説明

[6,7−ジヒドロ−5Hイミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼテジン−カルボン酸、エステル及びアミドの誘導体及び抗炎症薬としてのそれらの使用

CAMとロイコインテグリンとの相互作用に良好な阻害作用を奏する6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-α]イミダゾール-3-スルホニル-アゼチジン-カルボン酸、エステル及びアミド。炎症性疾患の治療に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、[6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−カルボン酸、エステル及びアミドの一連の新規誘導体、これらの化合物の合成及び炎症性疾患の治療におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ここ10年間に及ぶ研究は、体内の細胞間相互作用を伴う分子レベルの事象、特には、免疫系の細胞の運動及び活性化において含まれるこれらの事象を解明するのに役立ってきている。一般には、Springer, T. Nature, 1990, 346, 425-434を参照されたい。細胞表面のタンパク質、特には、LFA−1、MAC−1及びp150,95を含む、細胞付着分子(“CAM”)及び“ロイコインテグリン” (各々、WHO命名法において、CD18/CD11a、CD18/CD11b、及びCD18/CD11cと称する)は、相応して、明確なターゲットへの白血球の運動及び損傷の部位に対する白血球の血管外遊出の工程におけるインターベンション(intervention)を、その目的として有する医薬研究及び開発の対象である。例えば、現在、炎症反応の必須の成分である白血球の血管外遊出より前に、白血球上に構造的に発現するインテグリンの活性化が生じ、血管内皮細胞表面上及び他の白血球上に発現するICAM−1、ICAM−2、ICAM−3又はICAM−4に指定される1又は数個の明確な分子間の付着分子(ICAM)及びインテグリン(例えば、LFA−1)の間で堅固なリガンド/受容体相互作用が続くとされる。ロイコインテグリンとCAMの相互作用は、免疫系の正常機能における不可欠な工程である。免疫作用、例えば、抗原提示、T−細胞媒介性細胞毒性及び白血球の血管外遊出は、すべて、ロイコインテグリンと相互作用するICAMにより媒介される細胞付着を必要とする。一般には、Kishimoto, T. K. ;Rothlein; R. R. Adv. Pharmacol. 1994, 25, 117-138及びDiamond, M. ;Springer, T. Current Biology, 1994, 4, 506-532を参照されたい。
ロイコインテグリンの適切な発現を欠く、“白血球付着不足”と称される状態の個々のグループが確認されている(Anderson, D. C. ;et al., Fed. Proc. 1985, 44, 2671-2677及びAnderson, D. C. ;et al., J. Infect. Dis. 1985, 152, 668-689)。これらの個体は、それらの細胞が細胞基質へ付着する能力がないことに起因して、通常の炎症及び/又は免疫反応をマウント(mount)することができない。これらのデータは、リンパ球が、CD18群の機能的付着分子の欠如に起因して、通常の方法において付着できない場合、免疫反応が軽減されることを示す。CD18を欠くLAD患者が、炎症反応をマウントできないという事実から、CD18、CD11/ICAM相互作用の拮抗作用が、また、炎症反応を抑制するであろうとされる。
【0003】
CAM及びロイコインテグリン間の相互作用の拮抗作用が、いずれかの成分に対する薬剤により実現され得ることが証明されている。特には、CAM、例えば、ICAM−1、又はロイコインテグリン、例えば、LFA−1のブロックは、これらの分子のいずれか又は双方に対する抗体により、効果的に炎症反応を抑制する。CAM又はロイコインテグリンに対する抗体により抑制された炎症及び免疫反応のインビトロモデルは、抗原又はマイトジェン誘導されるリンパ球増殖、リンパ球の同型凝集、T−細胞媒介細胞崩壊及び抗原−特定誘導される耐性を含む。インビトロ研究の関連性は、ICAM−1又はLFA−1に対する抗体でインビボでの研究により支持される。例えば、LFA−1に対する抗体は、マウスにおいて、甲状腺の組織不適合性を予防し及び心臓同種移植の際の生存を延長し得る(Gorski, A. ;Immunology Today, 1994, 15, 251-255)。より重要なもののうち、ICAM−1に対する抗体は、インビボで、抗炎症薬として、ヒトの疾患、例えば、腎臓同種移植の拒絶反応及びリウマチ関節炎において有効性を示し(Rothlein, R. R. ;Scharschmidt, L., in:Adhesion Molecules;Wegner, C. D., Ed.; 1994, 1-38, Cosimi, C. B.; et al., J. Immunol. 1990, 144, 4604-4612及びKavanaugh, A.; et al., Arthritis Rheum. 1994, 37, 992-1004)及びLFA−1に対する抗体は、骨髄移植において及び腎臓同種移植の早期拒絶の予防において免疫抑制効果を証明する(Fischer, A.; et al., Lancet, 1989, 2, 1058-1060及びLe Mauff, B.; et al., Transplantation, 1991, 52, 291-295)。
また、ICAM−1の組み換え可溶性形態が、LFA−1とICAM−1の相互作用の抑制剤として作用し得ることが証明されている。可溶性ICAM−1は、細胞においてCD18、CD11/ICAM−1相互作用の直接の拮抗薬として作用し及び免疫反応、例えば、ヒト混合リンパ球反応、細胞傷害性T細胞反応及びT細胞増殖(島細胞に応じる糖尿病患者からのもの)のインビトロモデルにおいて抑制活性を示す(Becker, J. C.; et al., J. Immunol. 1993, 151, 7224及びRoep, B. O.; et al., Lancet, 1994, 343, 1590)。
【0004】
従って、先行技術では、ロイコインテグリンに対するCAMの結合を拮抗する大きなタンパク質分子が、多くの自己免疫又は炎症性疾患の発病と関連することが多い炎症及び免疫反応を緩和することにおける治療的可能性を有することが証明されている。しかしながら、タンパク質は、長期投与のためのこれらの分子の実用性を制限する潜在性免疫活性及び経口的にデリバリーされることができないことを含む、治療薬として有意な欠点を有する。更に、タンパク質ベースの治療剤は、一般には、製造費用が高い。
ロイコインテグリンに対するCAMの結合を直接に及び選択的に拮抗する、大きなタンパク質分子と同様の能力を有する小さな分子が、好ましい治療薬を製造するであろうということになる。
いくつかの小さな分子が、CAM及びロイコインテグリンの相互作用に影響を与える文献において記載されている。例えば、米国特許第6,355,664号及び対応するWO98/39303は、LFA−1及びICAM−1の相互作用の抑制剤である、ヒダントインコアを有する、小さな分子のクラスを開示する。米国特許第6,492,408号(及び対応するWO01/07440 A1)、米国特許第6,844,360号及び米国特許第6,852,748号のすべてが、代わりに、6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニルコアを有するこの同一の活性を有する化合物を開示する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、[6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−カルボン酸、エステル及びアミドの誘導体のクラス及びその製造方法を含む。これらの化合物は、CAM及びロイコインテグリン(leukointegrin)の相互作用に良好な抑止効果を示す点で炎症状態の治療に有用である。従って、本発明は更に、炎症状態の治療のためのこれらの化合物の使用及びこれらの化合物を活性成分として含む医薬組成物を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
最も広範な一般的態様において、本発明は、以下の式(I)の化合物を含む:
【0007】
【化1】

【0008】
(式中、Rは、OR又はNRであり;
及びRは、各々独立して、以下の(A)〜(D)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(前記−R100は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、前記アルキル基又はシクロアルキル基は、以下の(i)〜(viii)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は多置換されている:
(i)オキソ、
(ii)シアノ、
(iii)ハロゲン、
(iv)−COOR(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である)、
(v)−OR(式中、Rは、水素原子、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は式−CORのアシル基(式中、Rは、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)である)、
(vi)−NR10(式中、R及びR10は、各々独立して、以下の(a)〜(d)からなる群より選ばれ:
(a)水素、
(b)炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基、
(c)−COR11で表されるアシル基(式中、R11は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)、及び
(d)−COOR12で表される基(式中、R12は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)
又はR及びR10は、3〜5個のメチレン基又は2〜4個のメチレン基及び1個の酸素原子からブリッジを形成して、RとR10との間の窒素原子と一緒になって複素環を形成する)、
(vii)3〜5個のメチレン基及び1個の酸素原子からなる飽和複素環、ここで、該複素環は、以下の(a)及び(b)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されていてもよく:
(a)オキソ及び
(b)炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基;及び
(viii)以下の(a)〜(e)からなる群より選ばれるアリール又はヘテロアリール:
(a)フェニル、
(b)ピリジル、
(c)フリル、
(d)テトラゾリル及び
(e)チオフェニル)
(C)以下の(i)〜(iii)からなる群より選ばれるアリール:
(i)ビフェニル、
(ii)−NH及びN−モルホリノからなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されたフェニル、及び
(iii)キノリニル;及び
(D)2〜3個の炭素原子、1〜2個の窒素原子、0〜1個の硫黄原子及び0〜1個の酸素原子からなる不飽和又は部分的に飽和された複素環基、ここで、該複素環基は、以下の(i)及び(ii)からなる群より独立して選ばれる一以上の基で一置換又は多置換されていてもよく;
(i)オキソ、及び
(ii)炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基
又はR及びRは、飽和の3〜5個のメチレン基ブリッジを構成して、RとRとの間の窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該環における1つのメチレン基は、O又はSにより置換されていてもよく、該複素環は、以下の(A)〜(C)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されており:
(A)−OH、
(B)−COOH及び
(C)−COONH
は、以下の(A)、(B)又は(C)であり:
(A)ピリジル及びピリミジルからなる群より選ばれるアリール、ここで、該アリール基の一以上の水素原子は、以下の(i)〜(iii)からなる群より独立して選ばれる基で置換されていてもよく:
(i)シアノ、
(ii)ハロゲン及び
(iii)−NR1314で表される基(式中、R13及びR14は、各々独立して、水素又は炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基である);
(B)トリフルオロメトキシ又は
(C)シアノ;
は、炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり;
5aは、Cl又はCFであり;
5bは、Cl又はCFであり;
Xは、酸素又は硫黄原子であり;及び
Yは、酸素又は硫黄原子である)。
【0009】
別の実施態様においては、本発明は、
Rが、OR又はNRであり;
及びRが、各々独立して、以下の(A)及び(B)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(−R100は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、該アルキル基は、以下の(i)〜(iv)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は多置換されている:
(i)オキソ、
(ii)OH、
(iii)−NR10で表される基(式中、R及びR10は、各々独立して、以下の(a)及び(b)からなる群より選ばれる:
(a)水素、及び
(b)メチル)、
(iv)テトラゾール)、
又はR及びRが、飽和の5個のメチレン基ブリッジを構成して、RとRとの間の窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該複素環は、COOHで一置換されており;
が、以下の(A)、(B)又は(C)であり:
(A)3−ピリジル及び5−ピリミジルからなる群より選ばれるアリール、ここで、該アリール基は以下の(i)又は(ii)で一置換され:
(i)シアノ、又は
(ii)NH
(B)トリフルオロメトキシ、又は
(C)シアノ;
が、メチル基であり;
5aが、Clであり;
5bが、Clであり;
Xが、酸素原子であり;及び
Yが、酸素原子である
式(I)の化合物を含む。
【0010】
更に別の実施態様においては、本発明は、
Rが、OR又はNRであり;
及びRが、各々独立して、以下の(A)及び(B)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(−R100は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、前記アルキル基は、以下の(i)〜(iii)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されている:
(i)オキソ、
(ii)OH及び
(iii)NH);
が、トリフルオロメトキシ又はシアノであり;
が、メチル基であり;
5aが、Clであり;
5bが、Clであり;
Xが、酸素原子であり;及び
Yが、酸素原子である
式(I)の化合物を含む。
式(I)の化合物が少なくとも1つの不斉中心を有することが理解されるであろう。最も好ましい一般的態様においては、本発明は、以下の式(I)で表される絶対立体化学を有する式(I)の化合物を含む:
【0011】
【化2】

【0012】
別の実施態様においては、式(I)の化合物は、以下のものを含む:
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルエステル;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ジメチルアミド;
【0013】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ベンジルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(3−ピコイル)−アミド;
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[(S)−2−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ジメチルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ベンジルアミド;
【0014】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(3−ピコイル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド;
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−5−[4−(4−シアノ−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド。
【0015】
本発明は、また、式(I)の化合物の医薬的に許容可能な塩を含む。
本発明の特定の化合物は、本発明の明細書において、化学名及び/又は化学構造により特定され得る。化学名と化学構造との間で不一致が生じた場合、化学構造が支配するであろう。
特定の立体化学又異性体を化学名又は構造で具体的に表さない場合、一般的に、化学構造又は化合物の全ての互変異性型及び異性体及びそれらの混合物、例えば、個々の幾何異性体、立体異性体、光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ化合物、立体異性体のラセミ又は非ラセミ混合物、ジアステレオマーの混合物、又は前述のいずれかの混合物を意図する。
一般的な合成方法
本発明の化合物は、以下に説明する一般的な方法により製造することができる。典型的には、反応の進行は、所望により、薄層クロマトグラフィ(TLC)により観測することができる。所望により、中間体及び生成物を、シリカゲルでのクロマトグラフィ及び/又は再結晶化により精製し、1以上の以下の方法:NMR、質量分析及び融点により特徴付けることができる。出発材料及び試薬は、商業的に入手可能であるか又は化学文献に記載の方法を用いて当該技術分野における当業者により製造され得る。
式Iの化合物は、中間体IIから製造することができる。中間体IIの合成は、Wuらの米国特許第6,492,408号、Frutosらの米国特許第6,414,161号、Kellyらの米国特許第6,844,360号及びWangらの米国特許公報第2006/0025447 A1に報告されている。これらの文献は全て本件明細書に含まれるものとする。
【0016】
【化3】

【0017】
中間体IIは、スキームIに説明する手順により製造することができる。
スキームI
【化4】

【0018】
上で説明されるように、中間体IIIは、適切な塩基、例えば、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドで、約−20〜−30℃で脱プロトン化され、次いで、置換ハロゲン化ベンジル、好ましくは臭化ベンジル(IV)でアルキル化されてVが製造される。Vのトリフルオロアセトアミド基の加水分解は、例えば、ジオキサン/50%NaOH中での40%水性ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドでの処理、次いで、酸、例えば、HClでの処理により行われ、VIが提供される。塩基、例えば、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)の存在下でのチオカルボニルジイミダゾールでのVIの処理により、VIIが提供される。アミノアセトアルデヒドジメチルアセタール及びt−ブチルヒドロペルオキシド溶液でのVIIの処理、その後の、酸、例えば、p−トルエンスルホン酸での中間体アセタールの処理により、VIIIが提供される。ヨウ素化剤、例えば、N−ヨードスクシンイミドでの処理によるVIIIのヨウ素化により、IIが提供される。
中間体IIIを製造するために使用する方法、N−Boc−D−アラニン及び3,5−ジクロロアニリンから形成されるアミドをトリフルオロ酢酸で処理してBoc基を除去すること、次いでピバルアルデヒドで処理すること、及び得られたイミダゾロドンをトリフルオロ酢酸無水物でアシル化することは、上記米国特許第6,414,161号及び化学文献(N.Yee、Org Lett., 2000, 2, 2781)に説明されている。
中間体IIからの式Iの化合物の合成は、スキームIIにおいて説明される。
【0019】
スキームII
【化5】

【0020】
上に示したように、グリニャール試薬、例えばシクロペンチルマグネシウムブロミド又はクロリドによりIIを処理し、続いて、得られたマグネシウム塩を、SO、次いでN−クロロスクシンイミドにより処理することにより、スルホニルクロリドIXが得られる。適切な塩基、例えばトリエチルアミンの存在下で所望のアミン(1)によりIXを処理することにより、所望の式(I)の生成物が得られる。中間体(1)は、商業的に入手可能であるか又は当該技術分野において知られる方法により商業的に入手可能な出発材料から容易に製造される。式Iの最初の生成物を、更に、当該技術分野において知られる方法により変性して、更なる本発明の化合物が得られる。いくつかの実施例について、合成例の項において説明する。
式Iの化合物における所望のRは、スキームIにおける適切な置換中間体IVを選択することにより得ることができる。あるいはまた、BrであるRを有する中間体VIII(VIIIa)は、スキームIIIにおいて説明されるように、CN又は場合により置換されていてもよい5−ピリミジル基であるRを有する中間体に転換され得る。
スキームIII
【0021】
【化6】

【0022】
上に示したように、臭化アリールVIIIaを、シアン化物塩、好ましくはCuCNで処理し、適切な溶剤、例えばDMF中で加熱すると、シアノ中間体VIIIbが得られる。VIIIaを、ピリミジンボロン酸エステル、例えば5−(4,4,5,5,−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ピリミジンにより、パラジウム触媒、例えば[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)・CHCl(PdCl(dppf)・CHCl)と塩基、例えば炭酸カリウムとの存在下、適切な溶剤、例えばジメトキシメタン中で処理することにより、ピリミジン中間体VIIIcが得られる(スズキ反応)。次いで、中間体VIIIb及びVIIIcを、スキームI及びIIに説明される手順により所望の式Iの化合物に転換することができる。R=BrをR=場合により置換されていてもよいピリミジンに転換するためのスズキ反応は、また、式Iの化合物について行われ得る。
本発明について、更に、以下の合成例により説明する。
【0023】
合成例
実施例1:(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸の合成
【0024】
【化7】

【0025】
塩化チオニル(0.144mL)を、(S)−(−)−2−アゼチジンカルボン酸(0.1g、0.99mmol)のCHOH(4mL)溶液に添加し、室温で3時間攪拌した。揮発物を真空で除去して、0.180gの所望の(S)−(−)−アゼチジンカルボン酸メチルエステル塩酸塩を得た。それを、更に精製せずに使用した。
上記メチルエステル塩酸塩(0.056g、0.37mmol)のCHCl(1.0mL)溶液を、(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−塩化スルホニル(0.170g、0.31mmol)のCHCl(5mL)溶液に添加した。DMAP(0.114g)を添加し、反応物を3時間攪拌した。反応物をCHClで希釈し、飽和水性NHClに注入した。水性相を分離し、CHClで2回抽出した。有機層を一緒にし、無水NaSOで乾燥し、デカントし、真空で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.162gの(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
上記メチルエステル(0.05g、0.08mmol)を、THF(2mL)に溶解させた。この溶液に、水性1N LiOH(0.160mL)、次いで、CHOH(0.5mL)及びHO(0.34mL)を添加した。反応物を2時間攪拌し、次いで、1N HCl、次いで、塩水で希釈し、酢酸エチルに注入した。水性相を分離し、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を一緒にし、無水NaSOで乾燥し、デカントし、真空で濃縮して、0.046gの表題化合物(613.1、M+H)を提供した。
(S)−(−)−2−アゼチジンカルボン酸に代えて3−アゼチジンカルボン酸を用い、類似の手順により、以下の化合物を製造した。
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルエステル(627.1、M+H)
【0026】
【化8】

【0027】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(613.1、M+H)
【0028】
【化9】

【0029】
塩化チオニル−触媒エステル化工程においてメタノールに代えてイソプロピルアルコールを使用したこと以外は実施例1に記載したのと類似の手順により、以下の化合物を製造した。
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルエステル(655.1、M+H)
【0030】
【化10】

【0031】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルエステル(655.1、M+H)
【0032】
【化11】

【0033】
実施例2:(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルアミドの合成
【0034】
【化12】

【0035】
O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラフルオロホウ酸テトラメチルウロニウム(0.016g)、(i−Pr)EtN(0.013mL)及び(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(0.023g、0.04mmol)を、室温でCHCl(2mL)中で一緒にした。次いで、イソプロピルアミン(0.0064mL)を添加し、反応物を18時間攪拌した。反応物をCHClで希釈し、飽和水性NHClに注入した。
水性相を分離し、CHClで2回抽出した。有機層を一緒にして、無水NaSOで乾燥し、デカントし、真空で濃縮した。得られた残留物をシリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.008gの表題化合物(654.1、M+H)を提供した。
類似の手順を用いて、遊離塩基、塩酸塩又は商業的に入手可能な溶液のいずれかとして対応するアミンを利用して以下の化合物を製造した。
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルアミド(626.1、M+H)
【0036】
【化13】

【0037】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ジメチルアミド(640.1、M+H)
【0038】
【化14】

【0039】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ベンジルアミド(702.1、M+H)
【0040】
【化15】

【0041】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(3−ピコイル−アミド(703.1、M+H)
【0042】
【化16】

【0043】
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[(S)−2−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン(682.1、M+H)
【0044】
【化17】

【0045】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド(656.1、M+H)
【0046】
【化18】

【0047】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド(670.1、M+H)
【0048】
【化19】

【0049】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルアミド(626.1、M+H)
【0050】
【化20】

【0051】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ジメチルアミド(640.1、M+H)
【0052】
【化21】

【0053】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルアミド(654.1、M+H)
【0054】
【化22】

【0055】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ベンジルアミド(702.1、M+H)
【0056】
【化23】

【0057】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(3−ピコイル)−アミド(703.0、M+H)
【0058】
【化24】

【0059】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド(656.0、M+H)
【0060】
【化25】

【0061】
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド(669.9、M+H)
【0062】
【化26】

【0063】
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン(682.0、M+H)。
【0064】
【化27】

【0065】
実施例3:(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミドの合成
【0066】
【化28】

【0067】
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル(0.025g、0.04mmol)を、密封管中で2.0Mメタノールアンモニア溶液(5mL)に溶解させ、50℃で48時間加熱した。反応物を室温まで冷却し、揮発物を真空で除去した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.018gの表題化合物(612.1、M+H)を得た。
類似の手順により、1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルエステルから、以下の化合物を製造した。
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸アミド(612.1、M+H)
【0068】
【化29】

【0069】
実施例4:(S)−1−[(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミドの合成
【0070】
【化30】

【0071】
(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−塩化スルホニル(0.10g、0.2mmol)を、CHCl(1.0mL)溶液として、(S)−(−)−2−アゼチジンカルボン酸メチルエステル塩酸塩(0.091g、0.6mmol)のCHCl(1.0mL)溶液に添加した。EtN(0.084mL)を添加し、反応物を18時間室温で攪拌した。反応物をCHClで希釈し、飽和水性NHClに注入した。水性相を分離し、CHClで2回抽出した。有機層を一緒にし、無水NaSoで乾燥し、デカントし、真空で濃縮した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.08gの(S)−1−[(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステルを得た。
上記メチルエステル(0.08g、0.14mmol)を、2Mメタノールアンモニア(5.0mL)に溶解させ、密封管中で、50℃で48時間加熱した。反応物を冷却し、揮発物を真空で除去した。得られた残留物を、シリカゲルクロマトグラフィにより精製して、0.049gの表題化合物(559.4、M+H)を得た。
【0072】
(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−塩化スルホニルに代えて、(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−トリフルオロメチル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−塩化スルホニル及び(R)−5−[4−(4−シアノ−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−塩化スルホニルを使用して、類似の手順により、以下の化合物を製造した。
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]アゼチジン−2−カルボン酸アミド(618.4、M+H)
【0073】
【化31】

【0074】
(S)−1−[(R)−5−[4−(4−シアノ−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド(637.5、M+H)
【0075】
【化32】

【0076】
生物学的特性の説明
式(I)の典型的な化合物の生物学的特性を、下に説明する実験的プロトコールにより詳細に調べた。
ICAM−1に結合するLFA−1の抑制を測定するためのアッセイ
アッセイの目的:
このアッセイプロトコールは、試験化合物による、白血球インテグリン(Leukointegrin)CD18/CD11a(LFA−1)とCAM、ICAM−1の相互反応の直接の拮抗作用を研究するために設計したものである。
アッセイプロトコールの説明:
LFA−1を、ヒトJY又はSKW3細胞の20gペレットからのTS2/4抗体を用いて、既に説明されているプロトコールを利用して、免疫精製(immunopurify)する(Dustin, M. J.;et al., J.Immunol. 1992, 148, 2654-2660)。LFA−1は、SKW3溶解物から、TS2/4LFA−1mAbセファロースによる免疫親和性クロマトグラフィにより精製され、pH11.5で、2mM MgCl及び1%オクチルグルコシドの存在下で溶出される。TS2/4カラムからフラクションを収集し、中和した後、サンプルをプールし、タンパク質Gアガロースで予めきれいにする(preclear)。
ICAM−1の可溶性形態を、既に説明されているようにして構築し、発現させ、精製し、特徴付ける(Marlin, S.;et al., Nature, 1990, 344, 70-72及びArruda, A.;et al., Antimicrob. Agents Chemother. 1992, 36, 1186-1192参照)。簡潔には、膜貫通ドメイン及び細胞外ドメインのドメイン5の間の推定境界に位置するイソロイシン454を、標準オリゴヌクレオチド−定方向突然変異誘発を用いて終止コドンに変える。この構築により、膜結合ICAM−1の第一453アミノ酸と同一の分子が生じる。発現ベクターは、ハムスタージヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、ネオマイシン−耐性マーカー、及び上記のsICAM−1構築物のコーディング領域で、プロモーター、スプライスシグナル及びSV40初期領域のポリアデニル化シグナルとともに作られる。組み換えプラスミドは、標準リン酸カルシウム方法を用いて、CHO DUX細胞内に核酸導入される。細胞を選択培地(G418)で継体し、コロニー分泌sICAM−1を、メトトレキサートを用いて増幅する。sICAM−1を、イオン交換及びサイズ排除クロマトグラフィを含む従来の非親和性クロマトグラフィ技術を用いて、血清のない媒体から精製する。
【0077】
ICAM−1へのLFA−1の結合は、カルシウム及びマグネシウムを有するダルベッコのリン酸緩衝食塩水、更に2mM MgCl及び0.1mM PMSF(希釈緩衝剤)中で、96ウェルプレートにおいて、30分間室温で、sICAM−1を40μg/mLで最初にインキュベートすることにより観測する。次いで、プレートを、37℃で、1時間、希釈緩衝剤中2%(w/v)ウシ血清アルブミンを添加することによりブロックする。ブロック溶液をウェルから除去し、試験化合物を希釈し、次いで添加し、その後、約25ngの免疫親和性精製されたLFA−1を添加する。LFA−1を、試験化合物及びICAM−1の存在下、37℃で1時間インキュベートする。ウェルを希釈緩衝剤で3回洗浄する。結合LFA−1は、希釈緩衝剤及び1%BSAでの1:100希釈におけるCD18細胞質尾部に対応するペプチドに対するポリクローナル抗体の添加により検出され、45分間37℃でインキュベートする。ウェルを希釈緩衝剤で3回洗浄し、結合ポリクロナール抗体を、ウサギ免疫グロブリンに対するヤギ免疫グロブリンに接合された西洋わさびペルオキシターゼの1:4000の希釈物を添加することにより検出する。この試薬を、20分間、37℃でインキュベートし、ウェルを上で説明したように洗浄し、西洋わさびペルオキシドに対する基質を各ウェルに添加して、sICAM−1に結合されるLFA−1の量に比例する定量的比色分析シグナルを発生(develop)させる。可溶性ICAM−1(60μg/mL)を、LFA−1/ICAM−1相互作用の抑制のために陽性コントロールとして使用する。結合アッセイに対してLFA−1を添加しないことにより、全サンプルについてのバックグラウンドコントロールとして使用する。用量応答曲線は、すべての試験化合物について得る。
上の実施例において製造した化合物は全て、このアッセイにおいて試験し、各々、K<10μMを有することが分かった。
【0078】
治療的使用の説明
本発明により提供された式(I)の新規の小分子は、ヒトリンパ球のICAM−1/LFA−1依存同型凝集及びICAM−1に対するヒトリンパ球の付着を抑制する。これらの化合物は、例えば、CAMs及び白血球インテグリンを含む細胞間のリガンド/受容体結合反応の拮抗阻害剤としての、免疫細胞の活性/増殖の調節における治療的実用性を有する。より具体的には、本発明の化合物を使用して、哺乳類における非−特定免疫系の応答から生じる状態(例えば、成人呼吸窮迫症候群、ショック、酸素中毒、敗血症に伴う多臓器損傷症候群、トラウマに伴う多臓器損傷症候群、心肺バイパス若しくは心筋梗塞若しくは血栓溶解剤を共に使用することに起因する組織の再かん流傷害、急性糸球体腎炎、脈管炎、反応性関節炎、急性炎症成分での皮膚病、脳卒中、熱傷、血液透析(hemodialysis)、白血球除去血輸血(leukaphersis)、潰瘍性大腸炎、壊死性腸炎又は顆粒球輸血関連症候群)及び哺乳類における特定の免疫系の応答により生じる状態(例えば、乾癬、器官/組織移植片拒絶反応、移植片対宿主反応及び自己免疫疾患(レイノー症候群を含む)、自己免疫性甲状腺炎、皮膚炎、多発性硬化、関節リウマチ、インスリン依存性糖尿病、ブドウ膜炎、炎症性大腸炎(クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む)又は全身性エリテマトーデス)を含むいくつかの炎症状態を治療することができる。本発明の化合物は、また、喘息を治療する際に又は癌の治療におけるサイトカイン療法での毒性を最小限にするための添加物として使用することができる。一般には、これらの化合物は、ステロイド療法を経て、現在治療可能であるこれらの疾患の治療において用いられ得る。
従って、本発明の別の態様は、式(I)の化合物一以上の治療的又は予防的量の投与による、上記の状態の治療又は予防のための方法の提供である。
本発明により提供される方法に従って、式(I)の新規化合物は、予防的又は治療的目的のいずれかのために、単独で又は他の免疫抑制剤又は抗炎症薬と共に投与され得る。予防的に提供される場合、免疫抑制化合物は、炎症反応又は症状より前に(例えば、器官又は組織の移植より前に、その時に、又はその直後だが器官拒絶の症状の前に)提供される。式(I)の化合物の予防的投与は、後の炎症反応(例えば、移植された器官又は組織の拒絶など)を予防又は弱めるのに役立つ。式(I)の化合物の治療的投与は、実際の炎症(例えば、移植された器官又は組織の拒絶)を弱めるのに役立つ。従って、本発明に従って、式(I)の化合物は、炎症の出現より前に(予測される炎症を抑えるために)又は炎症の開始後のいずれかで投与することができる。
【0079】
式(I)の新規化合物は、本発明に従って、単回又は複数回で、経口、非経口又は局所ルートにより投与され得る。式(I)の化合物のために適切な経口投与量は、1日約0.1mg〜10gの範囲であろう。非経口配合物においては、適切な投与量単位は、0.1〜250mgの前記化合物を含有していてもよく、一方、局所投与については、0.01〜1%活性成分を含有する配合物が好ましい。しかしながら、患者による投与量は変化し及び特定の患者のための投与量は、正確な投与量を決定するための基準として、患者のサイズ及び状態及び薬剤に対する患者の応答を考慮するであろう臨床医の判断に依存するであろうことが理解されるべきである。
本発明の化合物が、経口ルートにより投与されるべきである場合、それらは、相溶性医薬担体材料と関連してそれらを含有する医薬製剤の形態における薬剤として投与することができる。そのような担体材料は、経口投与に適切な不活性有機又は無機担体材料であってもよい。そのような担体材料の例は、水、ゼラチン、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、アラビアゴム、植物油、ポリアルキレン−グリコール、ワセリンなどである。
医薬製剤は、従来の方法において製造され得及び最終投薬形態は、固体投薬形態、例えば、錠剤、糖衣錠、カプセルなど、又は液体投薬形態、例えば、液剤、懸濁剤、乳剤などであってもよい。医薬製剤は、従来の製薬工程、例えば、殺菌に付することができる。更に、医薬製剤は、従来のアジュバント、例えば、防腐剤、安定剤、乳化剤、フレーバー改良剤、湿潤剤、緩衝剤、浸透圧を変化させるための塩などを含有していてもよい。使用され得る固体担体材料としては、例えば、デンプン、ラクトース、マンニトール、メチルセルロース、微結晶性セルロース、タルク、シリカ、第二リン酸カルシウム、及び高分子量ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)が挙げられる。
【0080】
非経口使用のために、式(I)の化合物は、静菌剤、抗酸化剤、防腐剤、溶液を血液と等張にならしめるための緩衝剤又は他の溶質、増粘剤、懸濁化剤又は他の医薬的に許容可能な添加剤を含有していてもよい、医薬的に許容可能な油又は液体の混合物における水性又は非水性溶液、サスペンション又はエマルジョンにおいて投与されてもよい。このタイプの添加剤としては、例えば、タートレート、シトレート及び酢酸緩衝剤、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、錯体形成体(complex former)(例えば、EDTA)、抗酸化剤(例えば、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びアスコルビン酸)、粘度調節のための高分子量ポリマー(例えば、液体ポリエチレンオキシド)及びソルビトール無水物のポリエチレン誘導体が挙げられる。また、必要ならば、防腐剤、例えば、安息香酸、メチル又はプロピルパラベン、塩化ベンザルコニウム及び他の第四級アンモニウム化合物が添加され得る。
本発明の化合物は、また、鼻適用のための溶液として投与されてもよく及び本発明の化合物に加えて、適切な緩衝化剤、等張調節剤、微生物防腐剤、抗酸化剤及び粘度増加剤(水性ビヒクル中)を含有していてもよい。粘度を増加するために使用される薬剤の例は、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリソルベート又はグリセリンである。添加される微生物防腐剤としては、塩化ベンザルコニウム、チメロサール、クロロ−ブタノール又はフェニルエチルアルコールを挙げることができる。
また、本発明により提供される化合物は、局所的に又は座薬により投与され得る。
【0081】
配合物
式(I)の化合物は、治療投与用に様々に処方することができる。いくつかの典型的な処方物を以下に記載する。
実施例A
カプセル又は錠剤

滑沢剤を除き、上に示した賦形剤材料を予め混合し、これと一緒に式(I)の化合物を粉末混合物にブレンドする。次いで滑沢剤をブレンドし、得られたブレンドを錠剤に圧縮するか又は硬質ゼラチンカプセル内に充填する。
【0082】
実施例B
非経口溶液

賦形剤材料を混合し、次いで、溶解させるのに必要な量で式(I)の化合物の1つに添加する。溶液が透明になるまで混合し続ける。次いで溶液をろ過して、適切なバイアル又はアンプル内に入れ及びオートクレーブにより殺菌する。
【0083】
実施例C
懸濁液

賦形剤材料を水と混合し、その後、式(I)の化合物の1つを添加し、懸濁液が均質になるまで混合し続ける。次いで、懸濁液を適切なバイアル又はアンプル内に移す。
【0084】
実施例D
局所配合物

適量のテフォース63、ラブラフィルM 1944 CS、パラフィン油及び水を混合し、すべての化合物が溶解するまで75℃で加熱する。次いで、混合物を連続的に攪拌しながら50℃に冷却する。攪拌しながらメチルパラベン及びプロピルパラベンを添加し、混合物を周囲温度に冷却する。式(I)の化合物を混合物に添加し、十分にブレンドする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩:
【化1】

(式中、Rは、OR1又はNR12であり;
1及びR2は、各々独立して、以下の(A)〜(D)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(前記−R100は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基であり、前記アルキル基又はシクロアルキル基は、以下の(i)〜(viii)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は多置換されている:
(i)オキソ、
(ii)シアノ、
(iii)ハロゲン、
(iv)−COOR6(式中、R6は、水素原子、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は炭素数3〜6のシクロアルキル基である)、
(v)−OR7(式中、R7は、水素原子、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基又は式−COR8のアシル基(式中、R8は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)である)、
(vi)−NR910(式中、R9及びR10は、各々独立して、以下の(a)〜(d)からなる群より選ばれ:
(a)水素、
(b)炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基、
(c)−COR11で表されるアシル基(式中、R11は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)、及び
(d)−COOR12で表される基(式中、R12は、炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基である)
又はR9及びR10は、3〜5個のメチレン基又は2〜4個のメチレン基及び1個の酸素原子からブリッジを形成して、R9とR10との間の窒素原子と一緒になって複素環を形成する)、
(vii)3〜5個のメチレン基及び1個の酸素原子からなる飽和複素環、ここで、該複素環は、以下の(a)及び(b)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されていてもよく:
(a)オキソ及び
(b)炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基;及び
(viii)以下の(a)〜(e)からなる群より選ばれるアリール又はヘテロアリール:
(a)フェニル、
(b)ピリジル、
(c)フリル、
(d)テトラゾリル及び
(e)チオフェニル)
(C)以下の(i)〜(iii)からなる群より選ばれるアリール:
(i)ビフェニル、
(ii)−NH2及びN−モルホリノからなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されたフェニル、及び
(iii)キノリニル;及び
(D)2〜3個の炭素原子、1〜2個の窒素原子、0〜1個の硫黄原子及び0〜1個の酸素原子からなる不飽和又は部分的に飽和された複素環基、ここで、該複素環基は、以下の(i)及び(ii)からなる群より独立して選ばれる一以上の基で一置換又は多置換されていてもよく;
(i)オキソ、及び
(ii)炭素数1〜7の直鎖又は分枝鎖アルキル基
又はR1及びR2は、飽和の3〜5個のメチレン基ブリッジを構成して、R1とR2との間の窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該環における1つのメチレン基は、O又はSにより置換されていてもよく、該複素環は、以下の(A)〜(C)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されており:
(A)−OH、
(B)−COOH及び
(C)−COONH2
3は、以下の(A)、(B)又は(C)であり:
(A)ピリジル及びピリミジルからなる群より選ばれるアリール、ここで、該アリール基の一以上の水素原子は、以下の(i)〜(iii)からなる群より独立して選ばれる基で置換されていてもよく:
(i)シアノ、
(ii)ハロゲン及び
(iii)−NR1314で表される基(式中、R13及びR14は、各々独立して、水素又は炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基である);
(B)トリフルオロメトキシ又は
(C)シアノ;
4は、炭素数1〜3の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり;
5aは、Cl又はCF3であり;
5bは、Cl又はCF3であり;
Xは、酸素又は硫黄原子であり;及び
Yは、酸素又は硫黄原子である)。
【請求項2】
Rが、OR1又はNR12であり;
1及びR2が、各々独立して、以下の(A)及び(B)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(−R100は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、該アルキル基は、以下の(i)〜(iv)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は多置換されている:
(i)オキソ、
(ii)OH、
(iii)−NR910で表される基(式中、R9及びR10は、各々独立して、以下の(a)及び(b)からなる群より選ばれる:
(a)水素、及び
(b)メチル)、
(iv)テトラゾール)、
又はR1及びR2が、飽和の5個のメチレン基ブリッジを構成して、R1とR2との間の窒素原子と一緒になって複素環を形成し、ここで、該複素環は、COOHで一置換されており;
3が、以下の(A)、(B)又は(C)であり:
(A)3−ピリジル及び5−ピリミジルからなる群より選ばれるアリール、ここで、該アリール基は以下の(i)又は(ii)で一置換され:
(i)シアノ、又は
(ii)NH2
(B)トリフルオロメトキシ、又は
(C)シアノ;
4が、メチル基であり;
5aが、Clであり;
5bが、Clであり;
Xが、酸素原子であり;及び
Yが、酸素原子である
請求項1に記載の式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項3】
Rが、OR1又はNR12であり;
1及びR2が、各々独立して、以下の(A)及び(B)からなる群より選ばれ:
(A)水素、
(B)−R100(−R100は、炭素数1〜4の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、前記アルキル基は、以下の(i)〜(iii)からなる群より独立して選ばれる基で一置換又は二置換されている:
(i)オキソ、
(ii)OH及び
(iii)NH2);
3が、トリフルオロメトキシ又はシアノであり;
4が、メチル基であり;
5aが、Clであり;
5bが、Clであり;
Xが、酸素原子であり;及び
Yが、酸素原子である
請求項1に記載の式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩。
【請求項4】
以下の式(I*)により表される絶対立体化学を有する請求項1に記載の式(I)の化合物:
【化2】

【請求項5】
以下のものより選ばれる請求項1に記載の式(I)の化合物又はそれらの医薬的に許容可能な塩:
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルエステル;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルエステル;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸イソプロピルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸メチルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ジメチルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸ベンジルアミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(3−ピコイル)−アミド;
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[(S)−2−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸メチルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ジメチルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸イソプロピルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸ベンジルアミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(3−ピコイル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エチル)−アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−アミド;
(R)−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−3−メチル−5−[3−(モルホリン−4−カルボニル)−アゼチジン−1−スルホニル]−3−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−1H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−2−オン;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−ピリミジン−5−イル−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−3−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−5−(4−シアノ−ベンジル)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−5−(4−トリフルオロメトキシ−ベンジル)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド;
(S)−1−[(R)−5−[4−(4−シアノ−ピリミジン−5−イル)−ベンジル]−7−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−6−オキソ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−α]イミダゾール−3−スルホニル]−アゼチジン−2−カルボン酸アミド。
【請求項6】
薬剤として使用するための、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物及び少なくとも1種の医薬的に許容可能な担体又はアジュバントを含む医薬組成物。
【請求項8】
炎症又は炎症状態の治療用薬剤を製造するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項9】
治療されるべき状態が、成人呼吸窮迫症候群、ショック、酸素中毒、敗血症に伴う多臓器損傷症候群、トラウマに伴う多臓器損傷症候群、心肺バイパス若しくは心筋梗塞若しくは血栓溶解剤を共に使用することに起因する組織の再かん流傷害、急性糸球体腎炎、脈管炎、反応性関節炎、急性炎症成分での皮膚病、脳卒中、熱傷、血液透析、白血球除去血輸血、潰瘍性大腸炎、壊死性腸炎又は顆粒球輸血関連症候群、乾癬、器官/組織移植片拒絶反応、移植片対宿主反応、自己免疫疾患、レイノー症候群、自己免疫性甲状腺炎、皮膚炎、多発性硬化、関節リウマチ、インスリン依存性糖尿病、ブドウ膜炎、炎症性大腸炎、クローン病、潰瘍性大腸炎又は全身性エリテマトーデス、喘息又はサイトカイン療法の毒作用である請求項8に記載の使用。

【公表番号】特表2008−536834(P2008−536834A)
【公表日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−505440(P2008−505440)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/012455
【国際公開番号】WO2006/107941
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】