X線装置
【課題】簡易な構成で安定したパルスX線を発生させることができるX線装置を提供する。
【解決手段】X線装置1は、X線源10、照射部20、結像部30、検出部40、真空容器50および制御部60を備える。X線源10は、X線を連続的に出力する。照射部20は、入力端21および出力端22を有し、X線が或る特定の方位に沿って入力端21に到達すると、そのX線を出力端22から試料90へ出力することができる。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に結像する。検出部40は、照射部20の出力端22から出力されたX線が試料90に照射されたときに試料90で発生した二次X線(蛍光X線または散乱X線)を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す。
【解決手段】X線装置1は、X線源10、照射部20、結像部30、検出部40、真空容器50および制御部60を備える。X線源10は、X線を連続的に出力する。照射部20は、入力端21および出力端22を有し、X線が或る特定の方位に沿って入力端21に到達すると、そのX線を出力端22から試料90へ出力することができる。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に結像する。検出部40は、照射部20の出力端22から出力されたX線が試料90に照射されたときに試料90で発生した二次X線(蛍光X線または散乱X線)を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X線をパルス照射された試料で発生する二次X線(蛍光X線または散乱X線)を検出部により検出するものであって、X線パルス照射と検出部動作とを互いに同期させる発明が記載されている。すなわち、試料にX線が照射されているときに検出部において二次X線検出による電荷の蓄積が行われ、試料にX線が照射されていないときに検出部において電荷の読み出しが行われる。
【0003】
特許文献1に記載された発明では、パルスX線を発生させるための機構として、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御することでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構、X線源内でスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構、X線源内でスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線の通過を許可/禁止する機構、および、X線源の外部においてスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線の通過を許可/禁止する機構、が記載されている。特許文献2には、パルスX線を発生させるための機構についての記載はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−243123号公報
【特許文献2】特開2008−256587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パルスX線発生機構のうち、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御する機構は、X線出力が不安定になる問題点を有する。X線源内で遮蔽用円板を回転させる機構は、X線源の構造が複雑になるという問題点を有する。また、X線源の内部または外部において遮蔽用円板の回転によりX線の通過を許可/禁止する機構は、X線を遮断する為に原子番号が大きい金属からなる遮蔽用円板を用いる必要があり、また、この重い遮蔽用円板を回転させる必要があるので、この点でも構造が複雑になるという問題点を有する。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、簡易な構成で安定したパルスX線を発生させることができるX線装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のX線装置は、(1) X線を連続的に出力するX線源と、(2) X線源からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときにX線源から入力端に入力したX線を出力端から出力し、特定方位と異なる方位に配置されているときにX線を出力端から出力しない照射部と、(3)照射部の方位を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明のX線装置は、(1) 照射部の出力端から出力されたX線が試料に照射されたときに試料で発生した二次X線を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す検出部を更に備え、(2)制御部が、照射部を特定方位に配置させて照射部の出力端からX線を出力させているときに検出部において電荷蓄積動作を行わせ、照射部を特定方位と異なる方位に配置させて照射部の出力端からX線を出力させていないときに検出部において電荷読出動作を行わせるのが好適である。
【0009】
本発明のX線装置は、(1) 試料で発生した二次X線の像を検出部の受光面上に結像する結像部を更に備え、(2)検出部が、受光面上において二次元画素構造を有し、結像部により受光面上に結像された二次X線の像を検出するのが好適である。
【0010】
本発明のX線装置では、照射部がマルチキャピラリX線レンズを含むのが好適であり、検出部がCCDを含むのが好適であり、また、結像部が回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含むのが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な構成で安定したパルスX線を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のX線装置1の構成図である。
【図2】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動を説明する図である。
【図3】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図4】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図5】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図6】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図7】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図8】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図9】本実施形態のX線装置1の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】比較例のX線装置2の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
図1は、本実施形態のX線装置1の構成図である。この図に示されるX線装置1は、X線源10、照射部20、結像部30、検出部40、真空容器50および制御部60を備える。
【0015】
X線源10は、X線を連続的に出力する。照射部20は、入力端21および出力端22を有し、X線が或る特定の方位に沿って入力端21に到達すると、そのX線を出力端22から出力することができる。すなわち、照明部20は、X線源10からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときに、X線源10から入力端21に入力したX線を出力端22から出力することができる。一方、照明部20は、特定方位と異なる方位に配置されているときには、X線を出力端22から出力することができない。
【0016】
照明部20は、マルチキャピラリX線レンズ(MCX: Multi CapillaryX-ray Lens)を含むのが好適である。マルチキャピラリX線レンズは、複数の中空管が束ねられたものであって、各中空管の一端に入力したX線を他端から出力することができる。マルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、入力端21の近傍部分が先細り形状を有することにより、X線源10のX線出力窓から発散して出力されたX線を効率よく入力することができる。マルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、出力端22の近傍部分が先細り形状を有することにより、その出力端22からX線を収斂させて出力することができる。このようなマルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、出力端22からX線を出力することができる特定方位から僅かに変化するだけで、出力端22からX線を出力することができなくなる。
【0017】
検出部40は、照射部20の出力端22から出力されたX線が試料90に照射されたときに試料90で発生した二次X線(蛍光X線または散乱X線)を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出すことができる。検出部40は、受光面上において二次元画素構造を有し、該受光面上に結像された二次X線の像を検出することができるのが好適である。検出部40は、二次X線に対して感度を有していれば如何なるものであってもよく、好適にはCCD(Charge Coupled Device)を含む。
【0018】
結像部30は、試料90と検出部40との間に設けられている。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に結像することができる。結像部30は、回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含むのが好適である。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に拡大して結像することができるのが好適である。
【0019】
真空容器50は、X線透過窓51を有し、内部に結像部30が配置され、また、検出部40と真空フランジで接続されている。X線透過窓51は、試料90で発生した二次X線を真空容器50内部へ透過させる。結像部30は、X線透過窓51から真空容器50内部へ入力された二次X線の像を検出部40の受光面上に結像することができる。真空容器50は、その内部が減圧されることで、X線透過窓51から内部に入力されて検出部40の受光面に到達する二次X線の減衰を低減することができる。なお、真空容器50は、内部が減圧されるのではなく、内部にHeガスが容れられていても、二次X線の減衰を低減することができる。大気中での二次X線の減衰が問題にならない場合(例えば、二次X線が高エネルギーである場合)には、真空容器50は不要である。
【0020】
制御部60は、照射部20の方位を制御し、また、検出部40の動作を制御する。具体的には、制御部60は、照射部20を特定方位に配置させて照射部20の出力端22からX線を出力させているときに、検出部40において電荷蓄積動作を行わせる。また、制御部60は、照射部20を特定方位と異なる方位に配置させて照射部20の出力端22からX線を出力させていないときに、検出部40において電荷読出動作を行わせる。
【0021】
なお、図1には示されていないが、照射部20、結像部30、検出部40および試料90それぞれは、フォーカス調整等の為に、可動ステージにより移動することができるようになっている。特に、照明部20は、図2に示されるように、X線源10のX線出力窓11からのX線出力方向(z軸方向)に対して、このz軸に垂直な方向への平行移動およびz軸に垂直な軸の周りの回転移動が可能である。なお、図2には説明の便宜の為にxyz直交座標系が示されている。
【0022】
この移動により、照明部20は、出力端22からX線を出力することができる特定方位と、出力端22からX線を出力することができない方位と、の間で切替えられる。この照明部20の方位の移動は、高速かつ高精度で、数百μm程度の移動であることが好ましく、或いは、10m秒程度以下で1度程度の回転移動であることが好ましい。また、この照明部20の移動は、ピエゾ素子やパルスモータを用いたステージにより行われるのが好ましい。
【0023】
図3〜図8それぞれは、本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構の例を説明する図である。これらの図にも説明の便宜の為にxyz直交座標系が示されている。
【0024】
図3に示される照明部移動機構70Aは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してy軸方向に移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をy軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸方向に移動させることができる。
【0025】
図4に示される照明部移動機構70Bは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してx軸方向に移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をx軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸方向に移動させることができる。
【0026】
図5に示される照明部移動機構70Cは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してx軸周りに回転移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をx軸周りに回転移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸周りに回転移動させることができる。このときの照明部20のx軸周りの回転の中心は、照明部20の中心に位置する。
【0027】
図6に示される照明部移動機構70Dは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してy軸周りに回転移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をy軸周りに回転移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸周りに回転移動させることができる。このときの照明部20のy軸周りの回転の中心は、照明部20の中心に位置する。
【0028】
図7に示される照明部移動機構70Eは、照明部20の一端付近で照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により照明部20の他端付近で照明部20をy軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸周りに回転移動させることができる。
【0029】
図8に示される照明部移動機構70Fは、照明部20の一端付近で照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により照明部20の他端付近で照明部20をx軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸周りに回転移動させることができる。
【0030】
本実施形態のX線装置1は、制御部60により制御されて以下のように動作する。図9は、本実施形態のX線装置1の動作を示すタイミングチャートである。照明部20は、制御部60から駆動部74に与えられる制御信号により、出力端22からX線を出力することができる特定方位と、出力端22からX線を出力することができない方位とに、交互に切替えられる。
【0031】
制御部60から駆動部74に与えられる制御信号がハイレベルであるとき、照明部20は特定方位に配置される。照射部20が特定方位に配置されている期間、X線源10から出力されたX線は、照射部20の入力端に入力されて出力端22から出力され、試料90に照射される。試料90へのX線照射により試料90で発生した二次X線は、X線透過窓51を透過して真空容器50内に入力され、真空容器50内の結像部30により検出部40の受光面上に結像される。そして、この期間に、検出部40では、受光面上の各画素において二次X線の入力に応じて電荷が発生して蓄積される。
【0032】
一方、制御部60から駆動部74に与えられる制御信号がローレベルであるとき、照明部20は特定方位と異なる方位に配置される。照射部20が特定方位と異なる方位に配置されている期間、X線源10から出力されたX線が照射部20の入力端に到達しても、照射部20の出力端22からX線は出力されない。したがって、試料90からの二次X線が検出部40に到達することはない。この期間に、検出部40では、これまで各画素に蓄積されていた電荷が読み出され、各画素の電荷量に応じた電圧値が得られる。
【0033】
この検出部40から出力された各画素の電荷量に応じた電圧値により、検出部40の受光面上における二次X線の像が得られる。また、検出部40の各画素におけるX線エネルギー分析が可能となる。
【0034】
検出部40の各画素におけるX線エネルギー分析は以下のようにして行われる。検出部40としてのCCDの1画素当りに1個のX線光子が入るように、露光時間(照明部20が特定方位に配置されている時間)およびX線照射強度が設定される。1画素に入力したX線光子により、CCDの半導体結晶中に電子・正孔が生じる。CCDはSi半導体からなり、電子・正孔対を発生させるのに必要なエネルギーは約3.7eVである。入射したX線のエネルギーをEx(eV)とすれば、Ex/3.7個の電子がCCDの空乏層内に作られる。空乏層に印加されている電場により、その電子は電極に集まり外部へ順次転送されていく。つまり、発生する電子の数は入射したX線のエネルギーによるので、電子の数(すなわち電荷量)が測定されれば、X線エネルギーがわかることになる。したがって、1画素当り1光子になるように調整された画像について各画素で信号強度を記録し、その画像を複数枚取得し、そのヒストグラムを作成すれば、X線エネルギースペクトルを得ることができる。
【0035】
次に、図10に示された比較例のX線装置2の場合と対比して、本実施形態のX線装置1の有利な点について説明する。比較例のX線装置2は、照射部20が常に特定方位に配置されて、真空容器50内にシャッタ80を備えていて、シャッタ80の開閉動作と検出部40の動作とを互いに同期させる。
【0036】
比較例のX線装置2では、試料90で発生する二次X線のエネルギーが高い場合、シャッタ80の材質によっては、シャッタ80が閉じて検出部40において電荷の読み出しが行われているときにも、二次X線がシャッタ80を透過して検出部40に入射してしまう可能性がある。これに対して、本実施形態のX線装置1では、検出部40において電荷の読み出しが行われているときにはX線が照射されないので、検出部40に蓄積された画像に影響を与えない。
【0037】
また、比較例のX線装置2では、シャッタ80も真空容器50内に設置される必要があり、その結果、装置構成が複雑となる。これに加え、比較例のX線装置2では、真空容器50内が減圧される場合は、シャッタ80の部材やグリス等として真空用のものを使用する必要があるので、コストがかかる。また、比較例のX線装置2では、シャッタ80を真空容器50の外部に配置することも考えられるが、その場合は、その部分での大気およびX線透過窓51による減衰を受ける。これに対して、本実施形態のX線装置1では、シャッタ80が不要であるので、装置構成が簡便でコストが低く、大気による減衰が低減される。
【0038】
さらに、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御することでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構によりパルスX線を発生させる場合にはX線出力が不安定になるのに対して、本実施形態のX線装置1では、X線を連続的に出力するX線源を用いることができるので、安定したパルスX線出力を得ることができる。
【符号の説明】
【0039】
1,2…X線装置、10…X線源、11…X線出力窓、20…照射部、21…入力端、22…出力端、30…結像部、40…検出部、50…真空容器、51…X線透過窓、60…制御部、70A〜70F…照明部移動機構、71…ホルダ、72…固定ステージ、73…可動ステージ、74…駆動部、80…シャッタ、90…試料。
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1,2には、X線をパルス照射された試料で発生する二次X線(蛍光X線または散乱X線)を検出部により検出するものであって、X線パルス照射と検出部動作とを互いに同期させる発明が記載されている。すなわち、試料にX線が照射されているときに検出部において二次X線検出による電荷の蓄積が行われ、試料にX線が照射されていないときに検出部において電荷の読み出しが行われる。
【0003】
特許文献1に記載された発明では、パルスX線を発生させるための機構として、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御することでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構、X線源内でスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構、X線源内でスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線の通過を許可/禁止する機構、および、X線源の外部においてスリットを有する遮蔽用円板を回転させることでX線の通過を許可/禁止する機構、が記載されている。特許文献2には、パルスX線を発生させるための機構についての記載はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−243123号公報
【特許文献2】特開2008−256587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
パルスX線発生機構のうち、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御する機構は、X線出力が不安定になる問題点を有する。X線源内で遮蔽用円板を回転させる機構は、X線源の構造が複雑になるという問題点を有する。また、X線源の内部または外部において遮蔽用円板の回転によりX線の通過を許可/禁止する機構は、X線を遮断する為に原子番号が大きい金属からなる遮蔽用円板を用いる必要があり、また、この重い遮蔽用円板を回転させる必要があるので、この点でも構造が複雑になるという問題点を有する。
【0006】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、簡易な構成で安定したパルスX線を発生させることができるX線装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のX線装置は、(1) X線を連続的に出力するX線源と、(2) X線源からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときにX線源から入力端に入力したX線を出力端から出力し、特定方位と異なる方位に配置されているときにX線を出力端から出力しない照射部と、(3)照射部の方位を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明のX線装置は、(1) 照射部の出力端から出力されたX線が試料に照射されたときに試料で発生した二次X線を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す検出部を更に備え、(2)制御部が、照射部を特定方位に配置させて照射部の出力端からX線を出力させているときに検出部において電荷蓄積動作を行わせ、照射部を特定方位と異なる方位に配置させて照射部の出力端からX線を出力させていないときに検出部において電荷読出動作を行わせるのが好適である。
【0009】
本発明のX線装置は、(1) 試料で発生した二次X線の像を検出部の受光面上に結像する結像部を更に備え、(2)検出部が、受光面上において二次元画素構造を有し、結像部により受光面上に結像された二次X線の像を検出するのが好適である。
【0010】
本発明のX線装置では、照射部がマルチキャピラリX線レンズを含むのが好適であり、検出部がCCDを含むのが好適であり、また、結像部が回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含むのが好適である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡易な構成で安定したパルスX線を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態のX線装置1の構成図である。
【図2】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動を説明する図である。
【図3】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図4】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図5】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図6】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図7】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図8】本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構を説明する図である。
【図9】本実施形態のX線装置1の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】比較例のX線装置2の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
図1は、本実施形態のX線装置1の構成図である。この図に示されるX線装置1は、X線源10、照射部20、結像部30、検出部40、真空容器50および制御部60を備える。
【0015】
X線源10は、X線を連続的に出力する。照射部20は、入力端21および出力端22を有し、X線が或る特定の方位に沿って入力端21に到達すると、そのX線を出力端22から出力することができる。すなわち、照明部20は、X線源10からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときに、X線源10から入力端21に入力したX線を出力端22から出力することができる。一方、照明部20は、特定方位と異なる方位に配置されているときには、X線を出力端22から出力することができない。
【0016】
照明部20は、マルチキャピラリX線レンズ(MCX: Multi CapillaryX-ray Lens)を含むのが好適である。マルチキャピラリX線レンズは、複数の中空管が束ねられたものであって、各中空管の一端に入力したX線を他端から出力することができる。マルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、入力端21の近傍部分が先細り形状を有することにより、X線源10のX線出力窓から発散して出力されたX線を効率よく入力することができる。マルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、出力端22の近傍部分が先細り形状を有することにより、その出力端22からX線を収斂させて出力することができる。このようなマルチキャピラリX線レンズを含む照明部20は、出力端22からX線を出力することができる特定方位から僅かに変化するだけで、出力端22からX線を出力することができなくなる。
【0017】
検出部40は、照射部20の出力端22から出力されたX線が試料90に照射されたときに試料90で発生した二次X線(蛍光X線または散乱X線)を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出すことができる。検出部40は、受光面上において二次元画素構造を有し、該受光面上に結像された二次X線の像を検出することができるのが好適である。検出部40は、二次X線に対して感度を有していれば如何なるものであってもよく、好適にはCCD(Charge Coupled Device)を含む。
【0018】
結像部30は、試料90と検出部40との間に設けられている。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に結像することができる。結像部30は、回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含むのが好適である。結像部30は、試料90で発生した二次X線の像を検出部40の受光面上に拡大して結像することができるのが好適である。
【0019】
真空容器50は、X線透過窓51を有し、内部に結像部30が配置され、また、検出部40と真空フランジで接続されている。X線透過窓51は、試料90で発生した二次X線を真空容器50内部へ透過させる。結像部30は、X線透過窓51から真空容器50内部へ入力された二次X線の像を検出部40の受光面上に結像することができる。真空容器50は、その内部が減圧されることで、X線透過窓51から内部に入力されて検出部40の受光面に到達する二次X線の減衰を低減することができる。なお、真空容器50は、内部が減圧されるのではなく、内部にHeガスが容れられていても、二次X線の減衰を低減することができる。大気中での二次X線の減衰が問題にならない場合(例えば、二次X線が高エネルギーである場合)には、真空容器50は不要である。
【0020】
制御部60は、照射部20の方位を制御し、また、検出部40の動作を制御する。具体的には、制御部60は、照射部20を特定方位に配置させて照射部20の出力端22からX線を出力させているときに、検出部40において電荷蓄積動作を行わせる。また、制御部60は、照射部20を特定方位と異なる方位に配置させて照射部20の出力端22からX線を出力させていないときに、検出部40において電荷読出動作を行わせる。
【0021】
なお、図1には示されていないが、照射部20、結像部30、検出部40および試料90それぞれは、フォーカス調整等の為に、可動ステージにより移動することができるようになっている。特に、照明部20は、図2に示されるように、X線源10のX線出力窓11からのX線出力方向(z軸方向)に対して、このz軸に垂直な方向への平行移動およびz軸に垂直な軸の周りの回転移動が可能である。なお、図2には説明の便宜の為にxyz直交座標系が示されている。
【0022】
この移動により、照明部20は、出力端22からX線を出力することができる特定方位と、出力端22からX線を出力することができない方位と、の間で切替えられる。この照明部20の方位の移動は、高速かつ高精度で、数百μm程度の移動であることが好ましく、或いは、10m秒程度以下で1度程度の回転移動であることが好ましい。また、この照明部20の移動は、ピエゾ素子やパルスモータを用いたステージにより行われるのが好ましい。
【0023】
図3〜図8それぞれは、本実施形態のX線装置1におけるX線源10からのX線出力方向に対する照明部20の方位の移動の機構の例を説明する図である。これらの図にも説明の便宜の為にxyz直交座標系が示されている。
【0024】
図3に示される照明部移動機構70Aは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してy軸方向に移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をy軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸方向に移動させることができる。
【0025】
図4に示される照明部移動機構70Bは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してx軸方向に移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をx軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸方向に移動させることができる。
【0026】
図5に示される照明部移動機構70Cは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してx軸周りに回転移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をx軸周りに回転移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸周りに回転移動させることができる。このときの照明部20のx軸周りの回転の中心は、照明部20の中心に位置する。
【0027】
図6に示される照明部移動機構70Dは、照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72に対してy軸周りに回転移動可能な可動ステージ73にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により可動ステージ73をy軸周りに回転移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸周りに回転移動させることができる。このときの照明部20のy軸周りの回転の中心は、照明部20の中心に位置する。
【0028】
図7に示される照明部移動機構70Eは、照明部20の一端付近で照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により照明部20の他端付近で照明部20をy軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をx軸周りに回転移動させることができる。
【0029】
図8に示される照明部移動機構70Fは、照明部20の一端付近で照明部20をホルダ71により保持し、固定ステージ72にホルダ71を固定して、ピエゾ素子やパルスモータによる駆動部74により照明部20の他端付近で照明部20をx軸方向に移動させるものであり、これにより、照明部20をy軸周りに回転移動させることができる。
【0030】
本実施形態のX線装置1は、制御部60により制御されて以下のように動作する。図9は、本実施形態のX線装置1の動作を示すタイミングチャートである。照明部20は、制御部60から駆動部74に与えられる制御信号により、出力端22からX線を出力することができる特定方位と、出力端22からX線を出力することができない方位とに、交互に切替えられる。
【0031】
制御部60から駆動部74に与えられる制御信号がハイレベルであるとき、照明部20は特定方位に配置される。照射部20が特定方位に配置されている期間、X線源10から出力されたX線は、照射部20の入力端に入力されて出力端22から出力され、試料90に照射される。試料90へのX線照射により試料90で発生した二次X線は、X線透過窓51を透過して真空容器50内に入力され、真空容器50内の結像部30により検出部40の受光面上に結像される。そして、この期間に、検出部40では、受光面上の各画素において二次X線の入力に応じて電荷が発生して蓄積される。
【0032】
一方、制御部60から駆動部74に与えられる制御信号がローレベルであるとき、照明部20は特定方位と異なる方位に配置される。照射部20が特定方位と異なる方位に配置されている期間、X線源10から出力されたX線が照射部20の入力端に到達しても、照射部20の出力端22からX線は出力されない。したがって、試料90からの二次X線が検出部40に到達することはない。この期間に、検出部40では、これまで各画素に蓄積されていた電荷が読み出され、各画素の電荷量に応じた電圧値が得られる。
【0033】
この検出部40から出力された各画素の電荷量に応じた電圧値により、検出部40の受光面上における二次X線の像が得られる。また、検出部40の各画素におけるX線エネルギー分析が可能となる。
【0034】
検出部40の各画素におけるX線エネルギー分析は以下のようにして行われる。検出部40としてのCCDの1画素当りに1個のX線光子が入るように、露光時間(照明部20が特定方位に配置されている時間)およびX線照射強度が設定される。1画素に入力したX線光子により、CCDの半導体結晶中に電子・正孔が生じる。CCDはSi半導体からなり、電子・正孔対を発生させるのに必要なエネルギーは約3.7eVである。入射したX線のエネルギーをEx(eV)とすれば、Ex/3.7個の電子がCCDの空乏層内に作られる。空乏層に印加されている電場により、その電子は電極に集まり外部へ順次転送されていく。つまり、発生する電子の数は入射したX線のエネルギーによるので、電子の数(すなわち電荷量)が測定されれば、X線エネルギーがわかることになる。したがって、1画素当り1光子になるように調整された画像について各画素で信号強度を記録し、その画像を複数枚取得し、そのヒストグラムを作成すれば、X線エネルギースペクトルを得ることができる。
【0035】
次に、図10に示された比較例のX線装置2の場合と対比して、本実施形態のX線装置1の有利な点について説明する。比較例のX線装置2は、照射部20が常に特定方位に配置されて、真空容器50内にシャッタ80を備えていて、シャッタ80の開閉動作と検出部40の動作とを互いに同期させる。
【0036】
比較例のX線装置2では、試料90で発生する二次X線のエネルギーが高い場合、シャッタ80の材質によっては、シャッタ80が閉じて検出部40において電荷の読み出しが行われているときにも、二次X線がシャッタ80を透過して検出部40に入射してしまう可能性がある。これに対して、本実施形態のX線装置1では、検出部40において電荷の読み出しが行われているときにはX線が照射されないので、検出部40に蓄積された画像に影響を与えない。
【0037】
また、比較例のX線装置2では、シャッタ80も真空容器50内に設置される必要があり、その結果、装置構成が複雑となる。これに加え、比較例のX線装置2では、真空容器50内が減圧される場合は、シャッタ80の部材やグリス等として真空用のものを使用する必要があるので、コストがかかる。また、比較例のX線装置2では、シャッタ80を真空容器50の外部に配置することも考えられるが、その場合は、その部分での大気およびX線透過窓51による減衰を受ける。これに対して、本実施形態のX線装置1では、シャッタ80が不要であるので、装置構成が簡便でコストが低く、大気による減衰が低減される。
【0038】
さらに、X線源内の偏向コイルの印加電圧を制御することでX線発生用ターゲットへの電子線の到達を許可/禁止する機構によりパルスX線を発生させる場合にはX線出力が不安定になるのに対して、本実施形態のX線装置1では、X線を連続的に出力するX線源を用いることができるので、安定したパルスX線出力を得ることができる。
【符号の説明】
【0039】
1,2…X線装置、10…X線源、11…X線出力窓、20…照射部、21…入力端、22…出力端、30…結像部、40…検出部、50…真空容器、51…X線透過窓、60…制御部、70A〜70F…照明部移動機構、71…ホルダ、72…固定ステージ、73…可動ステージ、74…駆動部、80…シャッタ、90…試料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線を連続的に出力するX線源と、
前記X線源からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときに前記X線源から入力端に入力したX線を出力端から出力し、前記特定方位と異なる方位に配置されているときにX線を前記出力端から出力しない照射部と、
前記照射部の方位を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするX線装置。
【請求項2】
前記照射部の前記出力端から出力されたX線が試料に照射されたときに前記試料で発生した二次X線を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す検出部を更に備え、
前記制御部が、前記照射部を前記特定方位に配置させて前記照射部の前記出力端からX線を出力させているときに前記検出部において電荷蓄積動作を行わせ、前記照射部を前記特定方位と異なる方位に配置させて前記照射部の前記出力端からX線を出力させていないときに前記検出部において電荷読出動作を行わせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
【請求項3】
前記試料で発生した二次X線の像を前記検出部の受光面上に結像する結像部を更に備え、
前記検出部が、前記受光面上において二次元画素構造を有し、前記結像部により前記受光面上に結像された二次X線の像を検出する、
ことを特徴とする請求項2に記載のX線装置。
【請求項4】
前記照射部がマルチキャピラリX線レンズを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
【請求項5】
前記検出部がCCDを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のX線装置。
【請求項6】
前記結像部が回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含む
ことを特徴とする請求項3に記載のX線装置。
【請求項1】
X線を連続的に出力するX線源と、
前記X線源からのX線出力方向に対して特定方位に配置されているときに前記X線源から入力端に入力したX線を出力端から出力し、前記特定方位と異なる方位に配置されているときにX線を前記出力端から出力しない照射部と、
前記照射部の方位を制御する制御部と、
を備えることを特徴とするX線装置。
【請求項2】
前記照射部の前記出力端から出力されたX線が試料に照射されたときに前記試料で発生した二次X線を入力して、この二次X線の入力に応じて電荷を発生して蓄積し、その蓄積した電荷を読み出す検出部を更に備え、
前記制御部が、前記照射部を前記特定方位に配置させて前記照射部の前記出力端からX線を出力させているときに前記検出部において電荷蓄積動作を行わせ、前記照射部を前記特定方位と異なる方位に配置させて前記照射部の前記出力端からX線を出力させていないときに前記検出部において電荷読出動作を行わせる、
ことを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
【請求項3】
前記試料で発生した二次X線の像を前記検出部の受光面上に結像する結像部を更に備え、
前記検出部が、前記受光面上において二次元画素構造を有し、前記結像部により前記受光面上に結像された二次X線の像を検出する、
ことを特徴とする請求項2に記載のX線装置。
【請求項4】
前記照射部がマルチキャピラリX線レンズを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のX線装置。
【請求項5】
前記検出部がCCDを含む
ことを特徴とする請求項2に記載のX線装置。
【請求項6】
前記結像部が回転双曲面および回転楕円面を有する斜入射ミラーを含む
ことを特徴とする請求項3に記載のX線装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2012−242165(P2012−242165A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110387(P2011−110387)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000236436)浜松ホトニクス株式会社 (1,479)
【Fターム(参考)】
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