説明

はんだ付け装置

【課題】 電子部品を一括はんだ付け作業したプリント配線板に後付けするリード型電子部品は、専用のはんだ付け装置により個別に部分はんだ付けする際、部分はんだ付け領域の大きさ(長さ)に合わせてはんだ吹き口ひいては噴流波の大きさ(長さ)を可変可能なはんだ吹き口を設けたはんだ付け装置が使用されるが、吹き口の大きさを変えると噴流波の高さが変化してしまい、はんだ付け品質が一定に保てないという問題があった。
【解決手段】 噴流波9を形成するはんだ吹き口7とは別にダミー吹き口8を設け、溶融はんだ1を供給する。はんだ吹き口7の大きさの調節に伴ってダミー吹き口8の大きさを差動的に連動して調整する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融はんだの吹き口の長さ等の大きさが調節可能であり、またこの大きさを可変した際に、この吹き口に形成される溶融はんだの噴流波の波高が変化しないように構成したはんだ付け装置に関する。
【0002】電子部品を搭載したプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークに、通常の一括はんだ付けシステムでははんだ付けを行うことができない電子部品(例えば、樹脂ハウジングを備えたコネクタ等のようなリード型電子部品)は、この―括はんだ付け作業後に専用のはんだ付け装置により個別に部分はんだ付け作業が行なわれている。
【0003】プリント配線板の部分はんだ付け作業を行うには、既にはんだ付けが完了した領域に溶融はんだを接触させてはならないので、通常は溶融はんだの吹き口の形状を当該部分はんだ付け領域の形状に合わせて形成した専用の吹き口を設けたはんだ付け装置が使用されている。すなわち、部分はんだ付け領域と同じ形状の噴流波を形成しておいて、この噴流波にプリント配線板の当該部分はんだ付け領域を接触させてはんだ付けを行う構成である。
【0004】また、当該部分はんだ付け領域よりも小さい吹き口に噴流波を形成しておいて、この噴流波にプリント配線板の当該部分はんだ付け領域を接触させつつ全ての部分はんだ付け領域に噴流波が接触するようにプリント配線板を水平搬送させ、吹き口の大きさに対して広大な部分はんだ付け領域に噴流波を塗り付けていくようにプリント配線板を搬送させる技術(特許第2761204号)がある。
【0005】
【従来の技術】本出願人は、特許第2761204号の技術の問題を解消した技術を開発し本特許出願と併せて同日付けの特許出願を行っている(特願2000−399845)。
【0006】この技術は、部分はんだ付け領域の幅に合わせて噴流波を形成する吹き口の長さを調節し、プリント配線板の一回の搬送で当該部分はんだ付け領域の全領域に溶融はんだの噴流波を接触可能とした技術であり、さらに当該部分はんだ付け領域と噴流波との接触に際してプリント配線板を仰角搬送するように構成した技術である。
【0007】すなわち、ポンプにより送出されて供給された溶融はんだを噴流させる吹き口体は、吹き口上の溶融はんだの長さひいては噴流波の長さを連続的に可変する吹き口長さ可変手段を備えている。そして、ハンドリング装置を備えた工業用ロボットにプリント配線板を保持させて搬送し、部分はんだ付け領域の一端部を噴流波に接触させて他端部へ向けて前記板状の被はんだ付けワークをその板面方向に沿ってかつ仰角方向に搬送させるように構成した技術である。
【0008】そして、この接触と搬送に際して、当初吹き口の長さを部分はんだ付け領域の一端部の形状に合わせておき前記搬送に伴って吹き口の長さを部分はんだ付け領域の形状に合わせて可変させるようにした技術である。
【0009】これにより、プリント配線板の部分はんだ付け領域に接触する溶融はんだの長さがこの部分はんだ付け領域の形状に合わせて変化するので、一回の搬送で部分はんだ付け領域の全領域に溶融はんだを接触させてはんだ付けを行うことができるようになり、生産性の高い部分はんだ付けを行うことができる。
【0010】また、プリント配線板は仰角搬送であるので、部分はんだ付け領域が溶融はんだから離脱する離脱点の離脱角度が大きくなるとともにこの離脱位置も安定するようになり、はんだブリッジを生じることがなくしかもフィレット形状の安定したはんだ付け品質の良好な部分はんだ付けを行うことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、吹き口に溶融はんだを供給する手段すなわちポンプの送出能力はその回転速度を可変しなければ概ね一定である。そのため、吹き口の長さひいてはその大きさを可変すると、この吹き口上に形成される噴流波の波高が変化してしまう。すなわち、吹き口長さが長くなってその大きさが大きくなると噴流波高が低下し、逆に吹き口長さが短くなってその大きさが小さくなると噴流波高が上昇する。
【0012】そして、部分はんだ付け領域すなわちプリント配線板の被はんだ付け面を溶融はんだの噴流波に接触させる際に噴流波高が変化すると、プリント配線板と噴流波とが接触している際の浸漬深さが変化(浸漬深さが浅くなったりあるいは深くなったり)して、部分はんだ付け領域に十分な溶融はんだが供給できなくなってはんだ付け品質が低下したり、あるいは溶融はんだがプリント配線板の被はんだ付け面とは反対側の面に溢れ出して流れ込み、致命的な不良品を生産することになってしまう。
【0013】本発明の目的は、吹き口の長さ等の大きさを可変しても噴流波高が変化することがないはんだ付け装置を実現することによって、はんだ付け品質が良好かつ安定で信頼性の高いはんだ付け作業を行うことができるはんだ付け装置を実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるはんだ付け装置は、はんだ付け用の溶融はんだの噴流波の長さ等の大きさを調節可能に構成し、しかもその調節にともなって噴流波の波高が変化しないように構成したところに特徴がある。
(1)溶融はんだの送出手段と、前記送出手段から溶融はんだの供給を受けて前記溶融はんだの噴流波を形成しその大きさが調節可能なはんだ付け用のはんだ吹き口と、前記送出手段から前記溶融はんだの供給を受けて前記溶融はんだを前記はんだ吹き口とは別に噴流しその大きさが調節可能なダミー吹き口と、前記はんだ吹き口の大きさの調節に伴って前記ダミー吹き口の大きさを差動的に連動して調節する吹き口調節手段とを備えて成るように構成する。
【0015】これにより、例えばはんだ付け用のはんだ吹き口の大きさを小さく調節する際には、このはんだ吹き口から噴流させるべき溶融はんだ流量の減少分を、ダミー(Dummy)吹き口の大きさを大きくして、このダミー吹き口から噴流する溶融はんだ流量の増大として差動的に噴流させることができるようになり、はんだ吹き口から噴流する噴流波の波高を、そのはんだ吹き口の大きさに係わらず一定に維持することができるようになる。
(2)前記(1)のはんだ付け装置において、前記吹き口調節手段は、前記はんだ吹き口の大きさを調節した際に前記はんだ吹き口に形成される溶融はんだの噴流波の波高が一定となるように前記ダミー吹き口の大きさを差動的に連動して調節できるように構成する。
【0016】すなわち、はんだ吹き口とダミー吹き口との間に落差があったり、また、溶融はんだ送出手段から見てはんだ吹き口への溶融はんだ供給インピーダンス(流路抵抗)とダミー吹き口への溶融はんだ供給インピーダンス(流路抵抗)に相違が存在する場合には、はんだ吹き口の大きさの変化量とダミー吹き口の大きさの変化量との関係すなわちその関数を、はんだ吹き口に形成される噴流波の波高が一定となるように構成する。
【0017】つまり、この差動的な調節は、単なる反比例の1次関数だけではなく、オフセット(定数)が存在したり高次の関数であっても良いのである。
【0018】このように構成することにより、噴流波高を目的量として例えばポンプ(溶融はんだ送出手段)の回転速度をフィードバック制御する等の複雑な制御系を使用することなく、一定した波高の噴流波を形成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明にかかるはんだ付け装置は、次のような実施形態例において実施することができる。
【0020】(1)実施形態例−1図1を参照して、本発明にかかるはんだ付け装置の本実施形態例−1を説明する。図1は、実施形態例−1のはんだ付け装置を説明するための図で、(a)は縦断面を示す図、(b)は吹き口部分の詳細構成を示す斜視図である。
【0021】すなわち、図示しないヒータにより加熱されて溶融状態のはんだ(溶融はんだ)1をはんだ槽2に収容してあり、これをモータ3に駆動(図1の例では、プーリとベルトを介して駆動)されたポンプ4により吸い込み口5から吸い込んで吹き口体6へ供給し、この吹き口体6のはんだ付け用のはんだ吹き口7から溶融はんだ1を噴流させて噴流波9を形成する構成である。
【0022】このはんだ付け装置19は、吹き口体6のはんだ吹き口7に2枚のシャッタ10すなわち第1のシャッタ10aと第2のシャッタ10bを備えていて、両シャッタ10a,10bを接続部11を介してそれぞれ第1のアクチュエータ12aと第2のアクチュエータ12bにより矢印A方向に駆動してはんだ吹き口7の長さを可変することができるように構成してある。すなわち、はんだ吹き口7の長さを調節することにより噴流波9の長さ(図1(a)の図上の横方向の長さ)を任意に調節することができるように構成してある。
【0023】なお、このシャッタ10は、溝13を有する楔形のブロック体でなり、太い方をはんだ吹き口7側に対向して設けてある。
【0024】そして、第1のシャッタ10aと第2のシャッタ10bをはんだ吹き口7の両側から移動させて両開き調節できるように構成したものであり、図1(b)に示すようにこのシャッタ10a,10bに設けた線状の溝13と吹き口体6に設けた線状の凸条部14とを嵌め合わせ、この溝に沿ってシャッタ10a,10bを移動させてはんだ吹き口7の長さひいてはこのはんだ吹き口7上に形成される噴流波9の長さを調節できるように構成してある。
【0025】また、図1に示すように吹き口体6の両側端部にはダミー吹き口8を形成するための開口6a,6bを設けてあり、シャッタ10a,10bの移動に伴ってシャッタ10a,10bとの間に形成されるこのダミー吹き口8の大きさが変化するようにこのシャッタ10a,10bの移動方向に対してそれぞれ斜め方向の制御面15をこのシャッタ10a,10bに設けてある。
【0026】すなわち、はんだ吹き口7の長さが小さくなるようにシャッタ10a,10bを閉める方向(図の中心方向)にシャッタ10a,10bを移動させるとシャッタ10a,10bの制御面15との間に形成されるダミー吹き口8の大きさが大きくなり、逆にはんだ吹き口7の長さが大きくなるようにシャッタ10a,10bを開く方向(図の両側方向)にシャッタ10a,10bを移動させるとシャッタ10a,10bの制御面15との間に形成されるダミー吹き口8の大きさが小さくなるように構成してある。
【0027】図1においては、シャッタ10a,10bに設けた制御面15がこのシャッタ10a,10bの移動方向に対して直線的に形成されている。しかし、やや凸状の円弧状や、やや凹状の円弧状の制御面であってもよい。この制御面15の形状は、はんだ吹き口7の大きさを調節してもその噴流波9の波高が一定となるような形状とすれば良いのである。
【0028】すなわち、はんだ吹き口7の長さひいてはその大きさを変化させた際に、このはんだ吹き口7上に形成する噴流波9の波高が一定になるようにダミー吹き口8から噴流する溶融はんだ1の流量が差動的に調節され、シャッタ10a,10bを移動させて噴流波9の長さを調節しても噴流波高が一定の噴流波9を得ることができるようになる。
【0029】したがって、後述するが、プリント配線板の種類が異なるなどして噴流波9の長さを変えても、搬送手段(図示しない)によりー定搬送位置に搬送されるプリント配線板の噴流波9への浸漬深さを一定に保持することができるようになり、はんだ付けを行うプリント配線板の種類が異なってもはんだ付け品質が良く安定で信頼性の高いはんだ付けを行うことができるようになる。
【0030】なお、図1に示すように、両開きのシャッタ10a,10bによりはんだ吹き口7の大きさを調節するように構成した場合、両シャッタ10a,10bの開閉量が同一量となるようにしてはんだ吹き口7の長さ調節を行うと、はんだ吹き口の位置を常に同じ位置(中心位置)にすることができる長所がある。また、両シャッタ10a,10b間の間隔(はんだ吹き口7の長さ)を保持したままで両シャッタ10a,10bを図の左右方向に並行移動させると、同じ吹き口長さのはんだ吹き口7を吹き口体6のどの位置にも(図1の吹き口体6において右側寄りにも左側寄りにも)形成できる長所もある。
【0031】(2)実施形態例−2図2を参照して、本発明にかかるはんだ付け装置の実施形態例−2を説明する。図2は、本実施形態例−2のはんだ付け装置を説明するための図で、(a)は縦断面を示す図、(b)は吹き口部分の詳細構成を示す斜視図である。
【0032】この実施形態例−2が先の実施形態例−1と相違する点は、はんだ吹き口7とダミー吹き口8とが1枚のシャッタ10を挟んで1つの吹き口体6の両側端部に同列状に形成してある点である。
【0033】すなわち、シャッタ10を移動させてはんだ吹き口7の長さを長くするとダミー吹き口8の長さが短くなり、逆にはんだ吹き口7の長さを短くするとダミー吹き口8の長さが長くなるように制御される。なお、この場合においては、シャッタ10は1枚でありそれを駆動するアクチュエータ12も1つでよい。
【0034】これにより、シャッタ10を移動させた際のはんだ吹き口7の大きさとダミー吹き口8の大きさの和が一定(はんだ吹き口7からの噴流波9の大きさとダミー吹き口8からのダミー噴流波16の大きさとが相互に差動的に変化してその和が一定)となり、はんだ吹き口7から噴流する溶融はんだ1の流量とダミー吹き口8から噴流する溶融はんだ1の流量との和も一定にすることが可能となって、このはんだ吹き口7の長さひいてはこのはんだ吹き口7上に形成される噴流波9の長さを調節しても、この噴流波9の波高を一定に保持することができるようになる。
【0035】したがって、後述するがプリント配線板の種類が異なるなどして噴流波9の長さを変えても、搬送手段によりー定搬送位置に搬送されるプリント配線板の噴流波9への浸漬深さを一定に保持することができるようになり、はんだ付けするプリント配線板の種類が異なってもはんだ付け品質が良く安定で信頼性の高いはんだ付けを行うことができるようになる。
【0036】(3)部分はんだ付けシステムでの使用例次に、図3ないし図6を参照して、本実施形態例に示したはんだ付け装置を使用した部分はんだ付けシステムの実施形態例について、その構成、はんだ付け手順、多様な形状の部分はんだ付け形状に対する態様例および実施形態例のはんだ付けシステムの特徴を説明する。すなわち、この部分はんだ付けシステムはプリント配線板の特定の領域(部分はんだ付け領域)にのみ溶融はんだを接触させて部分はんだ付けを行うはんだ付けシステムである。さらに具体的に例示すれば、被はんだ付けワークであるプリント配線板は多数の電子部品を搭載しはんだ付けが完了したプリント配線板であり、このプリント配線板に例えば非耐熱性電子部品のコネクタ等の電子部品を後付けするはんだ付けシステムの例である。
【0037】なお、本実施形態例のはんだ付けシステムは、プリント配線板の特定の領域にのみ溶融はんだを接触させて部分はんだ付けを行うはんだ付けシステムであるので、通常のはんだ付け装置を使用してはんだ付けを行うことができないような電子部品のはんだ付けも行うこともできる。例えば、重量が大きい電子部品や形状が極めて大きい電子部品をプリント配線板にはんだ付けする場合等である。
【0038】1.構成図3は、プリント配線板の搬送装置として工業用ロボットを使用したはんだ付けシステムの構成例を示す図である。
【0039】すなわち、工業用ロボット20にハンドリング装置21を設けてプリント配線板22を保持することができるように構成してあり、この工業用ロボット20にプリント配線板22を搬送させる仕組みである。
【0040】他方で、前記(1)で説明したはんだ付け装置19すなわち噴流波9の長さを可変することが可能なはんだ付け装置19を設けてあり、このはんだ付け装置19で形成した噴流波9に図4に示すようなプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の被はんだ付け部24を接触させて部分はんだ付けを行う仕組みである。
【0041】すなわち、プリント配線板22はハンドリング装置21を備えた工業用ロボット20で搬送する。この工業用ロボット20は、アーム25の角度を可変する3つの軸(J1軸26、J2軸27、J3軸28)と、アーム25を旋回させる3つの軸(R1軸29、R2軸30、R3軸31)を備え、このアーム25の先端にはプリント配線板22を保持するハンドリング装置21を備えている。これにより、ハンドリング装置21に保持されたプリント配線板22の3次元空間座標上における位置および姿勢を任意に制御することができる。
【0042】なお、ハンドリング装置21は、プリント配線板22の両側端部を挟持する保持爪32と、この保持爪32の開閉を駆動するモータ33および送りねじ34とを備えている。すなわち、保持爪32を矢印方向に開閉することにより、プリント配線板22の両側端部を挟持して保持する構成である。
【0043】もちろん、プリント配線板22を保持して3次元空間座標上における位置および姿勢を任意に制御することができる搬送装置であれば、他の搬送装置を使用してもよい。例えば、X−Y−Zテーブル装置の先端に、X軸方向に回転するアクチュエータとY軸方向に回転するアクチュエータおよびZ軸方向に回転するアクチュエータを設けて6軸制御が可能に構成し、その先端にハンドリング装置を設けるように構成することもできる。すなわち、他の公知技術も使用することができる。
【0044】そして、この工業用ロボット20の作業可能範囲に、はんだ付け装置19を配置してはんだ付けシステムを構成してある。
【0045】工業用ロボット20は専用のロボット制御装置35を備え、このロボット制御装置35は予め教示されたかもしくはプログラミングされた作業手順に従ってハンドリング装置21に挟持・保持したプリント配線板22の3次元空間座標上の位置および姿勢そして搬送ベクトル(すなわち搬送方向と搬送速度)が制御(制御信号SC によって制御)される。
【0046】また、はんだ付け装置19は主制御装置36により第1のアクチュエータ12aと第2のアクチュエータ12bを制御してはんだ吹き口7の長さを制御し、この長さを目的とする長さに任意に連続的に調節することができる。なお、これらのアクチュエータ12a,12bはアブソリュート型のリエアエンコーダ(不図示)を備えていて、主制御装置36との間の通信(通信信号SSW1 ,SSW2)によりはんだ吹き口7の長さを直接にフィードバック制御することができる構成である。
【0047】主制御装置36はコンピュータシステムにより構成され、キーボード等の指示操作部36aと、LCD等の表示部36bとを備えている。そして、その通信ポートを介して外部機器と通信しながらその制御を行う。また、ロボット制御装置35との間においても通信(通信信号SR )により連係した制御が可能であり、工業用ロボット20ヘの搬送指示を行うことと併せてその搬送状態を把握し、プリント配線板22の搬送状態に連係してはんだ付け装置19の制御を行う分散処理の構成である。
【0048】2.はんだ付け手順次に、以上のように構成されたはんだ付けシステムにおいて、プリント配線板の部分はんだ付けがどのように行われるかを説明する。
【0049】図4は、部分はんだ付けを行うプリント配線板の一例を示す図で、その被はんだ付け面を示した図である。すなわち、既にQFP IC38やSOP IC39そしてPOWER TR40やMM TR41さらにはチップ抵抗42やチップコンデンサ43、電解コンデンサ44等々がはんだ付けされていて、これに非耐熱性のコネクタ45を部分はんだ付けにより後付けする作業を行う例である。
【0050】図4において、コネクタ45は図に示す面とは反対側の面に搭載される。そして、その多数配列されたリード端子45aがプリント配線板22のランド22aのスルーホールに挿通されて、図に示す面のランド22aとの間で被はんだ付け部24を構成している。図4R>4の例ではコネクタ45の14個の被はんだ付け部24が長方形の領域に配列され、プリント配線板22上の平面座標において座標(X1 ,Y1 )を起点としてX座標方向に短辺長さLX1 およびY座標方向に長辺長さLY1 の長方形の範囲の部分はんだ付け領域23(この例ではコネクタ45と同じ座標位置となっている。)を構成している。なお、原点座標は(X0 ,Y0 )である。
【0051】すなわち、プリント配線板22の被はんだ付け面における座標(X1 ,Y1 )、(X2 ,Y1 )、(X2 ,Y2 )および(X1 ,Y2 )に囲まれた長方形の範囲に部分はんだ付け領域23を構成している。但し、LX1 =X2 −X1 であり、LY1 =Y2 −Y1 である。
【0052】したがって、座標(X1 ,Y1 )を起点としてX軸方向の短辺長さLX1 とY軸方向の長辺長さLY1 の長方形の範囲に溶融はんだ1を接触させることにより、コネクタ45の後付けすなわち部分はんだ付けを行うことができる。
【0053】また、以上の座標データ(X1 ,Y1 )、(X2 ,Y1 )、(X2 ,Y2 )および(X1 ,Y2 )は予め主制御装置36に記憶してあり、これらの座標データをロボット制御装置35へ送信することにより、工業用ロボット20のハンドリング装置21に保持されたプリント配線板22の部分はんだ付け領域23を、はんだ付け装置19のはんだ吹き口7の位置に整合させて搬送することができるように構成されている。
【0054】図5は、はんだ付け工程においてプリント配線板への溶融はんだの供給を説明するための図で、(a)ははんだ付け装置のはんだ吹き口ひいては噴流波にプリント配線板が搬送される状態を説明する平面図、(b)は(a)の縦断面を示す図である。
【0055】すなわち、主制御装置36によりはんだ付け装置19のアクチュエータ12a12bを制御し、はんだ吹き口7の長さがLX1 になるように第1のシャッタ10aと第2のシャッタ10bが制御され、はんだ吹き口7上に形成される噴流波9の長さがLX1 になるように制御される。
【0056】そして、ハンドリング装置21に保持されたプリント配線板22を、図5(b)に示すように搬送ベクトル■,■,■,■および■の方向へ順次搬送する。すなわち、まず水平成分方向に対して仰角θl に保持させ、この保持状態を維持したままこの仰角θl と同じ仰角の搬送ベクトル■方向に搬送する。
【0057】続いて、プリント配線板22の部分はんだ付け領域23の前端部23aすなわち座標(X1 ,Y1 )と(X2 ,Y1 )がはんだ吹き口7すなわち噴流波9に接近したときプリント配線板22の姿勢を仰角θl に保持したまま搬送ベクトル■方向に下降させ、このプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の前端部23aすなわち座標(X1 ,Y1 )と(X2 ,Y1 )を噴流波9に接触させる。
【0058】続いてプリント配線板22の姿勢を仰角θ1 に保持したまま搬送ベクトル■方向すなわちプリント配線板22の仰角θ1 と同じ仰角θ1 で搬送し、長さLY1だけ搬送したときすなわちプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の後端部23bの座標(X2 ,Y2 )と(X1 ,Y2 )が噴流波9上に到達したときプリント配線板22の姿勢を仰角θ1 に保持したまま搬送ベクトル■方向へ搬送し、続いて搬送ベクトル■方向へ搬送する。すなわち、このプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の後端部23bの座標(X2 ,Y2 )と(X1 ,Y2 )を噴流波9から遠ざけて離脱させる。
【0059】このようにして、プリント配線板22の座標(X1 ,Y1 )、(X2 ,Y1 )、(X2 ,Y2 )および(X1 ,Y2 )に囲まれた長方形の部分はんだ付け領域23に噴流波9を接触させて、この部分はんだ付け領域23の被はんだ付け部24に溶融はんだ1を供給することができる。
【0060】そして、プリント配線板22を仰角θ1 方向に角度を付与して搬送させながら噴流波9に接触させているので、部分はんだ付け領域23の被はんだ付け部24が噴流波9から離脱する離脱点(ピールバックポイント)が安定するとともに噴流波9を形成する溶融はんだ1の離間性が向上し、被はんだ付け部24に良好で安定したフィレット形状が得られるとともにはんだブリッジ現象を生じることがなくなり、特にファインピッチの電子部品を後付けする場合においても、良好なはんだ付け品質を得ることができるようになる。なお、水平搬送では、ファインピッチの電子部品の後付けの際にはんだブリッジを発生し、これを除去することができない。
【0061】すなわち、被はんだ付け部24が噴流波9から離脱する際に、この離脱点(ピールバックポイント)においてこのプリント配線板22の板面ひいては被はんだ付け部24と噴流波9との成す角度を大きくすることが可能となり、その結果、この離脱点がプリント配線板22の搬送にともなってその搬送方向に不規則に移動し難くなる。また、被はんだ付け部24から噴流波9が離脱する際にこの噴流波9がこの被はんだ付け部24から溶融はんだ1を剥がしとり易くなる。したがって、前者によりフィレット形状が安定し、後者によりはんだブリッジが発生しなくなる。
【0062】なお、この仰角θ1 は、通常2°〜8°程度の範囲において良好なはんだ付け品質が得られるが、後付けされる電子部品の種類ひいてはその被はんだ付け部24の配列状態(例えば、被はんだ付け部24相互の間隔やその面積、被はんだ付け部24の配列状態、被はんだ付け部24の形状(円形や四角形、精円、等々)、電子部品のリード端子の形状(丸や四角形)、等々)に合わせて設定する。しかも、工業用ロボット20を使用しているので、この搬送仰角θ1 の調節は制御プログラムの変更のみで容易に対応することができる。
【0063】このように、本実施形態例のはんだ付けシステムでは良好なはんだ付け性が得られる。しかも、部分はんだ付け領域23の大きさ(特にLX1 の長さ)に合わせて吹き口体6に設けたシャッタ10を調節してはんだ吹き口7の長さひいては噴流波9の長さを調節し、一回の搬送で目的とする部分はんだ付け領域23の被はんだ付け部24の全てに溶融はんだ1を供給してはんだ付けを行うことができる。したがって、生産性を高くすることができる。
【0064】3.多様な形状の部分はんだ付け形状に対する態様例次に、両開きシャッタを備えたはんだ付け装置を使用して、各種形状の部分はんだ付け領域の部分はんだ付けをどのように行うかを説明する。
【0065】図6は、両開きシャッタを備えたはんだ付け装置のはんだ付け工程を説明するための図で、(a)は、はんだ付け装置のはんだ吹き口ひいては噴流波にプリント配線板が搬送される状態を説明する平面図であり、図5(a)に対応する図である。また、図6(a)の下部および(b),(c)に併せて示したグラフは、プリント配線板の搬送ベクトルYY に対するはんだ吹き口の長さひいては噴流波の長さXX1,XX2の制御関係を説明する図であり、プリント配線板の左側に図示したグラフは第1のシャッタの制御関係を示す図、プリント配線板の右側に図示したグラフは第2のシャッタの制御関係を示す図である。そして、縦軸は搬送ベクトルYY を表し、横軸は噴流波の長さXX1,XX2をXS を基準として表している。なお、吹き口の長さXX =XX1+XX2である。
【0066】図6(a)に示した例は、プリント配線板22の部分はんだ付け領域23の座標が、(X5 ,Y5 )、(X6 ,Y5 )(X6 ,Y6 )および(X7 ,Y6 )であり、LX2 =X5 −X6 でLX3 =X7 −X6 である。
【0067】そして、部分はんだ付け領域23の長さLX2 の前端部23aが噴流波9に接触開始した際には第1のシャッタ10aの開口長さをLX2 /2とし、第2のシャッタ10bの開口長さもLX2 /2に制御する。すなわち、はんだ吹き口7の長さを(LX2 /2)+(LX2 /2)=LX2 に制御する。
【0068】そして、プリント配線板22をその側端縁と同じ方向すなわちY軸方向の搬送ベクトルYY に沿って搬送しつつ、部分はんだ付け領域23の長さLX3 の後端部23bが噴流波9に接触するまでの過程において、この搬送に合わせて第1のシャッタ10aの開口長さをプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の左端側のX座標の変化(X5 →X7 )に合わせて制御する。すなわち、搬送ベクトルYY 方向に沿って変化するX座標の値の変化に合わせて第1のシャッタ10aの開口長さを制御する。
【0069】これにより、台形の部分はんだ付け領域23に噴流波9を接触させて溶融はんだ1を供給することができるようになる。しかも一回の搬送で部分はんだ付け領域23の全領域に噴流波9を接触させることができるので生産性を極めて高くすることができる。
【0070】なお、搬送ベクトルYY 方向から見た部分はんだ付け領域23の右端側のX座標はX6 で変化がないので、第2のシャッタ10bの開口長さは一定でよい。
【0071】同様に、図6(b)に示す例は、プリント配線板22の部分はんだ付け領域23の座標が、(X8 ,Y8 )、(X9 ,Y8 )、(X10,Y9 )および(X11,Y9 )であり、LX4 =X8 −X9 でLX5 =X11−X10 である。
【0072】そして、部分はんだ付け領域23の長さLX4 の前端部23aが噴流波9に接触開始した際には第1のシャッタ10aの開口長さをLX4 /2とし、第2のシャッタ10bの開口長さもLX4 /2に制御する。すなわち、はんだ吹き口7の長さを(LX4 /2)十(LX4 /2)=LX4 に制御する。
【0073】そして、プリント配線板22をその側端縁と同じ方向すなわちY軸方向の搬送ベクトルYY に沿って搬送しつつ、部分はんだ付け領域23の長さLX5 の後端部23bが噴流波9に接触するまでの過程において、この搬送に合わせて第1のシャッタ10aの開口長さをプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の左端側のX座標の変化(X8 →X11)に合わせて制御する。すなわち、搬送ベクトルYY 方向に沿って変化するX座標の値の変化に合わせて第1のシャッタ10aの開口長さを制御する。
【0074】また、この搬送に合わせて第2のシャッタ10bの開口長さをプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の右端側のX座標の変化(X9 →X10)に合わせて制御する。すなわち、搬送ベクトルYY 方向に沿って変化するX座標の値の変化に合わせて第2のシャッタ10bの開口長さを制御する。
【0075】これにより、台形の部分はんだ付け領域23に噴流波9を接触させて溶融はんだ1を供給することができるようになる。しかも一回の搬送で部分はんだ付け領域23の全領域に噴流波9を接触させることができるので生産性を極めて高くすることができる。
【0076】これにより、前記(a)と同様に台形の部分はんだ付け領域23に噴流波9を接触させて溶融はんだ1を供給することができるようになる。しかも一回の搬送で部分はんだ付け領域23の全領域に噴流波9を接触させることができるので生産性を極めて高くすることができる。
【0077】さらに、図6(c)の例では、円形の部分はんだ付け領域23の前端部23a(長さは概ね0)が噴流波9に接触開始した際には、はんだ吹き口7の長さひいては噴流波9の長さを概ね0としておいて、プリント配線板22を搬送ベクトルYY 方向に搬送しつつ、第1のシャッタ10aの開口長さと第2のシャッタ10bの開口長さをグラフに示すように最大でLX6 /2となるようにそれぞれ半円関数状に制御する。
【0078】なお、図6(c)に示すプリント配線板22の部分はんだ付け領域23の座標は、前端部23aが(X12,Y12)であり、後端部23bが(X12,Y13)である。そして、この前端部23aの座標(X12,Y12)と後端部23bの座標(X12,Y13)との間隔すなわちLX6 =Y13 −Y12を直径とする円形領域である。
【0079】これにより、前記(a)と同様に円形の部分はんだ付け領域23に噴流波9を接触させて溶融はんだ1を供給することができるようになる。しかも一回の搬送で部分はんだ付け領域23の全領域に噴流波9を接触させることができるので生産性を極めて高くすることができる。
【0080】すなわち、Y座標方向の搬送ベクトルYY に沿ってプリント配線板22を搬送した際のY座標の変化に合わせて、第1のシャッタ10aおよび第2のシャッタ10bの開口長さを、部分はんだ付け領域23の左端のX座標の変化および右端のX座標の変化に合わせて制御すればよいのである。そしてこれにより、ただ一回のみ搬送ベクトルYY 方向にプリント配線板22を搬送するだけで、複雑な部分はんだ付け領域23の形状に合わせて噴流波9の長さを変えてその隅々に噴流波9を接触させて溶融はんだ1を供給することができるようになる。
【0081】また、図示はしないが、第1のシャッタ10aと第2のシャッタ10bとを並行して図の左方向あるいは右方向に移動させれば、吹き口の長さを変えることなくそのX座標を変えることができる。したがって、プリント配線板22に斜め方向に(例えば、四角形のプリント配線板22に対角線方向に)部分はんだ付け領域23が形成されている場合においても、このプリント配線板22をY座標方向のみに搬送することにより当該部分はんだ付け領域23の全域に噴流波9を接触させることができる。
【0082】すなわち、プリント配線板22を斜め搬送することなく(Y軸方向とX軸方向とに併せて搬送することなく1軸の搬送で)部分はんだ付けを行うこともできる。そしてこれにより、工業用ロボット20によるプリント配線板22の搬送ベクトルの制御を容易に行うことが可能となる。
【0083】4.本実施形態例のはんだ付けシステムの特徴このように、本実施形態例のはんだ付けシステムでは、多様な部分はんだ付け領域23の形状に対応してはんだ吹き口7の長さひいては噴流波9の長さを可変し、または可変しながらはんだ付けを行うことができるので、プリント配線板22の一回の搬送(図5(b)における搬送ベクトル■,■,■,■および■の搬送)すなわち噴流波9上をこの噴流波9に接触させながら一回通過させるだけで複雑な形状の部分はんだ付け領域23のはんだ付けを行うことができる。
【0084】しかも、はんだ吹き口7の長さひいては噴流波9の長さを変えても、前記(1)および(2)の実施形態例で説明したようにその噴流波高が変化しないので、複雑な形状の部分はんだ付け領域23の全ての領域に安定して確実に溶融はんだ1を供給することが可能となり、はんだ付け品質が良好かつ安定で信頼性の高いはんだ付け作業を行うことが可能となる。
【0085】
【発明の効果】以上のように本発明のはんだ付け装置によれば、はんだ吹き口の長さひいてはその大きさを可変してもこのはんだ吹き口上に形成される溶融はんだの噴流波の波高を一定にすることができる。
【0086】したがって、多数の種類のプリント配線板に合わせて噴流波の長さひいては大きさを可変しても、いずれのプリント配線板においてもこのプリント配線板の搬送高さを一定に保ったままこのプリント配線板の被はんだ付け部を噴流波に接触させ浸漬させる際の深さを一定に保つことが可能となり、はんだ付け作業が容易になるとともにはんだ付け品質が良好かつ安定で信頼性の高いはんだ付けを行うことができるようになる。
【0087】しかも、はんだ付け作業を行いながら噴流波の長さひいては大きさを可変しても噴流波の波高が変化することがないので、プリント配線板の被はんだ付け部を接触させながら噴流波の長さを可変することが可能となり、複雑な形状の部分はんだ付け領域のはんだ付け作業を一回の搬送で容易に行うことができるようになる。
【0088】すなわち、プリント配線板の被はんだ付け部(部分はんだ付け領域)に合わせて接触させる噴流波の長さを可変しながらプリント配線板を搬送させても、このプリント配線板の被はんだ付け部を噴流波に接触させ浸漬させる際の深さを一定に保つことが可能となり、このような複雑なはんだ付け作業においてもはんだ付け品質が良好かつ安定で信頼性の高いはんだ付けを行うことができるようになる。
【0089】また、工業用ロボットをプリント配線板の搬送手段として使用して部分はんだ付けを行う場合においても、噴流波の波高を定数としてプリント配線板の搬送ベクトルを決めることができるようになり、この工業用ロボットによるプリント配線板の搬送制御を容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例−1のはんだ付け装置を説明するための図である。
【図2】実施形態例−2のはんだ付け装置を説明するための図である。
【図3】プリント配線板の搬送装置として工業用ロボットを使用したはんだ付けシステムの構成例を示す図である。
【図4】部分はんだ付けを行うプリント配線板の一例を示す図である。
【図5】はんだ付け工程においてプリント配線板への溶融はんだの供給を説明するための図である。
【図6】両開きシャッタを備えたはんだ付け装置のはんだ付け工程を説明するための図である。
【符号の説明】
1 溶融はんだ
2 はんだ槽
3 モータ
4 ポンプ
5 吸い込み口
6 吹き口体
6a 開口
6b 開口
7 はんだ吹き口
8 ダミー吹き口
9 噴流波
10 シャッタ
10a 第1のシャッタ
10b 第2のシャッタ
11 接続部
12 アクチュエータ
12a 第1のアクチュエータ
12b 第2のアクチュエータ
13 溝
14 凸条部
15 制御面
16 ダミー噴流波
19 はんだ付け装置
20 工業用ロボット
21 ハンドリング装置
22 プリント配線板
23 部分はんだ付け領域
23a 前端部
23b 後端部
24 被はんだ付け部
25 アーム
26 J1軸
27 J2軸
28 J3軸
29 R1軸
30 R2軸
31 R3軸
32 保持爪
33 モータ
34 送りねじ
35 ロボット制御装置
36 主制御装置
38 QFP IC
39 SOP IC
40 POWER TR
41 MM TR
42 チップ抵抗
43 チップコンデンサ
44 電解コンデンサ
45 コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 溶融はんだの送出手段と、前記送出手段から溶融はんだの供給を受けて前記溶融はんだの噴流波を形成しその大きさが調節可能なはんだ付け用のはんだ吹き口と、前記送出手段から前記溶融はんだの供給を受けて前記溶融はんだを前記はんだ吹き口とは別に噴流しその大きさが調節可能なダミー吹き口と、前記はんだ吹き口の大きさの調節に伴って前記ダミー吹き口の大きさを差動的に連動して調節する吹き口調節手段とを備えて成ることを特徴とするはんだ付け装置。
【請求項2】 前記吹き口調節手段は、前記はんだ吹き口の大きさを調節した際に前記はんだ吹き口に形成される溶融はんだの噴流波の波高が一定となるように前記ダミー吹き口の大きさを差動的に連動して調節する手段であることを特徴とする請求項1記載のはんだ付け装置。

【図2】
image rotate


【図4】
image rotate


【図1】
image rotate


【図3】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公開番号】特開2002−204061(P2002−204061A)
【公開日】平成14年7月19日(2002.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−399952(P2000−399952)
【出願日】平成12年12月28日(2000.12.28)
【出願人】(000232450)日本電熱計器株式会社 (25)
【Fターム(参考)】