説明

アミューズメント施設運用システム

【課題】カード等を持ち歩く必要が無く、カード紛失の虞も無いアミューズメント施設運用システムを提供する。
【解決手段】ゲーム機(1a)および読取装置(1b)を有するアミューズメント施設(1)、認証機関(2)、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)を具備し、ユーザーが読取装置(1b)に認証用の身体部位データを読み取らせたときに、身体部位データを認証機関(2)に伝送し、認証機関(2)がユーザーの認証を行い、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)に認証データを送信し、クレジットカード会社(3)は、認証機関(2)に照合して、アミューズメント施設(1)にプレイ料金の支払いが成され、ゲームサーバー(4)からは、ユーザーのゲームプレイデータが呼び出され、ゲームプレイデータがダウンロードされ、そのゲームプレイデータに基づくゲームがゲーム機(1a)において開始される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人認証により、課金及びゲームデータのダウンロードを行うアミューズメントマシンの運営システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ユーザーが購入したICカードによって当該ユーザーを認証し、ゲームプレイ時にサーバーからゲームデータをダウンロードして、アミューズメント施設の場所に拘らずゲームの開始手続きを行ってプレイすることができるシステムが知られている。
【特許文献1】特開2003−169965号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のICカードによって個人を認証するシステムにおいては、ICカードを購入して持ち歩かなければならないと言う手間がかかり、また、カード紛失の虞があるなどの問題点があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたもので、カード等を持ち歩く必要が無く、カード紛失の虞も無いアミューズメント施設運用システムを提供することを主要な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、請求項1の発明によるアミューズメント施設運用システムは、ゲーム機(1a)および読取装置(1b)を有するアミューズメント施設(1)、認証機関(2)、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)を具備し、ユーザーが読取装置(1b)に認証用の身体部位データを読み取らせたときに、身体部位データを認証機関(2)に伝送し、認証機関(2)がユーザーの認証を行い、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)に認証データを送信し、クレジットカード会社(3)は、認証機関(2)に照合して、アミューズメント施設(1)にプレイ料金の支払いが成され、ゲームサーバー(4)からは、ユーザーのゲームプレイデータが呼び出され、ゲームプレイデータがダウンロードされ、そのゲームプレイデータに基づくゲームがゲーム機(1a)において開始されることを特徴とする。
請求項2の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、アミューズメント施設(1)に対するプレイ料金の支払いは、ユーザーに課金の確認をした後に成されることを特徴とする。
請求項3の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、ゲーム機(1a)におけるゲーム終了時には、ゲームプレイデータがゲームサーバー(4)にセーブされ、ユーザーは次回に該ゲームの続きをプレイすることができることを特徴とする。
請求項4の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、読取装置1bは、指紋、手の静脈、声紋、または虹彩パターンなどの身体部位を利用した認証データを検出するスキャナーであることを特徴とする。
請求項5の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、読取装置1bが、ゲーム機(1a)のジョイスティック(10)に設けられた指が触れるセンサー部(10a)で指紋検出を行うことを特徴とする。
請求項6の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、読取装置1bが、ゲーム機(1a)のコントローラー(20)の裏面に設けられた握り部(20a、20b)で静脈パターンの検出を行うことを特徴とする。
請求項7の発明によるアミューズメント施設運用システムは、請求項1において、読取装置1bが、ゲーム機(1a)の銃型コントローラー(30)のスコープ(30a)の接眼部に設けられた虹彩を認証するセンサー(30b)であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
以上のように、本発明のアミューズメント施設運用システムによれば、ユーザーはゲームのコントローラーを握るだけで、課金を済ませ、ゲームの続きを楽しむことが可能となり、ゲームを開始するまでの手続きが簡略化される。
また、ジョイスティック10の指が触れるセンサー部10aで指紋検出を行う場合は、ユーザーが、センサー部10aを握るだけで即座にゲームを開始でき、また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
また、コントローラー20の裏面に設けられた握り部20aおよび20bで静脈パターンの検出を行う場合は、ユーザーが、握り部20aまたは20bを握るだけで即座にゲームを開始でき、また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
また、銃型コントローラー30の上部にスコープ30aが設けられ、スコープ30aの接眼部に虹彩を認証するセンサー30bが内蔵される場合には、ユーザーがスコープ30aを覗くだけで、ユーザーの虹彩から認証用データを取得認証し、即座にゲームを開始できるという効果が得られる。また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0007】
図1は、本発明によるアミューズメント施設運用システムの一実施形態を示すブロック結線図である。
【0008】
図1において、ユーザーがアミューズメント施設1においてゲーム機1aに接続された読取装置1bに認証用の身体部位データ(例えば指紋データ)を読み取らせると、身体部位データはアミューズメント施設1から認証機関2に伝送され、初回であれば認証機関2に登録した後に、2回目以降では直ちに、認証機関2による認証が行われる。読取装置1bは、ここでは指紋認証スキャナーとして説明する。指紋の他には、手の静脈、声紋、虹彩パターンなどの身体部位を利用した認証データであってよい。
【0009】
ユーザーがアミューズメント施設1においてゲーム機1aに接続された読取装置1bに、指紋、手の静脈、声紋、虹彩パターンなどの認証用身体データを読み取らせるとアミューズメント施設1から認証機関2に伝送される。認証機関2が認証を行い、クレジットカード会社3およびゲームサーバー4に認証データを送信する。
【0010】
クレジットカード会社3は、ネットワークを介して認証機関2に照合し、アミューズメント施設1にプレイ料金の支払いが成される。ゲームサーバー4からは、当該ユーザーのゲームプレイデータが呼び出され、ユーザーに課金の確認をした後にゲームプレイデータがダウンロードされ、そのゲームプレイデータに基づくゲームがゲーム機1aにおいて開始される。ゲーム終了時にはゲームプレイデータがゲームサーバー4にセーブされ、ユーザーは次回にこのゲームの続きをプレイすることができる。
【0011】
次に図2のフローチャートにより、アミューズメント施設1、認証機関2、クレジットカード会社3およびゲームサーバー4の間で実行されるプログラムについて説明する。
【0012】
プログラムが開始すると、ステップS1で、指紋、静脈、声紋、虹彩などからユーザー個人データを取得する。ステップS2では、ゲームサーバー4にユーザーのデータが存在するか否かを判断する。ユーザーのデータが存在する場合はステップS3に移行し、ユーザーのデータが存在しない場合はステップS8に移行する。
【0013】
ステップS3では、ゲームデータのダウンロードを行う。ステップS4では、ゲームを再開するか否かをユーザーに確認する。ユーザーがゲームの再開をしないことを選択した場合はプログラムを直ちに終了する。ユーザーがゲームの再開をすることを選択した場合はステップS5に移行する。
【0014】
ステップS5では、クレジットカード会社3を通じて料金を課金し、ステップS6でゲームを再開する。ゲームオーバー時にはステップS7に移行してゲームデータをゲームサーバー4にアップロードして、プログラムを終了する。
【0015】
ステップS8では、ゲームを開始するか否かをユーザーに確認する。ユーザーが、ゲームを開始しない、を選択した場合はプログラムを直ちに終了する。ユーザーが、ゲームの開始をする、を選択した場合はステップS9に移行する。
【0016】
ステップS9では、クレジットカード会社3を通じて料金を課金し、ステップS10でゲームデータを作成し、ステップS11でゲームを開始する。ゲームオーバー時にはステップS7に移行してゲームデータをゲームサーバー4にアップロードして、プログラムを終了する。
【0017】
図1では、指紋認証で課金、及びゲームデータのダウンロードを同時に行うアミューズメント施設1のゲーム機1aに指紋認証スキャナー1bを外付けするものとして説明したが、その他に、ゲーム操作を行う部位(コントローラーやジョイスティックなど)に、指紋検出装置または静脈検出装置を組み込むことも可能である。以下、図3〜図5と共に説明する。
【実施例2】
【0018】
図3では、ジョイスティック10の指が触れるセンサー部10aで指紋検出を行っている。センサー部10aは、ジョイスティック10の上端部や台座10bに設けるようにしても良い。ユーザーが、センサー部10aを握るだけで即座にゲームを開始でき、また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
【実施例3】
【0019】
図4では、コントローラー20の裏面に設けられた握り部20aおよび20bで静脈パターンの検出を行う。握り部20aおよび20bは、左右いずれか一方のみであっても良い。握り部20aおよび20bで検出された静脈パターンはデータは、ケーブル21を介してゲーム機1aに伝送される。ユーザーが、握り部20aまたは20bを握るだけで即座にゲームを開始でき、また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
【実施例4】
【0020】
図5では、銃型コントローラー30の上部にスコープ30aが設けられ、スコープ30aの接眼部には虹彩を認証するセンサー30bが内蔵されている。ユーザーがスコープ30aを覗くだけで、ユーザーの虹彩から認証用データを取得認証し、即座にゲームを開始できるという効果が得られる。また、ゲームの途中でも個人認証を行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明は、アーケードゲーム機や家庭用ゲーム機で利用可能な技術を提示している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】アミューズメント施設運用システムを示すブロック結線図である。(実施例1)
【図2】アミューズメント施設運用システムの実施方法を示すフローチャートである。(実施例1)
【図3】アミューズメント施設運用システムの実施方法を示す斜視図である。(実施例2)
【図4】アミューズメント施設運用システムの実施方法を示す斜視図である。(実施例3)
【図5】アミューズメント施設運用システムの実施方法を示す正面図である。(実施例4)
【符号の説明】
【0023】
1 アミューズメント施設
1a ゲーム機
1b 読取装置(スキャナー)
2 認証機関
3 クレジットカード会社
4 ゲームサーバー
10 ジョイスティック
10a センサー部
10b 台座
20 コントローラー
20a 握り部
20b 握り部
21 ケーブル
30 銃型コントローラー
30a スコープ
30b センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機(1a)および読取装置(1b)を有するアミューズメント施設(1)、認証機関(2)、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)を具備し、
前記アミューズメント施設(1)は、ユーザーが前記読取装置(1b)に認証用の身体部位データを読み取らせたときに、前記身体部位データを前記認証機関(2)に伝送し、
前記認証機関(2)が前記ユーザーの認証を行い、クレジットカード会社(3)およびゲームサーバー(4)に認証データを送信し、
前記クレジットカード会社(3)は、前記認証機関(2)に照合して、アミューズメント施設(1)にプレイ料金の支払いが成され、
前記ゲームサーバー(4)からは、前記ユーザーのゲームプレイデータが呼び出され、前記ゲームプレイデータがダウンロードされ、そのゲームプレイデータに基づくゲームがゲーム機(1a)において開始されることを特徴とするアミューズメント施設運用システム。
【請求項2】
前記アミューズメント施設(1)に対するプレイ料金の支払いは、
前記ユーザーに課金の確認をした後に成されることを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。
【請求項3】
前記ゲーム機(1a)におけるゲーム終了時には、ゲームプレイデータが前記ゲームサーバー(4)にセーブされ、前記ユーザーは次回に該ゲームの続きをプレイすることができることを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。
【請求項4】
前記読取装置1bは、指紋、手の静脈、声紋、または虹彩パターンなどの身体部位を利用した認証データを検出するスキャナーであることを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。
【請求項5】
前記読取装置1bが、前記ゲーム機(1a)のジョイスティック(10)に設けられた指が触れるセンサー部(10a)で指紋検出を行うことを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。
【請求項6】
前記読取装置1bが、前記ゲーム機(1a)のコントローラー(20)の裏面に設けられた握り部(20a、20b)で静脈パターンの検出を行うことを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。
【請求項7】
前記読取装置1bが、前記ゲーム機(1a)の銃型コントローラー(30)のスコープ(30a)の接眼部に設けられた虹彩を認証するセンサー(30b)であることを特徴とする請求項1に記載のアミューズメント施設運用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−12151(P2008−12151A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−187801(P2006−187801)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(306019111)株式会社タイトー (475)
【Fターム(参考)】