説明

OOK/PSK変換装置

【課題】
簡単な構成でOOK信号光をPSK信号光に変換する。
【解決手段】
光強度変調器12は、OOK信号光を出力する。波長変換型論理反転器22は、OOK信号光の光パルス部分をスペースに、スペースを光パルス部分にそれぞれ反転した光強度パターンを具備する論理反転データ光を生成する。OOK信号光と論理反転データ光を互いに逆方向で半導体光増幅素子38に入射し、且つ、光源34からのプローブ光を半導体光増幅素子38に入射する。半導体光増幅素子38は、OOK信号光と論理反転データ光とでは相対的にπの位相差がある位相シフトをプローブ光に与える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OOK(On-Off Keying)信号光をPSK(Phase Shift Keying)信号光に変換する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光ファイバ伝送では、光パルスの有無により信号を伝送するOOK信号光が使用されてきた。しかし、OOK信号光は、光スペクトルが広がり、波長分散及び偏波モード分散の影響を受けやすくなり、これらにより、ビットレートの高速化が困難である。
【0003】
PSKは、OOKに比べ、光スペクトルが広がらないので、上述の弊害が無い又は少ない。即ち、PSKは、OOKに比べ、周波数利用効率が良い。PSKの1種であるDPSK(Differential Phase Shift Keying)信号光は、1ビット遅延干渉計により、容易にOOK信号光に変換できるという利点がある。DPSK信号光を発生する装置構成が、特許文献1乃至4に記載されている。なお、特許文献2は特許文献1に対応し、特許文献4は特許文献3に対応する。
【特許文献1】特開2003−087201公報
【特許文献2】米国特許出願公開2003/2121号公報
【特許文献3】特開2002−064574公報
【特許文献4】米国特許第6826371号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存のDPSK信号光を発生する装置構成は、電気信号であるデータ信号を事前に符号化回路で符号化し、当該符号化回路の出力信号で光位相変調器を駆動している。その符号化回路が複雑な構成であるだけでなく、符号化回路の追従速度が、最終的なPSK信号光のビットレートを決定する。即ち、PSK信号光のビットレートが符号化回路の動作速度により制限される。
【0005】
直接、PSK信号を生成するよりも、OOK信号光を生成し、そのOOK信号光をPSK信号光変換する装置構成の方が,高速動作を得やすいと考えられる。
【0006】
そこで、本発明は、OOK信号光をPSK信号光に変換するOOK/PSK変換装置を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るOOK/PSK変換装置は、OOK信号光をPSK信号光に変換する装置であって、当該OOK信号光から、当該OOK信号光の反転論理値を示す光強度パターンを具備する論理反転データ光を生成する論理反転器と、プローブ光を発生するプローブ光源と、当該OOK信号光と、当該論理反転器から出力される当該論理反転データ光とが互いに逆方向に入射し、当該プローブ光源から出力される当該プローブ光が、当該OOK信号光及び当該論理反転データ光の一方と同方向で入射する光位相変調器であって、当該OOK信号光と当該論理反転データ光とで相対的にπの位相差のある光位相シフトを当該プローブ光に与える光位相変調器とを具備することを特徴とする。
【0008】
本発明に係るOOK/PSK変換装置は、OOK信号光をPSK信号光に変換する装置であって、当該OOK信号光から、当該OOK信号光と同じ論理値を示す光強度パターンを具備する論理保持データ光と、当該OOK信号光の反転論理値を示す光強度パターンを具備する論理反転データ光を出力する論理保持光・論理反転光生成装置と、CWプローブ光を発生するプローブ光源と、当該論理保持光・論理反転光生成装置から出力される当該論理保持データ光と当該論理反転データ光が互いに逆方向に入射し、当該プローブ光源から出力される当該プローブ光が、当該論理保持データ光及び当該論理反転データ光の一方と同方向で入射する光位相変調器であって、当該論理保持データ光と当該論理反転データ光とで相対的にπの位相差のある光位相シフトを当該プローブ光に与える光位相変調器とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、全光でOOK信号光をPSK信号光に変換できる。光の状態でOOK形式からPSK形式に変換できるので、高速の信号光にも適用可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の一実施例の概略構成ブロック図を示す。レーザダイオード(LD)10は、波長λ1の連続(CW)レーザ光を発生する。光強度変調器12は、レーザダイオード10の出力レーザ光をデータDに従って光強度変調し、NRZ形式のOOK信号光を出力する。OOK/PSK変換器14は、光強度変調器12から出力されるOOK信号光をPSK信号光、例えば、OOK信号光のパルス部分に対して相対光位相を0に、スペース部分に対して相対光位相をπにしたPSK信号光に変換する。
【0012】
OOK/PSK変換器14の構成と機能を詳細に説明する。光分波器20は、光強度変調器12の出力光を2分割し、一方を波長変換型論理反転器22に印加する。波長変換型論理反転器22は、波長λ1の信号光の論理を反転、即ち、マーク部分をスペースに、スペース部分をマーク部分に変換すると共に、キャリア波長を波長λ1から別の波長λ3に変換する。
【0013】
波長変換型論理反転器22では、レーザダイオード24が、波長λ1とは異なる波長λ3の連続(CW)レーザ光を出力する。レーザダイオード24の出力する波長λ3のレーザ光は、後述する半導体光増幅素子(SOA)28の相互利得変調に対するプローブ光として作用する。光合波器26は、レーザダイオード24から出力される波長λ3のプローブ光と、光分波器20からの波長λ1のOOK信号光を合波し、合波光を半導体光増幅素子28に印加する。半導体光増幅素子28は、波長λ1の信号光による相互利得変調効果により、波長λ3のプローブ光の強度を変調する。ここでは、半導体光増幅素子28が、波長λ1の信号光のマーク部分で、波長λ3のプローブ光に対する利得を低下させ、波長λ1の信号光のスペース部分で、波長λ3のプローブ光に高い利得を与えるように、波長λ1,λ3及びこれらの光強度が予め設定されている。
【0014】
半導体光増幅素子28の出力光は、半導体光増幅素子28で増幅された波長λ1のOOK信号光と、半導体光増幅素子28で強度変調された波長λ3のプローブ光とからなる。光フィルタ30は、半導体光増幅素子28の出力光から波長λ3の光成分のみを透過する。光フィルタ30の出力光は、光強度変調器12から出力される波長λ1のOOK信号光の、論理を反転し、且つキャリア波長をλ1からλ3に変換した信号光、即ち、論理反転データ光になっている。
【0015】
光フィルタ30の出力光、即ち、波長反転データ光は、可変減衰器36を介して光合波器32に印加される。可変減衰器36は、光フィルタ30から出力される論理反転光の光強度を調節されるために設けられるのであり、調節後は一定減衰値に設定される。レーザダイオード34は、波長λ1、λ3とは異なる波長λ2の連続レーザ光を出力する。レーザダイオード34の出力する連続レーザ光は、後述する半導体光増幅素子38での相互位相変調に対するプローブ光として作用する。光合波器32は、光フィルタ30の出力光と、レーザダイオード34から出力される波長λ2のプローブ光を合波する。
【0016】
光分波器20の他方の出力光、即ち、波長λ1の論理保持データ光は、タイミング調節用の光遅延回路40及び光カップラ42を介して、半導体光増幅素子38の、波長λ2のプローブ光及び波長λ3の論理反転データ光とは逆の端面に入射する。即ち、半導体光増幅素子38内で、波長λ2のプローブ光及び波長λ3の論理反転データ光と、波長λ1の論理保持データ光とは、互いに逆方向に伝搬する。波長λ3の論理反転データ光と、波長λ1の論理保持データ光とが、同じビットタイミングで半導体光増幅素子38に入射するように、光遅延回路40の遅延時間が予め設定される。
【0017】
半導体光増幅素子に互いに異なる波長のプローブ光と制御光を同方向で入射する場合と、逆方向に入射する場合とは、制御光の光強度が同じであっても、プローブ光の受ける位相シフト量が異なる。位相シフト量の差をπにすることも可能である。図3は、制御パルスの入射によるプローブ光の光強度変化波形を示す。図3で、横軸は、時間を示し、縦軸はプローブ光の光強度を示す。制御パルスの入射により、プローブ光の光強度がIからΔIだけ減少し、所定の緩和時間で元の光強度Iに復帰する。図4は、半導体光増幅素子に波長λ1の制御光と波長λ2のプローブ光とが同方向で入射した場合と、逆方向で入射した場合とで、プロー光が受ける位相シフト量の変化を示す。図4で、横軸は、光強度の減衰率ΔI/Iを示し、縦軸は光位相の変化量Δφを示す。図4中に示した破線付近では、同じ光強度の減衰率ΔI/Iであっても、逆方向入射の場合の光位相シフト量が、同方向入射の場合のそれよりも、概略π程度大きい。この光位相シフト量の差がπになるように、プローブ光、論理保持データ光及び論理反転データ光の波長及び光強度を設定することにより、PSK信号光を生成できる。
【0018】
波長λ2を透過する光フィルタ44が、半導体光増幅素子38の出力光から波長λ2のPSK信号光を抽出する。光フィルタ44の出力光は、例えば、光伝送路に出力される。
【0019】
図4は、NRZ形式のOOK信号光に対する、論理保持データ光(波長λ1)、論理反転データ光(波長λ3)、及び半導体光増幅素子38から出力されるプローブ光(波長λ2)のタイミング図を示す。図4(a)は論理保持データ光の波形を示し、同(b)は論理反転データ光の波形を示し、同(c)は、半導体光増幅素子38から出力されるプローブ光の波形を示す。横軸は時間を示し、縦軸は光強度を示す。半導体光増幅素子38から出力される波長λ2のプローブ光(図4(c))には、光位相のシフト量を付記してある。波長λ2のプローブ光の光位相は、論理保持データ光(図4(a))の光パルス部分によりφだけシフトし、論理反転データ光(図4(b))の光パルス部分(論理保持データ光のスペース部分に対応する。)によりφ+πだけシフトされる。結局、SOA38から出力される波長λ2のプローブ光の相対位相は、論理保持データ光の光パルス部分に対して0になり、スペース部分に対してπになる。
【0020】
図1に示す実施例では、論理反転データ光(波長λ3)をプローブ光と同方向でSOA38に入射し、論理保持データ光(波長λ1)をプローブ光と逆方向でSOA38に入射したが、この逆であっても、同様の作用効果を得ることができる。
【0021】
また、図1に示す実施例では、NRZ形式のOOK信号光の場合を示したが、波長変換型論理反転器のプローブ光及びOOK/PSK変換器のプローブ光をそれぞれ発生するレーザダイオード24,34を、光分波器20で分岐されたOOK信号光をさらに分岐し、電気的又は光学的手段でクロックを抽出し、抽出したクロックに従ってRZパルスを発生する光源に置換することで、容易にRZ形式のOOK信号光に対応することが可能である。
【実施例2】
【0022】
図5は、本発明の第2実施例の概略構成ブロック図を示す。
【0023】
レーザダイオード(LD)110は、波長λ1の連続(CW)レーザ光を発生する。光強度変調器112は、レーザダイオード110の出力レーザ光をデータDに従って光強度変調し、NRZ形式のOOK信号光を出力する。OOK/PSK変換器114は、光強度変調器112から出力されるOOK信号光をPSK形式に変換し、PSK信号光を出力する。
【0024】
OOK/PSK変換器114の構成と機能を詳細に説明する。論理保持・論理反転信号光生成器116は、光強度変調器112から出力されるOOK信号光から同論理値を示す光強度パターンを具備する論理保持データ光、即ち、光パルス部分とスペース部分が同じ配置の光強度パターンを具備する論理保持データ光と、OOK信号光の反転論理値を示す光強度パターンを示す論理反転データ光、即ち、光パルス部分とスペース部分が反転してした光強度パターンを具備する論理反転データ光を生成する。論理保持・論理反転信号光生成器116は、2つのアーム上に半導体光増幅素子を配置したマッハツェンダ干渉計からなり、この機能自体は、公知である。
【0025】
具体的には、レーザダイオード118が、プローブ光と呼ばれる波長λ3の連続(CW)レーザ光を出力する。波長λ3は、波長λ1とは異なる。光分波器120は、レーザダイオード118から出力されるプローブ光を2分割し、一方を光合波器122に、他方を半導体光増幅素子126に印加する。光合波器122は、光分波器120からの波長λ3のプローブ光に光強度変調器112からのOOK信号光を合波し、合波光を半導体光増幅素子124に印加する。半導体光増幅素子124は、波長λ3のプローブ光を増幅するとともに、相互位相変調効果により、波長λ1のOOK信号光の光パルス部分とスペース部分とでπだけ異なる光位相シフトを波長λ3のプローブ光に与える。
【0026】
他方、半導体光増幅素子126は、光分波120からの波長λ3のプローブ光を一定の利得で増幅する。半導体光増幅素子126におけるプローブ光の光位相シフト量は、例えば、半導体光増幅素子124によるOOK信号光のマーク部分でのプローブ光の光位相シフト量と等しくなるように、半導体光増幅素子124及び/又は同126が調節される。
【0027】
光合分波器128は、半導体光増幅素子124,126の出力光を合波及び分波する。後段の光フィルタ130,132で波長λ3のプローブ光のみを抽出するので、光合分波器128は、半導体光増幅素子124から出力される位相変調された波長λ3のプローブ光と、半導体光増幅素子126から出力される波長λ3のプローブ光を合波及び分離し、光強度変調器112から出力されるOOK信号光と同一論理値の光強度パターンを具備する論理保持データ光116aと、反転論理値を示す光強度パターンを具備する論理反転データ光116bとを出力するように、合分波特性を設定されている。このような作用自体は、周知であり、これら2つの出力は、いわゆる、コンストラクティブ出力とデストラクティブ出力である。
【0028】
光フィルタ130から出力される波長λ3の論理保持データ光は、光合波器134に印加される。レーザダイオード136は、波長λ3とは異なる波長λ2の連続(CW)レーザ光を発生する。波長λ2は、波長λ1と等しくても良い。レーザダイオード136の出力レーザ光は、後述する半導体光増幅素子138において、論理保持データ光及び論理反転データ光により位相変調されるレーザ光であり、慣例に従いこれをプローブ光と呼ぶ。光合波器134は、光フィルタ130の出力光とレーザダイオード136の出力光を合波し、その合波光を半導体光増幅素子138に印加する。半導体光増幅素子138は、図1に示す実施例の半導体光増幅素子38と同様の機能を果たす。
【0029】
また、光フィルタ132から出力される波長λ3の論理反転データ光は、光パワー調節用の可変減衰器140、時間調節用の光遅延回路142及び光カップラ144を介して、半導体光増幅素子138の、論理保持データ光の入射端面とは逆の端面に入射する。即ち、半導体光増幅素子138内で、波長λ3の論理反転データ光は、波長λ2のプローブ光及び波長λ3の論理保持データ光とは逆方向に伝搬する。波長λ3の論理反転データ光と、波長λ3の論理保持データ光とが同じビットタイミングで半導体光増幅素子138に入射するように、光遅延回路142の遅延時間が予め設定される。
【0030】
半導体光増幅素子38における光位相変調作用と同様に、半導体光増幅素子138もまた、波長λ3の論理反転データ光と波長λ3の論理保持データ光に従い、波長λ2のプローブ光の光位相をシフトする。このとき、論理保持データ光の光パルス部分とスペース部分での光位相シフト量の差がπになるように、可変減衰器140の減衰量、及び、波長λ2のプローブ光の光強度が調節される。これにより、データDを搬送するPSK信号光が生成される。
【0031】
波長λ2を透過する光フィルタ146は、半導体光増幅素子138で位相変調された波長λ2のプローブ光、即ちPSK信号光を抽出する。光フィルタ146の出力光は、例えば、光伝送路に出力される。
【0032】
光送信装置に組み込む用途を説明したが、上述した実施例のOOK/PSK変換器は、PSK信号光を必要とするその他の箇所にも利用可能であることは明らかである。全光で処理できるので、電気回路の制限レートによる制約を受けず、高速のOOK信号光をPSK信号光に変換可能である。
【0033】
図1に示す実施例では、論理反転データ光(波長λ3)をプローブ光と逆方向で半導体光増幅素子138に入射し、論理保持データ光(波長λ3)をプローブ光と同方向で半導体光増幅素子138に入射したが、この逆であっても、同様の作用効果を得ることができる。
【0034】
特定の説明用の実施例を参照して本発明を説明したが、特許請求の範囲に規定される本発明の技術的範囲を逸脱しないで、上述の実施例に種々の変更・修整を施しうることは、本発明の属する分野の技術者にとって自明であり、このような変更・修整も本発明の技術的範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第1実施例の概略構成ブロック図である。
【図2】半導体光増幅素子38にのけるプローブ光の波形変化例である。
【図3】同方向入射と逆方向入射で、半導体光増幅素子における光強度減衰量と光位相シフト量の変化を示す図である。
【図4】論理保持データ光、論理反転データ光及び半導体光増幅素子38からのプローブ光出力の波形例であり、(a)は論理保持データ光の波形を示し、(b)は論理反転データ光の波形を示し、半導体光増幅素子38からのプローブ光出力の波形を示す。
【図5】本発明の第2実施例の概略構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0036】
10:レーザダイオード
12:光強度変調器
14:OOK/PSK変換器
20:光分波器
22:波長変換型論理反転器
24:レーザダイオード
26:光合波器
28:半導体光増幅素子(SOA)
30:光フィルタ
32:光合波器
34:レーザダイオード
36:可変減衰器
38:半導体光増幅素子(SOA)
40:光遅延回路
42:光カップラ
44:光フィルタ
110:レーザダイオード(LD)
112:光強度変調器
114:OOK/PSK変換器
116:論理保持・論理反転信号光生成器
116a:論理保持データ光
116b:論理反転データ光
118:レーザダイオード
120:光分波器
122:光合波器
124,126:半導体光増幅素子(SOA)
128:光合分波器
130,132:光フィルタ
134:光合波器
136:レーザダイオード
138:半導体光増幅素子(SOA)
140:可変減衰器
142:光遅延回路
144:光カップラ
146:光フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
OOK信号光をPSK信号光に変換する装置であって、
当該OOK信号光から、当該OOK信号光の反転論理値を示す光強度パターンを具備する論理反転データ光を生成する論理反転器(22)と、
プローブ光を発生するプローブ光源(34)と、
当該OOK信号光と、当該論理反転器から出力される当該論理反転データ光とが互いに逆方向に入射し、当該プローブ光源から出力される当該プローブ光が、当該OOK信号光及び当該論理反転データ光の一方と同方向で入射する光位相変調器であって、当該OOK信号光と当該論理反転データ光とで相対的にπの位相差のある光位相シフトを当該プローブ光に与える光位相変調器(38)
とを具備することを特徴とするOOK/PSK変換装置。
【請求項2】
更に、当該OOK信号光と、当該論理反転器から出力される当該論理反転データ光とが実質的に同じビットタイミングで当該光位相変調器(38)に入射するように、当該OOK信号光を遅延する光遅延回路(40)を具備することを特徴とする請求項1に記載のOOK/PSK変換装置。
【請求項3】
当該光位相変調器が、半導体光増幅素子(38)からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のOOK/PSK変換装置。
【請求項4】
OOK信号光をPSK信号光に変換する装置であって、
当該OOK信号光から、当該OOK信号光と同じ論理値を示す光強度パターンを具備する論理保持データ光と、当該OOK信号光の反転論理値を示す光強度パターンを具備する論理反転データ光を出力する論理保持光・論理反転光生成装置(116)と、
CWプローブ光を発生するプローブ光源(136)と、
当該論理保持光・論理反転光生成装置(116)から出力される当該論理保持データ光と当該論理反転データ光が互いに逆方向に入射し、当該プローブ光源から出力される当該プローブ光が、当該論理保持データ光及び当該論理反転データ光の一方と同方向で入射する光位相変調器であって、当該論理保持データ光と当該論理反転データ光とで相対的にπの位相差のある光位相シフトを当該プローブ光に与える光位相変調器(138)
とを具備することを特徴とするOOK/PSK変換装置。
【請求項5】
当該光位相変調器が、半導体光増幅素子からなることを特徴とする請求項4に記載のOOK/PSK変換装置。
【請求項6】
論理保持光・論理反転光生成装置(116)が、
第2のCWプローブ光を発生する第2のプローブ光源(118)と、
当該第2のCWプローブ光を第1プローブ成分と第2プローブ成分に2分割する光分波器(120)と、
当該第1プローブ成分及び当該OOK信号光が入射する第1の光位相変調素子(124)と、
当該第2プローブ成分が入射する第2の光位相変調素子(126)と、
当該第1及び第2の光位相変調素子の出力光を合分波し、当該論理保持データ光及び当該論理反転データ光を出力する合分波器(128)
とを具備することを特徴とする請求項4又は5に記載のOOK/PSK変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−276095(P2006−276095A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−90482(P2005−90482)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係わる特許出願(平成16年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「フォトニックネットワーク技術の開発事業」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】