説明

β−アミノアルコール類を用いる炎症性障害及び疼痛の治療



T細胞増殖に関連した状態又は炎症誘発性−及び/又は抗−炎症性サイトカインにより媒介される状態を治療又は予防するのに有用性を有する化合物は、式(I){式中、RはH又はMeであり;Rは、H又はアルキルであり、そしてRはH又はMeであり;又はR及びRは−CH−であり、それによって環を形成し;nは0〜2であり;XはCH又はOであり;そして当該2つのベンゼン環は、各々、OH、OMe、ハロゲン、NHCHO、NHSOMe、CONH、SOMe、OCHO、又はCHOHで場合によって置換されている}の化合物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は炎症性障害及び疼痛の治療に関する。
【背景技術】
【0002】
免疫駆動型の炎症性事象は多くの慢性炎症性疾患の重大な原因であり、当該疾患においては、長期の炎症が組織破壊を引き起こし、広範囲にわたる損傷、そして結果として影響をうけた器官の破綻をもたらす。これら疾患の原因は知られておらず、それらは、それ自身に向いた個々の免疫系が起源であると考えられるため、しばしば自己免疫と呼ばれる。これら状態には、全身性エリテマトーデス(SLE)及びリウマチ様関節炎が含まれる。
【0003】
さらに、その病因が多かれ少なかれ知られているもののその炎症が慢性でかつ間断のないものでもある慢性炎症性疾患が存在する。これらは、多大な組織/器官破壊をも示し、それらには、変形性関節症のような状態が含まれる。これら状態は、開発途上国における病気の主な原因であり、現在の治療によっては不十分にしか治療されない。
【0004】
皮膚構造の炎症(皮膚炎)は、多く発生する一組の状態である。これら疾患は、広範な治療を用いて治療され、それらの多くは大変深刻な副作用を有する。
【0005】
免疫駆動型状態のための現在の疾患修飾性治療(例えあるとしても)には、中和抗体、細胞毒、コルチコステロイド、免疫抑制剤、抗ヒスタミン剤、及び抗ムスカリン剤が含まれる。これら治療は、しばしば、不便な投与経路及び深刻な副作用を伴い、コンプライアンスの問題をもたらす。その上、例えば、鼻炎についての抗ヒスタミン剤のように、一定の薬物クラスは一定のタイプの炎症性疾患にしか有効でない。
【0006】
様々なβ−アミノアルコール類が知られており、それには、ブフェニオード(bufeniode)、デノパミン(denopamine)、フェノテロール(fenoterol)、ホルモテロール(formoterol)、イフェンプロジル(ifenprodil)、イソクスプリン(isoxsupurine)、ラベタロール(labetalol)、メドロキサロール(medroxalol)、メスプリン(mesuprine)、ニリドリン(nylidrin)、プロトキロール(protokylol)、ラクトパミン(ractopamine)、リトドリン(ritodrine)、サルメファモール(salmefamol)、スルフィナロール(sulfinalol)が含まれる。それらは、α−及びβ−アドレナリン作動性レセプターにおけるアゴニズム及びアンタゴニズムを介して抗高血圧活性、血管弛緩活性、交感神経活性、気管支弛緩活性、又は心臓刺激(cardiostimulant)活性を有する。これら薬剤は、少なくとも一つの不斉中心を有し、α−又はβ−アドレナリン作動性レセプターにおけるそれらの活性は、それらエナンチオマーの内の主に一つに、又は一つだけに存在する。当該分子が二以上の不斉中心を有する場合には、α又はβアドレナリン作動性レセプターにおけるその活性は、それらジアステレオマーの内の主に一つに存在する。
【発明の開示】
【0007】
驚くべきことに、フェニル置換β−アミノアルコール類(I)が、サイトカインの阻害剤であり、抗炎症特性を有することが見出された。本発明によると、疼痛又は炎症性状態、例えば、上記した通りのものが、下記の一般式(I)の化合物を用いて治療される:
【0008】
【化1】

【0009】
(式中、RはH又はMeであり;
は、H又はアルキルであり、そしてRはH又はMeであるか;又はR及びRは−CH−であり、それによって環を形成し;
nは0〜2であり;
XはCH又はOであり;そして
当該2つのベンゼン環は、各々、OH、OMe、ハロゲン、NHCHO、NHSOMe、CONH、SOMe、OCHO、又はCHOHで場合によって置換されている)。
【好ましい態様の記載】
【0010】
式(I)の化合物には、ブフェニオード、デノパミン、フェノテロール、ホルモテロール、イフェンプロジル、イソクスプリン、ラベタロール、メドロキサロール、メスプリン、ニリドリン、プロトキロール、ラクトパミン、リトドリン、サルメファモール、スルフィナロールが含まれる。本発明は、その塩、例えば、塩酸塩、代謝物、及びプロドラッグ、並びに(I)の全てのジアステレオマー及びエナンチオマーに言及することが理解されるであろう。
【0011】
(I)の好ましいジアステレオマー又はエナンチオマーは、α又はβアドレナリン作動性レセプターにおける活性を殆ど有さないか又は有さない。この活性は、適切なin vitroアッセイ、例えば、上記したとおりのものを用いて測定することができる。具体的には、βアミノアルコール類(I)について、α又はβアドレナリン作動性レセプターにおける活性を殆ど有さないか又は有さないエナンチオマー又はジアステレオマーは、サイトカインの阻害剤であり、そして抗炎症特性を有すること、並びにサイトカインが関与する疼痛状態において疼痛を減少させることが見出された。
【0012】
本発明の一側面によると、炎症性状態、例えば、前に記載した通りのものが、α又はβアドレナリン作動性レセプターにおける活性が殆ど有さないか又は有さないβ−アミノアルコール類(I)のエナンチオマー又はジアステレオマーを用いて治療される。本発明の別の側面によると、哺乳類における急性、慢性、又は神経障害性疼痛のような疼痛(癌、外科手術、関節炎、歯科外科手術、有痛性(painful)神経障害、外傷、筋骨格傷害又は疾患、及び内臓疾患に関連した疼痛が含まれるが、これらに限られない)、及び片頭痛が、α又はβアドレナリン作動性レセプターにおける活性を殆ど有さないか又は有さないβ−アミノアルコール類(I)のエナンチオマー又はジアステレオマーを用いて治療され得る。
【0013】
式(I)の化合物は、炎症性疾患を治療するために用いられ得、それには、複数の器官に関与する自己免疫疾患、例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)、及び強皮症;以下の様な具体的な組織又は器官に関与する自己免疫疾患、例えば、筋骨格組織(リウマチ様関節炎及び強直性脊椎炎)、胃腸管(クローン病及び潰瘍性大腸炎)、中枢神経系(アルツハイマー病、多発性硬化症、運動ニューロン疾患、パーキンソン病、及び慢性疲労症候群)、膵臓β細胞(インスリン依存性糖尿病)、副腎(アジソン病)、腎臓(グッドパスチャー症候群、IgA腎症、及び間質性腎炎)、外分泌腺(シェーグレン症候群、及び自己免疫膵炎)、及び皮膚(乾癬及びアトピー性皮膚炎);慢性炎症性疾患、例えば、変形性関節症、歯周病、糖尿病性腎症、慢性閉塞性肺疾患、アテローム性動脈硬化症、移植片対宿主病(graft vs host disease)、慢性骨盤腹膜炎、子宮内膜症、慢性肝炎、及び結核;及びIgE媒介(タイプI)過敏症、例えば、鼻炎、喘息、アナフィラキシー、及び皮膚炎が含まれるが、これらだけに限定されない。治療され得る皮膚状態には、光線角化症、しゅさ性ざ瘡、尋常性ざ瘡、アレルギー性接触皮膚炎、血管性水腫、アトピー性皮膚炎、水疱性類天疱瘡、皮膚薬物反応、多形紅斑、エリテマトーデス、光線皮膚炎、乾癬、乾癬性関節炎、強皮症及び蕁麻疹が含まれる。
【0014】
本発明は、慢性、急性又は神経障害性疼痛を患う患者(ヒト及び/又は酪農、食肉または毛皮産業において飼育されたか又は愛玩動物として飼育された哺乳動物が含まれる)の治療にも関する。本発明の化合物、及び、特に、式(I)の化合物の好ましいエナンチオマー又はジアステレオマーは、特に、急性及び慢性疼痛(並びに、癌、外科手術、関節炎、歯科外科手術、外傷、筋骨格傷害又は疾患、及び内臓疾患であるが、これらに限られない)、及び片頭痛のような疼痛症状の治療において用いられうる。治療され得る疼痛状態には、神経障害性疼痛(ヘルペス後神経痛、糖尿病性腎症、薬物誘発性神経障害、HIV媒介神経障害、交感神経反射性ジストロフィー、又はカウザルギー、線維筋痛症、顔面筋疼痛、エントラップメント神経障害、幻肢痛、三叉神経痛)も含まれる。神経障害状態には、卒中、多発性硬化症、脊髄傷害、クモ膜炎、新生物、脊髄空洞症、パーキンソン病、及び癲癇に関連した中枢性疼痛が含まれる。
【0015】
適する投与経路はいずれも用いることができる。例えば、経口、局所、非経口、眼用、経直腸、経膣、吸入、バッカル、舌下、及び経鼻送達経路はいずれも適切であり得る。活性薬剤の投与量は、当該状態の性質及び程度、患者の年齢及び状態、並びに当業者に知られている他の要素に依存する。典型的な投与量は、一日あたり1〜3回与えられる10〜100mgである。
【0016】
本発明の化合物を疼痛治療に用いられる別の薬物と組み合わせて用いることはしばしば優位である。そのような別の薬物は、アヘン剤、又はバクロフェンのような非アヘン剤である。特に、神経障害性疼痛の治療のためには、ガバペンチン(gabapentine)との共投与が好ましい。用いられうる他の化合物には、アセトアミノフェン、非ステロイド抗炎症剤、麻薬性鎮痛剤、局所麻酔剤、NMDAアンタゴニスト、神経弛緩剤、抗痙攣剤、鎮痙剤、抗うつ剤、又は筋弛緩剤が含まれる。
【0017】
本発明により、化合物は、コルチコステロイド{その例には、コルチソル、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、ジヒドロコルチゾン、フルドロコルチゾン、プレドニソン、プレドニゾロン、デフラザコート(deflazacort)、フルニソリド、ベコナーゼ(beconase)、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、及びデキサメタゾンが含まれる}、疾患修飾性抗リウマチ剤(DMARD){その例には、アズルフィジン(azulfidine)、アウロチオマレート、バシラミン(bucillamine)、クロラムバシル(chlorambucil)、シクロホスファミド、レフルノミド(leflunomide)、メトトレキサート、ミゾリビン、ペニシラミン、及びスルファサラジン(sulphasalazine)が含まれる}、免疫抑制剤{その例には、アザチオプリン、シクロスポリン、マイコフェノレート(mycopehnolate)が含まれる}、COX阻害剤{その例には、アセクロフェナク(aceclofenac)、アセメタシン、アルコフェナク(alcofenac)、アルミノプロフェン(alminoprofen)、アロキシピリン(aloxipirin)、アメフェナク(amefenac)、アミノフェナゾン(aminophenazone)、アントラフェニン(antraphenine)、アスピリン、アザプロパゾン、ベノリラート(benorilate)、ベノキサプロフェン(benoxaprofen)、ベンジダミン、ブチブフェン(butibufen)、セレコキシブ、クロルテノキサシン(chlorthenoxacine)、サリチル酸コリン、クロメタシン(chlometacin)、デキスケトプロフェン(dexketoprofen)、ジクロフェナク、ジフルニサル、エモルファゾン、エピリゾール、エトドラク(etodolac)、フェクロブゾン(feclobuzone)、フェルビナク(felbinac)、フェンブフェン、フェンクロフェナク(fenclofenac)、フルルビプロフェン、グラフェニン、ヒドロキシエチル サリチレート、イブプロフェン、インドメタシン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク(ketorolac)、ラクチル フェネチジン、ロキソプロフェン(loxoprofen)、メフェナム酸、メタミゾール(metamizole)、メフェブタゾン(mefebutazone)、モフェゾラク(mofezolac)、ナブメトン(nabumetone)、ナプロキセン、ニフェナゾン、オキサメタシン(oxametacin)、フェナセチン、ピペブゾン(pipebuzone)、プラノプロフェン、プロピフェナゾン、プロクアゾン(proquazone)、ロフェコキシブ(rofecoxib)、サリチルアミド、サルサレート、スリンダク(sulindac)、スプロフェン、チアラミド、チノリジン、トルフェナム酸、ゾメピラックが含まれる}、中和抗体(その例には、エタネルセプト(etanercept)及びインフリキシマブ(infliximab)が含まれる)、及び抗生物質(その例には、ドキシサイクリン及びミノサイクリンが含まれる)から選択される別の治療剤をも患者が投与されている場合に用いられてもよいし、又は当該別の治療剤と組み合わせて用いられてもよい。
【0018】
次の研究は、本発明が基づく証拠を提供する。
【実施例】
【0019】
α1アドレナリン作動性レセプター結合親和性
Wistarラットからの脳がホモジナイズされ、そして試験品(試験濃度に渡って)及び放射リガンド3H−プラゾシン(0.25nM)と共に、30分間、25℃で、50mMTris−HCl、0.1%アスコルビン酸、10μMパルジリンインキュベーション緩衝液中でインキュベートされた。洗浄後、結合がシンチレーション計数によって測定された。
【0020】
LPSマウスアッセイ
7週齢BalbC ByJマウス(24〜28g)が、i.p.(5ml/kg)又は経口投与(10ml/kg)によってビヒクル又は試験品を投与された。30分後、これら動物は、1mg/kgのLPSの腹腔内注射で負荷された。LPS負荷の2時間後、軽いイソフルラン麻酔下で逆眼窩穿刺(retro-orbital puncture)により血液サンプルが通常のチューブ内へ採取された。サンプルは、室温で凝固させ、次いで4℃、6000gで、3分間回転させた。血清は、使用するまで−20℃で保管された。血清TNFα及びIL−10レベルが、ELISA技術によって2回分析された。
【0021】
カラゲーニン足アッセイ
絶食させた(18時間)雄Wistarラット(105〜130g)が体重測定され、右後足についての水銀プレチスモメーターの基礎値の読み取りが、当該足を当該水銀中へ脛足根関節まで沈めることにより行われた。その後に、対照品であるビヒクルと試験品が経口強制摂餌により投与された(10ml/kg)。処置の30分後、0.1mlの0.9%生理食塩水中2%カラゲーニン液が当該右後足の足底下(subplanatar)領域に注射された。当該右足が、カラゲーニン投与の1、2、3、4及び5時間後にプレチスモメーターで再度測定された。
【0022】
カラゲーニン胸膜炎アッセイ
雄マウス(〜20g)が、試験品(10ml/kg)を用いて経口的に処置された。1時間後、軽いイソフルラン麻酔下で、マウスは胸腔内へ注射された1%カラゲーニン(0.9%生理食塩水中)を与えられた。3時間後、胸膜滲出液が引き出され、容量及び末梢性単核細胞数について分析された。次いで、TNFα及びIL−10サイトカインレベルがELISAによって分析された。
【0023】
ラットアジュバントアッセイ
雄Wistarラット(180〜200g)が、第0日における当該右足中へのfreundのアジュバント(Mycobacterimu butyricumの鉱油中懸濁物)の足底下部(subplantar)注射により接種された。0.9%生理食塩水を用いて、マッチされたオスWistarラットにおいて擬似接種が同じように注射された。第2日に、動物が体重測定された。第3、4、7、9及び11日に、動物が体重測定され、そしてそれらの右及び左の両方の後足が、当該足を脛足根関節まで沈めることによるプレチスモメトリーによって測定された。第11日に、左後足の容量が20%増加したラットが研究の継続のために選択された。継続ラットが、同じ日に試験品を経口投与され(蒸留水中10ml/kg)、それから、研究が完結するまで一日一回経口投与された。左及び右後足の容量が第11、14、15、16、18及び21日に測定された。
【0024】
イフェンプロジル
α1アドレナリン作動性レセプターにおけるレセプター結合親和性が、4つ全てのエナンチオマーについて測定された。これら値は、2つのラセミ化合物のペアー、エリトロとトレオについての複合結合親和性を見積もるために用いられうる。
【0025】
【表1】

【0026】
LPSマウスアッセイにおいて、イフェンプロジルの二つのラセミ化合物は、TNFαレベルに対して同一の作用を有し、IL−10に対して非常に似た作用を有する。
【0027】
α1アドレナリン作動性レセプターアンタゴニズムは、cAMPレベルを上昇させることが知られている。cAMPレベルは、サイトカイン放出を調節することが知られている。従って、当該エリトロラセミ化合物によって示されたサイトカイン調節活性の一部が、それの知られているアルファアドレナリン作動性アンタゴニズムに帰する可能性がある。しかしながら、当該ラセミ体についてのα1/2アドレナリン作動性レセプター結合親和性は、これがそれら2つのラセミ化合物のサイトカイン調節活性についての支配的なメカニズムである場合には、それらTNFα及びIL−10作用はかなり異なるであろうことを強く示唆している。それらは実際に非常に類似しており、そしてそれら2つのラセミ化合物の作用の間に統計的な相違が存在しないため、それら2つのラセミ化合物によって共有されているいくつかの他のメカニズムが、観測されたサイトカイン調節プロファイルの原因であると結論付けることができる。
【0028】
リトドリン
この子宮収縮抑制化合物リトドリンは、マウス血液中のLPS−誘発全身性TNFα放出の点で、サイトカイン調節活性を有することが見出された。このことは、カラゲーニン足水腫アッセイ中に記載された機能的抗炎症活性につながる;リトドリン(30mg/kg経口)は、イブプロフェン(100g/kg経口)よりも大きな作用を有する。
【0029】
ラベタロール
関節炎のラットアジュバントモデルにおいて、2つの投与量(30mg/kg及び100mg/kg)のラベタロールが試験された。目立った(そして類似の)効力が両方の投与量について観測された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
T細胞増殖に関連した状態、又は炎症誘発性−及び/又は抗−炎症性サイトカインにより媒介される状態を治療または予防するための、式(I):
【化1】

(式中、RはH又はMeであり;
は、H又はアルキルであり、そしてRはH又はMeであり;又はR及びRは−CH−であり、それによって環を形成し;
nは0〜2であり;
XはCH又はOであり;そして
当該2つのベンゼン環は、各々、OH、OMe、ハロゲン、NHCHO、NHSOMe、CONH、SOMe、OCHO、又はCHOHで場合によって置換されている)の化合物の使用。
【請求項2】
前記状態が、リウマチ様関節炎、変形性関節症又は骨粗鬆症のような慢性変性性疾患である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記状態が、多発性硬化症のような慢性脱髄性疾患である、請求項1に記載の使用。
【請求項4】
前記状態が、喘息又は慢性閉塞性肺疾患のような呼吸器疾患である、請求項1に記載の使用。
【請求項5】
前記状態が、潰瘍性大腸炎又はクローン病のような炎症性腸疾患(IBD)である、請求項1に記載の使用。
【請求項6】
前記状態が、乾癬、強皮症又はアトピー性皮膚炎のような皮膚状態である、請求項1に記載の使用。
【請求項7】
前記状態が、歯周病又は歯肉炎のような歯科疾患である、請求項1に記載の使用。
【請求項8】
前記状態が、糖尿病性腎症、ループス腎炎、IgA腎炎、又は糸球体腎炎である、請求項1に記載の使用。
【請求項9】
前記状態が、全身性エリテマトーデス(SLE)である、請求項1に記載の使用。
【請求項10】
前記状態が、移植片対宿主病である、請求項1に記載の使用。
【請求項11】
前記状態が疼痛状態である、請求項1に記載の使用。
【請求項12】
前記疼痛状態が、慢性背痛、悪性疼痛、慢性頭痛(片頭痛及び群発性頭痛を包む)又は関節炎性疼痛のような慢性疼痛である、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
前記疼痛状態が、術後疼痛、外傷後疼痛又は急性疾患誘発性疼痛のような急性疼痛である、請求項11に記載の使用。
【請求項14】
前記疼痛状態が神経障害性疼痛である、請求項11に記載の使用。
【請求項15】
前記化合物が、ブフェニオード、デノパミン、フェノテロール、イフェンプロジル、イソクスプリン、ラベタロール、メドロキサロール、メスプリン、ニリドリン、プロトキロール、ラクトパミン、リトドリン、サルメファモール、及びスルフィナロールから選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用。
【請求項16】
前記化合物がキラルであり、そしてα又はβアドレナリン作動性レセプターにおける活性を相対的に殆ど有さないか又は有さないエナンチオマーまたはジアステレオマーの形態である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の使用。
【請求項17】
治療されるべき患者が、コルチコステロイド、細胞毒、抗生物質、免疫抑制剤、非ステロイド抗炎症剤、麻薬性鎮痛剤、局所麻酔剤、NMDAアンタゴニスト、神経弛緩剤、抗痙攣剤、鎮痙剤、抗うつ剤、及び筋弛緩剤から選択される別の治療剤をも投与されている、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。

【公表番号】特表2007−529492(P2007−529492A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503413(P2007−503413)
【出願日】平成17年3月17日(2005.3.17)
【国際出願番号】PCT/GB2005/001031
【国際公開番号】WO2005/089741
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(506298976)ソセイ・アール・アンド・ディー・リミテッド (10)
【Fターム(参考)】