説明

α7ニコチン性アセチルコリン受容体に対する新規な2−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−2,3−ジヒドロイソインドール−1−オン/5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン誘導体リガンド

本発明は式(I)(式中、DはOであり;EはCH2、NH、OまたはSであり;nは1または2であり;そしてR1は本明細書で定義された通りである)のニコチン性アセチルコリン受容体−反応性化合物、このような化合物の立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体および薬学的に許容しうる塩、それらを含有する医薬組成物および製剤、疾患および症状を治療するためにそれらを単独でまたは他の治療的に活性な化合物または物質と組合せて使用する方法、それらを製造するために使用される方法および中間体、薬剤としてのそれらの使用、薬剤の製造におけるそれらの使用、並びに診断および分析目的のためのそれらの使用を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規なイソインドロンまたはその薬学的に許容しうる塩、それらの製造法、それらを含有する医薬組成物および治療でのそれらの使用に関する。本発明は特にα7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)に対するリガンドであるイソインドロン化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
ニコチン性アセチルコリン受容体に結合する化合物をコリン作動性機能の低下に関係がある障害、例えば不安症、鬱病、統合失調症、認知障害または注意障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、トゥレット症候群の治療において、さらに禁煙を楽にするために、神経保護をもたらすために、また鎮痛を引き起こすために使用することはMcDonaldらの「Nicotinic Acetylcholine Receptors:Molecular Biology,Chemistry and Pharmacology」, Annual Reports in Medicinal Chemistry, 第5章, 第30巻, 第41〜50頁(1995年), Academic Press社(カリフォルニア州サンディエゴ);およびWilliamsらの「Neuronal Nicotinic Acetylcholine Receptors」, Drug News & Perspectives, 第7巻, 第205〜223頁(1994年)で検討されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は式I
【化1】

[式中、DはOであり;
EはCH2、NH、OまたはSであり;
nは1または2であり、そして
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、前記芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2C(O)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]のニコチン性アセチルコリン受容体−反応性化合物を包含する。
【0004】
本発明の特定の化合物は式IIまたはIII
【化2】

[式中、EはCH2、NH、OまたはSであり;
GはCHまたはNであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、前記芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]のニコチン性アセチルコリン受容体−反応性化合物である。
【0005】
本発明はまた、式IIまたはIIIの化合物の立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体および薬学的に許容しうる塩、それらを含有する医薬組成物および製剤、疾患および症状を治療するためにそれらを単独でまたは他の治療的に活性な化合物または物質と組合せて使用する方法、それらを製造するために使用される方法および中間体、薬剤としてのそれらの使用、薬剤の製造におけるそれらの使用、並びに診断および分析目的のためのそれらの使用を包含する。
【0006】
本発明の特定の化合物は式II
【化3】

[式中、EはCH2、NH、OまたはSであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、前記芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]のニコチン性アセチルコリン受容体−反応性化合物、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体および薬学的に許容しうる塩である。
【0007】
他の本発明の化合物は式III
【化4】

[式中、GはCHまたはNであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、前記芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)から選択され、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]のニコチン性アセチルコリン受容体−反応性化合物、その立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体および薬学的に許容しうる塩である。
【0008】
本発明の特定の化合物はR1が水素、ハロゲンおよび置換されたまたは未置換のフェニル、ピリジル、キノリニル、ピペラジニルまたはモルホリニルから選択され、前記フェニル、ピリジル、キノリニル、ピペラジニルまたはモルホリニルは置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−CH2NR2R3、−OR2、−CH2OR2または−CO2R4から選択される置換基を有する式IIまたはIIIの化合物である。
【0009】
本発明の特定の化合物は式IVまたはV
【化5】

(式中、E、GおよびR1は上記で定義された通りである)により表される式IIまたはIIIの化合物のR−立体異性体である。
【0010】
本発明の特定の化合物は前記化合物およびその薬学的に許容しうる塩である。
他の見地において、本発明は1個またはそれ以上の原子が同じ元素の放射性同位体である前記化合物に関する。本発明のこの態様の特定の形態では、化合物はトリチウムで標識される。このような放射性標識化合物は放射性標識された出発物質を使用することにより、またはトリチウムの場合、知られている方法で水素をトリチウムと交換することにより合成される。知られている方法には(1)親電子性ハロゲン化を行ない、その後トリチウム源の存在下でハロゲンを還元する、例えばパラジウム触媒の存在下、トリチウムガスで水素化する方法、または(2)トリチウムガスおよび適当な有機金属(例えばパラジウム)触媒の存在下で水素をトリチウムと交換する方法がある。
【0011】
トリチウムで標識された本発明の化合物はα7ニコチン性アセチルコリン受容体と結合し、その活性を作動作用、部分作動作用または拮抗作用により調節する新規な薬用化合物を発見するのに有用である。このようなトリチウム標識化合物はα7ニコチン性アセチルコリン受容体と結合するリガンドの結合特性を評価するためにこのような化合物の置換を測定するアッセイで使用することができる。
【0012】
他の見地において、本発明はさらに1個またはそれ以上の放射性同位体の原子を含有する前記化合物に関する。本発明のこの態様の特定の形態では、本化合物は放射性ハロゲンを含有する。このような放射性標識化合物は放射性標識された出発物質を使用して知られている方法により合成される。本発明のこの態様の特定の形態では、放射性同位体は18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Brまたは82Brから選択される。本発明のこの態様の特定の形態では、放射性同位体は特に18Fである。
【0013】
他の見地において、本発明は前記化合物および治療でのそれらの使用、並びにそれらを含有する組成物に関する。
【0014】
他の見地において、本発明はニコチン性アセチルコリン受容体の作用が介在する疾患の治療における前記化合物の使用を包含する。さらに詳しくは、本発明はα7ニコチン性アセチルコリン受容体の作用が介在する疾患の治療における本化合物の使用に関する。
【0015】
他の見地において、本発明はα7ニコチン性受容体の活性化が有益である疾患または症状の患者に治療的に有効な量の本発明の化合物を投与することからなる前記疾患または症状を治療または予防する方法を包含する。
【0016】
これに関する本発明の一態様は疾患が不安症、統合失調症、躁病または躁鬱病である治療法または予防法である。
【0017】
これに関する本発明の他の態様は治療的に有効な量の本発明の化合物を投与することからなる神経障害、精神障害または知的障害の治療法または予防法である。
【0018】
これに関する本発明の他の態様は疾患がアルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失または注意欠陥多動性障害である治療法または予防法である。
【0019】
これに関する本発明の他の態様は疾患がパーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、またはコリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患である治療法または予防法である。
【0020】
これに関する本発明の他の態様は治療的に有効な量の本発明の化合物を投与することからなる時差ぼけ、ニコチン中毒、渇望、疼痛および潰瘍性大腸炎の治療法または予防法である。
【0021】
これに関する本発明のさらに他の態様は有効量の本発明の化合物を投与することからなる禁煙を促す方法である。
【0022】
これに関する本発明の他の態様は本発明の化合物および薬学的に許容しうる希釈剤、滑沢剤または担体を含有する医薬組成物である。
【0023】
他の見地において、本発明は哺乳動物、好ましくはヒトのニコチン性アセチルコリン受容体神経伝達の機能障害から生じる前記症状または疾患を治療または予防するのに有効な量の本発明の化合物、そのエナンチオマーまたは薬学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる添加剤を含有するこのような症状または疾患を治療または予防するのに有用な医薬組成物に関する。
【0024】
これに関する本発明の他の態様はα7ニコチン性受容体の活性化が有益であるヒトの疾患または症状を治療、改善または予防するための本発明の医薬組成物の使用に関する。
【0025】
これに関する本発明の他の態様は神経障害、精神障害または知的障害の治療または予防における本発明の医薬組成物の使用である。
【0026】
これに関する本発明の他の態様はアルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失、注意欠陥多動性障害、不安症、統合失調症、躁病、躁鬱病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、コリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患、時差ぼけ、禁煙、ニコチン含有製品への暴露によるものを含むニコチン中毒、渇望、疼痛および潰瘍性大腸炎の治療または予防における本発明の医薬組成物の使用である。
【0027】
本発明の他の態様は前記疾患または症状を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物、そのエナンチオマーまたは薬学的に許容しうる塩の使用である。
【0028】
本発明の他の態様はα7ニコチン性受容体の活性化が有益であるヒトの疾患または症状を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用である。
【0029】
これに関する本発明の他の態様は神経障害、精神障害または知的障害を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用である。
【0030】
これに関する本発明の他の態様はアルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失または注意欠陥多動性障害を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用である。
【0031】
これに関する本発明の他の態様は不安症、統合失調症、躁病または躁鬱病を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用である。
【0032】
これに関する本発明の他の態様はパーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、またはコリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患を治療または予防するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用である。
【0033】
これに関する本発明の他の態様は時差ぼけ、疼痛または潰瘍性大腸炎を治療または予防するための薬剤の製造における上記化合物の使用である。
【0034】
他の見地において、本発明は禁煙を楽にするための、あるいはニコチン含有製品への暴露によるものを含むニコチン中毒または渇望を治療するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用に関する。
【0035】
本明細書で開示した使用、方法、薬剤および組成物に関して、使用される化合物の量および投与量はもちろん、使用される化合物、投与方法および所望の治療に応じて変動する。しかしながら、一般に本発明の化合物を動物の体重1kgあたり約0.1mg〜約20mgの1日量で投与すると満足のいく結果が得られる。このような投与量は1日に1〜4回に分けて、または徐放性形態で投与することができる。人間の場合、1日の全量は5mg〜1,400mg、より好ましくは10mg〜100mgの範囲であり、経口投与に適した単位投与形態は2mg〜1,400mgの本化合物を固体または液体の薬用担体、滑沢剤および希釈剤と混合して含有する。
【0036】
本発明の化合物、そのエナンチオマーおよび薬学的に許容しうる塩はそのままで、あるいは腸内または非経口投与に適した医薬製剤の形態で使用することができる。本発明の他の態様によれば、好ましくは80重量%未満、より好ましくは50重量%未満の本発明の化合物を不活性な薬学的に許容しうる希釈剤、滑沢剤または担体と混合して含有する医薬組成物が提供される。
【0037】
希釈剤、滑沢剤および担体の例は:
・錠剤および糖衣錠の場合はラクトース、スターチ、タルク、ステアリン酸であり;
・カプセル剤の場合は酒石酸またはラクトースであり;
・注射剤の場合は水、アルコール、グリセリン、植物油であり;
・坐剤の場合は天然油、硬化油またはロウである。
【0038】
各成分を互いに混合または化合し、その混合した成分を錠剤または坐剤に成形するか、各成分をカプセルに封入するか、あるいは各成分を溶解して注射剤を調製することからなる医薬組成物の製造法もまた提供される。
【0039】
本発明の化合物はニコチン性アセチルコリン受容体のアゴニストである。理論に拘束されないが、α7ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)サブタイプのアゴニストは神経障害、精神障害および知的障害の治療または予防において有用であり、α4 nAChRサブタイプのアゴニストである、またはそうでもある化合物よりも利点を有すると考えられている。したがって、α7nAChRサブタイプに対して選択的である化合物が好ましい。本発明の化合物は特に神経障害、気分障害、精神障害および知的障害の治療または予防における薬剤として示唆されている。精神障害の例には統合失調症、躁病、躁鬱病および不安症がある。知的障害の例にはアルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失および注意欠陥多動性障害がある。本発明の化合物はまた、疼痛、慢性疼痛の治療において、さらにパーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、およびコリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患の治療または予防において鎮痛剤として有用である。
【0040】
本発明の化合物はさらに時差ぼけの治療または予防、禁煙の誘発、渇望に対する使用、ニコチン含有製品への暴露によるものを含むニコチン中毒の治療または予防において有用である。
【0041】
また、本発明の化合物は潰瘍性大腸炎の治療および予防において有用であると考えられる。
【0042】
本発明の化合物は毒性が少なく、より効果的であり、作用時間が長く、幅広い活性を持ち、より強力で、副作用が少なく、容易に吸収され、または他の有用な薬理特性を示すという利点を有する。
【0043】
本発明の化合物は互変異性またはエナンチオマー形態で存在し、これらはすべて本発明の範囲内に包含される。種々の光学異性体は慣用の方法、例えば分別結晶法またはキラルHPLCを使用して化合物のラセミ混合物を分離することにより単離することができる。別法として、個々のエナンチオマーはラセミ化を引き起こさない反応条件下で適当な光学的に活性な出発物質を反応させることにより製造することができる。
【0044】
薬学的に許容しうる誘導体には溶媒和物および塩がある。例えば、本発明の化合物は慣用の薬学的に許容しうる酸、例えばマレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸およびメタンスルホン酸のような酸を使用して酸付加塩を生成することができる。
【0045】
薬理試験
本発明の化合物の薬理活性は下記の試験で測定することができる:
試験A−α7nAChRサブタイプとの親和性のアッセイ
ラット海馬膜への125I−α−ブンガロトキシン(BTX)結合
ラット海馬を20容量の冷却均質化緩衝液(HB:構成成分の濃度(mM):トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン 50;MgCl2 1;NaCl 120;KCl 5:pH 7.4)中で均質化した。ホモジネートを1000gで5分間遠心し、その上澄みを取り、ペレットを再び抽出した。プールした上澄みを12,000gで20分間遠心し、洗浄し、そしてHB中で再び懸濁した。膜(30〜80μg)を5nMの[125I]α−BTX、1mg/mLのBSA(ウシ血清アルブミン)、試験薬物および2mMのCaCl2または0.5mMのEGTA[エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)]の何れか一方と一緒に21℃で2時間インキュベートし、次にBrandelセルハーベスターを使用してWhatmanガラス繊維フィルター(厚さC)上でろ過し、4回洗浄した。フィルターを予め1%BSA/0.01%PEI(ポリエチレンイミン)水溶液で3時間処理することは低いフィルターブランク(1分あたりの総計数の0.07%)とするために重要であった。非特異的結合は100μM(−)−ニコチンにより表され、そして特異的結合は典型的には75%であった。
【0046】
試験B−α4nAChRサブタイプとの親和性のアッセイ
[3H]−(−)−ニコチン結合
Martino−BarrowsおよびKellarの方法(Mol. Pharm., 31,169〜174(1987年))を修正して使用し、ラット脳(皮質および海馬)を[125I]−α−BTX結合アッセイと同様にして均質化し、12,000×gで20分間遠心し、2回洗浄し、次に100μMのフルオロリン酸ジイソプロピルを含有するHB中で再び懸濁した。4℃で20分後、膜(約0.5mg)を3nMの[3H]−(−)−ニコチン、試験薬物、1μMのアトロピンおよび2mMのCaCl2または0.5mMのEGTAの何れか一方と一緒に4℃で1時間インキュベートし、次にBrandelセルハーベスターを使用して(0.5%PEIで1時間前処理した)Whatmanガラス繊維フィルター(厚さC)上でろ過した。非特異的結合は100μMカルバコールにより表され、そして特異的結合は典型的には84%であった。
【0047】
試験AおよびBの結合データ分析
非線形曲線適合プログラムALLFIT(DeLean A,Munson P JおよびRodbard DのAm. J. Physiol., 235, E97〜E102(1977年))を使用してIC50値および擬似ヒル係数(nH)を計算した。非線形回帰プログラムENZFITTER(Leatherbarrow, R. J.(1987年))を使用して飽和曲線をワンサイトモデルに適合させ、[125I]−α−BTXおよび[3H]−(−)−ニコチンリガンドについてそれぞれ1.67および1.70nMのKD値を得た。Ki値は一般のCheng−Prusoff式:
Ki=[IC50]/((2+([リガンド]/[KD])n)l/n−1)
(式中、nH<1.5の場合はn値=1を使用し、nH≧1.5の場合はn値=2を使用した)
を使用して推定した。試料を3回重複してアッセイした結果、典型的には±5%であった。Ki値は6以上の薬物濃度で測定した。
本発明の化合物は一般に試験Aおよび/または試験Bで1μM未満の結合親和力(Ki)を有する化合物である。
【0048】
試験C−P糖タンパク質が介在する流出のアッセイ
P糖タンパク質(Pgp)が介在する輸送を次のようにしてヒトP糖タンパク質を発現するMadin−Darbyイヌ腎臓細胞(MDR1−MDCK)でアッセイした。
MDR1−MDCK細胞株を37℃および5%CO2において10%ウシ胎児血清(FBS)を含有するDulbeccoの最小基礎培地(DMEM)中で培養し、週に2回継代培養した。
アッセイを行なうために、細胞を12ウェルCostarプレートの先端部(A)に0.5mL/ウェルを300,000細胞/mLの細胞密度で、または24ウェルFalconプレートに0.4mL/ウェルを150,000細胞/mLの細胞密度で播種し、1.5mL(12ウェルプレート)または1mL(24ウェルプレート)の培地をトランスウェルの基底外側(B)にあるチェンバーに加える。培地を毎日交換し、播種の3日後に単層を輸送アッセイで使用する。単層は輸送アッセイを実施する2時間前に供給する。
チョップスティック電極を単層の両面上の培地と接触するように配置し、単層の抵抗を測定する。通常の単層の抵抗値は130〜160オーム/cm2である。
輸送アッセイは12ウェルプレートを使用して手作業で行なわれ、基底外側から先端(BからA)方向および先端から基底外側(AからB)方向に3回重複して実施される。試験化合物をDMSOに溶解し、試験溶液中のDMSOの最終濃度が<1%となるようにHBSSで試験濃度まで希釈する。トランスウェルを37℃でHBSSにより20〜40分間洗浄し、補充プレートを準備する。
AからB方向の実験では、1.5mLのHBSSをウェルに加え、そのインサートに0.5mLの試験溶液を加える。BからA方向の実験では、1.5mLの溶液をウェルに加え、そのインサートに0.5mLHBSSを加える。インサートを補充プレートに移し、そのプレートを37℃の水浴中、70rpmの振とう速度で60分間インキュベートする。各実験の最後にプレートからインサートを取り出し、試料を供給側および受容側のチェンバーからHPLCバイアルに移し、慣用のLC/MS/MS法により分析する。0、0.005、0.05および0.5μMの較正基準を使用した。
結果の計算:
見掛けの透過率は次の式に従って計算される:
Papp = [(Vr×Cr)÷(A×t×Co)]×1,000,000(10-6cm/秒)
流出比= Papp(B-A)÷Papp(A-B)
MB(回収%) = {[(Vr×Cr)+(Vd×Cd)]÷(Vd×Co)}×100
[式中、Vr=受容側の容量(cm3);Cr=60分時の受容側の濃度;Co=供給側の初期濃度;Vd=供給側の容量;Cd=60分時の供給側の濃度;A=トランスウェルの表面積およびt=60分である]。
本発明の化合物は一般に本試験で2.5未満のA−B/B−A比を有する。
【0049】
本発明の化合物の製造
本発明の化合物はスキームIに従って製造することができる。
【化6】

【0050】
一般的な実験手順および定義
特に断りがなければ、ハロはクロロ、ブロモ、フルオロおよびヨードであり;C1-6アルキルはメチル、エチルおよび直鎖状、環状または分枝鎖状のプロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルであり;C2-6アルケニルはエテニル、1−プロペニル、2−プロペニルまたは3−プロペニルおよび直鎖状、分枝鎖状または環状のブテニル、ペンテニルまたはヘキセニルであり;C2-6アルキニルはエチニルまたはプロピニルであり;ここでC1-4アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、i−プロピル、i−ブチル、t−ブチル、s−ブチルは単独であろうと、他の基の一部であろうと直鎖状または分枝鎖状であり;そしてC3?4アルキル基は環状であってもよく、例えばシクロプロピルまたはシクロブチルである。ここでアルキル基は1、2または3個のハロゲン原子置換基を有することができる。
【0051】
特に断りがなければ、アリールは上記のような1、2または3個の置換基を有することがあるフェニル環を意味する。
【0052】
特に断りがなければ、ヘテロアリールは0〜3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を含有する5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環を意味するが、但し前記環は少なくとも1個の窒素、酸素または硫黄原子を含有し、上記のような1個またはそれ以上の置換基を有することがある。
【0053】
下記の実施例では、特に断りがなければ:
(i) 操作はアルゴンまたは窒素のような不活性気体の雰囲気下、周囲温度、すなわち17〜25℃の範囲の温度で行なった;
(ii) 蒸発は真空下で回転蒸発器により行ない、後処理はその残留固体をろ過により除去した後に行なった;
(iii) カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法)および中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)はICN Ecochrom 60Åシリカゲルにおいて行なった。逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を精製の方法として使用した場合、Gilson計測器(215インジェクター、333ポンプおよび155紫外/可視検出器)およびVarian C8 逆相カラム(60Å、不規則に充填、粒径8μm、41.4mmのID×250mm)を使用した。0.1%トリフルオロ酢酸を含む0.1%トリフルオロ酢酸/アセトニトリル水溶液を使用してグラジエント溶離を行なった。特に断りがなければ、試料は254nmのシグナルに基づいて集めた。順相高速液体クロマトグラフィー(NP−HPLC)が必要な場合、Dynamax計測器(デュアルSD−1ポンプおよびUV−1紫外/可視検出器)をSuperprep Flow CellおよびRaininシリカ順相カラム(60Å、不規則に充填、粒径8μm、41.4mmのID×250mm)と一緒に使用した。アイソクラチック溶離はヘキサン中の0.5%イソプロピルアルコールで行なった。超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)は一般に二酸化炭素中のメタノール(0.5%ジメチルエチルアミンを含有する)およびBerger Diorカラム(5ミクロン、細孔径60A)を使用してBerger Autoprep SFCシステムにおいて行なった;
(iv) 一般に最終生成物の化合物の構造は核磁気共鳴(NMR)および/または質量スペクトル(MS)法により確認した;AP/CI質量スペクトルはWaters Platform LCZ分光計を使用して測定し、必要に応じて陽イオンデータまたは陰イオンデータを集めた;NMR化学シフト値はデルタスケールで測定した[プロトン磁気共鳴スペクトルは300MHzの磁場強度で作動するBruker Avance 300分光計を使用して測定した;次の略語を使用した:s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、幅広い];
(v) 中間体の構造および純度は薄層クロマトグラフィー、HPLC、赤外線(IR)および/またはNMR分析により測定した;
(vi) 融点はMeltemp 3.0融点測定装置または油浴装置を使用して測定した;化合物の融点は適当な有機溶媒または溶媒混合物から結晶させた後に測定した;
(viii) DMSOはジメチルスルホキシドである。
【0054】
中間体および出発物質
本明細書に記載した化合物の出発物質は商業的に入手したか、または知られている物質から標準法により製造した。例えば、次の方法により中間体および出発物質の製造を詳しく説明するが、これらに限定されない。
【0055】
方法A:
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化7】

一般に、Cappelliらの方法(Bioorganic & Medicinal Chemistry, 10(3), 779〜801(2002年))に従った。(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩(1.14g、5.72ミリモル)および炭酸ナトリウム(2.43g、23ミリモル)をエタノール(60mL)中で1時間還流した。溶液を氷浴で0℃まで冷却した。臭化アリル(657mg、5.43ミリモル)を加え、反応混合物を0℃で15分間、室温で15分間、最後に還流しながら30分間攪拌した。得られた(R)−1−アリル−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イルアミンを最小量のエタノール中、5−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステル(5.72ミリモル)で直接処理し、一晩加熱還流した。得られた混合物をまだ熱いうちにろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残留物をN,N'−ジメチルホルムアミド(60mL)に取り、パラジウムビストリフェニルホスフィンジクロリド(110mg、0.16ミリモル)、ジイソプロピルアミン(3.6mL、25.7ミリモル)で連続して処理した。溶液を100℃で1時間加熱した。HPLCは脱保護生成物への完全な変換を示した。溶媒を高真空下で除去し、得られたスラリーを1N塩酸およびクロロホルム(2×80mL)に分配した。激しく振騰した後、層を分離し、水層をクロロホルム(2×80mL)で抽出した。水層を5N水酸化ナトリウムでpH>12に調整し、再びクロロホルム(3×80mL)で抽出した。後者の有機層を合一し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて固体を得た。固体をアセトン/ジエチルエーテル中で摩砕し、ろ過して表題化合物を黄褐色の固体(490mg、27%)として得た。この固体の一部を分析目的のために溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の20〜60%アセトニトリルのグラジエント溶媒を使用する逆相HPLCにより精製した。化合物を白色の固体(回収率58%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.79 (s, 1H), 7.77 (dd, J=6.6Hz, J=1.9Hz, 1H), 7.57 (d, J=8.8Hz, 1H), 4.67 (q, J=18.8Hz, 2H), 4.19 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=14.1, 9.9, 2.1Hz, 1H), 3.00−2.88 (m, 2H), 2.73 (t, J=7.7Hz, 3H), 2.00 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.84−1.70 (m, 1H), 1.69−1.56 (m, 1H), 1.47−1.34 (m, 1H), 1.24 (s, 1H);MS m/z:321/323 (M+H)+
【0056】
5−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステル
5−ブロモ−2−メチル−安息香酸メチルエステル(1.31g、5.72ミリモル)を四塩化炭素(40mL)に溶解した。過酸化ベンゾイル(10〜20mg)およびNBS(1.01g、5.72ミリモル)を加え、反応混合物を100℃で加熱還流した。反応の経過をHPLCにより追跡し、1.25時間後に完了したことを確認した。シリカゲルを加え、溶媒を減圧下で除去した。この物質を溶離剤としてヘキサン中の5%酢酸エチルを使用してシリカゲル上で精製し、NMRにより純度85%である(10%の出発物質および5%の5−ブロモ−2,2−ジブロモメチル−安息香酸メチルエステルを含有する)ことを確認し、さらに精製することなく使用した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ 8.10 (d, J=2.2Hz, 1H), 7.62 (dd, J=8.3, 2.1Hz, 1H), 7.34 (d, J=8.5Hz, 1H), 4.90 (s, 2H), 4.90 (s, 3H)。
【0057】
5−ブロモ−2−メチル−安息香酸メチルエステル
5−ブロモ−2−メチル安息香酸および3−ブロモ−2−メチル安息香酸(8.0g、0.037モル)の60:40混合物をN,N'−ジメチルホルムアミド(130mL)に溶解した。沃化メチル(2.28mL、2.3モル)および炭酸カリウム(5.11g、0.037モル)を室温で順々に加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、その時点でHPLCにより反応が完了したことを確認した。溶媒を高真空下で除去し、得られた残留物を溶離剤としてヘキサン中の5%酢酸エチルを使用してシリカゲルカラムを通した。異性体の混合物を油状物として得、次に溶離剤としてヘキサン中の0.5%イソプロピルアルコールを使用する分取用順相HPLCにより分離した。表題化合物を白色の固体(1.38g、29%)として得た。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.04 (d, J=2.2Hz, 1H), 7.50 (dd, J=8.2, 2.2Hz, 1H), 7.12 (d, J=8.2Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.54 (s, 3H)。
【0058】
5−ブロモ−2−メチル安息香酸
丸底フラスコに臭素(4mL、78ミリモル)および鉄(300mg)を入れ、0℃まで冷却した。2−メチル安息香酸(5.0g、37ミリモル)を加え、スラリーを室温で一晩攪拌した。混合物を注意しながら水で摩砕して赤みがかった黄褐色の固体を得、それをろ過により単離し、50℃で4時間乾燥した。その物質(8.0g、定量)はNMRにより5−および3−ブロモ異性体の60:40混合物であることを確認した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.19 (s, 1H), 7.56 (d, J=7.7Hz, 1H), 7.16 (d, J=7.8Hz, 1H), 2.61 (s, 3H)。
別のバッチの60:40混合物において12.5gの混合物を取り、それを200mLのメタノールに溶解することによりさらに精製を行なった。室温で攪拌しながら、250mLの0.1N塩酸水溶液をゆっくりと加えて白色の固体を得た。この固体をろ過し、60℃で真空乾燥して4.31gのオフホワイト色の固体を単独の5−ブロモトルイル酸異性体として得た。
1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.91 (d, J=2.2Hz, 1H), 7.64 (dd, J=7.9, 2.2Hz, 1H), 7.28 (d, J=8.4Hz, 1H), 3.17 (s, 1H), 2.47 (s, 3H)。
【0059】
方法B:
方法Bは方法Aに記載の出発物質を使用し、実施例2に記載の方法に従った。
【0060】
方法C:
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
【化8】

2−{[(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミノ]−メチル}−5−ブロモ−フラン−3−カルボン酸(3.92ミリモル)をピリジン(35mL)に溶解し、0℃まで冷却した。塩化チオニル(572μL、7.84ミリモル)を一度に加え、反応混合物を室温で一晩攪拌した。HPLCは出発物質がまだ存在することを示した。さらに塩化チオニル(286μL、3.92ミリモル)を0℃で加えた。室温で1時間後、HPLCは出発物質がすべて消費されたことを示した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残留物をクロロホルムに取り、1N塩酸で洗浄した。水層をクロロホルムで抽出し、5N水酸化ナトリウムでpH12まで塩基性にした。次に、塩基性の水相をクロロホルムで抽出した。後者の有機層を合一し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて褐色の油状物を得た。油状物をジエチルエーテルに取り、2回蒸発させ黄褐色−褐色の粉末状固体を得た。固体をジエチルエーテルで洗浄し、ろ過により単離し、真空下で一晩乾燥して表題化合物を褐色の固体(509mg、41%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ6.91 (s, 1H), 4.67 (q, J=17.1Hz, 2H), 4.09 (t, J=7.9Hz, 1H), 3.09 (t, J=12.1Hz, 1H), 2.93−2.79 (m, 2H), 2.70 (t, J=7.4Hz, 3H), 1.93 (d, J=2.5Hz, 1H), 1.79−1.66 (m, 1H), 1.64−1.52 (m, 2H), 1.45−1.31 (m, 1H);MS m/z:311/313 (M+H)+
【0061】
2−{[(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミノ]−メチル}−5−ブロモ−フラン−3−カルボン酸
2−{[(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミノ]−メチル}−5−ブロモ−フラン−3−カルボン酸エチルエステル(1.4g、3.92ミリモル)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解した。水(30mL)中における水酸化リチウム(94mg、3.92ミリモル)の溶液を加え、混合物を90℃で45分間、50℃で1時間、次に80℃で0.5時間加熱した。さらに水酸化リチウム(20mg、0.83ミリモル)およびエタノール(1mL)を加え、反応混合物を80℃で0.5時間、次に還流しながら15分間加熱した。この時点でHPLC分析は反応が完了したことを示した。溶媒を減圧下で除去した。残留物をトルエン(1回)でストリッピングし、次の反応に直接使用した。MS m/z:329/331 (M+H)+
【0062】
2−{[(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミノ]−メチル}−5−ブロモ−フラン−3−カルボン酸エチルエステル
【化9】

方法Aに記載の手順に従って(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩および5−ブロモ−2−ブロモメチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステルから表題化合物を製造した。予想された環化の他にメチルエステルからエチルエステルへのエステル交換が起こった。通常の後処理後、一部の物質(4.66g、暗褐色の油状物)を溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の10〜30%アセトニトリルのグラジエント溶媒を使用する逆相HPLC(2インチのC8逆相カラム、Gilsonシステム)により精製した。フラクションを合一し、濃縮して油状物を得、それを1.0N水酸化ナトリウムに取り、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して表題化合物を透明な油状物として得た。残りの物質を溶離剤としてクロロホルム中におけるメタノール中の5% 7Nアンモニアを使用してシリカゲル上で精製した。化合物を白色の固体として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ10.81 (bs, 1H), 6.99 (s, 1H), 4.48 (bs, 2H), 4.29 (q, J=7.0Hz, 2H), 3.76−3.05 (m, 7H), 2.31−2.17 (m, 1H), 2.03−1.71 (m, 3H), 1.31 (t, J=7.1Hz, 3H), 1.09 (t, J=7.0Hz, 1H);MS m/z:357/359 (M+H)+
【0063】
5−ブロモ−2−ブロモメチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステル
表題化合物をKhatuyaの方法(Tetrahedron Letters, 42(14), 2643〜2644(2001年))に記載のようにして製造した。2−メチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステル(5.0g、35.7ミリモル)をN,N'−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、0℃まで冷却した。N−ブロモスクシンイミド(NBS)(15.88g、89.2ミリモル)を少しずつ加えた。約6.5gのNBSを45分間で加え、この時点でHPLCにより5−ブロモ−2−メチル−フラン−3−カルボン酸メチルエステルが完全に生成したことが確認された。反応混合物を室温まで加温し、残りのNBSを1.5時間で加えた。反応混合物をジエチルエーテルおよび水に分配した。水層をエーテルで抽出し、合一した有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させた。N,N'−ジメチルホルムアミドを高真空下で除去し、その物質をシリカゲルに吸収させ、溶離剤としてヘキサン中の5%酢酸エチルを使用してシリカゲルのカラムを通した。表題化合物を非常に薄い緑色のロウ状固体(4.86g、46%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ6.93 (s, 1H), 4.93 (s, 2H), 3.82 (s, 3H)。
【0064】
方法D:
方法Dは方法Aに記載の出発物質を使用し、実施例4に記載の方法に従った。
【0065】
方法E:
方法Eは出発物質として方法Aの生成物を使用し、実施例5に記載の方法に従った。
【0066】
〔実施例1〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化10】

2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(200mg、0.62ミリモル)、フェニルボロン酸(89.7mg、0.75ミリモル)、パラジウムビストリフェニルホスフィンジクロライド(56mg、0.08ミリモル)および炭酸セシウム(403mg、1.24ミリモル)をSmithマイクロウェーブのバイアル中で化合し、エチレングリコールジメチルエーテル/水/エタノール(1:1:1、3mL)に溶解した。混合物をSmithマイクロウェーブで150℃に10分間加熱した。反応混合物を冷却し、1N水酸化ナトリウムで処理し、クロロホルム(3回)で抽出した。有機層を合一し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて生成物を油状物として得た。その物質を0.1%トリフルオロ酢酸を含む20〜60%のアセトニトリル:水のグラジエント溶媒を使用する逆相HPLCにより25分間精製した。生成物を含有するフラクションをプールし、2N水酸化ナトリウムおよびクロロホルムに分配した。有機層を合一し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、減圧下で蒸発させて表題化合物を白色の固体(67mg、34%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.90 (dd, J=8.2Hz, J=1.8Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.72 (t, J=6.6Hz, 2H), 7.70 (q, J=7.0Hz, 1H), 7.49 (t, J=7.5Hz, 2H), 7.40 (t, J=7.3Hz, 1H), 4.74 (q, J=18.5Hz, 2H), 4.24 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.15 (ddd, J =14.7, 10.1, 1.7Hz, 1H), 3.04−2.90 (m, 2H), 2.75 (t, J=8.1Hz, 3H), 2.06−1.99 (m, 1H), 1.88−1.76 (m, 1H), 1.71−1.58 (m, 2H), 1.50−1.38 (m, 1H);MS m/z:319 (M+H)+
【0067】
〔実施例2〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化11】

50mLの丸底フラスコに2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(250mg、0.778ミリモル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(O)(Pd2(dba)3)(15mg、0.016ミリモル)、2,2'−ビス(ジフェニルホスピノ)−1,1'ビナフチル(BINAP)(30mg、0.047ミリモル)およびトルエン(8mL)を入れた。反応混合物をナトリウムt−ブトキシド(94mg、1.09ミリモル)および1−メチルピペラジン(0.104mL、0.934ミリモル)で連続して処理した。反応混合物を80℃で一晩加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をクロロホルム中の5%メタノール中で懸濁し、珪藻土のプラグを通してろ過した。溶媒を減圧下で除去し、その物質を溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の10〜40%アセトニトリルのグラジエント溶媒を使用する逆相HPLCにより精製した。フラクションを合一し、濃縮して油状物を得、それを1.0N水酸化ナトリウムに取り、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して表題化合物を白色の固体(114mg、43%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.45 (d, J=8.4Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 7.03 (d, J=9.1Hz, 1H), 4.56 (q, J=18.1Hz, 2H), 4.14 (t, J=8.0Hz, 1H), 3.25 (t, J=5.2Hz, 4H), 3.08 (t, J=11.8Hz, 1H), 2.98−2.85 (m, 2H), 2.72 (t, J=7.2Hz, 3H), 2.45 (t, J=4.8Hz, 4H), 2.22 (s, 3H), 1.94 (t, J=3.0Hz, 1H), 1.83−1.71 (m, 1H), 1.67−1.53 (m, 2H), 1.47−1.34 (m, 1H);MS m/z:341 (M+H)+
【0068】
〔実施例3〕
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−フェニル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
【化12】

精製工程のUV検出は280nmであることを除けば実施例Aに記載の方法と同様にして、5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オンおよびフェニルボロン酸から表題化合物を薄緑色の固体として収率28%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.75 (d, J=7.6Hz, 2H), 7.46 (t, J=7.5Hz, 2H), 7.35 (t, J=7.2Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.74 (q, J=17.3Hz, 2H), 4.13 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=13.4, 9.9, 1.8Hz, 1H), 2.96−2.85 (m, 2H), 2.71 (t, J=7.3Hz, 3H), 1.96 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.84−1.71 (m, 1H), 1.66−1.56 (m, 2H), 1.46−1.33 (m, 1H);MS m/z:309 (M+H)+
【0069】
〔実施例4〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
【化13】

2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(130mg、0.41ミリモル)、4−クロロフェニルボロン酸(70mg、0.45ミリモル)、パラジウムビストリフェニルホスフィンジクロリド(57mg、0.081ミリモル)および炭酸セシウム(395mg、1.21ミリモル)をエタノール/エチレングリコールジメチルエーテル/水(7:3:25ml)に溶解した。80℃まで30分間加熱した。混合物を冷却し、揮発性物質を減圧下で除去した。残留物をクロロホルム中の5%メタノールに取り、0.2ミクロンのフリットを通してろ過した。溶媒を減圧下で除去し、その物質を溶離剤として0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の10〜40%アセトニトリルのグラジエント溶媒を使用する逆相HPLCにより精製した。フラクションを合一し、濃縮して油状物を得、それを1.0N水酸化ナトリウムに取り、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して表題化合物を白色の固体(98mg、68%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.92−7.87 (m, 2H), 7.76 (d, J=10.2Hz, 2H), 7.68 (d, J=11.3Hz, 1H), 7.53 (d, J=16.2Hz, 2H), 4.80および4.68 (AB, J=18.5Hz, 2H), 4.24 (t, J=7.9Hz, 1H), 3.14−3.08 (m, 1H), 3.06−2.91 (m, 2H), 2.76 (t, J=11.1Hz, 1H), 2.02 (s, 1H), 1.87−1.77 (m, 2H), 1.70−1.59 (m, 2H), 1.51−1.38 (m, 2H);MS m/z:353 (M+H)+
【0070】
〔実施例5〕
N−[3−((R)−2−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−フェニル]−ブチルアミド
【化14】

6−(3−アミノ−フェニル)−2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン(84mg、0.252ミリモル)をテトラヒドロフラン(4ml)に溶解した。この溶液に塩化ブチリルを一度に加えた。次に、この溶液を室温で攪拌した。反応の経過をHPLCにより追跡し、1.5時間後に完了したことを確認した。溶媒を減圧下で除去した。その物質をクロロホルム中における5%の7Nアンモニア性メタノールを使用してシリカゲルにより精製した。本化合物を黄褐色の固体(回収率58%)として得た。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ9.98 (s, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.86 (d, J=8.2Hz, 2H), 7.83 (s, 2H), 7.69 (d, J=7.7Hz, 1H), 7.63−7.57 (m, 2H), 7.42−7.38 (m, 2H), 4.82および4.69 (AB, J=18Hz, 2H), 4.25 (t, J=7.9Hz, 1H), 3.15 (t, J=11.6Hz, 1H), 3.04−2.91 (m, 2H), 2.76 (t, J=9.6Hz, 1H), 2.34 (q, J=8.6Hz, 2H), 2.01 (s, 1H), 1.89−1.73 (m, 1H), 1.72−1.57 (m, 1H), 1.49−1.37 (m, 1H), 1.10 (t, J=10.5Hz, 3H);MS m/z:390 (M+H)+
【0071】
〔実施例6〜23〕
下記の式
【化15】

により表される実施例6〜23の化合物を上記の手順に従って製造した。
【0072】
〔実施例6〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
本化合物を白色の固体として収率27%で得た(方法A参照)。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.79 (s, 1H), 7.77 (dd, J=6.6Hz, J=1.9Hz, 1H), 7.57 (d, J=8.8Hz, 1H), 4.67 (q, J=18.8Hz, 2H), 4.19 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=14.1, 9.9, 2.1Hz, 1H), 3.00−2.88 (m, 2H), 2.73 (t, J=7.7Hz, 3H), 2.00 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.84−1.70 (m, 1H), 1.69−1.56 (m, 1H), 1.47−1.34 (m, 1H), 1.24 (s, 1H);MS m/z:321/323 (M+H)+
【0073】
〔実施例7〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび3−ピリジルボロン酸から本化合物をオフホワイト色の固体として収率22%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ8.95 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.60 (dd, J=4.6, 1.4Hz, 1H), 8.15 (dt, J=8.3, 1.9Hz, 1H), 7.96 (m, 2H), 7.72 (d, J=8.4Hz, 1H), 7.51 (dd, J=8.1, 4.8Hz, 1H), 4.76 (q, J=18.6Hz, 2H), 4.24 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.16 (ddd, J=14.1, 10.1, 1.8Hz, 1H), 3.06−2.89 (m, 2H), 2.75 (t, J=7.5Hz, 3H), 2.05−2.00 (m, 1H), 1.89−1.75 (m, 1H), 1.72−1.59 (m, 2H), 1.50−1.38 (m, 1H);MS m/z:320 (M+H)+
【0074】
〔実施例8〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび4−ピリジルボロン酸から本化合物をオフホワイト色の固体として収率23%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ8.66 (d, J=5.9Hz, 2H), 8.04 (s, 1H), 8.03 (dd, J=5.9, 1.7Hz, 1H), 7.79 (dd, J=4.5, 1.6Hz, 1H), 7.76 (t, J=8.3Hz, 2H), 4.77 (q, J=18.9Hz, 2H), 4.24 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.15 (ddd, J=14.3, 10.1, 1.7Hz, 1H), 3.06−2.89 (m, 2H), 2.75 (t, J=7.7Hz, 3H), 2.03 (q, J=2.7Hz, 1H), 1.88−1.75 (m, 1H), 1.72−1.58 (m, 2H), 1.50−1.37 (m, 1H);MS m/z:320 (M+H)+
【0075】
〔実施例9〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩および4−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステルから本化合物を白色の固体として収率30%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.83 (s, 1H), 7.63 (q, J=10.1Hz, 1H), 7.61 (s, 1H), 4.69 (q, J=18.7Hz, 2H), 4.18 (t, J=7.9Hz, 1H), 3.13 (ddd, J=14.9, 10.2, 1.6Hz, 1H), 3.00−2.86 (m, 2H), 2.73 (t, J=7.6Hz, 3H), 2.02−1.96 (m, 1H), 1.84−1.71 (m, 1H), 1.68−1.55 (m, 2H), 1.48−1.29 (m, 1H);MS m/z:321/323 (M+H)+
【0076】
〔実施例10〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよびフェニルボロン酸から本化合物を白色の固体として収率17%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ7.90 (d, J=7.7Hz, 1H), 7.71−7.58 (m, 4H), 7.51−7.37 (m, 3H), 4.65 (dd, J=22.8, 16.6Hz, 2H), 4.45 (t, J=8.4Hz, 1H), 3.38 (ddd, J=14.8, 10.3, 2.0Hz, 1H), 3.07 (dd, J=14.2, 6.9Hz, 2H), 2.91 (t, J=7.7Hz, 3H), 2.16 (q, J=2.9Hz, 1H), 1.93−1.78 (m, 1H), 1.77−1.51 (m, 3H);MS m/z:319 (M+H)+
【0077】
〔実施例11〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび3−ピリジルボロン酸から本化合物を白色の固体として収率38%で製造した*。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.88 (d, J=1.9Hz, 1H), 8.65 (dd, J=4.8, 1.4Hz, 1H), 7.95 (d, J=7.9Hz, 1H), 7.91 (dt, J=8.0, 2.0Hz, 1H), 7.68 (d, J=8.3Hz, 1H), 7.66 (s, 1H), 7.41 (dd, J=8.2, 4.9Hz, 1H), 4.67 (dd, J=22.6, 16.8Hz, 2H), 4.45 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.39 (ddd, J=15.3, 10.2, 2.2Hz, 1H), 3.07 (dd, J=13.9, 6.6Hz, 2H), 2.91 (t, J=7.3Hz, 3H), 2.16 (q, J=2.9Hz, 1H), 1.91−1.78 (m, 1H), 1.77−1.52 (m, 3H);MS m/z:320 (M+H)+
【0078】
〔実施例12〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび4−ピリジルボロン酸から本化合物を黄褐色/白色の残留物として収率17%で製造した*。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.71 (dd, J=4.4, 1.4Hz, 2H), 7.96 (d, J=7.9Hz, 1H), 7.73 (d, J=9.4Hz, 1H), 7.71 (s, 1H), 7.52 (dd, J=4.4, 1.6Hz, 2H), 4.67 (dd, J=24.4, 16.6Hz, 2H), 4.45 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.39 (ddd, J=14.6, 10.1, 1.9Hz, 1H), 3.07 (dd, J=14.7, 6.7Hz, 2H), 2.91 (t, J=7.4Hz, 3H), 2.16 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.95−1.78 (m, 2H), 1.78−1.65 (m, 1H), 1.64−1.51 (m, 1H);MS m/z:320 (M+H)+
【0079】
〔実施例13〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩および3−ブロモ−2−ブロモメチル−安息香酸メチルエステルから本化合物を淡褐色の固体として収率36%で製造した**。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.86 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.74 (d, J=7.6Hz, 1H), 7.49 (t, J=7.8Hz, 1H), 4.66 (dd, J=45.8, 17.6Hz, 2H), 4.50 (t, J=8.5Hz, 1H), 3.65 (d, J=8.6Hz, 2H), 3.50−3.11 (m, 4H), 2.45−2.40 (m, 1H), 2.34−2.28 (m, 1H), 2.21−2.04 (m, 2H), 2.01−1.70 (m, 1H);MS m/z:321/323 (M+H)+
【0080】
〔実施例14〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよびフェニルボロン酸から本化合物を白色の固体として収率33%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ7.89−7.82 (m, 1H), 7.57−7.42 (m, 7H), 4.61 (dd, J=27.0, 17.0Hz, 2H), 4.40 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.35 (ddd, J=14.6, 10.0, 2.0Hz, 1H), 3.10−2.95 (m, 2H), 2.88 (t, J=7.5Hz, 3H), 2.13 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.86−1.64 (m, 3H), 1.55−1.45 (m, 1H);MS m/z:319 (M+H)+
【0081】
〔実施例15〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび3−ピリジルボロン酸から本化合物を白色の泡状物として収率17%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.77 (s, 1H), 8.69 (d, J=4.1Hz, 1H), 7.91 (dd, J=7.3, 0.9Hz, 1H), 7.80 (dt, J=7.9, 1.8Hz, 1H), 7.61 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.55 (dd, J=7.6, 1.0Hz, 1H), 7.46 (dd, J=8.1, 4.9Hz, 1H), 4.61 (dd, J=24.4, 16.9Hz, 2H), 4.40 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.36 (ddd, J=14.1, 10.1, 1.9Hz, 1H), 3.09−2.95 (m, 2H), 2.94−2.81 (m, 3H), 2.13 (q, J=2.9Hz, 1H), 1.87−1.47 (m, 4H);MS m/z:320 (M+H)+
【0082】
〔実施例16〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび4−ピリジルボロン酸から本化合物を淡褐色の固体として収率20%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.75 (dd, J=4.3, 1.6Hz, 2H), 7.93 (dd, J=6.5, 2.1Hz, 1H), 7.61 (q, J=6.7Hz, 1H), 7.59 (t, J=6.4Hz, 1H), 7.40 (dd, J=4.4, 1.6Hz, 2H), 4.63 (dd, J=27.0, 17.0Hz, 2H), 4.40 (t, J=8.4Hz, 1H), 3.37 (ddd, J=13.9, 9.9, 2.1Hz, 1H), 3.10−2.96 (m, 2H), 2.95−2.82 (m, 3H), 2.13 (q, J=2.9Hz, 1H), 1.87−1.47 (m, 4H);MS m/z:320 (M+H)+
【0083】
〔実施例17〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩および2−ブロモ−6−ブロモメチル−安息香酸メチルエステルから本化合物をオフホワイト色の固体として収率54%で製造した**。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.63 (dd, J=17.1, 7.7Hz, 2H), 7.51 (t, J=7.6Hz, 1H), 4.67 (q, J=18.2Hz, 2H), 4.37 (t, J=8.0Hz, 1H), 3.50 (t, J=11.7Hz, 1H), 3.36 (dd, J=13.6, 6.8Hz, 1H), 3.26 (td, J=11.8, 4.8Hz, 1H), 3.09 (t, J=7.7Hz, 3H), 2.26 (q, J=3.1Hz, 1H), 2.06−1.94 (m, 1H), 1.90−1.79 (m, 2H), 1.69 (t, J=12.2Hz, 1H);MS m/z:321/323 (M+H)+
【0084】
〔実施例18〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよびフェニルボロン酸から本化合物を淡黄色の固体として収率26%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ7.57 (t, J=7.2Hz, 1H), 7.56−7.50 (m, 2H), 7.47−7.36 (m, 5H), 4.61 (dd, J=22.2, 16.6Hz, 2H), 4.40 (t, J=8.3Hz, 1H), 3.33 (ddd, J=14.5, 10.3, 2.3Hz, 1H), 3.05−2.80 (m, 5H), 2.11 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.89−1.71 (m, 3H), 1.70−1.60 (m, 1H);MS m/z:319 (M+H)+
【0085】
〔実施例19〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび3−ピリジルボロン酸から本化合物を淡黄色の固体として収率22%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.72 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.62 (dd, J=4.8, 1.5Hz, 1H), 7.95 (dt, J=7.8, 1.9Hz, 1H), 7.62 (t, J=7.6Hz, 1H), 7.51 (d, J=7.6Hz, 1H), 7.39 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.35 (dd, J=7.7, 5.0Hz, 1H), 4.63 (dd, J=23.8, 16.8Hz, 2H), 4.39 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.34 (ddd, J=14.3, 9.9, 2.2Hz, 1H), 3.07−2.77 (m, 5H), 2.11 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.89−1.48 (m, 4H);MS m/z:320 (M+H)+
【0086】
〔実施例20〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよび4−ピリジルボロン酸から本化合物をオフホワイト色の固体として収率96%で製造した。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ8.67 (dd, J=4.6, 1.6Hz, 2H), 7.62 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.53 (d, J=7.4Hz, 1H), 7.47 (dd, J=4.6, 1.5Hz, 2H), 7.38 (d, J=7.6Hz, 1H), 4.64 (dd, J=23.6, 17.0Hz,
2H), 4.39 (t, J=8.2Hz, 1H), 3.34 (ddd, J=14.3, 10.3, 2.0Hz, 1H), 3.09−2.78 (m, 5H), 2.11 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.90−1.63 (m, 3H), 1.63−1.49 (m, 1H);MS m/z:320 (M+H)+
【0087】
〔実施例21〕
(R)−2−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例1に記載のようにして(R)−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)アミン塩酸塩および2−ブロモ−メチル−安息香酸メチルエステルから本化合物を淡褐色の固体として収率4%で製造した*。1H NMR (300.132MHz, CDCl3) δ7.85 (d, J=7.5Hz, 1H), 7.58−7.41 (m, 3H), 4.59 (dd, J=23.8, 16.5Hz, 3H), 4.43 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.36 (ddd, J=14.1, 10.0, 2.1Hz, 1H), 3.05 (q, J=7.0Hz, 2H), 2.90 (t, J=7.6Hz, 3H), 2.13 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.91−1.76 (m, 2H), 1.75−1.64 (m, 1H), 1.61−1.49 (m, 1H);MS m/z:243 (M+H)+
【0088】
〔実施例22〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
本化合物を白色の固体として収率43%で得た(実施例2参照)。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.45 (d, J=8.4Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 7.03 (d, J=9.1Hz, 1H), 4.56 (q, J=18.1Hz, 2H), 4.14 (t, J=8.0Hz, 1H), 3.25 (t, J=5.2Hz, 4H), 3.08 (t, J=11.8Hz, 1H), 2.98−2.85 (m, 2H), 2.72 (t, J=7.2Hz, 3H), 2.45 (t, J=4.8Hz, 4H), 2.22 (s, 3H), 1.94 (t, J=3.0Hz, 1H), 1.83−1.71 (m, 1H), 1.67−1.53 (m, 2H), 1.47−1.34 (m, 1H);MS m/z:341 (M+H)+
【0089】
〔実施例23〕
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン
実施例2に記載の方法と同様にして2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オンおよびモルホリンから本化合物を白色の固体として23%収率で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.48 (d, J=8.1Hz, 1H), 7.06 (s, 1H), 7.04 (dd, J=9.4, 2.0Hz, 1H), 4.57 (q, J=18.3Hz, 2H),
4.15 (t, J=8.0Hz, 1H), 3.75 (t, J=4.8Hz, 4H), 3.22 (t, J=4.8Hz, 4H), 3.09 (d
dd, J=13.9, 10.1, 1.8Hz, 1H), 2.94 (dd, J=14.2, 6.7Hz, 2H), 2.72 (t, J=7.6Hz,
3H), 1.96 (q, J=2.7Hz, 1H), 1.84−1.71 (m, 1H), 1.62 (dd, J=8.6, 2.9Hz, 2H), 1.48−1.35 (m, 1H);MS m/z:328 (M+H)+
【0090】
〔実施例24〜27〕
下記の式
【化16】

により表される実施例24〜27の化合物を上記の手順に従って製造した。
【0091】
〔実施例24〕
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
本化合物を褐色の固体として収率41%で得た(方法B参照)。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ6.91 (s, 1H), 4.67 (q, J=17.1Hz, 2H), 4.09 (t, J=7.9Hz, 1H), 3.09 (t, J=12.1Hz, 1H), 2.93−2.79 (m, 2H), 2.70 (t, J=7.4Hz, 3H), 1.93 (d, J=2.5Hz, 1H), 1.79−1.66 (m, 1H), 1.64−1.52 (m, 2H), 1.45−1.31 (m, 1H);MS m/z:311/313 (M+H)+
【0092】
〔実施例25〕
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−フェニル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
本化合物を薄緑色の固体を収率28%で得た(実施例3参照)。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ7.75 (d, J=7.6Hz, 2H), 7.46 (t, J=7.5Hz, 2H), 7.35 (t, J=7.2Hz, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.74 (q, J=17.3Hz, 2H), 4.13 (t, J=8.1Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=13.4, 9.9, 1.8Hz, 1H), 2.96−2.85 (m, 2H), 2.71 (t, J=7.3Hz, 3H), 1.96 (q, J=2.8Hz, 1H), 1.84−1.71 (m, 1H), 1.66−1.56 (m, 2H), 1.46−1.33 (m, 1H);MS m/z:309 (M+H)+
【0093】
〔実施例26〕
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ピリジン−3−イル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
実施例3に記載の方法と同様にして5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オンおよび3−(5,5−ジメチル−[1,3,2]ジオキサボリナン−2−イル)−ピリジンから本化合物を白色の固体として収率30%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ9.00 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.54 (dd, J=4.9, 1.6Hz, 1H), 8.12 (dt, J=8.0, 1.9Hz, 1H), 7.49 (dd, J=8.1, 4.8Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 4.76 (q, J=17.3Hz, 2H), 4.14 (t, J=7.3Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=14.8, 12.1, 3.3Hz, 1H), 2.90 (dd, J=12.5, 6.3Hz, 2H), 2.71 (t, J=6.6Hz, 3H), 1.97 (q, J=2.7Hz, 1H), 1.85−1.71 (m, 1H), 1.66−1.57 (m, 2H), 1.47−1.33 (m, 1H);MS m/z:310 (M+H)+
【0094】
〔実施例27〕
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ピリジン−4−イル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン
実施例3に記載の方法と同様にして5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オンおよび4−ピリジルボロン酸から本化合物を白色の固体として収率21%で製造した。1H NMR (300.132MHz, DMSO) δ8.63 (dd, J=4.5, 1.4Hz, 2H), 7.70 (dd, J=4.7, 1.4Hz, 2H), 7.56 (s, 1H), 4.78 (q, J=17.6Hz, 2H), 4.14 (t, J=7.6Hz, 1H), 3.12 (ddd, J=13.2, 9.8, 1.7Hz, 1H), 2.90 (dd, J=14.2, 6.7Hz, 2H), 2.72 (t, J=7.1Hz, 3H), 1.97 (q, J=2.7Hz, 1H), 1.84−1.71 (m, 1H), 1.61 (7重項, J=3.7Hz, 2H), 1.47−1.33 (m, 1H);MS m/z:310 (M+H)+
【0095】
*: 実施例11、12および21の化合物は二酸化炭素中の38%メタノール(0.5%ジメチルエチルアミンを含有する)およびBerger Diolカラム(5ミクロン、細孔径60Å)を使用して分取用SFCにより精製した。
**: 油状物として得られた実施例13および17の物質をジエチルエーテル/クロロホルムに取り、ジエチルエーテル中の過剰の1.0M塩酸で処理して固体を生成した。その固体をろ過により単離し、2N水酸化ナトリウムおよびクロロホルムで洗浄して遊離塩基に変換した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、濃縮して所望の化合物を固体として得た。
【0096】
他の本発明の化合物は:
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(3−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−キノリン−8−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(2−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(2−メトキシ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
N−[3−((R)−2−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;および
4−((R)−2−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−N,N−ジメチル−ベンズアミドである。
【0097】
〔実施例28〜72〕
下記の表に示した次の式により表される化合物を上記実施例と同様の方法で合成した。
【表1】

【0098】
【表2】

【0099】
【表3】

【0100】
【表4】

【0101】
【表5】

【0102】
【表6】

【0103】
【表7】

【0104】
【表8】

【0105】
【表9】

【0106】
【表10】

【0107】
【表11】

【0108】
【表12】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

[式中、DはOであり;
EはCH2、NH、OまたはSであり;
nは1または2であり、そして
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、該芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2C(O)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]
の化合物、またはその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体または薬学的に許容しうる塩。
【請求項2】
式IIまたはIII:
【化2】

[式中、EはCH2、NH、OまたはSであり;
GはCHまたはNであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、該芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]
の化合物、またはその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体または薬学的に許容しうる塩。
【請求項3】
式II:
【化3】

[式中、EはCH2、NH、OまたはSであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、該芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]
で表される請求項1記載の化合物、またはその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体または薬学的に許容しうる塩。
【請求項4】
式III:
【化4】

[式中、GはCHまたはNであり;
R1は水素、ハロゲン、あるいは0、1または2個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の5−または6−員の芳香族またはヘテロ芳香族環から選択され、あるいは0、1、2または3個の窒素原子、0または1個の酸素原子および0または1個の硫黄原子を有する置換されたまたは未置換の8−、9−または10−員の縮合した芳香族またはヘテロ芳香族環系から選択され、該芳香族またはヘテロ芳香族の環または環系は置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−NR2(CO)R3、−CH2NR2R3、OR2、−CH2OR2、−C(O)NR2R3または−CO2R4から選択される置換基を有し;
R2およびR3はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−C3−C6シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−C(O)R4、−CO2R4または−SO2R4から選択され、あるいは
R2およびR3は一緒になって−(CH2)jG(CH2)k−または−G(CH2)jG−(ここでGは酸素、硫黄、NR4または結合であり、jは0、1、2、3または4であり、そしてkは0、1、2、3または4である)であり、そして
R4はそれぞれ独立して水素、−C1−C4アルキル、アリールまたはヘテロアリールから選択される]
により表される請求項2記載の化合物、またはその立体異性体、エナンチオマー、生体内で加水分解できる前駆体または薬学的に許容しうる塩。
【請求項5】
R1は水素、ハロゲンおよび置換されたまたは未置換のフェニル、ピリジル、キノリニル、ピペラジニルまたはモルホリニルから選択され、該フェニル、ピリジル、キノリニル、ピペラジニルまたはモルホリニルは置換される場合、−C1−C6アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C6アルコキシ、−C2−C6アルケニル、−C2−C6アルキニル、ハロゲン、−CN、−NO2、−CF3、−S(O)mR2(ここでmは0、1または2である)、−NR2R3、−CH2NR2R3、−OR2、−CH2OR2または−CO2R4から選択される置換基を有する請求項3または4記載の化合物。
【請求項6】
化合物は式IVまたはV
【化5】

により表されるR−立体異性体である請求項2記載の化合物。
【請求項7】
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−フェニル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−4−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ブロモ−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−フェニル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ピリジン−3−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−7−ピリジン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
(R)−2−(1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−5−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ブロモ−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン;
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−フェニル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン;
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ピリジン−3−イル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン;
5−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−2−ピリジン−4−イル−5,6−ジヒドロ−フロ[2,3−c]ピロール−4−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(3−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(4−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−キノリン−8−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(2−クロロ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−(2−メトキシ−フェニル)−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン;
N−[3−((R)−2−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−フェニル]−アセトアミド;
2−(R)−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−6−モルホリン−4−イル−2,3−ジヒドロ−イソインドール−1−オン、または
4−((R)−2−1−アザ−ビシクロ[2.2.2]オクタ−3−イル−3−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−5−イル)−N,N−ジメチル−ベンズアミド
から選択される化合物。
【請求項8】
1個またはそれ以上の原子が同じ元素の放射性同位体である請求項1または2記載の化合物。
【請求項9】
さらにトリチウム、18F、123I、125I、131I、75Br、76Br、77Brまたは82Brから選択される1個またはそれ以上の原子を含有する請求項1または2記載の化合物。
【請求項10】
α7ニコチン性受容体の活性化が有益である疾患または症状の患者に治療的に有効な量の請求項1または2記載の化合物を投与することからなる該疾患または症状を治療または予防する方法。
【請求項11】
疾患は不安症、統合失調症、躁病または躁鬱病である請求項10記載の治療または予防法。
【請求項12】
神経障害、精神障害または知的障害の患者に治療的に有効な量の請求項1記載の化合物を投与することからなる該疾患または症状を治療または予防する方法。
【請求項13】
疾患はアルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失または注意欠陥多動性障害である請求項12記載の治療または予防法。
【請求項14】
疾患はパーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、またはコリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患である請求項12記載の治療または予防法。
【請求項15】
治療的に有効な量の請求項1または2記載の化合物を投与することからなる時差ぼけ、ニコチン中毒、渇望、疼痛および潰瘍性大腸炎の治療または予防法。
【請求項16】
有効量の請求項1記載の化合物を投与することからなる禁煙を促す方法。
【請求項17】
請求項1記載の化合物および薬学的に許容しうる希釈剤、滑沢剤または担体を含有する医薬組成物。
【請求項18】
アルツハイマー病、学習障害、認知的欠陥、注意欠陥、記憶喪失または注意欠陥多動性障害から選択される神経障害、精神障害または知的障害;不安症、統合失調症、躁病または躁鬱病;パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット症候群、またはコリン作動性シナプスの欠損がある神経変性疾患;時差ぼけ、疼痛または潰瘍性大腸炎を治療または予防するための薬剤の製造における請求項1記載の化合物、そのエナンチオマーまたは薬学的に許容しうる塩の使用。

【公表番号】特表2007−532637(P2007−532637A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508300(P2007−508300)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【国際出願番号】PCT/SE2005/000500
【国際公開番号】WO2005/100351
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(391008951)アストラゼネカ・アクチエボラーグ (625)
【氏名又は名称原語表記】ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
【Fターム(参考)】