説明

4サイクルガスエンジンのEGR制御装置

【課題】EGR制御装置を備えた4サイクルガスエンジンにおいて、エンジン回転数の整定時における大幅な回転数の低下の発生を回避して、エンジンの始動性を向上する4サイクルガスエンジンのEGR制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンの排気通路からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポートに還流するEGRガス通路と、該EGRガス通路の通路面積を制御するEGR弁とを備えた4サイクルガスエンジンにおいて、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出器と、前記回転数検出器からのエンジン回転数の検出値が入力されるEGR弁制御装置とを備え、該EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であって前記エンジン回転数の低下量が一定値を超えたとき前記EGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気通路からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポートに還流するEGRガス通路と、該EGRガス通路の通路面積を制御するEGR弁とを備えた4サイクルガスエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスエンジンは、一般に燃料ガスと空気とを予混合して燃焼室に送り込み、着火装置により発生した着火火炎によって着火燃焼せしめるようにして、希薄混合気燃焼を行っているため、エンジンの始動時には予混合された混合気をスロットル弁によって適正流量になるように制御している。
即ち、図1はかかる4サイクルガスエンジンの作動説明図であり、図1によりガスエンジンの要部について説明すると、符号100で示されるエンジン(ガスエンジン)は4サイクルガスエンジンであり、シリンダ102a内に往復摺動自在に嵌合されたピストン102、該ピストン102の往復動を回転に変換するクランク軸112、前記ピストン102の上面とシリンダ102aの内面との間に区画形成される燃焼室101、該燃焼室101に接続される吸気ポート103、該吸気ポート103を開閉する吸気弁104、該燃焼室101に接続される排気ポート105、該排気ポート105を開閉する排気弁106等によって構成される。
【0003】
前記吸気ポート103の途中にはガスミキサー110及びスロットル弁115が設置され、燃料ガス管111からガス量調整弁109を通して供給された燃料ガスと空気とを該ガスミキサー110で予混合する。
そして、この予混合気は前記スロットル弁115の開度制御によって流量を調整されて、前記吸気弁104の開弁によって前記燃焼室101に供給される。
符号107で示される着火装置は、この例では燃焼室101内の予混合気に火花点火を行う点火プラグで構成されている。
そして、かかるガスエンジンは、EGR制御装置を備えており、排気ポート105からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポート103に還流するEGR管7と、該EGR管7の通路面積を制御するEGR弁1とを備え、EGR弁1の開度制御によりエンジンの運転制御を行っている。
【0004】
尚、排気ポートからの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポートに還流するEGR管と、該EGR管の通路面積を制御するEGR弁とを備え、EGR弁の開度制御によりエンジンの運転制御を行うEGR制御装置を備えたエンジンが、特許文献1(特開平8−100689号公報)にて示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−100689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来技術には次のような解決すべき問題点がある。
即ち、前記4サイクルガスエンジンは、燃料ガスと空気とを予混合して燃焼室に送り込み、着火装置により発生した着火火炎によって、着火燃焼せしめるようにして希薄混合気燃焼を行っているため、始動時におけるエンジン回転数の変動が大きくなる傾向にある。
【0007】
図5は図1に示されるようなEGR制御装置を備えた4サイクルガスエンジンの、エンジン始動後におけるエンジン回転数の変化を示す。図5に示すように、エンジン始動後に、エンジン回転数が上昇するが、始動時にはエンジンが温まっていないこと等によって、エンジン回転数が目標値に整定しにくい(回転数変動ΔN)。
これに伴い、かかる従来技術においては、エンジン始動後のエンジン回転数の整定時に、排ガス浄化手段としてのEGR(排ガス再循環)ガスが投入されると、エンジン回転数が整定せずに、目標回転数から大幅に回転数の低下ΔNが発生しやすい。
このため、エンジンの始動性が低下し、始動時の回転数の変動、始動時燃費の悪化等の不具合を引き起こす。
【0008】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、EGR制御装置を備えた4サイクルガスエンジンにおいて、エンジン回転数の整定時における大幅な回転数の低下の発生を回避して、エンジンの始動性を向上する4サイクルガスエンジンのEGR制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明はかかる目的を達成するもので、エンジンの排気通路からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポートに還流するEGRガス通路と、該EGRガス通路の通路面積を制御するEGR弁とを備えた4サイクルガスエンジンにおいて、前記エンジンの回転数を検出する回転数検出器と、前記回転数検出器からのエンジン回転数の検出値が入力されるEGR弁制御装置とを備え、該EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であって前記エンジン回転数の低下量が一定値を超えたとき前記EGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制することを特徴とする(請求項1)。
また、かかる発明において、好ましくは、前記EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であって前記エンジン回転数の低下量が前記一定値以内にあるときは、前記EGR弁の開弁速度を一定速度以上に保持してエンジン回転数を一定速度に維持する(請求項2)。
【0010】
また、本発明は、前記ガスエンジンの暖機状態を検出するエンジン暖機状態検出部を備え、該エンジン暖機状態検出部で暖機中を検出したとき、前記EGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制することを特徴とする(請求項3)。また、好ましくは、前記暖機状態検出部が前記EGRガスのガス温度検出部であるとよい(請求項4)。
【発明の効果】
【0011】
回転数検出器からのエンジン回転数の検出値が入力されるEGR弁制御装置を備え、該EGR弁制御装置は、EGR弁の開弁期間中であって、エンジン回転数の低下量が一定値を超えたときEGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制するともに、
また、EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であってエンジン回転数の低下量が前記一定値以内にあるときは、EGR弁の開弁速度を一定速度以上に保持してエンジン回転数を一定速度に維持するので(請求項1,2)、
エンジン回転数の減速回転数設定部に、時間とEGR弁開度の関係を複数通り設定しておき(図3のように)、エンジン回転数の低下量を検出してエンジン回転数の低下量が大きいときは、EGR弁開度をゆっくり開き(図3のC線のように)、エンジン回転数の低下量が小さいときはEGR弁の開放速度を速めて(図3のA線のように)開く。
【0012】
従って、かかる発明によれば、エンジン回転数の低下量が大きいときは、EGR弁開度をゆっくり開くことによって、EGR弁を通って吸気ポートに還流するEGRガスの流量の増加が緩慢になって、新気のガス量が相対的に多くなることにより、エンジンの回転数の上昇が早くなる。
一方、エンジン回転数の低下量が小さいときは、EGR弁の開弁速度を速めることによって、EGR弁を通って吸気ポートに還流するEGRガスの流量の増加し、相対的に新気のガス量が少なくなることにより、エンジンの回転数の上昇が緩慢になる。
【0013】
これにより、エンジン回転数の検出値によってEGR弁の開度を適正に保持するので、EGR弁の開度によってNOx低減を行うとともに、エンジン回転数の大幅な低下を回避して、エンジン始動後のエンジン回転数の調整時にエンジン回転数が整定し、エンジンの始動性が向上し、始動時の回転数の変動、始動時燃費の悪化等の不具合を確実に回避できる。
【0014】
また、本発明は、EGRガスの温度を検出してEGR弁制御装置に入力するEGR温度センサを設け、EGR弁制御装置は、EGRガスの温度が予め設定された一定値よりも低いとき、EGR弁の開弁速度を低下させるので(請求項3)、
エンジンが温まってなくEGRガスの温度が予め設定された一定値よりも低いときに、前記のようにエンジン回転数によってEGR弁の開弁速度を低下させる制御を行うことより、エンジン回転数の大幅な低下を回避する一方、エンジンが温まってEGRガスの温度が予め設定温度以上の場合は、通常のEGR弁の開閉によって、正常なNOx低減を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態に係る4サイクルガスエンジンの全体構成図である。
図1において、符号100で示されるエンジン(ガスエンジン)は4サイクルガスエンジンであり、シリンダ102a内に往復摺動自在に嵌合されたピストン102、該ピストン102の往復動を回転に変換するクランク軸112、前記ピストン102の上面とシリンダ102aの内面との間に区画形成される燃焼室101、該燃焼室101に接続される吸気ポート103、該吸気ポート103を開閉する吸気弁104、該燃焼室101に接続される排気ポート105、該排気ポート105を開閉する排気弁106等によって構成される。
【0017】
前記吸気ポート103の途中にはガスミキサー110及びスロットル弁115が設置され、燃料ガス管111からガス量調整弁109を通して供給された燃料ガスと空気とを該ガスミキサー110で予混合する。
そして、この予混合気は前記スロットル弁115の開度制御によって流量を調整されて、前記吸気弁104の開弁によって前記燃焼室101に供給される。
符号107で示される着火装置は、この例では燃焼室101内の予混合気に火花点火を行う点火プラグで構成されている。
そして、かかるガスエンジンは、EGR制御装置を備えており、排気ポート105からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポート103に還流するEGR管7と、該EGR管7の通路面積を制御するEGR弁1とを備え、EGR弁1の開度制御によりエンジンの運転制御を行っている。
【0018】
4は排気ポート105からの排気ガスと水とを熱交換する排ガス熱交換器である。6は前記排ガス熱交換器4にて発生した湯または蒸気により、湯を発生する給湯器である。8は前記排ガス熱交換器4と通過した後の排気ガスが通過する排気通路である。
【0019】
以上の構成は、公知の給湯器を備えたガスエンジンと同様である。本発明はかかる4サイクルガスエンジンのEGR制御装置に関するものである。
【0020】
エンジン100の回転数を検出する回転数検出器2、及びEGRガスの温度を検出するEGR温度センサ3(エンジン暖機状態検出部)を備え、前記回転数検出器2からのエンジンの回転数の検出値、及びEGR温度センサ3からのEGRガスの温度の検出値は、EGR弁制御装置5に入力される。
エンジンの暖機状態を検出するエンジン暖機状態検出部としてEGR温度センサ3を説明したが、排ガスの温度を検出する排ガス温度センサ、または、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ、または、エンジンオイルの温度を検出するエンジンオイル温度センサを設置しても良いことは勿論である。
【0021】
次に、図2を参照して前記EGR弁制御装置5の作用を説明する。図2は前記本発明にかかる4サイクルガスエンジンのEGR制御装置の制御ブロック図である。
回転数検出器2からのエンジン100の回転数の検出値は、EGR制御装置5のEGR弁減速回転数設定部51に入力される。
EGR弁減速回転数設定部51においては、前記EGR弁1の開弁期間中であって、前記回転数検出器2からのエンジン回転数の検出値が入力される。
該EGR弁減速回転数設定部51には、図3に示すように、時間とEGR弁開度の関係を複数通り設定しておく。t時点でEGR弁1の開弁が開始し(E=0)、t時点でEGR投入後最も回転数が低下し、そのときのEGR弁1の開度がEである。そしてEGR弁1はその後A線、B線、C線の複数のEGR弁開放速度のいずれかに沿って最終的に開度Eに達する。
【0022】
次に、このEGR弁1の開度制御について説明する。
図5の前記エンジン回転数の低下量(ΔN)が、予め設定された一定値(ΔE)を超えるとき(ΔN>ΔE)は、図3のC線のように、EGR弁開度をゆっくり開く。
また、エンジン回転数の低下量が前記一定値未満(ΔN<ΔE)のときは、図3のA線のように、EGR弁の開放速度を速める。
また、エンジン回転数の低下量が略前記一定値(ΔN=ΔE)のときは、図3のB線のように、EGR弁の開放速度は現状の基準開放速度を維持する。
【0023】
なお、エンジン回転数の低下量(ΔN)は、EGR弁の開弁開始時t時点における回転数と、EGR弁を一定開放速度で開弁して最もエンジン回転数が低下したt時点の回転数との差をいう。
また、閾値である一定値(ΔE)は、エンジン100の始動安定性を考慮して適宜設定される。
前記EGR弁減速回転数設定部51の出力は、EGR弁減速設定部52に入力される。
【0024】
次に、EGR温度センサ3からのEGRガスの温度の検出値は、EGR弁減速温度設定部53に入力される。
該EGR弁減速温度設定部53においては、エンジン100が温まってなくEGRガスの温度が予め設定された一定値よりも低いときには、前記のようなエンジン回転数によってEGR弁の開弁速度を低下させる制御を行うことによりエンジン回転数の大幅な低下を回避する。また、エンジンが温まってEGRガスの温度が予め設定された一定温度以上の場合は、前記エンジン回転数によってEGR弁の開弁速度を低下させる制御を行うのを廃止して、通常のEGR弁の開閉による制御を行う。
かかるEGR弁減速温度設定部53の出力は、EGR弁減速設定部52に入力される。
【0025】
従って、EGR弁減速設定部52は、前記EGR弁1の開弁期間中であって、EGR弁減速温度設定部53からEGRガスの温度が予め設定された一定値よりも低いときに、前記のような、エンジン回転数の低下量(ΔN)が、予め設定された一定値(ΔE)を超えるときは、C線のようにEGR弁開度をゆっくり開き、エンジン回転数の低下量(ΔN)が前記一定値(ΔE)未満のときは、図3のA線のように、EGR弁の開放速度を速め、エンジン回転数の低下量(ΔN)が前記一定値(ΔE)と略同等のときには、図3のB線のように、EGR弁の開放速度はそれまでの開放速度を維持する制御を行う。
そして、EGRガスの温度が予め設定された一定値よりも高いとき、つまりエンジンが温まってEGRガスの温度が予め設定温度以上になった場合は、通常のEGR弁の開閉によって、すなわち、エンジン回転数の低下量に応じたEGR弁開度制御をすることなく、一定のEGR弁開度速度によって制御されて、NOx低減を行うことができる。
かかる、演算結果により前記EGR弁1は開閉される。
【0026】
次に、EGR弁1の開度制御の第2実施形態について説明する。
エンジン回転数の低下量(ΔN)だけでなく、エンジン回転数の低下率(ΔN/Δt)も加味した選定をする。
図4に示すように、まず、ステップS10で、エンジン回転数の低下量が一定値(ΔE)を超えるか否かを判定して、超えていれば、次にエンジン回転数の低下率(ΔN/Δt)の大きさに応じて図3のA線、B線、C線による制御をし、超えていなければ、すなわち、一定値(ΔE)以下であれば、ステップS11に進んで、第1実施形態のようにEGR弁開度速度をA線に沿って開放速度を速める。
【0027】
ステップS12でエンジン回転数の低下率(ΔN/Δt)が一定の基準値(Y)を超える場合には、ステップS13のように図3のC線のように、EGR弁の開度をゆっくり開く。
ステップS16で、エンジン回転数の低下率(ΔN/Δt)が一定の基準値(Y)未満の場合には、ステップS17に進んで図3のA線のように、EGR弁開度を速める。
また、ステップS14で、エンジン回転数の低下率(ΔN/Δt)が略一定の基準値(Y)と等しい場合には、ステップS15に進んで図3のB線のように、EGR弁の開放速度はそれまでの基準開放速度を維持する制御を行う。
【0028】
以上第1実施形態によれば、エンジン回転数の低下量が大きいときは、EGR弁開度をゆっくり開くことによって、EGR弁1を通って吸気ポート103に還流するEGRガスの流量の増加が緩慢になって新気のガス量が相対的に多くなることにより、エンジンの回転数の上昇が早くなる。
一方、エンジン回転数の低下量が小さいときは、EGR弁開弁速度を速めることによって、EGR弁を通って吸気ポートに還流するEGRガスの流量の増加が増加し、新気のガス量が相対的に少なくなることにより、エンジンの回転数の上昇が緩慢になる。
【0029】
また、第2実施形態によれば、エンジン回転数の低下量が大きくても、低下率が小さければ、エンジン回転数の変動への影響が少なく、直線AのようにEGR弁1の開弁速度を速めて、EGR弁を通って吸気ポートに還流するEGRガスを増加してNO低減効果を優先する。
一方、エンジン回転数の低下量が大きく、低下率も大きい場合には、エンジン回転変動の影響をNO低減効果より優先して、直線CのようにEGR弁1の開弁速度をゆっくり開くことによって、EGR弁を通って吸気ポートに還流するEGRガスの増加を緩慢にしてエンジンの回転数の上昇を早めてエンジン回転数を安定化させる。
このように、第2実施形態によれば、エンジン回転数の低下率を制御要素に加えることによって、エンジン回転数の変動低減と、EGRガス流量の増加によるNO低減効果とをより効果的に達成できる。
【0030】
これにより、エンジン回転数の検出値によってEGR弁1の開度を適正に保持するので、EGR弁1の開度によってNOx低減を行うとともに、エンジン回転数の大幅な低下を回避して、エンジン始動後のエンジン回転数の調整時にエンジン回転数が整定し、エンジンの始動性が向上し、始動時の回転数の変動、始動時燃費の悪化等の不具合を確実に回避できる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明によれば、EGR制御装置を備えた4サイクルガスエンジンにおいて、エンジン回転数の整定時における大幅な回転数の低下の発生を回避して、エンジンの始動性を向上する4サイクルガスエンジンのEGR制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1実施形態に係る4サイクルガスエンジンの全体構成図である。
【図2】前記実施形態に係る4サイクルガスエンジンのEGR制御装置の制御ブロック図である。
【図3】前記実施形態に係るEGR開度線図である。
【図4】EGR弁の開度制御の第2実施形態を示す制御フローチャートである。
【図5】従来技術における変化線図である。
【符号の説明】
【0033】
1 EGR弁
2 回転数検出器
3 EGR温度センサ(エンジン暖機状態検出部)
4 排ガス熱交換器
5 EGR弁制御装置
7 EGR管
100 エンジン
101 燃焼室
102 ピストン
103 吸気ポート
104 吸気弁
105 排気ポート
106 排気弁
107 着火装置
109 ガス量調整弁
110 ガスミキサー
111 燃料ガス管
112 クランク軸
115 スロットル弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの排気通路からの排気ガスの一部をEGRガスとして吸気ポートに還流するEGRガス通路と、該EGRガス通路の通路面積を制御するEGR弁とを備えた4サイクルガスエンジンにおいて、
前記エンジンの回転数を検出する回転数検出器と、前記回転数検出器からのエンジン回転数の検出値が入力されるEGR弁制御装置とを備え、該EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であって前記エンジン回転数の低下量が一定値を超えたとき前記EGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制することを特徴とする4サイクルガスエンジンのEGR制御装置。
【請求項2】
前記EGR弁制御装置は、前記EGR弁の開弁期間中であって前記エンジン回転数の低下量が前記一定値以内にあるときは、前記EGR弁の開弁速度を一定速度以上に保持してエンジン回転数を一定速度に維持することを特徴とする請求項1記載の4サイクルガスエンジンのEGR制御装置。
【請求項3】
前記ガスエンジンの暖機状態を検出するエンジン暖機状態検出部を備え、該エンジン暖機状態検出部で暖機中を検出したとき、前記EGR弁の開弁速度を低下させてエンジン回転数の低下を抑制することを特徴とする請求項1記載の4サイクルガスエンジンのEGR制御装置。
【請求項4】
前記暖機状態検出部が前記EGRガスのガス温度検出部であることを特徴とする請求項3記載の4サイクルガスエンジンのEGR制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−270454(P2009−270454A)
【公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−120075(P2008−120075)
【出願日】平成20年5月2日(2008.5.2)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】