリエ変換(FFT)を用いる場合に比べて迅速に結果を得ることができる。
【0030】
離散フーリエ変換確認回路11は1bitであってよい。DFTは、分析対象の200の周波数帯域を代表する200のサインおよびコサインベクトルを備える標本化した中間信号を畳み込む。結果を二乗して加算し、対応する200の電力増幅ベクトルを計算する。パラメータ化が可能な閾値より高いN個の最大ベクトルのみを保持しセレクタ12に保存する。ベクトルの個数Nは4に等しくてよい。
【0031】
標本化した中間信号の離散フーリエ変換の結果受領後、セレクタ12は正および負のデータ変調偏差Δfを考慮して、中間信号の期待中心周波数に対する周波数誤差を確認する。制御信号Errをこのように局部発振器5に伝送し、発振信号SOの周波数を適合させる。このように発振信号の周波数の補正によって、混合器4の出力側で発生した中間信号INTの周波数を再び中心にする。 中間信号の周波数を適合させるこの操作は、本明細書で後ほど説明するHS(高感度)復調段階13を経て高感度な復調を実行するために必要である。
【0032】
セレクタ12はDFT確認回路11と結合し、処理回路11から抽出したn個の大きなベクトルを備える検索アルゴリズムを開始する。少なくとも1つの大きなベクトルを選択して局部発振器5からの発信シグナルSOの周波数を適合させるために十分であるため、4個のベクトルを備える検索アルゴリズムが好ましい。このアルゴリズムは主に、FSK無線周波数信号に加えて受信した偽の干渉信号を除去するために用いる。偽の干渉信号とは、たとえば受信機の近辺にある車両のドアを解錠するために伝送される信号などである。
【0033】
受信機の作動方法に関して本明細書で図4を参照して後に説明するように、時点tnまでに標本化した中間信号の一連の取得および対応する離散フーリエ変換を行う。セレクタ12はこのようにして離散フーリエ変換の2つの結果を考慮するが、離散フーリエ変換の2つの結果は時点tn-2および時点tnにお互いに直接従わない。追加の取得およびDFT処理間隔も確認する2つの結果の間に設ける。最後に、離散フーリエ変換の2つの結果を比較して、偽の干渉信号を除去する。
【0034】
受信機が受信する「正しい」FSK無線周波数信号を、既定閾値を超える様々な周波数において増幅または電力ピークによって、周波数領域で識別する。取得段階において、データが「1」状態と「0」状態を交互に繰り返す場合は、通常中間信号の変調周波数を表す少なくとも2つの増幅ピークが、既定閾値を超えて存在する。tn-2およびtnでの2つの離散フーリエ変換に続いて、これらの増幅ピークが非常に正確な周波数間隔で離間されて現れるが、これは偽の干渉信号に関して単なる例外的な事例である。
【0035】
しかし、時点tn-2の受信機による最初の取得に対して、送信機が一連の「1」を送信でき、この場合は正しい入力信号に対して1つの増幅ピーク(f(IF)+Δf)のみを検出する。その後、時点tnの受信機による2回目の取得に対して、送信機が一連の「0」を送信してもよく、別の1つの増幅ピーク(f(IF)−Δf)のみを検出する。このような条件下では、正しい信号の2つのピーク間の周波数の相違は、送信機のFSK周波数偏差の2倍と正確に等しい。これにより、局部発振器の周波数が絶対誤差で補正できる。しかし、標本化した偽信号の増幅ピークは2つの離散フーリエ変換に続く同一の周波数で1回現れるのみであり、その周波数の相違は変調周波数偏差と一致しない。この結果、これらの偽信号をセレクタ12で除去するのは容易である。
【0036】
局部発振器5は主に周知のシグマ−デルタ周波数合成器6を含む。シグマ−デルタ周波数合成器6は、合成器の位相ロックループの基準信号を提供するために、たとえば、26MHzの水晶振動子(図示せず)を含む。周知の電圧制御発振器VCOの出力側で発振信号SOを生成する。周波数プログラム信号は周波数合成器6も制御する。このプログラム信号は、既定の基本周波数信号fO+f(IF)と周波数誤差に関連する制御信号Errとを加算する加算器7によって生成される。既定の基本周波数信号は受信機を再設定する際に毎回使用し、 制御信号Errは処理回路11とセレクタ12の組み合わせで決定する。
【0037】
局部発振器5の発振信号SOの周波数を適合させることで、中間信号INTの周波数を適合させた後に、データまたは命令の高感度復調を実行することができる。データまたは命令の高感度復調はHS復調段階13で実行する。
【0038】
図1に示す第一の実施形態では、HS復調段階13は中間信号を適切に適合後すぐに、高感度復調を実行する。HS復調段階13は、f(IF)+Δfの正の周波数偏差を有する標本化した中間信号をフィルタリングするための第一の狭帯域デジタルフィルタ14と、ゼロまたはf(IF)−Δfの負の周波数偏差を有する標本化した中間信号をフィルタリングするための第二の狭帯域デジタルフィルタ15とを含む。各デジタルフィルタの帯域幅は約2kHzであってよい。第一のデジタルフィルタ14の出力側でフィルタリングした信号は、第一のエネルギー検出器16を通過し、第二のデジタルフィルタ15の出力側でフィルタリングした信号は、第二のエネルギー検出器17を通過する。減算器18も検出器16および17の出力側に配置し、第二のエネルギー検出器17の出力時の信号を第一のエネルギー検出器16の出力時の信号から減算する。1および−1で形成されたシーケンスを持つデータまたは命令信号DOUTを減算器の出力側で供給する。
【0039】
図2で示す第二の実施形態では、HS復調段階13は、f(IF)+Δfの正の周波数偏差を有する標本化した中間信号を復調するための第一のDFT復調器24と、ゼロまたはf(IF)−Δfの負の周波数偏差を有する標本化した中間信号を復調するための第二のDFT復調器25とを含む。2つのDFT復調器は周知のスライド(sliding)離散フーリエ変換を、たとえば2kHzの周波数範囲において単一単位に減らした複数の帯域で実行する。減算器18で、第二のDFT復調器25の出力時の信号を第一のDFT復調器24の出力時の信号から減算し、データまたは命令信号DOUTを提供する。
【0040】
図4は、本発明による高感度FSK無線周波数信号受信機を作動させる方法のフローチャートを示す。本方法の第一の段階は、発振信号を経て混合器でFSK無線周波数信号の周波数変換を行った後に、中間信号の周波数を確認することから成る。確認後、局部発振器で周波数補正を行い、発振信号の周波数を再び中心にし、その後高感度データ復調を行う。
【0041】
ステップ30において、受信機が受信するFSK無線周波数信号の第一の取得を、標本化した中間信号を2048ポイントで得るまで、約1.26msの間行う。取得時間は言うまでもなく、正確な中心分解能を可能にするためにより長くてもよい。ステップ31において、第一の離散フーリエ変換を標本化した中間信号で行い、第一の変換結果を通常はセレクタに供給し、セレクタは時点tn-2の第一の結果を保存する。離散フーリエ変換の操作時間はおよそ2.52msである。
【0042】
受信機の別の実施形態では、正しいFSK無線周波数信号と同様に偽の信号も受信することを考慮して、取得処理およびDFT処理をステップ32の確認後にループして繰り返す。2つの離散フーリエ変換の第一および第二の結果を、2つの結果の取得とDFT処理の間隔と共に、ステップ32においてセレクタで確認する。どれが正しい信号なのかを測定するために、2つの離散フーリエ変換後の既定閾値を超える最大増幅ピークを比較する。n個のベクトル、好ましくは4つの大きな広いベクトルを備える検索アルゴリズムを用いて比較を行う。このようにして偽の信号を除去することができ、セレクタがステップ33において局部信号の周波数を補正するために局部発振器に制御信号を伝送することができる。既定閾値を超える増幅ピークを検出しない場合は、取得およびDFT処理段階をステップ30から32まで繰り返す。
【0043】
局部発振器からの発振信号の周波数をステップ33で補正できた場合は、ステップ34において、高感度復調段階でデータ復調を行うことができる。この復調段階では、標本化した中間信号をたとえば周波数f(IF)+Δf でフィルタリングして第一の電力信号P(f1)を減算器に供給し、標本化した中間信号を周波数f(IF)−Δfでフィルタリングして第二の電力信号P(f2)を減算器に供給する。ステップ35において上述するように減算操作を電力信号に行い、データ信号DOUTを供給する。
【0044】
ステップ34のHS復調後に、信号P(f1)およびP(f2)をステップ36で確認することもできる。上述した2つの電力信号P(f1)およびP(f2)の加算の結果が既定閾値よりも高い場合は、FSK無線周波数信号で受信するデータの一貫性をステップ37で測定する。しかし、電力信号の加算の結果が前記確定閾値よりも低い場合は、局部発振器からの発振信号の最初の周波数をステップ38で再確立し、その後ステップ30で新しいFSK無線周波数信号取得を行う。
【0045】
ステップ37で検証したデータの一貫性は、偽の雑音を除去するために、FSK無線周波数信号受信機が受信する変調データの信頼性またはその他に基本的に関係する。データの一貫性が確認できる場合は、高感度復調を再度ステップ34で行う。しかし、データが一貫していない場合は、局部発振器からの発振信号の最初の周波数をステップ38で再確立し、その後ステップ30で新しいFSK無線周波数信号取得を行う。
【0046】
FSK無線周波数信号受信機を作動させる方法の様々なステップを時系列でさらに視覚化するために、図5aおよび図5bを参照することができる。
【0047】
図5aは送信機からの信号および本発明によるFSK無線周波数受信機が受信する信号の簡略化した時間グラフを示す。図5bは時間的に離間した少なくとも2つの離散フーリエ変換に続く、周波数領域における標本化した中間信号電力の簡略化した図表を示す。
【0048】
最初に、一連の取得段階をAとし、離散フーリエ変換をTrとする。たとえば標本化した中間信号に対して取得段階と離散フーリエ変換を送信機と受信機で行う。送信機のマイクロプロセッサはFSK無線周波数信号送信機のアンテナを経て送信を制御する。まず送信機は、10bitのシーケンスを「1」の状態または、S1で表す受信機に既知の十分既定した周波数偏差をもって、たとえば秒速約1.5kbitの低速で送信する。この速度はおよそ6.66msの期間に相当する。「1」シーケンスの送信期間に、受信機はシーケンスの一部の第一の有効な取得を、通常約1.26ms以上の期間行う。標本化した中間信号の取得は周波数f(IF)+Δfの信号に相当しなければならない。これらの標本化した中間信号の第一の離散フーリエ変換を時点tn-2に約2.52msの期間の終了時に行う。このときに、第一の離散フーリエ変換の結果をセレクタに保存する。
【0049】
「1」シーケンスを送信機が送信した後に、「0」の状態の第二の10bitシーケンス、またはS0で表す受信機に既知である既定の周波数偏差を持つ第二の10bitシーケンスを、6.66msに等しい期間で、送信機が送信する。受信機において中間取得および離散フーリエ変換段階が第一の離散フーリエ変換段階に続く。中間取得とDFT処理段階の間隔後に、第二のシーケンスS0の一部の第二の有効な取得が開始する。標本化した中間信号の第二の取得は周波数f(IF)−Δfまたはf(IF)の信号に相当しなければならない。これらの標本化した中間信号の第二の離散フーリエ変換を行い、受信機のセレクタに保存する。第二の信号シーケンスの終了時に、送信機は有効なデータ送信を行い、これをTとする。データ送信終了時に送信機は、取得および離散フーリエ変換の続きが受信機にあれば、たとえば受信段階に戻る。
【0050】
セレクタは継続してn個のベクトルを備える検索アルゴリズムを稼働し、保存した離散フーリエ変換の2つの結果を比較しする。離散フーリエ変換の2つの結果はまた、1つの中間取得とDFT処理段階の時間間隔で離間している。時点tn-2およびtnに検出した最も重要なn個のベクトルnの中から、アルゴリズムは信号段階に対応する周波数偏差Δfを二倍にするために、2つの個別の候補の特定を試みる。これにより、周波数fpによって離間する偽の干渉信号が中心誤差を引き起こす可能性が大きく減少し、既定閾値を超える増幅ピークを正しい入力FSK無線周波数信号から選択できるようになる。選択した増幅ピークに基づき、セレクタは制御信号を局部発振器に送信し、Cで表す発振信号の周波数を補正する。
【0051】
発振信号の周波数が補正されるとすぐに、受信機信号の上部行に配置した信号から分かるように、Dで表す高感度復調操作を開始することができる。高感度復調期間の終了時に、発振信号の周波数を初期値に再設定し、これをC’とする。新しい一連の取得および離散フーリエ変換段階をFSK無線周波数信号受信機で行う。
【0052】
しかし、受信機において、局部発信からの発振信号の周波数補正段階後に、入力信号のプリアンブルの検出に時間差がある。一定時間後に、正しいプリアンブルを検出しない場合は、受信機信号の下部行の信号から分かるように、発振信号の最初の周波数を再確立し、その後新しい一連の取得および離散フーリエ変換段階をFSK無線周波数信号受信機で行う。
【0053】
以上説明したように、高感度FSK無線周波数信号受信機の様々な変形を請求項で定義する発明の範囲から逸脱することなく、当業者は考案することができる。同様に、受信機も、低速モードで同一のアンテナが受信を認識したように、変調データ信号を送信できるように設定することもできる。複数の取得および離散フーリエ変換も、局部発振器の発振信号の周波数を補正する前に行ってよい。送信機と受信機の間で検出する周波数誤差も、たとえば、強い干渉が存在する中での検索を容易にするため、または同期のために、高レベルの通信システムで用いてよい。離散フーリエ変換を2つの周波数帯域で、数bitの処理を用いて行ってよい。局部発振器のシグマデルタ合成器の代わりに、分周型N合成器(fractional−N synthesiser)またはDDS(デジタル合成発振器)を用いてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
FSK(周波数偏移変調)無線周波数信号を受信するためのアンテナ(2)と、
前記アンテナが受信する前記信号を増幅およびフィルタリングするための少なくとも1つの低雑音増幅器(3)と、
発振信号(SO)を提供するための水晶振動子を備える局部発振器(5)と、
フィルタリングおよび増幅した前記入力信号を、前記局部発振器が提供する前記発振信号と混合し、前記発振信号の前記周波数と前記入力信号の搬送周波数との差に等しい中間信号(INT)を発生する、少なくとも1つの混合器装置(4)と、
前記中間信号をフィルタリングするための広帯域フィルタまたは多相フィルタ(8)と、
標本化した中間信号を高感度復調段階(13)に提供するため、前記高感度復調段階がデータ信号(DOUT)を提供する中間信号標本器(10)と、
を備える高感度FSK無線周波数信号受信機(1)であって、
前記受信機は処理および選択回路(11、12)も含み、前記処理および選択回路は既定閾値を超える信号増幅ピークの前記周波数と前記中間信号(INT)の前記期待周波数との間の差を測定し、前記局部発振器からの前記発振信号(SO)の前記周波数を補正するために、前記標本化した中間信号に基づいて少なくとも1つの離散フーリエ変換を行うことができ、前記復調段階において前記標本化した中間信号から前記データを復調するために配置されることを特徴とする、高感度FSK無線周波数信号受信機。
【請求項2】
セレクタ(12)を前記処理回路(11)の出力側に備え、前記セレクタは前記処理回路(11)で実行する、前記標本化した中間信号の離散フーリエ変換による1または複数の結果を受信し、前記中間信号の前記期待周波数に対する前記周波数誤差を確認するために、前記標本化した中間信号の前記正および/または負のデータ変調偏移を考慮し、制御信号(Err)を前記局部発振器(5)に提供して、前記測定した周波数誤差に応じて前記発振信号(SO)の前記周波数を補正するために前記セレクタ(12)を配列することを特徴とする、請求項1に記載の受信機(1)。
【請求項3】
前記セレクタ(12)が、前記処理回路(11)で実行する、前記標本化した中間信号の離散フーリエ変換による1または複数の前記結果を保存するためのメモリ装置を備えることを特徴とする、請求項2に記載の受信機(1)。
【請求項4】
前記セレクタ(12)を、前記処理回路(11)で実行する前記離散フーリエ変換の前記保存した結果に基づき、n個の大きなベクトルを備える検索アルゴリズムを動作するために配置し、前記セレクタを前記保存結果の既定閾値を超える増幅ピークを比較して、入力干渉信号において偽のピークを検出するために配置し、前記セレクタを前記既定閾値を超える前記正しい入力FSK無線周波数信号において1または複数の増幅ピークを選択して、前記中間信号の前記期待周波数に対して前記周波数誤差を測定するために配置し、および前記セレクタを前記局部発振器(5)に制御信号(Err)を提供して、前記局部信号(SO)の前記周波数を補正するために配置することを特徴とする、請求項3に記載の受信機(1)。
【請求項5】
前記局部発振器(5)がシグマ−デルタ周波数合成器(6)を備え、前記シグマ−デルタ周波数合成器はロックループ相において基準信号を提供するため、および圧力制御発振器の前記出力側で発振信号(SO)を提供するための水晶振動子を備え、前記局部発振器(5)はまた、既定の基本周波数(f0+f(IF))での信号を加算して前記発振信号の周波数を初期化するための加算器(7)と、前記セレクタにおいて測定した前記周波数誤差に依存する、前記セレクタ(12)が提供する制御信号(Err)とを備え、前記加算器の前記出力は前記発振信号の前記周波数を適合させるために、前記周波数合成器を制御することを意図していることを特徴とする、請求項2から4のいずれかに記載の受信機(1)。
【請求項6】
前記高感度復調段階(13)は、(f(IF)+Δf)の正の周波数偏差を有する前記標本化した中間信号をフィルタリングするための第一の狭帯域デジタルフィルタ(14)と、ゼロまたは(f(IF)−Δf)の負の周波数偏差を有する前記標本化した中間信号をフィルタリングするための第二の狭帯域デジタルフィルタ(15)とを備え、前記第一のデジタルフィルタ(14)に供給した前記信号は第一のエネルギー検出器(16)を通過し、前記第二のデジタルフィルタ(15)に供給した前記信号は第二のエネルギー検出器(17)を通過し、前記復調段階の減算器(18)を、前記第二のエネルギー検出器(17)の前記出力信号を前記第一のエネルギー検出器(16)の前記出力信号から減算し、データ信号(DOUT)を提供するために配置することを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の受信機(1)。
【請求項7】
前記受信機が受信する低速のFSK無線周波数信号から発生する標本化した中間信号をフィルタリングするために、各狭帯域デジタルフィルタを約2kHzの帯域幅を持つように設定することを特徴とする、請求項6に記載の受信機(1)。
【請求項8】
前記高感度復調段階(13)は、(f(IF)+Δf)の正の周波数偏差を有する前記標本化した中間信号を復調するための第一のDFT復調器(24)と、ゼロまたは(f(IF)−Δf)の負の周波数偏差を有する前記標本化した中間信号を復調するための第二のDFT復調器(25)とを備え、前記2つのDFT復調器を、前記標本化した中間信号のスライド離散フーリエ変換を狭周波数範囲内で、好ましくは単一単位に減らした既定の数の帯域で行うように設定し、前記復調段階の減算器(18)を、前記第二のDFT復調器(25)の前記出力信号を前記第一のDFT復調器(24)の前記出力信号から減算し、データ信号(DOUT)を提供するように設定することを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の受信機(1)。
【請求項9】
前記受信機が受信する前記低速FSK無線周波数信号からの前記標本化した中間信号を復調するための、前記2つの復調器の前記狭周波数範囲が約2kHzであることを特徴とする、請求項8に記載の受信機(1)。
【請求項10】
前記請求項のいずれかに記載の前記高感度FSK無線周波数信号受信機を作動させる方法であって、前記方法は前記標本化した中間信号の取得と離散フーリエ変換を目的とする連続した時間相を持つ第一の一連のステップを備え、前記第一の一連のステップは、
a)前記受信機が受信する前記FSK無線周波数信号の第一の取得を実行し、前記局部発振器(5)からの前記発振信号(SO)を経て前記混合器装置(4)において周波数変換を行い、前記混合器装置出力時に前記中間信号(INT)を標本化し、第一の標本化した中間信号を生成するステップと、
b)前記処理回路(11)において前記第一の標本化した中間信号の第一の離散フーリエ変換を行うステップと、
c)前記受信機が受信する前記FSK無線周波数信号の第二の取得を実行し、前記局部発振器(5)からの前記発振信号(SO)を経て前記混合器装置(4)において周波数変換を行い、前記混合器装置出力時に前記中間信号(INT)を標本化し、第二の標本化した中間信号を生成するステップと、
d)前記処理回路(11)において前記第二の標本化した中間信号の第二の離散フーリエ変換を行うステップと、
から成り、
前記方法は前記第一の一連のステップに続く第二の一連のステップを備え、前記第二の一連のステップは、
e)前記セレクタ(12)の前記2つの離散フーリエ変換の前記結果を確認し、前記2つの離散フーリエ変換後の前記既定閾値を超える検出した前記増幅ピークを比較し、偽の信号の前記増幅ピークを除去し、前記正しい入力FSK無線周波数信号の前記増幅ピークを選択するステップと、
f)少なくとも1つの選択した増幅ピークの周波数と前記期待中間信号の周波数との前記差に基づいて前記局部発振器(5)からの前記発振信号(SO)の周波数を補正するステップと、
から成ることを特徴とする、前記請求項のいずれかに記載の受信機の作動方法。
【請求項11】
前記第一および第二の離散フーリエ変換の前記結果を前記セレクタ(12)に保存し、前記セレクタは前記既定閾値を超えるあらゆる大きな増幅ピークを測定し、少なくとも1つの検出した大きな増幅ピークの前記周波数と前記期待中間信号の周波数との前記差に応じて前記発振信号(SO)の前記周波数を補正するために、前記局部発振器に制御信号(Err)を提供することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記中間信号を前記標本器において標本化し、標本化した中間信号を2048ポイントで前記処理回路に提供することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ステップa)およびb)の前記第一の取得および離散フーリエ変換段階を、ステップc)およびd)の前記第二の取得および離散フーリエ変換段階から、標本化した中間信号取得および離散フーリエ変換の少なくとも1つの中間段階によって時間的に分離することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記セレクタ(12)はn個のベクトル、好ましくは4つの大きなベクトルを備える検索アルゴリズムを動作し、偽の干渉信号が生成する前記増幅ピーク以外の、前記既定閾値を超えるあらゆる増幅ピークを選択することを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
各離散フーリエ変換を前記処理回路(11)において、前記期待中間信号の周波数を中心とする周波数帯域で行い、各離散フーリエ変換の周波数が400kHzより小さく、好ましくは1kHzの帯域を200有する200kHzに等しいことを特徴とする、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−134981(P2012−134981A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−282841(P2011−282841)
【出願日】平成23年12月26日(2011.12.26)
【出願人】(506425538)ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド (46)
【Fターム(参考)】