説明

LNGを燃料とする発電所のための構成および方法

想定される構成および方法は、約10℃(50°F)、より典型的には約0℃(32°F)未満、最も典型的には約−17.8℃(0°F)未満の温度の空気を、燃焼タービンに提供するために、好ましくは交互に動作する第1および第2の予冷器を使用する。このような構成および方法の場合、通常、伝熱流体回路が、加熱された伝熱流体および冷却された伝熱流体の両方を提供され、それにより予冷器が冷却され、かつ除霜されることが好ましい。LNG再ガス化ユニットから冷凍が提供され、冷却された伝熱流体を形成し、また、動力サイクルからの熱(たとえば表面復水器からの熱)を使用して、加熱された伝熱流体を形成することが最も好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、本出願人らの、それぞれ2004年12月20日および2005年3月8日出願の同時係属米国仮特許出願第60/637,860号および米国仮特許出願第60/660,000号に対する優先権を主張する。
【0002】
本発明の分野は、液化天然ガス(LNG)を使用した統合発電であり、特にLNG再ガス化設備における発電である。
【背景技術】
【0003】
原油のコストは既に歴史的な高さに到達しているため、代替クリーンエネルギー源として、LNGは、近来、大きな注目を集めている。したがって、世界的な天然ガスの消費が、数年のうちに実質的に増加することが目論まれていること、また、予想される需要に国内生産が追いつかない可能性があることは驚くべきことではない。より旧式の発電所が用済みになり、また、より効率的な複合サイクル発電所への置換のため、天然ガスの不足はますます深刻である。増加するLNGの需要の少なくとも一部を賄うために、様々なLNG輸入ターミナルが、北米に展開されており、また、より高いLNGスループットに適応するべく既存の設備が拡張されている。
【0004】
発電所の燃料としてLNGを使用するためには、通常、燃焼に先立ってLNGを気化させる必要がある。気化は、残念ながらエネルギー集約プロセスであり、通常、LNGに含まれているエネルギー含有量の約2%〜3%に相当する熱デューティが必要である。従来のLNG再ガス化設備には、通常、外部熱源(たとえば海水加熱器)が必要であるが、気化のための熱は、燃焼プロセスによって相乗的な方法で提供することも可能である。たとえば、LNG再ガス化設備で気化したLNGを使用して、発電所に燃料を供給することができるため、ガスパイプライン輸送コストを排除することができ、一方、発電所からの廃熱を、LNGの加熱デューティに供給することができる。したがって、LNG再ガス化ターミナルの近くに発電所を設置することには、経済上の動機がある。
【0005】
たとえば、それぞれMandrinおよびGriepentrogに対する米国特許第4,036,028号および米国特許第4,231,226号に、LNG再ガス化との発電所の統合が記述されている。Kellerに対する米国特許出願公開第2003/0005698号、および国際公開第02/097252号パンフレット、Johnsonらに対する米国特許第6,374,591号、国際公開第96/38656号パンフレット、国際公開第95/16105号パンフレット、欧州特許出願公開第0828925号、および欧州特許出願公開第0683847号、ならびにWenら対する米国特許第6,367,258号、および国際公開第01/07765号パンフレットに、同様のプラントが報告されている。さらに、Makに対する欧州特許出願公開第0009387号、またはTomlinsonらに対する欧州特許出願公開第0605159号に、実質的に同様の構成が記載される。知られているこのような構成では、LNGを再ガス化するための熱は、ガスタービン吸気、燃料ガス排気、および/または動力サイクルの動作流体と熱交換している熱交換流体によって提供される。このような構成は、吸気の密度を高くすることによって、ガスタービンサイクル(ブレイトンサイクル)の効率が改善され、それによってガスタービンの電力出力および効率が向上すると考えられている。しかしながら、これらの方法は、通常、吸気の水分の凍結を防止するために、約4.4℃(40°F)(またはそれ以上)に吸気を冷却することに限定される。
【0006】
近来、発電のためのヒートシンクとして、および/または、いずれも参照により本明細書に組み込まれる、本出願人らの同時係属PCT/US03/25372号(国際公開第2004/109206号パンフレットとして公開されている)、PCT/US03/26805号(国際公開第2004/109180号パンフレットとして公開されている)、および米国仮特許出願第60/588,275号に記載される発電所の燃料として、LNGが使用されるLNG受け取りターミナルで動力を回収する新しい様々な構成が提案されている。
【0007】
上記構成のいくつかは、ガスタービン排気から引き出される熱を使用して、LNG再ガス化における燃料消費を少なくする利点を提供しているが、発電効率における利得は、それほど大きくないことがしばしばであることに留意されたい。さらに、困難性は他にも多々あるが、これらの構成のいくつかにおける熱伝達は、水の凍結によってしばしば制限されている。また、タービンの入口から氷粒子を除去することによって、ガスタービンが損傷し、発電が妨害されることがある。さらに、広く知られているガスタービン空気予冷却方法は、気候が暑い地域(たとえば熱帯または亜熱帯地域)では発電の効率を改善しているが、気候がより寒冷である地域(たとえば北米の北東地域)には適していないことがしばしばである。比較的暑い気候であっても、このような構成が、効率上の利点を提供するのは夏の数ヶ月にすぎず、その利点は冬季には減少する。さらに悪いことには、周囲温度が約4.4℃(40°F)未満に低下すると、吸気の水の凍結を防止するために、場合によってはこれらのユニットの運転を中断しなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、当分野では、LNG利用および/または再ガス化を使用した、発電所のための多くの方法および構成が知られているが、それらのほとんどは、1つまたは複数の欠点を抱えている。したがって、LNG利用および再ガス化を使用した、発電所のための改良型構成および方法を提供する必要が依然として存在している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、統合されたLNG再ガス化を使用する複合サイクル発電所に向けられ、電力出力は、LNG中の冷凍含有量を使用して、吸気を、典型的には水の凝固点未満に十分に冷却し、かつ、蒸気駆動動力サイクルの表面復水器の復水温度および圧力を低くすることによって著しく改善される。吸気の冷却は、一方の予冷器が、冷却された伝熱流体を使用して吸気を冷却すると、もう一方の予冷器が、加熱された伝熱流体を使用して除氷されるよう、交互に動作する2つの予冷器を使用して実施されることが最も好ましい。
【0010】
本発明の主題の一態様では、プラントは、第1および第2の予冷器に結合されたガスタービンを含み、第1および第2の予冷器は、冷却された空気をガスタービンに提供するように構成される。伝熱流体回路が、第1および第2の予冷器に熱的に結合され、制御システムは、第1および第2の予冷器の交互動作を制御するように構成される。制御システムは、さらに、加熱された伝熱流体の一部が第2の予冷器へ流れると、冷却された伝熱流体の一部が第1の予冷器へ直接流れるように構成されることが最も好ましい。
【0011】
想定されるプラントの他の典型的な実施形態では、LNG再ガス化ユニットが、伝熱流体を冷却し、それにより冷却された伝熱流体を形成し、かつ/または蒸気駆動動力サイクルが、伝熱流体を加熱し、それにより加熱された伝熱流体を形成する(たとえば蒸気タービンサイクルの復水器を介して)。本発明の主題を制限するものではないが、通常、冷却された空気の温度は、約10℃(50°F)未満であることが好ましく、より典型的には約0℃(32°F)未満であり、さらに典型的には約−12.2℃(10°F)未満であり、最も典型的には約−17.8℃(0°F)未満である。
【0012】
プラントは、必要に応じて、伝熱流体回路に熱的に結合され、かつ、冷却された空気を第1および/または第2の予冷器に提供するように構成された第3の予冷器をさらに有することができる。最も典型的には、第3の予冷器は、約0℃(32°F)を超える温度に冷却された空気を、第1および/または第2の予冷器に連続的に提供する。追加としてこの第3の予冷器は、再循環ループに結合され、伝熱流体の一部を再循環させることも可能である。
【0013】
本発明の主題の他の態様では、プラントは、予冷器に結合されたガスタービンを含み、予冷器は、約10℃(50°F)未満の温度に冷却された空気をガスタービンに提供する。制御システムは、予冷器に動作結合されており、予冷器への冷媒および加熱された媒体の送出を制御するように構成される。制御システムは、さらに、予冷器内における所定程度の氷形成に応答して、加熱された媒体が予冷器に提供されるように構成される。
【0014】
とりわけ好ましいプラントでは、冷媒は、冷却された伝熱流体であり、一方、加熱された媒体は、加熱された伝熱流体である。冷却された伝熱流体および加熱された伝熱流体は、いずれも同じ伝熱流体回路内を循環している。上で指摘したように、伝熱流体回路は、好ましいプラントでは、LNG再ガス化ユニットおよび/または動力サイクルに熱的に結合されており、約−17.8℃(0°F)未満の温度に冷却された空気をガスタービンに提供する(通常は交互方式で)ために、第2の予冷器が含まれることができる。
【0015】
したがって、燃焼タービンの吸気を冷却する方法には、第1の予冷器および第2の予冷器を提供するステップを含む。他のステップで、第1および第2の予冷器が、冷却された伝熱流体および加熱された伝熱流体が循環する伝熱流体回路に熱的に結合される。さらに他のステップで、制御システムが、第1および第2の予冷器に結合される。制御システムは、加熱された伝熱流体が第2の予冷器に提供されると、冷却された伝熱流体が第1の予冷器に提供されるよう、第1および第2の予冷器の交互動作を制御する。最も典型的には、熱的に結合するステップは、伝熱流体回路を、LNG再ガス化ユニットおよび複合動力サイクルのうちの少なくとも一方に熱結合するステップを含む。
【0016】
このような方法の場合、通常、LNG再ガス化ユニットは、伝熱流体を冷却し、それにより冷却された伝熱流体を形成することが好ましく、また、複合サイクルの蒸気サイクルからの表面復水器は、伝熱流体を加熱し、それにより加熱された伝熱流体を形成することが好ましい。通常、第1および第2の予冷器は、約−17.8℃(0°F)未満の温度に冷却された空気を燃焼タービンに提供する。必要に応じて、空気を約0℃(32°F)と周囲温度との間の温度に予冷し、かつ、予冷された空気を、第1および第2の予冷器のうちの少なくとも一方に供給するための第3の予冷器を含むことも可能である。この第3の予冷器は、同じく伝熱流体回路に熱的に結合されることが最も好ましく、また、再循環ループは、伝熱流体の一部を第3の予冷器から再度第3の予冷器へ再循環させるように構成される。
【0017】
本発明の様々な目的、特徴、態様および利点については、本発明の好ましい実施形態についての以下の詳細な説明によってより明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明者は、複合サイクル発電所の電力出力および効率が、発電とLNG中の冷凍含有量の抽出を統合することにより、季節に関係なく実質的に増大されることができることを見出した。
【0019】
より詳細には、LNGが、LNG再ガス化ユニット内で再ガス化され、それにより伝熱流体が冷却される。次に、冷却された伝熱流体の第1の部分が、予冷器内で使用され、燃焼タービンの吸気が、約10℃(50°F)未満の温度、より典型的には約0℃(32°F)未満の温度、最も典型的には約−17.8℃(0°F)未満の温度に十分に冷却され、一方、第2の部分を使用して、動力サイクルの動作流体(たとえば膨張した蒸気)に供給される冷却水が冷却される。このようにして暖められた伝熱流体が、さらに加熱され(たとえばHRSG内で)、次に、予冷器内に形成された凍結復水を除氷するべく使用される。最も典型的には、第2の予冷器は、燃焼タービンの連続運転を維持するために使用され、かつ、第1の予冷器と交互に動作する。とりわけ、このような構成は、電力の生成および生成の効率に実質的な利得が提供されるだけでなく、季節の変化あるいは環境の変化からプラントが切り離されることを理解されたい。
【0020】
最も好ましい構成では、想定された発電所は、伝熱流体を冷却と除霜(または除氷)の交互モードで使用して、ガスタービンの燃焼空気を冷却する二つまたは複数の吸気冷却器(予冷器)を有している。とりわけ好ましい他の構成では、低温のLNGを使用して、ガスタービンの吸気が冷却され、一方、ガスタービンの排気を使用して、空気予冷器が除霜および除氷される。特定の構成に応じて、吸気冷却器のうちの少なくとも1つが、複数の熱交換器セクションを備えることが想定される。したがって、吸気の水分含有量の大半が、上流側セクションで液相として復水し、一方、後続する1つまたは複数のセクションで、既に冷却された空気を、水の凍結温度未満の温度までさらに十分に冷却する。
【0021】
とりわけ、想定される構成および方法の場合、予冷器内における氷の形成が、予期されるだけでなく、少なくとも所定程度まで許容されることを理解されたい。氷は、当分野で良く知られている、スイッチングデバイス(たとえばスイッチングバルブ、温度および圧力コントロール、およびタイミングデバイス)、および配管構成を使用して熱交換器から除去され、連続した制限されない十分に冷却された空気の源が、ガスタービンに提供される。とりわけ、このような構成は、あらゆる気候条件(冬から夏)の下で、世界中の地域(熱帯気候から寒冷気候の地域)で、電力出力および発電効率を増大することに留意されたい。
【0022】
したがって、想定されているプラントは、第1および第2の予冷器に結合されたガスタービンを含み、第1および第2の予冷器は、冷却された空気をガスタービンに提供するように構成される。さらに、伝熱流体回路が、第1および第2の予冷器に熱的に結合され、制御システムは、第1および第2の予冷器の交互動作を制御するように構成される。このようなプラントでは、制御システムは、加熱された伝熱流体の一部が第2の予冷器へ流れると、冷却された伝熱流体の一部が第1の予冷器へ直接流れるように構成されることが最も好ましい。本発明の主題を制限するものではないが、通常、LNG再ガス化ユニットは、伝熱流体を冷却し、それにより冷却された伝熱流体を形成するように構成されることが好ましい。
【0023】
図1に示す本発明の主題の一例示的態様では、通常、500MMscfdないし1,500MMscfdのセンドアウトレートで貯蔵設備からのLNG(流れ1)が、LNGポンプ51によって約77.3kg/cm(約1,100psig)ないし約105kg/cm(1,500psig)に加圧され、流れ2が形成される。LNGは、LNG再ガス化ユニットの熱交換器54内で、約−157℃(−250°F)から約4.4℃(約40°F)に加熱され、パイプライン輸送に必要な流れ3が形成される。伝熱流体の流れ8(通常、グリコール水混合物からなっている)は、典型的には約37.8℃(100°F)ないし約65.6℃(150°F)から、典型的には約−28.9℃(−20°F)ないし約−51.1℃(−60°F)に冷却され、流れ4が形成される。流れ4は、循環ポンプ52によって約8.4kg/cm(約120psig)に加圧され、流れ5が形成される。この流れ5は、流れ7と6の2つの部分に分割される。7と6の間の流量比は、空気予冷器が必要とする、周囲温度およびガスタービン容量に応じる冷却デューティで決まる。制御バルブ67および68によって制御される、流れ6に対する流れ7の流量は、夏の数ヶ月の間は流れ7の方が多く、冬季の間は流れ7の方が少ないことが期待される。吸気の流れ29、30および31は、周囲の気候条件に無関係に、極めて低い温度(たとえば約−17.8℃(0°F)以下)に冷却され、流れ32および33が形成される。これらの流れは、ガスタービン56に供給される。空気予冷器63および64の熱交換チューブは、水復水を熱交換チューブから自由に排水することができ、水の蓄積および望ましくない氷の形成が最少化されるように構成されることが好ましい。別法または追加として、冷却および除霜サイクル時間を調整し、かつ、複数(2つ以上)の予冷器を使用することにより、氷の過剰な蓄積を防止することができる。したがって、冷たい空気の連続した制限されない供給を維持することができ、発電の効率および出力を常に最大化することができることを認識されたい。
【0024】
二つの空気予冷器(または複数の空気予冷器)は、少なくとも1つの空気予冷器を冷却モードで使用し、かつ、少なくとも1つの空気予冷器を加熱モードすなわち除霜モードで使用するよう構成される。空気予冷器63が、冷却サイクルで動作している場合、制御バルブ68が開き、制御バルブ67が閉じて、典型的には約−17.8℃(0°F)ないし約−40℃(−40°F)の伝熱媒体(流れ26)を、空気予冷器63へ導く。それと同時に、制御バルブ65が開き、制御バルブ66が閉じて、周囲の空気を空気予冷器63へ導く。次に、吸気31が、周囲温度(典型的には約−6.7℃(20°F)から約37.8℃(100°F)までの範囲)から、約−17.8℃(0°F)以下の温度に冷却され、流れ32が形成される。熱交換器の表面への水の蓄積を防止し、かつ、望ましくない氷の形成を最少化するために、水復水の流れ27が、空気予冷器から除去される。流れ27は、複合サイクル発電所の蒸気システムに対する補給水として回収されることができる。
【0025】
空気が想定された低温に冷却されると、空気の質量密度が高くなり、したがって空気流が増加し(ガスタービンは、一定の体積流で動作しているため)、したがってガスタービンの電力出力が増加する。また、空気の温度が低いほど、空気圧縮効率が改善され、ガスタービンの圧縮機セクションによって消費される動力が少なくなり、したがってガスタービン(ブレイトンサイクル)の発電効率を増大する。図2は、この効果を示したものである。発電所から出力される電力は、空気の温度が典型的には約1.7℃(3°F)ないし約2.8℃(5°F)低くなる毎に、約1%増大される。夏季の運転中、周囲温度が約37.8℃(100°F)から約−17.8℃(0°F)まで低下すると、従来の複合サイクル発電所の場合、電力出力を30%以上増大することができる。電力のこの増加は、主として、ターボ機構設計によって変化する可能性のあるより高い熱力学的効率によるものである。図2に示すように、発電所の出力は、この空気予冷器ステップを使用することにより、920MWから1150MWまで増加させることができる。電力出力のこの230MWの増加は、消費者の需要がピークに達し、額面以上で電気を売ることができる、とりわけ夏の数ヶ月の間、電力収入が著しく増加することを意味している。冬の数ヶ月の間は、出力の増加は夏ほどではないが、その大きさは、依然として相当なものである。たとえば、周囲の空気を約4.4℃(40°F)から約−17.8℃(0°F)まで冷却すると、電力出力は10%以上増加する。図2に示すように、発電所の出力は、この空気冷却ステップを使用することにより、1060MWから1150MWに増加させることができる。この90MWは、発電および電力収入の著しい増加を意味している。
【0026】
冷却後の吸気温度は、水の凝固点(約0℃(32°F))以下であることが好ましいが、吸気温度は、もっと低くすることができることを認識されたい。たとえば、想定される構成を使用して、空気を約0℃(32°F)ないし約−17.8℃(0°F)まで冷却することができ、より好ましくは約−17.8℃(0°F)ないし約−28.9℃(−20°F)まで冷却することができ、さらに他の発電の場合、もっと低い温度まで冷却することができる。したがって、下限は、主として、より低い空気温度で動作させるべく改善することができる、実際的な機構設計、空気力学、および/または構造材料によって左右されることを理解されたい。
【0027】
予冷器63が冷却モードである間、予冷器64は、加熱(除霜)動作モードである。予冷器64に熱を供給するために、流れ6が、交換器53内の蒸気サイクルの冷却水の流れ16によって最初に加熱され、流れ8が形成される。この流れ8は、次に、流れ9および10の2つの部分に分割される。流れ9は、交換器54への供給に先立って、他の暖かい流れ22および23と結合され(24を介して)、流れ8が形成される。加熱された流れ8の一部(ここでは流れ10)は、HRSG57内でさらに加熱され、約37.8℃(約100°F)ないし約65.6℃(150°F)の温度を有する流れ11が形成される。HRSG57からの低レベルの廃熱を使用して、流れ10が加熱される。廃熱しか使用されないため、蒸気の生成および蒸気サイクル(ランキンのサイクル)からの電力出力に対する影響がないことが期待される。スタックから流出する燃料ガスは、典型的には約110℃(230°F)以下の温度に冷却される。流れ11は、制御バルブ60によって制御され、除霜サイクルの間、必要に応じて予冷器の加熱要件を満たすために19を形成する。予冷器64を除霜するために、制御バルブ62が開き、バルブ61が閉じて、暖かい流れ21を予冷器64に導く。予冷器64が暖まると、交換器チューブの上に形成された氷が融け、水復水の流れ28として空気予冷器64から除去される。この流れ28は、蒸気システムに対する補給水として回収することができる。流れ21は、約10℃(約50°F)ないし約26.7℃(80°F)に暖められ、流れ23として予冷器64から流出する。流れ23は、さらに流れ22と混合され、流れ24が形成される。この流れ24と流れ9が結合され、流れ8が形成される。
【0028】
交換器64の氷が完全になくなると、除霜サイクルが、示されるように予冷器内の温度検知デバイス(図示せず)によって完了し、交換器64は、いつでも空気予冷サイクルでの動作に切り換えることができる。入口空気温度コントローラ70は、予冷器のモードを空気予冷モードから除霜モードへ、あるいは除霜モードから空気予冷モードへ自動的に切り換えるための、タイミングサイクルデバイス、圧力デバイス、および温度デバイスを含む、制御システムおよび論理を備えていることが好ましい。したがって、想定される制御システムは、非適応事前プログラム方式で動作することができるが、蓄積した氷の程度が測定される適応方式で動作することも可能であることを認識されたい。たとえば、非適応制御ユニットは、知られている所定の時間の間、または特定の程度の氷形成されるまでの間の計算された経過時間の間だけ、予冷器の各々が動作する固定スケジュールで動作することができる。このような固定スケジュールは、プラントの場所で利用可能な気候データに基づいて修正されることができる。最も典型的には、交換器の表面から断片の除去が、重要になる以前の点に、氷の形成が低減される。一方、とりわけ湿度が比較的頻繁に変化する場合、適応制御ユニットは、温度、伝導率、反射率、または交換器の表面(あるいはその近傍)に結合された他のプローブによって、氷の蓄積を測定することができる。
【0029】
したがって、想定されるプラントは、通常、ガスタービンを含み、ガスタービンは、冷却された空気(たとえば約−6.7℃(20°F)未満、より典型的には約−17.8℃(0°F)未満の空気)をガスタービンに提供する予冷器に結合される。制御システムは、予冷器に動作結合され、予冷器への冷媒および加熱された媒体の送出を制御するように構成される。このようなプラントでは、制御システムは、通常、加熱された媒体が、予冷器内における所定程度の氷形成に応答して予冷器に提供されるように構成される。通常、冷却された伝熱媒体および加熱された伝熱媒体は、同じ伝熱回路から引き出されることが好ましいが、冷却される媒体と加熱される媒体が、異なることもできることも想定される。たとえば、加熱された伝熱媒体は、とりわけ他の源、蒸気動力サイクルからの復水、ボイラー給水、HRSGからの冷却媒体などであってもよい。同様に、冷却された伝熱媒体は、様々な代替源からの媒体を使用することができ、適切な源には、LNG(たとえば、ガスタービンの燃料として使用される部分)、低温プロセスからの低温の流れ(たとえば低温で凍結しない窒素または炭化水素)などがある。したがって、熱源および低温源は、冷却および/または加熱される伝熱媒体の特定の性質に応じて、同じものであってもあるいは全く異なるものであってもよいことを理解されたい。しかしながら、通常、低温源は、LNG中の冷凍含有量、および/または処理ユニットの下流側の低温流体のうちの少なくともいずれかであることが好ましい。同様に、適切な様々な熱源を使用することができる。しかしながら、特に好ましい熱源は、そのプラント内の熱源を含み、最も典型的には、HRSG、個別燃焼器、および蒸気動力サイクルからの廃熱である。
【0030】
予冷器64が空気予冷モードで動作する場合、予冷器63は、入口空気温度コントローラ70によって起動される除霜モードの動作に切り換えられる。この動作の間、制御バルブ65が閉じ、制御バルブ66が開いて、予冷器64に空気の流れを導く。制御バルブ61が開き、制御バルブ62が閉じて、予冷器63に暖かい伝熱流体(流れ20)を導く。それと同時に、制御バルブ68が閉じ、制御バルブ67が開いて、予冷器64に冷たい流れ25を導く。交換器63の氷が完全になくなると、交換器内の温度検知可能なデバイス(図示せず)によって、除霜サイクルが完了したことが示され、予冷器は、いつでも冷却サイクルでの動作に切り換えられることができる。
【0031】
さらに、(たとえば空気予冷器のサイズに応じて)複数の空気予冷器を使用して、冷却サイクルおよび除霜サイクルを達成することができることを認識されたい。上で説明した制御論理、バルブ切り換え機能、ならびに冷却および除霜のための伝熱流体の誘導は、複数の空気予冷器ユニットにも適用することができる。予冷された空気は、予冷器の特定の数および配置には無関係に、燃焼タービン56に直接供給されることが好ましい。
【0032】
流れ6は、典型的には約26.7℃(80°F)から約15.6℃(約60°F)まで冷却される蒸気発電流16への冷却水供給源を使用して、約21.1℃(約70°F)まで加熱され、流れ17が形成される。次に、流れ17が表面復水器59内で加熱され、流れ18が形成される。復水器59内のより冷たい冷却水によって、復水温度が低くなり、また、表面復水器59内の動作圧力が、典型的には約7.0×10−2kg/cm(1psia)ないし約10.5×10−2kg/cm(1.5psia)だけ低下する。次に、復水14が、ポンプ55で加圧してポンピングされ、流れ15が形成される。次に、流れ15が、熱回収蒸気発生器HRSG57内で加熱され、流れ12が形成される。流れ12は、蒸気タービン58内でその後膨張され、膨張流13が形成される。この膨張流13は、復水器59内で復水される。蒸気タービンの背圧が低いため、結果として、蒸気タービン58から出力される動力が大きくなる。二つの空気予冷器(または複数の空気予冷器)は、少なくとも1つの空気予冷器を冷却モードで使用し、かつ、少なくとも1つの空気予冷器を加熱モードすなわち除霜モードで使用するよう構成されている。空気予冷器63が冷却サイクルで動作している場合、制御バルブ68が開き、制御バルブ67が閉じて、典型的には約−17.8℃(0°F)ないし約−40℃(−40°F)の伝熱媒体の流れ26を空気予冷器63へ導く。それと同時に、制御バルブ65が開き、制御バルブ66が閉じて、周囲の空気を空気予冷器63へ導く。次に、吸気31が、周囲温度(約−6.7℃(20°F)から約37.8℃(100°F)までの範囲)から約−17.8℃(0°F)以下の温度に冷却され、流れ32が形成される。熱交換器の表面への水の蓄積を防止し、かつ、望ましくない氷の形成を最少化するために、水復水の流れ27が空気予冷器から除去される。流れ27は、複合サイクル発電所の蒸気システムに対する補給水として回収することができる。
【0033】
図3は、周囲の空気29が、2つのステップで連続的に冷却される、他のとりわけ想定された構成を示したものである。このような構成の場合、複数の熱交換器セクション151、63および64を使用して吸気が冷却される。ここでは、吸気29の水分含有量の大半が、第1のセクション151で液相流101として復水される。通常、復水した水は、交換器から除去され、蒸気ボイラープラントに対する補給水として使用することができる復水として回収される。下流側のセクション63および64で、既に冷却された空気31が、水の凍結温度(約0℃(32°F))未満の温度までさらに十分に冷却される。熱交換器63および64に形成された氷は、図1に示す構成に関連して上で説明したスイッチングデバイス、計装および配管(たとえばスイッチングバルブ、温度および圧力コントロール、タイミングデバイス)を使用して連続的に除霜され、連続した制限されない十分に冷却された空気の源がガスタービンに提供される。したがって、あらゆる気候条件の下で、世界中の地域で、電力出力および発電効率が著しく増大する結果を生じる。必要に応じて、図1に示すように、吸気制御バルブ65および66(図示せず)を追加することができる。
【0034】
伝熱流体回路は、グリコール水をベースとする溶液を含むことがとりわけ好ましく、再循環ポンプ152は、流れ106を介した、第1のセクションの出口からの空気冷却装置流103のグリコール流体の約40%ないし90%を再循環させるために、発電所の空気冷却装置の近くに配置される。ポンプ152によってポンピングされた流れ104は、吸気冷却器63および64からの出口流22および23と混合され、それにより典型的には約0℃(32°F)と約7.2℃(45°F)の間の温度の混合流105および102が形成され、したがって、事実上、第1のセクションの冷却装置151内における氷の形成が防止される。とりわけ、このような再循環システムは、再ガス化プラントのLNG蒸発器54からの冷却されたグリコール流として、極端に冷たい流体の流れ7(約−40℃(−40°F)、さらにはそれ以下)を有利に使用することができることを理解されたい。蒸発器の両端間の大きな温度差により、グリコールの流量が著しく減少し、したがってLNG再ガス化プラントと発電所サイトとの間の輸送配管のラインサイズおよびコストを低減する。たとえばこの再循環ループがない場合、グリコールの流量は、入口温度が約−17.8℃(0°F)の場合、24,000GPMである。温度が約−40℃(−40°F)まで十分に冷却されると、グリコールの流量は、13,000gpm未満に減少し、とりわけサイトが比較的長い距離で分離されている場合、2つのサイト間の輸送ラインのコストを著しく低減する。上で説明した以外の構成要素および数表示に関しては、図1に関連して上で説明した内容と同じ内容が適用される。
【0035】
したがって、燃焼タービンの吸気を冷却する方法には、第1および第2の予冷器が提供される1つのステップを含む。他のステップで、第1および第2の予冷器が、冷却された伝熱流体および加熱された伝熱流体が循環する伝熱流体回路に熱的に結合される。さらに他のステップで、制御システムが、第1および第2の予冷器に動作結合される。制御システムは、加熱された伝熱流体が第2の予冷器に提供されると、冷却された伝熱流体が第1の予冷器に提供されるように、第1および第2の予冷器の交互動作を制御する。最も典型的には、LNG再ガス化ユニットは、伝熱流体を冷却することができ、それにより冷却された伝熱流体を形成し、また、蒸気動力サイクルの表面復水器は、伝熱流体を加熱し、それにより加熱された伝熱流体を形成する。本発明の主題の他のとりわけ想定される態様では、第3の予冷器が提供され、第3の予冷器は、第1および第2の予冷器のうちの少なくとも一方に、予冷され、かつ、少なくとも部分的に脱湿された、温度が約0℃(32°F)と周囲温度との間の空気を送出する。脱湿は、通常、第3の予冷器に関する実際の湿度および設定温度によって決まる。しかしながら、第3の予冷器から流出する予冷された空気は、通常、少なくとも25%、より典型的には少なくとも50%、さらに典型的には少なくとも70%、最も典型的には少なくとも80%脱湿される(第3の予冷器に流入する湿度に対して)ことが想定される。
【0036】
適切な伝熱流体に関しては、本明細書において提示されている構成および方法には、複合サイクル発電所からの廃熱を使用したLNGの蒸発に適した伝熱流体の使用が想定される。適用可能な廃熱には、燃焼空気、冷却水、およびガスタービン排気からの燃料ガスを含む。さらに、除霜サイクルの間、同じ伝熱流体を使用して、ガスタービン排気を使用している空気予冷器を加熱することが同じく好ましい。想定される構成は、可変容量のLNGセンドアウトおよび異なるガスタービンサイズに適合させることができ、また、蒸気発電所のない単純ガスタービンサイクル(たとえば遠隔地、または空間が限られた地域における単純ガスタービンサイクル)に適合させることができることを認識されたい。さらに、想定されるプラントは、吸気からの水復水を、蒸気発電所のボイラー給水回路に対する補給水として再使用することができることに留意されたい。したがって、回収した復水を使用することにより、蒸気発電所への給水およびボイラー給水処理プラントからの廃物の排出が少なくなり、さらには除去される。また、本明細書において提示されている構成は、既存の発電所および/またはLNG再ガス化設備の改装に適合させることができることが想定されている。
【0037】
相当な量の冷凍含有量が、LNGから伝熱流体に伝達されるため、通常、二つまたは複数の吸気冷却器および/またはLNG再ガス化のための伝熱流体は、凍結温度が比較的低く(たとえば約−17.8℃(0°F)未満)、かつ、有利な伝熱特性を有する溶液からなっていることが好ましい。最も典型的には、適切な伝熱流体は、グリコールと水の混合物に基づいている。伝熱流体のための再循環ポンプは、発電所内の吸気冷却器の近くに配置されることが好ましい。このような再循環システムによって、LNG再ガス化プラントと発電所サイトとの間の輸送配管のラインサイズおよびコストが著しく低減し、それによって、伝熱システムのコストが著しく低減されることを理解されたい。
【0038】
経済的な視点から見ると、想定される構成は、ガスタービンをベースとする発電所の効率および出力を増大し、また、必要な資本($/MW発電所設置)および運転コスト(燃料ガス消費)が、現在知られている発電所構成より著しく小さく、かつ、LNG蒸発器の必要性が除去されることを理解されたい。
【0039】
以上、LNGを燃料とする発電所の特定の実施形態および適用例を開示した。しかしながら、上で説明した実施形態および適用例以外に、本明細書における本発明の概念から逸脱することのないもっと多くの修正が可能であることは、当業者には明らかである。したがって本発明の主題は、特許請求の範囲の精神を除き、一切制限されない。さらに、本明細書および特許請求の範囲の解釈に際しては、すべての用語は、文脈に矛盾しない可能な最も広義の意味で解釈されたい。詳細には、「備えた」および「備えている」という用語は、たとえば要素、構成要素、またはステップが、非排他的な意味で参照されるとして解釈されるべきであり、参照されている要素、構成要素、またはステップは、明確には参照されていない他の要素、構成要素、またはステップと共に存在し、利用され、または組み合わされることができることを意味する。さらに、参照により本明細書に組み込まれる参考文献における用語の定義および用法と、本明細書で与えられるその用語の定義が矛盾しているか、あるいは相反している場合、本明細書に提供されているその用語の定義が適用され、参考文献におけるその用語の定義は適用されない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の主題による例示的プラントの略図である。
【図2】ガスタービン入口冷却を備えた結合されたサイクル発電所の例示的性能グラフである。
【図3】本発明の主題による、連続冷却および伝熱媒体再循環を備えた例示的プラントの略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却された空気をガスタービンに提供するように構成された第1および第2の予冷器に結合されたガスタービンと、
第1および第2の予冷器に熱的に結合された伝熱流体回路と、
第1および第2の予冷器の交互動作を制御するように構成された制御システムとを備えたプラント。
【請求項2】
制御システムが、さらに、加熱された伝熱流体の一部が第2の予冷器へ流れると、冷却された伝熱流体の一部が第1の予冷器へ直接流れるように構成された、請求項1に記載のプラント。
【請求項3】
LNG再ガス化ユニットが、伝熱流体を冷却するように構成され、それにより冷却された伝熱流体が形成される、請求項2に記載のプラント。
【請求項4】
冷却された空気の温度が約10℃(50°F)未満である、請求項2に記載のプラント。
【請求項5】
蒸気動力サイクルが、伝熱流体を加熱するように構成され、それにより加熱された伝熱流体が形成される、請求項2に記載のプラント。
【請求項6】
蒸気動力サイクルが、蒸気タービンサイクル内に冷却水システムおよび表面復水器を備えた、請求項5に記載のプラント。
【請求項7】
伝熱流体回路に熱的に結合され、かつ、冷却された空気を第1および第2の予冷器のうちの少なくとも一方に提供するように構成された第3の予冷器をさらに備えた、請求項1に記載のプラント。
【請求項8】
第3の予冷器が、約0℃(32°F)を超える温度に冷却された空気を連続的に提供するように構成された、請求項7に記載のプラント。
【請求項9】
伝熱流体の一部を第3の予冷器から再度第3の予冷器へ再循環させるように構成された再循環ループをさらに備えた、請求項7に記載のプラント。
【請求項10】
約10℃(50°F)未満の温度に冷却された空気をガスタービンに提供するように構成された予冷器に結合されたガスタービンと、
予冷器に動作結合され、かつ、予冷器への冷媒および加熱された媒体の送出を制御するように構成された制御システムとを備えたプラントであって、
制御システムが、予冷器内における所定程度の氷形成に応答して、加熱された媒体が予冷器に提供されるように構成されたプラント。
【請求項11】
冷媒が冷却された伝熱流体であり、加熱された媒体が加熱された伝熱流体であり、冷却された伝熱流体および加熱された伝熱流体が、同じ伝熱流体回路内を循環する、請求項10に記載のプラント。
【請求項12】
伝熱流体回路が、LNG再ガス化ユニットおよび動力サイクルのうちの少なくとも一方に熱的に結合された、請求項11に記載のプラント。
【請求項13】
約10℃(50°F)未満の温度に冷却された空気をガスタービンに提供するように構成された第2の予冷器をさらに備えた、請求項10に記載のプラント。
【請求項14】
制御システムが、予冷器および第2の予冷器が交互に動作するよう、予冷器および第2の予冷器への冷媒の送出を制御するように構成された、請求項13に記載のプラント。
【請求項15】
燃焼タービンの吸気を冷却する方法であって、
第1の予冷器および第2の予冷器を提供するステップと、
第1および第2の予冷器を、冷却された伝熱流体および加熱された伝熱流体が循環する伝熱流体回路に熱的に結合するステップと、
制御システムを第1および第2の予冷器に結合するステップとを含み、制御システムが、加熱された伝熱流体が第2の予冷器に提供されると、冷却された伝熱流体が第1の予冷器に提供されるよう、第1および第2の予冷器の交互動作を制御する、方法。
【請求項16】
熱的に結合するステップが、伝熱流体回路を、LNG再ガス化ユニットおよび動力サイクルのうちの少なくとも一方に熱結合するステップを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
LNG再ガス化ユニットが、伝熱流体を冷却し、それにより冷却された伝熱流体を形成し、また、復水器が、伝熱流体を加熱し、それにより加熱された伝熱流体を形成する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
第1および第2の予冷器が、約10℃(50°F)未満の温度に冷却された空気を燃焼タービンに提供する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
第3の予冷器を提供するステップをさらに含み、第3の予冷器が、約0℃(32°F)と周囲温度との間の温度に予冷された空気を、第1および第2の予冷器のうちの少なくとも一方に提供する、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
第3の予冷器が、伝熱流体回路に熱的に結合され、再循環ループが、伝熱流体の一部を第3の予冷器から再度第3の予冷器へ再循環させるように構成された、請求項19に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−524494(P2008−524494A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546751(P2007−546751)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【国際出願番号】PCT/US2005/044225
【国際公開番号】WO2006/068832
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(506354434)フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン (35)
【Fターム(参考)】