説明

DVD複製のシステムおよび方法

保護されたコンテンツをメディア上に複製するシステムおよび方法はコントローラ(82)を含んでおり、該コントローラは、該コントローラの位置において受領された部分エンコードされたコンテンツからメディア・コンテンツを複製することを可能にする。該コントローラにメディア記録器(94)が結合されており、該メディア記録器は、該メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディア(72)にメディア・コンテンツを記録するために、部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させる変調プロセス(104)を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〈関係する出願への相互参照〉
本願は2005年10月11日に出願されたIn-store/in-home DVD Replication (a.k.a. Downloadable DVD)との名称の米国仮特許出願第60/725,614号に関係する。該文献はここに参照によってその全体において組み込まれる。
【0002】
〈発明の分野〉
本発明は、概括的にはビデオ記録装置に、より詳細にはビデオ・コンテンツの家庭内、店舗内および工場での複製のためにセキュリティ保護された仕方でオーディオまたはビデオ・コンテンツをダウンロードする方法であって、読み取り専用メモリ記憶装置およびメディアにおいて使用されるセキュリティ特徴を含むものに関する。
【背景技術】
【0003】
映画および小売産業は、ローカル・サーバーに保存されているか中央保存サーバーから高速プライベート・ネットワークを通じて配送されるDVDビデオ・コンテンツからオンデマンドでDVDビデオのディスクを製造する安全な方法を求めている。これは、小売またはオンラインの店舗環境では通常、簡単に在庫できないディープな映画カタログからの何千ものDVDビデオのタイトルを利用可能にすることを許容する。家庭内ソリューションは、スタジオが、配送され、DVDに記録されるコンテンツを安全な仕方で販売することを許容する。
【0004】
コンテンツ・スクランブリング・システムCSSが力を失ったとはいえ、スタジオ顧客は、デジタル・ミレニアム著作権法(DMCA)を通じて映画コンテンツの不正コピーの告発を実施できるよう、CSSを含めることを要求する。
【0005】
さらに、CSSライセンシング・オーソリティ(CSS Licensing Authority)によって提供されるCSS鍵はライセンスを受けたDVDディスク複製者、DVDドライブ・メーカーおよびDVDオーサリング/圧縮の施設(facilities)、コンテンツ・プロバイダーおよび生産ツール供給者にのみ提供されることができる。小売の施設、コンテンツ・プロバイダーおよび消費者は、DVD CCA(Copy Control Association[コンピー・コントロール協会])によって提供されるCSS鍵へのアクセスをもつことを禁じられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
記録可能なDVDメディアに記録されるビデオ・コンテンツに対するCSSコピー・プロテクトを含められるようにする種々の手法が提案されている。これらの手法は、小売者および記録ハードウェアがCSSのディスク鍵およびタイトル鍵を直接またはネットワークを通じた受領を通じて扱い、記録可能メディアがCSSディスク鍵を独自の記録可能DVDディスク・メディアに安全に埋めまれるようにすることを要求する。これはCSS規格およびライセンス合意への修正を要求し、DVDコピー・コントロール協会(CCA)のコピー・プロテクト諮問委員会(CPAC: Copy Protection Advisory Council)に提案され、承認されなければならない。この委員会は権利保有者、消費者電子製品会社およびコンピュータ・メーカーからなる。そのような変更を承認させることは困難で、きわめてありそうもない。これらの他の手法はまた、複雑/高価なハードウェア/ソフトウェア・アプリケーションをも要求する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
保護されたコンテンツをメディア上に複製するシステムおよび方法はコントローラを含んでおり、該コントローラは、該コントローラの位置において受領された部分エンコードされたコンテンツからメディア・コンテンツを複製することを可能にする。該コントローラにメディア記録器が結合されており、該メディア記録器は、該メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディアにメディア・コンテンツを記録するために、部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させるための変調プロセスを含んでいる。
【0008】
保護されたコンテンツを複製する装置はメディア記録器を含んでおり、該メディア記録器は、受領された部分エンコードされたコンテンツを変調して部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させ、前記メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディア上に記録するためのメディア・コンテンツを導出する。部分エンコードされたコンテンツは、コンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化をもって、前記記録器により受領される。これは、小売者または消費者がCSS鍵へのアクセスをもつ必要なしに、部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームにCSS暗号化を提供する。
【0009】
再生可能なメディア・オブジェクト上に保護されたコンテンツを複製するシステムおよび方法は、コンテンツを部分的にエンコードして部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを生成するよう構成されたビットストリーム・マスタリング・センターを含む。トランザクション・マネージャが、前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームをセキュリティ保護された通信チャネルによって受領するよう構成されている。更新のみ、トランザクション・マネージャはコンテンツが事前ロードされている。トランザクション・マネージャは、部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームからコンテンツを複製する注文オプションをユーザーに提供するよう構成されている。メディア・バーナーがトランザクション・マネージャに結合されており、メディア・オブジェクトを受領するよう構成されている。該バーナーは、トランザクション・マネージャから受領された部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームのエンコードを完成させて、そのメディア・オブジェクトが標準的な設備によって読み取り可能になるようにする変調プロセスを含む。
【0010】
保護されたコンテンツを複製するシステムは、メディア・オブジェクトを受領するよう構成されたメディア・バーナーを含む。該バーナーは、安全な接続を通じて受領されたまたはローカルに保存されている部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させて、ひとたび完全なエンコードおよび記録が実行されればそのメディア・オブジェクトが標準的な設備によって読み取り可能になるよう前記部分エンコードされたコンテンツを単数または複数のユーザーに提供する変調プロセスを含む。
【0011】
保護されたコンテンツを複製する方法は、部分的にエンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを提供することを含み、消費者小売施設については、選択されたコンテンツをもつ読み取り専用メディア・オブジェクトを作成するための注文オプションおよびブランク・メディアをユーザーに提供することを含む。部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームは、メディア・オブジェクトを記録するサイトで変調され、それにより部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームが完全にエンコードされたコンテンツになるようにされる。メディア・オブジェクト上に完全にエンコードされたコンテンツを記録することにより、メディア・オブジェクトは標準的な設備によって読み取り可能である。
【0012】
本発明の利点、性質およびさまざまな追加的特徴は、付属の図面との関連でこれから詳細に述べる例示的な実施形態を考慮することでより完全に明らかになるであろう。
【0013】
図面が本発明の概念を例示するためのものであり、必ずしも本発明を例示する唯一の可能な構成ではないことは理解しておくべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
標準規格のコンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化を含む「記録可能な事前記録されたDVD」ディスクに記録された上位互換かつ下位互換のDVDビデオのコンテンツの、店舗内(小売およびインターネット)、工場内および家庭内での安全な作成を許容する方法およびシステムが提供される。本発明は、小売者または消費者がCSS鍵へのアクセスを有する必要性を迂回し、標準的な複製されたDVDビデオのディスクと同一なディスクの作成を許容する。CSS暗号化は、他のセキュリティおよびフォーマットと一緒に前もって実行される。本発明はCSS規格に準拠しており、DVDビデオやDVD CSSの規格および合意への変更/更新を要求しなくてもよい。
【0015】
有利なことに、消費者に提供される結果ディスクは、フォーマット、論理構造、エンコード、読み取り特性および物理レイアウトにおいてDVDビデオ読み取り専用ディスクと同一である。完成されたディスクは以下ではダウンロード可能DVD(D-DVD)またはディスクと称されることがある。D-DVDは言及の簡便のために用いられ、限定的に解釈されるべきではない。プレーヤー/ドライブに対しても消費者に対しても、そのディスクは、同じDVDコンテンツが与えられ、さらなる記録ができず、標準的な複製されたディスクと厳密に同じに見え、したがってDVDビデオ・読み取り専用ディスクである。
【0016】
本発明の諸側面は、ほとんどの事前処理を一度中央の安全かつコントロールされた環境で実行することによって、ディスクのフォーマット整形および記録の工程の複雑さを軽減する。これはハードウェアの複雑さを大幅に軽減し、店舗内、キオスク内または家庭内の記録器システムおよび電子製品に対するデータ処理要求を大幅に軽減する。さらに、本発明の諸実施形態は、DVDまたはCDの小規模/限定的プリンティングのために用いられてもよい。
【0017】
ある実施形態では、ソフトウェアまたは専用ハードウェアで簡単に実行できる最終的な8-to-16変調(EFM+)変換が、DVDビットストリーム・データの転送および記憶を50%削減する。EFM+工程は8ビット・データ列を16ビット・データ列に変換する。この変換またはエンコードは、コンテンツのあるレベルのセキュリティを許容するために、最終的な複製の位置において完遂される。
【0018】
独自フォーマットの記録可能DVDディスクは、独自のダウンロード可能DVD(すなわちD-DVD)ドライブおよび標準的なDVDレコーダーにおけるディスク使用権をコントロールしうる。認証プロセスは、生産されるタイトル量のコントロールおよびモニタリングを許容する。ディスク・シリアル番号はメディア使用をトラックでき、タイトルに結び付けられることができる。また個別化された一意的なビデオおよび/またはオーディオ透かし入れおよび埋め込まれたデジタル・シリアル番号は、無許諾のディスク・コピーおよび海賊行為を抑止し、追跡するために法的な場面で利用できる。
【0019】
ディスクの高速生産のために複数の光ピックアップ・ヘッドを使う機能が改良される。D-DVDビットストリームは事前処理されてDVDバーナーに供給され、複数の書き込みヘッドに並列にシリアル・ストリーミングされることができるからである。D-DVDビットストリーム・フォーマットにおける事前処理されたデータなしでは、複数のデータ・ファイルを並列に完全に処理しなければならないことによる複雑さ、コンピュータ処理ユニット(CPU)の高い利用およびコストのため、本発明の諸側面は実現が著しく難しくなる。
【0020】
本発明はビデオ記録システムとの関連で記載されるが、本発明はずっと広いものであり、ネットワークを通じた、キオスクからの、あるいはセキュリティ保護されたサーバーまたはワークステーションから直接の配送ができるいかなるデジタル・マルチメディア・システムをも含みうることは理解しておくものとする。さらに、本発明は、電話、セットトップボックス、コンピュータ、衛星リンクなどによって取られたデータを記録することを含め、いかなる記録方法またはメディアにも適用可能である。本発明は、デジタル・ビデオ記録(DVD)装置との関連で記載されるが、本発明の概念は、コンパクト・ディスク、高精細度(HD)DVD、ブルーレイ、それらのハイブリッドなどといった他の種類のメディアに拡張されうる。
【0021】
さらに、図面に示される要素はハードウェア、ソフトウェアまたはそれらの組み合わせのさまざまな形で実装されうることも理解しておくべきである。好ましくは、これらの要素は、ハードウェアと一つまたは複数の適切にプログラムされた汎用装置上のソフトウェアとの組み合わせにおいて実装される。該汎用装置はプロセッサ、メモリおよび入出力インターフェースを含みうる。
【0022】
ここで図面の個別的な詳細を参照する。図面において、同様の参照符号はいくつかの図を通じて同様または同一の要素を指す。まず図1を参照すると、例示的な実施形態に基づいて店舗内複製システム10が例示的に示されている。コンテンツ所有者12は、コンテンツ資産14(たとえばオーディオおよびビデオ資産;これらは映画、曲、プログラムまたは他の任意の保護された素材を含みうる)を提供する。コンテンツ所有者12は、最終的なダウンロード可能DVD(D-DVD)に含められるべきオーディオ、ビデオ、ナビゲーション・フローチャート、グラフィックおよび他の補助情報を用意し、この情報を圧縮およびオーサリング施設16に転送する。
【0023】
資産14は、圧縮およびオーサリング(C&A)施設16によって用いられる。C&A施設16は圧縮およびオーサリング・ツール18を用いて、コンテンツをエンコードし、圧縮し、フォーマットし、編集して、本発明の諸機能によって用いられることのできる形にする。オーサリングおよび圧縮施設16は、オーディオおよびビデオの圧縮を実行する。メニュー、サブタイトルおよび他の補助情報がDVDのために構成され、最終的なナビゲーション・プログラミングが実行される。任意的なコピー防止またはリッピング防止プログラミング20が、D-DVD処理センター22への配送のために用意されたコンテンツおよび最終的なファイル・セットに加えられる。
【0024】
C&A施設16からのコンテンツは処理センター22に与えられる。処理センター22は、D-DVDビットストリーム・マスタリング・センターと称されてもよく、複製者(製造者)、オーサリング施設またはコンテンツ・プロバイダーを含みうる。部分的なDVDフォーマット整形事前処理が処理センター22において提供される。処理センター22は好ましくは中央位置に位置される(必ずしも店舗位置ではなく、ネットワーク(たとえばケーブル、電話、衛星など)上またはインターネット上のローカル・サーバーに)。処理センター22は、既存の規格への準拠を保証し、コンテンツ所有者に満足のいくセキュリティのレベルを提供するために、多くのフォーマット整形および事前処理のステップを実行する。たとえば、スタジオ顧客は、デジタル・ミレニアム著作権法(DMCA)を通じて映画コンテンツの不正コピーの告発を実施できるよう、コンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)を望み、よってCSSがCSS鍵マネジメント24によって含められる。CSS暗号化28はCSS暗号化規格に従い、暗号化された鍵へのアクセスを、該鍵を受領し、使うライセンスを受け、許諾された者のみに制限する。
【0025】
コンテンツは、D-DVD処理センター22において受領される。処理センター22はDVD複製、圧縮およびオーサリング施設であってもよいし、あるいはコンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)コピー・プロテクト暗号化を実行するライセンスを受けた他の施設であってもよい。処理センターでは以下のことが行われる。通常の複製処理と同様、CSS鍵マネジメント24を使う処理センター22はCSSディスク鍵を選ぶ。該CSSディスク鍵は、DVD CCA25に配送され、ブロック28で単数または複数のマスター鍵26を使って暗号化され、処理センター22に返される。暗号化されたディスク鍵は、ブロック30においてディスク・タイトル鍵を暗号化するために使われる。
【0026】
圧縮およびオーサリング施設16から配送されたDVDコンテンツは、コンテンツを法廷での保護のためにさらに保護するために、ブロック32で、オーディオおよび/またはビデオ透かし入れのために処理されてもよい。透かし入れ事前処理32は任意的に実行されるのでもよい。該処理は、完全な透かし入れ工程を含んでいてもよいし、あるいはD-DVDディスク・バーン段階における個別化された透かし入れのためのタグ付けを含んでいてもよい。この工程は、通常のDVD複製工程とは異なっており、新しい機能である。
【0027】
ブロック34では、生産される各ディスクの個別化されたシリアル番号のために、ディスク記録段階に先立って「パルス幅変調され」ることができるゾーンの作成のためのセクタ追加およびタグ付けが実行される。その最終産物は、ブロック106において、ブロック34で実行されたタグ付けに従って「パルス幅シリアル番号付け」されることになる。シリアル番号とは、セクタについて、および/または記録されたメディア・オブジェクトについての機械可読な一意的な数である。このシリアル番号付けは、追跡目的、コピー・プロテクト機能、インターネット・アクティブ化/マーケティング/データ収集処理および他の用途のために使用されることができる。
【0028】
次いでコンテンツまたはその他のデータはセクタに分解される。ブロック34において、(50%までの)諸セクタはCSSスクランブルされ、DVDフォーマットされる。次いでブロック36でDVD誤り検出符号(EDC)および誤り訂正符号(ECC)が生成される。
【0029】
通常のDVDエンコード工程ならここで8ビットのデータ・バイトを16ビット語に変換するところである。このエンコード工程がこのステップで実行されるのは、データのファイル・サイズを減らすためではなく、追加的なセキュリティ機能のためである。というのも、これらの部分エンコード/フォーマットされたDVDファイルはDVDビデオのディスクを生成するために直接使用可能でないからである。次いでリードインおよびリードアウト情報が前記データにアペンドされるか、あるいはファイル・サイズをさらに減らすためにバーンイン段階でアペンドされる(リードイン/アウト・データの一部でも全部でもよい)。ブロック38ではビットストリーム・フォーマット整形を使って、上記の結果ストリームをコンピュータ・システム上にすぐ保存されうるデジタル・データ構造に調製する(ファイルのフォーマット整形も含められてもよい)。これがD-DVDビットストリームを表す。DVDコンテンツのフォーマット整形工程は、通常のDVDビデオの複製工程において使われるのと似ているが、少なくとも次の側面は例外である:オーディオおよび/またはビデオ透かし入れ、「パルス幅シリアル番号付けされた」セクタ生成およびタグ付け、最終的な8-to-16変調工程の消去およびD-DVDビットストリーム・フォーマット整形工程。他の変調方式も考えられており、HD DVDおよびBDなどについて用いられてもよい。
【0030】
次いでD-DVDビットストリームは保存のためにハードディスク・ライブラリ40に転送される。次いでD-DVDビットストリーム・データ・ファイルは、中央に位置されるパッケージ処理/サーバー・センター(PPSC: package processing/server center)42への配送のために好適なメディアにアーカイブされる。ブロック40からのD-DVDビットストリームは、ディスクおよびパッケージ・アートワークとともにパッケージされ、店舗内のD-DVDビットストリーム・サーバー60上またはビットストリーム・ライブラリ40内(あるいは家庭内パソコン・ハードディスク上;図2参照)への安全な伝送および保存のために暗号化されてもよい。
【0031】
D-DVDビットストリームのアーカイブされたデータ・ファイルはPPSC42に配送される。PPSC42は以下の機能を実行する。ブロック46で、ディスク・ラベル・アートワーク、付随素材アートワークおよび他のパッケージ情報を加えることによって、完全なD-DVDビットストリーム・パッケージが作成される。ブロック48では、D-DVDビットストリーム・パッケージは好適な暗号化ソフトウェアを用いて暗号化され、たとえばビットストリーム・パッケージ・ライブラリ・サーバー・システム60内に保存され、好適な媒体にアーカイブされる。PPSCシステム42は、ブロック50における認証および補助データ・マネジメントと、ブロック52におけるトランザクション制御およびトランザクション記録マネジメントと、ブロック54における店舗内ライブラリ「D-DVDビットストリーム・パッケージ」マネジメントおよびパッケージ転送を実行する。
【0032】
店舗または小売環境120における店舗内複製(または工場内もしくはオンラインの小売者)については、安全な認証されたチャネル56の高速接続が好ましくは、「D-DVDビットストリーム・パッケージ」ファイル・マネジメントのために利用される。「家庭内複製」(図2)については、D-DVDディスクにバーンされるべきファイルのダウンロードのために、インターネットまたは他のネットワーク57が利用される。
【0033】
PPSC42はまた、小売環境中の店舗内D-DVD生産システムにおける大容量記憶のために利用されるサーバー60に、小売者への配送に先立って、適切なビットストリーム・ライブラリ62を事前ロードする。
【0034】
ブロック75では記録可能メディアの製造者74によってブランクのメディア72が生産される。メディア72は、以下の特性をもつ独自仕様で製造されうる。ディスク72は、ブランクでもよいし、あるいは業界標準のDVD記録可能メディアにおいて使用されるものとは異なる独自の蛇行プレグルーブ・フォーマット(wobbled pre-groove format)または他のフォーマットを使って生産されてもよい。この独自フォーマットは、D-DVD記録ドライブにおいてこのメディアをD-DVDメディアであると同定するために使用されることになる。D-DVD記録ドライブは、該独自のフォーマットをされたメディアにのみ記録できるよう構成されてもよく、このメディアは、パソコン(PC)やセットトップボックスのDVDバーナーで使われるような業界標準のDVDバーナー上では機能しなくてもよい。蛇行プレグルーブは、ブロック76で、ディスク認証、ロット番号、店舗番号および他の情報を含めるために周波数変調または他の方法によってエンコードされうる。これらのディスク上に情報を埋め込むために他の方法が用いられてもよい。たとえばバースト・カッティング領域(BCA: Burst Cutting Area)または他の手段を使うことによって、他の識別/シリアル番号付け情報がメディアに追加されることもできる。ブランクのメディア72は読み取り専用ディスクが生産されることを許容することになる。
【0035】
店舗内環境80は以下のサブシステムを含み、以下の機能を実行する。トランザクション・マネージャ82は「ビットストリーム・パッケージ・ライブラリ」サーバー60を収容する。該「ビットストリーム・パッケージ・ライブラリ」サーバー60は、ブロック84での在庫マネジメントと、パッケージ・マネージャ86を用いたはいってくるパッケージの受領と、認証および補助データ・マネジメント88と、トランザクション制御およびトランザクション記録マネジメント90とを実行し、PPSC42との通信のために安全な認証されたチャネル56をマネージする。コンテンツ検索およびトランザクション機能性または他のユーザー・インターフェース機能のために、キオスクまたは端末92が使われる。
【0036】
D-DVDディスク・バーナー/プリンタ・エンジン(DDBP: D-DVD disc burner/printer engine)94はトランザクション・マネージャ82とのインターフェースをもつ。DDBP94は以下のサブシステムを含み、以下の機能を実行する。サブシステムは、パソコン100または他のコンピュータ・ベースの制御システム、D-DVDディスク読み取り/記録ドライブ95(これは独自のものでもよい)、ディスク・プリント・エンジン96、ハードウェア・サブシステムおよびトランザクション・マネージャ82への通信チャネルを含みうる。ディスク注文はキオスク92からトランザクション制御93を使ってDDBP94に転送され、ディスク・メディア72はディスク・ドライブ110に搬送される。メディア72は前もって購入されてもよいし、あるいはコンテンツが注文される時点で提供されてもよい。次いでこのメディア72が読まれ、D-DVDメディアであると確認される。次いで、認証およびシリアル番号データがディスクから読まれ、PPSC42からの最終的な認証のために、認証/補助データ・マネジメント・サブシステム97を通じてトランザクション・マネージャ82に転送される。
【0037】
認証されると、次いで選択されたコンテンツ(暗号化されたD-DVDビットストリーム・パッケージ)が、パソコン100内のソフトウェアにおける、あるいは専用ハードウェアによるブロック98での復号のためにDDBP94に転送される。出力は「D-DVDビットストリーム、透かし入れタグ付けデータ、シリアル番号付けタグ付けデータ、ラベル・アートワークおよび付随素材のアートワークである。
【0038】
パソコン100および/または専用ハードウェア/ソフトウェアは、ブロック102で透かしタグ付けデータを読み、CSS暗号化されていない前記50%のセクタのうち選択されたセクタに透かし入れする。専用ハードウェア/ソフトウェアはまた、ブロック106で、修正のために割り当てられているセクタを一意的に同定するために使われるシリアル番号付けタグ付けデータを読む。同定されたセクタは、データ遷移のタイミング、よってディスク上のディスク・ピット・エッジの位置をずらすことによって修正されることもできる。これはD-DVDディスク上に記録されている種々のデータ・パターンにつながる。代替として、セクタ・データ全体が、所望のデータ・パターンを含むもので置き換えられることができる。代替法の実行は、ブロック104における8-to16変調の前でも後でもよい。このデータは、一意的な機械可読シリアル番号を用いて各ディスクを一意的に同定する(たとえばパルス幅変調)ために使うことができ、あるいは追加的な暗号機能のために使われてもよい。
【0039】
次いでドライブ110が完全に処理された「D-DVDビットストリーム」を受領し、ストリーミング・モードで、記録可能ゾーンのまさに先頭におけるリードインの先頭から始まってディスク上の記録可能ゾーンのまさに最後におけるリードアウトの終わりで終わるデータを記録する。すると、その記録されたディスクは、普通に複製されたDVDビデオ読み取り専用ディスクと同一の特性をもつ事前記録されたディスクである。このディスクは、さらに記録したり変更したりすることはできない。入力されたコンテンツが等価なら、D-DVDディスクとDVDビデオ読み取り専用ディスクは同一の仕方で読み取りおよび実行される。このディスクはデータ・コンテンツ、論理構造、物理構造、電気的特性およびCSS暗号化において、DVDビデオ・読み取り専用ディスクと同一なので、DVDプレーヤーおよびレコーダー上で再生可能である確率が高くなる。
【0040】
記録完了後、ディスクは検証されるか部分的検証され、ブロック95および97を使って適正なコンテンツおよび品質特性が保証される。ディスクは次いで装飾のためにディスク・プリント・エンジン96に転送される。次いで付随する紙素材がプリントされ、最終産物が、消費者への配送のためにパッケージにまとめられる。
【0041】
有利には、本発明の諸側面によれば、透かし入れされ、CSSで暗号化された、データ・コンテンツの事前処理されたストリームはキオスクまたは店舗内施設に提供される。データのストリームは事前処理されているので、D-DVDに記録される時点での動作はより少なくなる。この事前処理されたデータ・ストリームは、その事前処理された状態においてCSS暗号化および用いられる他の任意のセキュリティ施策(たとえば透かしなど)によって保護される。さらに、データ・ストリームはまだ完全にその最終的な形に変調されてはいないので、該ストリームは最終的な複製に先立つ段階では使用から保護される。
【0042】
メディア72への記録の時点で、ストリームがメディア・ディスク72に書き込まれる直前に、ストリームに対して変調プロセス(たとえば8-to-16ビット変調またはたとえば1-to-7PP[Parity Preserved(パリティ保存)]、8-to-12および8-to14変調のような他の変調方式)が実行される。次いでそのデータ・ストリームはメディアに直接書き込まれる。
【0043】
図2を参照すると、家庭内DVD複製のためのシステム/方法200が例示的に示されている。システム200は概念上、図1に記載される店舗内でのDVD複製実施形態と同様であり、同様の復号、透かし入れ(任意的)、シリアル番号付け(任意的)、8-to-16変換およびD-DVDビットストリーム・データを記録するための独自ドライブを含むが、コンテンツがインターネット、電話、ケーブルまたは衛星のネットワークを通じてセットトップボックスまたはコンピュータに直接配送されるという点で異なっている。このドライブは、スタンドアローンのインターネット接続されたケーブルまたは衛星のセットトップボックスに組み込まれることができる。ブロック96におけるディスクのプリントは家庭内での実施形態では任意的である。
【0044】
家庭内ディスク・バーナー94は、ネットワーク57から部分エンコードされたデータ・ストリームを受領し、コンピュータまたはセットトップボックス100がエンコード、たとえば8-to16変調などを完遂する。その後、完全にエンコードされたデータ・ストリームがメディア・オブジェクト72に書き込まれる。
【0045】
図1および図2によれば、安全な復号98および8-to-16変調(EFM+)94の最終的なディスク処理ステップは、バーナーまたはメディア記録装置によって受領された部分エンコードされたビットストリームに対して、店舗内または家庭内の記録可能DVDドライブにおいて実行される。任意的に、店舗固有またはディスク固有のオーディオおよび/またはビデオ透かし(102)および/またはディスク・シリアル番号(104)がビットストリームに挿入されることができる。ビットストリームは、ライブラリ40(または62)からシリアル式にストリーミングされ、記録可能なDVDメディアに記録される。店舗内/キオスク内/工場内/家庭内のドライブ上に記録されている「D-DVDビットストリーム」は、標準的な複製工程で生産される業界標準の事前記録されたDVDビデオのディスクに記録されているデジタル・データ・ビットストリームと同一である/あることができる。ディスクおよび付随素材は、標準的な複製工程で生産されたものと同様にプリントおよびパッケージングされることができる。データ・ストリームはDVD製造のためのガラス・マスターを作成するのと同様でありうるので、本開示の諸側面に基づく工程は、工場環境における小規模または限られた配布メディアのためのディスクの書き込みを許容しうる。
【0046】
有利なことに、最終的なディスクは、標準的な複製ディスクと同一の電気的、論理的、CSSコピー・プロテクトおよび物理的な特性を有しており、よってレガシーのおよび新しいDVDビデオ・プレーヤーおよびパソコンのDVDドライブ/デコーダ・ソフトウェア上で再生可能である。本工程は、標準的なDVD製品の店舗内複製または家庭内複製と見ることができる。代替的に、独特なディスク・タイプ識別子、認証データ、店舗識別情報およびロット番号識別情報を含むようカスタム・フォーマットされた独自の記録可能メディアが使われてもよい。各ディスクに機械可読フォーマットで個々に番号付けするために、ディスクは、たとえばバースト・カッティング領域(BCA)または「パルス幅シリアル番号付け」または他の手段を通じて個々にシリアル番号付けされることができる。
【0047】
レコーダー・システムは、D-DVDレコーダー内で記録されるべきメディアを認証する諸方法を含み、店舗内複製についてはD-DVDメディアのみが使える。さらに、D-DVDメディアには、標準的なDVDレコーダーでは記録できない。システムはキオスク・ユーザー・インターフェースまたはパソコン・ユーザー・インターフェースおよびトランザクション記録管理および報告のための諸方法を含みうる。
【0048】
図3を参照すると、本発明の側面および利点のいくつかを示すために、標準的なDVD製造工程と本発明の工程との比較が例示的に示されている。標準的な工程はブロック16および115を含む。ブロック16では、標準的なC&A施設が、DVDのためのコンテンツの圧縮およびオーサリングを実行することを含む。ブロック115は、CSS鍵を扱いコンテンツをCSS暗号化するライセンスを受けた被ライセンス複製施設内で実行される工程ステップを示している。ディスク・フォーマット器102はブロック104におけるCSS鍵暗号化およびコンテンツ・スクランブルならびにブロック106におけるDVDディスク・フォーマット整形を提供する。ブロック104はCSS鍵暗号化情報をブロック25から受領する。完全にCSS暗号化され、DVDフォーマット整形され、8-to-16ビット変調されたデータ・ストリームが生成される。これはガラス・マスタリング・ブロック108でガラス・マスター・ディスクを生産するために用いられる用意ができている
ガラス・マスタリングは、ブロック110においてデータをガラス・マスター・レコーダーにストリーミングして、DVDのガラス・マスター・コピーに適用されるピット・パターンを作成することを含む。ディスク複製112は、DVDの大量生産のために射出成形114によってDVDを生産するためにガラス・マスター・パターンをモールドに複製することによって実行される。
【0049】
本開示の諸実施形態によれば、ガラス・マスタリング108の代わりに、ビットストリーム・マスタリング122が実行される。ビットストリーム・マスタリング122は、ブロック124においてデータをハードディスクまたは他の読み取り/書き込みメモリにストリーミングすることを含む。データ・ストリームは部分的にエンコードされているが、CSS暗号化、DVDフォーマット整形は含むよう前処理されているが、まだ8-to16ビット変調はされていない。ブロック102および122は、CSS鍵を扱いコンテンツをCSS暗号化するようCCAライセンスされた複製施設内に留まることを注意しておく。
【0050】
ディスク複製128は、ブロック126でデータをD-DVDメディアにストリーミングすることを含む。この複製工程の間または直前に、変調または完全なエンコードが実行されて、DVD上に記録されるべきデータ・ストリームが完成される。DVDメディア132はブランクでもよいし、D-DVD製造者130によって特別に製作またはフォーマットされたディスクでもよい。ブランク・ディスクは、標準的な基準に従って再生のみのための読み取り専用ディスクとしてフォーマットされてもよい。たとえば、DVDの読み取り専用ビットが記録されるコンテンツに含められる。読み取り専用ディスクは再生は許容するが記録は許容せず、復号を許容するのもCSS有効化/許諾された装置において使われる場合のみである。
【0051】
DVD複製のためのシステムおよび方法について好ましい実施形態(これは例示的であることが意図されており、限定的であることは意図されていない)を記載してきたが、上記の教示に照らして当業者は修正および変更をすることができることを注意しておく。したがって、開示される本発明の個別的な諸実施形態には、付属の請求項によって述べられる本発明の範囲および精神の範囲内にはいる変更がなされうることは理解しておくものとする。特許法令によって要求される詳細および具体性をもって本発明について記載してきたが、特許状によって保護されることが請求され、望まれるものは付属の請求項において述べられるものである。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明のある例示的な実施形態に基づく、小売施設からメディア・オブジェクト(たとえばDVD)を複製するための例示的なシステム/方法のブロック図/流れ図である。
【図2】本発明のもう一つの例示的な実施形態に基づく、家庭または消費者位置からメディア・オブジェクト(たとえばDVD)を複製するための例示的なシステム/方法のブロック図/流れ図である。
【図3】標準的なDVD製造工程と、本発明のもう一つの例示的な実施形態に基づく、メディア・オブジェクト(たとえばDVD)を複製するためのシステム/方法との間の例示的な比較を示すブロック図/流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護されたコンテンツをメディア上に複製する、コントローラおよびメディア記録器を有するシステムであって:
前記コントローラは、該コントローラの位置において受領された部分エンコードされたコンテンツからメディア・コンテンツを複製することを可能にし;
前記メディア記録器は、前記コントローラに結合され、該メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディアにメディア・コンテンツを記録するために、前記部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させる変調プロセスを含む、
システム。
【請求項2】
前記コントローラは家庭内コンピュータ装置およびセットトップボックスのうちの一方を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記メディア記録器が、前記部分エンコードされたコンテンツをエンコードするために、8-to-16変調、8-to-12変調および1-to-7パリティ保存変調のうちの一つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記部分エンコードされたコンテンツ内に透かしを埋め込む透かし機能をさらに有する、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記メディア・コンテンツが記録されている各メディアの識別情報のために、タグ付け情報に基づくシリアル番号付けをさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記シリアル番号付けが、前記メディア上にメディア・コンテンツを記録する際の修正のために、選択された諸セクタを同定するよう構成されている、請求項5記載のシステム。
【請求項7】
前記選択された諸セクタが、前記メディア上にメディア・コンテンツを記録するときに、データ遷移のタイミングをずらすことによってデータ内容を選択的に変えることによって修正されて、前記メディア上に種々のデータ・パターンを与える、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記選択された諸セクタが、メディア・コンテンツを記録する際に、所望のデータ・パターンで置き換えられる、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
小売者や消費者がCSS鍵へのアクセスをもつ必要なしに、前記コンテンツのデータ・ストリームを部分的にエンコードするのに先立ってCSS暗号化を提供するコンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化装置をさらに有する、請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記コントローラが消費者小売設備に関連付けられている、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記メディア記録器がネットワークに接続されている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記コントローラが、前記部分エンコードされたコンテンツを、前記メディア記録器の複数の書き込みヘッドに並列に、シリアル・ストリーミングすることによって送る、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
保護されたコンテンツを複製する装置であって:
メディア記録器を含んでおり、該メディア記録器は、受領された部分エンコードされたコンテンツを変調して部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させ、前記メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディア上に記録するためのメディア・コンテンツを導出する、
装置。
【請求項14】
前記メディア・コンテンツが記録される前記メディアがブランク・ディスクである、請求項13記載の装置。
【請求項15】
前記変調が、前記部分エンコードされたコンテンツをエンコードするための、8-to-16変調、8-to-12変調および1-to-7パリティ保存変調のうちの一つを含むプロセスを含む、請求項13記載の装置。
【請求項16】
前記メディア・コンテンツを前記メディア上に記録するときに、タグ付け情報に従って透かしを埋め込む透かし機能をさらに有する、請求項13記載の装置。
【請求項17】
前記メディア・コンテンツが記録されている各メディアの識別情報のために、タグ付け情報に基づいてシリアル番号付けをするよう構成されているシリアル番号付けをさらに含む、請求項13記載の装置。
【請求項18】
前記シリアル番号付けが、前記メディア上に前記メディア・コンテンツを記録する際の修正のために、選択された諸セクタを同定するよう構成されている、請求項17記載の装置。
【請求項19】
前記選択された諸セクタが、前記メディア上でのデータ遷移のタイミングをずらすことによってデータ内容を選択的に変えることによって修正されて、前記メディア上に種々のデータ・パターンを与える、請求項18記載の装置。
【請求項20】
前記選択された諸セクタが、前記メディアの記録の際に、所望のデータ・パターンで置き換えられる、請求項19記載の装置。
【請求項21】
小売者や消費者がCSS鍵へのアクセスをもつ必要なしに、前記コンテンツのデータ・ストリームを部分的にエンコードするのに先立ってCSS暗号化を提供するコンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化をさらに有する、請求項13記載の装置。
【請求項22】
前記メディア記録器が消費者小売設備に関連付けられている、請求項13記載の装置。
【請求項23】
前記メディア記録器がセットトップボックスに含められている、請求項13記載の装置。
【請求項24】
前記部分エンコードされたコンテンツのデータ・ストリームが、前記メディア記録器の複数の書き込みヘッドに並列に、シリアル・ストリーミングされる、請求項13記載の装置。
【請求項25】
保護されたコンテンツを複製する方法であって:
部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを提供する段階と;
消費者小売施設について、選択されたコンテンツをもつ読み取り専用メディアを作成するために選択およびブランク・メディアをユーザーに提供する段階と;
前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを、前記メディアに記録するサイトで変調して、前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームが完全にエンコードされたコンテンツとなるようにする段階と;
前記メディア上に、該メディアが標準的な設備によって読み取り可能であるように、前記完全にエンコードされたコンテンツを記録する段階とを有する、
方法。
【請求項26】
前記ブランク・メディアが空のDVDを含む、請求項25記載の方法。
【請求項27】
前記変調が、前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームをエンコードするために、8-to-16変調、8-to-12変調および1-to-7パリティ保存変調のうちの一つを含む、請求項25記載の方法。
【請求項28】
前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリーム内に、タグ付け情報に従って透かしを埋め込む段階をさらに有する、請求項25記載の方法。
【請求項29】
各メディアの識別情報のために、シリアル番号付けをさらに含む、請求項25記載の方法。
【請求項30】
前記シリアル番号付けが、前記メディア上にコンテンツを記録する際の修正のために、選択された諸セクタを同定することを含む、請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記選択された諸セクタが、前記メディア上のデータ遷移のタイミングをずらすことによってデータ内容を選択的に変えることによって修正されて、前記メディア上に種々のデータ・パターンを与える、請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記選択された諸セクタが、前記メディアに記録する際に、所望のデータ・パターンで置き換えられる、請求項29記載の方法。
【請求項33】
コンテンツ・データ・ストリームを部分的にエンコードするのに先立って、コンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化を用いて暗号化する段階をさらに有し、小売者や消費者がCSS鍵へのアクセスをもつ必要なしにCSS暗号化を提供する、請求項25記載の方法。
【請求項34】
部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを提供する前記段階が、前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームを、メディア・バーナーの複数の書き込みヘッドに並列に、シリアル・ストリーミングすることを含む、請求項25記載の方法。
【請求項35】
保護されたコンテンツを複製する装置であって:
メディア記録器を含んでおり、該メディア記録器は、受領された部分エンコードされたコンテンツを変調して部分エンコードされたコンテンツのエンコードを完成させ、前記メディア記録器以外の装置によって読み取り可能なメディア上に記録するためのメディア・コンテンツを導出し、前記部分エンコードされたコンテンツが前記記録器によって受領されるのは、コンテンツ・スクランブリング・システム(CSS)のコピー・プロテクト暗号化および先進アクセス・コンテンツ・システム(AACS: Advanced Access Content System)のコピー・プロテクト暗号化のうちの一方をされてであり、それにより小売者や消費者が暗号鍵へのアクセスをもつ必要なしに、前記部分エンコードされたコンテンツ・データ・ストリームにコピー・プロテクト暗号化を提供する、装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2009−512113(P2009−512113A)
【公表日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−535509(P2008−535509)
【出願日】平成18年4月12日(2006.4.12)
【国際出願番号】PCT/US2006/013732
【国際公開番号】WO2007/044070
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】