説明

アクチュエーター

【課題】例えば小規模で安価なアクチュエーターを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様の光電変換装置は、空気の取り込み量の変動による動作する可動部160と、空気を含み、空気に印加された圧力に応じて可動部160に空気を送り出すシリンダ140と、シリンダ140内の空気に圧力を印加するピストン130を備える。さらに、アクチュエーターは、回転力を発生するモーター100と、この回転力をピストン130を動作させる力に変換するネジ110及びスライドナット120を備える。そして、空気は可動部160、シリンダ140、及び流体管150に封入されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエーターに関し、特に、流体が流動することで駆動されるアクチュエーターに関する。
【背景技術】
【0002】
ロボットなどの動力として、空気に印加された圧力によりこの空気を流動させることで駆動される空気アクチュエーターがある。このような空気アクチュエーターは、シリンダとピストンで構成された注射器のような構造をしており、シリンダに圧縮空気を送り出すためのタンク及びコンプレッサーを備えている。コンプレッサーからタンクを介してシリンダに圧縮空気が送り込まれると、可動部であるピストンが動作する。このような構成のアクチュエーターとしては、例えば下記の特許文献1などがある。
【0003】
しかし、上記構成のアクチュエーターはタンク及びコンプレッサーを必要とするため、大規模な構成となってしまう。そこで、下記特許文献2では、形状記憶合金を利用し、この形状記憶合金を加熱し収縮させることで形状記憶合金に接続されたピストンを摺動させるアクチュエーターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−230949号公報
【特許文献2】特開2001−248601号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献2に記載のアクチュエーターでは、確かに上記特許文献1と比較すると小規模な構成とはなると思われるものの、形状記憶合金といった比較的高価な部品を用いる必要があった。また、アクチュエーターを加熱する必要があるため、エネルギー効率の点でも課題があった。さらに、形状記憶合金を用いて可動部であるピストンを動作させる場合、流体の流動によって可動部を駆動する従来の技術と比較して堅い動きになってしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明の一形態は、少なくとも上記課題のいずれかを解決可能なアクチュエーターを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するために、本発明の一態様のアクチュエーターは、第1の流体の取り込み量の変動により動作する第1の可動部と、前記第1の流体を含み、前記第1の可動部に前記第1の流体を供給可能に構成された第1のシリンダと、前記第1のシリンダ内の前記第1の流体に圧力を印加するよう構成されたピストンと、回転力を発生するモーターと、前記回転力を前記ピストンを動作させる力に変換する動力変換器と、を備える。
【0008】
かかる構成のアクチュエーターによれば、コンプレッサーやタンクのような大型の部品を用いる必要がなく、小型のアクチュエーターを提供することができる。また、アクチュエーターを動作させるときに加熱する必要のない、エネルギー効率に優れたアクチュエーターを提供できる。さらに、空気などの流体を流動させることで可動部を動かすため、比較的柔らかいスムーズな動作をすることが可能なアクチュエーターを提供できる。
【0009】
または、上記アクチュエーターは、前記第1の可動部に加えられた力により前記第1の流体に圧力が印加されたときに前記第1の流体の一部を取り込み可能に構成された安全装置をさらに備えるよう構成することができる。
【0010】
かかる構成のアクチュエーターよれば、第1の可動部に外的要因による力が加えられ第1の流体に圧力が印加されたときに安全装置がこの圧力を吸収するため、第1の可動部を含むアクチュエーターが破壊されることを防止することができる。
【0011】
また、前記安全装置は、前記第1の可動部と前記第1のシリンダとの間に設けられており、かつ膨張可能に構成されたものを用いることができる。
【0012】
また、前記第1の流体に印加されている圧力を測定する圧力センサーと、前記圧力センサーで測定された圧力に基づいて前記モーターで発生させる回転力を制御するモーター制御部と、をさらに備える構成としてもよい。
【0013】
かかる構成によれば、第1の流体に印加すべき圧力を制御することが可能となり、より精密に動作可能なアクチュエーターを提供することができる。
【0014】
また、本発明の一形態のアクチュエーターは、第2の流体の取り込み量の変動により動作する第2の可動部と、前記第2の流体を含み、前記第2の可動部に前記第2の流体を供給可能に構成された第2のシリンダと、をさらに備え、前記ピストンが、前記第2のシリンダ内の前記第2の流体にも圧力を印加するよう構成することができる。
【0015】
かかる構成のアクチュエーターによれば、複数の可動部を同時に動かすアクチュエーターを提供することができる。また、複数の可動部を同時に動かすことが可能で、一方が伸びると一方が縮む関係を有するアクチュエーターを用いれば、人間の腕の筋肉などに類似した動作をさせる際に有効である。すなわち、人間の腕の筋肉は一方の側の筋肉が伸びたときに他方の側の筋肉が縮むように動くため、上記アクチュエーターはこの人間の腕の筋肉の動きに類似した動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明のアクチュエーターの構成を示す図。
【図2】可動部を動作させた状態のアクチュエーターを示す図。
【図3】安全装置が動作した状態のアクチュエーターを示す図。
【図4】モーター制御部を備えるアクチュエーターの構成を示す図。
【図5】複数の可動部を有するアクチュエーターの構成を示す第1の図。
【図6】複数の可動部を有するアクチュエーターの構成を示す第2の図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る実施形態について、以下の構成に従って、図面を参照しながら具体的に説明する。ただし、以下で説明する実施形態はあくまで本発明の一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、各図面において、同一の部品には同一の符号を付しており、その説明を省略する場合がある。
1.実施形態1
(1)アクチュエーターの構成
(2)アクチュエーターの動作
(3)圧力センサー及びモーター制御部を含む構成
(4)実施形態1の特徴
2.実施形態2
(1)複数の可動部を備えるアクチュエーターの構成
(2)複数の可動部を備えるアクチュエーターの動作
(3)実施形態2特徴
3.本発明の適用可能性
【0018】
<1.実施形態1>
<(1)アクチュエーターの構成>
図1は、本実施形態1にかかるアクチュエーターの構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態1のアクチュエーターはモーター100、ネジ110、スライドナット120、ピストン130、シリンダ140、流体管150、可動部160、及び安全装置170を備えて構成される。
【0019】
モーター100は、外部からの制御により回転力を発生するよう構成される。モーター100で発生した回転力はネジ110に伝搬される。なお、モーター100とネジ110との間には、モーター100で発生された回転力を調整した上でネジ110に伝搬する減速機を備えていてもよい。
【0020】
ネジ110は、モーター100から与えられた回転力を、スライドナット120及びピストン130を直線方向に動作させる力に変換するよう構成される。すなわち、ネジ110は、モーター100の回転力を直線方向の力に変換する動力変換器の一種である。
【0021】
スライドナット120及びピストン130は、ネジ110から伝搬された力によって直線方向に動作するよう構成される。具体的には、ネジ110が回転することでスライドナット120がスライドし、このスライドナット120に接続されたピストン130が動作する。これによって、シリンダ140内をピストン130が前後運動することが可能となる。ピストン130は、この前後運動によってシリンダ140内の空気に圧力を印加する。なお、前後運動とは、図1における上下方向であって、シリンダ140内をピストン130が摺動する際の運動を指す。なお、本実施形態1ではスライドナット120を備える構成としているが、スライドナット120は必ずしも必要ではなく、ネジ110とピストン130とを直接接続する構成としてもよい。
【0022】
シリンダ140は、例えば空気を含んでおり、ピストン130によってこの空気に圧力が与えられると、シリンダ140に含まれる空気が圧縮される。シリンダ140は、この圧縮された空気を流体管150を介して可動部160に供給可能に構成される。
【0023】
流体管150は、シリンダ140、可動部160、及び安全装置170の間を連通することによって空気を伝搬可能に構成されている。
【0024】
可動部160は、空気を取り込み可能に構成されている。また、この可動部160の側面は、所定以上の圧力が印加されると膨張可能であり、膨張することでより多くの空気を収容可能に構成される。また、可動部160は、その側面は膨張するように構成されているが、上面及び下面は膨張しないように構成されている。可動部160の上面は流体管150と接続され固定されているが、下面は変位可能となっている。よって、可動部160は取り込んだ空気の量に応じて膨張し、膨張することで該可動部160の下面に変位を生じ、これによって直線運動を発生させる。
【0025】
安全装置170は、流体管150に接続されて配置され、可動部160に外的要因による力により空気に圧力が印加されたとき、この圧力を吸収するよう構成される。具体的には、安全装置170は、流体管150に一定以上の圧力が加えられると膨張し、この膨張した安全装置170の中に流体管150の流体を一時的に取り込む(待避させる)ことができるように構成されている。
【0026】
<(2)アクチュエーターの動作>
次に、本実施形態1のアクチュエーターの動作について図2及び図3を参照しながら説明する。
【0027】
図2は、可動部160が膨張した状態を示す図である。モーター100は可動部160を動作させるために所定の回転力を発生させてネジ110を回転させる。ネジ110は、モーター100から印加された回転力によって回転し、この回転を直線方向の力に変換してスライドナット120に伝搬する。スライドナット120は、図2にaとして示した分だけ変位する。また、スライドナット120が動くと、ピストン130も同じように動く。ピストン130が図2の上方向に動くと、シリンダ140内の空気が圧縮される。シリンダ140で圧縮された空気は流体管150を介して可動部160に送出される。可動部160は、その中の空気が一定の圧力となるまでは膨張しないが、一定の圧力を超えたときに膨張を開始する。すると、一定以上の圧力となった空気は、膨張した可動部160に流入する。これによって、可動部160の下面はbだけ変位する。
【0028】
図3は、可動部160及び安全装置170が膨張した状態を示す図である。図2に示したように可動部160が膨張した状態において、可動部160の下面に外的要因による力が印加されることがある。このとき、図3に示すように、可動部160の下面がcだけ変位したとする。この変位により可動部160に含まれる空気に圧力が印加される。ここで、外的要因によって空気に印加される圧力が一定以上に達すると、安全装置170が膨張し、流体管150に含まれる流体の一部を取り込むことができる。これによって、空気の圧力が一定以上になることを防止し、アクチュエーター内の空気圧を一定の範囲に抑制することが可能となる。
【0029】
<(3)圧力センサー及びモーター制御部を含む構成>
上記は簡単な構成のアクチュエーターについて説明したが、本実施形態1のアクチュエーターは圧力センサー及びモーター制御部を備えてもよい。図4は、圧力センサー180及びモーター制御部190を備えるアクチュエーターの構成を示す図である。
【0030】
圧力センサー180は、例えばシリンダ140内であって、ピストン130に接続されて配置されている。圧力センサー180は、シリンダ140内の空気に印加されている圧力を測定可能に構成されている。
【0031】
モーター制御部190は、圧力センサー180で測定された圧力の信号を入力信号として受け取り、この信号に基づいてモーター100で発生させるべき回転を制御する。例えば、モーター制御部190は、空気に印加されている圧力と可動部160の変位との関係を示すテーブルを持っており、可動部160の変位が所望の値になるように、モーター100の回転を制御し、空気に印加される圧力を調整することができる。
【0032】
<(4)実施形態1の特徴>
上記のように、本実施形態1に記載のアクチュエーターは、空気の取り込み量の変動による動作する可動部160と、空気を含み、空気に印加された圧力に応じて可動部160に空気を供給可能に構成されたシリンダ140と、シリンダ140内の空気に圧力を印加するよう構成されたピストン130を備える。さらに、アクチュエーターは、回転力を発生するモーター100と、この回転力をピストン130を動作させる力に変換するネジ110及びスライドナット120を備える。なお、空気は可動部160、シリンダ140、及び流体管150に封入されている。
【0033】
かかる構成のアクチュエーターによれば、コンプレッサーやタンクのような大型の部品を用いる必要がなく、小型のアクチュエーターを提供することができる。また、空気の流動だけでアクチュエーターを動作させることができ、アクチュエーターの一部を加熱する必要などがなく、エネルギー効率に優れたアクチュエーターを提供できる。さらに、空気を流動させることで可動部を動かすため、人間の動作に近い自然な動作をすることが可能なアクチュエーターを提供できる。
【0034】
また、本実施形態1のアクチュエーターは、可動部160に加えられた外的要因による力により空気に圧力が印加されたとき、この空気を取り込むことで空気に印加された圧力を吸収可能な安全装置170をさらに備える。
【0035】
かかる構成のアクチュエーターよれば、可動部160に外的要因による力が加えられ空気に圧力が印加されたときに安全装置170がこの圧力を吸収するため、可動部160を含むアクチュエーターが破壊されることを防止することができる。
【0036】
なお、安全装置170は、可動部160とシリンダ140との間に設けられており、かつ膨張可能に構成されている。
【0037】
また、本実施形態1のアクチュエーターは、シリンダ140内に設けられた、空気に印加されている圧力を測定する圧力センサー180と、この圧力センサー180で測定された圧力に基づいてモーター100で発生させる回転力を制御するモーター制御部190と、をさらに備える。
【0038】
このような構成のアクチュエーターによれば、空気に印加すべき圧力を動的に制御することが可能となり、より精密に動作可能なアクチュエーターを提供することができる。
【0039】
なお、本実施形態1ではシリンダ140、流体管150、及び可動部160に含まれる物質として空気を例として挙げているがこれに限るものではない。すなわち、空気に代えて気体や液体を用いてもよい。空気を用いることは、低コストであることや自然な動きを実現しやすい点などに利点がある。液体を用いることは、例えば周囲の圧力が高い水中などでも利用することができる利点がある。また、気体の比重が軽いものを用いれば、自重を軽量化することが可能となる。
【0040】
また、本実施形態1ではピストン130を動かす動力としてモーター100、ネジ110、及びスライドナット120を用いたがこれに限るものではない。例えばモーターと歯車などを用いることも可能であるし、その他の当業者によって想到し得る方法であればこれに代えることも可能である。
【0041】
また、本実施形態1ではシリンダ140内に圧力センサー180が配置された例を示したが、圧力センサー180は空気が含まれる箇所であればどの部分に配置されてもよい。
【0042】
<2.実施形態2>
<(1)複数の可動部を備えるアクチュエーターの構成>
次に、複数の可動部を備えるアクチュエーターについて簡単に説明する。なお、本実施形態2のアクチュエーターにおいて実施形態1のアクチュエーターと同様の構成については説明を省略することがある。
【0043】
図5は、2つの可動部を備えるアクチュエーターの構成を示す図である。図5に示すように、アクチュエーターは可動部160及び可動部161を備える。図5と図1とを比較すれば分かるように、本実施形態2のアクチュエーターは、実施形態1のアクチュエーターに、ピストン131、シリンダ141、流体管151、可動部161、及び安全装置171を追加した構成となっている。ピストン131、シリンダ141、流体管151、可動部161、及び安全装置171はそれぞれピストン130、シリンダ140、流体管150、可動部160、及び安全装置170と同様の構成及び機能を有する。モーター100、ネジ110、及びスライドナット120は、これらの2組の構成に共通になっている。
【0044】
<(2)複数の可動部を備えるアクチュエーターの動作>
次に、本実施形態2のアクチュエーターの動作について簡単に説明する。
【0045】
モーター100は所定の回転力を発生させてネジ110を回転させる。ネジ110はモーター100から印加された回転力によって回転し、この回転を直線方向の力に変換してスライドナット120に伝搬する。ここで、スライドナット120は、ピストン130及び131を同時に、互いに逆方向に変位させる。これによって、シリンダ140内の空気の圧力が高くなる際にはシリンダ141内の空気の圧力は低くなり、シリンダ140内の空気の圧力が低くなる際にはシリンダ141内の空気の圧力は高くなる。すると、可動部160と161との間では膨張と収縮が逆になり、一方が膨張方向に変位すると他方は収縮方向に変位する。
【0046】
<(3)実施形態2の特徴>
以上のように、本実施形態2のアクチュエーターは、実施形態1のアクチュエーターの構成に加えて可動部161、シリンダ141、及びピストン131をさらに備える。ピストン131は、シリンダ141の空気に圧力を印加するよう構成されており、空気は可動部161とシリンダ141とに封入されている。なお、可動部161とシリンダ141とに封入されている空気は、可動部160とシリンダ140とに封入されている空気に対して独立している。
【0047】
本実施形態2のアクチュエーターによれば、複数の可動部を同時に動かすアクチュエーターを提供することができる。また、このような複数の可動部を同時に動かすことが可能で、一方が伸びると一方が縮む関係にあるアクチュエーターは、人間の腕の筋肉などに類似した動作をさせる際に有効である。すなわち、人間の腕の筋肉は一方の側の筋肉が伸びたときに他方の側の筋肉が縮むように動くため、上記アクチュエーターはこの人間の腕の筋肉の動きに類似した動作が可能となる。
【0048】
なお、本実施形態2ではピストンをそれぞれのシリンダ毎に用いる例を挙げて説明したが、これらのピストンはひとつのピストンということもできる。すなわち、ピストンはピストンの一部130及びピストンの一部131からなり、ピストンの一部130とピストンの一部131とがそれぞれシリンダ140とシリンダ141に含まれる空気に圧力を印加するということができる。
【0049】
なお、本実施形態2では2つの可動部を備えるアクチュエーターを例として挙げたが、これは3つ以上の可動部を備えるアクチュエーターとして応用することも可能である。
【0050】
また、2つの可動部は必ずしも逆方向に変位する必要があるわけではなく、例えば同じ方向に変位してもよい。また、ピストンとシリンダとの組の大きさを変化させることにより、一の可動部と他の可動部との間に変位の差を設けることも可能である。具体的には、可動部160が1cm変位するときに、可動部161は2cm変位するように設計することなども可能である。この場合、変位量に一定の関係を持つ2つの可動部を1つのモーター100によって動かすことができる。
【0051】
<3.本発明の適用可能性>
上記実施形態は本発明の一形態に過ぎず、本発明はこれらの実施形態に基づいて当業者が想到し得る範囲の発明を包含する。
【0052】
例えば、複数の可動部及びシリンダを備え、それぞれのシリンダ内に圧力センサーを設ける構成などが可能である。一方で、複数の可動部及びシリンダを備えながら、一方のシリンダ内にのみ圧力センサーを設ける構成としてもよい。この場合、複数のシリンダ内に含まれる空気の圧力は通常は相関関係を有しているため、1組の圧力センサー及びモーター制御部で空気の圧力を制御することができる。これにより、アクチュエーター内に複数の圧力センサーを設ける必要がなくなり、コストダウンにつながる。
【0053】
また、上記実施形態で説明したアクチュエーターは、ロボット、FA機器、及びリハビリ用具などの機器に適用可能であり、本発明はこれらの機器をも含む。
【符号の説明】
【0054】
100……モーター、110……ネジ、120……スライドナット、130……ピストン、131……ピストン、140……シリンダ、141……シリンダ、150……流体管、151……流体管、160……可動部、161……可動部、170……安全装置、171……安全装置、180……圧力センサー、190……モーター制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の流体の取り込み量の変動により動作する第1の可動部と、
前記第1の流体を含み、前記第1の可動部に前記第1の流体を供給可能に構成された第1のシリンダと、
前記第1のシリンダ内の前記第1の流体に圧力を印加するよう構成されたピストンと、
回転力を発生するモーターと、
前記回転力を前記ピストンを動作させる力に変換する動力変換器と、を備える、
アクチュエーター。
【請求項2】
前記第1の可動部に加えられた力により前記第1の流体に圧力が印加されたときに前記第1の流体の一部を取り込み可能に構成された安全装置をさらに備える、
請求項1に記載のアクチュエーター。
【請求項3】
前記安全装置は、前記第1の可動部と前記第1のシリンダとの間に設けられており、かつ膨張可能に構成されている、
請求項2に記載のアクチュエーター。
【請求項4】
前記第1の流体に印加されている圧力を測定する圧力センサーと、
前記圧力センサーで測定された圧力に基づいて前記モーターで発生させる回転力を制御するモーター制御部と、をさらに備える、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアクチュエーター。
【請求項5】
第2の流体の取り込み量の変動により動作する第2の可動部と、
前記第2の流体を含み、前記第2の可動部に前記第2の流体を供給可能に構成された第2のシリンダと、をさらに備え、
前記ピストンは、前記第2のシリンダ内の前記第2の流体にも圧力を印加するよう構成されている、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアクチュエーター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−169425(P2011−169425A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−35168(P2010−35168)
【出願日】平成22年2月19日(2010.2.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】