説明

2分割式配線保護筒における上下部収納体の製造方法

【課題】蛇腹部が圧縮又は伸長変形してしまう。
【解決手段】2分割式の配線保護筒1における上下部収納体8、11の一単位部材25、25a
…を、蛇腹部3、3a…を構成する蛇腹部材26と、該蛇腹部材26の前後両端に位置するヒン
ジ取付部4、4a…の一部を構成するヒンジ取付部材27、27a により構成し、上記一単位部
材25、25a …を射出成形すると共に、固化安定後に除去される保持棒体58、58a を、蛇腹
部材26に非接触で、ヒンジ取付部材27、27a 間に一体形成することによって、上記保持棒
体58、58a によりヒンジ取付部材27、27a 間の間隔が保持されるため、蛇腹部材26の変形
を防止出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体フレーム上で移動自在な移動体を設けた各種装置において、本体と移動
体の間で電力、信号、エアーや油等の流体を供給したり伝達する配線や配管を挿通して保
護する配線保護筒であって、上下2分割式の配線保護筒における上下部収容体の製造方法
に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、本体と移動体の間で電力、信号等を供給、伝達する配線等を保護筒に挿通し、保
護筒の端部に取付金具を設けて本体及び移動体に取付けることにより、保護筒は中間に円
弧状屈曲部を有した全体的にU字状に取付けられ、移動体の移動により屈曲部が移動して
、保護筒が走行する様になっている。
【0003】
保護筒としては、収納空間が略矩形状で少なくとも1方向に屈曲可能な構成を有してお
り、全体的に蛇腹形状のコルゲートチューブや単位部材連結型のものが提案されている。
蛇腹状のコルゲートチューブは収納空間に配線を挿通することが容易ではなく、且つ、
複数の配線の両端には端子やコネクタを取付けているため、複数のものを同時に挿通する
ことが困難であったり、大きさによっては挿通出来なかった。
他方、単位部材連結型の保護筒では、部材構成や連結構成が複雑であった。
【0004】
そこで、本件出願人は、正面が略矩形枠状で内部に収納空間を有した上下部収納体の2
分割体と成し、上下部収納体は長手方向で屈曲自在な蛇腹部と屈曲不可能なヒンジ取付部
を交互に一体形成し、ヒンジ取付部の側面に設けた連結部にヒンジ体を係脱自在に設けた
、上下部収納体とヒンジ体だけで簡易構成と成した保護筒を開発し、該保護筒によれば、
保護筒における一側面のヒンジ体および上部収納体の開閉回動操作で保護筒の周面軸方向
に挿通開口を設けて配線等を挿入可能と成している。
【0005】
この様な、長尺物を成形する方法としては、該長尺物を構成する単体を連設して成型す
る際に、先に成型された単体の被溶融部である後方端部を溶融材料の余熱によって溶融し
ながら次の単体を成型し、単体間の連設部を熱融合により一体的に形成することにより、
その連設部の強度を増大させる方法が見受けられる(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特公昭59−23550号公報(特許請求の範囲、第4図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記成形方法にあっては、先に成型された単体を移動させた後、次の単体を成
型するため、例えば上記保護筒における上下部収納体を製造しようとすると、成形後の移
動時に、弱い蛇腹部が圧縮又は伸長変形してしまうなど、解決せねばならない課題があっ
た。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記従来技術に基づく、成形後の移動時に弱い蛇腹部が圧縮又は伸長変形し
てしまう課題に鑑み、2分割式配線保護筒における上下部収納体の一単位部材を、蛇腹部
を構成する蛇腹部材と、該蛇腹部材の前後両端に位置するヒンジ取付部の一部を構成する
ヒンジ取付部材により構成し、上記一単位部材を射出成形すると共に、固化安定後に除去
される保持棒体を、蛇腹部材に非接触で、ヒンジ取付部材の間に一体形成することによっ
て、上記保持棒体によりヒンジ取付部材間の間隔を保持して蛇腹部材の変形を防止する様
にして、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0009】
要するに本発明は、薄肉状で屈曲自在な蛇腹部と厚肉で屈曲不可能なヒンジ取付部を交
互に一体連続形成した2分割式配線保護筒における上下部収納体の製造方法であって、上
記上下部収納体の一単位部材を、蛇腹部を構成する蛇腹部材と、該蛇腹部材の前後両端に
位置する、上記ヒンジ取付部の一部を構成するヒンジ取付部材により構成し、上記一単位
部材を射出成形すると共に、固化安定後に除去される保持棒体を、蛇腹部材に非接触で、
ヒンジ取付部材の間に一体形成する様にしたので、温度等の成形条件、ゲート配置、肉厚
に成形収縮は相違し、特に肉厚の薄いものほど大きく、且つ、樹脂原料の流れ方向による
収縮差も大きいため、蛇腹部は成形収縮の影響を受け易いが、本件発明では保持棒体があ
ることから、成形後、成形収縮による形状変化のため数日間は保持棒体を残し、経時変化
完了時点で除去すればよいため、蛇腹部材の経時変化による寸法変化、収縮を防止し、蛇
腹部の寸法、形状、結晶を安定させて、成形収縮による変形を防止することが出来る。
【0010】
一方のヒンジ取付部材のキャビティで開口するスプールと、ヒンジ取付部材のキャビテ
ィを連結するランナを成形金型に設けたので、スプールから注入された原料樹脂を他方の
ヒンジ取付部材のキャビティに、狭い蛇腹部のキャビティを通過させずにランナを介して
注入させることが出来るため、一単位部材のキャビティ全体への原料樹脂の注入時間を短
時間化することが出来、よって一単位部材のキャビティ全体に確実に原料樹脂を行き渡ら
せることが出来る。
又、ランナ内の残存原料の固化部材を保持棒体と成す様にしたので、成形金型に保持棒
体用のキャビティを形成せずに対応することが出釆る。
【0011】
成形金型に、成形固化した一単位部材の端部の配置キャビティを、スプールが設けられ
たキャビティに連続形成し、成形固化した一単位部材の端部に接続すべく新たな一単位部
材を射出成形する様にしたので、成形済部材の後端部に高温状態の原料樹脂が入り込むこ
とで、成形済部材が溶融して注入原料樹脂と一体化することが出来るため、長尺物である
配線保護筒における上下部収納体を成形することが出来る。
而も、両方のヒンジ取付部材を連結するランナから蛇腹部キャビティヘのゲートを成形
金型に設け、ヒンジ取付部材のキャビティと上記ランナから蛇腹部キャビティヘ原料樹脂
を注入する様にしたので、ヒンジ取付部材のキャビティからだけでなくランナからも蛇腹
部キャビティヘ原料樹脂を注入することが出来るため、一単位部材のキャビティ全体への
原料樹脂の注入時間を更に短時間化することが出来、よって一単位部材のキャビティ全体
に更に確実に原料樹脂を行き渡らせることが出来る等その実用的効果甚だ大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本体および移動体に取付けられる配線保護筒の配置・走行状態を示す概略図、図
2は配線保覆簡の部分平面図、図3は図2のA−A断面図である。
【0013】
本発明の配線保護筒は装置本体に移動体が設けられた各種装置、例えば、工作機械、搬
送装置、製造装置等の各種産業装置に使用され、特に、粉塵問題を有するクリーンルーム
に設置したIC組込装置、製造装置等の各種装置に使用され、或いは、スライドドアを有
する車両に使用される。
本体と移動体への取付例としては、図1に示す様に、保護筒の両端に取付金具(図示せ
ず)を取付けて本体と移動体に接続し、2辺の直線部と中間の円弧状屈曲部で全体的にU
字状に取付け、移動体の移動により円弧状屈曲部が移動して走行する様に取付ける。
【0014】
図2、3に示す様に、合成樹脂製の配線保護筒1は内部を収納空間2とする正面略矩形
枠状の上下2分割体で、長手方向では屈曲可能な蛇腹部3、3a…と屈曲不可能なヒンジ取
付部4、4a…を交互に設けた一体形成と成し、ヒンジ取付部4、4a…の両側で係脱自在な
ヒンジ体5、5a…により上下2分割体を組付けている。
略矩形状となる上下2分割体は、底板6両端から上方屈曲させて側板7、7aを一体形成
した凹状の下部収納体8と、天板9両端から下方屈曲させて側板10、10 aを一体形成した
逆凹状の上部収納体11から成り、上下の側板7、7a、10、10a は組付時において突き合わ
せ状態と成っている。
【0015】
組付けで略矩形枠となる2分割体の上下部収納体8、11における蛇腹部3、3a…は薄肉
略波状で、屈曲自在である一方、ヒンジ取付部4、4a…は肉厚状で屈曲不可能と成すと共
に、両側面に設けた連結部12にヒンジ体5、5a…を係脱自在に取付けており、図1に示す
様に、全体の取付状態では蛇腹部3、3a…が少しずつ屈曲させて円弧状屈曲部を形成可能
としている。
【0016】
ヒンジ取付部4、4a…に設けた連結部12は、長手方向に所定間隔の空隙部13を有した前
後2個所で、側板7、7a、10、10a の外側に連結突起14、14a …を夫々設け、該連結突起
14、14a …の外側にヒンジ体5、5a…の嵌合凹部15、15a …を設けると共に、2分割体の
結合(突き合わせ)面側に相互嵌合する係合凸部16、16a …及び係合凹部17、17a… を夫
々設けている。
尚、ヒンジ取付部4、4a…や連結突起14、14a …の前後両端で幅方向にリフ18、18a …
を突出形成しており、又一対の係合凹部17、17a …の中間部で表面側に射出成形時の樹脂
原料流路が固化したゲート固化部19を形成している。
【0017】
ヒンジ体5、5a…は上下分割体の組付結合に際して、一側開口で他側連結の枢着機能、
上下接合状態のロック機能を有した構成と成している。
上下一対の連結突起14、14a …の嵌合凹部15、15a …に競合自在な上下一対の嵌合棒体
20、20a …を連結側板21、21a で連結して単位ヒンジ部材22、22a を一体形成し、一対の
単位ヒンジ部材22、22a を中央の連結材23で一体化してヒンジ体5、5a…を形成している

ヒンジ体5、5a…における嵌合棒体20、20a …は断面円形状と成すと共に、嵌合棒体20
、20a …が嵌合自在な嵌合凹部15、15a …は、内径が嵌合棒体20、20a …と同径で外側に
嵌合棒体20、20a …の直径より狭い開口を有した略C形状で、嵌合棒体20、20a …の係脱
時には開口側の突出円弧部が弾性変形する。
又、ヒンジ体5、5a…における連結材23および内側の連結側板21、21a は、一対の連結
突起14、14a …の間の空隙部13に納まる様にしている。
【0018】
尚、原料樹脂の材質としては、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニール樹
脂等の種々材質が可能であり、蛇腹部3、3a…の繰り返し屈曲による耐久性が高いものが
好ましく、又上下部収納体8、11の突き合わせ面で微少の摺接、接離が発生するため、上
下部収納体8、11の一方を表面平滑性が優れたり、低磨耗性のものと成したり、表面に潤
滑膜を設けても良い。
【0019】
上記配線保護筒1にあっては、複数個の一単位部材25、25a …を連結一体化したもので
あり、該一単位部材25、25a …の夫々は、蛇腹部3、3a…を構成する蛇腹部材26と、該蛇
腹部材26の両端部に位置する、ヒンジ取付部4、4a…の一部を構成するヒンジ取付部材27
、27a により構成し、各ヒンジ取付部材27、27a の両側部にガイド部材28、28a を一体形
成し、該ガイド部材28、28a にガイド孔29、29a を水平貫設している。
又、後端側のヒンジ取付部材27の後端裏面に相欠段部30を、前端側のヒンジ取付部材27
a の前端部に、上記相欠段部30に対応する相欠段部30a を形成し、かかる相欠段部30、30
a により前後の一単位部材25、25a …を連結し溶融一体化して配線保護筒1と成している

【0020】
一単位部材25、25a …を、前方の一単位部材25、25a …に連結一体化して、上記配線保
護筒1における上下部収納体8、11を成形する金型にあっては、固定枠31、可動枠32、該
固定枠31及び可動枠32間の取出枠33により構成している。
【0021】
固定枠31及び可動枠32にあっては、型板34、35の対向面に凹型36及び凸型37を設置して
おり、凹型36及び凹型37間に上下部収納体8、11における一単位部材25、25a …のキャビ
ティ38を形成し、該キャビティ38は、ヒンジ取付部材27、27a を形成するキャビティ38a
、38b と、蛇腹部材26を形成するキャビティ38c により構成されており、前端側のヒンジ
取付部材27a を形成するキャビティ38b で開口するスプール31a を凹型36に形成して、キ
ャビティ38内に原料を射出する様にしている。
又、取出枠33の略中央で上記凹型36及び凸型37を型締め可能にし、取出枠33に一対のガ
イドシャフト40、40a を水平配置し、凹型36及び凸型37の対向面におけるキャビティ38の
形成部41、42の上下部にガイドシャフト40、40a の収容溝43、43a 、44、44a を形成して
いる。
尚、取出枠33における一側部の外側に、型開き時に成形品を押し出すプッシヤー45を配
設すると共に、他側部を、一単位部材25、25a …を挿通可能に形成し、ガイドシャフト40
、40a の他端部を他側部より突出させている。
又、ガイドシャフト40、40a は、型締め時において、ガイド部材28、28a のキャビティ
でもあるヒンジ取付部材27、27a のキャビティ38a 、38b 内を貫通させることで、ガイド
部材28、28a にガイド孔29、29a が形成される。
又、ガイドシャフト40、40a の外側部に、嵌合凹部15、15a …を狭い開口を有した略C
形状に形成するための突条47、47a を一体形成している。
【0022】
可動枠32における凸型37の収容溝44、44a の底部に溝48、48a を形成し、該溝48、48a
とガイドシャフト40、40a により、一単位部材25、25a …におけるヒンジ取付部材27、27
a を形成するキャビティ38a 、38b 間を連通するランナ49、49a を形成する様にしている

一単位部材25、25a …における蛇腹部材28を形成するキャビティ38c と各ランナ49、49
a 間をゲート50、50a …により連通し、該ゲート50、50a …はコールドスラッグため51、
51a …を介して各ランナ49、49a に連通状態としている。
コールドスラッグため51、51a …の夫々は、上記溝48、48a の夫々の内側に、該溝48、
48a に掛かる様に形成した凹部と凹型36の対向面により形成すると共に、該凹部は溝48、
48a より深く形成している。
ゲート50、50a …は、凹型36の対向面に形成した溝と凸型37の対向面により形成してい
る。
【0023】
凹型36における蛇腹部材28の成形部位54にあっては、収容溝43、43a が形成された両側
部位より突出させた部位に凹設し、凹型37における蛇腹部材28及びヒンジ取付部材27、27
a の成形部位55、56、56a にあっては、収容溝44、44a が形成された両側部位より陥没さ
せた部位に連続的に凸設し、ゲート50、50a …は凹型36における突出面に、成形部位54及
び突出側面で開口する様に形成すると共に、コールドスラッグため51、51a …は凹型37に
おける陥没段差部に、陥没底面に至る深さで形成している。
尚、後方のヒンジ取付部材27a の成形部位56a には、後端側のヒンジ取付部材27の相欠
段部30の成形部位57を形成している。
【0024】
よって、上記金型による成形品は、図10、11に示す様に、ランナ49、49a 内に残存
する原料樹脂が固化した保持棒体58、58a がガイド部材30、30a 間に、ゲート50、50a …
及びコールドスラッグため51、51a …内に残存する原料樹脂が固化した部材59、59a …が
保持棒体58、58a 及び蛇腹部材28間に夫々形成されることになる。
【0025】
次に、上記保護筒における上下部収納体8、11の製造過程について説明する。
(1)成形済部材の後端部がキャビティ38b 内の前部に位置する様に固定枠31、可動枠32
及び取出枠33を型締めする。
(2)型締め後、スプール31a よりキャビティ38c 内へ原料樹脂を射出すると、キャビテ
ィ38b 内に充満後、直接キャビティ38b 内に原料樹脂が充填されると共に、ランナ49、49
a 、コールドスラッグため51、51a …及びゲート50、50a …を介してもキャビティ38c 内
に原料樹脂が充填され、キャビティ38a 内へはランナ49、49a を介して原料樹脂が充填さ
れると共に、キャビティ38c 内に充満後、直接キャビティ38a 内に原料樹脂が充填される

(3)原料樹脂を所定量射出完了し若干時間が経過すると、先ず可動枠32及び取出枠33が
離間して固定枠31の凹型36より離型させ、取出枠33が停止後更に可動枠32は移動して凸型
37より離型させる。
(4)取出枠33のプッシヤー45により成形済部材を所定ストローク下流側へ移動させた後
、(1)〜(3)工程を行うことを、成形済部材が所定長さになるまで繰り返し行う。
(5)完了後、次工程で、保持棒体58、58a 及び原料樹脂固化部材59、59a …を除去して
上下部収納体8、11を成形する。
【0026】
(2)工程においては、スプール31a よりキャビティ38c 内へ原料樹脂が射出されると
、成形済部材の後端部における相欠段部30の下方に高温状態の原料樹脂が入り込んで相欠
段部30a を形成すると共に、高温状態の相欠段部30a により低温状態の相欠段部30を溶融
しヒンジ取付部材27、27a を一体化してヒンジ取付部4、4a…を形成する様に成っている

そして、蛇腹部材28が蛇腹部3、3a…となり、ガイド部材30、30a が連結突起14、14a
…となり、ガイド孔29、29a が嵌合凹部15、15a …となる様にしている。
【0027】
(4)工程時には保持棒体58、58a が未だ存在しているため、プッシヤー45により成形
済部材を押し出しても、高温状態で変形し易い蛇腹部材28は圧縮変形しない。
【0028】
尚、連結突起14、14a …、即ちガイド部材30、30a が必要ない上下部収納体8、11にあ
っては、(5)工程において、保持棒体58、58a 及び原料樹脂固化部材59、59a …と共に
ガイド部材30、30a も除去する様にしている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る配線保護筒の使用状態を示す概略図である。
【図2】配線保護筒の部分平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】配線保護筒における上下部収納体の成形金型の型締め時の平面図である。
【図5】図4の水平断面図である。
【図6】図4のB−B断面図である。
【図7】図4のC−C断面図である。
【図8】図4のD−D断面図である。
【図9】図5の成形金型による成形過程を示す平面図である。
【図10】成形直後の上下部収納体の部分平面図である。
【図11】図10のE−E断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 配線保護筒
3、3a… 蛇腹部
4、4a… ヒンジ取付部
8 上部収納体
11 下部収納体
25、25a … 一単位部材
26 蛇腹部材
27、27a ヒンジ取付部材
31a スプール
38a 、38b 、38c キャビティ
49、49a ランナ
50、50a … ゲート
58、58a 保持棒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄肉状で屈曲自在な蛇腹部と厚肉で屈曲不可能なヒンジ取付部を交互に一体連続形成し
た2分割式の配線保護筒における上下部収納体の製造方法であって、
上記上下部収納体の一単位部材を、蛇腹部を構成する蛇腹部材と、該蛇腹部材の前後両
端に位置する、上記ヒンジ取付部の一部を構成するヒンジ取付部材により構成し、
上記一単位部材を射出成形すると共に、固化安定後に除去される保持棒体を、蛇腹部材
に非接触で、ヒンジ取付部材の間に一体形成する様にしたことを特徴とする2分割式配線
保護筒における上下部収納体の製造方法。
【請求項2】
ヒンジ取付部材のキャビティを連結するランナと、一方のヒンジ取付部材のキャビティ
で開口するスプールを成形金型に設け、ランナ内の残存原料の固化部材を保持棒体と成す
様にしたことを特徴とする請求項1記載の2分割式配線保護筒における上下部収納体の製
造方法。
【請求項3】
成形金型に、成形固化した一単位部材の端部の配置キャビティを、スプールが設けられ
たキャビティに連続形成し、成形固化した一単位部材の端部に接続すべく新たな一単位部
材を射出成形する様にしたことを特徴とする請求項1又は2記載の2分割式配線保護筒に
おける上下部収納体の製造方法。
【請求項4】
両方のヒンジ取付部材を連結するランナから蛇腹部キャビティへのゲートを成形金型に
設け、ヒンジ取付部材のキャビティと上記ランナから蛇腹部キャビティへ原料注入する様
にしたことを特徴とする請求項3記載の2分割式配線保護筒における上下部収納体の製造
方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2006−43949(P2006−43949A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−225625(P2004−225625)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(504095955)
【Fターム(参考)】