説明

N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを製造するための不均一触媒反応による方法

N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを触媒反応により製造するための方法および該(メタ)アクリレートの使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを触媒反応により製造する方法およびそれらの使用に関する。
【0002】
(メタ)アクリル酸エステルの製造は、多くの場合、(メタ)アクリル酸を触媒反応によりエステル化するか、または他の(メタ)アクリル酸エステルを強酸もしくは強塩基の存在下にアルコールによりエステル交換することにより行われる。従って、酸もしくは塩基感受性の(メタ)アクリル酸エステルは、通常、エステル化もしくはエステル交換によって適切に製造することができない。
【0003】
WO03/6568は、アクリル酸をヒドロキシエチルピロリドンにより酸性エステル化することを記載しているが、これは71%の収率を有するにすぎない。
【0004】
NL6506333およびGB930668から、アルカリ金属またはアンモニウムのアルコラートならびにチタンテトラアルコラートの存在下にN−ヒドロキシアルキルラクタムを(メタ)アクリル酸エステルでエステル交換することが公知である。
【0005】
これらの方法における欠点は、金属化合物が湿分感受性であり、従って容易に失活することである。さらに、生成物中に残留する触媒の痕跡は、場合によりその後の重合に影響を与えるため、生成物からコストをかけて除去しなくてはならない。このような除去は、多くの場合、水性の洗浄によって実施されるので、生成物を引き続き乾燥させなくてはならない。
【0006】
さらに、GB930668からN−ヒドロキシアルキルラクタムと(メタ)アクリル酸クロリドとの反応によりラクタム(メタ)アクリレートを製造することが公知である。
【0007】
記載されている反応における(メタ)アクリル酸クロリドの製造は、塩の形成につながり、そのため、高い反応率は、非選択的な反応、たとえばマイケル付加反応につながる。
【0008】
本発明の課題は、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートにより、高い反応率および高い純度で単純な原料から製造することが可能な別の方法を提供することであった。この合成は、低い色数および高い純度を有する生成物を生じるべきである。特にマイケル付加の割合は抑制されるべきである。必要とされる触媒はさらに、容易に分離可能であるべきであり、反応生成物のその他の後処理、たとえば精製工程の形の後処理を伴うべきではない。
【0009】
前記課題は、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを製造する方法であって、環式N−ヒドロキシアルキル化ラクタム(C)
【化1】

[式中、
1は、C1〜C5−アルキレンを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により、および/または1もしくは複数のシクロアルキル基、−(CO)−基、−O(CO)O−基、−(NH)(CO)O−基、−O(CO)(NH)−基、−O(CO)−基もしくは−(CO)O−基により中断されているC2〜C20−アルキレンを表し、その際、前記の基はそれぞれアリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよく、
ただしその際、R1は、炭素原子以外の原子をラクタムのカルボニル基に対して直接隣接して有していてはならず、
2は、C1〜C20−アルキレン、C5〜C12−シクロアルキレン、C6〜C12−アリーレンを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により、および/または1もしくは複数のシクロアルキル基、−(CO)−基、−O(CO)O−基、−(NH)(CO)O−、−O(CO)(NH)−基、−O(CO)−基もしくは−(CO)O−基により中断されているC2〜C20−アルキレンを表し、その際、前記の基はそれぞれアリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよいか、あるいは
2−OHが、式−[Xik−Hの基を表し、
kは、1〜50の数を表し、かつ
iは、それぞれのi=1〜kに関して相互に無関係に、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−N(H)−、−CH2−CH2−CH2−N(H)−、−CH2−CH(NH2)−、−CH2−CH(NHCHO)−、−CH2−CH(CH3)−O−、−CH(CH3)−CH2−O−、−CH2−C(CH32−O−、−C(CH32−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CHVin−O−、−CHVin−CH2−O−、−CH2−CHPh−O−および−CHPh−CH2−O−の群から選択されていてもよく、その際、Phは、フェニルを表し、かつVinはビニルを表す]を、少なくとも1の不均一系無機塩(S)の存在下に、(メタ)アクリル酸でエステル化するか、または少なくとも1の(メタ)アクリル酸エステル(D)とエステル交換する、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを製造する方法により解決された。
【0010】
本発明による方法によって、少なくとも以下の利点の1つを有するN−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートの製造が可能である:
高い収率、
良好な色数および
反応混合物を精製するための洗浄工程が不要。
【0011】
(メタ)アクリル酸はこの明細書中では、メタクリル酸およびアクリル酸を表し、有利にはメタクリル酸を表す。
【0012】
上記の定義中で、
アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてよいC1〜C20−アルキレンは、たとえばメチレン、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,6−ヘキシレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2−エチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,4−ブチレンを表し、
アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてよいC5〜C12−シクロアルキレンは、たとえばシクロプロピレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロオクチレン、シクロドデシレンを表し、
アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてよい、1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により、および/または1もしくは複数のシクロアルキル基、−(CO)−基、−O(CO)O−基、−(NH)(CO)O−基、−O(CO)(NH)−基、−O(CO)−基もしくは−(CO)O−基により中断されているC1〜C20−アルキレンは、たとえば1−オキサ−1,3−プロピレン、1,4−ジオキサ−1,6−ヘキシレン、1,4,7−トリオキサ−1,9−ノニレン、1−オキサ−1,4−ブチレン、1,5−ジオキサ−1,8−オクチレン、1−オキサ−1,5−ペンチレン、1−オキサ−1,7−ヘプチレン、1,6−ジオキサ−1,10−デシレン、1−オキサ−3−メチル−1,3−プロピレン、1−オキサ−3−メチル−1,4−ブチレン、1−オキサ−3,3−ジメチル−1,4−ブチレン、1−オキサ−3,3−ジメチル−1,5−ペンチレン、1,4−ジオキサ−3,6−ジメチル−1,6−ヘキシレン、1−オキサ−2−メチル−1,3−プロピレン、1,4−ジオキサ−2,5−ジメチル−1,6−ヘキシレン、1−オキサ−1,5−ペント−3−エニレン、1−オキサ−1,5−ペント−3−イニレン、1,1−、1,2−、1,3−もしくは1,4−シクロヘキシレン、1,2−もしくは1,3−シクロペンチレン、1,2−、1,3−もしくは1,4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン、1,4−ジアザ−1,4−ブチレン、1−アザ−1,3−プロピレン、1,4,7−トリアザ−1,7−ヘプチレン、1,4−ジアザ−1,6−ヘキシレン、1,4−ジアザ−7−オキサ−1,7−ヘプチレン、4,7−ジアザ−1−オキサ−1,7−ヘプチレン、4−アザ−1−オキサ−1,6−ヘキシレン、1−アザ−4−オキサ−1,4−ブチレン、1−アザ−1,3−プロピレン、4−アザ−1−オキサ−1,4−ブチレン、4−アザ−1,7−ジオキサ−1,7−ヘプチレン、4−アザ−1−オキサ−4−メチル−1,6−ヘキシレン、4−アザ−1,7−ジオキサ−4−メチル−1,7−ヘプチレン、4−アザ−1,7−ジオキサ−4−(2′−ヒドロキシエチル)−1,7−ヘプチレン、4−アザ−1−オキサ−(2′−ヒドロキシエチル)−1,6−ヘキシレンまたは1,4−ピペラジニレンを表し、かつ
アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてよいC6〜C12−アリーレンは、たとえば1,2−、1,3−もしくは1,4−フェニレン、4,4′−ビフェニレン、トルイレンまたはキシリレンを表す。
【0013】
1のための例は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,1−ジメチル−1,2−エチレン、1−ヒドロキシ−メチル−1,2−エチレン、2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2−エチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンおよび2,2−ジメチル−1,4−ブチレンであり、有利であるのは1,4−ブチレン、1,5−ペンチレンおよび1,3−プロピレンであり、特に有利であるのは1,3−プロピレンである。
【0014】
2のための例は、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,1−ジメチル−1,2−エチレン、1−ヒドロキシ−メチル−1,2−エチレン、2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,6−ヘキシレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2−エチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンおよび2,2−ジメチル−1,4−ブチレン、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、オルト−フェニレン、3−オキサ−1,5−ペンチレン、3,6−ジオキサ−1,8−オクチレンおよび3,6,8−トリオキサ−1,8,11−ウンデシレンであり、有利であるのは1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,3−プロピレンであり、特に有利であるのは1,2−エチレンおよび1,2−プロピレンであり、かつとりわけ有利であるのは1,2−エチレンである。
【0015】
有利な(C)の具体例は、N−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ピロリドン、N−(2′−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル)−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)−カプロラクタム、N−(2−ヒドロキシプロピル)−カプロラクタムならびにN−(2′−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル)カプロラクタムであり、有利であるのはN−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリドンおよびN−(2−ヒドロキシプロピル)−ピロリドンであり、特に有利であるのはN−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリドンである。
【0016】
(メタ)アクリル酸によるアルコール(C)のエステル化、または有利には少なくとも1の、有利には正確に1の(メタ)アクリル酸エステル(D)によるアルコール(C)のエステル交換は、本発明によれば少なくとも1の不均一系無機塩(S)の存在下に行う。
【0017】
化合物(D)は、飽和アルコールとの(メタ)アクリル酸のエステルであってもよく、有利であるのは(メタ)アクリル酸の飽和C1〜C10−アルキルエステル、特に有利であるのは、(メタ)アクリル酸の飽和C1〜C4−アルキルエステルである。飽和とは、この明細書の範囲では、C−C多重結合(ただし当然のことながら(メタ)アクリレート単位中のC=C二重結合を除く)を有していない化合物を意味する。
【0018】
化合物(D)のための例は、(メタ)アクリル酸メチル−、−エチル−、−n−ブチル−、−イソ−ブチル−、−t−ブチル−、n−オクチル−および−2−エチルヘキシルエステル、1,2−エチレングリコールジ−および−モノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール−および−モノ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ−および−モノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートおよびペンタエリトリットテトラ(メタ)アクリレートである。
【0019】
特に有利であるのは、(メタ)アクリル酸メチル−、−エチル−、−n−ブチル−および−2−エチルヘキシルエステルであり、とりわけ有利であるのは(メタ)アクリル酸メチル−、−エチル−および−n−ブチルエステルであり、特に(メタ)アクリル酸メチル−および−エチルエステルであり、かつ殊には(メタ)アクリル酸メチルエステルである。
【0020】
本発明により使用することができる無機塩(S)は、7.0以下、有利には6.1以下、および特に有利には4.0以下のpKB値を有する無機塩である。同時にpKB値は、1.0を下回るべきではなく、有利には1.5を下回るべきでなく、かつ特に有利には1.6を下回るべきではない。
【0021】
不均一系触媒は、この明細書の範囲で本発明によれば、反応媒体中、25℃で、1g/l以下の溶解度、有利には0.5g/l以下、および特に有利には0.25g/l以下の溶解度を有する触媒である。
【0022】
無機塩は有利には、炭酸イオン(CO32-)、炭酸水素イオン(HCO3-)、リン酸イオン(PO43-)、リン酸水素イオン(HPO42-)、リン酸二水素イオン(H2PO4-)、硫酸イオン(SO42-)、硫酸水素イオン(HSO4-)、亜硫酸水素イオン(HSO3-)およびカルボン酸イオン(R6−COO-)からなる群から選択される少なくとも1の陰イオンを有し、R6は、C1〜C18−アルキルを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により中断されていてもよいC2〜C18−アルキルまたはC6〜C12−アリールを表す。
【0023】
有利であるのは炭酸イオンおよびリン酸イオンである。
【0024】
リン酸イオンとは、たとえば二リン酸塩、三リン酸塩およびポリリン酸塩のような縮合生成物であるとも理解される。
【0025】
無機塩は有利には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、セリウム、鉄、マンガン、クロム、モリブデン、コバルト、ニッケルまたは亜鉛からなる群から選択される少なくとも1の陽イオンを有する。
【0026】
有利であるのは、アルカリ金属であり、かつ特に有利であるのは、リチウム、ナトリウムまたはカリウムである。
【0027】
特に有利な無機塩は、Li3PO4、K3PO4、Na3PO4およびK2CO3、ならびにこれらの水和物であり、とりわけ有利であるのは、K2CO3およびK3PO4である。
【0028】
3PO4は、本発明によれば無水の形で、ならびに三水和物、七水和物または九水和物の形で使用することができる。
【0029】
無機塩により触媒されるエステル化またはエステル交換は一般に30〜140℃、有利には30〜100℃、特に有利には40〜90℃、およびとりわけ有利には50〜80℃で行う。
【0030】
場合により反応は、エステル化の際に遊離する水、またはエステル交換の際に生じる低沸点アルコールを、場合により共沸混合物として留去すべき場合には、たとえば150hPa〜標準圧力、有利には200〜600hPaおよび特に有利には200〜400hPaのわずかな真空下で実施することができる。
【0031】
(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステルとアルコール(C)とのモル比は、無機塩により触媒されるエステル化またはエステル交換の場合には通常、1〜6:1モル/モル、有利には1〜5.5:1モル/モル、および特に有利には1〜5.0:1モル/モルである。
【0032】
無機塩により触媒されるエステル化またはエステル交換の際の反応時間は、通常45分〜18時間、有利には1.5時間〜12時間、および特に有利には2〜8時間である。
【0033】
反応媒体中の無機塩の含有率は、使用される成分(C)の合計に対して、通常約0.01〜5モル%、有利には0.1〜1.8モル%および特に有利には1〜2.5モル%の範囲である。
【0034】
エステル化またはエステル交換の際に、重合防止剤(下記を参照のこと)が必須である。
【0035】
無機塩により触媒される反応の間の酸素含有ガス(下記を参照のこと)の存在は、有利である。
【0036】
無機塩により触媒されるエステル化またはエステル交換の場合、通常は500APHAの色数を有する生成物、有利には200未満および特に有利には150未満(DIN ISO6271による)を有する生成物が得られる。
【0037】
反応は、有機溶剤または有機溶剤の混合物中で、または溶剤を添加しないで進行することができる。バッチは通常、ほぼ無水である(つまり含水率は10質量%未満、有利には5質量%未満、特に有利には1質量%未満、および特に有利には0.5質量%未満である)。さらに、バッチは第一級および第二級アルコール不含である、つまりアルコール含有率は10質量%未満、有利には5質量%未満、特に有利には1質量%未満、およびとりわけ有利には0.5質量%未満である。
【0038】
適切な有機溶剤は、この目的のために公知の溶剤、たとえば第三級モノオール、たとえばC3〜C6−アルコール、有利にはt−ブタノール、t−アミルアルコール、ピリジン、ポリ−C1〜C4−アルキレングリコールジ−C1〜C4−アルキルエーテル、有利にはポリエチレングリコールジ−C1〜C4−アルキルエーテル、たとえば1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル500、C1〜C4−アルキレンカーボネート、特にプロピレンカーボネート、C3〜C6−アルキル酢酸エステル、特にt−ブチル−酢酸エステル、THF、トルエン、1,3−ジオキソラン、アセトン、イソ−ブチル−メチルケトン、エチルメチルケトン、1,4−ジオキサン、t−ブチルメチルエーテル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、ヘキサン、ジメトキシメタン、1,1−ジメトキシエタン、アセトニトリル、ならびにこれらの単相もしくは多相の混合物である。
【0039】
エステル交換の有利な実施態様では、原料として使用される(メタ)アクリル酸エステル中で反応を実施する。とりわけ有利であるのは、反応の条件に応じて生成物(C)を、その中で原料として使用される(メタ)アクリル酸エステルが析出する約10〜80質量%の溶液として、特に20〜50質量%の溶液として反応を実施することである。
【0040】
原料は、反応媒体中に溶解して存在しているか、固体として懸濁して、またはエマルションとして存在している。
【0041】
反応は連続的に、たとえば管型反応器中で、または攪拌反応器カスケード中で、または不連続的に行うことができる。
【0042】
反応は、このような反応のために適切な全ての反応器中で実施することができる。このような反応は当業者に公知である。有利には反応は攪拌容器型反応器または固定床反応器中で行う。
【0043】
反応バッチの十分な混合のために、任意の方法を使用することができる。特別な攪拌装置は不要である。十分な混合は、たとえばガス、有利には酸素含有ガス(下記を参照のこと)を供給することにより行うことができる。反応媒体は、単相であっても、多相であってもよく、かつ反応体はその中に溶解しているか、懸濁しているか、または乳化している。温度は反応の間、所望の値に調整することができ、所望の場合には、反応の過程で上昇させるか、または低下させることができる。
【0044】
エステル化の場合の水、またはアルキル(メタ)アクリレートからエステル交換の際に遊離されるアルコールの除去は、連続的に、または段階的に、自体公知の方法で、たとえば真空、共沸蒸留による除去、ストリッピング、吸着、膜を介した透析蒸発および拡散、または抽出によって行う。
【0045】
ストリッピングは、場合により蒸留に加えて、たとえば酸素を含有するガス、有利には空気、または空気−窒素の混合物を反応混合物中に導通させることにより行うことができる。吸着のために、有利には分子ふるいまたはゼオライト(たとえば約3〜10オングストロームの細孔径)、蒸留による、または適切な半透膜を使用した分離が適切である。
【0046】
あるいはまた、しばしば共沸混合物として形成されるアルキル(メタ)アクリレートとこれらのベースとなっているアルコールとからなる分離した混合物を、直接、アルキル(メタ)アクリレートの製造のための装置に供給し、ここで(メタ)アクリル酸を用いたエステル化において再使用することも可能である。
【0047】
反応の終了後に、得られた反応混合物をそれ以上精製することなく使用するか、または必要な場合にはその後の工程で精製することができる。
【0048】
通常、精製工程では単に、使用される不均一系触媒を反応混合物から分離し、かつ反応生成物を場合により使用される有機溶剤から分離する。
【0049】
不均一系触媒からの分離は通常、濾過、エレクトロフィルトレーション、吸収、遠心分離またはデカンテーションにより行う。分離された不均一系触媒は引き続き、その後の反応のために使用することができる。
【0050】
有機溶剤の分離は、通常、蒸留、精留により、または固体の反応生成物の場合には濾過により行う。
【0051】
しかし有利には精製工程において、単に不均一系触媒および場合により使用された溶剤を分離する。
【0052】
場合により精製された反応混合物を有利には蒸留に供し、その中でN−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを蒸留により未反応の(メタ)アクリル酸または未反応の(メタ)アクリル酸エステル(D)ならびに場合により形成された副生成物から分離する。
【0053】
蒸留ユニットは多くの場合、循環式気化器および凝縮器を備えた慣用の構造の精留塔である。供給は有利には塔底領域で行い、塔底温度はこの場合、たとえば100〜180℃、有利には110〜170℃および特に有利には125〜155℃であり、塔頂温度は有利には140〜145℃、および塔頂圧力は3〜20ミリバール、有利には3〜5ミリバールである。当然のことながら、当業者は、それぞれのN−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを蒸留により精製することができるその他の温度範囲および圧力範囲を算出することもできる。その際に重要なことは、原料および副生成物からの所望の生成物の分離を、所望の生成物ができる限り分解反応にさらされない条件下で実施することである。蒸留ユニットは通常、5〜50の理論段を有する。
【0054】
蒸留ユニットは、自体公知の構造であり、かつ慣用の内部構造物を有する。塔の内部構造物として、原則として全ての慣用の内部構造物、たとえばトレー、規則充填体および/または不規則充填体が考えられる。トレーの中で、泡鐘トレー、多孔板トレー、バルブトレー、トールマントレー、および/またはデュアルフロートレーが有利であり、不規則充填体の中で、リング、コイル、サドル、ラッシヒリング、イントスリングもしくはパルリング、バレルサドルもしくはインターロックサドル、トップ・パックなど、またはネットが有利である。
【0055】
有利には所望の生成物を不連続的に蒸留し、その際、まず易揮発性物質を反応混合物から除去し、多くの場合、これは溶剤または未反応の(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリル酸エステル(D)である。これらの易揮発性物質を分離した後で、蒸留温度を高めるか、かつ/または真空を低減し、所望の生成物を留去する。
【0056】
残留する蒸留残渣は多くの場合、廃棄処理される。
【0057】
反応条件に基づいて、その他の場合にはたとえば化学的な触媒に由来しうる、または使用される(メタ)アクリレートの不所望のラジカル重合による反応中の副生成物の形成は回避されるが、これはさもなければ安定剤を添加することによって防止することができるにすぎない。本発明による反応の実施の際に、反応混合物をそれまで(メタ)アクリレート化合物中で得られた貯蔵安定剤に加えて、付加的な安定剤、たとえばヒドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジン、フェノール、たとえば2−t−ブチル−4−メチルフェノール、6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール、芳香族ジアミン、たとえばN,N−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミンまたはN−オキシル、たとえば4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシルまたはBASF社のUvinul(登録商標)4040Pを、たとえば10ppm、有利には50〜2000ppmの量で添加することができる。
【0058】
有利にはエステル化またはエステル交換を、酸素含有ガス、有利には空気または空気と窒素との混合物の存在下で実施する。
【0059】
本発明により使用される不均一系触媒は、その低い溶解度により、最終生成物から問題なく除去することができる。このことにより、反応生成物の後処理のためには、通常、簡単な濾過またはデカンテーションで十分であり、触媒を分離するための高価な洗浄、中和、蒸留などは通常、省略することができる。
【0060】
本発明により使用される触媒は、低い副反応の傾向を示すにすぎない。無機塩は多くの場合、反応を触媒するために十分な程度に塩基性であるか、しかし副反応、たとえばマイケル反応を大規模に触媒する程塩基性ではない。
【0061】
さらに本発明による反応条件下での反応は極めて選択的であり、副生成物は通常(反応率に対して)10%未満、有利には5%未満である。
【0062】
本発明により製造されるN−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートは、たとえばポリ(メタ)アクリレートの製造におけるモノマーまたはコモノマーとして、および分散液、たとえばアクリル分散液として、反応性希釈剤として、たとえば放射線硬化性被覆材料中で、または塗料中で、有利には屋外用塗料中で、ならびに製紙分野において適用される分散液中で適用される。
【0063】
以下の例は本発明の特性を詳細に説明するが、しかし本発明を限定するものではない。
【0064】
実施例
この明細書中で「部」とは、その他の記載がない限り、「質量部」であると理解すべきである。
【0065】
例1〜4
エステル交換装置(ビグローカラムおよび液体分配装置を備えた1Lの四ツ口フラスコ)中で、ヒドロキシエチルピロリドン(HEP)を用いたメチルメタクリレート(MMA)のエステル交換を、浴温度100℃および真空下(約400〜700ミリバール)に、4〜5時間実施した。その際、ヒドロキシエチルピロリドンは液体として装入され、メチルメタクリレートで希釈し(メチルメタクリレート:ヒドロキシエチルピロリドンのモル比=5.6:1)、かつ引き続き触媒の添加により反応を開始した。生じるメタノールを引き続きメチルメタクリレートとの共沸混合物として反応混合物から除去した。
【0066】
メチルメタクリレート、もしくは反応の過程で生じるメタクリレートの安定化のために、安定化剤(フェノチアジン50ppmおよびヒドロキノンモノメチルエーテル500ppm)を添加し、かつ空気を導通した。異なった触媒を試験した(使用量はそのつど、ヒドロキシエチルピロリドンに対して0.8モル%)。
【0067】
反応時間の終了後に、残留した塔底液をガスクロマトグラフィーにより分析した(記載は面積パーセント):
【表1】

【0068】
本発明による触媒により、エステル交換により、ナトリウムメタノラートまたはチタンテトライソプロパノラートを用いるよりも明らかにより高い有価生成物の割合を得ることができたことが明らかである。
【0069】
例5
オルダーショウ式蒸留塔および液体分配装置を備えた750mlの反応器中で、攪拌速度(馬蹄形攪拌機)400回転/分および1.5l/時の空気導入量で、ヒドロキノンモノメチルエーテル280mg(350ppm)、メチルメタクリレート(MMA)600g(6.0モル)およびN−ヒドロキシエチル−ピロリドン194g(1.5モル)を装入し、かつ攪拌した。引き続き、無水のリン酸カリウム6.37g(30ミリモル;N−ヒドロキシエチルピロリドンに対して2.0モル%)を添加し、真空を調整し(300ミリバール)、かつ懸濁液を加熱した(ジャケット温度は、サーモスタットによって120℃に調整した)。約20分後に懸濁液は沸騰し始めた(t=0分)。反応の間、蒸留液を連続的に除去し(環流:排出流の還流比は25:1であった)、かつ塔底の温度は約63℃から79℃に上昇した。300分後に、反応を終了し、かつ真空を停止した。懸濁液を冷却し、かつ引き続き圧力フィルターヌッチェを介して濾過した(メチルメタクリレート30mlを残留物の洗浄のために後から添加した)。粗生成物492gが得られ、これにN,N−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン200ppm(98mg)を添加し、かつ空気を導入しながら蒸留した。その際まず、過剰のメチルメタクリレートを除去し、かつ引き続き有価生成物が得られた(130℃、1.3ミリバール)。N−ヒドロキシエチル−ピロリドン−メタクリレート(N−(2−メタクリロイル)−エチル)−ピロリドン)273g(92%)が高純度で得られた(GC分析:99.6%)。色数は50であった(APHA色数)。
【0070】
従って、本発明による触媒を用いたエステル交換では、WO03/6568による酸性のエステル化におけるよりも高い収率が得られた。
【0071】
例6
例5に記載した装置中で、ヒドロキノンモノメチルエーテル280mg(350ppm)、メチルメタクリレート(MMA)600g(6.0モル)およびN−ヒドロキシエチル−ピロリドン194g(1.5モル)を装入し、かつ攪拌した。引き続き、炭酸カリウム4.15g(30ミリモル;N−ヒドロキシエチル−ピロリドンに対して2.0モル%)を添加し、真空を調整し(300ミリバール)、かつ懸濁液を加熱した(ジャケット温度はサーモスタットにより120℃に調整した)。約20分後に懸濁液は沸騰し始めた(t=0分)。反応の間、蒸留液を連続的に除去し、かつ塔底の温度は約63℃から79℃に上昇した。300分後に反応は終了し、かつ真空を停止した。懸濁液を冷却し、かつ引き続き圧力フィルターヌッチェを介して濾過した(MMA30mlを残留物の洗浄のために後から添加した)。
【0072】
粗製生成物438gが得られた。まず過剰のMMAを除去した。引き続きMMAを除去した粗生成物に、N,N−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン400ppm(106mg)を添加し、かつ空気を導入しながら蒸留した。有価生成物が得られた(147℃、3.6ミリバール)。N−ヒドロキシエチル−ピロリドン−メタクリレート(N−(2−(メタクリロイル)−エチル)−ピロリドン)238g(81%)が高純度で得られた(GC分析:99.7%)。色数は約60であった(APHA色数)。
【0073】
例7
例5に記載した装置中で、ヒドロキノンモノメチルエーテル280g(350ppm)、メチルメタクリレート600g(6.0モル)およびN−ヒドロキシエチルピロリドン(APHA色数=117)194g(1.5モル)を装入し、かつ攪拌した。引き続き、炭酸カリウム4.15g(30ミリモル:N−ヒドロキシエチルピロリドンに対して2.0モル%)を添加し、真空を調整し(300ミリバール)、かつ懸濁液を加熱した(ジャケット温度はサーモスタットにより120℃に調整した)。約15分後に懸濁液は沸騰し始めた(t=0分)。反応の間、蒸留液(MMAとメタノールとからなる共沸混合物)を連続的に除去した。150分後に塔底の温度を60℃に調整し、かつ過剰のMMAを真空下で除去した。引き続き真空を停止し、懸濁液を冷却し、かつ圧力フィルターヌッチェを介して濾過した。生成物289g(収率=98%)が、以下の組成(GC分析、記載は%)を有するわずかに黄味を帯びた液体として得られた(APHA色数=121):
【表2】

【0074】
生成物を、カリウムの含有率に関して試験した。<0.001g/100gの含有率が判明した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを製造する方法であって、環式N−ヒドロキシアルキル化ラクタム(C)
【化1】

[式中、
1は、C1〜C5−アルキレンを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により、および/または1もしくは複数のシクロアルキル基、−(CO)−基、−O(CO)O−基、−(NH)(CO)O−基、−O(CO)(NH)−基、−O(CO)−基もしくは−(CO)O−基により中断されているC2〜C20−アルキレンを表し、その際、前記の基はそれぞれアリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよく、
ただしその際、R1は、炭素原子以外の原子をラクタムのカルボニル基に対して直接隣接して有していてはならず、
2は、C1〜C20−アルキレン、C5〜C12−シクロアルキレン、C6〜C12−アリーレンを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により、および/または1もしくは複数のシクロアルキル基、−(CO)−基、−O(CO)O−基、−(NH)(CO)O−、−O(CO)(NH)−基、−O(CO)−基もしくは−(CO)O−基により中断されているC2〜C20−アルキレンを表し、その際、前記の基はそれぞれアリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ヘテロ原子および/または複素環により置換されていてもよいか、あるいは
2−OHは、式−[Xik−Hの基を表し、
kは、1〜50の数を表し、かつ
iは、それぞれのi=1〜kに関して相互に無関係に、−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−N(H)−、−CH2−CH2−CH2−N(H)−、−CH2−CH(NH2)−、−CH2−CH(NHCHO)−、−CH2−CH(CH3)−O−、−CH(CH3)−CH2−O−、−CH2−C(CH32−O−、−C(CH32−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CH2−CH2−CH2−O−、−CH2−CHVin−O−、−CHVin−CH2−O−、−CH2−CHPh−O−および−CHPh−CH2−O−の群から選択されていてもよく、その際、Phは、フェニルを表し、かつVinはビニルを表す]を、少なくとも1の不均一系無機塩(S)の存在下に、(メタ)アクリル酸でエステル化するか、または少なくとも1の(メタ)アクリル酸エステル(D)とエステル交換する、N−ヒドロキシアルキル化ラクタムの(メタ)アクリレートを製造する方法。
【請求項2】
少なくとも1の無機塩(S)が、7.0以下および1.0以上のpKB値、ならびに反応媒体中、25℃で1g/l以下の溶解度を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
無機塩が、炭酸イオン(CO32-)、炭酸水素イオン(HCO3-)、リン酸イオン(PO43-)、リン酸水素イオン(HPO42-)、リン酸二水素イオン(H2PO4-)、硫酸イオン(SO42-)、硫酸水素イオン(HSO4-)、亜硫酸イオン(SO32-)、亜硫酸水素イオン(HSO3-)およびカルボン酸イオン(R6−COO-)からなる群から選択される少なくとも1の陰イオンを有し、R6は、C1〜C18−アルキルを表すか、または1もしくは複数の酸素原子および/または硫黄原子、および/または1もしくは複数の置換されているか、もしくは置換されていないイミノ基により中断されていてもよいC2〜C18−アルキルまたはC6〜C12−アリールを表すことを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
無機塩が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、セリウム、鉄、マンガン、クロム、モリブデン、コバルト、ニッケルまたは亜鉛からなる群から選択される少なくとも1の陽イオンを有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
無機塩が、Li3PO4、K3PO4、Na3PO4およびK2CO3、ならびにこれらの水和物からなる群から選択されることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
2が、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,1−ジメチル−1,2−エチレン、1−ヒドロキシメチル−1,2−エチレン、2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,6−ヘキシレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2−エチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンおよび2,2−ジメチル−1,4−ブチレン、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、1,2−シクロヘキシレン、1,3−シクロヘキシレン、オルト−フェニレン、3−オキサ−1,5−ペンチレン、3,6−ジオキサ−1,8−オクチレンおよび3,6,8−トリオキサ−1,8,11−ウンデシレンからなる群から選択されていることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
1が、1,2−エチレン、1,2−プロピレン、1,1−ジメチル−1,2−エチレン、1−ヒドロキシメチル−1,2−エチレン、2−ヒドロキシ−1,3−プロピレン、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン、2−メチル−1,3−プロピレン、2−エチル−1,3−プロピレン、2,2−ジメチル−1,3−プロピレンおよび2,2−ジメチル−1,4−ブチレンからなる群から選択されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
(C)が、N−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシプロピル)−ピロリドン、N−(2′−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル)−ピロリドン、N−(2−ヒドロキシエチル)−カプロラクタム、N−(2−ヒドロキシプロピル)−カプロラクタムおよびN−(2′−(2−ヒドロキシエトキシ)−エチル)−カプロラクタムからなる群から選択されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
DIN ISO6271による色数が150未満である、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法により得られたN−ヒドロキシアルキル化ラクタム(C)。
【請求項10】
ポリ(メタ)アクリレート中の(コ)モノマーとしての、または放射線硬化における、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法により製造された化合物の使用。

【公表番号】特表2009−515835(P2009−515835A)
【公表日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−538332(P2008−538332)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/067740
【国際公開番号】WO2007/051738
【国際公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】