説明

1H−インダゾール類、ベンゾチアゾール類、1,2−ベンゾイソオキサゾール類、1,2−ベンゾイソチアゾール類、および/クロモン類と、それらの製造と用途

本発明は、一般的にはニコチン性アセチルコリン受容体(nACh受容体)のためのリガンド、nAChの活性化、および欠損または異常機能アセチルコリン受容体に関連する、特に脳の疾患状態の処置の分野に関する。さらに本発明は、α7nACh受容体サブタイプに対するリガンドとして作用する新規化合物(例えばインダゾールおよびベンゾチアゾール)、そのような化合物の製造方法、そのような化合物を含む組成物およびその使用方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)のリガンド、nAChRの活性化、およびニコチン性アセチルコリン受容体の欠損または機能不全に関連した病的状態、特に脳の病的状態の処置の分野に関する。さらに本発明は、α−7nAChRサブタイプに対するリガンドとして作用する新規化合物、そのような化合物の製造方法、そのような化合物を含む組成物、およびその使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
神経伝達物質アセチルコリンのための受容体には、それぞれムスカリンおよびニコチンの作用の選択性に基いてムスカリン受容体とニコチン受容体の二つのタイプがある。ムスカリン受容体はG−タンパク連結受容体である。ニコチン受容体は、リガンド依存性イオンチャンネルファミリーのメンバーである。活性化された時、ニコチン性イオンチャンネルを横断するイオンの伝導性が増大する。
【0003】
ニコチン性α−7受容体タンパクは種々のカチオン(例えばCa++)に対して高度に透過性であるホモ−ペンタマーチャンネルをインビドロで形成する。各ニコチン性α−7受容体はM1,M2,M3およびM4と命名された四つの膜横断ドメインを持っている。M2ドメインはチャンネルをライニングする壁を形成することが示唆された。配列アラインメントは、ニコチン性α−7は進化の間高度に保存性であることを示す。チャンネルをライニングするM2ドメインはニワトリからヒトまでタンパク配列において同一である。α−7受容体の議論については、例えばRevah et al.(1991),Nature,353,846−849;Galzi et al.(1992),Nature 359,500−505;Fucil et al.(2000),PNAS 97(7),3643−3648;Briggs et al.(1999),Eur.J.Pharmacol.366(2−3),301−308;Gopalakrishnan et al.(1995)Eur.J.Pharmacol.290(3),237−246を見よ。
【0004】
ニコチン性α−7受容体は脳の種々の領域で発現され、そして学習および記憶を含む中枢神経系(CNS)における多数の重要な生物学的プロセスに関与しているものと信じられる。ニコチン性α−7受容体は、シナプス前末端とシナプス後末端に局在し、シナプス伝達の調節に関与していることが示唆されている。それ故、ニコチン性アセチルコリン受容体の欠損または機能不全に関連する病的状態の処置のための、α−7nACh受容体に対するリガンドとして作用する新規化合物を開発することに関心がある。
【発明の開示】
【0005】
本発明は、α7nAChRサブタイプのためのリガンドとして作用する新規化合物、そのような化合物の製造方法、そのような化合物を含む組成物、およびその使用方法に関する。
【0006】
本発明は、以下の式I,II,III,IV,V,VI,VIIまたはVIIIの化合物、およびそれらの薬学的に許容し得る塩または溶媒和物(例えば水和物)、またはそれらの薬学的に許容し得る塩の溶媒和物を含んでいる。
【0007】
【化1】

【0008】
式中、
はCHまたはCRであり;
ないしXは、各自独立にN,CH,CRまたは−Cであり、ここで−Cは基Bの接続点を表し、そしてXないしXの多くても1つはNであり、そしてXないしXの1つは−C(好ましくはXまたはX)であり、好ましくはXはCHまたはCR,XおよびXはNまたはCH,そしてXおよびXはN,CH,CRまたはC−であり;
ないしX10は、各自独立にN,CHまたはCRであって、XないしX10の多くても1はNであり;
11ないしX14は、各自独立にN,CH,CRまたは−Cであり、ここで−Cは基Bの接続点を表し、そしてXないしX10の多くても1つはNであり、そしてX11ないしX14の1つは−C(好ましくはX12またはX13)であり;
15ないしX17は各自独立にN,O,S,CHまたはCRであり;
18ないしX21は各自独立にN,CHまたはCRであり、ここでX18ないしX21の多くても1つはNであり;
22およびX23は各自独立にCHまたはCR12であり;
ここでX22またはX23の少なくとも1つはCR12であり;
24はCHかまたはNであり;
BはCH,C=OまたはC=Sであり;
はCHであり;
YはOまたはSであり;
ZはOまたはNR11であり;
mは1または2であり;
Rは、H,炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のハロゲン化アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル、またはC1−6アルキル−Ar(例えばベンジル)であり;
,R,RおよびRは各自独立に、
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I);
CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SO,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRFCOR,NRCSR,NRCONR,NR6CSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar(例えばフェニル);
Het(例えばチエニル);または
OR(例えばヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルコキシ)であり;
は、ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I)、OR16(例えばOCH,シクロプロピルオキシ、シクロプロピルメトキシ、OCF,OCHF,ヒドロキシエトキシ)、CN,ニトロ、炭素数1〜4のアルキル(例えばCH,C)、炭素数1〜4のハロゲン化アルキル(例えばCF)、炭素数3〜7のシクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル)、炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル)、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル(例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル)、NH、炭素数1〜4のモノアルキルアミノ(例えばメチルアミノ)、各アルキルが炭素数1〜4であるジアルキルアミノ(例えばジメチルアミノ)、Ar(例えばフェニル)、またはHetであり;
およびRは各自独立に、
H;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数1〜6のアルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数3〜6のアルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数3〜6のアルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換され、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ(例えばジエチルアミノ)、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC4−8シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
Ar;または
Hetであり;
はC1−6アルキル(例えばCH)であり;
は、
H;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−8シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
Ar;または
Hetであり;
10は、H,炭素数1〜4のアルキル(例えばCH)、炭素数1〜4のハロゲン化アルキル(例えばCF)、炭素数3〜7のシクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル)、または炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等)であり;
11は、H,炭素数1〜4のアルキル(未置換か、または1回以上ハロゲン、OR16,C3−8シクロアルキル、NR,ArまたはHetによって置換された)、炭素数3〜7のシクロアルキル(未置換か、または1回以上ハロゲン、OR16,NR,ArまたはHetによって置換され)、炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等)、Ar,またはHet(例えばCH,C,CF,シクロプロピル、シクロペンチル、フェニル等)であり;
12は、ハロゲン(例えばF)、1回以上F,−NHCONH−C1−4アルキル、Ar,Ar−C1−4アルキル−O−によって置換されたC1−6アルコキシ、または式IX−XIから選ばれ、
【化2】

ここで式IXはWとWの結合が単結合であり、そしてWとWの間の結合が二重結合であるか、またはWとWの結合が二重結合であり、そしてWとWの間の結合が単結合である、5員環不飽和複素環を表わし、式Xは炭素数1〜3の2価アルキレンによって橋かけされてもよく、そして任意にオキソによって置換されてもよい、飽和または部分飽和5〜8員複素環を表わし、そして式Xは炭素数1〜3の2価アルキレンによって橋かけされてもよい、飽和、部分飽和または不飽和5〜8員環複素環を表わし;
はO,S,N,NR13またはNR13
はCH,CR14,CHR14,O,S,SO,NまたはNR13
TはOまたはNR10
はO,S,SO,N,NR13,CR14またはCHR14
はN;
およびWは、各自独立にO,S,N,NR13,CHまたはCRであり、そしてWとWの間の結合は単結合であり、そしてWとWの間の結合は2重結合であるか、またはWとWの間の結合が2重結合であり、そしてWとWの間の結合が単結合であり;
はO,S,NまたはNR13
はC,CH,C−OHまたはNであり;
13はH,
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
SO,CONR,CSNR,COOR,CSOR,COR,CSR
Ar;または
Hetであり;
14はH,
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I);
CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SO,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRFCOR,NRCSR,NRCONR,NR6CSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar;
Het;または
ORであり;
15はH;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルケニル(例えばC,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルキニル(例えばCH,C);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル);
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SO,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せによって置換されたC3−8シクロアルコキシ(例えばシクロプロピルオキシ、シクロペンチルオキシ);
ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I);
オキソ、チオ、CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SONR,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRCOR,NRCSR,NRCONR,NRCSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar;
Het;または
ORであり;
16はH;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル(例えばCH,C,CF);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC3−6シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル等);
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC4−8シクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等)であり;
17およびR18は、各自独立に、H,炭素数1〜4のアルキル(例えばCH,C)、炭素数1〜4のハロゲン化アルキル(例えばCF)、炭素数3〜7のシクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル)、または炭素数4〜7のシクロアルキルアルキル(例えばシクロペンチルメチル、シクロプロピルメチル等)であり;
19はHまたはCONH−CH−Arであり;
Arは未置換、または1回以上以下の基によって置換された炭素数6〜10のアリール基であり、該置換基は、
炭素数1〜8のアルキル、
炭素数1〜8のアルコキシ、
ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I,好ましくはFまたはCl)、
アミノ、
シアノ、
ヒドロキシ、
ニトロ、
炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、
炭素数1〜8のハロゲン化アルコキシ、
炭素数1〜8のヒドロキシアルキル、
炭素数2〜8のヒドロキシアルコキシ、
炭素数3〜8のアルケニルオキシ、
炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、
各アルキルの炭素数が1〜8であるジアルキルアミノ、
カルボキシ、
アルコキシカルボニル、
アルキルアミノカルボニル、
アシルアミド(例えばアセタミド)、
アシルオキシ(例えばアセトキシ)、
炭素数1〜8のアルキルチオ、
炭素数1〜8のアルキルスルフィニル、
炭素数1〜8のアルキルスルホニル、
スルホ、
スルホニルアミノ、
Het、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I、好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分か炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルアミノ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し(例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル)、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I、好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールオキシ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し(例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル)、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールチオ、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルオキシ、またはそれらの組合せであり;そして
Hetは、少なくとも1個の環原子がN,OまたはSである環原子5〜10の完全飽和、部分飽和または完全不飽和複素環基(例えばフリル、チエニル、メチルチエニル、ビチエニル、ベンジルピラゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、メチルイミダゾリール、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジアザビシクロオクチル、ジアザビシクロヘプチル、ジアザビシクロノニル)であって、未置換か、または1回以上以下の基によって置換され、該置換基は、
炭素数1〜8のアルキル、
炭素数1〜8のアルコキシ、
炭素数3〜8のシクロアルキル、
炭素数4〜8のシクロアルキルアルキル、
ハロゲン(例えばF,Cl,Br,I,好ましくはFまたはCl)、
アミノ、
シアノ、
ヒドロキシ、
ニトロ、
炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、
炭素数1〜8のハロゲン化アルコキシ、
炭素数1〜8のヒドロキシアルキル、
炭素数2〜8のヒドロキシアルコキシ、
炭素数3〜8のアルケニルオキシ、
炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、
各アルキルの炭素数が1〜8であるジアルキルアミノ、
カルボキシ、
アルコキシカルボニル、
アルキルアミノカルボニル、
アシルアミド(例えばアセタミド)、
アシルオキシ(例えばアセトキシ)、
炭素数1〜8のアルキルチオ、
炭素数1〜8のアルキルスルフィニル、
炭素数1〜8のアルキルスルホニル、
スルホ、
スルホニルアミノ、
Het、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I、好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分か炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルアミノ、炭素数6〜10を有するアリール(例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル)であって、任意にハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換された前記アリール、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、アルキレン部分が炭素数1〜4を有するアリール−アルキレン基(例えばベンジル、フェネチル、フェニルプロピル)であって、未置換か、または1回以上ハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換された前記アリール−アルキレン、
アリール部分が炭素数6〜10を有し(例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル)、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I、好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールオキシ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し(例えばフェニル、ナフチル、ビフェニル)、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールチオ、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルオキシ、少なくとも1個の環原子がN,OまたはSである環原子5〜10を有する完全飽和、部分飽和または完全不飽和複素環基であって、未置換か、または1回以上ハロゲン(F,Cl,Br,I,好ましくはF,Cl)、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオ、またはそれらの組合せて置換された前記複素環基であり;
ただし、R12がハロゲンであるとき、X24はNであることを条件とする。
【0009】
2005年5月6日出願の米国特許出願No.11/123,219,WO2004/033456,WO2005/077955を見よ。
【0010】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式I−VIIIから選ばれ、そして化合物はシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルで置換された少なくとも1つのHet基を有する。
【0011】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ、そしてハロゲン、−NHCONH−C1−4アルキル、ArまたはAr−C1−4アルキル−O−である少なくとも1つのR12基を有する。
【0012】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式IIまたは式VIから選ばれ;
【化3】

ここでB,R,X22、およびX24は前に定義したとおりであり;
mは2;
YはS;
,X,XおよびX10は、各自独立にN,CH,またはCRであって、X,X,XおよびX10を多くても1つはNであり;
またはXの少なくとも1つはCRであって、Rはイミダゾリジニル以外のHetであるか、またはRはORであって、ここでRがHetであり;
22およびX23の少なくとも1つはCR12であって、ここでR12はハロゲン、−NHCO−NH−C1−4アルキルであるか、または式IX−XIから選ばれ;
【化4】

,Q,T,V,W,W,WおよびR15は前に定義したとおりであり;
はNまたはNR13
はN;そして
13は前に定義したとおりである。
【0013】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化5】

ここで、
B,R,X22,X23およびmは前に定義したとおりであり;そして
24はNである。
【0014】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化6】

ここで、
B,R,X22およびmは前に定義したとおりであり;
24はN;
23はCR20;および
20はハロゲンである。
【0015】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化7】

ここで、
BおよびRは前に定義したとおりであり;
mは2;
24はCH;
22およびX23の少なくとも1つはCR21であって、ここでR21は式IX−XIから選ばれ;
【化8】

,Q,T,V,W,W,WおよびR15は前に定義したとおりであり;
はNまたはNR13
はN;そして
13は前に定義したとおりである。
【0016】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化9】

ここで、
B,RおよびX22は前に定義したとおりであり;
mは2;
24はCH;
23はCR21;および
21は式IX−XIから選ばれ;
【化10】

,Q,T,V,W,W,WおよびR15は前に定義したとおりであり;
はNまたはNR13
はN;そして
13は前に定義したとおりである。
【0017】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化11】

ここで、
B,RおよびX22は前に定義したとおりであり;
mは2;
24はCH;
23はCR21;そして
21は式IX;
【化12】

から選ばれ;
,WおよびWは前に定義したとおりであり;
はNまたはNR13であり;そして
13は前に定義したとおりである。
【0018】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化13】

ここで、
B,R,X22およびmは前に定義したとおりであり;
24はCH;
23はCR21;および
R21は式Xであり;
【化14】

は前に定義したとおりであり;
はN;および
15は前に定義したとおりである。
【0019】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化15】

ここで、
B,Rおよびmは前に定義したとおりであり;
24はCH;
22はX23の少なくとも1つはCR21であって、
21は式XIであり;
【化16】

,Q,TおよびR15は前に定義したとおりである。
【0020】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化17】

ここで、
BおよびRは前に定義したとおりであり;
mは2;
24はCH;
23はCR21;そして
21は式IX−XIから選ばれ;
【化18】

,Q,T,V,W,W,WおよびR15は前に定義したとおりであり;
はNまたはNR13
はN;そして
13は前に定義したとおりである。
【0021】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化19】

ここで、
B,Rおよびmは前に定義したとおりであり;
24はCH;
22およびX23の少なくとも1つはCR12であって、その中のR12は−NHCO−NH−C1−4アルキル、または置換もしくは未置換のピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル、テトラヒドロピラニルオキシ、ジヒドロイミダゾリル、またはイミダゾリジニル(例えば3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)である。
【0022】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式VIから選ばれ;
【化20】

ここで、
B,Rおよびmは前に定義したとおりであり;
24はCH;
22およびX23の少なくとも1つはCR12;そして
12は、炭素数1〜6のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、または各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノによって置換されたピロリジニルである。
【0023】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式IIから選ばれ;
【化21】

ここで、
YはS;
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであって、X,XおよびX10の多くても1つはNであり;そして
はCRである。
【0024】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式IIから選ばれ;
【化22】

ここで、
YはS;
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであって、X,XおよびX10の多くても1つはNであり;そして
はCORである。
【0025】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式IIから選ばれ;
【化23】

ここで、
YはS;
,X,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであって、X,X,XおよびX10の多くても1つはNであり;そして
またはXの少なくとも1つはCRであって、その中のRはイミダゾリジニル以外のHetであるか、またはRはORであり、RはHetである。
【0026】
本発明のさらなる面によれば、化合物は式IIから選ばれ;
【化24】

ここで、
YはS;
,X,XおよびX10は各自独立にN,CH,またはCRであり、そしてX,X,XおよびX10の多くても1つはNであり;そして
またはXの少なくとも1つはCRであって、そしてRは置換または未置換のピロリジニル、ジアザビシクロヘプチル、ジアザビシクロノニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、ヘキサヒドロピロロピラジニル、ジアザビシクロオクチル、ピロリジニルオキシ、またはアザビシクロオクチルオキシである。
【0027】
全体を通じアルキルは、特記しない限り好ましくは炭素原子1〜4を有する直鎖または分岐鎖脂肪族炭化水素基を意味する。好適なアルキルはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびt−ブチルを含む。アルキル基は置換されることができる。
【0028】
全体を通じアルケニルは、特記しない限り好ましくは炭素原子2〜6を有する直鎖または分岐鎖アルキルの少なくとも1つはCHCHがCH=CHによって置換された基を意味する。好適なアルケニル基はエテニル、プロペニル、ブテニル等を含む。アルケニル基は置換されることができる。
【0029】
全体を通じアルキニルは、特記しない限り好ましくは炭素原子2〜6を有する直鎖または分岐鎖アルキルの少なくとも1つのCHCHがアセチレン基によって置換された基を意味する。好適なアルキニル基はエチニル、プロピニル、ブチニル等を含む。アルキニル基は置換されることができる。
【0030】
アルコキシは、アルキル部分が特記しない限り炭素原子1〜4を有するアルキル−Oを意味する。好適なアルコキシ基はメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、およびsec−ブトキシを含む。アルコキシ基は置換されることができる。例えばアルコキシ基は1回以上Fによって置換されることができる(例えばOCFおよびOCHF)。
【0031】
シクロアルキルは、特記しない限り炭素原子3〜8を有する単環、二環または三環飽和炭化水素基を意味する。好適なシクロアルキル基はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルを含む。他の好適なシクロアルキル基はスピロペンチル、ビシクロ〔2.2.1〕ヘプチルおよびビシクロ〔2.2.2〕オクチルを含む。
【0032】
シクロアルキル基は、例えばF,Cl,Br,C1−4アルキル、C1−4アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、炭素原子1〜4を有するモノアルキルアミノ、および/または各アルキル基が炭素原子1〜4を有するジアルキルアミノによって置換されることができる。
【0033】
シクロアルキルアルキルは、シクロアルキルおよびアルキル部分が上の説明に従うシクロアルキル−アルキル基を意味する。好適な例はシクロプロピルメチルおよびシクロペンチルメチルである。
【0034】
シクロアルコキシは、シクロアルキル部分が上の説明に従うシクロアルキル−オキシ基を意味する。好適な例はシクロプロピルオキシおよびシクロペンチルオキシを含む。
【0035】
それ自体が基または置換基として、または基または置換基の一部としてアリールは、他のように指示しない限り炭素数6ないし10の芳香族炭素環基を指す。好適なアリール基は、限定なしでフェニル、ナフチルおよびビフェニルを含む。置換アリール基は、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、メチレンジオキシ、エチレン、ジオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、カルボキシ、シアノ、アシル、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、フエノキシおよび/またはアシルオキシ(例えばアセトキシ)によって1回以上置換された上に記載したアリール基を含む。
【0036】
アリールアルキルは、アリールおよびアルキル部分が上の説明に従うアリール−アルキル基を意味する。好適な例はベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、およびナフチルメチルを含む。
【0037】
複素環基は、1,2または3環を有し、そして少なくとも1個の環原子がN,OまたはSである全環原子5〜10を有する飽和、部分飽和および完全不飽和複素環基を意味する。好ましくは、複素環基はN,OおよびSから選ばれた1ないし3個のヘテロ環原子を含む。好適な飽和および部分飽和複素環基は、限定でなく、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル等を含む。好適なヘテロアリール基は、限定でなく、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ベンゾピラニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ナフチリジニル等を含む。好適な複素環基の他の例は、2−キノリニル、1,3−ベンゾジオキシル、2−チエニル、2−ベンゾフラニル、2−ベンゾチオフェニル、3−チエニル、2,3−ジヒドロ−5−ベンゾフラニル、4−インドリル、4−ピリジル、3−キノリニル、4−キノリニル、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル、3−インドリル、2−ピロリル、ベンゾピラン−6−イル、5−インドリル、1,5−ベンゾキセピン−8−イル、3−ピリジル、6−クマリニル、5−ベンゾフラニル、2−イソイミダゾール−4−イル、3−ピラゾリル、3−カルバゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル、1−イミダゾリル、および2−イミダゾリルである。
【0038】
置換複素環基は、1以上の位置において例えばハロゲン、アリール、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、オキソ、アミノ、アルキルアミノおよびジアルキルアミノによって置換された上に記載した複素環基である。
【0039】
1回以上置換された基は、好ましくは例示した置換基の1〜3個、特に1または2個を有する。ハロゲン化アルキルのようなハロゲン化基は、好ましくはフッ素化され、そしてトリフルオロメチルのようなペルハロ基を含む。
【0040】
本発明のさらなる面によれば、好ましいR基は、ハロゲン(RないしR,R14およびR15)、ニトロ(RないしR,R14およびR15)、NR(R,R,R,R14およびR15)、アミノ(RないしR,R14およびR15)、アルキルアミノ(RないしR,R14およびR15)、ジアルキルアミノ(RないしR,R15)、未置換または置換フェニル(R,R,RないしR,R,R11およびR13ないしR15)、フェニル尿素のようなNRCONR(R,R,R,R,R14ないしR15)、ヒドロキシ(RないしR,R14およびR15)、アルコキシ(RないしR、R14およびR15)、ハロゲン化アルコキシ(RないしR、R14およびR15)、およびアルキルスルホンアミド(RないしR、R14およびR15)(例えばブロモ、ニトロ、アミノ、フェニル尿素、トリフルオロメトキシ、メトキシ、メタンスルホンアミド、ヒドロキシ等)を含む。
【0041】
本発明のさらなる面によれば、式IXないしXIの複素環基の好ましい基は、置換または未置換ピロリジニル(例えばピロリジン−1−イル)、ホルホリニル(例えばモルホリン−4−イル)、チオモルホリニル(例えばチオモルホリン−4−イル)、イミダゾリジニル(例えば3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)、ジヒドロイミダゾリル、ピペラジニル(例えば4−メチルピペラジン−1−イル)、ジアゼパニル(例えば4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)、オキサゼパニル(例えば1,4−オキサゼパン−1−イル)を含む。
【0042】
本発明のさらなる面によれば、式IおよびVI中のRは、好ましくはHまたは炭素数1〜4のアルキル(例えばメチルまたはエチル)、特にHである。
【0043】
本発明のさらなる面によれば、式IIおよびVI中のBは、好ましくはC=0である。式Vにおいて、Bは好ましくはCHかC=0である。
【0044】
本発明のさらなる面によれば式II中のYは好ましくはSである。
【0045】
本発明のさらなる面によれば、mは好ましくは2である。
【0046】
本発明のさらなる面によれば、式Xの好ましいR12基は置換または未置換ピロリジニル(例えばピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えば3−プロピルモルホリン−4−イル)、チオモルホリニル(例えばチオモルホリン−4−イル)、イミダゾリジニル(例えば3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)、ジヒドロイミダゾリル、ピペラジニル(例えば4−メチルピペラジン−1−イル)、ジアゼパニル(例えば4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)、およびオキサゼパニル(例えば1,4−オキサゼパン−1−イル)を含む。
【0047】
本発明のさらなる面によれば、好ましいR基はOCH,OCF,エトキシ、シクロプロピルメトキシおよびシクロプロピルを含む。
【0048】
本発明のさらなる面によれば、Rは好ましくはOCHである。
【0049】
本発明のさらなる面によれば、式IIおよびIVの化合物、特に式IVの化合物が好ましい。
【0050】
本発明のさらなる化合物および/または方法面によれば、好ましい化合物は以下の下位式IIa〜IIjおよびVIa〜VIqによって記載され、これら化合物は式IIおよびVIに相当するが、しかし以下の好ましい基を示している。
【0051】
IIa:BはCO,
YはS,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、X,XおよびX10の多くても1つはNであり、そして
はCRである。
IIb:BはCO,
YはS,
mは2,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、X,XおよびX10の多くても1つはNであり、そして
はCRである。
IIc:BはCO,
YはS,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、X,XおよびX10の多くても1つはNであり、そして
はCORである。
IId:BはCO,
YはS,
mは2,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、X,XおよびX10の多くても1つはNであり、そして
はCORである。
IIe:BはCO,
YはS,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、X,XおよびX10の多くても1つはNであり、そして
はCRである。
IIf:BはCO,
YはS,
,XおよびX10は各自独立にN,CHまたはCRであり、そして
はCORである。
IIg:BはCO,
YはS,
mは2,
,XおよびX10は各自独立にCHまたはCRであり、そして
はCRである。
IIh:BはCO,
YはS,
mは2,
,XおよびX10は各自独立にCHまたはCRであり、そして
はCORである。
IIi:BはCO,
YはS,
mは2,
,Xの少なくとも1はCRであって、Rはイミダゾリジニル以外のHetか、またはRはORであり、そしてRはHetである。
IIj:BはCO,
YはS,
mは2,
,Xの少なくとも1はCRであって、Rは置換または未置換のピロリジニル、ジアザビシクロヘプチル、ジアザシクロノニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、ヘキサヒドロピロロピラジニル、ジアザビシクロオクチル、ピロリジニルオキシまたはアザビシクロオクチルオキシである。
VIa:BはCO,
RはH,そして
24はNである。
VIb:BはCO,
RはH,
24はN,そして
mは2である。
VIc:BはCO,
RはH,
23はCR12である。
VId:BはCO,
RはH,
mは2,
24はN,そして
23はCR12である。
VIe:BはCO,
RはH,
24はN,
23はCR12,そして
12はハロゲンである。
VIf:BはCO,
RはH,
mは2,
24はN,
23はCR12,そして
12はハロゲンである。
VIg:BはCO,
RはH,
22はCH,
24はN,そして
23はCR12である。
VIh:BはCO,
RはH,
mは2,
22はCH,
24はN,そして
23はCR12である。
VIi:BはCO,
RはH,
mは2,
24はCH,
23はCR21
21は式IX−XIから選ばれ、
はNまたはNR13,そして
はNである。
VIj:BはCO,
RはH,
mは2,
22はCH,
24はCH,
23はCR21,そして
21は式IX−XIから選ばれ、
はNまたはNR13,そして
はNである。
VIk:BはCO,
RはH,
mは2,
24はCH,
23はCR21,そして
21は式IX,そして
はNまたはNR13である。
VIl:BはCO,
RはH,
mは2,
22はCH,
24はCR,
23はCR21,そして
21は式IX,そして
はNまたはNR13である。
VIm:BはCO,
RはH,
24はCH,
23はCR21
21は式X,そして
はNである。
VIn:BはCO,
RはH,
22はCH,
24はCH,
23はCR21
21は式X,そして
はNである。
VIo:BはCO,
RはH,
24はCH,
23はCR21,そして
21は置換または未置換のピロリジニル(例えばピロリジン−1−イル)、ホルホリニル(例えばモルホリン−4−イル)、チオモルホリニル(例えばチオモルホリン−4−イル)、イミダゾリジニル(例えば3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)、ピペラジニル(例えば4−メチルピペラジン−1−イル)、ジアゼパニル(例えば4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)、オキサゼパニル(例えば1,4−オキサゼパン−1−イル)である。
VIp:BはCO,
RはH,
mは2,
24はCH,
22およびX23の少なくとも1つはCR21であり、R21は−NHCONH−C1−4アルキルかまたは置換または未置換のピロリジニル、モルホリニル、チオモルホニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル、テトラヒドロピラニルオキシ、ジヒドロイミダゾリル、またはイミダゾリジニル(例えば3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)である。
VIq:BはCO,
RはH,
mは2,
24はCH,
X22およびX23の少なくとも1はCR21であって、R21は炭素数1〜6のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルが炭素数1〜6を有するジアルキルアミノで置換されたピロリジニルである。
【0052】
本発明のさらなる化合物および/または方法面によれば、化合物は以下の群から選ばれる。
1)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;
2)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
4)1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
5)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;
6)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
7)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
8)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;
9)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾールギ酸塩;
10)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;
11)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
12)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
13)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
14)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
15)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
16)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール;
17)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
18)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
19)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−7−フルオロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール;
20)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
21)N−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール−6−イル〕−N’−プロピル尿素ギ酸塩;
22)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−エチル−6−メトキシ−1H−インダゾール;
23)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン;
24)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
25)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1R,4R)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
26)6−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
27)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,4−ジアゼパン−1−イル〕−1H−インダゾール;
28)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1,2−ベンズイソチアゾール;
29)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
30)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
31)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−2(1H)−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
32)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−2−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
33)6−〔(1S,4S)−5−シクロプロピル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
34)6−〔(1S,4S)−5−(シクロプロピルメチル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
35)t−ブチル(1S,4S)−5−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール−6−イル〕−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシレート;
36)6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
37)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
38)6−(1−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−3−イルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
39)6−(ベンジルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール;
40)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
ここで上に列挙した塩は遊離塩基または他の薬学的に許容し得る塩の形であることもでき、そして上に列挙した遊離塩基形は薬学的に許容し得る塩の形であることもでき、
ここで上に列挙した化合物(遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形)は溶媒和物(水和物)の形にあることができ、
ここで上で列挙した化合物(遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形)はN−オキシドの形にあることができ、
ここで上で列挙した化合物(遊離塩基またはその溶媒和物またはN−オキシドの形、または薬学的に許容し得る塩またはその溶媒和物の形)は多形の形にあることができ、そして
ここでもし化合物がキラリティーを示すならば、それはラセミ体またはジアステレオマーの混合物のようなエナンチオマーの混合物の形、または単一のエナンチオマーまたは単一ジアステレオマーの形にあることができる。
【0053】
本発明のさらなる化合物および/または方法面によれば、化合物は以下の群から選ばれる。
1)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;
2)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
4)1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
5)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;
6)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
7)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
8)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;
9)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾールギ酸塩;
10)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;
ここで上に列挙した塩は遊離塩基または他の薬学的に許容し得る塩の形であることもでき、そして上に列挙した遊離塩基形は薬学的に許容し得る塩の形であることもでき、
ここで上に列挙した化合物(遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形)は溶媒和物(水和物)の形にあることができ、
ここで上で列挙した化合物(遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形)はN−オキシドの形にあることができ、
ここで上で列挙した化合物(遊離塩基またはその溶媒和物またはN−オキシドの形、または薬学的に許容し得る塩またはその溶媒和物の形)は多形の形にあることができ、そして
ここでもし化合物がキラリティーを示すならば、それはラセミ体またはジアステレオマーの混合物のようなエナンチオマーの混合物の形、または単一のエナンチオマーまたは単一ジアステレオマーの形にあることができる。
【0054】
本発明のさらなる化合物および/方法面によれば、式I−IVの化合物は以下の化合物は以下の化合物から選ばれる。
【0055】
以下の表は、本発明に従った式I−VIIIの選ばれた化合物の構造を提供する。
【0056】
【表1】





【0057】
好ましい面は、本発明の化合物と、薬学的に許容し得る担体と、そして任意に以後論じる他の活性剤とを含む薬剤組成物;慣用アッセイまたはここに記載するアッセイによってインビトロまたはインビボ(例えば動物モデルまたは哺乳類またはヒトにおいて)決定されるα−7ニコチン性受容体阻害の刺激または活性化方法;神経学的症状、例えば記憶、特に長期間記憶の喪失、認知障害または低下、記憶障害を処置する方法;哺乳類、例えばヒト、例えばここに言及するヒトにおいてニコチン性α−7活性によって調節される病的状態を処置する方法を含む。
【0058】
本発明の化合物は慣用的に製造することができる。使用することができる既知方法のいくつかを後で記載する。すべての出発原料は知られているか、または公知の出発原料から当業者によって慣用的に製造することができる。
【0059】
ビシクロ塩基アミドの製造した酸は、商業的に入手可能か、または文献にまたはここに記載の既知の操作によって製造された。例えば、t−ブチル−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシレートは商業的に入手可能(Maybridge)である。6−ブロモインダゾール−3−カルボキシル酸、5−ブロモイソチアゾール−3−カルボキシル酸、およびそれらのエチルエステルは、ここにその開示を参照として取入れる2005年5月6日出願の米国特許出願No.11/123,219に記載したように製造された。
【0060】
N(1)−およびN(2)−保護インダゾール酸は、メトキシエトキシメチルクロライド(MEM−Cl)またはトリメチルシリルエトキシメチルクロライド(SEM−Cl)と水素化ナトリウムまたはジイソプロピルエチルアミンとの反応、次いで加水分解によってエステルから製造された。N(1)−アルキル化インダゾール−3−カルボキシル酸は、標準的アルキル化条件によって対応するインダゾールエステルから製造された。アミノインダゾール酸は、2級アミンとのパラジウム仲介クロスカップリング反応を使用して製造された。フェノール誘導体は、対応するメトキシ酸から三臭化ホウ素を使用して製造された。6−アミノ−および6−フェニル−7−アザインダゾール−3−カルボキシル酸は、2級アミンとの反応またはアリールグリニヤー試薬とのニッケル仲介クロスカップリングによって市販の6−フルオロ原料から製造された。
【0061】
いくつかの置換インダゾール−3−酸はベンゼン誘導体から製造された。例えば、6−ベンジルオキシインダゾール−3−カルボキシル酸およびエステルは、4−メトキシニトロベンゼンから、ニトロ還元およびアミドとして同時保護、ニトロ化、アミド加水分解、臭化銅(I)とのサイドマイヤー反応、および脱メチル化によって製造された。フェノールは臭化ベンジルでアルキル化され、そしてアリールブロマイドはマロン酸ジエチルとの反応、脱カルボキシ化鹸化、エステル化、ニトロ基の還元、およびジアゾ化へ服される。5−ベンジルオキシ類縁体は4−ベンジルオキシ−2−ブロモニトロベンゼンから同様な態様で製造された(Parker,K.A.,Mindt,T.L.,Org.Lett.2002,4,4265)。ベンジル基は水素化分解によって除去され、そして生成するフェノールはアルキル化またはミツノブ反応条件によってエーテル誘導体へ変換された。5−アザインダゾール−3−酸は、4−クロロピリジンからマロネートアニオンとの反応、脱カルボキシル化、ニトロ還元、ジアゾ化および鹸化によって製造された。
【0062】
ベンズイソチアゾールカルボキシル酸は、インダゾール酸について概説した戦略を使用して製造された。例えば6−メトキシベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸は、3−メトキシチオフェノールから、オキザリルクロライドと塩化アルミニウムとの反応、次いでヒドロキシルアミン、過酸化水素、および水酸化ナトリウムによる処理によって製造された。アミノ置換ベンズイソチアゾール酸は、必須の臭化物から2級アミンまたはベンゾフェノンイミンとのパラジウム仲介クロスカップリング反応によって製造された。この方法で製造した1級および2級アミンは他のリガンドのための中間体として役立つ。例えばアミンは当業者によって実施される標準的還元的アミノ化およびアシル化反応を使用して3級アミンおよびアミドへ変換された。5−メトキシベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸は、対応するブロマイドからパラジウム仲介ボロンホステル生成、酸化、メチル化およびその後のエステルの加水分解によって製造された。
【0063】
ビシクロ塩基アミドの製造に使用したビシクロアミンは商業的に入手可能(Olainfarm)であった。N−アルキル化キヌクリジンは、3−アミノキヌクリジンのアシル化、次いでアミドの還元によって製造された。
【0064】
ビシクロ塩基アミドは、酸とビシクロアミンからO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(7−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド(EDCI)、カルボニルジイミダゾール(CDI)、および2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウムホスフェート(CIP)のような標準的ペプチドカップリング剤を使用して、または酸の対応する酸クロライドへの変換、次いでビシクロアミンとの反応によって製造された(Macor,J.E.,Gurley,D.,Lanthorn,T.,Loch,J.,Mack,R.A.,Mullen,G.,Tran,O.,Wright,N.,J.E.Macor et al,“The 5−HT3−Antagonis Tropisetron(ICS 205−930)was a Potent and Selective α−7 Nicotinic Receptor Partial Agonist”Bioorg.Med.Chem.Lett.2001,9,319−321)。このカップリングは一般に室温で18〜24時間実施された。生成する付加物は単離され、クロマトグラフィーまたは再結晶のような当業者によって実施される標準的技術によって精製された。
【0065】
ニコチン性リガンドは、代って、他のニコチン性リガンドの修飾によって製造することができる。例えば、6−(3−プロピルイミダゾリジン−2−オン)リガンドは、対応するブロマイドリガンドからパラジウム触媒クロスカップリング反応によって製造された。他のハロゲン置換リガンドは、適切な場合修飾したリガンドのための前駆体として役立った。最後の例として、尿素類縁体はアニリン置換類縁体から製造された。
【0066】
当業者は、式I−VIIIの化合物は種々の互変異性体および幾何異性形で存在し得ることを認識するであろう。シス異性体、トランス異性体、ジアステレオマー混合物、ラセミ体、エナンチオマーの非ラセミ混合物、実質純粋および純粋エナンチオマーを含むすべてのこれらの化合物は本発明の範囲内である。実質上純粋なエナンチオマーは対応する反対のエナンチオマーを5%w/w以下、好ましくは2%以下、最も好ましくは1%以下を含有する。
【0067】
光学異性体は、慣用のプロセス、例えば光学活性酸または塩基を使用してジアステレオイソマー塩の生成、または共有結合ジアステレオマーの生成によってラセミ混合物の分割によって得ることができる。適切な酸は酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジトリル酒石酸およびカンファースルホン酸である。ジアスステレオイソマーの混合物は、それらの物理的および/または化学的相違に基づいて当業者に知られた方法、例えばクロマトグラフィーまたは分割結晶によってそれらの個々のジアステレオマーに分離することができる。光学活性塩基または酸は分離したジアステレオマー塩から遊離される。光学異性体の分離のための異なるプロセスは、エナンチオマーの分離を最大にするように最適に選ばれた慣用的な誘導体化ありまたはなしのキラルクロマトグラフィーの使用(例えばキラルHPLCカラム)を含む。好適なキラルHPLCカラム、例えばすべて慣用的に選ぶことができるChiracl ODおよびChiracel OJはダイセルによって製造されている。誘導体化ありまたはなしの酵素分離も有用である。式I−VIIIの光学活性化合物はまた、光学活性出発原料の使用によりラセミ化を起こさない反応条件下キラル合成プロセスにおいて得ることもできる。
【0068】
さらに、当業者は、化合物が、異なる富化させたアイソトープ型、例えば、含有量が富化されたH、H、11C、13C、および/または14Cで使用され得ることを認識する。1つの特定の実施形態において、化合物は重水素で置換される。このような重水素置換型は、米国特許第5,846,514号および同第6,334,997号に記載される手順で作製され得る。米国特許第5,846,514号および同第6,334,997号において、重水素置換は、効力を改善し、および薬物の作用の期間を増大することができる。
【0069】
重水素置換化合物は、以下に記載されるような種々の方法を使用して合成され得る:Dean,Dennis C.;編 Recent Advances in the Synthesis and Applications of Radiolabeled Compounds for Drug Discovery and Development.[Curr.,Pharm.Des.,2000;6(10)](2000),110 pp.CAN 133:68895 AN 2000:473538 CAPLUS;Kabalka、George W.;Varma,Rajender S.The synthesis of radiolabeled compounds
via organometallic intermediates.Tetrahedron(1989),45(21),6601−21,CODEN:TETRAB ISSN:0040−4020.CAN 112:20527 AN 1990:20527 CAPLUS;およびEvans,E.Anthony.Synthesis of radiolabeled compounds,J.Radioanal.Chem.(1981),64(1−2),9−32.CODEN:JRACBN ISSN:0022−4081,CAN 95:76229 AN1981:476229 CAPLUS。
【0070】
適用可能である場合、本発明はまた、本明細書に開示されるような化合物の有用な型、例えば、塩またはプロドラッグがそのために調製され得る本明細書のすべての化合物の、薬学的に許容できる塩またはプロドラッグに関する。薬学的に許容できる塩には、塩基として機能する主要な化合物を、無機酸または有機酸と反応させて塩を形成することによって得られる塩、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸、ギ酸、臭化水素酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸、サリチル酸、マンデル酸、および炭酸の塩が含まれる。薬学的に許容できる塩にはまた、主要な化合物が酸として機能し、適切な塩基と反応して、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、およびコリンの塩を形成する塩が含まれる。当業者はさらに、特許請求された化合物の酸付加塩が、多数の公知の方法のいずれかを介して、適切な無機酸または有機酸との化合物の反応によって調製されてもよいことを認識する。代替的には、アルカリおよびアルカリ土類金属塩が、種々の公知の方法を介して、適切な塩基と本発明の化合物を反応させることによって調製され得る。
【0071】
以下は、無機酸または有機酸との反応によって得られ得る酸塩のさらなる例である:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ビスルフェート、ブチレート、カンファー酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミスルフェート、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩、メシレート、およびウンデカン酸塩。
【0072】
例えば、薬学的に許容し得る塩は塩酸塩、臭化水素酸塩、ギ酸塩、またはマレイン酸であることができる。
【0073】
好ましくは、形成した塩は哺乳類へ投与のための薬学的に許容可能である。しかしながら、化合物の薬学的に許容し得ない塩は中間体として、例えば化合物を塩として単離し、次に塩をアルカリ性試薬との処理によって遊離塩基へ戻すために適している。遊離塩基は次に、もし望むならば、薬学的に許容し得る塩へ転換することができる。
【0074】
当業者はまた、式I−VIIIの化合物のいくつかは異なる結晶多形の形で存在することができることを認識するであろう。この分野で知られているように、多形現象はある化合物が2以上の別個の結晶または“多形”種として結晶化する能力である。多形はある化合物固体結晶相が固相においてその化合物分子が少なくとも2種の異なる配置または多形を持つことである。任意の与えられた化合物の多形は同じ化学式または化学組成によって規定され、そして二つの異なる化合物の結晶構造として化学構造において別個である。
【0075】
当業者は、式I−VIIIの化合物は異なる溶媒和形で存在し得ることを認識するであろう。本発明の化合物の溶媒和物は、結晶化プロセスの間化合物分子の結晶格子構造中に溶媒分子が取込まれる時に生成することができる。
【0076】
本発明の化合物は、単独で、または製剤の活性成分として投与され得る。従って、本発明はまた、例えば、1種以上の薬学的に許容できる担体を含む、式I−VIIIの化合物の薬学的組成物を含む。
【0077】
本発明に従う化合物を投与するために適切である種々の製剤を調製するための手順を記載する、多数の標準的な参考文献が利用可能である。潜在的な製剤および調製物の例は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients、American Pharmaceutical Association(最新版);Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(Lieberman、LachmanおよびSchwartz編)最新版,Marcel Dekker,Inc.により出版、ならびにRemington’s Pharmaceutical Sciences(Arthur Osol編),1553−1593(最新版)に含まれる。
【0078】
それらのα−7刺激活性、および好ましくはそれらの高い選択性の観点において、本発明の化合物は、α−7受容体の刺激を必要とする誰かに投与され得る。投与は、患者の必要性に従って、例えば、経口的に、経鼻的に、非経口的に(皮下的に、静脈内に、筋肉内に、尻内に、および注入により)、吸入により、直腸に、膣に、局所的に、および眼の投与によって、達成されてもよい。
【0079】
種々の固体の経口投薬量形態が、本発明の化合物を投与するために使用することができ、これには、錠剤、ゲルシロップ、カプセル、カプレット、顆粒剤、ロゼンジ、およびバルク粉末のような固体形態が含まれる。本発明の化合物は、単独で、または、種々の薬学的に許容できる担体(例えば、スクロース、マンニトール、ラクトース、デンプン)および、懸濁剤、可溶化剤、緩衝剤、結合剤、崩壊剤、保存剤、着色剤、香料、滑沢剤などを含むがこれらに限定されない、当該分野で公知である賦形剤と組み合わせて投与され得る。時限放出カプセル、錠剤、およびゲルもまた、本発明の化合物を投与する際に有利である。
【0080】
種々の液体経口投薬量形態がまた、本発明の化合物を投与するために使用することができ、これには、水性および非水性溶液、エマルジョン、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。このような投薬量形態はまた、水のような当該分野で公知の適切な不活性希釈剤、ならびに、保存剤、湿潤剤、甘味料、香料、ならびに本発明の化合物を乳化および/または懸濁するための剤を含むことができる。本発明の化合物は、例えば、等張滅菌溶液の形態で静脈内注射されてもよい。他の調製物もまた可能である。
【0081】
本発明の化合物の直腸投与のための坐剤は、適切な賦形剤、例えば、ココアバター、サリチル酸、およびポリエチレングリコールなどとともに本発明の化合物を混合することによって調製することができる。膣投与のための製剤は、活性成分に加えて、当該分野で公知であるような適切な担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、フォーム、またはスプレー製剤の形態であり得る。
【0082】
局所投与のために、薬学的組成物は、皮膚、眼、または鼻への投与のために適切である、クリーム、軟膏、塗布薬、ローション、エマルジョン、懸濁液、ゲル、溶液、ペースト、粉末、スプレー、およびドロップの形態であり得る。局所投与はまた、経皮パッチなどの手段を介する経皮投与を含んでもよい。
【0083】
吸入を介する投与のために適切であるエアロゾル製剤もまた、作製することができる。例えば、呼吸管の障害の治療のために、本発明に従う化合物は、粉末の形態で(例えば、微粉末化されて)または噴霧された溶液もしくは懸濁液の形態で、吸入によって投与することができる。エアロゾル製剤は、加圧された適切な噴霧剤に配置することができる。
【0084】
本発明の化合物は、単一の活性成分として、または認知障害および/もしくは記憶喪失の治療において使用される他の薬剤などの他の薬学的薬剤、例えば、他のα−7アゴニスト、PDE4阻害剤、カルシウムチャネルブロッカー、ムスカリン性m1およびm2モジュレーター、アデノシン受容体モジュレーター、アンファキンNMDA−Rモジュレーター、mGluRモジュレーター、ドーパミンモジュレーター、セロトニンモジュレーター、カナビノイドモジュレーター、およびコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、リバシジミン、およびグランタナミン)と組み合わせて、投与することができる。このような組み合わせにおいて、各活性成分は、それらの通常の投薬量範囲、またはそれらの通常の投薬量範囲より下のいずれかに従って、投与することができる。
【0085】
本発明の化合物は、ニコチン性受容体アゴニストの効力を増強する、「ポジティブモジュレーター」とともに使用することができる。例えば、WO 99/56745、WO01/32619、およびWO01/32622に開示されているポジティブモジュレーターを参照のこと。このような組み合わせ治療は、ニコチン性伝達の減少に関連する状態/疾患を治療する際に使用することができる。
【0086】
さらに、本発明の化合物は、Aβペプチドに結合し、それによってα7nACh受容体サブタイプへのペプチドの結合を阻害する化合物とともに使用されてもよい。例えば、WO 99/62505を参照のこと。
【0087】
本発明はさらに、α−7ニコチン性受容体の活性化を含む治療の方法をさらに含む。従って、本発明は、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるα−7ニコチン性受容体を選択的に活性化/刺激する方法と含み、ここで、このような活性化/刺激は、このような活性化が神経学的症候群を含む状態、例えば、記憶力、とりわけ長期記憶の減退を緩和し得る場合などに、治療効果を有する。このような方法は、本明細書に開示されるように、その必要がある患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)に、式I−VIIIの化合物の有効量を、単独でまたは製剤の一部として投与する工程を包含する。
【0088】
本発明の方法の態様に従って、疾患状態(例えば、記憶障害)に苦しむ患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)を治療する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物を患者に投与する工程を包含する。好ましくは、この疾患状態は、ニコチン性アセチルコリン受容体活性の減少を含む。
【0089】
本発明の方法の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるニコチン性アセチルコリン受容体伝達の機能不全から生じる疾患または状態の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0090】
本発明の方法の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるニコチン性アセチルコリン受容体、特にα7nAChの欠損または機能不全から生じる疾患または状態の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0091】
本発明の方法の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるニコチン性アセチルコリン受容体伝達の抑制から生じる疾患または状態の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、α7nACh受容体を活性化するために有効である式I−VIIIに従う化合物の一定量を患者に投与する工程を包含する。
【0092】
本発明の方法の別の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)における精神障害、認知障害(例えば、記憶障害)、または神経変性疾患の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0093】
本発明の方法の別の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるコリン作動性シナプスの損失から生じる疾患または障害の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0094】
本発明の方法の別の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるα7nACh受容体の活性化による神経変性障害の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0095】
本発明の方法の別の態様に従って、α7nAch受容体の活性化によって誘導される神経毒性から患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるニューロンを保護するための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0096】
本発明の方法の別の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるα7nAch受容体へのAβペプチドの結合を阻害することによる神経変性障害の治療または予防のための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0097】
本発明の方法の別の態様に従って、Aβペプチドによって誘導される神経毒性から患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるニューロンを保護するための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0098】
本発明の方法の別の態様に従って、患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるAβペプチドによって誘導されるコリン作動性機能の阻害を緩和するための方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を投与する工程を包含する。
【0099】
治療化合物が疾患または障害のために有効な治療レジメンである被験体または患者は、好ましくはヒトであるが、臨床試験またはスクリーニングまたは活性実験の状況においては、実験用動物を含む任意の動物であり得る。従って、当業者によって容易に認識され得るように、本発明の方法、化合物、および組成物は、任意の動物、特に哺乳動物に対する投与のために特に適している。この動物には以下が含まれるが、いかなる場合においてもこれらに限定されない:ヒト、ネコ(feline)またはイヌ(canine)の被験体などの飼育されている家畜(domestic)動物、ウシ、ウマ、ヤギ(caprine)、ヒツジ(ovine)、およびブタ(porcine)の被験体などであるがこれらに限定されない家畜、野生動物(野生であるか、または動物園にいるかに関わらず)、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ(goat)、ヒツジ(sheep)、ブタ(pig)、イヌ(dog)、ネコ(cat)などの実験用動物、ニワトリ、シチメンチョウ、鳴禽などの鳥類種。すなわち、獣医学的な使用のためである。
【0100】
本発明の化合物は、ニコチン性α−7リガンド、好ましくは、α7nAchニコチン性アセチルコリン受容体についてのアゴニスト、とりわけ、部分アゴニストである。ニコチン性アセチルコリン活性を決定するためのアッセイは、当該分野で公知である。例えば、Davies,A.R.,ら、Characterisation of the binding of[3H]methyllycaconitine:a new radioligand for labelling alpha 7−type neuronal nicotinic acetylcholine receptors.Neuropharmacology,1999.38(5):p.679−90を参照のこと。α7nAch受容体についてのアゴニストとして、本発明の化合物は、中枢神経系と関連する種々の疾患および状態の予防および治療において有用である。ニコチン性アセチルコリン受容体は、中心イオン伝導性ポアを形成する5つのサブユニットタンパク質から構成されるリガンド依存性(lignd−gastrol)イオンチャネル受容体である。現在、11個の既知のニューロン性nAch受容体サブユニット(α〜α9およびβ2〜β4)が存在している。末梢神経系において発現されている5個のさらなるサブユニット(α1、β1、γ、δ、ε)もまた存在している。
【0101】
nAch受容体サブタイプは、ホモペンタマー性またはヘテロペンタマー性であり得る。考慮すべき注目を引くサブタイプは、5つのα7サブユニットから形成されるホモペンタマー性α7受容体サブタイプである。α7nAch受容体は、ニコチン(アゴニスト)およびα−ブンガロトキシン(アンタゴニスト)に対して高い親和性を示す。研究は、α7nAch受容体が、とりわけ、精神疾患、神経変性疾患、および認知障害の治療において有用であり得ることを示してきた。ニコチンは既知のアゴニストであるが、ニコチンよりもより少ない毒性またはより少ない副作用を有する他のα7nAch受容体アゴニスト、とりわけ選択的アゴニストの開発についての必要性が存在している。
【0102】
化合物アナバセイン、すなわち、2−(3−ピリジル)−3,4,5,6−テトラヒドロピリジンは、特定の海洋性ぜん虫(marine worm)(ネマーチンウォーム)および蟻において天然に存在する毒素である。例えば、Kemら、Toxicon,9:23,1971を参照のこと。アナバセインは、哺乳動物ニコチン性受容体の強力なアクチベーターである。例えば、Kem,Amer.Zoologist,25,99,1985を参照のこと。アナバシンおよびDMAB(3−[4−(ジメチルアミノ)ベンジリデン]−3,4,5,6−テトラヒドロ−2’,3’−ビピリジン)などの特定のアナバセインアナログもまた、公知のニコチン性受容体アゴニストである。例えば、US 5,602,257およびWO92/15306を参照のこと。GTS−21およびDMXBとしても知られている1つの特定のアナバセインアナログ、E−3−[2,4−ジメトキシ−ベンジリデン]−アナバセイン(例えば、US 5,741,802を参照のこと)は、広範に研究された、選択的な部分的α7nAch受容体アゴニストである。例えば、異常な感覚阻害は、統合失調症における感覚処理の欠損であり、GTS−21は、α7nAch受容体との相互作用を通して、感覚阻害を増加することが見い出された。例えば、Stevensら、Psychopharmacology,136:320−27(1998)を参照のこと。
【0103】
選択的α7nAch受容体アゴニストであることが知られている別の化合物は、トロピセトロン(Tropisetron)、すなわち、1αH,5αH−トロパン−3α−イル インドール−3−カルボキシレートである。例えば、J.E.Macorら、The
5−HT3−Antagonist Tropisetron(ICS 205−930)is a Potent and Selective A7 Nicotinic
Receptor Partial Agonist.Bioorg.Med.Chem.Lett.2001,319−321を参照のこと。
【0104】
ニコチン性アセチルコリン受容体に結合する薬剤は、種々の疾患および状態、特に、精神疾患、コリン作動系の機能不全を含む神経変性疾患、ならびに記憶および/または認知障害の状態の治療および/または予防において有用であると示されてきた。これらの疾患および状態には、例えば、統合失調症、不安、躁病、うつ病、躁うつ病[精神異常の例]、トゥレット症候群、パーキンソン病、ハンティングトン病[神経変性疾患の例]、認知障害(例えば、アルツハイマー病、レヴィー小体痴呆、筋萎縮性側索硬化症、記憶障害、記憶喪失、認知欠損、注意欠陥、注意欠陥過活動性障害)が含まれ、そして他の用途としては、禁煙を含むニコチン中毒の治療、痛みの治療(すなわち、鎮痛剤用途)、神経保護の提供、および時差ぼけの治療などである。例えば、WO 97/30998;WO 99/03850;WO 00/42044;WO01/36417;Holladayら、J.Med.Chem.,40:26,4169−94(1997);Schmittら、Annual Reports Med.Chem.,Chapter 5,41−51(2000);Stevensら、Psychopharmatology,(1998)136:320−27;およびShytleら、Molecular Psychiatry,(2002),7,pp.525−535を参照のこと。
【0105】
従って、本発明に従って、精神疾患、コリン作動系の機能不全を含む神経変性疾患、ならびに記憶および/または認知障害の状態に苦しむ患者、とりわけ、ヒトの治療の方法が提供され、これらの疾患および状態には、例えば、統合失調症、不安、躁病、うつ病、躁うつ病[精神異常の例]、トゥレット症候群、パーキンソン病、ハンティングトン病[神経変性疾患の例]、および/または認知障害(例えば、アルツハイマー病、レヴィー小体痴呆、筋萎縮性側索硬化症、記憶障害、記憶喪失、認知欠損、注意欠陥、注意欠陥過活動性障害)が含まれ、この方法は、化学式I〜IVに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0106】
本発明の方法に含まれる神経変性障害には、以下の治療および/または予防が含まれるがこれらに限定されない:アルツハイマー病、ピック病、びまん性レヴィー小体病、進行性核上麻痺(スチール−リチャードソン症候群)、多系統変性(シャイ−ドレーガー症候群)、筋萎縮性側索硬化症を含む運動ニューロン疾患、変性運動失調、皮質基底変性、グアムのALS−パーキンソン−痴呆複合症、亜急性硬化性全脳炎、ハンティングトン病、パーキンソン病、シヌクレイノパシー(synucleinopathies)、初期進行性失語症、線条体黒質変性症、マチャド−ジョセフ病/3型脊髄小脳失調、オリーブ橋小脳変性、ジル・ド・ラ・ツレット病、延髄性偽球麻痺、脊髄性筋萎縮症、脊髄延髄筋萎縮症(ケネディー病)、初期の側索硬化症、家族性けいれん性麻痺、ワードニック−ホフマン(Werdnig−Hoffmann)病、クーゲルバーグ−ウェレンダー(Kugelberg−Welander)病、テイ−サックス病、サンドホフ病、家族性けいれん病、ウォールファート−クーゲルバーグ−ウェレンダー(Wohlfart−Kugelberg−Welander)病、けいれん性麻痺、進行性多巣性白質脳症、プリオン病(例えば、クロイツフェルド−ヤコブ病、ガーストマン−シュトラスラー−シェインカー(Gerstmann−Straussler−Scheinker)病、クールーおよび致死性家族性不眠)、ならびに塞栓性閉塞および血栓性閉塞を含む脳虚血または梗塞から生じる神経変性障害、ならびに任意の型の頭蓋内出血(硬膜外、硬膜下、くも膜下、および脳内を含むがこれらに限定されない)、ならびに頭蓋内および脊椎内損傷(挫傷、貫通、剪断、圧迫、および裂傷)。
【0107】
さらに、α7nAch受容体アゴニスト、例えば、本発明の化合物は、記憶力に関連する痴呆および他の痴呆ならびに記憶喪失に関連する状態を治療するために使用することができ、これらには、年齢に関連する記憶喪失、老化、血管性痴呆、びまん性白質脳症(ビンワンガー(Binswanger)病)、内分泌または代謝起源の痴呆、頭部外傷の痴呆、およびびまん性脳損傷、拳闘家痴呆、および前頭葉痴呆が含まれる、例えば、WO 99/62505を参照のこと。従って、本発明に従って、年齢に関連する痴呆および他の痴呆ならびに記憶喪失に関連する状態に苦しむ患者、とりわけ、ヒトを治療する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0108】
従って、さらなる実施形態に従って、本発明は、例えば、加齢、アルツハイマー病、統合失調症、パーキンソン病、ハンティングトン病、ピック病、クロイツフェルド−ヤコブ病、うつ病、頭部外傷、脳卒中、CNS低酸素症、脳の老化、多発脳梗塞性痴呆および他の神経学的状態、ならびにHIVおよび/または心血管疾患に起因する、例えば、軽度認知障害に起因する記憶障害に苦しむ患者を治療する方法を含み、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0109】
アミロイド前駆体タンパク質(APP)およびそこから誘導されるAβペプチド、例えば、Aβ1−40、Aβ1−42、および他のフラグメントは、アルツハイマー病の病理に関与することが知られている。Aβ1−42ペプチドは、神経毒性に関与するのみならず、コリン作動性伝達機能を阻害することもまた知られている。さらに、Aβペプチドはα7nAch受容体に結合することが決定された。従って、α−7 nAch受容体へのAβペプチドの結合をブロックする薬剤は、神経変性疾患を治療するために有用である。例えば、WO 99/62505を参照のこと。さらに、α7nAch受容体の刺激は、Aβペプチドと関連する細胞毒性に対してニューロンを保護できる。例えば、Kihara,T.ら、Ann.Neurol.,1997,42,159を参照のこと。
【0110】
従って、本発明の1つの実施形態に従って、アルツハイマー病患者における痴呆を治療および/または予防する方法(ならびに、認知および言語の欠損、失行症、うつ病、妄想および他の神経精神医学的の症状および徴候、ならびに運動および歩行の異常を含むがこれらに限定されない、アルツハイマー病の他の臨床的徴候を治療および/または予防するための方法)が提供され、この方法は、nAch受容体、好ましくはα7nAch受容体、最も好ましくはヒトα7nAch受容体との、アミロイドβペプチド(好ましくは、Aβ1−42)の結合を阻害するために、式I−VIIIに従う化合物の治療有効量を被験体に投与する工程を包含する。
【0111】
本発明はまた、他のアミロイドーシス疾患、例えば、遺伝性脳血管障害、非神経障害性遺伝性アミロイド、ダウン症候群、マクログロブリン血症、続発性家族性地中海熱、マックル−ウェルズ(Muckle−Wells)症候群、多発性骨髄腫、膵臓−および心臓関連アミロイドーシス、慢性血液透析腎症(anthropathy)、およびフィニッシュとアイオワ(Finnish and Iowa)のアミロイドーシスを治療するための方法を提供する。
【0112】
さらに、ニコチン性受容体は、アルコール摂取に応答して、身体において役割を果たすものとして関連付けられてきた。従って、α7nAch受容体は、アルコール離脱の治療および抗中毒治療(anti−intoxication therapy)において使用することができる。従って、本発明の1つの実施形態に従って、アルコール離脱のために患者を治療するか、または抗中毒治療とともに患者を治療する方法を提供し、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0113】
α7nAch受容体サブタイプについての受容体はまた、脳卒中および虚血に関連する損傷ならびにグルタミン酸誘導性の興奮毒性に対する神経保護のために使用することができる。従って、本発明の1つの実施形態に従って、脳卒中および虚血に関連する損傷ならびにグルタミン酸誘導性の興奮毒性に対する神経保護を提供するために患者を治療する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0114】
上記に述べられたように、α7nAch受容体サブタイプについてのアゴニストはまた、ニコチン中毒の治療、禁煙の誘導、痛みの治療、ならびに時差ぼけ、肥満、および/または糖尿病、および炎症の治療において使用することができる。従って、本発明の本発明の1つの実施形態に従って、ニコチン中毒、痛み、時差ぼけ、肥満、および/もしくは糖尿病に苦しむ患者を治療する方法、または患者における禁煙を誘導する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0115】
炎症性反射は、炎症性シグナルに対する自律神経応答である。炎症性刺激を感知すると、自律神経系は、迷走神経を通して、アセチルコリンを放出し、およびマクロファージ上のニコチン性α7受容体を活性化することによって応答する。これらのマクロファージは、次には、サイトカインを放出する、この経路の機能不全は、関節リウマチ、糖尿病、および敗血症を含むヒトの炎症性疾患と連鎖している。マクロファージは、ニコチン性α7受容体を発現し、この受容体は、コリン作動性抗炎症性応答を媒介するらしい。それゆえに、マクロファージ上のα7nAch受容体に対して親和性を有する化合物は、関節リウマチ、糖尿病、および敗血症を含むヒトの炎症性疾患のために有用であり得る。例えば、Czura,C Jら、J.Intern.Med.,2005,257(2),156−66を参照のこと。
【0116】
従って、本発明の本発明の1つの実施形態に従って、例えば、関節リウマチ、糖尿病、または敗血症であるがこれらに限定されないヒトの炎症性疾患に苦しむ患者(例えば、ヒトなどの哺乳動物)を治療する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0117】
さらに、α7nAch受容体に対するそれらの親和性に起因して、化学式I〜IVの化合物の標識誘導体(例えば、C11またはF18標識された誘導体)が、例えば、脳内での受容体の神経画像化において使用することができる。従って、受容体のインビボ画像化におけるこのような標識薬剤を使用することが、例えば、PET画像化を使用して実行され得る。
【0118】
記憶障害の状態は、新たな情報を学習する能力の障害、および/または以前に学習した情報を思い出すことができないことによって明らかにされる。記憶障害は、痴呆の初期の徴候であり、およびまた、アルツハイマー病、統合失調症、パーキンソン病、ハンティングトン病、ピック病、クロイツフェルド−ヤコブ病、HIV、心血管疾患、および頭部損傷、ならびに連例に関連する記憶喪失に関連する徴候であり得る。
【0119】
従って、本発明の1つの実施形態に従って、例えば、軽度認知障害(MCI)、血管性痴呆(VaD)、年齢に関連する記憶の減退(AACD)、心臓切開手術に関連する健忘症、心停止、および/または一般的な麻酔薬、麻酔薬への初期の曝露からの記憶障害、睡眠不足誘導性の認知障害、慢性疲労症候群、ナルコレプシー、AIDS関連痴呆、てんかん関連認知障害、ダウン症、アルコール依存症に関連する痴呆、薬物/物質に誘発された記憶障害、ボクサー痴呆(Dementia Puglistica)、または動物の痴呆(例えば、イヌ、ネコ、ウマなど)に苦しんでいる患者を治療する方法が提供され、この方法は、式I−VIIIに従う化合物の有効量を患者に投与する工程を包含する。
【0120】
本発明の化合物の投薬量は、数ある考慮すべき点の中でも、治療される特定の症候群、徴候の重篤度、投与の経路、投薬間隔の頻度、利用される特定の化合物、効力、毒物学的プロフィール、化合物の薬物動態学的プロフィール、および任意の有害な副作用の存在を含む種々の要因に依存ずる。
【0121】
本発明の化合物は、上述の既知のα−7ニコチン性受容体アゴニスト化合物などのα−7ニコチン性受容体について慣例的である典型的な投薬量において、患者、例えば、哺乳動物、特にヒトに投与することができる。例えば、本発明の化合物は、単回または複数回用量で、経口投与によって、例えば、0.0001〜10mg/kg/日、例えば、0.01〜10mg/kg/日の投薬量レベルで投与することができる。単位投薬量形態は、例えば、1〜200mgの活性化合物を含むことができる。静脈内投与のために、本発明の化合物は、単回または複数回の投薬量で投与することができる。
【0122】
本発明の手順を実行する際には、特定の緩衝液、培地、試薬、細胞、培養条件などについての言及は限定を意味するものではないが、しかし、これらは、当業者が、考察が提示される特定の条件下で、関心のあるものとして、または価値のあるものとして認識するすべての関連する材料を含むものとして読まれることが、当然理解されるべきである。例えば、1つの緩衝液系または培養培地を別のものに置換し、およびなお、同一ではないにせよ類似の結果を達成することがしばしば可能である。当業者は、本明細書に開示された方法および手順を使用する際に、過度の実験を伴うことなく、それらの目的に最適に役立つような置換を作製することを可能にするために、このような系および方法論の十分な知識を有している。
【0123】
本発明の化合物は、本発明に属する他の化合物を製造するための中間体としても有用である。このため、例えば相対的に低い活性を示す化合物は本発明に属する他の化合物を製造するために使用することもできる。
【0124】
本発明は、ここで、非限定的な実施例によってさらに説明される。これらの実施例の開示を適用する際に、本発明に従って開示された方法の他のおよび異なる実施形態が、疑いなく関連分野の当業者にそれ自体示唆を与えることをはっきりと留意するべきである。
【0125】
前述および以下の実施例において、すべての温度は、摂氏℃で修正なして示され;および他に示されない限り、すべての部およびパーセンテージは重量による。
【0126】
上記および下記で引用されるすべての出願、特許、および刊行物のすべての開示は、参照により本明細書に援用される。
【0127】
次の手順および以下に記載されるさらなる手順を使用して、以下の化合物が調製された。
【0128】
〔実施例〕
すべてのスペクトルは、他に言及しない限り、300MHzにおいてBruker Instruments NMR上で記録した。カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)であり、ピークはTMS(δ 0.00ppm)に対して列挙する。マイクロ波反応は、2.5mLまたは5mL Personal Chemistryマイクロ波リアクターバイアル中で、Personal Chemistry Optimizer(商標)を使用して実行した。すべての反応は、他に言及しない限り、固定した保持時間ONで、200℃、600秒で実行した。スルホン酸イオン交換樹脂(SCX)は、Varian Technologiesから購入した。分析用HPLCは、4.6mm×100mm Xterra RP18 3.5μカラム上で、(i)6分にわたる20/80ないし80/20水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の勾配(方法A)、(ii)8分にわたる10/90ないし90/10水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の勾配(方法B)、(iii)8分にわたる20/80ないし80/20水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の勾配(方法C)、または(iv)8分にわたる10/90ないし60/40水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の勾配(方法D)を使用して実施された。調製的HPLCは、30mm×100mm×terra Prep RP18 5μ カラム上で、特記しない限り、5/95ないし80/20水(0.1%ギ酸/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の8分勾配を使用して実施された。双環アミドの塩酸塩は、塩酸のエーテル溶液を双環アミドのメタノール溶液へ加え、生成した沈澱を単離することによって製造された。
【0129】
代表的操作:
I.出発物質
実施例1
実施例1は、対応するチオフェノールから置換ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
エーテル(20ml)中の3−メトキシチオフェノール(26.7mmol)の溶液へ塩化オキサリル(43mmol)を滴下した。混合物を還流へ1.5時間加熱し、室温へ冷却し、減圧濃縮した。生成した黄色オイルをジクロロメタン(50ml)に溶かし、0℃へ冷却し、少しずつ塩化アルミニウム(32.0mmol)で処理した。混合物を還流へ30分加熱し、室温へ冷却し、攪拌氷水へ注いだ。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、水および食塩水で次々に洗った。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(4/1酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、6−メトキシ−1−ベンゾチオフェン−2,3−ジオンをオレンジ色固体として47%収率で得た。
【0130】
30%水酸化アンモニウム水溶液(2.0ml)中でジオン混合物(0.44mmol)へ、35%過酸化水素水(0.2ml)を加え、反応混合物を12時間維持した。沈澱したピンク色固体を濾過によって単離し、高真空下で乾燥し、アミドを42%収率で得た。
【0131】
メタノール(100ml)中でアミド(5.46mmol)の溶液へ10N水酸化ナトリウム(12ml)を加えた。混合物を還流へ12時間加熱し、室温へ冷却し、濃塩酸のゆっくりした添加によってpH<2へ調節した。有機層をジクロロメタン(2×)で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。粗生成物をクロマトグラフィー(300/50/1ジクロロメタン/メタノール/ギ酸)により精製し、酸をピンク色固体として89%収率で得た。
【0132】
この方法を使用して次の酸が製造された
6−ブロモベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
5−ブロモベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−メトキシベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0133】
酸からエタノールと硫酸を使用して次のエステルが製造された。
6−ブロモベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−ブロモベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−メトキシベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル
【0134】
ベンズイソチアゾールt−ブチルエステルを製造するため以下の操作が使用された:
ジ−t−ブチルジカーボネート(128mmol)を、t−ブチルアルコール(40.0ml)とテトララヒドロフラン(40.0ml)中の6−ブロモ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸(46.5mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(4.26mmol)の懸濁液へ加え、反応混合物を65℃とで16時間加熱した。激しい二酸化炭素発生があり、混合物が均一になるにつれこれはおさまった。反応混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタンに溶かした。ジクロロメタン溶液をシリカゲル(約50g)を通して濾過し、溶出液を濃縮してエステル生成物を99%収率で得た。
【0135】
この方法を使用して次のエステルが製造された。
5−ブロモ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸t−ブチルエステル
6−ブロモ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸t−ブチルエステル
【0136】
実施例2
実施例2は、5−メトキシベンゾ〔d〕イソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造方法を提供する。
【0137】
酢酸カリウム(119mmol)と酢酸パラジウム(III)(1.20mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(250ml)中の5−ブロモベンゾ〔d〕イソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル(39.84mmol)の溶液へ加え、反応混合物を30分維持した。ビス(ピナコラート)ジボロン(43.7mmol)を加え、反応混合物を85℃で5時間加熱した。水1000mlで反応を停止し、得られた溶液を酢酸エチル(3×250ml)で抽出した。合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル50:1)により精製し、52%収率でボロンエステルを得た。
【0138】
テトラヒドロフラン(4ml)と水(2ml)中のエステル(3.00mmol)の冷(0℃)溶液へ過酸化水素(3.70mmol)を加えた。生成した溶液が室温へ昇温するのを許容し、5時間維持した。反応混合物をエーテル(3×10ml)で抽出し、合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮し、フェノールを99%収率で得た。
【0139】
N,N−ジメチルホルムアミド(50ml)中のフェノール(17.9mmol)と炭酸カリウム(21.7mmol)の懸濁液へヨウ化メタン(21.7mmol)を加え、反応混合物を室温に24時間維持した。反応混合物を水(400ml)で希釈し、酢酸エチル(3×100ml)で抽出した。合併した有機層を水(50ml)、食塩水(50ml)で順次洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)した。残渣をクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル100/1ないし70/1)で精製し、エーテルを31%収率で得た。
【0140】
水酸化ナトリウム溶液(2N,12ml)をテトラヒドロフラン(50ml)とエタノール(50ml)中のエステル(5.06mmol)へ加え、生成する溶液を還流へ3時間加熱した。反応混合物を濃縮し、水(12ml)に再溶解し、5%塩酸でpH1〜2へ調節した。濾過により固体を集め、乾燥して明るい黄色固体として酸を96%収率で得た。
【0141】
この方法を用いて次の酸を製造した。
5−メトキシベンゾ〔d〕イソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0142】
実施例3
実施例3は、アニリンからイサチンを製造し、イサチンを対応するインダゾール−3−カルボキシル酸へ変換する方法を提供する。
【0143】
6N塩酸(106ml)中の置換アニリン(565ml)の溶液を水(1.4L)中の2,2,2−トリクロロ−1−エトキシエタノール(678ml)および硫酸ナトリウム(3.15mol)の懸濁液へ加え、反応混合物を激しく1時間攪拌した。水(650ml)中のヒドロキシルアミド塩酸塩(2.08mol)の溶液を一度に加え、反応混合物を80℃で1.5時間加熱した。反応混合物を10℃へ冷却し、沈澱した固体を濾過によって集め、水で洗い、乾燥してアミドを91%収率で得た。
【0144】
このアミドを硫酸(1.9L)へ加え、反応混合物を60℃で6時間加熱した。反応混合物を室温へ冷却し、氷(7kg)の上へ注意深く注いだ。沈澱した固体を濾過によって集め、水で洗い、乾燥してイサチンを61%収率で得た。
【0145】
対応するインダゾール−3−カルボキシル酸への置換イサチンの変換は、Snyder,H.R.et al.J.Am,Chem.Soc,1952,74,2009に記載されているインダゾール−3−カルボキシル酸のための方法と実質的に同じである。置換イサチン(22.1mmol)を1N水酸化ナトリウム(24ml)で希釈し、50℃で30分加熱した。ぶどう酒色の溶液を室温へ放冷し、1時間維持した。反応混合物を0℃へ冷却し、水(5.5ml)中の亜硝酸ナトリウム(22.0mmol)の0℃溶液で処理した。この溶液は0℃において水(45ml)中の激しく攪拌下の硫酸(2.3ml)の溶液の表面下へ沈めたピペットを通って加えられた。添加は15分を要し、反応はさらに30分維持された。濃塩酸(20ml)中の塩化スズ(II)二水塩(52.7mmol)の冷(0℃)溶液を10分にわたって反応混合物へ加え、反応混合物を60分維持した。沈澱した固体を濾過により単離し、水で洗い、乾燥して固体を定量的に得た。この物質はさらに精製することなく次工程に使用するのに十分な純度(H NMRおよびLC/MS)であった。代って、この酸を酢酸から再結晶し、純粋な物質を得た。エチルエステルはエタノール中の硫酸を使用して酸から製造された。
【0146】
この方法を使用して次の酸が製造された。
5−ブロモ−1H−インダゾール−3−酸
6−ブロモ−1H−インダゾール−3−酸
5−メトキシ−1H−インダゾール酸
6−メトキシ−1H−インダゾール酸
5−ブロモ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−ブロモ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
【0147】
実施例4
実施例4は、対応するインダゾールエステルからN−1−アルキル化インダゾール−3−カルボキシル酸の製造方法を提供する。
【0148】
6−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(9.08mmol)を0℃においてテトラヒドロフラン(122ml)中の水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散液、108mmol)の懸濁液へ加えた。反応混合物を室温へ昇温させ、30分維持した。ヨウ化エタン(45.8mmol)を加え、混合物を16時間維持した。反応混合物を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)の間に分配し、層を分離した。有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣を9/1ないし7/3ヘキサン/酢酸エチル勾配を用いてクロマトグラフィーにより精製し、精製したエステルを得た。このエステルをエタノール(20ml)に溶かし、水中の5.0M水酸化ナトリウム(12ml)を加えた。反応混合物を16時間維持し、水(100ml)で希釈し、6N HClで酸性化した。沈澱を集め、白色固体として生成物(54%)を得た。
【0149】
この方法を使用して次の酸を製造した。
1−エチル−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−ブロモ−1−メチル−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
【0150】
実施例5
実施例5は、ケトンでインダゾールアリールリチウムを捕捉し、複素環誘導体生成のため3−アミノキヌクリジンとのカップリング方法を提供する。
【0151】
6−ブロモインダゾール−3−カルボキシル酸t−ブチルが酸からジ−t−ブチルカーボネートの2倍過剰とき反応、次いで水酸化ナトリウムでの処理によって製造された。テトラヒドロフラン(40ml)中の水素化ナトリウム(60%鉱油分散液、4.8mmol)の懸濁液へテトラヒドロフラン(4ml)中の6−ブロモインダゾール−3−カルボキシル酸t−ブチル(4.0mmol)の溶液を0℃においてゆっくり加えた。0℃で0.5時間攪拌後、混合物を−78℃へ冷却し、ペンタン(5.1mmol)中のt−ブチルリチウムの1.7M溶液を滴下した。混合物を−78℃において1時間攪拌し、0℃へ暖めた。反応混合物を飽和塩化アンモニウムで停止し、混合物を酢酸エチル(100ml)と水(100ml)の間に分配した。有機層を分離し、食塩水(50ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(70/30酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、アルデヒドを無色固体として得た。
【0152】
この方法を使用して以下の酸およびエステルを製造した。
6−ホルミル−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸t−ブチル
【0153】
実施例6
実施例6は、対応するアルデヒドからアミジン置換インダゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0154】
N−メチル−1,2−エタンジアミン(4.7mmol)をt−ブタノール(40ml)中の6−ホルミル−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸t−ブチル(4.2mmol)の溶液へ加え、反応混合物を30分維持した。炭酸カリウム(10mmol)とヨウ素(5.3mmol)を加え、スラリーを70℃で3時間加熱した。反応混合物を室温へ法令し、チオ硫酸ナトリウム(40ml)水溶液で反応停止した。水層を9/1ジクロロメタン/メタノールで抽出し、合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー〔100/0ないし60/40ジクロロメタン(8/1/1ジクロロメタン/メタノール/メタノール中7Mアンモニア)〕により精製し、アミジンを51%収率で得た。
【0155】
6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−インダゾール−2−イル)−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸t−ブチル(2.2mmol)をトリフルオロ酢酸(3.7ml)で希釈し、反応混合物を室温に16時間維持した。沈澱した生成物を濾過によって単離し、93%収率で酸を得た。
【0156】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
【0157】
実施例7
実施例7は、対応するベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸のエステルからフッ素化ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0158】
1−フルオロ−2,6−ジクロロピリジニウムトリフレート(2.25mmol)をジクロロメタン(20.0ml)中の6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル(1.87mmol)の溶液へ加え、反応混合物を室温に6時間維持した。反応混合物をシリカゲンを通して濾過し(10g,ジクロロメタン洗液)、溶出液を濃縮した。残渣をクロマトグラフィーにより精製し(90/10ないし70/30ヘキサン/酢酸エチル)、22%収率で生成物を得た。
【0159】
7−フルオロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシ酸エチル(0.177mmol)のエタノール(1.5ml)中の溶液を水酸化ナトリウム(3.0mmol)の5.0M溶液で処理した。数分内にゼラチン状固体が沈澱した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、6.0N塩酸で酸性化した。沈澱を濾過して集め、80%収率で生成物を得た。酸にさらに精製することなく使用した。
【0160】
この方法を使用して次の酸を製造した。
7−フルオロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0161】
実施例8
実施例8は、4−クロロピリジンから5−アザインダゾール−3−カルボキシル酸の製造法を提供する。
【0162】
飽和重炭酸ナトリウム水溶液を注意深く水(20ml)中の4−クロロピリジン塩酸塩の溶液へ溶液が塩基性になるまで加えた。混合物をヘキサン(3×25ml)で抽出し、合併した有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、約25mlの体積へ濃縮し、遊離塩基の溶液を得た。
【0163】
n−ブチルリチウム(ペンタン中2.0M,68mmol)をテトラヒドロフラン(61.6mmol)中のN,N−ジイソプロピルアミン(62.3mmol)の溶液へ0℃において滴下し、そして反応混合物を30分間維持した。反応混合物を−78℃へ冷却し、4−クロロピリジンのヘキサン溶液を滴下し、混合物を1時間維持した。シュウ酸ジエチル(56.7mmol)をオレンジ色均一溶液へ加え、混合物を室温へ昇温させた。LC/MSによる分析は、主生成物はシュウ酸ジエチルではなく、N,N−ジイソプロピルアミドであることを示した。反応混合物を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)の間に分配し、層を分離し、有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をエタノール(50.0ml)に溶かし、ヒドラジン(160mmol)で処理し、混合物を還流へ1時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をジクロロメタンでこね、ヒドラジン生成物1.20g(8.6%)を得た。
【0164】
マイクロウェーブ容器中のN,N−ジイソプロピル−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3−カルボキサマイド(0.800g,0.00325mmol)と塩化水素水(10M,3.00ml)の混合物を120℃で10分間加熱した。混合物は圧力蓄積を避けるため高吸収セッティングにおいて加熱しなければならなかった。反応混合物を水で希釈し、水酸化ナトリウム(3N)で中和した。生成する白色沈澱を集め、酸(47%)とモノイソプルアミド(25%)との混合物であることが判明した。混合物は精製することなく使用された。
【0165】
この方法を使用して次の酸を製造した。
1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン−3−カルボキシル酸
【0166】
実施例9
実施例9は、対応するブロモニトロベンゼンからベンジルオキシ置換インダゾール−3−カルボキシル酸およびエステルの製造方法を提供する。
【0167】
無水酢酸(34ml)および亜鉛末(4.59mmol)を氷酢酸(34ml)中の4−メトキシニトロベンゼン(230mmol)の溶液へ加え、反応混合物を還流へ0.5時間加熱した。反応混合物を水(340ml)中へ注ぎ、溶液のpHを10%水酸化ナトリウムで8へ調節した。沈澱した固体を濾過により単離し、水(100ml)で洗い、乾燥して88%収率でアセタミドを得た。
【0168】
ジクロロメタン(200ml)中のアセタミド(200mmol)の溶液へ、65%硝酸(22ml)を0.5時間にわたって滴下した。反応混合物を室温に1時間維持し、還流へ1時間加熱した。反応混合物を水(200ml)、飽和炭酸ナトリウム溶液(100ml)および水(200ml)で洗った。合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮してニトロアセタミドを黄色固体として90%収率で得た。
【0169】
ニトロアセタミド(180mmol)を4M水酸化ナトリウム(180ml)へ加え、反応混合物を60℃で2時間維持した。沈澱した固体を濾過によって単離し、水で洗い、乾燥してニトロアニリンを赤色固体として70%収率で得た。
【0170】
水(28ml)中の亜硝酸ナトリウム(11.8g)の溶液を40%臭化水素酸(110g)中のニトロアニリン(125mmol)の溶液へ10℃において0.5時間にわたって滴下した。反応混合物を0−10℃に40分維持し、濾過した。濾液を1時間にわたって0℃において臭化水素酸(74ml)中の臭化銅(I)(209mmol)の溶液へ滴下した。反応混合物を室温で30分間維持し、60℃で0.5時間維持し、そして還流へ1時間加熱した。反応混合物を水(2.0L)とジクロロメタン(600ml)の間に分配し、水層をさらにジクロメタン(300ml)で抽出した。合併した有機層を10%水酸化ナトリウム(200ml)、水(600ml)、10%塩酸(300ml)、および水(600ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮し、ニトロブロマイドを黄色オイルとして83%収率で得た。
【0171】
ジクロロメタン(200ml)中の三臭化ホウ素(250mmol)の溶液を−78℃においてジクロロメタン(25ml)中のニトロブロマイド(100mmol)の溶液へ1時間にわたって滴下した。反応混合が室温へ昇温するのを許容し、30分維持した。反応混合物を0℃へ冷やし、水(300ml)で反応停止し、酢酸エチル(2×300ml)で抽出した。合併した有機層を飽和重炭酸ナトリウム(2×300ml)で洗い、濃縮して褐色結晶性固体としてニトロフェノールを87%収率で得た。
【0172】
2/1アセトニトリル/アセトン(840ml)中のニトロフェノール(87.0mmol)の溶液へ臭化ベンジル(131mmol)と炭酸カリウム(130mmol)を加えた。反応混合物を還流へ17時間加熱し、濃縮乾固した。残渣を酢酸エチル(756ml)に懸濁し、濾過し、有機層を水(567ml)、1M塩酸(2×567ml)、および食塩水(567ml)で洗った。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮し、ベンジルエーテルを78%収率で得た。
【0173】
マロン酸ジエチル(890mmol)をジメチルスルホキジド(100ml)中の水素化ナトリウム(520mmol)の懸濁液へ0℃において1時間にわたって滴下した。ベンジルエーテル(44.0mmol)を加え、反応混合物を100℃で5時間加熱した。反応混合物を氷水へ注ぎ、酢酸エチル(3×70ml)で抽出した。合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮してマロン酸ジエチル付加物を得た。この付加物を4M水酸化ナトリウム(100ml)で希釈し、反応混合物を60℃へ6時間加熱した。溶液をジクロロメタン(3×50ml)で抽出し、水層を濃塩酸でpH1へ調節した。反応混合物を60℃で1時間加熱し、室温へ放冷し、酢酸エチル(3×50ml)で抽出した。合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮してフェニル酢酸を固体として78%収率で得た。
【0174】
このフェニル酢酸(350mmol)を新たに製造したエタノール性塩化水素(塩化アセチル5mlをエタノール100mlへ加えた)へ加え、反応混合物を還流へ20時間加熱した。反応混合物を濃縮乾固し、残渣を飽和重炭酸ナトリウム(200ml)と酢酸エチル(150ml)の間に分配した。水層を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮してエステルを77%収率で得た。
【0175】
ニトロエステル(27.0mmol)を酢酸(60ml)と無水酢酸(44ml)に溶かし、0℃へ冷却した。亜鉛末(153mmol)を加え、反応混合物を室温へ暖め、2時間維持した。亜鉛末の追加量(2×45.9mmol)3時間の間に加えた。1時間後反応混合物を濾過し、フィルターケーキをエタノール(100ml)で洗った。合併した濾液を濃縮し、残渣を飽和重炭酸ナトリウムと酢酸エチルの間に分配し、溶液を酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮してアセタミドを82%収率で得た。
【0176】
イソアミルニトリル(47.2g)をクロロホルム(80ml)と無水酢酸(45ml)中のアセタミド(21.0mmol)の溶液へ30分にわたって滴下した。固体酢酸カリウム(7.13mmol)を数回に分けて加え、反応混合物を還流へ1.5時間加熱した。反応混合物を水(2×80ml)と食塩水(80ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮してアセチル化インダゾールエステルを68%収率で製造した。
【0177】
アセチル化インダゾールエステル(15.0mmol)を2M水酸化ナトリウム(35ml)に懸濁し、反応混合物を60℃で24時間加熱した。溶液のpHを濃塩酸で1−2へ調節し、固体を濾過によって集め、乾燥して6−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸を黄色固体として28%収率で得た。
【0178】
6−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸(1.85mmol)を新たに調製したエタノール性塩化水素溶液(エタノール20mlと塩化アセチル5mlから調製)へ加え、反応混合物を還流へ25時間加熱し、濃縮した。残渣を飽和重炭酸ナトリウム(20ml)と酢酸エチル(20ml)の間に分配し、層を分離した。水層を酢酸エチル(2×20ml)で抽出し、合併した有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(300/1ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、生成物を36.4%収率で得た。代って、エステルはアセチル化インダゾールエステルからメタノール中の2Mアンモニアに30分間維持することによって得ることができる。
【0179】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
5−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
(4−ベンジルオキシ−2−ブロモニトロベンゼンから、Parker,K.A.,Mindt,T.L.,2002,4,4265を見よ)
6−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−ベンジルオキシ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
【0180】
実施例10
実施例10は、対応するインダゾールエステルからアルキル化条件を使用してN−メトキシエトキシメチルおよびN−トリメチルシリルエトキシメチル保護インダゾール酸の製造方法を提供する。
【0181】
N(1)−アルキル化のための代表的操作
テトラヒドロフラン(10ml)中の5−(ベンジルオキシ)−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(2.70mmol)の溶液をテトラヒドロフラン(54.0ml)中の水素化ナトリウムの0℃懸濁液(60%鉱油懸濁液8.1mmol)へ滴下し、0℃に1時間維持した。〔β−(トリメトキシシリル)エトキシ〕メチルクロライド(3.2mmol)を添加し、反応混合物を1時間維持し、水(50ml)と酢酸エチル(50ml)の間に分配した。有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(95/5ないし85/15ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、89%収率において保護したインダゾールを得た。
【0182】
N(2)−メトキシエトキシメチルクロライド(48.0mmol)を塩化メチレン(80.0ml)中の6−ブロモ−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸(40.0mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(80.0mmol)の懸濁液へゆっくり加えた。反応混合物は均一になり、そして室温に4時間維持し、濃縮し、残渣を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)のに分配した。層を分離し、有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮し、黄色オイルとしてN(2)−およびN(1)−レジオイソマーの2/1混合物として十分に純粋な生成物(89%)を得た。
【0183】
5.0M水酸化ナトリウム(52ml)を6−ブロモ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(18.2mmol)の溶液へ加え、反応混合物を16時間維持した。この溶液を水50mlで希釈し、6.0N塩酸で酸性化した。スラリーを酢酸エチル(50ml)で抽出し、有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をトルエンから再結晶し、レジオイソマー混合物として無色固体(82%)を得た。
【0184】
この方法を使用して次のエステルおよび酸を製造した。
6−ブロモ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−ブロモ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−ベンジルオキシ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−ブロモ−1−{〔(2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
5−ブロモ−1−{〔(2−トリメトキシシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−ブロモ−2−{〔(2−トリメトキシシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
5−ブロモ−2−{〔(2−トリメトキシシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−ブロモ−1−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−ブロモ−2−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−ブロモ−2−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−ブロモ−1−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−ベンジルオキシ−1−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−ベンジルオキシ−1−{〔(2−トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
【0185】
実施例11
実施例11は、ミツノブ条件を使用して対応するベンジルオキシインダゾールエステルからアルコキシインダゾール酸の製造方法を提供する。
【0186】
6−ベンジルオキシ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(9.38mmol)をエタノール(66.7ml)中の10%パラジウム炭(249mg)の懸濁液へ加えた。混合物を水素雰囲気(50psi)中で4.0時間振とうした。反応混合物をセライトを通して濾過し、濃縮してフェノールと白色固体として87%収率で得た。
【0187】
ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.841mmol)をテトラヒドロフラン(4.6ml)中の6−ヒドロキシ−1−〔(2−メトキシエトキシ)メチル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(0.765mmol)と、1−メチル−3−ピロリジノール(0.917mmol)と、トリフェニルホスフィン(1.15mmol)の溶液へ滴下した。反応混合物を16時間維持し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(100/0ないし90/10酢酸エチルアミン〕により精製し、エステル生成物を28%収率で得た。このエステルを鹸化、操作Aを使用して双環塩基へカップリングした酸を製造した。
【0188】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−ヒドロキシ−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
6−(1−アザビシクロ〔2.2.2〕オクト−3−イルオキシ)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール
【0189】
実施例12
実施例12は、エステルからアミノベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0190】
炭酸セリウム(3.18mmol)と、酢酸パラジウム(II)(0.24mmol)と、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−i−プロピル−1,1’−ビフェニル(0.24mmol)をマイクロウェーブ反応容器中で合し、容器を窒素で置換した。テトラヒドロフラン(20.0ml)中の(R)−(+)−3−ピロリジノール(3.18mmol)および6−ブロモ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸t−ブチル(1.59mmol)の溶液を加えた。容器をシールし、135℃で30分加熱した。反応混合物をセライトを通して濾過し(酢酸エチル)、濾液を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(70/30ないし50/50ヘキサン/酢酸エチル)により精製し、精製したエステルを得た。エステルをジクロメタン/トリフルオロ酢酸(4:1,200ml)に溶かし、16時間維持した。反応混合物を濃縮し、23%収率で生成物を得た。この生成物はさらに精製することなく使用された。
【0191】
代って、6−ブロモ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチルを使用した時、エタノール中のエステルの溶液を5N水酸化ナトリウムを使用して鹸化した。水で希釈し、酢酸で中和した後、酸を濾過によって集めた。
【0192】
この方法を使用して以下の酸およびエステルを製造した。
6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
5−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
5−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(1S,4S)−5−(t−ブトキシカルボニル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−〔(1R,4R)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(ピロリジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−2(1H)−イル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
6−(5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−2−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0193】
トリフルオロ酢酸を使用してN−Boc中間体から次のエステルを製造した。
6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル
5−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル
【0194】
実施例13
実施例13は、6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシル酸t−ブチルから6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0195】
〔1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン〕ニッケル(II)クロライド(0.0999mmol)と、6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシル酸t−ブチル(20.0mmol)を0℃へ冷却した。テトラヒドロフラン(20.0ml)中のフェニルマグネシウムの1.00M溶液を加え、そして反応混合物を室温へ暖め、4時間維持した。反応物を水(50ml)と酢酸エチル(50ml)の間に分配し、分離した。有機層を食塩水(25ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(95/5ないし85/15ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、56%収率で生成物を得た。
【0196】
6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシル酸t−ブチル(0.555mmol)を4/1ジクロロメタン/トリフルオロ酢酸溶液(2.00ml)に溶かし、室温に16時間維持した。反応混合物を濃縮し、残渣を水(5ml)で希釈し、pH5−7へ中和し、1時間激しく攪拌し、沈澱した固体を濾過により集め、92%収率で酸を得た。
【0197】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン−3−カルボキシル酸
【0198】
実施例14
実施例14は、2,2,2−トリフルオロエチル置換酸の製造方法を提供する。
【0199】
2,2,2−トリフルオロエチルメタンスルホネート(0.330mmol)をN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.20ml)とアセトニトリル(15ml)中の5−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸エチル(0.165mmol)の溶液へ加え、室温に16時間維持した。反応混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(90/10ないし70/30ヘキサン/酢酸エチル)によって精製し、精製したエステルを得た。このエステルをエタノール(5.0ml)に溶かし、水酸化ナトリウム水溶液5.0M,2.0ml)を加えた。反応混合物を室温で4時間維持し、水(50ml)で希釈し、酢酸で中和した。沈澱を濾過によって集め、78%収率でトリフルオロエチルアミノ酸を得た。
【0200】
この方法を使用して次の酸を製造した。
5−〔4−(2,2,2−トルフルオロエチル)−1,4−ジアゼパン−1−イル〕−1H−インダゾール−3−カルボキシル酸
【0201】
実施例15
実施例15は、対応するアミノベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エステルからN−アルキルアミノベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0202】
水素化シアノホウ素ナトリウム(8.57mmol)をエタノール(11.2ml)中の6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル(0.260g,0.857mmol)と、1−エトキシ−1−(トリメチルシリルオキシ)シクロプロパン(8.57mmol)の溶液へ加え、混合物を60℃において6時間加熱した。反応混合物を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(2×50ml)で抽出した。合併した有機層を食塩水(2×50ml)で洗い、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製し、エステルを得た。5.0M水酸化ナトリウム溶液(4.00ml)をエタノール(10.0ml)中のエステルの溶液へ加え、反応混合物を16時間維持した。反応混合物を酢酸で中和し、SCXカラムへ負荷した。カラムを水(200ml)とメタノール(100ml)とで洗い、生成物をメタノール(60ml)中の2.0Mアンモニアで溶出し、56%収率で酸を得た。この酸はさらに精製することなく使用した。
【0203】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−〔(1S,4S)−5−シクロプロピル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0204】
実施例16
実施例16は、対応するアミノベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エステルからN−アルキルアミノベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸の製造を提供する。
【0205】
臭化シクロプロピルメチル(1.71mmol)をアセトニトリル(10.0ml)中の6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸エチル(0.857mmol)と重炭酸ナトリウム(3.43mmol)の懸濁液へ加え、60℃で6時間加熱した。アセトニトリルを固体から傾しゃし、固体をアセトニトリル(2×5ml)で洗った。アセトニトリル溶液をシリカゲルカラムへ移し、混合物をクロマトグラフィー{9/1ないし7/3酢酸エチル/〔50/50/2〕酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕}により精製し、精製したエステルを得た。5.0M水酸化ナトリウム水溶液(2.00ml)をエタノール(5.0ml)中のエステルの溶液へ加え、反応混合物を16時間維持した。反応混合物を酢酸で中和し、SCXカラム(10g)へ移した。カラムを水(200ml)とメタノール(100ml)で洗い、生成物をメタノール中の2.0Mアンモニアで溶出し、50%収率で生成物を得た。この酸はさらに精製することなく使用された。
【0206】
この方法を使用して次の酸を製造した。
6−〔(1S,4S)−5−(シクロプロピルメチル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕へプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸
【0207】
実施例17
実施例17は、ジアミンから環状尿素の製造方法を提供する。
【0208】
炭酸ジメチルエステル(10.0mmol)をN−プロピル−1,2−エタンジアミン(10.0mmol)と炭酸セシウム(2.00mmol)との混合物へ滴下し、反応混合物を70℃へ1時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣を130℃へ3時間加熱した。反応混合物を濃縮し、残渣をクロマトグラフィー(50/50ないし0/100ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、オイルとして生成物を得た。
【0209】
この方法を使用して次の環状尿素を製造した。
1−プロピルイミダゾール−2−オン
【0210】
実施例18
実施例18は、N−Boc−3−ヒドロキシピロリジンから3−アルコキシピロリジンの製造方法を提供する。
【0211】
1−Boc−3−ヒドロキシピロリジン(16.1mmol)を少しずつ0℃のテトラヒドロフラン(40ml)中の水素化ナトリウム(22.0mmol)懸濁液へ加えた。反応混合物をテトラヒドロフラン(60ml)で希釈し、室温へ暖めた。ヨウ化メチル(21.0mmol)を1時間後濁った懸濁液へ加え、反応混合物を室温に6時間維持した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(100ml)に再溶解した。抽出液を飽和塩化アンモニウム(20ml)、水(20ml)および食塩水(20ml)で洗い、乾燥(硫酸ナトリウム)した。残渣をクロマトグラフィー(1/4酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、エーテルを得た。このN−Boc生成物テトラヒドロフラン(30ml)中に溶かし、6N塩酸(20ml)を加えた。得られた混合物を1時間攪拌し、濃縮してオイルを得た。トルエン(10ml)とエタノール(10ml)を加え、混合物を濃縮し、褐色の非常に吸湿性の固体1.79gを得た。この固体を酢酸エチルに懸濁し、12時間激しく攪拌した。固体をすばやく濾過によって集め、高真空下で乾燥して無色固体として生成物(81%)を得た。
【0212】
N−Boc基の除去のための代替方法は、トルフルオロ酢酸へ4時間露出し、その後反応混合物の濃縮を伴っている。この操作はアミンを遊離塩基として製造するために有用である。
【0213】
この方法を使用して次のアミンを製造した。
3−メトキシピロリジン塩酸塩
【0214】
遊離塩基は、酸の残渣を飽和炭酸ナトリウム(5ml)で中和し、9/1ジクロロメタン/メタノール(3×20ml)で抽出し、乾燥(炭酸カリウム)、濃縮、そしてアミンをSCXカラムに捕捉し、メタノール中2Mアンモニアで溶出することによって得た。
3−メトキシピロリジン
(3R)−3−メトキシピロリジン
(3S)−3−メトキシピロリジン
【0215】
II.カップリングおよび誘導化操作:
代表的操作A
操作Aは、双環塩基とカルボキシル酸の間のカップリングによってカルボキサマイド誘導体の生成方法を提供する。
【0216】
テトラヒドロフラン(5ml)中の5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−カルボキシル酸(0.4mmol)の溶液へ、1,4−ジアビシクロ〔3.2.2〕ノン(0.54mmol)と、N,N,N,’N’−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(0.58mmol)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.2ml)を加え、混合物を10時間維持した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をSCXカラムに負荷し、メタノール(100ml)で洗い、生成物をメタノール中の7Nアンモニア溶液(100ml)を使用して溶出した。残渣を調製的HPLCによって精製し、50%収率で生成物を得た。
【0217】
注:O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N,’N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N,’N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、およびカルボニルジイミダゾール(CDI)が好適な代替カップリング剤であることが判明し、そして上の操作を使用してアミド生成物の製造に使用された。インダゾール酸とのカップリングのためにはテトラヒドロフランに代ってジメチルホルムアミドが使用された。
【0218】
この一般的操作を使用して以下の化合物が使用された。
9)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾールギ酸塩
【0219】

【0220】
10)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;LC/MS(EI)tR2.59min(方法A),m/z290(M+1)
18)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR3.15min(方法C),m/z387(M+1)
19)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−7−フルオロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR336(M+1)
20)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR3.50min(方法C),m/z387(M+1)
22)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−エチル−6−メトキシ−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR2.92min(方法C),m/z329(M+1)
23)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−ピラゾロ〔4,3−c〕ピリジン;LC/MS(EI)tR1.29min(方法B),m/z272(M+1)
24)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン;LC/MS(EI)tR1.29min(方法B),m/z272(M+1)
25)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR3.99min(方法C),m/z348(M+1)
26)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1R,4R)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.60min(方法B),m/z398(M+1)
27)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR3.13min(方法D),m/z398(M+1)
28)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,4−ジアゼパン−1−イル〕−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.15min(方法D),m/z412(M+1)
29)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR4.26min(方法D),m/z451(M+1)
30)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR4.48min(方法B),m/z357(M+1)
31)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.42min(方法B),m/z386(M+1)
32)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−2(1H)−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.51min(方法B),m/z400(M+1)
33)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−2−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.57min(方法B),m/z412(M+1)
34)6−〔(1S,4S)−5−シクロプロピル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.54min(方法B),m/z412(M+1)
35)6−〔(1S,4S)−5−(シクロプロピルメチル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.27min(方法C),m/z424(M+1)
36)t−ブチル(1S,4S)−5−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール−6−イル〕−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシレート;LC/MS(EI)tR3.96min(方法C),m/z484(M+1)
38)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ〕−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.25min(方法C),m/z387(M+1)
39)6−(1−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−3−イルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.29min(方法C),m/z413(M+1)
40)6−(ベンジルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.82min(方法C),m/z377(M+1)
41)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR1.26min(方法C),m/z352(M+1)
6−ブロモ−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル−1H−インダゾール
【0221】
以下の化合物は、一般的操作を使用し、次いでN,N,N,N−テトラブチルアンモニウムフルオライド(TBAF)を使用して保護の除去、そして調製的HPLCによる精製によって製造された。遊離塩基形はイオン交換によって得られた。
【0222】
11)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;LC/MS(EI)tR2.81min(方法C),m/z369(M+1)
12)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;LC/MS(EI)tR2.80min(方法C),m/z369(M+1)
13)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;LC/MS(EI)tR2.80min(方法C),m/z369(M+1)
14)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;LC/MS(EI)tR2.84min(方法C),m/z369(M+1)
15)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR2.91min(方法C),m/z371(M+1)
16)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR2.92min(方法C),m/z371(M+1)
17)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR2.93min(方法C),m/z371(M+1)
【0223】
次の化合物は、この一般的操作を使用し、続いてトリフルオロ酢酸(TFA)を用いて保護基の除去、そしてイオン交換による精製によって製造された。
37)6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;LC/MS(EI)tR1.26min(方法C),m/z384(M+1)
【0224】
代表的操作B
操作Bは、臭素化双環塩基カルボキサマイドと環状アミンをカップリングし、アミン誘導体を生成する方法を提供する。
【0225】
トルエン(3.79ml)中の6−ブロモ−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.3.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メチル}−1H−インダゾール(0.469mmol)を、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビスフェニル(0.0282mmol)と、酢酸パラジウム(II)(0.009mmol)と、炭酸セシウム(1.41mmol)と、1−メチルピペラジン(1.41mmol)混合物へ加え、混合物を80℃へ3日間加熱した。無機沈澱物を濾過によって除去し、反応混合物を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー〔100/0ないし80/20酢酸エチル/(50:50:2)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルミン〕によって精製し、オイルを得た。残渣をテトラヒドロフラン(6ml)と6N塩酸(4ml)で希釈し、混合物を1時間維持した。反応混合物で濃縮し、調製的HPLC〔90/10ないし50/50水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸),10分勾配〕によって精製した。生成物の分画をSCXカラム(10g)に負荷とし、メタノール2容で洗い、生成物をメタノール中2.0Mアンモニアを用いて溶出した。残渣をさらにクロマトグラフィー〔75/25ないし60/40酢酸エチル/(50/50/2)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕により精製し、生成物を2.3%収率で得た。
【0226】
この一般的操作を使用して次の化合物を製造した。
7)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
【0227】

【0228】
1)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR4.10min(方法C),m/z340(M+1)
2)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.94min(方法C),m/z370(M+1)
3)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.51min(方法C),m/z356(M+1)
5)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR1.38min(方法C),m/z383(M+1)
6)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.99min(方法C),m/z372(M+1)
8)3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;LC/MS(EI)tR3.73min(方法B),m/z370(M+1)
【0229】
代表的操作C
操作Cは、環状尿素誘導体生成のため臭素化双環塩基カルボキサマイドと環状尿素の間の反応方法を提供する。
【0230】
トルエン(3.97ml)中の6−ブロモ−3−(1,4−ジアゼビヒクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−{〔2−(トリメチルシリル)エトキシ〕メトキシ}−1H−インダゾール(0.469mmol)の溶液を、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリ−イソプロピル−1,1’−ビフェニル(0.0282mmol)と、酢酸パラジウム(II)(0.009mmol)と、炭酸セシウム(1.41mmol)と、1−プロピルイミダゾリジン−2−オン(1.41mmol)の混合物へ加え、反応混合物を80℃で3日間加熱した。無機沈澱物を濾過によって除き、反応混合物を濃縮した。残渣をクロマトグラフィー〔100/0ないし80/20酢酸エチル/(50:50:2)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕によって精製し、オイルを得た。残渣をテトラヒドロフラン(6ml)と6N塩酸(4ml)に溶解し、混合物を1時間維持した。反応混合物を濃縮し、調製的HPLC〔90/10ないし50/50水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)、10分勾配〕によって精製した。生成物分画をSCXカラム(10g)に負荷し、5容のメタノールで洗い、生成物をメタノール中の2.0Mアンニアで溶出した。残渣をさらにクロマトグラフィー〔75/25ないし60/40酢酸エチル/(50:50:2)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕により精製し、25%収率で生成物を得た。
【0231】
この一般的操作を使用して次の化合物を製造した。
4)1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
【0232】

【0233】
代表的操作D
操作Dは、尿素誘導体生成のため、臭素化双環塩基カルボキサマイドのアニリンへの変換と、その後のイソシアネートとの反応方法を提供する。
【0234】
マイクロウェーブ反応容器中の6−ブロモ−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール(1.10mmol)と、酢酸パラジウム(0.207mmol)と、炭酸セシウム(2.20mmol)と、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン(0.112mmol)の固体混合物を脱気し、窒素雰囲気下に置いた。テトラヒドロフラン(6.7ml)とベンゾフェノンイミン(1.10mmol)を加えてシールし、140℃において600秒加熱した。反応混合物を濾過し、クロマトグラフィー〔9/1ないし7/3酢酸エチル/(50:50:5)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕により精製し、精製したイミン生成物を得た。このイミンをテトラヒドロフラン(6ml)に溶かし、3N塩酸(2ml)で処理し、室温に60分維持した。混合物をSCXカラム(10g)に負荷し、メタノール5容で洗った。生成物(81%収率)をメタノール中の2.0Mアンモニアを用いて溶出した。
【0235】
ピリジン(2ml)と、N,N−ジメチルホルムアミド(0.9ml)の混合物中の3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール−6−アミン(0.167mmol)の溶液へプロピルイソシアネート(0.217mmol)を加え、反応混合物を室温に16時間維持した。反応混合物をISCOカラムに移し、クロマトグラフィー〔100/0ないし85/25酢酸エチル/(1:1:0.1)酢酸エチル/メタノール/ジメチルエチルアミン〕によって精製し、白色固体として僅かに不純な生成物を得た。この混合物を調製HPLCによってさらに精製し、白色固体として5%収率で生成を得た。
【0236】
この一般的操作を使用して以下の化合物を製造した。
1−メチル−1H−インダゾール−6−アミン
21)N−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール−6−イル〕−N’−プロピル尿素ギ酸塩;
【0237】

【0238】
H〕MLA結合
材料:
ラット脳:Pel−Freez Biologicals,CATNo.56004−2プロテアーゼ阻害剤カクテル錠:Roche,CATNo.1697498
メンブレン調製物:
プロテアーゼ阻害剤(1錠/50ml)を加えた氷冷0.32Mスクロースの20容(w/v)中のラット脳をポリトロンでセッティング1において10秒間ホモジナイズし、4℃において1000gで10分間遠心した。上清を20,000gで4℃において再び20分間遠心した。ペレットを結合バッファー(200mM TRIS−HCl,20mM HEPES,pH7.5,144mM NaCl,1.5mM KCl,1mM MgSO,2mM CaCl,0.1%(w/v)BSA)中に再懸濁し、−80℃でメンプレン調製物を保存した。
【0239】
飽和アッセイのため、結合バッファー中の200μlアッセイ混合物はメンブレンタンパク200μgと、0.2ないし44nMの〔H〕MLAを含有する。非特異結合は1μM MLAを用いて規定した。2nM〔H〕MLAと化合物の所望範囲で競合アッセイを実施した。アッセイ混合物を22℃で2時間インキュベートし、Tomtecハーベスターを使用して結合バッファー中0.3%PEIでプレ浸漬したGF/Bフィルターで収穫した。フィルターを結合バッファーで3回洗い、そして放射活性をTriluxでカウントした。
【0240】
本発明の好ましい化合物の結合親和定数は13nMないし1.5μMであった。
【0241】
本発明を特定の化合物の製造に関して例証したが、当業者には本発明の精神および範囲を逸脱することなく本発明の変更および修飾をなし得ることが容易に明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式IIまたは式VIの化合物、薬学的に許容し得るその塩、薬学的に許容し得るその溶媒和物、または薬学的に許容し得るその塩の溶媒和物:
【化1】

式中、
BはCH,C=0、またはC=Sであり;
Rは、H,炭素数1〜4のアルキル、炭素数1〜4のハロゲン化アルキル、炭素数3ないし7のシクロアルキル、炭素数4ないし7のシクロアルキルアルキル、または−C1−6アルキル−Arであり;
mは2であり;
YはSであり;
,X,XおよびX10は、各自独立にN,CH,またはCRであり、X,X,XおよびX10の多くても1つはNであり;
およびRは各自独立に、
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル;
ハロゲン;
CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SO,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRFCOR,NRCSR,NRCONR,NR6CSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar;
Het;または
ORであり;
およびRは各自独立に、
H;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数1〜6のアルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数3〜6のアルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換された炭素数3〜6のアルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換され、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,炭素数1〜6のモノアルキルアミノ、各アルキルの炭素数が1〜6であるジアルキルアミノ、C3−8シクロアルキル、Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC4−10シクロアルキルアルキル;
Ar;または
Hetであり;
はC1−6アルキルであり;
は、
H;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、置換されたC4−8シクロアルキルアルキルであり;
Ar;または
Hetであり;
22およびX23は、各自独立にCHまたはCR12であり、そのうち少なくともX22またはX23はCR12であり;
12は、ハロゲン、1回以上F,−NHCONH−C1−4アルキル、Ar,Ar−C1−4アルキル−O−によって置換されたC1−6アルコキシ、または式IX−XIから選ばれ、
【化2】

ここで式IXはWとWの結合が単結合であり、そしてWとWの間の結合が二重結合であるか、またはWとWの結合が二重結合であり、そしてWとWの間の結合が単結合である、5員環不飽和複素環を表わし、式Xは炭素数1〜3の2価アルキレンによって橋かけされてもよく、そして任意にオキソによって置換されてもよい、飽和または部分飽和5〜8員複素環を表わし、そして式Xは炭素数1〜3の2価アルキレンによって橋かけされてもよい、飽和、部分飽和または不飽和5〜8員環複素環を表わし;
はO,S,N,NR13またはNR13
はCH,CR14,CHR14,O,S,SO,NまたはNR13
TはOまたはNR10
はO,S,SO,N,NR13,CR14またはCHR14
はN;
およびWは、各自独立にO,S,N,NR13,CHまたはCRであり、そしてWとWの間の結合は単結合であり、そしてWとWの間の結合は2重結合であるか、またはWとWの間の結合が2重結合であり、そしてWとWの間の結合が単結合であり;
はO,S,NまたはNR13
はC,CH,C−OHまたはNであり;
13はH,
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル;
SO,CONR,CSNR,COOR,CSOR,COR,CSR
Ar;または
Hetであり;
14はH,
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−6アルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル;
ハロゲン;
CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SO,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRFCOR,NRCSR,NRCONR,NR6CSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar;
Het;または
ORであり;
15はH;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルケニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC2−6アルキニル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せで置換されたC3−8シクロアルキル;
未置換、またはシクロアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより、および/またはアルキル部分において1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せにより置換されたC4−10シクロアルキルアルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OR16,NR,SH,SR,SO,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het,またはそれらの組合せによって置換されたC3−8シクロアルコキシ;
ハロゲン;
オキソ、チオ、CN,NO,NR,SR,SOR,SO,SONR,NRSO,CONR,CSNR,COOR,NRCOR,NRCSR,NRCONR,NRCSNR,NRCOOR,NRCSOR,OCONR,OCSNR
Ar;
Het;または
ORであり;
16はH;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC1−6アルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,未置換C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC3−6シクロアルキル;
未置換、または1回以上F,Cl,Br,I,CN,OH,炭素数1〜4のアルコキシ、NR,SH,SR,SOR,C3−8シクロアルキル、SO,SONR,Ar,Het、またはそれらの組合せで置換されたC4−8シクロアルキルアルキルであり;
Arは未置換、または1回以上以下の基によって置換された炭素数6〜10のアリール基であり、該置換基は、
炭素数1〜8のアルキル、
炭素数1〜8のアルコキシ、
ハロゲン、
アミノ、
シアノ、
ヒドロキシ、
ニトロ、
炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、
炭素数1〜8のハロゲン化アルコキシ、
炭素数1〜8のヒドロキシアルキル、
炭素数2〜8のヒドロキシアルコキシ、
炭素数3〜8のアルケニルオキシ、
炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、
各アルキルの炭素数が1〜8であるジアルキルアミノ、
カルボキシ、
アルコキシカルボニル、
アルキルアミノカルボニル、
アシルアミド、
アシルオキシ、
炭素数1〜8のアルキルチオ、
炭素数1〜8のアルキルスルフィニル、
炭素数1〜8のアルキルスルホニル、
スルホ、
スルホニルアミノ、
Het、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分か炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルアミノ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールオキシ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールチオ、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルオキシ、またはそれらの組合せであり;そして
Hetは、少なくとも1個の環原子がN,OまたはSである環原子5〜10の完全飽和、部分飽和または完全不飽和複素環基であって、未置換か、または1回以上以下の基によって置換され、該置換基は、
炭素数1〜8のアルキル、
炭素数1〜8のアルコキシ、
炭素数3〜8のシクロアルキル、
炭素数4〜8のシクロアルキルアルキル、
ハロゲン、
アミノ、
シアノ、
ヒドロキシ、
ニトロ、
炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、
炭素数1〜8のハロゲン化アルコキシ、
炭素数1〜8のヒドロキシアルキル、
炭素数2〜8のヒドロキシアルコキシ、
炭素数3〜8のアルケニルオキシ、
炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、
各アルキルの炭素数が1〜8であるジアルキルアミノ、
カルボキシ、
アルコキシカルボニル、
アルキルアミノカルボニル、
アシルアミド、
アシルオキシ、
炭素数1〜8のアルキルチオ、
炭素数1〜8のアルキルスルフィニル、
炭素数1〜8のアルキルスルホニル、
スルホ、
スルホニルアミノ、
Het、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分か炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルアミノ、炭素数6〜10を有するアリールであって、任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換された前記アリール、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、アルキレン部分が炭素数1〜4を有するアリール−アルキレン基であって、未置換か、または1回以上ハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換された前記アリール−アルキレン、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールオキシ、
アリール部分が炭素数6〜10を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオで置換されたアリールチオ、
シクロアルキル基が炭素数3〜7を有し、そして任意にハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、アミノ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR,シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソ、またはチオで置換されたシクロアルキルオキシ、少なくとも1個の環原子がN,OまたはSである環原子5〜10を有する完全飽和、部分飽和または完全不飽和複素環基であって、未置換か、または1回以上ハロゲン、炭素数1〜8のアルキル、炭素数1〜8のハロゲン化アルキル、炭素数1〜4のアルコキシ、炭素数1〜8のモノアルキルアミノ、各アルキル部分が炭素数1〜8を有するジアルキルアミノ、COR,CSR、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、オキソまたはチオ、またはそれらの組合せて置換された前記複素環基であり;
ここでXまたはXの少なくとも一方はCRであり、そしてRはイミダゾリジニル以外のHetであるか、またはRはORであって、RはHetであり、そして
ここでX22およびX23の少なくとも一方はCR12であり、そしてR12はハロゲン、−NHCONH−C1−4アルキルか、またはWがNかNHR13であって、VがNである式IX−XIから選ばれる。
【請求項2】
X24がNである請求項1の化合物。
【請求項3】
23がCR20であり、そしてR20がハロゲンである請求項2の化合物。
【請求項4】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでX24は、CHであり、
22またはX23の少なくとも一方はCR21であって、R21は式IX−XI
【化3】

から選ばれ、ここでWはNまたはNR13であり、そしてVはNである請求項1の化合物。
【請求項5】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでX23はCR21であって、R21は式IX−XI
【化4】

から選ばれ、ここでWはNまたはNR13であり、そしてVはNである請求項4の化合物。
【請求項6】
23がCR21であり、ここでR21は式X
【化5】

であり、
ここでVはNである請求項5の化合物。
【請求項7】
23がCR21であり、ここでR21は式XI
【化6】

である、請求項5の化合物。
【請求項8】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここで
24はCHであり、
23はCR21であって、R21は式IX−XI
【化7】

から選ばれ、ここでWはNまたはNR13であり、VはNである請求項1の化合物。
【請求項9】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでX22およびX23の少なくとも一方はCR12であって、R12は−NHCONH−C1−4アルキルか、または置換もしくは未置換ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、オキサゼパニル、テトラヒドロピラニルオキシ、ジヒドロイミダゾリル、またはイミダゾジニルである請求項1の化合物。
【請求項10】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでX22およびX23の少なくとも一方はCR12であって、R12は炭素1ないし6のアルコキシ、アミノ、炭素数1ないし6のモノアルキルアミノ、または各アルキル基が炭素数1ないし6のジアルキルアミノによって置換されたピロリジニルである請求項9の化合物。
【請求項11】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでRはHまたは炭素数1ないし4のアルキルである請求項1ないし10のいずれかの化合物。
【請求項12】
前記化合物は式VIから選ばれ、ここでRはHである請求項1ないし10のいずれかの化合物。
【請求項13】
BがCOである請求項1ないし12のいずれかの化合物。
【請求項14】
前記化合物は式IIから選ばれ、ここでXまたはXの少なくとも一方はCRであって、Rはイミダゾリジニル以外のHetであるか、またはRはORであり、RはHetである請求項1の化合物。
【請求項15】
前記化合物は式IIから選ばれ、ここでXまたはXの少なくとも一方はCRであって、Rは置換または未置換のピロリジニル、ジアザビシクロヘプチル、ジアザビシクロノニル、ピペラジニル、ジアゼパニル、ヘキサヒドロピロロピラジニル、ジアザビシクロオクチル、ピロリジニルオキシ、またはアザビシクロオクチルオキシである請求項1の化合物。
【請求項16】
BがCOである請求項1,14および15のいずれかの化合物。
【請求項17】
以下の化合物から選ばれた請求項1の化合物:
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
N−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール−6−イル〕−N’−プロピル尿素ギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1R,4R)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,4−ジアゼパン−1−イル〕−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−2(1H)−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−2−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−〔(1S,4S)−5−シクロプロピル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−〔(1S,4S)−5−(シクロプロピルメチル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
t−ブチル(1S,4S)−5−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール−6−イル〕−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシレート;
6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−(1−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−3−イルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
ここで上に列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物は溶媒和物の形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物はN−オキシドの形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基またはその溶媒和物またはN−オキシドの形、または薬学的に許容し得る塩またはその溶媒和物の形の化合物は多形の形にあることができ、そして
ここでもし化合物がキラリティーを示すならば、それはラセミ体またはジアステレオマーの混合物のようなエナンチオマーの混合物の形、または単一のエナンチオマーまたは単一ジアステレオマーの形にあることができる。
【請求項18】
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾールギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1H−インダゾールジギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イルオキシ)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3R)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−7−フルオロ−6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(3S)−3−メトキシピロリジン−1−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
N−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−メチル−1H−インダゾール−6−イル〕−N’−プロピル尿素ギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1−エチル−6−メトキシ−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フェニル−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジン;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1S,4S)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1R,4R)−5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−〔4−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,4−ジアゼパン−1−イル〕−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(ヘキサヒドロピロロ〔1,2−a〕ピラジン−2(1H)−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(5−メチル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−2−イル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−〔(1S,4S)−5−シクロプロピル−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−〔(1S,4S)−5−(シクロプロピルメチル)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
t−ブチル(1S,4S)−5−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール−6−イル〕−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−2−カルボキシレート;
6−〔(1S,4S)−2,5−ジアザビシクロ〔2.2.1〕ヘプト−2−イル〕−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−〔(1−メチルピロリジン−3−イル)オキシ〕−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−(1−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクト−3−イルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1,2−ベンズイソチアゾール;
6−(ベンジルオキシ)−3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1−メチル−4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル)−1H−インダゾール;
から選ばれた化合物:
ここで上に列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物は溶媒和物の形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物はN−オキシドの形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基またはその溶媒和物またはN−オキシドの形、または薬学的に許容し得る塩またはその溶媒和物の形の化合物は多形の形にあることができ、そして
ここでもし化合物がキラリティーを示すならば、それはラセミ体またはジアステレオマーの混合物のようなエナンチオマーの混合物の形、または単一のエナンチオマーまたは単一ジアステレオマーの形にあることができる。
【請求項19】
前記化合物はギ酸塩の形にある請求項18の化合物。
【請求項20】
以下の化合物から選ばれる請求項18の化合物:
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−ピロリジン−1−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(3−メトキシピロリジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−モルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
1−〔3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−1H−インダゾール−6−イル〕−3−プロピルイミダゾリジン−2−オン;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチル−1,4−ジアゼパン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−チオモルホリン−4−イル−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−(1,4−オキサゼパン−4−イル)−1H−インダゾール;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−5−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾールギ酸塩;
3−(1,4−ジアザビシクロ〔3.2.2〕ノン−4−イルカルボニル)−6−フルオロ−1H−ピラゾロ〔3,4−b〕ピリジンギ酸塩;
ここで上に列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物は溶媒和物の形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基の形または薬学的に許容し得る塩の形の化合物はN−オキシドの形にあることができ、
ここで上で列挙した遊離塩基またはその溶媒和物またはN−オキシドの形、または薬学的に許容し得る塩またはその溶媒和物の形の化合物は多形の形にあることができ、そして
ここでもし化合物がキラリティーを示すならば、それはラセミ体またはジアステレオマーの混合物のようなエナンチオマーの混合物の形、または単一のエナンチオマーまたは単一ジアステレオマーの形にあることができる。
【請求項21】
請求項1の化合物およびその薬学的に許容し得る塩を含んでいる薬剤組成物。
【請求項22】
それを必要とする患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、活性化/刺激が治療効果を有するα−7ニコチン性受容体の活性化/刺激方法。
【請求項23】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、精神疾患、コリン作動系の機能不全を含む神経変性疾患、および/または記憶および/または認知障害の状態にかかっている患者を処置する方法。
【請求項24】
前記患者は、統合失調症、不安、躁病、うつ病、躁うつ病、トウレット症候群、パーキンソン病、ハンチントン病、アルツハイマー病、レヴィー小体痴呆、筋萎縮性側索硬化症、記憶障害、記憶喪失、認知欠損、または注意欠陥、注意欠陥過活動性障害にかかっている請求項23の方法。
【請求項25】
請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を患者へ投与することを含む、痴呆および/または他の記憶喪失の状態にかかっている患者を処置する方法。
【請求項26】
請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を患者へ投与することを含む、加齢、アルツハイマー病、統合失調症、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルド−ヤコブ病、うつ病、頭部外傷、脳卒中、CNS低酸素症、脳老化、多発性梗塞性痴呆、HIVおよび/または心血管疾患に起因する軽度認知障害に起因する記憶障害にかかっている患者を処置する方法。
【請求項27】
アミロイドベータペプチドのnACh受容体との結合を阻害するように、請求項1または18のいずれかの化合物の治療上有効量を患者へ投与することを含む、アルツハイマー病患者における痴呆を処置および/または予防する方法。
【請求項28】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の治療上有効量を投与することを含む、抗中毒を有するアルコール離脱のため患者を処置する方法。
【請求項29】
患者へ請求項1または18の化合物の治療上有効量を投与することを含む、脳卒中および虚血に関連する損傷ならびにグルタミン酸誘導興奮毒性からの神経保護を提供する方法。
【請求項30】
患者へ請求項1または18の化合物を投与することを含む、ニコチン中毒、痛み、時差ぼけ、肥満、および/または糖尿病にかかっている患者を処置する方法。
【請求項31】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者を禁煙へ誘導する方法。
【請求項32】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、軽度認知障害(MCI)、血管性痴呆(VaD)、年齢関連認知低下(AACD)、心臓切開手術関連健忘症、心停止、一般的麻酔、麻酔薬への露出からの記憶障害、睡眠不足誘発認知障害、慢性疲労症候群、ナルコレプシー、AIDS関連痴呆、てんかん関連認知障害、ダウン症、アルコール依存症関連痴呆、薬物/物質誘発記憶障害、Dementia puglistica(ボクサー症候群)、または動物痴呆症にかかっている患者を処置する方法。
【請求項33】
請求項1または18の化合物の有効量を必要とする患者へ投与することを含む、記憶喪失を処置する方法。
【請求項34】
請求項1または18のいずれかの化合物を患者へ投与することを含む、記憶障害にかかっている患者を処置する方法。
【請求項35】
前記記憶障害は低下したニコチン性アセチルコリン受容体活性によるものである請求項34の方法。
【請求項36】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者のニコチン性アセチルコリン受容体伝達の機能不全から生ずる疾患または状態を処置または予防する方法。
【請求項37】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者の欠陥または異常機能ニコチン性アセチルコリン受容体から生ずる疾患または状態を処置または予防する方法。
【請求項38】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者の低下したニコチン性アセチルコリン受容体伝達から生ずる疾患または状態を処置または予防する方法。
【請求項39】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者のコリン作動性シナプスの喪失から生ずる疾病または状態を処置または予防する方法。
【請求項40】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、α7nACh受容体の活性化によって誘発される神経毒性から患者のニューロンを保護する方法。
【請求項41】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、患者においてAβヘプチドのα7nAChへの結合を阻害することによる神経変性疾患の処置または予防方法。
【請求項42】
患者へ請求項1または18のいずれかの化合物の有効量を投与することを含む、炎症性疾患にかかっている患者を処置する方法。
【請求項43】
前記炎症性疾患はリュウマチ性関節炎、糖尿病、または敗血症である請求項42の方法。

【公表番号】特表2009−514980(P2009−514980A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−540217(P2008−540217)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/043818
【国際公開番号】WO2007/056582
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(501494104)メモリー・ファーマシューティカルズ・コーポレイション (25)
【氏名又は名称原語表記】MEMORY PHARMACEUTICALS CORPORATION
【Fターム(参考)】