説明

アセチルコリンエステラーゼの阻害薬としてのタクリン誘導体

本発明は、リンカーを介して複素環部分に結合したタクリン部分を有する式(I)の化合物を提供する。置換基およびリンカーの注意深い選択により、活性およびアセチルコリンエステラーゼに対する選択性を調節することができる。該化合物は、触媒および外縁AChE部位に同時に結合することによって、強力なAChE阻害活性を示し、β-アミロイド凝集特性の変化をもたらす。該化合物は、アルツハイマー病などのAChE媒介性疾患の治療に有用である。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一連のタクリン誘導体、それらを調製する方法、それらを含む医薬組成物およびそれらの医療上の使用に関する。特に、本発明は、アルツハイマー病の治療に特に有用である複部位(デュアルサイト)アセチルコリンエステラーゼ阻害を示す化合物および組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
アルツハイマー病(AD)は、高齢者における知能減退の最も一般的な原因の1つである進行性神経変性障害であり、65歳以上の人における痴呆の全症例の約50〜60%を占めている。人口統計的データは、人口に占める高齢者の割合は増加しつつあることを示している。
【0003】
高等な精神機能に関連する脳領域、特に新皮質および海馬は、ADの特徴的な病因の影響を最も多く受ける脳領域である。この病因は、老人斑におけるβ-アミロイド(アミロイド前駆タンパク質APP由来)の細胞外沈着、神経原線維濃縮体(微小管結合タンパク質であるタウタンパク質の異常にリン酸化された形態を含む)の細胞内形成ならびにニューロンシナプスおよび錐体ニューロンの消失などである。
【0004】
この疾患における現行の治療アプローチは、主として対症的なものにとどまっており、主要な治療戦略はコリン作動仮説および特にアセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害に基づいている。過去10年間にわたり、ADのコリン作動仮説により、アルツハイマー病患者の認知機能のわずかな改善をもたらす、タクリン、ドネペジルまたはリバスチグミンなどの種々のコリン作動薬、主としてAChE阻害薬、およびより最近ガランタミンが上市された。これらの化合物は、悪心および嘔吐などのいくつかの望ましくない副作用を依然としてもたらす。
【0005】
【化1】

【0006】
X線結晶構造解析により決定されたAChEの3次元構造から、その活性部位には深く、狭い触媒狭小部を通ることによってのみ到達できるようであることが明らかになった。AChEの阻害薬は、酵素上の2つの標的部位である活性部位および外縁部位に作用する。活性部位に作用する阻害薬は、高親和性分子(タクリン)で活性部位を占有することにより、または触媒セリン(有機リン酸塩およびカルバメート)と不可逆的に反応することにより、基質分子の結合、またはその加水分解を妨げる。外縁部位は、触媒狭小部の入口にあるさほどよく定義されていない領域からなっている。その部位に結合する阻害薬は、プロピジウムなどの小分子およびファシクリンなどのペプチドトキシンなどである。デカメトニウムなどのビス第四級阻害薬は、活性部位および外縁部位に同時に結合し、それにより、触媒狭小部全体を占有する。
【0007】
抗痴呆薬の開発と並行して、とりわけ、障害の進行を遅くするAChE阻害薬の治療能力に研究努力が向けられた。このことは、AChEが副次的非コリン作動性機能を有することを示した一連の証拠に基づくものであった。
【0008】
新しい証拠は、AChEがニューロン分化に直接的な役割を有する可能性があることを示している。さらに、細胞接着におけるAChEの役割が研究された。結果は、AChEは細胞接着における役割により神経芽腫細胞系における軸索伸展を促進することを示している。
【0009】
さらに、最近の研究により、AChEの外縁陰イオン部位はこの酵素の神経栄養作用に関与していることが示され、AChEの接着機能は外縁陰イオン部位にあることが結論されている。この知見は、神経の発達およびその障害の我々の理解に対してだけでなく、神経芽腫、白血病および特にアルツハイマー病の治療に対しても意味を持つ。
【0010】
前述したように、老人斑は、それらの主な成分がβAペプチドであるADにおける病理学上の顕著な特徴の1つである。これは、凝集性難溶性の形態として見いだされる。これに対して、可溶性βAはヒト体液中に通常循環していることが確認される。βAの構造研究から、βAの配列1〜40および1〜42を含む合成ペプチドは、溶液中で、βシートの含有量が高く、プロテアーゼに対して部分的に抵抗性を有するアミロイド原性配座異性体(βA ac)およびランダムコイル立体配座またはβらせんを有し、プロテアーゼ感受性である非アミロイド原性配座異性体(βA nac)の2つの主要な立体配座状態をとる。AChEは、アルツハイマー病患者の脳に存在するβAペプチド沈着物と共局在する。AChEは、βA nacに結合して、病理学的シャペロンとして作用し、in vitroでβA nacからβA acへの、したがって、アミロイド原繊維への立体配座転位を誘発することが推論される。AChEは、βAペプチドのアミロイド原繊維へのアセンブリを直接促進して、安定なβA-AChE複合体を形成する。
【0011】
コリン作動性酵素AChEの非コリン作動性側面、アルツハイマー病の顕著な特徴とそれらとの関係およびこれらの機能のすべてにおけるAChEの外縁部位の役割を考慮することにより、新規の抗痴呆薬の設計の魅力的な標的が明らかになった。AChEの外縁または複部位阻害薬は、同時にアルツハイマー病患者の認知欠損を軽減し、より重要なことに、ベータアミロイドのアセンブリを回避させる可能性があり、これは神経変性過程を遅延させる新規の方法である。
【0012】
したがって、活性部位および外縁部位と同時に相互作用することができるリガンドは、既知の阻害薬と比べていくつかの利点をもたらすと思われる。一方では、それらは阻害効力を著しく改善するはずであり、他方で、それらは神経栄養活性に関係するはずである。
【0013】
ごく最近、いくつかの化合物が両活性を有することが報告された。Piazzi L.ら、J. Med. Chem.、2003、46、2279〜2282頁を参照のこと。
【0014】
WO03033489は、アセチルコリンエステラーゼおよびベータアミロイドの凝集を阻害する作用を有するピペリジン誘導体を記載している。
【0015】
WO0117529は、アルツハイマー病の治療用のハロゲン置換タクリンまたはビスタクリン誘導体を開示している。サブグループの1つは、短いリンカーによりタクリンに結合したインドール部分を示している。例えば、それは、以下の式のN-[2-(3-インドリル)エチル]-6-クロロタクリンの調製を記載している。
【0016】
【化2】

【0017】
WO0117529は、阻害の部位を示唆しておらず、活性データを示していない。
【0018】
Castro A.、Martinez A.、Mini Rev. Med. Chem.、2001、1、267〜272頁は、いくつかのタクリン誘導体を含む外縁および複部位AChE阻害薬のいくつかの系列を記載している。
【0019】
WO04032929は、タクリン、インダノンまたはチアジアゾリジノン部分などの指定の複素環にリンカーを介して結合したタクリン部分を含む複部位AChE阻害薬を開示している。
【非特許文献1】Piazzi L.ら、J. Med. Chem.、2003、46、2279〜2282頁
【特許文献1】WO03033489
【特許文献2】WO0117529
【非特許文献2】Castro A.、Martinez A.、Mini Rev. Med. Chem.、2001、1、267〜272頁
【特許文献3】WO04032929
【非特許文献3】Carlier P.R.、Chow E.S.-H.、Han Y.、Liu J.、El Yazal J.、Pang Y.-P.、J. Med. Chem.、1999,42,4225〜4231頁
【非特許文献4】Padwa Aら,Synthesis,1994,9,993〜1004頁
【非特許文献5】Agarwal A.,Jalluri R. K.,Dewitt Blanton C.,およびWill Taylor E.,Synthetic communications,1993,23,8,1101〜1110頁
【非特許文献6】Bruce A.,Spangle L. A.,Kaldor S. W.,Tetrahedron Letters,1996,7,937〜940頁
【非特許文献7】March's Advanced Organic Chemistry: Reactions,Mechanisms and Structure」5th Edition Wiley,Wiley series「The Chemistry of Heterocyclic Compounds」,Wiley Series「Compendium of Organic Synthetic methods
【非特許文献8】Bruce A.,Spangle L. A.,Kaldor S. W.,Tetrahedron Letters,1996,7,937〜940頁
【非特許文献9】Ellman G.L.,Courtney K.D.,Andres B.,Featherstone R.M.,Biochem. Pharmacol. 1961,7,88〜95頁
【非特許文献10】Alvarez Aら,J. Neurosci.,1998,18,3213〜3233頁
【非特許文献11】Munoz F.J.,Inestrosa N.C. FEBS Lett.,1999,450,205〜209頁
【非特許文献12】Inestrosa N.C.ら,J. Neuron,1996,16,881〜891頁
【非特許文献13】Klunk WE,Pettegrew JW,Abraham DJ,J. Hystochem Cytochem.,1989,8,1293〜1297頁
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0020】
注意深い研究の後に、我々は構造的に異質なクラスのデュアルAChE阻害薬、すなわち、上の概念に従って、触媒および外縁AChE部位に同時に結合することによって強力なAChE阻害活性を示し、β-アミロイド凝集特性の変化をもたらす化合物を設計した。さらに、それらの選択性を調節することができ、それらは、それらを薬剤の開発の候補とする低い毒性を示す。
【0021】
本発明の化合物は、適切なリンカーを介して結合されているタクリン部分と[6+5]へテロ芳香族部分の2つの主複素環単位の存在によって特徴づけられる。我々は、選択性と活性はリンカーの性質と長さおよび上記の部分の性質と置換基によって調節することができることを見いだした。例として、そのような化合物が高いAChE阻害、低い毒性、外縁部位への高い結合ならびにβ-アミロイド凝集およびβ-アミロイド-AChE凝集複合体の阻害ならびに所望ならば、高い選択性を示す。
【0022】
1つの態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその互変異性体、製薬上許容できる塩、プロドラッグもしくは溶媒和物を対象とする。
【0023】
【化3】

【0024】
[式中、
A、Bは、CHまたはNから独立に選択され、
Dは、CH、O、S、Nから選択され、
ただし、A、BまたはDの少なくとも1つがヘテロ原子であり、
DがCHまたはNである場合、Zは水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のシクロアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリールオキシから選択され、
DがOまたはSである場合、Zは存在せず、
各Lは、-CRaRb-、-CRa=、-CO-、-O-、-S-または-NRaから独立に選択され、
k、m、n、q、xおよびwは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10からそれぞれ独立に選択される整数であり、ただし、k+m+n+q+x+wは少なくとも4であり、
R1〜R6は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、-CORa、-C(O)ORa、-C(O)NRaRb、-C=NRa、-CN、-ORa、-OC(O)Ra、-S(O)t-Ra、-NRaRb、-NRaC(O)Rb、-NO2、-N=CRaRbまたはハロゲンから独立に選択され、
RaおよびRbは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアルコキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシまたはハロゲンからそれぞれ独立に選択され、ただし、それらはNに結合しているときにはハロゲンでなく、
tは0、1または2である]
【0025】
下記式の側鎖は、AまたはBが炭素である場合は、AまたはB上の置換基であることが適切であり、それはCHの代わりにCにとなる。
【0026】
【化4】

【0027】
他の態様において、本発明は、式(I)による化合物またはその製薬上許容できる塩、プロドラッグもしくは溶媒和物ならびに製薬上許容できる担体、補助剤または賦形薬を含む医薬組成物を対象とする。好ましい実施形態において、製剤は経口剤である。
【0028】
本発明はまた、好ましくは老年性痴呆、脳血管性痴呆、軽度認知障害、注意欠陥多動性障害などの認知障害ならびに/あるいは特にアルツハイマー病もしくは状態などの異常タンパク質凝集に伴う神経変性痴呆性疾患、またはクロイツフェルト-ヤコブ病もしくはゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病などのプリオン病、またはパーキンソン病もしくは状態、またはポリグルタミン病、またはピック病、前頭側頭型痴呆、進行性核上麻痺、もしくは家族性筋萎縮性側索硬化症などのタウオパシー、または全身性アミロイド症もしくは状態の治療用の医薬品の製造における上で定義された化合物の使用を対象とする。
【0029】
他の実施形態において、本発明は、これらの疾患または状態の治療の方法における上で定義された化合物の使用を対象とする。
【0030】
他の態様において、本発明は、上で定義された化合物の生物学的アッセイにおける反応剤としての使用を対象とする。
【0031】
他の態様において、本発明は、リンカーを介して2つの複素環部分を結合させることによって上の式Iの化合物を調製する方法を対象とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
式(I)の化合物の上の定義において、以下の用語は以下に示す好ましい意味を有する。
【0033】
「アルキル」は、炭素および水素原子からなり、飽和を含まず、1〜8個の炭素原子を有し、分子の残りの部分に単結合により結合している直鎖または分枝炭化水素鎖基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル等を意味する。アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、カルボキシ、シアノ、カルボニル、アシル、アルコキシカルボニル、アミノ、ニトロ、メルカプトおよびアルキルチオなどの1つまたは複数の置換基で場合によって置換されていてよい。
【0034】
「アミノ」は、RaおよびRbが上で定義された通りである式-NH2、-NHRaまたは-NRaRbの基を意味する。
【0035】
「アリール」は、フェニル、ナフチル、インデニル、フェナントリルまたはアントラシル基、好ましくはフェニルまたはナフチル基を意味する。アリール基は、ヒドロキシ、メルカプト、ハロ、アルキル、フェニル、アルコキシ、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、アシルおよびアルコキシカルボニルなどの1つまたは複数の置換基で場合によって置換されていてよい。
【0036】
「アラルキル」は、アルキル基に結合しているアリール基を意味する。好ましい例は、ベンジルおよびフェネチルなどである。
【0037】
「アシル」は、Rcがアルキル基であり、Rdがアリール基である式-C(O)-Rcまたは-C(O)-Rd基、例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル等を意味する。他のアシル基が可能である。
【0038】
「シクロアルキル」は、飽和または部分的に飽和され、炭素および水素原子からなる3〜10員単環または二環式基を意味する。本明細書で特に断らない限り、「シクロアルキル」という用語は、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、アルコキシ、カルボキシおよびアルコキシカルボニルなどの1つまたは複数の置換基で場合によって置換されているシクロアルキル基を含むものとする。
【0039】
「縮合アリール」は、アリール基、特に、他の環と縮合したフェニルまたはヘテロアリール基を意味する。
【0040】
「アルコキシ」は、Raが上で定義されたアルキル基である、式-ORaの基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ等を意味する。
【0041】
「ハル」または「ハロ」は、ブロモ、クロロ、ヨードまたはフルオロを意味する。
【0042】
「ヘテロシクリル」は、炭素原子と窒素、酸素および硫黄からなる群から選択される1〜5個のヘテロ原子とからなる3〜15員環基、好ましくは1個または複数個のヘテロ原子を含む4〜8員環、より好ましくは1個または複数個のヘテロ原子を含む5〜6員環を意味する。本発明の目的のために、複素環は、縮合環系を含んでいてよい単環、二環または三環系であってよく、ヘテロシクリル基中の窒素、炭素または硫黄原子は場合によって酸化されていてよく、窒素原子は場合によって四級化されていてよく、ヘテロシクリル基は部分的または完全に飽和されているか、あるいは芳香族であってよい。そのような複素環の例は、アゼピン類、ベンズイミダゾール、ベンゾチアゾール、フラン、イソチアゾール、イミダゾール、インドール、ピペリジン、ピペラジン、プリン、キノリン、チアジアゾール、テトラヒドロフランを含むが、これらに限定されない。
【0043】
本発明の化合物における置換基に対する本明細書における言及は、1つまたは複数の適切な基、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードなどのハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、ニトロ、アジド、アシル等のC1-6アルカノイル基などのアルカノイル、カルボキサミド、1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子、より好ましくは1〜3個の炭素原子を有する基を含むアルキル基、1つまたは複数の不飽和結合および2〜約12個の炭素または2〜約6個の炭素原子を有する基を含むアルケニルおよびアルキニル基、1つまたは複数の酸素結合および1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子を有するアルコキシ基、フェノキシなどのアリールオキシ、1つまたは複数のチオエーテル結合および1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子を有する部分を含むアルキルチオ基、1つまたは複数のスルフィニル結合および1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子を有する部分を含むアルキルスルフィニル基、1つまたは複数のスルホニル結合および1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子を有する部分を含むアルキルスルホニル基、1個または複数のN原子および1〜約12個の炭素原子または1〜約6個の炭素原子を有する基などのアミノアルキル基、6個または複数個の炭素原子を有する炭素環式アリール、特に、フェニルまたはナフチルおよびベンジルなどのアラルキルにより1つまたは複数の利用可能な位置で置換されていてよい指定の部分を指す。特に示さない限り、場合によって置換されている基は、当該基の置換可能な各位置に置換基を有し、各置換基は互いに独立である。
【0044】
本発明の化合物において、[6+5]へテロ芳香族部分は、とりわけ、インドール、イソインドール、ベンズイミダゾール、インダゾール、ベンゾチオフェン、ベンゾトリアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフランから選択することができる。
【0045】
式(I)の好ましいクラスの化合物は、Aおよび好ましくはBもCHである化合物である。Dは、好ましくはNである。
【0046】
好ましい実施形態において、[6+5]へテロ芳香族部分は、インドールまたはインダゾール単位、好ましくは置換または非置換のインドールである。この場合、リンカーがインドール単位の2または3位、より好ましくは3位に結合されているときに良好な結果が得られる。より一般的には、本発明の1つの変形形態において、リンカーは、ベンゼン環に隣接する位置の複素環の炭素、例えば、インドールの3位の炭素上にある。そのような化合物は以下の式の化合物である。
【0047】
【化5】

【0048】
式(I)の他の好ましいクラスの化合物は、タクリン部分が置換されている化合物である。より好ましくは、それはハロゲン置換基を有する。好ましい実施形態において、タクリン部分は6位にクロロ置換基を有する。これは、活性およびAChEに対する選択性の改善をもたらす。
【0049】
我々は、2つの単位の間のリンカーが活性および選択性に重要な役割を果たすことを見いだした。実際に、4〜18個、好ましくは7〜13個の範囲の多数のL単位を含むリンカーが良好な結果をもたらす。最も好ましいのは、8〜12個、特に、約10または11個である。
【0050】
好ましい実施形態において、リンカー-(L)k-(L)m-(L)n-(L)q-(L)x-(L)w-は、式-(CH2)k-CO-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k-NRa-CO-(CH2)w-、-(CH2)k-CO-NRa-(CH2)q-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k-NRa-CO-(CH2)q-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k-O-CO-NRa-(CH2)w-から選択され、k、q、wおよびRaは上で定義された通りである。より好ましくは、リンカー-(L)k-(L)m-(L)n-(L)q-(L)x-(L)w-は、式-(CH2)k-CO-NRa-(CH2)w-または-(CH2)k-O-CO-NRa-(CH2)w-を有する。Raは、通常Hである。整数kは、1または2、特に2である。整数wは、6〜9、特に6または7が適切である。
【0051】
リンカーは1つまたは複数のアミド単位を含むことが好ましく、それらはリンカー内のいずれの位置にあってもよい。
【0052】
本発明は言及された特定かつ好ましい基のすべての組合せを含むことを理解すべきである。
【0053】
1つの態様において、本発明の好ましい化合物は下記式(II)の化合物である。
【0054】
【化6】

【0055】
関連する態様において、より好ましい化合物は下記式(III)の化合物である。
【0056】
【化7】

【0057】
本発明の種々の式の化合物において、Zは、好ましくはHおよびCH3から選択され、特にHである。R1、R3およびR4は、好ましくはHである。R2は、好ましくはH、-Halおよび-CNから選択され、好ましくはHである。好ましくは、R5はハロゲンであり、R6は水素である。
【0058】
特に、我々は、R1、R2、R3、R4、Zが水素であり、R5がハロゲン、特にクロロであり、リンカーがアミド官能基、好ましくはオリゴメチレン基が両側に隣接したアミド官能基を含むことを好む。したがって、リンカーは好ましくは式-(CH2)k-CONH-(CH2)w-のリンカーであり、kとwの和が好ましくは6〜10、特に、7〜9の範囲にある。kがwより小さく、qが1、2または3であることが適切である。
【0059】
変形形態として、R1〜R5は水素、-CNおよびハロゲンからなる群から独立に選択され、かつ/または各Lは-CRaRb-、-CO-および-NRaからなる群から独立に選択される。
【0060】
さらなる態様として、本発明は、式(A)の化合物を包含する。
【0061】
【化8】

【0062】
[式中、
Lは-C(R')(R")-、-CO-、-O-または-NR'-から独立に選択され、
nは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10であり、
R'およびR"は水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオから独立に選択され、
Aは-CO-、-C(R')(R")-、=C(R')-、-N(R')-、=N-、-O-、-S(O)t-から独立に選択され、
Bは-C(R')-、=C-、-N-から独立に選択され、
Cは-C(R')(R")-、=C(R')-、-N(R')-、=N-から独立に選択され、
R1、R2、R3、R4およびR5は水素、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ハロアルキル、ハロ、アリール、-(Z)n-アリール、ヘテロアリール、-OR3-、-C(O)R3-、-C(O)OR3、-S(O)t、シアノ、ニトロ、メルカプトから独立に選択され、
tは0、1または2であり、
ZはC(R3)(R4)-、-C(O)-、-O-、-C(=NR3)-、-S(O)t-、N(R3)-から独立に選択される]。
【0063】
関連する態様において、本発明の化合物は式(I)と式(A)の両方に一致している。そのような化合物は下記式(B)の化合物であり、各定義は、式(I)と式(A)の両方の定義と重複するように選択される。
【0064】
【化9】

【0065】
好ましくは、式(B)について、以下の定義が適用される。
AはCHまたはNであり、
BはCHまたはNであり、
DはCH、O、SまたはNであり、
A、BおよびDの少なくとも1つはヘテロ原子であり、
Zは水素、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリールであり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6は水素、アルキル、アルコキシ、アルキルチオ、シクロアルキル、ハロアルキル、ハロ、アラルキル、ヘテルアリール、OR3、COR3、COOR3、SOtR3であり、tは0、1または2であり、
R1、R2、R3、R4の少なくとも1つは水素であり、
LはCRaRr、CO、O、NRaであり、RaおよびRrは水素、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ハロアルキル、アルコキシであり、
k、m、n、q、xおよびwは0〜10であり、ただし、合計は40以下であり、好ましくはxおよびwは0である。
【0066】
特に断らない限り、本発明の化合物は、1つまたは複数の同位体濃縮原子の存在下でのみ異なる化合物を含むことも意味する。例えば、本構造を有する化合物は、重水素もしくはトリチウムによる水素の置換、あるいは13Cもしくは14C濃縮炭素または15N濃縮窒素による炭素の置換を除いて、本発明の範囲内にある。
【0067】
「製薬上許容できる塩、誘導体、溶媒和物、プロドラッグ」という用語は、受容者に投与したとき、本明細書に記載したような化合物を(直接または間接的に)供給することができる製薬上許容できる塩、エステル、溶媒和物または他の化合物を意味する。しかし、製薬上許容できない塩も、製薬上許容できる塩の調製に有用である可能性があるので、本発明の範囲に入ることは理解されよう。塩、プロドラッグおよび誘導体の調製は、当技術分野で知られている方法により行うことができる。
【0068】
例えば、本明細書に記載した化合物の製薬上許容できる塩は、従来の化学的方法により塩基または酸部分を含む親化合物から合成される。一般的に、そのような塩は、例えば、これらの化合物の遊離酸または塩基形を化学量論的な量の適切な塩基または酸と水中もしくは有機溶媒中またはその2つの混合物中で反応させることにより調製する。一般的に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい。酸付加塩の例は、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩などの鉱酸付加塩、ならびに例えば、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩およびp-トルエンスルホン酸塩などの有機酸付加塩などである。アルカリ付加塩の例は、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アンモニウム、マグネシウム、アルミニウムおよびリチウム塩などの無機塩、ならびに例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、N,N-ジアルキレンエタノールアミン、トリエタノールアミン、グルカミンおよび塩基アミノ酸塩などの有機アルカリ塩などである。
【0069】
特に好ましい誘導体またはプロドラッグは、そのような化合物を患者に投与するときに本発明の化合物の生物学的利用能を増大させる(例えば、経口投与した化合物が血液中により容易に吸収されることを可能にすることにより)、または親化学種と比べて親化合物の生物学的コンパートメント(例えば、脳またはリンパ系)への送達を促進するものである。
【0070】
式(I)の化合物のプロドラッグであるあらゆる化合物が本発明の範囲内にある。「プロドラッグ」という用語は、その最も広い意味で用いられており、in vivoで本発明の化合物に変換される誘導体を含む。そのような誘導体は、当業者には容易に思い浮かぶものであり、分子内に存在する官能基によって、また制限なしに、本発明の化合物の次の誘導体を含む。すなわち、エステル、アミノ酸エステル、リン酸エステル、金属塩スルホン酸エステル、カルバメートおよびアミドを含む。
【0071】
本発明の化合物は、遊離化合物または溶媒和物としての結晶形であってよく、両形態は本発明の本発明の範囲内にあることを意図する。溶媒和の方法は、当技術分野で一般的に知られている。適切な溶媒和物は、製薬上許容できる溶媒和物である。特定の実施形態において、溶媒和物は水和物である。
【0072】
式(I)の化合物またはそれらの塩もしくは溶媒和物は、好ましくは製薬上許容できるまたは実質的に純粋な形態である。製薬上許容できる形態は、とりわけ、希釈剤および担体などの通常の薬剤添加物を除く製薬上許容できる純度を有し、通常の用量レベルで有毒とみなされる物質を含まないことを意味する。原体の純度は、好ましくは50%以上、より好ましくは70%以上、最も好ましくは90%以上である。好ましい実施形態において、それは、式(I)の化合物またはその塩、溶媒和物もしくはプロドラッグの95%以上である。
【0073】
上記の式(I)により表される本発明の化合物は、キラル中心の存在によって鏡像異性体または多重結合の存在によって異性体(例えば、Z、E)を含む可能性がある。単一異性体、鏡像異性体またはジアステレオ異性体およびその混合物は、本発明の範囲内に入る。
【0074】
上で定義された式(I)の化合物は、収束経路戦略により、リンカーの一部を含む2つの複素環部分をカップリングさせることによって得ることができる。タクリン部分またはベンゾ縮合5員複素環系を含む中間体を得るための合成法は、文献で得ることができ、標準的な有機合成法を含む。有機合成の当業者は、得るべき複素環の所望の機能性およびリンカーの性質に応じて、各化合物ごとに方法を容易に設計するであろう。例えば、WO0117529およびWO04032929を参照のこと。他の中間体は文献に報告されている。
【0075】
9-アルキルアミノテトラヒドロアクリジン類は、以前に報告された方法[Carlier P.R.,Chow E.S.-H.,Han Y.,Liu J.,El Yazal J.,Pang Y.-P.,J. Med. Chem.,1999,42,4225〜4231頁]に従って合成することができる。インドール誘導体の合成の一般的な方法は、以前にPadwa Aら,Synthesis,1994,9,993〜1004頁に記載された。5-シアノインドール-3-プロピオン酸は、文献[Agarwal A.,Jalluri R. K.,Dewitt Blanton C.,およびWill Taylor E.,Synthetic communications,1993,23,8,1101〜1110頁]に報告された方法に従って合成することができる。代替の複素環を調製し、使用することができる。有機合成の一般的方法は、例えば、「March's Advanced Organic Chemistry: Reactions、Mechanisms and Structure」5th Edition Wiley、Wiley series「The Chemistry of Heterocyclic Compounds」、Wiley Series「Compendium of Organic Synthetic methods」等で得ることができる。
【0076】
スキーム1および2は、リンカーがアミドまたはカルバメート結合を含むときの本発明の化合物を調製する方法を例示している。
【0077】
【化10】

【0078】
リンカーにアミン、エーテル、エステルまたは他の単位を含む化合物の代替の方法は、当業者には容易に明らかであろう。
【0079】
例えば、対応するインドール誘導体の無水THF中溶液に1,1'-カルボニルジイミダゾールをN2中で加え、得られた混合物を室温で4時間撹拌した。対応する9-アルキルアミノテトラヒドロアクリジンのTHF中溶液を加え、撹拌をさらに20時間続けた。減圧下での溶媒の蒸発の後に、水を加え、得られた混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4を用いて乾燥した。減圧下での溶媒の蒸発により得られた残留物を、各場合について以下に示したようにシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0080】
反応生成物は、所望の場合、結晶化またはクロマトグラフィーなどの常法により精製することができる。本発明の化合物の上記の調製法によって立体異性体の混合物が得られた場合、これらの異性体は分取クロマトグラフィーなどの従来技術により分離することができる。キラル中心がある場合、化合物をラセミ体で調製するか、または個々の鏡像異性体を鏡像特異的合成もしくは分割により調製することができる。
【0081】
1つの好ましい製薬上許容できる形態は、医薬組成物におけるそのような形態を含む結晶の形態である、塩および溶媒和物の場合、付加的イオンおよび溶媒部分も無毒性でなければならない。本発明の化合物は、種々の多形相を呈することがあり、本発明はそのようなすべての形態を含むことを意図する。
【0082】
本発明の上記の式(I)によって表される典型的な化合物、それらの塩、それらの溶媒和物またはプロドラッグは、優れたアセチルコリンエステラーゼ阻害作用を示す。したがって、本発明の他の態様は、AChE関連疾患または状態を治療、改善または予防する方法に関し、その方法は、そのような処置を必要とする患者に治療上有効な量の式(I)の化合物またはその医薬組成物を投与することを含む。治療することができる疾患としては、老年性痴呆、脳血管性痴呆、軽度認知障害、注意欠陥多動性障害などの認知障害ならびに/あるいは特にアルツハイマー病もしくは状態などの異常タンパク質凝集に伴う神経変性痴呆性疾患、またはクロイツフェルト-ヤコブ病もしくはゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病などのプリオン病、またはパーキンソン病もしくは状態、またはポリグルタミン病、またはピック病、前頭側頭型痴呆、進行性核上麻痺、もしくは家族性筋萎縮性側索硬化症などのタウオパシー、または全身性アミロイド症もしくは状態などがある。
【0083】
本発明はさらに、患者への投与のための、本発明の化合物またはその製薬上許容できる塩、誘導体、プロドラッグもしくは立体異性体ならびに製薬上許容できる担体、補助剤または賦形薬を含む医薬組成物を提供する。
【0084】
医薬組成物の例としては、経口、局所または非経口投与用の固体(錠剤、丸剤、カプセル剤、果粒剤等)または液体(水剤、懸濁剤または乳剤)組成物などがある。
【0085】
好ましい実施形態において、医薬組成物は、固体または液体の経口剤である。経口投与用の適切な剤形は、錠剤、カプセル剤、シロップ剤または水剤であり、結合剤、例えば、シロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガント、もしくはポリビニルピロリドン、充填剤、例えば、ラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールもしくはグリシン、打錠滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、崩壊剤、例えば、デンプン、ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウムもしくは微結晶セルロース、またはラウリル硫酸ナトリウムなどの製薬上許容できる湿潤剤などの当技術分野で知られている従来の賦形剤を含んでいてよい。
【0086】
固体経口組成物は、混合、充填または打錠などの従来の方法により調製することができる。大量の充填剤を用いてそれらの組成物全体に活性物質を分布させるために、反復混合操作を用いることができる。そのような操作は、当技術分野では従来的なものである。錠剤は、例えば、湿式または乾式造粒法により調製し、通常の製薬業でよく知られている方法に従って、特に腸溶コーティングにより場合によって被覆することができる。
【0087】
医薬組成物は、適切な単位剤形の滅菌水剤、懸濁剤または凍結乾燥製剤のように非経口用に適応させることもできる。増量剤、緩衝剤または界面活性剤などの十分な賦形剤を用いることができる。
【0088】
言及した製剤は、スペインおよび米国薬局方ならびに同様な参考文書に記載または参照されているような標準的な方法を用いて調製されよう。
【0089】
本発明の化合物または組成物の投与は、静脈内注入、経口および腹腔内および静脈内投与などの適切な方法によって行うことができる。経口投与は、患者の便宜と治療する疾患の慢性的特性から、好ましい。
【0090】
一般的に、本発明の化合物の有効な投与量は、選択する化合物の相対的有効性、治療する障害の重症度および患者の体重に依存する。しかし、活性化合物は、一般的に1日1回または複数回、例えば、1日1、2、3または4回投与し、一般的な1日総投与量は0.1〜1000mg/kg/日の範囲である。患者の年齢および状態ならびに投与経路によって、用量の常法による変更を行うことが必要であることは理解されよう。
【0091】
本発明の化合物および組成物は、併用療法を行うために他の薬剤とともに用いることができる。他の薬剤は、同じ組成物の一部をなしていてもよく、あるいは同時または異なる時点に投与するための別の組成物として提供してもよい。
【0092】
以下の実施例は、本発明のさらなる説明として示すものであり、本発明の限界の定義と解釈すべきではない。
【0093】
(実施例)
本発明の化合物の調製の一般的手順は上に記載した。
【0094】
(実施例1)
【0095】
【化11】

【0096】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(57mg、0.3mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(51mg、0.32mmol)および6-クロロ-9-(5-アミノペンチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(100mg、0.32mmol)
【0097】
精製:DCM/MeOH(7:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:121mg(83%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.53 (brs, 1H)、7.87 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.88 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.55 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.30 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.21 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.13 (td, 1H, J=8Hz, J=1.2Hz)、7.06 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.90 (m, 1H)、5.61 (m, 1H)、4.24 (brs, 1H)、3.43 (t, 2H, J=6.4Hz)、3.16 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.10 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.52 (m, 2H)、2.56 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.84 (m, 4H)、1.60 (2H, m)、1.38 (m, 2H)、1.25 (m, 2H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.9、159.0、151.4、147.9、136.5、134.6、127.2、126.6、124.9、124.5、122.0、121.9、119.4、118.7、118.2、115.4、114.8、111.4、49.5、39.4、37.7、33.6、31.5、29.6、24.9、24.3、23.1、22.7、21.8。ESI-MS[M+H+]+ 489。
【0098】
(実施例2)
【0099】
【化12】

【0100】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(63mg、0.33mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(57mg、0.35mmol)および9-(5-アミノペンチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(100mg、0.35mmol)
【0101】
精製:DCM/MeOH(3:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:147mg(97%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.53 (brs, 1H)、7.90 (t, 2H, J=8.4Hz)、7.55 (t, 1H, J=8.4Hz)、7.52 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.35 (t, 1H, J=8.4Hz)、7.30 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.13 (td, 1H, J=8Hz, .J=1.2Hz)、7.05 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.90 (m, 1H)、5.61 (m, 1H)、3.90 (brs, 1H)、3.40 (m, 2H)、3.19 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.10 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.62 (m, 2H)、2.56 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.80〜2.00 (m, 4H)、1.60 (m, 2H)、1.38 (m, 2H)、1.25 (m, 2H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.9、158.6、150.8、147.0、136.5、128.9、128.8、127.0、123.8、123.0、122.1、122.0、120.1、119.4、118.8、116.2、114.8、111.4、49.6、39.5、37.8、34.4、31.7、29.7、25.2、24.5、23.5、23.2、21.8。ESI-MS[M+H+]+ 455。
【0102】
(実施例3)
【0103】
【化13】

【0104】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(70mg、0.37mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(63mg、0.39mmol)および6-クロロ-9-(6-アミノヘキシルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(131mg、0.39mmol)
【0105】
精製:DCM/MeOH(50:1、25:1、20:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:143mg(77%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.40 (brs, 1H)、7.85 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.84 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.55 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.29 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.23 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.15 (td, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.07 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.97 (m, 1H)、5.41 (m, 1H)、4.42 (brs, 1H)、3.41 (t, 2H, J=6.4Hz)、3.13 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.09 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.64 (m, 2H)、2.54 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.91〜1.88 (m, 4H)、1.59〜1.53 (2H, m)、1.36〜1.27 (m, 4H)、1.22〜1.16 (m, 2H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.7、159.4、150.7、148.0、136.4、134.0、127.3、127.1、124.6、124.2、121.8、119.1、118.6、118.4、115.7、114.7、111.3、49.5、39.4、37.6、34.1、31.8、29.6、26.6、26.6、24.8、23.1、22.8、21.7。ESI-MS: m/z [M+H+]+ 503。
【0106】
(実施例4)
【0107】
【化14】

【0108】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(70mg、0.37mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(63mg、0.39mmol)および6-クロロ-9-(7-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(135mg、0.39mmol)
【0109】
精製:AcOEt/MeOH(50:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:151mg(79%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.10 (brs, 1H)、7.87 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.85 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.57 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.32 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.24 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.16 (td, 1H, J=8Hz, J=1.2Hz)、7.09 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.99 (m, 1H)、5.32 (m, 1H)、3.91 (brs, 1H)、3.45 (t, 2H, J=6.4Hz)、3.13 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.11 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.02 (m, 2H)、2: 65 (m, 2H)、2.55 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.92〜1.88 (m, 4H)、1.64〜1.57 (m, 2H)、1.36〜1.14 (m, 8H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.4、159.3、150.6、147.9、136.1、133.8、127.3、126.9、124.4、124.0、121.8、121.6、119.0、118.5、118.2、115.6、114.7、111.0、49.5、39.3、37.5、34.0、31.7、29.4、28.9、26.7、26.6、24.6、22.9、22.7、21.5。ESI-MS: m/z [M+H+]+ 517。
【0110】
(実施例5)
【0111】
【化15】

【0112】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(70mg、0.37mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(63mg、0.39mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノオクチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(140mg、0.39mmol)
【0113】
精製:AcOEt/MeOH(50:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:104mg(53%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz δppm): 8.21 (brs, 1H)、7.86 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.85 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.57 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.24 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.24 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.16 (td, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.09 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.99 (m, 1H)、5.35 (m, 1H)、3.91 (brs, 1H)、3.46 (t, 2H, J=6.4Hz)、3.14 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.10 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.65 (m, 2H)、2.55 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.92〜1.89 (m, 4H)、1.64〜1.58 (m, 2H)、1.36〜1.31 (m, 4H)、1.28〜1.14 (m, 6H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.6、159.4、150.8、148.1、136.4、133.9、127.4、127.1、124.6、124.1、121.9、121.8、119.1、118.6、118.4、115.7、114.8、111.3、49.7、39.6、37.7、34.2、31.9、29.7、29.3、27.0、26.8、24.8、23.1、22.9、21。ESI-MS: m/z [M+H+]+ 531。
【0114】
(実施例6)
【0115】
【化16】

【0116】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(28mg、0.15mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(25mg、0.15mmol)および6-クロロ-9-(9-アミノノニルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(57mg、0.15mmol)
【0117】
精製:DCM/MeOH(7:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:10mg(14%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.53 (brs, 1H)、7.87 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.88 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.57 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.30 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.21 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.13 (td, 1H, J=8Hz, J=1.2Hz)、7.06 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.90 (m, 1H)、5.61 (m, 1H)、4.24 (brs, 1H)、3.50 (m, 2H)、3.19 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.10 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.62 (m, 2H)、2.56 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.81 (m, 4H)、1.52 (m, 2H)、1.01〜1.40 (m, 13H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.7、159.0、151.2、147.8、136.5、134.3、127.3、127.2、125.0、124.4、122.1、122.0、119.3、118.8、118.2、115.3、115.0、111.4、49.8、39.8、37.8、34.0、32.0、29.8、29.7、29.5、29.5、27.2、27.1、25.0、23.4、23.0、22.0。ESI-MS[M+H+]+ 545。
【0118】
(実施例7)
【0119】
【化17】

【0120】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(47mg、0.25mmol)、無水THF(4ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(44mg、0.27mmol)および6-クロロ-9-(10-アミノデシルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(105mg、0.27mmol)
【0121】
精製:DCM/MeOH(10:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:21mg(19%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.63 (brs, 1H)、7.89 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.87 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.56 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.32 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.21 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.14 (td, 1H, J=8Hz, J=1.2Hz)、7.08 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.97 (m, 1H)、5.61 (m, 1H)、4.24 (brs, 1H)、3.50 (m, 2H)、3.19 (c, 2H, J=6.4Hz)、3.10 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.01 (m, 2H)、2.63 (m, 2H)、2.56 (t, 2H, J=7.2Hz)、1.80〜2.00 (m, 4H)、1.51 (m, 2H)、1.01〜1.40 (m, 14H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.7、159.0、151.2、147.8、136.5、1343、127.3、127.2、125.0、124.4、122.1、122.0、119.3、118.8、118.2、115.3、115.0、111.4、49.8、39.8、37.8、34.0、32.0、29.8、29.7、29.6、29.5、29.5、27.2、27.1、25.0、23.4、23.0、22.0。ESI-MS[M+H+]+ 559。
【0122】
(実施例8)
【0123】
【化18】

【0124】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(56mg、0.29mmol)、無水THF(4ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(50mg、0.31mmol)およびN1-[3-(1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-プロピル]-N1-メチル-プロパン-1,3-ジアミン(100mg、0.31mmol)
【0125】
精製:DCM/MeOH(20:1+0.1%NH3、10:1+0.2%NH3、10:1+0.4%NH3)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:70mg(46%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.80 (brs, 1H)、7.86 (t, 2H, J=8.4Hz)、7.51 (t, 1H, J=8.4Hz)、7.46 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.27 (td, 1H, J=7.0Hz, J=2.0Hz)、7.25 (d, 1H, J=7.0Hz)、7.10 (td, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.03 (td, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、6.85 (d, 1H, J=2.4Hz)、6.37 (t, 1H, J=4.5Hz)、5.00 (brs, 1H)、3.46 (m, 2H)、3.19 (c, 2H, J=6.3Hz)、3.07〜3.01 (m, 4H)、2.63 (m, 2H)、2.47 (t, 2H, J=7.0)、2.36 (t, 2H, J=6.4Hz)、2.24 (t, 2H, J=6.8Hz)、1.91 (s, 3H)、1.86〜1.84 (m, 4H)、1.70〜1.67 (m, 2H)、1.54〜1.50 (m, 2H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.0、158.3、150.8、147.2、136.3、128.4、128.3、127.1、123.6、122.8、121.8、121.8 120.2、119.0、118.5、115.9、114.7、111.3、56.6、56.1、48.7、42.2、38.5、37.7、34.0、28.5、26.6、25.3、23.2、22.9、21.7。ESI-MS: m/z [M+H+]+ 498。
【0126】
(実施例9)
【0127】
【化19】

【0128】
試薬:インドール-3-プロピオン酸(56mg、0.29mmol)、無水THF(4ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(50mg、0.31mmol)およびN1-[3-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-プロピル]-N1-メチル-プロパン-1,3-ジアミン(100mg、0.31mmol)
【0129】
精製:DCM/MeOH(20:1+0.1%NH3、10:1+0.2%NH3、10:1+0.4%NH3)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:70mg(46%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.79 (br, 1H)、7.83 (d, 1H, J=8.8Hz)、7.79 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.30 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=1.2Hz)、7.24 (dd, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、7.14 (dd, 1H, J=8.8Hz, J=2.4Hz)、7.08 (td, 1H, J=8Hz, J=1.2Hz)、7.01 (td, 1H, J=8.0Hz, J=0.8Hz)、6.86 (m, 1H)、6.30 (m, 1H)、3.91 (brs, 1H)、3.45 (m, 2H)、3.17 (c, 2H, J=7.2Hz)、3.03 (t, 2H, J=6.4Hz)、2.94 (m, 2H)、2.50 (m, 2H)、2.46 (t, 2H, J=7.2Hz)、2.41〜2.23 (m, 2H)、2.22〜2.18 (m, 2H)、2.10 (s, 3H)、1.18 (m, 4H)、1.73〜1.60 (m, 2H)、1.59〜1.49 (m, 2H)。
13C-NMR (CDCl3, 100MHz, δppm): 172.7、159.5、151.0、148.0、136.4、134.0、127.3、127.2、124.7、124.1、121.9、122.0、119.2、118.6、118.4、115.7、114.8、111.4、56.7、56.21、49.0、42.3、38.6、37.8、34.2、、28.5、26.8、25.2、23.2、23.0、21.8。ESI-MS: m/z [M+H+]+ 531。
【0130】
(実施例10)
【0131】
【化20】

【0132】
試薬:インドール-3-カルボン酸(151mg、0.94mmol)、無水THF(4ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(153mg、0.94mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノペンチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(276mg、0.90mmol)
【0133】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:198mg(52%)。
1H-NMR (CD3OD, 400MHz, δppm): 8.07 (d, 1H, J=9.0Hz)、8.06 (dt, 1H, J=8.0HzおよびJ=0.8Hz)、7.80 (s, 1H)、7.69 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.41 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.22 (dd, 1H, J=9.0HzおよびJ=2.0Hz)、7.17 (td, 1H, J=8.0HzおよびJ=1.2Hz)、7.12 (td, 1H, J=8.0HzおよびJ=1.2Hz)、3.58 (t, 2H, J=7.0Hz)、3.37 (t, 2H, J=7.0Hz)、2.88 (t, 2H, J=6.2Hz)、2.65 (t, 2H, J=6.2Hz)、1.79 (m, 4H)、1.71 (m, 2H)、1.63 (m, 2H)、1.45 (m, 2H)。
13C-NMR (CD3OD, 100MHz, δppm): 168.6、160.3、153.4、148.6、138.2、135.6、128.9、127.2、126.7、126.6、125.1、123.5、122.0、121.8、119.5、116.7、112.9、112.0、40.1、34.3、32.0、30.7、26.1、25.4、24.0、23.6。ESI-MS[M]+ 461.07。
【0134】
(実施例11)
【0135】
【化21】

【0136】
試薬:インドール-3-カルボン酸(153mg、0.95mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(154mg、0.95mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘキシルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(300mg、0.90mmol)
【0137】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:120mg(28%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 10.24 (brs, 1H)、7.89 (m, 1H)、7.85 (d, 1H, J=9.4Hz)、7.83 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.71 (d, 1H, J=2.8Hz)、7.39 (m, 1H)、7.18〜7.22 (m, 3H)、6.13 (t, 1H, J=5.8Hz)、4.0 (brs, 1H)、3.46 (m, 4H)、2.97 (m, 2H)、2.60 (m, 2H)、1.84 (m, 4H)、1.60 (m, 4H)、1.39 (m, 4H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 166.0、159.6、151.0、148.1、136.7、134.2、128.4、127.2、124.8、124.7、124.3、122.8、121.5、119.7、118.3、115.7、112.4、112.1、49.5、39.4、33.9、31.7、30.0、26.7、26.6、24.6、22.9、22.6。ESI-MS[M+H]+ 476。
【0138】
(実施例12)
【0139】
【化22】

【0140】
試薬:インドール-3-カルボン酸(147mg、0.91mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(147mg、0.91mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(300mg、0.87mmol)
【0141】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:226mg(51%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 9.88 (brs, 1H)、7.90 (dd, 1H, J=6.3Hz, J=3.0Hz)、7.87 (d, 1H, J=9Hz)、7.84 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.73 (d, 1H, J=2.7Hz)、7.41 (dd, 1H, J=6.3Hz, J=3.0Hz)、7.23 (d, 1H, J=9Hz)、7.23〜7.19 (m, 2H)、6.06 (t, 1H, J=5.5Hz)、4.0 (brs, 1H)、3.46 (m, 4H)、2.98 (m, 2H)、2.61 (m, 2H)、1.85 (m, 4H)、1.59 (m, 4H)、1.34 (m, 6H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 165.7、159.6、151.1、148.2、136.6、134.2、128.3、127.4、124.8、124.7、124.3、122.8、121.6、119.8、118.4、115.8、112.4、112.3、49.6、39.5、34.0、31.8、29.9、29.1、27.0、26.9、24.7、22.9、22.7。ESI-MS[M]+ 489。
【0142】
(実施例13)
【0143】
【化23】

【0144】
試薬:インドール-3-カルボン酸(92mg、0.57mmol)、無水THF(3ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(92mg、0.57mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノオクチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(196mg、0.54mmol)
【0145】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/EtOAc 1:2+0.1%NH3、1:3+0.2%NH3)。黄色固体、収量:110mg(40%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 10.51 (brs, 1H)、7.85 (m, 1H)、7.79 (d, 1H, J=9.0Hz)、7.76 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.65 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.31 (m, 1H)、7.15 (dd, 1H, J=9.0Hz, J=2.0Hz)、7.10 (m, 2H)、6.09 (m, 1H)、3.9 (brs, 1H)、3.36 (c, 4H, J=7.3Hz)、2.91 (m, 2H)、2.53 (m, 2H)、1.78 (m, 4H)、1.52 (m, 4H)、1.26〜1.19 (m, 8H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, , δppm): 165.4、158.9、150.4、147.5、136.1、133.5、127.7、126.6、124.2、123.6、122.1、122.0、120.7、119.1、117.7、115.0、111.7、111.4、48.9、38.9、33.2、31.1、29.3、29.1、28.5、26.3、26.1、23.9、22.3、22.0。ESI-MS[M]+ 503 。
【0146】
(実施例14)
【0147】
【化24】

【0148】
試薬:インドール-3-酢酸(1.10g、6.3mmol)、無水THF(50ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(1.07g、6.6mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(2.29g、6.6mmol)
【0149】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液: EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:2.48g(80%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 9.25 (brs, 1H)、7.79 (d, 1H, J=9Hz)、7.79 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.45 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.29 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.6 (dd, 1H, J=9Hz, J=2.0Hz)、7.11 (t, 1H, J=8.0Hz)、7.03 (t, 1H, J=8.0Hz)、7.03 (s, 1H)、5.71 (t, 1H, J=5.5Hz)、3.82 (brs, 1H)、3.65 (s, 2H)、3.34 (t, 2H, J=7.0Hz)、3.08 (c, 2H, J=6.6Hz)、2.93 (brs, 2H)、2.56 (brs, 2H)、1.81 (m, 4H)、1.48 (m, 2H)、1.28〜1.06 (m, 8H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 171.4、159.4、150.6、148.0、136.4、133.7、127.2、126.8、124.4、123.9、123.7、122.2、119.6、118.4、118.2、115.5、111.3、108.5、49.3、39.2、33.7、33.3、31.4、29.1、28.6、26.5、26.3、24.3、22.7、22.4。ESI-MS[M]+ 503。
【0150】
(実施例15)
【0151】
【化25】

【0152】
試薬:インドール-3-酪酸(134mg、0.66mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(107g、0.66mmol)および6-クロロ-9-(5-アミノペンチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(200mg、0.63mmol)
【0153】
精製:EtOAc/MeOH(100:1)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:220mg(44%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.47 (brs, 1H)、7.84 (d, 1H, J=1.9Hz)、7.83 (d, 1H, J=10.0Hz)、7.54 (d, 1H, J=7.4Hz)、7.30 (d, 1H, J=7.4Hz)、7.21 (dd, 1H, J=9.0Hz, J=1.9Hz)、7.13 (td, 1H, J=7.4Hz, J=1.2Hz)、7.05 (td, 1H, J=7.4Hz, J=1.2Hz)、6.10 (d, 1H, J=2.4Hz)、5.52 (t, 1H, J=5.4Hz)、3.91 (brs, 1H)、3.40 (m, 2H)、3.18 (c, 2H, J=6.4Hz)、2.98 (brs, 2H)、2.76 (t, 2H, J=7.0Hz)、2.60 (brs, 2H)、2.18 (t, 2H, J=7.0Hz)、2.02 (m, 2H)、1.85 (m, 4H)、1.61 (m, 2H)、1.45 (m, 2H)、1.36〜1.31 (m, 2H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 173.3、159.8、150.8、148.3、136.5、134.1、127.6、127.6、124.7、124.4、122.0、122.7、119.2、118.9、118.6、116.0、115.6、111.3、49.5、39.2、36.4、34.2、31.4、29.6、26.3、24.7、24.7、24.3、23.0、22.8。ESI-MS[M]+ 503。
【0154】
(実施例16)
【0155】
【化26】

【0156】
試薬:インドール-3-酪酸(134mg、0.66mmol)、無水THF(8ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(107mg、0.66mmol)および6-クロロ-9-(5-アミノヘキシルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(200mg、0.63mmol)
【0157】
精製:DCM/MeOH(20:1、20:1+0.01%NH3)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:163mg(48%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.93 (brs, 1H)、7.85 (d, 1H, J=1.9Hz)、7.84 (d, 1H, J=9.0Hz)、7.51 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.29 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.20 (dd, 1H, J=9.0Hz, J=2.0Hz)、7.10 (t, 1H, J=7.5Hz,)、7.02 (t, 1H, J=7.5Hz)、6.87 (d, 1H, J=1.4Hz)、5.80 (brs, 1H)、4.12 (brs, 1H)、3.41 (t, 2H, J=7.4Hz)、3.16 (c, 2H, J=6.6Hz)、2.97 (brs, 2H)、2.72 (t, 2H, J=7.4Hz)、2.56 (brs, 2H)、2.17 (t, 2H, J=7.4Hz)、1.99 (m, 2H)、1.83 (m, 4H)、1.56 (m, 2H)、1.41 (m, 2H)、1.35〜1.21 (m, 4H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 173.6、159.2、151.4、147.7、136.7、134.5、127.6、126.9、125.1、124.5、122.0、121.9、120.0、118.9、118.3、115.6、115.4、111.5、49.5、39.4、36.5、33.7、31.8、29.8、26.7、26.6、26.4、24.8、24.7、23.0、22.7。ESI-MS[M]+ 517。
【0158】
(実施例17)
【0159】
【化27】

【0160】
試薬:インドール-3-アクリル酸(88mg、0.47mmol)、無水THF(6ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(76mg、0.47mmol)および6-クロロ-9-(5-アミノヘキシルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(150mg、0.45mmol)
【0161】
精製:EtOH/MeOH(100:1、100:1+0.1%NH3)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィー。黄色固体、収量:20mg(8%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.93 (brs, 1H)、7.83〜7.76 (m, 4H)、7.33〜732 (m, 2H)、7.19〜7.08 (m, 3H)、6.35 (d, 1H, J=15.0Hz)、5.79 (t, 1H, J=5.9Hz)、3.92 (brs, 1H)、3.38 (t, 2H, J=7.0Hz)、3.33 (c, 2H, J=6.6Hz)、2.94 (brs, 2H)、2.56 (brs, 2H)、1.81 (m, 4H)、1.61〜1.36 (m, 4H)、1.32 (m, 4H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 167.8、159.4、151.0、147.9、137.5、134.8、134.2、129.0、127.0、125.4、124.9、124.3、122.8、120.9、120.2、118.3、115.6、113.1、112.2、49.4、39.6、33.8、31.7、29.8、26.7、26.6、24.6、22.9、22.6。ESI-MS[M]+ 501。
【0162】
(実施例18)
【0163】
【化28】

【0164】
試薬:5-ブロモインドール-3-酢酸(155mg、0.61mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(99mg、0.61mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(200mg、0.58mmol)
【0165】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:185mg(54%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 9.36 (brs, 1H)、7.86 (d, 1H, J=9.0Hz)、7.83 (d, 1H, J=2.3Hz)、7.63 (t, 1H, J=0.8Hz)、7.23 (m, 1H)、7.21 (m, 2H)、7.09 (d, 1H, J=2.3Hz)、5.72 (t, 1H, J=5.8Hz)、3.95 (brs, 1H)、3.64 (s, 2H)、3.42 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.15 (c, 2H, J=6.6Hz)、2.98 (brs, 2H)、2.61 (brs, 2H)、1.86 (m, 4H)、1.56 (m, 2H)、1.34 (m, 2H)、1.30〜1.17 (m, 4H)、1.14 (m, 2H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 171.2、159.5、151.09、148.1、135.2、134.2、128.9、127.3、125.4、125.3、124.9、124.3、121.4、118.4、115.7、113.2、113.1、108.6、49.6、39.6、34.0、33.5、31.8、29.5、29.0、26.8、26.7、24.6、23.0、22.7。ESI-MS[M+1, 79Br]+ 581、[M+1, 81Br]+ 583。
【0166】
(実施例19)
【0167】
【化29】

【0168】
試薬:5-シアノインドール-3-プロピオン酸(111mg、0.52mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(84mg、0.52mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(164mg、0.49mmol)
【0169】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:60mg(22%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 9.48 (brs, 1H)、7.89 (s, 1H)、7.87 (d, 1H, J=9.0Hz)、7.82 (d, 1H, J=2.1Hz)、7.33 (brs, 2H)、7.23 (dd, 1H, J=9.0Hz, J=2.1Hz)、7.10 (brs, 1H)、5.70 (t, 1H, J=5.6Hz)、4.00 (brs, 1H)、3.44 (t, 2H, J=7.2Hz)、3.18 (c, 2H, J=6.6Hz)、3.08 (t, 2H, J=7.2Hz)、2.98 (brs, 2H)、2.62 (brs, 2H)、2.52 (t, 2H, J=7.4Hz)、1.88 (m, 4H)、1.58 (m, 2H)、1.42〜1.24 (m, 4H)、1.40〜1.24 (m, 4H)、1.23〜1.18 (m, 2H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 172.5、159.7、151.2、148.3、138.3、135.3、134.42、127.6、127.4、125.0、124.9、124.7、124.6、124.4、121.1、118.7、116.2、116.1、112.4、102.5、49.6、39.6、37.6、34.2、31.9、29.8、26.7、24.9、23.2、22.9、21.3。ESI-MS[M]+ 528。
【0170】
(実施例20)
【0171】
【化30】

【0172】
試薬:1-メチルインドール-3-カルボン酸(212mg、1.21mmol)、無水THF(10ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(197mg、1.21mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(400mg、1.16mmol)
【0173】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:45mg(8%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 7.88 (d, 1H, J=7.0Hz)、7.86 (d, 1H, J=9Hz)、7.84 (d, 1H, J=2.3Hz)、7.63 (s, 1H)、7.33 (d, 1H, J=7.0Hz)、7.28〜7.20 (m, 3H, 5.97 (t, 1H, J=5.5Hz)、3.9 (brs, 1H)、3.44 (m, 4H)、2.99 (m, 2H)、2.62 (m, 2H)、1.87 (m, 4H)、1.59 (m, 4H)、1.36 (m, 6H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 165.3、159.7、150.9、148.3、137.3、134.0、132.4、127.7、125.3、124.7、124.3、122.6、121.5、120.0、118.5、115.9、111.1、110.2、49.7、39.5、34.2、33.4、31.8、30.0、29.1、27.0、26.9、24.7、23.0、22.8。ESI-MS[M]+ 503。
【0174】
(実施例21)
【0175】
【化31】

【0176】
試薬:インドール-3-カルボン酸(162mg、1.00mmol)、無水THF(5ml)、1,1'-カルボニルジイミダゾール(170mg、1.05mmol)および6-クロロ-9-(8-アミノヘプチルアミノ)-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン(364mg、1.05mmol)
【0177】
精製:シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc/MeOH 50:1)。黄色固体、収量:6mg(1%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 11.26 (brs, 1H)、8.34 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.84 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.82 (d, 1H, J=9.0Hz)、7.43 (dd, 1H, J=8.0Hz)、7.5 (t, 1H, J=7Hz)、7.23〜7.17 (m, 2H)、7.03 (t, 1H, J=5.5Hz)、3.9 (brs, 1H)、3.42 (m, 4H)、2.96 (brs, 2H)、2.58 (brs, 2H)、1.82 (m, 4H)、1.57 (m, 4H)、1.32 (m, 6H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 162.9、159.6、151.1、148.2、141.5、139.6、134.2、127.5、127.4、124.8、124.4、122.9、122.8、122.1、118.5、115.8、109.9、49.7、39.0、34.1、31.8、29.8、29.1、26.9、26.8、24.7、23.0、22.7。ESI-MS[M]+ 490。
【0178】
(実施例22)
インドール-タクリンカルバメート誘導体は、文献Bruce A.,Spangle L. A.,Kaldor S. W.,Tetrahedron Letters,1996,7,937〜940頁に報告されているのと同様な方法に従って合成した。合成戦略は、スキーム2に要約する。
【0179】
中間体炭酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル4-ニトロフェニルエステル:
N-メチルモルホリン(2000mg、19.84mmol)中2-(1H-インドール-3-イル)-エタノール(1600mg、9.92mmol)の溶液にクロロギ酸p-ニトロフェニル(4000mg、19.84mmol)を加え、混合物を室温で24時間撹拌した。水を加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。溶媒の蒸発により得られた残留物をDCM/Hx(3:1)の混合物を溶離液として用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、1034mg(32%)の表題化合物を黄色固体として得た。
【0180】
カルバメート誘導体の一般的合成:
炭酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル4-ニトロフェニルエステルを対応するアルキルアミノテトラヒドロアクリジンのDMF中溶液にDMAPの存在下で加え、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させた後、水を加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。溶媒の蒸発により得られた残留物を、各場合について下に示すようにシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。
【0181】
(実施例23)
【0182】
【化32】

【0183】
試薬:N1-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イル)-ペンタン-1,5-ジアミン(500mg、1.58mmol)、炭酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル4-ニトロフェニルエステル(260mg、0.79mmol)、DMAP(1930mg、1.58mmol)
【0184】
精製:DCM/MeOH(7:0.5)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィー。収量:126mg(32%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8,51 (brs, 1H)、7.86 (m, 2H)、7.57 (m, 1H, J=8.0Hz)、7.28 (m, 1H, J=8.0Hz)、7.21〜7.23 (m, 1H)、7.14〜7.10 (m, 1H)、7.07〜7.03 (m, 1H)、6.97〜6.82 (m, 1H)、4.77 (brs, 1H)、4.33〜4.30 (m, 2H)、4.04 (m, 2H)、3.14〜3.13 (m, 2H)、3.05〜2.98 (m, 4H)、2.58 (brs, 2H)、1.87〜1.83 (m, 4H)、1.62〜1.61 (m, 2H)、1.49〜1.47 (m, 2H)、1.37〜1.35 (m, 2H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 165.7、159.4、151.3、147.7、136.5、134.6、127.7、127.0、124.9、124.6、122.3、122.1、119.4、118.9、118.3、116.3、115.8、112.2、49.5、40.8、33.7、31.5、30.0、25.4、24.7、24.2、23.0、22.7。
ESI-MS[M+H]+ 505.1
【0185】
(実施例24)
【0186】
【化33】

【0187】
試薬:N1-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イル)-ヘキサン-1,6-ジアミン(610mg、1.84mmol)、炭酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル4-ニトロフェニルエステル(300mg、0.92mmol)、DMAP(225mg、1.84mmol)
【0188】
精製:DCM/MeOH(7:0.5)。収量:100mg(21%)。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8,25 (brs, 1H)、7.90〜7.87 (m, 2H)、7.62 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.34 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.30〜7.25 (m, 2H)、7.20〜7.16 (m, 1H)、7.13〜7.08 (m, 1H)、7.03〜7.02 (m, 1H)、4.67 (brs, 1H)、4.36〜4.33 (m, 2H)、3.46 (brs, 2H)、3.17〜3.03 (m, 6H)、2.66 (brs, 2H)、1.92〜1.90 (m, 4H)、1.66〜1.33 (m, 6H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 159.5、156.7、150.7、148.0、136.1、134.0、127.5、124.5、124.2、122.0、119.3、118.7、118.3、115.7、112.1、111.1、65.0、49.4、40.6、34.0、31.6、30.0、26.4、26.3、25.2、24.5、23.0、22.6。
ESI-MS[M+H]+ 519.1。
【0189】
(実施例25)
【0190】
【化34】

【0191】
試薬:N1-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イル)-ヘプタン-1,7-ジアミン(344mg、1.0mmol)、炭酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル4-ニトロフェニルエステル(166mg、0.5mmol)、DMAP(122mg、1.0mmol)
【0192】
精製:DCM/MeOH(7:0.5)を溶離液として用いたシリカゲルクロマトグラフィー。収量:70mg(40%)結晶性固体、琥珀色。
1H-NMR (CDCl3, 400MHz, δppm): 8.25 (brs, 1H)、7.90〜7.88 (m, 2H)、7.62 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.34 (d, 1H, J=8.0Hz)、7.30〜7.25 (m, 2H)、7.20〜7.15 (m, 1H)、7.13〜7.08, (m, 1H)、7.03〜7.02 (m, 1H)、4.71 (brs, 1H)、4.35〜4.32 (m, 2H)、3.5〜3.45 (m, 2H)、3.17〜3.12 (m, 2H)、3.09〜3.06 (m, 2H)、3.03 (brs, 2H)、2.64 (brs, 2H)、1.91〜1.88 (m, 4H)、1.64〜1.60 (m, 2H)、1.47〜1.44 (m, 2H)、1.31〜1.25 (m, 6H)。
13C-NMR (CD3Cl, 100MHz, δppm): 159.6、156.9、151.2、148.2、136.4、134.3、127.7、127.5、124.9、124.5、122.3、122.2、119.0、118.5、115.8、112.3、111.4、65.1、49.8、41.1、34.0、31.9、30.2、29.2、27.0、26.7、25.4、24.7、23.1、22.8。
ESI-MS [M+H]+ 533.10。
【0193】
(実施例26:比較例)
短いリンカーを有するN-[2-3(インドリル)エチル]-6-クロロタクリンを報告された方法(Ming-Kuan H. U.およびJiajiu S. WO01/17529)に従って合成したところ、1H NMRおよび13C NMRによるその特性評価は文献(同じ文献)におけるそれと一致していた。
【0194】
【化35】

【0195】
(実施例27:生物学的評価)
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害(ウシ赤血球)
AChE阻害活性は、Ellman[Ellman G.L.、Courtney K.D.、Andres B.、Featherstone R.M.、Biochem. Pharmacol. 1961、7、88〜95頁]により報告された比色法により30℃で評価した。アッセイ溶液は、0.1Mリン酸緩衝液pH8、0.3mM 5,5'-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB、Ellman試薬)、0.02単位AChE(Sigma Chemical Co.、ウシ赤血球からのもの)および酵素反応の基質としての0.5mMヨウ化アセチルチオコリンからなっていた。被験化合物をアッセイ溶液に加え、酵素とともに30℃で5分間プレインキュベートした。その期間の後に、基質を加えた。405nmでの吸光度の変化をマイクロプレートリーダーDigiscan 340Tで5分間記録し、反応速度を比較し、被験化合物の存在に起因した阻害の割合を計算した。反応速度は、少なくとも3つの測定値を用いて計算し、被験化合物の存在に起因した阻害の割合は、化合物を含まない対照を基準として計算した。50%のAChE阻害をもたらす化合物濃度(IC50)を求めた。結果を表1に示す。
【0196】
ブチリルコリンエステラーゼ(BuCHE)阻害(ヒト血清)
BuChE阻害活性は、Ellmanにより報告された比色法により30℃で評価した。アッセイ溶液は、ヒト血清からの0.01単位BuChE、0.1Mリン酸緩衝液pH8、0.3mM 5,5' -ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)(DTNB、Ellman試薬)および酵素反応の基質としての0.5mMヨウ化ブチリルチオコリンからなっていた。酵素活性は、405nmでの吸光度をマイクロプレートリーダーDigiscan 340Tで5分間測定して求めた。被験化合物を酵素とともに30℃で10分間プレインキュベートした。反応速度は、少なくとも3つの測定値を用いて計算した。IC50は、阻害物質を含まない場合を基準とした酵素活性を50%低下させる各化合物の濃度と定義する。結果を表1に示す。
【0197】
毒性の測定
分子の毒性作用をヒト神経芽腫細胞系SH-SY5Yにおいて試験した。これらの細胞を96ウエルプレートを用いて10%ウシ胎児血清および1%ペニシリン/ストレプトマイシンを補足したダルベッコ修正イーグル培地中で培養し、5%CO2加湿インキュベータ中37℃で増殖させた。
【0198】
毒性の測定の少なくとも48時間前に、各ウエルについて細胞を104個で平板培養した。細胞を種々の濃度(10-5〜10-9)の化合物に24時間曝露させ、細胞内酵素乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)の測定により細胞死の定量評価を行った(細胞毒性検出キット、Roche)。LDHの量をマイクロプレートリーダーAnthosで492および620nmで評価した。対照は、生存率100%とした。結果を表1に示す。
【0199】
プロピジウム競合
プロピジウムは、AChE外縁部位への結合時に蛍光の増加を示すため、酵素への競合的リガンド結合の有用なプローブである。
【0200】
蛍光は、Fluostar optimaプレートリーダー(BMG)で測定した。測定は、96ウエルプレートにおいて100μlの溶液量で行った。用いた緩衝液は、1mM Tris/HCl、pH8.0であった。10μMのAChEを種々の濃度の分子とともに少なくとも6時間インキュベートした。蛍光測定の10分前に20μMヨウ化プロピジウムを加えた。励起波長は485nmであり、放射波長は620nmであった。結果を表1に示す。
【0201】
【表1−1】

【0202】
【表1−2】

【0203】
【表1−3】

【0204】
【表1−4】

【0205】
(実施例27:β-アミロイド凝集の阻害)
AChE-Aβ複合体の生成を以前に記載のように行った[Alvarez Aら,J. Neurosci.,1998,18,3213〜3233頁,Munoz F.J.,Inestrosa N.C. FEBS Lett.,1999,450,205〜209頁]。製造業者の推奨に従って、3.5mMのAβ1-40の保存溶液(rPeptide、米国ジョージア州)をHFIP処理後にPBS(pH7.4)に溶解して単量体出発物質を得た。コインキュベーション実験のために、0.1mMのペプチドを同じ緩衝液中ヒト組換えアセチルコリンエステラーゼ(huAChE、Sigma-Aldrich)とAβ: huAChE 200:1のモル比で混合し、マイクロタイタープレートで室温で48時間撹拌した。得られたフィブリルの特性をコンゴーレッド(CR)結合により評価した。
【0206】
β-アミロイド凝集の阻害については、被験化合物を生物学的評価の先のパラグラフで定義したIC50で用いた。50μMヨウ化プロピジウムを対照標準として用いた[Inestrosa N.C.ら,J. Neuron,1996,16,881〜891頁]。
【0207】
凝集したフィブリルの量を定量するために、[Klunk WE、Pettegrew JW、Abraham DJ、J. Hystochem Cytochem.、1989、8、1293〜1297頁]に記載されたようにCRへの結合を行わせた。簡単に述べると、凝集混合物の一部5.5μlを132μlの25μM CR溶液(100mMリン酸緩衝液pH7.4、150mM NaCl)に加え、室温で30分間インキュベートした。480および540nmで吸光度を測定し、CR(M)=(A540/25295)-(A480/46306)により凝集体のモル濃度を計算した。
【0208】
上記の条件では、インドール化合物誘導体3および8は、β-アミロイド-huAChE凝集複合体においてそれぞれ15%および17%の減少を示した。対照標準として用いた外縁阻害物質ヨウ化プロピジウムは、10%の減少を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、またはその互変異性体、製薬上許容できる塩、プロドラッグもしくは溶媒和物。
【化1】

[式中、
A、Bは、CHまたはNから独立に選択され、
Dは、CH、O、S、Nから選択され、
ただし、A、BまたはDの少なくとも1つがヘテロ原子であり、
Zは水素、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のシクロアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロシクリル、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリールオキシから選択され、
DがOまたはSである場合、Zは存在せず、
各Lは、-CRaRb-、-CRa=、-CO-、-O-、-S-または-NRaから独立に選択され、
k、m、n、q、xおよびwは0、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10からそれぞれ独立に選択される整数であり、ただし、k+m+n+q+x+wは少なくとも4であり、
R1〜R6は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、-CORa、-C(O)ORa、-C(O)NRaRb、-C=NRa、-CN、-ORa、-OC(O)Ra、-S(O)t-Ra、-NRaRb、-NRaC(O)Rb、-NO2、-N=CRaRbまたはハロゲンから独立に選択され、
RaおよびRbは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のアルコキシ、置換もしくは非置換のアリールオキシまたはハロゲンからそれぞれ独立に選択され、ただし、それらはNに結合しているときにはハロゲンでなく、
tは0、1または2である]
【請求項2】
AおよびBの1つがCであり、他がCHである請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式(II)を有する請求項1に記載の化合物。
【化2】

[式中、R1〜R6、Z、L、k、m、n、q、xおよびwは請求項1に記載の通りである]
【請求項4】
ZがHまたはCH3から選択される請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
R1、R3およびR4がHである請求項3または4に記載の化合物。
【請求項6】
R2がH、-Halまたは-CNから選択される請求項3から5のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
式(III) を有する請求項1に記載の化合物。
【化3】

[式中、R1〜R5、L、k、m、n、q、xおよびwは請求項1に記載の通りである]
【請求項8】
R5がF、Cl、Br、I、好ましくはClから選択される請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
k+m+n+q+x+wが7、8、9、10、11、12または13、好ましくは10または11から選択される値である請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
リンカー-(L)k-(L)m-(L)n-(L)q-(L)x-(L)w-が、式-(CH2)k-CO-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k-NRa-CO-(CH2)w-、-(CH2)k-CO-NRa-(CH2)q-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k- NRa-CO-(CH2)q-NRa-(CH2)w-、-(CH2)k-O-CO-NRa-(CH2)w-から選択され、k、q、wおよびRaが請求項1に記載の通りである請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
リンカーが、式-(CH2)q-CO-NRa-(CH2)w-または-(CH2)q- O-CO-NRa-(CH2)w-を有する請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
RaがHである請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
qが1または2、好ましくは2である請求項11または12に記載の化合物。
【請求項14】
wが6、7、8または9、好ましくは6または7である請求項11から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
N-[5-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ペンチル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
3-(1H-インドール-3-イル)-N-[5-(1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ペンチル]-プロピオンアミド;
N-[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-[8-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-オクチル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-[9-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ノニル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-[10-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-デシル]-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-(3-{[3-(1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-プロピル]-メチル-アミノ}-プロピル)-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
N-(3-{[3-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-プロピル]-メチル-アミノ}-プロピル)-3-(1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
1H-インドール-3-カルボン酸[5-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ペンチル]-アミド;
1H-インドール-3-カルボン酸[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-アミド;
1H-インドール-3-カルボン酸[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-アミド;
1H-インドール-3-カルボン酸[8-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-オクチル]-アミド;
N-[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-2-(1H-インドール-3-イル)-アセトアミド;
N-[5-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)ペンチル]-4-(1H-インドール-3-イル)-ブチルアミド;
N-[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-4-(1H-インドール-3-イル)-ブチルアミド;
N-[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-3-(1H-インドール-3-イル)-アクリルアミド;
2-(5-ブロモ-1H-インドール-3-イル)-N-[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-アセトアミド;
N-[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-3-(5-イソシアノ-1H-インドール-3-イル)-プロピオンアミド;
1H-メチルインドール-3-カルボン酸[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-アミド;
1H-インダゾール-3-カルボン酸[7-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロアクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-アミド;
[5-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ペンチル)-カルバミン酸2-(1Hインドール-3-イル)-エチルエステル;
[6-(6-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘキシル]-カルバミン酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステルまたは
[7-(3-クロロ-1,2,3,4-テトラヒドロ-アクリジン-9-イルアミノ)-ヘプチル]-カルバミン酸2-(1H-インドール-3-イル)-エチルエステル;
からなる群から選択される化合物、またはその互変異性体、製薬上許容できる塩、プロドラッグもしくは溶媒和物。
【請求項16】
下記一般式および請求項15に記載のアミドを調製する方法であって、
【化4】

(i)下記一般式のインドール誘導体の無水THF中溶液を提供するステップと、
【化5】

(ii)不活性条件下で1,1'-カルボニルジイミダゾールを(i)の溶液に加えるステップと、
(iii)下記一般式の9-アルキルアミノテトラヒドロアクリジン誘導体のTHF中溶液を提供するステップと、
【化6】

(iv) (iii)の溶液を(ii)から得られる溶液と室温で反応させるステップとを含む方法。
【請求項17】
請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物またはその製薬上許容できる塩、プロドラッグもしくは溶媒和物ならびに製薬上許容できる担体、補助剤または賦形薬を含む医薬組成物。
【請求項18】
経口投与のための請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
AChE媒介性疾患の治療用の医薬品の製造における請求項1から18のいずれか一項に定義する化合物の使用。
【請求項20】
医薬品が老年性痴呆、脳血管性痴呆、軽度認知障害、注意欠陥多動性障害などの認知障害ならびに/あるいは特にアルツハイマー病もしくは状態などの異常タンパク質凝集に伴う神経変性痴呆性疾患、またはクロイツフェルト-ヤコブ病もしくはゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病などのプリオン病、またはパーキンソン病もしくは状態、またはポリグルタミン病、またはピック病、前頭側頭型痴呆、進行性核上麻痺、もしくは家族性筋萎縮性側索硬化症などのタウオパシー、または全身性アミロイド症もしくは状態の治療用である請求項19に記載の使用。
【請求項21】
医薬品がアルツハイマー病もしくは状態の治療用である請求項20に記載の使用。
【請求項22】
請求項1から15のいずれかに記載の有効量の化合物で、それを必要とする患者を治療する方法。
【請求項23】
老年性痴呆、脳血管性痴呆、軽度認知障害、注意欠陥多動性障害などの認知障害ならびに/あるいは特にアルツハイマー病もしくは状態などの異常タンパク質凝集に伴う神経変性痴呆性疾患、またはクロイツフェルト-ヤコブ病もしくはゲルストマン-シュトロイスラー-シャインカー病などのプリオン病、またはパーキンソン病もしくは状態、またはポリグルタミン病、またはピック病、前頭側頭型痴呆、進行性核上麻痺、もしくは家族性筋萎縮性側索硬化症などのタウオパシー、または全身性アミロイド症もしくは状態の治療のための請求項22に記載の方法。
【請求項24】
アルツハイマー病もしくは状態の治療のための請求項22または23に記載の方法。
【請求項25】
生物学的アッセイにおける反応剤としての請求項1から15のいずれかに定義された化合物の使用。

【公表番号】特表2007−534616(P2007−534616A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518364(P2006−518364)
【出願日】平成16年7月9日(2004.7.9)
【国際出願番号】PCT/GB2004/002978
【国際公開番号】WO2005/005413
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(505132389)ニューロファルマ・ソシエダード・アノニマ (12)
【Fターム(参考)】