説明

アミンエーテルの合成方法

【課題】立体障害性アミンエーテルの新規製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は、立体障害性アミンエーテルの新規製造方法であって、パーオキシジスルフェートの存在下、対応する立体障害性アミンオキシドを少なくとも1個の反応性のHを有するケトン又はアルデヒドと反応させることからなる方法に関する。本方法により得られる生成物は水素化され得る。これら方法により作られた化合物は、光、酸素及び/又は熱の悪影響に対するポリマー組成物の安定化において、及び該ポリマーのための難燃剤として特に効果的である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体障害性アミンエーテルの新規製造方法であって、パーオキシジスルフェートの存在下、対応する立体障害性アミンオキシドを少なくとも1個の反応性のHを有するケトン又はアルデヒドと反応させることからなる、方法に関する。本方法により得られる生成物は水素化され得る。これら方法により作られた化合物は、光、酸素及び/又は熱の悪影響に対するポリマー組成物の安定化において、及び該ポリマーのための難燃剤として特に効果的である。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、アミンエーテル、例えばN−ヒドロカルビルオキシで置換されたヒンダードアミンン化合物の製造方法であって、有機ヒドロパーオキシド及び銅触媒の存在下、対応するN−オキシル中間体と炭化水素との反応による製造方法を記載している。
特許文献2は、アミンエーテル、例えばN−ヒドロカルビルオキシで置換されたヒンダードアミン化合物の製造方法であって、有機ヒドロパーオキシド及びヨウ素触媒の存在下、対応するN−オキシル中間体と炭化水素との反応による製造方法を記載している。
2,2,6,6−テトラメチル−1−オキソピペリジニウムクロリドとα−Hを有するケトンとの反応は、非特許文献1におけるT.Ren他により及び非特許文献2におけるY.−C.Liu他により記載されている。
パーオキシジスルフェートイオンによる環状ケトンのAg(I)触媒酸化は、非特許文献3におけるS.P.Srivastava他により記載されている。
【特許文献1】国際公開第01/92228号パンフレット
【特許文献2】国際公開第03/045919号パンフレット
【非特許文献1】Bull.Chem.Soc.Jpn.,69,2935−2941(1996)
【非特許文献2】Chinese Journal of Chemistry,14(3),252−258(1996)
【非特許文献3】Proc.Nat.Acad.Sci.India,57(A)、III,299−304(1987)
【発明の開示】
【0003】
立体障害性アミンエーテルの製造であって、パーオキシジスルフェートの存在下、対応する立体障害性アミンオキシドを少なくとも1つの反応性のHを有するケトン又はアルデヒドと反応させることによる方法は、低い反応温度のような穏やかな反応条件下で行われ得る。例えば、該方法は、最新の現状の条件の方法において対応するアミンオキシドからオキソ−ピペリジニウムクロリド/ブロミドを製造するために化学量論的量で使用される塩素及び臭素の使用なしに行われる。
【0004】
本発明は、立体障害性アミンエーテルの製造方法であって、パーオキシジスルフェートの存在下、対応する立体障害性アミンオキシドを少なくとも1個の反応性のHを有するケトン又はアルデヒド、好ましくはケトンと反応させることからなる、方法に関する。該方法は、本願明細書中ではアミンオキシド方法として示される。
例えば、ケトン又はアルデヒドは、少なくとも2つの反応性のHを含む。
例えば、反応性のHはα位にある。
ケトンは例えば、式
【化1】

(式中、G7はHを除き以下に定義されるとおりであり、及びG5及びG6は以下に定義さ
れるとおりである。)
で表されるものであり、好ましくはケトンはアセトンである。
アルデヒドは例えば、式
【化2】

(式中、G7はHを表し、及びG5及びG6は以下に定義されるとおりである。)
で表されるものである。
興味あるのは、対称性のケトン又はアルデヒドである。
興味あるのは、得られた生成物がその後、水素化されるところの本方法である。該方法は、水素化又は水素化方法として本願明細書に示され得る。例えば、水素化は、メチレン基又はヒドロキシ基へのカルボニル基の還元である。
さらに興味あるのは、立体障害性アミンオキシドは、式(100)
【化3】

(式中、G1、G2、G3及びG4は、独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又はG1とG2及び/又はG3とG4は一緒に、テトラメチレン又はペンタメチレンを表す。)
で表される少なくとも1種の基を含むところの、アミンオキシド方法である。
【0005】
有利には、アミンオキシド方法で使用される立体障害性アミンオキシドは、式(100a)
【化4】

(式中、
1、G2、G3及びG4は、本願明細書に定義されるとおりであり;
10は、未置換であるか、或いは、−OH、=Oにより又は全部で1ないし500個の炭素原子及び所望により1ないし200個のヘテロ原子を含む1又は2個の有機残基によ
り置換されている炭素原子を表し;ヘテロ原子は、好ましくはN、O、S、ハロゲン原子及びSiからなる群、特にN及びOからなる群より選択される。)
で表される化合物である。
【0006】
例は、得られた立体障害性アミンエーテルが、式(101)
【化5】

[式中、
1、G2、G3及びG4は、本願明細書に定義されたとおりであり;
Eは、
【化6】

(式中、G5、G6及びG7は、独立してH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素
原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基又は炭素原子数2ないし19のCOO(アルキル)基を表すか;又は
6及びG7は、炭素原子数3ないし10のアルキレン基を一緒に形成する。)
を表す。]
で表される少なくとも1種の基を含むところの、アミンオキシド又は水素化方法である。
【0007】
例えば、得られた立体障害性アミンエーテルは、式(101a)
【化7】

(式中、
1、G2、G3及びG4、並びにEは、本願明細書で定義されたとおりであり;
10は、上記定義されたとおりであるが、但し、E10は、Eが
【化8】

である場合には、=Oにより置換された炭素原子のみを表し得る。)
で表される化合物である。
【0008】
一般的に、アミンオキシド方法の生成物は、式中のEがカルボニル基を含む、特にEが
【化9】

を表すところの式(101)で表される少なくとも1種の基を含む立体障害性アミンエーテルである。
【0009】
一般的に、水素化方法の生成物は、式中のEがヒドロキシ基又はメチレン基を含み、特にEは、ケトンカルボニル基又はアルデヒドカルボニル基を含まず、とりわけEは、カルボニル基を含まず;例えばEは、水素化条件に応じて
【化10】

又は
【化11】

を表し;Eの例は、
【化12】

であり、Eの他の例は
【化13】

であるところの式(101)で表される少なくとも1種の基を含む立体障害性アミンエーテルを与える。
好ましくは、式中、G1、G2、G3及びG4がメチル基を表すところの、アミンオキシド又は水素化方法である。
【0010】
興味あるのは、立体障害性アミンが式(A)ないし(O)
【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

【化18】

【化19】

【化20】

【化21】

【化22】

【化23】

【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

(式中、
1、G2、G3及びG4は、上記定義されたとおりであり;
Eは、本願明細書で定義されたとおりであり;
1及びR2は、Eが
【化28】

を表す場合には、一緒に=Oを表し;
Eが
【化29】

を表す場合には、R1はH、及びR2はOHを表し;
Eが
【化30】

を表す場合には、R1及びR2はHを表し;
mは、0又は1を表し;
3は、水素原子、ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基を表し;
4は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数2ないし12
のアルケニル基を表し;
nは、1ないし4を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18の
アルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換され、アルキル基が酸素原子により中断されている炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
nが3を表す場合には、
5は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
nが4を表す場合には、
5は、脂肪族又は不飽和脂肪族テトラカルボン酸、とりわけ1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸、1,2,3,4−ブテ−2−エンテトラカルボン酸、1,2,3,5−ペンタンテトラカルボン酸及び1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸の4価アシル基を表すか、又は
5は、10ないし18個の炭素原子を含む芳香族テトラカルボン酸の4価アシル基を
表し;
pは1ないし3を表し;
6は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は炭素原子数2ないし6の
アシル基又はフェニル基を表し;
pが1を表す場合には、
7は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、2ないし18
個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸のアシル基を表すか、又はR6及びR7は、一緒に−(CH25CO−、フタロイル基又はマレイン酸の2価アシル基を表し;
pが2を表す場合には、
7は、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
pが3を表す場合には、
7は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
rは1ないし4を表し;
rが1を表す場合には、
8は、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数2ないし18のアルケニ
ルオキシ基、炭素原子数1ないし18の−NHアルキル基又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
rが2を表す場合には、
8は、炭素原子数2ないし18のアルキレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の
アルケニレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の−NH−アルキレン−NH−又は炭素原子数2ないし18の−N(アルキル)−アルキレン−N(アルキル)−を表すか、又はR8は、4−メチル−1,3−フェニレンジアミノ基を表し;
rが3を表す場合には、
8は、3ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族トリオールの3価アル
コキシ基を表し;
rが4を表す場合には、
8は、4ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族テトラオールの4価ア
ルコキシ基を表し;
9及びR10は独立して、塩素原子、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−O−
1、2−ヒドロキシエチル基により置換されたアミノ基、炭素原子数1ないし18の−
NH(アルキル)、炭素原子数1ないし18のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
、又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
11は、酸素原子を表すか、又はR11は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又はT1により置換された窒素原子を表し;
1は、
【化31】

を表し;
12は、水素原子又はメチル基を表し;
qは2ないし8を表し;
13及びR14は、独立して水素原子又は基T2を表し;
2
【化32】

を表し;
15は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし12の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、フェニル基により置換された炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、グリシジル基、アリルオキシ基、炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のヒドロキシアルキル基、或いは独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素
原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基又はシリルオキシ基を表し;
16は、水素原子、或いは、独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基を表し;
dは0又は1を表し;
hは0ないし4を表し;
kは0ないし5を表し;
xは3ないし6を表し;
yは1ないし10を表し;
zは、化合物が1000ないし4000amuの分子量を有するような整数を表し、例えばzは3ないし10の範囲であり得;
17は、モルホリノ基、ピペリジノ基、1−ピペリジニル基、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、特に3ないし8個の炭素原子を有する枝分れ状のアルキルアミノ基、とりわけ第三オクチルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2つのR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により、又はT1により置換さ
れたアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素
原子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化33】

を表し;
20は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換された、アルキル基が酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸アシル基を表し;及び
21は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2
より2回置換されたs−トリアジニル基、又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1により2回置換されたs−トリアジニル基を表す。)
で表されるものである、アミンオキシドまたは水素化方法である。
【0011】
好ましくは、立体障害性アミンエーテルが、式(A)、(C)ないし(F)、(I)又は(N)で表されるもの、とりわけ(A)、(C)、(E)又は(N)で表されるものである、アミンオキシド又は水素化方法である。
より好ましくは、立体障害性アミンエーテルが、式(A)、(C)、(E)又は(N)で表されるものであり、及び
nは1又は2を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数2ないし18の
アルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を有する
脂肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基を表し;
qは4ないし8を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、特に3ないし8個の炭素原子を有する枝分れ状のアルキルアミノ基、とりわけ第3オクチルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭素原子数2ないし16の−N(
アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2つのR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により、又はT1により置換さ
れたアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、炭
素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化34】

を表し;
21は、水素原子、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基により2回置換さ
れたs−トリアジニル基、又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基により2回置換されたs−トリアジニル基を表す、
ところのアミンオキシド又は水素化方法である。
【0012】
さらにより好ましくは、前記立体障害性アミンエーテルが、式(A)、(E)又は(N)で表されるものであり、及び
qは4ないし8を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭
素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、R17により2回置換されたs−トリアジニル基を表し;
19は、基T3を表し;
3
【化35】

を表し;
21は、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基により2回置換されたs−ト
リアジニル基を表す、
ところのアミンオキシド又は水素化方法である。
【0013】
好ましくは、G5、G6及びG7は、独立して、H、炭素原子数1ないし18のアルキル
基又は炭素原子数2ないし18のアルケニル基を表すか;又はG6及びG7は、炭素原子数3ないし10のアルキレン基を一緒に形成する。
より好ましくは、G5及びG6は独立してHを表すか、又はG7について定義したとおり
であり;G7は、炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数2ないし8のアルケ
ニル基を表すか;又はG6及びG7は、炭素原子数3ないし6のアルキレン基を一緒に形成する。
最も好ましくは、G5及びG6は独立してH又はメチル基を表し、G7は炭素原子数1な
いし3のアルキル基又は炭素原子数2ないし4のアルケニル基を表すか、又はG6及びG7は炭素原子数4のアルキレン基を一緒に形成する。
興味あるのは、G5及びG6がHを表すものである。また興味あるのは、G7がメチル基
を表すものである。
興味あるのは、G5、G6及びG7がアルケニル基でもアルキニル基でもないものである
。また興味あるのは、G5、G6及びG7がCOO(アルキル)基を表さないものである。
例えば、Eは、
【化36】

を表す。
【0014】
アミンオキシド法は一般に、以下のとおりに行われる:パーオキシジスルフェートを20ないし100℃にて、例えば25ないし80℃にて、特に40ないし70℃にて、とりわけ50ないし70℃にて、立体障害性アミンオキシド、ケトン又はアルデヒド、所望により塩基及び所望により触媒Aの混合物に添加する。生成物は、中和した(pH7)水相を飽和し、有機層を分離除去し、揮発分を除去し、及び所望により、こうして得られた残留分を、再結晶、蒸留又はクロマトグラフィーのような慣用技術を用いて精製することにより、単離する。
アミンオキシド方法は、空気中で(好ましくは)或いは窒素又はアルゴンのような不活性雰囲気中で行われ得る。本方法は、大気圧下で(好ましくは)並びに減圧下又は高圧下で行われ得る。
択一的に、反応物は他の順序で添加され得、特に立体障害性アミンオキシドはパーオキ
シジスルフェートを用いて処理し、続いてケトン又はアルデヒドが添加され得る。
アミンオキシド方法においては、反応温度は20ないし100℃、例えば25ないし80℃、特に40ないし70℃、とりわけ50ないし70℃であり得る。
アミンオキシド方法においては、ケトン又はアルデヒドは通常、ニトロキシル部分1モル当り、1ないし20モル、例えば3ないし15モル、とりわけ6ないし13モル、特に8ないし12モルの量で使用される。
【0015】
例えば、ニトロキシル部分の数は、アミンオキシド基の数に対応し;1分子が1個以上のアミンオキシド基を含み得る。
アミンオキシド方法について、補助溶媒は通常、必要とされない。
例えば、パーオキシジスルフェートは、アルカリ金属パーオキシジスルフェート又はアンモニウムパーオキシジスルフェートである。アルカリ金属パーオキシジスルフェートの例は、Na228及びK228である。アンモニウムパーオキシジスルフェートの例は、(NH4228及び(Bu4N)228のようなテトラアルキルアンモニウムパーオキシジスルフェートである。好ましくは、Na228、K228、(NH4228又は(Bu4N)228であり、とりわけNa228であるパーオキシジスルフェートで
ある。
典型的に、パーオキシジスルフェートの量は、ニトロキシル部分1モル当り、0.3ないし3モル、とりわけ0.4ないし1.5モル、特に0.45ないし1.3モル、例えば0、5ないし1.2モルである。
パーオキシジスルフェートは通常、溶媒、例えば水のような無機溶媒、又は極性プロトン溶媒又は極性非プロトン溶媒、特に高い誘電率を有する溶媒のような有機溶媒(例えば、MeOH、DMF、DMSO、MeCN、スルホラン又はアセトン)中に溶解して使用される。
テトラアルキルアンモニウムパーオキシジスルフェートは通常、有機溶媒中に溶解して使用される。
Na228について適する溶媒は、水である。
【0016】
テトラアルキルアンモニウムパーオキシジスルフェートは、相間移動触媒(例えばテトラアルキルアンモニウム塩)及びNa228、K228又は(NH4228によりその場でアニオン交換を介して形成され得;該手順は、Reviews on Heeroatom Chemistry(1999),20,69−96中でY.Kimにより記載されている。
テトラアルキルアンモニウム塩の例は、テトラメチルアンモニウム−、テトラエチルアンモニウム−、トリブチルメチルアンモニウム−、テトラブチルアンモニウム−、テトラヘキシルアンモニウム−及びトリオクチルメチルアンモニウム−水酸化物塩、−硫酸水素塩、−フッ化物塩、−酢酸塩、−塩化物塩、シアン化物塩、−臭化物塩、−硝酸塩、−過塩素酸塩、及び−ヨウ化物塩であり、好ましくはテトラブチルアンモニウム硫酸水素塩である。相間移動触媒の量は、例えば、パーオキシジスルフェート1モル当り0.0001ないし1.1モル、とりわけ0.01ないし0.2モルである。
アミンオキシド方法は、触媒Aの存在下で又は存在なしで、好ましくは触媒Aの存在下で、行われ得る。
触媒Aは、典型的に、ニトロキシル部分1モル当り、0.001ないし0.5モル、好ましくは0.005ないし0,1モル、より好ましくは0.01ないし0.5モル、最も好ましくは0.01ないし0.03モルの量で使用される。
例えば、触媒Aは、Ag、Mn、Fe、Cu、Co又はNiの塩又は錯体、とりわけAgNO3である。
触媒A(例えばAgNO3)は、固体として反応混合物に添加され得るか、或いは、触
媒Aの溶解度に応じて、水又はアセトンのような適する有機溶媒中に溶解して添加され、とりわけ固体として添加され得、特に水中に溶解して添加され得る。
【0017】
塩及び錯体中のカチオン電荷は、水素化物イオン(H-)或いは無機又は有機酸から誘
導されたアニオン、例えばハロゲン化物イオン、例えばF-、Cl-、Br-、又はI-、BF4-、PF6-、SbF6-又はAsF6-型のフルオロ錯体、酸素酸、アルコレート又はアセチライドのアニオン、又はシクロペンタジエンのアニオンのような、遷移金属の錯体化学において一般的に既知のアニオン性リガンドにより均衡化されている。
酸素酸のアニオンは、例えば、硫酸イオン、リン酸イオン、過塩素酸イオン、過臭素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、アンチモン酸イオン、ヒ酸イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、炭素原子数1ないし8のカルボン酸のアニオン、例えばギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、安息香酸イオン、フェニル酢酸イオン、モノ−、ジ−、又はトリクロロ−又はフルオロ酢酸イオン、スルホン酸イオン、例えばメチルスルホン酸イオン、エチルスルホン酸イオン、プロピルスルホン酸イオン、ブチルスルホン酸イオン、トリフルオロメチルスルホン酸イオン(トリフレート)、未置換の又は炭素原子数1ないし4のアルキル−、炭素原子数1ないし4のアルコキシ−又はハロ−、とりわけフルオロ−、クロロ−、もしくはブロモ−置換されたフェニルスルホン酸イオン又はベンジルスルホン酸イオン、例えばトシル酸イオン、メシル酸イオン、ブロシル酸イオン(brosylate)、p−メトキシ−又はp−エトキシフェニルスルホン酸イオン、ペンタフルオロフェニルスルホン酸イオン、又は2,4,6−トリイソプロピルスルホン酸イオン,ホスホン酸イオン、例えばメチルホスホン酸イオン、エチルホスホン酸イオン、プロピルホスホン酸イオン、ブチルホスホン酸イオン、フェニルホスホン酸イオン、p−メチルフェニルホスホン酸イオン、又はベンジルホスホン酸イオン、炭素原子数1ないし8のカルボン酸から誘導されたカルボン酸イオン、例えばギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオン、酪酸イオン、安息香酸イオン、フェニル酢酸イオン、モノ−、ジ−、又はトリクロロ−又はフルオロ酢酸イオン、及びまた炭素原子数1ないし12のアルコレート、例えば直鎖状又は枝分れ状の炭素原子数1ないし12のアルコレート、例えばメタノレート又はエタノレートである。また酸化物が可能である。
【0018】
アニオンリガンド及び中性リガンドはまた、錯体カチオンの好ましい配位数まで、とりわけ、4、5、又は6まで存在し得る。更なる負電荷は、カチオン、とりわけNa+、K+、NH4+又は(炭素原子数1ないし4のアルキル)4+のような1価カチオンにより均衡化されている。
適する中性リガンドは、遷移金属の錯体化学において一般に既知の無機又は有機中性リガンドである。それらは、錯体カチオンの好ましい配位数まで、σ−、π−、μ−、η−型の結合又はそれらのいずれの組み合わせを介して金属イオンに配位する。適する無機リガンドは、アクオ(H2O)、アミノ、窒素原子、一酸化炭素及びニトロシルからなる群
からなるより選択される。適する有機リガンドは、フォスフィン、例えば(C653
、(i−C373P、(C593P又は(C6113P、ジ−、トリ−、テトラ−及びヒドロキシアミン、例えばエチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N,N−ジメチル−N’,N’−ビス(2−ジメチルアミノエチル)−エチレンジアミン(Me6TREN)、N,N’−ジメチル−1,2−ベンゼンジアミン、2−(メチルアミ
ノ)フェノール、3−(メチルアミノ)−2−ブタノール、又はN、N’−ビス(1,1−ジメチルエチル)−1,2−エタンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチルトリアミン(PMDETA)、炭素原子数1ないし8のグリコール又はグリセリド、例えばエチレン又はプロピレングリコール又はそれらの誘導体、例えばジ−、トリ−、又はテトラグリム(tetraglyme)、及び単座又は二座ヘテロ環式のe-
与リガンドからなる群より選択される。
ヘテロ環式のe-供与リガンドは、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、ピリジン
、ビス−ピリジン、ピコリルイミン、g−ピラン、g−チオピラン、フェナントロリン、ピリミジン、ビス−ピリミジン、ピラジン、インドール、クマロン、チオナフテン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイ
ミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ビス−チアゾール、イソオキサゾール、イソチアゾール、キノリン、ビス−キノリン、イソキノリン、ビス−イソキノリン、アクリジン、クロメン、フェナジン、フェノキサジン、フェノチアジン、トリアジン、チアントレン、プリン、ビス−イミダゾール及びビス−オキサゾールからなる群からの未置換の又は置換されたヘテロアレーンから誘導される。
これらのリガンド錯体は製品であるか、又はその場で金属塩をリガンドと混合することにより形成され得る。リガンドの量は、金属をその酸化状態に基づき完全に錯化するのに必要とされる量よりも少なくてよい。金属塩又は金属リガンド錯体は、回収され得且つ再利用され得るように、シリカゲルのような固体支持体に結合され得る。
【0019】
アミンオキシド方法は、塩基の存在下で、又は存在なしに、例えば塩基の存在下で、例えば塩基の存在なしに、行われ得る。
典型的に、使用される塩基の量は、パーオキシジスルフェートの1モル当り、0.1ないし6モルであり、好ましくは0.5ないし4モルであり、より好ましくは0.5ないし3モルであり、最も好ましくは0.8ないし2.5モル(例えば、一酸塩基の、又はn−プロトン塩基の1/n倍)である。
例えば、一酸塩基は、塩基分子当り、1個のプロトンを取り得る塩基である。例えば、n−プロトン塩基は、塩基分子当り、n個のプロトンを取り得る。
例えば、塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸水素化物、アルカリ土類金属炭酸水素化物、アルカリ金属炭酸化物及びアルカリ土類金属炭酸化物からなる群より選択される。
例えば、塩基は、アルカリ金属炭酸水素化物及びアルカリ金属炭酸化物からなる群より選択される。
アルカリ金属水酸化物の例は、KOH及びNaOHである。アルカリ土類金属水酸化物の例は、Mg(OH)2及びCa(OH)2である。アルカリ金属炭酸水素化物の例は、NaHCO3及びKHCO3であり、とりわけNaHCO3である。アルカリ土類金属炭酸水
素化物の例は、Mg(HCO32及びCa(HCO32である。アルカリ金属炭酸化物の例は、Na2CO3及びK2CO3であり、特にNa2CO3である。アルカリ土類金属炭酸化物の例は、CaCO3及びMgCO3である。
アミンオキシド方法の混合物中に存在する塩基は、反応の間に形成される硫酸水素のその場での中和のために使用され得る。
例としては、触媒Aと塩基の両方の存在なしに行われるアミンオキシド方法である。他の例は、触媒Aの存在下であるが塩基の存在なしに行われるアミンオキシド方法である。他の例は、触媒Aの存在なしであるが塩基の存在下に行われるアミンオキシド方法である。他の例は、触媒Aと塩基の両方の存在下で行われるアミンオキシド方法である。
【0020】
立体障害性アミンオキシドは従来広く既知であり;それらは、適する酸素供与体による対応するN−H立体障害性アミンの酸化により、例えば、対応するN−H立体障害性アミンと、Synthesis,1971,192中にRozantsev他により記載される過酸化水素及びタングステン酸ナトリウムとの;或いは、米国特許第4,691,015号明細書に教示される第三ブチルヒドロパーオキシド及びモリブデン(VI)との反応により製造され得るか、或いは、類似の手法で得られる。
好ましくは、水素化は、触媒B及びH2の存在下で、又は水素当量の存在下で行われる

1個以上のアルケニル及び/又はアルキニル置換基を含む立体障害性アミンエーテルの水素化は好ましくは、水素当量、とりわけNaBH4の存在下で行われる。
触媒B及びH2による、1個以上のアルケニル及び/又はアルキニル置換基を含む立体
障害性アミンエーテルの水素化は、アルケニル及び/又はアルキニル置換基をアルキル置換基に効果的に還元し得る。
例えば、触媒Bは、Pd、Pt、PtO2、Ru、Rh、Ir、Ni(例えばラネー、
ウルシバラ)及びそれらの混合物及びそれらの塩及びそれらの錯体からなる群より選択されるが、それらの塩及びそれらの錯体はやや好ましくなく、及び水素化は、添加剤、特にB、Al、Si、Sn、Y、In、Ti、Zr、Hf、Sc又はLaの、とりわけB、Al、Zr又はTiのハロゲン化物(例えば塩化物)のようなルイス酸の存在下で又は存在なしに行われる。触媒Bは典型的に、固体、即ちカーボン、BaSO4又はCaCO3のような不活性キャリヤ上に保持される。添加剤は通常、立体障害性アミンエーテル部分(アミンオキシド方法の生成物)の1モル当り、0.1ないし5モル、好ましくは0.5ないし2モルの量で使用される。
【0021】
例えば、立体障害性アミンエーテル部分の数は、立体障害性アミンエーテル基の数に対応し;1つの分子が1個以上の立体障害性アミンエーテル基を含み得る。
上記定義された触媒Bは通常、ヒドロキシ基へのカルボニル基の還元のために十分であり、及び一般的に添加剤は必要とされない。ヒドロキシ基へのカルボニル基の還元のために、好ましい触媒BはRu/Cである。
添加剤の存在下の触媒Bが通常、メチレン基へのカルボニル基の還元のために必要とされる。この還元のために好ましいのは、各々添加剤AlCl3、ZrCl4又はTiCl4
の存在下の触媒B Pt/C又はPtO2であり;とりわけTiCl4の存在下のPt/Cである。
例えば、水素当量は、ホウ化水素;ボラン;水素化アルミニウム(aluminumhydride);シラン;そのアルコキシドと組み合わせた2級アルカノール;プロトン性溶媒と組み合わせた金属;アルカリ金属水素化物;ギ酸、アルカリ金属ホルミエート(alkali metal formiate)又はアンモニウムホルミエート(ammonium formiate)、HCOOHxNEt3又はPd/Cとの各々の組み合わせ;ホスフィン酸、アルカリ金属ホスフィネート又はアンモニウムホスフィネート、NaH2PO2又はPd/Cとの各々の組み合わせ;アルカリ金属ジチオネート;パン酵母;ホウ化水素、ボラン、水素化アルミニウム、シラン又は金属、添加剤、特にB、Al、Si、Sn、Y、In、Ti、Zr、Hf、Sc又はLaのハロゲン化物(例えば塩化物)のようなルイス酸との各々の組み合わせである。
【0022】
水素化は、R.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH,ニューヨーク(1989)並びにそこに引用される文献に記載されるように行われ得る、ヒドロキシ基へのカルボニル基の還元であり得る。水素当量は例えば、添加剤の存在なしの上記のとおりである。この還元のための好ましい水素当量はNaBH4である。
ホウ化水素の例は、アルカリ及びテトラアルキルアンモニウムホウ化水素(例えば、NaBH4、KBH4、LiBH4、Bu4NBH4)、シアノホウ化水素(例えば、NaBH3CN、Bu4NBH3CN)、トリアルキルホウ化水素(例えば、KEt3BH、K(第2
ブチル)3BH)、トリアルコキシホウ化水素(例えば、Na(MeO)3BH)及びトリカルボキシルオキシホウ化水素(例えば、Na(AcO)3BH)である。
ボランの例は、ボランそれ自体、及びN、O及びSをベースとしたルイス塩基との付加物(例えば、Et(iPr)2NxBH3、THFxBH3、Me2SxBH3)及びジアル
キルボラン(例えば9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン)である。
水素化アルミニウムの例は、アルカリ水素化アルミニウム(例えばLiAlH4)、ト
リアルコキシ水素化アルミニウム(例えばLi(tBuO)3AlH)及びジアルキル水
素化アルミニウム(例えば(iBu)2AlH)である。シランの例は、トリアルキルシ
ラン(例えばEt3SiH)、トリアルコキシシラン(例えば(EtO)3SiH)、アルキルジアルコキシシラン(例えばMe(EtO)2SiH)、並びにそれらから誘導され
たオリゴマー及びポリマーである。
第2アルカノールとそのアルコキシド(例えばTi、Al又はZrの)との組み合わせの例は、iPrOH及びAl(OiPr)3(例えば、メーヤワイン−ポンドルフ−ヴァ
ーレイ状態(Meerwein−Ponndorf−Verley condition))である。
プロトン溶媒と組み合わせた金属(例えば強還元性の金属)の例は、EtOH中のナトリウム、及びHCl水溶液中のZnである。
アルカリ金属水素化物の例は、LiHである。
アルカリ金属亜ジチオン酸塩の例は、Na224である。
【0023】
水素化は、水素当量と上記した添加剤との組み合わせを用いて行われ得るメチレン基へのカルボニル基の還元であり得る。添加剤との組み合わせでの好ましい水素当量は例えば、NaBH4とTiCl4との組み合わせ、例えば、Et3SiHとBF3との組み合わせである。
水素化アルミニウムと添加剤との組み合わせの例は、LiAlH4とInBr3との組み合わせ(N.Fu他.,Chinese Chemical Letters(2003),14(10),1018−1020;CAN 140:356770を参照のこと。)及びLiAlH4とTiCl3との組み合わせ(R.Dams他.,Bulletin des Societes Chimiques Belges(1982),91(4),311−319;CAN 97:181268を参照のこと。)である。
シランと添加剤との例は、Et3SiHとAlCl3との組み合わせ(D.Kursanov他.,Zhurnal Organicheskoi Khimii(1985),21(11),2274−2282;CAN 104:185623を参照のこと。)及びEt3SiHとBF3との組み合わせ(J.Fry他.,Journal of Organic Chemistry(1978),43(2),374−375;CAN88:61663を参照のこと。)である。
金属(例えば強還元性の金属)と添加剤との組み合わせの例は、ZnとAlCl3との
組み合わせ(P.Chowdhury他.,Journal of Chemical Research,Synopses(1994),6,230−231;CAN121:107588)である。
【0024】
例えば、添加剤の存在なしの触媒B及びH2を用いたヒドロキシ基へのカルボニル基の
還元は、以下のように行われる:
有機溶媒(例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール、特にメタノール)中の立体障害性アミンエーテル(アミンオキシド方法の生成物)とRu/C(立体障害性アミンエーテル部分の1モル当り、0.001ないし0.1モル、好ましくは0.005ないし0.05モル、最も好ましくは0.005ないし0.02モル、特におよそ0.02モル)の混合物を、20ないし100℃にて、好ましくは30ないし70℃にて、とりわけ40ないし60℃にて撹拌し;水素圧は、1ないし100バール(bar)、好ましくは20ないし80バール、より好ましくは35ないし55バール、とりわけ40ないし50バールである。触媒を濾去し及び溶媒を蒸発させる。得られた生成物は蒸留のような従来既知の方法により精製される。
【0025】
典型的に、添加剤の存在なしの水素当量を用いたヒドロキシ基へのカルボニル基の還元は、以下のように行われる:
有機溶媒(例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルのようなエーテル;酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル;ジメチルホルムアミド;好ましくはテトラヒドロフラン)中の立体障害性アミンエーテル(アミンオキシド方法の生成物)とNaBH4(立体障害性アミ
ンエーテル部分の1モル当り、0.025ないし2モル、好ましくは0.5ないし1.7モル、最も好ましくは0.9ないし1.5モル)の混合物を、0ないし100℃にて、好ましくは25ないし80℃にて撹拌する。過剰のNaBH4を水の添加により破壊する。
酢酸エチルによる抽出、続く溶媒の蒸発により生成物を得る。
【0026】
例えば、添加剤の存在下での触媒B及びH2を用いたメチレン基へのカルボニル基の還
元は、以下のように行われる:
有機溶媒(メタノール、エタノール又はイソプロパノールのようなアルコール、好ましくはイソプロパノール;テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテルのようなエーテル;酢酸エチル、酢酸メチルのようなエステル、好ましくは酢酸エチル)中のTiCl4、AlCl3又はZrCl4(立体障害性アミンエーテル部分の1モル
当り0.25ないし3モル、好ましくは0.5ないし1.5モル)の存在下の、立体障害性アミンエーテル(アミンオキシド方法の生成物)とPt/C又はPtO2(立体障害性
アミンエーテル部分の1モル当り、0.0001ないし0.5モル、好ましくは0.001ないし0.3モル)の無水混合物を、0ないし100℃にて、好ましくは20ないし80℃にて撹拌し;水素圧は、1ないし120バール、好ましくは4ないし90バールである。水を添加し、そして反応混合物を抽出して、生成物を得る。
【0027】
典型的に、添加剤の存在下での水素当量を用いたメチレン基へのカルボニル基の還元は、以下のように行われる:
立体障害性アミンエーテル(アミンオキシド方法の生成物)の濃縮ジクロロメタン溶液を、一定流速のBF3を通しながら、冷却した(例えば、−20℃ないし10℃、とりわ
けおよそ0℃)ジクロロメタンに滴下添加した。BF3−カルボニル基錯体を形成するの
に必要な時間の後(例えば2ないし3分間)、純Et3SiH(立体障害性アミンエーテ
ル部分の1モル当り、1ないし5モル、好ましくは1.2ないし4モル、最も好ましくは1.5ないし3.5モル)を直ちに溶液に添加する。転換が完全となるまで、反応混合物を例えば−20ないし10℃、とりわけおよそ0℃にて撹拌する(例えば1ないし60分間)。Et3SiHの添加の間、及び反応後の間、反応混合物を通してのBF3の僅かな発泡を維持する(BF3の総量は、立体障害性アミンエーテル部分の1モル当り、1ないし
5モル、好ましくは1.2ないし4モル、最も好ましくは1.5ないし3.5モルである。)。生成物は、食塩水を用いて反応混合物を冷却し、有機相を分離し、そして溶媒を蒸発させることにより単離する。
【0028】
興味あるのは、式(A’)ないし(O’)
【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【化44】

【化45】

【化46】

【化47】

【化48】

【化49】

(式中、
1、G2、G3及びG4は、本願明細書に定義されたとおりであり;
Eは
【化50】

を表し;
5、G6及びG7は、互いに独立して、H、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭
素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基又は炭素原子数2ないし19のCOO(アルキル)基を表すか;又は
6とG7は一緒に、炭素原子数3ないし10のアルキレン基を形成し;
1及びR2は一緒に=Oを表し;
mは0又は1を表し;
3は、水素原子、ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基を表し;
4は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数2ないし12
のアルケニル基を表し;
nは、1ないし4を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボ
ニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換され、アルキル基が酸素原子により中断されている炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
nが3を表す場合には、
5は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
nが4を表す場合には、
5は、脂肪族又は不飽和脂肪族テトラカルボン酸、とりわけ1,2,3,4−ブタン
テトラカルボン酸、1,2,3,4−ブテ−2−エンテトラカルボン酸、1,2,3,5−ペンタンテトラカルボン酸及び1,2,4,5−ペンタンテトラカルボン酸の4価アシル基を表すか、又は
5は、10ないし18個の炭素原子を含む芳香族テトラカルボン酸の4価アシル基を
表し;
pは1ないし3を表し;
6は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は炭素原子数2ないし6の
アシル基又はフェニル基を表し;
pが1を表す場合には、
7は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、2ないし18
個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸のアシル基を表すか、又はR6及びR7は、一緒に−(CH25CO−、フタロイル基又はマレイン酸の2価アシル基を表し;
pが2を表す場合には、
7は、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
pが3を表す場合には、
7は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
rは1ないし4を表し;
rが1を表す場合には、
8は、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数2ないし18のアルケニ
ルオキシ基、炭素原子数1ないし18の−NHアルキル基又は炭素原子数2ないし36の
−N(アルキル)2基を表し;
rが2を表す場合には、
8は、炭素原子数2ないし18のアルキレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の
アルケニレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の−NH−アルキレン−NH−又は炭素原子数2ないし18の−N(アルキル)−アルキレン−N(アルキル)−を表すか、又はR8は、4−メチル−1,3−フェニレンジアミノ基を表し;
rが3を表す場合には、
8は、3ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族トリオールの3価アル
コキシ基を表し;
rが4を表す場合には、
8は、4ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族テトラオールの4価ア
ルコキシ基を表し;
9及びR10は独立して、塩素原子、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−O−
1、2−ヒドロキシエチル基により置換されたアミノ基、炭素原子数1ないし18の−
NH(アルキル)、炭素原子数1ないし18のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
、又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
11は、酸素原子を表すか、又はR11は、いずれか水素原子で置換された窒素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又はT1
【化51】

を表し;
12は、水素原子又はメチル基を表し;
qは2ないし8を表し;
13及びR14は、独立して水素原子又は基T2を表し;
2
【化52】

を表し;
15は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし12の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、フェニル基により置換された炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、グリシジル基、アリルオキシ基、炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のヒドロキシアルキル基、或いは独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素
原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基又はシリルオキシ基を表し;
16は、水素原子、或いは、独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基を表し;
dは0又は1を表し;
hは0ないし4を表し;
kは0ないし5を表し;
xは3ないし6を表し;
yは1ないし10を表し;
zは、化合物が1000ないし4000amuの分子量を有するような整数を表し、例えばzは3ないし10の範囲であり得;
17は、モルホリノ基、ピペリジノ基、1−ピペリジニル基、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、とりわけ、第三オクチルアミノ基のような炭素原子数3ないし8の枝分れ状のアルキルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2つのR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により、又はT1により置換さ
れたアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素
原子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化53】

を表し;
20は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換された、アルキル基が酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;及び
21は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2
により2回置換されたs−トリアジニル基、又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、
但し、式(A’)中、G5及びG6がHを表す場合にはG7はメチル基を表さず、及び
式(C’)中、nが1を表す場合にはR5はベンゾイル基を表さない。)
の立体障害性アミンエーテルである。
【0029】
好ましくは、式(A’)中、G5がHを表す場合には、G7はメチル基を表さない。より好ましくは、式(A’)中、G5及びG6がHを表す場合には、G7はメチル基もエチル基
も表さない。さらにより好ましくは、式(A’)中、G5がHを表す場合には、G7はメチル基もエチル基も表さない。最も好ましくは、立体障害アミンエーテルは、式(A’)で表されるものではない。
好ましくは、式(C’)中、nが1を表す場合には、R5は、7ないし15個の炭素原
子を含む芳香族酸のアシル基を表さない。より好ましくは、式(C’)中、nが1を表し且つG7がメチル基を表す場合には、R5は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表さず、及びG5及びG6はHを表さない。さらにより好ましくは、式(C’)中、nは1を表さない。最も好ましくは、立体障害性アミンエーテルは式(C’)で表されるものではない。
特に興味あるのは、式(A’)、(C’)ないし(F’)、(I’)又は(N’)で表される立体障害性アミンエーテルであり、特に式(A’)、(C’)又は(N’)で表される立体障害性アミンエーテルである。
より興味あるのは、式中、
nは1又は2を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子或いは2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カル
ボン酸又はカルバミン酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基を表し;
qは4ないし8を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、とりわけ第3オクチルアミノ基のような炭素原子数3ないし8の枝分れ状のアルキルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキ
ル)2基を表し;
18は、水素原子、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2個のR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により又はT1により置換され
たアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素原
子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化54】

を表し;
21は、水素原子、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基により2回置換さ
れたs−トリアジニル基又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1により2回置換されたs−トリアジニル基を表す、
ところの式(A’)、(C’)又は(N’)で表される立体障害性アミンエーテルである。
【0030】
最高に興味あるのは、
式中、
qは4ないし8を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭
素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、R17により2回置換されたs−トリアジニル基を表し;
19は、基T3を表し;
3
【化55】

を表し;
21は、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基により2回置換されたs−ト
リアジニル基を表す、
ところの式(A’)又は(N’)で表される立体障害性アミンエーテルである。
【0031】
例えば、立体障害性アミンエーテルは、式中、
qは6を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数4のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭素原子数
8の−N(アルキル)2基を表し;
18は、R17により2回置換されたs−トリアジニル基を表し;
19は、基T3を表し;
3
【化56】

を表し;
21は、炭素原子数8の−N(アルキル)2基により2回置換されたs−トリアジニル
基を表す、
ところ、式(N’)を表すものである。
【0032】
例えば、式中、G1、G2、G3及びG4はメチル基を表すところの、立体障害性アミンエーテルである。
好ましくは、式中、G5、G6及びG7は独立して、H、炭素原子数1ないし18のアル
キル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基を表すか、又はG6及びG7は炭素原子数3ないし10のアルキレン基を一緒に形成するところの、立体障害性アミンエーテルである。
より好ましくは、式中、G5及びG6は独立して、H又はG7について定義されたとおり
であり、G7は炭素原子数1ないし8のアルキル基又は炭素原子数2ないし8のアルケニ
ル基を表すか、又はG6及びG7は炭素原子数3ないし6のアルキレン基を一緒に形成するところの、立体障害性アミンエーテルである。
最も好ましくは、式中、G5及びG6は独立して、H又はメチル基を表し、G7は炭素原
子数1ないし3のアルキル基又は炭素原子数2ないし4のアルケニル基を表すか、又はG6及びG7は炭素原子数4のアルキレン基を一緒に形成するところの、立体障害性アミンエーテルである。
例えば、Eは
【化57】

を表す。
【0033】
興味あるのは、式(Z’)
【化58】

(式中、
Eは、
【化59】

を表し、及び
q、y、R17、R18及びR19は上記定義されたとおりである、ところの立体障害性アミンエーテルである。
式(Z’)で表される化合物について好ましいのは、式(N’)で表される化合物についての好例と同様である。
式(Z’)中、Eは好ましくは
【化60】

である。
【0034】
本発明の化合物は、本発明の方法の1つに従い製造され得る。
定義において、用語アルキル基は、与えられた炭素原子の限定の範囲内で、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、第2ブチル基、イソブチル基、第3ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘプチル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、1−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデシル基又はドデシル基を含む。
【0035】
アルケニル基の例は、与えられた炭素原子の限定の範囲内で、ビニル基、アリル基、及びブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基及びドデセニル基の枝分れ状及び枝分れしていない異性体である。用語アルケニル基はまた、共役され得るか又は共役されていない1つ以上の二重結合を有する残基を含み、例えば1つの二重結合を含み得る。
【0036】
アルキニル基の例は、与えられた炭素原子の限定の範囲内で、エチニル基及びプロピニル基及びブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基及びドデシニル基の枝分れしていない異性体である。用語アルキニル基はまた、共役され得るか又は共役されていない1つ以上の三重結合を有する残基及び少なくとも1つの三重結合と少なくとも1つの二重結合を有する残基を含み、例えば1つの三重結合を有する残基を含み得る。
【0037】
アルキレン基の例は、与えられた炭素原子の限定の範囲内で、ビニレン基、アリレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基及びドデシレン基の枝分れ状及び枝分れしていない異性体である。
【0038】
シクロアルキル基の幾つかの例は、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基及びメチルシクロヘキシル基である。
【0039】
シクロアルケニル基の幾つかの例は、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、メチルシクロペンテニル基、ジメチルシクロペンテニル基及びメチルシクロヘキセニル基である。シクロアルケニル基は、共役され得るか又は共役されていない1つ以上の二重結合を含み得、例えば1つの二重結合を含み得る。
【0040】
アリール基は、例えばフェニル基又はナフチル基である。
【0041】
アラルキル基は、例えばベンジル基又はα,α−ジメチルベンジル基である。
【0042】
用語アルコキシ基は、与えられた炭素原子数の範囲内にあり、例えば、メトキシ基及びエトキシ基、並びにプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、
ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基及びオクタデシルオキシ基の枝分れ状及び枝分れしていない異性体を含み得る。
【0043】
用語ハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子を含み得;例えばハロゲン原子は塩素原子である。
用語ハロゲン化物は、フッ化物、塩化物、臭化物又はヨウ化物を含み得る。
【0044】
例えば、アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb又はCsを含む。
例えば、アルカリ土類金属は、Be、Mg、Ca、Sr又はBaを含む。
【0045】
モノカルボン酸のアシル残基は、定義内で、式−CO−R”(式中、R”は、定義されるとおり、とりわけ、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し得る。)で表される残基である。好ましいアシル基は、アセチル基、ベンゾイル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレロイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ペンタデカノイル基、ステアロイル基を含む。多価酸のポリアシル基は、式(−CO)n−R”(式中、nは原子価、例えば2、3又は4を表す。)で表されるものである。
【0046】
脂肪族カルボン酸の幾つかの例は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ステアリン酸である。脂環式カルボン酸の例は、シクロヘキサン酸である。芳香族カルボン酸の例は、安息香酸である。脂肪族ジカルボン酸の例は、マロニル、マレオイル又はスクシニル、或いはセバシン酸である。芳香族ジカルボン酸の残基の例は、フタロイル基である。
【0047】
興味あるのは、
A)酸化、熱及び/又は化学線による分解を受けやすい有機ポリマー、及び
B)上記定義されたとおりの少なくとも1種の立体障害性アミンエーテル
を含む組成物である。
例えば、成分(B)は、有機ポリマーの0.01ないし25質量%の量で存在する。
一般的に、本立体障害性アミンエーテル(成分B)は、有機ポリマーの0.01ないし10質量%、好ましくは0.01ないし5質量%、特に0.01ないし2質量%の量で、安定化される有機ポリマーに添加される。特に好例は、有機ポリマーの0.05ないし1.5質量%、とりわけ0.1ないし0.5%質量の量での本立体障害性アミンエーテルの使用である。本立体障害性アミンエーテルが難燃剤として使用される場合、用量は通常、より多く、例えば有機ポリマーの0.1ないし25質量%、主として0.1ないし10質量%である。
【0048】
興味あるのは、天然の、半合成の又は合成の有機ポリマー、とりわけポリオレフィン又はポリオレフィンコポリマー、例えばポリオレフィンである。
本発明に従う化合物により保護され得るポリマーの例は、以下のものである:
1.モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブテ−1−エン、ポリ−4−メチルペンテ−1−エン、ポリイソプレン又はポリブタジエン、並びにシクロオレフィン、例えばシクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(所望により架橋され得る)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
【0049】
ポリオレフィン、すなわち前段落において例示したモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、種々の方法によりそしてとりわけ以下の方法により調製され得る:
a)ラジカル重合(通常は高圧下及び高温において)。
b)周期表のIVb、Vb、VIb又はVIII族の金属の一つ又はそれ以上を通常含む触媒を使用した触媒重合。これらの金属は通常、一つ又はそれ以上の配位子、典型的にはπ−又はσ−配位し得るオキシド、ハロゲン化物、アルコレート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はアリールを有する。これらの金属錯体は遊離形態であるか、又は基材に、典型的には活性化塩化マグネシウム、チタン(III)クロリド、アルミナ又は酸化ケイ素に固定され得る。これらの触媒は、重合媒体中に可溶又は不溶であり得る。該触媒は重合においてそのまま使用され得、又は他の活性化剤、典型的には金属アルキル、金属ヒドリド、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンであって、該金属が周期表のIa、IIa及び/又はIIIa族の元素であるものが使用され得る。活性化剤は、他のエステル、エーテル、アミン又はシリルエーテル基で都合良く変性され得る。これらの触媒系は大抵、フィリップス(Philips)、スタンダードオイルインディアナ(Standard Oil Indiana)、チグラー(Ziegler)(−ナッタ(Natta))、TNZ(デュポン(DuPont))、メタロセン又はシングルサイト触媒(SSC)と命名される。
【0050】
2.1)で言及されたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンの混合物、ポリプロピレンとポリエチレン(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)の混合物、及び異なる型のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
【0051】
3.モノオレフィン及びジオレフィンの互いの又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えばエチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及びその低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブテ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブテ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、及びそれらの一酸化炭素とのコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)、並びにエチレンと、プロピレン及びジエン、例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデン−ノルボルネンとのターポリマー;及びそのようなコポリマーの互いの及び1)で上述したポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互の又はランダムのポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0052】
4.水素化変性物(例えば粘着付与剤)を含む炭化水素樹脂(例えば炭素原子数5ないし9)及びポリアルキレン及びデンプンの混合物。
【0053】
5.ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
【0054】
6.スチレン又はα−メチルスチレンとジエン又はアクリル誘導体とのコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/マレイン酸無水物、スチレン/アクリロニトリル/メチ
ルアクリレート;スチレンコポリマー及び他のポリマー、例えばポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーの高耐衝撃性の混合物;及びスチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレンのようなスチレンのブロックコポリマー。
【0055】
7.スチレン又はα−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリブタジエンにスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマーにスチレン;ポリブタジエンにスチレン及びアクリロニトリル(又はメタクリロニトリル);ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレート;ポリブタジエンにスチレン及びマレイン酸無水物;ポリブタジエンにスチレン、アクリロニトリル及びマレイン酸無水物又はマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びマレイミド;ポリブタジエンにスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマーにスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレートにスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマーにスチレン及びアクリロニトリル、並びにそれらの6)に列挙されたコポリマーとの混合物、例えばABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして既知であるコポリマーとの混合物。
【0056】
8.ポリクロロプレン、塩化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩化及び臭化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩化又はスルホ塩化ポリエチレン、エチレン及び塩化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモ−及びコポリマー、とりわけハロゲン原子含有ビニル化合物のポリマー、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ボリフッ化ビニリデン、並びに塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマーのようなそれらのコボリマー。
【0057】
9.α,β−不飽和酸から誘導されたポリマー及びポリアクリレート及びポリメタクリレートのようなその誘導体;ブチルアクリレートで耐衝撃改善されたポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル。
【0058】
10.9)で言及されたモノマーの互いの又は他の不飽和モノマーとのコポリマー、例えばアクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリレートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ハロゲン化ビニルコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
【0059】
11.不飽和アルコール及びアミンから誘導されたポリマー又はそれらのアシル誘導体又はアセタール、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;並びに上記1)で言及されたオレフィンとそれらのコポリマー。
【0060】
12.ポリアルキレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド又はビスグリシジルエーテルとそれらのコポリマーのような環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー。
【0061】
13.ポリオキシメチレンのようなポリアセタール及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含むポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタン、アクリレート又はMBSで変性されたポリアセタール。
【0062】
14.ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、及びポリフェニレンオキシドとスチレンポリマー又はポリアミドとの混合物。
【0063】
15.一方はヒドロキシル末端化されたポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエンから、並びに、他方は脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0064】
16.ジアミシとジカルボン酸から及び/又はアミノカルボン酸又は対応するラクタムから誘導されたポリアミド及びコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミン及びアジピン酸から開始した芳香族ポリアミド;へキサメチレンジアミン及びイソフタル酸及び/又はテレフタル酸から及び変性剤としてのエラストマーを用いて又は用いずに調製されたポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミド又はポリ−m−フェニレンイソフタルアミド:及び上述されたポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー又は化学的に結合されたか又はグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;又はポリエーテルとの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;並びにEPDM又はABSで変性されたポリアミド又はコポリアミド;及び加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0065】
17.ポリ尿素、ポリイミド、ボリアミド−イミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
【0066】
18.ジカルボン酸とジオールから及び/又はヒドロキシカルボン酸又は対応するラクトンから誘導されたポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル末端化ポリエーテルから誘導されたブロックコポリエーテルエステル;及びまたポリカーボネート又はMBSで変性されたポリエステル。
【0067】
19.ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
【0068】
20.ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
【0069】
21.フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂のような、一方ではアルデヒドから、及び他方ではフェノール、尿素及びメラミンから誘導された架橋ポリマー。
【0070】
22.乾性及び非乾性アルキド樹脂。
【0071】
23.飽和及び不飽和ジカルボン酸と、架橋剤としての多価アルコール及びビニル化合物とのコポリマーエステルから誘導される不飽和ポリエステル樹脂、及びまたその低可燃性のハロゲン含有変性体。
【0072】
24.置換されたアクリレートから誘導された架橋性アクリル樹脂、例えばエポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレート。
【0073】
25.メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート、イソシアヌレート、ポリイソシアネート又はエポキシ樹脂で架橋されたアルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びアクリレート樹
脂。
【0074】
26.脂肪族、脂環式、ヘテロ環式又は芳香族グリシジル化合物、例えばビスフェノールAとビスフェノールFのジグリシジルエーテル生成物から誘導される架橋されたエポキシ樹脂であって、促進剤の存在下又は存在なしに酸無水物又はアミンのような慣用の硬化剤により架橋された前記エポキシ樹脂。
【0075】
27.前記ポリマーのブレンド(ポリブレンド)、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDM又はABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA6.6及びコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABS又はPBT/PET/PC。
【0076】
特に興味あるのは、合成有機ポリマー中の、例えばコーティング又はバルクポリマー又はそれらから形成した物品、とりわけ熱可塑性ポリマー及び対応する組成物並びにコーティング組成物中の、例えば酸又は金属で触媒されたコーティング組成物中の安定剤としての式(A’)ないし(O’)又は(Z’)で表される化合物の使用である。
本組成物において最も重要な熱可塑性ポリマーは、上記1ないし3項で列挙されたようなポリオレフィン(TPO)及びそれらのコポリマー、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性ゴム(TPR)、上記19項で列挙されたようなポリカーボネート、及び上記27項で列挙されたようなブレンドである。最高に重要なのは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、及びPC/ABSブレンドのようなポリカーボネートブレンドである。
【0077】
有機ポリマーへの配合は、例えば、従来慣用の方法により、本立体障害性アミンエーテル、及び所望によりさらなる添加剤を混合又は塗布することによって達成され得る。配合は、造形操作の前に又はその間に、或いはその後の溶媒の蒸発を伴って又は伴わずに、溶解されたか又は分散された立体障害性アミンエーテルをポリマーに塗布することにより行われ得る。エラストマーの場合には、これらはまた、ラテックスとして安定化され得る。ポリマーへの本立体障害性アミンエーテルの配合のための他の可能性は、対応するモノマーの重合の前に、その間に、又は直後に、或いはは架橋する前にそれらを添加することである。この点において、本立体障害性アミンエーテルは、そのままで、又は他に(例えばワックス、オイル又はポリマー中に)カプセル化した形態で添加され得る。
本立体障害性アミンエーテルはまた、例えば安定化されるポリマーに2.5ないし25質量%の濃度で該化合物を含有するマスターバッチの形態で添加され得る。
【0078】
本立体障害性アミンエーテルは、以下の方法:
− (例えば、ラテックス又はエマルジョンポリマーに)エマルジョン又は分散液として

− さらなる成分又はポリマー混合物の混合の間の乾燥混合物として、
− 加工装置(例えば、押出機、内部ミキサー等)中に直接導入することにより、
− 溶液又は溶融物として
思慮深く配合され得る。
新規ポリマー組成物は、種々の形態で使用され得、及び/又は種々の製品、例えばフィルム、繊維、テープ、成形組成物、異形材(を得るために)として、或いはコーティング材、接着剤又はパテの結合剤として使用され得る。
【0079】
例えば、本組成物はさらなる添加剤を含む。
そのようなさらなる添加剤の例は、フェノール系抗酸化剤、アミン系抗酸化剤、ヒンダ
ードアミン光安定剤、UV−吸収剤、ホスフィット、ホスホナイト、ベンゾフラノン、金属ステアレート、金属オキシド、顔料、染料、有機リン化合物、ヒドロキシルアミン又は難燃剤又はそれらの混合物である。
【0080】
さらなる添加剤の例は:
1.抗酸化剤
1.1.アルキル化モノフェノール、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェノール、2−第三ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシメチルフェノール、直鎖状又は側鎖において枝分れしたノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデシ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデシ−1’−イル)フェノール及びそれらの混合物。
【0081】
1.2.アルキルチオメチルフェノール、
例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−第三ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0082】
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、
例えば、2,6−ジ−第三ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−第三ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0083】
1.4.トコフェロール、
例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
【0084】
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、
例えば、2,2’−チオビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−第二アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0085】
1.6.アルキリデンビスフェノール、
例えば、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−第三ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−第三ブチルフェノール)、2,2’
−エチリデンビス(6−第三ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−第三ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−第三ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−第三ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−第三ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−第三ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0086】
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物
例えば、3,5,3’,5’−テトラ−第三ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0087】
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート
例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−2−ヒドロキシベンジル)−マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0088】
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物
例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0089】
1.10.トリアジン化合物
例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−第三ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6
−トリス−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0090】
1.11.ベンジルホスホネート
例えば、ジメチル−2,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0091】
1.12.アシルアミノフェノール
例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0092】
1.13.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0093】
1.14.β−(5−第三ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0094】
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のエステルであって、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)−オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0095】
1.16. 3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであっ
て、一価又は多価アルコール、例えば、
メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
【0096】
1.17.β−(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、
N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)によって供給されるナウガード(Naugard)(登録商標)XL−1)。
【0097】
1.18.アスコルビン酸(ビタミンC)
【0098】
1.19.アミン系抗酸化剤
例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−第三オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−第三オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−第三ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、第三オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ
−及びジアルキル化第三ブチル/第三オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化第三オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブテ−2−エン、N,N−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジ−4−イル−ヘキサメチレンジアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−4−イル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノ−4−オール。
【0099】
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第二ブチル−5’−第三ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−第三アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−第三ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾレ−2−イルフェノール];2−[3’−第三ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシ−フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;[R−CH2CH2−COO−CH2CH2−]2−(式中、Rは3’−第三ブチル−4
’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾリ−2−イルフェニル基を表す。)、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール;2−[2’−ヒドロキシ−3’−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェ
ニル]ベンゾトリアゾール。
【0100】
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン
例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0101】
2.3.置換された及び未置換の安息香酸のエステル
例えば、4−第三ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレゾルシノール、ビス(4−第三ブチルベンゾイル)
レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−第三ブチルフェニル3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0102】
2.4.アクリレート
例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート及びN−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン。
【0103】
2.5.ニッケル化合物
例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミンのような他の配位子を伴うか又は伴わない1:1又は1:2錯体のような2,2’−チオビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]のニッケル錯体、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステル、例えば4−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムの、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニル−ウンデシルケトキシムのニッケル錯体、他の配位子を伴うか又は伴わない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体。
【0104】
2.6.他の立体障害性アミン
例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸の縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−第三オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−第三ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)スクシネート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの直鎖状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピ
ロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチル−アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン。
【0105】
2.7.オキサミド、
例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−第三ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−第三ブチル−2’−エトキサニリド及びその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−第三ブトキサニリドとの混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物及びo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0106】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、
例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4
−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、オクチル部分が異なる異性体の混合物であるところの、2−{2−ヒドロキシ−4−[1−オクチルオキシカルボニル−エトキシ]フェニル}−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0107】
3.金属奪活剤
例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラル−N’−サリチロイル−ヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0108】
4.ホスフィット及びホスホナイト、
例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(第三ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−第三ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−第三ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、2,2’,2”−ニトリロ[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)−ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−第三ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット。
【0109】
とりわけ好ましいのは以下のホスフィットである:
トリス(2,4−ジ−第三ブチルフェニル)ホスフィット(イルガフォス(Irgafos)(登録商標)168,チバスペシャルティケミカルズ)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化61】

【化62】

【化63】

【化64】

【化65】


【0110】
5.ヒドロキシルアミン、
例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0111】
6.ニトロン、
例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化牛脂アミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
【0112】
7.チオ相乗剤、
例えば、ジラウリルチオジプロピオネート又はジステアリルチオジプロピオネート。
【0113】
8.過酸化物捕捉剤、
例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチル又はトリデシルエステル、メルカプトベンゾイミダゾール又は2−メルカプトベンゾイミダゾールの亜鉛塩、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0114】
9.ポリアミド安定剤
例えば、ヨウ化物及び/又はリン化合物と組み合わせた銅塩及び二価マンガンの塩。
【0115】
10.塩基性の補助安定剤
例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウム及びパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモン又はピロカテコール酸亜鉛。
【0116】
11.核剤
例えば、タルクのような無機物質、二酸化チタン、酸化マグネシウムのような金属酸化物、好ましくはアルカリ土類金属のリン酸塩、炭酸塩又は硫酸塩;モノ−又はポリカルボン酸のような有機化合物及びそれらの塩、例えば、4−第三ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウム又は安息香酸ナトリウム;イオンコポリマー(アイオノマー)のようなポリマー化合物。
【0117】
12.充填材及び強化剤
例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラス球、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物及び金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉及び他の天然物の粉末又は繊維、合成繊維。
【0118】
13.他の添加剤
例えば、可塑剤、滑剤、乳化剤、顔料、レオロジー添加剤、触媒、流れ調節剤、蛍光増白剤、防炎加工剤、帯電防止剤及び発泡剤。
【0119】
14.ベンゾフラノン及びインドリノン
例えば、米国特許第4,325,863号明細書;米国特許第4,338,244号明細書;米国特許第5,175,312号明細書;米国特許第5,216,052号明細書;米国特許第5,252,643号明細書;独国特許出願公開第4316611号明細書;独国特許出願公開第4316622号明細書;独国特許出願公開第4316876号明細書;欧州特許出願公開第0589839号明細書又は欧州特許出願公開第0591102号明細書に開示されるもの又は3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−第三ブチル−ベンゾフラノ−2−オン、5,7−ジ−第三ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラノ−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラノ−2−オン]、5,7−ジ−第三ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラノ−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−第三ブチルベンゾフラノ−2−オン。
【0120】
慣用の添加剤は、有機ポリマーに基づき、0.1ないし10質量%、例えば0.2ないし5質量%の量で思慮深く使用される。
【0121】
興味あるのは、光、酸素及び/又は熱による分解に対して有機ポリマーを難燃化するための又は有機ポリマーを安定化するための方法であって、該方法は、上記定義される少なくとも1種の立体障害性アミンエーテルを前記ポリマーに塗布するか又は配合することからなる、方法である。
また興味あるのは、光、酸素及び/又は熱による分解に対する有機ポリマーのための安定剤として、又は有機ポリマーの難燃剤として上記定義される少なくとも1種の立体障害性アミンエーテルの使用である。
【実施例】
【0122】
与えられるパーセンテージ及び比は、記載されない限り質量パーセント及び質量比である。
略記及び式
comp. 化合物
eq. 当量
GLC ガス液体クロマトグラフィー
TEMPO 2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド
THF テトラヒドロフラン
チマソルブ(Chimassorb)(登録商標)2020 CAS番号192268−64−7
【化66】

イルガフォス(Irgafos)(登録商標)168 CAS番号31570−04−4
【化67】

イルガノックス(Irganox)(登録商標)1010 CAS番号6683−19−8
【化68】

チヌビン(Tinuvin)(登録商標)384 CAS番号127519−17−9
【化69】

【0123】
化合物例
実施例1:触媒としてAgNO3を使用した化合物A1の製造
【化70】

30mL脱イオン水中の0.17g(1mmol)のAgNO3の撹拌した溶液に、2
5℃にて30.5g(525mmol)アセトン中の7.8g(50mmol)のTEMPOの溶液を加えた。混合物を還流(およそ62℃)した後、45mL水中の11.9g(50mmol)Na228の溶液を、初期の赤色が見えなくなるまで、ゆっくりと加
えた(30mL/3時間後)。混合物25℃まで冷却し、そして有機相を分離除去した。水相をNaHCO3を用いて中和し、NaClを用いて飽和し、そしてペンタンを用いて
抽出した。組み合わせた有機相を食塩水を用いて洗浄し、そして8.7g(82%)の液体が得られるまでロータリーエバポレータ上で濃縮した。80℃/0.5ミリバールでのクーゲルロール(Kugelrohr)蒸留により7g(66%)の液体を得た。
1223NO2(213.32)についての分析計算値:C,67.57;H,10.
87;N,6.57。実測値:C,67.60;H,10.74;N,6.45。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm):0.9−1.2(m,12H),1.25−1.7(m,6H),2.21(s,3H),4.38(s,2H)。
【0124】
実施例2:触媒なしの化合物A1の製造
21.4g(368mmol)アセトン中の5.5g(35mmol)のTEMPOの撹拌した溶液に、30mL水中に溶解した8.3g(35mmol)Na228の水溶
液を、最初の赤色が見えなくなるまで、60℃にてゆっくりと加えた(20mL/およそ3時間後)。水相をNaHCO3を用いて中和し、NaClを用いて飽和し、そしてヘキ
サンを用いて反応混合物を抽出した。組み合わせた有機相を食塩水を用いて洗浄し、そして実施例1と同様の1H−NMRを示す5.3g(72%)の液体が得られるまでロータ
リーエバポレータ上で濃縮した。
13C−NMR(100MHz,CDCl3),δ(ppm):16.94,20.10
,27.19,32.85,39.59,60.00,83.28及び206.68。
【0125】
実施例3:触媒なしであるが、NaHCO3の存在下での化合物A1の製造
5.5g(35mmol)TEMPO、21.4g(368mmol)アセトン及び5.9g(70mmol)NaHCO3の撹拌した混合物に、30mL水中に溶解した8.
3g(35mmol)Na228の水溶液を、最初の赤色が見えなくなるまで、60℃
にてゆっくりと加えた(およそ8時間)。有機相を分離除去しそして食塩水で洗浄した。水相(pH7ないし8)をヘキサンを用いて抽出した。組み合わせた有機相をMgSO4
を用いて乾燥し、そして実施例1と同様の1H−NMRを示す6.4g(86%)の液体
が得られるまでロータリーエバポレータ上で濃縮した。
1223NO2(213.32)についての分析計算値:C,67.57;H,10.
87;N,6.57。実測値:C,67.78;H,11.33;N,6.61。
【0126】
実施例4:触媒なしであるが、Na2CO3の存在下での化合物A1の製造
5.5g(35mmol)TEMPO、21.4g(368mmol)アセトン及び3.7g(34.9mmol)Na2CO3の撹拌した混合物に、30mL水中に溶解した8.3g(35mmol)Na228の水溶液を、最初の赤色が見えなくなるまで、60
℃にてゆっくりと加えた(およそ6時間)。有機相を分離除去しそして食塩水で洗浄した。水相(pH7ないし8)をヘキサンを用いて抽出した。組み合わせた有機相をMgSO
4を用いて乾燥し、そして実施例1と同様の1H−NMRを示す5.4g(72%)の液体が得られるまでロータリーエバポレータ上で濃縮した。
1223NO2(213.32)についての分析計算値:C,67.57;H,10.
87;N,6.57。実測値:C,67.53;H,10.73;N,6.42。
【0127】
実施例5:化合物A2の製造
【化71】

Na228のすべてを加えたことを除いて(4.3時間の間)実施例1と同様に、0
.17g(1mmol,1mL水中に溶解した)AgNO3、7.8g(50mmol)
TEMPO、43.1g(500mmol)3−ペンタノン及び11.9g(50mmol、40mL水中に溶解した)Na228を用いて製造した。収率(粗生成物):9.
2g(76%)液体。
1427NO2(241.38)についての分析計算値:C,69.67;H,11.
28;N,5.80。実測値:C,68.62;H,11.05;N,5.77。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm):1.0−1.5(m,24H),2.52−2.60(m,1H),2.67−2.75(m,1H),4.30(q,1H)。
【0128】
実施例6:化合物A3の製造
【化72】

Na228の60%だけを加えたことを除いて(3.8時間の間)実施例1と同様に
、0.17g(1mmol,純)AgNO3、7.8g(50mmol)TEMPO、2
9.6g(500mmol)プロピオンアルデヒド及び11.9g(50mmol、40mL水中に溶解した)Na228を用いて製造した。粗生成物を、シリカゲル及びヘキ
サン/酢酸エチル9/1を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:3.2g(30%)液体。
1223NO2(213.32)についての分析計算値:C,67.57;H,10.
87;N,6.57。実測値:C,67.78;H,10.77;N,6.23。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm):1.0−1.6(m,21H),4.16−4.22(m,1H),9.76(d,1H)。
【0129】
実施例7:化合物A4の製造
【化73】

Na228の50%だけを加えたこと(3.2時間の間)、及び有機相をチオ硫酸ナ
トリウム(Na223)を用いて洗浄して残存するパーオキシドを破壊したことを除い
て実施例1と同様に、0.17g(1mmol,1mL水中に溶解)AgNO3、7.8
g(50mmol)TEMPO、49.1g(500mmol)シクロヘキサノン及び11.9g(50mmol、40mL水中に溶解した)Na228を用いて製造した。粗
生成物を、シリカゲル及びヘキサン/酢酸エチル9/1を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:4.4g(35%)液体。
1527NO2(253.39)についての分析計算値:C,71.10;H,10.
74;N,5.53。実測値:C,71.12;H,10.64;N,5.51。
1H−NMR(300MHz,CDCl3),δ(ppm):1.0−2.2(m,24H),2.21−2.3(m,1H),2.7−2.8(m,1H),4.14−4.18(m,1H)。
【0130】
実施例8:化合物A5の製造
【化74】

Na228の僅か60%を加えたことを除いて(7時間の間)、実施例1と同様に、
0.17g(1mmol,20mL水中に溶解)AgNO3、8.5g(50mmol)
トリアセトンアミン−N−オキシド、30.5g(500mmol)アセトン及び11.9g(50mmol,40mL水中に溶解)Na228を用いて製造した。粗生成物(
80%,5g)の一部を、シリカゲル及びヘキサン/酢酸エチル8/2を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:1.8g(16%)結晶。
1221NO3(227.31)についての分析計算値:C,63.41;H,9.3
1;N,6.16。実測値:C,63.33;H,9.30;N,6.07。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm):1.22(s,6H),1.30(s,6H),2.21(s,3H),2.22(d−のような,2H),2.59(d−のような,2H),4.50(s,2H)。
【0131】
実施例9:化合物A6及びA7の製造
【化75】

Na228のすべてを加えたことを除いて(4.5時間の間)、実施例1と同様に、
0.17g(1mmol,1mL水中に溶解)AgNO3、7.8g(50mmol)T
EMPO、54.5g(500mmol)メシチルオキシド及び11.9g(50mmol,40mL水中に溶解)Na228を用いて製造した。収率(粗生成物):9.14
g(72%)液体、化合物A6及びA7の混合物(1H−NMRによるおよそ1:1)。
LC/MS(m/z):254(MH+;C1527NO2,253.39;2つの異性体)
1H−NMR(500MHz,CDCl3),δ(ppm):
化合物A6:1.14(s,6H),1.17(s,6H),1.25−1.65(m,6H),1.94(d,3H),2.20(d,3H),4.40(s,2H),6.30(p−のような,1H)。
化合物A7:1.15(s,12H),1.30−1.65(m,6H),2.03(
m,3H),2.23(s,3H),4.29(d−のような,2H),6.38(m,1H
);NOEにより設立されたトランス配列(NOEにより=CCH2Oと=CHについて
シス;NOEなしによりCCH3と=CHについてトランス)。
【0132】
実施例10:化合物A8及びA9の製造
【化76】


Na228のすべてを加えたことを除いて(4.5時間の間)、実施例1と同様に、
0.17g(1mmol,1mL水中に溶解)AgNO3、7.8g(50mmol)T
EMPO、43.2g(500mmol)3−メチル−2−ブタノン及び12g(50mmol,40mL水中に溶解)Na228を用いて製造した。粗生成物を、シリカゲル
及びヘキサン/酢酸エチル9/1を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。収率:5g(41%)液体、化合物A6及びA7の混合物(1H−NMRによるおよそ
1:1)。
LC/MS(m/z):242(MH+;C1427NO2,241.38;2つの異性体)
1H−NMR(300MHz,CDCl3),δ(ppm):
化合物A8:1.11(s,6H),1.13(d,6H),1.16(s,6H),1.25−1.65(m,6H),2.83(p,1H),4.50(s,2H)。
化合物A9:0.99(s,6H),1.14(s,6H),1.25−1.65(m,12H),2.29(s,3H)。
【0133】
実施例11:化合物A10の製造
【化77】

段階1:
20gのチマソルブ2020(GPCによるMn:2819g/モル,およそ3.5ミリ当量NH/g)及び40mLCH2Cl2中の35.5g(336.5mmol)Na2
CO3の混合物に、−5℃にて、26.6g(136.5mmol)AcOOH(AcO
H中の39%)をゆっくりと添加した。総量90mLの水をゆっくりと添加しながら、混合物を撹拌可能に維持した。該混合物をその後、20℃にて一晩撹拌し、そして有機相を分離した。CH2Cl2を用いて水相を抽出し、そして組み合わせた有機相をNaOH及び食塩水を用いて洗浄し、MgSO4により乾燥し、そして溶媒を蒸発させて18gの粉体
を得た。
実測値:C,65.17;H,10.00;N,16.84;O,6.64。
段階2:
段階1の生成物5.2g(およそ3.3ミリ当量NO/g)を10.7g(184mmol)アセトン中に溶解した。赤色溶液を撹拌し、そして60℃に上げ、その後3時間以内に15mL水中に溶解した4.2g(17.6mmol)Na228を添加した。6
0℃にて1.5時間維持した後、色彩が赤色から橙色に変わった。1時間以内に7.5mL水中に溶解した2.1g(8.8mmol)Na228をさらに添加した。混合物を
60℃にて0.5時間撹拌した後、色彩が橙色から淡黄色に変わった。該混合物を、NaHCO3にて中和し、CH2Cl2を用いて抽出しそして有機相を食塩水で洗浄し、そして
MgSO4により乾燥した。溶媒の蒸発により、4.7gの粉体を得た。
実測値:C,64.59;H,9.76;N,14.22;O,9.88。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm,NO−CH2COCH3のみ):4.42(br s)。
【0134】
実施例12:2/触媒/添加剤を用いた化合物A1のカルボニル基のメチレン基への還

【化78】

方法1:ガラス容器中に、(無水)触媒(化合物A1に対応する量)及び添加剤(化合物
A1に対応する当量)をアルゴン雰囲気下に加えた。その後、2mL溶媒及び100mg(0.47mmol)化合物A1を添加した。ガラス容器をオートクレーブに移し、系を密閉しそしてアルゴン(3回)及び水素(3回)でフラッシュした。オートクレーブの気密性を試験して、そして反応混合物を25℃にて6バールの水素圧にて一晩撹拌した。オートクレーブをその後、アルゴンを用いてフラッシュし、反応混合物を濾過し、そして溶媒を蒸発させた。残留物を、ジクロロメタンを用いて抽出し、水で洗浄し、そしてGLCにより解析した(面積%)。化合物A11及びA12を、各々別個に合成した試料を用いて前もって決定したそれらの滞留時間により同定した(化合物A11:独国特許第19907945号明細書に従う;化合物A12:実施例13)。触媒(5%Pt/C)はエンゲルハード(Engelhard)からのものである。
【表1】

方法2:ガラス容器無しの50mL316SSスチール製オートクレーブ、20mL溶媒(i−PrOH)及び600mg(2.81mmol)化合物A1を用いた他は、方法1と同様である。反応混合物を以下に示す条件下にて(圧力/温度)一晩撹拌した。触媒(5質量%Pt/C)は、ジョンソン マーセー(Johnson Matthey)からのものである。触媒及び添加剤の量は、化合物A1に対応する。
【表2】

【0135】
実施例13:2/触媒Ru/Cを用いた化合物A1のカルボニル基のヒドロキシ基への
還元
【化79】

8g(37.5mmol)化合物A1、0.8gRu/C(炭素に対し5%Ru,0.011モル当量)及び50mLメタノールの混合物を2時間の間に50℃/45バールにて水素化した。濾過後、溶媒を留去し、そしてクーゲルロール(Kugelrohr)中
で残留物(7.4g,92%)を蒸留して、液体5.7g(71%)を得た。
1225NO2(215.34)についての分析計算値:C,66.93;H,11.
70;N,6.50.実測値:C,65.84;H,10.98;N,6.36。
1H−NMR(400MHz,CDCl3),δ(ppm):1.1−1.2(m,15H),1.25−1.7(m,6H),2.4(br s,1H;交換可能プロトン),3.66−3.75(m,2H),3.96−4.04(m,1H)。
【0136】
実施例14:NaBH4を用いた化合物A10のカルボニル基のヒドロキシ基への還元
【化80】

25℃にて、70mLTHF中の0.93g(23.5mmol)NaBH4の懸濁液
に、70mLTHF中の7g(およそ2.8ミリ当量NO−CH2COCH3/g)化合物A10の溶液をゆっくりと添加した。混合物を45℃まで上げ、そして5分間撹拌した。試料を取り出し、そして1H−NMRにより解析したところ、100%の転換率を示した
。混合物を0℃まで冷却し、続いて35mL水を添加した。酢酸エチルを添加し、水相を分離し、そして有機相を水及び食塩水で洗浄した。溶媒を蒸発させて固体6gを得た。
実測値:C,64.52;H,10.15;N,14.62;O,9.40。
1H−NMR(300MHz,CDCl3),δ(ppm,NO−CH2CH(OH)C
3のみ):2.1−2.4(br s,1H,交換可能なプロトン)3.65−3.8
(br m,2H),3.95−4.1(br m,1H)。
【0137】
用途例
実施例15:ポリオレフィン中の難燃剤としての化合物A13の性能
試料製造:市販のポリプロピレン(モプレンHF500N(Moplen HF500N)(登録商標),製造元:バーゼル)を、基本的な水準の安定化の付与(0.15%イルガノックスB225及び0.05%ステアリン酸カルシウム。イルガノックスB225は、イルガフォス168及びイルガノックス1010の1:1混合物である。)及び本発明の化合物による安定化(比較例なし)とともに、Tmax=230℃(加熱ゾーン1ない
し6)の温度、4kg/時間及び100rpmの処理能力にて、ワーナー アンド フリーダラー(Werner&Pfleiderer)からの二軸スクリュー押出し機ZSK25にて押出した。得られたポリマーを水浴中でストランド状に顆粒化した。該ポリマーを230℃にて200μmのフィルムへと圧縮成形した。得られたフィルムをDIN4201−B2に従い試験した。
【表3】

【0138】
実施例16:クリアコート中の光安定剤としての化合物A13の性能
本発明の化合物(配合物の固形分含量に基づき1%)及びチヌビン384(配合物の固形分含量に基づき2%)を、熱硬化性アクリル/メラミンクリアコート(ビアクリル(Viacryl)(登録商標)SC303/ビアクリルSC370/マプレナール(Maprenal)(登録商標)MF650をベースとする)(固形分含量:50.4%)に配合した。比較例は本発明の化合物を含んでいない。クリアコートを、シルバーメタリックのベースコートに噴霧し、そして硬化後に(130℃/30分)40μm厚のクリアコートの乾燥したフィルムを得た。基材として、ACTラボラトリーズ社(ACT Laboratories,Inc.,サウスフィールド,ミシガン州48075,米国)から市販される電着塗装したアルミニウムパネル(10×30cm)を使用した。該パネルをその後、QUV曝露装置(UVB313ランプを用いたQ−パネルカンパニー)内で曝露した。20°光沢を規定の間隔で記録した。試験結果を表1に概略する。
【表4】

【0139】
クリアコート配合
a)ビアクリルSC3031 27.51g
(26:9の質量/質量のキセノン/ブタノール中の65%溶液)
b)ビアクリルSC3702 23.34g
(ソルベッソ(Solvesso)1003中の75%)
c)マプレナールMF6504 27.29g
(イソブタノール中に55%)
d)酢酸ブチル/ブタノール(37:8の質量/質量) 4.33g
e)イソブタノール 4.87g
f)ソルベッソ1505 2.72g
g)クリスタルオイル306 8.74g
h)ベイシロン(Baysilone)MA7 1.20g
(ソルベッソ150中に1%)
総量 100.00g

原料:
1ビアクリルSC303:アクリル樹脂(ソルーシア社(Solutia),旧ビアノ
バレジン社(Vianova Resins))
2ビアクリルSC370:アクリル樹脂(ソルーシア社,旧ビアノバレジン社)
3ソルベッソ100:芳香族炭化水素,沸点.163ないし180℃(エクソン社(E
xxon Corp.))
4マプレナールMF650:メラミン樹脂(ソルーシア社,旧ビアノバレジン社)
5ソルベッソ150:芳香族炭化水素,沸点.180ないし203℃(エクソン社)
6クリスタルオイル(Crystal oil)30:脂肪族炭化水素,沸点.145
ないし200℃(シェル社(Shell Corp.))
7ベイシロンMA:均展剤(バイエル社(Bayer AG))


【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体障害性アミンエーテルの製造方法であって、パーオキシジスルフェートの存在下、対応する立体障害性アミンオキシドを少なくとも1個の反応性のHを有するケトン又はアルデヒドと反応させることからなる、方法。
【請求項2】
前記ケトン又はアルデヒドは少なくとも2個の反応性のHを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記反応性のHはα位にある、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
得られた生成物はその後、水素化される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記立体障害性アミンオキシドは、式(100)
【化1】

(式中、G1、G2、G3及びG4は、独立して炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、又はG1とG2及び/又はG3とG4は一緒に、テトラメチレン又はペンタメチレンを表す。)
で表される少なくとも1種の基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
得られた立体障害性アミンエーテルは、式(101)
【化2】

[式中、
1、G2、G3及びG4は、請求項5に定義されたとおりであり;
Eは、
【化3】

(式中、G5、G6及びG7は、独立してH、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素
原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基又は炭素原子数2ないし19のCOO(アルキル)基を表すか;又は
6及びG7は、炭素原子数3ないし10のアルキレン基を一緒に形成する。)
を表す。]
で表される少なくとも1種の基を含む、請求項1又は4に記載の方法。
【請求項7】
前記立体障害性アミンエーテルが式(A)ないし(O)
【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

【化8】

【化9】

【化10】

【化11】

【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

(式中、
1、G2、G3及びG4は、請求項5に定義されたとおりであり;
Eは、請求項6に定義されたとおりであり;
1及びR2は、Eが
【化18】

を表す場合には、一緒に=Oを表し;
Eが
【化19】

を表す場合には、R1は、H、及びR2はOHを表し;
1及びR2は、Eが
【化20】

を表す場合には、Hを表し;
mは、0又は1を表し;
3は、水素原子、ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基を表し;
4は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数2ないし12
のアルケニル基を表し;
nは、1ないし4を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18の
アルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換され、アルキル基が酸素原子により中断されている炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
nが3を表す場合には、
5は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
nが4を表す場合には、
5は、脂肪族又は不飽和脂肪族テトラカルボン酸の4価アシル基を表すか、又は
5は、10ないし18個の炭素原子を含む芳香族テトラカルボン酸の4価アシル基を
表し;
pは1ないし3を表し;
6は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は炭素原子数2ないし6の
アシル基又はフェニル基を表し;
pが1を表す場合には、
7は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、2ないし18
個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸のアシル基を表すか、又はR6及びR7は、一緒に−(CH25CO−、フタロイル基又はマレイン酸の2価アシル基を表し;
pが2を表す場合には、
7は、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
pが3を表す場合には、
7は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
rは1ないし4を表し;
rが1を表す場合には、
8は、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数2ないし18のアルケニ
ルオキシ基、炭素原子数1ないし18の−NHアルキル基又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
rが2を表す場合には、
8は、炭素原子数2ないし18のアルキレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の
アルケニレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の−NH−アルキレン−NH−又は炭素原子数2ないし18の−N(アルキル)−アルキレン−N(アルキル)−を表すか、又
はR8は、4−メチル−1,3−フェニレンジアミノ基を表し;
rが3を表す場合には、
8は、3ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族トリオールの3価アル
コキシ基を表し;
rが4を表す場合には、
8は、4ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族テトラオールの4価ア
ルコキシ基を表し;
9及びR10は独立して、塩素原子、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−O−
1、2−ヒドロキシエチル基により置換されたアミノ基、炭素原子数1ないし18の−
NH(アルキル)、炭素原子数1ないし18のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
、又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
11は、酸素原子を表すか、又はR11は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又はT1により置換された窒素原子を表し;
1は、
【化21】

を表し;
12は、水素原子又はメチル基を表し;
qは2ないし8を表し;
13及びR14は、独立して水素原子又は基T2を表し;
2
【化22】

を表し;
15は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし12の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、フェニル基により置換された炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、グリシジル基、アリルオキシ基、炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のヒドロキシアルキル基、或いは独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基又はシリルオキシ基を表し;
16は、水素原子、或いは、独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素原子
数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基を表し;
dは0又は1を表し;
hは0ないし4を表し;
kは0ないし5を表し;
xは3ないし6を表し;
yは1ないし10を表し;
zは、化合物が1000ないし4000amuの分子量を有するような整数を表し、例えばzは3ないし10の範囲であり得;
17は、モルホリノ基、ピペリジノ基、1−ピペリジニル基、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2つのR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により、又はT1により置換さ
れたアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素
原子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化23】

を表し;
20は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換された、アルキル基が酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸アシル基を表し;及び
21は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2
より2回置換されたs−トリアジニル基、又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1により2回置換されたs−トリアジニル基を表す。)
で表されるものである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、触媒Aの存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記触媒Aは、Ag、Mn、Fe、Cu、Co又はNiの塩又は錯体である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、塩基の存在下で行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記塩基は、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸水素化物、アルカリ土類金属炭酸水素化物、アルカリ金属炭酸化物及びアルカリ土類金属炭酸化物からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記水素化は、触媒B及びH2の存在下で、或いは水素当量の存在下で行われる、請求項
4に記載の方法。
【請求項13】
前記触媒Bは、Pd、Pt、PtO2、Ru、Rh、Ir、Ni及びそれらの混合物及び
それらの塩及びそれらの錯体からなる群より選択され、及び前記水素化は添加剤の存在下で又は存在なしで行われる、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記水素当量は、ホウ化水素;ボラン;水素化アルミニウム;シラン;そのアルコキシドと組み合わせた2級アルカノール;プロトン性溶媒と組み合わせた金属;アルカリ金属水素化物;ギ酸、アルカリ金属ホルミエート(alkali metal formiate)又はアンモニウムホルミエート(ammonium formiate)、HCOOHxNEt3又はPd/Cとの各々の組み合わせ;ホスフィン酸、アルカリ金属ホスフィネート又はアンモニウムホスフィネート、NaH2PO2又はPd/Cとの各々の組み合わせ;アルカリ金属ジチオネート;パン酵母;ホウ化水素、ボラン、水素化アルミニウム、シラン又は金属、添加剤との各々の組み合わせである、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記添加剤は、ルイス酸である、請求項13又は14に記載の方法。
【請求項16】
式(A’)ないし(O’)
【化24】

【化25】

【化26】

【化27】

【化28】

【化29】

【化30】

【化31】

【化32】

【化33】

【化34】

【化35】

【化36】

(式中、
1、G2、G3及びG4は、請求項5に定義されたとおりであり;
Eは
【化37】

を表し;
5、G6及びG7は、互いに独立して、H、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭
素原子数2ないし18のアルケニル基、炭素原子数2ないし18のアルキニル基、炭素原子数6ないし10のアリール基、炭素原子数7ないし15のアラルキル基又は炭素原子数2ないし19のCOO(アルキル)基を表すか;又は
6とG7は一緒に、炭素原子数3ないし10のアルキレン基を形成し;
1及びR2は一緒に=Oを表し;
mは0又は1を表し;
3は、水素原子、ヒドロキシル基又はヒドロキシメチル基を表し;
4は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又は炭素原子数2ないし12
のアルケニル基を表し;
nは、1ないし4を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボ
ニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換され、アルキル基が酸素原子により中断されている炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
nが3を表す場合には、
5は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
nが4を表す場合には、
5は、脂肪族又は不飽和脂肪族テトラカルボン酸の4価アシル基を表すか、又は
5は、10ないし18個の炭素原子を含む芳香族テトラカルボン酸の4価アシル基を
表し;
pは1ないし3を表し;
6は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基又は炭素原子数2ないし6の
アシル基又はフェニル基を表し;
pが1を表す場合には、
7は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし18のアルキル基、2ないし18
個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし15個の炭素原子を含む芳香族カルボン酸のアシル基を表すか、又はR6及びR7は、一緒に−(CH25CO−、フタロイル基又はマレイン酸の2価アシル基を表し;
pが2を表す場合には、
7は、炭素原子数2ないし12のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基、又は8ないし15個の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸の2価アシル基を表し;
pが3を表す場合には、
7は、6ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族トリカルボン酸の3
価アシル基、又は9ないし15個の炭素原子を含む芳香族トリカルボン酸の3価アシル基を表し;
rは1ないし4を表し;
rが1を表す場合には、
8は、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、炭素原子数2ないし18のアルケニ
ルオキシ基、炭素原子数1ないし18の−NHアルキル基又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
rが2を表す場合には、
8は、炭素原子数2ないし18のアルキレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の
アルケニレンジオキシ基、炭素原子数2ないし18の−NH−アルキレン−NH−又は炭素原子数2ないし18の−N(アルキル)−アルキレン−N(アルキル)−を表すか、又はR8は、4−メチル−1,3−フェニレンジアミノ基を表し;
rが3を表す場合には、
8は、3ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族トリオールの3価アル
コキシ基を表し;
rが4を表す場合には、
8は、4ないし18個の炭素原子を含む飽和又は不飽和脂肪族テトラオールの4価ア
ルコキシ基を表し;
9及びR10は独立して、塩素原子、炭素原子数1ないし18のアルコキシ基、−O−
1、2−ヒドロキシエチル基により置換されたアミノ基、炭素原子数1ないし18の−
NH(アルキル)、炭素原子数1ないし18のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
、又は炭素原子数2ないし36の−N(アルキル)2基を表し;
11は、酸素原子を表すか、又はR11は、水素原子、炭素原子数1ないし12のアルキル基又はT1により置換された窒素原子を表し;
1
【化38】

を表し;
12は、水素原子又はメチル基を表し;
qは2ないし8を表し;
13及びR14は、独立して水素原子又は基T2を表し;
2
【化39】

を表し;
15は、水素原子、フェニル基、炭素原子数1ないし12の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数1ないし12のアルコキシ基、フェニル基により置換された炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし8のシクロアルケニル基、炭素原子数2ないし12のアルケニル基、グリシジル基、アリルオキシ基、炭素原子数1ないし4の直鎖状の又は枝分れ状のヒドロキシアルキル基、或いは独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素
原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基又はシリルオキシ基を表し;
16は、水素原子、或いは、独立して、水素原子により、フェニル基により、炭素原子数1ないし4のアルキル基により、又は炭素原子数1ないし4のアルコキシ基により3回置換されたシリル基を表し;
dは0又は1を表し;
hは0ないし4を表し;
kは0ないし5を表し;
xは3ないし6を表し;
yは1ないし10を表し;
zは、化合物が1000ないし4000amuの分子量を有するような整数を表し、例えばzは3ないし10の範囲であり得;
17は、モルホリノ基、ピペリジノ基、1−ピペリジニル基、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1
又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2つのR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により、又はT1により置換さ
れたアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素
原子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化40】

を表し;
20は、水素原子、炭素原子数1ないし18のアルキル基、炭素原子数4ないし18のアルコキシカルボニルアルキレンカルボニル基、炭素原子数2ないし18のアルケニル基、グリシジル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシ又は2−(ヒドロキシメチル)基で置換された、アルキル基が酸素原子により中断された炭素原子数3ないし12のアルキル基、2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、7ないし12個の炭素原子を含む脂環式カルボン酸又はカルバミン酸のアシル基、又は7ないし15個の炭素原子を含む芳香族酸のアシル基を表し;及び
21は、水素原子、炭素原子数2ないし4のアシル基、炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換されたカルバモイル基、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2
により2回置換されたs−トリアジニル基、又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、
但し、式(A’)中、G5及びG6がHを表す場合にはG7はメチル基を表さず、及び
式(C’)中、nが1を表す場合にはR5はベンゾイル基を表さない。)
の立体障害性アミンエーテル。
【請求項17】
式中、
nは1ないし2を表し;
nが1を表す場合には、
5は、水素原子或いは2ないし18個の炭素原子を含む脂肪族又は不飽和脂肪族カル
ボン酸又はカルバミン酸のアシル基を表し;
nが2を表す場合には、
5は、炭素原子数2ないし18のアルキレン基、2ないし18個の炭素原子を含む脂
肪族又は不飽和脂肪族ジカルボン酸又はジカルバミン酸の2価アシル基を表し;
qは4ないし8を表し;
yは2ないし10を表し;
17は、炭素原子数1ないし8のアルキルアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1基、又は炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基を表し;
18は、水素原子、塩素原子により1回且つR17により1回置換されたs−トリアジニル基、又はR17により2回置換されたs−トリアジニル基を表すが、但し、2個のR17置換基は異なり得;
19は、塩素原子、炭素原子数1ないし8のアルキル基により又はT1により置換され
たアミノ基、炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1、炭素原
子数2ないし16の−N(アルキル)2基、又は基T3を表し;
3
【化41】

を表し;
21は、水素原子、炭素原子数2ないし16の−N(アルキル)2基により2回置換さ
れたs−トリアジニル基又は炭素原子数1ないし8のアルキル基を有する−N(アルキル)T1により2回置換されたs−トリアジニル基を表す、
ところの式(A’)、(C’)又は(N’)を表すものである、請求項16に記載の立体障害性アミンエーテル。
【請求項18】
式(Z’)
【化42】

(式中、Eは、
【化43】

を表し、及び
q、y、R17、R18及びR19は、請求項16で定義されたとおりである。)
で表される立体障害性アミンエーテル。
【請求項19】
A)酸化、熱及び/又は化学線による分解を受けやすい有機ポリマー、及び
B)請求項16又は18で定義されたとおりの少なくとも1種の立体障害性アミンエーテル
を含む組成物。
【請求項20】
さらなる添加剤を含む、請求項19に記載の組成物。
【請求項21】
さらなる添加剤として、フェノール系抗酸化剤、アミン系抗酸化剤、ヒンダードアミン光安定剤、UV−吸収剤、ホスフィット、ホスホナイト、ベンゾフラノン、金属ステアレート、金属オキシド、顔料、染料、有機リン化合物、ヒドロキシルアミン又は難燃剤又はそれらの混合物を含む、請求項20に記載の組成物。
【請求項22】
光、酸素及び/又は熱による分解に対して有機ポリマーを難燃化するための又は有機ポリマーを安定化するための方法であって、該方法は、請求項16又は18に定義される少なくとも1種の立体障害性アミンエーテルを前記ポリマーに塗布するか又は配合することからなる、方法。
【請求項23】
光、酸素及び/又は熱による分解に対する有機ポリマーのための安定剤として、又は有機ポリマーの難燃剤として、請求項16又は18に定義される少なくとも1種の立体障害性アミンの使用。


【公表番号】特表2009−514803(P2009−514803A)
【公表日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−534986(P2008−534986)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【国際出願番号】PCT/EP2006/066962
【国際公開番号】WO2007/042422
【国際公開日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(396023948)チバ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Holding Inc.
【Fターム(参考)】