説明

PoCを利用した通信システムとその通信方法、及び親機端末。

【課題】複数の子機からの応対を要する特定の子機にとって、複数の子機から通話要求があった場合に、特定の子機は全ての通話要求のあった子機に対して応対することは困難であった。
【解決手段】予め、特定の会場内における複数の子機からの応対に応じるために、会場の受付に受付端末を設置し、場内に入る子機を登録する。
この登録データは場内に設置している親機に送信され、親機は登録データに基づいて、場内に入る子機を登録し、登録した端末情報を電話帳として親機の表示部に表示する。
来場者から、この電話帳から子機選択及び通話開始を示す入力があった場合、親機は特定の子機と、選択した子機との間でPoC通信を開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末が有するPoC(Push−to−talk over Cellular)を利用して、閲覧物の説明、及び該閲覧物の情報の提供に適用可能なPoCを利用した通信システムとその通信方法及び親機端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、博物館等の展示施設においては、展示物の付近に説明パネルや音声ガイド装置を設けて、展示物に関する説明を行っている。そこで、来場者が展示物に関する質問をしたい場合は、施設によっては、説明員を呼ぶことも可能である。
【0003】
しかしながら、フロアが混雑しているときは、たとえそこのフロアに常駐している説明員を呼ぶこともしばしば困難なことであった。
【0004】
また、展示物付近にインタホンが設けられている場合でも、説明員の移動時間が掛かり非効率的である。
【0005】
そこで、質問に個別に応答する場合として、非接触ICタグと、展示物の設置されている会場内で利用可能な携帯端末を利用した展示物のデータ提供システムが開示されている(特許文献1:特開2002−259611号公報参照)。
【0006】
これは、会場内へ入場する閲覧者に予め非接触ICタグを発行すると共に、会場内で利用可能な携帯端末を貸与する。
【0007】
会場内の展示物の詳細データが欲しい場合には、閲覧者は展示物付近に設置されている非接触ICリーダライタに、非接触ICタグをかざす。
【0008】
これにより、非接触ICリーダライタは、該非接触ICタグの識別情報をうけると同時に該非接触ICタグを保持している閲覧者が有する携帯端末に詳細データを送信する。
【0009】
これにより、閲覧者は詳細データを取得することが可能となる。
【0010】
また、ある特定の商品や役務の説明を求めるユーザが所有する携帯端末と、該商品もしくは該役務の説明が可能な説明員の有する携帯端末の情報をサーバで管理することによる、説明支援方法が開示されている(特許文献2:特開2003−115010号公報参照)。
【0011】
たとえば店舗内に入ったユーザは、販売員より貸与された無線通信端末を利用して、店舗内の商品の説明を要求することが可能となる。
【0012】
まず、ユーザが、無線通信端末を介して、サーバに特定の商品説明を要求した場合、サーバは、サーバ内のHDD(Hard Disk Drive)に登録されている説明者情報と、説明者毎に習得している商品知識の情報を用いて、最適な説明者を選択する。
【0013】
次に、サーバはこのユーザの無線通信端末と、最適な説明者との音声通信、さらには映像通信を確立させる。
【0014】
これにより、ユーザは、携帯通信端末を利用して、特定の商品に対する質問を、最適な該商品の説明員に対して行うことが可能となる。
【0015】
このように、ユーザが説明員から個別に説明を受けることが可能となるが、同様に説明を受けるサービスとして、利用者が特定の情報を得るために、PoCを用いて質問を行うことが可能となる情報案内提供装置、及びそれに用いる情報案内サービス方法が開示されている(特許文献3:特開2006−17749号公報参照)。
【0016】
ここで、PoCとは、IP(Internet Protocol)を利用したウォーキー・トーキーのようなもので、通話は一方通行となる。またPoCは、IM(Instant Messaging)のように、話す相手をグループ化することが可能であり、かつ、相手の状態を見ることが可能である。
【0017】
従って、PoCでは通話可能状態にある相手(1人、またはグループ)を選択して通話ボタンを押すことで通話可能となる。
【0018】
つまり、PoCは携帯電話のトランシーバモードであり、通話先の番号をダイヤルする必要がなく、接続までの時間は短く、複数の通話先相手と同時に通話することができるものである。
【0019】
まず、この特許文献3における利用者端末は、PoCサーバに接続することで、PoCにて情報案内提供装置との通信を行う。この情報案内提供装置とは、利用者端末に電車の時刻情報の提供や乗り換え情報案内を行うものである。さらに利用者端末から受け取った音声情報を認識する音声認識部と、音声による回答情報を作成するために合成音声機能を有する。
【0020】
利用者は、利用者端末を介して、情報を要求するための質問を行う。
【0021】
ここで、情報案内提供装置は、音声認識装置によって利用者の発した音声を解析し、この解析結果に基づいた質問情報に対する回答情報を、音声合成機能により作成し、利用者端末にPoCを用いて返信する。これにより、電車の乗り換え経路をリアルタイムで質問、及び回答を得ることを特徴としている。
【0022】
【特許文献1】特開2002−259611号公報
【特許文献2】特開2003−115010号公報
【特許文献3】特開2006−017749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献3に示されている構成では、予め定められた情報を登録することにより、質問者の質問内容に応じて、所定の回答情報を質問者に伝える構成である。
【0024】
このため、質問者が様々な疑問を抱いたときに、機械的な回答情報だけでは疑問点を解消し切ることが困難である。
【0025】
さらに上述の特許文献2では、ユーザは最適な説明者から説明を受けることが可能であるが、たとえば展示場などのように、大勢の質問希望者が生じうる場面において、説明担当の人数が不足する可能性がある。
【0026】
その場合、説明員一人で複数人の質問者に対応しようとすると、通常の携帯通信端末の複数者間同時通話を用いると、説明員の説明と、来場者の質問が同時になされる場合もあり、たちまち混乱を招く恐れがある。
【0027】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、たとえば、来場者の中で質問したい者と説明員の端末とを、混乱なくPoC通信によって接続可能とするような通信システムとその通信方法と親機端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明の通信システムは、子機として携帯端末のトランシーバ機能を利用して通話を行うPoC機能を持つ携帯通信端末、またはこの携帯通信端末を子機として利用するものであり、ネットワークを介して端末間のPoC通信を制御するPoCサーバと、前記PoCサーバを経由してPoC通信可能な第1の子機と、前記第1の子機との通信により、前記第1の子機が前記PoC通信に加入するための加入情報を登録する受付端末と、
前記受付端末に登録された加入情報に基づいて前記第1の子機と、予め登録している特定の第2の子機との前記PoC通信の確立を指示する親機とを含む通信システムを提供する。
【0029】
また、本発明の案内方法は、子機として携帯端末のトランシーバ機能を利用して通話を行うPoC(Push−to−talk over Cellular)機能を持つ携帯通信端末、またはこの携帯通信端末を子機として利用するものであり、PoC通信可能な子機のうち、第1の子機が受付端末に加入情報を送信し、前記第1の子機を管理する親機は、前記受付端末からその旨の通知を受けると、ネットワークを介して端末間のPoC通信を制御するPoCサーバに対して、前記親機に予め登録された第2の子機と、前記第1の子機との間でPoC通信の確立の指示が可能となることを特徴とする案内方法を提供する。
【0030】
本発明の通信システムに用いる親機端末は、PoC通信可能な子機のうち、受付端末に対して加入情報を送信する第1の子機と、予め登録している第2の子機のそれぞれのPoC通信のための確立情報を登録したPoC電話帳を含む記録手段と、前記PoC電話帳を表示する表示手段と、前記表示したPoC電話帳から、前記第1の子機を選択する入力手段とを含み、表示しているPoC電話帳に対して、前記入力手段から、特定の第1の子機を選択する指示を認めると、該第1の子機と、前記第2の子機とのPoC通信の確立を、ネットワークを介して、端末間のPoC通信を制御するPoCサーバに対して指示することを特徴とする通信システムに利用する親機端末を提供する。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、携帯通信端末のトランシーバ機能を利用して通話を行うPoCを利用して、たとえば、会場内の不特定多数の来場者の中の、特定の展示物に対して質問をしたい来場者の第1の子機に対して、親機の指示により、たとえば、特定の説明員の第2の子機との通話を確立するので、必要な人に必要とする情報をすぐに提供することが可能である。
【0032】
さらに、第1の子機が増えた場合でも、第2の子機による説明員の説明内容を第1の子機の利用者全員が聞くことが可能となり、さらに複数の利用者の質問が同時になされる、もしくは利用者の質問と説明員の説明が同時に行われることによる混乱を防ぐことも可能になり、第2の子機による説明員のスムーズな説明を第1の子機利用者に提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0034】
図1は、本発明の実施の形態の通信システムの全体構成を示すブロック図である。
【0035】
この通信システムは、PoCを制御するPoCサーバ10と、PoC用サーバ群20(図1では、1つのPoC用サーバ群のみ代表して図示するものとする。)と展示施設に配置された後述する各端末とを含み、これらが移動体通信網を含むネットワーク30に接続されている。
【0036】
展示施設に来場した来場者が保持する端末の情報を、展示施設出入口近辺に設置した受付端末50で読み取る。
【0037】
ここで、受付端末50が、これらの読み取った情報をネットワーク30を介してPoCサーバ10に送信すると、PoCサーバ10は、これらの端末100の情報を展示物近辺に設置している親機70に登録させる。
【0038】
これらによって、PoC機能を有する携帯情報通信端末間(以降、端末と称する)100の間での通話(以下、トークセッションと称するものとする)が可能となる。
【0039】
端末100は、PoC機能を実装した携帯情報通信端末、PHS(Personal Handyphone System:パーソナルハンディホンシステム)端末、PDA(Personal Digital Assistace:携帯情報端末)などにより構成される。図1において、この端末100は、端末100に割り当てられた役割に応じて、第1の子機40(40a、40b、40c)、第2の子機60、親機70(70a、70b、70c)と名称を区別して説明する。
【0040】
ネットワーク30は、移動体通信網とインターネットなどを含む通信ネットワークである。ここで、移動通信網は、PDC(Personal Digital Cellular:ピーディーシー)方式、CDMA2000(Code Division Multiple Access 2000)方式、或いは、W−CDMA(Wideband CDMA)方式のいずれであってもよい。もちろん、これ以外の通信方式の移動体通信網でもよい。
【0041】
次に、図1に示したPoCサーバ10、PoC用サーバ群20及び通信システムの一例について説明する。
【0042】
PoCサーバ10は、図示しないCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)を備える情報処理装置であり、図示しない記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムによって動作するよう構成されている。
【0043】
そして、PoCサーバ10は、セッション制御部11と、発言権制御部12と、音声制御部13とを備えている。
【0044】
セッション制御部11は、PoCサービスにおけるトークセッションの確立及び切断の処理を制御する。
【0045】
発言権制御部12は、PoCサービスにおいて、発言するための権利であるところの発言権の付与及び開放の処理を制御する。
【0046】
音声制御部13は、発言権を保持しているユーザの端末100から受信した音声データを、トークセッションに参加中の他のユーザの端末100に対して送信する制御を行う。
【0047】
PoC用サーバ群20は、PoCサービスをサポートするために必要となる以下の機能を備えるサーバ群である。
【0048】
先ず、PoC通信で使用するIP(Internet Protocol:インターネットプロトコル)セッションを確立するSIP(Session Initiation Protocol:セッション開始プロトコル)サーバ部21を備える。
【0049】
PoC通信は、IP制御基盤として、IMS(IP Multimedia Subsystem)を利用したネットワークで通信を行うために、IMSでは、呼制御プロトコルとしてSIPを利用する。
【0050】
SIPサーバ部21は、このSIPを処理するために、SIP(Session Initiation Protocol)登録及び、SIP転送、SIPアプリケーション振り分けなどを行う。
【0051】
すなわち、端末で生成されたSIPメッセージがSIPサーバ機能21を経てPoCサーバ10に転送されることとなる。
【0052】
また、携帯端末などのユーザのステータス(通信可、会議中、など)の情報管理を行うプレゼンス(Presence)サーバ部22を備える。
【0053】
さらに、PoCサービスのユーザのグループ間通信をサポートするため、メンバ及びグループの管理運営を行うGLMS(Group and List Management Server:グループ及びリスト管理サーバ)部23を備える。
【0054】
PoC用サーバ群20の主たる機能は上記の通りであるが、本実施形態においてそのサーバ構成は任意の形態でよいため、図1においては、機能構成だけを示している。
【0055】
また、展示施設には、受付付近に設置された受付端末50と、各展示物の付近に設置された親機70が設けられている。なお、図1に示す、それぞれの展示物A〜C付近に設置された親機70は、それぞれ70a、70b、70cと称する。
【0056】
受付端末50は、端末100、特に第1の子機40(40a、40b)をPoCサービスに加入させるために必要な加入情報15を(後述する図5参照)端末40から受け付ける。そして、加入情報15を基に作成した確立情報16を(後述する図6参照)親機70に登録することで、端末40からの通信システムの利用を可能にするものである。
【0057】
また、受付端末50は、ネットワーク30を介して、電子メールの送信が可能なコンピュータでもある。
【0058】
親機70a、70b、70cは、後述する図4で説明するが、PoC機能を有するだけでなく、さらに第1の子機40や、第2の子機60などのPoC通信の管理及び通信可否を決定する管理端末でもある。
【0059】
また、第1の子機40は、展示施設へ来場する来場者が所持、或いは来場の際に受け取る端末であり、複数の第1の子機40を区別して示す場合には、来場者Aが保持する第1の子機を第1の子機40a、来場者Bの場合には第1の子機40bと称する。
【0060】
第2の子機60は、展示物の説明員が所持している端末を示す。ここでも、複数の展示物A〜Cに対応して、その展示物の説明が可能な説明員を、それぞれ、説明員A、説明員B,説明員Cとする。また、それぞれの説明員が保持する第2の子機60も、第2の子機60a〜60cと区別して示す。
第1の子機40、受付端末50、第2の子機60、親機70(これらを代表して端末100)は、ネットワーク30によって相互に無線接続されている。
【0061】
前述の通り、互いにPoC通信が可能な端末としての、親機70、第1の子機40及び第2の子機60は、誰の保持する端末かを区別するための名称上の相違のみであり、構造上は同一の端末である。
【0062】
これらの端末群の詳細な構成を以下に説明する。
【0063】
まず、本発明の実施の形態の通信システムで利用するそれぞれの携帯情報通信端末の構成図を説明する。
【0064】
図2は、本発明の実施の形態における通信システムで用いる携帯情報通信端末100(以降、端末と称する)の構成の例を示すブロック図である。
【0065】
図2において、端末100は、端末100の有する機能を制御する制御部101と、アンテナ104を介して図示しない基地局を含むネットワーク30に接続可能な無線通信部103と、ユーザに対して音声出力を行うスピーカ106と、端末100への音声入力を受け付けるマイク107とを含む。
【0066】
さらに、端末100は、マイク107から入力された音声を音声データに変換して無線通信部103へ出力し、且つ無線通信部103から受信した音声データを音声に変換してスピーカ106に出力する音声処理部102と、制御部101が実行する機能の制御内容や、その他の情報などについて記憶するメモリ105と、受信したメール情報や画像など、各種情報を表示可能な表示部108と、キーパッド等からユーザの入力を受け付ける操作部109とを有する。
【0067】
また、操作部109は、PoCボタン115を含み、このPoCボタン115の押下によりPoC通話の開始、及びPoC通話中における発言権の取得が可能となる。
【0068】
制御部101は、メモリ105に記憶されているコンピュータプログラムによって動作して、後述の各部を制御するCPU114と、PoCサービスによる通話を行うためのPoC機能部110を含む。
【0069】
メモリ105は、端末100のコンピュータプログラムをはじめ、端末100が通常の動作時に利用する電話帳データ、メールデータや、後述するPoC電話帳データ等を記憶する。
【0070】
外部インターフェース116は、他の携帯情報端末や他の外部機器などと接続可能に設けられた接続部である。この場合、接続には無線LANの他に赤外線通信、ブルートゥース(Bluetooth)などの近距離通信用インターフェースを用いても良いし、外部機器と接続するのみではなく、充電用プラグやUSB差込口などを兼用してもよいし、不要であればなくともかまわない。
【0071】
ここで、PoC通信を行うためのPoC機能部110は、音声データ制御部111と、セッション管理部112と、発言権管理部113とから構成され、これらはCPU114によって制御されている。
【0072】
端末100において、図1のPoCサーバ10から送信された発言者の端末からの音声データを、無線通信部103を介して受信すると、音声データ制御部111は、その音声データを、音声処理部102を介してスピーカ106に出力するよう制御する。この制御により、受信音声データが再生される。また音声データ制御部111は、マイク107から音声処理部102を介して入力された音声データを、無線通信部103を介してPoCサーバ10に出力するよう制御する。
【0073】
セッション管理部112は、PoCサーバ10(図1)のセッション制御部11からの要求により自端末100のトークセッションに参加するための確立処理と切断処理を行う。具体的には、PoCサーバ10から無線通信部103を介して、トークセッションに参加するための要求を示すメッセージを受信すると、セッション管理部112は、自端末100が該トークセッションに参加/不参加する旨、の応答メッセージを生成し、PoCサーバ10に返送する。また、操作部109のPoCボタン115の操作により、トークセッションの確立を行いたい旨のデータ入力が行われると、セッション管理部112は、トークセッションの確立を要求するメッセージを生成し、無線通信部103を介して、PoCサーバ10に送信するよう制御する。そして、トークセッションが確立中か否かの状態管理も行う。
【0074】
発言権管理部113は、操作部109のPoCボタン115の押下により、発言権を獲得したい旨のデータ入力が行われると、発言権の付与を要求するメッセージを生成し、無線通信部103を介してPoCサーバ10に送信するよう制御する。
【0075】
端末100は、上述のPoC通信のための機能以外に、通常の携帯情報通信端末に搭載されている発着信、通信機能、メール機能、表示制御の機能などを有するが、ここではこれら機能についての詳細な説明は省略する。
【0076】
図3は、本発明の実施の形態におけるPoCを利用した通信システムで用いる受付端末50の構成の例を示すブロック図である。
【0077】
図3において、受付端末50は、受付端末50が有する各機能を制御する制御部51と、アンテナ54を介して図示しないネットワーク30に接続可能な無線通信部53と、加入情報15(図5)、制御部51が実行する機能の制御内容や、その他の情報などについて記憶するメモリ55とを有する。さらに、受付端末50は、メモリ55に記憶されているコンピュータプログラムによって動作して、後述の各部を制御するCPU52と、受信したメール情報や画像など、各種情報を表示可能な表示部56とキーパッド等からユーザの入力を受け付ける操作部57と、外部インターフェース58とを有する。
【0078】
これらの構成により、受付端末50の制御部51は、場内に入場する来場者の第1の子機40から、無線通信部53よりネットワーク30を介して、あるいは非接触型ICタグリーダライタなどを用いて直接、PoC通信に加入するための加入情報15(図5)を受け取ってメモリ55に登録する。
【0079】
続いて、制御部51は(確立情報作成手段)、加入情報15より親機70のPoC電話帳26に登録するための確立情報を作成する。
【0080】
また、非接触型ICタグリータライタを用いて入退場を示す旨の通信を行う場合には、一例として、受付端末50の外部インターフェース58に非接触型ICタグリーダライタ、第1の子機40の外部インターフェース116にICタグを設けて行う。
【0081】
この場合、外部インターフェース58は、上述のように、第1の子機40の入退場情報を受けるための非接触型ICタグやその他の様々な通信方式に対応する通信部の接続を可能とするものである。そのため、接続が不要である場合には外部インターフェース58はあってもなくてもかまわない。
【0082】
受付端末50の加入情報15を受け取るために、上述のように外部インターフェース58を利用して様々な通信方式が利用可能であるが、ここでは、無線送受信部53とネットワーク30を利用し、電子メールによって受け取る場合について説明する。
【0083】
図4は、本発明の実施の形態におけるPoCを利用した通信システムで用いる親機70の構成の例を示すブロック図である。親機70は、構造的には、第1の子機40や第2の子機60と同じ機能を有する端末である。
【0084】
ただし、本発明の実施の形態においては、展示施設の展示物に設置することから、図2の端末100(端末40と同等)に加えて、さらに外部インターフェース116を介して、タッチパネル等の表示操作部72を含む外部機器71を接続している。
【0085】
すなわち、親機70は、PoC通信を行うために必要な機能を有する端末100を用いているが、さらに端末100の外部インターフェース116に、来場者の操作入力を容易にするために、タッチパネル等の外部機器71を接続したものである。
【0086】
このため、親機70では、外部インターフェース116にタッチパネル等の外部機器71が接続された場合は、端末100の表示部108及び操作部109は使用しなくてもかまわないし、接続していない場合には、端末100の操作部109を介して操作した情報が、表示部108に表示される構成となる。
【0087】
また、親機70は、特定の第2の子機60の確立情報16(図6)をメモリ105の中のPoC電話帳26に予め登録しており、PoC通信確立の要求があった場合には、特定の第2の子機60も合わせて接続する。
【0088】
ここで、第2の子機60とは、展示物Aを説明する説明員Aが保持する端末を示し、この端末を第2の子機60aとする。また、展示物Aに設置している展示物A用親機70aのPoC電話帳26には、第2の子機60aの確立情報を登録されている。
【0089】
他の展示物B、展示物Cも同様にそれぞれ、展示物B用親機70b、展示物C用親機70cが設置されており、それぞれの親機70のメモリ105にあるPoC電話帳26には、展示物A用親機70aと同様に、それぞれ第2の子機60b、第2の子機60cの確立情報16が登録されている。
【0090】
親機70の表示部108には、受付端末50で登録した第1の子機40全ての一覧表示を行うことが可能であるが、他に、予め設定したグループ化条件に基づいて所定のグループを作り、グループメンバのみを表示することも可能である。この限定表示は、来場者に対して、他の確立情報16を全て公開してしまわないようにするためであり、不要であれば特にこの設定情報は入力する義務はない。
【0091】
次に本発明の実施の形態の通信システムの動作について図5から図9を用いて説明する。
【0092】
まず、来場者が来場するときに、PoCサービスの利用申請のときに必要な加入情報15を受付端末50に登録する必要がある。
【0093】
この登録のための処理として、ここでは、予め第1の子機40内に記録している個人情報から一部抜粋して受付端末50に加入情報として電子メールで送信し、受付端末50がこの電子メールを受け取る形式で説明を進める。
【0094】
また他の形式として、来場者が、元々第1の子機40を所有している場合には、受付端末50に接続されたゲートで第1の子機40の情報を読み取る形式や、来場者が受付端末50の操作部109に第1の端末40を示す情報を含んだ加入情報15を直接入力してもかまわない。さらに他の形式として、第1の子機40を、来場者への貸し出し用として展示場で準備している場合、受付で第1の子機40を受け取るときに、受付端末50に直接来場者が入力、または、来場者が展示場入場券をweb予約などで事前に作成した情報を受付端末50に送信することで、加入情報を作成する。他にも、展示施設で準備している第1の子機40に、事前にPoC電話帳26に登録しておくことで来場者に貸し出すなど、加入情報15の作成が特に不要な登録方法などがある。このように、特定の第1の子機40の利用申請を示す加入情報15は受付端末50に登録が可能な処理であれば、いずれの形式でもかまわない。
【0095】
図5は、加入情報15を示すイメージ図である。この図5に示す加入情報15は、第1の子機40(40a、40b、40c)で作成され、受付端末50に提供する情報である。
【0096】
登録名、第1の子機40の電話番号をはじめ、必要に応じて来場者氏名、来場日時、来場日時に期限がある場合には、利用可能期間の情報などを、第1の子機40の操作部109を介して入力し、受付端末50に送信する。なお、登録名は、不特定多数の来場者が視認可能な表示操作部72に本名を表示されたくないなど、来場者のプライバシーを守るために設けたものであるため、登録名と来場者氏名は同一であってもよい。
【0097】
図6は、受付端末50のメモリ55に記録している確立情報16を示すイメージ図である。確立情報16には、本発明の実施の形態の通信システムで用いるPoC通信を確立するために必要な情報が含まれており、この確立情報16に基づいて、親機70は親機70内のメモリ105にPoC電話帳26を作成し、PoC通信を開始可能な状態となる。
【0098】
つぎに、受付端末50に、第1の子機40aの加入情報15を登録する流れを、図7を用いて説明する。
【0099】
図7は、来場者Aを親機70a、70b、70cのPoC電話帳26へ登録する処理を示すフロー図である。
【0100】
まず、来場者Aは、第1の子機40a(図2の端末100)により、受付端末50に対して、来場者A自身の情報や、来場者Aのアドレス情報(来場者Aの登録名及び来場者携帯端末の電話番号)を含んだ加入情報15の元になる情報を操作部109を操作して入力する。これにより、第1の子機40aの制御部110は、メモリ105に加入情報15を格納する。その後、第1の子機40aの制御部101は、PoC通信に加入するために、メモリ105に登録された加入情報15を受付端末50に電子メールで送信し(ステップ71)、さらに第1の子機40aは登録を要求する(ステップ72)。
【0101】
受付端末50の制御部101は、受け取った加入情報15をメモリ55に登録し、さらにその加入情報15から各親機70に登録する処理に必要な情報を抜粋して確立情報16(図6)を作成し(ステップ73)、展示施設内の親機70a、70b、70c(図4)に対して、無線通信部53より、ネットワーク30を介して、電子メールなどに含めてそれぞれ送信する(ステップ74)。
【0102】
確立情報16を受け取った親機70a、70b、70cにおいて、制御部101が有する図示しないPoC電話帳管理手段は、受け取った確立情報16に基づいて、親機70のメモリ105(図4)にあるPoC電話帳26に随時追加して更新する(ステップ75)。
【0103】
登録後、確立情報16に登録名が含まれている場合には、各親機70(70a、70b、70c)は、接続された外部機器71の表示操作部72に登録名を表示する。
【0104】
各親機70(図4)は、この確立情報16をメモリ105に登録し、制御部101のPoC電話帳管理手段がPoC電話帳26を更新することで登録を完了すると、無線通信部103より、完了した旨を電子メールによってネットワーク30を経由して受付端末50に通知する(ステップ76)。
【0105】
展示施設内の親機70のそれぞれから完了した旨の通知をメールで受けた受付端末50は、第1の子機40aの来場を受け付ける旨の通知を電子メールで第1の子機40aに送信する(ステップ77)。
【0106】
以上の手順により、来場者の確立情報16が、会場内の展示物付近の各親機70のPoC電話帳26に登録されることになる。
【0107】
なお、上記の電子メールの受信やPoC電話帳26の作成に用いる確立情報16の受信に関しては、親機70がマルチタスクに対応している場合、PoC通信の処理と並行して行える。マルチタスクに対応していない場合は、各親機70は、PoC通信が行われていないタイミングで、PoC電話帳26の登録と表示追加の処理を行う。
【0108】
次に、PoC通信を利用した質問、及び質問に対する回答や説明を得るための処理について説明する。
【0109】
図8は、確立情報16を受け取った後の親機70の表示操作部72に表示される画面の一例を示すイメージ図であり、それぞれ、図8(a)は「PoC電話帳モード」を、図8(b)は「PoC通信状況モード」を示している。
【0110】
図9は、本発明の実施の形態の通信システムにおけるPoC通信を行う処理を示すシーケンス図である。
【0111】
図4の親機70が有するPoC電話帳26に、説明員が携帯している端末である第2の子機60の確立情報と、受付端末50から受信した第1の子機40(子機40a)の電話番号などの確立情報を登録している状態では、親機70の制御部101は、図8(a)に示す「PoC電話帳モード」のとき、表示操作部72に、PoC電話帳26を表示している。
【0112】
なお、第1の子機40それぞれの確立情報16に登録名が含まれる場合には、登録名を優先して表示している。また、図8(a)の「PoC電話帳モード」と、図8(b)の「PoC通信状況モード」は、随時、来場者たちによって、表示内容を切替えられるよう、図8に示すように表示切替ボタンを設けるか、或いは両方の内容を一つの画面に同時に表示してもかまわない。
【0113】
まず、たとえば、来場者Aは、展示物Bについての説明を受けるためにPoC通信を行いたい場合、展示物B用親機70bの表示操作部72の「PoC電話帳モード」の表示内容から、来場者Aに対応する登録名を選択して、図8(a)の「発信」と称されているPoCボタン115(図4)を押す(ステップ91)。
【0114】
展示物B用親機70bの制御部101のセッション管理部112(図4)は、メモリ105のPoC電話帳26を検索して、登録名に対応する第1の子機40aと、この展示物B用の説明員としてPoC電話帳26に加入情報15が登録されている第2の子機60bを指定して、PoCサーバ10に対してセッション確立を要求する(ステップ92)。
【0115】
PoCサーバ10は、指定された第1の子機40aと第2の子機60bに割り当てるセッションIDを生成する(ステップ93)。
【0116】
PoCサーバ10は、展示物B用親機70b、第2の子機60b、第1の子機40aに対してそれぞれセッションIDを送信し、セッション確立を要求する(ステップ94、ステップ97、ステップ100)。
【0117】
セッションIDの情報を受けたそれぞれの第1の子機40aは、そのセッションIDを保存し(ステップ95、ステップ98、ステップ101)、セッション確立応答の信号を返す(ステップ96、ステップ99、ステップ102)。
【0118】
これにより、展示物B用親機70b、第2の子機60b、第1の子機40aの間で、トークセッションが確立された状態となる(ステップ103)。
【0119】
このようにして、第1の子機40aと第2の子機60bとのトークセッションが確立した場合、第1の子機40aと第2の子機60bのそれぞれの端末保持者は、お互いにPoCボタン115を押下して発言権を獲得した者が発言することで、来場者Aは、展示物B用の説明員Bと、第1の子機40aで通話を開始することが可能となる。
【0120】
来場者Aと説明員Bとの間でトークセッションが確立された場合、展示物B用親機70bの制御部101は、表示操作部72に「PoC通信状況モード」であることを示す表示を行う。
【0121】
図8(b)の「PoC通信状況モード」では、現在の発言者と(ここでは、内田である)、展示物Aに関するPoC通信への現在の参加者及び参加状況が表示されている。
【0122】
たとえば説明員(説明員携帯端末)は、PoC通信確立の要求のあった第1の子機40を登録するが、図7に示すフローの実行によりPoC通信の親機である各親機70(70a、70b、70c)においては、来場者(たとえば図面では内田、川島、杉本)の有する第1の子機40の登録データは全て登録されている。この各親機70の「PoC通信状況モード」における表示操作部72では、PoC通信の状況として、図8(b)のように表示する。
【0123】
また、PoC通信に参加中の各第1の子機40の表示部108にも、同様の画面を表示可能であるが、限られた表示部108に表示するために、来場者人数の増減に応じた表示内容になるよう、表示人数などを調整してもかまわない。なお、ここでは外部機器71を親機70に接続している場合で説明したが、図4において、外部機器71が接続されていないときには、親機70の制御部101は、表示操作部72ではなく表示部108に、上述した表示内容を表示することも可能である。
【0124】
再び図9において「PoC通信状況モード」である展示物B用親機70bの表示操作部72のPoC通信状況の欄には、図8の(b)ように、来場者Aが通話中である旨、表示しており、展示物Bを閲覧しているその他の来場者は、現在の質問情況を、展示物B用親機70bの表示操作部72で確認することができる。
【0125】
さらにこの時点で、その他の来場者として、端末100(第1の子機40b)を有する来場者Bが、展示物Bに関する質問をしたくなった場合、来場者Bは、前述の通信確立の処理と同様にして、展示物B用親機70bの表示操作部72に表示されているPoC電話帳にある来場者Bの登録名を、選択して押下する(ステップ104)。
【0126】
このあと、PoCボタン115(発信ボタン)を押すことで、展示物B用親機70bの制御部101のセッション管理部112は、PoCサーバ10へ、第1の子機40bのセッション確立を要求する(ステップ105)。PoCサーバ10は、第1の子機40bに割り当てるセッションIDを生成して(ステップ106)このセッションIDを第1の子機40bに送信する(ステップ107)。
【0127】
セッションIDの情報を受けた第1の子機40bは、そのセッションIDを保存し(ステップ108)、セッション確立応答の信号をPoCサーバ10に返す(ステップ109)。
【0128】
これにより、第2の子機60bと、展示物B用親機70bと、第1の子機40a、及び第1の子機40bとの間のPoC通信を確立する(ステップ110)。
【0129】
この後、一通り説明員及び来場者による質疑応答が終了すると、展示物B用親機70bはPoC通信を切断する。
【0130】
また、PoC通信が終了したあとも、第1の子機40(40a、40b)には、使用したセッションID及び通話履歴、通話相手情報が残っているため、PoCボタン115を押すことにより、また前述した第2の子機60bと、展示物B用親機70bと、第1の子機40a、及び第1の子機40bとのと通話を開始することが可能である。
【0131】
以上、本発明の第1の実施の形態の通信システム、及び通信方法、親機端末によって、大勢の来場者がいる中で、特定の展示物に対する質問を、特定の説明員に行うことが可能となる。
【0132】
さらに、他の来場者も参加可能であり、説明員も、複数の来場者に対する説明を一度に行うことが可能であり、複数人から同時に質問される場合などの混乱を防ぐことが可能となる。
【0133】
次に本発明の実施の形態の通信システムの変形例について図10を用いて説明する。
【0134】
変形例の通信システムで利用する受付端末50、第1の子機40、第2の子機60は全て本発明の実施の形態で用いる各端末と同一である。
【0135】
しかしながら、親機70は、説明員及び第1の子機を任意に選択することが可能となることを特徴とする。
【0136】
図10は、変形例における親機70の表示操作部72に表示される画面の一例を示すイメージ図であり、図10(a)は「PoC電話帳モード」を、図10(b)は「PoC通信状況モード」を示している。
【0137】
本発明の第1の実施の形態では、PoC通信を行うとき、来場者はPoC通信に用いる端末として自分の端末のみを選択していたが、変形例の通信システムでは、来場者はPoC通信を開始するとき、最初から自分の端末ばかりでなく、他の第1の子機を選択することが可能である。
【0138】
また、図10(a)に示すように、説明員も複数人待機しており、複数人の説明員の中から所望の説明員を選択して発信するための発信ボタン16が、親機70の表示操作部72に表示されている。
【0139】
これにより、来場者は、好みの説明員を選択し、さらに呼びたい来場者を示す登録名を選択し、それぞれに対応する「発信」ボタン115を押すことで、最初から複数名のグループ会話の設定を行える。また、第1の実施の形態と同様に、図10(a)の「PoC電話帳モード」と、図10(b)の「PoC通信状況モード」は、随時、来場者たちによって、表示内容を切替えられるよう、図10に示すように表示切替ボタンを設ける、或いは両方の内容を一つの画面に同時に表示してもかまわない。
【0140】
従って、来場者は複数の参加者による最適なグループを自ら設定することが可能となり、団体で来場している場合など様々な状況に応じて、よりきめ細かい説明を受ける機会を増やすことが可能となる。 続いて、本発明の第2の実施の形態の通信システムについて図11を用いて説明する。
【0141】
図11は、本発明の第2の実施の形態の通信システムの全体構成を示すブロック図である。第2の実施の形態の通信システムにおいて、PoC用サーバ群20に含まれるwebサーバ部24は、HTML形式のネットワーク電話帳25と、図示しないネットワーク電話帳管理手段を含み、このネットワーク電話帳管理手段は、受付端末50から送信された加入情報15に基づいて、ネットワーク電話帳25に登録している情報を随時更新している。
【0142】
このwebサーバ部24は、PoC通信を行う端末100が、ネットワーク30経由で、このwebサーバ部24にアクセスすることで、PoC通信に必要な情報が閲覧可能なHTML形式で得ることができる。
【0143】
ここで、親機70は、随時、webサーバ24にアクセスし、更新状況を問合せることで、ネットワーク電話帳25の更新情報を取得する。親機70が有するPoC電話帳26は、この更新情報を得て、随時更新していくため、多数のPoC通信を利用する端末100に対応可能となる。このため、まず第1の子機40が通信システムに加入する流れについて図11から図12を用いて説明する。
【0144】
ネットワーク電話帳25とは、PoC通信を利用する端末100の確立データ16をwebサーバ24上にHTML形式で保存したものであり、利用する端末100を認証して許可を得た端末のみがアクセス可能なデータである。
【0145】
本発明の第2の実施の形態における通信システムでは、親機70のみ、webサーバ部24に問合せをすることでアクセス可能となる。
【0146】
図12は、来場者Aを親機70a、70b、70cのPoC電話帳26へ登録する処理を示すフロー図である。
【0147】
まず、本発明の第2の形態の通信システムを利用するために、来場者Aが保持する第1の子機40aは、受付端末50に加入情報15を含めて電子メールなどで通知する(ステップ121)。
【0148】
第1の子機40aからの加入情報15を受けた受付端末50は、PoC通信に必要な確立情報16を作成し(ステップ122)、webサーバ部24に電子メールで送信する(ステップ123)。
【0149】
確立情報16を受けたwebサーバ部24は、webサーバ部24内のネットワーク電話帳25に第1の子機40aを登録する(ステップ124)。
【0150】
また、親機70の制御部101(問合せ手段)は、通信システムに加入、もしくは脱会した第1の子機40aの有無を確認するために、図示しないタイマを用いて一定時間ごとに、webサーバ部24にあるネットワーク電話帳25の更新状況を確認するための更新情報確認情報を発生し、無線通信部103からネットワーク30を経由して、webサーバ部24に送信する(ステップ125)。
【0151】
更新状況確認情報を受けて、webサーバ部24の、図示しないネットワーク電話帳管理手段は、現在の更新状況を更新情報として、問合せのあった親機70に通知する(ステップ126)。続いて、受付端末50に、この第1の子機40aの登録完了した旨の通知を行う(ステップ127)。
【0152】
ここで、親機70の制御部101が有する図示しないPoC電話帳管理手段は、更新情報に、PoC電話帳26(図4)にはない第1の子機40aが、ネットワーク電話帳25(図11)に含まれていることを検出し、更新情報を受けたそれぞれの親機70(親機70a、70b、70c)は、それぞれのPoC電話帳26に、第1の子機40aを追加する(ステップ128)。
【0153】
後は、親機70の有する外部機器71の表示操作部72に表示したPoC電話帳26にある、第1の子機40aの登録名を選択することで、親機70は、予め親機70に登録している第2の子機60とセッションを確立する。この流れは本発明の第1の実施の形態のPoC通信を行う処理と同一であるため、省略する。
【0154】
以上、本発明の第2の実施の形態の通信システム、及び通信方法、親機端末は、ネットワーク電話帳25を活用することで、第1の子機の台数が増加した場合に対応可能となる。
【0155】
すなわち、PoC電話帳26を登録している端末100のメモリ105のデータ量の増加によるメモリへの負担を軽減することが可能となる。
【0156】
続いて、本発明の第3の実施の形態の通信システムについて説明する。
【0157】
第3の実施の形態の通信システムでは、受付端末50で受け付けた第1の子機40の加入情報15から、様々なカテゴリを作ることで、複数の第1の子機40を分別してグループ化を行う。そして、このグループ種別に応じて通信システムのサービスの差別化を図るものである。
【0158】
たとえばここでは、親機70が、第1の子機40が有する加入情報15に含まれる来場日時の情報を元に、来場した時間帯ごとにグループ化を行い、時間帯に応じて通信システムの提供の制限を行う場合について図13及び14を用いて説明する。
【0159】
図13は、展示施設の開場時間から閉場時間までの時間をさらに区分した時間帯を示す図である。
【0160】
ここでは、開場時間である午前9時から正午12時までを時間帯A、正午12時から午後3時までを時間帯B、午後3時から午後6時の閉場時間までを時間帯Cを称する。
【0161】
受付端末50は加入情報15に基づいて作成した確立情報16を、ネットワーク30を介して親機70に送信するが、この確立情報16は、第1の子機40aから第1の子機40cのそれぞれの来場日時についての情報を含む。ここでは、たとえば、第1の子機40aには午前9時に、第1の子機40bは午後13時に、第1の子機40cは午後16時に加入情報15を受付端末50に送信したものとする。
【0162】
まず、親機70の制御部101の図示しない分類手段は、受付端末50から受信した確立情報16に基づいてPoC電話帳26を作成するとき、確立情報16に含まれる来場日時情報に基づいて、第1の子機40aは時間帯A、第1の子機40bは時間帯Bの間、第1の子機cは時間帯Cと、それぞれ入場時間帯毎に分類する。
【0163】
そして、親機70は、現在の時間帯と、この時間帯でPoC通信を許可する第1の子機40の所属しているグループとを照らし合わせる。
【0164】
本発明の通信システムの第3の実施の形態では、第1の子機40が、第2の子機60とPoC通信が可能である時間帯は限られており、通信システムの利用が可能な時間帯に含まれないグループに属する第1の子機40は通信システムの利用が不可能となる。
【0165】
すなわち、親機70は、通信システム利用可能な有効期限を超過したと判断した第1の子機40に相当する登録名は、親機70の表示操作部72に表示しない。
【0166】
たとえば、13時に来場した来場者Bは、16時の時点で、携帯している第1の子機40bを利用してPoC通信を行うために、親機70の表示操作部72を見たとしても、第1の子機40bが属する時間帯Bとは異なる時間帯である時間帯Cであるため、自端末の表示を見つけることができない。
【0167】
このため、本発明の第3の実施の形態の通信システムを受けることができない。
【0168】
親機70の制御部101(選別手段)は、たとえば図11に示すフロー図に基づいて、時間帯毎にグループ選別を行い、表示、非表示の処理を行う。
【0169】
図14は、時間帯別にグループ化された第1の子機40のPoC通信可否を決定する処理を示すフロー図である。
【0170】
まず、親機70の制御部101は、現在の時間帯はAであるかを確認する(ステップ141)。
【0171】
時間帯Aである場合には、親機70の制御部101は、現在、メモリ105に記録されている確立情報16で、来場日時情報が時間帯Aに含まれている登録名を全て表示操作部72に表示する(ステップ141)。
【0172】
時間帯Aで無い場合には、時間帯Bであるかを確認する(ステップ142)。時間帯Bでもない場合には、制御部101は、現在の時間帯はCであると判断し、時間帯Cに属するグループの登録名を表示操作部72に表示する(ステップ143)。
【0173】
時間帯Bである場合には、時間帯Bに属するグループの登録名を表示操作部72に表示する(ステップ145)。
【0174】
このように、所定の時間帯に属しないために登録名が表示されなくなった第1の子機40は、PoC通信を確立することができなくなるため、来場者は通信システムを利用するために、制限時間内に展示物を閲覧する必要を感じ、結果的に場内の来場者の移動をスムーズにすることが可能となる。
【0175】
また、加入情報15に含まれるさまざまな情報により、フィルタリングを行うことで、親機70の表示操作部72に表示する第1の子機40を制限するほかに、第1の端末40の加入情報15に基づいて、来場者の特性に沿った説明を提供することも可能である。
【0176】
たとえば、加入情報15に含まれる生年月日などの情報を確立情報16に含めて利用することで、来場者の年齢層を読み取ることも可能である。これにより、来場者の年齢に応じて複数の説明員を待機させている中で、最適な説明が可能な説明員を抽出し、この説明員が携帯している第2の子機60(60a、60b、60c)に接続することが可能となる。
【0177】
このように、本発明の第3の実施の形態の通信システムでは、加入情報15、もしくは確立情報16に基づいて、第1の子機40のグループ化を行うことでサービスの特化を行うため、サービス時間帯の制限や、第2の子機60の割当など、よりきめ細かなサービスを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0178】
【図1】本発明の実施の形態の通信システムの全体図を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の通信システムに用いる携帯情報通信端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の通信システムに用いる受付端末の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態の通信システムに用いる親機の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態の通信システムに用いる加入情報の内容をイメージ図である。
【図6】本発明の実施の形態の通信システムに用いる確立情報の内容をイメージ図である。
【図7】本発明の実施の形態の通信システムで用いる加入情報の内容を示すイメージ図である。
【図8】本発明の実施の形態の通信システムに用いる親機のPoC通信機能を利用しているときの表示操作部を示すイメージ図であり、(a)は「PoC電話帳モード」のとき、(b)は「PoC通信状況モード」を示すイメージ図である。
【図9】本発明の実施の形態の通信システムにおけるPoC通信を開始するための処理を示すシーケンスチャートである。
【図10】本発明の実施の形態の変形例の通信システムに用いる親機のPoC通信機能を利用しているときの表示画面を示すイメージ図であり、(a)は「PoC電話帳モード」のとき、(b)は「PoC通信状況モード」を示すイメージ図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態の通信システムの処理の流れを示すフロー図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態の通信システムにおいて、来場者を親機70a、70b、70cのPoC電話帳26へ登録する処理を示すフロー図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態の通信システムにおける第1の子機それぞれの来場時間帯、及びそれぞれの第1の子機に対するサービスの提供可能な時間帯を示すイメージ図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の通信システムにおける、時間帯別にグループ化された第1の子機40のPoC通信可否を決定する処理を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0179】
100 携帯情報通信端末
101 制御部
102 音声処理部
103 無線通信部
104 アンテナ
105 メモリ
106 スピーカ
107 マイク
108 表示部
109 操作部
110 PoC制御部
111 音声データ制御部
112 セッション管理部
113 発言権管理部
114 CPU
115 PoCボタン
116 外部インターフェース
10 PoCサーバ
11 セッション制御部
12 発言権制御部
13 音声制御部
15 加入情報
16 確立情報
20 PoC用サーバ群
21 SIPサーバ部
22 プレゼンスサーバ部
23 GLMS機能
24 webサーバ部
25 ネットワーク電話帳
26 PoC電話帳
30 ネットワーク
40 第1の子機
40a 第1の子機
40b 第1の子機
40c 第1の子機
50 受付端末
51 制御部
52 CPU
53 無線通信部
54 アンテナ
55 メモリ
56 表示部
57 操作部
58 外部インターフェース
60 第2の子機
61a 第2の子機
61b 第2の子機
61c 第2の子機
70 親機
70a 展示物A用親機
70b 展示物B用親機
70c 展示物C用親機
71 外部機器
72 表示操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して端末間のPoC通信を制御するPoCサーバと、
前記PoCサーバを経由してPoC通信可能な第1の子機と、
前記第1の子機との通信により、前記第1の子機が前記PoC通信に加入するための加入情報を登録する受付端末と、
前記受付端末に登録された加入情報に基づいて前記第1の子機と、予め登録している特定の第2の子機との前記PoC通信の確立を指示する親機とを含む通信システム。
【請求項2】
前記受付端末は、前記第1の子機から取得した前記加入情報に基づいて前記PoC通信に用いる確立情報を作成する確立情報作成手段と、
前記確立情報を前記親機に送信する送信手段とを有し、
前記確立情報を前記送信手段により前記親機に送信することで、前記親機は前記PoC通信に加入可能な子機を登録することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項3】
前記親機は、前記確立情報に基づいて前記PoC通信に用いるPoC電話帳を保存する記録手段と、
前記PoC電話帳を表示する表示手段と、
前記PoC電話帳から前記第1の子機を選択する操作手段とを含み、
前記操作手段で前記第1の子機を選択する入力を認めると、
前記第1の子機と前記第2の子機とのPoC通信の確立を前記PoCサーバに要求することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
【請求項4】
前記親機は、さらに、前記操作手段で、他の第1の子機の選択を認めた場合、該子機を、前記PoC通信に追加して参加させることを特徴とする請求項3に記載の通信システム。
【請求項5】
前記通信システムは、さらに前記ネットワークを介して通信可能なwebサーバを有し、
前記webサーバに、前記通信システムを利用する端末を登録したネットワーク電話帳を含むことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
【請求項6】
前記受付端末は、取得した前記加入情報から前記PoC通信に用いる確立情報を作成する確立情報作成手段と、
前記ネットワークを介して、前記確立情報を前記webサーバに送信する送信手段とを有し、
前記確立情報を前記送信手段により前記webサーバに送信することで、前記ネットワーク電話帳に、前記第1の子機を追加して更新することを特徴とする請求項5に記載の通信システム。
【請求項7】
前記webサーバは、前記確立情報に基づいて、前記ネットワーク電話帳を更新するネットワーク電話帳管理手段と、
前記親機から更新情報問合せがあると、現在の前記ネットワーク電話帳の更新情報を送信する送信手段とを有し、
前記確立情報を受け取ると、前記ネットワーク電話帳管理手段によって前記ネットワーク電話帳を更新し、
前記更新情報を、前記親機からの問合せ情報に応じて、前記送信手段から前記親機へ送信することを特徴とする請求項6に記載の通信システム。
【請求項8】
前記親機は、
前記PoC通信に用いるPoC電話帳を保存する記録手段と、
一定時間ごとに、前記ネットワーク電話帳の更新情報を、前記webサーバに対して問合せる問合せ手段と、
問合せに対する更新情報を受け取ると、前記更新情報に基づいて、前記PoC電話帳を更新するPoC電話帳管理手段とを有し、
前記webサーバから更新情報を受け取ると、前記PoC電話帳管理手段により、前記PoC電話帳を更新することを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
【請求項9】
前記親機は、さらに
前記PoC電話帳を表示する表示手段と、
前記PoC電話帳から前記選択子機を選択する操作手段とを有し、
前記PoC電話帳管理手段により更新した前記PoC電話帳を前記表示手段に表示し、
前記操作手段でPoC通信に参加する前記第1の子機の選択する入力を認めると、
前記第1の子機と前記第2の子機の間でPoC通信を確立することを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
【請求項10】
前記親機は、前記第1の子機から取得した前記確立情報に含まれる情報から特定の情報に基づいて加入した前記第1の子機を分類する分類手段を有し、
前記PoC電話帳に含まれる前記第1の子機から、前記分類手段によって、分類した前記第1の子機のみを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項3乃至4、または8乃至9のいずれか1つに記載の通信システム。
【請求項11】
前記親機は、さらに外部機器と接続するための接続手段を有し、接触による入力を可能とする表示操作手段を具備することで、前記親機が有する前記操作手段と前記表示手段を代用する外部機器を、前記接続手段に接続することを特徴とした請求項3乃至4、又は8乃至10に記載の通信システム。
【請求項12】
PoC通信可能な子機のうち、第1の子機が受付端末に加入情報を送信し、
前記第1の子機を管理する親機は、前記受付端末からその旨の通知を受けると、
ネットワークを介して端末間のPoC通信を制御するPoCサーバに対して、
前記親機に予め登録された第2の子機と、前記第1の子機との間でPoC通信の確立の指示が可能となることを特徴とする案内方法。
【請求項13】
前記受付端末は、前記第1の子機から取得した前記加入情報に基づいて前記PoC通信に用いる確立情報を作成し、
前記ネットワークを介して、前記確立情報を前記親機に送信することで、前記第1の子機が前記PoC通信に加入可能となることを特徴とする請求項12に記載の案内方法。
【請求項14】
前記親機は、前記確立情報に基づいて、前記PoC通信に用いるPoC電話帳を更新してメモリに保存し、更新して表示部に表示した前記PoC電話帳に対して、操作部からPoC通信に参加する前記第1の子機の選択があると、該第1の子機と、予め登録している第2の子機との間でPoC通信を確立することを特徴とする請求項13に記載の案内方法。
【請求項15】
前記案内方法は、さらにネットワークを介して接続可能なwebサーバを有し、
前記受付端末は、前記第1の子機から取得した前記加入情報に基づいて前記PoC通信に用いる確立情報を作成し、前記ネットワークを介して、前記確立情報を、前記webサーバに送信し、
前記webサーバは、前記webサーバに登録しているネットワーク電話帳に前記第1の子機を追加して更新することを特徴とする請求項12に記載の案内方法。
【請求項16】
前記親機は、前記webサーバに対して一定時間ごとに前記ネットワーク電話帳の更新内容の問合せを行い、問合せて得られた更新情報に基づいて、前記PoC電話帳を更新し、更新した前記PoC電話帳を前記表示部に表示することを特徴とする請求項15に記載の案内方法。
【請求項17】
前記親機は、前記PoC電話帳を更新してメモリに保存し、前記表示部に表示した前記PoC電話帳に対して、前記操作部からPoC通信に参加する前記第1の子機の選択があると、前記メモリに保存した前記指定子機と前記選択した前記第1の子機との間でPoC通信を確立することを特徴とする請求項16に記載の案内方法。
【請求項18】
前記親機は、さらに、前記表示部に表示している前記PoC電話帳に対して、前記操作部から、他の第1の子機の選択を行う入力を認めた場合、確立している前記PoC通信に、前記他の第1の子機を追加することを特徴とする請求項14、17に記載の案内方法。
【請求項19】
PoC通信可能な子機のうち、受付端末に対して加入情報を送信する第1の子機と、予め登録している第2の子機のそれぞれのPoC通信のための確立情報を登録したPoC電話帳を含む記録手段と、
前記PoC電話帳を表示する表示手段と、
前記表示したPoC電話帳から、前記第1の子機を選択する入力手段とを含み、
表示しているPoC電話帳に対して、前記入力手段から、特定の第1の子機を選択する指示を認めると、
該第1の子機と、前記第2の子機とのPoC通信の確立を、ネットワークを介して、端末間のPoC通信を制御するPoCサーバに対して指示することを特徴とする通信システムに利用する親機端末。
【請求項20】
前記受付端末から、前記加入情報を受信すると、前記PoC電話帳を更新するPoC電話帳管理手段を有し、
前記受付端末から、加入する前記第1の子機の確立情報を受けると、前記PoC電話帳管理手段により、前記記録手段に記録された前記PoC電話帳を更新することを特徴とする請求項19に記載の親機端末。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2008−11053(P2008−11053A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−178205(P2006−178205)
【出願日】平成18年6月28日(2006.6.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】