説明

アンドゥー機能付き電子黒板

【課題】記入された文字や画像の一部の内容または一部の領域だけをアンドゥーできる機能を実現し、より使い勝手のよい電子黒板を提供する。
【解決手段】文字および図形の手書きによる入力の操作および指示の操作を受け付ける入力部と、入力された文字および図形を入力された箇所に対応させて表示する表示部と、入力された文字および図形を一筆ごとの履歴として格納する履歴格納部と、受け付けた操作に基づき、実行すべき処理を判断する判断部と、所定の操作に応答し、一筆以上の履歴からなるグループを決定するグループ化処理部と、所定の操作に応答し、前記グループの何れかを選択する選択部と、表示部に表示されている文字および図形に係る履歴を逆順に辿り入力前の状態へ戻す処理を行うアンドゥー処理部とを備え、前記アンドゥー処理部は、前記選択部により選択されたグループに係る履歴のみを逆順に辿ることを特徴とするアンドゥー機能付き電子黒板。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、アンドゥー機能付き電子黒板に関し、より詳細には、手書き入力を受け付ける入力部と入力された内容をその箇所に表示する表示部とを備える電子黒板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の電子黒板は、白色の表示板上または白色の帯状の表示媒体に文字や図形を使用者が記入した後、記入された内容(画像)を記録用紙上に印刷するものが主流であった。しかし、大型のディスプレイ装置が安価に製造できるようになることを予想し、スクリーン状の表示部と、前記表示部の画面上への手書き入力を受け付ける入力部とを含んでなる電子黒板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような電子黒板では、コンピュータで画像を処理するアプリケーションソフト、いわゆるペイントアプリケーションの一部やMicrosoft(登録商標)社製のPowerPoint(登録商標)のようなベクトル画像を扱うアプリケーションと同様、入力操作を遡って元の状態に戻すアンドゥー処理を実現することが可能である。(例えば、特許文献2参照)
また、手書き入力に関連する技術として、入力された内容を文字列に変換するOCR処理の技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平6−113057号公報
【特許文献2】特開平5−274406号公報
【特許文献3】特開昭58−117084号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のアンドゥー処理は、入力された順(時刻順)に操作が戻される。このため、少し前に描いた部分を修正しようとする場合、修正したくない部分まで消去されてしまい使い勝手の悪いケースがあった。特に、電子黒板では、テーマごとに場所を分けて記入がなされることが多い。しかし、特定のテーマに関する記入だけをアンドゥー処理することはできないため、深いアンドゥー処理を行うと関連のないテーマの記入まで消去されてしまう。
【0005】
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、記入された文字や画像の一部の内容または一部の領域だけをアンドゥーできる機能を実現し、より使い勝手のよい電子黒板を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、文字および図形の手書きによる入力の操作および指示の操作を受け付ける入力部と、入力された文字および図形を入力された箇所に対応させて表示する表示部と、入力された文字および図形を一筆ごとの履歴として格納する履歴格納部と、受け付けた操作に基づき、実行すべき処理を判断する判断部と、所定の操作に応答し、一筆以上の履歴からなるグループを決定する処理を行うグループ化処理部と、所定の操作に応答し、前記グループの何れかを選択する処理を行う選択部と、表示部に表示されている文字および図形に係る履歴を逆順に辿り入力前の状態へ戻す処理を行うアンドゥー処理部とを備え、前記アンドゥー処理部は、前記選択部により選択されたグループに係る履歴のみを逆順に辿ってそのグループに係る表示を入力前の状態へ戻すことを特徴とするアンドゥー機能付き電子黒板を提供する。
【発明の効果】
【0007】
この発明の電子黒板において、前記選択部により選択されたグループに係る履歴を逆順に辿ってそのグループの表示だけを入力前の状態へ戻すので、記入された文字や画像の一部の内容または一部の領域だけをアンドゥーできる機能が実現される。したがって、より使い勝手のよい電子黒板を得ることができる。
【0008】
この発明において、入力部は、表示部の表示面上で操作される手書き入力の操作や指示の操作を受け付けるものである。表示部の具体的な態様の一例は、タッチパネルであるが、これに限定されず、例えばマウスやキーボードであってもよい。後述する実施形態において、入力部は、タッチパネル、マウスおよびキーボードに相当する。マウスを用いる場合は、表示面に表示されるカーソルを参照してユーザーが手書き入力を行うことができる。キーボードは、手書き入力の操作には不向きなデバイスであるが、文字列の入力や指示の操作には適したデバイスといえる。
【0009】
表示部は、入力された文字および図形を入力された箇所に表示するものであり、その具体的な態様の一例は液晶表示装置である。ただし、それに限定されるものではなく、例えば、プラズマディスプレイパネルや有機ELパネルを用いた表示装置であってもよい。ここで、入力された箇所に表示するとは、厳密な位置の一致を指すものではないが、例えば、ペン状の筆記部材の先端が表示部の表面に触れたときに、ペン先が触れた位置との対応をユーザーが容易に認識できる程度に一致していることが極めて好ましい。例えばデジタルハイビジョン放送に対応した横1920×縦1080ドット(RGBの合計)の解像度を有し、大きさが65インチの表示部では、その画素ピッチは約0.75mm×0.75mmである。そのような表示部で5〜6画素程度の誤差は十分許容できる誤差範囲と考えられる。
【0010】
判断部は、操作の内容を判断し、表示部に表示させる内容を決定するものであり、その具体的な態様の一例はCPUあるいはマイクロコンピュータ(MPU)である。なお、以下、この明細書の説明でCPUはMPUを包含するものとする。より詳細には、判断部として実行すべき処理の手順が予め記されたプログラムをCPUが実行することによって判断部の機能が実現される。ただし、必ずしもそれに限定されるものではなく、例えば、その機能の一部がLSI上の回路で実現されてもよい。また、前記CPUが回路(ハードウェア)と協働してその機能が実現されてもよい。
【0011】
履歴格納部は、受け付けた入力の内容を一筆ごとの履歴として格納するものである。その具体的な態様の一例は、DRAM、SRAMなどの半導体記憶素子やハードディスク装置などの記憶装置である。
【0012】
グループ化処理部は、一筆以上の履歴からなるグループを決定するものであり、その具体的な態様の一例はCPUである。即ち、グループ化処理部として実行すべき処理の手順が予め記されたプログラムをCPUが実行することによってグループ化処理部の機能が実現される。
【0013】
選択部は、ユーザーが行う所定の操作に応答して前記グループの何れかを選択するものであり、その具体的な態様の一例はCPUである。即ち、選択部として実行すべき処理の手順が予め記されたプログラムをCPUが実行することによって選択部の機能が実現される。
【0014】
アンドゥー処理部は、選択されたグループに係る履歴を逆順に辿ってそのグループの表示だけを入力前の状態へ戻す処理を行うものである。その具体的な態様の一例はCPUである。即ち、アンドゥー処理部として実行すべき処理の手順が予め記されたプログラムをCPUが実行することによってアンドゥー処理部の機能が実現される。
【0015】
以下、この発明の好ましい態様について説明する。
前記入力部は、処理のモードを指定する操作を受け付け、前記判断部は、同一の操作の内容に対し指定されたモードに応じて異なる処理を決定し、前記モードを指定する指示を入力部が受け付け、かつ、そのモードが現在のモードと異なる場合には指定されたモードで以降の操作の内容を判断し、前記グループ化処理部は、前記モードを指定する指示が受け付けられたのを契機にその直前にモードが指定されてから後の履歴を一つのグループとして決定してもよい。このようにすれば、モードを指定する指示がされる度にその直前にモードを指定する指示がされたときから現在までの履歴を一つのグループとしてまとめることができる。モードの指定は、内容的に異なる入力をする際に行われることが多いと考えられる。この態様によれば、その指示を契機にグループ化を行うことによってユーザーにとって理解し易いグループが決定される。ここで、それまでに指定されているモードと同じモードが指定された場合も、入力部はその指示を受け付け、前記グループ化処理部は受け付けた指示に基づくグループ化の処理を行う。
【0016】
さらに、前記判断部は、表示部内に各モードを指定するための表示を表示部に表示させ、前記表示に対する操作の内容に基づいて指定されたモードを判断してもよい。このようにすれば、各モードを指定するための表示に対する操作をユーザーが行うと、前記判断部がその操作に応答して指定されたモードを判断するので、簡単な操作でユーザーがモードを指定することができる。
【0017】
また、前記入力部は、複数のグループを選択する操作と選択されたグループを合成すべき指示とを受け付け、前記グループ化処理部は、その操作と指示とに応答して選択されたグループを一つのグループとして決定してもよい。このようにすれば、当初は異なるグループとされていたものをその後に同じグループにまとめることができるので、より効果的なアンドゥー処理が可能になる。例えば、異なるモードで入力された内容や、離れた場所に入力された内容をアンドゥー処理前に同じグループにまとめ、まとめられたグループを対象にアンドゥー処理を行うことができ、ユーザーにとってより使い易いアンドゥー処理が実現できる。
【0018】
さらにまた、前記グループ化処理部は、文字および図形の入力が開始されたとき、入力が開始された場所を中心とする所定範囲内をグループ化領域とし、それ以降グループ化領域内にされた入力を同じグループに属するものとして履歴に加え、グループとして決定すべき指示を入力部が受け付けたときに前記グループを一つのグループとして決定してもよい。電子黒板の用途では、同じテーマや関連するテーマを近い場所に記入することが多いと考えられる。このようにすれば、入力した範囲から一定範囲を対象にグループ化がされるので、同一のもしくは関連するテーマがグループ化され、ユーザーにとって理解し易いグループが決定される。
【0019】
アンドゥー操作処理部によって入力前の状態へ戻された表示をそのグループに係る履歴の逆に復元する処理を行うリドゥー処理部をさらに備えていてもよい。このようにすれば、アンドゥーされた内容が復元できるので、誤操作によるデータの消失を防ぐことができる。例えば、ユーザーの誤操作によってアンドゥー処理をしすぎた場合、誤ってアンドゥーされた内容を復元することができる。従って、ユーザーは誤ってアンドゥーされた内容を再度手書き入力する必要がない。
【0020】
また、前記判断部は、アンドゥーおよび/またはリドゥー可能なグループの内容が表示されている領域の近傍にスクロールバーを表示させ、前記スクロールバーが一方側へスクロールされる操作に対してアンドゥー処理部に前記グループの処理を行わせ、他方側へスクロールされる操作に対してリドゥー処理部に前記グループの処理を行わせてもよい。このようにすれば、判断部が、表示させたスクロールバーを用いて入力されるアンドゥー処理に係る指示およびリドゥー処理に係る指示を判断するので、ユーザーは、スクロールバーを用いてそれらの指示を簡便に行うことができる。また、連続した指示も簡便に行うことができる。
【0021】
ここで示した種々の好ましい態様は、それら複数を組み合わせることもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
電子黒板の電気的構成
まず、この発明の電子黒板の電気的な構成例を説明する。図1は、この発明の電子黒板の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図1で、符号11は電子黒板の全体の制御を行うためのCPUである。符号12は記録媒体としてのHDD(ハードディスク装置)である。符号14は画像の表示を行うディスプレイである。符号13はディスプレイ14における画像表示およびタッチパネルからの入力の制御を行う画像入出力制御部である。符号15はデータやプログラムを格納するメモリである。符号16aは、メモリ15のうち、入力されたデータに関する各種情報を保存するグループ管理部としての領域である。符号16bはメモリ15のうち、保存された各種情報を管理するデータ管理部としての領域である。符号17は電子黒板に入力するための機器を制御する入力制御部である。符号18は文字を入力するキーボードである。符号19はカーソルによる操作を行うマウスである。符号20は電子ペンを用いて電子黒板に入力を受け取るタッチパネルである。
【0023】
この発明の入力部は、キーボード18、マウス19およびタッチパネル20に相当する。この発明の表示部は、ディスプレイ14に相当する。この発明の履歴格納部は、グループ管理部16aおよびデータ管理部16bに相当する。なお、図1で、グループ管理部16aおよびデータ管理部16bはメモリ15だけに存在するが、HDD12に存在してもよく、メモリ15とHDD12の両方に存在してもよい。メモリ15に格納されたデータは電源をオフすると消えるが、HDD12に格納されたデータは、電源をオフしても消えない。この発明の判断部、グループ化処理部、選択部およびアンドゥー処理部の各機能は、CPU11の処理によって実現される。
【0024】
また、リドゥー処理部の機能は、CPU11の処理によって実現される。
ディスプレイ14は、具体的にはドットマトリックス方式の液晶表示装置であってもよいが、他の方式の表示装置であってもかまわない。好ましくは、ディスプレイ14は、壁に掛けられているか、もしくはスタンドに取り付けられて自立している。タッチパネル20は、ディスプレイの表面部に配置されている。ユーザーは、所定のスタイラスペンなどの入力用ペンでタッチパネル20の表面に手書き入力を行う。すると、タッチパネル20は、入力用ペンが触れた位置を検出する。その位置の情報(軌跡情報)が入力制御部17へ送られる。入力制御部17は、軌跡情報をメモリ15および/またはHDD12に履歴として格納するよう制御すると共に、入力のあったことをCPU11に認識させる。CPU11は、前記軌跡情報をメモリ15および/またはHDD12から取得し、画像入出力制御部13に対してディスプレイ14の対応する位置に入力の軌跡を表示させるよう指示する。指示を受けた画像入出力制御部13は、指示に応じた位置に入力の軌跡を表示させる。このようにして、入力用ペンが触れた位置に対応してディスプレイ14に軌跡が表示させる。ユーザーからみると、ペン先が触れた位置に軌跡が表示されるので、黒板のように手書きで文字や図形を表示させることができる。これが、電子黒板としての基本的な機能である。また、軌跡情報は履歴としてメモリ15および/またはHDD12に格納されるので、その履歴に基づくアンドゥー処理が可能になる。キーボード18およびマウス19は、操作の指示を入力するために補助的に用いられる。
【0025】
より詳細には、軌跡情報は、履歴格納部としてのメモリ15および/またはHDD12内に格納される。前記軌跡情報に基づいてディスプレイ14に軌跡を表示させる処理は、判断部としてのCPU11の機能により実現される。
HDD12および/またはメモリ15は、履歴格納部として軌跡情報を格納するほかに、CPU11が実行するプログラムの内容を格納する。即ち、HDD12に格納された処理プログラムは、電源オン時にメモリ15へ少なくともその一部がダウンロードされ、CPU11は、メモリ15にダウンロードされたプログラムに従って処理を実行し、前記判断部、グループ化処理部、選択部、アンドゥー処理部およびリドゥー処理部としての処理を行う。
【0026】
また、HDD12および/またはメモリ15は、前記軌跡情報を一筆ごとの履歴として格納する。即ち、履歴(軌跡情報)は、構造化されたデータとして履歴格納部としてのHDD12および/またはメモリ15に格納され、HDD12および/またはメモリ15は、格納された履歴を管理するための情報(管理データ)をさらに格納する。
【0027】
履歴の格納と管理
この発明に係るアンドゥー処理を実現するため、履歴格納部は、入力された文字および図形の軌跡を一筆ごとの履歴として格納する。また、前記履歴は、グループ化されて格納される。それによって、選択されたグループに係る表示のみを入力前の状態へ戻すアンドゥー機能が実現可能になる。
【0028】
図2は、この実施形態において、履歴記憶部に係るグループ管理部16aおよびデータ管理部16bに格納されるデータの構造を示す説明図である。図2において、符号16aは、電子黒板装置内のデータを保存するメモリ内に保存される入力されたデータを管理するグループ管理部である。符号32は、グループ管理部31内に保存されるグループ単位の履歴(グループデータ)を表し、入力された軌跡が後述するグループごとにまとめて格納される。グループデータは、入力された軌跡が一筆ごとにかつ時系列的に格納されたデータである。一筆ごとの軌跡をグループごとにかつ時系列的に格納するデータ構造により、この発明に係るアンドゥー処理およびリドゥー処理が実現可能になる。符号33はデータ管理部16bが管理するグループ管理部16a内に保存される各グループデータに係る管理データの配列(管理テーブル)を示している。管理データは、テーブル形式(2次元配列データ形式)でデータ管理部16bに格納されている。
【0029】
図2で、管理テーブル33内でX方向に並ぶ各要素は、各グループデータの管理項目に対応する。各項目は、大別してグループ番号34と管理情報35からなる。管理情報35は、属性36、表示位置37、履歴数38、履歴位置39、選択40からなる。グループ番号34はグループ管理部16a内に格納された各グループデータの参照先を示すインデックスである。管理情報35はグループデータの詳細情報である。詳細情報のうち、属性36は通常の入力であればフリー、文字入力であればテキストに対応して定義されたいずれかの値を有する。表示位置37は各グループデータをディスプレイ14に表示する際の基準の表示位置を示す。履歴数38は各グループデータの履歴の数を示す。履歴位置39は、ディスプレイ14に現在表示されている内容が、各グループデータの履歴のどの位置の内容までかを示している。大きい値の履歴位置ほど最新の情報まで表示されていることを示す。例えば、グループ番号1は、履歴数が3回で、履歴位置が3であるから、全ての履歴が表示されている。一方、グループ番号6については、履歴数が10回、履歴位置が9回であるから、入力された軌跡のうち、最後に入力されたものを一つ遡った状態(1回アンドゥー処理した状態)が表示されている。選択40は、グループデータ32が選択状態か非選択状態かを表すデータである。グループの選択については、後述する。
【0030】
入力部および表示部の外観
図3は、この発明の電子黒板における表示部としてのディスプレイ14の外観を示す説明図である。図3で、符号101は電子黒板本体である。符号14は、ディスプレイであり、ディスプレイ14の表示面上には、入力部としてのタッチパネルが配置されている。前記タッチパネルは透明な部材でできており、図1の符号20に対応するものである。ただし、図3には符号を付していない。
【0031】
ユーザーは、入力用ペン103を用いてディスプレイ14の画面(正確にはタッチパネルの表面)に触れ、手書き入力を行う。入力した軌跡は、タッチパネルで検出され、ディスプレイ14に表示される。
ディスプレイ14の画面内には機能選択部106が表示されている。機能選択部106は、入力用ペン103などによる入力や操作がどのような目的かを選択するための画面、即ち、入力および操作の機能(モード)を選択する画面である。前記判断部は、機能選択106を用いて選択されたモードに応じて、実行すべき処理を異ならせる。機能選択部106内には、幾つかのボタン状のアイコンが表示されている。
【0032】
選択機能ボタン107はディスプレイ14に表示されている内容(例えば、図3の手書き入力の軌跡104など)の選択を受け付けるモードを指定するボタンである。ユーザーが入力用ペン103または図示しないマウスを用いて選択機能ボタン107を押すと、判断部は選択のモードが指定されたことを認識する。このモード中、入力用ペン103で表示された軌跡、例えば、軌跡104が表示されている部分に触れると軌跡104を選択状態にするよう制御する。
【0033】
ペン機能ボタン108は入力用ペン103で画面に手書き入力を受け付けるモードを指定するボタンである。このモード中、判断部は、入力用ペン103が画面に触れた軌跡をディスプレイ14に表示するよう制御する。これによって、手書き入力が受け付けられる。
文字入力機能ボタン109は、キーボード18からの文字列入力を受け付けるモードを指定するボタンである。このモード中、判断部は、キーボード18を用いた入力を受け付け、入力された文字列がディスプレイ14に表示される。
【0034】
消しゴム機能ボタン110は、ディスプレイ14に入力された内容を消去するモードを指定するボタンである。
アンドゥー機能ボタン111は、アンドゥー処理を指定するボタンである。アンドゥー処理は、選択されたグループを対象として入力された内容を一つ前の状態に戻す処理である。このボタンが入力用ペン103でタッチされると、判断部は、選択されたグループを対象としたアンドゥー処理を実行するよう制御する。
【0035】
リドゥー機能ボタン112は、リドゥー処理を実行させるためのボタンである。リドゥー処理は、選択されたグループを対象として実行されたアンドゥー処理を一つ前の状態へ戻す処理である。このボタンを入力用ペン103でタッチすると、判断部は、選択されたグループを対象としたリドゥー処理を実行するよう制御する。
【0036】
グループ化機能ボタン113は、選択機能ボタン107で選択されたグループ同士をまとめて新たなグループに再グループ化する処理を指定するボタンである。
OCR機能ボタン114は、入力用ペン103で入力された内容を文字列に変換する処理を指定するボタンである。このボタンが入力用ペン103でタッチされると、判断部は、OCR機能を有効にするよう制御する。OCR機能が有効にされた状態で、ペン機能ボタン108によりペン機能のモードが指定されて手書き入力が受け付けられると、判断部は、入力された軌跡をOCR機能により文字列に変換して表示するように制御する。
【0037】
保存機能ボタン115は、ディスプレイ14に表示されている内容をHDD12に記憶させるためのボタンである。
終了機能ボタン116は、電子黒板による入力を終了させるためのボタンである。
【0038】
判断部およびグループ化処理部の処理
続いて、判断部が、手書き入力に係る操作を受け付ける処理の手順を説明する。
図4は、この実施形態において、判断部がユーザーから手書き入力に係る操作および入力を受け付け、グループ化処理部が履歴を登録する処理の概要を示すフローチャートである。図4のフローチャートに沿って処理の手順を説明する。
【0039】
判断部は、はじめに機能選択部106のペン機能ボタン108が選択(タッチ)されたか否かを調べる(ステップS201)。ペン機能ボタン108がタッチされなかった場合(ステップS201のNo)は、何もせずに終了する。
ペン機能ボタン108が選択されると、判断部はそれに応答し、手書き入力を受け付けるモード(ペン機能モード)に移行する。そして、入力用ペンによってディスプレイ14に軌跡が入力されるのを待つ(ステップS203)。また、軌跡が入力されるのを待つ間(ステップS203のNo)に、機能選択部の他のボタンが押されたか否かを調べる(ステップS205)。他のボタンが押された場合(ステップS205のYes)は、ペン機能モードを終了し、ルーチンは先頭に戻る。他のボタンがおされなければ(ステップS205のNo)、ルーチンは、ステップS203へ進み、軌跡が入力されるのを待つ。
【0040】
軌跡が入力されると(ステップS203のYes)、判断部は、入力用ペン103がディスプレイ14の画面に触れた箇所に黒い線または黒い点を表示させるよう制御する(ステップS207)。この説明では、軌跡104が入力された場合を事例に説明する。入力された軌跡104の位置情報は、グループ管理部16aに格納されている。判断部は、入力制御部17から軌跡104に係る位置情報の格納アドレスを知らされる。ただし、この時点で軌跡104に係る位置情報は、データ管理部16bには登録されていない。軌跡104を履歴として管理できるようデータ管理部16bに管理情報を登録する処理は、この時点でグループ化処理部が行う(ステップS209)。上記処理は、間隔をおいて繰り返し実行される。
【0041】
軌跡104をグループに対応付ける処理についてはいくつかの態様で実現可能であるが(詳細は後述する)、例えば、ペン機能ボタン108が選択されてペン機能モードが有効にされてから他のモードのボタンが押されてペン機能モードが終了するまでの間に入力された軌跡を一つのグループとしてもよい。その態様によれば、グループ化処理部は、ペン機能ボタン108が押されたときに新たなグループ番号(図2の符号34)をデータ管理部16bの管理テーブル上に生成する。軌跡104が入力されると、グループ化処理部は、そのグループのグループデータの参照先として、軌跡104が格納されているアドレスを「グループ番号」の項目に登録する。さらに、そのグループの管理情報35を登録する。この事例では、属性36は「フリー」、表示位置は例えば軌跡104の先頭の画素位置、履歴数38は1回、履歴位置39は1、選択40は選択をそれぞれ登録する。また、グループ化処理部は、そのモード中、続けて入力される軌跡を、履歴数2以降に順次追加する。そして、入力された軌跡に係る位置情報を、軌跡104の位置情報の後に順次リンクさせてリスト構造のデータにする。
【0042】
このようにして、ペン機能モード中に入力用ペン103により入力された軌跡は、ディスプレイ14に表示されるので、ユーザーは電子黒板101に文字や図形を描くことができる。また、グループ管理部16aおよびデータ管理部16bに履歴として登録される。機能選択部106他のボタンがタッチされると、ペン機能モードは終了する。そして、タッチされたボタンに応じた処理が実行される。例えば、消しゴム機能ボタン110がタッチされた後は、入力した内容を消去するモードに切り替わる。アンドゥー機能ボタン111がタッチされた場合は、アンドゥー処理を実行する。
以上のような操作および入力が繰り返されて、電子黒板が使用される。
【0043】
アンドゥー処理部の処理
次に、この発明に係るアンドゥー処理部の処理について説明する。図5は、この実施形態において、アンドゥー処理部が、入力された内容に対するアンドゥー処理を実行する処理手順を示すフローチャートである。アンドゥー処理の実行が指示される前に、電子黒板に入力用ペン103による手書き入力が既にされており、それらの入力に応答して、グループ化処理部が入力された軌跡をグループに対応付けてグループ管理部16aおよびデータ管理部16bに登録しているものとする。なお、入力された内容は手書き入力に限らず、キーボード18を用いて入力された文字列でもよく、手書き入力がOCR処理された文字列などであってもよい。あるいは手書き入力と文字列の両方を含んでいてもよい。また、アンドゥー処理の対象となるグループとして、前述のグループが選択された状態であるとする。
【0044】
アンドゥー機能ボタン111がタッチされると、判断部は、それに応答し、アンドゥー機能に係る処理をアンドゥー処理部に委ねる(ステップS231のYes)。具体的には、CPU11が、アンドゥー処理の手順を示すプログラムを実行するように制御する。判断部の判断に基づいて、アンドゥー処理部は、データ管理部16bの該当グループの管理データを参照する。そして、アンドゥー処理が実行可能かを確認する。確認方法としては、対象となるグループデータ(この事例では、図2の符号32とする。グループの識別番号は1である。)の履歴位置39の値が0以上であるか否かを調べる(ステップS233)。対象の履歴位置の値が0であれば(ステップS233のNo)、何も処理を行わない。値が0以上の場合(ステップS233のYes)、アンドゥー処理部は、アンドゥー処理が可能であると判断する。図2の事例では履歴位置は3であり、アンドゥー処理が可能である。そこで、アンドゥー処理部は、現在の履歴位置の1つ前までの履歴(履歴位置1〜2に対応する履歴)としてグループデータ32に格納されている軌跡をディスプレイ14に表示させるように制御する(ステップS235)。即ち、グループ1についての表示内容を、履歴位置2までの軌跡の表示に更新させる。なお、履歴位置39が1の場合にアンドゥー処理を実行するとグループデータ32が何も入力されていない状態と同じ表示になる。
【0045】
表示の更新と共に、アンドゥー処理部は、グループ1の履歴位置39の値を1だけ減らし(ステップS237)、データ管理部16bの登録内容を更新する(ステップS239)。同一グループに対して新たな入力がなされた場合、判断部は、現在の履歴位置39の後に入力された内容を追加するよう制御する。従って、アンドゥー処理により履歴位置を3から2へ減じた後、グループ1に軌跡が入力されると、判断部は、履歴2に対応する位置情報の後に新たに入力された軌跡の位置情報をリンクさせる。したがって、元の履歴位置3に対応する位置情報は、リンクから削除される。
【0046】
以上の手順により、対象のグループに対するアンドゥー処理が実現される。なお、上記処理は、間隔をおいて繰り返し実行される。
【0047】
リドゥー処理部の処理
この発明の電子黒板において、いったんアンドゥー処理された入力内容が、リドゥー処理できるようになっていてもよい。この態様の場合、電子黒板はリドゥー処理を行うためのリドゥー処理部を備える。
【0048】
図6は、この実施形態において、リドゥー処理部が、リドゥー処理を行う際の処理の手順を示すフローチャートである。図6に沿ってリドゥー処理の手順を説明する。この事例において、リドゥー処理の指示がされる前に、電子黒板に入力ペンにて手書きで文字等が入力され、入力された内容がグループ管理部16aおよびデータ管理部16bに登録されているものとする。そして、さらに、そのグループに対してアンドゥー処理が3回実行されたものとする。その後、そのグループが選択されている状態を前提として以下の説明を行う。
【0049】
リドゥー機能ボタン112がタッチされると、判断部はそれに応答し、リドゥー機能に係る処理をリドゥー処理部に委ねる(ステップS251のYes)。具体的には、CPU11が、リドゥー処理の手順を示すプログラムを実行するように制御する。判断部の判断に基づいて、リドゥー処理部は、データ管理部16bの該当グループの管理データを参照する。そして、リドゥー処理が実行可能かを確認する。確認方法としては、対象となるグループデータの履歴位置39の値が履歴数38の値より小さいか否かを調べる(ステップS253)。履歴位置39の値が履歴数38に等しい場合(ステップS253のNo)、何も処理を行わない。履歴位置39の値が履歴数38より小さい場合(ステップS253のYes)、リドゥー処理部は、リドゥー処理が可能であると判断する。そこで、リドゥー処理部は、現在の軌跡位置の1つ後までの履歴としてグループデータ32に格納されている軌跡をディスプレイ14に表示させるように制御する(ステップS255)。即ち、対象グループについての表示内容を、現在の履歴位置より1つ増やした内容に更新する。なお、履歴位置39を1つ増やすことによりその値が履歴数38と等しくなった場合は、最新の状態が表示されることになる。
【0050】
表示の更新と共に、アンドゥー処理部は、グループ1の履歴位置39の値を1だけ増やし(ステップS257)、データ管理部16bの登録内容を更新する(ステップS259)。同一グループに対して新たな入力がなされた場合、判断部は、現在の履歴位置39の後に入力された内容を追加するよう制御する。従って、例えば、履歴数が5で、リドゥー処理により履歴位置を2から3へ増やした後、そのグループに軌跡が入力された場合、判断部は、履歴位置3に対応する位置情報の後に新たに入力された軌跡の位置情報をリンクさせる。したがって、元の履歴位置3以降に対応する位置情報は、リンクから削除される。
以上の手順により、対象のグループに対するリドゥー処理が実現される。なお、上記処理は、間隔をおいて繰り返し実行される。
【0051】
スクロールバーを用いたアンドゥー処理およびリドゥー処理の指示
これまでの説明では、アンドゥー機能ボタン111/リドゥー機能ボタン112をタッチすることにより、アンドゥー処理/リドゥー処理が1回ずつ行われた。このような操作の変形例として、スクロールバーを用いてアンドゥー処理およびリドゥー処理の指示を行うようにしてもよい。
【0052】
図7は、この実施形態において、スクロールバーを用いたアンドゥー処理およびリドゥー処理の指示の態様を示す説明図である。図7で、ユーザーが入力用ペン103で選択機能ボタン107を選択し、ディスプレイ14に表示された内容(この事例では、表303)をタッチすると、判断部は、該当の箇所に表示されているグループの内容を選択状態にする(選択モード)。そして、選択されたグループの表示内容の周りに鎖線の枠503を表示させる。さらに、その鎖線枠503内の右端部にスクロールバー501を表示させる。スクロールバーの上端部には上向き矢印のボタン501Uが、下端部には下向き矢印ボタン501Dが表示される。
【0053】
ユーザーは、鎖線枠503によって、選択された対象を確認することができる。また、表示されたスクロールバー501の下向き矢印ボタン501Dおよび上向き矢印のボタン501Uを入力用ペン103で触れることにより、アンドゥー処理およびリドゥー処理の指示を与えることができる。判断部は、下向き矢印ボタン501Dに触れられたことに応答し、スクロールバー503を下方向に1段スクロールさせると共に履歴を1回遡るアンドゥー処理をアンドゥー処理部に実行させる。また、上向き矢印のボタン501Uに触れられたことに応答し、スクロールバー503を上方向に1段スクロールさせると共に、履歴を1回復元するリドゥー処理をリドゥー処理部に行わせる。尚、アンドゥー処理またはリドゥー処理できる限界までそれぞれの処理が進んだ状態では、スクロールバー501がスクロールできなくなる。
【0054】
図8および図9は、この実施形態において、スクロールバーを用いたアンドゥー処理およびリドゥー処理における表示の変化を示す説明図である。図8(a)は、図7と同様の選択状態であり、アンドゥー処理が実行される前の状態を示している。図8(b)は、図8(a)の状態からスクロールバー503の下向き矢印ボタン501Dがタッチされた状態である。下向き矢印ボタン501Dがタッチされると、スクロールバー503が下方向に1段スクロールされ、選択されたグループの入力内容303が1段階アンドゥー処理される。図8(b)では、直前に入力された「プリント機能」の文字列が削除されている。なお、文字列がアンドゥーされる単位は、この実施形態のように一連の文字列を単位としてもよいが、一文字を単位としてもよい。図8(b)の状態からさらに、矢印ボタン501Dが複数回タッチされた状態が図8(c)である。スクロールバー503は、下方向にさらに4段階のスクロール操作が行われ、入力内容303が4回の履歴分だけ削除された状態である。即ち、図8(b)の状態から、「FAX機能」、「コピー機能」、「3」、「2」の文字列が順次削除された状態を示している。
【0055】
一方、図9は、スクロールバーを用いたリドゥー処理における表示の変化を示す説明図である。図9(a)は、図8(c)に示す状態であり、複数回のアンドゥー操作が実行された後の状態である。図9(b)は、図9(a)の状態で上向き矢印のボタン501Uがタッチされた状態である。上向き矢印ボタン501Uがタッチされると、スクロールバー503が上方向に1段スクロールされ、選択されたグループ303のアンドゥーされた内容が1段階復元される。図9(b)では、直前にアンドゥーされた文字列「2」が復元されている。図9(c)は、図9(b)の状態から、4段階のスクロール操作が行われ、入力内容303が4回の履歴分だけ復元された状態である。即ち、図9(b)の状態から、「3」、「コピー機能」、「FAX機能」、「プリント機能」の文字列が順次復元された状態を示している。
【0056】
選択部の処理およびスクロールバー操作に係る処理
スクロールバーを用いたアンドゥー処理およびリドゥー処理の指示に関する判断部の処理について説明する。図10は、この実施形態のスクロールバーに係る処理の手順を示すフローチャートである。
図10で、判断部は、入力用ペン103で選択機能ボタン107が選択(タッチ)されたか否かを調べる(ステップS1200)。選択機能ボタン107がタッチされなかった場合(ステップS1200のNo)は、何もせずに終了する。
【0057】
選択機能ボタン107がタッチされた場合、判断部は、ディスプレイ14に表示されている内容のうち、何れかがタッチされるのを待つ(ステップS1201)。いずれの入力内容もタッチされなかった場合(ステップS1201のNo)は、何もせずに終了する。
何れかの入力内容がタッチされた場合、(ステップS1201のYes)判断部は、タッチされた位置とデータ管理部に登録された表示位置とを比較し、選択対象のグループを決定する。そして、選択されたグループが表示されている領域の周囲に鎖線枠を表示させる(ステップS1202)。鎖線枠は、図7の鎖線枠503に対応する。これによって、選択されたグループがどれであるかをユーザーが認識できるようにする。また、鎖線枠の右端部にスクロールバー501を表示させる(ステップS1203)。
【0058】
この状態で、スクロールバー501の下向き矢印ボタン501Dがタッチされたかどうかを調べる(ステップS1204)。下向き矢印ボタン501Dがタッチされなかった場合(ステップS1204のNo)、ルーチンはステップS1208へ進み、ここで判断部は上向き矢印ボタンが押されたか否かを調べる。上向き矢印ボタン501Dがタッチされなかった場合(ステップS1208のNo)は、何もせずに終了する。
【0059】
一方、前記ステップS1204の判定で、下向き矢印ボタン501Dがタッチされた場合(Yesの場合)、判断部は、アンドゥー処理が可能か否かを調べる(ステップS1205)。この判定は、図5のステップS233に対応する。アンドゥー処理が不可能な場合、(ステップS1205のNo)、何もせずに終了する。アンドゥー処理が可能な場合(ステップS1205のYes)、アンドゥー処理を実行する(ステップS1206)。この処理の詳細は、図5のステップS235〜239に対応する。そして、スクロールバー501が一段下がった状態をディスプレイ14に表示させるように制御し(ステップS1207)、処理を終了する。
【0060】
また、前記ステップS1208で上向き矢印ボタンがタッチされた場合(判定結果がYes)判定部は、リドゥー処理が可能かどうかを判定する(ステップS1209)。この判定は、図6のステップS253に対応する。リドゥー処理が不可能な場合(ステップS1209のNo)は、何もせずに終了する。リドゥー処理が可能な場合(ステップS1209のYes)、リドゥー処理を実行する(ステップS1210)。この処理の詳細は、図5のステップS255〜259に対応する。そして、スクロールバー501が一段上がった状態をディスプレイ14に表示させるように制御し(ステップS1211)、処理を終了する。
なお、上記処理は、間隔をおいて繰り返し実行される。
【0061】
グループ化処理部の処理(グループ化処理の第1の実施形態)
前述のアンドゥー処理およびリドゥー処理は、選択されたグループを対象に行われる。ここでは、グループ化の処理について説明する。グループ化の処理は、グループ化処理部が行う。
図11は、この実施形態において、グループ化処理の一態様に係る処理の手順を示すフローチャートである。図11のグループ化処理は、ペン機能もしくは文字入力機能のモードが選択された後、そのモードが終了するまでの間に入力された内容を一つのグループとしてグループ化する処理である。即ち、グループ化処理の第1の態様は、機能選択部106のペン機能ボタン111または文字入力ボタン112を用いて選択された機能(モード)と連動してグループ化処理を行う態様である。
【0062】
例えば、ペン機能ボタン108がタッチされてペン機能モードが有効になった後、入力用ペン103を用いて文字や図形が入力されたとする。その後、文字入力機能ボタン109がタッチされ、ペン機能モードが解除されたとき、それまでのペン機能モードで入力された軌跡を一つのグループとしてグループ化を行う。なお、ペン機能モード中にペン機能ボタン108がタッチされたとき、それまでに入力された軌跡をグループ化し、その後に入力される軌跡は別の新たなグループとしてもよい。
【0063】
具体的には、グループ化処理部は次の手順で処理を行う。まず、判断部は、ペン機能ボタン108がタッチされたか否かを判断する(ステップS1301)。ペン機能ボタン108がタッチさなかった場合(ステップS1301のNo)、ルーチンはステップS1315へ進み、判断部は、文字入力機能ボタン109がタッチされたか否かを判定する。
【0064】
前記ステップS1301で、ペン機能ボタン108がタッチされた場合(ステップS1301のYes)、以降の処理はグループ化処理部が行う。グループ化処理部は、データ管理部16bに新たなグループを登録し(ステップS1305)、ペン機能モードとして手書き入力を受け付ける(ステップS1307)。ペン機能モード中に、軌跡が入力されたら(ステップS1307のYes)、入力された軌跡(グループ管理部16aに格納された位置情報)を前記ステップS1305で生成したグループに対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1309)。そして、ルーチンはステップS1307へ進み、次の軌跡が入力されるのを待つ。新たな軌跡が入力されると、再び前述のグループに対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1309)。このようにして、入力された軌跡が同一グループの履歴としてまとめられる。
【0065】
グループ化処理部は、軌跡が入力されるのを待つ間(ステップS1307のNo)、判断部がペン入力モードを終了さたか否かを調べる(ステップS1311)。判断部は、例えば、文字入力機能ボタン109がタッチされたときにペン機能モードを終了させる。あるいは、ペン機能ボタン108がタッチされたときに終了させてもよい。また、それ以外の所定のボタンがタッチされたことにより終了させてもよい。グループ化処理部は、モードが終了されたら(ステップS1311のYes)、処理を終了する。
【0066】
なお、その終了イベントが新たな入力モードの指定の場合、即ち、ペン機能ボタン108がタッチされたか、または文字入力機能ボタンがタッチされた場合は、先頭に戻ってタッチされたボタンについての判定(ステップS1301,S1315)へ進む。フローチャートはループにしていないが、このルーチンは間隔をおいて繰り返し実行される。以降の入力は、新たなグループに登録される。
【0067】
次に、ステップS1315の処理を説明する。判断部は、ステップS1315で、文字入力機能ボタン109がタッチされたか否かを判定する。その結果、文字入力機能ボタン109がタッチされていなければ(ステップS1315のNo)、なにも処理せずに終了する。一方、文字入力機能ボタン109がタッチされた場合(ステップS1315のYes)、以降の処理はグループ化処理部が行う。グループ化処理部は、データ管理部16bに新たなグループを登録し(ステップS1317)、文字入力モードとしてキーボードからの文字列入力を受け付ける(ステップS1319)。文字入力モード中に、文字列が入力されたら(ステップS1319のYes)、入力された文字列(グループ管理部16aに格納される文字コード列等の情報)を前記ステップS1317で生成したグループに対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1321)。そして、ルーチンはステップS1319へ進み、次の文字列が入力されるのを待つ。新たな文字列が入力されると、再び前述のグループに対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1321)。このようにして、入力された文字列が同一グループの履歴としてまとめられる。
【0068】
グループ化処理部は、文字列が入力されるのを待つ間(ステップS1319のNo)、判断部が文字入力モードを終了させたか否かを調べる(ステップS1323)。判断部は、例えば、ペン機能ボタン108がタッチされたときに文字入力モードを終了させる。あるいは、文字入力機能ボタン109がタッチされたときに終了させてもよい。また、それ以外の所定のボタンがタッチされたことにより終了させてもよい。グループ化処理部は、モードが終了されたら(ステップS1323のYes)、処理を終了する。
【0069】
グループ化処理部の処理(グループ化処理の第2の実施形態)
ここでは、グループ化処理の異なる態様を説明する。グループ化処理の第2の態様は、基準位置から所定の範囲内の位置に入力された内容を同一グループとしてグループ化するものである。例えば、ペン機能モードで文字や図形が入力される際、グループ化処理部は、ペン機能モードが有効になった後、はじめに入力用ペン103でタッチされた位置を基準位置として保持する。さらに、その位置を中心として一定範囲をグループ化エリアとして規定する。以降、入力用ペン103で軌跡か入力される都度、その軌跡がグループ化エリアに入っているかを確認する。入力された軌跡がグループ化エリアに入っている場合、その軌跡を同一グループとして登録する。モードが変更されるまで、この処理を繰り返す。モードが変更された場合もしくはグループ化エリア外に軌跡が入力された場合、グループ化処理部はそれまでに入力された軌跡を同一グループとし、それ以降に入力される軌跡を別のグループとして扱う。それ以降に軌跡が入力された場合、その軌跡の最初の位置をあらたな基準位置として新たなグループ化処理を繰り返す。
【0070】
図12は、この実施形態における前述のグループ化処理の手順を示すフローチャートである。図12で、判断部は、ペン機能ボタン108または文字入力機能ボタン109が押され、ペン機能モードまたは文字入力モードを開始すべきか否かを判断する(ステップS1401)。いずれの入力モードでもなければ、処理を終了する(ステップS1401のNo)。入力のモードを開始すべき場合(ステップS1401のYes)、以降の処理はグループ化処理部が行う。グループ化処理部は、新たなグループを登録するためグループ番号を生成する(ステップS1403)。そして、グループ化処理部は、ペン機能モード中は軌跡の入力を、文字入力モード中は文字列の入力を待つ(ステップS1405)。また、グループ化処理部は、判断部がモードを終了させたか否かをしらべる(ステップS1417)。モードが終了された場合は、処理を終了する(ステップS1417のYes)。そうでなければ(ステップS1417のNo)、ルーチンはステップS1405へ進み、新たな入力を待つ。
【0071】
新たな入力があった場合(ステップS1405のYes)、グループ化処理部は、その入力がグループの最初の入力か否かを調べる(ステップS1407)。最初の入力であれば、新たなグループを登録するためのグループ番号34を生成し(ステップS1409)、入力の最初の位置を基準位置として記憶する(ステップS1410)。さらに、生成したグループに入力された内容を対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1413)。
【0072】
一方、入力がグループの最初のものでない場合(ステップS1407のNo)、グループ化処理部は、入力された内容が基準位置から所定範囲内(グループ化エリア内)にあるか否かを調べる(ステップS1411)。グループ化エリア内に入力がされた場合(ステップS1411のYes)、ルーチンはステップS1413へ進み、グループ化処理部は、前の入力と同じグループに入力された内容を対応付けてデータ管理部16bに登録する(ステップS1413)。即ち、一つ前の入力と同じグループにグループ化する。その後、ルーチンはステップS1405へ進み、新たな入力を待つ。
【0073】
入力された内容が基準位置から所定範囲内(グループ化エリア内)にない場合(ステップS1411のNo)、グループ化処理部は、その入力内容を登録するための新たなグループ番号34を生成する(ステップS1415)。そして、新たに生成されたグループに入力された内容を対応付けて登録する(ステップS1416)。その後、ルーチンはステップS1405へ進み、新たな入力を待つ。
【0074】
グループ化処理部の処理(グループ化処理の第3の実施形態)
前述した第1および/または第2の態様によるグループ化処理によって一旦グループ化された入力を合わせ、新たな一つのグループにまとめる態様について説明する。この態様による処理は、登録されている複数のグループを選択し、それらをまとめてグループ化する操作によって実現される。判断部は、グループ化機能ボタン113がタッチされたときにこのグループ化処理を行う(グループ化モード)。
【0075】
図13は、選択されたグループを同一グループとしてグループ化する処理の手順を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って説明する。なお、この処理が実行される前に、複数のグループの入力がなされてディスプレイ14に表示され、グループ管理部16aおよびデータ管理部16bに登録されているものとする。
【0076】
グループ化処理部は、選択機能ボタン107がタッチされ、選択モードが開始されたか否かを調べる(ステップS1501)。選択モードは、選択機能ボタン107がタッチされたことに応答して、判断部が有効にするモードであり、表示されたグループを選択する操作を受け付けるモードである。選択モードでない場合(ステップS1501のNo)は、何もせずに終了する。
【0077】
選択モード中、グループ化処理部はグループが選択されるのを待つ(ステップS1503)。また、グループが選択されるのを待つ間に、選択モードが終了されたかどうかを調べる(ステップS1505)。選択モードを終了させるのは判断部である。例えば、ペン機能ボタン108など、異なる操作目的のボタンがタッチされた場合、判断部は選択モードを終了させる。選択モードが終了した場合、グループ化処理部は何もせずに終了する(ステップS1505のYes)。
【0078】
また、選択モード中、グループ化処理部はグループ化機能ボタン113がタッチされたかどうかを調べる(ステップS1509)。
まず、前記ステップS1503で、グループが選択された場合(ステップS1503のYes)、グループ化処理部は、選択されたグループのグループ番号を記憶する(ステップS1507)。なお、判断部は、選択されたグループの表示内容を鎖線枠表示させて選択されたグループをユーザーが認識できるようにする。その後、ルーチンは、ステップS1503へ進む。このようにしてグループ化処理部は、選択モード中に選択されたグループのグループ番号をすべて記憶する。
【0079】
また、前記ステップS1509で、グループ化機能ボタン113がタッチされた場合(ステップS1509のYes)、グループ化処理部は、選択されたグループをまとめた新たなグループのためのグループ番号を生成する(ステップS1511)。そして、選択されている各グループを、新たに生成したグループ番号の構成要素として登録する(ステップS1513)。元の各グループは、削除してもよいし、グループ化処理によってまとめられたことを属性として付加するようにしてもよい。なお、属性を付加する場合、グループ化属性を管理情報35の一つとして定義しておく必要がある。即ち、親グループと子グループを識別する情報、親グループから子グループを特定できるようにする情報、子グループから親グループを特定できるようにする情報を付加する必要がある。このような情報を付加することにより、階層的なグループ化処理が可能になる。
【0080】
OCR機能
この発明の電子黒板は、OCR機能を適用することにより、入力された軌跡を文字列に変換してもよい。OCR機能は、OCR機能ボタン114をタッチすることにより有効になる(OCRモード)。再度ORC機能ボタン114をタッチすることによりOCRモードが終了する。
【0081】
図14は、この実施形態において、OCRモードが有効にされているとき、入力された軌跡を文字認識する処理を示すフローチャートである。前述のように、入力用ペン103で機能選択部106のOCR機能ボタン114がタッチされ、OCRモードが有効化されている状態であるとする。OCRモード中に、ペン機能モードで文字や図形などの軌跡が入力され(ステップS401)、ディスプレイ14から入力用ペン103が離れると、判定部は、ペン先がタッチパネルから離れた後、所定時間が経過したかを判断する。所定時間が、経過した場合OステップS402のYes)、判断部は、OCR処理を開始させるように制御する。そして、これまでに入力された内容を1文字として判断し、その内容を対象にOCR処理を実行させる(ステップS403)。OCR処理は、図示しないOCR処理部によって実行される。OCR処理部は、CPU11がOCR処理用のプログラムを実行し、メモリ15に格納された軌跡を対象にOCR処理を行うように構成されてもよい。判断部は、OCR処理の結果が文字列であるかを判断し(ステップS405)、文字と判断された場合はその文字列を入力した内容と置き換えてディスプレイ14に表示させる(ステップS406)。一方、文字として判断されなかった場合は、入力された線をベクトル化し、軌跡の位置情報(ビットマップ情報)からベクトル情報に変換する処理を行う(ステップS407)。
【0082】
文字認識に係るOCR処理の技術は、例えば、特許文献3等に開示されている。特許文献3によれば、人により手書き入力された文字から抽出して得られた文字を使用して、あらかじめ用意されている辞書とマッチングすることで第一次候補カテゴリを抽出し、その中からあらかじめ抽出しておいた変形パターンマスクを用いて変形を与えることで特徴抽出を行い、精度の高い文字認識を行っている。この発明は入力ペンによる電子黒板への手書き入力を行うものであり、文字認識については人の特徴を抽出することができる。従って、特許文献3の技術を適用してOCR処理を実現することができる。
【0083】
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】この発明の電子黒板の電気的な構成の一例を示すブロック図である。
【図2】この実施形態において、履歴記憶部に係るグループ管理部16aおよびデータ管理部16bに格納されるデータの構造を示す説明図である。
【図3】この発明の電子黒板における表示部としてのディスプレイ14の外観を示す説明図である。
【図4】この実施形態において、判断部がユーザーから手書き入力に係る操作および入力を受け付け、グループ化処理部が履歴を登録する処理の概要を示すフローチャートである。
【図5】この実施形態において、アンドゥー処理部が、入力された内容に対するアンドゥー処理を実行する処理手順を示すフローチャートである。
【図6】この実施形態において、リドゥー処理部が、リドゥー処理を行う際の処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】この実施形態において、スクロールバーを用いたアンドゥー処理およびリドゥー処理の指示の態様を示す説明図である。
【図8】この実施形態において、スクロールバーを用いたアンドゥー処理における表示の変化を示す説明図である。
【図9】この実施形態において、スクロールバーを用いたリドゥー処理における表示の変化を示す説明図である。
【図10】この実施形態のスクロールバーに係る処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】この実施形態において、グループ化処理の第1の一態様に係る処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】この実施形態において、グループ化処理の第2の一態様に係る処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】この実施形態において、グループ化処理の第3の一態様に係る処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】この実施形態において、OCRモードが有効にされているとき、入力された軌跡を文字認識する処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
11:CPU
12:HDD、ハードディスク装置
13:画像入出力制御部
14:ディスプレイ
15:メモリ
16a:グループ管理部
16b:データ管理部
17:入力制御部
18:キーボード
19:マウス
20:タッチパネル
21:バス
32:グループ単位の履歴
33:管理テーブル
34:グループ番号
35:管理情報
36:属性
37:表示位置
38:履歴数
39:履歴位置
40:選択
101:電子黒板本体
103:入力用ペン、スタイラスペン
104:軌跡
106:機能選択部
107:選択機能ボタン
108:ペン機能ボタン
109:文字入力機能ボタン
110:消しゴム機能ボタン
111:アンドゥー機能ボタン
112:リドゥー機能ボタン
113:グループ化機能ボタン
114:OCR機能ボタン
115:保存機能ボタン
116:終了機能ボタン
303:グループの表示内容
501:スクロールバー
501U:上向き矢印ボタン
501D:下向き矢印ボタン
503:鎖線枠、選択状態表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字および図形の手書きによる入力の操作および指示の操作を受け付ける入力部と、
入力された文字および図形を入力された箇所に対応させて表示する表示部と、
入力された文字および図形を一筆ごとの履歴として格納する履歴格納部と、
受け付けた操作に基づき、実行すべき処理を判断する判断部と、
所定の操作に応答し、一筆以上の履歴からなるグループを決定する処理を行うグループ化処理部と、
所定の操作に応答し、前記グループの何れかを選択する処理を行う選択部と、
表示部に表示されている文字および図形に係る履歴を逆順に辿り入力前の状態へ戻す処理を行うアンドゥー処理部とを備え、
前記アンドゥー処理部は、前記選択部により選択されたグループに係る履歴のみを逆順に辿ってそのグループに係る表示を入力前の状態へ戻すことを特徴とするアンドゥー機能付き電子黒板。
【請求項2】
前記入力部は、処理のモードを指定する操作を受け付け、
前記判断部は、同一の操作の内容に対し指定されたモードに応じて異なる処理を決定し、前記モードを指定する指示を入力部が受け付け、かつ、そのモードが現在のモードと異なる場合には指定されたモードで以降の操作の内容を判断し、
前記グループ化処理部は、前記モードを指定する指示が受け付けられたのを契機にその直前にモードが指定されてから後の履歴を一つのグループとして決定する請求項1に記載の電子黒板。
【請求項3】
前記判断部は、表示部内に各モードを指定するための表示を表示部に表示させ、前記表示に対する操作の内容に基づいて指定されたモードを判断する請求項2に記載の電子黒板。
【請求項4】
前記入力部は、複数のグループを選択する操作と選択されたグループを合成すべき指示とを受け付け、
前記グループ化処理部は、その操作と指示とに応答して選択されたグループを一つのグループとして決定する請求項1〜3の何れか一つに記載の電子黒板。
【請求項5】
前記グループ化処理部は、文字および図形の入力が開始されたとき、入力が開始された場所を中心とする所定範囲内をグループ化領域とし、それ以降グループ化領域内にされた入力を同じグループに属するものとして履歴に加え、グループとして決定すべき指示を入力部が受け付けたときに前記グループを一つのグループとして決定する請求項1に記載の電子黒板。
【請求項6】
アンドゥー操作処理部によって入力前の状態へ戻された表示をそのグループに係る履歴の逆に復元する処理を行うリドゥー処理部をさらに備える請求項1〜5の何れか一つに記載の電子黒板。
【請求項7】
前記判断部は、アンドゥーおよび/またはリドゥー可能なグループの内容が表示されている領域の近傍にスクロールバーを表示させ、前記スクロールバーが一方側へスクロールされる操作に対してアンドゥー処理部に前記グループの処理を行わせ、他方側へスクロールされる操作に対してリドゥー処理部に前記グループの処理を行わせる請求項6に記載の電子黒板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−151449(P2009−151449A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−327441(P2007−327441)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】