説明

高耐水圧光ファイバハイドロホン

【課題】小型化、高感度のどちらも犠牲にすることなく高耐水圧とできる高耐水圧光ファイバハイドロホンが望まれていた。
【解決手段】光ファイバが円筒状に巻回されて構成された光ファイバコイル1と、光ファイバコイル1の内側に配置され、内部に空気室2を有する弾性円筒3と、光ファイバコイル1の開放されている両端を閉塞する蓋4と、蓋4の一方に設けられ、光ファイバコイル1の内側と外側との圧力平衡を保つためのオリフィス4aとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ファイバハイドロホンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種の光ファイバハイドロホンには非特許文献1、特許文献1に示されたものがあり、非特許文献1のfig.7に示されたように、光ファイバを円筒(mandrel)に巻いた構造を有している。音圧が加わると、円筒が呼吸振動して光ファイバが歪み、その光ファイバの歪みにより、光ファイバを伝搬した光位相が変調される。その位相変調された光を位相復調することで水中の音を検出する。水中部に電子回路を用いずに多重伝送系を構成できるので、信号を伝送するケーブルが少なくなり軽量となる。
【0003】
特許文献1に示された光ファイバハイドロホン(光ファイバ音響センサ)は、耐水圧性を向上させるため、光ファイバを巻いた円筒の中に液体を充填した状態で使用するもので、円筒の蓋に設けるオリフィス(開口部)と円筒内のキャビティとの寸法で決まる共振周波数より高い周波数の音を検出する。水圧に対しては、円筒内外の圧力がバランスするため円筒及び光ファイバコイルが圧力で押し潰されることがなくなり高耐水圧となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3237051号(図1、第3頁、第4頁)
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】IEEE SENSORS JOURNAL,VOL.3,NO.1,Large-Scale Remotely Interrogated Array of Fiber-Optic Interferometric Sensors for Underwater Acoustic Applications(図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に示されたように空気室を用いる構造の場合、耐水圧を高くするためには、水圧による撓みにより光ファイバが断線しないように円筒を厚くすることになるが、反面、高い感度が得られなくなる。特許文献1のように円筒の内側に液体を満たし、円筒の内外で圧力をバランスさせる構造にすると、高耐水圧とできる一方、液体の体積弾性係数が空気より高いことから感度が低くなる。円筒内側の体積を増やすと感度は高くなるがハイドロホンが大型化する。
【0007】
このようなことから、小型化、高感度のどちらも犠牲にすることなく高耐水圧とできる高耐水圧光ファイバハイドロホンが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンは、光ファイバが円筒状に巻回されて構成された光ファイバコイルと、光ファイバコイルの内側に配置された中空弾性体と、光ファイバコイルの開放されている両端を閉塞する蓋と、蓋の一方に設けられ、光ファイバコイルの内側と外側との圧力平衡を保つための開口部とを有するものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、光ファイバコイルの内側に中空弾性体を設けたため、音圧感度が高くすることができ、また、蓋の一方に開口部を設けて光ファイバコイルの内側と外側との圧力平衡を保つ構成としたため、光ファイバコイル内側の体積を増やすことなく高耐水圧とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】この発明の実施の形態1に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構成図である。
【図3】この発明の実施の形態3に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構成図である。
【図4】この発明の実施の形態4に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構造を示す図である。
高耐水圧光ファイバハイドロホンは、光ファイバを巻回して円筒状に構成した光ファイバコイル1と、光ファイバコイル1の内側に配置され、内部に空気室2を有する中空弾性体である弾性円筒3と、光ファイバコイル1及び弾性円筒3の開放されている両端に取り付けられた蓋4とを有している。弾性円筒3の材質には光ファイバより耐圧(耐圧縮力)の大きい弾性材料を用いる。
【0012】
光ファイバハイドロホンは、光ファイバコイル1とケース9との間の空間S1と、光ファイバコイル1と弾性円筒3との間の空間S2とにそれぞれ液体(油や水など)が満たされた状態で使用されるもので、光ファイバコイル1の内側と外側とで液体の圧力がバランスするように、蓋4には開口部(以下、オリフィスという)4aが貫通形成されている。
【0013】
また、光カプラ5とミラー6a、6bを用い、円筒に巻いた光ファイバコイル1がアームとなる光ファイバ干渉計を構成している。光ファイバ干渉計において、光源10からの光は、光ファイバ7を通過してケース9内の光カプラ5に入射し、光カプラ5にて分岐され、一方は光ファイバコイル1に入射し、他方は光ファイバ8に入射する。そして、光ファイバコイル1と光ファイバ8とに別々に入力された光は、それぞれミラー6a、6bにて反射され、光カプラ5に戻る。光ファイバコイル1と光ファイバ8には光の経路の長さに差が生じるため、位相差が生じて干渉し、光カプラ5から干渉光が出力される。この干渉光の出力の変動を捉えて音圧を計測する。
【0014】
上記のようにして形成した光ファイバ干渉計は、ケース9内に収納される。ケース9には、音を透過し易いゴムまたは柔らかい樹脂材料を用いる。ケース9外には、光源10と、光カプラ5から出力された干渉光を受光する受光部11と、受光部11にて受光した干渉光を復調する復調部12とを備えている。尚、光源10、受光部11及び復調部12の具体例には非特許文献1に示されたものがある。
【0015】
また、上記構造により、光ファイバコイル1と、弾性円筒3との間に満たされた液体と、蓋4に設けたオリフィス4aとによりヘルムホルツ共振器が構成されている。従って、液体の体積弾性係数と、弾性円筒3の弾性係数と、オリフィス4aの開口部の径とで決まる共振周波数以下の周波数の音波はオリフィス4aを通過するが、共振周波数以上の周波数の音波はオリフィス4aを通過しない。
【0016】
このように共振周波数以下の周波数の音波(静水圧を含む)は、オリフィス4aを通過するため光ファイバコイル1の内側と外側とで圧力が平衡して光ファイバコイル1は呼吸振動しない。従って、光ファイバコイル1は伸縮しない。一方、共振周波数以上の周波数の音波はオリフィス4aを通過できないので、光ファイバコイル1の外側の空間S1には「静水圧+この音波の音圧」が印加されるが、光ファイバコイル1の内側の空間S2には静水圧のみしか加わらない。従って、光ファイバコイル1の内側と外側に圧力不均衡が生じ、光ファイバコイル1及び弾性円筒3が、この音波の音圧で呼吸振動する。従って、光ファイバコイル1は伸縮する。また、弾性円筒3の呼吸振動により弾性円筒3内部の空気室2は縮小・復帰する。
【0017】
次に、動作について説明する。
ヘルムホルツ共振器の共振周波数より高い周波数の音圧がケース9に加わると、光ファイバコイル1と弾性円筒3が呼吸振動する。これにより光ファイバが伸び縮みし、この光ファイバの伸縮によって光ファイバコイル1を伝搬した光の位相が変調され、その変調が加わった干渉光が光カプラ5から出力される。そして、その干渉光を受光部11にて受光し、復調部12にて復調して水中の音を検出する。
【0018】
ここで、本例の高耐水圧光ファイバハイドロホンは、光ファイバコイル1の内側に、内部に空気室2を有する弾性円筒3を設けているため、弾性円筒3を設けずに光ファイバコイル1の内側全体を液体で満たした構造のものに比べ、光ファイバコイル1が伸縮しやすくなる。よって、音圧感度が向上している。
【0019】
また、ケース9に水圧が加わると弾性円筒3は収縮するが、オリフィス4aから空間S2内に液体が流入し、光ファイバコイル1の内側と外側とで圧力がバランスするため、光ファイバコイル1は歪まない。
【0020】
以上説明したように、この実施の形態1によれば、蓋4にオリフィス4aを設けることで高耐圧とできる構造に対し、光ファイバコイル1の内側に、内部に空気室2を有する弾性円筒3を設けたため、高耐圧でありながら、光ファイバコイル1の外径を大きくすることなく音圧感度を高くすることができる。なお、弾性円筒3の弾性係数を小さくすると音圧感度が向上するが、その一方で、耐水圧が低下するため、必要感度と耐水圧との兼ね合いにより中空弾性体の設計を行う。また、水圧を受けても光ファイバコイル1は歪まないため、耐力(耐圧縮力)が小さく光ファイバコイル1を使用しても、高い耐水圧性が得られる。また、中空弾性体として弾性円筒を用いたため、製造が容易である。
【0021】
実施の形態2.
高耐水圧光ファイバハイドロホンの耐久性の向上を考慮した設計とすると、中空弾性体の形状が複雑になる場合がある。実施の形態2は、複雑な形状でも容易に成形できる中空弾性体を用いた点に特徴を有するものである。
【0022】
図2は、この発明の実施の形態2に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構造を示す図である。図2において、図1に示した実施の形態1と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態2の実施の形態1との構造上の相違点は、光ファイバコイル1内に、弾性円筒3に代えて、弾性係数が低い樹脂材料で構成した気泡入り弾性体21を配置するとともに、気泡入り弾性体21の略中央に軸方向に貫通する支柱22を設け、支柱22により蓋4を支持する構造としたことである。なお、弾性係数は複雑な形状でも製作が容易な程度に低ければ良い。
【0023】
気泡入り弾性体21は、弾性係数が低いゴム母材内に複数の気泡が混入したもので、ここでは円筒状に形成されている。気泡入り弾性体21は、言わば複数の微小な空気室(図示せず)がゴム母材内に配置された構造を有するもので、実施の形態1の空気室2と同様、複数の微小な空気室が気泡入り弾性体21の呼吸振動により縮小・復帰する。
【0024】
気泡入り弾性体21の外径は、光ファイバコイル1の内径よりも小さく形成され、気泡入り弾性体21の外周面と光ファイバコイル1の内周面との間の空間S2には、実施の形態1と同様に、液体が満たされるようになっている。また、気泡入り弾性体21の上面と蓋4の下面との間には隙間が形成されており、オリフィス4aを介して空間S1と空間S2とが連通する構造となっている。この構造により、実施の形態1と同様に、オリフィス4aを介して光ファイバコイル1の内側と外側との圧力平衡が保たれるようになっている。
【0025】
このように構成された実施の形態2の高耐水圧光ファイバハイドロホンのケース9に、共振周波数以上の周波数の音圧が加わると、光ファイバコイル1と気泡入り弾性体21が呼吸振動する。これにより光ファイバが伸び縮みし、この光ファイバの伸縮によって光ファイバコイル1を伝搬した光の位相が変調される。これ以降の動作は実施の形態1と同様である。
【0026】
以上説明したように、この実施の形態2によれば実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、様々な形に製作できる弾性係数の低い樹脂材料を用いて中空弾性体を形成することで、製作が容易になる。
【0027】
実施の形態3.
図3は、この発明の実施の形態3に係る光ファイバハイドロホンの構造を示す図である。図3において、図1と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態3の実施の形態1との構造上の相違点は、蓋4を支える支柱22を光ファイバコイル1の略中央部に設けたことと、支柱22と光ファイバコイル1との間の空間に、弾性円筒31を複数設けたことである。
【0028】
通常、光ファイバハイドロホンの設計を行うにあたり、光ファイバコイル1の外径が決定する。よって、この発明の光ファイバハイドロホンの場合、その決定した外径内に収まるように、弾性円筒の径を感度や耐久性の面から設計することになる。ここで、実施の形態1では弾性円筒3を1つとしていたが、実施の形態3では弾性円筒31を複数としたことを特徴としており、光ファイバコイル1内に複数設置する関係上、実施の形態3の弾性円筒31の径は、実施の形態1の弾性円筒3よりも細いものとなる。
【0029】
ここで、一般に弾性円筒の共振周波数は、弾性円筒の径を細くすると共振周波数が高くなり、受波感度周波数特性が平坦になる帯域が広くなる。しかしその一方、弾性円筒の径を細くすると弾性円筒の弾性係数が高くなるため、センサとしての感度が悪くなる。よって、実施の形態1のように一つの弾性円筒によって所望の感度を満たす設計とした弾性円筒に比べ、径の細い弾性円筒31を仮に一つだけ設けた構成とすると、共振周波数を高くすることはできるが、感度は低くなってしまう。よって、径の細い弾性円筒31を複数設けることで、共振周波数を高くしながらも、径を細くしたことによる感度低下の影響を抑える構成とできる。なお、各弾性円筒31の径は全て同じでもよいし、別々でも良い。
【0030】
次に、動作について説明する。
実施の形態3の高耐水圧光ファイバハイドロホンの動作は実施の形態1と同じであるが、弾性円筒31の共振周波数が高いので実施の形態1より高い周波数まで受波感度周波数特性が平坦になる。
【0031】
以上説明したように、この実施の形態3によれば実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、弾性円筒31を複数設けたので、共振周波数を高くしながらも、径を細くしたことによる感度低下の影響を抑える構成とできる。
【0032】
実施の形態4.
図4は、この発明の実施の形態4に係る高耐水圧光ファイバハイドロホンの構造を示す図である。図4において、図1と同一部分には同一符号を付す。
実施の形態4の高耐水圧光ファイバハイドロホンは、複数の光ファイバ干渉計7A、7B、7C(符号図示せず)を隣接して設けた構成を有するものであり、以下その構造について説明する。
【0033】
複数の光ファイバコイルC1、B1、A、B2、C2がこの順に上下方向に隣接して配置され、その隣接する光ファイバコイル間に隔壁41a、41b、41c、41dが設けられた構成を有している。また、各光ファイバコイルC1、B1、A、B2、C2内にはそれぞれ、弾性円筒31と、支柱22とが備えられている。そして、光ファイバコイルC1の隔壁41aと反対側の開口面と、光ファイバコイルC2の隔壁41dと反対側の開口面には、蓋4が取り付けられている。蓋4と、隔壁41a、41b、41dにはそれぞれオリフィス4aが形成されている。
【0034】
光ファイバコイルAは、他の光ファイバコイルC1、B1、B2、C2とは独立して設けられている。一方、光ファイバコイルB1と光ファイバコイルB2は互いに接続されており、また、光ファイバコイルC1と光ファイバコイルC2も同様に互いに接続されている。そして、光ファイバコイルAと、光カプラ5Aと、ミラー6Aとにより光ファイバ干渉計7Aが構成されている。また、光ファイバコイルB1と、光ファイバコイルB2と、光カプラ5Bと、ミラー6Bとにより光ファイバ干渉計7Bが構成されている。さらに、光ファイバコイルC1と、光ファイバコイルC2と、光カプラ5Cと、ミラー6Cとにより光ファイバ干渉計7Cが構成されている。
【0035】
光ファイバコイルC1、B1、B2、C2内にそれぞれ配置されている各弾性円筒31は、光ファイバコイル内で互いに位置を変えて配置されており、音響中心(感度の中心位置)が光ファイバ干渉計7A、7B、7Cでそれぞれ異なるように構成されている。ケース9外に設けた復調部12は、各光ファイバ干渉計7A、7B、7Cの光を別々に復調する。また、実施の形態4の高耐水圧光ファイバハイドロホンは更に、光ファイバコイルの円周上のどの方向から到来した音かを判別する方向判別部13を備えている。
【0036】
このように構成された実施の形態4の高耐水圧光ファイバハイドロホンにおいて、各光ファイバ干渉計7A、7B、7Cはそれぞれ実施の形態1と同様に動作する。復調部12は、各光ファイバ干渉計7A、7B、7Cの光を別々に復調し、方向判別部13は、復調部12にて別々に復調されて検出された各音の時間差から光ファイバコイルの円周上のどの方向から到来した音かを判別する。
【0037】
以上説明したように、この実施の形態4によれば実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、光ファイバコイルの円周上のどの方向から到来した音を検知する構成において、従来公知の複数の光ファイバコイルを3角形に配置する構成(特開平11−337632号公報)よりも、全体構成を細く小型化することができる。
【0038】
実施の形態1では支柱22を用いない例、実施の形態2と実施の形態3では支柱22を用いる例を説明したが、支柱22を用いるかどうかは光ファイバコイル1、弾性円筒3及び弾性円筒31のそれぞれの硬さ、並びに必要な耐震性等で選択する。
【0039】
上記実施の形態では、中空弾性体として、弾性円筒または円筒状の気泡入りゴムを用いる例で説明したが、その形状は、球、立方体の箱、など他の形状でも良く、要は内部に空間がある弾性体であれば良い。また、上記実施の形態では、中空弾性体の内部を空気室2として説明したが、中空弾性体の内部空間には、アルゴン(不活性、分子が大きい)を入れる場合や、真空にする場合、工程の都合で別のガスが入る場合等もあるため、必ずしも空気室に限られない。
【0040】
すべての実施の形態において、光カプラ5とミラーを用いるマイケルソン干渉計を構成する例で説明したが、2つのファイバ・ブラッグ・グレーティングを用いる干渉計など他のタイプの干渉計で構成することもできる。
【0041】
円筒型光ファイバコイルを用いる例で説明したが、振動板に渦巻き状に巻いた形など他の形にした光ファイバを用いることもできる。
【0042】
実施の形態4では3つの干渉計を用いる例で説明したが、2つまたは4つ以上の干渉計を用いることもできる。
【0043】
実施の形態4では弾性円筒を用いる例で示したが、気泡入りゴムなど他の弾性体を用いることもできる。
【符号の説明】
【0044】
1 光ファイバコイル、2 空気室、3 弾性円筒、4 蓋、4a オリフィス、5 光カプラ、5A 光カプラ、5B 光カプラ、5C 光カプラ、6A ミラー、6B ミラー、6C ミラー、6a ミラー、6b ミラー、7 光ファイバ、7A 光ファイバ干渉計、7B 光ファイバ干渉計、7C 光ファイバ干渉計、8 光ファイバ、9 ケース、10 光源、11 受光部、12 復調部、13 方向判別部、21 気泡入り弾性体、22 支柱、31 弾性円筒、41a 隔壁、41d 隔壁、A 光ファイバコイル、B1 光ファイバコイル、B2 光ファイバコイル、C1 光ファイバコイル、C2 光ファイバコイル、S1 空間、S2 空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバが円筒状に巻回されて構成された光ファイバコイルと、
前記光ファイバコイルの内側に配置された中空弾性体と、
前記光ファイバコイルの開放されている両端を閉塞する蓋と、
前記蓋の一方に設けられ、前記光ファイバコイルの内側と外側との圧力平衡を保つための開口部と
を有することを特徴とする高耐水圧光ファイバハイドロホン。
【請求項2】
前記中空弾性体は、内部が中空の円筒である弾性円筒であることを特徴とする請求項1記載の高耐水圧光ファイバハイドロホン。
【請求項3】
前記中空弾性体は、成形の容易な樹脂材料で作られていることを特徴とする請求項1記載の高耐水圧光ファイバハイドロホン。
【請求項4】
前記光ファイバコイルの内側に、前記中空弾性体を複数設けたことを特徴とする請求項1記載の高耐水圧光ファイバハイドロホン。
【請求項5】
前記光ファイバコイルを上下方向に複数配列した構成を有し、それぞれの光ファイバコイル内に配置する中空弾性体の位置を変えて音響中心をずらしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の高耐水圧光ファイバハイドロホン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−68087(P2012−68087A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211921(P2010−211921)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(390014306)防衛省技術研究本部長 (169)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】