LED照明装置、LEDバックライト装置、及び画像表示装置
【課題】直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させ、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくする。
【解決手段】LED照明装置は、複数のLED(D1〜D6)を直列に接続してなるLEDユニットを備える。このLEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を備え、LED(D1〜D6)毎にツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を並列に接続している。例えば、LED(D1〜D6)の順方向電圧を1.2V、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)の逆方向電圧を1.5Vとした場合、例えばD3が故障すると、D3に並列接続されたZD3の端子電圧が1.5Vの定電圧となり、D3以外の他のLED(D1,D2,D4〜D6)には同様の電圧がかかり発光可能となる。
【解決手段】LED照明装置は、複数のLED(D1〜D6)を直列に接続してなるLEDユニットを備える。このLEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を備え、LED(D1〜D6)毎にツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を並列に接続している。例えば、LED(D1〜D6)の順方向電圧を1.2V、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)の逆方向電圧を1.5Vとした場合、例えばD3が故障すると、D3に並列接続されたZD3の端子電圧が1.5Vの定電圧となり、D3以外の他のLED(D1,D2,D4〜D6)には同様の電圧がかかり発光可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明装置、LEDバックライト装置、及び画像表示装置、より詳細には、液晶パネル等の光変調素子を照明する素子としてLED(発光ダイオード)を使用したLED照明装置、該LED照明装置を用いたLEDバックライト装置、及び該LEDバックライト装置を使用して画像表示を行う画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルなどの光変調素子を背面から照明するバックライトとして、LEDバックライトが注目されている。LEDバックライトには、白色LEDを配列して白色光の照明光を発光する構成のものや、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のLEDを配列し、これらの3色の光を混色して白色光とする構成のもの等がある。ここで、白色LEDには、短波長LEDチップにRGB蛍光体を組み合わせて白色を得る方式や、青色LEDチップに黄色の蛍光体を組み合わせて白色を得る方式、あるいは、RGBの3色のLEDチップの混光として白色を得る方式、補色となる2色のLEDチップの混光として白色を得る方式等が採用できる。
【0003】
このような、LEDを利用したバックライトは、従来一般的な冷陰極管(CCFL)等の蛍光管を利用したバックライトに比較して、いくつかの特徴的な利点が得られている。例えば、従来バックライトとして使用されていた蛍光管は、点灯するときに高い電圧を必要とし、また、蛍光管の点灯・消灯を煩雑に繰り返すとその寿命が短くなる、という課題を有していた。また、蛍光管は、通常ガラス材によって形成されているため、バックライト光源として形状の自由度に制限がある、という課題もあった。
【0004】
これに対して、LEDを使用したバックライトは、蛍光管に比して低電圧で駆動することができ、また、消費電力が少なく、寿命が長い等の優位な性能を備えている。また、3色でなるLEDを使用したバックライトでは、光の3原色に近い波長から白色光を得るため、従来の冷陰極管に比べて色の自由度が高まるという特徴がある。特に色再現性を大幅に拡大することが可能で、NTSC規格比で100%を超える色再現性を実現したり、白色点(白の色味)を自由に調整したりすることができるようになる。
【0005】
LEDバックライトには、例えば、液晶パネルの背面側に導光板を配置し、その導光板の端部に複数のLEDをアレイ状に配列した導光板方式(エッジライト型)のものがある。この場合、LEDアレイから発光した照明光は、導光板を介して液晶パネルを照明する。また、導光板と液晶パネルとの間には、照明光に配光特性や輝度分散特性を与えるために、拡散板やプリズムシート等の光学シート類が適宜配設される。
【0006】
上述のような導光板方式に対して、液晶パネルの背面側の直下にLEDを配列する直下型のLEDバックライトも提供されている。直下型のLEDバックライトにおいても、LEDと液晶パネルの間には上述のような光学シート類が適宜配設される。直下型のLEDバックライトは、導光板方式に比して光利用効率が高く、また軽量化が可能であるなどの長所がある。光利用効率に関し、導光板方式のLEDバックライトでは、その光利用効率は例えば約50%程度であるのに対して、直下型のLEDバックライトでは、光利用効率は例えば約75%程度と高くなる。
【0007】
一般に、液晶パネルを用いた表示装置では高レベルの画面輝度が求められる。例えば、液晶テレビジョン装置では、画面の輝度レベルは少なくとも450cd/m2が要求される。このような要求を満足するためには、基本的には光利用効率の高い直下型のLEDバックライトが有利であるものといえる。
【0008】
エッジライト型、直下型に限らず、LEDバックライトにおいては、LEDを直列接続したものを並列接続した形態が採用されている。このような形態においては、LEDを直列接続してなるLED直列ユニット毎の輝度を一定化し、輝度の均等を保つような工夫がなされている。
【0009】
図12及び図13は、従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。図12で例示したLEDバックライト装置100は、複数のLED(ここでは3個のLED)を直列に接続したLED直列ユニット101a〜101dが、電源103に並列に接続されてなる。そして、各LED直列ユニット101a〜101dに、それぞれ、定電流を付加する電源制御部102a〜102dを直列接続することで、ユニット毎の電流値を一定化している。
【0010】
また、図13で例示したLEDバックライト装置110は、複数のLED(ここでは3個のLED)を直列に接続したLED直列ユニット111a〜111dが、電源113に並列に接続されてなる。そして、各LED直列ユニット111a〜111dに、それぞれ、抵抗Ra〜Rdを直列に接続することで、簡易的に電流値を一定化している。
【0011】
しかしながら、LEDバックライトを使用する液晶ディスプレイで複数のLEDを直列に接続して駆動する方式においては、複数のLEDのうちの1個が破損し、電気的にオープンとなった場合、直列接続した複数のLEDがすべて消灯してしまうという問題があった。
【0012】
従来のLEDの接続方法に関して、例えば、特許文献1には、LEDに抵抗を直列接続することによってVfの差を吸収するための技術が記載されている。また、特許文献2には、マトリクス上に接続されたLEDにツェナーダイオードを配することにより、オープン故障時における輝度低下の影響を低減するための技術が記載されている。
【特許文献1】特開2004−90858号公報
【特許文献2】特開2004−356000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は、LEDをストップランプに適用したもので、LEDに抵抗を直列に接続しているため、その抵抗で生じる電圧降下分が抵抗の数に比例して積算され、電源供給側端子とGND端子間での電圧差が大きくなる。このような接続方法を表示装置のバックライトに使用した場合、端子間において電圧差による輝度変化が大きくなり、特にLEDの数が多くなるほど輝度変化が大きくなるという問題がある。
【0014】
また、上記特許文献2に記載の発明は、複数のLEDをマトリクス状に接続し、LED駆動回路ブロックの各列に並列接続されているLED群に対してそれぞれツェナーダイオードが並列接続されているが、直列に接続されたLEDについては何ら記載されていない。
【0015】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させ、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくするLED照明装置、該LED照明装置を用いたLEDバックライト装置、及び該LEDバックライト装置を使用して画像表示を行う画像表示装置を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、LED毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴としたものである。
【0017】
第2の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、複数のLEDからなるブロック毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴としたものである。
【0018】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記バイパス手段は、前記LEDを発光させる電圧よりも高い電圧がかかったときに電流が流れることを特徴としたものである。
【0019】
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれか1の技術手段において、前記LEDユニットは、前記複数のLEDを千鳥状に配置していることを特徴としたものである。
【0020】
第5の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴としたものである。
【0021】
第6の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ダイオードで構成されていることを特徴としたものである。
【0022】
第7の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、トランジスタ回路で構成されていることを特徴としたものである。
【0023】
第8の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、他のLEDで構成されていることを特徴としたものである。
【0024】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記LEDユニットは、LEDを2個直列且つ2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴としたものである。
【0025】
第10の技術手段は、第8の技術手段において、前記LEDユニットは、LEDを2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴としたものである。
【0026】
第11の技術手段は、第1乃至第8のいずれか1の技術手段において、前記LEDユニットは、前記LEDと前記バイパス手段とを1つの部品として構成していることを特徴としたものである。
【0027】
第12の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段と、該バイパス手段の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、LED毎に前記バイパス手段と前記電圧検出手段とを並列に接続していることを特徴としたものである。
【0028】
第13の技術手段は、第12の技術手段において、複数の前記電圧検出手段は、電流逆流防止回路を介して相互に接続され、電圧検出回路を介して接地されることを特徴としたものである。
【0029】
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記電流逆流防止回路は、ダイオードであることを特徴としたものである。
【0030】
第15の技術手段は、第13又は第14の技術手段において、前記電圧検出回路は、電圧検出用抵抗と電圧測定器からなることを特徴としたものである。
【0031】
第16の技術手段は、第12乃至第15のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードとダイオードからなることを特徴としたものである。
【0032】
第17の技術手段は、第1乃至第16のいずれか1の技術手段におけるLED照明装置を備え、該LED照明装置から発光された光により被照明体を背面から照明するLEDバックライト装置を特徴としたものである。
【0033】
第18の技術手段は、第17の技術手段におけるLEDバックライト装置と、該LEDバックライト装置により照明される液晶パネルとを備えた画像表示装置を特徴としたものである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、LEDを光源とするLED照明装置において、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させることができるため、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明のLED照明装置は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットにおいて、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備える。このバイパス手段は、例えば、1つのLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、複数のLEDからなるブロックに対して並列にツェナーダイオードを配置する、1つ以上のLEDに対して並列に複数のダイオードやトランジスタ回路を配置する、あるいは、1つ以上のLEDに対して並列に他のLEDを配置する、といった回路構成により実現され、これにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させて、LEDのオープン故障時などにおける輝度低下の影響を軽減することを主たる目的とする。
【0036】
図1は、本発明に係るLED照明装置を適用した直下型のLEDバックライト装置の構成例を説明するための図で、図1(A)は断面図、図1(B)は平面図である。図中、10はLED照明装置(以下、LEDバックライト装置)、11はLED、12は拡散板、13は他の光学シート類、14は反射板、15はLEDバックライト装置の筐体、16は液晶パネルである。
【0037】
図1に示す例では、LEDバックライト装置10の筐体15の底面側に反射板14が配置され、その上面側に複数のLED11が配設されている。これら複数のLED11からなるLEDユニットには、直列接続されたLEDに対して、LEDのオープン故障時などに電流をバイパスさせるバイパス手段が設けられる。このバイパス手段は、例えば、後述の図3乃至図10の各実施形態に示すように、1つのLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、複数のLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、1つ以上のLEDに対して並列に複数のダイオードやトランジスタ回路を配置する、あるいは、1つ以上のLEDに対して並列に他のLEDを配置する、といった回路構成により実現される。
【0038】
反射板14は、貫通孔を開けて、その貫通孔に個々のLED11を配設するようにしてもよい。あるいは、LED11を配設する基板表面に印刷等の手法により反射面を形成し、LED基板に反射板14の機能を付与するようにしてもよい。
【0039】
また、本発明に係るLEDバックライト装置10は、LED11として、白色LEDを使用した照明方式であってもよく、また、RGBの3色のLEDを配設した照明方式であってもよく、特に使用するLEDを限定するものではない。
【0040】
複数のLED11から発光した光は、拡散板12により拡散され、さらに他の光学シート類13で所定の作用を受けて液晶パネル16を背面側から照明する。他の光学シート類13は、例えば、プリズムシート等の光学シートが適宜用いられる。液晶パネル16は、入力する映像信号に応じて各画素の液晶の配向が制御され、LED11から発光した照明光を変調する。これにより液晶パネル16上に映像信号に応じた映像が表示される。
【0041】
図2は、図1に示したLEDバックライト装置10の回路構成例を示すブロック図で、図中、11a〜11nは複数のLED11を直列に接続してなるLEDユニット、20は電源回路、21a〜21nは電流制御部を示す。電源回路20は、各電流制御部21a〜21nに電源を供給し、電流制御部21a〜21nは、LEDユニット11a〜11nそれぞれに定電流を付加する。なお、複数のLED11を点灯制御するためのLED点灯回路や調光制御部などの図示しない各電気回路部品は、通常、LEDバックライト装置10の背面にまとめて配置されるが、特にその詳細な位置関係については限定されない。
【0042】
各LEDユニット11a〜11nは、直列接続されたLED11に対して、1つ以上のLEDのオープン故障時などに電流をバイパスさせるバイパス手段を備える。このバイパス手段は、1つ以上のLED11に対して、ツェナーダイオード、ダイオード、トランジスタ回路、あるいは、他のLEDが並列に接続されて構成される。以下、LEDユニットにおけるLEDとバイパス手段の接続構成例を図3乃至図10に基づいて説明する。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D6はLED、ZD1〜ZD6はツェナーダイオードを示す。図3(A)は正常時における電流の流れを示し、図3(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D3)は故障したLEDを示す。
【0044】
本実施形態では、1つのLED(D1〜D6)毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を逆極性で付与し、個別のLEDがオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。例えば、LED(D1〜D6)の順方向電圧が1.2V、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)の逆方向電圧を1.5Vとした場合、図3(A)に示すように、LED(D1〜D6)がオープン故障を起こしていなければ、LED(D1〜D6)の端子電圧は1.2Vであるため、各LED(D1〜D6)に並行して接続された各ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)には電流が流れない。
【0045】
ここで、図3(B)に示すように、LED(D1〜D6)の少なくとも1つ(本例ではD3)がオープン故障を起こした場合、LED(D3)に並列接続されたツェナーダイオード(ZD3)の端子電圧が1.5Vの定電圧となり、LED(D3)以外の他のLEDには通常時とほぼ同様の電圧がかかり、発光することができる。従って、LEDがオープン故障したとき、故障したLEDのみが不点灯となり、他のLEDを点灯させることができるため、バックライト全体としての輝度低下の影響を軽減できる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D13,D21〜D23はLED、ZD1,ZD2はツェナーダイオードを示す。図4(A)は正常時における電流の流れを示し、図4(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D13)は故障したLEDを示し、LED(D13)に直列接続されたLED(D11,D12)も消灯する。
【0047】
本実施形態では、複数のLED(D11〜D13,D21〜D23)からなるブロック毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1,ZD2)を逆極性で付与し、個別のLED(例えばD13)がオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。従って、故障したLED(D13)に直列接続されているLED(D11,D12)は、消灯するが、ツェナーダイオード(ZD1)に電流が流れバイパスされるため、LED(D21〜D23)に電流が流れ、点灯させることができる。
【0048】
前述の図3に示したように、ツェナーダイオードをLED毎に接続すると部品点数が大幅に増えてしまい、コスト的に高いものになってしまう。そのため、本実施形態では、数個(本例では3個)のLEDに対してツェナーダイオードを1個配置することで、直列接続したLEDの全消灯を防ぎつつ、部品点数の増加を防ぐことができる。
【0049】
図5は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D13,D21〜D23はLED、ZD1,ZD2はツェナーダイオードを示す。図5(A)は正常時における電流の流れを示し、図5(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D13)は故障したLEDを示し、LED(D13)に直列接続されたLED(D11,D12)も消灯する。
【0050】
本実施形態では、上述の図4と同様に、複数のLED(D11〜D13,D21〜D23)毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1,ZD2)を逆極性で付与し、個別のLED(例えばD13)がオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。従って、故障したLED(D13)に直列接続されているLED(D11,D12)は、消灯するが、ツェナーダイオード(ZD1)に電流が流れバイパスされるため、LED(D21〜D23)に電流が流れ、点灯させることができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、不点灯のLEDの影響が1箇所に集中しないように、LED(D11〜D13,D21〜D23)の配列を工夫して、各LEDを千鳥状に配置している。このため、LED(D11〜D13)が消灯してしまっても、千鳥状に配置されたLED(D21〜D23)が点灯され、液晶パネルの暗い部分がストライプ状に生じることがなく、輝度むらをより目立たなくすることができる。
【0052】
なお、上記のごとく効果を得るために、LEDユニットを構成する各LED(及びツェナーダイオード)の配置が、図5の例に限定されないのは明らかである。配線の引き回し等がやや複雑になるが、2列またはそれ以上の列幅で千鳥状に屈曲させてLED及びツェナーダイオードを配線してもよく、また、千鳥状配線にこだわらずに、筐体底面部に配置されたLED及びツェナーダイオードをランダムに直並列に接続してLEDユニットを構成してもよい。
【0053】
図6は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D6はLED、d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32,d41〜d42,d51〜d52,d61〜d62はダイオードを示す。図6(A)は正常時における電流の流れを示し、図6(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D3)は故障したLEDを示す。
【0054】
本実施形態では、少なくとも1つのLEDに対して、ツェナーダイオードの代わりに、1又は複数のダイオードを並列に接続して使用する。一般的なダイオードはツェナーダイオードに比して低廉であり、複数のダイオードを直列にすることで、ツェナーダイオードの代用も可能である。
【0055】
例えば、各LED(D1〜D6)の順方向電圧を1.2Vとすると、順方向電圧0.7Vのダイオードを2個直列(d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32,d41〜d42,d51〜d52,d61〜d62)に、各LED(D1〜D6)の端子に接続することで、前述の図3に例示した構成と同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、LED素子とダイオードを同一部品としてあらかじめ生成することによって、部品点数、部品配置面積を増加させることなく、本発明の効果を得ることができる。
【0057】
図7は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1はLED、T1はトランジスタ、R1,R2は抵抗を示す。なお、図7においては、LEDユニットを構成する1つのブロックのみを示している。
【0058】
本実施形態の構成は、図6に示した2つのダイオードの代わりに、トランジスタT1、抵抗R1,R2がLED(D1)に並列に接続されている。例えば、抵抗R1:R2が1:2の関係にあり、トランジスタT1のVbe電圧が0.6Vとすると、LED(D1)のオープン故障時、端子電圧は1.8Vとなる。これにより、前述の図3、図6に例示した構成と同様の効果を得ることができる。
【0059】
図8は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D14,D21〜D24,D31〜D34,D41〜D44はLEDを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D21)は故障したLEDを示す。
【0060】
本実施形態の構成は、LED4個(例えば、D21〜D24)を1つのブロックとし、2個直列且つ2列並列に接続されている。例えば、LED(D21)がオープン故障した場合、直列接続されたLED(D22)には電流が流れず消灯してしまうが、LED(D23,D24)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時と同じ輝度が維持される。また、例えば、LED(D21)がショートした場合、LED(D23,D24)には電流が流れず消灯してしまうが、直列接続されたLED(D22)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時の1/2の輝度は維持される。
【0061】
図9は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D14,D21〜D24,D31〜D34,D41〜D44はLEDを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D21)は故障したLEDを示す。
【0062】
本実施形態の構成は、LED4個(例えば、D21〜D24)を1つのブロックとし、2個並列2組に接続されている。例えば、LED(D21)がオープン故障した場合、LED(D22,D24)には電流が流れるため点灯し、LED(D23)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時と同じ輝度が維持される。また、例えば、LED(D21)がショートした場合、LED(D23)には電流が流れず消灯してしまうが、LED(D22,D24)には電流が流れるため点灯されることになり、正常時の1/2の輝度は維持される。
【0063】
図10は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D3はLED、ZD1〜ZD3はツェナーダイオード、d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32はダイオード、R1は電圧検出用抵抗、Vは電圧測定器を示す。図10(A)は正常時における電流の流れを示し、図10(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D2)は故障したLEDを示す。
【0064】
前述の図3乃至図5に示した各実施形態において、少なくとも1つのLEDのオープン故障時に電流をツェナーダイオードによりバイパスさせる構成とした場合、電流値としてはほぼ同様の値が流れ続けるため、LEDバックライト装置10ではLEDのオープン故障を検知することができない。そこで、本実施形態では個別のLEDのオープン故障を検知するための回路を追加する。
【0065】
具体的には、各LED(D1〜D3)からダイオード(d12,d22,d32)を介して電圧検出用抵抗R1(以下、単にR1という)に結線する。抵抗R1の抵抗値は、各LED(D1〜D3)の駆動に影響を与えない程度に、LED(D1〜D3)に流れる電流よりも十分小さくなるような値とする。また、各結線にLED(D1〜D3)からの電流の逆流を防止する電流逆流防止回路であるダイオード(d11,d21,d31)を配置する。抵抗R1の電圧を見ることでLEDのオープン故障を検知する。なお、抵抗R1と電圧測定器Vにより本発明の電圧検出回路を構成している。
【0066】
以下、本実施形態におけるオープン故障検知方法の動作例について説明する。
図10において、通常、LEDのオープン故障がない場合、電流はすべてLED(D1〜D3)側を流れ、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD3)側は流れない。従って、抵抗R1へ電流は流れないため、抵抗R1の電圧は0Vとなる。
【0067】
次に、1つのLED(ここではD2)がオープン故障となった場合、オープン故障したLED(D2)に対応するツェナーダイオード(ZD2)側を電流が流れ、ダイオード(d22)を介して抵抗R1にも電流が流れる。抵抗R1にかかる電圧はオープン故障したLED(D2)のカソード電圧とほぼ同値である。従って、抵抗R1の電圧を監視することによって、LED(D2)のオープン故障を検知することができる。
【0068】
上記のように、抵抗R1にかかる電圧は、オープン故障したLED(D2)のカソード電圧値であるから、その値から、オープン故障したLED(D2)を特定することができる。そのため、その電圧値を不揮発性メモリ等に記憶し、修理時にその値を参照することによって、再度、LEDを点灯することなく、オープン故障したLEDを特定でき、LEDの交換時における作業効率を上げることができる。
【0069】
以上、直下型のLEDバックライト装置を例に挙げて説明したが、本発明に係るLED照明装置は、エッジライト型のLEDバックライト装置にも適用可能である。このエッジライト型のLEDバックライト装置は、図示しないが、上述のごときLED照明装置と、LED照明装置から発光された光を、端面から入射させ、出射した光により被照明体を背後から照明するための導光板とを備えたものである。また、エッジライト型では、直下型に比してLEDの配列が一列又は数列となるだけであり、そのような配列のLEDを搭載したLED基板を持つLED照明装置を備えるようにすればよい。
【0070】
図11は、本発明の画像表示装置として構成された液晶テレビジョン装置の構成例を示すブロック図で、図中、30は液晶テレビジョン装置である。本例では、液晶テレビジョン装置が備える液晶パネル(LCD)の照明用として、上述のごときLEDバックライト装置を適用したものとする。
【0071】
液晶テレビジョン装置30において、チューナ35は、アンテナ34によって受信されたテレビジョン放送信号からチャンネルを選局する。また、ビデオ入力端子36は、液晶テレビジョン装置30に内蔵もしくは外部接続されたAV機器からのビデオ信号を入力する。そして切換部37において、チューナ35で選局されたテレビジョン放送信号とビデオ入力端子36を介して入力したビデオ信号とを切換出力する。
【0072】
切換部37から出力された映像信号は、映像処理部40で映像処理され、LCD制御部41に出力される。映像処理部40は、入力したビデオ信号から映像信号の生成処理や各種の画質調整処理等を行う。映像処理部40は、コンポジット信号のYC分離処理、YC信号からRGB信号を生成するRGB信号デコード処理、AD変換処理、色空間変換処理、IP変換処理、スケーリング処理、FRC処理、色補正処理、同期検出処理、γ補正処理、OSD表示処理等の映像信号処理を適宜実行する。
【0073】
LCD制御部41は、映像処理部40から出力されたRGBの画像表示信号に従って液晶パネル16のソースドライバに出力する諧調データ及び信号線制御信号を生成するとともに、ゲートドライバに出力する走査線制御信号を生成し、液晶パネル16における画像表示制御を行う。また、LCD制御部41は、光源駆動部42へ出力するバックライト制御信号を生成し、LEDバックライト43の発光駆動制御を行う。
【0074】
光源駆動部42は、LCD制御部41から得たバックライト制御信号に基づき、上述のマイコン等の制御回路に対して制御信号を送る。制御回路は、LEDバックライト43を駆動し、LEDバックライト43のLEDを発光させる。
【0075】
ここで、LEDの調光制御手段としては、電圧(電流)調光方式や、明るさが時分割されるデューティ調光方式などを適用することができる。一般に動画表示に適した高速応答に対応するためには後者のデューティ調光方式を用いることが好ましい。このデューティ調光方式を適用する場合、LEDを駆動するための調光パルス(PWM信号)を生成し、そのPWM比設定データに応じたデューティ比となるようにパルス幅を可変することで、LEDの明るさを調光することができる。また、電圧(電流)調光方式を適用する場合、電源回路からの入力電圧または入力電流を、出力電圧制御用信号に基づきDC−DCコンバータ等で変化させて、その駆動電圧(電流)の大きさで直接LEDの電流を変化させて調光することができる。
【0076】
また、液晶テレビジョン装置30において、切換部37から出力された音声信号は、音声処理部38で処理されてスピーカ39から音声出力される。また、リモコン受光部31は、リモコン装置50から送信された赤外線によるリモコン操作信号を受光し、制御部32へ送る。制御部32は、リモコン受光部31で受光したリモコン操作信号を検出・解析し、チューナ35、切換部37、映像処理部40、LCD制御部41、音声処理部38等に対してそれらの動作を制御する制御信号を出力する。制御部32では、メモリ33に記憶されたプログラムやデータが使用される。また、液晶テレビジョン装置30に対するユーザによる操作入力は、リモコン装置50だけでなく、液晶テレビジョン装置30の本体操作部に設けられた操作キーやスイッチを用いて実行することができる。
【0077】
なお、本発明に係る画像表示装置としては、上述した液晶テレビジョン装置に限定されることはなく、液晶パネル等の表示パネルを背面から照明して、表示画像を生成する構成を有する種々の画像表示装置に適用することができる。
【0078】
以上説明したように、本発明によれば、LEDを光源とするLED照明装置において、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させることができるため、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係るLED照明装置を適用した直下型のLEDバックライト装置の構成例を説明するための図である。
【図2】図1に示したLEDバックライト装置の回路構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図11】本発明の画像表示装置として構成された液晶テレビジョン装置の構成例を示すブロック図である。
【図12】従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。
【図13】従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0080】
10…LED照明装置(LEDバックライト装置)、11…LED、11a〜11n…LEDユニット、12…拡散板、13…光学シート類、14…反射板、15…筐体、16…液晶パネル、20…電源回路、21a〜21n…電流制御部、30…液晶テレビジョン装置、31…リモコン受光部、32…制御部、33…メモリ、34…アンテナ、35…チューナ、36…ビデオ入力端子、37…切換部、38…音声処理部、39…スピーカ、40…映像処理部、41…LCD制御部、42…光源駆動部、43…LEDバックライト、50…リモコン装置。
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED照明装置、LEDバックライト装置、及び画像表示装置、より詳細には、液晶パネル等の光変調素子を照明する素子としてLED(発光ダイオード)を使用したLED照明装置、該LED照明装置を用いたLEDバックライト装置、及び該LEDバックライト装置を使用して画像表示を行う画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶パネルなどの光変調素子を背面から照明するバックライトとして、LEDバックライトが注目されている。LEDバックライトには、白色LEDを配列して白色光の照明光を発光する構成のものや、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のLEDを配列し、これらの3色の光を混色して白色光とする構成のもの等がある。ここで、白色LEDには、短波長LEDチップにRGB蛍光体を組み合わせて白色を得る方式や、青色LEDチップに黄色の蛍光体を組み合わせて白色を得る方式、あるいは、RGBの3色のLEDチップの混光として白色を得る方式、補色となる2色のLEDチップの混光として白色を得る方式等が採用できる。
【0003】
このような、LEDを利用したバックライトは、従来一般的な冷陰極管(CCFL)等の蛍光管を利用したバックライトに比較して、いくつかの特徴的な利点が得られている。例えば、従来バックライトとして使用されていた蛍光管は、点灯するときに高い電圧を必要とし、また、蛍光管の点灯・消灯を煩雑に繰り返すとその寿命が短くなる、という課題を有していた。また、蛍光管は、通常ガラス材によって形成されているため、バックライト光源として形状の自由度に制限がある、という課題もあった。
【0004】
これに対して、LEDを使用したバックライトは、蛍光管に比して低電圧で駆動することができ、また、消費電力が少なく、寿命が長い等の優位な性能を備えている。また、3色でなるLEDを使用したバックライトでは、光の3原色に近い波長から白色光を得るため、従来の冷陰極管に比べて色の自由度が高まるという特徴がある。特に色再現性を大幅に拡大することが可能で、NTSC規格比で100%を超える色再現性を実現したり、白色点(白の色味)を自由に調整したりすることができるようになる。
【0005】
LEDバックライトには、例えば、液晶パネルの背面側に導光板を配置し、その導光板の端部に複数のLEDをアレイ状に配列した導光板方式(エッジライト型)のものがある。この場合、LEDアレイから発光した照明光は、導光板を介して液晶パネルを照明する。また、導光板と液晶パネルとの間には、照明光に配光特性や輝度分散特性を与えるために、拡散板やプリズムシート等の光学シート類が適宜配設される。
【0006】
上述のような導光板方式に対して、液晶パネルの背面側の直下にLEDを配列する直下型のLEDバックライトも提供されている。直下型のLEDバックライトにおいても、LEDと液晶パネルの間には上述のような光学シート類が適宜配設される。直下型のLEDバックライトは、導光板方式に比して光利用効率が高く、また軽量化が可能であるなどの長所がある。光利用効率に関し、導光板方式のLEDバックライトでは、その光利用効率は例えば約50%程度であるのに対して、直下型のLEDバックライトでは、光利用効率は例えば約75%程度と高くなる。
【0007】
一般に、液晶パネルを用いた表示装置では高レベルの画面輝度が求められる。例えば、液晶テレビジョン装置では、画面の輝度レベルは少なくとも450cd/m2が要求される。このような要求を満足するためには、基本的には光利用効率の高い直下型のLEDバックライトが有利であるものといえる。
【0008】
エッジライト型、直下型に限らず、LEDバックライトにおいては、LEDを直列接続したものを並列接続した形態が採用されている。このような形態においては、LEDを直列接続してなるLED直列ユニット毎の輝度を一定化し、輝度の均等を保つような工夫がなされている。
【0009】
図12及び図13は、従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。図12で例示したLEDバックライト装置100は、複数のLED(ここでは3個のLED)を直列に接続したLED直列ユニット101a〜101dが、電源103に並列に接続されてなる。そして、各LED直列ユニット101a〜101dに、それぞれ、定電流を付加する電源制御部102a〜102dを直列接続することで、ユニット毎の電流値を一定化している。
【0010】
また、図13で例示したLEDバックライト装置110は、複数のLED(ここでは3個のLED)を直列に接続したLED直列ユニット111a〜111dが、電源113に並列に接続されてなる。そして、各LED直列ユニット111a〜111dに、それぞれ、抵抗Ra〜Rdを直列に接続することで、簡易的に電流値を一定化している。
【0011】
しかしながら、LEDバックライトを使用する液晶ディスプレイで複数のLEDを直列に接続して駆動する方式においては、複数のLEDのうちの1個が破損し、電気的にオープンとなった場合、直列接続した複数のLEDがすべて消灯してしまうという問題があった。
【0012】
従来のLEDの接続方法に関して、例えば、特許文献1には、LEDに抵抗を直列接続することによってVfの差を吸収するための技術が記載されている。また、特許文献2には、マトリクス上に接続されたLEDにツェナーダイオードを配することにより、オープン故障時における輝度低下の影響を低減するための技術が記載されている。
【特許文献1】特開2004−90858号公報
【特許文献2】特開2004−356000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明は、LEDをストップランプに適用したもので、LEDに抵抗を直列に接続しているため、その抵抗で生じる電圧降下分が抵抗の数に比例して積算され、電源供給側端子とGND端子間での電圧差が大きくなる。このような接続方法を表示装置のバックライトに使用した場合、端子間において電圧差による輝度変化が大きくなり、特にLEDの数が多くなるほど輝度変化が大きくなるという問題がある。
【0014】
また、上記特許文献2に記載の発明は、複数のLEDをマトリクス状に接続し、LED駆動回路ブロックの各列に並列接続されているLED群に対してそれぞれツェナーダイオードが並列接続されているが、直列に接続されたLEDについては何ら記載されていない。
【0015】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させ、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくするLED照明装置、該LED照明装置を用いたLEDバックライト装置、及び該LEDバックライト装置を使用して画像表示を行う画像表示装置を提供すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、LED毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴としたものである。
【0017】
第2の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、複数のLEDからなるブロック毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴としたものである。
【0018】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記バイパス手段は、前記LEDを発光させる電圧よりも高い電圧がかかったときに電流が流れることを特徴としたものである。
【0019】
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれか1の技術手段において、前記LEDユニットは、前記複数のLEDを千鳥状に配置していることを特徴としたものである。
【0020】
第5の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴としたものである。
【0021】
第6の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ダイオードで構成されていることを特徴としたものである。
【0022】
第7の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、トランジスタ回路で構成されていることを特徴としたものである。
【0023】
第8の技術手段は、第1乃至第4のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、他のLEDで構成されていることを特徴としたものである。
【0024】
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記LEDユニットは、LEDを2個直列且つ2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴としたものである。
【0025】
第10の技術手段は、第8の技術手段において、前記LEDユニットは、LEDを2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴としたものである。
【0026】
第11の技術手段は、第1乃至第8のいずれか1の技術手段において、前記LEDユニットは、前記LEDと前記バイパス手段とを1つの部品として構成していることを特徴としたものである。
【0027】
第12の技術手段は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段と、該バイパス手段の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、LED毎に前記バイパス手段と前記電圧検出手段とを並列に接続していることを特徴としたものである。
【0028】
第13の技術手段は、第12の技術手段において、複数の前記電圧検出手段は、電流逆流防止回路を介して相互に接続され、電圧検出回路を介して接地されることを特徴としたものである。
【0029】
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記電流逆流防止回路は、ダイオードであることを特徴としたものである。
【0030】
第15の技術手段は、第13又は第14の技術手段において、前記電圧検出回路は、電圧検出用抵抗と電圧測定器からなることを特徴としたものである。
【0031】
第16の技術手段は、第12乃至第15のいずれか1の技術手段において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードとダイオードからなることを特徴としたものである。
【0032】
第17の技術手段は、第1乃至第16のいずれか1の技術手段におけるLED照明装置を備え、該LED照明装置から発光された光により被照明体を背面から照明するLEDバックライト装置を特徴としたものである。
【0033】
第18の技術手段は、第17の技術手段におけるLEDバックライト装置と、該LEDバックライト装置により照明される液晶パネルとを備えた画像表示装置を特徴としたものである。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、LEDを光源とするLED照明装置において、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させることができるため、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明のLED照明装置は、複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットにおいて、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備える。このバイパス手段は、例えば、1つのLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、複数のLEDからなるブロックに対して並列にツェナーダイオードを配置する、1つ以上のLEDに対して並列に複数のダイオードやトランジスタ回路を配置する、あるいは、1つ以上のLEDに対して並列に他のLEDを配置する、といった回路構成により実現され、これにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させて、LEDのオープン故障時などにおける輝度低下の影響を軽減することを主たる目的とする。
【0036】
図1は、本発明に係るLED照明装置を適用した直下型のLEDバックライト装置の構成例を説明するための図で、図1(A)は断面図、図1(B)は平面図である。図中、10はLED照明装置(以下、LEDバックライト装置)、11はLED、12は拡散板、13は他の光学シート類、14は反射板、15はLEDバックライト装置の筐体、16は液晶パネルである。
【0037】
図1に示す例では、LEDバックライト装置10の筐体15の底面側に反射板14が配置され、その上面側に複数のLED11が配設されている。これら複数のLED11からなるLEDユニットには、直列接続されたLEDに対して、LEDのオープン故障時などに電流をバイパスさせるバイパス手段が設けられる。このバイパス手段は、例えば、後述の図3乃至図10の各実施形態に示すように、1つのLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、複数のLEDに対して並列にツェナーダイオードを配置する、1つ以上のLEDに対して並列に複数のダイオードやトランジスタ回路を配置する、あるいは、1つ以上のLEDに対して並列に他のLEDを配置する、といった回路構成により実現される。
【0038】
反射板14は、貫通孔を開けて、その貫通孔に個々のLED11を配設するようにしてもよい。あるいは、LED11を配設する基板表面に印刷等の手法により反射面を形成し、LED基板に反射板14の機能を付与するようにしてもよい。
【0039】
また、本発明に係るLEDバックライト装置10は、LED11として、白色LEDを使用した照明方式であってもよく、また、RGBの3色のLEDを配設した照明方式であってもよく、特に使用するLEDを限定するものではない。
【0040】
複数のLED11から発光した光は、拡散板12により拡散され、さらに他の光学シート類13で所定の作用を受けて液晶パネル16を背面側から照明する。他の光学シート類13は、例えば、プリズムシート等の光学シートが適宜用いられる。液晶パネル16は、入力する映像信号に応じて各画素の液晶の配向が制御され、LED11から発光した照明光を変調する。これにより液晶パネル16上に映像信号に応じた映像が表示される。
【0041】
図2は、図1に示したLEDバックライト装置10の回路構成例を示すブロック図で、図中、11a〜11nは複数のLED11を直列に接続してなるLEDユニット、20は電源回路、21a〜21nは電流制御部を示す。電源回路20は、各電流制御部21a〜21nに電源を供給し、電流制御部21a〜21nは、LEDユニット11a〜11nそれぞれに定電流を付加する。なお、複数のLED11を点灯制御するためのLED点灯回路や調光制御部などの図示しない各電気回路部品は、通常、LEDバックライト装置10の背面にまとめて配置されるが、特にその詳細な位置関係については限定されない。
【0042】
各LEDユニット11a〜11nは、直列接続されたLED11に対して、1つ以上のLEDのオープン故障時などに電流をバイパスさせるバイパス手段を備える。このバイパス手段は、1つ以上のLED11に対して、ツェナーダイオード、ダイオード、トランジスタ回路、あるいは、他のLEDが並列に接続されて構成される。以下、LEDユニットにおけるLEDとバイパス手段の接続構成例を図3乃至図10に基づいて説明する。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D6はLED、ZD1〜ZD6はツェナーダイオードを示す。図3(A)は正常時における電流の流れを示し、図3(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D3)は故障したLEDを示す。
【0044】
本実施形態では、1つのLED(D1〜D6)毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)を逆極性で付与し、個別のLEDがオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。例えば、LED(D1〜D6)の順方向電圧が1.2V、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)の逆方向電圧を1.5Vとした場合、図3(A)に示すように、LED(D1〜D6)がオープン故障を起こしていなければ、LED(D1〜D6)の端子電圧は1.2Vであるため、各LED(D1〜D6)に並行して接続された各ツェナーダイオード(ZD1〜ZD6)には電流が流れない。
【0045】
ここで、図3(B)に示すように、LED(D1〜D6)の少なくとも1つ(本例ではD3)がオープン故障を起こした場合、LED(D3)に並列接続されたツェナーダイオード(ZD3)の端子電圧が1.5Vの定電圧となり、LED(D3)以外の他のLEDには通常時とほぼ同様の電圧がかかり、発光することができる。従って、LEDがオープン故障したとき、故障したLEDのみが不点灯となり、他のLEDを点灯させることができるため、バックライト全体としての輝度低下の影響を軽減できる。
【0046】
図4は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D13,D21〜D23はLED、ZD1,ZD2はツェナーダイオードを示す。図4(A)は正常時における電流の流れを示し、図4(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D13)は故障したLEDを示し、LED(D13)に直列接続されたLED(D11,D12)も消灯する。
【0047】
本実施形態では、複数のLED(D11〜D13,D21〜D23)からなるブロック毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1,ZD2)を逆極性で付与し、個別のLED(例えばD13)がオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。従って、故障したLED(D13)に直列接続されているLED(D11,D12)は、消灯するが、ツェナーダイオード(ZD1)に電流が流れバイパスされるため、LED(D21〜D23)に電流が流れ、点灯させることができる。
【0048】
前述の図3に示したように、ツェナーダイオードをLED毎に接続すると部品点数が大幅に増えてしまい、コスト的に高いものになってしまう。そのため、本実施形態では、数個(本例では3個)のLEDに対してツェナーダイオードを1個配置することで、直列接続したLEDの全消灯を防ぎつつ、部品点数の増加を防ぐことができる。
【0049】
図5は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D13,D21〜D23はLED、ZD1,ZD2はツェナーダイオードを示す。図5(A)は正常時における電流の流れを示し、図5(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D13)は故障したLEDを示し、LED(D13)に直列接続されたLED(D11,D12)も消灯する。
【0050】
本実施形態では、上述の図4と同様に、複数のLED(D11〜D13,D21〜D23)毎に、1つのツェナーダイオード(ZD1,ZD2)を逆極性で付与し、個別のLED(例えばD13)がオープン故障した場合にツェナーダイオードでバイパスさせるように構成されている。従って、故障したLED(D13)に直列接続されているLED(D11,D12)は、消灯するが、ツェナーダイオード(ZD1)に電流が流れバイパスされるため、LED(D21〜D23)に電流が流れ、点灯させることができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、不点灯のLEDの影響が1箇所に集中しないように、LED(D11〜D13,D21〜D23)の配列を工夫して、各LEDを千鳥状に配置している。このため、LED(D11〜D13)が消灯してしまっても、千鳥状に配置されたLED(D21〜D23)が点灯され、液晶パネルの暗い部分がストライプ状に生じることがなく、輝度むらをより目立たなくすることができる。
【0052】
なお、上記のごとく効果を得るために、LEDユニットを構成する各LED(及びツェナーダイオード)の配置が、図5の例に限定されないのは明らかである。配線の引き回し等がやや複雑になるが、2列またはそれ以上の列幅で千鳥状に屈曲させてLED及びツェナーダイオードを配線してもよく、また、千鳥状配線にこだわらずに、筐体底面部に配置されたLED及びツェナーダイオードをランダムに直並列に接続してLEDユニットを構成してもよい。
【0053】
図6は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D6はLED、d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32,d41〜d42,d51〜d52,d61〜d62はダイオードを示す。図6(A)は正常時における電流の流れを示し、図6(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D3)は故障したLEDを示す。
【0054】
本実施形態では、少なくとも1つのLEDに対して、ツェナーダイオードの代わりに、1又は複数のダイオードを並列に接続して使用する。一般的なダイオードはツェナーダイオードに比して低廉であり、複数のダイオードを直列にすることで、ツェナーダイオードの代用も可能である。
【0055】
例えば、各LED(D1〜D6)の順方向電圧を1.2Vとすると、順方向電圧0.7Vのダイオードを2個直列(d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32,d41〜d42,d51〜d52,d61〜d62)に、各LED(D1〜D6)の端子に接続することで、前述の図3に例示した構成と同様の効果を得ることができる。
【0056】
また、LED素子とダイオードを同一部品としてあらかじめ生成することによって、部品点数、部品配置面積を増加させることなく、本発明の効果を得ることができる。
【0057】
図7は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1はLED、T1はトランジスタ、R1,R2は抵抗を示す。なお、図7においては、LEDユニットを構成する1つのブロックのみを示している。
【0058】
本実施形態の構成は、図6に示した2つのダイオードの代わりに、トランジスタT1、抵抗R1,R2がLED(D1)に並列に接続されている。例えば、抵抗R1:R2が1:2の関係にあり、トランジスタT1のVbe電圧が0.6Vとすると、LED(D1)のオープン故障時、端子電圧は1.8Vとなる。これにより、前述の図3、図6に例示した構成と同様の効果を得ることができる。
【0059】
図8は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D14,D21〜D24,D31〜D34,D41〜D44はLEDを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D21)は故障したLEDを示す。
【0060】
本実施形態の構成は、LED4個(例えば、D21〜D24)を1つのブロックとし、2個直列且つ2列並列に接続されている。例えば、LED(D21)がオープン故障した場合、直列接続されたLED(D22)には電流が流れず消灯してしまうが、LED(D23,D24)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時と同じ輝度が維持される。また、例えば、LED(D21)がショートした場合、LED(D23,D24)には電流が流れず消灯してしまうが、直列接続されたLED(D22)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時の1/2の輝度は維持される。
【0061】
図9は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D11〜D14,D21〜D24,D31〜D34,D41〜D44はLEDを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D21)は故障したLEDを示す。
【0062】
本実施形態の構成は、LED4個(例えば、D21〜D24)を1つのブロックとし、2個並列2組に接続されている。例えば、LED(D21)がオープン故障した場合、LED(D22,D24)には電流が流れるため点灯し、LED(D23)には正常時の2倍の電流が流れて点灯されることになり、正常時と同じ輝度が維持される。また、例えば、LED(D21)がショートした場合、LED(D23)には電流が流れず消灯してしまうが、LED(D22,D24)には電流が流れるため点灯されることになり、正常時の1/2の輝度は維持される。
【0063】
図10は、本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置10のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図で、図中、D1〜D3はLED、ZD1〜ZD3はツェナーダイオード、d11〜d12,d21〜d22,d31〜d32はダイオード、R1は電圧検出用抵抗、Vは電圧測定器を示す。図10(A)は正常時における電流の流れを示し、図10(B)はオープン故障したときの電流の流れを示す。なお、図中の矢印は電流の向きを示し、“×”印が付与されたLED(D2)は故障したLEDを示す。
【0064】
前述の図3乃至図5に示した各実施形態において、少なくとも1つのLEDのオープン故障時に電流をツェナーダイオードによりバイパスさせる構成とした場合、電流値としてはほぼ同様の値が流れ続けるため、LEDバックライト装置10ではLEDのオープン故障を検知することができない。そこで、本実施形態では個別のLEDのオープン故障を検知するための回路を追加する。
【0065】
具体的には、各LED(D1〜D3)からダイオード(d12,d22,d32)を介して電圧検出用抵抗R1(以下、単にR1という)に結線する。抵抗R1の抵抗値は、各LED(D1〜D3)の駆動に影響を与えない程度に、LED(D1〜D3)に流れる電流よりも十分小さくなるような値とする。また、各結線にLED(D1〜D3)からの電流の逆流を防止する電流逆流防止回路であるダイオード(d11,d21,d31)を配置する。抵抗R1の電圧を見ることでLEDのオープン故障を検知する。なお、抵抗R1と電圧測定器Vにより本発明の電圧検出回路を構成している。
【0066】
以下、本実施形態におけるオープン故障検知方法の動作例について説明する。
図10において、通常、LEDのオープン故障がない場合、電流はすべてLED(D1〜D3)側を流れ、ツェナーダイオード(ZD1〜ZD3)側は流れない。従って、抵抗R1へ電流は流れないため、抵抗R1の電圧は0Vとなる。
【0067】
次に、1つのLED(ここではD2)がオープン故障となった場合、オープン故障したLED(D2)に対応するツェナーダイオード(ZD2)側を電流が流れ、ダイオード(d22)を介して抵抗R1にも電流が流れる。抵抗R1にかかる電圧はオープン故障したLED(D2)のカソード電圧とほぼ同値である。従って、抵抗R1の電圧を監視することによって、LED(D2)のオープン故障を検知することができる。
【0068】
上記のように、抵抗R1にかかる電圧は、オープン故障したLED(D2)のカソード電圧値であるから、その値から、オープン故障したLED(D2)を特定することができる。そのため、その電圧値を不揮発性メモリ等に記憶し、修理時にその値を参照することによって、再度、LEDを点灯することなく、オープン故障したLEDを特定でき、LEDの交換時における作業効率を上げることができる。
【0069】
以上、直下型のLEDバックライト装置を例に挙げて説明したが、本発明に係るLED照明装置は、エッジライト型のLEDバックライト装置にも適用可能である。このエッジライト型のLEDバックライト装置は、図示しないが、上述のごときLED照明装置と、LED照明装置から発光された光を、端面から入射させ、出射した光により被照明体を背後から照明するための導光板とを備えたものである。また、エッジライト型では、直下型に比してLEDの配列が一列又は数列となるだけであり、そのような配列のLEDを搭載したLED基板を持つLED照明装置を備えるようにすればよい。
【0070】
図11は、本発明の画像表示装置として構成された液晶テレビジョン装置の構成例を示すブロック図で、図中、30は液晶テレビジョン装置である。本例では、液晶テレビジョン装置が備える液晶パネル(LCD)の照明用として、上述のごときLEDバックライト装置を適用したものとする。
【0071】
液晶テレビジョン装置30において、チューナ35は、アンテナ34によって受信されたテレビジョン放送信号からチャンネルを選局する。また、ビデオ入力端子36は、液晶テレビジョン装置30に内蔵もしくは外部接続されたAV機器からのビデオ信号を入力する。そして切換部37において、チューナ35で選局されたテレビジョン放送信号とビデオ入力端子36を介して入力したビデオ信号とを切換出力する。
【0072】
切換部37から出力された映像信号は、映像処理部40で映像処理され、LCD制御部41に出力される。映像処理部40は、入力したビデオ信号から映像信号の生成処理や各種の画質調整処理等を行う。映像処理部40は、コンポジット信号のYC分離処理、YC信号からRGB信号を生成するRGB信号デコード処理、AD変換処理、色空間変換処理、IP変換処理、スケーリング処理、FRC処理、色補正処理、同期検出処理、γ補正処理、OSD表示処理等の映像信号処理を適宜実行する。
【0073】
LCD制御部41は、映像処理部40から出力されたRGBの画像表示信号に従って液晶パネル16のソースドライバに出力する諧調データ及び信号線制御信号を生成するとともに、ゲートドライバに出力する走査線制御信号を生成し、液晶パネル16における画像表示制御を行う。また、LCD制御部41は、光源駆動部42へ出力するバックライト制御信号を生成し、LEDバックライト43の発光駆動制御を行う。
【0074】
光源駆動部42は、LCD制御部41から得たバックライト制御信号に基づき、上述のマイコン等の制御回路に対して制御信号を送る。制御回路は、LEDバックライト43を駆動し、LEDバックライト43のLEDを発光させる。
【0075】
ここで、LEDの調光制御手段としては、電圧(電流)調光方式や、明るさが時分割されるデューティ調光方式などを適用することができる。一般に動画表示に適した高速応答に対応するためには後者のデューティ調光方式を用いることが好ましい。このデューティ調光方式を適用する場合、LEDを駆動するための調光パルス(PWM信号)を生成し、そのPWM比設定データに応じたデューティ比となるようにパルス幅を可変することで、LEDの明るさを調光することができる。また、電圧(電流)調光方式を適用する場合、電源回路からの入力電圧または入力電流を、出力電圧制御用信号に基づきDC−DCコンバータ等で変化させて、その駆動電圧(電流)の大きさで直接LEDの電流を変化させて調光することができる。
【0076】
また、液晶テレビジョン装置30において、切換部37から出力された音声信号は、音声処理部38で処理されてスピーカ39から音声出力される。また、リモコン受光部31は、リモコン装置50から送信された赤外線によるリモコン操作信号を受光し、制御部32へ送る。制御部32は、リモコン受光部31で受光したリモコン操作信号を検出・解析し、チューナ35、切換部37、映像処理部40、LCD制御部41、音声処理部38等に対してそれらの動作を制御する制御信号を出力する。制御部32では、メモリ33に記憶されたプログラムやデータが使用される。また、液晶テレビジョン装置30に対するユーザによる操作入力は、リモコン装置50だけでなく、液晶テレビジョン装置30の本体操作部に設けられた操作キーやスイッチを用いて実行することができる。
【0077】
なお、本発明に係る画像表示装置としては、上述した液晶テレビジョン装置に限定されることはなく、液晶パネル等の表示パネルを背面から照明して、表示画像を生成する構成を有する種々の画像表示装置に適用することができる。
【0078】
以上説明したように、本発明によれば、LEDを光源とするLED照明装置において、直列接続されたLEDに対して並列に電流をバイパスさせる手段を備えることにより、故障したLED以外の他のLEDを点灯させることができるため、LEDのオープン故障などに起因する輝度の低下を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明に係るLED照明装置を適用した直下型のLEDバックライト装置の構成例を説明するための図である。
【図2】図1に示したLEDバックライト装置の回路構成例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図7】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るLEDバックライト装置のLEDユニットにおけるLED接続構成例を模式的に示した図である。
【図11】本発明の画像表示装置として構成された液晶テレビジョン装置の構成例を示すブロック図である。
【図12】従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。
【図13】従来の直下型のLEDバックライト装置の回路構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0080】
10…LED照明装置(LEDバックライト装置)、11…LED、11a〜11n…LEDユニット、12…拡散板、13…光学シート類、14…反射板、15…筐体、16…液晶パネル、20…電源回路、21a〜21n…電流制御部、30…液晶テレビジョン装置、31…リモコン受光部、32…制御部、33…メモリ、34…アンテナ、35…チューナ、36…ビデオ入力端子、37…切換部、38…音声処理部、39…スピーカ、40…映像処理部、41…LCD制御部、42…光源駆動部、43…LEDバックライト、50…リモコン装置。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、LED毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、複数のLEDからなるブロック毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、前記LEDを発光させる電圧よりも高い電圧がかかったときに電流が流れることを特徴とするLED照明装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、前記複数のLEDを千鳥状に配置していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ダイオードで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、トランジスタ回路で構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項8】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、他のLEDで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項9】
請求項8に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、LEDを2個直列且つ2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項10】
請求項8に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、LEDを2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項11】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、前記LEDと前記バイパス手段とを1つの部品として構成していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項12】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段と、該バイパス手段の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、LED毎に前記バイパス手段と前記電圧検出手段とを並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項13】
請求項12に記載のLED照明装置において、複数の前記電圧検出手段は、電流逆流防止回路を介して相互に接続され、電圧検出回路を介して接地されることを特徴とするLED照明装置。
【請求項14】
請求項13に記載のLED照明装置において、前記電流逆流防止回路は、ダイオードであることを特徴とするLED照明装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載のLED照明装置において、前記電圧検出回路は、電圧検出用抵抗と電圧測定器からなることを特徴とするLED照明装置。
【請求項16】
請求項12乃至15のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードとダイオードからなることを特徴とするLED照明装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のLED照明装置を備え、該LED照明装置から発光された光により被照明体を背面から照明するLEDバックライト装置。
【請求項18】
請求項17に記載のLEDバックライト装置と、該LEDバックライト装置により照明される液晶パネルとを備えた画像表示装置。
【請求項1】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、LED毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項2】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段を備え、複数のLEDからなるブロック毎に前記バイパス手段を並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、前記LEDを発光させる電圧よりも高い電圧がかかったときに電流が流れることを特徴とするLED照明装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、前記複数のLEDを千鳥状に配置していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ダイオードで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項7】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、トランジスタ回路で構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項8】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、他のLEDで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項9】
請求項8に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、LEDを2個直列且つ2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項10】
請求項8に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、LEDを2個並列に接続してなる複数のLEDブロックで構成されていることを特徴とするLED照明装置。
【請求項11】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記LEDユニットは、前記LEDと前記バイパス手段とを1つの部品として構成していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項12】
複数のLEDを直列に接続してなるLEDユニットを備えたLED照明装置において、前記LEDユニットは、1つ以上のLEDが故障したときに電流をバイパスさせるためのバイパス手段と、該バイパス手段の電圧を検出する電圧検出手段とを備え、LED毎に前記バイパス手段と前記電圧検出手段とを並列に接続していることを特徴とするLED照明装置。
【請求項13】
請求項12に記載のLED照明装置において、複数の前記電圧検出手段は、電流逆流防止回路を介して相互に接続され、電圧検出回路を介して接地されることを特徴とするLED照明装置。
【請求項14】
請求項13に記載のLED照明装置において、前記電流逆流防止回路は、ダイオードであることを特徴とするLED照明装置。
【請求項15】
請求項13又は14に記載のLED照明装置において、前記電圧検出回路は、電圧検出用抵抗と電圧測定器からなることを特徴とするLED照明装置。
【請求項16】
請求項12乃至15のいずれか1項に記載のLED照明装置において、前記バイパス手段は、ツェナーダイオードとダイオードからなることを特徴とするLED照明装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか1項に記載のLED照明装置を備え、該LED照明装置から発光された光により被照明体を背面から照明するLEDバックライト装置。
【請求項18】
請求項17に記載のLEDバックライト装置と、該LEDバックライト装置により照明される液晶パネルとを備えた画像表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−165161(P2007−165161A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−361368(P2005−361368)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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