説明

アクティブマトリクス基板の製造方法

【課題】予め設定したレーザー光の照射領域に対するレーザー光が照射された領域の位置ずれを早期に検出する。
【解決手段】複数の表示用配線11が設けられた表示領域Dと、表示領域Dの外部で各表示用配線11に接続された短絡用配線19,20と、短絡用配線19,20に対して設けられた位置確認用パターン23とを備えたアクティブマトリクス形成用基板50を準備する準備工程S1と、表示領域Dの外部において、各表示用配線11にレーザー光を照射することにより、各表示用配線11の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程S7と、位置確認用パターン23とレーザー光が照射された領域Bとの位置関係を確認する位置確認工程S8とを含むようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス基板の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置は、複数の画素電極がマトリクス状に配置されたアクティブマトリクス基板と、アクティブマトリクス基板に対向して配置されて共通電極が形成された対向基板と、これら両基板の間で枠状のシール材によって封入された液晶層とを有する液晶表示パネルを備え、この液晶表示パネルにLSI(Large Scale Integration)ドライバチップ等の実装部品が取り付けられて構成されている。この液晶表示装置は、各画素電極に所定の電荷を書き込むことで各画素電極と共通電極との間の液晶層に電圧を印加して各画素毎に液晶分子の配向を制御することにより、所望の画像表示を行うように構成されている。
【0003】
アクティブマトリクス基板には、上記各画素電極、各画素電極に電気的に接続された複数のTFT(Thin Film Transistor)、及び各TFTに接続されたゲート線及びソース線等の複数の表示用配線が設けられている。このアクティブマトリクス基板は、製造工程において、上記LSIドライバチップを接続するための各表示用配線の端子部に静電気に起因する高電圧が印加されることにより、各TFTに過電流が流れてそれら各TFTの静電破壊や特性劣化がもたらされる虞がある。この静電気による各TFTの静電破壊や特性劣化への対策として、アクティブマトリクス基板には、各表示用配線の端部を互いに電気的に接続してそれら各配線を同電位に保持することによって特定の表示用配線のみに高電圧が印加されることを抑制するショートリングと呼ばれる短絡用の配線が形成されている。
【0004】
このショートリングは、各表示用配線の互いの電気的な接続を解除して各表示用配線を独立して駆動させる必要があることから、液晶表示パネルの作製の終了段階において各表示用配線から切り離されている。ショートリングを各表示用配線から切り離す方法として、レーザー光の照射によって各表示用配線を切断する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図25は、従来におけるレーザー光の照射によってショートリング100を各表示用配線101から切り離す方法を示す図である。
【0006】
ショートリング100を各表示用配線101から切り離すには、まず、図25に示すように、ショートリング100に接続された全ての表示用配線101を横断するようにレーザー光の照射領域103を設定する。そして、レーザーカット装置から出射するレーザー光のスポットSを照射領域103の一端側(図中右端側)の開始点に合わせてレーザー光を照射し、その開始点から他端側(図中左端側)に向かってレーザー光のスポットSを移動させて照射領域103全体にレーザー光を照射することにより、そのレーザー光が照射された領域104に重なる各表示用配線101の被照射部分を熔融及び蒸発させて各表示用配線101を切断してショートリング100を各表示用配線101から分離させる。
【特許文献1】特開平11−305261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図26及び図27は、予め設定したレーザー光の照射領域103からずれてレーザー光が照射された各表示用配線101の状態を示す図である。
【0008】
上述のようにレーザー光の照射によってショートリング100を各表示用配線101から切り離す場合には、図26に示すように、レーザーカット装置の不具合によって実際のレーザー光の照射領域104が所望の照射領域103から徐々にずれることにより、各表示用配線101が切断された領域が所望の領域からずれる場合がある。このようにレーザー光の照射領域104がずれた状態でレーザーカット装置を使用し続けていると、図27に示すように、レーザー光の照射領域104が所望の照射領域103から大幅にずれて、最終的には切断できない表示用配線101aが生じ、各表示用配線101aが互いに接続されたままの切断不良が生じる虞がある。
【0009】
尚、仮に、各表示用配線が切断不良となった場合には、液晶表示装置として駆動させたときに、互いに接続された各表示用配線は独立して駆動できずにそれら各配線間でリークが生じて表示品位が低下することになる。また、このように各表示用配線が切断不良となった場合には、液晶表示パネルにLSIドライバチップを実装して液晶表示パネルをドライバ駆動させたときに初めて欠陥が顕在化するため、LSIドライバチップの実装前に切断不良を解消することができず、製造歩留りが低下してしまう。
【0010】
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、予め設定したレーザー光の照射領域に対するレーザー光が照射された領域の位置ずれを早期に検出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、この発明では、レーザー光の照射によって各表示用配線の互いの電気的な接続を解除した後に、位置確認用パターンとレーザー光が照射された領域との位置関係を確認するようにした。
【0012】
具体的に、本発明に係るアクティブマトリクス基板の製造方法は、複数の表示用配線が設けられた表示領域と、該表示領域の外部で上記各表示用配線に接続された短絡用配線と、該短絡用配線に対して設けられた位置確認用パターンとを備えたアクティブマトリクス形成用基板を準備する準備工程と、上記表示領域の外部において、上記各表示用配線にレーザー光を照射することにより、上記各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程と、上記位置確認用パターンと上記レーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程とを含むことを特徴とする。
【0013】
この製造方法によると、レーザー光の照射によって各表示用配線を切断して各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程を行った後に、位置確認用パターンとレーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程を行うことにより、接続解除工程を行う際にレーザーカット装置の不具合によって予め設定したレーザー光の照射領域に対して実際のレーザー光が照射された領域に位置ずれが生じたとしても、位置確認工程においてそのレーザー光が照射された領域の位置ずれが早期に検出される。さらに、レーザー光が照射された領域の位置ずれが検出された場合にそのレーザー光の照射領域の位置を所望の照射領域の位置に修正することにより、その後に互いの電気的な接続が解除される各表示用配線について、接続解除工程の後においてもそれら各表示用配線が互いに接続されたままとなる切断不良を抑制することが可能になる。
【0014】
上記アクティブマトリクス形成用基板では、上記複数の表示用配線が互いに並んで上記表示領域の外部に引き出されて該表示領域の外部で配線群を構成し、該配線群の両側に上記位置確認用パターンが一対に設けられ、上記接続解除工程では、上記一対の位置確認用パターンの間において上記各表示用配線にレーザー光を照射することによって該各表示用配線を切断することが好ましい。
【0015】
この製造方法によると、互いに並んで表示領域の外部に引き出された複数の表示用配線によってその表示領域の外部で構成された配線群の両側に位置確認用パターンが一対に設けられ、その一対の位置確認用パターンの間において各表示用配線を切断することにより、それら各表示用配線と短絡用配線とが切り離され、各表示用配線の互いの電気的な接続が解除される。このようにすれば、位置確認工程における位置確認用パターンとレーザー光が照射された領域との位置関係の確認を、一対の位置確認用パターンの一方から他方に向かってレーザー光が照射された領域が延びているかを確認することによって容易に行うことが可能になる。
【0016】
上記アクティブマトリクス形成用基板は、上記各表示用配線におけるレーザー光が照射される部分に切欠部がそれぞれ形成されていることが好ましい。
【0017】
この製造方法によると、上記各表示用配線におけるレーザー光が照射される部分に切欠部がそれぞれ形成されていることにより、各表示用配線におけるレーザー光が照射される部分がそれら各表示用配線の他の部分に比べて細く形成されているため、接続解除工程において各表示用配線がより確実に切断される。そして、レーザー光の照射によって熔融される各表示用配線の配線材料の量が少なくなるため、熔融された配線材料によって隣り合う各表示用配線同士が新たに電気的に接続されることが抑制される。
【0018】
上記接続解除工程の後に、上記各表示用配線における上記レーザー光が照射された領域を挟む部分の間の電気抵抗を測定する抵抗測定工程と、上記抵抗測定工程によって測定された電気抵抗に基づき、上記各表示用配線の少なくとも一部に切断不良が生じていると判断した場合に、上記各表示用配線にレーザー光を再度照射して該各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する再接続解除工程とを含むことが好ましい。
【0019】
この製造方法によると、抵抗測定工程において、各表示用配線におけるレーザー光が照射された領域を挟む部分の間の電気抵抗を測定することにより、各表示用配線に切断不良が生じている場合(各表示用配線の互いの電気的な接続が解除されていない場合)には所定の電気抵抗が測定されるのに対し、各表示用配線が切断されている場合(各表示用配線の互いの電気的な接続が解除されている場合)にはその所定の電気抵抗に対して測定される電気抵抗が著しく大きくなるため、各表示用配線が確かに切断されているかが確認される。そして、この抵抗測定工程によって所定の電気抵抗が測定されて各表示用配線に切断不良が生じていると判断した場合には、各表示用配線にレーザー光を再度照射してそれら各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する再接続解除工程を行うため、各表示用配線の互いの電気的な接続をより確実に解除することが可能になる。
【0020】
上記再接続解除工程では、上記接続解除工程において上記レーザー光が照射された領域とは異なる領域で上記各表示用配線にレーザー光を照射することが好ましい。
【0021】
ところで、レーザー光が照射される基板の表面状態によっては、レーザー光を照射した際にその表面においてレーザー光が拡散反射される等して各表示用配線のレーザー光が照射された部分に対して十分にエネルギーの付与がされないことにより、その各表示用配線の一部が除去されずに残って各表示用配線に切断不良が生じる虞がある。このようにレーザー光が照射される基板の表面状態に起因して各表示用配線に切断不良が生じた場合には、再接続解除工程において接続解除工程と同じ領域で各表示用配線にレーザー光を照射しても、各表示用配線の除去されずに残った一部には接続解除工程と同様にレーザー光の照射によるエネルギーの付与が十分にされず、再接続解除工程を行ったとしても各表示用配線に切断不良が残る虞がある。
【0022】
これに対して、上記製造方法によると、再接続解除工程では、接続解除工程においてレーザー光が照射された領域とは異なる領域で各表示用配線にレーザー光を照射するため、各表示用配線をより確実に切断することが可能になる。
【0023】
上記アクティブマトリクス形成用基板は、上記表示領域がマトリクス状に複数規定され、上記アクティブマトリクス形成用基板を上記複数の表示領域の各行毎に分断することによって複数の短冊状基板を形成する第1分断工程と、上記各短冊状基板を上記各表示領域毎に分断する第2分断工程とを含み、上記接続解除工程では、上記各短冊状基板において、上記各表示用配線に連続してレーザー光を照射することが好ましい。
【0024】
この製造方法によると、接続解除工程では、各短冊状基板において、各表示用配線に連続してレーザー光を照射することにより、各表示領域毎の各表示用配線の互いの電気的な接続が連続して解除される。そのことにより、各短冊状基板を各表示領域毎に個別の基板に分断した後に個々の基板に対してレーザー光の照射をそれぞれ行ってそれら各基板における各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する場合に比べて、複数の表示領域における各表示用配線の互いの電気的な接続が効率的に解除される。
【0025】
上記切断工程よりも前に、上記各短冊状基板における上記短絡用配線に所定の信号を供給することにより、上記各表示領域毎の各表示用配線を検査する検査工程を含むことが好ましい。
【0026】
この製造方法によると、各短冊状基板において、短絡用配線に所定の信号を供給することにより、短絡用配線を介して各表示用配線に信号が供給される。このとき、各表示用配線のいずれかが断線している場合には、断線した表示用配線において断線した先に上記信号が供給されない。そのことにより、各短冊状基板における各表示用配線の断線の有無が検査される。このようにすれば、各短冊状基板を各表示領域毎に個別の基板に分断した後に個々の基板に対して各表示用配線の検査をそれぞれ行う場合に比べて、複数の表示領域における各表示用配線の断線の有無が効率的に検査される。
【0027】
また、本発明に係るアクティブマトリクス基板の製造方法は、複数の表示用配線が設けられた表示領域と、該表示領域の外部で上記各表示用配線に接続された短絡用配線と、該短絡用配線に対して設けられた位置確認用パターンとを備えたアクティブマトリクス形成用基板を準備する準備工程と、上記表示領域の外部において、上記各表示用配線及び上記短絡用配線の少なくとも一方にレーザー光を照射することにより、上記各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程と、上記位置確認用パターンと上記レーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程とを含むことを特徴とする。
【0028】
この製造方法によっても、レーザー光の照射によって各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程を行った後に、位置確認用パターンとレーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程を行うため、位置確認工程において予め設定したレーザー光の照射領域に対するレーザー光が照射された領域の位置ずれが早期に検出される。さらに、レーザー光が照射された領域の位置ずれが検出された場合にそのレーザー光の照射領域の位置を所望の照射領域の位置に修正することにより、その後に互いの電気的な接続が解除される各表示用配線について、接続解除工程の後においてもそれら各表示用配線が互いに接続されたままとなることを抑制することが可能になる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、レーザー光の照射によって各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程を行った後に、位置確認用パターンとレーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程を行うので、予め設定したレーザー光の照射領域に対するレーザー光が照射された領域の位置ずれを早期に検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
【0031】
《発明の実施形態1》
図1〜図3は、本発明の実施形態1を示している。図1は、液晶表示装置1を概略的に示す平面図である。図2は、図1のII−II線に沿って液晶表示装置1を概略的に示す断面図である。図3は、液晶表示装置1を構成するアクティブマトリクス基板10を概略的に示す平面図である。
【0032】
液晶表示装置1は、図1及び図2に示すように、液晶表示パネル44と、その液晶表示パネル44に実装された集積回路チップであるLSI(Large Scale Integration)ドライバチップ47とを備えている。
【0033】
液晶表示パネル44は、アクティブマトリクス基板10と、アクティブマトリクス基板10に対向して配置された対向基板40と、これらアクティブマトリクス基板10と対向基板40との間に設けられた液晶層43とを備えている。この液晶表示パネル44は、マトリクス状に配置された複数の画素(図示省略)からなる表示領域Dを有している。
【0034】
アクティブマトリクス基板10及び対向基板40は、矩形状等に形成され、液晶層43側の表面に配向膜(図示省略)がそれぞれ設けられていると共に、液晶層43とは反対側の表面に偏光板45,46(図1では図示省略)がそれぞれ設けられている。
【0035】
これらアクティブマトリクス基板10と対向基板40との間には略枠状のシール材41が配置されており、シール材41の内側に液晶材料が封入されていることにより、上記液晶層43が設けられている。図1に示すように、シール材41には液晶材料を内側に注入するための注入口41aが形成されており、この注入口41aは封止材42によって塞がれている。シール材41は、絶縁性を有する接着材から形成されており、内部に導電粒子が分散されている。
【0036】
アクティブマトリクス基板10は、図1に示すように、一辺側(図中下辺側)が対向基板40よりも外側に突出して設けられた端子領域10aを表示領域Dの外部に有し、この端子領域10aに上記LSIドライバチップ47が実装される実装領域10bが規定されている。
【0037】
LSIドライバチップ47は、例えば絶縁性を有する接着材中に導電粒子が分散されてなる異方性導電フィルム(図示省略:Anisotropic Conductive Film、以下、ACFと称する)を介して実装され、このACF中の導電粒子を介して後述する実装領域10b上の各端子18,24に接続される。
【0038】
尚、本実施形態では、LSIドライバチップ47がACFを介して各端子18,24に接続されるとしているが、LSIドライバチップ47は、銀ペーストを介して各端子18,24に接続する銀ペースト接続方式や、金線等を介して各端子18,24に接続するワイヤボンディング方式等の他の接続方式によって実装されてもよい。
【0039】
このアクティブマトリクス基板10は、図3に示すように、表示領域Dに、複数の表示用配線として、互いに平行に延びる複数のゲート線11と、各ゲート線11に交差する方向に互いに平行に延びる複数のソース線12とが設けられている。図示は省略するが、各ゲート11線と各ソース12線との交差部付近にはこれら各ゲート線11及び各ソース線12に接続された薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称する)がそれぞれ設けられており、それら各TFTには各画素に対応してマトリクス状に設けられた複数の画素電極がそれぞれ接続されている。
【0040】
各ゲート線11は各画素の間において行方向(例えば図中横方向)に延びるように線状に設けられ、各ソース線12は各画素の間において列方向(例えば図中縦方向)に延びるように線状に設けられている。複数のゲート線11は、一方側(図中右側)から表示領域Dの外部に引き出された第1ゲート線11aと、これら各第1ゲート線11aの間に延びるように設けられて各第1ゲート線11aが引き出された方向とは反対側(図中左側)から表示領域Dの外部に引き出された複数の第2ゲート線11bとによって構成されている。
【0041】
さらに、各ゲート線11の間には、これら各ゲート線11に沿って延びるように補助容量線15がそれぞれ形成されている。各補助容量線15は、図中に示すように、表示領域Dを囲むように矩形環状等に形成されたコモン配線16における左右方向の両側辺に接続されている。このコモン配線16の四隅には、シール材41中の導電粒子を介して後述する対向基板40の共通電極に電気的に接続されたコモン転移部17がそれぞれ設けられている。
【0042】
また、図中左右方向に交互に表示領域Dの外部に引き出された各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bは、各ソース線12に沿ってそれぞれ互いに並んで端子領域10aに引き出され、表示領域Dの外部で第1配線群13及び第2配線群14をそれぞれ構成している。そして、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bは、実装領域10bを経由しており、その実装領域10bにLSIドライバチップ47に接続するためのゲートドライバ搭載用端子18がそれぞれ設けられている。これら各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bは、例えば、5μm〜10μm程度の配線幅に形成され、互いに20μm〜40μm程度の間隔で設けられている。
【0043】
さらに、このアクティブマトリクス基板10は、端子領域10aにおける実装領域10bよりも外側に設けられた短絡用配線であるショートリング19,20と、それらショートリング19,20に対して設けられた位置確認用パターン23とを備えている。
【0044】
各ショートリング19,20は、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの引き出された先にそれぞれ設けられており、一端にゲート信号入力端子21,22がそれぞれ設けられている。各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bは、各ゲートドライバ搭載用端子18とショートリング19,20との間においてそれぞれ切断されている。これら各ゲート線11は、切断面からの酸化腐食等を抑制するために、LSIドライバチップ47を実装するためのACFによって切断面が覆われるように実装領域10b上で切断されている。
【0045】
そして、各ゲートドライバ搭載用端子18よりも外側に配置された各第1配線群13及び各第2配線群14の両側には、図中に示すように、各ゲート線11の切断された部分を挟むように一対の位置確認用パターン23がそれぞれ設けられている。これら一対の位置確認用パターン23は、1つの角が互いに向かい合う正三角形状(1辺が例えば100μm程度)に、ゲート線11又はソース線12と同じ金属材料等によって形成されている。また、これら一対の位置確認用パターン23は、各配線群13,14に対して、各ゲート線11との間でショートが生じない程度(例えば50μm程度)の間隔で設けられている。
【0046】
尚、本実施形態では、各位置確認用パターン23が正三角形状に形成されているとしているが、各位置確認用パターン23は、その他の多角形状や円形状等の種々の形状に形成されていてもよい。
【0047】
各ソース線12は、一方の端部がそれぞれ実装領域10bに引き出され、その引き出された端部にLSIドライバチップ47に接続するためのソースドライバ搭載用端子24がそれぞれ設けられている。これら各ソース線12の他方の端部は、それぞれTFT25のドレイン電極に接続されている。
【0048】
これら各TFT25のソース電極は、各第1配線群13の外側でそれら各第1ゲート線11aに沿ってゲート信号入力端子21側に延びるように端子領域10aに引き出された一対の引き出し配線26の一方に交互に接続されている。これら各引き出し配線26の引き出された端部には、ソース信号入力端子27がそれぞれ設けられている。
【0049】
また、各TFT25のゲート電極も、各第1配線群13の外側でそれら各第1ゲート線11aに沿ってゲート信号入力端子21側に延びるように端子領域10aに引き出された引き出し配線28に接続されている。その引き出し配線28の引き出された端部には、ソース信号入力端子27に並んでTFT駆動信号入力端子29が設けられている。
【0050】
また、コモン配線16は、各第2配線群14の外側でそれら各第2ゲート線11bに沿ってゲート信号入力端子22側に延びるように端子領域10aに引き出されたコモン引き出し配線30に接続されている。このコモン引き出し配線30の引き出された端部には、コモン信号入力端子31が設けられている。
【0051】
上記対向基板40は、図示は省略するが、表示領域Dに、各画素電極に重なり合うように複数のカラーフィルタが設けられ、これら各カラーフィルタを区画するようにブラックマトリクスが設けられている。そして、これら各カラーフィルタ及びブラックマトリクスを覆うように共通電極が設けられている。この共通電極は、シール材41中の導電粒子、コモン転移部17、コモン配線16及びコモン引き出し配線30を介してコモン信号入力端子31に電気的に接続されている。
【0052】
こうして、液晶表示装置1は、コモン信号入力端子31に一定の共通信号を入力しながら、LSIドライバチップ47によって、各ゲート線11に所定のゲート信号を供給すると共に各ソース線12に所定のソース信号を供給することにより、各ゲート線11に接続されたTFTを順にオン状態に切り替え、ドレイン電極を介して各画素電極に所定の電荷を書き込む。これにより、各画素電極と共通電極との間で液晶層43に所定の電圧が印加されることによって、各画素毎に液晶分子の配向を制御して所望の画像表示を行うように構成されている。
【0053】
−製造方法−
次に、上記液晶表示装置1を製造する方法について、図4〜図16を参照しながら説明する。図4は、液晶表示装置1の製造方法のフローを概略的に示す図である。図5及び図6は、アクティブマトリクス形成用基板50について説明するための図である。図7は、対向形成用基板52を概略的に示す平面図である。図8は、貼り合わせ母基板55を概略的に示す平面図である。図9及び図10は、液晶層封入工程S5の前後における短冊状パネル60を概略的に示す平面図である。図11〜図16は、接続解除工程S7、位置確認工程S8、抵抗測定工程S9及び第2分断工程S11を説明するための図である。
【0054】
この液晶表示装置1の製造方法には、図4に示すように、アクティブマトリクス形成用基板準備工程S1と、対向形成用基板準備工程S2と、貼り合わせ工程S3と、第1分断工程S4と、液晶層封入工程S5と、検査工程S6と、接続解除工程S7と、位置確認工程S8と、抵抗測定工程S9と、再接続解除工程S10と、第2分断工程S11と、実装工程S12とが含まれる。
【0055】
(アクティブマトリクス形成用基板準備工程)
アクティブマトリクス形成用基板準備工程S1では、複数のガラス基板の集合体であるガラス母基板に、図5に示すように、複数の表示領域Dがマトリクス状に規定され、各表示領域D毎に複数の配線11,12,15,16,19,20,26,28,30、端子18,21,22,24,27,29,31、位置確認用パターン23,TFT及び画素電極等(図5ではいずれも図示省略)が形成されたアクティブマトリクス形成用基板50を準備する。
【0056】
すなわち、このアクティブマトリクス形成用基板50は、複数のアクティブマトリクス基板10を形成する領域(以下、アクティブマトリクス基板領域と称する)51がマトリクス状に配置され、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを切断する前の状態の複数のアクティブマトリクス基板の集合体として作製されている。つまり、各アクティブマトリクス基板領域51は、図6に示すように、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの引き出された端部が互いに異なるショートリング19,20に接続され、それぞれ互いに電気的に接続されている。これにより、各配線群13,14において、各ゲート線11が同電位に保持され、製造工程中に特定のゲート線11のみに静電気に起因する高電圧が印加されて各TFTの静電破壊や特性劣化がもたらされることが抑制される。そして、一対の位置確認用パターン23の間には、全ての各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを横断するように2500μm程度の長さのレーザー光の照射領域Aがそれぞれ設定されている。
【0057】
尚、各照射領域Aの長さは、液晶表示装置1における画素数に対応するゲート線11の本数によって異なるため、適宜設定することが可能であり、全ての各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを横断するように設定されていればよい。
【0058】
その後、例えば純水、超音波及び紫外線の照射等によってアクティブマトリクス形成用基板50を洗浄して基板表面に付着したパーティクルや不純物を除去する。続いて、印刷法によってアクティブマトリクス形成用基板50に配向膜を設ける。
【0059】
(対向形成用基板準備工程)
対向形成用基板準備工程S2では、図7に示すように、ガラス母基板に複数の表示領域Dが規定され、各表示領域D毎に複数のカラーフィルタ及び共通電極が形成された対向形成用基板52を準備する。すなわち、この対向形成用基板52は、複数の対向基板40を形成する領域(以下、対向基板領域と称する)53がマトリクス状に配置され、複数の対向基板40の集合体として作製されている。
【0060】
その後、上記アクティブマトリクス形成用基板50と同様に、対向形成用基板52を洗浄し、その洗浄後の対向形成用基板52に印刷法によって配向膜を設ける。
【0061】
(貼り合わせ工程)
次に、貼り合わせ工程S3では、まず、対向形成用基板52の表面に対し、スクリーン印刷又はディスペンサ等によって各対向基板領域53に未硬化のシール材41をそれぞれ略枠状に供給する。続いて、端子領域10aを除く各アクティブマトリクス基板領域51及び各対向基板領域53がシール材41を介して互いに重なり合うようにアクティブマトリクス形成用基板50と対向形成用基板52とを貼り合わせた後、紫外線による露光処理や加熱処理等を行うことによって各シール材41を硬化させる。そうして、図8に示すように、各アクティブマトリクス基板領域51と各対向基板領域53とがシール材41を介して貼り合わされた複数の貼り合わせ基板領域56を含む貼り合わせ母基板55を作製する。各貼り合わせ基板領域56は、アクティブマトリクス基板領域51と対向基板領域53との間でシール材41によって仕切られた空隙セル57を有している。
【0062】
尚、本実施形態では、対向形成用基板53にシール材41を供給するとして説明しているが、アクティブマトリクス形成用基板50の表面に対し、各アクティブマトリクス基板領域51にシール材41を供給するようにしてもよい。
【0063】
(第1分断工程)
次に行う第1分断工程S4では、例えばレーザー光の照射又はカッターホイールを用いたスクライブブレイク法等により、貼り合わせ母基板55を分断ライン58,59上で複数の貼り合わせ基板領域56(表示領域D)における各行毎に分断する。このとき、分断ライン58においては、アクティブマトリクス形成用基板50及び対向形成用基板52の双方を分断する。一方、分断ライン59においては、対向形成用基板52のみを分断して各端子領域10aを対向形成用基板52から露出させる。そうして、貼り合わせ母基板55を分断して、図9に示す短冊状パネル60を複数形成する。このとき、アクティブマトリクス形成用基板50が複数のアクティブマトリクス基板領域51の各行毎に分断されて各短冊状パネル60をそれぞれ構成する複数の短冊状基板61となり、対向形成用基板52が複数の対向基板領域53の各行毎に分断されて各短冊状パネル60をそれぞれ構成する複数の短冊状基板62となる。
【0064】
(液晶層封入工程)
続いて行う液晶層封入工程S5では、まず、各短冊状パネル60を真空処理室に搬入した後、各短冊状パネル60における各貼り合わせ基板領域56の注入口41aを液晶材料に漬ける。そして、真空処理室の内部を真空引きすることによって、各貼り合わせ基板領域56の空隙セル57に液晶材料を充填する。
【0065】
その後、真空処理室の気圧を大気圧に戻して各短冊状パネル60を真空処理室から搬出し、各貼り合わせ基板領域56の注入口41aを覆うように封止材42を塗布して注入口41aを塞ぐ。そうして、図10に示すように、各貼り合わせ基板領域56のシール材41の内側に液晶層43を封入することにより、それら各貼り合わせ基板領域56が液晶表示パネル44の構造を有することとなる。
【0066】
(検査工程)
次に行う検査工程S6では、各短冊状パネル60(短冊状基板61)における各ショートリング19,20に所定のゲート検査信号を供給することにより、各表示領域D毎の各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを検査する。
【0067】
具体的に、この検査工程S6では、コモン信号入力端子31に一定のコモン検査信号を入力すると共に、TFT駆動信号入力端子29にTFT駆動信号を入力することによって各TFT25をオン状態にしながら、ゲート信号入力端子21,22に書き込み時間だけタイミングをずらして所定のゲート検査信号をそれぞれ入力することにより、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bに接続されたTFTを順にオン状態に切り替える。そして、各ソース信号入力端子27に所定のソース検査信号を入力することによって、ドレイン電極を介して特定の画素電極に所定の電荷を書き込む。そうして、特定の画素電極と共通電極との間で液晶層43に所定の電圧が印加されることにより、その画素電極を含む画素が点灯状態となる。
【0068】
このとき、各ゲート線11が断線している場合には、各ゲート線11にゲート検査信号を供給したときに、断線しているゲート線11において、その断線した先には上記ゲート検査信号が供給されず、断線した先で接続された画素電極を含む画素は非点灯状態となる。このことから、各ゲート線11の断線を検出する。
【0069】
また、各第1ゲート線11aと各第2ゲート線11bとの間でリークが生じた場合には、各第1ゲート線11aにゲート検査信号を供給したときに、ゲート検査信号が未供給であるはずのリーク先の第2ゲート線11bにもその信号が供給され、そのリーク先の第2ゲート線11bに接続された画素電極を含む画素も点灯状態となる。そして、各第2ゲート線11bにゲート検査信号を供給したときに、ゲート検査信号が未供給であるはずのリーク先の第1ゲート線11aに接続された画素電極を含む画素が点灯状態となる。このことから、各第1ゲート線11aと各第2ゲート線11bとの間のリークを検出する。
【0070】
(接続解除工程)
次に行う接続解除工程S7では、各短冊状パネル60において、一対の位置確認用パターン23の間に予め設定された各照射領域Aで各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bに連続してレーザー光を照射することにより、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bにおける互いの電気的な接続それぞれ解除する。
【0071】
この接続解除工程S7では、まず、図11に示すように、各短冊状パネル60をステージ63に載置する。このとき、短冊状基板62をステージ63側に配置させ、その短冊状基板62をステージ63によって吸着することによって短冊状パネル60を保持する。すなわち、短冊状基板61は各ゲート線11が設けられた側がステージ側を向いている。そして、短冊状基板61における各ゲート線11が設けられた側とは反対側から各照射領域Aにレーザー光を照射する。ここで、図11中の矢印64はレーザー光を照射する方向を示している。
【0072】
各第1ゲート線11aの互いの電気的な接続を解除する場合には、図12に示すように、レーザーカット装置から出射するレーザー光のスポットSを予め設定された照射領域Aの一端側(図中右端側)の開始点に合わせてレーザー光を照射し、その開始点から他端側(図中左端側)に向かってレーザー光のスポットSを移動させて照射領域Aの全体にレーザー光を照射する。そうして、各第1ゲート線11aにレーザー光を照射することにより、そのレーザー光が照射された領域Bに重なる各第1ゲート線11aの被照射部分を熔融及び蒸発させて各第1ゲート線11aを切断し、各第1ゲート線11aとショートリング19とを切り離す。これによって、各第1ゲート線11aの互いの電気的な接続を解除する。
【0073】
続いて、各第2ゲート線11bの互いの電気的な接続を解除する場合にも、上述した各第1ゲート線11aと同様に、レーザー光を照射することよって各第2ゲート線11bを切断してそれら各第2ゲート線11bとショートリング20とを切り離す。そうして、このレーザー光の照射による各1ゲート線11a及び第2ゲート線11bの切断を、各短冊状パネル60における各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bに対して連続して行うことにより、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bにおける互いの電気的な接続を連続して解除する。
【0074】
(位置確認工程)
その後行う位置確認工程S8では、一対の位置確認用パターン23とレーザー光が照射された領域Bとの位置関係を簡易ルーペを用いて目視によって確認する。ここで、簡易ルーペには、視認する領域を例えば30倍程度拡大できるものを用いる。
【0075】
この位置確認工程S8では、上記接続解除工程S7において、図13に示すように、予め設定された所望の照射領域A上に精度良くレーザー光が照射された場合、レーザー光の照射痕が、一対の位置確認用パターン23の対向する角を結ぶように、その一対の位置確認用パターン23の一方から他方に向かって延びるように残っていることが視認される。これに対して、図14に示すように、レーザーカット装置の不具合によって上記接続解除工程S7において所望の照射領域A上からずれてレーザー光が照射された場合には、レーザー光の照射痕が、一対の位置確認用パターン23の一方から他方に向かう方向に対して斜め方向に延びるように残っていることが視認される。このことから、予め設定した照射領域Aに対するレーザー光が照射された領域Bの位置ずれが検出される。
【0076】
そして、位置確認工程S8において所望の照射領域Aに対するレーザー光が照射された領域Bの位置ずれが検出された場合には、レーザーカット装置の不具合と判断し、レーザー光の照射領域Bの位置が所望の照射領域Aの位置になるようにレーザーカット装置の設定を修正する。尚、この位置確認工程S8は、各短冊状パネル60における各貼り合わせ基板領域56の全てに行う必要はなく、例えば数個〜数百個程度の短冊状パネル60から抜き取りによって行えばよい。
【0077】
(抵抗測定工程)
次に行う抵抗測定工程S9では、各短冊状パネル60において、図15に示すように、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bにおけるレーザー光が照射された領域Bを挟む部分の間の電気抵抗をそれぞれ測定する。この抵抗測定工程S9では、各ゲート線11におけるショートリング19,20との接続部と各ゲートドライバ搭載用端子18との間の電気抵抗を抵抗測定器65によって測定する。抵抗測定器65は上記各ゲート線11の接続部及び各端子18に接触させる電極66を有しており、この電極66は各ゲート線11の接続部及び各端子18の全面を接触させる観点から導電性ゴムによって形成されている。
【0078】
尚、本実施形態では、抵抗測定器65の電極66が導電性ゴムによって形成されているとしているが、この電極66は、導電性材料によって形成されていれば特に限定されるものではない。
【0079】
この抵抗測定工程S9において、図中左側に示すように、各ゲート線(第2ゲート線11b)11に切断不良が生じている場合には所定の電気抵抗(例えば数十kΩ〜数百kΩ程度)が測定されるのに対し、図中右側に示すように、各ゲート線(各第1ゲート線11a)11が切断されている場合にはその所定の電気抵抗に対して測定される電気抵抗が著しく大きくなる。このことから、それら各ゲート線11が確かに切断されているか否か、つまり各ゲート線11の切断不良の有無が確認される。
【0080】
このように、抵抗測定工程S9によって測定された電気抵抗に基づいて各ゲート線11の少なくとも一部に切断不良が生じていると判断した場合、すなわち抵抗測定工程S9において上記所定の電気抵抗が測定された場合には、再接続解除工程S10を行う。
【0081】
(再接続解除工程)
再接続解除工程S10では、抵抗測定工程S9において少なくとも一部に切断不良が生じていると判断された各ゲート線11に対し、上述の接続解除工程S7と同様に、一対の位置確認用パターン23の間で各ゲート線11にレーザー光を再度照射し、それら各ゲート線11の互いの電気的な接続を解除する。その後、再び抵抗測定工程S9を行って、各ゲート線11の切断不良の有無を確認する。このように、抵抗測定工程S9において各ゲート線11が確かに切断されていると判断されるまで、抵抗測定工程S9及び再接続解除工程S10を繰り返し行い、その後に第2分断工程S11を行う。
【0082】
(第2分断工程)
次に行う第2分断工程S11では、第1分断工程S4と同様にレーザー光の照射又はカッターホイールを用いたスクライブブレイク法等によって、各短冊状パネル60を各貼り合わせ基板領域56(表示領域D)毎に分断することにより、図16に示すように、複数の液晶表示パネル44を形成する。このとき、各短冊状基板61が各アクティブマトリクス基板領域51毎に分断されて複数のアクティブマトリクス基板10が作製され、各短冊状基板62が各対向基板領域53毎に分断されて複数の対向基板40が作製される。
【0083】
その後、各液晶表示パネル44の両面に加圧ローラー等によって偏光板45,46をそれぞれ貼り付け、これら偏光板45,46が貼り付けられた各液晶表示パネル44に実装工程S12を行う。
【0084】
(実装工程)
実装工程S12では、各液晶表示パネル44における実装領域10bにACFを配置した後に、その実装領域10bにACFを介してLSIドライバチップ47を圧着することにより、各液晶表示パネル44にLSIドライバチップ47を実装する。以上の工程を行うことによって、液晶表示装置1が製造される。
【0085】
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、レーザー光の照射によって各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを切断してそれら各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの互いの電気的な接続をそれぞれ解除する接続解除工程S7を行った後に、位置確認用パターン23とレーザー光が照射された領域Bとの位置関係を確認する位置確認工程S8を行うことにより、接続解除工程S7を行う際にレーザーカット装置の不具合によって予め設定したレーザー光の照射領域Aに対して実際のレーザー光が照射された領域Bに位置ずれが生じたとしても、位置確認工程S8においてそのレーザー光が照射された領域Bの位置ずれを早期に検出できる。
【0086】
そして、レーザー光が照射された領域Bの位置ずれが検出された場合にそのレーザー光の照射領域Bの位置を所望の照射領域Aの位置に修正するため、その後に互いの電気的な接続が解除される各ゲート線11に切断不良が生じることを抑制できる。
【0087】
ところで、仮に、接続解除工程S7において、図17に示すように、短冊状基板61における各ゲート線11が設けられた側から照射領域Aにレーザー光を照射した場合には、図18及び図19に示すように、熔融した各ゲート線11の配線材料が微粒子67となって飛散してレーザー光が照射された領域Bの周辺に散在するため、その散在した微粒子67によって隣り合う各ゲート線11が再び電気的に接続される等の2次不良が生じる虞がある。ここで、図18中の矢印68は配線材料の微粒子67の飛散方向を示している。
【0088】
これ対して、本実施形態では、短冊状基板61における各ゲート線11が設けられた側とは反対側から照射領域Aにレーザー光を照射するため、図20に示すように、レーザー光の照射によって飛散した各ゲート線11の配線材料の微粒子67が重力によって物理的にステージ63側に落ちる。ここで、図20中の矢印69は配線材料の微粒子67の飛散方向を示している。そのことにより、図21に示すように、レーザー光が照射された領域Bの周辺に散在する配線材料の微粒子67を減少させることができ、その散在した微粒子67によって隣り合う各ゲート線11が再び電気的に接続される等の2次不良を抑制できる。
【0089】
さらに、表示領域Dの外部で各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bによってそれぞれ構成された各配線群13,14の両側に位置確認用パターン23が一対に設けられ、その一対の位置確認用パターン23の間において各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bを切断するため、位置確認工程S8における位置確認用パターン23とレーザー光が照射された領域Bとの位置関係の確認を、一対の位置確認用パターン23の一方から他方に向かってレーザー光が照射された領域Bが延びているかを確認することによって容易に行うことができる。
【0090】
また、抵抗測定工程S9によって所定の電気抵抗が測定されて各ゲート線11の少なくとも一部に切断不良が生じていると判断した場合には、各ゲート線11にレーザー光を再度照射してそれら各ゲート線11の互いの電気的な接続を解除する再接続解除工程S10を行うため、各ゲート線11の互いの電気的な接続をより確実に解除できる。
【0091】
また、接続解除工程S7では、各短冊状パネル60において、各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bに連続してレーザー光を照射することにより、各表示領域D毎の各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの互いの電気的な接続が連続して解除される。そのことにより、短冊状パネル60を各貼り合わせ基板領域56毎に個別の基板に分断した後に個々の基板に対してレーザー光の照射をそれぞれ行ってそれら各基板における各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの互いの電気的な接続を解除する場合に比べて、複数の表示領域Dにおける各第1ゲート線11a及び各第2ゲート線11bの互いの電気的な接続を効率的に解除できる。
【0092】
また、検査工程S6では、各短冊状パネル60において、各端子21,22を介して各ショートリング19,20に書き込み時間だけタイミングをずらして所定のゲート検査信号を供給することにより、各短冊状基板61における各ゲート線11の断線の有無、及び各第1ゲート線11aと各第2ゲート線11bとのリークの有無を検査する。そのことにより、短冊状パネル60を各貼り合わせ基板領域56毎に個別の基板に分断した後に個々の基板に対して各ゲート線11の検査をそれぞれ行う場合に比べて、複数の表示領域Dにおける各ゲート線11の断線の有無及び各第1ゲート線11aと各第2ゲート線11bとのリークの有無を効率的に検査できる。
【0093】
《発明の実施形態2》
図22及び図23は、本発明の実施形態2を示している。尚、以降の各実施形態では、図1〜図21と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。図22及び図23は、本実施形態におけるアクティブマトリクス形成用基板50のアクティブマトリクス基板領域51を示す平面図である。
【0094】
上記実施形態1では、1組の一対の位置確認用パターン23が各配線群13,14の両側にそれぞれ設けられたものについて説明したが、本実施形態では、図22に示すように、2組の一対の位置確認用パターン23が各配線群13,14の両側で各ゲート線11が引き出された方向に並ぶようにそれぞれ設けられている。
【0095】
すなわち、2組の一対の位置確認用パターン23は、互いに異なる領域で各配線群13,14を挟むように設けられている。これら各一対の位置確認用パターン23の間にはレーザー光の照射領域Aがそれぞれ設定されている。そして、各ゲート線11は、図23に示すように、レーザー光が照射される部分、つまり照射領域Aに重なる部分に切欠部70がそれぞれ形成されている。
【0096】
本実施形態の接続解除工程S7では、2組の一対の位置確認用パターン23のうちの一方の位置確認用パターン23の間において各ゲート線11にレーザー光を照射することによってそれら各ゲート線11を切断する。そして、抵抗測定工程S9において測定された電気抵抗に基づいて各ゲート線11の少なくとも一部に切断不良が生じていると判断した場合には、再接続解除工程S10において、他方の一対の位置確認用パターン23に間で各ゲート線11にレーザー光を照射することにより、接続解除工程S7においてレーザー光が照射された領域とは異なる領域で各ゲート線11にレーザー光を照射してそれら各ゲート線11を切断する。
【0097】
−実施形態2の効果−
したがって、この実施形態2によると、上記各ゲート線11におけるレーザー光が照射される部分に切欠部70がそれぞれ形成されていることにより、各ゲート線11におけるレーザー光が照射される部分がそれら各ゲート線11の他の部分に比べて細く形成されているため、接続解除工程S7において各ゲート線11をより確実に切断できる。そして、レーザー光の照射によって熔融される各ゲート線11の配線材料の量が少なくなるため、熔融された配線材料によって隣り合う各ゲート線11同士が新たに電気的に接続されることを抑制できる。
【0098】
ところで、レーザー光が照射される基板の表面状態によっては、レーザー光を照射した際にその表面においてレーザー光が拡散反射される等して各ゲート線11のレーザー光が照射された部分に対して十分にエネルギーの付与がされないことにより、それら各ゲート線11の一部が除去されずに残って各ゲート線11に切断不良が生じる虞がある。このようにレーザー光が照射される基板の表面状態に起因して各ゲート線11に切断不良が生じた場合には、再接続解除工程S10において接続解除工程S7と同じ領域で各ゲート線11にレーザー光を照射しても、各ゲート線11の除去されずに残った一部には接続解除工程S7と同様にレーザー光の照射によるエネルギーの付与が十分にされず、再接続解除工程S10を行ったとしても各ゲート線11に切断不良が残る虞がある。
【0099】
これに対して、本実施形態の製造方法によると、再接続解除工程S10では、接続解除工程S7においてレーザー光が照射された領域とは異なる領域で各ゲート線11にレーザー光を照射するため、各ゲート線11をさらに確実に切断できる。
【0100】
《発明の実施形態3》
図24は、本発明の実施形態3を示している。図24は、本実施形態におけるアクティブマトリクス形成用基板50のアクティブマトリクス基板領域51を示す平面図である。
【0101】
上記実施形態1及び実施形態2では、各ゲート線11a,11bにレーザー光を照射することにより、それら各ゲート線11a,11bの互いの電気的な接続をそれぞれ解除するとしたが、本実施形態では、各ショートリング19,20にレーザー光を照射することにより、各ゲート線11a,11bの互いの電気的な接続をそれぞれ解除する。
【0102】
本実施形態におけるアクティブマトリクス形成用基板50の各アクティブマトリクス基板領域51は、図24に示すように、各ショートリング19,20の両側にそれら各ショートリング19,20と各ゲート線11との接続部を挟むように一対の位置確認用パターン23が設けられており、この一対の位置確認用パターン23の間にレーザー光の照射領域Aが設定されている。
【0103】
そして、本実施形態における接続解除工程S7では、一対の位置確認用パターン23の間において各ショートリング19,20にレーザー光を照射して、レーザー光が照射された領域Bに重なる各ショートリング19,20を熔融及び蒸発させて除去することにより、各ゲート線11a,11bの互いの電気的な接続をそれぞれ解除する。
【0104】
−実施形態3の効果−
したがって、本実施形態3によっても、レーザー光の照射によって各ゲート線11a,11bの互いの電気的な接続を解除する接続解除工程S7を行った後に、位置確認用パターン23とレーザー光が照射された領域Bとの位置関係を確認する位置確認工程S8を行うため、位置確認工程S8において予め設定したレーザー光の照射領域Aに対するレーザー光が照射された領域Bの位置ずれを早期に検出できる。
【0105】
《その他の実施形態》
上記各実施形態では、位置確認用パターン23が一対に設けられているとしたが、本発明はこれに限られず、位置確認用パターン23は、単一に設けられていてもよく、レーザー光が照射された領域Bとの位置関係が確認可能であれば任意の位置に設けることが可能である。
【0106】
また、上記実施形態2では、2組の一対の位置確認用パターン23が各配線群13,14の両側にそれぞれ設けられているとしたが、本発明はこれに限られず、3組以上の複数の一対の位置確認用パターン23が各配線群13,14の両側にそれぞれ設けられていてもよい。そして、再接続解除工程S10を複数回繰り返し行う場合に、各再接続解除工程S10において互いに異なる一対の位置確認用パターン23の間で各ゲート線11にレーザー光を照射するようにしてもよい。
【0107】
上記実施形態1では、アクティブマトリクス形成用基板50と対向形成用基板52とを貼り合わせた後にシール材41の注入口41aから液晶材料を注入する、いわゆる真空注入法によって液晶層43を設けるとしたが、本発明はこれに限られず、アクティブマトリクス形成用基板50及び対向形成用基板52の一方に各シール材41を枠状に供給してそれら各シール材41の内側に液晶材料を所定量滴下した後に両形成用基板50,52を貼り合わせる、いわゆる滴下注入法(ODF:One Drop Filling)によって液晶層43を設けてもよい。
【0108】
上記実施形態1では、検査工程S6において、短冊状パネル60の状態において各表示領域Dを点灯させることによって各表示領域D毎の各ゲート線11を検査するとしたが、本発明はこれに限られず、検査工程は、貼り合わせ工程の前に、各ゲート線11に所定のゲート検査信号を供給して各画素電極に電荷を書き込み、所定時間経過後に書き込んだ電荷を読み出すことにより、各ゲート線11の断線や短絡等を検出する電荷検出法等の他の検査方法によって行われていてもよい。
【0109】
上記各実施形態では、本発明に係るアクティブマトリクス基板10の製造方法について液晶表示装置1の製造方法に沿って説明したが、本発明はこれに限られず、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の他の表示装置を構成するアクティブマトリクス基板の製造方法にも適用することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0110】
以上説明したように、本発明は、アクティブマトリクス基板の製造方法について有用であり、特に、予め設定したレーザー光の照射領域に対するレーザー光が照射された領域の位置ずれを早期に検出することが要望されるアクティブマトリクス基板の製造方法に適している。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】実施形態1の液晶表示装置を概略的に示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面を概略的に示す断面図である。
【図3】実施形態1のアクティブマトリクス基板を概略的に示す平面図である。
【図4】液晶表示装置の製造方法のフローを示す図である。
【図5】アクティブマトリクス形成用基板を概略的に示す平面図である。
【図6】アクティブマトリクス基板領域を概略的に示す平面図である。
【図7】対向形成用基板を概略的に示す平面図である。
【図8】貼り合わせ母基板を概略的に示す平面図である。
【図9】短冊状パネルを概略的に示す平面図である。
【図10】液晶層が封入された短冊状パネルを概略的に示す平面図である。
【図11】接続解除工程において照射領域にレーザー光が照射された状態を示す断面図である。
【図12】レーザー光の照射によって各ゲート線を切断した状態のアクティブマトリクス基板領域を概略的に示す平面図である。
【図13】所望の照射領域に精度良くレーザー光が照射された状態を示す平面図である。
【図14】所望の照射領域に対して実際のレーザー光の照射領域がずれた状態を示す平面図である。
【図15】位置確認工程において、各ゲート線におけるレーザー光が照射された領域を挟む部分の電気抵抗を測定している状態を示す平面図である。
【図16】第2分断工程において、短冊状パネルが各貼り合わせ基板領域毎に分断された状態を示す平面図である。
【図17】短冊状基板における各ゲート線が設けられた側から照射領域にレーザー光を照射した状態を示す断面図である。
【図18】短冊状基板における各ゲート線が設けられた側から照射領域にレーザー光を照射した場合での配線材料の微粒子の飛散状態を示す断面図である。
【図19】短冊状基板における各ゲート線が設けられた側から照射領域にレーザー光を照射した場合での配線材料の微粒子の飛散状態を示す平面図である。
【図20】短冊状基板における各ゲート線が設けられた側とは反対側から照射領域にレーザー光を照射した場合での配線材料の微粒子の飛散状態を示す断面図である。
【図21】短冊状基板における各ゲート線が設けられた側とは反対側から照射領域にレーザー光を照射した場合での配線材料の微粒子の飛散状態を示す平面図である。
【図22】実施形態2におけるアクティブマトリクス形成用基板のアクティブマトリクス基板領域を概略的に示す平面図である。
【図23】図22におけるレーザー光の照射領域を拡大して概略的に示す平面図である。
【図24】実施形態3におけるアクティブマトリクス形成用基板のアクティブマトリクス基板領域を概略的に示す平面図である。
【図25】従来におけるレーザー光の照射による各表示用配線の切断において、所望の照射領域にレーザー光が照射された状態を示す平面図である。
【図26】従来におけるレーザー光の照射による各表示用配線の切断において、所望の照射領域に対してレーザー光が照射された領域が若干ずれた状態を示す平面図である。
【図27】従来におけるレーザー光の照射による各表示用配線の切断において、所望の照射領域に対してレーザー光が照射された領域が大幅にずれた状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0112】
A 予め設定されたレーザー光の照射領域
B レーザー光が照射された領域
D 表示領域
1 液晶表示装置
10 アクティブマトリクス基板
11 ゲート線(表示用配線)
11a 第1ゲート線(表示用配線)
11b 第2ゲート線(表示用配線)
13 第1配線群(配線群)
14 第2配線群(配線群)
19,20 ショートリング(短絡用配線)
23 位置確認用パターン
50 アクティブマトリクス形成用基板
61 短冊状基板
70 切欠部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示用配線が設けられた表示領域と、該表示領域の外部で上記各表示用配線に接続された短絡用配線と、該短絡用配線に対して設けられた位置確認用パターンとを備えたアクティブマトリクス形成用基板を準備する準備工程と、
上記表示領域の外部において、上記各表示用配線にレーザー光を照射することにより、上記各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程と、
上記位置確認用パターンと上記レーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程とを含む
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記アクティブマトリクス形成用基板では、上記複数の表示用配線が互いに並んで上記表示領域の外部に引き出されて該表示領域の外部で配線群を構成し、該配線群の両側に上記位置確認用パターンが一対に設けられ、
上記接続解除工程では、上記一対の位置確認用パターンの間において上記各表示用配線にレーザー光を照射することによって該各表示用配線を切断する
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記アクティブマトリクス形成用基板は、上記各表示用配線におけるレーザー光が照射される部分に切欠部がそれぞれ形成されている
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記接続解除工程の後に、上記各表示用配線における上記レーザー光が照射された領域を挟む部分の間の電気抵抗を測定する抵抗測定工程と、
上記抵抗測定工程によって測定された電気抵抗に基づき、上記各表示用配線の少なくとも一部に切断不良が生じていると判断した場合に、上記各表示用配線にレーザー光を再度照射して該各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する再接続解除工程とを含む
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記再接続解除工程では、上記接続解除工程においてレーザー光が照射された領域とは異なる領域で上記各表示用配線にレーザー光を照射する
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記アクティブマトリクス形成用基板は、上記表示領域がマトリクス状に複数規定され、
上記アクティブマトリクス形成用基板を上記複数の表示領域の各行毎に分断することによって複数の短冊状基板を形成する第1分断工程と、
上記各短冊状基板を上記各表示領域毎に分断する第2分断工程とを含み、
上記接続解除工程では、上記各短冊状基板において、上記各表示用配線に連続してレーザー光を照射する
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法において、
上記接続解除工程よりも前に、上記各短冊状基板における上記短絡用配線に所定の信号を供給することにより、上記各表示領域毎の各表示用配線を検査する検査工程を含む
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。
【請求項8】
複数の表示用配線が設けられた表示領域と、該表示領域の外部で上記各表示用配線に接続された短絡用配線と、該短絡用配線に対して設けられた位置確認用パターンとを備えたアクティブマトリクス形成用基板を準備する準備工程と、
上記表示領域の外部において、上記各表示用配線及び上記短絡用配線の少なくとも一方にレーザー光を照射することにより、上記各表示用配線の互いの電気的な接続を解除する接続解除工程と、
上記位置確認用パターンと上記レーザー光が照射された領域との位置関係を確認する位置確認工程とを含む
ことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2009−244559(P2009−244559A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−90470(P2008−90470)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】