2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバのためのサーバ、及び方法
本発明のねらいは、ユーザにサービスを行う適切なサーバ機能能力にフィットさせるとともに、第2のサービング呼制御サーバを割り当てるための選択基準を加入者サーバがアプグレードできるメカニズムを提供するために、第1と第2のサービング呼制御サーバ間で効果的なハンドオーバを実行することにある。それ故に、本発明は第2のサービング呼制御サーバを再割当てする新しい方法と改良されたサーバを提供し、これにより、第1のサービング呼制御サーバにおいて依然として進行中のユーザセションを存続させ、ユーザプロフィールのどの部分が前記サービング呼制御サーバにおいて理解されないのか或はサポートされないのかをサービング呼制御サーバが加入者サーバに報告するように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、ユーザへのサービスを行うために割当てられるサービング呼制御サーバについて、第1のサービング呼制御サーバがそのユーザへのサービスに適した能力を保有しないことが判明した際に、第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバに関する。特に、本発明はまた、サービング呼制御サーバがサポートしない能力について報告するメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
現存する移動通信ネットワークの多くが、また標準化団体が策定中の将来の通信ネットワークについてもおそらくその多くが、それぞれのユーザ機器を持つエンドユーザに対して、その通信ネットワークのサービング呼制御サーバによってサービスを受けることを要求する。この点について、3GPPや3GPP2の規格で規定されるIPマルチメディアサブシステム(IMS)に準拠して動作する代表的な通信ネットワークにユーザが接続するとき、その通信ネットワークに明示的に登録しておくことにより、そのユーザというよりそのユーザ機器へサービスを行う通信ネットワークによって、特定のサービング呼制御サーバが割り当てられる。説明を簡単にするために、この明細書および図面全体を通して、ユーザとユーザ機器に同じ略語“UE”を共用する。
【0003】
サービング呼制御サーバの割り当ては、通信ネットワークの別のエンティティによって、そのユーザのユーザプロフィール中の多数の情報要素にフィットするために必要な能力機能のリストを考慮して実行される。その別のエンティティは、好ましくは、ユーザが通信ネットワークにアクセスする際に経由するアクセスサーバからそのユーザについて問い合わせを受ける中間サーバである。
【0004】
現在のところ、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により規格化された上記IPマルチメディアサブシステム(以下、IMSという)の現行アーキテクチャでは、ユーザ(UE)はプロキシ呼状態制御機能(P−CSCF)を通してIMSにアクセスし、このP−CSCFはそのユーザについて問合せ呼状態制御機能(I−CSCF)に問い合わせる。後者のもの、即ち、I−CSCFはホーム加入者サーバ(HSS)に問い合わせてそのユーザのユーザプロフィールを取得する。このユーザプロフィールには、1つの或は別のサービング呼状態制御機能(S−CSCF)、即ち、そのユーザ(UE)にサービスを行うのに必要な一連の特定の能力機能を提供するサービング呼状態制御機能を割り当てるための基準としての役割を果たす多くの情報要素が含まれる。
【0005】
上述の呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF、I−CSCF、S−CSCF)のほかに、IMSは大抵、ユーザに専用サービスを提供する複数のアプリケーションサーバ(AS)を含む。IMSのエンティティとアプリケーションサーバ(AS)との間の相互作用は、セション開始プロトコル(SIP)のシグナリングで動作するトリガにより支配される。そのようなトリガはホーム加入者サーバ(HSS)に格納されたユーザプロフィールの一部であり、ユーザ(UE)のSIP登録時にサービング呼状態制御機能(S−CSCF)へダウンロードされる。さらに、そのようなトリガは、トリガの条件が満たされたときにSIPメッセージが転送されねばならない特定のアプリケーションサーバ(AS)を決定する。
【0006】
要するに、ユーザプロフィールは一般に多くの情報要素を含み、そのある部分はサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がユーザ(UE)に割り当てられるために概ね果たすべき一連の機能能力を表し、また別の部分はサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がユーザに専用サービスを提供する特定のアプリケーションサーバ(AS)を決定するために適用する一連のトリガを表す。さらに、ユーザプロフィールは、例えば、そのユーザに対して認可されたいわゆる“コーデック(codec)”のリストのような、あるサービスに対する認可を示す別の情報要素部分をも含んでもよい。さらにまた、ユーザプロフィールは、課金やその他の目的に使用できる情報要素の別の部分を含んでもよい。原理上、これらの情報要素のどれかが上述の目的の1つ以上に利用可能であることを妨げる理由はない。さらに具体的には、ユーザプロフィールは、標準化された情報要素、即ち、公知の構造化された要素或は構造化されない要素を含んでもよく、また、異なった特質の独自或は非標準の情報要素を含んでもよい。
【0007】
現在、適用可能なIMS規格では、ホーム加入者サーバ(HSS)からサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)へのユーザプロフィールは提出される。それは、前者主導によってでも後者主導によってでもよい。1番目のシナリオでは、例えば、通信ネットワーク運用者によってホーム加入者サーバ(HSS)中のユーザプロフィールが、例えば、トリガの追加または削除により更新されるとき、ホーム加入者サーバ(HSS)がサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)にそのユーザプロフィールのダウンロードを行うように求める。2番目のシナリオでは、例えば、ユーザが問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)によってサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)を割り当てられるとき、前者のもの、即ち、サービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がホーム加入者サーバ(HSS)に対してそのユーザのユーザプロフィールのダウンロードを要求する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明のために、IPマルチメディアサブシステム(IMS)に従って動作する代表的な通信ネットワークでは、ユーザ(UE)はアクセスサーバ、即ち、この明細書におけるプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を通して通信ネットワークにアクセスする。プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)はユーザのユーザプロフィールの管理を担当する加入者サーバ(HSS)と結合した中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と通信を行う。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)はユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能なサーバ能力機能に基づいて、そのユーザへサービスを行うのに適切なサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を選択し、そのサービング呼制御サーバ(S−CSCF)をユーザに割り当てる。そして、その割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF)は中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と結合した加入者サーバ(HSS)にそのユーザプロフィールのダウンロードを要求する。
【0009】
現状では、上述のメカニズムにおいてもまた加入者サーバ(HSS)主導でユーザプロフィールのダウンロードするときでも、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)はユーザプロフィールの内容をそのまま受け取るか、或はユーザプロフィールとユーザへのサービスを両方とも拒絶するかのいずれかのみが可能である。具体的に言えば、そしてユーザプロフィールが独自仕様、或は非標準の情報要素を含むかもしれないことを勘案すると、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)が何らかの状況下で理解不能な情報要素をもつユーザプロフィールを受け取ってしまい、運用者の知らぬうちに予期せぬ挙動を呈するといったことがあるかもしれない。この点については、ユーザプロフィールのダウンロードが加入者サーバ(HSS)主導でなされたものであろうと、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)から要求されたものであろうと殆ど何の違いもない。
【0010】
例えば、ユーザ機器(UE)がプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を通して通信ネットワークにアクセスし、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素に従って、そのユーザにサービスを行うのに必要な能力機能にフィットするのに適したサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を割当てられてもよい。あるとき、ユーザがそのユーザ機器のアップグレードを提供する特定のアプリケーションサーバ(AS)からサービスを受け、その目的に準備されたソフトウェアがそのユーザにダウンロードされるかもしれない。そのダウンロードの結果として、ユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバ(HSS)はそのことが通知され、そのユーザのユーザプロフィールのある情報要素がそれに従って更新される。加入者サーバ(HSS)は自ら主導して、現在そのユーザにサービスを行うよう割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF)に対して、その更新されたユーザプロフィールのダウンロードを行う。その新しい、或は更新されたユーザプロフィールはサービング呼制御サーバ(S−CSCF)によって分析され、何らかの情報要素が理解されないかサポートされないなら、前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF)はそのユーザプロフィールを拒絶するか、あるいは“ベストエフォート式”に従って可能な最善の方法でユーザにサービスを行ってもよい。ユーザプロフィールを拒絶する場合、加入者サーバ(HSS)は、別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF)がおそらく選択されるべきであったかと思うかもしれないが、しかしながら、加入者サーバはどのような新しい能力機能が選択基準として含められるべきなのかについて十分に気づいていないかもしれない。一方、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)が“ベストエフォート式”に従うとき、加入者サーバ(HSS)は前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF)における誤解を招く恐れのある挙動について知ってさえいないので、事態はさらに悪化する。
【0011】
この代表的なシナリオでは、少なくともユーザプロフィールが拒絶されたときは、ユーザにより実行されたアップグレードのためのダウンロードの結果得られた更新された情報要素に基づいて、加入者サーバが別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を選択しようと試みるかもしれない。従って、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が選択されると、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)における全ての進行中セションを終了させる一方、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録を抹消し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を登録することにより、以前割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)とより適した第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)との間のハンドオーバが実行される。
【0012】
このサービング呼制御サーバ(S−CSCF)の登録抹消とそれに続く新規登録は、進行中セションの強制終了により達成される。このような手順は通信ネットワーク動作の弱点にして欠点とみなされ、その解決を本発明は目的としている。
【0013】
従って、本発明の目的は、ユーザへのサービスに必要なサーバ能力機能により良くフィットするために、第1および第2のサービング呼制御サーバ間の現行のハンドオーバを改善する手段と方法を提供することにある。
【0014】
第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が選択されてユーザに割り当てられる2番目の代表的なシナリオでは、既に説明したように、この割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が加入者サーバ(HSS)にユーザプロフィールのダウンロードを要求する。通信ネットワーク構成の障害があったとすると、割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、サポートしていないあるいは理解不能な情報要素に出会い、ユーザプロフィールを拒絶するかもしれない。この状況では、加入者サーバ(HSS)が第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択して割り当てるための新しい選択基準を確立する手段がなく、あるのは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)をアドレスした際の以前からの基準であり、それはいまや不適切であることが判明している。
【0015】
従って、本発明のもう1つの目的は、加入者サーバがサービング呼制御サーバを割り当てるための選択基準をアップグレードできるようなメカニズムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の目的は、本発明によれば、請求項1に従う方法、及び請求項10、20、31、34に従う機能強化されたサーバの提供により達成される。このサーバでは、通信ネットワークにおいてユーザにサービスを行うのに割り当てられ、適切な一連の能力機能を備える第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、それまで第1のサービング呼制御サーバに保持されていたユーザに対する進行中セションを存続させる。
【0017】
従って、通信ネットワークにおける2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する方法が提供される。ここで、ユーザはプロキシ呼制御サーバを通してその通信ネットワークにアクセスして、そのユーザにサービスを行う第1のサービング呼制御サーバが割り当てられ、第1のサービング呼制御サーバはそのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットするのに適切な一連の能力機能を有している。従って、その方法は、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットさせるために第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程と、第2のサービング呼制御サーバを割り当てるためにプロキシ呼制御サーバを通してそのユーザに対する再登録を開始する工程とを含んでいる。
【0018】
本発明を第1の側面からみれば、再登録を開始する上記の工程はまた、プロキシ呼制御サーバとサービング呼制御サーバの両者でそのユーザに関する進行中セションとリンクデータを存続させる工程と、プロキシ呼制御サーバに第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを指示して、第2のサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する工程とを含む。
【0019】
特に、第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程は、第1のサービング呼制御機能が対応する能力機能をもっていないユーザプロフィールの情報要素の変更を判断する工程を含んでも良い。これらの情報要素は、ユーザのアクティビティの結果としての変更を含むかもしれない。
【0020】
しかしながら、第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程はまた、ユーザプロフィールの情報要素になんの変化がなくても、むしろサービング呼制御サーバを割り当てる選択基準の適用の結果に遭遇するかもしれない。従って、本発明に従えば、この方法は、サービング呼制御サーバが有する一連の機能能力の導出するのに関係した情報要素を含む正統なユーザプロフィールを構築する工程と、その正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程とを含んでも良い。
【0021】
さらに、正統なユーザプロフィールのチェック機能がユーザプロフィールにもうまく適用され、その方法はさらにユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程を含んでもよく、このチェック機能はどんなサービング呼制御サーバにも適用される。この点に関して、ユーザプロフィールのどの部分あるいは正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程は、好ましくは、サービング呼制御サーバにおいてプロフィールを受信する工程と、そのプロフィール中のサポートされない各部分、或は理解不能な各部分をアドレスする参照情報を返信する工程とを含む。
【0022】
存続進行中セションは第1のサービング呼制御サーバによってサービスされ、そのユーザの新しいセションは第2のサービング呼制御サーバによってサービスされるいくつかの実施例と、存続進行中セションとそのユーザの新しいセションが第2のサービング呼制御サーバによってサービスされる別の実施例とでは、異なる利点が得られる。
【0023】
正統なユーザプロフィールを構築する工程は、好ましくは、その通信ネットワークの加入者サーバで実行される。ここで、その加入者サーバは各ユーザのユーザプロフィールの管理を担当するものである。
【0024】
いくつものエンティティが通信ネットワーク中で協力して上述の方法を実行するが、これは本発明により提供される改善と新たな貢献の賜物である。
【0025】
この点において、通信ネットワークの各ユーザのユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバが提供される。ここで、ユーザプロフィールは、第1のサービング呼制御サーバがユーザにサービスするために有する一連の能力機能にフィットすることが意図された多くの情報要素を含む。加入者サーバは、第1のサービング呼制御サーバにより提供されない能力機能を判断しユーザプロフィールの情報要素にフィットさせる手段と、第1のサービング呼制御サーバの登録抹消を開始する手段とを含む。
【0026】
本発明を第2の側面から見れば、加入者サーバはまた、ユーザの進行中セションを有している旨の指示を第1のサービング呼制御サーバから受信する手段と、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供する手段とを含む。
【0027】
加入者サーバは上述の方法で協働するよう構成される。従って、第1のサービング呼制御サーバにより提供されない能力機能を判断する手段は、対応する能力を第1のサービング呼制御機能が有していないユーザプロフィールの情報要素の変更を判断する手段を含んでもよい。
【0028】
好ましくは、加入者サーバはまた、サービング呼制御サーバが有する一連の能力機能の導出するのに関係した情報要素を含む正統なユーザプロフィールをそのユーザ用に構築する手段と、正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする手段とを含んでもよい。首尾一貫させるため、加入者サーバはまた、ユーザプロフィールのどの部分がいずれかのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかをチェックする手段を含んでもよい。そして、ユーザプロフィール或は正統なユーザプロフィールをチェックするこれらの手段は、好ましくは、そのプロフィールをサービング呼制御サーバに送信する手段と、プロフィール中のサポートされない各部分あるいは理解されない各部分をアドレスする参照情報を前記サービング呼制御サーバから受信する手段とを含む。
【0029】
上述の方法において、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供する加入者サーバの構成の違いに依存して、異なる利点が得られてもよい。従って、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供するための加入者サーバにおける手段は、第2のサービング呼制御サーバの割り当てを管理担当する中間通信ネットワークサーバにそのような識別情報を能力機能基準とともに送信する手段を含んでもよく、または代替案として、第1のサービング呼制御サーバの識別情報をそのユーザのユーザプロフィールとともに直接、第2のサービング呼制御サーバに提供する手段を含んでもよい。
【0030】
加えて、加入者サーバは、ユーザの進行中セションの指示を受信する手段がハンドオーバ処理が進行中の過程にあることをマークする手段を含んでも良いように構成されてもよい。またさらに加入者サーバは、第1のサービング呼制御サーバを登録抹消する指示を第2のサービング呼制御サーバから受信する手段も追加的に含んでもよい。
【0031】
また上述の手段に寄与するよう、通信ネットワークのサービング呼制御サーバとして動作するのに適した呼制御サーバが提供される。この呼制御サーバは、ユーザにサービスを行うのに割り当てられ、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットする一連の能力機能情報を有する。この呼制御サーバは、通信ネットワーク中のユーザプロフィールを有する加入者サーバから、新しい呼制御サーバを割り当てるためのユーザ再登録の指示を登録抹消命令とともに受信する手段と、ユーザが通信ネットワークへアクセスするのに際して経由するアクセスサーバにユーザ再登録命令を送信する手段とを含む。
【0032】
本発明を第3の側面から見れば、サービング呼制御サーバとして動作する呼制御サーバは、そのユーザの進行中セションの存在を加入者サーバに通知する手段と、そのユーザの進行中セションとリンクデータを存続させる手段とを含む。
【0033】
このサービング呼制御サーバは、好ましくは、ハンドオーバ手順内で、ユーザにサービスを行うために一旦割り当てられた新しいサービング呼制御サーバに、進行中セションのセション情報を提供する手段を含む。
【0034】
従って、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバは、以前に割り当てられた呼制御サーバにおける進行中セションのセション情報を、ハンドオーバ手順内に受信する手段を含む。さらに、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバは、以前に割り当てられた呼制御サーバの識別子を受信する手段も追加的に含む。
【0035】
利点のある実施例では、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバがオンフック状態に留まる一方、以前に割当てられた呼制御サーバで進行中であったユーザのセションを制御する手段を含んでもよい。それ故に、以前割り当てられた呼制御サーバは、新しく割り当てられた呼制御サーバに進行中セションの制御を引き渡す手段を含む。
【0036】
別の利点のある実施例では、その代わりに、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバに代わってユーザの進行中セションを処理するよう、各セションに関与する呼制御サーバとアプリケーションサーバのそれぞれとセション情報を交換する手段を含んでもよい。従って、以前に割り当てられた呼制御サーバは、新しく割り当てられた呼制御サーバに進行中セションの扱いを移す手段を含む。この実施例のさらなる利点として、そして、上述の加入者サーバとの有益な連携を維持するために、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバの加入者サーバへの登録を抹消する手段を含んでも良い。
【0037】
さらに、本発明に従うサービング呼制御サーバは、そのユーザのユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールを加入者サーバから受信する手段と、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールのどの部分が呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする手段と、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールのサポートされない各部分、或は理解されない各部分をアドレスする参照情報を返信する手段とを都合良く含んでいてもよい。
【0038】
また上述の方法に寄与するよう、ユーザが通信ネットワークにアクセスする時に経由するプロキシ呼制御サーバとして動作するのに適したアクセスサーバが提供される。このアクセスサーバは、ユーザが、そのユーザにサービスを行うために割当てられたサービング呼制御サーバと確立した進行中セションについてのセション情報を保有する。従って、このアクセスサーバは、ユーザの進行中セションのセション情報を、そのユーザにサービスを行うのに割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報にリンクさせて保存する手段を含む。
【0039】
本発明を第4の側面から見れば、このアクセスサーバはまた、そのユーザにサービスを行うのに以前割り当てられたサービング呼制御サーバと新しく割り当てられたサービング呼制御サーバとの間のハンドオーバの指示を受信する手段と、そのユーザ(UE)についての進行中セションとリンクデータを存続させる手段とを含む。
【0040】
さらに、このアクセスサーバは、進行中セションを存続させる手段が、新しいサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する手段と、その参照情報に対して進行中セションをリンクさせる手段と、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報を廃棄する手段とを含むように構成されてもよい。
【0041】
上述の最後の構成の代わりに、そして上述のサービング呼制御サーバにおける対応する特徴と首尾一貫させるために、そのアクセスサーバは、進行中セションを存続させる手段が、新しいサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する手段と、その参照情報に対して進行中セションと以前に割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報とをリンクさせる手段とを含むように構成されてもよい。
【0042】
上述の方法にさらに寄与するよう、通信ネットワークのユーザにサービスを行うサービング呼制御サーバを割り当てるのに適した中間通信ネットワークサーバが提供される。ここで、この中間通信ネットワークサーバによる割り当ては、ユーザにサービスを行うために各サービング呼制御サーバが有する一連の能力機能情報に基づいて行われる。この中間通信ネットワークサーバは、新しいサービング呼制御サーバを割り当てるための能力機能基準を受信する手段と、その能力機能基準により良くフィットする新しいサービング呼制御サーバを選択する手段とを有する。本発明を第5の側面から見れば、この中間通信ネットワークサーバはまた、ハンドオーバのために、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバの識別情報を新しく割り当てられたサービング呼制御サーバに送信する手段を含む。
【0043】
本発明の特徴、目的および利点は、添付図面とともに以下の説明を読むことにより明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
次に、通信ネットワークにおいて、適当な一連の能力機能でユーザにサービスを行うために割り当てられた第1および第2のサービング呼制御サーバの間で効果的なハンドオーバを実行する一方、以前から第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に保持されたそのユーザに関する進行中セションが存続し、そのユーザの新しいセションが第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)でのみ確立されることが許されるようないくつかの好ましい実施例を説明する。
【0045】
本発明によれば、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が以前に選択された第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は有しない、ユーザにより要求された能力機能を有していると判断されたとき、そのユーザにサービスを行う第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を再割当てする新しい方法と機能強化されたサーバが提供される。第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の再割当を強制する更なる能力機能を判断するステップは、そのユーザのユーザプロフィールをダウンロードする第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と通信ネットワークの各ユーザのユーザプロフィールを保持する加入者サーバ(HSS)との間で実行される。本発明に従ういくつかの実施例が提供され、それにより、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)において以前にそのユーザについて確立され、なお進行中であるセションを存続させ、効果的なハンドオーバ手順を達成する。
【0046】
図1に示されるIMSに適用可能な既知の解決策では、再割り当ては、サーバの変更が必要との指示(サーバ変更)を伴う登録抹消命令(S−01)を、ホーム加入者サーバ(HSS)から1番目に割り当てられたサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)に送信することにより開始される。その割り当てられたサービング呼状態制御機能エンティティは、そのユーザ(UE)に関して進行中セションを解放し(C−01)、ホーム加入者サーバ(HSS)にそのような解放の確認応答を行い(S−02)、プロキシ呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF)に対して再登録の通知を送信する(S−03)。一旦、1番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)がホーム加入者サーバ(HSS)において登録抹消され、進行中セションが解除されると、そのユーザ(UE)はそのプロキシへの新規登録を開始し(S−05)、次いでプロキシは問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)にそのユーザについて問い合わせを行う(S−06)。問合せ呼状態制御機能エンティティはホーム加入者サーバ(HSS)に新しい割当基準を要求し(S−07)、ホーム加入者サーバはそのユーザのユーザプロフィールの情報要素から導出可能な一連の能力機能基準を返信する(S−08)。問合せ呼状態制御機能エンティティは、受信した一連の能力機能基準によってそのユーザにより良くサービスできる2番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)を選択して割り当てる(S−09)。2番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)は、そのユーザのユーザプロフィールをホーム加入者サーバ(HSS)に要求して取得し(S−10、S−11)、問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)宛てに新規登録の確認応答を行う(S−12)。問合せ呼状態制御機能エンティティはプロキシ呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF)にそのような新規登録の確認を行い(S−13)、これを受けてプロキシは1番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄させ、新しいサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)への参照情報を格納させ、その後、ユーザに登録の確認応答を行う(S−14)。
【0047】
図2に示す本発明の第1の実施例では別の挙動が提案される。そこでは、割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、加入者サーバ(HSS)から送られた登録抹消命令に対してそのユーザの進行中セションをまだ有している旨の指示(S−15)とともに応答する。このまだ割り当て状態にあるサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はそのユーザに新規セションの確立を許すことなく、セション終了まで待機(C−02)し、その後、そのユーザを加入者サーバ(HSS)から登録抹消して(S−16)、新しいサービング呼制御サーバの再割り当てが進むようにする。一旦、加入者サーバがその手続きに確認応答する(S−17)と、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、ユーザが通信ネットワークにアクセスする際に、経由したプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して、再登録の通知を行い(S−03)、その後、元々のIMSシナリオでなされるのと同様の方法により再割当の処理が続く。即ち、そのユーザはプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に再び、登録を行い(S−05)、そのプロキシは中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と交信し(S−06)、中間通信ネットワークサーバは加入者サーバ(HSS)からサーバ能力機能を取得する(S−07、S−08)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、加入者サーバに保持されるそのユーザのユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能であるこれらサーバ能力機能に基づいて、そのユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択して、そのユーザに前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割り当てる(S−09)。その後、その新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、加入者サーバ(HSS)にユーザプロフィールのダウンロードを要求して(S−10)、そのようなユーザプロフィール(S−11)を取得し、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する割当を確認する(S−12)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対してそのような新規登録の確認を行い(S−13)、そのプロキシは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、それから、ユーザに登録に対して確認応答を行う(S−14)。
【0048】
この非常に簡単な第1の実施例では、進行中セションを存続させることによって現行のメカニズムが改善されており、ユーザが多くの新規セションを連続的に確立することのないシナリオではこの改善で十分かもしれない。しかし、ユーザは、好ましくは、以前からのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)での新規セションを確立することが許されず、以前から進行中のセションの終了を待つことになる。その後では、ユーザは新規セションの確立が可能な新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを受けるために、再度の登録を行うことができる。
【0049】
本発明の第2の実施例では、図3に示すように、上述の事態が許容できないシナリオにおいてユーザの期待をより良く達成できる別の方法が提供される。このアプローチの下では、第1の実施例でなされたのと同様に、最初に割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、加入者サーバ(HSS)から送られる登録抹消命令(S−01)に対して、そのユーザの進行中セションをまだ保有している旨の指示(S−15)とともに応答する。にもかかわらず、この第2の実施例では、まだ割り当て状態にあるサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、存続し進行中のセションの終了を待機することなく、直ちにプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して再登録の通知(S−03)を送信する。その後、再割り当て処理は、第1の実施例におけるのと同様、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する割当てを確認する(S−18)まで続く。そのユーザの進行中セションがまだ存続している(C−03)ため、この確認はプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)の異なるさらに別の挙動を示唆する。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は最終的にプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを確認する(S−19)。第2の実施例では、この確認(S−19)により、プロキシは少なくとも進行中セションへの、そして好ましくは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)についてもそれへの参照情報を保有するためハンドオーバ手順(C−04)を実行する。このハンドオーバ手順(C−04)においても、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)は第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、好ましくは、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報に第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)で進行中のセションへの参照情報をリンクさせ、それからユーザ(UE)に登録を確認する(S−14)。このやり方では、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はユーザの進行中セションを存続させるが新しいセションの確立は許さない一方、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は通常の処理同様、そのユーザの新しいセションの確立を許しそれらを存続させる。プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)は、好ましくは、古いセションと新しいセションの判別を行うことや、それらを第1および第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)に関連付けすることを担当する。
【0050】
上述の第2の実施例を基本に、この後に続く代替案の実施例が提供される。そこでは、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)でユーザの進行中セションを存続させることに関与する第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)について、2つの異なるアプローチが示され、また有利な特徴の別の組み合わせについても説明する。
【0051】
図4aとそれに続く図4b1、図4c1で構成されるシーケンス図で示される第3の実施例では、進行中のハンドオーバをマークし、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を格納するステップ(C−05)が、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からそのユーザの進行中セションを依然として保有している旨の指示(S−15)を受信したとき、加入者サーバ(HSS)で実行される。
【0052】
この識別情報(S−CSCF−1 id.)がさらに第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供され、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がそのユーザの以前から進行中セションを管理担当していることに気づく。加入者サーバ(HSS)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と密結合している場合、第3の実施例について図4b1が示すように、能力機能基準とともに識別情報(S−CSCF−1 id.)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信されてもよい(S−20)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、加入者サーバに保持されたユーザのユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能な能力機能基準に基づいて、そのユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択し、そして、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信する(S−21)。
【0053】
その識別情報の受信により、一旦、ユーザへのサービスに割り当てられたばかりの第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)について気づくなら、そのユーザ(UE)の以前から進行中セションへの扱いに関与する第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)について、本発明に従ういくつかの代替案が見えてくる。
【0054】
第3の実施例に従えば、図4b1に示すように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)はユーザの進行中セションについてのセション情報(S−22)を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に要求する。一旦、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からそのようなセション情報を受信する(S−23)と、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、セション夫々に関わるすべての呼制御サーバ及びアプリケーションサーバと交信し(C−06)、セション情報を交換するとともに、それらのサーバに第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が今後そのユーザ(UE)のセションを制御するサーバであることを知らせる。このセション情報の交換(C−06)が行われた後、図4c1に示すように、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)で以前からの進行中セション(C−03h)は、今やそのような進行中セション(C−03h)の管理担当である第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって効果的に処理される。その情報交換が成功し、進行中セションが今や第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって扱われるようになるなら、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)を加入者サーバ(HSS)から登録抹消し(S−26)、加入者サーバ(HSS)はそのような登録抹消に確認応答する(S−17)。この図では示していない代替の実施例では、セション情報交換がうまく実行されると、図4c1が示すように第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)ではなく、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が加入者サーバ(HSS)に登録抹消命令(S−16)を送信し、そして、対応する確認応答(S−17)を受信するサーバとなる。
【0055】
その後、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、ハンドオーバが完了したこと、及びそのユーザの進行中セションが今や第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって扱われていることを確認する情報を中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信する(S−27)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)はこの確認情報をプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に転送し(S−28)、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)はハンドオーバ手順を実行する(C−09)。即ち、第3の実施例では、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、ユーザの進行中セションへの参照情報を上述の第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報にリンクさせ、そして古くなった第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄する。最終的に、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)がそのユーザ(UE)に再登録の確認応答を行う(S−14)。
【0056】
第4の実施例が、図4aとそれに続く図4b2と図4c1とを含むシーケンス図で示されるように提供され、第3の実施例で示されたものとは別のメカニズムを提供する。そのメカニズムでは、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がユーザの以前からの進行中セションを管理担当する第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に気づくようにする。第4の実施例の図4b2に示されるように、加入者サーバ(HSS)によって中間通信ネットワークノード(I−CSCF)に提供される(S−08)能力機能基準には第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を含んでおらず、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)をこの再登録を割り当てる(S−09)とき、中間通信ネットワークノード(I−CSCF)もそれを含んでいない。第4の実施例ではその代わりに、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)から対応する要求(S−10)を受信した際に、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)が、加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)にユーザプロフィールとともに直接、送信される。識別情報(S−CSCF−1 id.)の提出を別とすれば、第3と第4の実施例との間には実質的に互いに対して相違はない。
【0057】
さらに、本発明に従う第5および第6の実施例が提供され、前者(第5の実施例)は図4aとそれに続く図4b3と図4c2を、後者(第6の実施例)は図4aとそれに続く図4b4と図4c2を、夫々含むシーケンス図によって示される。
【0058】
第5と第6の実施例は両方とも、第3と第4の実施例と、図4aに示される特徴を共有する。その特徴は、進行中のハンドオーバをマークし、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を格納するステップ(C−05)を含む。また、第5と第6の実施例それぞれ、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供する2つの代替的メカニズムを共有する。従って、図4b3に示されるように、第5の実施例は、第3の実施例と同様、そのような識別情報(S−CSCF−1 id.)を能力機能基準(S−20)とともに、加入者サーバ(HSS)から中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信し、そして、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信する(S−21)ことを提案する。同様にして、図4b4に示されるように、第6の実施例は、第4の実施例と同様、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)から対応する要求(S−10)を受信した際に、そのような識別情報(S−CSCF−1 id.)がユーザプロフィールとともに、加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信される(S−24)ことを提案する。
【0059】
第3と第5の実施例との間、及び第5と第6の実施例との間の相違は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と第2(S−CSCF−2)のサービング呼制御サーバがユーザの進行中セションを存続させるために協働する方法にある。
【0060】
第3および第4の実施例では、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は進行中セションのセション情報を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に要求して(S−22)、そこからこれを取得し(S−23)、各セションに関与するすべての呼制御サーバとアプリケーションサーバの夫々とセション情報(C−06)を交換する。このようにすることにより、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)を完全に置換して、ユーザの進行中セションを処理できるようになり、その結果、前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が登録抹消され、ルーティングチェインからの消滅が可能となる。シグナリングトラフィックのルーティングチェインに関与するこのメカニズムは、図6に示されるハンドオーバが生じない場合の通常のルーティングチェインに留意して図7に示されている。図7に示されるように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)およびアプリケーションサーバ(AS)との情報交換のためにセション情報を要求した(S−22)とき、ハンドオーバ後に達成される最終結果は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がルーティングチェインから消滅するという点である。
【0061】
しかしながら、第5および第6の実施例では、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)をルーティングチェインから消滅せず、むしろ第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を階層構造の頂点に据えるという別のメカニズムが提供される。そのメカニズムでは、最初に、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)から受信され、ユーザセションに関与する他の呼制御サーバやアプリケーションサーバに向けられることが意図されたすべてのシグナリング、次に、ユーザセションに関わる他の呼制御サーバやアプリケーションサーバから受信され、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に向けられることが意図されたすべてのシグナリングを、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対してトランスペアレントに転送される。第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に転送されたシグナリングは、そこで、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が有する能力機能に照らして処理され、然るべき応答が第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に返送され、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はそのシグナリングを元々それらが向けられていた宛先へトランスペアレントに転送する。シグナリングトラヒックのルーティングチェインに関与するこの代替的メカニズムが、図6に示されるハンドオーバが生じない場合の通常のルーティングチェインに留意して図8aに示されている。図8aに示されるように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がオンフックであることを要求した(S−25)時、参照情報やセション情報を他の呼制御サーバやアプリケーションサーバと交換する必要はなく、むしろ、階層構造的には第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)のうえに据えて、前者がセションを完全に制御する一方、後者は自分自身の通信ネットワーク中のプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)から、或いは他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)やアプリケーションサーバ(AS)から受信したシグナリングを単に転送するだけとなる。このアプローチでは、ユーザにサービスを行うのにより多くの通信ネットワークサーバが使用されるかもしれないが、第1から第2の呼制御サーバへのハンドオーバ時に通信ネットワーク中で交換すべきシグナリングはそれほど多くはない。この方法についてさらに、図8bが、図7に示され、そして、第3および第4の実施例について説明がなされたアプローチに従うような場合に、第2から第3(S−CSCF−3)の呼制御サーバへのさらなるハンドオーバが他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)やアプリケーションサーバ(AS)とのさらなる参照情報の交換を必要とせずに、どのように実行されるかを示している。
【0062】
それ故に、第5および第6の実施例について夫々、図4b3および図4b4に示されるように、そのユーザのユーザプロフィール(S−11、S−24)と第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−21、S−24)を受信した後、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、この識別情報(S−CSCF−1 id.)により識別される第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対して、オンフックであることの要求を送信する(S−25)。第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からセション情報(S−23)を受信するとき、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は内部的なハンドオーバ手順(C−07)を実行して、以前には第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)から扱われていたそのユーザの進行中セションを制御する準備を行う。それから、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、上述の第2の実施例において既に説明したように、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対してその割り当てを確認(S−18)できる。図4c2に示されるように、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)もまた、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して、新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを確認する(S−19)。第2の実施例に関しては、また、第5および第6の実施例でも、この確認(S−19)によりプロキシは、ユーザ(UE)への登録(S−14)を確認する前に、進行中セションへの、そして、おそらくは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)についてもそれへの参照情報を保存し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を保存し、そして好ましくは第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を進行中セションへの参照情報にリンクさせるハンドオーバ手順(C−04)を実行する。
【0063】
このアプローチでは、いつそのユーザのセションが終了(C−08)したかを、第1および第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)のいずれもが気づくことができる。しかしながら、たとえ第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がそのセションを制御するサーバであるとしても、登録抹消されるサーバは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)であり、従って好ましくは加入者サーバに登録抹消命令(S−16)を送信するサーバである。登録抹消命令への確認応答(S−17)を加入者サーバから受信するとき、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は登録抹消通知(S−29)をプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して送信し、そのプロキシは前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に格納された参照情報と第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する他の参照情報とのリンク情報があればそれらを削除する。この点に関して、気づかれるかもしれないが、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の両方が、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消の(S−26、S−16)トリガ信号を加入者サーバ(HSS)宛てに送出するサーバとして構成されても良いし、これは第3から第6の実施例に示されるその他の選択肢如何に関わるものではない。
【0064】
本発明はまた、特に図5に示されるメカニズムを提供する。これにより、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)はユーザプロフィールのどの部分が理解されないか、或いはサポートされないかをレポート(S−33)してもよい。原理上は、ユーザプロフィールが、前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)からの要求に応じて、あるいは加入者サーバ(HSS)主導での送り付けの結果として、通信ネットワークの加入者サーバ(HSS)から直接受信されてもよい(S−32)。あるいは、ユーザプロフィールはプロビジョニングシステムから、あるいは運用保守システムから、あるいはユーザプロフィールを、この明細書を通じて説明した情報要素と一緒に、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)に提供するよう構成されたその他いかなるシステム(不図示)から受信されてもよい。サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)から受信されたそのようなレポートは、加入者サーバ(HSS)により、おそらくは中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)との協働して用いられ、ユーザ(UE、UE−A)にサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)の再割り当てを開始する契機としても良い。
【0065】
再割り当ての開始に先立って、加入者サーバ(HSS)は好ましくは、要求された能力機能を有するサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が通信ネットワーク中に存在するかどうかをチェックする。この目的のために、加入者サーバはいわゆる“正統な(canonical)ユーザプロフィール”を構築してもよく、これが通信ネットワーク中のすべてのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)にダウンロードされてもよい。この正統なユーザプロフィールは、通信ネットワークの運用者により定義された一連のサーバ能力機能へとマップするユーザプロフィール中の情報要素(標準および独自仕様の要素)を含んでいる。加入者サーバは、この正統なユーザプロフィールを、任意のサービング呼制御サーバに対して、任意の時に、しかし好ましくは低トラヒック状態の時間に、加入者サーバ主導でダウンロード送信し、新しいサービング呼制御サーバを再割当するためではなく、各サービング呼制御サーバが有する能力機能を見つけても良い。
【0066】
従って、本発明によって提供されるこのメカニズムにより、正統なユーザプロフィールがサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)にダウンロードされ、それぞれのレポートがそこから得られる。そのレポートでは、サポートされない部分や理解できない部分が示され、ユーザプロフィールの保有者、おそらく加入者サーバ(HSS)、あるいは通信事業者のプロビジョニングシステム、或いは、運用保守システムは、各サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が加入者サーバとの通信ネットワーク接続をセットアップして、ユーザにより進んだサービスを提供するためにサーバ能力機能をネゴシエートするとき、正統なユーザプロフィールのどの部分がサポートされないかを知ることができる。
【0067】
ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールが拡張可能なマーク付け言語(eXtensible Markup Language 以後、XMLと呼ぶ)文書の規則および構文に従って発行されるような代表的な実施例においては、いわゆるXpath言語が、プロフィールのどの部分がサポートされないか、あるいは理解されないのかを指示するのに使用される。
【0068】
この点について、XpathはXML文書の特定部分をアドレスするためのよく知られた言語である。XpathはXML文書をノードからなる木構造とみなすが、ここで各ノードは、XML文書における要素、属性、要素のテキスト値、コメントなどを表現するかもしれない。従って、XpathはXML文書中の特定のノードやノードグループ、即ち、ノードセットを識別する表現についてXML構文に準拠しない部分を明らかにする。たとえ、Xpathが文字列、数値、論理値を操作する基本機能を提供するとしても、本発明の目的のためのXpathの最も重要な寄与は、いわゆる“ロケーションパス(Location Path)”である。ロケーションパスは評価されてノードセットを生成する。ノードセットは、XML文書からの0個以上のノードの集まりである。ロケーションパスは多数のロケーションステップを有しており、それらが順番に評価される。1つのロケーションステップへの入力は、前のロケーションステップから返されたノードセットである。各ロケーションステップはそれ自身が相対ロケーションパスである。最初のロケーションパスが評価されるのはコンテキストノードに対してであるが、そのコンテキストノードはXpathにより提供される手段によってではなく、むしろ本発明が提供する手段によって確立される。
【0069】
こうして、本発明は、加入者サーバ(HSS)とサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)との間の交信に使われるプロトコルに新しいプロトコルパラメータを追加する手段を提供する。例えば、加入者サーバをサービング呼制御サーバと交信させるための最近好まれているプロトコルは、“Diameter”かもしれない。この代表的な実施例の下では、新しい属性−値の対(Attribute−Value Pair、以後AVP)である“Non-Supported-User-Data”が導入され、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が、加入者サーバ(HSS)からのプロフィールのダウンロードの結果として、サービング呼制御サーバではサポートされないあるいは理解されないとされた、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールの部分を報告する。さらに、下記の表1に示すように、別の新規のAVPが上記で説明したロケーションパスであってもよい。
【0070】
表1
< Push-Profile-Answer >: :=< Diameter Header: 305, 167772151 >
<Session-Id>
{Vendor-Specific-Application-Id}
[Result-Code]
[Experimental-Result]
[Non-Supported-User-Data]
{Auth-Session-State}
{Origin-Realm}
*[AVP]
*[Proxy-Info]
*[Route-Record]
【0071】
上記の表1において、角括弧“[”と“]”は、その新しいAVPがプロトコルレベルでは任意であり、従って必ずしもなくてよいことを示す。
【0072】
上記の追加とは別に、新しい結果コードが本発明に従って提供され、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)は、ユーザプロフィールのダウンロードの際に加入者サーバに応答する。
【0073】
この代表的な実施例では、新しい結果コードであるDIAMETER_ERROR_UNSUPPORTED_USER_DATAが、好ましくは3つの可能な理由の指示とともに使われる。第1の理由は、非整形なXML文書あるいは利用可能な方式にはマッチできない整形された文書に起因する構文解析誤りであるかもしれない。第2の理由は、サポートされていないトリガ情報基準の検出であるかもしれない。第3の理由は、理解されない独自仕様の要素、つまり拡張要素の検出であるかもしれない。第1の理由については、XML文書全体の解析が失敗したのであるから、応答メッセージが詳細な情報を報告する必要はない。しかし後の2つの理由、即ち、サポートされないトリガ情報基準の検出と理解されない独自仕様要素の検出については、上記の表1の規則に従って、情報要素がサポートされなかったり、あるいは理解されなかった数だけのLocation−Xpath文とともに、対応する情報要素が報告される。各Location−Xpathは、好ましくは、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)によってサポートあるいは理解されない、そのユーザのユーザプロフィールまたは正統なユーザプロフィールを表現するXML文書の要素、属性、または要素値を評価する。
【0074】
ユーザ(UE)がプロキシ呼制御サーバを通して通信ネットワークにアクセスし、そのユーザにサービスを行うのに適した能力機能を有するサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が割り当てられているという既に説明した代表的なシナリオでは、さらにユーザは、その目的のために準備されたソフトウェアをダウンロードすることによりユーザ端末のアップグレードをユーザに提供するアプリケーションサーバ(AS)にアクセスするかもしれない。このシナリオは、図5に示される本発明の別の特徴の有用な利用法を示すのに適している。
【0075】
図5に示すように、ユーザ(UE)が一旦、ユーザ端末のアップグレードを要求すると(S−30)、そのアップグレードを受付る前に、アプリケーションサーバ(AS)が直接あるいは、例えば、プロビジョニングシステムのような中間システムを通して、通信ネットワークユーザのユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバ(HSS)と交信して(S−31)ユーザプロフィールを更新する。ユーザプロフィール更新は、ユーザプロフィールへの新しいトリガ情報の付加、関連するトリガ情報の変更、あるいは、新しいコーデックのようなユーザプロフィールに対する新しい情報要素の付加を示唆するかもしれない。加入者サーバ(HSS)はユーザプロフィールを更新し(S−34、S−35)、あるいはユーザプロフィールの変更された、或いは変更されなかった情報要素を用いて正統なユーザプロフィールを構築して、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対するユーザプロフィールのダウンロードを行なう(S−32)。サービング呼制御サーバはその新しいユーザプロフィールが完全に理解されサポートされるかどうかを示す確認信号(S−33)、あるいは、ユーザプロフィールまたは正統なユーザプロフィールの、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)において理解あるいはサポートされない部分を用いて応答する。この情報を用いるなら、加入者サーバ(HSS)はサービング呼制御サーバ(S−CSCF)がそのユーザにサービスを行うのに必要な追加の能力機能を判断することができる。加入者サーバは、そのユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールを、そのユーザにサービスを行う候補である他のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2、S−CSCF−3)に対して、プッシュ型のダウンロードを行う(S−32)ことにより、図5には示されていない、別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2、S−CSCF−3)があることをチェックするかもしれない。一旦、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がそのユーザにサービスを行うのに適当であることが判明すると、加入者サーバは更新されたユーザプロフィールを保存し、アプリケーションサーバ(AS)に対してそのユーザ端末のアップグレーディングを確認する応答をしてもよい(S−36)。もし、どのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)も要求されたサーバ能力機能を有していないことが判明すると、加入者サーバ(HSS)はそのようなアップグレードを拒絶してもよい(S−36)。結局は、アプリケーションサーバ(AS)は、成功確認あるいは要求された動作の拒絶でもってユーザ端末(UE)に応答する(S−37)。このメカニズムは、サービング呼制御サーバが通信ネットワークのユーザにサービスを行うために有する予め定義された一連の能力機能に従って、通信ネットワーク運用者が網を構成するのに利用されてもよい。
【0076】
上記のように本発明をいくつかの実施例により例示的かつ非限定的な方法により説明した。これらの実施例の変形や組合せが上述の教示に照らして可能であることは明らかであり、請求項の範囲に納まるこれら実施例へのいかなる変形例も本発明に含まれることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】以前に割り当てられたサービング呼制御サーバが適切な能力機能を保有しないと判明した際に、ユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ再割当についての現行手順を示すシグナリングフローシーケンスを示す。
【図2】ユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ再割当を改善する本発明に従う第1実施例についてのもので、そのユーザについての進行中セションが解放されることなく存続させられる場合を示している。
【図3】ユーザにサービスを行う第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、そのユーザについての以前から進行中セションを存続させる本発明に従う第2実施例を説明するフローシーケンスを示す。
【図4a】、
【図4b1】、
【図4b2】、
【図4b3】、
【図4b4】、
【図4c1】、
【図4c2】図4aと、図4b1と図4b2のいずれかと、図4c1との組み合わせにより、ユーザにサービスを行う第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、そのユーザについての以前から進行中セションを存続させる代替実施例である第3及び第4実施例を示し、一方、図4aと、図4b3と図4b4のいずれかと、図4c2との組み合わせにより、同様の目的のための代替実施例である第5及び第6実施例を示す。
【図5】複数のエンティティと複数のインタフェースとを含む代表的なシナリオの基本アーキテクチャを概略的に示し、加入者サーバがサービング呼制御サーバと協働して、アプリケーションサーバがユーザ要求によりユーザ端末のアップグレードを許可するのに先立って、ユーザプロフィールのどの部分がそのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかをチェックすることを示している。より具体的には、図5は、ユーザプロフィールのどの部分がそのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかについて加入者サーバとサービング呼制御サーバとの間でのチェック動作を図示している。
【図6】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバが実行されない場合に、第1のユーザ“A”と第2のユーザ“B”と間の、或は、第1のユーザとアプリケーションサーバとの間のルーティングチェインに関与するエンティティとインタフェースとを含む基本ダイアグラムを示す。
【図7】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する本発明のいくつかの実施例に従い図6の基本ダイアグラムがどのように変更されるかを示す。具体的には、図7は第3及び第4実施例に従って本発明を実行した場合に得られる結果を示す。
【図8a】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する本発明のいくつかの実施例に従い図6の基本ダイアグラムがどのように変更されるかを示す。具体的には、図8aは第5及び第6実施例に従って本発明を実行した場合に得られる結果を示す。
【図8b】図8aに示した1つにより、そして、第5及び第6実施例に従って第2のハンドオーバがどのように実行されるかを示す。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、ユーザへのサービスを行うために割当てられるサービング呼制御サーバについて、第1のサービング呼制御サーバがそのユーザへのサービスに適した能力を保有しないことが判明した際に、第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバに関する。特に、本発明はまた、サービング呼制御サーバがサポートしない能力について報告するメカニズムに関する。
【背景技術】
【0002】
現存する移動通信ネットワークの多くが、また標準化団体が策定中の将来の通信ネットワークについてもおそらくその多くが、それぞれのユーザ機器を持つエンドユーザに対して、その通信ネットワークのサービング呼制御サーバによってサービスを受けることを要求する。この点について、3GPPや3GPP2の規格で規定されるIPマルチメディアサブシステム(IMS)に準拠して動作する代表的な通信ネットワークにユーザが接続するとき、その通信ネットワークに明示的に登録しておくことにより、そのユーザというよりそのユーザ機器へサービスを行う通信ネットワークによって、特定のサービング呼制御サーバが割り当てられる。説明を簡単にするために、この明細書および図面全体を通して、ユーザとユーザ機器に同じ略語“UE”を共用する。
【0003】
サービング呼制御サーバの割り当ては、通信ネットワークの別のエンティティによって、そのユーザのユーザプロフィール中の多数の情報要素にフィットするために必要な能力機能のリストを考慮して実行される。その別のエンティティは、好ましくは、ユーザが通信ネットワークにアクセスする際に経由するアクセスサーバからそのユーザについて問い合わせを受ける中間サーバである。
【0004】
現在のところ、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)により規格化された上記IPマルチメディアサブシステム(以下、IMSという)の現行アーキテクチャでは、ユーザ(UE)はプロキシ呼状態制御機能(P−CSCF)を通してIMSにアクセスし、このP−CSCFはそのユーザについて問合せ呼状態制御機能(I−CSCF)に問い合わせる。後者のもの、即ち、I−CSCFはホーム加入者サーバ(HSS)に問い合わせてそのユーザのユーザプロフィールを取得する。このユーザプロフィールには、1つの或は別のサービング呼状態制御機能(S−CSCF)、即ち、そのユーザ(UE)にサービスを行うのに必要な一連の特定の能力機能を提供するサービング呼状態制御機能を割り当てるための基準としての役割を果たす多くの情報要素が含まれる。
【0005】
上述の呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF、I−CSCF、S−CSCF)のほかに、IMSは大抵、ユーザに専用サービスを提供する複数のアプリケーションサーバ(AS)を含む。IMSのエンティティとアプリケーションサーバ(AS)との間の相互作用は、セション開始プロトコル(SIP)のシグナリングで動作するトリガにより支配される。そのようなトリガはホーム加入者サーバ(HSS)に格納されたユーザプロフィールの一部であり、ユーザ(UE)のSIP登録時にサービング呼状態制御機能(S−CSCF)へダウンロードされる。さらに、そのようなトリガは、トリガの条件が満たされたときにSIPメッセージが転送されねばならない特定のアプリケーションサーバ(AS)を決定する。
【0006】
要するに、ユーザプロフィールは一般に多くの情報要素を含み、そのある部分はサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がユーザ(UE)に割り当てられるために概ね果たすべき一連の機能能力を表し、また別の部分はサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がユーザに専用サービスを提供する特定のアプリケーションサーバ(AS)を決定するために適用する一連のトリガを表す。さらに、ユーザプロフィールは、例えば、そのユーザに対して認可されたいわゆる“コーデック(codec)”のリストのような、あるサービスに対する認可を示す別の情報要素部分をも含んでもよい。さらにまた、ユーザプロフィールは、課金やその他の目的に使用できる情報要素の別の部分を含んでもよい。原理上、これらの情報要素のどれかが上述の目的の1つ以上に利用可能であることを妨げる理由はない。さらに具体的には、ユーザプロフィールは、標準化された情報要素、即ち、公知の構造化された要素或は構造化されない要素を含んでもよく、また、異なった特質の独自或は非標準の情報要素を含んでもよい。
【0007】
現在、適用可能なIMS規格では、ホーム加入者サーバ(HSS)からサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)へのユーザプロフィールは提出される。それは、前者主導によってでも後者主導によってでもよい。1番目のシナリオでは、例えば、通信ネットワーク運用者によってホーム加入者サーバ(HSS)中のユーザプロフィールが、例えば、トリガの追加または削除により更新されるとき、ホーム加入者サーバ(HSS)がサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)にそのユーザプロフィールのダウンロードを行うように求める。2番目のシナリオでは、例えば、ユーザが問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)によってサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)を割り当てられるとき、前者のもの、即ち、サービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF)がホーム加入者サーバ(HSS)に対してそのユーザのユーザプロフィールのダウンロードを要求する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明のために、IPマルチメディアサブシステム(IMS)に従って動作する代表的な通信ネットワークでは、ユーザ(UE)はアクセスサーバ、即ち、この明細書におけるプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を通して通信ネットワークにアクセスする。プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)はユーザのユーザプロフィールの管理を担当する加入者サーバ(HSS)と結合した中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と通信を行う。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)はユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能なサーバ能力機能に基づいて、そのユーザへサービスを行うのに適切なサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を選択し、そのサービング呼制御サーバ(S−CSCF)をユーザに割り当てる。そして、その割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF)は中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と結合した加入者サーバ(HSS)にそのユーザプロフィールのダウンロードを要求する。
【0009】
現状では、上述のメカニズムにおいてもまた加入者サーバ(HSS)主導でユーザプロフィールのダウンロードするときでも、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)はユーザプロフィールの内容をそのまま受け取るか、或はユーザプロフィールとユーザへのサービスを両方とも拒絶するかのいずれかのみが可能である。具体的に言えば、そしてユーザプロフィールが独自仕様、或は非標準の情報要素を含むかもしれないことを勘案すると、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)が何らかの状況下で理解不能な情報要素をもつユーザプロフィールを受け取ってしまい、運用者の知らぬうちに予期せぬ挙動を呈するといったことがあるかもしれない。この点については、ユーザプロフィールのダウンロードが加入者サーバ(HSS)主導でなされたものであろうと、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)から要求されたものであろうと殆ど何の違いもない。
【0010】
例えば、ユーザ機器(UE)がプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を通して通信ネットワークにアクセスし、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素に従って、そのユーザにサービスを行うのに必要な能力機能にフィットするのに適したサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を割当てられてもよい。あるとき、ユーザがそのユーザ機器のアップグレードを提供する特定のアプリケーションサーバ(AS)からサービスを受け、その目的に準備されたソフトウェアがそのユーザにダウンロードされるかもしれない。そのダウンロードの結果として、ユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバ(HSS)はそのことが通知され、そのユーザのユーザプロフィールのある情報要素がそれに従って更新される。加入者サーバ(HSS)は自ら主導して、現在そのユーザにサービスを行うよう割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF)に対して、その更新されたユーザプロフィールのダウンロードを行う。その新しい、或は更新されたユーザプロフィールはサービング呼制御サーバ(S−CSCF)によって分析され、何らかの情報要素が理解されないかサポートされないなら、前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF)はそのユーザプロフィールを拒絶するか、あるいは“ベストエフォート式”に従って可能な最善の方法でユーザにサービスを行ってもよい。ユーザプロフィールを拒絶する場合、加入者サーバ(HSS)は、別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF)がおそらく選択されるべきであったかと思うかもしれないが、しかしながら、加入者サーバはどのような新しい能力機能が選択基準として含められるべきなのかについて十分に気づいていないかもしれない。一方、サービング呼制御サーバ(S−CSCF)が“ベストエフォート式”に従うとき、加入者サーバ(HSS)は前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF)における誤解を招く恐れのある挙動について知ってさえいないので、事態はさらに悪化する。
【0011】
この代表的なシナリオでは、少なくともユーザプロフィールが拒絶されたときは、ユーザにより実行されたアップグレードのためのダウンロードの結果得られた更新された情報要素に基づいて、加入者サーバが別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF)を選択しようと試みるかもしれない。従って、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が選択されると、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)における全ての進行中セションを終了させる一方、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録を抹消し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を登録することにより、以前割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)とより適した第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)との間のハンドオーバが実行される。
【0012】
このサービング呼制御サーバ(S−CSCF)の登録抹消とそれに続く新規登録は、進行中セションの強制終了により達成される。このような手順は通信ネットワーク動作の弱点にして欠点とみなされ、その解決を本発明は目的としている。
【0013】
従って、本発明の目的は、ユーザへのサービスに必要なサーバ能力機能により良くフィットするために、第1および第2のサービング呼制御サーバ間の現行のハンドオーバを改善する手段と方法を提供することにある。
【0014】
第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が選択されてユーザに割り当てられる2番目の代表的なシナリオでは、既に説明したように、この割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が加入者サーバ(HSS)にユーザプロフィールのダウンロードを要求する。通信ネットワーク構成の障害があったとすると、割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、サポートしていないあるいは理解不能な情報要素に出会い、ユーザプロフィールを拒絶するかもしれない。この状況では、加入者サーバ(HSS)が第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択して割り当てるための新しい選択基準を確立する手段がなく、あるのは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)をアドレスした際の以前からの基準であり、それはいまや不適切であることが判明している。
【0015】
従って、本発明のもう1つの目的は、加入者サーバがサービング呼制御サーバを割り当てるための選択基準をアップグレードできるようなメカニズムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述の目的は、本発明によれば、請求項1に従う方法、及び請求項10、20、31、34に従う機能強化されたサーバの提供により達成される。このサーバでは、通信ネットワークにおいてユーザにサービスを行うのに割り当てられ、適切な一連の能力機能を備える第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、それまで第1のサービング呼制御サーバに保持されていたユーザに対する進行中セションを存続させる。
【0017】
従って、通信ネットワークにおける2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する方法が提供される。ここで、ユーザはプロキシ呼制御サーバを通してその通信ネットワークにアクセスして、そのユーザにサービスを行う第1のサービング呼制御サーバが割り当てられ、第1のサービング呼制御サーバはそのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットするのに適切な一連の能力機能を有している。従って、その方法は、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットさせるために第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程と、第2のサービング呼制御サーバを割り当てるためにプロキシ呼制御サーバを通してそのユーザに対する再登録を開始する工程とを含んでいる。
【0018】
本発明を第1の側面からみれば、再登録を開始する上記の工程はまた、プロキシ呼制御サーバとサービング呼制御サーバの両者でそのユーザに関する進行中セションとリンクデータを存続させる工程と、プロキシ呼制御サーバに第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを指示して、第2のサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する工程とを含む。
【0019】
特に、第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程は、第1のサービング呼制御機能が対応する能力機能をもっていないユーザプロフィールの情報要素の変更を判断する工程を含んでも良い。これらの情報要素は、ユーザのアクティビティの結果としての変更を含むかもしれない。
【0020】
しかしながら、第1のサービング呼制御サーバによって提供されない能力機能を判断する工程はまた、ユーザプロフィールの情報要素になんの変化がなくても、むしろサービング呼制御サーバを割り当てる選択基準の適用の結果に遭遇するかもしれない。従って、本発明に従えば、この方法は、サービング呼制御サーバが有する一連の機能能力の導出するのに関係した情報要素を含む正統なユーザプロフィールを構築する工程と、その正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程とを含んでも良い。
【0021】
さらに、正統なユーザプロフィールのチェック機能がユーザプロフィールにもうまく適用され、その方法はさらにユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程を含んでもよく、このチェック機能はどんなサービング呼制御サーバにも適用される。この点に関して、ユーザプロフィールのどの部分あるいは正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする工程は、好ましくは、サービング呼制御サーバにおいてプロフィールを受信する工程と、そのプロフィール中のサポートされない各部分、或は理解不能な各部分をアドレスする参照情報を返信する工程とを含む。
【0022】
存続進行中セションは第1のサービング呼制御サーバによってサービスされ、そのユーザの新しいセションは第2のサービング呼制御サーバによってサービスされるいくつかの実施例と、存続進行中セションとそのユーザの新しいセションが第2のサービング呼制御サーバによってサービスされる別の実施例とでは、異なる利点が得られる。
【0023】
正統なユーザプロフィールを構築する工程は、好ましくは、その通信ネットワークの加入者サーバで実行される。ここで、その加入者サーバは各ユーザのユーザプロフィールの管理を担当するものである。
【0024】
いくつものエンティティが通信ネットワーク中で協力して上述の方法を実行するが、これは本発明により提供される改善と新たな貢献の賜物である。
【0025】
この点において、通信ネットワークの各ユーザのユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバが提供される。ここで、ユーザプロフィールは、第1のサービング呼制御サーバがユーザにサービスするために有する一連の能力機能にフィットすることが意図された多くの情報要素を含む。加入者サーバは、第1のサービング呼制御サーバにより提供されない能力機能を判断しユーザプロフィールの情報要素にフィットさせる手段と、第1のサービング呼制御サーバの登録抹消を開始する手段とを含む。
【0026】
本発明を第2の側面から見れば、加入者サーバはまた、ユーザの進行中セションを有している旨の指示を第1のサービング呼制御サーバから受信する手段と、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供する手段とを含む。
【0027】
加入者サーバは上述の方法で協働するよう構成される。従って、第1のサービング呼制御サーバにより提供されない能力機能を判断する手段は、対応する能力を第1のサービング呼制御機能が有していないユーザプロフィールの情報要素の変更を判断する手段を含んでもよい。
【0028】
好ましくは、加入者サーバはまた、サービング呼制御サーバが有する一連の能力機能の導出するのに関係した情報要素を含む正統なユーザプロフィールをそのユーザ用に構築する手段と、正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする手段とを含んでもよい。首尾一貫させるため、加入者サーバはまた、ユーザプロフィールのどの部分がいずれかのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかをチェックする手段を含んでもよい。そして、ユーザプロフィール或は正統なユーザプロフィールをチェックするこれらの手段は、好ましくは、そのプロフィールをサービング呼制御サーバに送信する手段と、プロフィール中のサポートされない各部分あるいは理解されない各部分をアドレスする参照情報を前記サービング呼制御サーバから受信する手段とを含む。
【0029】
上述の方法において、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供する加入者サーバの構成の違いに依存して、異なる利点が得られてもよい。従って、第1のサービング呼制御サーバの識別情報を第2のサービング呼制御サーバに提供するための加入者サーバにおける手段は、第2のサービング呼制御サーバの割り当てを管理担当する中間通信ネットワークサーバにそのような識別情報を能力機能基準とともに送信する手段を含んでもよく、または代替案として、第1のサービング呼制御サーバの識別情報をそのユーザのユーザプロフィールとともに直接、第2のサービング呼制御サーバに提供する手段を含んでもよい。
【0030】
加えて、加入者サーバは、ユーザの進行中セションの指示を受信する手段がハンドオーバ処理が進行中の過程にあることをマークする手段を含んでも良いように構成されてもよい。またさらに加入者サーバは、第1のサービング呼制御サーバを登録抹消する指示を第2のサービング呼制御サーバから受信する手段も追加的に含んでもよい。
【0031】
また上述の手段に寄与するよう、通信ネットワークのサービング呼制御サーバとして動作するのに適した呼制御サーバが提供される。この呼制御サーバは、ユーザにサービスを行うのに割り当てられ、そのユーザのユーザプロフィールの情報要素にフィットする一連の能力機能情報を有する。この呼制御サーバは、通信ネットワーク中のユーザプロフィールを有する加入者サーバから、新しい呼制御サーバを割り当てるためのユーザ再登録の指示を登録抹消命令とともに受信する手段と、ユーザが通信ネットワークへアクセスするのに際して経由するアクセスサーバにユーザ再登録命令を送信する手段とを含む。
【0032】
本発明を第3の側面から見れば、サービング呼制御サーバとして動作する呼制御サーバは、そのユーザの進行中セションの存在を加入者サーバに通知する手段と、そのユーザの進行中セションとリンクデータを存続させる手段とを含む。
【0033】
このサービング呼制御サーバは、好ましくは、ハンドオーバ手順内で、ユーザにサービスを行うために一旦割り当てられた新しいサービング呼制御サーバに、進行中セションのセション情報を提供する手段を含む。
【0034】
従って、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバは、以前に割り当てられた呼制御サーバにおける進行中セションのセション情報を、ハンドオーバ手順内に受信する手段を含む。さらに、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバは、以前に割り当てられた呼制御サーバの識別子を受信する手段も追加的に含む。
【0035】
利点のある実施例では、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバがオンフック状態に留まる一方、以前に割当てられた呼制御サーバで進行中であったユーザのセションを制御する手段を含んでもよい。それ故に、以前割り当てられた呼制御サーバは、新しく割り当てられた呼制御サーバに進行中セションの制御を引き渡す手段を含む。
【0036】
別の利点のある実施例では、その代わりに、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバに代わってユーザの進行中セションを処理するよう、各セションに関与する呼制御サーバとアプリケーションサーバのそれぞれとセション情報を交換する手段を含んでもよい。従って、以前に割り当てられた呼制御サーバは、新しく割り当てられた呼制御サーバに進行中セションの扱いを移す手段を含む。この実施例のさらなる利点として、そして、上述の加入者サーバとの有益な連携を維持するために、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバが、以前に割り当てられた呼制御サーバの加入者サーバへの登録を抹消する手段を含んでも良い。
【0037】
さらに、本発明に従うサービング呼制御サーバは、そのユーザのユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールを加入者サーバから受信する手段と、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールのどの部分が呼制御サーバによって理解されサポートされるかをチェックする手段と、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールのサポートされない各部分、或は理解されない各部分をアドレスする参照情報を返信する手段とを都合良く含んでいてもよい。
【0038】
また上述の方法に寄与するよう、ユーザが通信ネットワークにアクセスする時に経由するプロキシ呼制御サーバとして動作するのに適したアクセスサーバが提供される。このアクセスサーバは、ユーザが、そのユーザにサービスを行うために割当てられたサービング呼制御サーバと確立した進行中セションについてのセション情報を保有する。従って、このアクセスサーバは、ユーザの進行中セションのセション情報を、そのユーザにサービスを行うのに割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報にリンクさせて保存する手段を含む。
【0039】
本発明を第4の側面から見れば、このアクセスサーバはまた、そのユーザにサービスを行うのに以前割り当てられたサービング呼制御サーバと新しく割り当てられたサービング呼制御サーバとの間のハンドオーバの指示を受信する手段と、そのユーザ(UE)についての進行中セションとリンクデータを存続させる手段とを含む。
【0040】
さらに、このアクセスサーバは、進行中セションを存続させる手段が、新しいサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する手段と、その参照情報に対して進行中セションをリンクさせる手段と、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報を廃棄する手段とを含むように構成されてもよい。
【0041】
上述の最後の構成の代わりに、そして上述のサービング呼制御サーバにおける対応する特徴と首尾一貫させるために、そのアクセスサーバは、進行中セションを存続させる手段が、新しいサービング呼制御サーバへの参照情報を格納する手段と、その参照情報に対して進行中セションと以前に割り当てられたサービング呼制御サーバへの参照情報とをリンクさせる手段とを含むように構成されてもよい。
【0042】
上述の方法にさらに寄与するよう、通信ネットワークのユーザにサービスを行うサービング呼制御サーバを割り当てるのに適した中間通信ネットワークサーバが提供される。ここで、この中間通信ネットワークサーバによる割り当ては、ユーザにサービスを行うために各サービング呼制御サーバが有する一連の能力機能情報に基づいて行われる。この中間通信ネットワークサーバは、新しいサービング呼制御サーバを割り当てるための能力機能基準を受信する手段と、その能力機能基準により良くフィットする新しいサービング呼制御サーバを選択する手段とを有する。本発明を第5の側面から見れば、この中間通信ネットワークサーバはまた、ハンドオーバのために、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバの識別情報を新しく割り当てられたサービング呼制御サーバに送信する手段を含む。
【0043】
本発明の特徴、目的および利点は、添付図面とともに以下の説明を読むことにより明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
次に、通信ネットワークにおいて、適当な一連の能力機能でユーザにサービスを行うために割り当てられた第1および第2のサービング呼制御サーバの間で効果的なハンドオーバを実行する一方、以前から第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に保持されたそのユーザに関する進行中セションが存続し、そのユーザの新しいセションが第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)でのみ確立されることが許されるようないくつかの好ましい実施例を説明する。
【0045】
本発明によれば、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が以前に選択された第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は有しない、ユーザにより要求された能力機能を有していると判断されたとき、そのユーザにサービスを行う第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を再割当てする新しい方法と機能強化されたサーバが提供される。第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の再割当を強制する更なる能力機能を判断するステップは、そのユーザのユーザプロフィールをダウンロードする第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と通信ネットワークの各ユーザのユーザプロフィールを保持する加入者サーバ(HSS)との間で実行される。本発明に従ういくつかの実施例が提供され、それにより、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)において以前にそのユーザについて確立され、なお進行中であるセションを存続させ、効果的なハンドオーバ手順を達成する。
【0046】
図1に示されるIMSに適用可能な既知の解決策では、再割り当ては、サーバの変更が必要との指示(サーバ変更)を伴う登録抹消命令(S−01)を、ホーム加入者サーバ(HSS)から1番目に割り当てられたサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)に送信することにより開始される。その割り当てられたサービング呼状態制御機能エンティティは、そのユーザ(UE)に関して進行中セションを解放し(C−01)、ホーム加入者サーバ(HSS)にそのような解放の確認応答を行い(S−02)、プロキシ呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF)に対して再登録の通知を送信する(S−03)。一旦、1番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)がホーム加入者サーバ(HSS)において登録抹消され、進行中セションが解除されると、そのユーザ(UE)はそのプロキシへの新規登録を開始し(S−05)、次いでプロキシは問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)にそのユーザについて問い合わせを行う(S−06)。問合せ呼状態制御機能エンティティはホーム加入者サーバ(HSS)に新しい割当基準を要求し(S−07)、ホーム加入者サーバはそのユーザのユーザプロフィールの情報要素から導出可能な一連の能力機能基準を返信する(S−08)。問合せ呼状態制御機能エンティティは、受信した一連の能力機能基準によってそのユーザにより良くサービスできる2番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)を選択して割り当てる(S−09)。2番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)は、そのユーザのユーザプロフィールをホーム加入者サーバ(HSS)に要求して取得し(S−10、S−11)、問合せ呼状態制御機能エンティティ(I−CSCF)宛てに新規登録の確認応答を行う(S−12)。問合せ呼状態制御機能エンティティはプロキシ呼状態制御機能エンティティ(P−CSCF)にそのような新規登録の確認を行い(S−13)、これを受けてプロキシは1番目のサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄させ、新しいサービング呼状態制御機能エンティティ(S−CSCF−2)への参照情報を格納させ、その後、ユーザに登録の確認応答を行う(S−14)。
【0047】
図2に示す本発明の第1の実施例では別の挙動が提案される。そこでは、割り当てられた第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、加入者サーバ(HSS)から送られた登録抹消命令に対してそのユーザの進行中セションをまだ有している旨の指示(S−15)とともに応答する。このまだ割り当て状態にあるサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はそのユーザに新規セションの確立を許すことなく、セション終了まで待機(C−02)し、その後、そのユーザを加入者サーバ(HSS)から登録抹消して(S−16)、新しいサービング呼制御サーバの再割り当てが進むようにする。一旦、加入者サーバがその手続きに確認応答する(S−17)と、以前に割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、ユーザが通信ネットワークにアクセスする際に、経由したプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して、再登録の通知を行い(S−03)、その後、元々のIMSシナリオでなされるのと同様の方法により再割当の処理が続く。即ち、そのユーザはプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に再び、登録を行い(S−05)、そのプロキシは中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と交信し(S−06)、中間通信ネットワークサーバは加入者サーバ(HSS)からサーバ能力機能を取得する(S−07、S−08)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、加入者サーバに保持されるそのユーザのユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能であるこれらサーバ能力機能に基づいて、そのユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択して、そのユーザに前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割り当てる(S−09)。その後、その新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、加入者サーバ(HSS)にユーザプロフィールのダウンロードを要求して(S−10)、そのようなユーザプロフィール(S−11)を取得し、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する割当を確認する(S−12)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対してそのような新規登録の確認を行い(S−13)、そのプロキシは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、それから、ユーザに登録に対して確認応答を行う(S−14)。
【0048】
この非常に簡単な第1の実施例では、進行中セションを存続させることによって現行のメカニズムが改善されており、ユーザが多くの新規セションを連続的に確立することのないシナリオではこの改善で十分かもしれない。しかし、ユーザは、好ましくは、以前からのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)での新規セションを確立することが許されず、以前から進行中のセションの終了を待つことになる。その後では、ユーザは新規セションの確立が可能な新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを受けるために、再度の登録を行うことができる。
【0049】
本発明の第2の実施例では、図3に示すように、上述の事態が許容できないシナリオにおいてユーザの期待をより良く達成できる別の方法が提供される。このアプローチの下では、第1の実施例でなされたのと同様に、最初に割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、加入者サーバ(HSS)から送られる登録抹消命令(S−01)に対して、そのユーザの進行中セションをまだ保有している旨の指示(S−15)とともに応答する。にもかかわらず、この第2の実施例では、まだ割り当て状態にあるサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は、存続し進行中のセションの終了を待機することなく、直ちにプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して再登録の通知(S−03)を送信する。その後、再割り当て処理は、第1の実施例におけるのと同様、新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する割当てを確認する(S−18)まで続く。そのユーザの進行中セションがまだ存続している(C−03)ため、この確認はプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)の異なるさらに別の挙動を示唆する。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は最終的にプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを確認する(S−19)。第2の実施例では、この確認(S−19)により、プロキシは少なくとも進行中セションへの、そして好ましくは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)についてもそれへの参照情報を保有するためハンドオーバ手順(C−04)を実行する。このハンドオーバ手順(C−04)においても、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)は第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、好ましくは、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報に第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)で進行中のセションへの参照情報をリンクさせ、それからユーザ(UE)に登録を確認する(S−14)。このやり方では、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はユーザの進行中セションを存続させるが新しいセションの確立は許さない一方、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は通常の処理同様、そのユーザの新しいセションの確立を許しそれらを存続させる。プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)は、好ましくは、古いセションと新しいセションの判別を行うことや、それらを第1および第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)に関連付けすることを担当する。
【0050】
上述の第2の実施例を基本に、この後に続く代替案の実施例が提供される。そこでは、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)でユーザの進行中セションを存続させることに関与する第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)について、2つの異なるアプローチが示され、また有利な特徴の別の組み合わせについても説明する。
【0051】
図4aとそれに続く図4b1、図4c1で構成されるシーケンス図で示される第3の実施例では、進行中のハンドオーバをマークし、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を格納するステップ(C−05)が、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からそのユーザの進行中セションを依然として保有している旨の指示(S−15)を受信したとき、加入者サーバ(HSS)で実行される。
【0052】
この識別情報(S−CSCF−1 id.)がさらに第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供され、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がそのユーザの以前から進行中セションを管理担当していることに気づく。加入者サーバ(HSS)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)と密結合している場合、第3の実施例について図4b1が示すように、能力機能基準とともに識別情報(S−CSCF−1 id.)が中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信されてもよい(S−20)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)は、加入者サーバに保持されたユーザのユーザプロフィールに含まれる情報要素から導出可能な能力機能基準に基づいて、そのユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択し、そして、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を新しく割り当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信する(S−21)。
【0053】
その識別情報の受信により、一旦、ユーザへのサービスに割り当てられたばかりの第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)について気づくなら、そのユーザ(UE)の以前から進行中セションへの扱いに関与する第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)について、本発明に従ういくつかの代替案が見えてくる。
【0054】
第3の実施例に従えば、図4b1に示すように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)はユーザの進行中セションについてのセション情報(S−22)を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に要求する。一旦、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からそのようなセション情報を受信する(S−23)と、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、セション夫々に関わるすべての呼制御サーバ及びアプリケーションサーバと交信し(C−06)、セション情報を交換するとともに、それらのサーバに第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が今後そのユーザ(UE)のセションを制御するサーバであることを知らせる。このセション情報の交換(C−06)が行われた後、図4c1に示すように、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)で以前からの進行中セション(C−03h)は、今やそのような進行中セション(C−03h)の管理担当である第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって効果的に処理される。その情報交換が成功し、進行中セションが今や第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって扱われるようになるなら、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)を加入者サーバ(HSS)から登録抹消し(S−26)、加入者サーバ(HSS)はそのような登録抹消に確認応答する(S−17)。この図では示していない代替の実施例では、セション情報交換がうまく実行されると、図4c1が示すように第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)ではなく、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が加入者サーバ(HSS)に登録抹消命令(S−16)を送信し、そして、対応する確認応答(S−17)を受信するサーバとなる。
【0055】
その後、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、ハンドオーバが完了したこと、及びそのユーザの進行中セションが今や第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によって扱われていることを確認する情報を中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信する(S−27)。中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)はこの確認情報をプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に転送し(S−28)、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)はハンドオーバ手順を実行する(C−09)。即ち、第3の実施例では、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納し、ユーザの進行中セションへの参照情報を上述の第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報にリンクさせ、そして古くなった第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)への参照情報を廃棄する。最終的に、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)がそのユーザ(UE)に再登録の確認応答を行う(S−14)。
【0056】
第4の実施例が、図4aとそれに続く図4b2と図4c1とを含むシーケンス図で示されるように提供され、第3の実施例で示されたものとは別のメカニズムを提供する。そのメカニズムでは、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がユーザの以前からの進行中セションを管理担当する第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に気づくようにする。第4の実施例の図4b2に示されるように、加入者サーバ(HSS)によって中間通信ネットワークノード(I−CSCF)に提供される(S−08)能力機能基準には第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を含んでおらず、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)をこの再登録を割り当てる(S−09)とき、中間通信ネットワークノード(I−CSCF)もそれを含んでいない。第4の実施例ではその代わりに、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)から対応する要求(S−10)を受信した際に、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)が、加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)にユーザプロフィールとともに直接、送信される。識別情報(S−CSCF−1 id.)の提出を別とすれば、第3と第4の実施例との間には実質的に互いに対して相違はない。
【0057】
さらに、本発明に従う第5および第6の実施例が提供され、前者(第5の実施例)は図4aとそれに続く図4b3と図4c2を、後者(第6の実施例)は図4aとそれに続く図4b4と図4c2を、夫々含むシーケンス図によって示される。
【0058】
第5と第6の実施例は両方とも、第3と第4の実施例と、図4aに示される特徴を共有する。その特徴は、進行中のハンドオーバをマークし、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を格納するステップ(C−05)を含む。また、第5と第6の実施例それぞれ、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−CSCF−1 id.)を加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に提供する2つの代替的メカニズムを共有する。従って、図4b3に示されるように、第5の実施例は、第3の実施例と同様、そのような識別情報(S−CSCF−1 id.)を能力機能基準(S−20)とともに、加入者サーバ(HSS)から中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に送信し、そして、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信する(S−21)ことを提案する。同様にして、図4b4に示されるように、第6の実施例は、第4の実施例と同様、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)から対応する要求(S−10)を受信した際に、そのような識別情報(S−CSCF−1 id.)がユーザプロフィールとともに、加入者サーバ(HSS)から第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に送信される(S−24)ことを提案する。
【0059】
第3と第5の実施例との間、及び第5と第6の実施例との間の相違は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と第2(S−CSCF−2)のサービング呼制御サーバがユーザの進行中セションを存続させるために協働する方法にある。
【0060】
第3および第4の実施例では、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は進行中セションのセション情報を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に要求して(S−22)、そこからこれを取得し(S−23)、各セションに関与するすべての呼制御サーバとアプリケーションサーバの夫々とセション情報(C−06)を交換する。このようにすることにより、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)を完全に置換して、ユーザの進行中セションを処理できるようになり、その結果、前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が登録抹消され、ルーティングチェインからの消滅が可能となる。シグナリングトラフィックのルーティングチェインに関与するこのメカニズムは、図6に示されるハンドオーバが生じない場合の通常のルーティングチェインに留意して図7に示されている。図7に示されるように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)およびアプリケーションサーバ(AS)との情報交換のためにセション情報を要求した(S−22)とき、ハンドオーバ後に達成される最終結果は、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がルーティングチェインから消滅するという点である。
【0061】
しかしながら、第5および第6の実施例では、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)をルーティングチェインから消滅せず、むしろ第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を階層構造の頂点に据えるという別のメカニズムが提供される。そのメカニズムでは、最初に、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)から受信され、ユーザセションに関与する他の呼制御サーバやアプリケーションサーバに向けられることが意図されたすべてのシグナリング、次に、ユーザセションに関わる他の呼制御サーバやアプリケーションサーバから受信され、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に向けられることが意図されたすべてのシグナリングを、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対してトランスペアレントに転送される。第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に転送されたシグナリングは、そこで、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)が有する能力機能に照らして処理され、然るべき応答が第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に返送され、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)はそのシグナリングを元々それらが向けられていた宛先へトランスペアレントに転送する。シグナリングトラヒックのルーティングチェインに関与するこの代替的メカニズムが、図6に示されるハンドオーバが生じない場合の通常のルーティングチェインに留意して図8aに示されている。図8aに示されるように、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がオンフックであることを要求した(S−25)時、参照情報やセション情報を他の呼制御サーバやアプリケーションサーバと交換する必要はなく、むしろ、階層構造的には第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)のうえに据えて、前者がセションを完全に制御する一方、後者は自分自身の通信ネットワーク中のプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)から、或いは他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)やアプリケーションサーバ(AS)から受信したシグナリングを単に転送するだけとなる。このアプローチでは、ユーザにサービスを行うのにより多くの通信ネットワークサーバが使用されるかもしれないが、第1から第2の呼制御サーバへのハンドオーバ時に通信ネットワーク中で交換すべきシグナリングはそれほど多くはない。この方法についてさらに、図8bが、図7に示され、そして、第3および第4の実施例について説明がなされたアプローチに従うような場合に、第2から第3(S−CSCF−3)の呼制御サーバへのさらなるハンドオーバが他の呼制御サーバ(S−CSCF−B、P−CSCF−B)やアプリケーションサーバ(AS)とのさらなる参照情報の交換を必要とせずに、どのように実行されるかを示している。
【0062】
それ故に、第5および第6の実施例について夫々、図4b3および図4b4に示されるように、そのユーザのユーザプロフィール(S−11、S−24)と第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別情報(S−21、S−24)を受信した後、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、この識別情報(S−CSCF−1 id.)により識別される第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対して、オンフックであることの要求を送信する(S−25)。第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)からセション情報(S−23)を受信するとき、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は内部的なハンドオーバ手順(C−07)を実行して、以前には第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)から扱われていたそのユーザの進行中セションを制御する準備を行う。それから、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)は、上述の第2の実施例において既に説明したように、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)に対してその割り当てを確認(S−18)できる。図4c2に示されるように、中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)もまた、プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して、新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の割り当てを確認する(S−19)。第2の実施例に関しては、また、第5および第6の実施例でも、この確認(S−19)によりプロキシは、ユーザ(UE)への登録(S−14)を確認する前に、進行中セションへの、そして、おそらくは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)についてもそれへの参照情報を保存し、第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を保存し、そして好ましくは第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を進行中セションへの参照情報にリンクさせるハンドオーバ手順(C−04)を実行する。
【0063】
このアプローチでは、いつそのユーザのセションが終了(C−08)したかを、第1および第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)のいずれもが気づくことができる。しかしながら、たとえ第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)がそのセションを制御するサーバであるとしても、登録抹消されるサーバは第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)であり、従って好ましくは加入者サーバに登録抹消命令(S−16)を送信するサーバである。登録抹消命令への確認応答(S−17)を加入者サーバから受信するとき、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)は登録抹消通知(S−29)をプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して送信し、そのプロキシは前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に格納された参照情報と第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する他の参照情報とのリンク情報があればそれらを削除する。この点に関して、気づかれるかもしれないが、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)の両方が、第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消の(S−26、S−16)トリガ信号を加入者サーバ(HSS)宛てに送出するサーバとして構成されても良いし、これは第3から第6の実施例に示されるその他の選択肢如何に関わるものではない。
【0064】
本発明はまた、特に図5に示されるメカニズムを提供する。これにより、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)はユーザプロフィールのどの部分が理解されないか、或いはサポートされないかをレポート(S−33)してもよい。原理上は、ユーザプロフィールが、前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)からの要求に応じて、あるいは加入者サーバ(HSS)主導での送り付けの結果として、通信ネットワークの加入者サーバ(HSS)から直接受信されてもよい(S−32)。あるいは、ユーザプロフィールはプロビジョニングシステムから、あるいは運用保守システムから、あるいはユーザプロフィールを、この明細書を通じて説明した情報要素と一緒に、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)に提供するよう構成されたその他いかなるシステム(不図示)から受信されてもよい。サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2)から受信されたそのようなレポートは、加入者サーバ(HSS)により、おそらくは中間通信ネットワークサーバ(I−CSCF)との協働して用いられ、ユーザ(UE、UE−A)にサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)の再割り当てを開始する契機としても良い。
【0065】
再割り当ての開始に先立って、加入者サーバ(HSS)は好ましくは、要求された能力機能を有するサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が通信ネットワーク中に存在するかどうかをチェックする。この目的のために、加入者サーバはいわゆる“正統な(canonical)ユーザプロフィール”を構築してもよく、これが通信ネットワーク中のすべてのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)にダウンロードされてもよい。この正統なユーザプロフィールは、通信ネットワークの運用者により定義された一連のサーバ能力機能へとマップするユーザプロフィール中の情報要素(標準および独自仕様の要素)を含んでいる。加入者サーバは、この正統なユーザプロフィールを、任意のサービング呼制御サーバに対して、任意の時に、しかし好ましくは低トラヒック状態の時間に、加入者サーバ主導でダウンロード送信し、新しいサービング呼制御サーバを再割当するためではなく、各サービング呼制御サーバが有する能力機能を見つけても良い。
【0066】
従って、本発明によって提供されるこのメカニズムにより、正統なユーザプロフィールがサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)にダウンロードされ、それぞれのレポートがそこから得られる。そのレポートでは、サポートされない部分や理解できない部分が示され、ユーザプロフィールの保有者、おそらく加入者サーバ(HSS)、あるいは通信事業者のプロビジョニングシステム、或いは、運用保守システムは、各サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が加入者サーバとの通信ネットワーク接続をセットアップして、ユーザにより進んだサービスを提供するためにサーバ能力機能をネゴシエートするとき、正統なユーザプロフィールのどの部分がサポートされないかを知ることができる。
【0067】
ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールが拡張可能なマーク付け言語(eXtensible Markup Language 以後、XMLと呼ぶ)文書の規則および構文に従って発行されるような代表的な実施例においては、いわゆるXpath言語が、プロフィールのどの部分がサポートされないか、あるいは理解されないのかを指示するのに使用される。
【0068】
この点について、XpathはXML文書の特定部分をアドレスするためのよく知られた言語である。XpathはXML文書をノードからなる木構造とみなすが、ここで各ノードは、XML文書における要素、属性、要素のテキスト値、コメントなどを表現するかもしれない。従って、XpathはXML文書中の特定のノードやノードグループ、即ち、ノードセットを識別する表現についてXML構文に準拠しない部分を明らかにする。たとえ、Xpathが文字列、数値、論理値を操作する基本機能を提供するとしても、本発明の目的のためのXpathの最も重要な寄与は、いわゆる“ロケーションパス(Location Path)”である。ロケーションパスは評価されてノードセットを生成する。ノードセットは、XML文書からの0個以上のノードの集まりである。ロケーションパスは多数のロケーションステップを有しており、それらが順番に評価される。1つのロケーションステップへの入力は、前のロケーションステップから返されたノードセットである。各ロケーションステップはそれ自身が相対ロケーションパスである。最初のロケーションパスが評価されるのはコンテキストノードに対してであるが、そのコンテキストノードはXpathにより提供される手段によってではなく、むしろ本発明が提供する手段によって確立される。
【0069】
こうして、本発明は、加入者サーバ(HSS)とサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)との間の交信に使われるプロトコルに新しいプロトコルパラメータを追加する手段を提供する。例えば、加入者サーバをサービング呼制御サーバと交信させるための最近好まれているプロトコルは、“Diameter”かもしれない。この代表的な実施例の下では、新しい属性−値の対(Attribute−Value Pair、以後AVP)である“Non-Supported-User-Data”が導入され、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)が、加入者サーバ(HSS)からのプロフィールのダウンロードの結果として、サービング呼制御サーバではサポートされないあるいは理解されないとされた、ユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールの部分を報告する。さらに、下記の表1に示すように、別の新規のAVPが上記で説明したロケーションパスであってもよい。
【0070】
表1
< Push-Profile-Answer >: :=< Diameter Header: 305, 167772151 >
<Session-Id>
{Vendor-Specific-Application-Id}
[Result-Code]
[Experimental-Result]
[Non-Supported-User-Data]
{Auth-Session-State}
{Origin-Realm}
*[AVP]
*[Proxy-Info]
*[Route-Record]
【0071】
上記の表1において、角括弧“[”と“]”は、その新しいAVPがプロトコルレベルでは任意であり、従って必ずしもなくてよいことを示す。
【0072】
上記の追加とは別に、新しい結果コードが本発明に従って提供され、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)は、ユーザプロフィールのダウンロードの際に加入者サーバに応答する。
【0073】
この代表的な実施例では、新しい結果コードであるDIAMETER_ERROR_UNSUPPORTED_USER_DATAが、好ましくは3つの可能な理由の指示とともに使われる。第1の理由は、非整形なXML文書あるいは利用可能な方式にはマッチできない整形された文書に起因する構文解析誤りであるかもしれない。第2の理由は、サポートされていないトリガ情報基準の検出であるかもしれない。第3の理由は、理解されない独自仕様の要素、つまり拡張要素の検出であるかもしれない。第1の理由については、XML文書全体の解析が失敗したのであるから、応答メッセージが詳細な情報を報告する必要はない。しかし後の2つの理由、即ち、サポートされないトリガ情報基準の検出と理解されない独自仕様要素の検出については、上記の表1の規則に従って、情報要素がサポートされなかったり、あるいは理解されなかった数だけのLocation−Xpath文とともに、対応する情報要素が報告される。各Location−Xpathは、好ましくは、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)によってサポートあるいは理解されない、そのユーザのユーザプロフィールまたは正統なユーザプロフィールを表現するXML文書の要素、属性、または要素値を評価する。
【0074】
ユーザ(UE)がプロキシ呼制御サーバを通して通信ネットワークにアクセスし、そのユーザにサービスを行うのに適した能力機能を有するサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が割り当てられているという既に説明した代表的なシナリオでは、さらにユーザは、その目的のために準備されたソフトウェアをダウンロードすることによりユーザ端末のアップグレードをユーザに提供するアプリケーションサーバ(AS)にアクセスするかもしれない。このシナリオは、図5に示される本発明の別の特徴の有用な利用法を示すのに適している。
【0075】
図5に示すように、ユーザ(UE)が一旦、ユーザ端末のアップグレードを要求すると(S−30)、そのアップグレードを受付る前に、アプリケーションサーバ(AS)が直接あるいは、例えば、プロビジョニングシステムのような中間システムを通して、通信ネットワークユーザのユーザプロフィールを管理担当する加入者サーバ(HSS)と交信して(S−31)ユーザプロフィールを更新する。ユーザプロフィール更新は、ユーザプロフィールへの新しいトリガ情報の付加、関連するトリガ情報の変更、あるいは、新しいコーデックのようなユーザプロフィールに対する新しい情報要素の付加を示唆するかもしれない。加入者サーバ(HSS)はユーザプロフィールを更新し(S−34、S−35)、あるいはユーザプロフィールの変更された、或いは変更されなかった情報要素を用いて正統なユーザプロフィールを構築して、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対するユーザプロフィールのダウンロードを行なう(S−32)。サービング呼制御サーバはその新しいユーザプロフィールが完全に理解されサポートされるかどうかを示す確認信号(S−33)、あるいは、ユーザプロフィールまたは正統なユーザプロフィールの、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)において理解あるいはサポートされない部分を用いて応答する。この情報を用いるなら、加入者サーバ(HSS)はサービング呼制御サーバ(S−CSCF)がそのユーザにサービスを行うのに必要な追加の能力機能を判断することができる。加入者サーバは、そのユーザプロフィールあるいは正統なユーザプロフィールを、そのユーザにサービスを行う候補である他のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2、S−CSCF−3)に対して、プッシュ型のダウンロードを行う(S−32)ことにより、図5には示されていない、別のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2、S−CSCF−3)があることをチェックするかもしれない。一旦、サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)がそのユーザにサービスを行うのに適当であることが判明すると、加入者サーバは更新されたユーザプロフィールを保存し、アプリケーションサーバ(AS)に対してそのユーザ端末のアップグレーディングを確認する応答をしてもよい(S−36)。もし、どのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1、S−CSCF−2、S−CSCF−3)も要求されたサーバ能力機能を有していないことが判明すると、加入者サーバ(HSS)はそのようなアップグレードを拒絶してもよい(S−36)。結局は、アプリケーションサーバ(AS)は、成功確認あるいは要求された動作の拒絶でもってユーザ端末(UE)に応答する(S−37)。このメカニズムは、サービング呼制御サーバが通信ネットワークのユーザにサービスを行うために有する予め定義された一連の能力機能に従って、通信ネットワーク運用者が網を構成するのに利用されてもよい。
【0076】
上記のように本発明をいくつかの実施例により例示的かつ非限定的な方法により説明した。これらの実施例の変形や組合せが上述の教示に照らして可能であることは明らかであり、請求項の範囲に納まるこれら実施例へのいかなる変形例も本発明に含まれることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】以前に割り当てられたサービング呼制御サーバが適切な能力機能を保有しないと判明した際に、ユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ再割当についての現行手順を示すシグナリングフローシーケンスを示す。
【図2】ユーザにサービスを行う新しいサービング呼制御サーバ再割当を改善する本発明に従う第1実施例についてのもので、そのユーザについての進行中セションが解放されることなく存続させられる場合を示している。
【図3】ユーザにサービスを行う第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、そのユーザについての以前から進行中セションを存続させる本発明に従う第2実施例を説明するフローシーケンスを示す。
【図4a】、
【図4b1】、
【図4b2】、
【図4b3】、
【図4b4】、
【図4c1】、
【図4c2】図4aと、図4b1と図4b2のいずれかと、図4c1との組み合わせにより、ユーザにサービスを行う第1と第2のサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する一方、そのユーザについての以前から進行中セションを存続させる代替実施例である第3及び第4実施例を示し、一方、図4aと、図4b3と図4b4のいずれかと、図4c2との組み合わせにより、同様の目的のための代替実施例である第5及び第6実施例を示す。
【図5】複数のエンティティと複数のインタフェースとを含む代表的なシナリオの基本アーキテクチャを概略的に示し、加入者サーバがサービング呼制御サーバと協働して、アプリケーションサーバがユーザ要求によりユーザ端末のアップグレードを許可するのに先立って、ユーザプロフィールのどの部分がそのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかをチェックすることを示している。より具体的には、図5は、ユーザプロフィールのどの部分がそのサービング呼制御サーバにより理解されサポートされるかについて加入者サーバとサービング呼制御サーバとの間でのチェック動作を図示している。
【図6】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバが実行されない場合に、第1のユーザ“A”と第2のユーザ“B”と間の、或は、第1のユーザとアプリケーションサーバとの間のルーティングチェインに関与するエンティティとインタフェースとを含む基本ダイアグラムを示す。
【図7】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する本発明のいくつかの実施例に従い図6の基本ダイアグラムがどのように変更されるかを示す。具体的には、図7は第3及び第4実施例に従って本発明を実行した場合に得られる結果を示す。
【図8a】2つのサービング呼制御サーバ間のハンドオーバを実行する本発明のいくつかの実施例に従い図6の基本ダイアグラムがどのように変更されるかを示す。具体的には、図8aは第5及び第6実施例に従って本発明を実行した場合に得られる結果を示す。
【図8b】図8aに示した1つにより、そして、第5及び第6実施例に従って第2のハンドオーバがどのように実行されるかを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークにおける2つのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)の間でハンドオーバを実行する方法であって、
ユーザ機器(UE)は前記通信ネットワークにプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を介してアクセスを行い、前記ユーザ機器には、前記ユーザ機器にサービスを行う、前記ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールにおける情報要素にフィットするのに適した一連の能力機能を有した第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が割当てられ、
前記方法は、
a)前記ユーザ機器(UE)に関し、前記ユーザプロフィールにおける情報要素にフィットさせるために前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)により備えられない能力機能(S−32,S−33)を判断する工程と、
b)第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるために前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を介して前記ユーザ機器(UE)に対する再登録(S−01,S−03,S−04)を開始する工程とを有し、
前記b)の再登録を開始する工程は、
b1)前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)とサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)の両方において、前記ユーザ機器(UE)に関する進行中のセションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−02;C−03)工程と、
b2)前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して第1と第2の呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)の間のハンドオーバを示唆し、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納する(C−04;C−09)工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記a)の工程は、前記第1のサービング呼制御サーバが対応する能力機能(S−32,S−33)を有していない前記ユーザプロフィールにおける情報要素の変更を判断する(S−31)工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
c)サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)が有している前記一連の能力機能を導出するのに関連する情報要素を含む正統なユーザプロフィール(S−34,S−35)を構築する工程と、
d)前記正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする工程とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
e)ユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
進行中のセションは前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)によりサービスを受ける一方、前記ユーザ機器に対する新しいセションは前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によりサービスを受けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ機器に対する進行中のセションと新しいセションとは前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によりサービスを受けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記c)の正統なユーザプロフィールを構築する工程は、前記通信ネットワークの加入者サーバ(HSS)で実行され、
前記加入者サーバは前記ユーザ機器に対するユーザプロフィールを担当することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記d)の工程は、
前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)において前記正統なユーザプロフィールを受信する(S−32)工程と、
前記正統なユーザプロフィールにおいてサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)工程と
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記e)の工程は、
前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)において前記ユーザプロフィールを受信する工程と、
前記ユーザプロフィールにおいてサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する工程と
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
通信ネットワークの各ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールを担当する加入者サーバ(HSS)であって、
前記ユーザプロフィールは前記ユーザ機器(UE)にサービスを行うために第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が有する一連の能力機能にフィットすることが意図された数多くの情報要素を含み、
前記加入者サーバは、
a)前記ユーザプロフィールにおける情報要素(S−34,S−35)にフィットさせるために前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)により備えられない能力機能(S−32,S−33)を判断する手段と、
b)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消(S−01)を開始する手段と、
c)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)から、前記ユーザ機器に関する進行中のセションを含んでいることの指示を受信する(S−15)手段と、
d)第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する(S−20、S−21,S−24)手段とを含むことを特徴とする加入者サーバ。
【請求項11】
前記a)の手段は、前記第1のサービング呼制御サーバが対応する能力機能(S−32,S−33)を有していない前記ユーザプロフィールにおける情報要素の変更を判断する(S−31)手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項12】
e)サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)が有している前記一連の能力機能を導出するのに関連する情報要素を含む前記ユーザ機器についての正統なユーザプロフィール(S−34,S−35)を構築する手段と、
f)前記正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする(S−32,S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項13】
前記チェックする(S−32,S−33)手段は、
前記正統なユーザプロフィールを前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)に送信する(S−32)手段と、
前記正統なユーザプロフィールによりサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を受信する(S−33)手段と
を含むことを特徴とする請求項12に記載の加入者サーバ。
【請求項14】
ユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする(S−32,S−33)手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項15】
前記チェックする(S−32,S−33)手段は、
前記ユーザプロフィール(S−11;S−24;S−32)を前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)に送信する手段と、
前記ユーザプロフィールによりサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を受信する(S−33)手段と
を含むことを特徴とする請求項13に記載の加入者サーバ。
【請求項16】
前記d)の前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する手段は、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てることを担当する中間ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する能力機能基準とともにそのような識別子(S−CSCF−1 id.)を送信する(S−20)手段を含むことを特徴する請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項17】
前記d)の前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する手段は、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して直接、前記ユーザ機器についてのユーザプロフィールとともに前記識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する(S−24)手段を含むことを特徴する請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項18】
前記c)の進行中のセションの指示を受信する手段は、ハンドオーバ処理が進行中の過程にあることをマークする手段(C−05)を含むことを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項19】
前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)からの指示を受信して(S−26)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消を行う手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項20】
通信ネットワークのサービング呼制御サーバとして動作するのに適し、ユーザ機器(UE)にサービスを行うために割当てられ、前記ユーザ機器に対するユーザプロフィールにおける情報要素にフィットする一連の能力機能を有した呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)であって、
前記呼制御サーバは、
a)前記通信ネットワークにおける前記ユーザプロフィールを保持する加入者サーバ(HSS)から、新しい呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるためのユーザ再登録の指示(サーバ変更)とともに登録抹消命令(S−01)を受信する手段と、
b)前記ユーザ機器が前記通信ネットワークにアクセスする際に経由するアクセスサーバ(P−CSCF)に対してユーザ再登録命令(S−03)を送信する手段と、
c)前記ユーザ機器に関して進行中セションの存在を前記加入者サーバ(HSS)に通知する(S−15)手段と、
d)前記ユーザ機器(UE)に関して進行中セションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−02;C−03)手段とを有することを特徴とする呼制御サーバ。
【請求項21】
前記進行中セションについてのセション情報を前記ユーザ機器にサービスを行うように割当てられた新しい呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して、ハンドオーバ手順内で提供する(S−23)手段をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項22】
制御を前記進行中のセション(S−25,S−23,C−07)により前記新しく割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−2)に移す一方、前記呼制御サーバ(S−CSCF−1)はオンフック状態を留まる手段をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の呼制御サーバ。
【請求項23】
進行中のセションの扱い(S−22,S−23,C−06)を前記新しく割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−2)に移す手段をさらに有し、
前記呼制御サーバ(S−CSCF−1)は前記加入者サーバから登録抹消される(S−26)ことを特徴とする請求項20に記載の呼制御サーバ。
【請求項24】
進行中セションについてのセション情報を以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)においてハンドオーバ手順内で受信する(S−23)手段をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項25】
前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF id.)を受信する(S−21;S−24)手段をさらに有することを特徴とする請求項23に記載の呼制御サーバ。
【請求項26】
以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)において、前記ユーザ機器についての進行中セション(S−25,S−23,C−07)を制御する一方、前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)はオンフックに留まる手段をさらに有することを特徴とする請求項24に記載の呼制御サーバ。
【請求項27】
各呼制御サーバ及び各セションに関与するアプリケーションサーバとセション情報を交換し(S−22,S−23,C−06)、前記ユーザ機器についての進行中セションを扱うために前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)を置換する手段をさらに有することを特徴とする請求項24に記載の呼制御サーバ。
【請求項28】
前記加入者サーバ(HSS)から前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消を行う(S−26)手段をさらに有することを特徴とする請求項26に記載の呼制御サーバ。
【請求項29】
e)前記加入者サーバ(HSS)から前記ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールを受信する(S−11;S−24;S−32)手段と、
f)前記ユーザプロフィールのどの部分が前記呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)により理解されサポートされるのかをチェックする手段と、
g)前記ユーザプロフィールにおいてサポートされていない各部分、或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項30】
h)前記加入者サーバ(HSS)から正統なユーザプロフィールを受信する(S−32)手段と、
i)前記正統なユーザプロフィールのどの部分が前記呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)により理解されサポートされるのかをチェックする手段と、
j)前記正統なユーザプロフィールにおいてサポートされていない各部分、或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項31】
ユーザ機器(UE)がアクセスを行うのに経由することになる通信ネットワークのプロキシ呼制御サーバとして動作するのに適し、前記ユーザ機器が前記ユーザ機器に対してサービスを行うのに割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と確立した進行中セションについてのセション情報を有したアクセスサーバ(P−CSCF)であって、
前記アクセスサーバは、
a)前記ユーザ機器にサービスを行うように割当てられた前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報でリンクされ、前記ユーザ機器に関する進行中セションについてのセション情報を格納する手段と、
b)以前に割当てられた前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と前記ユーザ機器にサービスを行うために割当てられた新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)との間のハンドオーバの指示を受信する(S−19;S−28)手段と、
c)前記ユーザ機器(UE)についての進行中セションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−04;C−09)手段とを有することを特徴とするアクセスサーバ。
【請求項32】
前記c)の進行中セションをそのまま有効にし維持する手段(C−09)は、
前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する参照情報を格納する手段と、
前記進行中セションをそこにリンクする手段と、
前記以前に割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報を棄却する手段と
を含むことを特徴とする請求項30に記載のアクセスサーバ。
【請求項33】
前記c)の進行中セションをそのまま有効にし維持する手段(C−04)は、
前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する参照情報を格納する手段と、
前記進行中セションと前記以前に割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報とをそこにリンクする手段と
を含むことを特徴とする請求項30に記載のアクセスサーバ。
【請求項34】
通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)にサービスを行うサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)を割当てるのに適した中間ネットワークサーバ(I−CSCF)であって、
前記割当てが前記ユーザ機器にサービスを行うのに前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)各々が有する一連の能力機能に基づいてなされ、
前記中間ネットワークサーバ(I−CSCF)は、
a)新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるための能力機能基準を受信する(S−20)手段と、
b)前記能力機能基準により良くフィットする前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択する手段と、
c)前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して、ハンドオーバのために以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子を送信する(S−20、S−21)手段とを有することを特徴とする中間ネットワークサーバ。
【請求項1】
通信ネットワークにおける2つのサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)の間でハンドオーバを実行する方法であって、
ユーザ機器(UE)は前記通信ネットワークにプロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を介してアクセスを行い、前記ユーザ機器には、前記ユーザ機器にサービスを行う、前記ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールにおける情報要素にフィットするのに適した一連の能力機能を有した第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が割当てられ、
前記方法は、
a)前記ユーザ機器(UE)に関し、前記ユーザプロフィールにおける情報要素にフィットさせるために前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)により備えられない能力機能(S−32,S−33)を判断する工程と、
b)第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるために前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)を介して前記ユーザ機器(UE)に対する再登録(S−01,S−03,S−04)を開始する工程とを有し、
前記b)の再登録を開始する工程は、
b1)前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)とサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)の両方において、前記ユーザ機器(UE)に関する進行中のセションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−02;C−03)工程と、
b2)前記プロキシ呼制御サーバ(P−CSCF)に対して第1と第2の呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)の間のハンドオーバを示唆し、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)への参照情報を格納する(C−04;C−09)工程とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記a)の工程は、前記第1のサービング呼制御サーバが対応する能力機能(S−32,S−33)を有していない前記ユーザプロフィールにおける情報要素の変更を判断する(S−31)工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
c)サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)が有している前記一連の能力機能を導出するのに関連する情報要素を含む正統なユーザプロフィール(S−34,S−35)を構築する工程と、
d)前記正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする工程とをさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
e)ユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
進行中のセションは前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)によりサービスを受ける一方、前記ユーザ機器に対する新しいセションは前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によりサービスを受けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ユーザ機器に対する進行中のセションと新しいセションとは前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)によりサービスを受けることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記c)の正統なユーザプロフィールを構築する工程は、前記通信ネットワークの加入者サーバ(HSS)で実行され、
前記加入者サーバは前記ユーザ機器に対するユーザプロフィールを担当することを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記d)の工程は、
前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)において前記正統なユーザプロフィールを受信する(S−32)工程と、
前記正統なユーザプロフィールにおいてサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)工程と
を含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記e)の工程は、
前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)において前記ユーザプロフィールを受信する工程と、
前記ユーザプロフィールにおいてサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する工程と
を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項10】
通信ネットワークの各ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールを担当する加入者サーバ(HSS)であって、
前記ユーザプロフィールは前記ユーザ機器(UE)にサービスを行うために第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)が有する一連の能力機能にフィットすることが意図された数多くの情報要素を含み、
前記加入者サーバは、
a)前記ユーザプロフィールにおける情報要素(S−34,S−35)にフィットさせるために前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)により備えられない能力機能(S−32,S−33)を判断する手段と、
b)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消(S−01)を開始する手段と、
c)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)から、前記ユーザ機器に関する進行中のセションを含んでいることの指示を受信する(S−15)手段と、
d)第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する(S−20、S−21,S−24)手段とを含むことを特徴とする加入者サーバ。
【請求項11】
前記a)の手段は、前記第1のサービング呼制御サーバが対応する能力機能(S−32,S−33)を有していない前記ユーザプロフィールにおける情報要素の変更を判断する(S−31)手段を含むことを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項12】
e)サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)が有している前記一連の能力機能を導出するのに関連する情報要素を含む前記ユーザ機器についての正統なユーザプロフィール(S−34,S−35)を構築する手段と、
f)前記正統なユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする(S−32,S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項13】
前記チェックする(S−32,S−33)手段は、
前記正統なユーザプロフィールを前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)に送信する(S−32)手段と、
前記正統なユーザプロフィールによりサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を受信する(S−33)手段と
を含むことを特徴とする請求項12に記載の加入者サーバ。
【請求項14】
ユーザプロフィールのどの部分がサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2,S−CSCF−3)により理解されサポートされるのかをチェックする(S−32,S−33)手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項15】
前記チェックする(S−32,S−33)手段は、
前記ユーザプロフィール(S−11;S−24;S−32)を前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1,S−CSCF−2)に送信する手段と、
前記ユーザプロフィールによりサポートされない各部分或は理解されない部分をアドレスする参照情報を受信する(S−33)手段と
を含むことを特徴とする請求項13に記載の加入者サーバ。
【請求項16】
前記d)の前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する手段は、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てることを担当する中間ネットワークサーバ(I−CSCF)に対する能力機能基準とともにそのような識別子(S−CSCF−1 id.)を送信する(S−20)手段を含むことを特徴する請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項17】
前記d)の前記第1の呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する手段は、前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して直接、前記ユーザ機器についてのユーザプロフィールとともに前記識別子(S−CSCF−1 id.)を提供する(S−24)手段を含むことを特徴する請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項18】
前記c)の進行中のセションの指示を受信する手段は、ハンドオーバ処理が進行中の過程にあることをマークする手段(C−05)を含むことを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項19】
前記第2のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)からの指示を受信して(S−26)前記第1のサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消を行う手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の加入者サーバ。
【請求項20】
通信ネットワークのサービング呼制御サーバとして動作するのに適し、ユーザ機器(UE)にサービスを行うために割当てられ、前記ユーザ機器に対するユーザプロフィールにおける情報要素にフィットする一連の能力機能を有した呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)であって、
前記呼制御サーバは、
a)前記通信ネットワークにおける前記ユーザプロフィールを保持する加入者サーバ(HSS)から、新しい呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるためのユーザ再登録の指示(サーバ変更)とともに登録抹消命令(S−01)を受信する手段と、
b)前記ユーザ機器が前記通信ネットワークにアクセスする際に経由するアクセスサーバ(P−CSCF)に対してユーザ再登録命令(S−03)を送信する手段と、
c)前記ユーザ機器に関して進行中セションの存在を前記加入者サーバ(HSS)に通知する(S−15)手段と、
d)前記ユーザ機器(UE)に関して進行中セションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−02;C−03)手段とを有することを特徴とする呼制御サーバ。
【請求項21】
前記進行中セションについてのセション情報を前記ユーザ機器にサービスを行うように割当てられた新しい呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して、ハンドオーバ手順内で提供する(S−23)手段をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項22】
制御を前記進行中のセション(S−25,S−23,C−07)により前記新しく割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−2)に移す一方、前記呼制御サーバ(S−CSCF−1)はオンフック状態を留まる手段をさらに有することを特徴とする請求項20に記載の呼制御サーバ。
【請求項23】
進行中のセションの扱い(S−22,S−23,C−06)を前記新しく割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−2)に移す手段をさらに有し、
前記呼制御サーバ(S−CSCF−1)は前記加入者サーバから登録抹消される(S−26)ことを特徴とする請求項20に記載の呼制御サーバ。
【請求項24】
進行中セションについてのセション情報を以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)においてハンドオーバ手順内で受信する(S−23)手段をさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項25】
前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子(S−CSCF id.)を受信する(S−21;S−24)手段をさらに有することを特徴とする請求項23に記載の呼制御サーバ。
【請求項26】
以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)において、前記ユーザ機器についての進行中セション(S−25,S−23,C−07)を制御する一方、前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)はオンフックに留まる手段をさらに有することを特徴とする請求項24に記載の呼制御サーバ。
【請求項27】
各呼制御サーバ及び各セションに関与するアプリケーションサーバとセション情報を交換し(S−22,S−23,C−06)、前記ユーザ機器についての進行中セションを扱うために前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)を置換する手段をさらに有することを特徴とする請求項24に記載の呼制御サーバ。
【請求項28】
前記加入者サーバ(HSS)から前記以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の登録抹消を行う(S−26)手段をさらに有することを特徴とする請求項26に記載の呼制御サーバ。
【請求項29】
e)前記加入者サーバ(HSS)から前記ユーザ機器(UE)に関するユーザプロフィールを受信する(S−11;S−24;S−32)手段と、
f)前記ユーザプロフィールのどの部分が前記呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)により理解されサポートされるのかをチェックする手段と、
g)前記ユーザプロフィールにおいてサポートされていない各部分、或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項30】
h)前記加入者サーバ(HSS)から正統なユーザプロフィールを受信する(S−32)手段と、
i)前記正統なユーザプロフィールのどの部分が前記呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)により理解されサポートされるのかをチェックする手段と、
j)前記正統なユーザプロフィールにおいてサポートされていない各部分、或は理解されない部分をアドレスする参照情報を返信する(S−33)手段とをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の呼制御サーバ。
【請求項31】
ユーザ機器(UE)がアクセスを行うのに経由することになる通信ネットワークのプロキシ呼制御サーバとして動作するのに適し、前記ユーザ機器が前記ユーザ機器に対してサービスを行うのに割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と確立した進行中セションについてのセション情報を有したアクセスサーバ(P−CSCF)であって、
前記アクセスサーバは、
a)前記ユーザ機器にサービスを行うように割当てられた前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報でリンクされ、前記ユーザ機器に関する進行中セションについてのセション情報を格納する手段と、
b)以前に割当てられた前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)と前記ユーザ機器にサービスを行うために割当てられた新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)との間のハンドオーバの指示を受信する(S−19;S−28)手段と、
c)前記ユーザ機器(UE)についての進行中セションとリンクデータとをそのまま有効にし維持する(C−04;C−09)手段とを有することを特徴とするアクセスサーバ。
【請求項32】
前記c)の進行中セションをそのまま有効にし維持する手段(C−09)は、
前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する参照情報を格納する手段と、
前記進行中セションをそこにリンクする手段と、
前記以前に割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報を棄却する手段と
を含むことを特徴とする請求項30に記載のアクセスサーバ。
【請求項33】
前記c)の進行中セションをそのまま有効にし維持する手段(C−04)は、
前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対する参照情報を格納する手段と、
前記進行中セションと前記以前に割当てられたサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1)に対する参照情報とをそこにリンクする手段と
を含むことを特徴とする請求項30に記載のアクセスサーバ。
【請求項34】
通信ネットワークにおいてユーザ機器(UE)にサービスを行うサービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)を割当てるのに適した中間ネットワークサーバ(I−CSCF)であって、
前記割当てが前記ユーザ機器にサービスを行うのに前記サービング呼制御サーバ(S−CSCF−1;S−CSCF−2)各々が有する一連の能力機能に基づいてなされ、
前記中間ネットワークサーバ(I−CSCF)は、
a)新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を割当てるための能力機能基準を受信する(S−20)手段と、
b)前記能力機能基準により良くフィットする前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)を選択する手段と、
c)前記新しいサービング呼制御サーバ(S−CSCF−2)に対して、ハンドオーバのために以前に割当てられた呼制御サーバ(S−CSCF−1)の識別子を送信する(S−20、S−21)手段とを有することを特徴とする中間ネットワークサーバ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b1】
【図4b2】
【図4b3】
【図4b4】
【図4c1】
【図4c2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b1】
【図4b2】
【図4b3】
【図4b4】
【図4c1】
【図4c2】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【公表番号】特表2008−510360(P2008−510360A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525571(P2007−525571)
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001202
【国際公開番号】WO2006/016839
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月13日(2004.8.13)
【国際出願番号】PCT/SE2004/001202
【国際公開番号】WO2006/016839
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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