ICカード
【課題】 ICカードを高効率的に冷却することである。
【解決手段】 携帯型パソコン等のスロットに着脱自在に挿入されるICカード1の筐体に内外に貫通する複数の開口を形成することにより、内外に渡って空気が流通するようにしている。また、冷却トレイ31にICカード1を保持せしめ、これらを該スロットに挿入する。この状態で、冷却トレイ31の後端部31aは、該パソコン等の筐体19から外部に向かって突出している。必要に応じて冷却トレイ31にヒートパイプ35を埋設して後端部31aに熱を積極的に輸送し、後端部31aに凹凸部を形成して表面積を拡大し、あるいは後端部31aにファン36を取り付けることにより、冷却効率を高める。
【解決手段】 携帯型パソコン等のスロットに着脱自在に挿入されるICカード1の筐体に内外に貫通する複数の開口を形成することにより、内外に渡って空気が流通するようにしている。また、冷却トレイ31にICカード1を保持せしめ、これらを該スロットに挿入する。この状態で、冷却トレイ31の後端部31aは、該パソコン等の筐体19から外部に向かって突出している。必要に応じて冷却トレイ31にヒートパイプ35を埋設して後端部31aに熱を積極的に輸送し、後端部31aに凹凸部を形成して表面積を拡大し、あるいは後端部31aにファン36を取り付けることにより、冷却効率を高める。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型のパーソナルコンピュータ等のICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードを冷却するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートパソコン等の携帯型コンピュータにおいては、装置の高機能・多機能化と小型・軽量化という相反する要求を満たす必要がある。そのため、PCMCIA等の規格に基づくICカードを、これらのICカード被搭載装置が具備しているスロットに着脱自在に挿入するようにした構造が採用されている。
【0003】ICカードは、各種の増設機能(拡張メモリ、通信モデム、ハードディスクユニット等)のそれぞれについて構成され、ユーザが必要に応じて、ICカード被搭載装置のスロットに埋没的に挿入して使用される。
【0004】ICカードは、LSI等の電子部品が実装されたプリント配線板を、樹脂モールド成形加工により樹脂で被覆してカード状に形成し、あるいは箱型カード状の金属筐体に収容して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなICカードは、近年、益々高集積化が進み、発熱量が増大してきているとともに、発熱量が極めて大きいCPUの搭載も検討されている。
【0006】しかし、従来は、特別な冷却対策は行っていないから、ICカードが自己の発熱による温度上昇によって誤動作し、あるいは故障するという問題が発生し、さらなる高集積化に支障があるとともに、CPU等の発熱量の大きい電子部品を搭載することができないという問題があった。
【0007】また、ICカード自身の発熱以外にも、ICカードが挿入されるICカード被搭載装置の他の発熱部からの熱の影響により、ICカードの温度が上昇し、同様な問題を生じることもあった。
【0008】よって、本発明の目的は、ICカードを高効率的に冷却する技術を提供し、ICカードの高集積化を可能ならしめるとともに、ICカードにCPU等の高発熱性の電子部品の搭載を可能ならしめることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0010】本発明の一側面によると、ICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードであって、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成され、前記スロットに挿入されたときに、後端部近傍が該スロットの外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されたカード筐体と、前記スロットに挿入されたときに、該スロットの内側及び外側に渡るように、前記カード筐体の内部に収容されたプリント配線板と、前記プリント配線板上に実装された複数の電子部品を備え、前記電子部品のうち発熱性の大きい電子部品を、前記スロットに挿入されたときに、前記プリント配線板の該スロットの外側に存する部分に実装したICカードが提供される。
【0011】好ましくは、前記スロットに挿入されたときに、カード筐体及びプリント配線板は、該カード筐体のスロットの外側に存する部分が、該カード筐体のスロットの内側に存する部分に対して、概略直角に折り曲げられたような形状をしている。
【0012】好ましくは、前記プリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板を用いる。そして、スロットに挿入されたときに、該カード筐体のスロットの外側に存する部分と、該カード筐体のスロットの内側に存する部分を互いに独立的に構成し、該カード筐体のスロットの外側に存する部分を、該カード筐体のスロットの内側に存する部分に回動可能に支持する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】図1、図2及び図3は本発明の実施の形態の基本的構成を示す図であり、図1はICカードの分解斜視図、図2はICカードの断面図、図3はICカード及びICカードが挿入されるICカード被搭載装置のスロットを構成するソケットの斜視図である。
【0015】図1及び図2に示されているように、ICカード1は、PCMCIA等の規格に基づき構成されており、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成されたカード筐体2及びプリント配線板3を備えて構成される。
【0016】カード筐体2は、薄板からなる一対のカバー4、4及びフレーム5から構成されている。これらのカバー4、4は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料やカーボン繊維等の高熱伝導性の非金属材料で形成されている。フレーム5も同様に高熱伝導性の材料から形成されている。
【0017】プリント配線板3は、例えば、配線層と絶縁層を積層したエポキシ板で構成され、発熱部品を含む複数の電子部品(CPUチップ、メモリチップ等)6が実装されている。
【0018】以下の説明において、プリント配線板は特に断らないかぎりエポキシ板から構成されたものをいうものとする。プリント配線板3の前端縁部には、該前端縁部に沿って第1コネクタ7が取り付けられている。第1コネクタ7はカード筐体2の前端面部に取り付けられる場合がある。
【0019】プリント配線板3は、カバー4、4及びフレーム5で挟み込まれた状態で一体化されることにより、カード筐体2内に収容される。
【0020】このようなICカード1が搭載されるICカード被搭載装置(ノートパソコン等)は、ICカード1が挿入されるスロットを有している。スロットは、図3R>3に示されているように、ICカード1の両側縁をそれぞれ案内する互いに相対するガイド部を有するソケット8及び第1コネクタ7に嵌合される第2コネクタ9を備えて構成されている。
【0021】このソケット8は、図示は省略しているが、ICカード被搭載装置の筐体の壁面に形成された内外に貫通する開口にソケット8のカード導入側(第2コネクタ9に対して反対側)を位置させて、第2コネクタ9側をICカード被搭載装置の奥側に位置させた状態で取り付けられている。
【0022】図3に示されているソケット8は、ICカード1を上下に二枚収容できるタイプのものであるが、ICカード1を一枚収容できるタイプのものがある。
【0023】カード筐体2を構成するカバー4、4及びフレーム5が高熱伝導性の材料から形成されているから、電子部品6が発生した熱は、カード筐体2を介して外部に高効率的に放熱される。
【0024】以下、上記の基本的構成を前提として、各種の実施の形態について具体的に説明する。
【0025】〔第1の実施の形態〕図4は本発明の第1の実施の形態に係るICカードの側面図である。ICカード1のカード筐体2には、カード筐体2の内部の空間とカード筐体2の外部の空間に渡って貫通する複数の開口11が配列的に形成されている。
【0026】カード筐体2の開口11を通過して外気がカード筐体2の内部の空間に流入し、電子部品6が発生した熱とともに他の開口11を通過して、カード筐体2の外部に流出するから、内部の熱が高効率的に放熱される。
【0027】開口11は、カード筐体2の第1コネクタ7が取り付けられた側面を除く他の側面(フレーム5の側面)及び/又は上下面(カバー4、4)に複数形成することができる。開口11は配列的でなくても良く、発熱性の高い電子部品6に対応する部分に集中的に形成することができる。
【0028】〔第2の実施の形態〕図5は本発明の第2の実施の形態に係るICカードの側面図である。ICカード1のカード筐体2の表面には、複数の凸部材12が配列的に取り付けられている。カード筐体2の外部の空間と接触する表面積が、凸部材12が無いものよりも大きくなるから、放熱性が向上する。
【0029】凸部材12は、カード筐体2の第1コネクタ7が取り付けられた側面を除く他の側面(フレーム5の側面)及び/又は上下面(カバー4、4)に複数形成することができる。
【0030】この凸部材12はカード筐体2とは別部材をカード筐体2に接着することにより一体化される。このような別部材ではなく、カード筐体2にエンボス加工等によって、凹部及び/又は凸部を形成することにより、同様の効果を得ることができる。
【0031】〔第3の実施の形態〕図6は本発明の第3の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されたプリント配線板3上に実装された発熱性の高い電子部品6(LSI等)を、カード筐体2(カバー4)の内面に密着させたものである。
【0032】電子部品6が発生した熱は、電子部品6の上面(プリント配線板3との接合面に対して反対側の面)から高熱伝導性の材料からなるカバー4に直接的に伝熱され、外部に高効率的に放熱される。
【0033】〔第4の実施の形態〕図7は本発明の第4の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板3aを使用している。
【0034】電子部品6は、このフレキシブルプリント配線板3aの一方の面に実装されている。フレキシブルプリント配線板3aは、概略U字状に折り曲げられた状態でカード筐体2の内部に収容されている。
【0035】フレキシブルプリント配線板3a上に実装された発熱性の高い電子部品6の上面(プリント配線板3との接合面に対して反対側の面)は、カード筐体2(カバー4)の内面に密着されている。
【0036】板状のゴム等からなる弾性部材13を適宜に配置することにより、高発熱性の電子部品6とカード筐体2の密着性を向上させ、高放熱性を実現している。弾性部材13を高熱伝導性を有する材料から形成することにより、これを介しての放熱も期待できる。
【0037】〔第5の実施の形態〕図8は本発明の第5の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、金属板の一方の面に絶縁層を介して配線層を形成してなる金属配線板(金属プリント配線板)3bを使用する。電子部品6は、該配線層上に実装される。
【0038】金属配線板3bは、該金属板の他方の面をカード筐体2(カバー4)の内面に密着させた状態で、カード筐体2の内部に収容されている。金属配線板3bに使用される該金属板は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料から形成されている。電子部品6が発生した熱は、該金属板を介して高効率的にカード筐体2に伝熱されるから、放熱性が向上する。
【0039】〔第6の実施の形態〕図9は本発明の第6の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、金属板の一方の面に絶縁層を介して配線層を形成してなる金属配線板(金属プリント配線板)3bを使用する。発熱部品6を含む電子部品は、該配線層上に実装される。金属配線板3bに使用される該金属板は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料から形成される。
【0040】14は銅(Cu)等の高熱伝導性の材料からなる板状の金属ブロックであり、金属ブロック14はカード筐体2(カバー4)の内面に密着された状態で、カード筐体2の内部に収容されている。
【0041】金属配線板3bは該金属配線板3bの金属板の他方の面をこの金属ブロック14の他方の面に密着された状態で、カード筐体2の内部に収容されている。
【0042】電子部品6が発生した熱は、金属配線板3を構成する金属板及び金属ブロック14を介して高効率的にカード筐体2に伝熱されるから、放熱性が向上する。
【0043】〔第7の実施の形態〕図10は本発明の第7の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第7の実施の形態は、前記第6の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0044】銅(Cu)等の高熱伝導性の材料からなる板状の金属ブロック14の後端部(第1コネクタ7に対して反対側の端部)15を、カード筐体2(フレーム5)を付き抜けて横側に突出させて、カード筐体2の外部に露出するように構成したものである。
【0045】電子部品6が発生した熱は、金属配線板3を構成する金属板及び金属ブロック14を介してカード筐体2(カバー4)に伝熱されることに加えて、金属ブロック14の外部に露出した後端部15から直接的に放熱されるから、放熱性が向上する。
【0046】〔第8の実施の形態〕図11は本発明の第8の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第8の実施の形態は、前記第7の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0047】金属ブロック14のカード筐体2の内部に存在する部分から外部に露出した後端部15に渡るように、単一又は複数のヒートパイプ16を埋設して構成したものである。ヒートパイプ16は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0048】電子部品6が発生した熱は、ヒートパイプ16の作用によって、積極的に金属ブロック14の露出した後端部15に伝熱されるから、放熱性がさらに向上する。
【0049】〔第9の実施の形態〕図12は本発明の第9の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第9の実施の形態は、前記第8の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0050】金属ブロック14のカード筐体2の外部に露出した後端部15に、この後端部15の近傍に空気流を生じさせるファン17を取り付けて構成したものである。
【0051】電子部品6が発生した熱は、ヒートパイプ16の作用によって、積極的に金属ブロック14の露出した後端部15に伝熱され、さらにこの後端部15がファン17により積極的に冷却されるから、放熱性がさらに向上する。
【0052】〔第10の実施の形態〕図13は本発明の第10の実施の形態に係るICカードの断面図である。前述した第1の実施の形態乃至第9の実施の形態においては、独立的に構成されたプリント配線板3(フレキシブルプリント配線板3a、金属プリント配線板3b)が構成要件となっていた。この第10の実施の形態は、カード筐体2(カバー4)の内面に絶縁層を介して配線層を形成し、この配線層上に複数の電子部品6を実装して構成している。
【0053】電子部品6はカード筐体2の内面に実装されており、カード筐体2のこの実装部に対応する外面は露出しているから、高効率的な放熱が図れる。なお、カード筐体2(カバー4)が絶縁性の材料から形成されている場合には、前記絶縁層を介在させることなく、前記配線層を直接的に形成することができる。
【0054】〔第11の実施の形態〕図14は本発明の第11の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第11の実施の形態は、前記第10の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0055】カード筐体2(カバー4)の電子部品6が実装された面と反対側の外面に、複数の凸部材18を取り付けて構成したものである。これらの凸部材18により、カード筐体2の表面積が拡大されるから、前記第10の実施の形態よりも放熱効率を高くすることができる。
【0056】〔第12の実施の形態}図15は本発明の第12の実施の形態に係るICカードの断面図である。ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0057】プリント配線板3は、該スロットに挿入された状態で、該スロットの内側及び外側に渡るように、カード筐体2の内部に収容されている。
【0058】カード筐体2の後端部2aが該スロットから突出していることにより、ICカード被搭載装置の外部に露出されているから、この部分からの放熱性が高い。
【0059】プリント配線板3上に実装された電子部品6のうち、発熱性の大きい電子部品6aは、該スロットに挿入された状態で、プリント配線板3の該スロットの外側に存する部分(後端部2aに対応する部分)に実装することができ、このようにすることにより、放熱性をさらに向上できる。
【0060】〔第13の実施の形態〕図16は本発明の第13の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第13の実施の形態は、前記第12の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0061】ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)から外側に突出しており、この後端部2aは該スロット内に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0062】プリント配線板3も、このカード筐体2に対応して、その後端部近傍が該スロットの内部に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0063】プリント配線板3上に実装された電子部品6のうち、発熱性の大きい電子部品6aは、プリント配線板3の折り曲げられた後端部に実装されている。このようにすることにより、放熱効率を高くすることができる。
【0064】また、ICカード1が該スロットに挿入された状態では、後端部2aはICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態となるから、このICカード1の後端部が邪魔になることが少ない。
【0065】〔第14の実施の形態〕図17は本発明の第14の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第14の実施の形態は、前記第13の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0066】カード筐体2の後端部2aの上下面には、それぞれ内外に貫通するように複数のスリット(切溝)20a、20bが形成されている。
【0067】高発熱性の電子部品6aは、カード筐体2の後端部2aの内部に位置しており、外気が下側のスリット20aから流入し、高発熱性の電子部品6aを冷却して、上側のスリット20bから流出するから、放熱性が高い。
【0068】〔第15の実施の形態〕図18は本発明の第15の実施の形態に係るICカードの一部破断側面図である。この実施の形態は、前記第12の実施の形態又は第13の実施の形態の改良に係るものである。
【0069】ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0070】カード筐体2の突出された後端部2aは、カード筐体2の該スロットの内部に存在する部分に対して、フラットな状態から上側及び/又は下側にそれぞれ概略90度の範囲で回動できるように軸21により支持されている。
【0071】ICカード1は該スロットに挿入されない時には、フラットな状態としておくことによりその取扱いに支障がなく、該スロットへ挿入後に、上側又は下側に回動させることにより、ICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態とできるから、ICカード1の後端部が邪魔になることが少ない。
【0072】カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板3としては、カード筐体2の回動に支障が無いように、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板3aを使用している。発熱性の大きい電子部品は、このフレキシブルプリント配線板3aの対応する後端部に実装する。
【0073】〔第16の実施の形態〕図19は本発明の第16の実施の形態に係るICカードの断面図である。ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0074】カード筐体2の内部の空間は、内壁22により厚さ方向(上下)に二分割され、第1空間23a及び第2空間23bが画成されている。カード筐体2の前端部近傍には、外部空間と第1空間23aに渡って貫通する第1開口24aが形成され、後端部近傍には、外部空間と第1空間23aに渡って貫通する第2開口24bが形成されている。
【0075】カード筐体2の内壁22の第2空間23b側の面には、配線層が形成されており、この配線層上に複数の電子部品6が実装されている。カード筐体2の第2開口24bの近傍には、第1空間23aから外部空間に向かう空気流を生じさせるファン25が取り付けられている。
【0076】このICカード1がICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、ファン25が作動されることにより、カード筐体2の第1開口24aからICカード被搭載装置内の空気が流入し、電子部品6が実装された内壁22を冷却し、第2開口24bからICカード被搭載装置の外部へ積極的に流出されるから、電子部品6が実装された内壁22が効率良く冷却される。ICカード被搭載装置内の他の装置の冷却にも寄与する構造である。
【0077】〔第17の実施の形態〕図20は本発明の第17の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第17の実施の形態は、前記第16の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0078】カード筐体2の内壁22の第1空間23a側の面には、複数の凸部26(及び/又は凹部)が一体的に形成されている。内壁22の第1空間23a側の表面積が前記第16の実施の形態よりも大きくなるから、内壁22の第2空間23b側の面に実装された電子部品6の冷却効率がさらに向上する。
【0079】〔第18の実施の形態〕図21は本発明の第18の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの斜視図である。
【0080】ICカード冷却トレイ31は、ICカード1に対応するように、概略長方形の薄板状に形成されたトレイ本体の後端部の両隅部に、逆L字状の保持部材32を一体的に形成することにより構成されている。
【0081】ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で、ICカード1の後端部を逆L字状の保持部材32に保持されることにより、ICカード冷却トレイ31と一体化される。
【0082】ICカード1を保持したICカード冷却トレイ31は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入される。ICカード冷却トレイ31は、銅(Cu)等の高熱伝導性の材料を用いて形成されている。
【0083】ICカード1はICカード冷却トレイ31に密着された状態で一体化されて、スロットに挿入されるから、ICカード1の熱は、熱容量及び表面積が大きいICカード冷却トレイ31を介して高効率的に放熱される。
【0084】〔第19の実施の形態〕図22は本発明の第19の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの斜視図である。
【0085】前記の第18の実施の形態においては、保持部材32はICカード冷却トレイ31の後端部の両隅部に形成しているが、この実施の形態では、ICカード1の両側縁を案内するガイド(保持部材)33を、トレイ本体の両側縁にそれぞれ一体的に形成している。
【0086】このICカード冷却トレイ31のガイド33に沿ってICカード1を挿入することにより、ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で保持され、この状態でスロットに挿入される。その他は前記の第18の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0087】〔第20の実施の形態〕図23は本発明の第20の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第18の実施の形態の改良に係るものである。
【0088】ICカード冷却トレイ31の本体トレイは、このICカード冷却トレイ31がスロットに挿入された状態で、その後端部31aがICカード被搭載装置の筐体の壁面19から外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。逆L字状の保持部材32は、このICカード冷却トレイ31がスロットに挿入された状態で、該壁面19に対応する位置の両側に形成されている。
【0089】ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で、ICカード1の後端部をL字状の保持部材32に保持させることにより一体化され、ICカード1を保持したICカード冷却トレイ31は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入される。ICカード冷却トレイ31は、銅(Cu)等の高熱伝導性の材料を用いて形成されている。
【0090】ICカード冷却トレイ31の後端部31aがICカード被搭載装置の外部に露出されているから、ICカード1の熱は、この後端部31aを介して高効率的に放熱される。
【0091】〔第21の実施の形態〕図24は本発明の第21の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0092】ICカード冷却トレイ31の後端部31aは、ICカード冷却トレイ31の該スロットの内部に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0093】ICカード冷却トレイ31の後端部31aがICカード被搭載装置の外部に露出されているから、ICカード1の熱は、この後端部31aを介して高効率的に放熱される。
【0094】ICカード冷却トレイ31が該スロットに挿入された状態では、後端部31aはICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態となるから、このICカード冷却トレイ31の後端部31aが邪魔になることが少ない。
【0095】〔第22の実施の形態〕図25は本発明の第22の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0096】ICカード冷却トレイ31の外部に露出した後端部31aには、複数の凹凸部34が形成されている。
【0097】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aの表面積が凹凸部34により拡大されるから、前記の第20の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0098】〔第23の実施の形態〕図26は本発明の第23の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0099】ICカード冷却トレイ31後端部31aは、複数の凹凸状に複数回折り曲げられたような形状に形成されている。
【0100】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aは凹凸状に折り曲げられたような形状に形成されることにより、表面積が拡大されているから、前記の第20の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0101】〔第24の実施の形態〕図27は本発明の第24の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第21の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第21の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0102】ICカード冷却トレイ31の外部に露出するとともに、概略直角に折り曲げられた後端部31aには、複数の凹凸部34が形成されている。
【0103】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aの表面積が該凹凸部34により拡大されるから、前記の第21の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0104】〔第25の実施の形態〕図28は本発明の第25の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0105】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体に、スロットに挿入された状態で、該トレイ本体の該スロットの内部に存する部分から該スロットの外側に突出された後端部31aに渡るように、単一又は複数のヒートパイプ35を埋設して構成している。ヒートパイプ35は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0106】ICカード1からICカード冷却トレイ31に伝導された熱は、これらのヒートパイプ35により、外部に露出された後端部31aに積極的に伝達されるから、前記の第20の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0107】〔第26の実施の形態〕図29は本発明の第26の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第22の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第22の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0108】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体に、スロットに挿入された状態で、該トレイ本体の該スロットの内部に存する部分から該スロットの外側に突出された後端部31aに渡るように、単一又は複数のヒートパイプ35を埋設して構成している。ヒートパイプ35は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0109】ICカード1からICカード冷却トレイ31に伝導された熱は、これらのヒートパイプ35により、外部に露出された後端部31aに積極的に伝達されるから、前記の第22の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0110】〔第27の実施の形態〕図30は本発明の第27の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第26の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第26の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0111】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部に、この部分に空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36を取り付けて構成したものである。
【0112】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部がファン36による空気流により積極的に冷却されるから、前記の第26の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0113】〔第28の実施の形態〕図31は本発明の第28の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第22の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第22の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0114】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部に、この部分に空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36を取り付けて構成したものである。
【0115】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部がファン36による空気流により積極的に冷却されるから、前記の第22の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0116】〔第29の実施の形態〕図32は本発明の第29の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0117】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体には、その前端部側から後端部側に渡るように、内部空間37が画成されている。ICカード冷却トレイ31のトレイ本体の前端面には、この内部空間37と外部空間に渡って貫通する第1開口37aが形成され、後端部31aの上面には、内部空間37と外部空間に渡って貫通する第2開口37bが形成されている。
【0118】このトレイ本体の後端部31aの第2開口37b上には、内部空間37から外部空間に向かう空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36が取り付けられている。
【0119】ICカード1を一体的に保持したICカード冷却トレイ31が、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、ファン36が作動されることにより、第1開口37aからICカード被搭載装置内の空気が流入し、ICカード1が密着された部分を冷却し、第2開口37bからICカード被搭載装置の外部へ積極的に流出されるから、ICカード1が効率良く冷却される。ICカード被搭載装置内の他の装置の冷却にも寄与する構造である。
【0120】〔第30の実施の形態〕図33は本発明の第30の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第29の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0121】前記第29の実施の形態では、ファンとして軸流ファン36を用いているが、この第30の実施の形態のように、クロスフローファン38を用いて構成することができる。
【0122】また、前記第29の実施の形態では、ファン36はICカード冷却トレイ31の後端部31aの上側に空気を排出するように取り付けられているが、この第30の実施の形態のように、ICカード冷却トレイ31の後端部31aの下側に空気を排出するように構成することができる。なお、38aは空気の排出口である。
【0123】〔第31の実施の形態〕図34は本発明の第31の実施の形態に係るICカード冷却トレイの斜視図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第29の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0124】ICカード冷却トレイ31の第1開口37aを廃止して、ICカード冷却トレイ31のトレイ本体のICカード1が密着される面に、内部空間37に貫通する上面開口39を形成している。
【0125】この上面開口39はICカード1がICカード冷却トレイ31に装着されることにより、閉塞されるようになっている。また、ICカード冷却トレイ31のトレイ本体のICカード1が密着される面に対して反対側の面に、内部空間37に貫通する下面開口を形成している。
【0126】ICカード1のICカード冷却トレイ31側の面が、ファン36による空気流によって直接的に冷却されるからICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0127】〔第32の実施の形態〕図35は本発明の第32の実施の形態に係るICカード冷却トレイの要部を拡大した断面図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態又は第30の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、これらの実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0128】ICカード冷却トレイ31のICカード1が密着される壁面の内部空間37側の面に、複数の凹凸部40を形成したものである。この部分の表面積が前記第29の実施の形態よりも大きくなるから、これと反対側の面に密着されたICカード1の冷却効率がさらに向上する。
【0129】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したので、放熱性を向上したICカードが提供される。従って、ICカードのさらなる高集積化に対応できるようになるとともに、ICカードにCPU等の高発熱性の電子部品を搭載できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカードの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカードの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカード及びICカードが挿入されるICカード被搭載装置のスロットを構成するソケットの斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のICカードを示す側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のICカードを示す側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図14】本発明の第11の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図15】本発明の第12の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図16】本発明の第13の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図17】本発明の第14の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図18】本発明の第15の実施の形態のICカードを示す一部破断側面図である。
【図19】本発明の第16の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図20】本発明の第17の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図21】本発明の第18の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図22】本発明の第19の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図23】本発明の第20の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図24】本発明の第21の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図25】本発明の第22の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図26】本発明の第23の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図27】本発明の第24の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図28】本発明の第25の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図29】本発明の第26の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図30】本発明の第27の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図31】本発明の第28の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図32】本発明の第29の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図33】本発明の第30の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図34】本発明の第31の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図35】本発明の第32の実施の形態のICカード冷却トレイの要部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 ICカード
2 カード筐体
3 プリント配線板
4 カバー
5 フレーム
6 電子部品
7 第1コネクタ
8 ソケット
9 第2コネクタ
11 開口
12 凸部材
14 金属ブロック
16 ヒートパイプ
17 ファン
19 ICカード被搭載装置の筐体の壁面
21 軸
22 内壁
23a、23b 内部空間
24a、24b 開口
31 ICカード冷却トレイ
32 保持部材
34 凹凸部
35 ヒートパイプ
36 ファン
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型のパーソナルコンピュータ等のICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードを冷却するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ノートパソコン等の携帯型コンピュータにおいては、装置の高機能・多機能化と小型・軽量化という相反する要求を満たす必要がある。そのため、PCMCIA等の規格に基づくICカードを、これらのICカード被搭載装置が具備しているスロットに着脱自在に挿入するようにした構造が採用されている。
【0003】ICカードは、各種の増設機能(拡張メモリ、通信モデム、ハードディスクユニット等)のそれぞれについて構成され、ユーザが必要に応じて、ICカード被搭載装置のスロットに埋没的に挿入して使用される。
【0004】ICカードは、LSI等の電子部品が実装されたプリント配線板を、樹脂モールド成形加工により樹脂で被覆してカード状に形成し、あるいは箱型カード状の金属筐体に収容して構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなICカードは、近年、益々高集積化が進み、発熱量が増大してきているとともに、発熱量が極めて大きいCPUの搭載も検討されている。
【0006】しかし、従来は、特別な冷却対策は行っていないから、ICカードが自己の発熱による温度上昇によって誤動作し、あるいは故障するという問題が発生し、さらなる高集積化に支障があるとともに、CPU等の発熱量の大きい電子部品を搭載することができないという問題があった。
【0007】また、ICカード自身の発熱以外にも、ICカードが挿入されるICカード被搭載装置の他の発熱部からの熱の影響により、ICカードの温度が上昇し、同様な問題を生じることもあった。
【0008】よって、本発明の目的は、ICカードを高効率的に冷却する技術を提供し、ICカードの高集積化を可能ならしめるとともに、ICカードにCPU等の高発熱性の電子部品の搭載を可能ならしめることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0010】本発明の一側面によると、ICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードであって、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成され、前記スロットに挿入されたときに、後端部近傍が該スロットの外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されたカード筐体と、前記スロットに挿入されたときに、該スロットの内側及び外側に渡るように、前記カード筐体の内部に収容されたプリント配線板と、前記プリント配線板上に実装された複数の電子部品を備え、前記電子部品のうち発熱性の大きい電子部品を、前記スロットに挿入されたときに、前記プリント配線板の該スロットの外側に存する部分に実装したICカードが提供される。
【0011】好ましくは、前記スロットに挿入されたときに、カード筐体及びプリント配線板は、該カード筐体のスロットの外側に存する部分が、該カード筐体のスロットの内側に存する部分に対して、概略直角に折り曲げられたような形状をしている。
【0012】好ましくは、前記プリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板を用いる。そして、スロットに挿入されたときに、該カード筐体のスロットの外側に存する部分と、該カード筐体のスロットの内側に存する部分を互いに独立的に構成し、該カード筐体のスロットの外側に存する部分を、該カード筐体のスロットの内側に存する部分に回動可能に支持する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0014】図1、図2及び図3は本発明の実施の形態の基本的構成を示す図であり、図1はICカードの分解斜視図、図2はICカードの断面図、図3はICカード及びICカードが挿入されるICカード被搭載装置のスロットを構成するソケットの斜視図である。
【0015】図1及び図2に示されているように、ICカード1は、PCMCIA等の規格に基づき構成されており、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成されたカード筐体2及びプリント配線板3を備えて構成される。
【0016】カード筐体2は、薄板からなる一対のカバー4、4及びフレーム5から構成されている。これらのカバー4、4は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料やカーボン繊維等の高熱伝導性の非金属材料で形成されている。フレーム5も同様に高熱伝導性の材料から形成されている。
【0017】プリント配線板3は、例えば、配線層と絶縁層を積層したエポキシ板で構成され、発熱部品を含む複数の電子部品(CPUチップ、メモリチップ等)6が実装されている。
【0018】以下の説明において、プリント配線板は特に断らないかぎりエポキシ板から構成されたものをいうものとする。プリント配線板3の前端縁部には、該前端縁部に沿って第1コネクタ7が取り付けられている。第1コネクタ7はカード筐体2の前端面部に取り付けられる場合がある。
【0019】プリント配線板3は、カバー4、4及びフレーム5で挟み込まれた状態で一体化されることにより、カード筐体2内に収容される。
【0020】このようなICカード1が搭載されるICカード被搭載装置(ノートパソコン等)は、ICカード1が挿入されるスロットを有している。スロットは、図3R>3に示されているように、ICカード1の両側縁をそれぞれ案内する互いに相対するガイド部を有するソケット8及び第1コネクタ7に嵌合される第2コネクタ9を備えて構成されている。
【0021】このソケット8は、図示は省略しているが、ICカード被搭載装置の筐体の壁面に形成された内外に貫通する開口にソケット8のカード導入側(第2コネクタ9に対して反対側)を位置させて、第2コネクタ9側をICカード被搭載装置の奥側に位置させた状態で取り付けられている。
【0022】図3に示されているソケット8は、ICカード1を上下に二枚収容できるタイプのものであるが、ICカード1を一枚収容できるタイプのものがある。
【0023】カード筐体2を構成するカバー4、4及びフレーム5が高熱伝導性の材料から形成されているから、電子部品6が発生した熱は、カード筐体2を介して外部に高効率的に放熱される。
【0024】以下、上記の基本的構成を前提として、各種の実施の形態について具体的に説明する。
【0025】〔第1の実施の形態〕図4は本発明の第1の実施の形態に係るICカードの側面図である。ICカード1のカード筐体2には、カード筐体2の内部の空間とカード筐体2の外部の空間に渡って貫通する複数の開口11が配列的に形成されている。
【0026】カード筐体2の開口11を通過して外気がカード筐体2の内部の空間に流入し、電子部品6が発生した熱とともに他の開口11を通過して、カード筐体2の外部に流出するから、内部の熱が高効率的に放熱される。
【0027】開口11は、カード筐体2の第1コネクタ7が取り付けられた側面を除く他の側面(フレーム5の側面)及び/又は上下面(カバー4、4)に複数形成することができる。開口11は配列的でなくても良く、発熱性の高い電子部品6に対応する部分に集中的に形成することができる。
【0028】〔第2の実施の形態〕図5は本発明の第2の実施の形態に係るICカードの側面図である。ICカード1のカード筐体2の表面には、複数の凸部材12が配列的に取り付けられている。カード筐体2の外部の空間と接触する表面積が、凸部材12が無いものよりも大きくなるから、放熱性が向上する。
【0029】凸部材12は、カード筐体2の第1コネクタ7が取り付けられた側面を除く他の側面(フレーム5の側面)及び/又は上下面(カバー4、4)に複数形成することができる。
【0030】この凸部材12はカード筐体2とは別部材をカード筐体2に接着することにより一体化される。このような別部材ではなく、カード筐体2にエンボス加工等によって、凹部及び/又は凸部を形成することにより、同様の効果を得ることができる。
【0031】〔第3の実施の形態〕図6は本発明の第3の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されたプリント配線板3上に実装された発熱性の高い電子部品6(LSI等)を、カード筐体2(カバー4)の内面に密着させたものである。
【0032】電子部品6が発生した熱は、電子部品6の上面(プリント配線板3との接合面に対して反対側の面)から高熱伝導性の材料からなるカバー4に直接的に伝熱され、外部に高効率的に放熱される。
【0033】〔第4の実施の形態〕図7は本発明の第4の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板3aを使用している。
【0034】電子部品6は、このフレキシブルプリント配線板3aの一方の面に実装されている。フレキシブルプリント配線板3aは、概略U字状に折り曲げられた状態でカード筐体2の内部に収容されている。
【0035】フレキシブルプリント配線板3a上に実装された発熱性の高い電子部品6の上面(プリント配線板3との接合面に対して反対側の面)は、カード筐体2(カバー4)の内面に密着されている。
【0036】板状のゴム等からなる弾性部材13を適宜に配置することにより、高発熱性の電子部品6とカード筐体2の密着性を向上させ、高放熱性を実現している。弾性部材13を高熱伝導性を有する材料から形成することにより、これを介しての放熱も期待できる。
【0037】〔第5の実施の形態〕図8は本発明の第5の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、金属板の一方の面に絶縁層を介して配線層を形成してなる金属配線板(金属プリント配線板)3bを使用する。電子部品6は、該配線層上に実装される。
【0038】金属配線板3bは、該金属板の他方の面をカード筐体2(カバー4)の内面に密着させた状態で、カード筐体2の内部に収容されている。金属配線板3bに使用される該金属板は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料から形成されている。電子部品6が発生した熱は、該金属板を介して高効率的にカード筐体2に伝熱されるから、放熱性が向上する。
【0039】〔第6の実施の形態〕図9は本発明の第6の実施の形態に係るICカードの断面図である。カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板として、金属板の一方の面に絶縁層を介して配線層を形成してなる金属配線板(金属プリント配線板)3bを使用する。発熱部品6を含む電子部品は、該配線層上に実装される。金属配線板3bに使用される該金属板は、銅(Cu)等の高熱伝導性の金属材料から形成される。
【0040】14は銅(Cu)等の高熱伝導性の材料からなる板状の金属ブロックであり、金属ブロック14はカード筐体2(カバー4)の内面に密着された状態で、カード筐体2の内部に収容されている。
【0041】金属配線板3bは該金属配線板3bの金属板の他方の面をこの金属ブロック14の他方の面に密着された状態で、カード筐体2の内部に収容されている。
【0042】電子部品6が発生した熱は、金属配線板3を構成する金属板及び金属ブロック14を介して高効率的にカード筐体2に伝熱されるから、放熱性が向上する。
【0043】〔第7の実施の形態〕図10は本発明の第7の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第7の実施の形態は、前記第6の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0044】銅(Cu)等の高熱伝導性の材料からなる板状の金属ブロック14の後端部(第1コネクタ7に対して反対側の端部)15を、カード筐体2(フレーム5)を付き抜けて横側に突出させて、カード筐体2の外部に露出するように構成したものである。
【0045】電子部品6が発生した熱は、金属配線板3を構成する金属板及び金属ブロック14を介してカード筐体2(カバー4)に伝熱されることに加えて、金属ブロック14の外部に露出した後端部15から直接的に放熱されるから、放熱性が向上する。
【0046】〔第8の実施の形態〕図11は本発明の第8の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第8の実施の形態は、前記第7の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0047】金属ブロック14のカード筐体2の内部に存在する部分から外部に露出した後端部15に渡るように、単一又は複数のヒートパイプ16を埋設して構成したものである。ヒートパイプ16は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0048】電子部品6が発生した熱は、ヒートパイプ16の作用によって、積極的に金属ブロック14の露出した後端部15に伝熱されるから、放熱性がさらに向上する。
【0049】〔第9の実施の形態〕図12は本発明の第9の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第9の実施の形態は、前記第8の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0050】金属ブロック14のカード筐体2の外部に露出した後端部15に、この後端部15の近傍に空気流を生じさせるファン17を取り付けて構成したものである。
【0051】電子部品6が発生した熱は、ヒートパイプ16の作用によって、積極的に金属ブロック14の露出した後端部15に伝熱され、さらにこの後端部15がファン17により積極的に冷却されるから、放熱性がさらに向上する。
【0052】〔第10の実施の形態〕図13は本発明の第10の実施の形態に係るICカードの断面図である。前述した第1の実施の形態乃至第9の実施の形態においては、独立的に構成されたプリント配線板3(フレキシブルプリント配線板3a、金属プリント配線板3b)が構成要件となっていた。この第10の実施の形態は、カード筐体2(カバー4)の内面に絶縁層を介して配線層を形成し、この配線層上に複数の電子部品6を実装して構成している。
【0053】電子部品6はカード筐体2の内面に実装されており、カード筐体2のこの実装部に対応する外面は露出しているから、高効率的な放熱が図れる。なお、カード筐体2(カバー4)が絶縁性の材料から形成されている場合には、前記絶縁層を介在させることなく、前記配線層を直接的に形成することができる。
【0054】〔第11の実施の形態〕図14は本発明の第11の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第11の実施の形態は、前記第10の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0055】カード筐体2(カバー4)の電子部品6が実装された面と反対側の外面に、複数の凸部材18を取り付けて構成したものである。これらの凸部材18により、カード筐体2の表面積が拡大されるから、前記第10の実施の形態よりも放熱効率を高くすることができる。
【0056】〔第12の実施の形態}図15は本発明の第12の実施の形態に係るICカードの断面図である。ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0057】プリント配線板3は、該スロットに挿入された状態で、該スロットの内側及び外側に渡るように、カード筐体2の内部に収容されている。
【0058】カード筐体2の後端部2aが該スロットから突出していることにより、ICカード被搭載装置の外部に露出されているから、この部分からの放熱性が高い。
【0059】プリント配線板3上に実装された電子部品6のうち、発熱性の大きい電子部品6aは、該スロットに挿入された状態で、プリント配線板3の該スロットの外側に存する部分(後端部2aに対応する部分)に実装することができ、このようにすることにより、放熱性をさらに向上できる。
【0060】〔第13の実施の形態〕図16は本発明の第13の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第13の実施の形態は、前記第12の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0061】ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)から外側に突出しており、この後端部2aは該スロット内に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0062】プリント配線板3も、このカード筐体2に対応して、その後端部近傍が該スロットの内部に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0063】プリント配線板3上に実装された電子部品6のうち、発熱性の大きい電子部品6aは、プリント配線板3の折り曲げられた後端部に実装されている。このようにすることにより、放熱効率を高くすることができる。
【0064】また、ICカード1が該スロットに挿入された状態では、後端部2aはICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態となるから、このICカード1の後端部が邪魔になることが少ない。
【0065】〔第14の実施の形態〕図17は本発明の第14の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第14の実施の形態は、前記第13の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0066】カード筐体2の後端部2aの上下面には、それぞれ内外に貫通するように複数のスリット(切溝)20a、20bが形成されている。
【0067】高発熱性の電子部品6aは、カード筐体2の後端部2aの内部に位置しており、外気が下側のスリット20aから流入し、高発熱性の電子部品6aを冷却して、上側のスリット20bから流出するから、放熱性が高い。
【0068】〔第15の実施の形態〕図18は本発明の第15の実施の形態に係るICカードの一部破断側面図である。この実施の形態は、前記第12の実施の形態又は第13の実施の形態の改良に係るものである。
【0069】ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0070】カード筐体2の突出された後端部2aは、カード筐体2の該スロットの内部に存在する部分に対して、フラットな状態から上側及び/又は下側にそれぞれ概略90度の範囲で回動できるように軸21により支持されている。
【0071】ICカード1は該スロットに挿入されない時には、フラットな状態としておくことによりその取扱いに支障がなく、該スロットへ挿入後に、上側又は下側に回動させることにより、ICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態とできるから、ICカード1の後端部が邪魔になることが少ない。
【0072】カード筐体2の内部に収容されるプリント配線板3としては、カード筐体2の回動に支障が無いように、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板3aを使用している。発熱性の大きい電子部品は、このフレキシブルプリント配線板3aの対応する後端部に実装する。
【0073】〔第16の実施の形態〕図19は本発明の第16の実施の形態に係るICカードの断面図である。ICカード1のカード筐体2は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、後端部2aが該スロット(ICカード被搭載装置の筐体の壁面19)の外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。
【0074】カード筐体2の内部の空間は、内壁22により厚さ方向(上下)に二分割され、第1空間23a及び第2空間23bが画成されている。カード筐体2の前端部近傍には、外部空間と第1空間23aに渡って貫通する第1開口24aが形成され、後端部近傍には、外部空間と第1空間23aに渡って貫通する第2開口24bが形成されている。
【0075】カード筐体2の内壁22の第2空間23b側の面には、配線層が形成されており、この配線層上に複数の電子部品6が実装されている。カード筐体2の第2開口24bの近傍には、第1空間23aから外部空間に向かう空気流を生じさせるファン25が取り付けられている。
【0076】このICカード1がICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、ファン25が作動されることにより、カード筐体2の第1開口24aからICカード被搭載装置内の空気が流入し、電子部品6が実装された内壁22を冷却し、第2開口24bからICカード被搭載装置の外部へ積極的に流出されるから、電子部品6が実装された内壁22が効率良く冷却される。ICカード被搭載装置内の他の装置の冷却にも寄与する構造である。
【0077】〔第17の実施の形態〕図20は本発明の第17の実施の形態に係るICカードの断面図である。この第17の実施の形態は、前記第16の実施の形態の改良に係るものであるから、改良された部分のみについて説明する。
【0078】カード筐体2の内壁22の第1空間23a側の面には、複数の凸部26(及び/又は凹部)が一体的に形成されている。内壁22の第1空間23a側の表面積が前記第16の実施の形態よりも大きくなるから、内壁22の第2空間23b側の面に実装された電子部品6の冷却効率がさらに向上する。
【0079】〔第18の実施の形態〕図21は本発明の第18の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの斜視図である。
【0080】ICカード冷却トレイ31は、ICカード1に対応するように、概略長方形の薄板状に形成されたトレイ本体の後端部の両隅部に、逆L字状の保持部材32を一体的に形成することにより構成されている。
【0081】ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で、ICカード1の後端部を逆L字状の保持部材32に保持されることにより、ICカード冷却トレイ31と一体化される。
【0082】ICカード1を保持したICカード冷却トレイ31は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入される。ICカード冷却トレイ31は、銅(Cu)等の高熱伝導性の材料を用いて形成されている。
【0083】ICカード1はICカード冷却トレイ31に密着された状態で一体化されて、スロットに挿入されるから、ICカード1の熱は、熱容量及び表面積が大きいICカード冷却トレイ31を介して高効率的に放熱される。
【0084】〔第19の実施の形態〕図22は本発明の第19の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの斜視図である。
【0085】前記の第18の実施の形態においては、保持部材32はICカード冷却トレイ31の後端部の両隅部に形成しているが、この実施の形態では、ICカード1の両側縁を案内するガイド(保持部材)33を、トレイ本体の両側縁にそれぞれ一体的に形成している。
【0086】このICカード冷却トレイ31のガイド33に沿ってICカード1を挿入することにより、ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で保持され、この状態でスロットに挿入される。その他は前記の第18の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0087】〔第20の実施の形態〕図23は本発明の第20の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第18の実施の形態の改良に係るものである。
【0088】ICカード冷却トレイ31の本体トレイは、このICカード冷却トレイ31がスロットに挿入された状態で、その後端部31aがICカード被搭載装置の筐体の壁面19から外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されている。逆L字状の保持部材32は、このICカード冷却トレイ31がスロットに挿入された状態で、該壁面19に対応する位置の両側に形成されている。
【0089】ICカード1は、トレイ本体に密着された状態で、ICカード1の後端部をL字状の保持部材32に保持させることにより一体化され、ICカード1を保持したICカード冷却トレイ31は、ICカード被搭載装置のスロットに挿入される。ICカード冷却トレイ31は、銅(Cu)等の高熱伝導性の材料を用いて形成されている。
【0090】ICカード冷却トレイ31の後端部31aがICカード被搭載装置の外部に露出されているから、ICカード1の熱は、この後端部31aを介して高効率的に放熱される。
【0091】〔第21の実施の形態〕図24は本発明の第21の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0092】ICカード冷却トレイ31の後端部31aは、ICカード冷却トレイ31の該スロットの内部に存在する部分に対して概略直角に折り曲げられたような形状に形成されている。
【0093】ICカード冷却トレイ31の後端部31aがICカード被搭載装置の外部に露出されているから、ICカード1の熱は、この後端部31aを介して高効率的に放熱される。
【0094】ICカード冷却トレイ31が該スロットに挿入された状態では、後端部31aはICカード被搭載装置の筐体の壁面19に沿った状態となるから、このICカード冷却トレイ31の後端部31aが邪魔になることが少ない。
【0095】〔第22の実施の形態〕図25は本発明の第22の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0096】ICカード冷却トレイ31の外部に露出した後端部31aには、複数の凹凸部34が形成されている。
【0097】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aの表面積が凹凸部34により拡大されるから、前記の第20の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0098】〔第23の実施の形態〕図26は本発明の第23の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0099】ICカード冷却トレイ31後端部31aは、複数の凹凸状に複数回折り曲げられたような形状に形成されている。
【0100】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aは凹凸状に折り曲げられたような形状に形成されることにより、表面積が拡大されているから、前記の第20の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0101】〔第24の実施の形態〕図27は本発明の第24の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第21の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第21の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0102】ICカード冷却トレイ31の外部に露出するとともに、概略直角に折り曲げられた後端部31aには、複数の凹凸部34が形成されている。
【0103】ICカード被搭載装置の外部に露出されたICカード冷却トレイ31の後端部31aの表面積が該凹凸部34により拡大されるから、前記の第21の実施の形態よりも放熱効率が高くなる。
【0104】〔第25の実施の形態〕図28は本発明の第25の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0105】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体に、スロットに挿入された状態で、該トレイ本体の該スロットの内部に存する部分から該スロットの外側に突出された後端部31aに渡るように、単一又は複数のヒートパイプ35を埋設して構成している。ヒートパイプ35は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0106】ICカード1からICカード冷却トレイ31に伝導された熱は、これらのヒートパイプ35により、外部に露出された後端部31aに積極的に伝達されるから、前記の第20の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0107】〔第26の実施の形態〕図29は本発明の第26の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第22の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第22の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0108】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体に、スロットに挿入された状態で、該トレイ本体の該スロットの内部に存する部分から該スロットの外側に突出された後端部31aに渡るように、単一又は複数のヒートパイプ35を埋設して構成している。ヒートパイプ35は、金属封管の内部に封入された作動流体の蒸発及び凝縮により高温側から低温側へ熱を移動させる熱輸送装置である。
【0109】ICカード1からICカード冷却トレイ31に伝導された熱は、これらのヒートパイプ35により、外部に露出された後端部31aに積極的に伝達されるから、前記の第22の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0110】〔第27の実施の形態〕図30は本発明の第27の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第26の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第26の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0111】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部に、この部分に空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36を取り付けて構成したものである。
【0112】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部がファン36による空気流により積極的に冷却されるから、前記の第26の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0113】〔第28の実施の形態〕図31は本発明の第28の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの側面図である。この実施の形態は、前記第22の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第22の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0114】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部に、この部分に空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36を取り付けて構成したものである。
【0115】ICカード冷却トレイ31の後端部31aの凹凸部がファン36による空気流により積極的に冷却されるから、前記の第22の実施の形態よりも、ICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0116】〔第29の実施の形態〕図32は本発明の第29の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第20の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第20の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0117】ICカード冷却トレイ31のトレイ本体には、その前端部側から後端部側に渡るように、内部空間37が画成されている。ICカード冷却トレイ31のトレイ本体の前端面には、この内部空間37と外部空間に渡って貫通する第1開口37aが形成され、後端部31aの上面には、内部空間37と外部空間に渡って貫通する第2開口37bが形成されている。
【0118】このトレイ本体の後端部31aの第2開口37b上には、内部空間37から外部空間に向かう空気流を生じさせるファン(軸流ファン)36が取り付けられている。
【0119】ICカード1を一体的に保持したICカード冷却トレイ31が、ICカード被搭載装置のスロットに挿入された状態で、ファン36が作動されることにより、第1開口37aからICカード被搭載装置内の空気が流入し、ICカード1が密着された部分を冷却し、第2開口37bからICカード被搭載装置の外部へ積極的に流出されるから、ICカード1が効率良く冷却される。ICカード被搭載装置内の他の装置の冷却にも寄与する構造である。
【0120】〔第30の実施の形態〕図33は本発明の第30の実施の形態に係るICカードが装着されたICカード冷却トレイの断面図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第29の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0121】前記第29の実施の形態では、ファンとして軸流ファン36を用いているが、この第30の実施の形態のように、クロスフローファン38を用いて構成することができる。
【0122】また、前記第29の実施の形態では、ファン36はICカード冷却トレイ31の後端部31aの上側に空気を排出するように取り付けられているが、この第30の実施の形態のように、ICカード冷却トレイ31の後端部31aの下側に空気を排出するように構成することができる。なお、38aは空気の排出口である。
【0123】〔第31の実施の形態〕図34は本発明の第31の実施の形態に係るICカード冷却トレイの斜視図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、前記第29の実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0124】ICカード冷却トレイ31の第1開口37aを廃止して、ICカード冷却トレイ31のトレイ本体のICカード1が密着される面に、内部空間37に貫通する上面開口39を形成している。
【0125】この上面開口39はICカード1がICカード冷却トレイ31に装着されることにより、閉塞されるようになっている。また、ICカード冷却トレイ31のトレイ本体のICカード1が密着される面に対して反対側の面に、内部空間37に貫通する下面開口を形成している。
【0126】ICカード1のICカード冷却トレイ31側の面が、ファン36による空気流によって直接的に冷却されるからICカード1の冷却効率を高くすることができる。
【0127】〔第32の実施の形態〕図35は本発明の第32の実施の形態に係るICカード冷却トレイの要部を拡大した断面図である。この実施の形態は、前記第29の実施の形態又は第30の実施の形態の改良に係るものであり、改良された部分以外は、これらの実施の形態と同様であるから、その説明は省略する。
【0128】ICカード冷却トレイ31のICカード1が密着される壁面の内部空間37側の面に、複数の凹凸部40を形成したものである。この部分の表面積が前記第29の実施の形態よりも大きくなるから、これと反対側の面に密着されたICカード1の冷却効率がさらに向上する。
【0129】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したので、放熱性を向上したICカードが提供される。従って、ICカードのさらなる高集積化に対応できるようになるとともに、ICカードにCPU等の高発熱性の電子部品を搭載できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカードの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカードの断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の基本的構成を示すICカード及びICカードが挿入されるICカード被搭載装置のスロットを構成するソケットの斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のICカードを示す側面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のICカードを示す側面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図11】本発明の第8の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図12】本発明の第9の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図13】本発明の第10の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図14】本発明の第11の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図15】本発明の第12の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図16】本発明の第13の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図17】本発明の第14の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図18】本発明の第15の実施の形態のICカードを示す一部破断側面図である。
【図19】本発明の第16の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図20】本発明の第17の実施の形態のICカードを示す断面図である。
【図21】本発明の第18の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図22】本発明の第19の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図23】本発明の第20の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図24】本発明の第21の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図25】本発明の第22の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図26】本発明の第23の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図27】本発明の第24の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図28】本発明の第25の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図29】本発明の第26の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図30】本発明の第27の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図31】本発明の第28の実施の形態のICカード冷却トレイを示す側面図である。
【図32】本発明の第29の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図33】本発明の第30の実施の形態のICカード冷却トレイを示す断面図である。
【図34】本発明の第31の実施の形態のICカード冷却トレイを示す斜視図である。
【図35】本発明の第32の実施の形態のICカード冷却トレイの要部を拡大した断面図である。
【符号の説明】
1 ICカード
2 カード筐体
3 プリント配線板
4 カバー
5 フレーム
6 電子部品
7 第1コネクタ
8 ソケット
9 第2コネクタ
11 開口
12 凸部材
14 金属ブロック
16 ヒートパイプ
17 ファン
19 ICカード被搭載装置の筐体の壁面
21 軸
22 内壁
23a、23b 内部空間
24a、24b 開口
31 ICカード冷却トレイ
32 保持部材
34 凹凸部
35 ヒートパイプ
36 ファン
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードであって、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成され、前記スロットに挿入されたときに、後端部近傍が該スロットの外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されたカード筐体と、前記スロットに挿入されたときに、該スロットの内側及び外側に渡るように、前記カード筐体の内部に収容されたプリント配線板と、前記プリント配線板上に実装された複数の電子部品を備え、前記電子部品のうち発熱性の大きい電子部品を、前記スロットに挿入されたときに、前記プリント配線板の該スロットの外側に存する部分に実装したICカード。
【請求項2】 請求項1に記載のICカードにおいて、前記カード筐体及び前記プリント配線板を、前記スロットに挿入されたときに、該カード筐体の該スロットの外側に存する部分が、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分に対して、概略直角に折り曲げられたような形状としたICカード。
【請求項3】 請求項2に記載のICカードにおいて、前記スロットに挿入されたときに、前記カード筐体の該スロットの外側に存する部分に、複数のスリットを形成したICカード。
【請求項4】 請求項1に記載のICカードにおいて、前記プリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板を用い、前記スロットに挿入されたときに、該カード筐体の該スロットの外側に存する部分と、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分を互いに独立的に構成し、前記カード筐体の前記スロットの外側に存する部分を、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分に回動可能に支持したICカード。
【請求項1】 ICカード被搭載装置のスロットに着脱自在に挿入されるICカードであって、概略長方形のカード状で内部に空間を有するように形成され、前記スロットに挿入されたときに、後端部近傍が該スロットの外側に突出するように、該スロットへの挿入方向の寸法が設定されたカード筐体と、前記スロットに挿入されたときに、該スロットの内側及び外側に渡るように、前記カード筐体の内部に収容されたプリント配線板と、前記プリント配線板上に実装された複数の電子部品を備え、前記電子部品のうち発熱性の大きい電子部品を、前記スロットに挿入されたときに、前記プリント配線板の該スロットの外側に存する部分に実装したICカード。
【請求項2】 請求項1に記載のICカードにおいて、前記カード筐体及び前記プリント配線板を、前記スロットに挿入されたときに、該カード筐体の該スロットの外側に存する部分が、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分に対して、概略直角に折り曲げられたような形状としたICカード。
【請求項3】 請求項2に記載のICカードにおいて、前記スロットに挿入されたときに、前記カード筐体の該スロットの外側に存する部分に、複数のスリットを形成したICカード。
【請求項4】 請求項1に記載のICカードにおいて、前記プリント配線板として、柔軟性を有するシート状のフレキシブルプリント配線板を用い、前記スロットに挿入されたときに、該カード筐体の該スロットの外側に存する部分と、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分を互いに独立的に構成し、前記カード筐体の前記スロットの外側に存する部分を、該カード筐体の該スロットの内側に存する部分に回動可能に支持したICカード。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図13】
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【図15】
【図16】
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【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【公開番号】特開2002−92580(P2002−92580A)
【公開日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−235195(P2001−235195)
【分割の表示】特願平8−5551の分割
【出願日】平成8年1月17日(1996.1.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成14年3月29日(2002.3.29)
【国際特許分類】
【分割の表示】特願平8−5551の分割
【出願日】平成8年1月17日(1996.1.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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