説明

CRTH2受容体拮抗薬としてのインドール誘導体

式(I)


(式中、ラジカルR、R及びRは、本明細書中で定義されるようなものであり、及びArは、アリール基又はヘテロアリール基、好ましくはフェニルを表し、nは1又は2であり、並びにラジカルXは、−C(R)(R)−、−C(R)(R)−C(R)(R)−、−C(R)=(R)−、−OC(R)(R)−、又は−SC(R)(R)−から選択される基を表す。)による化合物。これらの化合物及びそれらの薬学的に許容できる塩は、CRTH2介在疾患とりわけ呼吸器の、炎症性及びアレルギー性の症状などの治療に有用なプロスタグランジンD2受容体拮抗薬として、医薬組成物において用いられる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プロスタグランジンD(PGD)は、アラキドン酸のシクロオキシゲナーゼ代謝産物である。それは、免疫学的攻撃に応答して肥満細胞及びTH2細胞から放出され、睡眠及びアレルギー応答など種々の生理学的事象における役割を演ずることに関係している。
【0002】
PGDに対する受容体は、「DP」受容体、TH2細胞(「CRTH2」)上に発現する化学誘引物質受容体相同分子、及び「FP」受容体を含む。これらの受容体は、PGDにより活性化されたGタンパク質共役型合受容体である。CRTH2受容体並びにそのヒトヘルパーT細胞、好塩基球、及び好酸球を含む種々の細胞上における発現が、CRTH2受容体について記載する、Abeら、「Gene 227:71−77,1999」、Nagataら、「FEBS Letters 459:195−199,1999」及びNagataら、「The Journal of Immunology 162:1278−1286,1999」に記載されている。Hiraiら、「J.Exp.Med.193:255−261,2001」は、CRTH2がPGDの受容体であることを指摘している。
【0003】
Ulven及びKostenis「J.Med.Chem.,2005,48(4):897−900」は、選択的強力CRTH2拮抗薬であるラマトロバンの類似体の合成を報告している。CRTH2拮抗薬は、PCT公開出願WO2003/097598においても報告されている。
【発明の開示】
【0004】
(発明の要旨)
本発明は、CRTH2受容体拮抗薬である新規の化合物を提供する。本発明の化合物は、種々のプロスタグランジン介在疾患及び障害の治療に有用であり、従って本発明は、本明細書中に記述される新規の化合物、ならびにそれらを含む医薬組成物を用いる、プロスタグランジン介在疾患の治療のための方法を提供する。
【0005】
(発明の詳細な説明)
本発明は、式I:
【0006】
【化2】

(式中、nは、1又は2であり;
Arは、Rから独立して選択される1から4の基によりそれぞれ場合により置換されるアリール基又はヘテロアリール基であり;
Xは、−C(R)(R)−、−C(R)(R)−C(R)(R)−、−C(R)=(R)−、−OC(R)(R)−及び−SC(R)(R)−から選択され;
は、H、ハロゲン及びC1−6アルキルから選択され;
は、H及びC1−6アルキルから選択され;
は、H、ハロゲン、C1−6アルキル、OC1−6アルキル、SC1−66アルキル、S(O)1−6アルキル、CN、アリール及びヘテロアリールから選択され;
及びRは独立して、H、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1−6アルキル若しくはハロC1−6アルキルであり;又は
及びRは、それらが両方結合する炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル環を形成し;或いは
及びRは、それらが結合する隣接する複数の炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル環を形成し;並びに
は、ハロゲン、CN、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ及びハロC1−6アルキルから選択される。)
の化合物及びそれらの薬学的に許容できる塩に関する。
【0007】
式Iの1つの部分群において、化合物は式中、nが1のものであり、もう1つの部分群において、化合物は式中、nが2のものである。
【0008】
式Iのもう1つの部分群において、化合物は式中、ArがRから独立して選択される1から3の基で場合により置換されるフェニルである。その1つの実施形態において、Arは、ハロゲン及びC1−6アルコキシから独立して選択される1から2の基により置換されるフェニルである。
【0009】
式Iのもう1つの部分群において、化合物は式中、Xが−C(R)(R)−のものである。その1つの実施形態において、Xはメチレンである。
【0010】
式Iのもう1つの部分群において、化合物は式中、Xが−C(R)(R)−C(R)(R)−、又は−C(R)=(R)−ものである。その1つの実施形態において、Xは。−CH=CH−又は−CH−CH−である。
【0011】
本発明はまた、式Iの化合物を含む医薬組成物、及び式Iの化合物を用いるプロスタグランジン介在疾患の治療又は防止のための方法をその範囲に含む。
【0012】
本発明を、別に指示のない限り以下の定義を用いて説明される。
【0013】
用語「ハロゲン」又は「ハロ」は、F、Cl、Br及びIを含む。
【0014】
用語「アルキル」は、示された炭素数を含む直鎖又は分岐鎖のアルキル鎖を指す。アルキル基の限定されない例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s−及びt−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルなどを含む。
【0015】
「ハロアルキル」は、上述したように、全ての水素原子がハロ基による完全置換までを含めた1つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたアルキル基を意味する。例えば、C1−6ハロアルキルは−CF、−CFCFなどを含む。
【0016】
「アルコキシ」は、示された炭素数を有する直鎖状、分岐鎖状又は環状の立体配置のアルコキシ基を意味する。例えば、C1−6アルコキシは、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシなどを含む。
【0017】
「ハロアルコキシ」は、上述したように、全ての水素原子がハロ基による完全置換までを含めた1つ以上の水素原子がハロゲン原子で置換されたアルコキシ基を意味する。例えば、C1−6ハロアルコキシは、−OCF、−OCFCFなどを含む。
【0018】
「アリール」は、1から3のベンゼン環を含む、6から14員の炭素環式芳香族環系を意味する。2つ以上の芳香族環が存在する場合、複数の環が一緒に融合して隣接する環が共通の結合を共用する。その例は、フェニル及びナフチルを含む。
【0019】
用語「ヘテロアリール(Het)」は、本明細書において、1つの環又は2つの融合した環、O、S及びNから選択される1から4のヘテロ原子を含む、5から10員の芳香族環系を表すとして使用される。Hetは、フラニル、ジアジニル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピロリル、テトラジニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、トリアジニル、トリアゾリル、1H−ピロール−2,5−ジオニル、2−ピロン、4−ピロン、ピロロピリジン、フロピリジン及びチエノピリジンを含むが、これらに限定されない。
【0020】
「治療的有効量」は、研究者、獣医、医師又はその他の臨床医が探求している、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的反応を引き出す薬物又は医薬品の量を意味する。
【0021】
用語「治療」又は「治療すること」は、疾患又は障害に関連する徴候及び症状を軽減すること、改善すること、緩和すること又はそうでなければ低減することを含む。
【0022】
用語「予防」は、疾患又は障害の、又はそのような疾患又は障害に関連する徴候及び症状の、発症又は進行を予防すること又は遅らせることを意味する。
【0023】
医薬組成物におけるような、用語「組成物」は、担体を構成する活性成分(単数又は複数)及び不活性成分(単数又は複数)(薬学的に許容できる賦形剤)を含む生成物、ならびに成分のいずれか2つ以上のものの結合、錯体化又は凝集から、又は成分の1つ以上のものの解離から、或いは成分の1つ以上のもの反応又は相互作用の他の種類から、直接的又は間接的に生成するいずれかの生成物を、その範囲に含むことを意図している。従って、本発明の医薬組成物は、式Iの化合物及び薬学的に許容できる賦形剤を混合することにより製造されるいずれかの組成物をその範囲に含む。
【0024】
この明細書の目的のために、下記の略語は、その指示する意味を有する。Ac=アセチル、AcO=酢酸塩、BOC=t−ブチルオキシカルボニル、CBZ=カルボベンゾキシ、CDI=カルボニルジイミダゾール、DCC=1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、DEC=1,2−ジクロロエタン、DIBAL=水素化ジイソブチルアルミニウム、DIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、DMAP=4−(ジメチルアミノ)ピリジン、DMF=ジメチルフォルムアミド、EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミドHCl、EDTA=エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム塩水和物、FAB=高速原子衝撃、FMOC=9−フルオレニルメトキシカルボニル、HMPA=ヘキサメチルホスホルアミド、HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム六フッ化リン酸塩、HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、HRMS=高分解能質量分析、ICBF=イソブチル・クロロホルメート、KHMDS=カリウムヘキサメチルジシラザン、LDA=リチウムジイソプロピルアミド、MCPBA=メタクロロ過安息香酸、MMPP=モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物、Ms=メタンスルホニル(メシル)、MsO=メタンスルホン酸塩(メシレート)、NBS=N−ブロモスクシンイミド、NMM=4−メチルモルホリン、PCC=ピリジニウム・クロロクロメート、PDC=ピリジニウム・ジクロメート、Ph=フェニル、PPTS=p−トルエンスルホン酸ピリジニウム、pTSA=p−トルエンスルホン酸、pyH・Br=ピリジンヒドロブロミドペルブロミド、r.t.=室温、rac.=ラセミの、TFA=トリフルオロ酢酸、TfO=トリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフレート)、THF=テトラヒドロフラン、TLC=薄層クロマトグラフィー。アルキル基の略語は、Me=メチル、Et=エチル、n−Pr=正プロピル、i−Pr=イソプロピル、c−Pr=シクロプロピル、n−Bu=正ブチル、i−Bu=イソブチル、c−Bu=シクロブチル、s−Bu=二級ブチル、t−Bu=三級ブチル、を含む。
【0025】
光学異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、互変異性体
式Iの化合物は、1つ以上の不斉中心を含み、従って、ラセミ体及びラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオマー混合物、及び個々のジアステレオマーとして生成され得る。本発明は、式Iの化合物の、全てのそのような異性体の形態を包含する意味である。
【0026】
本明細書中に記載の化合物のいくつかは、オレフィン性二重結合を含み、別に規定がない限り、E及びZ両方の幾何異性体を含むことを意味する。
【0027】
本明細書中に記載の化合物のいくつかは、水素が異なった位置に結合して存在し得、それらは互変異性体と称される。そのようなものの例は、ケト−エノール互変異性体として公知のケトン及びそのエノール型であり得る。個々の互変異性体ならびにそれらの混合物は、式Iの化合物の範囲内である。
【0028】
式Iの化合物は、例えば、適切な溶媒(例えば、メタノール若しくは酢酸エチル又はそれらの混合物)からの分別結晶化により、鏡像異性体のジアステレオ異性体対に分離され得る。そのようにして得られる鏡像異性体の対は、従来の方法により、例えば分割剤として光学活性酸を用いることにより、個々の立体異性体に分離され得る。
【0029】
代わりに、一般式I又はIaの化合物のいずれかの鏡像異性体は、配置が公知の光学的に純粋な出発物質又は試薬を用いる、立体特異的合成により得られる。
【0030】

用語「薬学的に許容できる塩」は、無機塩基及び有機塩基を含む、薬学的に許容できる無毒の塩基から調製される塩を指す。無機塩基から誘導される塩は、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第二鉄塩、第一鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第二マンガン塩、第一マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩などを含む。特に好ましくは、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩及びナトリウム塩である。薬学的に許容できる無毒の有機塩基から誘導される塩は、アルギニン、ベタイン、カフェイン,コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの,
一級、二級及び三級アミン、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環状アミン及び塩基性イオン交換樹脂の塩を含む。
【0031】
本発明の化合物が塩基性である場合、塩は、無機酸及び有機酸を含む、薬学的に許容できる無毒の酸から調製され得る。そのような酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマール酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などを含む。特に好ましくは、クエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸及び酒石酸である。
【0032】
別に規定がない限り、式Iの化合物という場合、薬学的に許容できる塩をも含む意味であることを理解されたい。
【0033】
実用性
式Iの化合物の、プロスタグランジン受容体と相互作用するという能力により、それらは、哺乳類、特にヒト対象において、プロスタグランジンにより引き起こされる望ましくない症状を予防する又は改善するために有用となる。プロスタグランジンの作用のこの類似の作用又は拮抗作用は、化合物及びその医薬組成物が、哺乳類、特にヒトにおいて、呼吸器症状、アレルギー症状、疼痛、炎症、粘液分泌障害、骨障害、睡眠障害、生殖能力障害、血液凝固障害、視覚困難、ならびに免疫疾患及び自己免疫疾患を治療する、予防する又は改善するために有用であることを示す。加えて、そのような化合物は、細胞の腫瘍性形質転換及び転移性腫瘍増殖を抑制することができ、それゆえ癌の治療に使用され得る。式Iの化合物は、糖尿病網膜症及び腫瘍血管生成において起こり得るものなどの、プロスタグランジン介在の増殖障害の治療及び/又は予防においても有用であり得る。式Iの化合物は、収縮性プロスタノイドに拮抗することにより又は弛緩プロスタノイドと類似の作用をすることにより、プロスタノイド誘発の平滑筋収縮をも抑制することができ、それゆえ月経困難症、早産及び好酸球関連障害の治療において使用され得る。より特に、式Iの化合物は、プロスタグランジンD2受容体、CRTH2の拮抗薬である。
【0034】
従って、本発明のもう1つの態様は、プロスタグランジン介在疾患を治療する又は予防する方法を提供し、この方法は、そのような治療を必要とする哺乳類の患者に、前記プロスタグランジン介在疾患を治療する又は予防するために有効な量で式Iの化合物を投与することを含む。プロスタグランジン介在疾患は、アレルギー性鼻炎、鼻閉、鼻漏、通年性鼻炎、鼻炎、アレルギー性ぜん息を含むぜん息、慢性閉塞性肺疾患及び肺炎のその他の形態;睡眠障害及び睡眠覚醒サイクル障害;月経困難症及び早産に関連するプロスタノイド誘発平滑筋収縮;好酸球関連障害;血栓症;緑内障及び視覚障害;閉塞性血管疾患;うっ血性心不全;創傷後又は手術治療後などの抗凝血治療を要する疾患又は状態;炎症;壊疽;レイノー病;細胞保護作用を含む粘液分泌障害;疼痛及び片頭痛;例えば骨粗しょう症などの、骨の形成及び再吸収の制御を要する疾患;ショック;発熱などの熱調節;及び免疫調節が望ましい免疫障害又は状態を含むが、これらに限定されない。より特に、治療すべき疾患は、鼻閉、肺うっ血及びアレルギー性ぜん息を含むぜん息などの、プロスタグランジンD2介在のものである。
【0035】
本発明の1つの実施形態において、本発明は、そのような治療を必要とする哺乳類の患者に、式Iの化合物を、プロスタグランジン介在疾患を治療する又は予防するために有効な量で投与することを含む、プロスタグランジン介在疾患を治療する又は予防する方法であり、ここでプロスタグランジン介在疾患は、鼻閉塞、アレルギー性及び通年性鼻炎を含む鼻炎、並びにアレルギー性ぜん息を含むぜん息などである。
【0036】
本発明のもう1つの実施形態において、本発明は、そのような治療を必要とする哺乳類の患者に、式Iの化合物を、プロスタグランジンD2介在疾患を治療する又は予防するために有効な量で投与することを含む、プロスタグランジンD2介在疾患を治療する又は予防する方法であり、ここで前記プロスタグランジンD2介在疾患は、鼻閉又はぜん息である。
【0037】
本発明のもう1つの実施形態において、本発明は、そのような治療を必要とする患者における、鼻閉の治療のための方法であり、前記患者に式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む。
【0038】
本発明の更にもう1つの実施形態において、本発明は、そのような治療を必要とする患者における、アレルギー性ぜん息を含むぜん息の治療のための方法であり、前記患者に式Iの化合物の治療的有効量を投与することを含む。
【0039】
投与量範囲
式Iの化合物の予防的又は治療的用量の大きさは、当然のことながら、治療すべき症状の性質及び重篤度により、並びに式Iの特定の化合物及びその投与経路により変わる。それは、個々の患者の年齢、体重、全身の健康、性別、食事、投与時間、排泄の頻度、薬物の組み合わせ及び応答を含む因子の多様性によっても変わる。一般に、1日用量は、哺乳類の体重1kg当たり約0.001mgから100mg、好ましくは1kg当たり0.01mgから約10mgである。一方、いくつかの場合においては、これらの範囲外の用量を用いることが必要であり得る。
【0040】
担体物質と組み合わせて単回用量を製造し得る活性成分の量は、治療される宿主及び投与の特定の様式により変わる。例えば、ヒトの経口投与のために意図される製剤は、組生物全体の約5から95%の間で変わり得る担体物質の適切で好都合な量と混合した活性薬剤化合物の、0.05mgから5gを含み得る。投与単位形態は一般に、活性成分の約0.1mgから約0.4mgの間、通常、有効成分の0.5mg、1mg、2mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mg又は400mgを含む。
【0041】
医薬組成物
本発明のもう1つの態様は、薬学的に許容できる担体と一緒に式Iの化合物を含む医薬組成物を提供する。プロスタノイド介在疾患のいずれかの治療のために、式Iの化合物は、従来の無毒の薬学的に許容できる担体、アジュバント及びビヒクルを含む投与単位製剤で、経口的に、吸入噴霧により、局所的に、非経口的に、又は経直腸的に投与され得る。用語本明細書において使用される「非経口的」は、皮下注射、静脈内の、筋肉内の、胸骨内の注射法又は注入法を含む。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコなどの温血動物の治療に加え、本発明の化合物はヒトの治療において有効である。
【0042】
活性成分を含む医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ剤、口中錠剤、水性若しくは油性の懸濁剤、分散可能な散剤又は顆粒剤、乳剤、硬質若しくは軟質のカプセル剤、又はシロップ剤若しくはエリキシル剤などの、経口用途に適した剤形であり得る。経口用途のために意図される組成物は、医薬組成物の製造のための当分野で公知のいずれかの方法により調製され得、並びにそのような組成物には、甘味剤、香味剤、着色剤及び防腐剤からなる群より選択される1つ以上の薬剤を含有させ、医薬的に見た目がよく美味な製剤を提供し得る。錠剤は、錠剤の製造に適した無毒の薬学的に許容できる賦形剤と混合物された状態の活性成分を含む。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;例えば、コーンスターチ又はアルギン酸などの造粒剤及び崩壊剤;例えば、デンプン、ゼラチン又はアラビアゴムなどの結合剤;及び、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸又はタルクなどの滑剤などであり得る。錠剤は、被覆されていなくてよいか、または公知の方法従って被覆して消化管における崩壊及び吸収を遅延させ、それにより、より長期間にわたる持続的作用を提供することができる。例えば、モノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延物質を採用し得る。それらはまた、米国特許第4,256,108号、第4,166,452号及び第4,265,874号に記載の方法により被覆されて、制御放出のための浸透圧治療錠剤を形成し得る。
【0043】
経口投与のための製剤は、活性成分が例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム若しくはカオリンなどの不活性固体希釈剤と混合された、硬質ゼラチンカプセル剤として、或いは活性成分が例えばプロピレングリコール、PEG及びエタノールなどの水混和性溶媒、又は例えばピーナッツ油、液体パラフィン若しくはオリーブ油などの油性媒体と混合された軟質ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
【0044】
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤との混合物された状態の活性物質を含む。そのような賦形剤は、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴムなどの懸濁化剤であり、分散剤又は湿潤剤は、例えばレシチンなどの天然に存在するリン脂質、又は酸化アルキレンと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチレン)、又は酸化エチレンと長鎖脂肪アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、又は酸化エチレンと、脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物(モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトールなど)、又は酸化エチレンと、脂肪酸と無水ヘキシトールとから誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)、であり得る。水性懸濁剤はまた、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチル又はp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルなどの1つ以上の防腐剤、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤及び、例えばショ糖、サッカリン又はアスパルテームなどの1つ以上の甘味剤を含み得る。
【0045】
油性懸濁剤は、活性成分を、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油若しくはヤシ油などの植物油、又は液体パラフィンなどの鉱物油中に懸濁させることにより製剤され得る。油性懸濁剤は、例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコールなどの増粘剤を含み得る。上述のものなどの甘味剤及び香味剤を添加して、美味な経口調製物を提供し得る。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤の添加により保存され得る。
【0046】
水の添加による水性懸濁剤の調製に適した分散性散剤及び顆粒剤は、分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤及び1つ以上の防腐剤と混合された状態の有効成分を提供する。適した分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤は、既に上記したものにより例示されている。例えば甘味剤、香味剤及び着色剤などの追加の賦形剤も、含まれ得る。
【0047】
本発明の医薬組成物はまた、水中油型乳剤の形態にすることもできる。その油相は、例えばオリーブ油若しくは落花生油などの植物油、又は例えば液体パラフィンなどの鉱物油、或いはそれらの混合物とし得る。適した乳化剤は、天然に存在するリン脂質(例えば、大豆油、レシチン)、並びに脂肪酸及び無水ヘキシトールから誘導されるエステル又は部分エステル(例えば、モノオレイン酸ソルビタン)、並びに前記部分エステル及び酸化エチレンの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン)であり得る。乳化剤はまた、甘味剤及び香味剤を含み得る。
【0048】
シロップ剤及びエリキシル剤は、甘味剤(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又はショ糖)を含めて製剤され得る。そのような製剤は又、粘滑剤、防腐剤及び香味剤及び着色剤を含み得る。医薬組成物は、無菌の注射可能な水性又は油性の懸濁剤の形態であり得る。この懸濁剤は、上述した適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤を用いる公知の方法に従って製剤され得る。無菌の注射可能な調製物はまた、無毒の非経口的に許容できる希釈剤又は溶媒中の無菌の注射可能な溶液又は懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液とされ得る。許容できるビヒクル及び溶媒のうちで使用可能なものは、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液である。エタノール、プロピレングリコール又はポリエチレングリコールなどの共溶媒も又、使用し得る。加えて、無菌の不揮発性油が、溶媒又は懸濁媒体として従来から利用されている。この目的のために、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含む、無菌性の不揮発性油が採用され得る。加えて、オレイン酸などの脂肪酸が、注射可能物の調製において用いられる。
【0049】
式Iの化合物は又、薬物の直腸投与のための坐薬の形態において投与され得る。これらの組成物は、薬物を、周囲温度で固体であるが直腸内温度で液体である、従って直腸内で融解して薬物を放出する、適切な無刺激性の賦形剤と混合することにより調製し得る。そのような物質は、カカオバター及びポリエチレングリコールである。
【0050】
局所的用途のために、式Iの化合物を含むクリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、溶液剤又は懸濁剤が利用される(この投与のために、局所投与は洗口剤及びうがい薬を含む。)局所用製剤は一般に、製薬用担体、共溶媒、乳化剤、浸透促進剤、防腐剤系及び皮膚緩和剤から構成され得る。
【0051】
他の薬物との組み合わせ
プロスタグランジン介在疾患の治療及び予防のために、式Iの化合物を、他の治療用薬剤と共に併用投与することができる。従って、もう1つの態様において本発明は、式Iの化合物の治療的有効量及び1つ以上のその他の治療薬を含む、プロスタグランジン介在疾患を治療するための医薬組成物を提供する。式Iの化合物との併用療法のための適した治療薬は、(1)DP受容体拮抗薬、例えばS−5751など;(2)コルチコステロイド、例えばトリアムシノロナセトニドなど;(3)β−作動薬、例えばサルメテロール、ホルモテロール、テルブタリン、メタプロテレノール、アルブテロールなど;(4)ロイコトリエン調節薬、例えばロイコトリエン受容体拮抗薬又はリポキシナーゼ阻害薬(例えば、モンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカスト又はジロートンなど)を含む;(5)抗ヒスタミン薬、例えばブロモフェニラミン、クロルフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、フェキソフェナジン、デスカルボエトキシロラタジンなど;(6)うっ血除去薬、例えばフェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドフェドリン、オキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリン又はレボデスオキシエフェドリンなど;(7)鎮咳薬、コデイン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタン又はデキストロメトルファンを含む;(8)プロスタグランジンF作動薬を含むもう1つのプロスタグランジンリガンド、例えばラタノプロスト、ミソプロストール、エンプロスチル、リオプロスチル、オルノプロストル又はロサプロストルなど;(9)利尿薬;(10)非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、例えばプロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロキシ酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸及びチオキサプロフェン)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フロフェナク、イブフェナク、イソキセパク、オキシピナク、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシン及びゾメピラク)、フェナム酸誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルミン酸及びトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサル及びフルフェニサル)、オキシカム(イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム、及びテノキシカム)、サリチル酸塩(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)及びピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)など;(11)シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害薬、例えばセレコキシブ及びロフェコキシブなど;(12)ホスホジエステラーゼIV型阻害薬、例えばアルフロ、ロフルミラスト;(13)ケモカイン受容体、特にCCR−1、CCR−2及びCCR−3の拮抗薬;(14)コレステロール低下薬、例えばHMG−CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン、シンバスタチン及びプラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、及び他のスタチン)、金属イオン封鎖剤(コレスチラミン及びコレスチポール)、ニコチン酸、フェノフィブリン酸誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラート及びベンザフィブラート)及びプロブコールなど;(15)抗糖尿病薬、例えばインスリン、スルホニル尿素、ビグアニド(メトホルミン)、α−グルコシターゼ阻害薬(アカルボース)及びグリタゾン(トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、ロシグリタゾンなど)など;(16)インターフェロン−β(インターフェロンβ−1a、インターフェロンβ−1b)の製剤;(17)抗コリン作用薬、例えばムスカリン拮抗薬(臭化イプラトロピウム及び臭化チオトロピウム)並びに選択的ムスカリンM3拮抗薬など;(18)ステロイド、例えばベクロメタゾン、メチルプレドニソロン、ベタメタゾン、プレドニゾン、デキサメタゾン及びヒドロコルチゾンなど;(19)偏頭痛の治療に通常使用されるトリプタン、例えばスミトリプタン及びリザトリプタンなど;(20)アレンドロン酸及び他の骨粗鬆症治療薬;(21)他の化合物、例えば5−アミノサリチル酸及びそのプロドラッグ、アザチオプリン及び6−メルカプトプリンなどの代謝拮抗薬、細胞障害性癌化学療法薬、FK−3657などのブラディキニン(BK2)拮抗薬、セラトロダストなどのTP受容体拮抗薬、ニューロキニン拮抗薬(NK1/NK2)、VLA−4拮抗薬(US5,510,332、WO97/03094、WO97/02289、WO96/40781、WO96/22966、WO96/20216、WO96/01644、WO96/06108、WO95/15973及びWO96/31206に記載のものなど)、を含む。加えて、本発明は、そのような治療を必要とする患者に、式Iの化合物の無毒な治療的有効量を、場合により直前に例示したような成分の1つ以上を併用投与しながら投与することを含む、プロスタグランジンD2介在疾患を治療する方法を包含する。
【0052】
合成方法
本発明の式Iの化合物は、スキーム1から8中に概説する合成経路に従い、及び本明細書中に記述する方法により調製され得る。
【0053】
方法1
エチルインドール−2−カルボン酸1の還元及びそれに続く酸化により、アルデヒド2を得る。2のホスホランとのウィッティヒ反応により、α,β−不飽和エステル3が生成し、これをブロモ酢酸t−ブチル及び塩基によりアルキル化してジエステル4を得る。4の水素化及びそれに続く塩基促進の環化により、環状β−ケトエステル5を得る。シリカゲルによる還流トルエン中での5の脱カルボキシル反応により、ケトン6を得る。6をNaBHで還元してアルコール7を得て、これをメシル化、それに続くアジ化ナトリウムとの置換により、アジド8に変換することができる。水素化条件下、8の還元により対応するアミンが生成し、該アミン中間体を種々の塩化アリールスルホニルと反応させ、場合により引き続きアルキル化することにより、アリールスルホンアミド9が得られる。9を塩化オキサリルと反応させ、引き続きMeOHによりエステル化することにより、α−ケトエステル10を得る。10の脱酸素を、NaBHによる及びそれに続くTFA中でのEtSiHによる反応により達成することができ、それによりエステル11が生成する。水性塩基中における11の加水分解により、最終生成物12を得る。
【0054】
【化3】

【0055】
方法2
アルデヒド13を得るためにスルホンアミド9をDMF中でPOClと反応させることができ、これを最終生成物15に酸化し得る。アルデヒド13のウィティッヒ反応によりα,β−不飽和エステル14が生成し、これを水性塩基中で加水分解して最終生成物16が得られる。α,β−不飽和エステル14の水素化、それに続く塩基水溶液中におおける加水分解により、生成物17を得る。
【0056】
【化4】

【0057】
方法3
スルフィド18を得るためにスルホンアミド9をジクロロエタン中で(SCHCOMe)及び塩化スルフリルと反応させることができ、これを塩基水溶液中で最終生成物19に加水分解することができる。
【0058】
【化5】

【0059】
方法4
安息香酸塩20を得るためにスルホンアミド9を過酸化ベンゾイルと反応させることができる。20の加水分解、それに続くブロモ酢酸塩とのアルキル化反応により、エステル21を生成し得、これを塩基水溶液中で最終生成物22に加水分解し得る。
【0060】
【化6】

【0061】
方法5
2−インドール酢酸23を、対応するt−ブチルエステル24に変換し得る。24のブロモ酢酸メチル及び塩基によるアルキル化反応により、ジエステル25が生成する。25の塩基促進環化により、環状β−ケトエステル26を得る。シリカゲルによる還流トルエン中における26の脱炭酸反応により、ケトン27を得る。望ましい生成物28を、方法1に記載の段階に従い調製することができる。
【0062】
【化7】

【0063】
下記実施例は本発明を例示するために提供されるものであるが、本発明はそれらに決して限定されない。
【実施例1】
【0064】
(+/−){7−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}酢酸
【0065】
【化8】

【0066】
段階1:1H−インドール−2−カルバルデヒド
THF200mL中の−78℃に冷却したエチルインドール−2−カルボン酸(20g)の溶液に、1M LiAlHTHF溶液の110mLを添加した。反応混合物を−78℃と0℃の間で1時間攪拌した後、4N HClの125mL、続いて水150mLをゆっくり添加し、反応を停止した。反応混合物を1:1 EtOH/ヘキサンの1Lにより抽出し、抽出物をNaSO上で乾燥した。ろ過及び濃縮により粗アルコールを得て、これをCHCl1.2L中に溶解し、MnO100gにより処理した。2時間攪拌した後、混合物をセライトを通してろ過し、更なる精製無しにろ液を次の段階のために用いた。
【0067】
段階2:エチル(2E)−3−(1H−インドール−2−イル)アクリレート
段階1の生成物のCHCl溶液に、PhP=CHCOEt36gを添加した。12時間攪拌した後、反応混合物を濃縮し、その残渣を、1:1EtOAc/ヘキサンにより溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物の20gを黄色固体として得た。
【0068】
段階3:エチル(2E)−3−[1−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−1H−インドール−2−イル]アクリレート
DMF300mL中の段階2の生成物(20g)の溶液に、BrCHCO−t−Bu30g及びCsCO65gを添加した。反応混合物を60℃で24時間攪拌し、そしてアセトン300mLにより希釈し、ろ過した。ろ液を濃縮し、その残渣を、1:2EtOAc/ヘキサンにより溶離するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物30gをシロップとして得た。
【0069】
段階4:tert−ブチル−7−オキソ−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−6−カルボン酸
【0070】
【化9】

【0071】
EtOAc300mL中の段階3からの生成物(30g)及びPd/C(10%、2g)の溶液を、水素のバルーン圧下、12時間攪拌した。反応混合物を次に、セライトを通してろ過し、ろ液を濃縮してジエステル中間体を得た。粗ジエステル(26g)をTHF200mL中に溶解し、これを、滴下漏斗を通してt−BuOK(THF中、82mL、1M)の冷却した(−10℃)THF1L溶液中に添加した。反応混合物を10分間かけて室温まで加温し、1N HClの100mLにより処理した。得られた混合物を、ヘキサン0.5Lにより抽出し、抽出物をNaSO上で乾燥した。ろ過及び濃縮により、粗製の表題化合物が得られ、それを更なる精製無しに次の段階のために用いた。
【0072】
段階5:8,9−ジヒドロピリド[1,2−a]インドール−7(6H)−オン
段階4の粗生成物のトルエン(1.2L)溶液を、シリカゲル100gにより処理し、混合物を6時間加熱還流した。冷却後、混合物をろ過し、ろ液を濃縮して表題化合物を暗色固体として得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ7.52(d,1H),7.35(d,1H),7.11(t,1H),7.05(t,1H),6.32(s,1H),4.74(s,2H),3.29(m,2H),2.78(m,2H)。
【0073】
段階6:(+/−)6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−7−オール
MeOH150mL中の段階5の生成物(12g)の冷却(0℃)溶液に、NaBH2gを添加した。0℃で30分間攪拌後、NHClの飽和水溶液100mLを添加し、混合物をEtOAc(500mL)により抽出した。抽出物をNaSO上で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮して粗製の表題化合物を得、それを更なる精製無しに次の段階のために用いた。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ7.46(d,1H),7.30(d,1H),7.07(t,1H),7.00(t,1H),6.15(s,1H),4.40(m,1H),4.25(dd,1H),3.91(dd,1H),3.20(m,1H),2.46(m,1H),2.10(m,1H),2.00(m,1H)。
【0074】
段階7:(+/−)7−アジド−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール
−40℃で冷却したCHCl(150mL)THF中の段階6の粗生成物(約12g)溶液に、EtN14mL及びMeSOCl5mLを添加した。反応混合物を−40℃で攪拌し、次にNaCO飽和水溶液200mLを添加して反応を停止した。混合物をEtOAc500mLにより抽出し、抽出物をNaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ液を濃縮して粗メシレートを得、それをDMF150mL中に溶解し、NaN10gにより処理した。反応混合物を65℃で24時間攪拌し、次に真空下、濃縮した。残渣を200mL塩水中及び1:1EtOAc/ヘキサンの500mL中に分配した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ液を濃縮して粗製の表題化合物をシロップとして得、それを更なる精製無しに次の段階のために用いた。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ7.48(d,1H),7.35(d,1H),7.10(t,1H),7.03(t,1H),6.20(s,1H),4.47(m,1H),4.35(dd,1H),4.06(dd,1H),3.15(m,1H),3.05(m,1H),2.25(1H),2.10(m,1H)。
【0075】
段階8:(+/−)4−フルオロ−N−(6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
300mLMeOH中の段階7の生成物(約12g)及びPd/C(10%、2g)の溶液を、水素のバルーン圧下、24時間攪拌した。反応混合物を次に、セライトを通してろ過し、ろ液を濃縮してアミン中間体を得た。粗アミン(約8g)をCHCl200mL中に溶解し、EtN10mL及び4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド5gにより処理した。反応混合物を室温で6時間攪拌し、NaHCO飽和溶液200mLを添加した。混合物をCHCl400mLにより抽出し、抽出物をNaSO上で乾燥した。ろ過、濃縮及び2:1ヘキサン/EtOAcからの抽出により、表題化合物(6g)を得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.08(m,2H),7.55(m,1H),7.52(t,2H),7.20(m,2H),7.08(t,1H),7.01(t,1H),6.15(s,1H),4.23(dd,1H),3.98(m,1H),3.85(dd,1H),3.10(m,1H),2.93(m,1H),1.90−2.10(m,2H)。
【0076】
段階9:(+/−)4−フルオロ−N−メチル−N−(6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−7−イル)ベンゼンスルホンアミド
DMF100mL中の段階8の生成物(3g)の溶液に、NaH(60%、鉱油中)0.4g及びMeI1.2mLを添加した。室温で1時間攪拌後、AcOH1mLを添加し、混合物を真空下、濃縮し、その残渣を1:1ヘキサン/EtOAc200mL中に溶解し、シリカゲルパッドを通してろ過した。ろ液を濃縮し、その残渣を2:1ヘキサン/EtOAcから抽出し、表題化合物2.5gを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.10(m,2H),7.47(m,3H),7.28(d,1H),7.09(dd,1H),7.02(dd,1H),6.15(s,1H),4.55(m,1H),4.20(m,1H),3.88(t,1H),3.05−3.12(m,1H),2.92−3.02(m,1H),2.97(s,3H),1.92−2.02(m,1H),1.66(m,1H)。
【0077】
段階10:(+/−)メチル{7[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}(オキソ)アセテート
CHCl50mL中の段階9の生成物0.9gの溶液に、塩化オキサリル0.42mLを0℃で添加した。0℃で1時間攪拌後、MeOH4mLを添加し、混合物をもう1時間攪拌し、NaCOの飽和水溶液30mLにより反応を停止した。混合物をCHCl50mLにより抽出し、抽出物をNaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ過物を濃縮し、表題化合物1.2を固体として得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)d8.11(m,2H),7.92(m,1H),7.45−7.52(m,3H),7.28−7.34(m,2H),4.70(m,1H),7.32(m,1H),4.12(t,1H),3.97(s,3H),3.48−3.55(m,1H),3.08−3.07(m,1H),3.00(s,3H),2.10(m,1H),1.76(m,1H)。
【0078】
段階11:(+/−)メチル{7[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}アセテート
MeOH100mL及びTHF20mL中の、段階10の生成物0.8gの溶液に、NaBH0.3gを添加した。室温で1時間攪拌後、AcOH2mLを添加し、反応混合物を濃縮し、その残渣を塩水50mL及びEtOAc150mLに分配した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥した。ろ過後、ろ液を濃縮してその残渣をCHCl5mL中に溶解し、EtSiH5mL及びTFA3mLで処理した。室温で30分間攪拌後、反応混合物を濃縮し、その残渣を、EtOAc/ヘキサンの70%までの傾斜で溶離するCombiflashにより精製し、表題化合物0.3gを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.10(m,2H),7.45−7.52(m,3H),7.27(d,1H),7.10(m,1H),7.01(m,1H),4.53(m,1H),4.18(m,1H),3.88(t,1H),3.60(s,3H),3.13(m,1H),2.97(s,3H),2.86(m,1H),1.90−2.00(m,1H),1.70(m,1H)。
【0079】
段階12:(+/−){7[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}酢酸
THF10mL中の段階11の生成物(0.38g)の溶液に、MeOH5mL及び1N LiOH5mLを添加した。2時間攪拌後、AcOH2mLを添加し、混合物をEtOAc50mL及び塩水20mLに分配した。EtOAc抽出物をNaSO上で乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮し、その残渣を3:1EtOAc/ヘキサンから抽出し、表題化合物0.18gを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.11(m,2H),7.53(d,1H),7.47(t,2H),7.28(d,1H),7.10(dd,1H),7.04(dd,1H),4.53(m,1H),4.20(m,1H),3.90(t,1H),3.67(d,1H,ABのA),3.60(d,1H,ABのB),3.15(m,1H),2.97(3H),2.85−2.92(m,1H),1.90−2.00(m,1H),1.70(m,1H)。
【実施例2】
【0080】
(+/−)(2E)−3−{7−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}アクリル酸
【0081】
【化10】

【0082】
段階1:(+/−)4−フルオロ−N−(10−ホルミル−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−7−イル)メチルベンゼンスルホンアミド
DMF2mL中の、実施例1の段階9の生成物(15mg)の溶液に、POCl15μLを添加した。10分間攪拌後、水2mLを添加し、反応混合物を24時間攪拌した。固体をろ過により回収し、表題化合物(約16mg)を得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ10.11(s,1H),8.15(m,1H),8.10(m,2H),7.48(t,2H),7.45(m,1H),7.27(m,2H),4.68(m,1H),4.30(m,1H),4.06(t,1H),3.62−3.68(m,1H),3.18−3.27(m,1H),3.10(s,3H),2.10(m,1H),1.78(m,1H)。
【0083】
段階2:(+/−)エチル(2E)−3−{7−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}アクリレート
DMF20mL中のトリエチルホスホノアセテート(1.12g)の溶液に、NaH(60%、鉱油中)0.2gを添加した。0.5時間攪拌後、段階1の生成物0.2gを添加し、反応混合物を18時間攪拌した。AcOH(1mL)を添加し、混合物を真空下、濃縮した。その残渣をEtOAc20mL中に懸濁し、シリカゲルパッドを通してろ過した。ろ液を濃縮し、その残渣を2:1EtOAcから抽出し、表題化合物0.22gを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.10(m,2H),7.98(d,1H),7.98(m,1H),7.47(t,2H),7.42(m,1H),7.25(m,2H),6.28(d,1H),4.62(m,1H),4.27(m,1H),4.21(q,2H),4.02(t,1H),3.48(1H),3.07(m,1H),3.00(3H),2.08(m,1H),1.77(m,1H),1.27(t,3H)。
【0084】
段階3:(+/−)(2E)−3−{7−[[(4−フルオロフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}アクリル酸
THF2mL及びMeOH3mL中の、段階2の生成物85mgの溶液に、2N NaOH0.5mLを添加した。混合物を50℃で8時間加熱し、次にAcOH1mLを添加し、濃縮した。その残渣を水5mLに懸濁し、固体をろ過により回収した後、AcOH5%を含むEtOAc/ヘキサンの70%までの傾斜で溶離するCombiflashにより精製し、表題化合物(最初に溶離)9mgを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)δ8.12(m,2H),7.87(d,1H),7.87(m,1H),7.48(t,1H),7.42(m,1H),7.28(m,2H),6.28(d,1H),4.65(m,1H),4.27(m,1H),4.04(t,1H),3.49(m,1H),3.10(m,1H),3.02(s,3H),2.10(m,1H),1.78(m,1H)。
【実施例3】
【0085】
(+/−)(2E)−3−{7−[[(4−メトキシフェニル)スルホニル](メチル)アミノ]−6,7,8,9−テトラヒドロピリド[1,2−a]インドール−10−イル}アクリル酸
【0086】
【化11】

【0087】
実施例2の段階3において、Combiflashからより遅く溶離した分画として、表題化合物20mgを得た。H NMR(500MHz、アセトン−d6)d7.94(d,2H),7.48(d,1H),7.48(m,1H),7.41(m,1H),7.25(m,2H),7.20(d,2H),6.28(d,1H),4.58(m,1H),4.23(m,1H),4.00(t,1H),3.96(s,3H),3.36(m,1H),3.05(m,1H),2.95(s,3H),2.02(m,1H),1.23(m,1H)。
【0088】
生物検定
ラジオリガンド結合アッセイ。ラジオリガンド結合アッセイを、室温で、HEPES/KOH(pH7.410mM)、10mM MnClを含むEDTA1mM、及び[H]PGD(NEN、172Ci mmol−1)0.4nM中、最終容量0.2mlにおいて実施した。競合リガンドを、最終温置容量の1容量%で一定に維持されたジメチルスルホキシド(MeSO)に希釈した。HEK−hCRTH2細胞株から調製した膜タンパク質23μgの添加により、反応を開始した。全体の及び非特異的結合を、10μM PGD2の存在下及び非存在下において、それぞれ測定した。これらの条件下において、ラジオリガンドの受容体への特異的結合(全体の結合から非特異的結合を引く)は、50分以内に平衡に達し、180分まで安定であった。反応を、室温で60分間恒常的に行い、Tomtec MachIII半自動ハーべスター(HEK−hCRTH2用)を用い、予湿したUnifiltersGF/C(Packard製)を通して急速ろ過することにより停止した。次に、フィルターを同じ緩衝液の4mLにより洗浄し、フィルターに結合した残留ラジオリガンドを、Ultima Gold(商標)(GF/C)5mL又はUltima GoldF(商標)(Unifilter)(Packard製)50μL中、平衡後、液体シンチレーション計数により定量した。
【0089】
i[cAMP]測定。HEK−hCRTH2細胞を、アッセイ当日に飽和密度に達するように増殖させた。細胞をPBSにより洗浄し、細胞解離バッファーにおいて3分間温置し、室温で6分間の300gにおける遠心分離により収集し、HEPESpH7.4(HBSS/HEPES)25mMを含むハンクス平衡塩液中に10細胞数/mLで再懸濁した。アッセイを、100000細胞数、5μMフォルスコリン(Sigma製)、100μM RO20−1724(Biomol製)、及び種々の濃度の試験化合物を含むHBSS/HEPES0.2mL中で行った。細胞と試験化合物との、37℃における10分間の前温置に続き、PGDを3μMの濃度で添加して反応を開始した。37℃における10分間の温置に続き、沸騰水浴中における3分間の温置により反応を停止した。試料を500gで10分間遠心分離し、上澄み中のcAMP含有量を、[125I]−cAMPシンチレーション近接アッセイ(Amersham製)を用い、定量した。CRTH2の活性化によるフォルスコリン刺激cAMP生成の最大阻害を、1μM PGD存在下において定量した。全ての化合物を、最終温置容量の1容量%で一定に維持されたMeSO中で調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

(式中、nは、1又は2であり;
Arは、Rから独立して選択される1から4の基によりそれぞれ場合により置換されるアリール基又はヘテロアリール基であり;
Xは、−C(R)(R)−、−C(R)(R)−C(R)(R)−、−C(R)=(R)−、−OC(R)(R)−及び−SC(R)(R)−から選択され;
は、H、ハロゲン及びC1−6アルキルから選択され;
は、H及びC1−6アルキルから選択され;
は、H、ハロゲン、C1−6アルキル、OC1−6アルキル、SC1−66アルキル、S(O)1−6アルキル、CN、アリール及びヘテロアリールから選択され;
及びRは独立して、H、ハロゲン、アリール、ヘテロアリール、C1−6アルキル若しくはハロC1−6アルキルであり;又は
及びRは、それらが両方結合する炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル環を形成し;或いは
及びRは、それらが結合する隣接する複数の炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル環を形成し;並びに
は、ハロゲン、CN、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ及びハロC1−6アルキルから選択される。)
の化合物及びそれらの薬学的に許容できる塩。
【請求項2】
nが1である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
nが2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Arが、Rから独立して選択される1から3の基により場合により置換されるフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Arが、ハロゲン及びC1−6アルコキシから独立して選択される1から2の基により置換されるフェニルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Xが、−C(R)(R)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Xがメチレンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
Xが、−C(R)(R)−C(R)(R)−又は−C(R)=(R)−である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1に記載の化合物の治療的有効量及び薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物。
【請求項10】
CRTH2介在疾患の治療及び予防のための薬物の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2009−504574(P2009−504574A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−525347(P2008−525347)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【国際出願番号】PCT/CA2006/001305
【国際公開番号】WO2007/019675
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(305042057)メルク フロスト カナダ リミテツド (99)
【Fターム(参考)】