説明

アトルバスタチンラクトールの薬物としての使用

本発明は、新規なアトルバスタチン類似体の発見に関する。より具体的には、本発明はHMG−CoAレダクターゼを抑制することにより治療可能な状態を治療する際に有用である新規なアトルバスタチン類似体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アトルバスタチンラクトールに関する。特に、本発明は、特定の状態を治療するための薬物の製造におけるアトルバスタチンラクトールの使用に関する。本発明の化合物を用いて治療可能な状態には、酵素3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoAレダクターゼ)により調節される状態が含まれる。そのため、この酵素を抑制することは、いくつかの疾患に対する実行可能な治療法となる。本発明で使用される化合物は、6−(3−もしくは4−カルボキサミド−置換ピロール−1−イル)−4−ヒドロキシ−3,5−ジヒドロ−ピラン−2−オール誘導体である。
【背景技術】
【0002】
トランス−6−[2−(3−または4−カルボキサミド−置換ピロール−1−イル)アルキル]−4−ヒドロキシピラン−2−オン化合物は、US4,681,893において最初に開示されたラクトンである。この公報には、その対応する開環酸等価物(ring opened acid equivalents)も開示されている。ラクトンは、明らかにそれ自体の固有活性を有さない。しかし、その対応する開環酸等価物は、コレステロール生合成抑制剤として有用である。また、US4,681,893にも、かかる化合物の様々な製造方法が開示されている。
【0003】
トランス−5−(4−フルオロフェニル)−2−(1−メチルエチル)−N,4−ジフェニル−1−[2−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル)エチル]−1H−ピロール−3−カルボキサミドの開環酸のR体である、アトルバスタチン、およびコレステロールの生合成の抑制におけるその使用は最初にEP0409281において開示された。両方のラセミ体、およびその[R−(R,R)]異性体の形態のアトルバスタチンは、HMG−CoA酵素の強力な抑制剤である。
【0004】
Clin Invest Med,Volume 24,No 5,p258−72,2001(Baker and Tamopolsky)には、開環したヒドロキシ酸の立体構造を有するスタチンは活性があるが、閉環類似体であるラクトンは不活性であることが開示されている。肝臓加水分解は、アルカリ性pHで脱環化(decyclises)し、従ってラクトンプロドラッグであるロバスタチンおよびシンバスタチンをインビボで活性化させる。しかし、かかる化合物に関連する一つの問題は、大規模なファーストパス代謝が、これらのスタチンの急速なクリアランスを導くことである。
【0005】
同様に、Trends in Pharmacological Sciences,Volume 19,Issue 1 ,1 January 1998,Pages 26−37には、不活性ラクトンが、HMG−CoAレダクターゼを抑制するために、それらの対応する開環ヒドロキシ酸形態に代謝されなければならないことが開示されている。
【0006】
ラクトン形態、および同様に開環活性形態は、長期間にわたる安定性に関して問題を有し得る。これは、有効成分の製造の間および薬局でのその長期保存の間の重大な問題である。例えば、脱水反応においてヒドロキシ基の消失が起こる可能性がある。得られる分解生成物は、ラクトンカルボニル基と共役する二重結合を有する可能性があり、このことは、分解生成物の形成を支持する傾向がある。同様に、開環形態では、一つの可能性のある分解生成物も酸カルボニル基との共役二重結合を有することがあり得る。
【発明の概要】
【0007】
従って、本発明の一目的は、HMG−CoAレダクターゼを抑制する能力のある化合物を提供することである。アトルバスタチンは、HMG−CoAレダクターゼの非常に強力な抑制剤である。そのため、アトルバスタチンのIC50値に匹敵するかまたはロスバスタチンのIC50値よりも良好なIC50値を有するHMG−CoAレダクターゼを抑制する能力のある化合物を提供することも本発明の一目的である。理想的には、これらの化合物は、アトルバスタチンと比較して良好な安定性およびバイオアベイラビリティを有することになる。従って本発明の一目的は、改良された安定性を有する化合物を提供することである。
理想的には、化合物は長期の有効期間を有する。従って、本発明の一目的は、半減期の増加した、HMG−CoAレダクターゼを抑制する能力のある化合物を提供することである。従って、本発明の一目的は、HMG−CoAレダクターゼを抑制する能力があり、改良されたバイオアベイラビリティを有するさらなる化合物を提供することである。また、本発明の一目的は、HMG−CoAレダクターゼを抑制し、高比重リポタンパク質(HDL)の促進を増加させる能力のある化合物を提供することである。
また、低比重リポタンパク質(LDL)を減少させて、高比重リポタンパク質(HDL)の促進を増加させる能力のある化合物を提供することも本発明の一目的である。具体的には、10%より多く、好ましくは15%まで、またはそれ以上、低比重リポタンパク質(LDL)を減少させて、高比重リポタンパク質(HDL)の促進を増加させる能力のある化合物を提供することが本発明の一目的である。
従って、本発明は、コレステロール生合成を抑制するための治療法を提供することを追求する。
また、本発明は、コレステロール形成が抑制される、一連の疾患を治療することを目標とする。
【0008】
本発明は、上記の目的の1以上を実現する化合物を提供する。
【0009】
一態様によれば、本発明は、酵素3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoAレダクターゼ)により調節される状態を治療するための薬物の製造における、式Iの化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物の使用を提供する。
【化1】

[式中、
、Rならびに、RおよびRのうちの一方は、独立に、水素、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロシクリル、およびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択され、
およびRのうちのもう一方は、−CONR10であり、ここで、RおよびR10が、独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリール、C1−4ヘテロアリールを含む群から選択され、
およびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、アリール、C1−6アルキルアリール、C1−6アルカノイルアリール、ヘテロアリール、C1−6アルカノイルヘテロアリール、およびC1−6アルキルヘテロアリールを含む群から選択され、但し、常にRおよびRの両方が水素であることはなく、
およびRは、独立に、H、C1−4アルキルおよびハロを含む群から選択され、
Xは、−(CR(CR=CR(CRであり、ここで、RおよびRが、独立に、H、メチル、エチルおよびハロからなる群から選択され、m、n、およびoが、独立に、0、1、2、または3であり、但し、m+n+oは3以下であり、かつ
上記の基R〜R10の各々は、化学的に可能である場合に、独立に、各出現においてハロ、C1−3アルキル、ハロC1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、ヒドロキシ、およびシアノを含む群から独立に選択される1〜5個の基で任意に置換されていてよい]。
【0010】
通常、HMG−CoAレダクターゼにより調節される状態は、本発明の化合物を用いて酵素を抑制することにより治療される状態である。
【0011】
別の態様によれば、本発明は、酵素3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoAレダクターゼ)を抑制することにより治療可能な状態を治療する際に使用するための、式Iの化合物
【化2】

[式中、R〜R10、R、R、X、m、nおよびoは、上記定義の通りである]
ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物を提供する。
【0012】
別の態様によれば、本発明は、有効量の式Iの化合物
【化3】

またはその製薬上許容される塩もしくは溶媒和物、[式中、R〜R10、R、R、X、m、nおよびoは、上に定義される通りである]を投与することを含む、酵素3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoAレダクターゼ)を抑制することにより治療可能な状態を治療する方法を提供する。
【0013】
化合物は、独自に活性を有し、または特定の場合には、生理的条件下で、抑制活性を有する対応する化合物に対して環を開いてもよい。
【0014】
式(1)の化合物の製薬上許容される塩には、その酸付加塩および塩基塩が含まれる。
【0015】
適した酸付加塩は、無毒の塩を形成する酸から形成される。例としては、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、蟻酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、1,5−ナフタレンジスルホン酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロト酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素/リン酸二水素、サッカリン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩の塩が挙げられる。
【0016】
適した塩基塩は、無毒の塩を形成する塩基から形成される。例としては、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミンおよび亜鉛塩が挙げられる。酸と塩基の半塩、例えば、半硫酸塩および半カルシウム塩も形成されてよい。適した塩の概説には、「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection,and Use」by Stahl and Wermuth(Wiley−VCH,Weinheim,Germany,2002)を参照されたい。
【0017】
式(1)の化合物の製薬上許容される塩は、3つの方法のうちの1以上により調製することができる。
(i)式(1)の化合物を所望の酸または塩基と反応させることによる方法。
(ii)酸または塩基に不安定な保護基を式(1)の化合物の適した前駆体から除去することによるか、または任意の酸または塩基を用いて適した環状前駆体、例えば、ラクトンまたはラクタムを開環させることによる方法。あるいは
(iii)式(1)の化合物の一つの塩を、適切な酸または塩基との反応によるか、または適したイオン交換カラムを用いて別の塩に変換することによる方法。
【0018】
3つの反応は全て、一般に溶液中で実施される。得られる塩は、沈殿して現れてろ過により回収することができるか、または溶媒の蒸発により回収することができる。得られる塩のイオン化の程度は、完全イオン化から非イオン化まで様々であり得る。
【0019】
本発明の化合物は、非溶媒和形態と溶媒和形態の両方に存在し得る。用語「溶媒和物」は、本明細書において、本発明の化合物および化学量論量の1以上の製薬上許容される溶媒分子、例えば、エタノールを含む分子錯体を表現するために使用される。用語「水和物」は、前記溶媒が水である場合に用いられる。
【0020】
本発明の範囲内に含まれるものは、包接体などの錯体、前述の溶媒和物と対照的に、薬剤および宿主が化学量論量または非化学量論量で存在する、薬剤−宿主包接錯体である。化学量論量または非化学量論量で存在し得る2以上の有機および/または無機成分を含有する薬剤の錯体も含まれる。得られる錯体は、イオン化されてもよいし、部分的にイオン化されてもよいし、イオン化されなくてもよい。かかる錯体の概説には、J Pharm Sci,64(8),1269−1288 by Haleblian(August 1975)を参照されたい。
【0021】
以下、式(1)の化合物への言及には全て、その塩、溶媒和物および錯体ならびにその塩の溶媒和物および錯体への言及が含まれる。
【0022】
本発明の化合物には、本明細書上文において定義される式(1)の化合物が含まれ、それには、本明細書下文において定義される全てのその多形体および晶相、そのプロドラッグおよび異性体(光学異性体、幾何異性体および互変異性体を含む)ならびに式(1)の同位体標識化合物が含まれる。
【0023】
精製の前に、本発明の化合物は、用いる合成手順に応じて鏡像異性体の混合物として存在し得る。例えば、本発明の化合物は、(その他の比で存在することもできるが)2:1〜3:1の間の比を有する鏡像異性体の混合物として存在し得る。鏡像異性体は、当技術分野で公知の従来技法により分離することができる。従って、本発明は、個々の鏡像異性体をその混合物と同様に対象とする。本明細書に開示される化学構造に「」が含まれる場合、それはその化合物が2:1〜3:1の間の比を有する鏡像異性体の混合物であることを意図する。
【0024】
式(1)の化合物の調製のプロセスの一部の段階に関して、反応することを望まない潜在的な反応性官能基を保護すること、および、前記保護基を結果として切断することが必要であり得る。そのような場合、任意の適合する保護ラジカルを使用することができる。
保護および脱保護の特定の方法は、例えばT.W.GREENE(Protective Groups in Organic Synthesis,A.Wiley−Interscience Publication,1981)により、またはP.J.Kocienski(Protecting groups,Georg Thieme Verlag,1994)により記載される方法を使用することができる。上記の反応、および先行する方法で使用される新規な出発物質の調製は全て従来通りであり、それらの能力または調製に適当な試薬および反応条件ならびに目的生成物を単離するための手順は、当業者が文献に記載された先例および実施例および調製物を本文書に参照することにより周知となる。
【0025】
また、式(1)の化合物ならびにその調製のための中間体は、種々の周知の方法、例えば結晶化またはクロマトグラフィーなどに従って精製することができる。
【0026】
一実施形態では、Rは、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニルまたはC3−6シクロアルキルを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、C2−6アルケニルまたはC3−6シクロアルキルを含む群から選択される。代替実施形態では、Rは、C1−6アルキルである。一実施形態では、Rは、メチル、エチル、プロピルまたはブチルである。一実施形態では、Rは、i−プロピルである。
【0027】
一実施形態では、Rは、−CONR10である。
【0028】
一実施形態では、Rは、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、アリールおよびC1−4アルキルアリールを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、アリールである。一実施形態では、Rは、フェニルである。
【0029】
一実施形態では、Rは、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択され、この際、前述の基の各々は、第1の態様に関して上述のように所望により置換されていてよい。一実施形態では、Rは、アリールおよびC1−4アルキルアリールを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、アリールである。一実施形態では、Rは、フェニルである。一実施形態では、Rは、ハロで置換され、所望により該ハロは、フッ素である。一実施形態では、Rは、4−フルオロフェニルである。
【0030】
一実施形態では、Rは、水素、C1−6アルキル、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、水素、C1−4アルキルアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択される。一実施形態では、Rは、C1−6アルカノイルヘテロアリール、例えばメタノイルヘテロアリールである。好ましい実施形態では、Rは、メタノイルピリジル、例えば2−メタノイルピリジン、3−メタノイルピリジンまたは4−メタノイルピリジン、好ましくは3−メタノイルピリジンである。一実施形態では、Rは、水素である。代替実施形態では、Rは、C1−4アルキルアリール、例えば−Cアルキル−Ph、−Cアルキル−Ph、−Cアルキル−Ph、または−Cアルキル−Phである。一実施形態では、Rは、ベンジルである。
【0031】
一実施形態では、Rは、Rと同じである。
【0032】
さらなる実施形態では、Rは、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキルおよびアリールを含む群から選択される。好ましい実施形態では、Rは、C1−6アルキルである。さらに好ましい実施形態では、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルまたはt−ブチルである。もう一つの好ましい実施形態では、Rは、C2−6アルケニルである。もう一つの好ましい実施形態では、Rは、アリルである。もう一つの好ましい実施形態では、Rは、C3−6シクロアルキルである。もう一つの好ましい実施形態では、Rは、シクロヘキシルである。もう一つの実施形態では、Rは、アリール、例えば所望により置換されているフェニルなどである。
【0033】
一実施形態では、Rは、Hである。
【0034】
一実施形態では、Rは、Hである。
【0035】
一実施形態では、Rは、水素またはC1−4アルキルである。一実施形態では、Rは、水素である。
【0036】
一実施形態では、R10は、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択される。一実施形態では、R10は、アリールおよびC1−4アルキルアリールを含む群から選択される。代替実施形態では、R10は、ヘテロアリールおよびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択される。一実施形態では、R10は、フェニルである。
【0037】
一実施形態では、nは0である。一実施形態では、m=1、n=0かつo=1、またはm=2、n=0かつo=0、またはm=0、n=0かつo=2である。代替実施形態では、m=3、n=0かつo=0である。代替実施形態では、m=1、n=0かつo=0である。代替実施形態では、m=1、n=1かつo=0、またはm=0、n=1かつo=1である。
【0038】
一実施形態では、各出現においてRはHである。
【0039】
一実施形態では、各出現においてRはHである。
【0040】
さらなる実施形態では、各々のRはHであり、各々のRはHであり、m=2、n=0かつo=0である。
【0041】
アリール基には、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16個の環炭素原子を含む芳香環系が含まれる。アリール基は単一の環からなってよいが、その少なくとも一つが芳香族である2以上の環を有する多環系を含んでもよい。アリール基には、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アズレニル、インデニルおよびアントリル基が含まれる。
【0042】
一実施形態では、アリール基は、フェニルである。
【0043】
ヘテロアリール基には、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16個の環原子を、窒素、酸素および硫黄から独立に選択される1〜4個のヘテロ原子とともに有する芳香族複素環系が含まれる。この基は、2以上の環を有し、その少なくとも一つが芳香族である多環系であってよいが、しばしば単環式である。好ましいヘテロアリール基は、5個または6個の環原子を含有する単環式基である。ヘテロアリール基には、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピラジニル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、フリル、チオフェニル、ピリジル、ピリミジル、ベンズイミダゾリル、インドリル、イソキノリル、キノキサリニルおよびキノリルが含まれる。
【0044】
一実施形態では、ヘテロアリール基は、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピラゾール、およびオキサゾールを含む群から選択される。好ましくは、ヘテロアリール基はピリジンである。
【0045】
上記の基の1以上が所望により置換されている場合、各々の任意選択の置換基は、好ましくは独立に選択されるハロ原子である。その中でもハロ、クロロおよびフルオロが好ましい。このハロ原子は2以上存在する場合も同じであることが好ましい。
【0046】
一実施形態では、Rは、C1−4アルキル、好ましくはi−プロピルであり、Rは、所望により置換されているアリール、好ましくは4−フルオロフェニルである。
【0047】
もう一つの実施形態では、Rは、−CONR10であり、ここで、Rが任意に置換されているアリール、好ましくはフェニルであり、R10が水素であり、Rは、任意に置換されているアリール、好ましくはフェニルである。
【0048】
さらなる実施形態では、Rは、C1−4アルキル、好ましくはi−プロピルであり、Rは、−CONR10であり、ここで、Rが任意に置換されているアリール、好ましくはフェニルであり、R10が水素であり、Rは、任意に置換されているアリール、好ましくはフェニルであり、Rは、任意に置換されているアリール、好ましくは4−フルオロフェニルである。
【0049】
基Rと基Rとの間の関係は、化合物の活性に重要である。従ってRもRも共に水素ではあることはない。一実施形態では、Rは、水素ではない。一実施形態では、Rは、水素ではない。
【0050】
もう一つの実施形態では、Rは、任意に置換されているベンジルであり、Rは、任意に置換されているC1−6アルキルである。この実施形態では、好ましくは該アルキル基は、プロピルまたはブチル、好ましくはイソプロピルまたはtertブチルである。
もう一つの実施形態では、Rは、任意に置換されているベンジルであり、Rは、任意に置換されているC2−6アルケニルである。この実施形態では、好ましくは該アルケニル基は、アリルである。
【0051】
もう一つの実施形態では、Rは、Hであり、Rは、任意に置換されているC1−6アルキルである。この実施形態では、好ましくは該アルキル基はプロピルである。もう一つの実施形態では、Rは、Hであり、およびRは、C3−6シクロアルキルである。この実施形態では、好ましくは該シクロアルキル基はシクロヘキシルである。もう一つの実施形態では、Rは、Hであり、Rは、任意に置換されているアリールである。この実施形態では、好ましくは該任意に置換されているアリールは、任意に置換されているフェニル、例えばアルコキシ(例えばメトキシ)により置換されたフェニルである。
【0052】
もう一つの実施形態では、Rは、C1−6アルカノイルヘテロアリールであり、Rは、任意に置換されているC1−6アルキルである。この実施形態では、該アルキル基は、好ましくはメチルであり、C1−6アルカノイルヘテロアリール基は、好ましくはメタノイルヘテロアリール、(例えばメタノイルピリジン)である。
【0053】
一実施形態では、化合物は、以下から選択される構造を有する。
【化4A】

【化4B】

【0054】
上述のように、開環したヒドロキシ酸の立体構造を有するスタチンは、HMG−CoAレダクターゼへの抑制効果を有することが公知である。また、かかるヒドロキシ酸の閉環類似体であるラクトンがHMG−CoAレダクターゼを抑制することに対して不活性であること、およびラクトンの脱環化がラクトンを活性化させるために必要であることも公知である。しかし、本発明者らは、本発明の官能化ラクトールが独自にHMG−CoAレダクターゼに著しい抑制効果を有することを見出した。これは、これらの分子が立体構造的に閉環型に制約されるという事実を考えると驚くべきことである。
【0055】
HMG−CoAレダクターゼの抑制により治療され得る状態の例としては、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症および高脂血症が挙げられる。スタチンは、心血管疾患の二次予防で、または心血管疾患のリスクが著しく高まっている場合に心血管疾患の一次予防で使用されている。そのため、本発明の化合物は、その抑制活性のために心血管疾患の治療または予防に有用性があると期待される。本発明の化合物により治療可能であり得る心血管疾患の例としては、冠動脈心疾患、心筋梗塞、卒中および末梢動脈疾患が挙げられる。その上、これらの化合物は、炎症、認知症、癌、核白内障、糖尿病および高血圧症の治療においても有益な効果を有し得る。
【0056】
HMG−CoAレダクターゼを抑制することにより治療され得る状態とは、ヒトまたは動物身体の状態であり得る。これらの化合物は、特にヒト患者を対象としている。
【0057】
本発明のアトルバスタチン誘導体は、ラットを本発明の化合物(またはアトルバスタチン)で処置した後、血漿トリグリセリド濃度を測定する、以下の手順を用いてアッセイすることができる。ラット血漿トリグリセリド濃度の変化は、HMG CoAレダクターゼ活性を決定するための公正な検査であると考えられている。
【0058】
使用する手順は次の通りである:雄SDラット(Harlan社)を、6つの群で、12時間の明暗サイクル(07時00分に点灯)下、食餌(通常の実験室の固形飼料)および水を自由に摂取させて収容する。148g〜183gの動物を、体重により均衡のとれた8の処置群に割り当て、ケージ間で処置のバランスをとった。
【0059】
5mg/mLのアトルバスタチン類似体を含む溶液(例えば10%PEG300/10%クレモフォア/80%メチルセルロース(0.5%)中)および5mg/kgのアトルバスタチンを含む懸濁液(0.5%メチルセルロース中の0.5% Tweenに処方)を作製する。
【0060】
ラット被験体に、アトルバスタチン類似体(25mg/kg)またはアトルバスタチン(25mg/kg経口投与(po))のうちの1種類を、1日2回(BID)、3日間または5日間経口投与する。
【0061】
最後の処置の16時間後、末端血漿試料を採取し、−20℃で貯蔵し、トリグリセリド濃度の分析のためにドライアイス上で運搬する。
【0062】
各時点のデータを、一元配置分散分析および事後のダネット検定により分析する。
【0063】
本発明の化合物の製造のためのプロセスは、WO2005/012246、特に、実施例において開示されている。WO2005/012246の開示は、合成手順が関係している限りにおいて、本発明の開示の一部をなす。簡略化するために、これらの合成手順の詳細は本明細書において再現されないが、この対象が参照により本文書の開示に具体的に援用されることが意図される。
【0064】
本発明には、1以上の原子を同じ原子番号を有するが、通常天然に見出される原子量または質量数とは異なる原子量または質量数を有する原子に置き換える、全ての製薬上許容される同位体標識された式(I)の化合物の合成も含まれる。
【0065】
本発明の化合物に含めるのに適した同位元素の例としては、水素の同位元素の場合、例えばHおよびHなど、炭素の場合、例えば11C、13Cおよび14Cなど、塩素の場合、例えば36Clなど、フッ素の場合、例えば18Fなど、ヨウ素の場合、例えば123Iおよび125Iなど、窒素の場合、例えば13Nおよび15Nなど、酸素の場合、例えば15O、17Oおよび18Oなど、リンの場合、例えば32Pなど、ならびに硫黄の場合、例えば35Sなどが挙げられる。
【0066】
特定の同位体標識化合物、例えば、放射性同位元素が組み込まれているものは、薬剤および/または基質組織分布研究に有用である。放射性同位元素トリチウム、すなわちH、および炭素14、すなわち14Cは、組込みの容易さおよび即時の検出手段を考えると、この目的に特に有用である。
【0067】
重い同位元素、例えば重水素、すなわちHなどでの置換は、より大きい代謝安定性の結果起こる特定の治療上の利点、例えば、インビボ半減期の増加または必要用量の減少をもたらし得るので、一部の状況において好ましい場合がある。
【0068】
陽電子放出同位元素、例えば11C、18F、15Oおよび13Nなどでの置換は、基質受容体占有率を調べるための陽電子放出トポグラフィー(PET)研究において有用であり得る。
【0069】
同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来技法によるか、または既に用いた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて表されるものに類似するプロセスにより、調製することができる。
【0070】
本明細書の記述および特許請求の範囲を通じて、「含む(comprise)」および「含有する(contain)」という語ならびにこれらの語の変化形、例えば「含んでいる(comprising)」および「含む(comprises)」は、「〜を含むがそれに限定されない」ことを意味し、その他の部分、添加剤、成分、整数または段階を排除することを意図するものではない(かつ、排除しない)。
【0071】
本明細書の記述および特許請求の範囲を通じて、文脈上他の意味に解すべき場合を除いて、単数形は複数形を包含する。特に、不定冠詞が使用される場合、文脈上他の意味に解すべき場合を除いて、本明細書は、単数形と同様に複数形も意図していると理解されるべきである。
【0072】
本発明の特定の態様、実施形態または実施例とともに説明される特徴、整数、特性、化合物、化学的部分または群は、それと矛盾しない限り、本明細書に記載される任意のその他の態様、実施形態または実施例に適用可能であると理解される。
【発明を実施するための形態】
【0073】
一般的手順
全てのアッセイは、pH7.2の100nM KPO、1mM EDTA、500mM KClおよび1mg/ml BSAを含有する反応バッファー中で実施した。NADPHおよびHMG−CoAの濃度は、両方とも200μMであった。用いた酵素濃度は不明であるが、この濃度は購入した保存溶液より10倍低いものである。抑制剤を75%DMSOに溶解した。抑制剤が75%DMSOに不溶性であるかまたはごく一部分しか溶解性でないことが分かれば、100%DMSOを使用した。反応は、酵素の添加により活性化され、添加の後に12秒間かき混ぜた。次に、吸光度の読み取りを20秒ごとに600秒間行った。初期試験において、各々の抑制剤の濃度を50nMに設定し、既知のプラバスタチン抑制剤と比較して、どの化合物が優れた抑制剤であるか同定した。これらを同定した後、それらの濃度を0nMから50nMまで変化させてアッセイを実行し、IC50値を計算させた。
【実施例1】
【0074】
シグマ−アルドリッチ社より入手したHMG−CoAレダクターゼアッセイキット(カタログ番号CS1090)を用いて、次の手順に従った。このアッセイは、溶液中のNADPHの340nmでの吸光度の低下の分光測光に基づく。吸光度の低下は、基質HMG−CoAの存在下、HMGRの触媒サブユニットによるNADPHの酸化に起因する。HMG−CoAを効果的に抑制すると、NADPHの酸化の減少がもたらされ、次いで340nmの吸光度のより僅かな低下が経時的にもたらされる。これは、次の反応スキームで説明される。
HMG−CoA+2NADPH+2H→メバロン酸塩+2NADP+CoA−SH
最も大きい抑制作用を示す化合物は、吸光度を最も少ししか低下させない化合物である。
【0075】
アッセイ溶液の調製
超純水(17MΩ−cmまたは相当物を、試薬の調製のために手順を通じて使用した。
【0076】
最初に、次の方法を用いてアッセイ緩衝溶液を調製した。すなわち、0.2mlのアッセイ緩衝液、5x(カタログ番号A5981)を、0.8mlの超純水で希釈した。得られる緩衝溶液を、氷上で保持するか、またはさらなる使用のために−20℃で貯蔵した。
【0077】
次に、25mgのNADPH(カタログ番号N6505)を1.5mlの緩衝溶液で再構成した。再構成したNADPHを、−20℃の作業用アリコートに貯蔵した。
【0078】
HMG−CoA基質溶液(カタログ番号S7447)、HMG−CoAレダクターゼ(カタログ番号H8789)および抑制剤溶液(例えばプラバスタチン、カタログ番号I5909)を、手順を通じて氷上で保持した。
【0079】
1.始める前に、分光光度計を37℃および340nmに設定した。動力学プログラムは、サンプル1ml、20秒おきに10分間まで読み取りとした。
【0080】
2.表1に従って適切な量の反応溶液を添加した(1mlアッセイ)。
【0081】
【表1】

【0082】
次の順序で、反応物に試薬を添加した。
a.緩衝液を全てのサンプルに添加する。
b.抑制剤(試験化合物/プラバスタチン)を抑制サンプルに添加する。
c.再構成したNADPHを全てのサンプルに添加する。
d.基質溶液(HMG−CoA)を全てのサンプルに添加する。
e.HMG−CoAレダクターゼ(HMGR)を活性サンプルおよび抑制サンプルに添加する。
f.サンプルを完全に混合する。
【0083】
3.動力学プログラムを速やかに開始させた。生成物の活性を、次の方程式に従って計算した。
【数1】

ここで、
12.44=εmM −340nmのNADPHの吸光係数は、6.22mM−1cm−1である。12.44は、反応で消費された2NADPHを表す。
TV=mlで表される反応の総容積(キュベットにつき1ml)
V=アッセイで使用した酵素の容積(ml)
0.6=タンパク質1mgで表される酵素濃度(mgPO/ml(0.55−0.65mgP/ml)
LP=cmで表される光路(キュベットにつき1)。
【実施例2】
【0084】
次の表は、本発明の特定のアトルバスタチン化合物についてのIC50値を提供する。
【0085】
【表2A】

【表2B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
酵素3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムAレダクターゼ(HMG−CoAレダクターゼ)の抑制により治療可能な状態を治療する際に使用するための、式I
【化1】

(式中、
、Rならびに、RおよびRのうちの一方は、独立に、水素、ハロ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロシクリル、およびC1−4アルキルヘテロアリールを含む群から選択され、
およびRのうちのもう一方は、−CONR10であり、ここで、RおよびR10が、独立に、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、アリール、C1−4アルキルアリール、ヘテロアリール、C1−4ヘテロアリールを含む群から選択され、
およびRは、独立に、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、アリール、C1−6アルキルアリール、C1−6アルカノイルアリール、ヘテロアリール、C1−6アルカノイルヘテロアリール、およびC1−6アルキルヘテロアリールを含む群から選択され、但し、常にRおよびRの両方が水素であることはなく、
およびRは、独立に、H、C1−4アルキルおよびハロを含む群から選択され、
Xは、−(CR(CR=CR(CRであり、ここで、RおよびRが、独立に、H、メチル、エチルおよびハロからなる群から選択され、m、n、およびoが、独立に0、1、2、または3であり、但し、m+n+oは3以下であり、かつ
上記の基R〜R10の各々は、化学的に可能である場合に、独立に、各出現においてハロ、C1−3アルキル、ハロC1−3アルキル、C1−3アルコキシ、C1−3ハロアルコキシ、ヒドロキシ、およびシアノを含む群から独立に選択される1〜5個の基で任意に置換されていてよい)の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項2】
が、C1−6アルキルである、請求項1に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項3】
が、−CONR10であり、ここで、RがHであり、R10がアリールである、請求項1または請求項2に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項4】
が、アリールである、請求項1〜3に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項5】
が、任意に置換されているアリールである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項6】
が、i−プロピルであり、Rが、−CONHPhであり、Rが、フェニルであり、Rが、4−フルオロフェニルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項7】
が、水素、アリール、C1−6アルキルアリール、C1−6アルカノイルアリール、ヘテロアリール、C1−6アルカノイルヘテロアリール、およびC1−6アルキルヘテロアリールを含む群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項8】
が、水素である、請求項7に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項9】
が、−Cアルキル−Ph、−Cアルキル−Ph、−Cアルキル−Ph、および−Cアルキル−Phを含む群から選択される、請求項7に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項10】
が、ベンジルである、請求項9に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項11】
が、C1−6アルカノイルピリジンである、請求項7に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項12】
が、3−メタノイルピリジンである、請求項11に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項13】
が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、C2−6アルケニル、C3−6シクロアルキル、任意に置換されているアリールおよびC1−6アルキルアリールを含む群から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項14】
が、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、C2−6アルケニルおよび任意に置換されているアリールを含む群から選択される、請求項13に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項15】
が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、シクロヘキシルおよびアリルを含む群から選択される、請求項14に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項16】
が、任意に置換されているアリールである、請求項13に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項17】
が、C1−6アルコキシ置換フェニルを含む群から選択される、請求項16に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項18】
が、2,4−ジメトキシフェニルである、請求項16に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項19】
が、水素であり、Rが、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキルまたは任意に置換されているアリールである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項20】
が、任意に置換されているベンジルであり、Rが、任意に置換されているC1−6アルキル、または任意に置換されているC2−6アルケニルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項21】
が、C1−6アルカノイルヘテロアリールであり、Rが、任意に置換されているC1−6アルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項22】
がHであり、RがHである、請求項1〜21のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項23】
各々のRがHであり、各々のRがHであり、m=2、n=0かつo=0である、請求項1〜22のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項24】
以下から選択される構造を有する、請求項1に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【化2A】

【化2B】

【請求項25】
HMG−CoAレダクターゼの該抑制により治療可能な状態が、高コレステロール血症、アテローム性動脈硬化症および高脂血症を含む群から選択される、請求項1〜24のいずれか一項に記載の化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項26】
心血管疾患、冠動脈心疾患、心筋梗塞、卒中または末梢動脈疾患を含む群から選択される状態を治療する際に使用するための、請求項1〜24のいずれか一項に記載の構造を有する化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。
【請求項27】
炎症、認知症、癌、核白内障、糖尿病および高血圧症を含む群から選択される状態を治療する際に使用するための、請求項1〜24のいずれか一項に記載の構造を有する化合物ならびにその製薬上許容される塩および溶媒和物。

【公表番号】特表2012−520280(P2012−520280A)
【公表日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−553526(P2011−553526)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【国際出願番号】PCT/GB2010/050408
【国際公開番号】WO2010/103319
【国際公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(511222087)レデックス・ファーマ・リミテッド (3)
【Fターム(参考)】