説明

α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体のサブタイプ選択的モジュレーターとしての置換アリール−2−フェニルエチル−1H−イミダゾール化合物

α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体サブタイプにおいて選択的調節活性を有する化合物が、式(1):


(1)
[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される。式(1)の化合物は、医薬組成物に配合することができ、α2受容体により仲介される疾患または状態を処置する方法において使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
医薬組成物の製造に有用なα2Bおよび/またはα2C受容体のサブタイプ選択的モジュレーターを開示する。
【背景技術】
【0002】
α2アドレナリン受容体は、分子および薬理学的方法によって特徴付けられており、α1A、α1B、α2A、α2Bおよびα2Cを含む。これらα受容体の活性化は、生理学的応答を引き起こす。ここに開示するアドレナリン作動性モジュレーターは、α2Bおよび/またはα2C受容体の一方または両方を活性化し、治療的に有用な作用を有する。
【0003】
ヒトのアドレナリン受容体は、αアドレナリン受容体およびβアドレナリン受容体の2つの広いクラスに分類されている内在性膜タンパク質である。両タイプとも、カテコールアミン類、ノルエピネフリンおよびエピネフリンが結合したときの末梢交感神経系の作用を仲介している。
【0004】
ノルエピネフリンはアドレナリン作動性の神経末端により産生され、一方、エピネフリンは副腎髄質により産生される。これらの化合物に対するアドレナリン受容体の結合親和性は分類の1つの基礎となっている:α受容体は、エピネフリンよりも強く、そして合成化合物のイソプロテレノールよりもはるかに強く、ノルエピネフリンと結合する傾向がある。これらのホルモンの好ましい結合親和性は、β受容体については逆になる。多くの組織において、α受容体の活性化によって誘導される平滑筋収縮などの機能的応答は、β受容体の結合によって誘導される応答に対抗している。
【0005】
後に、α受容体とβ受容体との機能的な差異が、様々な動物源および組織源に由来するこれらの受容体を薬理学的に特徴付けることによってさらに強調され、精緻化された。その結果、αアドレナリン受容体およびβアドレナリン受容体は、α1、α2、β1およびβ2のサブタイプにさらに分けられた。
【0006】
α1受容体とα2受容体との機能的な違いが認識されており、これらの2つのサブタイプの間で選択的な結合を示す化合物が開発されている。例えば、国際特許出願公開WO92/0073では、アドレナリン受容体のα1サブタイプに対して選択的に結合するテラゾシンのR(+)エナンチオマーの選択的な能力が報告された。この化合物のα1/α2選択性は有意義であるとして開示された。これは、α2受容体の作動性刺激は、エピネフリンおよびノルエピネフリンの分泌を阻害すると言われており、一方、α2受容体の拮抗作用はこれらのホルモンの分泌を増大させると言われていたからである。従って、フェノキシベンザミンおよびフェントラミンなどの非選択的α−アドレナリン作動性遮断薬の使用は、それらのα2アドレナリン受容体によって仲介される、増大した血漿カテコールアミン濃度誘導および付随する生理学的結果(増大した心拍数および平滑筋収縮)の故に制限されると言われていた。
【0007】
α−アドレナリン受容体の更なる一般的な背景については、α1/α2のサブクラス分類の基礎、分子生物学、シグナル伝達、作動剤の構造−活性相関、受容体の機能、およびα−アドレナリン受容体親和性を示す化合物に関する治療的適用が調べられた、Robert R. Ruffolo, Jr.、α-Adrenoreceptors:Molecular Biology, Biochemistry and Pharmacology (Progress in Basic and Clinical Pharmacology series、Karger、1991)が注目される。
【0008】
動物組織に由来する様々なα受容体サブタイプのクローニング、配列決定および発現により、α1アドレナリン受容体は、α1A、α1Bおよびα1Dのサブクラスに分類された。同様に、α2アドレナリン受容体もまた、α2A、α2Bおよびα2Cの受容体に分類されている。それぞれのα2受容体サブタイプはそれぞれ独自の薬理学的特異性および組織特異性を示すようである。これらのサブタイプの1つまたは複数に対してある程度の特異性を有する化合物は、ある特定の適応症に対して、α2受容体の汎作動剤(薬物クロニジンなど)または汎拮抗剤よりも特異的な治療剤であり得る。
【0009】
緑内障、高血圧、性的機能障害およびうつ病の処置などの他の適応症の中で、α2アドレナリン受容体作動剤活性を有するいくつかの化合物が鎮痛薬として知られている。しかし、そのような活性を有する多くの化合物は、α2アドレナリン受容体により調節される異常を処置するときに望ましい活性および特異性をもたらさない。例えば、痛みの処置において効果的な薬剤であると見出されている多くの化合物は、全身的に効果的な用量で低血圧および鎮静を生じさせるなどの望ましくない副作用を有することが多くの場合に見出されている。このような望ましくない副作用を生じさせることなく痛みを和らげる新しい薬物が求められている。さらに、痛みに対する活性、特に、慢性的な神経障害性の痛みおよび内臓痛などの慢性痛に対する活性を示す薬剤が求められている。
【0010】
英国特許第1499485号(1978年2月1日公開)には、ある種のチオカルバミド誘導体が記載されている。これら誘導体のいくつかは、高血圧、うつ病または痛みなどの状態の処置において有用であると言われている。
【0011】
国際特許出願公開WO01/00586(2002年1月4日公開)およびWO99/28300(1999年6月10日公開)には、α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体の作動剤として作用するある種のイミダゾール誘導体が記載されている。米国特許第6313172号には、痛みの処置に使用されるフェニルメチル−チオウレア誘導体が開示されている。
【発明の概要】
【0012】
本発明において、α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体のサブタイプ選択的モジュレーターとしての置換アリール-2-フェニルエチル-1H-イミダゾール化合物であって、下記式1で示される化合物を包含する化合物を開示する:
【化1】

【0013】
[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]。
【0014】
さらに、医薬担体と、処置有効量の、α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体のサブタイプ選択的モジュレーターとしての置換アリール-2-フェニルエチル-1H-イミダゾール化合物(式1で示される化合物を包含する)とを含有する医薬組成物も開示する。
【0015】
さらに、α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体のサブタイプ選択的モジュレーターとしての本発明の置換アリール-2-フェニルエチル-1H-イミダゾール化合物を哺乳動物に投与することを含んで成る、下記障害の処置法も開示する:緑内障、高眼内圧、虚血性神経障害、視神経障害、痛み、内臓痛、角膜痛、頭痛の痛み、片頭痛、癌の痛み、背部痛、過敏性腸症候群の痛み、筋肉痛、糖尿病性神経障害に関連する痛み、糖尿病性網膜症、他の網膜変性状態、脳卒中、認知障害、神経精神病的状態、薬物依存および嗜癖、禁断症状、脅迫性障害、肥満、インスリン抵抗性、ストレス関連状態、下痢、多尿、鼻閉、痙性、注意欠陥障害、精神病、不安、鬱病、自己免疫疾患、クローン病、胃炎、アルツハイマー病、パーキンソン病、ALS、および他の神経変性疾患。
【発明を実施するための形態】
【0016】
発明の詳細な説明
本発明の医薬組成物および処置法に使用されるα2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体の例示的特定サブタイプモジュレーターの一般構造は、下記の一般式で示される。
【0017】
本開示の1つの局面において、α2Bおよび/またはα2Cアドレナリン受容体における選択的調節活性を有する化合物が、式1で示される:
【化2】

【0018】
[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]。
【0019】
本開示の別の局面において、式1の化合物において、R1〜R6のいずれもパラ位で結合していない。
式1の化合物において、nは1または2であってよく、C1-6アルキルはメチルであってよい。
【0020】
本開示の別の局面において、化合物が式2で示される:
【化3】

式2
[式中、
R1〜R4は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R5)2、C(O)R6、CH2CNおよびCF3
ここで、R5は、HまたはC1-6アルキルであり;R6は、C1-6アルキルまたはアリールである]。
【0021】
あるいは、式2の化合物において、nは1または2であってよく、C1-6アルキルはメチルであってよい。
【0022】
本開示の別の局面において、化合物が式3で示される:
【化4】

式3
[式中、
R1〜R2は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、CH3、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R3)2、C(O)R4、CH2CNおよびCF3
ここで、R3は、HまたはC1-6アルキルであり;R4は、C1-6アルキルまたはアリールである]。
【0023】
あるいは、式3の化合物において、nは1または2であってよく、C1-6アルキルはメチルであってよい。
【0024】
下記は、本開示の例示的化合物を示す:
【化5】

【0025】
本明細書に開示されているイミダゾール部分の可能な互変異性体は、下記を包含する:
【化6】

【0026】
本明細書に開示されているいずれの構造についても、化合物の範囲は、形成されうるあらゆる互変異性体を包含する。
【0027】
特に指示しない限り、化合物と言う場合、示されている構造または化学名を有する化学種の、医薬的に許容される塩、プロドラッグ、互変異性体、異なる固体形態、非共有結合複合体、およびそれらの混合物を包含するものと広く解釈すべきである。
【0028】
医薬的に許容される塩は、動物またはヒトへの投与に好適な親化合物の任意の塩である。医薬的に許容される塩は、酸、他の塩、または酸もしくは塩に変換されるプロドラッグの投与の結果として、生体内で生成しうる任意の塩も意味する。塩は、化合物の1つまたはそれ以上のイオン形態、例えば共役酸または塩基に、1つまたはそれ以上の対応する対イオンが伴ったものからなる。塩は、1つまたはそれ以上の脱プロトン化酸性基(例えばカルボン酸)、1つまたはそれ以上のプロトン化塩基性基(例えばアミン)、またはそれらの両方(例えば双性イオン)から形成しうるか、またはそれらを組み込むことができる。
【0029】
プロドラッグは、投与後に治療活性化合物に変換される化合物である。例えば、変換は、生物学的に不安定な基のゆえに起こりうる。プロドラッグの製造は、当業者に周知である。例えば、Richard B. Silverman, Organic Chemistry of Drug Design and Drug Action、第2版、Elsevier Academic Press: Amsterdam, 2004, pp.496-557の「Prodrugs and Drug Delivery Systems」の章には、これに関して詳しく記載されている。
【0030】
互変異性体は、相互に高速平衡にある異性体である。例えば、互変異性体は、プロトン、水素原子または水素化物イオンが移動するという関係にありうる。
【0031】
立体化学が明示されていなければ、構造は、純粋な、または任意の可能な混合物としての、あらゆる可能な立体異性体を包含するものとする。
【0032】
異なる固体形態は、本明細書に記載されている手順を実施することによって生じうる固体形態と異なる固体形態である。例えば、異なる固体形態は、多形、さまざまな種類の非晶質固体形態、ガラスなどである。
【0033】
非共有結合複合体は、化合物と1つまたはそれ以上の付加的化学種とで形成されうる複合体であって、該化合物と該付加的化学種との間の共有結合相互作用を伴わない複合体である。それらは、化合物と付加的化学種との特定の比率を有してもよく有さなくてもよい。その例は、溶媒和物、水和物、電荷移動複合体などである。
【0034】
アリールは、芳香環または環系であり、炭素環または環系、例えばフェニル、ナフチル、ビフェニルなど、およびヘテロアリールのいずれをも包含する。ヘテロアリールは、1つまたはそれ以上のO、NまたはSヘテロ原子を有する芳香環または環系である。アリールおよびヘテロアリールのいずれも、置換基を有しても有さなくてもよく、特記しない限り、「アリール」および「ヘテロアリール」は、「置換または不置換アリール」および「置換または不置換ヘテロアリール」を意味すると理解すべきである。
【0035】
本発明における定義(例えば、置換基の原子数の制限)に従い、置換基の例は、下記の置換基を包含するが、それらに限定されない。
【0036】
ヒドロカルビル:これは、炭素および水素のみから成る成分を意味し、下記の基を包含するが、それらに限定されない:
アルキル:これは、二重または三重結合を有さないヒドロカルビルを意味し、下記の基を包含するが、それらに限定されない:
直鎖アルキル、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシルなど;
分岐鎖アルキル、例えば、イソ-プロピル、t-ブチルおよび他の分岐鎖ブチル異性体、分岐鎖ペンチル異性体など;
シクロアルキル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど;
直鎖、分岐鎖および/またはシクロアルキルの組み合わせ;
アルケニル:これは、例えば、1個またはそれ以上の二重結合を有するヒドロカルビルであって、直鎖、分岐鎖またはシクロアルケニルを包含する;
アルキニル:これは、例えば、1個またはそれ以上の三重結合を有するヒドロカルビルであって、直鎖、分岐鎖またはシクロアルキニルを包含する;
アルキル、アルケニルおよび/またはアルキニルの組み合わせ;
【0037】
アルキル-CN、例えば、-CH2-CN、-(CH2)2-CN、-(CH2)3-CNなど;
ヒドロキシアルキル、すなわちアルキル-OH、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチルなど;
【0038】
エーテル置換基:これは、-O-アルキル、アルキル-O-アルキルなどを包含する;
チオエーテル置換基:これは、-S-アルキル、アルキル-S-アルキルなどを包含する;
【0039】
アミン置換基:これは、-NH2、-NH-アルキル、-N-アルキル1アルキル2(すなわち、アルキル1およびアルキル2は同じかまたは異なり、両方ともNに結合している)、アルキル-NH2、アルキル-NH-アルキル、アルキル-N-アルキル1アルキル2などを包含する;
【0040】
アミノアルキル:これは、アルキル-アミン、例えば、アミノメチル(-CH2-アミン)、アミノエチルなどを意味する;
【0041】
エステル置換基:これは、-CO2-アルキル、-CO2-フェニルなどを包含する;
他のカルボニル置換基:これは、アルデヒド、ケトン、例えばアシル(すなわち、
【化7】

などを包含し、特に、アセチル、プロピオニルおよびベンゾイル置換基が考えられる;
【0042】
フェニルまたは置換フェニル;
フルオロカーボンまたはヒドロフルオロカーボン、例えば、-CF3、-CH2CF3など;および
-CN。
【0043】
定義に従い、前記の置換基の組み合わせも可能である。
【0044】
本発明が開示する化合物は、表1に示される構造式を有する。表1には、α2A、α2Bおよびα2C受容体に対する内活性強度(nM効力(EC50))も示す。化合物の活性を、標準完全アゴニストと比較した相対効力として表す。
【0045】
【表1−1】

【0046】
【表1−2】

【0047】
本発明が開示する化合物は、α2B/2Cアドレナリン受容体のアゴニストである。本発明が開示する化合物のα2受容体活性は、Receptor Selection and Amplification technology (RSAT) アッセイと称されるアッセイにおいて示される。このアッセイは、Messierら, 1995, Pharmacol. Toxicol. 76, pp.308-311(引用により本発明の一部とする)に記載され、また、以下説明する。このアッセイに関するもう1つの参考文献は、Conklinら, (1993) Nature 363:274-6(引用により本発明の一部とする)である。
【0048】
RSATアッセイでは、コンフルエント細胞の混合集団における受容体含有細胞の選択的な増殖をもたらす、接触阻害の受容体仲介による低下が測定される。細胞数の増大が、96ウェル形式でその活性を容易に測定することができるβ−ガラクトシダーゼなどの適切なトランスフェクションされたマーカー遺伝子を用いて評価される。Gタンパク質Gqを活性化する受容体により、この応答が誘発される。α2受容体は、通常Giと共役するが、Gq/i5と呼ばれるGi受容体認識ドメインを有するハイブリッド型Gqタンパク質と同時に発現したときにRSAT応答を活性化する。
【0049】
NIH−3T3細胞を15cmディッシュに2x106細胞の密度で置床し、10%ウシ血清が補充されたダルベッコ改変イーグル培地中で維持する。1日後、細胞を、p-SV-β-ガラクトシダーゼをコードする哺乳動物発現プラスミド(5〜10μg)、受容体をコードする哺乳動物発現プラスミド(1〜2μg)およびGタンパク質をコードする哺乳動物発現プラスミド(1〜2μg)でリン酸カルシウム沈殿によって同時トランスフェクションする。40μgのサケ精子DNAもまた、トランスフェクション混合物に含めることができる。新鮮な培地を翌日および1〜2日後に加え、細胞を集め、50アッセイ分の各量で凍結する。
【0050】
細胞を解凍して、100μlを、96ウエルディッシュにおいて三連で様々な濃度の薬物100μl量に加える。インキュベーションを37℃で72〜96時間続ける。リン酸塩緩衝化生理的食塩水で洗浄した後、β−ガラクトシダーゼの酵素活性を、200μlの発色性基質(リン酸塩緩衝化生理的食塩水において3.5mMのo−ニトロフェニル−β−D−ガラクトピラノシドおよび0.5%のノニデットP−40からなる)を加え、30℃で一晩インキュベーションして、光学密度を420nmで測定することによって測定する。吸光度は酵素活性の尺度であり、これは細胞数に依存し、そして受容体により仲介される細胞増殖を反映している。効力または内活性を、それぞれの受容体サブタイプに対する標準完全アゴニストの最大作用に対する薬物の最大作用の比として計算する。UK14304とも呼ばれるブリモニジン(化学構造は下記の通り)を、α2A受容体、α2B受容体およびα2C受容体に対する標準アゴニストとして使用する。
【0051】
本書に開示する化合物で処置し得る疾患および状態は下記の神経変性状態を包含するが、それに限定されない:
黄斑/網膜変性疾患および状態:非滲出性加齢黄斑変性症(ARMD)、滲出性加齢黄斑変性症(ARMD)、脈絡膜新血管形成、糖尿病性網膜症、中心性漿液性脈絡網膜症、類嚢胞黄斑浮腫、糖尿病性黄斑浮腫、および近視性網膜変性を包含する。
【0052】
ブドウ膜炎/網膜炎/脈絡膜炎/他の炎症性疾患および状態:急性多発性斑状網膜色素上皮症、ベーチェット病、Birdshot Retinochoroidopathy、感染症(梅毒、ライム病、結核、トキソプラズマ症)、中間部ブドウ膜炎(扁平部炎)、多病巣性脈絡膜炎、多発性消失性白点症候群(MEWDS)、眼サルコイドーシス、後部強膜炎、匍行性脈絡膜炎、網膜下線維症およびブドウ膜炎症候群、原田症候群、Punctate Inner Choroidopathy、急性後部多発性斑状網膜色素上皮症、急性網膜色素上皮炎、およびAcute Macular Neuroretinopathyを包含する。
【0053】
血管疾患/滲出性疾患:糖尿病性網膜症、網膜動脈閉塞性疾患、網膜中心静脈閉塞症、播種性血管内凝固、網膜静脈分枝閉塞症、高血圧眼底変化、虚血性眼症候群、網膜動脈毛細血管瘤、コーツ病、傍中心窩毛細血管拡張症、半網膜静脈閉塞症、乳頭静脈炎、網膜中心動脈閉塞症、網膜動脈分枝閉塞症、頸動脈疾患(CAD)、Frosted Branch Angiitis、鎌状赤血球網膜症および他の異常血色素症、網膜色素線条、家族性滲出性硝子体網膜症、およびイールズ病を包含する。
【0054】
外傷性/外科的/環境的疾患および状態:交感性眼炎、ブドウ膜炎網膜疾患、網膜剥離、外傷、レーザー、PDT、光凝固、術中の血流低下、放射線網膜症、および骨髄移植網膜症を包含する。
増殖性疾患:増殖性硝子網膜症および網膜上膜を包含する。
【0055】
感染性疾患:眼ヒストプラズマ症、眼トキソカリア症、推定眼ヒストプラズマ症候群(POHS)、眼内炎、トキソプラズマ症、HIV感染に関連する網膜疾患、HIV感染に関連する脈絡膜疾患、HIV感染に関連するブドウ膜炎疾患、ウイルス性網膜炎、急性網膜壊死、進行性網膜外層壊死、真菌性網膜疾患、眼梅毒、眼結核、広汎性片眼性亜急性神経網膜炎、および蝿蛆症を包含する。
【0056】
遺伝性疾患:網膜色素変性症、網膜ジストロフィーを伴う全身性疾患、先天性固定夜盲症、錐体ジストロフィー、スタルガルト病および黄色斑眼底、ベスト病、網膜色素上皮のパターンジストロフィー、X連鎖網膜分離症、Sorsby眼底ジストロフィー、良性同心性黄斑症、Bietti's Crystalline Dystrophy、および弾性線維性仮性黄色腫を包含する。
【0057】
網膜裂傷/裂孔に関連する状態および疾患:網膜剥離、黄斑円孔、および巨大網膜裂傷を包含する。
腫瘍に関連する状態および疾患:腫瘍に関連する網膜疾患、RPEの先天性肥大、後部ブドウ膜黒色腫、脈絡膜血管腫、脈絡膜骨腫、脈絡膜転移、網膜および網膜色素上皮の複合過誤腫、網膜芽腫、眼底の血管増殖性腫瘍、網膜星細胞腫、および眼内リンパ腫を包含する。
【0058】
通例、α2アゴニストは、ストレスの多い時期に通常関連する交感神経過敏状態を緩和し得る。そのような状態は、下記の神経学的状態を包含する:1)片頭痛および他の頭痛に特徴的な、刺激(例えば頭蓋内圧、光および音)に対する感受性の亢進;2)過敏性腸症候群および他の胃腸障害(例えば機能性消化不良)に特徴的な、結腸刺激に対する感受性の亢進;3)乾癬および他の皮膚科学的状態に関連する掻痒感;4)筋緊張および痙性;5)線維筋痛のような状態に特徴的な、通常は無害な刺激(例えば軽く触れること)に対する感受性および自発痛;6)高血圧、頻脈、心虚血および末梢血管収縮に関与する種々の心血管障害;7)肥満およびインスリン抵抗性を包含する代謝障害;8)行動障害、例えば薬物およびアルコール依存、強迫性障害、トゥレット症候群、注意欠陥障害、不安およびうつ病;9)免疫系の機能変化、例えば自己免疫疾患(紅斑性狼瘡およびドライアイ疾患を包含する);10)慢性炎症性疾患、例えばクローン病および胃炎;11)発汗(発汗過多)および震え;並びに12)性的機能不全。
【0059】
α2B/2Cアゴニストを包含するα2アゴニストは、以下の状態の処置にも有用である:緑内障、高眼圧、神経変性疾患、例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ALS、統合失調症、虚血性神経損傷、例えば卒中または脊髄損傷、次のような場合に起こる網膜損傷:緑内障、黄斑変性、糖尿病性網膜症、網膜ジストロフィー、レーバー視神経症、他の視神経症、神神経炎(しばしば多発性硬化症に関連する)、網膜静脈閉塞症、並びに光線力学療法およびLASIXのような処置。また、慢性痛状態、例えば癌の痛み、術後疼痛、異痛、神経障害性の痛み、CRPSまたは灼熱痛、および内臓痛にも有用である。
【0060】
本発明の化合物は、本開示に従って、特に慢性痛モデルにおいて、極めて有効な鎮痛剤として、最小限の望ましくない副作用(例えば、他のα2受容体アゴニストに一般に見られる鎮静および心臓血管抑制)で使用される。
【0061】
本発明の化合物は、医薬的に有効な用量で投与しうる。そのような用量は、一般に、所望の処置効果を得るのに必要な最小限の用量であり;慢性痛の処置において、この量は概ね、痛みによって生じる不快感を受容できるレベルに下げるのに必要な量でありうる。ある特定の場合において投与される化合物の実際の量は、関連状況、例えば、痛みの重症度、患者の年齢および体重、患者の全体的身体状態、痛みの原因、および投与経路を考慮して、医師によって決定される。
【0062】
本発明の化合物は、哺乳動物、特にヒトの、痛みの処置に有用である。好ましくは、化合物を任意の薬理学的に許容される形態、例えば、錠剤、液剤、カプセル剤、散剤等として、患者に経口投与しうる。しかし、特に患者が悪心を有する場合、他の経路が望ましいかまたは必要な場合もある。そのような他の経路は、経皮、非経口、皮下、鼻内、クモ膜下、筋肉内、静脈内および直腸内送達様式を包含しうる。さらに、所定の時間にわたって活性化合物の放出を遅らせるように、または処置期間中の所定時において放出される薬物量を注意深く調節するように、製剤を設計することもできる。
【0063】
本開示の別の局面は、本明細書に開示されている化合物、および医薬的に許容される担体を含んで成る処置用組成物に関する。担体は、活性化合物の賦形剤またはビヒクルとして作用する固体、半固体または液体材料であってよい。該製剤は、湿潤剤、乳化剤、防腐剤、甘味剤および/または香味剤も含有しうる。眼用または輸液形態で使用する場合、製剤は、製剤の浸透圧を調節するために1つ以上の塩を含有しうる。
【0064】
本開示の別の局面は、1つ以上の本開示化合物の投与により、α2B受容体仲介疾患または状態を処置する方法に関する。
【0065】
α2B受容体仲介疾患または状態は、下記を包含しうるが、それらに限定されない:緑内障、高眼内圧、虚血性神経障害、視神経障害、痛み、内臓痛、角膜痛、頭痛の痛み、片頭痛、癌の痛み、背部痛、過敏性腸症候群の痛み、筋肉痛、糖尿病性神経障害に関連する痛み、糖尿病性網膜症、他の網膜変性状態、脳卒中、認知障害、神経精神病的状態、薬物依存および嗜癖、禁断症状、脅迫性障害、肥満、インスリン抵抗性、ストレス関連状態、下痢、多尿、鼻閉、痙性、注意欠陥障害、精神病、不安、鬱病、自己免疫疾患、クローン病、胃炎、アルツハイマー病、およびパーキンソン病、ALS。
【0066】
慢性痛(例えば、癌、関節炎および多くの神経障害性損傷による痛み)、および急性痛(例えば、即効性の機械的刺激、例えば、組織切断、圧迫、刺傷または挫傷によって生じる痛み)は、種々の神経線維および神経受容体によって、または慢性刺激を受けたこれらの神経の機能の再編または変化によって大いに仲介される、明確な神経学的現象であることが既知である。急性痛の感覚は、主に、機械的、熱的および化学的刺激に高い閾値を一般に有するC線維と称される求心性神経線維によって、極めて素早く伝達される。慢性痛のメカニズムは完全には理解されていないが、急性組織損傷が、初期刺激から数分または数時間以内に続発的症候を生じ、該症候は、痛み応答を誘発するのに必要な刺激の強度の局所的低下を包含する。この現象は、一般に、元の刺激部位から発した(しかし、それより広い)領域において生じ、痛覚過敏と称される。この続発的応答は、機械的または熱的刺激に対して、かなり増強された感受性をもたらしうる。
【0067】
A求心性線維は、C線維より低い閾値において刺激され、慢性痛の感覚に関与していると考えられる。例えば、正常条件において、これらの線維の低閾値刺激(例えば、軽いかすり、またはくすぐり)は有痛性でない。しかし、ある特定条件において、例えば、神経損傷後か、または帯状疱疹として既知のヘルペスウイルス仲介状態においては、そのような軽い接触または衣服の擦れでさえ、極めて有痛性でありうる。この状態は、異痛と称され、少なくとも部分的にA求心性神経によって仲介されていると考えられる。C線維も慢性痛の感覚に関与しうるが、その場合でも、時間とともにニューロンの持続性興奮がある種の変化をもたらし、その結果、慢性痛の感覚を生じることが明らかなようである。
【0068】
「急性痛」は、切断、挫傷、火傷のような損傷によるか、またはトウガラシの活性成分カプサイシンへの暴露時に経験されるような化学的刺激によってもたらされる、即効性の、一般に高閾値の、痛みを意味する。
【0069】
「慢性痛」は、急性痛以外の痛みを意味し、例えば、神経障害性の痛み、内臓痛(クローン病および過敏性腸症候群(IBS)によってもたらされる痛みを包含する)および関連痛であるが、それらに限定されない。
【0070】
実施例A
方法A: 4-(1-(1H-イミダゾル-4-イル)-2-フェニルエチル)ピリジンの製造手順
【化8】

【0071】
ジクロロメタン(30mL)中の4-ヨード-1-トリチルイミダゾール(市販されている、6.1g、14.01mmol)の溶液を、-10℃で、臭化エチルマグネシウム(4.7mL、14.01mmol、エーテル中3M)で処理し、45分間反応させた。ジクロロメタン中のピリジン-4-ベンズアルデヒド(中間体1)(1.2g、11.2mmol)の溶液を、シリンジによって-10℃で添加し、室温で16時間撹拌した。混合物を、水(50mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離し、MPLC(3〜5% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、2-フェニル-1-(ピリジン-4-イル)-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)エタノール(中間体2)を固形物(3.1g)として得た。
【0072】
CH2Cl2(60mL)中の2-フェニル-1-(ピリジン-4-イル)-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)エタノール(中間体2)(3.1g、7.4mmol)の混合物を、活性化酸化マンガン(IV) (Aldrichから市販されている)MnO2(2.9g、37.8mmol)によって室温で処理した。混合物を60℃で2時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、セライトで濾過し、溶媒を真空除去した。残渣をMPLC(3〜5% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、ピリジン-4-イル(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノン(中間体3)(3.01g)を得た。
【0073】
ジクロロメタン(25mL)中のピリジン-4-イル(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノン(500mg、1.19mmol)の溶液を、室温で、臭化ベンジルマグネシウム(0.595mL、1.78mmol、エーテル中3M)で処理し、室温で反応させ、次に、反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物を、水(20mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(20mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離して、ピリジン-4-イル(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノール(中間体4)(526mg、粗生成物)を得た。
【0074】
57% HI水溶液(10mL)およびiPrOH(2mL)中の、ピリジン-4-イル(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノール(中間体4)(526g、1.03mmol)の混合物に、再密閉可能管内で赤燐(318mg、10.3mmol)を添加し、160℃で16時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、次に、NaOHで塩基性にし、CHCl3で希釈した。残渣を、CHCl3を使用する一般的水性ワークアップによって分離し、MPLC(5〜15% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、4-(1-(1H-イミダゾル-5-イル)-2-フェニルエチル)ピリジン(AGN-214418)を固形物(36mg)として得た。
1HNMR (CD3OD, 300MHz) δ6.98 (s, 1H), 7.20-7.11, (m, 9H), 7.61 (s, 1H), 4.38 (t, J=9Hz, 1H), 3.43 (dd, J=6Hz, 12Hz, 1H), 3.19 (dd, J=9Hz, 15Hz, 1H).
【0075】
実施例B
方法B: 4-(1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾールの製造手順
【化9】

【0076】
ジクロロメタン(40mL)中の1-トリチル-1H-イミダゾール-4-カルボアルデヒド(市販されている、2.08g、6.15mmol)の溶液を、0℃で、2,3-ジメチルマグネシウムブロミド(18.4mL、9.2mmol、エーテル中0.5M)で処理し、室温で16時間撹拌した。混合物を、水(50mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離して、(2,3-ジメチルフェニル)(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノール(中間体6)を固形物(2.8g、粗生成物)として得た。
【0077】
CH2Cl2(60mL)中の(2,3-ジメチルフェニル)(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノール(中間体6)(2.4g、7.4mmol)の混合物を、活性化酸化マンガン(IV) (Aldrichから市販されている)MnO2(2.8g、32.3mmol)によって室温で処理した。混合物を60℃で2時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、セライトで濾過し、溶媒を真空除去した。残渣をMPLC(3〜5% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、(2,3-ジメチルフェニル)(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノン(中間体7)1.48g(62%)を得た。
【0078】
ジクロロメタン(25mL)中の(2,3-ジメチルフェニル)(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)メタノン(450mg、1.01mmol)の溶液を、室温で、臭化ベンジルマグネシウム(1.51mmol)で処理し、室温で反応させ、次に、反応混合物を室温で5時間撹拌した。混合物を、水(10mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(10mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離して、粗1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)エタノール(中間体8)を得、これを精製せずに次の段階に使用した。
【0079】
ジクロロメタン(20mL)中の粗1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-5-イル)エタノール(中間体8)の溶液を、トリフルオロ酢酸(2mL)およびトリエチルシラン(0.5ml)と室温で24時間反応させた。混合物を減圧下に蒸発させ、NaOH水溶液でクエンチした。この物質を水性ワークアップに付し、残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(5% NH3-MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、5-(1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-フェニルビニル)-1H-イミダゾール(中間体9)(322mg)の混合物を得た。
【0080】
EtOH(10mL)中の中間体9(322mg)の混合物を、10% Pd/C(53mg)の作用によってH2雰囲気下に室温で16時間還元した。混合物をCellosで濾過し、溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(5% NH3-MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、4-(1-(2,3-ジメチルフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾールを固形物として得た(135mg)(AGN-214303)。
1HNMR (CD3OD, 300MHz) δ7.55 (s, 1H), 7.14-6.96, (m, 8H), 6.75 (s, 1H), 4.58 (t, J=9Hz, 1H), 3.43 (dd, J=6Hz, 12Hz, 1H), 3.19 (dd, J=9Hz, 15Hz, 1H), 2.19 (s, 3H), 2.02 (s, 3H).
【0081】
実施例C
方法C: 4-(1-(2-フルオロフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾール(AGN-217125)の製造手順
【化10】

【0082】
テトラヒドロフラン(50mL)およびヘキサン(20mL)中の、2-(2-フルオロフェニル)アセトニトリル(2.1g、15.5mol)の溶液を、n-ブチルリチウム(6.2mL、15.5mol)によって-78℃で処理した。混合物を-78℃で1時間撹拌した。ヘキサン(10mL)中の臭化ベンジルマグネシウム(2.02mL、17.05mmol)の溶液を、-78℃で添加した。混合物を-78℃で2時間撹拌し、次に、室温に温め、室温で一晩撹拌した。混合物を水でクエンチし、エーテルで抽出した。合わした有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、次に、濾過し、蒸発させた。MPLC(3〜5% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、2-(2-フルオロフェニル)-3-フェニルプロパンニトリル(中間体11)(3.4g)を得た。
【0083】
トルエン(50mL)中の2-(2-フルオロフェニル)-3-フェニルプロパンニトリル(中間体11)(2g、8.8mol)の溶液を、水素化ジイソブチルアルミニウム(10.6mL、10.6mol)によって-78℃で処理した。混合物を-78℃で撹拌し、6時間にわたって室温に徐々に温めた。反応を塩化アンモニウム飽和水溶液でゆっくりクエンチした。セライトを添加し、室温で1時間撹拌した。
【0084】
混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物をMPLC(0〜20% EtOAc:ヘキサンを使用)によって精製して、2-(2-ジクロロフェニル)-3-フェニルプロパナール(中間体12)(1.1g)を得た。
【0085】
エタノール(20mL)中の2-(2-フルオロフェニル)-3-フェニルプロパナール(中間体12)(707mg、3.1mol)の溶液を、Tosmic(トシルメチルイソシアニド)(604mg、3.1mol)によって室温で処理した。混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を真空濃縮した。残渣を、アンモニアで飽和したメタノール(50mL)に溶解し、封管中において80℃で一晩加熱し、室温に冷却し、溶媒を蒸発させた。カラム精製(ジクロロメタン中0〜10%のメタノールを使用)に付して、生成物4-(1-(2-フルオロフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾール(AGN-217125)(350mg)を得た。
1HNMR (CD3OD, 300MHz) δ7.57 (s, 1H), 7.33-6.93, (m, 9H), 6.82 (s, 1H), 4.60 (t, J=9Hz, 1H), 3.43 (dd, J=6Hz, 12Hz, 1H), 3.19 (dd, J=9Hz, 15Hz, 1H).
【0086】
実施例D
方法D: 4-(1,2-ジフェニルエチル)-1H-イミダゾール(AGN-217242)の製造手順
【化11】

【0087】
ジクロロメタン(100mL)中の2-フェニルアセチルクロリド(市販されている、4.7g、30.5mmol)の溶液を、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン(3.25g、33.5mmol)で処理し、次に、トリエチルアミン(8.5g、61mmol)およびジアミノピリジン(305mg)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を、水(50mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離し、MPLC(0〜2% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、N-メトキシ-N-メチル-2-フェニルアセトアミド(中間体13)(3.5g、78.7%)を得た。
【0088】
ジクロロメタン(100mL)中の4-ヨード-1-トリチルイミダゾール(市販されている、5.08g、13.7mmol)の溶液を、-10℃で、臭化エチルマグネシウム(4.5mL、13.7mmol、エーテル中3M)で処理し、45分間反応させた。ジクロロメタン中のN-メトキシ-N-メチル-2-フェニルアセトアミド(中間体13)(2.0g、11.2mmol)の溶液を、シリンジによって-10℃で添加し、室温で16時間撹拌した。混合物を、水(50mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(50mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離し、MPLC(3〜5% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-4-イル)エタノン(中間体14)を固形物(4.65g)として得た。
【0089】
ジクロロメタン(30mL)中の2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-4-イル)エタノン(中間体14)(595mg、1.39mmol)の溶液を、0℃で、3-クロロフェニルマグネシウムブロミド(1mL、2.02mmol、エーテル中2M)によって処理し、室温で一晩反応させた。混合物を、水(20mL)および塩化アンモニウム飽和溶液(20mL)でクエンチした。残渣を一般的水性ワークアップによって分離して、1-(3-クロロフェニル)-2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-4-イル)エタノール(中間体15)(469mg、粗成生物)を得た。
【0090】
57% HI水溶液(10mL)およびiPrOH(2mL)中の、1-(3-クロロフェニル)-2-フェニル-1-(1-トリチル-1H-イミダゾル-4-イル)エタノール(中間体15)( mg、0.9mmol)の混合物に、再密閉可能管内で赤燐(280mg、9.0mmol)を添加し、160℃で16時間加熱した。次に、混合物を室温に冷却し、氷水に注ぎ、次に、NaOHで塩基性にし、CHCl3で希釈した。残渣を、CHCl3を使用する一般的水性ワークアップによって分離し、MPLC(5〜15% MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、4-(1-(3-クロロフェニル)-2-フェニルビニル)-1H-イミダゾールを固形物として得た(86mg)(AGN-216677)。
1HNMR (CD3OD, 300MHz) δ7.71 (s, 1H), 7.37-6.96, (m, 9H), 6.55 (s, 1H).
【0091】
EtOH(10mL)中の4-(1-(3-クロロフェニル)-2-フェニルビニル)-1H-イミダゾール(AGN-216677)(35mg)の混合物を、10% Pd/C(20mg)の作用によってH2雰囲気下に室温で16時間還元した。混合物をセライトで濾過し、溶媒を減圧除去した。残渣をシリカゲル上でのクロマトグラフィー(5% NH3-MeOH:CH2Cl2を使用)によって精製して、4-(1,2-ジフェニルエチル)-1H-イミダゾールを固形物として得た(31mg)(AGN-217242)。
1HNMR (300MHz, CD3OD): δ7.38 (s, 1H), 7.10-7.26, (m, 8H), 7.08 (s, 1H), 4.41 (t, J=9Hz, 3H), 3.43 (dd, J=9Hz, 15Hz, 1H), 3.27 (dd, J=6Hz, 9Hz, 1H).
【0092】
下記の化合物を前記方法のいずれかによって合成した:
4-(1-(2,3-ジクロロフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾール、AGN-217124:
(方法:A)
1HNMR (300MHz, CDC13): δ7.56 (s, 1H), 7.10-7.19, (m, 8H), 6.75 (s, 1H), 4.87 (t, J=9Hz, 3H), 3.46 (dd, J=6Hz, 15Hz, 1H), 3.26 (dd, J=6Hz, 15Hz, 1H).
【0093】
4-(1-(2,3-ジフルオロフェニル)-2-フェニルエチル)-1H-イミダゾール、AGN-217153:
(方法:C)
1HNMR (300MHz, CD3OD): δ6.88 (s, 1H), 7.02-7.17, (m, 8H), 7.59 (s, 1H), 4.62 (t, J=9Hz, 3H), 3.44 (dd, J=6Hz, 15Hz, 1H), 3.18 (dd, J=6Hz, 15Hz, 1H).
【0094】
4-(2-フェニル-1-o-トリルビニル)-1H-イミダゾール、AGN-216678:
(方法:D)
1HNMR (300MHz, CDCl3): δ7.64 (s, 1H), 7.39-6.91, (m, 9H), 6.53 (s, 1H), 2.10(s, 1H).
【0095】
他に指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲に使用されている成分量、特性、例えば分子量、反応条件等を表わす全ての数字は、いずれも「約」という語によって修飾されているものと理解される。従って、他の指示がない限り、本明細書および特許請求の範囲に記載されている数値パラメーターは、本開示によって得ようとする所望の特性に基づいて変化しうる概数である。最低限でも、また、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値パラメーターは、少なくとも記載されている有効桁の数に照らして、かつ通常の丸め法を適用することによって、解釈すべきである。本開示の広い範囲を示す数値範囲およびパラメーターが概数であるにもかかわらず、具体的な実施例に示されている数値は、可能な限り正確に記載されている。しかし、いずれの数値も、各試験測定に見出される標準偏差によって必然的に生じるある種の誤差を本質的に有する。
【0096】
本発明の説明に関して(特に、特許請求の範囲に関して)使用されている「a」、「an」、「the」および類似の語は、本書において他に指示がないかまたは明らかに文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方を示すものと理解される。本書における数値範囲の記載は、その範囲に含まれる各個別の数値に個々に言及するのを簡略化にする方法としての意味を持つよう意図されるにすぎない。本書において他に指示がない限り、各個別の数値は、本書に個別に記載されているかのように、本書に組み入れられる。本書に記載されている全ての方法は、本書において他に指示がない限り、または明らかに文脈と矛盾しない限り、任意の適切な順序で行なうことができる。本明細書に記載されている任意の例および全ての例または例示語句(例えば、「のような」や「例えば」など)は、本発明をより明らかにするものにすぎず、特許請求の範囲に係る本発明の範囲を限定するものではない。本明細書におけるどのような語句も、特許請求の範囲に記載されない、本発明の実施に不可欠などのような要素も示すものではないと理解すべきである。
【0097】
本書に開示されている本発明の選択的要素または実施形態のグループ化は、限定と理解すべきでない。各グループ成員は、個々に、またはグループの他の成員または本書に見出される他の要素との任意の組み合わせとして、言及され、また特許請求されうる。便宜上および/または特許性の理由により、あるグループの1つ以上の成員をあるグループに包含させるか、またはあるグループから削除することが予想される。任意のそのような包含または削除を行なった場合、明細書は、そのように変更されたグループを含み、特許請求の範囲に使用されている全てのマーカッシュグループの記述を満たすものとみなされる。
【0098】
本発明のある特定の実施形態が本書に記載されており、それらは本発明者が知る本発明を実施するための最良の形態を含む。当然、前記の説明を読めば、記載されているこれらの実施形態の変形が当業者に明らかになろう。本発明者は、当業者が必要に応じてそのような変形を使用するものと考え、本発明者は、本発明が本明細書に具体的に記載されているのとは別のやり方で実施されることを予期している。従って、本発明は、適用可能な法律によって認められるように、特許請求の範囲に記載される内容のいずれの変更物および等価物をも包含する。さらに、あらゆる可能な変形としての前記要素の任意の組合せも、本書に他に指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限り、本発明に含まれる。
【0099】
さらに、本明細書全体を通して、多くの特許および刊行物が引用されている。前記の引用文献および刊行物の全内容は、参照により本書に組み入れられる。
【0100】
最後に、本書に開示されている本発明の実施形態は、本発明の原理を例示するものと理解される。使用しうる他の変更も本発明の範囲に含まれる。従って、限定ではなく例として、本発明の他の形態を本書の教示に従って使用しうる。従って、本発明は提示され記載されているものに厳密に限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式1:
【化1】

[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物。
【請求項2】
式1において、R1〜R6のいずれもが、パラ位で結合していない、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
nが1または2である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
C1-6アルキルがメチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
式2:
【化2】

式2
[式中、
R1〜R4は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R5)2、C(O)R6、CH2CNおよびCF3
ここで、R5は、HまたはC1-6アルキルであり;R6は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
nが1または2である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
C1-6アルキルがメチルである、請求項5に記載の化合物。
【請求項8】
式3:
【化3】

式3
[式中、
R1およびR2は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、CH3、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R3)2、C(O)R4、CH2CNおよびCF3
ここで、R3は、HまたはC1-6アルキルであり;R4は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
nが1または2である、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
C1-6アルキルがメチルである、請求項8に記載の化合物。
【請求項11】
下記から成る群から選択される、請求項1に記載の化合物:
【化4】

【請求項12】
式1:
【化5】

式1
[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物および医薬的に許容される担体を含んで成る医薬組成物。
【請求項13】
nが1または2である、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項14】
C1-6アルキルがメチルである、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項15】
式2:
【化6】

式2
[式中、
R1〜R4は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R5)2、C(O)R6、CH2CNおよびCF3
ここで、R5は、HまたはC1-6アルキルであり;R6は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物および医薬的に許容される担体を含んで成る、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項16】
式3:
【化7】

式3
[式中、
R1およびR2は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、CH3、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R3)2、C(O)R4、CH2CNおよびCF3
ここで、R3は、HまたはC1-6アルキルであり;R4は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物および医薬的に許容される担体を含んで成る、請求項12に記載の医薬組成物。
【請求項17】
化合物が下記から成る群から選択される、請求項12に記載の医薬組成物:
【化8】

【請求項18】
α2Bまたは2C受容体により仲介される疾患または状態を処置する方法であって、それを必要とする哺乳動物に、式1:
【化9】

[式中、
n=1〜4であり;
Xは、CまたはNであり;
R1〜R6は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R7)2、C(O)R8、CH2CN、CF3
ここで、R7は、HまたはC1-6アルキルであり;R8は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物を処置有効量で投与することを含んで成る方法。
【請求項19】
nが1または2である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
C1-6アルキルがメチルである、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
式2:
【化10】

式2
[式中、
R1〜R4は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R5)2、C(O)R6、CH2CNおよびCF3
ここで、R5は、HまたはC1-6アルキルであり;R6は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物を処置有効量で、それを必要とする哺乳動物に投与することを含んで成る、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
式3:
【化11】

式3
[式中、
R1およびR2は、同じであっても異なってもよく、下記から成る群から独立に選択され:H、CH3、C1-6アルキル、OCH3、OH、F、Cl、Br、CH2OH、CH2N(R3)2、C(O)R4、CH2CNおよびCF3
ここで、R3は、HまたはC1-6アルキルであり;R4は、C1-6アルキルまたはアリールである]
で示される化合物を処置有効量で、それを必要とする哺乳動物に投与することを含んで成る、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
化合物が下記から成る群から選択される、請求項18に記載の方法:
【化12】

【請求項24】
疾患または状態が、下記から成る群から選択される、請求項18に記載の方法:緑内障、高眼内圧、虚血性神経障害、視神経障害、痛み、内臓痛、角膜痛、頭痛の痛み、片頭痛、癌の痛み、背部痛、過敏性腸症候群の痛み、筋肉痛、糖尿病性神経障害に関連する痛み、糖尿病性網膜症、他の網膜変性状態、脳卒中、認知障害、神経精神病的状態、薬物依存および嗜癖、禁断症状、脅迫性障害、肥満、インスリン抵抗性、ストレス関連状態、下痢、多尿、鼻閉、痙性、注意欠陥障害、精神病、不安、鬱病、自己免疫疾患、クローン病、胃炎、アルツハイマー病、パーキンソン病、ALS、および他の神経変性疾患。

【公表番号】特表2011−509297(P2011−509297A)
【公表日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542297(P2010−542297)
【出願日】平成21年1月5日(2009.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2009/030074
【国際公開番号】WO2009/089132
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(591018268)アラーガン、インコーポレイテッド (293)
【氏名又は名称原語表記】ALLERGAN,INCORPORATED
【Fターム(参考)】