説明

CuGaNa系スパッタリング用ターゲット及びその製造方法

【課題】相対密度の高く、抵抗値のバラツキが小さいCuGaNa系スパッタリング用ターゲット及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法は、CuGa合金粉末と150μm以下の平均粒度を有するNa2CO3粉末との混合粉末を作製し、上記混合粉末を加圧焼結する。CuGa合金粉末に添加されるNa原料としてNa2CO3粉末を採用し、そのNa2CO3粉末の平均粒度を150μm以下に制限することで、焼結体の相対密度を例えば98%以上に高めることができるとともに、抵抗値のバラツキを例えば±6%以下に抑えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜太陽電池における光吸収層の形成に用いられるCuGaNa系スパッタリング用ターゲット及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、p型光吸収層として、Cu、In、Ga、Se、S等を含むカルコパイライト構造の化合物半導体を用いたCIS系薄膜太陽電池の開発が進められている。薄膜太陽電池においては、ガラス基板に青板ガラスを使用した場合、p型光吸収層の成膜過程でガラス中のNaがその光吸収層に拡散し、キャリア濃度を増加させるため、高い光電変換効率を実現できることが知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【0003】
一方、青板ガラスを使用せずに、Naを含有する光吸収層を形成する方法が種々提案されている。例えば特許文献1には、Naを含むCuGaターゲットと、Naを含まないCuGaターゲットと、Inターゲットとを用いて、金属プリカーサー膜を形成する方法が記載されている。また特許文献2には、フッ化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属化合物を含有するSiターゲットを用いて光電変換層を成膜する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−283560号公報
【特許文献2】特開2010−258429号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2にはNaを含有するCuGaターゲットの製造方法の詳細については記載されていない。また、この種のターゲットにおいては、安定したスパッタを行うために、相対密度が高く、抵抗値のバラツキが小さいことが必要とされる。
【0006】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、相対密度の高く、抵抗値のバラツキが小さいCuGaNa系スパッタリング用ターゲット及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法は、CuGa合金粉末と、150μm以下の平均粒度を有するNa2CO3粉末との混合粉末を作製し、上記混合粉末を加圧焼結する。
【0008】
本発明の一形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットは、CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合粉末の焼結体からなり、30原子%以上50原子%以下のGaと3重量%以上5重量%以下のNaとを含有し、98%以上の相対密度を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法を説明する工程フローである。
【図2】本発明の一実施形態において使用されるNa2CO3粉末の平均粒度を説明する図である。
【図3】平均粒度の異なる複数のNa2CO3粉末を使用して作製された焼結体のXRDチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法は、CuGa合金粉末と、150μm以下の平均粒度を有するNa2CO3粉末との混合粉末を作製し、上記混合粉末を加圧焼結する。
【0011】
上記製造方法においては、CuGa合金粉末に添加されるNa原料としてNa2CO3粉末を採用し、そのNa2CO3粉末の平均粒度を規定することにより、高密度化および抵抗値の均一化を実現するようにしている。すなわち、Na2CO3粉末の平均粒度を150μm以下に制限することで、焼結体の相対密度を例えば98%以上に高めることができるとともに、抵抗値のバラツキを例えば±6%以下に抑えることができる。
【0012】
ここで、本明細書において「平均粒度」とは、レーザー散乱回折法で測定した粒度分布の積算%が50%の値(D50)を意味する。また、平均粒度の値は、ベックマン・コールター社製装置「LS 13 320」による測定値を用いた。
【0013】
Na2CO3粉末の平均粒径が150μmを超えると、焼結体の相対密度は98%に達することができず、また抵抗値のバラツキも±100%に達するおそれがある。この場合、安定したスパッタを実現することが困難となり、異常放電やパーティクルの発生の原因となり得る。
【0014】
CuGa合金粉末は、CuとGaの合金インゴットを粉砕することで作製され、例えば200μm以下の平均粒度に分級された粉末が用いられる。Na2CO3粉末は、CuGa合金粉末と混合された後、板状に加圧焼結される。焼結法は特に限定されず、例えば真空中でのホットプレス法が適用される。
【0015】
焼結体のGa含有量は、例えば30原子%以上50原子%以下とされる。一方、Na含有量は、3重量%以上5重量%以下とされる。これにより、34μΩ・cmの平均抵抗値と、±6%以下の抵抗値バラツキを実現することができる。
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は、本発明の一実施形態に係るCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法を説明する工程フローである。本実施形態のCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法は、CuGa合金粉末を作製する工程(S1)と、CuGa合金粉末にNa2CO3粉末を混合する工程(S2)と、CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合粉末を焼結する工程(S3)と、焼結体をターゲット形状に加工する工程(S4)とを有する。
【0018】
[CuGa合金粉末の作製工程]
CuGa合金粉末の作製工程(S1)は、本実施形態では、CuGa合金を作製する工程と、CuGa合金インゴットを粉砕する工程とを有する。
【0019】
CuGa合金は、所定の混合割合となるように秤量されたCuインゴットとGaインゴットをそれぞれ溶解し、所定形状の鋳造することで作製される。Cuインゴット及びGaインゴットの純度は特に制限されず、例えば4N程度が用いられる。Cuインゴット及びGaインゴットは同一のルツボに装入され、例えば真空誘導溶解炉で溶解される。
【0020】
CuGa合金インゴットの粉砕には、例えば、ジョークラッシャ、ロールミル等の適宜の破砕機を単独または組み合わせて用いることができる。本実施形態では、平均粒度が例えば200μm程度のCuGa合金粉末が作製される。
【0021】
[Na2CO3粉末の混合工程]
次に、CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合粉末が作製される(S2)。CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合方法は特に限定されず、シェーカミキサー等の公知の撹拌器あるいは混合器を使用することができる。
【0022】
Na2CO3粉末の平均粒度は、CuGaNa焼結体の相対密度や抵抗値の分布に大きく影響する。すなわち、Na2CO3粉末の平均粒度が大きいほど、得られる焼結体の相対密度は低く、抵抗値のばらつきが大きくなる。このような焼結体をスパッタリング用ターゲットに用いた場合、異常放電やパーティクルの発生頻度が高くなり、安定したスパッタ成膜が困難となる。
【0023】
そこで本実施形態では、平均粒度が150μm以下のNa2CO3粉末が使用される。これにより、得られる焼結体の相対密度を98%以上に高めることができるとともに、抵抗値のバラツキを例えば±6%以下に抑えることができる。一方、Na2CO3粉末の平均粒度が150μmを超えると、焼結体の相対密度は98%に達することができず、抵抗値のバラツキも±100%に達するおそれがある。
【0024】
Na2CO3粉末の平均粒度は、100μm以下であってもよい。これにより、相対密度98%以上の焼結体を安定して製造することができる。また、得られる焼結体の抵抗値のバラツキの更なる低減を図ることができる。また、Na2CO3粉末の平均粒度を45μm以下とした場合、上記効果をさらに一層高めることができる。
【0025】
Na2CO3粉末の平均粒度の調製には、市販のNa2CO3粉末(平均粒度353μm)を破砕し、メッシュの目の大きさが例えば150μm以下の篩(ふるい)を用いて分級してもよい。図2は、上述のように調整したNa2CO3粉末の平均粒度を測定した一実験結果である。図において横軸は粒径(μm)であり、対数目盛で示されている。縦軸は頻度(%)である。
【0026】
図2において、C1は、メッシュの目の大きさが150μmの篩を用いて分級したときの篩い上残量に相当する粉末の粒度分布を示し、C2は、メッシュの目の大きさが100μmの篩を用いて分級したときの篩い上残量に相当する粉末の粒度分布を示している。C3は、メッシュの目の大きさが45μmの篩を用いて分級したときの篩い上残量に相当する粉末の粒度分布を示し、C4は、メッシュの目の大きさが45μmの篩いを通過した粉末の粒度分布を示している。C2の平均粒度は121μmであり、C3の平均粒度は84μmであり、C4の平均粒度は33μmであった。C2〜C4の平均粒度は、原料粉末の粉砕の程度によって変動するが、メッシュの目の大きさがそれぞれ150μm、100μmおよび45μmの篩を使用すれば、平均粒度がそれぞれ150μm以下、100μm以下および45μm以下の粉末を確実に得ることができる。
【0027】
CuGa合金粉末に対するNa2CO3粉末の混合比率は、作製されるCuGaNa焼結体の組成比に応じて定められる。本実施形態では、Ga含有量が30原子%以上50原子%以下、Na含有量が3重量%以上5重量%以下、残部CuのCuGaNa焼結体が作製される。なお不可避の不純物元素の混入や、In、Se等の第4、第5の元素の添加は排除されない。
【0028】
[混合粉末の焼結工程]
続いて、CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合粉末が焼結される(S3)。本実施形態では真空ホットプレス法によって焼結体が作製されるが、これ以外にも、HIP法等の他の焼結法が採用されてもよい。焼結条件も特に限定されず、真空ホットプレス法では例えば温度700℃、圧力24.5MPa(250kg/cm2)等とすることができる。上記混合粉末は所定厚みの板状に焼結されるが、その平面形状は円形でもよいし矩形でもよい。
【0029】
以上のようにして、30原子%以上50原子%以下のGaと3重量%以上5重量%以下のNaとを含有し、98%以上の相対密度と、34μΩ・cm以下の平均抵抗値とを有するCuGaNa系スパッタリング用ターゲットが作製される。
【0030】
[焼結体の機械加工工程]
作製された焼結体は、所定のターゲット形状に加工される(S4)。典型的には、焼結体は、旋盤等を用いて切削あるいは研削される。所定のサイズに加工されたターゲットは、インジウム等のロウ材を用いてバッキングプレートに接合され、ターゲットアセンブリを構成する。
【0031】
以上のように本実施形態においては、CuGa合金粉末に添加されるNa原料としてNa2CO3粉末を採用し、そのNa2CO3粉末の平均粒度を規定することにより、高密度化および抵抗値の均一化を実現するようにしている。
【0032】
Na原料にNa2CO3を採用することにより、他のナトリウム化合物と比較して、取り扱い性、品質の安定性等において有利となる。例えばNa2CO3は、NaF等と比較して毒性が低いため安全に取り扱うことができ、またNa2S等と比較して酸化し難いためターゲットの組成が安定に維持される。
【0033】
一方、Na2CO3粉末の平均粒度を150μm以下に制限することで、焼結体の相対密度を例えば98%以上に高めることができるとともに、抵抗値のバラツキを例えば±6%に抑えることができる。
【0034】
[実験例]
本発明者らは、平均粒度の異なる複数種のNa2CO3粉末を準備し、これを平均粒度が200μmのCuGa合金粉末と混合した後、焼結体を作製し、その相対密度と抵抗値のバラツキを測定した。さらに各焼結体をスパッタ装置に組み込んでそのスパッタ性を評価した。
【0035】
(実験例1)
平均粒度が150μmを超えるNa2CO3粉末(図2においてC1で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、Cu−30at%Ga−3wt%Na焼結体を作製した。焼結法には真空ホットプレス法を採用し、焼結温度を700℃、焼結圧力を24.5MPa(250kg/cm2)、焼結時間は2時間とした。
【0036】
焼結体の相対密度は、焼結体の見掛け密度と理論密度(7.31g/cm3)との比を計算により求めた。見掛け密度は、得られた焼結体を機械加工して外周及び厚みの寸法をノギス、マイクロメータ或いは3次元測定器を用いて測定して体積を求め、次に、電子天秤にて重量を測定し、(重量/体積)の式から求めた。
【0037】
焼結体の抵抗値は、4探針法によって測定した。測定装置は、NPS社製「Σ−1」を用いた。抵抗値のバラツキは、抵抗値の最大値、最小値及び平均値を算出し、[{(最大値−最小値)/平均値}×1/2]の式から求めた。
【0038】
スパッタ評価は、焼結体を直径10cm(4インチ)、厚み6mmに加工し、これをバッキングプレートに装着してスパッタ装置に組み込み、所定時間スパッタを行って異常放電の有無を評価した。異常放電が無かった場合を「○」、異常放電が認められた場合を「×」とした。
【0039】
実験の結果を表1に示す。焼結体の相対密度は95.9%、平均抵抗値は41.1μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±97%、スパッタ評価は「×」であった。
【0040】
(実験例2)
平均粒度が100μm以上150μm以下のNa2CO3粉末(図2においてC2で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、実験例1と同一の焼結条件でCu−30at%Ga−3wt%Na焼結体を作製した。得られた焼結体の相対密度は98%、平均抵抗値は29.2μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±6%、スパッタ評価は「○」であった(表1)。
【0041】
(実験例3)
平均粒度が45μm以上100μm以下のNa2CO3粉末(図2においてC3で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、実験例1と同一の焼結条件でCu−30at%Ga−3wt%Na焼結体を作製した。得られた焼結体の相対密度は98%、平均抵抗値は32.7μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±6%、スパッタ評価は「○」であった(表1)。
【0042】
(実験例4)
平均粒度が45μm以下のNa2CO3粉末(図2においてC4で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、実験例1と同一の焼結条件でCu−30at%Ga−3wt%Na焼結体を作製した。得られた焼結体の相対密度は98.8%、平均抵抗値は33μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±6%、スパッタ評価は「○」であった(表1)。
【0043】
(実験例5)
平均粒度が45μm以上100μm以下のNa2CO3粉末(図2においてC3で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、実験例1と同一の焼結条件でCu−50at%Ga−3wt%Na焼結体を作製した。得られた焼結体の相対密度は98%、平均抵抗値は34μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±4.5%、スパッタ評価は「○」であった(表1)。
【0044】
(実験例6)
平均粒度が45μm以上100μm以下のNa2CO3粉末(図2においてC3で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合し、実験例1と同一の焼結条件でCu−30at%Ga−5wt%Na焼結体を作製した。得られた焼結体の相対密度は98.5%、平均抵抗値は32μΩ・cm、抵抗値のバラツキは±3%、スパッタ評価は「○」であった(表1)。
【0045】
【表1】

【0046】
表1に示すように、150μm以下の平均粒度を有するNa2CO3粉末を混合した焼結体(実験例2〜6)においては、98%以上の相対密度を得られることが確認された。また、これら焼結体の抵抗値の平均値が34μΩ・cm以下、抵抗値のバラツキが±6%以下であることから、焼結体全体において組成の均一化を実現できることが確認された。
【0047】
また、Na2CO3粉末の平均粒度が小さいほど相対密度が高くなる傾向があることが確認された(実験例4)。
【0048】
続いて、図3は、平均粒度の異なる複数種のNa2CO3粉末を用いて、Cu−30at%Ga−3wt%Na焼結体を作製したときの各サンプルのXRDチャートである。
図において「P0」は、市販のNa2CO3原料粉末(平均粒度353μm)を粉砕せずにCuGa合金粉末(平均粒度200μm)に混合して作製した焼結体のXRDチャートである。
「P1」は、上記原料粉末を粉砕後、平均粒度が150μmを超えるもの(図2においてC1で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合して作製した焼結体のXRDチャートである。
「P2」は、上記原料粉末を粉砕後、平均粒度が100μm以上150μm以下のもの(図2においてC2で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合して作製した焼結体のXRDチャートである。
「P3」は、上記原料粉末を粉砕後、平均粒度が45μm以上100μm以下のもの(図2においてC3で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合して作製した焼結体のXRDチャートである。
「P4」は、上記原料粉末を粉砕後、平均粒度が45μm以下のもの(図2においてC4で示される粒度分布を有する粉末)をCuGa合金粉末に混合して作製した焼結体のXRDチャートである。
【0049】
図3に示すように、Na2CO3の回折ピークは、Na2CO3の平均粒度が小さくなるほど小さくなることから、Na2CO3粉末の平均粒度が小さくなるほどNa化合物(Na2CO3)の存在量が減少することが確認された。このことから、Na2CO3粉末は、その平均粒度が小さくなるほど焼結体に分散しすくなり、Na化合物相が形成されにくくなるものと推測される。
【0050】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0051】
例えば以上の実施形態では、焼結体の焼結温度を700℃としたが、これに限られず、例えばNa2CO3の融点以下の温度で適宜変更することが可能である。
【0052】
また以上の実施形態では、Cu−Ga−Naの三元系焼結体を例に挙げて説明したが、更にInやSe等の元素が添加された多元系焼結体の製造にも、本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0053】
S1…CuGa合金粉末の作製工程
S2…Na2CO3粉末の混合工程
S3…焼結工程
S4…機械加工工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
CuGa合金粉末と、150μm以下の平均粒度を有するNa2CO3粉末との混合粉末を作製し、
前記混合粉末を加圧焼結する
CuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法であって、
前記Na2CO3粉末は、100μm以下の平均粒度を有する
CuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のCuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法であって、
前記Na2CO3粉末は、45μm以下の平均粒度を有する
CuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のCuGaNa系スパッタリング用ターゲットであって、
前記混合粉末は、真空ホットプレス法で加圧焼結される
CuGaNa系スパッタリング用ターゲットの製造方法。
【請求項5】
CuGa合金粉末とNa2CO3粉末との混合粉末の焼結体からなり、
30原子%以上50原子%以下のGaと3重量%以上5重量%以下のNaとを含有し、98%以上の相対密度を有する
CuGaNa系スパッタリング用ターゲット。
【請求項6】
請求項5に記載のCuGaNa系スパッタリング用ターゲットであって、
平均抵抗値が34μΩ・cm以下である
CuGaNa系スパッタリング用ターゲット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−28837(P2013−28837A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164999(P2011−164999)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(000231464)株式会社アルバック (1,740)
【Fターム(参考)】