説明

RNAを切断するオリゴリボヌクレオチドおよびリボヌクレアーゼ

【課題】標的RNA鎖の鎖切断に有用な、オリゴリボヌクレオチドおよびオリゴリボヌクレオシドを含めたオリゴマー化合物の合成および使用方法の提供。
【解決手段】dsRNaseを活性化する、2’−ペントリボフラノシルヌクレオシドのサブ配列を有するオリゴリボヌクレオチドおよびオリゴリボヌクレオシドを含むオリゴマー性化合物。さらに、哺乳動物リボヌクレアーゼ、すなわちRNAを分解する酵素(dsRNase)、およびそのようなリボヌクレアーゼのための基質。上記化合物は、相補的核酸鎖に対する結合親和性、ならびにヌクレアーゼ耐性を増加させるための置換基を含むことができ、蛋白質の発現を調節するオリゴヌクレオチド療法や、その適合疾患の診断等のために有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズすることができる合成のオリゴマー性化合物であって、
あらかじめ選択されたRNA標的に対する前記化合物の結合親和性を、RNA標的に対する修飾されていないオリゴリボヌクレオチドの結合親和性と比較して改良するよう修飾された少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第1のセグメント;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;
を含み、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して前記結合を分解から安定化するように修飾されているヌクレオチド間結合により連結されていることを特徴とする、
合成のオリゴマー性化合物。
【請求項2】
あらかじめ選択されたRNA標的に対する前記化合物の結合親和性を、RNA標的に対する修飾されていないオリゴリボヌクレオチドの結合親和性と比較して改良するように修飾されている少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第3のセグメントをさらに含む、請求項1記載のオリゴマー性化合物。
【請求項3】
前記RNA標的にハイブリダイズしたときに、二本鎖RNAse酵素を活性化して前記RNA標的を切断することができる、請求項1記載のオリゴマー性化合物。
【請求項4】
前記第2のセグメントが前記第1のセグメントと前記第3のセグメントとの間に位置する、請求項2記載のオリゴマー性化合物。
【請求項5】
前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを含む、請求項2記載のオリゴマー性化合物。
【請求項6】
前記第2のセグメントが4−12個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項2記載のオリゴマー性化合物。
【請求項7】
前記第2のセグメントが5−9個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項6記載のオリゴマー性化合物。
【請求項8】
前記第2のセグメントが少なくとも5個のサブユニットを有し、前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを有する、請求項2記載のオリゴマー性化合物。
【請求項9】
前記第2のセグメントが少なくとも7個のヌクレオシドサブユニットを有する、請求項8記載のオリゴマー性化合物。
【請求項10】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズすることができる合成のオリゴマー性化合物であって、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されている少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;
を含み、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して前記結合を分解から安定化するように修飾されているヌクレオチド間結合により連結されていることを特徴とする、合成のオリゴマー性化合物。
【請求項11】
修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されている少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第3のセグメントをさらに含む、請求項10記載のオリゴマー性化合物。
【請求項12】
前記RNA標的にハイブリダイズしたときに、二本鎖RNAse酵素を活性化して前記RNA標的を切断しうる、請求項10記載のオリゴマー性化合物。
【請求項13】
前記第2のセグメントが前記第1のセグメントと前記第3のセグメントとの間に位置する、請求項11記載のオリゴマー性化合物。
【請求項14】
前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを含む、請求項11記載のオリゴマー性化合物。
【請求項15】
前記第2のセグメントが4−12個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項11記載のオリゴマー性化合物。
【請求項16】
前記第2のセグメントが5−9個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項15記載のオリゴマー性化合物。
【請求項17】
前記第2のセグメントが少なくとも5個のサブユニットを有し、かつ前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを有する、請求項11記載のオリゴマー性化合物。
【請求項18】
前記第2のセグメントが少なくとも7個のヌクレオシドサブユニットを有する、請求項17記載のオリゴマー性化合物。
【請求項19】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって、
少なくとも1つの2’−O−C1−20アルキル、2’−O−置換C1−20アルキルまたは2’−フルオロ修飾リボフラノシルヌクレオシドサブユニットを有し、前記アルキル上の置換が、アミノ、ヒドロキシまたはC1−10アルキルエーテル修飾である第1のセグメント;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;
を含み、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対して安定なヌクレオチド間結合により連結されていることを特徴とするオリゴマー性化合物。
【請求項20】
少なくとも1つの2’−O−C1−20アルキル、2’−O−置換C1−20アルキルまたは2’−フルオロ修飾リボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第3のセグメントをさらに含み、ここで、前記アルキル上の置換がアミノ、ヒドロキシまたはC1−10アルキルエーテルである、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項21】
前記第2のセグメントが前記第1のセグメントと前記第3のセグメントとの間に位置する、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項22】
前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを含む、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項23】
前記第2のセグメントが4−12個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項24】
前記第2のセグメントが5−9個のヌクレオシドサブユニットを含む、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項25】
前記第2のセグメントが少なくとも5個のサブユニットを有し、および前記第1のセグメントおよび第3のセグメントがそれぞれ少なくとも3個のサブユニットを有する、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項26】
前記第2のセグメントが少なくとも7個のヌクレオシドサブユニットを有する、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項27】
前記RNA標的とハイブリダイズしたときに、二本鎖RNAse酵素を活性化して前記RNA標的を切断しうる、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項28】
前記第1のセグメントおよび前記第3のセグメントの前記リボフラノシルヌクレオシドサブユニットがそれぞれ、2’−O−C1−20アルキル、2’−O−置換C1−20アルキルまたは2’−フルオロを有するように修飾されており、かつ前記アルキル上の置換がアミノ、ヒドロキシまたはC1−10アルキルエーテルである、請求項22記載のオリゴマー性化合物。
【請求項29】
前記ヌクレオシドサブユニットの少なくとも2つが、ホスホロチオエート、3’−デオキシ−3’−チオ−ホスホロチオエート、5’−デオキシ−5’−チオ−ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、5’−デオキシホスフィネート、ボラノホスフェート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、5’−デオキシ−5’−アミノホスホルアミデート、水素ホスホネート、ボラノホスフェートエステル、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステル結合により連結されている、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項30】
前記第1のセグメントのヌクレオシドサブユニットの各々が、ホスホロチオエート、3’−デオキシ−3’−チオ−ホスホロチオエート、5’−デオキシ−5’−チオ−ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、5’−デオキシホスフィネート、ボラノホスフェート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、5’−デオキシ−5’−アミノホスホルアミデート、水素ホスホネート、ボラノホスフェートエステル、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステル結合により連結されている、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項31】
前記第1のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットの各々がホスホロチオエート結合により連結されている、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項32】
前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットの各々がホスホロチオエート結合により連結されている、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項33】
前記第3のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットの各々が、ホスホロチオエート、3’−デオキシ−3’−チオ−ホスホロチオエート、5’−デオキシ−5’−チオ−ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、5’−デオキシホスフィネート、ボラノホスフェート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、5’−デオキシ−5’−アミノホスホルアミデート、水素ホスホネート、ボラノホスフェートエステル、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステル結合により連結されている、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項34】
前記第3のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットの各々がホスホロチオエート結合により連結されている、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項35】
前記第1のサブユニット、前記第2のサブユニットおよび前記第3のサブユニットの前記ヌクレオシドサブユニットがそれぞれ、ホスホロチオエート結合により連結されている、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項36】
前記第1のセグメントのヌクレオシドサブユニットの各々が、カーボネート、カルバメート、シリル、イオウ、スルホネート、スルホンアミド、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、オキシム、メチレンイミノ、メチレンメチルイミノ、メチレンヒドラゾ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノ結合により連結されている、請求項19記載のオリゴマー性化合物。
【請求項37】
前記第3のセグメントのヌクレオシドサブユニットの各々が、カーボネート、カルバメート、シリル、イオウ、スルホネート、スルホンアミド、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、オキシム、メチレンイミノ、メチレンメチルイミノ、メチレンヒドラゾ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノ結合により連結されている、請求項20記載のオリゴマー性化合物。
【請求項38】
配列中に少なくとも12個のリボフラノシルヌクレオシドを含み、あらかじめ選択されたRNAに特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって;
前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対してより安定なヌクレオチド間結合により連結されており;
前記化合物はギャップ部分が間に入った2つのウイング部分を有し;
ウイング部分はそれぞれ少なくとも1つの修飾ヌクレオシドサブユニットを含み、前記修飾ヌクレオシドサブユニットは、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されており、
前記ギャップ部分は、少なくとも4個の連続するリボヌクレオシドサブユニットを有する、
ことを特徴とする化合物。
【請求項39】
前記ギャップ部分が少なくとも5個の連続するリボヌクレオシドサブユニットを有する、請求項38記載のオリゴマー性化合物。
【請求項40】
複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;
少なくとも4個の連続する2’−ヒドロキシルリボヌクレオシドサブユニットを有する第2のセグメント;および
複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第3のセグメント;
を順に含み、オリゴマーのヌクレオシドサブユニットはホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている、合成のオリゴマー性化合物。
【請求項41】
前記第2のセグメントが少なくとも5個の連続する2’−ヒドロキシルリボヌクレオチドサブユニットを有する、請求項40記載のオリゴマー性化合物。
【請求項42】
前記オリゴマーがあらかじめ選択されたRNAに特異的にハイブリダイズしうる、請求項40記載のオリゴマー性化合物。
【請求項43】
あらかじめ選択されたRNAを特異的に切断する方法であって、
前記RNAを、少なくとも12個のリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを前記あらかじめ選択されたRNAと特異的にハイブリダイズしうる配列で含むオリゴマー性化合物と接触させることを含み、
前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対してより安定なヌクレオチド間結合により連結されており;
前記化合物は、少なくとも1つの修飾ヌクレオシドサブユニットを含む少なくとも1つのセグメントを有し、前記修飾ヌクレオシドサブユニットは、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されており;
前記化合物は、少なくとも4個の連続する2’−ヒドロキシルリボヌクレオシドサブユニットを有するさらなるセグメントを有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項44】
前記さらなるセグメントが少なくとも5個の連続するリボヌクレオシドサブユニットを有する、請求項43記載の方法。
【請求項45】
蛋白質の望ましくない産生により特徴づけられる疾患を有する生物を治療する方法であって、
生物を、リボ核酸の相補鎖と特異的にハイブリダイズしうるヌクレオシドサブユニットの配列を有する本発明のオリゴマー性化合物と接触させることを含み、
ヌクレオシドサブユニットの少なくとも1つは、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記標的RNAに対する前記化合物の親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されており、
複数のヌクレオシドサブユニットは連続する配列中に位置しており、かつ2’−ヒドロキシル−ペントフラノシル糖成分を有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項46】
薬学的に有効な量のオリゴマー性化合物を薬学的に許容しうる希釈剤または担体中に含む組成物であって、前記オリゴマー性化合物は、RNAの相補鎖と特異的にハイブリダイズしうるヌクレオシドサブユニットの配列を含み、オリゴマー性化合物の複数のヌクレオシドサブユニットは、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記標的RNAに対する前記化合物の親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変、の少なくとも1つを改良するように修飾されており;
さらなる複数のヌクレオシドサブユニットが2’−ヒドロキシル−ペントフラノシル糖成分を有する、
ことを特徴とする組成物。
【請求項47】
配列特異的標的RNAのインビトロ修飾の方法であって、dsRNase酵素および前記標的RNAを含む試験溶液を、前記標的RNAに特異的にハイブリダイズしうるヌクレオシドサブユニットの配列を有するオリゴマー性化合物と接触させることを含み、
ここでヌクレオシドサブユニットの少なくとも1つは、前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性を改良するように修飾されており;および
複数のヌクレオシドサブユニットは2’−ヒドロキシル−ペントフラノシル糖成分を有する、
ことを特徴とする方法。
【請求項48】
生物においてハイブリダイゼーションおよびdsRNase酵素活性化を同時に促進する方法であって、生物を、標的RNAの相補鎖と特異的にハイブリダイズしうるヌクレオシドサブユニットの配列を有するオリゴマー性化合物と接触させることを含み、
ここで、ヌクレオシドサブユニットの少なくとも1つは、修飾されていない化合物と比較して、化合物の薬物動態学的結合、吸収、分布またはクリアランス特性;前記化合物の前記標的RNAに対する親和性または特異性;または前記化合物の電荷の改変;の少なくとも1つを改良するように修飾されており、
複数のヌクレオシドサブユニットは2’−ヒドロキシ−ペントフラノシル糖成分を有することを特徴とする方法。
【請求項49】
あらかじめ選択されたRNA標的と特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって;
少なくとも1つの代用物ヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;
連続する配列中に位置する少なくとも4個のリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含み、かつ2’−ヒドロキシル成分をそこに有する第2のセグメント;を含み、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対して安定なヌクレオチド間結合により連結されていることを特徴とする化合物。
【請求項50】
前記ヌクレオシドサブユニット代用物がペプチド核酸サブユニットである、請求項49記載のオリゴマー性化合物。
【請求項51】
前記ヌクレオシドサブユニット代用物がモルホリノヌクレオシドサブユニットである、請求項49記載のオリゴマー性化合物。
【請求項52】
前記ヌクレオシド代用物がシクロブチルヌクレオシドである、請求項49記載のオリゴマー性化合物。
【請求項53】
前記ヌクレオシド代用物がピロリジンヌクレオシドである、請求項49記載のオリゴマー性化合物。
【請求項54】
あらかじめ選択されたRNA標的と特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって、
少なくとも2つのヌクレオシドサブユニットを含む第1のセグメント;前記第1のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、非リンヌクレオチド間結合により連結されており;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対して安定であるヌクレオチド間結合により連結されている、
を含む化合物。
【請求項55】
前記非リン結合が、カーボネート、カルバメート、シリル、イオウ、スルホネート、スルホンアミド、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、オキシム、メチレンイミノ、メチレンメチルイミノ、メチレン−ヒドラゾ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノヌクレオチド間結合である、請求項54記載のオリゴマー性化合物。
【請求項56】
前記非リンヌクレオチド間結合が、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、メチレンメチルイミノ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノヌクレオチド間結合である、請求項54記載のオリゴマー性化合物。
【請求項57】
前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットがホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている、請求項54記載のオリゴマー性化合物。
【請求項58】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって、
少なくとも3個のヌクレオシドサブユニットを含む第1のセグメント;前記第1のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、交互のリンおよび非リンヌクレオチド間結合により連結されており;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対してより安定なヌクレオチド間結合により連結されている、
を含む化合物。
【請求項59】
前記非リン結合が、カーボネート、カルバメート、シリル、イオウ、スルホネート、スルホンアミド、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、オキシム、メチレンイミノ、メチレンメチルイミノ、メチレンヒドラゾ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノヌクレオチド間結合である、請求項58記載のオリゴマー性化合物。
【請求項60】
前記非リンヌクレオチド間結合が、ホルムアセタール、チオホルムアセタール、メチレンメチルイミノ、メチレンジメチルヒドラゾ、メチレンオキシメチルイミノまたはメチレンカルボニルアミノヌクレオチド間結合である、請求項58記載のオリゴマー性化合物。
【請求項61】
前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットが、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている、請求項58記載のオリゴマー性化合物。
【請求項62】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって;
少なくとも2つのヌクレオシドサブユニットを含む第1のセグメント;前記第1のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、3’−デオキシ−3’−チオ−ホスホロチオエート、5’−デオキシ−5’−チオ−ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、5’−デオキシホスフィネート、ボラノホスフェート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、5’−デオキシ−5’−アミノホスホルアミデート、水素ホスホネート、ボラノホスフェートエステル、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステルホスフェート結合により連結されており;および
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;前記第2のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して分解に対してより安定であるヌクレオチド間結合により連結されている、
を含む化合物。
【請求項63】
少なくとも2つのヌクレオシドサブユニットの第3のセグメントを含み、前記第3のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットが、3’−デオキシ−3’−チオ−ホスホロチオエート、5’−デオキシ−5’−チオ−ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、5’−デオキシホスフィネート、ボラノホスフェート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、5’−デオキシ−5’−アミノホスホルアミデート、水素ホスホネート、ボラノホスフェートエステル、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステルホスフェート結合により連結されている、請求項62記載のオリゴマー性化合物。
【請求項64】
前記第1のセグメントおよび第3のセグメントの前記ヌクレオシドサブユニットが、ホスホロジチオエート、ホスホロセレネート、3’−デオキシホスフィネート、3’−デオキシ−3’−アミノホスホルアミデート、ホスホルアミデート、アルキルホスホネート、アリールホスホネートまたはホスホトリエステルホスフェート結合により連結されている、請求項62記載のオリゴマー性化合物。
【請求項65】
あらかじめ選択されたRNA標的に特異的にハイブリダイズしうる合成のオリゴマー性化合物であって、
DNAまたはRNA主要構築ブロックヌクレオシドではない少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;
を含み、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して前記結合を分解から安定化するように修飾されたヌクレオチド間結合により連結されている、ことを特徴とする化合物。
【請求項66】
前記第1のセグメントヌクレオシドサブユニットが、キサンチン、ヒポキサンチン、2−アミノアデニン、アデニンおよびグアニンの6−アルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの2−アルキル誘導体、アデニンおよびグアニンの7−アルキル誘導体、5−ハロウラシルおよびシトシン、5−プロピニルウラシルおよびシトシン、6−アゾウラシル、シトシンおよびチミン、5−ウラシル(シュードウラシル)、4−チオウラシル、2−チオウラシルおよびシトシン、8−ハロ、アミノ、チオール、チオアルキル、ヒドロキシルアデニンおよびグアニン、および5−トリフルオロメチルウラシルおよびシトシンをその複素環塩基として有するヌクレオシドから選択される、請求項65記載の化合物。
【請求項67】
あらかじめ選択されたRNA標的と特異的にハイブリダイズすることができ、
アデノシン、2’−デオキシアデノシン、グアノシン、2’−デオキシグアノシン、シチジン、2’−デオキシシチジン、ウリジンおよび2’−デオキシチミジンからなるヌクレオシド群を除く少なくとも1つのリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;
2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメント;
を含む合成のオリゴマー性化合物であって、
前記オリゴマー性化合物の前記ヌクレオシドサブユニットは、ホスホジエステル結合と比較して前記結合を分解から安定化するように修飾されているヌクレオチド間結合により連結されていることを特徴とするオリゴマー性化合物。
【請求項68】
二本鎖基質の分解を触媒する活性を有する哺乳動物リボヌクレアーゼであって、前記基質の前記鎖の一方はmRNAであり、および前記基質の前記鎖の他方は、複数の2’修飾ヌクレオシドサブユニットを含む第1のセグメントおよび2’−ヒドロキシル成分をそこに有する少なくとも4個の連続するリボフラノシルヌクレオシドサブユニットを含む第2のセグメントを順に有する化合物を含むことを特徴とするリボヌクレアーゼ。
【請求項69】
前記化合物の前記サブユニットが、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合またはホスホジエステルヌクレオチド間結合により連結されている、請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項70】
前記化合物の前記第1のセグメントの前記サブユニットが、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている、請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項71】
前記化合物の前記第2のセグメントの前記サブユニットが、ホスホジエステルヌクレオチド間結合により連結されている、請求項70記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項72】
前記化合物の前記第2のセグメントの前記サブユニットが、ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている、請求項70記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項73】
前記化合物の前記第1のセグメントの前記サブユニットが、2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットである、請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項74】
(A) 前記活性はNaClにより阻害され;
(B) 前記活性はMg++を必要とし;および
(D) 前記哺乳動物リボヌクレアーゼは、SDS−PAGEにより決定して約50から約80キロダルトンの見かけの分子量を有する、
請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項75】
前記リボヌクレアーゼが核から単離される、請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項76】
前記リボヌクレアーゼが細胞質から単離される、請求項68記載の哺乳動物リボヌクレアーゼ。
【請求項77】
前記リボヌクレアーゼがヒト細胞または組織から単離しうる、請求項68記載の哺乳動物蛋白質。
【請求項78】
第1のオリゴヌクレオチドおよび第2のオリゴヌクレオチドのデュープレックスを含む二本鎖RNA基質であって、
(A) 前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドはそれぞれホスホジエステル結合を有する少なくとも4個の連続するリボフラノシル残基を有する中心部分を有し、
ここで前記中心部分は、前記デュープレックス中で互いに塩基対を形成しており;
(B) 前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、一本鎖ヌクレアーゼに対してそれらを耐性にする化学修飾を有する、前記中心部分に隣接する部分を有する
ことを特徴とする基質。
【請求項79】
第1のオリゴヌクレオチドおよび第2のオリゴヌクレオチドのデュープレックスを含む二本鎖RNA基質であって、
(A) 前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドはそれぞれホスホジエステル結合を有する少なくとも4個の連続するリボフラノシル残基を有する中心部分を有し、ここで前記中心部分は前記デュープレックス中において互いに塩基対を形成しており;
(B) 前記第1のオリゴヌクレオチドおよび前記第2のオリゴヌクレオチドの少なくとも1つは、一本鎖ヌクレアーゼに対してそれらを耐性にし、かつデュープレックスの他方のオリゴヌクレオチドに対するそれらの親和性を増加させる化学修飾を有する、前記中心部分に隣接する部分を有する
ことを特徴とする基質。
【請求項80】
前記化学修飾がホスホロチオエート結合または2’−メトキシ修飾である、請求項78記載の二本鎖RNA基質。
【請求項81】
請求項78記載のdsRNA基質を含む親和性マトリックス。
【請求項82】
リボヌクレアーゼまたは非分解性RNA結合蛋白質を精製する方法であって、前記リボヌクレアーゼまたは非分解性RNA結合蛋白質を含む試料を請求項81記載の親和性マトリックスと接触させることを含む方法。
【請求項83】
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;および
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合またはホスホジエステルヌクレオチド間結合により連結されている少なくとも4個の連続する2’−ヒドロキシルリボヌクレオシドサブユニットを有する第2のセグメント
を順に含む、合成のオリゴマー性化合物。
【請求項84】
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第3のセグメントをさらに含み、前記第2のセグメントは、前記オリゴマー性化合物中で前記第1のセグメントと前記第3のセグメントとの間に位置している、請求項83記載の化合物。
【請求項85】
前記第2のセグメントがホスホジエステルヌクレオチド間結合を有する、請求項83記載の化合物。
【請求項86】
前記第2のセグメントがホスホロチオエートヌクレオチド間結合を有する、請求項83記載の化合物。
【請求項87】
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第1のセグメント;
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合またはホスホジエステルヌクレオチド間結合により連結されている少なくとも4個の連続する2’−ヒドロキシルリボヌクレオシドサブユニットを有する第2のセグメント;および
ホスホロチオエートヌクレオチド間結合により連結されている複数の2’−O−アルキルヌクレオシドサブユニットを有する第3のセグメント
を順に含む、合成のオリゴマー性化合物。
【請求項88】
前記第2のセグメントがホスホロチオエートヌクレオチド間結合を有する、請求項87記載の化合物。
【請求項89】
前記mRMAによりコードされる蛋白質の望ましくない産生により特徴づけられる疾患を有する生物を治療するための、請求項68記載の前記リボヌクレアーゼの使用。
【請求項90】
前記mRNAまたは前記mRNAによりコードされる蛋白質の1つを同定するための、請求項68記載の前記リボヌクレアーゼの使用。
【請求項91】
生物において、前記mRNAによりコードされる蛋白質に関連する異常な状態を診断するための、請求項68記載の前記リボヌクレアーゼの使用。
【請求項92】
二本鎖基質の分解を触媒する活性を有する哺乳動物リボヌクレアーゼであって、前記基質の前記鎖の一方がmRNAであり、かつ前記鎖の他方が請求項1記載の化合物を含むことを特徴とするリボヌクレアーゼ。
【請求項93】
前記オリゴヌクレオチドの1つが配列番号8のヌクレオチド配列を有する、請求項78記載の二本鎖RNA基質。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−142911(P2011−142911A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17207(P2011−17207)
【出願日】平成23年1月28日(2011.1.28)
【分割の表示】特願平9−535663の分割
【原出願日】平成9年6月6日(1997.6.6)
【出願人】(595104323)アイシス ファーマシューティカルズ, インコーポレーテッド (53)
【Fターム(参考)】