説明

1組の異なる容器を有するカートン

カートンは、いくつかの容器を収容し、各容器(1)は、実質的に直方体の形態を有し、かつ蓋(11)、箱(10)、及び箱に取り付けられた内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)を含む。各内側フレームは、前壁(201、211、221、231、241、251、261)と、2つの側壁(200、210、220、230、240、250、260)とを有し、内側フレームの各前壁は、切欠き部分(202、212、222、32、242、252、262)及び延長部分(203、213、223、233、243、253、263)を有し、切欠き及び延長部分の形状は、カートン内の容器の少なくとも2つに対して異なっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いくつかの異なる容器を収容するカートン及びブランク材から複数の個々の内側フレームを製造する方法に関する。本方法は、互いに異なる一連の容器を製造するのに使用することができる。
【背景技術】
【0002】
ヒンジ蓋容器は、多くの応用分野で使用されている。特に、ヒンジ蓋容器は、例えば、喫煙物品のような消費財のための包装の分野で公知である。消費者に出荷及び配分するために、ヒンジ蓋パックは、典型的にはカートンに集められて詰め込まれ、各々のそのようなカートンは、所定の数のそのようなヒンジ蓋容器、例えば、10個のそのようなヒンジ蓋容器を収容する。
【0003】
ヒンジ蓋容器は、箱と箱にヒンジ式に取り付けられた蓋とを含む。典型的には、いわゆる「内側フレーム」は、箱の前壁の内側に取り付けられ、容器が閉じている時に容器の蓋内に到達する。この形式の内側フレームは、典型的には1つの前壁と2つの側壁とを含む。内側フレームの前壁には、内側フレームの上側部分に切欠き部分及び内側フレームの下側部分に延長部分が設けられる。内側フレームの切欠き部分は、箱に収容された消費財へのアクセスを容易にする。
【0004】
製造において、内側フレームは、典型的には、リールから典型的に供給されるブランク材から必要な時に切断される。リールから供給される連続した材料から個々の内側フレームを切断することは、無駄を作り出さないで実施され、すなわち、1つの特定の内側フレームの切欠き区画の形状は、隣接する内側フレームの延長部分に対応する。これらの切欠き部分及び延長部分は、回転ホイールに取り付けられた数個のブレードを有する回転ホイールを使用して切断するか、又はダイカット工具を使用して切断することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】US−A−4,714,082
【特許文献2】US−A−5,692,525
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
消費者への魅力が増大し、一方で容器の製造コストを実質的に維持するヒンジ蓋容器を提供する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるカートンは、いくつかの容器を含み、各容器は、実質的に直方体の形態を有し、かつ蓋、箱、及び箱に取り付けられた内側フレームを含む。各内側フレームは、1つの前壁と2つの側壁を有し、内側フレームの各前壁は、切欠き部分と延長部分を有する。切欠き及び延長部分の形状は、容器の少なくとも2つに対して異なる。切欠き及び延長部分の形状は、そのようなカートンに収容された容器のうちの2つよりも多くのものに対して異なるとすることができる。このようにして、カートンからの新しい容器が開かれる度に、異なる形状の内側フレームの個々の特徴によって消費者が驚くと考えられる。
【0008】
公知の包装機械上でのカートンの高速製造では、カートンは、連続的に製造されたヒンジ蓋容器の周囲で自動的に組み立てられる。本発明により、異なる内側フレームを有するヒンジ蓋容器は、以下でより詳細に説明するように連続的に製造される。それによって小規模な修正だけで公知の機械上で本発明によるカートンの高速製造が可能になる。
【0009】
本発明による容器の構成要素の相対位置を説明するのに使用される用語「前面」、「背面」、「上側」、「下側」、「側部」、「上部」、「底部」、及び他の用語は、蓋が上端にかつヒンジが背面にある直立位置の容器を意味する。直立位置の容器が開いている時に、箱に収容された消費財は、容器の上側端部から取り出すことができる。
【0010】
好ましくは、内側フレームの各々は、その切欠き部分とその延長部分の間に配置された印刷区域を含む。そのような印刷区域は、例えば、同じカートンに収容された容器の異なるデザインを強化するのに使用することができる。例えば、消費者情報を有する個々のメッセージは、印刷区域上に印刷することができる。個々のメッセージは、個々のメッセージのデータセットから判断されるか又はランダムに取り出すことができる。
【0011】
好ましくは、本発明によるカートンにおいて、個々の内側フレームは、非連結形状を有する切欠き部分及び延長部分を含む。用語「非連結」は、本明細書を通して、隣接する延長部分及び切欠き部分が、各隣接する内側フレームをそれらが所定のサイズに切断されるストリップの縦方向延長の方向にそれらを引き離すことにより互いに簡単に分離することができるような形状を有することを示すために使用される。すなわち、隣接する切欠き部分及び延長部分は、どのような形態ロッキング部分も持たないが、「連結部分」は、隣接する内側フレームをそれらが分離されるように互いに対して持ち上げるか又は下げるべきであることを要求するであろう。
【0012】
好ましくは、本発明によるカートンは、総数で10個の容器を収容するが、あらゆる他の適切な数の容器を収容することができる。
【0013】
本発明はまた、ブランク材から複数の個々の内側フレームを製造する方法に関する。本方法は、内側フレームの各前壁が切欠き部分及び延長部分を有して隣接する内側フレームの延長部分及び切欠き部分が互いに嵌合するように、各々が1つの前壁と2つの側壁とを有する個々の内側フレームをブランク材から切断する段階を含み、個々の内側フレームを切断する段階は、少なくとも2つの異なる形状の切欠き部分及び延長部分を有する複数の内側フレームが1つのブランク材から製造されるように実施される。
【0014】
好ましくは、個々の内側フレームを切断する段階は、各連続が同じ所定の内側フレームのシーケンスを含む複数の一連の内側フレームを連続的にブランク材から切断する段階を含み、シーケンス内の内側フレームは、切欠き部分及び延長部分の少なくとも2つの異なる形状を有する。
【0015】
好ましくは、異なる内側フレームを有する容器は、本発明の方法に従って連続的に製造される。すなわち、カートンは、本発明によりカートンを製造するために公知の包装機械上で所定の数の連続的に製造された容器の周囲で組み立てることができる。
【0016】
好ましくは、1つの連続した所定のシーケンスの内側フレームを切断する段階は、所定のシーケンスの各個々の内側フレームが、同じシーケンスの内側フレームの残りのものの形状とは異なるその切欠き部分及び延長部分の形状を有するように実施される。従って、1つのシーケンスの各内側フレームは、1つの連続内で独特の形状を有し、すなわち、1つの連続内の異なる形状の内側フレームの数を最大にする。
【0017】
好ましくは、本方法は、切断手段を準備する段階を更に含み、切断手段は、いくつかの切断ブレードを含み、切断ブレードの形状が、所定のシーケンスの第1の内側フレームの切欠き部分の形状と所定のシーケンスの第2の内側フレームの延長部分の形状とを決め、切断手段の切断ブレードの少なくとも2つは、互いに異なる。好ましくは、切断手段は、回転切断手段である。代替的に、平面ダイカット手段も可能である。
【0018】
好ましくは、個々の内側フレームを切断する段階は、内側フレームの切欠き部分及び延長部分が非連結形状を有する個々の内側フレームを切断する段階を含む。
【0019】
本発明による容器は、直角の縦方向縁部及び直角の横方向縁部を有する直方体の形状とすることができる。用語「縦方向」は、容器の底部から上部の又はその逆の方向を意味する。内側フレームのブランク材では、用語「縦方向」は、内側フレームの側壁の外縁に平行な方向を意味する。用語「横方向」は、縦方向と垂直な方向を意味する。
【0020】
代替的に、容器は、1つ又はそれよりも多くの丸形縦方向縁部、丸形横方向縁部、傾斜付き縦方向縁部、又は傾斜付き横方向縁部、又はその組合せを含むことができる。例えば、本発明による容器は、非限定的に以下のものを含むことができる。
−前壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、及び/又は
−後壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、
−前壁上に1つ又は2つの横方向丸形又は傾斜付き縁部、及び/又は
−後壁上に1つ又は2つの横方向丸形又は傾斜付き縁部、
−前壁上に1つの縦方向丸形縁部及び1つの縦方向傾斜付き縁部、及び/又は
−後壁上に1つの横方向丸形縁部及び1つの横方向傾斜付き縁部、
−前壁上に1つ又は2つの横方向丸形又は傾斜付き縁部、及び前壁上に1つ又は2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、
−第1の側壁上に2つの縦方向丸形又は傾斜付き縁部、又は第2の側壁上に2つの横方向丸形又は傾斜付き縁部。
【0021】
容器が、1つ又はそれよりも多くの丸形縁部を含み、かつ積層ブランク材から作られる場合、好ましくは、ブランク材は、3つ、4つ、5つ、6つ、又は7つの切込み線又は折り畳み線を含み、組み立てられた容器に丸形縁部を形成する。切込み線又は折り畳み線は、容器の内側又は容器の外側のいずれかになるようにすることができる。好ましくは、切込み線又は折り畳み線は、約0.3mmと4mmの間だけ互いに離間させることができる。
【0022】
好ましくは、切込み線又は折り畳み線の間隔は、積層ブランク材の厚みの関数である。好ましくは、切込み線又は折り畳み線の間の間隔は、積層ブランク材の厚みよりも約0.5倍から約4倍大きい。
【0023】
容器が、1つ又はそれよりも多くの傾斜付き縁部を含む場合、好ましくは、傾斜付きの1つ又はそれよりも多くの縁部は、約1mmと約10mmの間の幅を有し、好ましくは、約2mmと約6mmの間の幅を有する。代替的に、容器は、容器の縁部上に2つの異なる斜面を形成するように、離間した3つの平行な切込み線又は折り畳み線によって形成された二重傾斜部を含むことができる。
【0024】
矩形の横方向断面を有する容器の代替として、容器は、例えば、三角形、四角形、又は六角形のような多角形断面、又は長円形、半長円形、円形、又は半円形の断面を有することができる。
【0025】
容器が、傾斜付き縁部を含み、かつ積層ブランク材から作られる場合、その斜面は、積層ブランク材の2つの平行な切込み線又は折り畳み線によって形成することができる。切込み線又は折り畳み線は、第1の壁と第2の壁の間の縁部に対して対称に配置することができる。代替的に、切込み線又は折り畳み線は、斜面が容器の第2の壁の中よりも容器の第1の壁の中により遠くまで延びるように、第1の壁と第2の壁の間の縁部に対して非対称に配置することができる。
【0026】
容器は、以下に限定されるものではないが、厚紙、板紙、プラスチック、金属、又はその組合せを含むあらゆる適切な材料から形成することができる。好ましくは、厚紙は、平方メートルあたり約100グラムと平方メートルあたり約350グラムの間の重量を有する。
【0027】
本発明による容器は、様々な消費財のためのパッケージとして使用することができる。特に好ましい実施形態では、本発明による容器は、喫煙物品を包装するのに使用される。本発明による容器は、以下に限定されるものではないが、公知の着火端部シガレット、シガー又はシガリロ、可燃性燃料要素又は熱源、及びエーロゾル発生基体を含む加熱式喫煙物品、(例えば、US−A−4,714,082に開示する形式のシガレット)、及び電気式喫煙システム(例えば、US−A−5,692,525に開示する形式のシガレット)に使用するための喫煙物品を含む喫煙物品を包装するのに有利に使用することができる。
【0028】
その寸法を適切に選択することにより、本発明による容器は、総数が異なる喫煙物品、又は配置が異なる喫煙物品を保持するように設計することができる。例えば、その寸法を適切に選択することにより、本発明による容器は、総数が10と30の間の喫煙物品を保持するように設計することができる。
【0029】
本発明による容器は、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの別々の束の喫煙物品を保持することができる。別々の束は、前壁に対して及び後壁に対して実質的に平行に、又は前壁に対して及び後壁に対して実質的に垂直に配置することができる。
【0030】
束内では、喫煙物品は、喫煙物品の総数、喫煙物品の寸法、又は容器の断面形状に応じて異なる丁合で配置することができる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9、又は10本の1列の束に配置することができる。代替的に、喫煙物品は、2つ又はそれよりも多くの列に配置することができる。2つ又はそれよりも多くの列は、同じ数の喫煙物品を収容することができる。例えば、喫煙物品は、5、6、7、8、9、又は10本の2列、5、6、7、8、9、又は10本の3列、4、5、6、又は7本の4列に配置することができる。代替的に、2つ又はそれよりも多くの列は、互いに対して異なる数の喫煙物品を収容する少なくとも2列を含むことができる。例えば、喫煙物品は、5の列と6の列(5−6)、6の列と7の列(6−7)、7の列と8の列(7−8)、5の中央列と6の外側2列(6−5−6)、5の中央列と7の外側2列、6の中央列と5の外側2列、6の中央列と7の外側2列、7の中央列と6の外側2列、9の中央列と8の外側2列、6の中央列と5の外側1列と7の外側1列(5−6−7)の状態で配置することができる。
【0031】
本発明による容器は、同じ種類又は銘柄、又は異なる種類又は銘柄の喫煙物品を保持することができる。更に、フィルタなし喫煙物品及び様々なフィルタチップ付きの喫煙物品の両方、並びに異なる長さ(例えば、約40mmと約180mmの間)及び直径(例えば、約4mmと約9mmの間)の喫煙物品を収容することができる。更に、喫煙物品は、風味の強度、吸引抵抗、及び総粒子状物質送出量が異なる場合がある。容器が1つよりも多くの束を含む場合、同じ容器内の各々の束は、上に説明したような同じか又は異なる喫煙物品を保持することができる。
【0032】
好ましくは、容器の寸法は、喫煙物品の長さと喫煙物品の丁合に適応される。容器の外形寸法は、典型的には、容器内に収容される喫煙物品の束の寸法よりも約0.5mmから約5mm大きい。
【0033】
好ましくは、本発明による容器は、容器の上壁から底壁まで測定した高さで約60mmと約150mmの間の高さ、より好ましくは、約70mmと約125mmの間の高さを有する。
【0034】
好ましくは、本発明による容器は、容器の第1の側壁から第2の側壁まで測定した幅で約12mmと約150mmの間の幅、より好ましくは、約70mmと約125mmの間の幅を有する。
【0035】
好ましくは、本発明による容器は、容器(箱と蓋の間にヒンジを含む)の前壁から後壁まで測定した深さで約6mmと約100mmの間の深さ、より好ましくは、約12mmと約25mmの間の深さを有する。
【0036】
好ましくは、容器の高さ対容器の深さの比率は、約0.3対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約3対1と約5対1の間である。
【0037】
好ましくは、容器の幅対容器の深さの比率は、約1対1と約10対1の間、より好ましくは、約2対1と約8対1の間、最も好ましくは、約2対1と約3対1の間である。
【0038】
好ましくは、蓋後壁の高さ対箱後壁の高さの比率は、約0対1(ヒンジが容器の上縁に位置する)から約1対1の間、より好ましくは、約1対5と約1対10の間、最も好ましくは、約1対6と約1対8の間である。
【0039】
好ましくは、蓋前壁の高さ対箱前壁の高さの比率は、約1対0(蓋が前壁全体を覆う)から約1対10の間、より好ましくは、約1対1と約1対5の間、最も好ましくは、約1対2と約1対3の間である。
【0040】
本発明による容器の外部表面は、製造業者又は銘柄ロゴ、商標、スローガン、及び他の消費者情報及び印しを用いて印刷、エンボス、デボス、又はその他の方法で装飾することができる。代替的に又は追加的に、本発明による容器の外部表面は、ラッカー、金属化材料、ホログラム、発光性材料、又は容器の感触、臭い、又は外観を変えるいずれかの他の材料を用いて少なくとも部分的に覆うことができる。
【0041】
本発明による容器の内側ハウジングが1つ又はそれよりも多くの喫煙物品の束を収容する場合、喫煙物品は、好ましくは、例えば、金属箔又は金属化紙の内側ライナに包まれる。
【0042】
容器が喫煙物品を含む場合、容器は、廃棄物のための仕切り(例えば、灰又は吸殻のための)、又は他の消費財、例えば、マッチ、ライター、消火手段、気分転換剤、又は電子機器を更に含むことができる。他の消費財は、容器の外側に取り付けるか、容器の別の仕切りに喫煙物品と共に容器内に収容するか、又はその組合せとすることができる。
【0043】
好ましくは、外側包装紙は、例えば、高密度又は低密度ポリエチレン又はポリプロピレン、配向ポリプロピレン、塩化ポリビニリデン、セルロースフィルム、又はその組合せの透明なポリマーフィルムである。
【0044】
添付図面を参照して本発明を単に一例として以下に更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】容器の箱の前壁の内面に取り付けられた内側フレームを含む公知のヒンジ蓋容器を示す図である。
【図2】シーケンスの全ての内側フレームが異なる形状を有する本発明による内側フレームのシーケンスの実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
図1に示すヒンジ蓋容器1は、直方体の形状を有し、内側フレーム12と共に箱10と蓋11とを含む。喫煙物品の包まれた束は、容器1内に配置される。内側フレーム12は、切欠き部分120と、箱10個の前壁100の内面に取り付けられて箱10から上方に突出する延長部分121(破線で範囲を定めた)とを含む。
【0047】
上述のように、内側フレームは、個々に製造されて箱の前壁の内面に取り付けられる。図2は、リール(図示せず)から供給される連続ストリップ(ブランク材)から切断されたシーケンスを構成することができる7つの内側フレーム20、21、22、23,24、25、及び26のシーケンス2の実施形態を示している。各内側フレーム20、21、22、23,24、25、26は、図2で連続した線として示した切断線によって範囲を定められる。図2に見ることができるように、内側フレーム20、21、22、23,24、25、26の各々は、異なる形状を有する。内側フレーム20は、2つの側壁200と1つの前壁201とを含む。側壁200と前壁201の間の破線は、内側フレーム20の折り畳み線を示している。前壁201は、いくらか三角形形状の切欠き部分202を有する。前壁201は、更に、その形状が隣接内側フレームの切欠き部分212の形状に対応する延長部分203を有する。内側フレーム21はまた、2つの側壁210と、上述の切欠き部分212を有する1つの前壁211と、その形状が隣接内側フレーム22の切欠き部分222の形状に対応する延長部分213とを含む。内側フレーム22は、2つの側壁220と、切欠き部分222及びその形状が内側フレーム23の切欠き部分232の形状に対応する延長部分223を有する1つの前壁221とを含み、内側フレーム23は、2つの側壁230と、切欠き部分232及びその形状が隣接内側フレーム24の切欠き部分242の形状に対応する延長部分233を有する1つの前壁231とを有する。内側フレーム24は、2つの側壁240と、上述の切欠き部分242及びその形状が隣接内側フレーム25の切欠き部分252の形状に対応する延長部分243を有する1つの前壁241とを有し、上述の内側フレーム25は、2つの側壁250と、切欠き部分252及びその形状が隣接内側フレーム26の切欠き部分262の形状に対応する延長部分253を有する1つの前壁251とを有する。内側フレーム26は、2つの側壁260と、切欠き部分262及びその形状が隣接内側フレーム(図2には図示せず)の形状に対応する延長部分263を有する1つの前壁261とを有し、その切欠き部分は、図2に示すシーケンス2が次に新しく始まるので、内側フレーム20の形状と類似した形状を有する。7つの異なる内側フレームのシーケンスを一例として示すが、1つのシーケンス内にあらゆる他の数の異なるフレームも可能であり、かつ本発明の精神の範囲内と考えられる。しかし、一例として、7つから20の異なる形状の範囲は、1つのシーケンス内のフレームの異なる形状の妥当な数とすることができる。10という個数が特に好ましく、カートン内の容器の数に適合する。
【0048】
図2から分るように、内側フレーム20の切欠き部分202、延長部分203及び対応する切欠き部分212、延長部分253及び対応する切欠き部分262、内側フレーム20の切欠き部分202の形状に対応する隣接内側フレーム(図示せず)の延長部分263及び対応する切欠き部分は、全てが非連結形状を有する。これは、これらの内側フレームは、個々の内側フレームの切断の後にストリップの縦方向にそれらを単に引き離すことによって互いに分離することができることを意味する。
【0049】
図2から更に分るように、内側フレーム22の延長部分223及び隣接内側フレーム23の対応する切欠き部分232、内側フレーム23の延長部分233及び内側フレーム24の対応する切欠き部分242、延長部分243及び内側フレーム25の対応する切欠き部分243は、全て連結形状を有する。これは、これらの内側フレームは、個々の内側フレームの切断の後にストリップの縦方向にそれらを単に引き離すことによって互いから分離できないことを意味する。代わりに、それらは、それらの形態ロッキング形状の故にそれらを分離するために互いに対して持ち上げるか/下げる必要がある。
【0050】
非連結形状を有する内側フレーム及び連結形状を有する内側フレームを有する内側フレームのシーケンスが図2に示されているが、内側フレームの1つのタイプの形状(非連結又は連結)、好ましくは、上述の方式で互いから簡単に分離することができる非連結形状を有する内側フレームだけを製造することも同じく可能である。
【0051】
更に、図2から分るように、内側フレーム20、21,22、23、24、25、26の各々は、印刷区域214、224、234、244、254、264を含むことができる。この印刷区域は、典型的には内側フレームの形状に関係なく内側フレームが箱に取り付けられた時に可視である。この印刷区域は、箱の魅力を更に改善する印刷物を付加する役目をし、又はその上に位置合せ情報を印刷する役目をすることができる。
【0052】
既に上述のように、切断する段階は、例えば、それぞれの数のブレードがそれに望ましいシーケンスで取り付けられた(図2の実施形態の場合、7つの異なる切断ブレードを望ましいシーケンスで回転切断ホイールに取り付けることができる)切断ホイールの補助により従来の方式で実施することができる。代替的に、個々の内側フレームを所定サイズに切断するためにダイカット工程を使用することができる。
【0053】
本発明の実施形態を添付図面の補助を得て説明したが、本発明は、説明した実施形態に限定されず、むしろ本発明の精神から逸脱することなく数々の変更が考えられる。
【符号の説明】
【0054】
20、21、22、23、24、25、26 内側フレーム
200、210、220、230、240、250、260 側壁
201、211、221、231、241、251、261 前壁
202、212、222、32、242、252、262 切欠き部分
203、213、223、233、243、253、263 延長部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかの容器を収容するカートンであって、
各容器(1)が、実質的に直方体の形態を有し、かつ蓋(11)と、箱(10)と、該箱に取り付けられた内側フレーム(11、20、21、22、23、24、25、26)とを含み、各内側フレームが、前壁(201、211、221、231、241、251、261)と、2つの側壁(200、210、220、230、240、250、260)とを含み、内側フレームの各前壁が、切欠き部分(202、212、222、32、242、252、262)及び延長部分(203、213、223、233、243、253、263)を有し、
前記切欠き及び延長部分の形状が、前記容器の少なくとも2つに対して異なっている、
ことを特徴とするカートン。
【請求項2】
同じカートン内に収容された前記容器の前記内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)の各々の前記切欠き部分(202、212、222、232、242、252、262)の前記形状は、該同じカートンに収容された全ての他の容器の前記内側フレームの前記切欠き部分の前記形状とは異なることを特徴とする請求項1に記載のカートン。
【請求項3】
前記内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)の各々が、その切欠き部分とその延長部分の間に配置された印刷区域(204、214、224、234、244、254、264)を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカートン。
【請求項4】
個々の前記内側フレームは、非連結形状を有する切欠き部分及び延長部分を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のカートン。
【請求項5】
総数が10個の容器を収容することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカートン。
【請求項6】
ブランク材から複数の個々の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)を製造する方法であって、
内側フレームの各前壁(201、211、221、231、241、251、261)が、切欠き部分(202、212、222、232、242、252、262)及び延長部分(203、213、223、233、243、253、263)を有して隣接内側フレームの該延長部分及び該切欠き部分が互いに嵌合するように、各々が前壁(201、211、221、231、241、251、261)及び2つの側壁(200、20、220、230、240、25、260)を有する個々の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)をブランク材から切断する段階、
を含み、
前記個々の内側フレームを切断する段階は、切欠き部分及び延長部分の少なくとも2つの異なる形状を有する複数の内側フレームが1つのブランク材から製造されるように実施される、
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
個々の内側フレームを切断する前記段階は、前記ブランク材から内側フレームの複数の連続を連続的に切断する段階を含み、各連続が、内側フレームの同じ所定のシーケンス(2)を含み、
前記シーケンス(2)内の前記内側フレームは、切欠き部分及び延長部分の少なくとも2つの異なる形状を有する、
ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
1つの連続の前記所定のシーケンス(2)の前記内側フレームを切断する段階は、該所定のシーケンス(2)の各個々の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)が、同じシーケンス(2)の該内側フレームの残りのものの形状とは異なるその切欠き部分及び延長部分の形状を有するように実施されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
切断手段を準備する段階を更に含み、
前記切断手段は、いくつかの切断ブレードを含み、
切断ブレードの形状が、前記所定のシーケンス(2)の第1の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)の前記切欠き部分(202、212、222、232、242、252、262)の形状及び該所定のシーケンス(2)の第2の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)の延長部分(203、213、223、233、243、253、263)の形状を決め、
前記切断手段の前記切断ブレードの少なくとも2つが、互いに異なっている、
ことを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記個々の内側フレームを切断する段階は、前記内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)の前記切欠き部分(202、212、222、232、242、252、262)及び延長部分(203、213、223、233、243、253、263)が非連結形状を有するように個々の内側フレーム(20、21、22、23、24、25、26)を切断する段階を含むことを特徴とする請求項6から請求項9のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−532801(P2012−532801A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518975(P2012−518975)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【国際出願番号】PCT/EP2010/059680
【国際公開番号】WO2011/003926
【国際公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(596060424)フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム (222)
【Fターム(参考)】