説明

RFID印刷製品の個体識別

追加印刷処理中に可撓性の二次元製品(30、32、36、38)を処理するための方法であって、少なくとも1つの製品がRFIDタグ(100、200、200a、200b)を備え付けられている。RFIDタグ(100、200、200a、200b)は、少なくとも一部分の制御情報、及び/又は少なくとも一部分の製品情報を含む。この情報は、製品(30、32、36、38)向けに作業ステップを検査、及び/又は制御するために使用される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、請求項1の序文に基づく可撓性の二次元製品及び請求項16の序文に基づく可撓性の二次元製品を処理するための方法に関し、並びに請求項17の序文に基づく可撓性の二次元製品を製造するためのシステムに関する。
【発明の背景】
【0002】
先行技術は、無線周波数個体識別送受信機(以後、RFIDタグと称される)を開示し、識別力を有するラベル(RFID又は短縮してスマートラベルとも称される)の中でのその使用が益々重要になっている。データが電波により非接触にRFIDタグとトランシーバとの間の視認なしに伝達されることを可能にするRFID技術の基礎は既知であり、この時点ではさらに説明を必要としない。
【0003】
無線データ伝達のためのシステム、例えば、RFIDタグを備え付けられた製品の個体識別のためのシステムは、通常、次の3つの構成要素:RFIDタグ、タグからのデータを読み取り、タグにデータを書き込むために使用されるトランシーバ及び関連するデータを管理する上位のITシステムを備える。RFIDタグに電力を供給することに関して、受動RFIDタグ、半能動RFIDタグ、能動RFIDタグの区別があり、以下の本文では、トランシーバによって生成され、アンテナを介して構内での誘導性結合又は容量性結合によって受信される電磁場から電力を得る受動RFIDタグのみを詳細に考察する。
【0004】
誘導性結合を有するシステムは、現在、30〜500KHz、好ましくは100〜135KHzの低周波数域で1メートルまでの範囲で主に動作し、3〜30MHz、好ましくは13.56MHzの高周波数域で約1.7メートルの範囲で主に動作する。周波数域に類似して、低周波数(LF:low frequencies)ではデータ伝送速度及び購入価格は共に低い。LF−RFIDタグは、通常、2kbitまでの記憶容量を有するチップに取り付けられる。高周波数(HF:high frequencies)では、データ伝送速度は高速だが価格が高く、同様に範囲も約1.7メートルに相当する。記憶の型によって、利用できる記憶スペースは、簡単な個体識別番号の記憶から、例えば、製造者、賞味期限、製造日、売価など複雑なデータの記憶までの範囲にわたる。
【0005】
現在、既知の受動RFIDタグの製造価格の約50%が実際のチップ(以後、ICタグとも称される)に帰することができ、価格の残り50%はコイル又はアンテナ(以後、アンテナと称される)の形態の結合要素、アンテナとチップとの間の接続部、追加の受動構成要素及びタグ向け支持材料に帰することができる。
【0006】
無線データ送信のための非常に簡単なシステムが、送受信機機能が本質的にアンテナ又は他の結合要素によって引き受けられる、ICタグのないタグを備える。この種の簡単な送受信機は、一部分の1ビット情報用電子データ記憶媒体として働き、従って、以後1ビットタグと言及される。適切な範囲内で適切にカスタマイズされたリーダの送受信範囲内で、作動中の1ビットタグの存在が検出されることが可能であり、それにより最も簡単な場合、一部分の1ビット情報として送受信機の存在又は非存在を「読み取る」ことができることを意味する。この種のICのない1ビットタグの使用は、窃盗から商品を保護するためのシステムで広く行き渡っている。
【0007】
しばしば、これは、コンデンサと共に共振回路を形成する電気伝導コイルを有する無線周波数タグの使用を含む。トランシーバによって生成され、無線周波数タグの共振周波数に調和する無線周波数電磁気界の中で、共振回路はエネルギーを吸収することにより伝達されたシステムの電力を調整し、結果的にトランシーバによって検出されることができる。共振回路は、コンデンサを過充電することにより、従って、共振回路から離調することにより、不可逆的に電気的に非稼働化され得る。
【0008】
例えば帯磁しやすい材料の細長い帯を備える電磁気タグは、例えば10Hz〜20kHzの周波数でシヌソイドの交流磁気界の中で飽和点まで磁化されることができ、次いで、交流磁気界で高調波によって検出され得る。電磁タグは、既知の方法で可逆的に稼働化及び非稼働化され得る。
【0009】
追加1ビットタグは、高調波を有するトランシーバによって送信された電波に応答し、それにより、トランシーバの受信範囲内でそれらの存在をシステムに知らせるので、高調波タグとして既知である。高調波タグは、音響磁気タグのように、帯磁しにくい要素に取り付けられる非晶質金属の細長い帯の使用を含むことが好ましい。これらのタグは、帯磁しにくい要素の磁気化及び高調波配置内の付随する変化により、可逆的に非稼働化され得る。帯磁しにくい要素の異なる配置により、様々な高調波パターンを有するタグが製造可能であり、その結果、異なるタグが個々に検出され得る。
【0010】
指定周波数範囲(例えば、ラジオ局、携帯ラジオ、携帯電話など)内での障害を避けるために、国、地方及び/又は国際無線通信規則が、どの周波数帯が特にRFIDの適用に利用可能であるかを厳密に規定する。最初に、工業、科学、医療適用向けに認可されているRFIDの適用がISM周波数を使用することができる。
【0011】
日立株式会社は「μ−チップ」と呼ばれる小型RFIDタグ供給し、「μ−チップ」はわずか0.15×0.15mmの大きさ及び7.5ミクロン(micron)の厚さを有する。同社は、現在わずか0.05×0.05mm×5μmの大きさであり(アンテナのない)、38桁のIDコードを保時するための128ビットROMを有する90ナノメートルプロセスを使用して製造されたRFIDチップの試作品を提供した。これらのRFIDチップのROMは、実際の製造中に電子ビームを使用してそれに書き込まれた情報を有することができる。2.45GHzでの伝達範囲は30センチメートルである。
【0012】
タグの製造中に、アンテナ及び任意のコンデンサの両方及び/又はICは、印刷方法によって製造されることができる。以下に詳しく説明するように、従来技術で考察された製造方法は例えばアンテナを含み、そのアンテナはスクリーン印刷方法によって又はインクジェット方法によってフィルム上に取り付けられ、次いでこれらのフィルムは貼り合わされ、追加加工処理されて、粘着性ラベルを形成する。
【0013】
国際公開第2005/021276号パンフレットは、既知の方法で機能性インクを使用するオンライン処理内で回路基板を印刷ばかりでなく機能性電気伝導性又は電気半伝導性を使用する印刷もまた提案する。追加の機能のために提案された出願実施例は、回路基板、例えば梱包上に無線周波数個体識別送受信機を生成することである。第1の実施形態によると、RFID送受信機用アンテナだけが印刷され、次いでチップがインラインのアンテナに接着されて、電気的接触を作成するようになる。第2の実施形態によると、印刷装置は、RFID送受信機の稼働構成要素のすべてを印刷する複数のステップの中でもまた使用され、トランジスタは半導体チップを形成するように接続される。
【0014】
独国特許第10 2005 026127号明細書は、印刷機械の中のインラインのようにRFIDタグ又はアンテナだけが回路基板上に取り付けられ、多彩インクで刷り重ねられ、及びインラインで検査される。
【0015】
独国特許第10335230号明細書は、スマートラベルとして既知のRFIDタグを製造するための様々な方法を記載している。
【0016】
前述の保護的な権利の報の共通の特徴は、提案された使用範囲が商品上に接着するラベルの印刷又は商品用外側梱包、特に薬剤の梱包上への印刷であることである。印刷産業では、現在高い読み取りレベルを経験しているRFIDタグを使用することに関して、個々の製品、例えば新聞を識別することは単に価格の理由から適切ではないという意見である。「Einsatz von Radio Frequency Identification inder Zeitungsproduktion」〔新聞製造で無線周波体個体識別を使用すること〕と題するIFRA特別報告04/2006(Ifra、Washingtonplatz 1、64287 Darmstadt、Germany)は、新聞印刷店から発送された梱包上に取り付けられるRFIDタグの使用を実行不可能であるとして拒絶さえしている。在庫受取及び保管業務に関する作業の連続のための使用のみに有望である。
【0017】
追加印刷中に従来の高容量印刷からの印刷製品、即ち主製品及び/又は副製品の個体識別は、高い維持費のかかる機械的システム及び間違いやすいシステムによる既知の解決策を取る。既知の光学的システムでは、画像認識による印刷製品の個体識別が非常に複雑なシステムとなり、その複雑さはそれらのシステムがより間違いやすくなり、及び/又は失敗及び関連するシステムの停止を招きがちな高性能の上位制御システムを必要とすることを意味する。
【発明の概要】
【0018】
従って、本発明の目的は、上述の欠点を避ける、可撓性の二次元製品、好ましくはマルチパート印刷製品を製造する方法及びシステムを提供することである。
【0019】
本発明の目的はまた、個体認識能力の選択的な段階を可能にする安価な印刷製品の製造を可能にする、可撓性の二次元製品、好ましくはマルチパート印刷製品を製造するための新規な方法及びシステムを提供するために、追加印刷処理中に、既知の高容量な方法及びシステムを広範囲に利用することである。この目的は、非常に様々な型の印刷製品用、例えば、製品挿入物を有する広範囲の組み立てられた及び/又はステープルで固定された印刷製品用にもまた達成するように意図するものである。
【0020】
本発明の別の目的は、宛先指定される製品及び宛先指定された製品用の正確な宛先指定及び詳細には正確なシーケンスを容易に安価に可能にし、従って、機械の複雑さをまったく増加させずに相対的に高い効率で次の配送を可能にする方法及びシステムを提供することである。
【0021】
この目的は、請求項1、16、及び17の特徴部分に含まれる特徴により達成される。
【0022】
本発明による方法は、好ましくは従来の高容量印刷方法、例えば、輪転印刷を使用する拘束組版を使用して製造される可撓性の二次元製品、好ましくは印刷製品を含み、高容量印刷装置中又は高容量印刷装置と、印刷装置の下流に結合された第1の追加処理装置との間のRFIDタグの形態の識別手段を備え付けられる。識別手段は、製品を識別するために少なくとも一部分の1ビット情報を運び、その製品を識別可能にする。この個体識別を可能にすることは、その後識別としてもまた言及される。対照的に、製品のグループが同一の識別情報を有するRFIDタグを備え付けられることもまた可能であり、本出願の状況内でオムニフィケーション(omnification)として言及されるであろう。実施例として、オムニフィケーションは地域特定副製品に適切である。
【0023】
本発明による方法は、可撓性の二次元製品を製造するために使用される。好ましい実施形態に沿って、少なくとも主製品及び/又は1つ若しくは複数の副製品を備えるマルチパート印刷製品が製造される。以下の本文では副製品という用語もまた、その表現が明確に他の意味でないならば、挿入シート、はがき又は折り込み広告製品、CDなどを意味すると理解されるように意図するものである。主製品及び/又は副製品、挿入シート、はがき、折り込み広告などの少なくとも1つが、少なくとも一部分の1ビット制御情報、及び/又は追加印刷処理中に少なくとも1つの作業ステップを直接又は間接に制御する少なくとも一部分の製品情報を有するRFIDタグを備え付けられている。直接の制御の場合、RFIDタグから読み取られた情報が、好ましくは上位制御装置を含まずに、少なくとも1つのワークステーションで作業ステップを誘発する。地域特定の副製品R及び副製品R内に挿入された地域特定の折り込み広告W付きの日刊新聞を製造するとき、実施例として、副製品RのRFIDタグからの信号を使用して、フィーダに折り込み広告Wを供給する挿入作業を誘発するように直接制御が使用されることができる。正確な挿入のために、フィーダの制御機は上位制御ユニットと接触する必要はなく、むしろ折り込み広告Wを備え付けられた副製品RのRFIDタグから読み取られた情報が、認識され、折り込み広告Wの誘発として使用されれば十分である。他の地域特定製品の場合、R向けフィーダは休止状態である。
【0024】
一方、間接制御の場合、RFIDタグから読み取られた情報は、上位制御装置に転送され、処理され、少なくとも1つのワークステーションで作業ステップを誘発する信号が生成される。
【0025】
RFIDタグによって制御される少なくとも1つの作業ステップは、搬送するステップ、在庫するステップ、挿入するステップ、収集するステップ、組み立てるステップ、ステープルで固定するステップ、ページを繰るステップ、折り曲げるステップ、挿入物を配置するステップ、接着するステップ、切断するステップ、宛先指定するステップ又は梱包するステップの1つを備えることが望ましい。作業ステップは、検査ステップでもあり得る。
【0026】
新しい方法に沿って、少なくとも1つの主製品及び/又は副製品が、少なくとも1つの別の主製品及び/又は副製品及び/又は挿入物の少なくとも1つの別のRFIDタグと協働するRFIDタグを備え付けられることが好ましい。これにより、印刷製品又は印刷製品のグループの組立についての少なくとも一部分の情報が、追加印刷処理中に非接触に読み取られることができる。この少なくとも2つのRFIDタグは、伝達ユニットからの出力信号を共同で調整し、その結果、少なくとも1つの共同応答信号が生成される。2つのRFIDタグによって影響を受けるこの応答信号もまた、合成応答信号として言及され、又はコンビ信号とも呼ばれる。この応答信号は、少なくとも振幅及び/又は周波数の点から、協働するRFIDタグによる出力信号に比較して調整される。
【0027】
RFIDタグに記憶された少なくとも一部分の制御情報及び/又は少なくとも一部分の製品情報は、一部分の1ビット又は一部分のマルチビット情報である。情報は、RFを印された製品の存在が確立されることを可能にする一部分の1ビット情報から一部分のキロビット又はメガビット情報までもの範囲にわたることが可能であり、それにより、テキスト、画像及び/又は音声資料又はその組合せの形態の製品特定の追加情報の記憶まですべての単体印刷製品の個体識別を可能にする。
【0028】
RFIDタグの読み取りは視認が必要ではなく、使用されるRF技術は数センチメートルから1メートルまでから読み取り可能であるので、識別される製品上のタグの位置はそれに設定された狭い範囲を有するものではない。
【0029】
好ましくは、割り付けに利用できる空き領域に悪影響を及ぼさないように、タグは、例えば折り曲げ部に配置される。
【0030】
もし少なくとも1つのRFIDタグが指定される位置において、それにより識別される製品に取り付けられるならば、この指定されたRFIDタグの位置は、搬送用又は在庫用製品の位置及び向きについての追加の一部分の情報として使用され得る。
【0031】
本発明に基づく好ましい実施形態では、少なくとも1つのRFIDタグは、アンテナ及び動作可能に結合されたIC、詳細にはチップ上に配置されたICを備える、読み取り/書き出し可能なRFIDタグ、好ましくは受動RFIDタグである。本発明の好ましい実施形態に沿って、少なくとも1つのRFIDタグが、タグを備え付けられる製品上に直接印刷処理中に作成され、又は事前に作成されたRFIDタグが別の作業ステップの中でタグを備え付けられる製品に取り付けられる。
【0032】
本発明による1ビットRFIDタグは、タグを備え付けられる製品上に直接作成され、作成に続いて、書き込まれた少なくとも1ビットを備える一部分の製品情報及び/又は制御情報を有し、又はすでに所望の1ビット情報を備えるように作成されることが好ましい。
【0033】
本発明に基づくマルチビットRFIDタグは、好ましくはタグを備え付けられる製品上に作成された後に、又は別に作成されたRFIDタグの場合はタグを備え付けられる製品に取り付けられた後に、書き込まれた少なくとも1ビットを備える一部分の製品情報及び/又は制御情報を有する。
【0034】
本発明の第1の好ましい実施形態に沿って、識別手段は、印刷方法の中で印刷製品上に取り付けられ、追加印刷処理中に非接触に、且つタグと読み取り/書き込みユニットとの間の視認なしに読み取り及び/又は変更可能な1ビットRFIDタグを備える。
【0035】
本発明の別の好ましい実施形態に沿って、RFIDタグは印刷製品内に又はその製品に直接に取り付けるのではなく、むしろ印刷製品と分離可能で、一時的な直接の物理的関係を有する。この場合、識別手段は、実施例として、特定の期間、及び例えばはしご状コンベア上の停止又はグラブ型運搬装置上のグラブなどの輸送経路の特定の区間に印刷製品に関連付けられた運搬ユニットの中で形成されてもよい。別の実施形態に沿って、RFIDタグは、バッファ及び/又は記憶ラインの装置部品上に配置されてもよく、バッファ及び/又は記憶ラインは特定の期間及びバッファライン又は記憶経路内の特定の区間に個々の印刷製品又は印刷製品のグループに関連付けられる。
【0036】
印刷製品が直接RFIDタグを備え付けられる好ましい実施形態に沿って、RFIDタグは、高容量印刷処理中に印刷製品に直接取り付けられ、又はともかく第1の下流の取扱いステーションの前に、追加処理のためにインターフェース上の印刷処理の下流に直接取り付けられる。好ましくは、このようにして識別されるのは少なくとも主製品である。複雑な方法で組み立てられた印刷製品の場合、実施例として、主製品及び複数の第1の順位の副製品及び/又は折り込み広告を備え、それら自体が、挿入された副製品(第2の順位)、第1の順位の及び/又は高順位の副製品を含み、又はこれらのみがRFIDタグを備え付けられていることもまた好ましい。
【0037】
図3に示すように、識別は製品グループの中の個々の製品に限定することもまた可能である。この場合、搬送ライン又は在庫ラインに沿う製品の流れの中ですべての単一の製品がRFIDタグを備え付けられているわけではなく、むしろRFIDタグを有する識別済み製品が、RFIDタグを備え付けられない1つ又は複数の関連する製品を備える。製品グループが識別されるとき、RFIDタグを備え付けられた追加の製品が取扱いステーションを再び不稼働化するまで、搬送方向の前部に配置されるRFIDタグを有する製品は、タグに制御されて、すべての後に続く製品のために取扱いステーションを稼働化することができる。製品流れ中の製品グループが規則的組合せを有することができ、又は異なる大きさを有することもできる。
【0038】
しかし、わかりやすいように、本発明の根本概念及び基礎的な利点が1ビットRFIDタグを備え付けられた日刊新聞向け主製品の実施例を使用して、最初に説明される。伝導性インクを有するRFIDタグは、例えば、輪転部門の中又は後にデジタル印刷ユニット(例えば、インクジェットプリンタ)を使用して、適切な地域の各主製品の上に印刷される。RFIDタグは、内側折り曲げ部に位置することが好ましく、その結果、任意の欄外裁ち切りページの発生で切り落とされず、割り付けに悪影響を及ぼすことはない。実施例として、RFIDタグは、共振回路を形成するコンデンサを有する印刷済み伝導コイルを備える。RFIDタグが、読み取り及び/又は書き込みユニットによって生成される電磁無線周波数界に入るとき、この電磁無線周波数界は無線周波数タグの共振周波数に同調し、共振回路は伝達されたシステムの電力を、エネルギーを吸収することにより調整し、結果としてトランシーバによって検出されることが可能になる。この効果は図4のような概略グラフに示すことができ、図4では信号強度Iが、x軸上の周波数Fに対してy軸上に点をつないで表示される。読み取り/書き込みユニットの領域にRFIDタグがないとき、曲線Aで示される出力信号は、調整されず、応答信号は本質的に変更されない振幅aである。RFIDタグが存在するときは、信号の振幅は既知の方法で調整され、本実施例では応答信号の信号強度はaの強度に低減される。応答信号の信号強度の個々の減少が、RFIDタグが備え付けられた1つの製品が存在することをシステムに示す。RFIDタグが備え付けられた2つの製品が読み取り範囲内にあるならば、応答信号の信号強度は再びaまで減少する。RFIDタグが備え付けられた第3の製品が読み取り範囲内にあるならば、信号強度はaまで減少する。図4に示す出力信号又は呼びかけ信号及び応答信号との間の相対的な強度又は振幅の差は、産業に使用される広範囲の様々な干渉要因によって影響を受ける。好ましくは、周波数、出力エネルギー、信号強度、読み取り/書き込みユニットからRFIDタグまでの距離(検出範囲)、所定の読み取り位置の指定などのシステムパラメータは、従って、呼びかけ信号及び応答信号の振幅が1つずつ適切な距離Δによって分離されるように選択され、その結果、読み取り/書き込みユニットによって受信された応答信号は、約±Δ/2の帯域幅の振幅を変動することができるが、しかし正確に検出され、明確に関連付けられる。
【0039】
印刷製品の追加処理から既知の問題は、本発明のシステムを使用して見事に解決可能である。クランプ型運搬装置では、様々な変形実施形態の中で長年出願人によって知られてきたように、例えば、欧州特許第330868号明細書、欧州特許第557680号明細書及び欧州特許第600183号明細書では、しばしば2つの同じ印刷製品が、容量を増加させるために1つのクランプ内に運搬される。各クランプが正確に2つの製品を保持することを保証するために、クランプ内の2つの製品の存在が、例えば光学的に検出される。十分な正確さで光学的な検出を容易にするために、2つの製品は、例えば同じ高さではなく互いに相対的に垂直にずらされたクランプ内に保持される。しかし、2つの製品が、この種の検出中に互いに必要な相対的位置に必要な正確さでクランプ内に配置されないならば、たとえクランプが2つの製品に正確に装填されるとしても、光学的検出システムは間違いのメッセージを生成する。本発明によると、検出されるものが互いの製品の位置ではなく、製品の実際の存在であるので、この検出は次にかなり簡単なものとなり、間違いの比率は減少する。クランプ内の2つの製品の所望のグループが存在すれば、このシステムは読み取り/書き込みユニットに振幅aを有する応答信号C(図4に示すように)を供給する。このシステム、即ち少なくとも読み取り/書き込みユニットは、そのシステムが応答信号Cを2つの製品の存在に関連させ、及び正確に装填された関連するクランプを検出することができるように事前にプログラムされている。クランプ内に単一の製品だけがあるならば、振幅aを有するより強い応答信号Bが生成され、クランプの装填は、一部分の内部設定値情報として存在する応答信号Aに比較して間違いと検出される。3つの製品を有するクランプの不正確な装填もまた検出され、それはシステムが過度に減少された振幅aを有する応答信号Dを生成するからである。原則として空のクランプが最も高い信号強度aを有する変更されない出力信号Aから検出されることができるが、実際には、これによりシステムが、運搬手段の規則的に計測されたシーケンスなど、一部分の追加の情報を有することが必要になり、従って、2つの適切に装填された連続するクランプ間のギャップに信号Aを関連させる必要があるとき、及びクランプが空になるときは何時なのかを知る必要がある。
【0040】
運搬方向Fにクランプ型運搬装置によって運搬される製品の流れの中に、それぞれ2つの製品を有する正確に装填されたクランプの連続の中に間違って装填されたクランプが繰り返して存在する。欠けている製品を有するクランプが検出位置に達すると、クランプ内に製品がないことが検出され、間違いのメッセージeが生成され、それは信号ラインを介して下流の取扱いユニット又は上位制御システムに報告されることが好ましい。過剰の製品を装填されたクランプが固定型読み取り/書き込みユニットに達するとき、誤った装填eは過度に弱い応答信号Dから検出される。このように極端に簡単なシステムでさえも、生成された応答信号はクランプが間違って装填されているかどうかに関する情報を備えるばかりでなく、応答信号の強度もまたクランプ内の製品の数についての情報を供給するために使用される。
【0041】
本発明の有利な実施形態に沿って、RFIDタグからの互いに近い応答信号の通常の望ましくない重なりが、複雑な個別化方法によって抑制又は防止されるのではなく、むしろ編集されたマルチビット応答信号を生成するために意識してもたらされ、そのマルチビット応答信号は、例えば上述のように2つ以上の1ビットRFIDタグの特定の協働により一部分の調整する情報を備えることができる。
【0042】
本発明に沿って、ポケット型運搬装置のポケットの装填状態又は挿入ドラムの中の区画の装填状態を点検することもまた可能であることが理解される。
【0043】
RFIDタグからの情報が読み取り/書き込みユニットによって非接触に視認なしに読み取ることができるので、読み取り/書き込みユニットは追加の処理設備の中で適切な位置、例えば、運搬装置に沿って、かなりの選択の自由度を持って取り付けることが可能である。リーダとRFIDタグとの間の視認が必要ではないので、タグは製品の任意の側面に取り付けられてよく、即ち内側を含み、それでも読み取り及び/又は書き込みのために開く、分離する、外す又は他に製品を取り扱う必要がなく、そのことは、例えば米国特許第5613669号明細書から既知のような、光学的検査方法に優る重要な利点である。
【0044】
当業者に既知の経験則は、RFIDタグの範囲はトランシーバのアンテナの長さ及びRFIDタグのアンテナの長さに直接相互に関連がある。少なくとも読み取り/書き込みユニットのアンテナは、製品の流れの側面に配置可能であり、その結果、製品は、例えば数センチメートルの距離で読み取り/書き込みユニットを過ぎて送られる。RFIDタグは、読み取り/書き込みユニットに面する製品の側面の上部又は側面端部に配置されることが好ましいので、RFIDタグと読み取り/書き込みユニットのアンテナとの間の読み取りのための効果的距離が数センチメートルに減少されることが可能である。
【0045】
この種の短い動作距離は、第1に、小さい組立、短いアンテナ長さ及び弱い送信機電力を可能にするので有利であり、第2に、様々な製品グループ用、例えば連続する運搬クランプの中の製品用の応答信号を個別化することが必要でないことを意味する、数センチメートルの送信/受信範囲を可能にするので有利である。製品グループ間の存在する距離は、1つの製品グループだけが同時に送信/受信範囲にあることを保証するのに十分である。
【0046】
本発明の説明は主にクランプ内の製品を説明するが、当業者には本発明の考察がポケット型又ははしご状コンベアに全部移転され得ることが明らかである。
【0047】
少ない量のデータだけがRFIDタグから読み取られ、それに書き込まれることができる必要があるならば、本発明は、まさしく現在既知のRFIDタグ技術がたとえ1時間につき80000個の製品までを処理する能力を有する高容量の追加処理装置の場合でも、運搬経路の任意の特定の地点でデータ交換を可能にするデータ伝達速度を達成するように使用されることを可能にする。より多い量のデータを伝達する必要があるならば、製品の運搬速度が遅くなる運搬経路の領域を選択することによりこのことがなされることが推奨される。
【0048】
このような領域は、印刷製品の追加処理の中で見いだされ、例えば本発明により制御された完成処理の中で見いだされ、その完成処理は収集用、組立用、広義の挿入用のすべての装置により有利に完成されることが可能である。高容量方法、収集、挿入及び組立ドラム、或いは収集、挿入及び/又は組立用の適切なラインを使用してこの種の印刷製品を製造することは、例えばFerag AGにより知られている。この場合、収集は鞍形状の支持部を含み、挿入及び組立はV字型区画を含み、複数の追加ステーションを過ぎて連続的に送られ、各供給装置は通常、追加の構成要素、例えば追加のシート又は追加の副製品を製造された製品に加えるように使用される。収集は最も内側に折り曲げられたシートから始まり、挿入は最も外側の折り曲げられたシート又は主製品から始まり、組立は第1の構成要素から始まる。当業者は、収集、挿入及び組立の方法が適切に組み合わされ得ることに気付く。既知の高容量装置は現在1時間につき40000から約80000を超える容量を達成するために使用することができる。2つのフィーダ間又は他の取扱いステーション間の印刷製品用運搬経路は、例えばFerag AGの挿入ドラムの中では、軸方向の送りのない各領域を備えることが好ましい。例えば、米国特許第5324014号明細書により既知のFerag AGの鞍形状ステッチドラムのような収集装置の場合、読み取り/書き込みユニットは鞍形状支持部の中に配置され得ることが好ましい。より狭義の収集中では、例えば各側面領域内で事前の折り曲げ部上に製品識別名を付けることが適切であると発見されており、その場合、挿入ドラムの中での取扱いに関して、タグが製品の内側又は外側に付けられているかどうかは重要ではない。当業者にとって、主製品及び副製品の用語が上述の型の組立、収集及び挿入に関して明確な意味を有し、当業者は、各製品の相対的な互いに関する位置、製造処理中の配向及びそれらの供給の時間順序を知っている。
【0049】
挿入ドラム及び鞍形状ステッチドラムの場合、読み取り/書き込みユニットは仕切りの後ろ又は鞍形状の台の下に取り付けられる又はこれらに一体化されることができ、その結果、ドラムは製品及び製品上に取り付けられたRFIDタグに直接近接して配置可能である。製品の運搬速度は読み取り/書き込みユニットに備え付けられた設置部品に関連して特に取扱いドラムの中で大幅に減速され、時々それらは互いに関して相対的に停止さえするので、この場合大きな容量のデータを伝達するためにもまた利用できる十分長い時間帯がある。ドラムの取扱いに関して、欧州特許第550828号明細書のFerag AGから既知のように、取り扱われる製品はドラムの長手方向軸に沿って運搬経路を通り過ぎるが、この運搬経路は不規則コイルに相当し、ある放射状の運搬区間で製品に影響する軸方向の送りのようなものはなく、それによりその製品は仕切りに対して約3秒間互いに停止する、又は1時間につき40000個の製品までの容量を上限まで取り扱うときでもドラム上に休止することを意味する。別の有利な実施形態に沿って、読み取り/書き込みユニットはドラムの外側にも配置可能である。40ポケット内の放射状区間を有する既知のドラムの場合、製品は回転方向に約0.5m/sで運搬される。
【0050】
例えば欧州特許第0095603号明細書で既知のように、同様に装置の直線状に並んだ回転スポークを提供することが可能であり、又は例えば欧州特許第771754号明細書、欧州特許第510525号明細書及び欧州特許第346578号明細書に既知のように読み取り/書き込みユニットで区画の部分及び装置のポケットを提供することが可能である。
【0051】
1つの重要な本発明の利点は、個別化された組立が上位制御システムからの直接制御指令なしにRFIDタグに含まれる情報のみによって制御され得ることである。このことは、たとえ上位制御機が完全に動作しない場合でも、すでに識別された製品が正確に組み立てられるので、上位制御機上の負荷をかなり取り除くばかりでなく、この方法をかなり強固なものにする。システムをさらに堅固にするために全体版向けRFIDタグを作成するために必要なすべての情報は、関連するユニット内に、例えば輪転機区画のデジタルプリンタ内に記憶されることが可能であり、その結果、この情報は局部的に及び上位制御機から独立して利用可能である。このようにして、わずかの複雑さにより、第3の製造者の集合によって配送される、関連する情報を有する副製品を供給し、従ってそれらを追加処理中に製造サイクルの中に完全に一体化することもまた可能である。
【0052】
本発明に沿って、副製品のバーを検査すること、例えば外部製造者によってしばしば配送されるとき、それらが正しい副製品であるかどうかを判定することが可能であるばかりでなく、図10に示すように個別の副製品がバーの中の間違った配向に配置されていないかどうかを判定するために各バー検査することもまた非常に容易なことである。
【0053】
非接触読み取り遮蔽タグの選択は完成された、及び発送中の又は発送準備中の製品の最終的な検査のためにかなり有利である。例えば抽選行為に基づき、新聞版内部に組み込まれた抽選チケットもまた、実際に勝利チケットの広告済み番号を含むことを保証する必要があるならば、次いで完成された印刷製品に備え付けられた抽選チケットの番号及び個体識別は、例えば梱包より先に直ちに検出され文書で証明されることができる。
【0054】
マルチビットRFIDタグが少なくとも製造される印刷製品の主製品に使用されるならば、非常にわずかな制御の複雑さ及び非常に合理化された上位制御システムにより、製造されるマルチパート印刷製品の個別化のほとんど任意の段階を達成することが可能である。実施例として、製造される製品の個別化の段階は、地域特定副製品及び/又は地域特定折り込み広告が挿入される主製品から、名宛人特定に基づき完全に編集され、事前に知られた購読者の性格特性に基づいて選択された主製品及び副製品を備える新聞までの範囲に及ぶことが可能である。
【0055】
製造される最終製品は、名宛人特定広告、例えば個人宛の広告手紙又は事前に宛名の記された応答カードを、RFIDタグに記憶された宛名情報に基づいて備え付けられることが可能である。組立領域の中でこのことは、実施例として、標的グループ特定の高品質の従来通りに製造された折り込み広告を挿入し、まさしく同じはがき、引き換え券、試供品の中に貼り付けることによりなされることが可能であり、適切な記憶容量を有するRFIDタグの場合、名宛人が適切なリーダ、好ましくは携帯電話を使用して音声又は視覚形態の中で読み取り及び再生できる、RFIDタグ内のデジタル形式名宛人特定情報の記憶まで、このことが広がることが可能である。従って、RFIDタグは、例えば広告主から端末の顧客に携帯電話用着メロを伝達するために使用されることが可能である。当業者は標的グループ向け広告に対する、完全に個別化された広告に至るまでの大きな可能性を理解するであろうが、本発明によるシステムは、部分的に個別化された印刷製品を製造するときにもまた、その完全に個別化された広告を特に拘束組版高容量印刷処理及び非拘束組版情報伝達処理の一体化によって供給し、任意の集中的なステップを含まずに特定の個々の場合用の必要に基づく特注生産により、この可能性を利用することができる。
【0056】
テキスト、音声、画像及びビデオファイルさえも記憶可能な高品質RFIDタグは強力なICを備え、印刷製品上に印刷されないことが好ましく、むしろ別に製造され、印刷製品上に貼り付けられることが好ましい。このことは、欧州特許第1106550号明細書、欧州特許第1086914号明細書及びFerag AGの欧州特許第1275607号明細書から既知であるような装置を使用して見事になされることができ、商標MEMOSTICK(登録商標)の下で非常に成功して市場に確立されている。
【0057】
この種の高品質及び従って高価なRFIDタグは、追加印刷処理中に作業ステップを制御するために独占的に最初に使用されるように意図されるならば、MEMOSTICK(登録商標)に似たRFIDタグは、梱包前に例えばカード又はCDを含む製品から再び除去され、再使用されることが可能である。
【0058】
貨物ごとに1つのRFIDタグが1つの製品上に残されるとき、1つの好ましい実施形態により、そのタグが貨物の運搬者又はその受取人により、適切なリーダを使用して読み取られ、使用されることができる宛名及び配送情報を運ぶことが好ましい。
【0059】
本発明のシステムを前述のRFIDタグを用いて履行するために、第3グループの供給者からのワークステーション又はシステム構成要素の一体化を促進するシステムの構成要素として一般的な接続器である読み取り/書き込みユニットが使用されることが好ましい。
【0060】
本出願がRFIDタグに言及するとき、この種のタグが3次元のユニットとして別の方法で印刷又は製造される必要があることを意味すると意図しない。RFIDタグの一部分、特にアンテナの一部分が、異なる印刷製品のであっても異なるページ又はシート上に配置され、その結果、その部分は折り曲げ、収集又は組立の後に初めて電気的な伝導のために互いに動作可能に結合され得る。
【0061】
本発明の別の実施形態に沿って、RFIDタグのアンテナは少なくとも部分的に、例えば好ましくは銅又は銅含有バイメタルを備える適切な材料を有するステープルによって形成される。
【0062】
マルチビットRFIDタグに記憶された情報は、上位制御システムから到達し、オンラインで又は局部的に読み取り可能な記憶媒体を使用して、少なくとも1つの読み取り/書き込みステーションに供給されることが好ましく、読み取り/書き込みステーション内にバッファ記憶されることが好ましい。
【0063】
図面は単に例示的な実施形態を示し、以下に本発明を説明するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】RFIDタグを印刷製品に取り付ける及びRFIDタグに書き込むための方法ステップを示す図である。
【図2】本発明の別の実施形態によるRFIDタグを印刷製品に取り付ける及びRFIDタグに書き込むための方法ステップを示す図である。
【図3】(a)はRFIDタグを備え付けられた個々の製品を示す図であり、(b)は2つの連続する製品を備える製品グループを示し、第1の製品がRFIDタグを備え付けられている図であり、(c)は3つの連続する製品を備える製品グループを示し、第1の製品がRFIDタグを備え付けられている図であり、(d)は10個の連続する製品を備える製品グループを示し、第1の製品がRFIDタグを備えられている図である。
【図4】1つ又は複数の1ビット又はマルチビットRFIDタグによる読み取り/書き込みユニットからの出力信号の信号強度の調整のグラフである。
【図5】1つ又は複数の1ビット又はマルチビットRFIDタグによる読み取り/書き込みユニットからの出力信号の周波数調整のグラフである。
【図6】(a)は読み取り/書き込みユニットの領域内で2つの印刷製品を正しく装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部で同じ高さに保持されている図であり、(b)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って1つの印刷製品だけ装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部で保持されている図であり、(c)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って3つの印刷製品を装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部で同じ高さに保持されている図であり、(d)は読み取り/書き込みユニットの領域内で2つの印刷製品を正しく装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部でずらして保持されている図であり、(e)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って3つの印刷製品を装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部でずらして保持されている図であり、(f)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って1つの印刷製品だけ装填された運搬クランプを示し、印刷製品は折り曲げ部で保持されている図であり、(g)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って1つの印刷製品だけ装填された運搬クランプを示し、印刷製品は開放端部で保持されている図であり、(h)は読み取り/書き込みユニットの領域内で2つの印刷製品を正しく装填された運搬クランプを示し、印刷製品は開放端部で同じ高さに保持されている図であり、(i)は読み取り/書き込みユニットの領域内で間違って3つの印刷製品を装填された運搬クランプを示し、印刷製品は開放端部で同じ高さに保持されている図である。
【図7】(a)は図6(a)〜6(c)に示すクランプを備えるクランプ型運搬装置を示し、読み取り/書き込みユニットの領域が2つの印刷製品を正しく装填された運搬クランプを含む図であり、(b)は図7(a)に示すクランプ型運搬装置を示し、読み取り/書き込みユニットの領域が間違って1つの印刷製品だけを装填された運搬クランプを含む図であり、(c)は図7(a)に示すクランプ型運搬装置を示し、読み取り/書き込みユニットの領域が間違って3つの印刷製品を装填された運搬クランプを含む図である。
【図8】本発明の別の実施形態に基づく運搬装置を示し、製品を含むクランプが一連の読み取り/書き込みユニットを通過して送られる図である。
【図9】(a)は正しく配向された複数の製品によって形成された部分的に重なり合った流れを示し、上方から見て1対の読み取り/書き込みユニットを有する図であり、(b)は図9(a)に示すような図であるが、部分的に重なり合った流れの1つの製品が間違って配向された図である。
【図10】(a)は間違って配向された3つの製品を含むグループを有する製品スタック(バー)の分解図であり、(b)は前部及び後部に小さい板並びにストラップを有する図10(a)に示す完全なバーの図であり、(c)は図10(b)に示すバーの概略図である。
【図11】第1の実施形態に基づく可撓性の二次元製品を製造するためのシステムの概略図である。
【図12a】別の実施形態に基づくマルチパート印刷製品を製造するためのシステムの概略図である。
【図12b】マルチパート印刷製品を製造するための別のシステムの概略図である。
【図13】製品を仕分けるためのダイバータを有する別の実施形態に基づくマルチパート印刷製品を製造するためのシステムの概略図である。
【図14】2つの回転する区間出力を有する別の実施形態に基づくマルチパート印刷製品を製造するためのシステムの概略図である。
【好ましい実施形態の詳細な説明】
【0065】
図1及び図2は、可撓性の二次元製品2a及び2bに、好ましくは印刷製品にRFIDタグを取り付けるための2つの異なる方法を示す。図1は、実施例として、本発明による1ビット又はマルチビットRFIDタグ10aが、高容量印刷処理11a中に、又はその後のそのような処理中に、タグを備え付けられる製品2a上に直接作成され、運搬方向Fに運搬される。タグ10aは作成されたとき、好ましくは読み取り/書き込みステーションを使用して、書き込みステーション12によってそれに書き込まれる少なくとも1ビットを備える一部分の製造及び/又は制御情報を有し、その結果、RFIDタグ100は所望の1ビット情報を備える。このタグ100の書き込まれた又は情報伝達する状態は、図1のようにサンプリングによって示される。
【0066】
図2は印刷処理11bの後に単独に作成されたRFIDタグ10bがワークステーション13により製品2b上に取り付けられ、次いで書き込みステーション12を使用して書き込まれた1ビットを備える少なくとも一部分の製品及び/又は制御情報を有する方法を概略的に示す。図2に基づき当業者は、すでに書き込まれ又は情報を備え付けられたタグを製品2bに取り付けるためにもまた、ワークステーション13が使用可能であることを理解することができる。
【0067】
図1のタグ10a及び図2の10bの共通の特徴は、それらが追加印刷処理の追加ステップの中で非接触に及びタグと読み取り/書き込みユニットとの間の視認なしに読み取られ及び/又は変更されることができるということである。
【0068】
好ましい実施形態に沿って、印刷製品は高容量印刷処理の中で直接1ビットRFIDタグを備え付けられる。このことは、図1及び図2の実施例に示すように、印刷処理の下流に直接結合された取扱いステーションが追加処理用接続器上に必ずしも必要ではないことを意味する。
【0069】
図3は本発明に沿って、製品の流れの中のすべての製品が必ずRFIDタグを備え付けられる必要はないことを示す。図3(a)は、例えば図1に示すような方法ステップの中で製造され得るように、書き込まれたRFIDタグ10aを備え付けられる個別の製品2を示す。図3(b)〜3(d)で、RFIDタグは製品グループの中の個々の製品2に限定されている。この場合、運搬ライン又は貯蔵ラインに沿う製品の流れの中のすべての単一の製品がRFIDタグを備え付けられるわけではなく、RFIDタグ100を有する識別される製品2がRFIDタグを備え付けられない1つ又は複数の関連する製品20を有する。製品グループが識別されるとき、運搬方向の前部に配置されたRFIDタグを備え付けられた製品は、タグによって制御され、すべての後に続く製品のために、RFIDタグを備え付けられた後続の製品が取扱いステーションを再び非稼働にするまで、取扱いステーションを稼働させることができる。製品の流れの中の製品グループは規則的組合せでありこともあるが、又は異なるサイズを有することもある。
【0070】
国際公開第2005/086069A2号パンフレットは異なる装置(読み取り/書き込みユニット)、及び読み取り/書き込みユニット上のアンテナとRFIDタグ上のアンテナの界との間の誘導性結合によって読み取り/書き込みユニットの通信範囲内のRFIDタグを検出する方法を個別に説明する。
【0071】
図4は、呼びかけ信号に相当する1つ又は複数のRFIDタグ(RFIDシステム内の)がアンテナの検出範囲にあるかどうかに基づいて、読み取り/書き込みユニット(RFIDシステムのRFIDリーダ)が周波数fで振幅aの呼びかけ信号を送るとき、読み取り/書き込みユニットの検出アンテナに印加されるように、様々な信号(共振曲線)を有する周波数/振幅グラフを示す。この場合の呼びかけ信号への対応は、RFIDタグがアンテナ又は呼びかけ信号の周波数fに誘導的に結合する共振周波数を有する共振回路を備えることを意味し、その結果、検出範囲は呼びかけ信号(振幅aを有する)から検出可能な差Δ及び/又は電気回路によって評価され得る差Δによって異なる応答信号(振幅aを有する)を含む。水平軸は信号の周波数fに対応し、垂直軸は信号の振幅に対応する。
【0072】
検出範囲がRFIDタグを含まないならば、タグとRFIDリーダとの間に誘導性結合は起こらず、従って呼びかけ信号は影響を受けず、応答信号は影響を受けず(及び呼びかけ信号に対応する):共振曲線401は振幅410を有する。検出範囲にRFIDタグがあるならば、誘導性結合が起こり、即ちRFIDタグが呼びかけ信号、従って応答信号又は応答信号の振幅に影響を及ぼし(弱める):共振曲線402は振幅420を有する。この場合、共振曲線402の振幅は共振曲線401に比較して差411だけ減少され又は弱められる。
【0073】
検出範囲に複数のRFIDタグがあるならば、個々のタグの共振曲線は重なり、1つのタグの減少に比較してそれらの応答信号はかなりの程度まで減少し、振幅430を有する共振曲線403及び差421だけの減少によって示される。これにより読み取り範囲内に存在するRFIDタグの数が検出され、検査されることができる。実施例として、RFIDリーダの検出範囲内にあるとき、50個のタグを検出し、従って数えることが可能である。これは振幅440を有する共振曲線404によって示される。
【0074】
一方、様々なタグが呼びかけ信号に異なる程度に影響を与えるように、例えばより多くの又はより少ない巻線、異なるサイズ又は幾何学形状又はアンテナ巻線の相互接続用異なる厚さを有するアンテナによって、設計されることが可能である。このようにして異なるRFIDタグ、特に異なる1ビットタグ、例えば共振曲線402及び振幅420を有する第1のタグ、振幅430を有する共振曲線403を有する第2のタグ、並びに振幅440を有する共振曲線404を有する第3のタグを検出又は区別することが可能であり、それぞれの場合共振曲線401及び振幅410を有する呼びかけ信号と比較される。
【0075】
振幅を測定又は監視する上記に説明された方法(振幅監視方法)は、1ビットRFIDタグ及びマルチビットRFIDタグの両方を検出するために使用可能である。この状況では、RFIDリーダとRFIDタグの間に、RFIDリーダ又はRFIDタグに又はそれから書き込まれたデータの意味での通信(データ通信)は起こらない。
【0076】
1つ又は複数のRFIDタグによる呼びかけ信号の差Δ(411及び421)の減少又は弱化は、検出装置(検出回路)の感度に依存して、10分の数%から数%(呼びかけ信号の)の間であることがある。従ってシステム感度又はシステム分解能は同じ範囲にあり、その結果、数100個までのRFIDタグが同時に検出範囲にあるシステム状態であれ、又は数100個までのRFIDタグが区別されるシステム状態であったとしても、この種のRFIDシステムは数100個までの異なる状態を区別し、検出するために使用可能である。システム分解能及びこの閾値の定義により、正確な数のRFIDタグを決定することもまた可能であり、実施例として、特定の販売店(キオスク)に配送するように意図された1つの単位が、定められた数のRFIDタグ又は相当する印刷製品、例えば49個でも51個でもなく正確に50個の新聞を備えることを確認することができる。実施例として、弱化は、弱められた可能性のあるアナログ呼びかけ信号をデジタル信号(電圧値の)にA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)の中で変換することによって、及び変換器の中でそれを弱められない呼びかけ信号に相当する参照信号と比較することによって測定される。この場合、検出装置の感度は、システムのノイズ及び環境の影響を考慮して、A/D変換器の分解能及び分解力に依存する。弱められた可能性のあるアナログ呼びかけ信号を、弱化及び分離の後の信号の可能性もあるが、数ボルトのアナログ電圧値として比較測定器の参照信号と直接比較することによってもまた弱化を測定することができる。一般的に、比率が、検出アンテナ内又は検出アンテナ上の呼びかけ信号内及び関連するデジタル信号(電圧値向け)又はアナログ電圧値内の変化(減少、弱化)に対応する。
【0077】
この種のRFIDシステムで、10分の数%と数%の間の重要なシステム感度について、検出されるRFIDタグの数又は区別可能な異なる共振周波数を有するRFIDタグの数に不可欠のものは、ほとんど一定の幾何学的環境であり、特にRFIDタグとRFIDリーダとの間の距離である。
【0078】
RFIDシステム(RFIDタグに関連する読み取り/書き込みユニット)用又は読み取り/書き込みユニットからの呼びかけ信号の周波数f用の通常の周波数範囲は、100−135kHzのISM周波数帯又はISM周波数範囲(工業、科学、医学)であり、約6.78MHz、約13.56MHz、約27.125MHz、約40.68MHz、約433.92MHz、約869MHz、約915MHz、約950MHz、約2.45GHz、及び約5.8GHzである。一般に、それ自体の電源供給を備えない、例えば電池によって及び読み取り/書き込みユニットからの呼びかけ信号の界向け誘導性結合により電力を供給され、動作する受動RFIDタグに対して、所望の検出範囲が、アンテナのサイズ又はRFIDタグの共振回路に依存する呼びかけ信号の信号強度(出力電力)によって決定されることが事実である。この場合、RFIDタグの同じ信号強度及びアンテナサイズに対して、検出範囲が最初に大きいほど、呼びかけ信号の周波数はより高くなる。一般に、20cm以下、好ましくは1〜10cmの検出範囲が望ましいので、50MHzまでの周波数を有し、100cmまでの上方検出範囲を有するRFIDシステムが使用される。直径約10cmの検出アンテナの下で200mW(約20dBμA/m@10m)の出力電力(呼びかけ信号に対して)を有する13.56MHzのRFIDシステムは、10cmの検出範囲を有する(検出アンテナの直径が概ね検出範囲に相当するという経験則により)。この場合、振幅監視方法は10分の数dB(0.01〜0.05dB)の呼びかけ信号、即ち0.2〜1mWの最小値により呼びかけ信号から異なる応答信号内の変化を検出するために使用され得る。
【0079】
単一の印刷製品に関連付けられた単一の又は複数のRFIDタグが検出範囲内で検出される必要があるならば、検出範囲は物理的に小さい必要があり、一般に、検出範囲はアンテナのサイズ(直径)又はRFIDタグの共振回路のサイズに対応する必要があり、2つの印刷製品もまた、同様に少なくともアンテナのサイズ(直径)又はRFIDタグの共振回路のサイズに対応する距離にある必要があるが、好ましくは2つの製品はそのような距離の2倍にある必要がある。
【0080】
代わりに、印刷製品にそれぞれ関連付けられた複数の単一RFIDタグが検出範囲内で検出されることが可能である。この場合、検出範囲及び検出アンテナのサイズは、複数のアンテナのサイズ(直径)又は単一RFIDタグの共振回路である。これにより印刷製品に関連付けられたRFIDタグの統計的評価が可能になる。実施例として、応答信号は、それぞれ検出範囲内にある10の印刷製品まで随時計測して評価される。第1のグループが印刷製品に関連付けられた10のRFIDタグすべてを検出するならば、このグループは、例えば検出及び制御目的のために完全に又は正しいと印を付けられるべきだと考えられる。第2のグループが関連付けられたRFIDタグが10より少ないことを検出するならば、このグループは不完全又は間違いと印を付けられると考えられ、除去される可能性があり、間違ったRFIDタグ、又は例えば間違った配向の理由で検出されなかったRFIDタグを備える印刷製品を見つけるために、次の処理の中で又は後続のRFIDリーダの中で再検査される可能性がある。この状況では、第1のグループのいくつかの印刷製品又はRFIDタグは、第2のグループ(随時計測)のいくつかの印刷製品又はRFIDタグを形成することができる。
【0081】
図5は、呼びかけ信号に相当する第2の型の1つ、又はどれだけ多くのRFIDタグがRFIDリーダの検出範囲にあるかどうかに基づいて、RFIDリーダが周波数fの呼びかけ信号を送るとき、RFIDリーダの検出アンテナに印加されるように、様々な信号(共振曲線)を有する周波数/振幅グラフを示す。
【0082】
図4で説明したようにその時検出範囲がRFIDタグを含まないならば、共振曲線501によって示すように誘導性結合は起こらない。第2の型のRFIDタグが検出範囲にあるならば、図4で説明したように誘導性結合が起こる。:共振曲線502。しかし第2の型のRFIDタグは、周波数fの補助搬送波(副搬送波)を呼びかけ信号(搬送波信号、搬送波周波数)の周波数fに調整する。RFIDリーダとRFIDタグの間にデータ通信が起こらないならば、補助搬送波は調整されず、及び/又は符号化されない。それでも、補助搬送波は応答信号に影響を及ぼし、補助搬送波520及び521は周波数f+f及びf−fの側波帯であると証明し、検出範囲がRFIDタグを含むかどうかを決定するために使用される。
【0083】
検出範囲に第2の型の複数のRFIDタグがあるならば、共振曲線及び個々のタグの補助搬送波は部分的に重なり合う。応答信号は、周波数f+f、f−f、f+f及びf−fで側波帯を有する2つの補助搬送波(520、521、530、531)で得られる。このようにして、異なるRFIDタグを検出することが可能である。このようにして同時に検出され得るタグの数は原則として、先行技術(存在する可能性があるアナログ又はデジタル補助搬送波を評価し、検出するための適切なバンドパスフィルタを有する)に関連する適切な検出回路中でやはり区別可能な補助搬送波周波数fとfとの間の最小周波数差異により定義される。13.56−MHzのRFIDシステム用には、補助搬送波周波数間の周波数差、従って補助搬送波周波数は、搬送波周波数を中心として、9〜18MHz、即ち±4.5MHz、好ましくは±1.5MHzの範囲内にある例えば約13kHz、約26kHz、約53kHz、約106kHz、又は約212kHzの集合である。106kHzの補助搬送波周波数は、好ましい範囲±1.5MHzの15個までのRFIDタグを区別し、おそらくは同時に検出するために使用可能である。
【0084】
図6(a)から6(i)までは、その後、各クランプ及びクランプ内に保持された製品上のRFIDタグと製品に関連付けられたクランプとの間の起こり得る相互作用によって何の内容及び何の製品が運搬されるかを非接触に確立することが可能である本発明に基づく起こり得る適用を示すために使用されるであろう。
【0085】
図6(a)から6(i)まではそれぞれ運搬手段上のクランプK、K’、K’’を示し、この場合は例えば欧州特許第330868号明細書によるクランプ型運搬装置であるが、運搬手段自体は図を見やすいようにするために示されていない。その技術及び適用可能性のよりよい理解をもたらすように、2つの印刷製品が上流の詳しく指定しない取扱い手段から各クランプK、K’、K’’に転送された場合の実施例によって参照がなされる。
【0086】
図6(a)はクランプ型コンベアの形態の運搬手段上のクランプKを示し、その中で製品転送が意図されたように機能し、2つの製品2c及び2dを受け取り、現在折り曲げ部の略中央にそれらを保持している。製品2c及び2dは製品2による製品であってもよい。両製品2c及び2dは折り曲げられた製品で、従ってそれぞれが折り曲げ部22を有し、両方が、折り曲げ部に近接するクランプKの握り部近傍の製品2c及び2dの外側側面上にRFIDタグ100をそれぞれ備え付けられている。製品2cはそのRFIDタグ100の領域内の部分的区画で示され、その結果、第2の製品2dのRFIDタグ100が見えるようになっている。RFIDタグは能動的又は受動的応答RFIDタグであり、後者の場合、このタグは少なくとも1つのアンテナを有する。各クランプが正確に2つの製品2c、2dを保持することを保証するために、クランプ内の2つの製品の存在が検出操作を受ける。この最後に、図6に示す製品配置を有するクランプKは、クランプKに対して本質的に静止している書き込みステーション又は読み取り/書き込みステーション12に沿って通過するように引っ張られ、その後、振幅aを有する応答信号C(図4aに示す)を生成する。このシステム又は少なくとも読み取り/書き込みステーションは、2つの製品の存在のための応答信号Cが生成され、従ってこのクランプKが正しく装填されていると識別するように事前にプログラムされている。次いで応答信号は、適切な設計の読み取りステーション又は読み取り/書き込みステーションによって1つのRFIDタグ又は複数のRFIDタグから読み取られることが可能であり、上位制御システムに及び/又は運搬手段の両方に、この場合はちょうど検査されたばかりの(図6(a)に示す)クランプKに、この応答信号Cを例えば一部分の1ビット情報に移転し、それを各クランプKに関連付けられた追加RFIDタグ200に転送又は通信する追加書き込みステーション又は読み取り/書き込みステーションの形態の同じステーションによって伝達されることが可能である。この場合、従ってクランプKは、2つの製品2c及び2dの1グループを保持しており、図13に関連して説明されるように、例えば後で使用するためにこの情報を転送又は使用することができることを通知される。応答信号からの情報が一旦追加RFIDタグ200に、クランプK内で、好ましくは消去可能及び再書き込み可能の形態で転送されてしまうと、製品が置かれる位置、製品が部分的に重なる連続若しくは任意の他の形態であるかどうか、又は例えば追加処理の後で製品がそれでも移動する、はためく、若しくは膨れ出るなどするかどうかにかかわらず、その情報は再び追加読み取り又は読み取り/書き込みステーションで読み取られることが可能なので好都合である。またこのことは、クランプK、K’、K’’内の追加RFIDタグ200からの情報向け読み取り操作が運搬手段の運搬速度へ依存することを減らし、それは遅い運搬速度でのバッファライン内の情報が、相対的に速い運搬速度での通常の運搬ラインの情報と同じように読み取り可能であることを意味する。
【0087】
製品2c、2dに関連付けられたRFIDタグが、製品2c、2dの特定の性質についての追加情報、例えば地域割当てとも言及される地域特定副製品がいつ含まれるかという追加情報を含むことは当業者にとって明らかである。クランプK、K’、K’’の主な適用は、保持される2つの同じ製品2c、2dだけをおそらく含むであろうが、製品2c、2dが同一でない地域特定副製品である可能性、及びこの情報がそれぞれのRFIDタグ100上の異なる情報内に記憶される可能性が十分ある。このような情報がそれぞれのクランプに運搬されることが意図されるならば、この場合、クランプKは例えば一部分のマルチビット情報の形態である可能性もあるであろう。
【0088】
図6(b)は、製品転送が意図されたように動作しなかったクランプK’を示し、従ってクランプK’は2つの製品2c、2dの1つだけを受け取っている。図6(b)に示すように、単一の製品だけがクランプK’内にあるので、振幅aを有するより強い応答信号Bが読み取り/書き込みステーション12に生成され、内蔵設定値情報の一部として存在する応答信号Aと比較されるとき、クランプK’の装填が間違いと検出される。次いで応答信号は上位制御システム及び/又はクランプKに転送されることが可能であり、クランプKは、この応答信号Bを例えば一部分の1ビット情報に移転し、それをクランプK’に関連付けられたRFIDタグ200に転送する追加書き込みステーションによって再び検査される(図6(b)に示すように)。
【0089】
図6(c)は、製品転送が意図されたように動作しなかったクランプK’’を示し、従ってクランプK’’は3つの製品2c、2d、2eを受け取っている。3つの製品2c、2d、2eを有する間違ったクランプK’’の装填は、クランプK’’が振幅aを有する過度に弱められた応答信号Dを生成するので、読み取り/書き込みステーション12により検出される。この種の応答信号は、上記に説明するように使用され続けることが可能である。
【0090】
図6(a)〜6(c)に示す製品2c、2d、2eと対照的に、図6(d)〜6(f)に示す各製品2f、2g、2hはそれぞれRFIDタグ100を、折り曲げ部近傍の側面開放端部24の領域に製品2f、2g、2hの外側側面に備え付けられている。図が見やすいように製品は部分的な区画で示される。各クランプが正確に2つの製品2g、2fを保持することを保証するために、各クランプ内の2つの製品の存在が再び検出操作を受ける。この場合、図6(d)に示す状態の連続が、図6(a)に関連してすでに説明した状態の連続に相当する。2つの製品2g、2fが異なる相対的位置(折り曲げ部22の位置)を有するという追加の相違は読み取りのために重要ではなく、それは読み取り信号が本質的にそれによって影響されないからである。従来の光学的読み取りシステムに比較すると、RFIDシステムの場合の製品の配向への要求が従来のシステムの場合に比べてより低いので、このことは追加の利点である。従って本発明による検出は、間違いの比率をかなり減少させることができ、それは検出されるのは製品の互いに関する位置ではもはやなく、むしろ実際の製品の存在であるからである。
【0091】
図6(f)に示す状態の場合の連続は、図6(b)に関してすでに説明した状態の場合に相当する。これはまた、図6(e)にもあてはまり、その状態は図6(c)で説明される状態に相当する。
【0092】
製品2f、2g、2hが異なる製品であるならば、読み取り/書き込みステーション12がそれぞれの製品2f、2g、2h上の個々のRFIDタグ100からの重なる信号を読み取り、それを評価し、この情報を一部分の1ビット情報として、各クランプK、K’、K’’内の追加RFIDタグ200及び/又は上位システムに供給することが技術的に可能である。
【0093】
本発明の追加の実施形態では、さらに詳しく示されないが、製品からの一部分の製品情報及び/又は制御情報は、読み取られたばかりの情報を有する製品に関連付けられた設備又は運搬手段の要素に通信されるのではなく、むしろこの要素より前にある運搬手段の要素に、運搬方向Fで示すように通信される。設備という用語はその後に、運搬手段などの装置向け包括的用語として使用され、運搬手段という用語は、例えばクランプ型コンベア向け包括的用語として使用される。運搬手段の運搬能力が高いならば、製品がほとんど静止した物体である期間は非常に短い。製品とRFIDタグとの間の相対的な補正により、問題の製品に反応するために得られる時間がより多くなることを可能にする。特定の出願の実施例として、クランプK内に保持された製品からの一部分の制御情報は、読み取りステーション12で読み取られ、下流に位置する書き込みステーション12によってクランプK内のRFIDタグの記憶に入り、クランプKxは同じ運搬手段上の運搬方向FにクランプKの下流に5つのクランプが配置される。これにより、例えばダイバータ62が、クランプKがダイバータ62に到達するときに、その舌部を別の位置に変える必要がある時間より前に5つのクランプ間隔を通知されることが可能になる。早めの情報により、実施例として、時間のかかる切り替え操作が、関連する製品がこのダイバータ62に到達する十分前の時間に開始されることが可能になる。
【0094】
別の実施形態では、読み取られた信号が書き込みステーションを介する情報として製品上のRFIDタグに再び供給される。
【0095】
図6(f)〜6(e)と対照的に、図6(g)〜6(i)に示す製品2f、2g、2hは今度は折り曲げ部22で保持されるのではなく、開放端部26でそれらに関連付けられたクランプK、K’、K’’によって保持される。図6(g)〜6(i)に示す状態の連続は、別の方法で図6(f)〜図6(e)の状態の連続に相当する。
【0096】
図7(a)はクランプ型運搬装置の形態の設備によって運搬方向Fに運搬される製品の流れを示す。クランプ内の製品、クランプK、K’、K’’自体、及び読み取り及び読み出し操作の基本的情報を配置するために、並びに製品情報が各クランプに、要求されるように伝達される機会について、この時点で図6(a)〜6(c)に関連する説明への参照がなされ、同じ製品ラベルが再びそのために使用される。正しく2つの製品2c、2dを装填されたクランプの連続はそれぞれ、間違って装填された2つのクランプK’、K’’を有する。クランプK’は1つの製品2cのみを装填されており、一方クランプK’’は余分な1つの製品2eを有する。1つの製品が欠けているクランプK’が、クランプに対して本質的に静止している読み取り/書き込みステーション12上の検出位置に到達すると、図7(b)に示すように、クランプK’内の製品の欠如が検出され、誤りのメッセージeが生成され、それは信号ラインLを介して下流の取扱いユニット又は上位制御システムに伝達されることが好ましい。余分の製品を装填されたクランプK’’が読み取り/書き込みユニット12に到達すると、図7(c)に示すように、間違った装填eが弱い応答信号Dから検出される。まさにこの非常に簡単なシステムの場合、生成された応答信号がクランプが間違って装填されているかどうかに関する情報を備えるばかりでなく、応答信号の強度によって、クランプ内の製品の数についての情報が供給される。
【0097】
本発明の概念は、ポケット型コンベアのポケット又は挿入ドラムの区画の装填状態を検査するためにもまた容易に適合可能であることは言うまでもないので、これらは具体的に考察されない。
【0098】
図8は本発明用の別の新規な出願の機会を示すことを意図する。図によると、最初に副製品32をその中に有する主製品30がクランプK、K’、K’’、K’’’、K’’’’に運搬されたはずであり、クランプK、K’、K’’、K’’’、K’’’’の中身が運搬を保証するために検査される。クランプK、K’、K’’、K’’’、K’’’’は主製品30をその主製品折り曲げ部34の略中央に握り、同時に副製品32をその中にクランプで留める。クランプKは正しく編集された製品30、32を受け取る。再び上流に結合された読み取り/書き込みユニット12はこのクランプK内の製品30、32からの情報を読み取り、この場合、書き込みステーションを介してクランプK内のRFIDタグ(図示せず)に応答信号を伝達した。後続の取扱い操作のためにクランプKは正しく装填されたことを知る。後続の読み取り/書き込みユニット12は再びこの情報を読み取ることができる。
【0099】
クランプKと対照的に、クランプK’は主製品30だけを受けている。この情報は読み取り/書き込みユニット12によって検出され、同様にクランプK’に帰する。従ってクランプK’は正しく装填されていないことを知っており、このような不完全な製品がその先の処理に到達することを防ぐために好機に適切な手段が取られることが可能である。
【0100】
クランプK’’は主製品30及び副製品32の両方を受け取っているが、副製品32の副製品折り曲げ部36が主製品30の主製品折り曲げ部34から反対側に向いているので、これらは互いに関して望ましくない相対的位置にある。クランプK’’は局所的に配置された読み取り/書き込みユニットを通過して製品30及び32を運搬したので、そのユニットのアンテナが、クランプK’’側の主製品折り曲げ部34のわずか数センチメートル上方にあったので、RFIDタグ100からの応答信号だけが読み取られ、従って上述のようにクランプK’’に伝達された間違いの信号が生成された可能性がある。このことは、RFIDタグの位置もまた個別に一部分の情報として使用され得ることを示す。
【0101】
クランプK’’’は現在主製品30及び2つの副製品32を保持し、その副製品折り曲げ部36は主製品折り曲げ部34内にあるので、クランプK’’’もまた正しく装填されていない。ちょうど説明したように配置された読み取り/書き込みユニット12が、主製品30上のRFIDタグ100及び副製品32上の2つのRFIDタグ200からの応答信号を調整された共同応答信号として読み取り、従って上記のように関連するクランプK’’’に伝達された間違いの信号を生成した。
【0102】
クランプK’’’’は主製品30内に正しく配向された副製品32のように、明らかに配置されている間違った追加の副製品38を含むので、同様に正しく装填されていない。従って読み取り/書き込みユニット12は、主製品30上のRFIDタグ100からの応答信号及び追加の副製品38上のRFIDタグ200aからの応答信号を読み取り、従って上記のように関連するクランプK’’’’に伝達された間違いの信号を生成した。
【0103】
RFIDタグからの情報は読み取り/書き込みユニットにより非接触に視認なしに読み取り可能であるので、読み取り/書き込みユニットはかなりの自由度で追加処理設備中の適切な位置に、例えば運搬装置に沿って取り付けられることが可能である。リーダとRFIDタグとの間の視認が必要ではないので、タグは製品の任意の側面に、又は任意の側面上に取り付けられることができ、図8に示す場合、内側を含み、読み取り及び/又は書き込みのために製品を開ける、分離する、外す、又は他の取扱いをする必要がなく、このことは光学的検査方法に優る重要な利点である。
【0104】
製品は再びクランプ内に示されるが、技術的な教示はポケット型又ははしご状コンベアとして既知のものに当然、完全に移転可能であるということが当業者にとって明確である。
【0105】
図9(a)及び9(b)は製品の配向を検査することにより本発明の追加の適用の機会を示すように意図されている。図9(a)及び9(b)はそれぞれ、運搬方向Fに運搬される部分的に重なった製品2の流れを示す。破線矢印は、運搬の方向が反対方向になっても後続の検査には重要ではないことを示す。同時に製品2上のRFIDタグ100がむき出しであるか又は他の製品によっておおわれているかどうかは重要ではない。RFIDタグ100は製品2の側面開放端部24の領域に配置されているので、読み取り/書き込みユニット12上のアンテナもまた通常はRFIDタグ100を含むこの領域に配置される。部分的に重なった流れの中で間違って配向された製品がないことを保証するために、通常は側面開放端部24の反対側にある製品の追加の側面開放端部24aが、追加の読み取り/書き込みユニット12a上のアンテナの配置を含む。
【0106】
図9(a)では、すべての製品が部分的に重なった流れの中で所望されるように配向されており、これにより読み取り/書き込みユニット12がすべてのRFIDタグ100からの信号を読み取ることができるが、一方、読み取り領域にRFIDタグがないので、読み取り/書き込みユニット12aはどの種類の信号もまったく受信しない。実施例として、その折り曲げ部22ではなく開放端部26が運搬方向Fの前部又は後部にあるので、運搬速度及び/又は読み取り/書き込みユニット12の設置が設定される方法に依存して、読み取り/書き込みユニット12は、製品が運搬方向Fに正しく配向されているが、意図された横配向に比較して逆に配向されたのがいつかを検出することもできる。これにより読み取り/書き込みユニット12が2つ以上のRFIDタグ100からの重なった信号を読み取ることができ、間違いのメッセージが生成されることができる。
【0107】
図9(b)では先頭の製品2aが他の製品に比較して間違って配向され、製品2及び追加の製品を引き連れている。その結果、追加の読み取り/書き込みユニット12aは応答信号を受信し、間違いのメッセージを生成する。本発明の追加の実施形態では、2つの読み取り/書き込みユニット12及び12aは互いに検査し合う。本発明の教示が変更すべきところは変更して、読み取り/書き込みユニット12が先頭の製品2自体からの応答信号が欠如しているために間違いのメッセージが生成される状況に対してもまた移転することができることを当業者なら理解するであろう。間違いのメッセージが一部分の制御情報としてその後使用され続けることが可能である。
【0108】
経験では、1つのRFIDタグ100から次のRFIDタグ100までの運搬方向Fへの距離が短いと、RFIDタグから応答信号を明確に読み取ることができるためにやはり十分であることを示す。
【0109】
本発明の別の実施形態では、間違った製品配向に関連する起こり得る間違いのメッセージが、同じ読み取り/書き込みユニット12又は下流の読み取り/書き込みユニットによって、そのように間違って配向された製品2a上の各RFIDタグ100に戻されて、この情報を関連するRFIDタグのメモリに書き込むことにより、間違って配向された問題の製品の追加処理に影響を与えるようになる。別の有利な実施形態に沿って、製品情報及び/又は制御情報及び/又は特定の名宛人情報などの追加の情報は、特定の製品又は副製品のRFIDタグ、或いは例えば追加印刷処理中のすべての製品又は副製品のRFIDタグの1つ又は複数のメモリに、書き込みステーション又は読み取り/書き込みステーションによって書き込まれる。
【0110】
図10(a)〜10(c)は本発明の別の適用の機会を示すように意図されたものである。実際は、印刷産業用のこの種の副製品はしばしば外部の供給者から配送される。この場合、副製品32、32a、32bは図10(a)に示すように互いに隣接し、後に小さい板42と呼ばれ、このようなスタック及びストラップ44の端部に配置されてバー40(図10(b)参照)として既知のものを形成する端部部分42によって一体に保持される。この種のバー40が使用されるとき、例えば図14に示すように、このバーが間違った配向で追加処理に入る危険が実際にあり、その結果、副製品は組立済み最終製品の中で横にゆがみ、又は上下逆になる。
【0111】
もし将来供給者がRFIDタグを有するすべての副製品32、32a、32bを供給するならば、これらのRFIDタグの中に含まれる情報はその後の組立操作への入り口で検査及び品質保証のために使用され続けることが可能である。実施例として、この説明の他の個所で詳しくすでに記載したように、読み取り/書き込みユニット12が、バー40からの除去中に間違った副製品200a、200b又は間違って配向された副製品200a、200bを識別し、それらを好機に分離するために使用されることが可能であり、その結果、間違って編集された最終製品が製造されることはない。
【0112】
代わりに、携帯又は固定式読み取り/書き込みユニット12が図10(b)のバー40のバー縁部46及び/又はバー縁部46a、46bに沿って動き、それが図10(c)に簡単に示されており、バー40が実際に追加処理に入る前に副製品の配向を検査するようになる。図10(a)に示すように副製品が配置されるとき、バー縁部46bの読み取り/書き込みユニット12が間違った副製品32a、32b又は間違って配向された副製品32a、32bからの間違いの応答信号を読み取り、追加処理のために好機に適切な予防措置を取ることが可能である。読み取り/書き込みユニット12がバー縁部46bに沿って動くとき、応答信号はまったく読み取られず、それで図10(a)に示す間違った副製品の編集が検出されない。
【0113】
バーに広範囲の様々な副製品があるが、しかしそれらのRFIDタグがすべてバー縁部46の領域に位置するならば、その時は読み取り/書き込みステーション12がやはり間違いを検出する。
【0114】
小さい板42自体が単一ビット又はマルチビットタグ300を備え付けられ、副製品が小さい板に対してあらかじめ定義された方向に配向されるならば、バー40の配向は追加処理操作に入ったときに確立されることができ、もし適切であれば、やはり好機に訂正されることができる。RFIDタグ300は、個々にアンテナ及び動作可能にそれに接続されているチップを備える能動応答RFIDタグ300であってもよい。
【0115】
当業者は、変更すべきところは変更して、本発明の教示を、副製品自体ではなくバー40上の小さい板42のみがRFIDタグ300を備え付けられるが場合に移転することもあろう。それによって、もしバー内の副製品が小さい板に対して正しく配向されたならば、追加処理操作に副製品が供給されるとき、副製品の少なくとも正しい配向が保証されることが可能である。別の実施形態では、ストラップ44自体がRFIDタグを備え付けられる。
【0116】
図11は、本発明の別の適用機会の単なる概略図を提供する実施例を使用することを意図するものである。製品2bの製造者用に、この時点で図2に関連する説明に参照がなされる。図2と対照的に、この場合の読み取り/書き込みステーション12は、準完成製品2b上の単一ビット又はマルチビットRFIDタグ10bのメモリに書き込まれる情報を上位制御システム50から備え付けられる。その後の追加取扱いステップはこの出願の適用機会を理解するために重要ではないので、それらは単に追加取扱い装置52、54と言及される。この場合、追加取扱い装置52は、例えば出願人からの収集ドラムであってもよく、1時間につき40000から約80000を超える製品の処理速度を達成するために使用されることができ、一方、追加取扱い装置54は、例えば出願人からの切断ドラムによって形成される。製品の材料の流れは図が見やすいように矢印によって単に様式化された形態で示される。
【0117】
製品2が追加取扱い装置52の後に経路を外れるとき、それらは追加読み取り/書き込みステーション12aに沿って運搬され一時的に、装置内の中間処理(詳しく記載せず)を使用する又は中間処理を受けるまで、例えばローラ56として既知のものの上に記憶される。読み取り/書き込みステーション12aは、そのアンテナの範囲内に位置するRFIDタグを備え付けられたすべての製品からの応答信号についての情報を上位制御システム50に転送し、その結果、この制御システムはどの製品又は副製品が追加取扱い装置54への供給ラインから分岐した、又は経路から外れたかを常に知っている。図11に示す連続図から、事前に経路から外れた製品が戻され又は経路に入るとき、それらは追加読み取り/書き込みステーション12bに沿って送られ、従ってRFIDタグからの個々の製品情報項目がオンラインで上位制御システム50に転送され、その結果、製品の流れが常に本質的に完全に監視される。
【0118】
実施例として、この種の外側の変形は、新聞が編集されるまで再び必要でない新聞の束などの副製品の一時記憶用に特に適切であることは言うまでもない。この場合、製品上のRFIDタグはダイバータ62、62aなどの設備自体を制御することができ、又はこれらは同様に上位制御システム50によって制御される。
【0119】
本発明のこの実施形態から、当業者は内側及び外側の変化が既知の実時間モードで実行可能であり、RFIDタグが既知の単一ビット又はマルチビット情報を持ち運ぶかどうかは重要でないことを理解するであろう。従って、実施例として、最終製品に処理される前に繰り返して製品が経路に入り及び経路から出ることもまた可能である。
【0120】
図12a及び12bは追加の本発明の適用の機会を説明するために使用される。2つの異なる主製品30、30aは、折り曲げ部22の領域及び側面開放端部24の領域の適切な異なるRFIDタグ100及びRFIDタグ200で事前に印を付けられ、現在運搬方向Fに追加の取扱いステーション52、54に沿って運搬されている。この場合、これらの追加の取扱いステーション52、54は、異なる副製品32、32a、例えば挿入シート、はがき及び/又は広告試供品などの地域特定副製品32、32aを主製品30、32から読み取った信号により、関連する主製品30、32の中に挿入するフィーダ52、54によって形成される。先頭の製品30a上のRFIDタグ200はフィーダ52に関連付けられた読み取り/書き込みステーション12に沿って運搬されるとき信号を誘発せず、それは副製品32を装填されていないからである。対照的に、追加の読み取り/書き込みステーション12aは先頭の製品30aが副製品を装填されていないと検出し、従って副製品32aの挿入をそれに関連付けられた追加のフィーダ52に促進する。同じことが主製品30に同様に起こる。挿入は図12a、12bで象徴的に示されているだけであり、従って挿入は図示された配置の底部から起こる。図12aは第2の製品30の連続がその後に続く、先頭の第1の製品30aの連続を示し、図12bでは製品30、30aが任意に混合されている。読み取り/書き込みステーション12、12a上の各読み取り信号の正確な検出は、やはり所望の結果につながる。本発明の重要な利点は、主製品及び副製品30、30a、32、32aの個別化された組立が、上位制御システムからの任意の直接の制御指示なしに、単に各RFIDタグ内に含まれた情報に基づき信頼性のある制御が可能になるということである。
【0121】
情報が製品上のRFIDタグではなくクランプ上のRFIDタグにあるならば、図6(a)〜6(i)に関連してすでに説明したように、適用のための同じ機会が達成可能であると当業者は理解するであろう。
【0122】
副製品が鞍部によって支持されたその折り曲げ部36を有し、例えば収集、実施例として、ステープル固定ステーション、検出ステーション、接着ステーション、ページングステーション、切断ステーション、宛先指定ステーション、梱包ステーションなどの場合に、追加の副製品及び/又は主製品がまたがって両側に取り付けられる状況で本発明の教示が変更すべきところは変更して移転されることもできることを理解することは当業者にとって簡単である。
【0123】
図12に関連して説明した適用のための機会の文脈の中で、その後の操作を制御するための本発明の追加の適用機会として、図13に示す設備が、地域特定副製品32、32a上の様々なRFIDタグ100及びRFIDタグ200を含み、読み取り/書き込みステーション12によって読み取られることによりその追加のコースを制御し、従ってそれによりダイバータ62がそれらを第1の方向A又は第2の方向Bに送ることを促進する。図12a及び12bにおけるように、未装填又は装填済み主製品が運搬手段によって運搬方向Fに運搬されるが、詳しくは説明しない。挿入は、同様に図13に象徴的に示されるだけであり、従って示された配置では挿入は底部から起こる。図12a及び12bと対照的に、詳しく示されないが、運搬経路のループ64は、主製品60が、例えばフィーダステーション54とフィーダステーション52との間でやはり追加の取扱いステップを受け、及び/又はバッファに移され、及び/又は経路へ入る、若しくは再び経路から出ることを示す。図12a及び12bのように、様々な副製品32、32aが収集され、又は副製品に関連付けられたフィーダ52、54によって主製品の中に挿入される。図12a及び12bと対照的に、これらは、その後副製品32又は32aのどちらか一方の供給の結果としてのみ最終製品になる現在中間の主製品60である。実施例として、このような配置により、地域ごとに分けられた副製品32、32a自体が、発送のための上位システムを必要とせずに発送指示を決定することができる。
【0124】
図より、図13の主製品が中間製品、即ちRFIDタグのない主製品60ではなく、RFIDタグを装備された主製品であるが、その情報がこの場合は読み取られないという状況に、変更すべきところは変更して、本発明の教示を移転することができると理解することは、当業者にとって容易なことであろう。さらにこの時点で、この説明の中で主製品及び/又は最終製品と言及されるすべての製品はそれ自体が上位印刷製品の副製品になることができることを理解するべきである。本発明の追加の実施形態では、さらに複雑な配布の解決が、縦続接続された連続に結合された複数のダイバータ62によって履行される。加えて、情報が製品上のRFIDタグ上ではなくクランプ上のRFIDタグ上にあるならば、すでに図6(a)〜6(i)に関連して説明したように、又は製品が、変更すべきところは変更して、鞍部、例えばはしご状コンベアによって支持され、変更すべきところは変更して、収集されるならば、適用のための同じ機会が達成可能であることを当業者なら理解するであろう。
【0125】
図14は複雑な印刷製品を製造するための複雑な設備の非常に概略的な実施例として働くことを意図したものである。この場合、一点鎖線は運搬方向Fの運搬経路を示す。実施例として、製品処理11a、11bは、要求されるように特定のRFIDタグを副製品又はこの場合は主製品にもまた直接取り付ける高容量印刷機械であってもよい。追加取扱い装置56、56aが例えば巻取り装置によって形成される。さらに下流では、製品がフィーダ52、54などの追加取扱い装置に供給され、フィーダ52、54としては、RFIDタグに記憶された情報によりダイバータ62、62aによって複数のバー40、40a、40b、40c、40d、40eを備える複数の副製品を含むことができる。次いで、最終製品は、例えば発送装置66、66aによって形成された追加取扱い装置内で発送用に準備される。全体的な製品の連続は、製品自体又は示されない上位制御ユニットによって検出及び/又は制御されることが可能である。
【0126】
上記の適用のための機会が、より複雑な検出及び/又は制御課題に対処するために所望のように互いに結合可能であることを当業者なら理解することは容易なことであろう。
【符号の説明】
【0127】
F 運搬方向
K、K’、K’’、K’’’、K’’’’ クランプ
10a 作成された空の1ビットRFIDタグ又はマルチビットRFIDタグ
11a、11b 製品処理
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h 製品
12、12a 読み取りステーション、書き込みステーション、又は読み取り/書き込みステーション
10b 個々に作成されたRFIDタグ
13 ワークステーション
22 折り曲げ部
24、24a 製品の側面開放端部
26 製品の開放端部
30、30a 主製品
32、32a、32b 副製品
34 主製品折り曲げ部
36 副製品折り曲げ部
38 追加副製品
40、40a、40b、40c、40d、40e バー
42 端部部分又は小さい板
44 ストラップ
300 追加のRFIDタグ
46、46a、46b バー縁部
50 上位システム
52、54 追加取扱い装置
56、56a 別の追加取扱い装置、ローラ
60 RFIDタグが取り付けられていない中間主製品
62、62a ダイバータ
64 ループ
66、66a 発送装置
100 情報を運ぶRFIDタグ
200、200a、200b 情報を運ぶ追加RFIDタグ
a、a0、1、410、420、430、440 振幅
Δ、411、421 差、振幅差
401、402、403、404、501、502 共振曲線
f、f、f、f 周波数

【特許請求の範囲】
【請求項1】
追加印刷処理中に可撓性の二次元製品を処理するための方法において、
少なくとも1つの製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)が、追加印刷処理中に少なくとも1つの作業ステップを制御する少なくとも一部分の制御情報及び/又は少なくとも一部分の製品情報を有するRFIDタグ(100、200、200a、200b)を備え付けられていることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記可撓性の二次元製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)が印刷製品であり、好ましくはマルチパート印刷製品であり、少なくとも1つの主製品(30、30a)及び1つ又は複数の副製品(32、32a、32b)を備えることを特徴とし、少なくとも1つの前記主製品及び/又は副製品、特に挿入シート、はがき、及び/又は広告用サンプルが、追加印刷処理中に少なくとも1つの作業ステップを制御する少なくとも一部分の制御情報及び/又は少なくとも一部分の製品情報を有するRFIDタグ(100、200、200a、200b)を備え付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの作業ステップが、搬送するステップ、記憶するステップ、挿入するステップ、収集するステップ、組み立てるステップ、ステープルで固定するステップ、ページを繰るステップ、挿入物を配置するステップ、接着するステップ、切断するステップ、宛先指定するステップ、梱包するステップの少なくとも1つを備えることを特徴とし、又は前記作業ステップが検査ステップであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
少なくとも1つの前記主製品及び/又は副製品(30、30a)が、少なくとも1つの追加主製品及び/又は副製品(32、32a、32b)及び/又は挿入物上の少なくとも1つの追加RFIDタグ(200)と協働するRFIDタグ(100)を備え付けられていることを特徴とし、それにより追加印刷処理中に前記印刷製品の組立についての少なくとも一部分の情報が非接触に読み取り可能であることを意味することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、伝達ユニットからの出力信号を共同で調節し、その結果、少なくとも1つの共同応答信号が生成されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記出力信号に比較して、前記応答信号が少なくとも調整された振幅及び/又は周波数を有することを特徴とする、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記RFIDタグ(100、200、200a、200b)上に記憶された前記少なくとも一部分の制御情報及び/又は少なくとも一部分の製品情報が一部分の1ビット情報又は一部分のマルチビット情報であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、任意の位置で前記RFIDタグによって識別される前記製品(2、2a、2b、2c、2d.2e、2f、2g、2h)に取り付けられることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(100)が、決められた位置で前記RFIDタグ(100)によって識別される前記製品(2)に取り付けられ、その結果、前記RFIDタグ(100)の位置が追加の一部分の情報として使用され得ることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、読み込み/書き込み可能であるRFIDタグ(100、200、200a、200b)であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、少なくとも1つのアンテナを備える受動的に応答するRFIDタグであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、動作可能なように前記RFIDタグに接続されているアンテナ及びチップを備える能動的に応答するRFIDタグ(100、200、200a、200b)であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(10a)が印刷処理(11a)の中で、前記RFIDタグ(10a)を備え付けられる前記製品(2a)上に直接作成されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(10b)が、事前に作成され、追加のステップの中で前記RFIDタグ(10b)を備え付けられる前記製品(2b)に取り付けられることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(10b)が、前記RFIDタグ(10b)を備え付けられる前記製品(2b)に取り付けられる前に、前記RFIDタグ(10b)に書き込まれる少なくとも1ビットを備える一部分の製品情報及び/又は一部分の制御情報を有することを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つのRFIDタグ(10a、10b)が、前記RFIDタグ(10a、10b)が備え付けられる前記製品(2a、2b)に取り付けられ、又は前記製品(2a、2b)上に作成された後、前記RFIDタグ(10a、10b)に書き込まれる少なくとも1ビットを備える一部分の製品情報及び/又は一部分の制御情報を有することを特徴とする、請求項13及び14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも一部分の制御情報及び/又は少なくとも一部分の製品情報が、適切な設計の読み取りステーション又は読み取り/書き込みステーション(12、12a)で読み取られることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記読み取られた情報が、上位のシステム(50)又は前記関連する製品に関連付けられた運搬手段に伝達され、この情報が好ましくは、関連する製品又は読み取られた情報を有する製品と直接関連付けられた運搬手段上のクランプ(K、K’、K’’、K’’’、K’’’’)に伝達されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
追加の一部分の情報、及び/又は少なくとも一部分の制御情報、及び/又は少なくとも一部分の製品情報が、適切な設計の書き込みステーション又は読み取り/書き込みステーション(12、12a)を使用して製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)のRFIDタグ(100、200、200a、200b)のメモリに書き込まれることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
追加印刷処理中に使用可能である、製品、好ましくは可撓性の二次元製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)において、
前記製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)が、少なくとも一部分の制御情報、及び/又は追加印刷処理中に及び/又は少なくとも1つの次の検査ステップ中に、少なくとも1つの次の作業ステップを制御するために適する少なくとも一部分の製品情報を有する少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)を備えることを特徴とする製品。
【請求項21】
前記少なくとも一部分の制御情報、及び/又は少なくとも一部分の製品情報が、適切な設計の読み取りステーション又は読み取り/書き込みステーション(12、12a)に伝達され、又は適切な設計の読み取りステーション又は読み取り/書き込みステーション(12、12a)から伝達されることができることを特徴とする、請求項20に記載の製品。
【請求項22】
前記製品(2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h)が、少なくとも1つの主製品(30、30a)及び少なくとも1つの副製品(32、32a、32b)を備えることを特徴とし、前記主製品(30、30a)及び少なくとも1つの副製品(32、32a、32b)又は少なくとも2つの副製品(32、32a、32b)がそれぞれ、少なくとも1つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)を備え付けられ、前記少なくとも2つのRFIDタグ(100、200、200a、200b)が、前記RFIDタグ(100、200、200a、200b)に含まれた前記制御情報及び/又は前記製造情報が読み取られるとき、共同の応答信号を生成する、請求項20又は21に記載の製品。
【請求項23】
複数の副製品(32、32a、32b)を含むバー(40)において、
前記バー(40)が、その中に含まれた副製品(32、32a、32b)の方向に関する少なくとも一部分の製品情報及び/又は位置情報を含む追加のRFIDタグ(300)を有することを特徴とするバー(40)。
【請求項24】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法に基づく印刷製品を生産するためのシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12a】
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【図12b】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2010−505716(P2010−505716A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531705(P2009−531705)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【国際出願番号】PCT/CH2007/000503
【国際公開番号】WO2008/043194
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.着メロ
【出願人】(598049447)フェラーク アーゲー (2)
【Fターム(参考)】