説明

インサイツガス分析プローブ

【課題】反応からの排ガス内の残存H2Sの濃度分析への硫黄元素蒸気による妨害を除く。
【解決手段】分析するガスのプロセスストリームを移送するための導管にプローブが直接取り付けられている。このプローブにより、サンプル内の不要な蒸気成分を熱交換器の導管との相互作用により凝結させ液体にし重力の下で落下させプロセスストリームの中へと戻すことによって、上述のガスサンプルが連続して分析するための適切な状態に調整されるようになっている。このプローブには、フローセルチャンバをガスが流れるようにするためのベンチュリデバイスが用いられている。フローセルチャンバでは、ガスは、戻し導管に通されプロセスストリームの中へと放出されて戻される前に、このチャンバを貫通して照射される光と相互作用するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2009年1月12日に出願された米国特許仮出願第61/143,876号の正規の出願として優先権を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一または複数の不要な成分を含有している分析する流体サンプルを適切な状態に調整するためのプローブに関するものである。具体的には、凝結により不要な成分のみを取り除くために非常に正確にサンプルを冷却することができるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
プロセスガスストリームでは、当該プロセスストリームを構成している一または複数の化合物の濃度を知ることが望まれている場合が多い。この濃度を知ることによって、取得情報に基づいて変更を加えることができるプロセス内のオペレータまたは装置に対してフィードバックを送信することが可能となる。たとえば、クラウス硫黄回収プロセスでは、HSとSOとを反応させて硫黄元素と水とを生成するようになっている。反応からの排ガス内の残存HSの濃度を分析することによって、反応物に供給するHSの量の調節に用いることができるフィードバックを提供することができるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、排ガスの分析は、スペクトロメータから得られる読み取り値を歪めることに加え分析機器の内面に凝固しうる硫黄元素蒸気が存在することにより複雑なものとなる。したがって、本発明の目的は、硫黄蒸気を凝結させて液体とし、硫黄蒸気を分析機器の内面に蓄積しうる前にプロセスストリームの中へ落下させることによりプロセスガスストリームから硫黄蒸気を取り除くことができるインサイツプローブを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
硫黄蒸気の如き少なくとも一つの不要な成分を含有するプロセスガススチームのサンプルがベンチュリデバイスによってサンプルチャンバの中へと移送される。サンプルチャンバでは、サンプルは熱交換器の導管と相互に作用する。熱交換器の導管は、スチームの如き冷却流体を、当該冷却流体とサンプルとの混合を阻止するためにサンプルチャンバと連通していない別個のチャンバを通して移送するものの、プロセスガススチームのサンプルから冷却流体に向かう熱の伝達は熱交換器の導管の壁を介して可能とするようになっている。プロセスガススチームのサンプルの不要な成分が凝結されて液体となるように、冷却流体の温度は正確に制御される。スチームの場合には、このことは、スチームの圧力を調節することによって達成される。プロセスガススチームのサンプルの不要な成分は、サンプルから凝結し、重力の下で、プロセスガスストリームの中へ落下して戻っていく。不要な成分が硫黄である場合、冷却流体の温度を非常に正確に制御することが最も重要なこととなる。というのは、クラウスプロセスの排ガス配管の圧力を大気圧未満に維持することにより配管からのガスの漏洩の可能性を回避するようにしているが、この準大気圧の下では、硫黄は非常に狭い温度範囲内でしか液体状態で存在しないからである。圧力制御が重要である理由は、冷却流体の温度が低すぎる場合には、硫黄蒸気が熱交換器の導管の表面で凝固して熱交換器の導管を断熱してしまい、プロセスガススチームのサンプルがその硫黄蒸気を取り除かれることなく通り抜けることができてしまうからであり、また、冷却流体の温度が高すぎる場合には、硫黄蒸気が凝結せずに同一の問題が生じることになるからである。したがって、硫黄が熱交換器の導管との相互作用によって凝結して液体になるようにシステムを調節できることがこの発明の重要な態様である。プロセスガススチームのサンプルは、熱交換器の導管との相互作用の後、プローブヘッドマニホルドの底部内のオリフィスを通ってフローセルチャンバの中へと移動する。フローセルチャンバは、フローセルチャンバへのまたはそこからのプロセスガススチームのサンプルの出入りのための流入口オリフィスおよび流出口オリフィスを有する円筒状のものであり、サンプルチャンバの長手方向の軸に対して直角になるように位置決めされている。光学用流入口オリフィスおよび光学用流出口オリフィスは、フローセルチャンバの各端部に一つ設けられ、光線が光学用流入口オリフィスから入射してフローセルチャンバを通って光学用流出口オリフィスをから出射するように、フローセルチャンバの軸線方向に沿って並行かつ同心円状に配列されている。このように、フローセルチャンバを貫通して照射されている光のいくつかの波長が、ランベルトベールの法則に従ってサンプルに吸収されることとなる。また、チャンバから出射する光をスペクトロメータを用いて分析することにより、フローセルチャンバ内のプロセスガススチームのサンプルの成分を同定することができる。
【0006】
フローセルチャンバは、曲がりくねったチャネルを通してスチームの如き加熱流体を移送するデミスターのすぐ近くにある。この曲がりくねったチャネルは、フローセルチャンバと連通しないように位置に設けられており、このことは、加熱流体とプロセスガススチームのサンプルとの混合を回避するものの、加熱流体からプロセスガススチームのサンプルへのフローセルチャンバの壁を介した熱の伝達を可能としている。デミスターは、加熱流体流入口オリフィスと加熱流体流出口オリフィスとをさらに備え、加熱流体が一方の端部から曲がりくねったチャネルに流入して他方の端部から流出することを可能なものとしている。この加熱流体システムにより、液体と固体とがチャンバで蓄積してチャンバを通るプロセスガススチームのサンプルおよび光を遮断しないように、プロセスガススチームのサンプルのすべての成分の凝結温度を上回る温度にフローセルチャンバの温度を保持することを可能とする。
【0007】
プロセスガススチームのサンプルがフローセルチャンバから流出すると、プロセスガススチームのサンプルは、空気の如き吸引用流体と混合されるベンチュリデバイスを通り、サンプルチャンバ内に収容されているもののサンプルチャンバと連通されていないサンプル戻し導管を通り抜け、サンプルチャンバの流入口の下流側にある元のプロセス流体の中へ排出されて戻される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す図である。
【図2】円2で示されている図1のベンチュリデバイスを示す詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面を参照すると、これらの図面の記載が本発明の好ましい実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限するものではないことが明らかである。
【0010】
図1に示されているように、従来のクラウス硫黄回収オペレーションの排ガス(tail gas)3を移送するプロセス配管2(箱99により表わされている)にインサイツ(in−situ)ガス分析器用プローブ1が取り付けられている。排ガスは、HS、Sなどから構成される複数の成分からなっており、大気圧未満の圧力で保持されており、また、すべての成分が気体の形態で存在する温度で保持されている。この排ガスは、サンプルチャンバ4の下端部の近傍を流れるようになっており、プロセス配管2の直径の約2/3の位置まで延びていることが好ましい。サンプルチャンバ4の下端部は、プロセス配管2の長手方向の軸線に対して約45度の角度で切断され、流れて来る流れに対して形成された開口部98が面するような向きとなっている。開口部98は、プロセス配管2内の流れに対して直角をなす開口部の領域を増やして排ガス3のサンプル5がサンプルチャンバ4の中へ流入することを促進するようにある角度で切られて形成されている。
【0011】
排ガスサンプル5は、ベンチュリデバイス8によって、サンプルチャンバ4、フローセルチャンバ6およびサンプル戻し導管7を通って流れるようにされている。ここで図2を参照すると、ベンチュリデバイス8は、吸引用流体流入口オリフィス9と、サンプル流入口オリフィス10と、共通流出口オリフィス11とを有している。ベンチュリデバイス8は、空気の如き吸引用流体12を吸引用流体流入口オリフィス9の中へ流し、そこで、吸引用流体12をボトルネック絞り領域13を通して移送させるように動作する。ボトルネック絞り領域は、吸引用流体12の速度を上昇させ、ベルヌーイの原理に従ってボトルネック絞り領域13内の圧力を降下させるようになっている。サンプル流入口オリフィス10は、適切なサイズに形成されると、ボトルネック絞り領域13の圧力がサンプル流入口オリフィス10の上流側の排ガスサンプル5の圧力よりも低くなるようにボトルネック絞り領域13の好ましくは中間点、またはその近傍に設けられている。この圧力差により、排ガスサンプル5は、サンプル流入口オリフィス10を通ってボトルネック絞り領域13の中へと流される。ここで、排ガスサンプル5は、吸引用流体12と混合し、共通流出口オリフィス11を通ってベンチュリデバイスSから流出するようになっている。
【0012】
図1をさらに参照すると、サンプルチャンバ4は熱交換器の導管14を収容するようになっている。熱交換器の導管14は、内側のチューブ15が外側のチューブ16の内部に納まるような異なる直径を有し、内側のチューブ15が外側のチューブ16より短くなるような異なる長さを有する内側のチューブ15と外側のチューブ16とから構成されている。内側のチューブ15および外側のチューブ16は、各々の端部が排ガス5の流入するサンプルチャンバ4の端部とは反対側の端部と同一平面上にあり、内側のチューブ15、外側のチューブ16およびサンプルチャンバ4の同一平面上の端部がプローブヘッドマニホルド17の平らな底面とぴったりと重なるようになっている。
【0013】
同一平面上の端部側の内側のチューブ15の円周部は、たとえばスチームの如き冷却流体19を冷却流体供給源97から移送することができるように、プローブヘッドマニホルド17の底部にある冷却流体流入口オリフィス18を取り囲むようになっている。冷却流体供給源97が、接続流入口オリフィス20からプローブヘッドマニホルド17の中へと移送される冷却流体19を提供しており、この流入口オリフィスが、冷却流体19を案内して内側のチューブ15の内部空間内を流すようになっている。次いで、冷却流体19は、内側のチューブ15のうちの同一平面上の端部とは反対側の下端部から流出し、外側のチューブの16の内径と内側のチューブ15の外径とによりにより取り囲まれた空間に流入する。次いで、冷却流体19は、内側のチューブ15の円周部ではなく外側のチューブ16の円周部内で取り囲まれたプローブヘッドマニホルド17の底部にある冷却流体流出口オリフィス21を通って流れる。冷却流体19は、冷却流体接続流出口オリフィス22を通ってプローブヘッドマニホルド17から流出する。外側のチューブ16のうちの同一平面上の端部とは反対側の端部は、サンプルチャンバ4の排ガスサンプル5と冷却流体19との混合を排除するとともに排ガスサンプル5と冷却流体19との間の熱伝達を熱交換器の導管14の壁を介して、とくに外側のチューブ16の壁を介して可能とするようにシールされていることが明らかである。
【0014】
サンプルチャンバ4内の排ガスサンプル5は、排ガスサンプル5と冷却流体19との間で熱エネルギが交換される熱交換器の導管14を通り越す。正常運転時、冷却流体19の温度は、熱が排ガスサンプル5から冷却流体19に伝達されるように、排ガスサンプル5の温度未満に維持されるようになっている。本発明の好ましい実施形態では、冷却流体19はスチームであり、この場合、冷却流体19の温度については、従来の圧力レギュレータ96内のスチームの圧力を調節することにより調節することができる。
【0015】
冷却流体19(好ましくは、スチーム)の圧力は、スチームの温度が排ガスサンプル5をS成分が凍結して固体になる温度ではなくてS成分が凝結して液体になる温度にまで冷却するように正確に制御されなければならない。次いで、図1に示されているように、液状の硫黄23は、排ガスサンプル5の流れに逆らって重力の下で落下し、サンプルチャンバ4の下端部を通り抜けてプロセス配管2の中へと戻っていく。
【0016】
排ガスサンプル5は、プローブヘッドマニホルド17の底側のサンプル供給オリフィス24を通ってサンプルチャンバ4から流出し、サンプル流入口オリフィス25からフローセルチャンバ6の中へ流入する。
【0017】
フローセルチャンバ6は、当該フローセルチャンバ6の一方の端部に光学用流入口オリフィス26を備えているとともに他方の端部に光学用流出口オリフィス27を備えている円筒状のものである。光学用流入口オリフィス26および光学用流出口オリフィス27は、光線(破線矢印により示されている)がフローセルチャンバ6を通り抜けるように、フローセルチャンバの長手方向の軸線に沿って平行かつ同軸に配列されている。光学用流入口オリフィス26および光学用流出口オリフィス27の各々は、光にフローセルチャンバ6の通り抜けを可能とするものの排ガスサンプル5の通り抜けを阻止するレンズ28を収容している。
【0018】
この光は、従来の光源90により生成されるようになっており、この光源は、排ガスサンプル中の成分および当該成分の濃度の正確な分析に必要となる特定の波長または特定の範囲の波長を発生するようになっている。このように、フローセルチャンバ6に示されているいくつかの波長の光は、ランベルトベールの法則に従ってサンプルにより吸収されることになる。フローセルチャンバ6から出る光を従来のスペクトロメータ92を用いて分析することによりフローセルチャンバ6内のプロセスガススチームのサンプルの成分を同定することができる。
【0019】
フローセルチャンバ6はデミスター29の直ぐ近くにある。デミスター29は、加熱流体流入口オリフィス30と、加熱流体流出口オリフィス31と、曲がりくねったチャネル32とを有している。加熱流体供給源95からのスチームの如き加熱流体が、加熱流体流入口オリフィス30を通って曲がりくねったチャネル32に流入し、フローセルチャンバ6の上方にある曲がりくねったチャネル32の屈曲した流路を通って移送される。次いで、この加熱流体は加熱流体流出口オリフィス31から流出する。この加熱流体は、フローセルチャンバ6内の排ガスサンプル5の各成分の気化温度よりも高く、排ガスサンプルを完全に蒸気の形態で維持するようになっており、このことにより、レンズ28上に凝結が生じることもないし固体粒子が生じてシステムを通る排ガスサンプル5の流れを妨げることもない。
【0020】
排ガスサンプル5は、サンプル流出口オリフィス34通ってフローセルチャンバ6から流出し、ベンチュリデバイス8を通り抜けるようになっている。先に詳細に記載されたベンチュリデバイス8を通過すると、排ガスサンプルは、サンプル戻し導管7を通り抜け、サンプル放出オリフィス36通ってプロセス配管2の中へと放出される。
【0021】
プローブヘッドマニホルド17は、ほぼ同じ直径の3つ同心状の円板から構成されている。プローブヘッドマニホルド17は、製造可能性や保全性のために、および、プローブヘッドマニホルド全体を交換する必要なしに各部分を交換することを可能にするために、複数の円板に分割されている。本発明のこの目的にもかかわらず、当業者にとって明らかなように、個々の使用用途に応じて、プローブヘッドマニホルドを一つの固体片から製造してもよいし、または、3つを超える数の円板に分割してもよい。
【0022】
最も底部側の円板37は、熱交換器の導管14の内側のチューブ15および外側のチューブ16ならびにサンプルチャンバ4の同一平面上の端部に直接接続されており、冷却流体接続流入口オリフィス20と、冷却流体接続流出口オリフィス22と、冷却流体流入口オリフィス18と、冷却流体流出口オリフィス21とを有している。
【0023】
中央の円板38は、最も底部側の円板37の頂部に直接接続されており、ベンチュリデバイス8と、吸引用流体接続流入口オリフィス39とを有している。吸引用流体接続流入口オリフィス39は吸引用流体供給源88に相互接続されている。吸引用流体供給源88は、空気の如き吸引用流体12を供給し、上述のような吸引用流体流入口オリフィス9の中に吸引用流体12を流れ込ませるようになっている。
【0024】
最も頂部側の円板40は、中央の円板38の頂部に直接接続され、フローセルチャンバ6と、デミスター29とを有している。
【0025】
時間の経過とともに、小量のSの蒸気が、熱交換器の導管14を通過し、システム内のいずれかの場所で凍結して固体となる。したがって、冷却流体19の温度をSの気化温度よりも高い温度に周期的に上げることが望ましい。冷却流体の温度を流体流入口オリフィス20で時々上げることで加熱された冷却流体が一時的に排ガスサンプル5を加熱することにより、排ガスサンプル5が、システムのその他の部位を流れるにつれて、蓄積されたSを気化させ、プローブを取り除いたり、分解したりすることなくシステムから不要なものを効果的に取り除くことが可能となる。
【0026】
本発明をいくつかの例示の実施形態を参照して説明したが、これらの実施形態に本発明を限定することを意図したものではない。当業者にとって明らかなように、本発明の技術思想および技術範囲から逸脱することなく変形および修正を加えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫黄回収プロセスに用いられるインサイツプローブであって、
円筒状のフローセルチャンバ、曲がりくねったチャネルおよびベンチュリデバイスが設けられた複数の円板を有しているプローブヘッドマニホルドと、
一方の端部が前記プローブヘッドマニホルドに直接接続され、他方の端部が開放されてプロセス流体に浸かり該プロセス流体の連続的なサンプルストリームを前記フローセルチャンバに移送するサンプルチャンバとを備えており、
該サンプルチャンバが複数の導管を収容しており、
前記導管が、
前記サンプルよりも冷たい冷却流体を前記プローブヘッドマニホルド内の第一のオリフィスから、前記サンプルチャンバの内部容積を通し、前記プローブヘッドマニホルド内の第二のオリフィスを通して移送する熱交換器の導管と、
前記プローブヘッドマニホルド内の第三のオリフィスに直接接続されたサンプル戻し導管とを有しており、
前記第三のオリフィスが前記ベンチュリデバイスに接続され前記サンプルを前記フローセルチャンバから移送して前記プロセス流体の中へ放出して戻すように構成されてなる、プローブ。
【請求項2】
前記複数の円板が同心円状に配列されてなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項3】
前記サンプルチャンバが前記複数の円板と同心円状に配列されてなる、請求項2に記載のプローブ。
【請求項4】
前記フローセルチャンバが、該フローセルチャンバの長手方向の軸線に沿って同心円状に配列された光学用流入口オリフィスおよび光学用流出口オリフィスを有してなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項5】
前記フローセルチャンバが、該フローセルチャンバの長手方向の軸線に対して直角になっているサンプル流入口オリフィスおよびサンプル流出口オリフィスをさらに有してなる、請求項4に記載のプローブ。
【請求項6】
前記曲がりくねったチャネルが、前記フローセルチャンバに隣接しており、前記サンプルよりも熱い加熱流体を移送するように構成されてなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項7】
前記曲がりくねったチャネルが、前記プローブヘッドマニホルド内に加熱流体流入口オリフィスおよび加熱流体流出口オリフィスを有してなる、請求項6に記載のプローブ。
【請求項8】
前記加熱流体が、前記フローセルチャンバ内の前記サンプルの温度を、前記サンプルのすべての成分が前記フローセルチャンバの内部にいる間において蒸気の状態のままでいる温度まで上げるように構成されてなる、請求項7に記載のプローブ。
【請求項9】
前記加熱流体がスチームである、請求項8に記載のプローブ。
【請求項10】
前記ベンチュリデバイスが前記プローブヘッドマニホルド内のアスピレータ流入口接続部オリフィスから吸引用流体を受け入れるように構成されてなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項11】
前記ベンチュリデバイスが、前記吸引用流体の速度を上昇させるためのボトルネック部を有してなる、請求項10に記載のプローブ。
【請求項12】
前記サンプルチャンバが、前記サンプルチャンバの長手方向の軸線に対して垂直に設けられているとともに前記サンプル戻し導管に直接接続されているサンプル戻しオリフィスを収容してなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項13】
前記熱交換器の導管が前記サンプルチャンバの長手方向の軸線と同軸上に並ぶように配列されてなる、請求項1に記載のプローブ。
【請求項14】
前記熱交換器の導管が2つのチューブを有しており、外側のチューブが内側のチューブよりも直径が大きくかつ長さも大きくなっている、請求項13に記載のプローブ。
【請求項15】
前記外側のチューブが前記サンプルチャンバの長手方向の軸線と同軸上に並ぶように配列されてなる、請求項14に記載のプローブ。
【請求項16】
前記第一のチューブおよび前記第二のチューブの各々は、各チューブの一方の端部が同一平面上に位置するように、前記プローブヘッドマニホルドに対して面一となっている一方の端部を有してなる、請求項15に記載のプローブ。
【請求項17】
前記冷却流体が前記熱交換器の導管の外側に出ることができないように、かつ、前記サンプルが前記熱交換器の導管の中に入ることができないように、前記第二のチューブうちの前記プローブヘッドマニホルドから最も遠くの位置にある端部に蓋がかぶせられてなる、請求項16に記載のプローブ。
【請求項18】
前記冷却流体が、前記プローブヘッドマニホルドに対して面一となる一方の端部を通って前記内側のチューブの中に流入し、次いで、該内側のチューブの他方の端部を通って前記内側のチューブと前記外側のチューブとの間の空間の中へと流れ込み、前記内側のチューブの流れに逆らって前記プローブヘッドマニホルドの中へと戻るように構成されてなる、請求項17に記載のプローブ。
【請求項19】
前記冷却流体が、前記熱交換器の導管の表面温度を前記サンプルの一または複数の不要な成分の凝固点を上回りかつ沸点を下回る温度まで下げることにより、前記不要な成分が凝結して液体となり、重力の下で、前記サンプルの流れに逆らって前記サンプルチャンバの開放されている前記端部を通って液体として前記プロセス流体の中へと戻るように構成されてなる、請求項18に記載のプローブ。
【請求項20】
前記冷却流体がスチームである、請求項19に記載のプローブ。
【請求項21】
前記不要な成分が硫黄蒸気を含んでなる、請求項20に記載のプローブ。
【請求項22】
前記スチームの圧力を圧力調節手段により制御することにより、前記熱交換器の導管の表面温度を前記圧力調節手段により制御することができるように構成されてなる、請求項21に記載のプローブ。
【請求項23】
前記スチームの温度が前記硫黄蒸気の凝結温度を上回るように、前記圧力調節手段が調節可能に構成されてなる、請求項22に記載のプローブ。
【請求項24】
前記スチームの温度が前記硫黄蒸気の凝固温度を下回るように、前記圧力調節手段が調整可能に構成されてなる、請求項23に記載のプローブ。
【請求項25】
前記フローセルチャンバが、該フローセルチャンバ内の前記硫黄蒸気の濃度を測定するガス分析器と光学的に連結されるように構成されてなる、請求項24に記載のプローブ。
【請求項26】
前記フローセルチャンバ内の硫黄蒸気の濃度を最小限に抑えるように、前記スチームの圧力を前記ガス分析器により検出された硫黄蒸気の濃度に応じて上げるまたは下げるように構成されてなる、請求項25に記載のプローブ。
【請求項27】
前記熱交換器の導管が前記サンプルを前記硫黄蒸気の沸点よりも著しく高い温度で加熱するように前記スチームの圧力を周期的に上げることにより、前記サンプルチャンバの下流側ですでに凝結された硫黄蒸気を再度蒸発させて前記サンプルチャンバ戻し導管を通して前記プロセス流体に放出して戻すように構成されてなる、請求項26に記載のプローブ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−190890(P2010−190890A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−4159(P2010−4159)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(510010883)エーエー ホールディングス, リミテッド (1)
【Fターム(参考)】