説明

β2アドレナリン受容体のアゴニストとしての、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンのナパジシル酸塩

本発明は、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの結晶性モノナパジシル酸塩および/またはヘミナパジシル酸塩、ならびにその薬学的に許容される溶媒和物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの新規結晶性ナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩(ナパジシル酸塩)、そのエナンチオマーおよび溶媒和物に関する。本発明はまた、該結晶性塩を含む医薬組成物、β2アドレナリン受容体活性と関係する呼吸器疾患の処置のためのそれらの使用方法、ならびにかかる塩類の製造に有用な方法および中間体にも関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
β2アドレナリン受容体アゴニストは、肺疾患または呼吸器障害の処置のために用いたとき、吸入により気道内に有利に直接投与される。乾燥粉末吸入器(DPI)、定量吸入器(MDI)および噴霧吸入器を含むいくつかのタイプの薬学的吸入デバイスが、吸入による治療剤の投与のために開発されている。吸湿性でも融解性でもなく、かつ比較的高い融点を有し、そのため該物質が、かかるデバイスにおける使用のための医薬組成物および製剤を製造するために結晶の顕著な分解または損失なく微粉化されるのを可能とする、β2アドレナリン受容体アゴニストの結晶形態を有することが非常に望ましい。
【0003】
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンが、公開された特許出願WO2006/122788A1において特許請求され、記載される。
【0004】
該5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンは、適切な薬理学的挙動が示されているが、吸湿性でも融解性でもなく、微粉化を可能にするために比較的高い融点を有する、結晶である塩形態でそれを得ることが難しいことが証明されている。
【0005】
今までのところ、所望の特性を有する5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの結晶性塩は、報告されていない。
【0006】
従って、許容されるレベルの吸湿性および比較的高い融点を有する、安定な、非融解性の本発明の化合物の塩形態が必要とされる。
【発明の概要】
【0007】
発明の概要
現在、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンのナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩が、吸湿性でも融解性でもなく、比較的高い融点を有し、そのため該物質が、結晶の顕著な分解または損失なく微粉化されるのを可能とする、結晶形態で得られ得ることを発見した。
【0008】
本発明は、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの結晶性モノナパジシル酸塩および/またはヘミナパジシル酸塩、ならびにその薬学的に許容される溶媒和物を提供する。
【0009】
典型的に、本発明の結晶性ナフタレン−1,5−ジスルホン酸塩は、式(I):
【化1】


(式中、nは、1または2の値を有する。)
で示される。
【0010】
本発明は、特に、モノナパジシル酸塩またはヘミナパジシル酸塩としての結晶性塩、およびその溶媒和物を提供する。
【0011】
本発明はまた、本発明の塩および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。本発明はさらに、本発明の塩および1種以上の他の治療剤を含む組合せ剤、ならびにかかる組合せ剤を含む医薬組成物を提供する。
【0012】
本発明はまた、哺乳動物における喘息または慢性閉塞性肺疾患のようなβ2アドレナリン受容体活性と関係する肺疾患または状態の処置方法であって、該哺乳動物に、治療的有効量の本発明の塩を投与することを含む方法を提供する。本発明はさらに、治療的有効量の、本発明の塩と1種以上の他の治療剤との組合せ剤を投与することを含む処置方法を提供する。
【0013】
本発明はさらに、本発明の塩の製造に有用である、本明細書に記載の合成方法および中間体を提供する。
【0014】
本発明はまた、薬物療法における使用のための本明細書に記載の本発明の塩、ならびに哺乳動物における喘息または慢性閉塞性肺疾患のようなβ2アドレナリン受容体活性と関係する肺疾患または状態の処置のための製剤または医薬の製造における本発明の塩の使用、を提供する。
【0015】
発明の詳細な説明
本発明の塩、組成物および方法を記載するとき、以下の用語は、他に特記しない限り以下の意味を有する。
【0016】
用語“治療的有効量”は、処置の必要な患者に投与したとき、有効な処置に十分な量を意味する。
【0017】
本明細書で用いる用語“処置”は、以下:
(a)疾患または医学的状態を未然に防ぐこと、すなわち、患者の予防的処置;
(b)疾患または医学的状態を改善すること、すなわち、患者における疾患または医学的状態の緩解をもたらすこと;
(c)疾患または医学的状態を抑制すること、すなわち、患者における疾患または医学的状態の進行を遅延すること;または、
(d)患者における疾患または医学的状態の症状を緩和すること
を含む、ヒト患者における疾患または医学的状態の処置を意味する。
【0018】
用語“β2アドレナリン受容体活性と関係する肺疾患または状態”には、現在公知であるか、または将来見出される、β2アドレナリン受容体活性と関係する全ての肺疾患および/または状態が含まれる。かかる疾患には、喘息および慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎および気腫を含む)が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】
用語“溶媒和物”は、1個以上の溶質分子、すなわち本発明の塩またはその薬学的に許容される塩、ならびに1個以上の溶媒分子により形成される複合体または凝集体を意味する。かかる溶媒和物は、典型的に、実質的に一定の溶質と溶媒のモル比を有する結晶固体である。代表的溶媒には、例えば、水、エタノール、イソプロパノールなどが含まれる。該溶媒が水であるとき、形成する溶媒和物は水和物である。
【0020】
用語“またはその溶媒和物もしくは立体異性体”は、式(I)の塩の立体異性体の溶媒和物のような、溶媒和物および立体異性体の全ての置換体を含むことを意図することが、理解され得る。
【0021】
本発明の塩には、キラル中心が含まれる。従って、本発明は、ラセミ混合物、エナンチオマー、およびエナンチオマーのうち1個に富む混合物を含む。記載され、かつ特許請求される本発明の範囲には、該塩のラセミ形態、ならびに個々のエナンチオマー形態、および1個のエナンチオマーに富む混合物が含まれる。
【0022】
特に興味があるのは、以下の塩類:
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ナパジシル酸塩
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ナパジシル酸塩
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
ならびに、その薬学的に許容される溶媒和物である。
【0023】
とりわけ興味があるのは、以下の塩類:
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
ならびに、その薬学的に許容される溶媒和物である。
【0024】
本発明の態様において、式(I)の塩において、nは2の値を有する。
【0025】
本発明はまた、上記の治療的有効量の塩および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を包含する。
【0026】
本発明の態様において、該医薬組成物は、治療的有効量の1個以上の他の治療剤をさらに含む。
【0027】
該医薬組成物が、吸入による投与用に製剤されることもまた、本発明の一態様である。
【0028】
上記の本発明の塩はまた、1種以上の他の治療剤、特にコルチコステロイド、抗コリン剤およびPDE4阻害剤からなる群から選択される1種以上の薬剤と組み合わせられ得る。
【0029】
本発明はまた、β2アドレナリン受容体活性と関係する哺乳動物における疾患または状態の処置方法であって、該哺乳動物に治療的有効量の本発明のβ2アドレナリン受容体アゴニストを含む医薬組成物を投与することを含む方法に関する。特に、肺疾患、好ましくは喘息または慢性閉塞性肺疾患である疾患または状態の処置に用いられる方法に関する。
【0030】
本発明はまた、哺乳動物における肺疾患または状態の処置のための医薬の製造における、式(I)の塩の使用に関する。哺乳動物は、好ましくはヒトである。特に関連のある肺疾患または状態は、喘息または慢性閉塞性肺疾患である。
【0031】
本発明はまた、肺疾患または状態の処置に用いるための式(I)の塩に関する。哺乳動物は、好ましくはヒトである。特に関連する肺疾患または状態は、喘息または慢性閉塞性肺疾患である。
【0032】
一般的合成法
本発明の塩は、本明細書に記載の方法および手法、または同様の方法および手法を用いて製造され得る。典型的または好ましい方法条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられるとき、他の方法条件も、他に特記しない限り用いられ得ることは、理解され得る。最適な反応条件は、用いる特定の反応物質または溶媒によって変わり得るが、かかる条件は、常套の最適化方法により当業者により決定され得る。
【0033】
本発明の塩を製造するための方法は、本発明のさらなる態様として提供され、以下の方法により説明される。
【0034】
本発明の結晶性塩は、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンおよびナフタレン−1,5−ジスルホン酸(アームストロング酸としても公知)またはその四水和物(それらは、例えばAldrichから市販されている)から合成され得る。
【0035】
この反応に適当な不活性希釈剤には、アセトン、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸など、およびそれらの混合物、所望により水が含まれるが、それらに限定されない。例えば、遊離塩基は、メタノール中に溶解した無水ナフタレン−1,5−ジスルホン酸と接触され得る。
【0036】
上記の反応の何れかの完了後に、該結晶性塩は、沈殿、濃縮、遠心などのような何れかの常套手段により、反応混合物から単離され得る。
【0037】
特定の方法条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられるとき、他の方法条件も、他に特記しない限り用いられ得ることは、理解され得る。
【0038】
本発明の結晶性モノナパジシル酸塩は、典型的に、1モル当量の遊離塩基あたり、約0.8ないし1.2モル当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸、より典型的には、1モル当量の遊離塩基あたり、約1.0モル当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を含む。
【0039】
本発明の結晶性ヘミナパジシル酸塩は、典型的に、1モル当量の遊離塩基あたり、約0.35ないし0.65モル当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸、より典型的には、1モル当量の遊離塩基あたり、約0.5モル当量のナフタレン−1,5−ジスルホン酸を含む。
【0040】
本発明の方法にて記載されるモル比は、当業者に利用可能な種々の方法により容易に決定され得る。例えば、かかるモル比は、1H NMRにより容易に決定され得る。あるいは、元素分析およびHPLC法を、該モル比の決定に用い得る。
【0041】
結晶性ヘミナパジシル酸塩の製造のために、該遊離塩基は、典型的に、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、酢酸エチル、酢酸およびそれらの混合物のような溶媒中に、特にメタノール中に溶解され、0.10−0.12M溶液を形成し、それを約45−55℃まで加熱する。1リットルの塩基溶液あたり、0.05−0.06モルのナフタレン−1,5−ジスルホン酸四水和物を、該加熱溶液に添加する。次いで、該混合物を還流温度で30分間撹拌し、次いで、20/25℃まで冷却し、この温度でさらに1時間撹拌する。形成した沈殿を濾過により単離し、メタノールのような適当な溶媒で洗浄し、例えば真空下で50℃にて乾燥させる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図面の簡単な説明
【図1】図1は、5−(2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシルアミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のX線粉末回折(XRPD)パターンを示す。図中Y軸は、強度(カウント)を示す。図中X軸は、2θ(°)を示す。
【図2】図2は、5−(2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシルアミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のDSCパターンを示す。図中Y軸は、エネルギー(W)を示す。図中X軸は、温度(℃)を示す。
【図3】図3は、5−(2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシルアミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のTGAパターンを示す。図中Y軸は、重量(%)を示す。図中X軸は、温度(℃)を示す。
【実施例】
【0043】
実施例
一般法。試薬、出発物質および溶媒を、供給業者から購入し、そのまま用いた。
【0044】
種々の薬学的に許容される溶媒(とりわけ、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸イソブチル、2−ブタノール、クロロホルム、ジクロロメタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、エタノール、水、イソプロパノール、メチルエチルケトン、メタノール、テトラヒドロフランおよびトルエンを含む)中、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの、種々の薬学的に許容される酸(とりわけ、フマル酸、コハク酸、硫酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、L−酒石酸、D−酒石酸、塩酸、メチルフルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、L−マンデル酸、D,L−マンデル酸、クエン酸、1S−カンファー−10−スルホン酸、L−リンゴ酸、L−アスパラギン酸、L−ピログルタミン酸および1,5−ジスルホン酸を含む)との塩の結晶化試験を行った。
【0045】
これらの試験のうちほんの一部のみが、結晶性塩を生じた。これらの結晶性塩のうちナパジシル酸塩のみが、吸湿性も融解性もなく、それらが微粉化されて長期間安定性を有するのを可能にする比較的高い融点を有した。
【0046】
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩の製造に特に良好な方法は、134mlのメタノール中に14.4mmolの遊離塩基を溶解し、1.075M溶液を形成し、それを約50℃まで加熱することを含む。次いで、7.74mmolのナフタレン−1,5−ジスルホン酸四水和物を、該加熱溶液に添加する。次いで、該混合物を還流温度で30分間撹拌し、次いで20/25℃まで冷却し、この温度でさらに1時間撹拌する。形成した沈殿を濾過により単離し、メタノールで洗浄し、真空下で50℃にて乾燥させる。
【0047】
X線粉末回折(XRPD)分析を、Panalytical X線粉末回折計、X’Pert PRO MPDモデルで行った。該方法を、X’celerator検出器を用いて、0.017° 2θの刻み幅で2ないし50° 2θで、各工程にて300秒の収集時間で走査する。
【0048】
図1は、5−(−2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ) ヘキシルアミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のXRPDパターンを示す(それは、サンプルの結晶化度を確認する。)。
【0049】
示差走査熱量測定(DSC)分析を、DSC−821 Mettler−Toledo、シリアル番号5117423874を用いて得た。サンプルを、アルミニウムパン中に量り取り、アルミニウム蓋をサンプルの上に置き、そして真ちゅう製の棒で圧縮した。サンプルを、30℃で平衡化し、10℃/分で300℃まで加熱した。機器を、インジウムおよび亜鉛基準を用いて較正した。
【0050】
図2は、5−(−2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル−アミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のDSCパターンを示す。サンプルは、206℃付近で始まる吸熱反応を示し、融点範囲より前には変化はない。このことは、該サンプルが、何れか他の多形体に変換せず、分解を受けないことを示し、故にその高い安定性が確認される。
【0051】
熱重量(TGA)分析は、TGA−SDTA−851 Mettler−Toledo、シリアル番号5118408555を用いて得られた。サンプルを、風袋引きしたアルミニウムパン上に置き、その後、白金るつぼ上に置いた。サンプルを、30℃から、10℃/分で350℃まで加熱した。該機器を、インジウムおよびアルミニウム標準を用いて較正した。
【0052】
図3は、5−(−2−(6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシルアミノ)−1(R)−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩のTGAパターンを示す。サンプルは、サンプルの分解のため、約200℃ないし220℃から3.1%w/wの重量損失を示す。200℃より前、および特に80−100℃の温度範囲にて、サンプルは、何らの変化も示さない。このことは、溶媒/水流出がないことを示し、故に、サンプルの吸湿性の欠如が確認される。
【0053】
医薬組成物
本発明の医薬組成物には、治療的有効量の、5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンのナパジシル酸塩、またはそのエナンチオマーもしくは薬学的に許容される溶媒和物、および薬学的に許容される担体が含まれる。
【0054】
該医薬製剤は、単位投与形態で提供されるのが好都合であり、そして、医薬分野で周知の何れかの方法によって製造できる。全ての方法は、活性成分(複数可)を担体と関連づける工程を含む。一般に、製剤は、活性成分を液体担体もしくは微粉化固体担体または両者と均一かつ均質に混合すること、次いで、必要ならば、製品を望ましい製剤に形成することにより製造される。
【0055】
吸入による肺への局所送達用の乾燥粉末組成物は、例えば、吸入器または吹き入れ器(insufflator)での使用のために、例えばラミネート加工したアルミ箔の、例えばゼラチンまたはブリスターのカプセルおよびカートリッジ中に存在していてよい。一般的に、製剤は、本発明の塩の吸入のための粉末混合物、およびラクトースまたはデンプンのような適する粉末ベース(担体物質)を含む。ラクトースの使用が好ましい。
【0056】
それぞれのカプセルまたはカートリッジは、一般的に、2μgないし150μgのそれぞれの治療的活性成分を含み得る。あるいは、活性成分(複数可)を、賦形剤を使用せずに提供することができる。
【0057】
製剤の包装は、単位用量または複数回用量の送達のために適当であり得る。複数回用量の送達のとき、製剤を予め計量するか、または使用時に計量することができる。故に、乾燥粉末吸入器は、3つの群:(a)単回用量デバイス、(b)複数の単位用量デバイス、および(c)複数回用量デバイスに分類される。
【0058】
有効用量は、通常、1日あたり、1−2000μgの範囲の活性成分である。1日投与量は、1日あたり1回以上の処置、好ましくは1ないし4回の処置で投与され得る。
【0059】
第一のタイプの吸入器については、単回用量は、大抵は硬ゼラチンカプセルである小さい容器中に製造業者により量り入れられている。カプセルは、分離している箱もしくは容器から取り出され、吸入器の受容部位(receptacle area)に挿入されなければならない。次に、カプセルを開封するか、ピンまたは切刃で孔を開けて、吸入の際の遠心力を用いてこれらの孔を通してカプセルから粉剤を飛散させるか、または排出させるために、吸気流がカプセルを通ることを可能にしなければならない。吸入後に、空のカプセルは吸入器から再び除去されなければならない。大抵は、カプセルを挿入しかつ除去するために吸入器の分解が必要であり、このことは、ある患者にとって困難であり、かつ負担となり得る操作である。
【0060】
吸入粉末用の硬ゼラチンカプセルの使用に関する他の欠点は、(a)周囲空気からの湿気の取り込みに対する予防が不十分であること、(b)カプセルが以前に極度の相対湿度に暴露されていた後での開封もしくは穿孔に関する問題(破裂もしくは切込み(indenture)を引き起こす)、および(c)カプセル破片の吸入の可能性、である。さらに、多くのカプセル吸入器について、不十分な放出が報告されている(例えば、Nielsen et al, 1997)。
【0061】
カプセル吸入器の中には、WO92/03175に記載の通り、それから個々のカプセルを受入チャンバー(receiving chamber)(その中で穿孔および排出が起こる)へ移動することができる貯蔵庫を有しているものもある。他のカプセル吸入器は、用量放出のための空気路と直線上に並び得るカプセルチャンバーを有する回転式貯蔵庫を有する(例えば、WO91/02558およびGB2242134)。それらには、ディスクまたはストリップ上に供される限定された数の単位用量を有するブリスター吸入器と共に複数回単位用量型の吸入器が含まれる。
【0062】
ブリスター吸入器は、カプセル吸入器と比較して、優れた薬剤の湿気防止を提供する。粉剤の利用は、カバーならびにブリスター箔を穿孔すること、またはカバー箔を剥離することにより可能である。ブリスター細片(blister strip)をディスクの代わりに用いるとき、用量の数を増すことができるが、空の細片を除去することは患者にとって不便である。故に、そのような装置はしばしば、細片の輸送およびブリスターポケットの開口に用いる技術を含む組み込み用量システムと共に、廃棄可能である。
【0063】
複数回用量吸入器は、予め測定された量の粉末製剤を含有していない。それらは、比較的大きい容器および患者によって用いられるべき用量測定方式(principle)で構成される。該容器は、容量置換(volumetric displacement)により大量の粉末から個別に単離される複数回用量を含有する。回転膜(例えば、EP0069715)もしくはディスク(例えば、GB2041763;EP0424790;DE4239402およびEP0674533)、回転可能シリンダー(例えば、EP0166294;GB2165159およびWO92/09322)および回転可能錐台(例えば、WO92/00771)を含む様々な用量測定方式が存在し、それらは全て、容器からの粉末で充填されるべき空洞を有している。他の複数回用量デバイスは、一定量の粉末を容器から送達チャンバーもしくは空気路(air conduit)に移動させるための局所または周辺のくぼみを持つ測定用プランジャー(例えば、EP0505321、WO92/04068およびWO92/04928)、または以下の特許出願:WO97/000703、WO03/000325およびWO03/061742に記載の、Novolizer SD2FL(例えば、Sofotec)のような測定用スライドを有している。
【0064】
再現性のある用量測定は、複数回用量吸入デバイスにとって主要な関心の一つである。粉末製剤は、投与量を測定するカップもしくは空洞の充填が大抵は重力の影響下にあるので、良好でかつ安定な流動特性を示さなければならない。再充填された単回用量および複数の単位用量吸入器については、用量測定精度および再現性は、製造業者により保証され得る。他方、複数回用量吸入器は、遥かに多数の用量を含有することができ、投与量を充填するための操作数は一般的により減少する。
【0065】
複数回用量デバイス中の吸気性気流は、用量を測定する空洞をしばしば真っすぐに横切り、そして複数回用量吸入器の大量かつ厳格な用量測定システムは、この吸気性気流によりかき混ぜられないため、粉末塊は空洞から単に飛沫同伴されて、放出中に解凝集がほとんど得られない。
【0066】
その結果として、個別の崩壊手段が必要である。しかしながら、実際には、それらは必ずしも吸入器のデザインの一部でなくてよい。複数回用量デバイス中の多数の用量のために、空気路の内壁上の粉剤付着および解凝集手段は最小でなければならず、そして/またはこれらの部分の定期的な洗浄が、デバイス内の残存用量に影響することなく、可能でなければならない。ある複数回用量吸入器は、規定数の用量が取られた後、取り替えられ得る使い捨ての薬物容器を有する(例えば、WO97/000703)。使い捨ての薬物容器を有するそのような半永久的な複数回用量吸入器のために、薬物の蓄積を防止する要求がなお更に厳格である。
【0067】
吸入による投与用医薬は、制御された粒子サイズを有することが望ましい。気管支系内に吸入するための最適な粒子サイズは、通常1〜10μ、好ましくは2〜5μである。20μ以上のサイズを有する粒子は、吸入されるときに末梢気道に到達するには一般的には大き過ぎる。これらの粒子サイズを達成するために、製造される活性成分の粒子を、常套手段により、例えば微粉化法により、サイズを縮小することができる。望ましい画分を、空気分類(air classification)もしくは篩過により分離し得る。好ましくは、粒子は結晶であり得る。
【0068】
乾燥粉剤吸入器による利用とは別に、本発明の組成物を、噴射ガスを介して、もしくはいわゆる噴霧器により操作するエアロゾルで投与することができ、それを介して薬理学的に活性な物質の溶液を、吸入可能な粒子の霧が生じるように、高圧下で噴霧することができる。かかる噴霧器は、例えば、W091/14468およびWO97/12687に記載されている。
【0069】
微分化粉剤で高用量の再現性を達成することは、それらの貧弱な流動性および極度に高い凝集化傾向のために困難である。乾燥粉剤組成物の効率を改善するために、粒子は、吸入器中では大きいが、気道中に排出されるときには小さくなければならない。故に、ラクトースもしくはグルコースのような賦形剤が一般的に使用される。賦形剤の粒子サイズは、本発明内では吸入される薬剤より通常は遥かに大きいであろう。賦形剤がラクトースであるとき、それは、典型的に、粉末ラクトース、好ましくは、結晶性アルファラクトース一水和物として存在し得る。加圧エアロゾル組成物は、バルブ、特に定量バルブを備えたキャニスター中に一般的に充填され得る。キャニスターは、W096/32150に記載の通り、所望により、例えばフルオロカーボン高分子であるプラスチック材料でコーティングされ得る。キャニスターは、口腔送達用に適した作動装置中に組み込まれ得る。
【0070】
それぞれの投与量単位は、適当には、1μg〜100μg、そして好ましくは5μg〜50μgの本発明のβ2アゴニストを含有する。
【0071】
本発明の組成物は、所望により、PDE4阻害剤、コルチコステロイドおよび/または抗コリン剤のような呼吸器障害の処置に有用であることが知られている1個以上のさらなる治療剤の治療的有効量を含んでいてよい。
【0072】
治療効果を達成するために必要であるそれぞれの活性剤の量は、もちろん、特定の活性剤、投与経路、処置される対象、および処置されている特定の障害もしくは疾患によって変わり得る。
【0073】
活性成分は、望ましい活性を示すのに十分な、1日1〜6回投与することができる。好ましくは、活性成分を1日1回もしくは2回投与し、最も好ましくは1日1回投与する。
【0074】
β2アゴニストと組合せ得る適当なPDE4阻害剤の例は、デンブフィリン、ロリプラム、シパムフィリン(cipamfylline)、アロフィリン、フィラミナスト(filaminast)、ピクラミラスト、メソプラム(mesopram)、塩酸ドロタベリン、リリミラスト(Lirimilast)、ロフルミラスト、シロミラスト、オグレミラスト、アプレミラスト(apremilast)、6−[2−(3,4−ジエトキシフェニル)チアゾール−4−イル]ピリジン−2−カルボン酸(テトミラスト)、(R)−(+)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−フェニルエチル]ピリジン、N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミド(GSK−842470)、9−(2−フルオロベンジル)−N6−メチル−2−(トリフルオロメチル)アデニン、N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−8−メトキシキノリン−5−カルボキサミド、N−[9−メチル−4−オキソ−1−フェニル−3,4,6,7−テトラヒドロピロロ[3,2,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−3(R)−イル]ピリジン−4−カルボキサミド、3−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシベンジル]−6−(エチルアミノ)−8−イソプロピル−3H−プリン塩酸塩、4−[6,7−ジエトキシ−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン−1−イル]−1−(2−メトキシエチル)ピリジン−2(1H)−オン、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オール、ONO−6126(Eur Respir J 2003, 22(Suppl. 45): Abst 2557)、ならびにPCT特許出願番号WO03/097613、WO2004/058729、WO2005/049581、WO2005/123693およびWO2005/123692において特許請求される塩である。
【0075】
β2アゴニストと組合せ得る適当なコルチコステロイドおよびグルココルチコイドの例は、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメサゾン、デキサメサゾンシペシル酸エステル、ナフロコート(naflocort)、デフラザコート、酢酸ハロプレドン、ブデソニド、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、ピバル酸クロコルトロン、アセポン酸メチルプレドニゾロン、パルミチン酸デキサメサゾン(dexamethasone palmitoate)、チプレダン(tipredane)、アセポン酸ヒドロコルチゾン、プレドニカルベート(prednicarbate)、ジプロピオン酸アルクロメタゾン(alclometasone)、ハロメタゾン、スレプタン酸メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、リメキソロン、ファルネシル酸プレドニゾロン、シクレソニド、プロピオン酸ブチキソコート、RPR−106541、プロピオン酸デプロドン、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、エタボン酸ロテプレドノール、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、フルニソリド、プレドニゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、トリアムシノロン、17−吉草酸ベタメタゾン、ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸プレドニゾロンナトリウム、ならびにヒドロコルチゾンプロブテート(probutate)である。
【0076】
β2アゴニストと組合せ得る適当なM3アンタゴニスト(抗コリン剤)の例は、チオトロピウム塩、オキシトロピウム塩、フルトロピウム塩、イプラトロピウム塩、グリコピロニウム塩、トロスピウム塩、レバトロパート、エスパトロパート、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩(特に、アクリジニウム塩、より好ましくは、臭化アクリジニウム)、1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−3−カルボン酸 エンド−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル エステル塩(DAU−5884)、3−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−1−シクロブチル−1−ヒドロキシ−1−フェニルプロパン−2−オン(NPC−14695)、N−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−2(R)−[3,3−ジフルオロ−1(R)−シクロペンチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド(J−104135)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−N−[1−[4(S)−メチルヘキシル]ピペリジン−4−イル]−2−フェニルアセトアミド(J−106366)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)−4−ピペリジニル]−2−フェニルアセトアミド(J−104129)、1−[4−(2−アミノエチル)ピペリジン−1−イル]−2(R)−[3,3−ジフルオロシクロペント−1(R)−イル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエタン−1−オン(万有−280634)、N−[N−[2−[N−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−3(R)−イルメチル]カルバモイル]エチル]カルバモイルメチル]−3,3,3−トリフェニルプロピオンアミド(万有 CPTP)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸 4−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)−2−ブチニル エステル(Ranbaxy 364057)、UCB−101333、メルクのOrM3、7−エンド−(2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニルアセトキシ)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0(2,4)]ノナン塩、7−(2,2−ジフェニルプロピオニルオキシ)−7,9,9−トリメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0*2,4*]ノナン塩、7−ヒドロキシ−7,9,9−トリメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0*2,4*]ノナン 9−メチル−9H−フルオレン−9−カルボン酸エステル塩であり、それらの全ては、所望によりそれらのラセミ体形態、そのエナンチオマー形態、そのジアステレオマー形態およびそれらの混合物、ならびに所望によりそれらの薬理学的に適合性の酸付加塩形態である。該塩のうち、塩化物、臭化物、ヨウ化物およびメタンスルホン酸塩が好ましい。
【0077】
特に好ましい本発明の医薬組成物は、式(I)の塩、ならびにフロ酸モメタゾン、シクレソニド、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、チオトロピウム塩、グリコピロニウム塩、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩(特に、アクリジニウム塩、好ましくは臭化アクリジニウム)、1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、ロリプラム、ロフルミラスト、シロミラスト、およびPCT特許出願番号WO03/097613、WO2004/058729、WO2005/049581、WO2005/123693およびWO2005/123692において特許請求される化合物からなる群から選択される1個以上の治療剤の治療的有効量を含む。
【0078】
故に、本発明の一局面において、該組成物は、式(I)の塩およびコルチコステロイドを含む。特に好ましいコルチコステロイドは、フロ酸モメタゾン、シクレソニド、ブデソニド、フロ酸フルチカゾンおよびプロピオン酸フルチカゾンからなる群から選択されるものである。
【0079】
本発明の別の局面において、該組成物は、式(I)の塩および抗コリン剤を含む。特に好ましい抗コリン剤は、チオトロピウム塩、グリコピロニウム塩、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩および1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩からなる群から選択されるものである。該組成物は、フロ酸モメタゾン、シクレソニド、ブデソニド、フロ酸フルチカゾンおよびプロピオン酸フルチカゾンからなる群から選択されるコルチコステロイドをさらに含み得る。
【0080】
本発明のさらに他の局面において、該組成物は、式(I)の塩およびPDE4阻害剤を含む。特に好ましいPDE4阻害剤は、ロリプラム、ロフルミラスト、シロミラスト、ならびにPCT特許出願番号WO03/097613、WO2004/058729、WO2005/049581、WO2005/123693およびWO2005/123692に特許請求される化合物からなる群から選択されるものである。該組成物は、フロ酸モメタゾン、シクレソニド、ブデソニド、フロ酸フルチカゾンおよびプロピオン酸フルチカゾンからなる群から選択されるコルチコステロイドをさらに含み得る。本発明の塩およびPDE4阻害剤に加えて、該組成物は、チオトロピウム塩、グリコピロニウム塩、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩および1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩からなる群から選択される抗コリン剤をさらに含み得る。
【0081】
本発明の特に好ましい態様において、該組成物は、式(I)の塩、ならびに治療的有効量の、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩を含む。要すれば、該組成物は、コルチコステロイドおよび/またはPDE4阻害剤をさらに含む。
【0082】
本発明の別の特に好ましい態様において、該組成物は、式(I)の塩および治療的有効量のフロ酸モメタゾンを含む。要すれば、該組成物は、抗コリン剤および/またはPDE4阻害剤をさらに含む。
【0083】
本発明のさらに別の態様において、該組成物は、式(I)の塩、コルチコステロイド、抗コリン剤およびPDE4阻害剤を含む。
【0084】
式(I)の塩類および本発明の組合せ剤は、呼吸器疾患の処置に使用することができ、その際、気管支拡張剤の使用は、例えば、喘息、急性もしくは慢性気管支炎、気腫、または慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対して有益な効果を有すると期待されている。
【0085】
組合せ剤中の活性化合物および塩類、即ち、本発明のβ2アゴニストならびにPDE4阻害剤、コルチコステロイドまたはグルココルチコイドおよび/または抗コリン剤は、同一のもしくは異なる経路により、同一の医薬組成物で、または個別、同時、併用もしくは逐次投与を意図した異なる組成物で、共に投与することができる。
【0086】
全ての活性物質は同時にもしくは非常に近い時間に投与されることが意図されている。あるいは、1個もしくは2個の活性物質を朝に、そして他のもの(複数を含む)を同日のその後に投与することができる。または、別の計画では、1個もしくは2個の活性物質を1日2回、そして他のもの(複数を含む)を1日2回行われる投与のうちの投与の1回と同時に、または別個に、1日1回投与することができる。好ましくは、少なくとも2個の、より好ましくは全ての活性物質が、同時に一緒に投与され得る。好ましくは、少なくとも2個の、より好ましくは全ての活性物質を、混合剤として投与し得る。
【0087】
本発明の活性物質組成物は、好ましくは、吸入器、とりわけ乾燥粉剤吸入器を用いて送達される吸入用組成物の形態で投与されるが、しかしながら、局所、非経腸または経口適用の何れか他の形態が可能である。ここで、吸入組成物の適用は、特に閉塞性肺疾患の治療もしくは喘息の処置のために、好ましい適用形態を具体化している。
【0088】
本発明の活性塩の製剤用のさらなる適当な担体は、「レミントン:薬局の科学および実践、第20版」(Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th Edition)、Lippincott Williams & Wilkins, Philadelphia, Pa., 2000の中に見出すことができる。以下の非限定的実施例は、本発明の代表的な医薬組成物を例示する。
【0089】
本発明は、哺乳動物における、β2アドレナリン受容体活性と関係する、喘息または慢性閉塞性肺疾患のような肺疾患または状態の処置方法であって、該哺乳動物に、治療的有効量の上記の医薬組成物を投与することを含む方法をさらに包含する。
【0090】
特に、肺疾患または状態の処置方法は、該哺乳動物に、治療的有効量の式(I)の化合物のナパジシル酸塩および治療的有効量の、コルチコステロイド、抗コリン剤、またはPDE4阻害剤のような1種以上の他の治療剤を投与することを含む。
【0091】
【表1】


【表2】


【表3】

【0092】
【表4】


【表5】


【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシエチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オンの結晶性モノナパジシル酸塩および/またはヘミナパジシル酸塩、ならびにその薬学的に許容される溶媒和物。
【請求項2】
式(I):
【化1】


(式中、nは、1または2の値を有する。)
で示される請求項1記載の塩、およびその薬学的に許容される溶媒和物。
【請求項3】
nが2の値である、請求項2記載の塩。
【請求項4】
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ナパジシル酸塩
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ナパジシル酸塩
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩、および
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
ならびに、その薬学的に許容される溶媒和物からなる群から選択される、請求項1記載の塩。
【請求項5】
(R,S)5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
5−(2−{[6−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエトキシ)ヘキシル]アミノ}−1(R)−ヒドロキシ−エチル)−8−ヒドロキシキノリン−2(1H)−オン ヘミナパジシル酸塩
ならびに、その薬学的に許容される溶媒和物からなる群から選択される、請求項4記載の塩。
【請求項6】
治療的有効量の請求項1ないし5のいずれか一項記載の塩、および薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項7】
該組成物が、吸入による投与のために製剤される、請求項6記載の医薬組成物。
【請求項8】
該組成物が、治療的有効量の1種以上の他の治療剤をさらに含む、請求項6または7記載の医薬組成物。
【請求項9】
該他の治療剤が、コルチコステロイド、抗コリン剤、および/またはPDE4阻害剤である、請求項8記載の医薬組成物。
【請求項10】
該他の治療剤が、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメサゾン、デキサメサゾンシペシル酸エステル、ナフロコート(naflocort)、デフラザコート、酢酸ハロプレドン、ブデソニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、ピバル酸クロコルトロン、アセポン酸メチルプレドニゾロン、パルミチン酸デキサメサゾン(dexamethasone palmitoate)、チプレダン(tipredane)、アセポン酸ヒドロコルチゾン、プレドニカルベート(prednicarbate)、ジプロピオン酸アルクロメタゾン(alclometasone)、ハロメタソン、スレプタン酸メチルプレドニゾロン、フロ酸モメタゾン、リメキソロン、ファルネシル酸プレドニゾロン、シクレソニド、プロピオン酸ブチキソコート、RPR−106541、プロピオン酸デプロドン、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、プロピオン酸ハロベタゾール、エタボン酸ロテプレドノール、酪酸プロピオン酸ベタメタゾン、フルニソリド、プレドニゾン、リン酸デキサメサゾンナトリウム、トリアムシノロン、17−吉草酸ベタメタゾン、ベタメタゾン、ジプロピオン酸ベタメタゾン、酢酸ヒドロコルチゾン、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、リン酸プレドニゾロンナトリウムおよび酪酸プロピオン酸(probutate)ヒドロコルチゾンからなる群から選択されるコルチコステロイドである、請求項8または9記載の医薬組成物。
【請求項11】
該他の治療剤が、チオトロピウム塩、オキシトロピウム塩、フルトロピウム塩、イプラトロピウム塩、グリコピロニウム塩、トロスピウム塩、レバトロパート、エスパトロパート、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロキナゾリン−3−カルボン酸 エンド−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル エステル塩(DAU−5884)、3−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−1−シクロブチル−1−ヒドロキシ−1−フェニルプロパン−2−オン(NPC−14695)、N−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)ピペリジン−4−イル]−2(R)−[3,3−ジフルオロ−1(R)−シクロペンチル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド(J−104135)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−N−[1−[4(S)−メチルヘキシル]ピペリジン−4−イル]−2−フェニルアセトアミド(J−106366)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)−4−ピペリジニル]−2−フェニルアセトアミド(J−104129)、1−[4−(2−アミノエチル)ピペリジン−1−イル]−2(R)−[3,3−ジフルオロシクロペント−1(R)−イル]−2−ヒドロキシ−2−フェニルエタン−1−オン(万有−280634)、N−[N−[2−[N−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−3(R)−イルメチル]カルバモイル]エチル]カルバモイルメチル]−3,3,3−トリフェニルプロピオンアミド(万有 CPTP)、2(R)−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸 4−(3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサ−3−イル)−2−ブチニル エステル(Ranbaxy 364057)、UCB−101333、メルクのOrM3、7−エンド−(2−ヒドロキシ−2,2−ジフェニルアセトキシ)−9,9−ジメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0(2,4)]ノナン塩、7−(2,2−ジフェニルプロピオニルオキシ)−7,9,9−トリメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0*2,4*]ノナン塩、7−ヒドロキシ−7,9,9−トリメチル−3−オキサ−9−アゾニアトリシクロ[3.3.1.0*2,4*]ノナン 9−メチル−9H−フルオレン−9−カルボン酸エステル塩(それらの全ては、所望によりそれらのラセミ体形態、エナンチオマー形態、ジアステレオマー形態およびそれらの混合物、ならびに所望によりそれらの薬理学的に適合性の酸付加塩形態である)からなる群から選択される抗コリン剤である、請求項8または9記載の医薬組成物。
【請求項12】
該他の治療剤が、デンブフィリン、ロリプラム、シパムフィリン(cipamfylline)、アロフィリン、フィラミナスト(filaminast)、ピクラミラスト、メソプラム(mesopram)、塩酸ドロタベリン、リリミラスト(Lirimilast)、ロフルミラスト、シロミラスト、オグレミラスト、アプレミラスト(apremilast)、6−[2−(3,4−ジエトキシフェニル)チアゾール−4−イル]ピリジン−2−カルボン酸(テトミラスト)、(R)−(+)−4−[2−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)−2−フェニルエチル]ピリジン、N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−2−[1−(4−フルオロベンジル)−5−ヒドロキシ−1H−インドール−3−イル]−2−オキソアセトアミド(GSK−842470)、9−(2−フルオロベンジル)−N6−メチル−2−(トリフルオロメチル)アデニン、N−(3,5−ジクロロ−4−ピリジニル)−8−メトキシキノリン−5−カルボキサミド、N−[9−メチル−4−オキソ−1−フェニル−3,4,6,7−テトラヒドロピロロ[3,2,1−jk][1,4]ベンゾジアゼピン−3(R)−イル]ピリジン−4−カルボキサミド、塩酸3−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシベンジル]−6−(エチルアミノ)−8−イソプロピル−3H−プリン、4−[6,7−ジエトキシ−2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン−1−イル]−1−(2−メトキシエチル)ピリジン−2(1H)−オン、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン、シス[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オール、ONO−6126(Eur Respir J 2003, 22(Suppl. 45): Abst 2557)、ならびにPCT特許出願番号WO03/097613、WO2004/058729、WO2005/049581、WO2005/123693およびWO2005/123692にて特許請求される化合物類からなる群から選択されるPDE4阻害剤である、請求項8または9記載の医薬組成物。
【請求項13】
該他の治療剤が、フロ酸モメタゾン、シクレソニド、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、フロ酸フルチカゾン、チオトロピウム塩、グリコプロリウム(glycopirrolium)塩、3−[2−ヒドロキシ−2,2−ビス(2−チエニル)アセトキシ]−1−(3−フェノキシプロピル)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、1−(2−フェニルエチル)−3−(9H−キサンテン−9−イルカルボニルオキシ)−1−アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタン塩、ロリプラム、ロフルミラスト、シロミラスト、ならびにPCT特許出願番号WO03/097613、WO2004/058729、WO2005/049581、WO2005/123693およびWO2005/123692にて特許請求される化合物類からなる群から選択される、請求項8ないし12のいずれか一項記載の医薬組成物。
【請求項14】
請求項1ないし5のいずれか一項記載の塩、および請求項8ないし13のいずれか一項記載の1種以上の他の治療剤を含む、組合せ剤。
【請求項15】
哺乳動物において、β2アドレナリン受容体活性と関係する肺疾患または状態を処置する方法であって、該哺乳動物に、治療的有効量の請求項6ないし13のいずれか一項記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
【請求項16】
該肺疾患が、喘息または慢性閉塞性肺疾患である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
該方法が、治療的有効量の請求項8ないし13のいずれか一項記載の1種以上の他の治療剤を投与することをさらに含む、請求項15または16記載の方法。
【請求項18】
哺乳動物における請求項15または16記載の肺疾患または状態の処置のための医薬の製造における、請求項1ないし5のいずれか一項記載の塩または請求項6ないし13のいずれか一項記載の医薬組成物の使用。
【請求項19】
請求項15または16記載の肺疾患または状態の処置における使用のための、請求項1ないし5のいずれか一項記載の塩または請求項6ないし13のいずれか一項記載の医薬組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−518038(P2010−518038A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548626(P2009−548626)
【出願日】平成20年2月8日(2008.2.8)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000975
【国際公開番号】WO2008/095720
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(598032139)アルミラル・ソシエダッド・アノニマ (69)
【氏名又は名称原語表記】Almirall, S.A.
【Fターム(参考)】