説明

インターホンシステム

【課題】子機から呼び出される携帯端末をIP携帯電話とすることで、システムにおける配線の共通化、機器の小型化を図る。
【解決手段】室内に設置されるナースコール子機2と、室毎に設置され子機から呼び出しがあったとき呼出表示灯31が点滅/点灯する廊下灯3と、ナースステーション内に設置されるナースコール親機4と、廊下灯および親機を制御するための制御機5と、医療従事者が携帯し、通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受するIP携帯電話6と、通話を成立させるIP携帯電話のアドレスを特定し、パケット交換によってデジタル音声信号を交換する交換機7と、LAN配線L4によって交換機に接続され、IP携帯電話のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有する無線アクセスポイント8とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、子機、親機及び移動端末で相互に通信を行なうインターホンシステムに係り、特に子機から呼び出される移動端末をIP携帯電話とすることで、配線の共通化、機器の小型化を図ることができるインターホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、この種のインターホンシステムとして、病院の室内に設けられ、識別番号が付与された複数の子機及び子機から呼び出しされ通話するための親機と、施設内で看護師が携帯し、映像を表示でき、子機から呼び出しされ通話するための携帯型親機と、子機とともに室内に設けられ、デジタルデータプロトコルによって撮像した映像信号を送信する複数のカメラと、親機、携帯型親機及びカメラに接続され、子機からの呼出信号を携帯型親機に伝送し、カメラから送信された映像信号をデジタルデータとして携帯型親機に伝送するIP電話交換機とを備えたナースコールシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。なお、子機を廊下灯を介して親機に接続する場合には、親機と廊下灯とを制御機を介して接続することが一般的である。
【0003】
このようなナースコールシステムは、病床の患者がナースコールするために子機のナースコール用ボタンを押下すると、子機からの呼出信号を検出したIP電話交換機の制御により看護師が携帯している携帯型親機で、患者からナースコールの要求がある旨の報知が行われるとともに、呼び出しのあった子機の近傍に設置されたカメラによって子機の周辺の撮像が開始される。
【0004】
【特許文献1】特開2005−79857号公報(段落番号「0039」、「0040」、「0052」)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、背景技術に記載したナースコールシステムでは、医療施設に設置されることから携帯型親機には医用電気機器への電波干渉による障害の度合いが軽微であるPHS(Personal Handyphone System)が使用されるので、専用の通信配線で接続された基地局(アンテナ)と大型のPHS用交換機とが必要であった。また、各子機の近傍に設置されるカメラの配線についてもLAN配線であることから、PHSの通信配線や子機の通話線とは独立したLAN配線が必要となるので、病室近傍に向けて3系統の独立した配線を必要としていた。
【0006】
また、廊下灯を介して子機が接続されている場合には、子機と制御装置を接続する廊下灯と、携帯型親機と交換機を接続する基地局(アンテナ)とは、いずれも病室の廊下にそれぞれ独立して設置されているため、廊下が雑然としていた。
【0007】
本発明は、このような従来の難点を解決するためになされたもので、子機から呼び出される携帯端末をIP携帯電話とすることで、システムにおける配線の共通化、機器の小型化を図ることができるインターホンシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、交換機の機能を制御機にもたせることで、システムを簡素化させることができるインターホンシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、IP携帯電話に関連する基地局(アンテナ)の機能を廊下灯にもたせることで、省線化とともに廊下に設置される機器数を減らすことができるインターホンシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、システムを簡素化して安価なインターホンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成する本発明の第1の態様であるインターホンシステムは、室内に設置され病床の患者等の看護すべき者が看護師等の医療従事者を呼び出すための子機と、室毎に設置され看護すべき者により子機から呼び出しがあったとき呼出表示灯が点滅/点灯する廊下灯と、室と異なる施設内に設置され看護すべき者からの呼び出しを廊下灯を介して報知するとともに通話を成立させるための親機と、廊下灯および親機を制御するための制御機と、医療従事者がそれぞれ携帯し、看護すべき者からの呼び出しを報知すると共に通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受するIP携帯電話と、通話を成立させるIP携帯電話のアドレスを特定し、パケット交換によってデジタル音声信号を交換する交換機と、第1のLAN配線によって交換機に接続され、IP携帯電話のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有する複数の無線アクセスポイントとを備えたものである。
【0009】
このような第1の態様によるインターホンシステムによれば、IP携帯電話と無線で送受信するための無線LAN機能を有する複数の無線アクセスポイントを備えたので、無線カメラ、患者のバイタルサインを測定する測定器などの無線LAN機能を備えた機器と無線通信することができることから省線化を実現することができる。したがって、PHSに比べて低価格でシステムを構築することができるようになる。
【0010】
上述の目的を達成する本発明の第2の態様であるインターホンシステムは、室内に設置され病床の患者等の看護すべき者が看護師等の医療従事者を呼び出すための子機と、室毎に設置され看護すべき者により子機から呼び出しがあったとき呼出表示灯が点滅/点灯する廊下灯と、室と異なる施設内に設置され看護すべき者からの呼び出しを廊下灯を介して報知するとともに通話を成立させるための親機と、医療従事者がそれぞれ携帯し、看護すべき者からの呼び出しを報知すると共に通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受するIP携帯電話と、廊下灯および親機を制御し、親機あるいは子機からIP携帯電話を宛先に含む呼出があった場合に通話を成立させるIP携帯電話のアドレスを特定し、IP携帯電話に呼出信号を送出するとともにパケット交換によってデジタル音声信号を交換するための制御機と、第1のLAN配線によって制御機に接続され、IP携帯電話のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有する複数の無線アクセスポイントとを備えたものである。
【0011】
このような第2の態様によるインターホンシステムによれば、制御機が無線アクセスポイントを介してIP携帯電話との回線交換を行なうことができるので、交換機が不要となる。したがって、安価なシステムを構築できる。
【0012】
本発明の第3の態様は第1の態様又は第2の態様であるインターホンシステムにおいて、無線アクセスポイントは、看護すべき者のバイタルサインを測定する測定器、医師のパーソナルコンピューター、室を撮像するためのカメラ等の電子機器をLAN配線に接続するためのハブを備えたものである。このようなインターホンシステムによれば、無線アクセスポイントにハブ機能をもたせたので、無線LAN機能を有しないカメラ等の有線LAN接続機器も容易に接続することができる。したがって、無線アクセスポイントに接続可能な機器がさらに増えるとともに、無線アクセスポイント同士を容易に渡り配線とすることができ、配線の自由度が増す。
【0013】
本発明の第4の態様は第1の態様乃至第3の態様であるインターホンシステムにおいて、廊下灯は、第1のLAN配線に接続された無線アクセスポイントの代わりに、第2のLAN配線によって他の廊下灯あるいは制御機に接続するとともに無線アクセスポイントを内蔵したものである。このようなインターホンシステムによれば、廊下灯と無線アクセスポイントを一体化することにより、廊下から単体の無線アクセスポイントをなくすことができる。したがって、廊下に単体の無線アクセスポイントが露出することがなくなるので、廊下の外観がすっきりする。
【0014】
本発明の第5の態様は第4の態様であるインターホンシステムにおいて、廊下灯は第2のLAN配線によって増設親機が接続されているものである。このようなインターホンシステムによれば、従来必要であった増設親機幹線が不要となり、さらに省線化が可能となる。
【0015】
本発明の第6の態様は第1の態様乃至第5の態様であるインターホンシステムにおいて、廊下灯と制御機とを接続する第2のLAN配線には、廊下灯のデジタル通信信号とIP携帯電話のデジタル音声信号が重畳して伝送されているものである。このようなインターホンシステムによれば、廊下灯と制御機とを接続している第2のLAN配線に、廊下灯のデジタル通信信号とIP携帯電話のデジタル音声信号を重畳して伝送することで、従来必要であった子機幹線が不要となり、さらに省線化が可能となる。
【0016】
本発明の第7の態様は第1の態様乃至第6の態様であるインターホンシステムにおいて、親機は、表示部と、無線アクセスポイントを経由してアクセス可能なIP携帯電話の電話番号あるいはIP携帯電話を使用している医療従事者の氏名を表示部に表示する制御部とを備えたものである。このようなインターホンシステムによれば、親機はIP携帯電話の動作状況、及び医療従事者のIP携帯電話の携帯状況が把握できるため、IP携帯電話システムの動作状況と医療従事者の勤務状況が確認できる。
【0017】
本発明の第8の態様は第7の態様であるインターホンシステムにおいて、制御部は、無線アクセスポイントに接続されるLAN配線の回線使用率が予め定められた閾値を超えた場合に警報を前記表示部に表示する制御機能を有するものである。このようなインターホンシステムによれば、親機は無線アクセスポイントに接続されるLAN配線の回線使用率を把握できるため、IP携帯電話システムの回線輻輳等、異常事態の発生を事前に把握することができる。
【0018】
本発明の第9の態様は第8の態様であるインターホンシステムにおいて、制御部は、無線アクセスポイントに予め定められた端末以外の端末が接続された場合に警報を表示部に表示する制御機能を有するものである。このようなインターホンシステムによれば、親機はIP携帯電話、無線カメラ、患者のバイタルサインを測定する測定器以外の機器が接続されたことを把握できるため、IP携帯電話システムに悪影響を与える虞のある機器を排除することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、医療従事者が携帯する移動端末をIP携帯電話にすることで、システムにおける配線の共通化、機器の小型化を図ることができるインターホンシステムを提供することができる。また本発明によれば、交換機の機能を制御機にもたせることで、システムを簡素化させることができるインターホンシステムを提供することができる。また本発明によれば、IP携帯電話に関連する基地局(アンテナ)の機能を廊下灯にもたせて廊下灯と制御機との間の通話データもLAN用の通信プロトコルによる伝送を行なうことができるので、更なる省線化とともに廊下に設置される機器数を減らすことができるインターホンシステムを提供することができる。さらに本発明によれば、システムを簡素化して安価なインターホンシステムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための最良の実施形態について、図面を参照して説明する。参照する図1は、本発明のインターホンシステムを示すシステム構成図である。
【0021】
本発明の好ましい実施の形態例であるインターホンシステムは図1に示すように、例えば看護すべき者である患者を収容する病院に用いられるナースコールシステム1で、室内に設置され患者が看護師等の医療従事者を呼び出すための複数のナースコール子機2と、病室毎に設置、例えば、当該病室の出入口近傍である廊下先に設置されている複数の廊下灯3と、ナースステーション内に設置され患者からの呼び出しを廊下灯3を介して報知するとともに通話を成立させるためのナースコール親機4と、中継器としてナースステーション内、または病院内の共用部に設置されている制御機5と、医療従事者がそれぞれ携帯し、患者からの呼び出しを報知すると共に通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受する複数のIP携帯電話6と、通話を成立させるIP携帯電話6のアドレスを特定し、パケット交換によってデジタル音声信号を交換する交換機7と、IP携帯電話6を無線制御する複数の無線アクセスポイント8とを備えている。なお、LAN用の通信プロトコルとしては、イーサネット(Ethernet:登録商標)、トークンリング(Token Ring)などの物理的なプロトコルが該当する。
【0022】
ナースコール子機2は、病床の患者が医療従事者である医師や看護師、例えば、ナースステーション内に在室中の看護師やIP携帯電話6を携帯しながら病院内を巡回中の看護師のうち受け持ち(担当)の看護師に対して通常のナースコール呼び出し、緊急を要する緊急呼び出し、トイレ介助呼び出し等の呼出種別が異なる呼び出しを行い、通話を成立させるための音声を入出力するものである。
【0023】
廊下灯3は、患者によりナースコール子機2から呼び出しがあったときに点滅/点灯する呼出表示灯31を有している。この呼出表示灯31はナースコール子機2からの呼出種別が異なる場合には、呼出種別毎に異なるパターンで点滅/点灯することができる。
【0024】
ナースコール親機4は、ナースコール子機2からの呼び出しがあることを呼出種別毎異なるパターンの呼出音を出力するとともに呼出種別毎異なるパターンで表示することができ、この呼び出しを確認したナースステーション内に在室中の医療従事者が呼出元である病床の患者との間で通話を成立させることができる。また、ナースコール親機4は、表示部41と制御部42とを備えている。
【0025】
制御部42は、後述する無線アクセスポイント8を経由してアクセス可能なIP携帯電話6の電話番号あるいはIP携帯電話を使用している医療従事者の氏名を表示部41に表示する第1の制御機能を有している。この第1の制御機能によりナースコール親機4はIP携帯電話6の動作状況、及び医療従事者のIP携帯電話6の携帯状況が把握できるため、IP携帯電話システムの動作状況と医療従事者の勤務状況が確認できる。また、制御部42は、無線アクセスポイント8に接続されるLAN配線の回線使用率が予め定められた閾値を超えた場合に警報を表示部42に表示する第2の制御機能を有している。この第2の制御機能によりナースコール親機4は無線アクセスポイント8に接続されるLAN配線の回線使用率を把握できるため、IP携帯電話システムの回線輻輳等、異常事態の発生を事前に把握することができる。また、制御部42は、無線アクセスポイント8に予め定められた端末以外の端末が接続された場合に警報を表示部42に表示する第3の制御機能を有している。この第3の制御機能によりナースコール親機4はIP携帯電話、無線カメラ、患者のバイタルサインを測定する測定器以外の機器が接続されたことを把握できるため、IP携帯電話システムに悪影響を与えおそれのある機器を排除することができる。なお、これら制御機能は制御部42にすべて有していなくてもよく、適宜選択できるものである。
【0026】
制御機5は、廊下灯3、ナースコール親機4及び交換機7を制御するためのものであり、また、信号の種類によって部屋番号およびベッド番号に対応したIP携帯電話番号を特定する機能を有している。
【0027】
IP携帯電話6は、例えば病院内を巡回中の医療従事者により携帯されており、ナースコール子機2からの呼び出しがあることを呼出種別毎異なるパターンで表示、呼出音を出力するとともに、これを確認した医療従事者が呼出元である病床の患者との間で通話を成立させるための個別のIP携帯電話番号を有している。
【0028】
交換機7は、無線アクセスポイント8を回線制御する機能を有している。無線アクセスポイント8は、IP携帯電話6のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有している。
【0029】
ナースコールシステム1は、このように複数のIP携帯電話6と無線で送受信するための無線LAN機能を有する複数の無線アクセスポイント8を備えたので、無線カメラ9や患者のバイタルサインを測定する測定器などの無線LAN機能を備えた機器と無線通信することができることから省線化を実現することができる。ここで、無線LAN機能を備えた機器とは、LAN用の通信プロトコルによって信号を送信したり受信したりすることができる機器をいう。また、バイタルサインとは、脈拍、呼吸、血圧、体温の4つの生体情報を指す。
【0030】
このようなナースコールシステム1は、複数のナースコール子機2が廊下灯3に接続され、この複数のナースコール子機2が接続されている廊下灯3は廊下灯接続ラインL1にバス接続されており、この廊下灯接続ラインL1は制御機5に接続されている。なお、図1においては、廊下灯3が1台だけが接続されているが、バス接続なので何台でも接続することができる。また、廊下灯3が廊下灯接続ラインL1にバス接続されている子機用伝送系統は2つ設けられているが、この伝送系統数に限られるものではなく、例えばフロア数に基づき決定される。ナースコール親機4は通話部ラインL2によって制御機5に接続され、制御機5は交換機接続ラインL3によって交換機7に接続されている。この交換機7には、LANケーブルで構成されLAN用の通信プロトコルによるデジタルデータを伝送する第1のLAN配線である基地局接続ラインL4によって複数の無線アクセスポイント8がそれぞれ接続されている。
【0031】
このように構成されたナースコールシステム1について、以下、具体的な動作について説明する。
【0032】
病室内の病床の患者が、ナースステーション内に在室中の医療従事者やIP携帯電話6を携帯しながら病院内を巡回中の医療従事者のうち、受け持ち(担当)の医療従事者を呼び出すためにナースコール子機2の呼出機能を能動にすると、呼出元のナースコール子機2に接続されている廊下灯3は、呼出信号S1を廊下灯接続ラインL1に送信する。この呼出信号S1は、廊下灯接続ラインL1を介して制御機5に伝送される。なお、廊下灯3では、廊下灯接続ラインL1への呼出信号S1の送信とともに呼出表示灯31を点滅/点灯させることにより、病室の廊下先に居る医療従事者に対して呼出報知を行うことができる。
【0033】
制御機5は、廊下灯3からの呼出信号S1を検出し、この部屋番号と上述の呼出信号S1に含まれている呼出種別、子機番号とを含む呼出信号S3を通話部ラインL2に送信する。この呼出信号S3は、通話部ラインL2を介してナースコール親機4へと伝送される。ナースコール親機4は、制御機5からの呼出信号S3に含まれている呼出種別、部屋番号、子機番号をそれぞれ検出し、呼出種別毎でパターンが異なる呼出音を出力する。また、ナースコール親機4は、制御機5からの呼出信号S3に含まれている呼出種別、部屋番号、子機番号に基づいて、当該病室内で呼出元のナースコール子機2が設置されている病床の患者からの呼び出しがあることを検出し、呼出種別毎異なるパターンで表示部41に表示させる。
【0034】
また、制御機5は、呼出種別、部屋番号、子機番号をそれぞれ検出し、部屋番号およびベッド番号に対応したIP携帯電話番号を特定し、このIP携帯電話番号と所定の呼出表示データとを含む端末呼出制御信号S2を交換機接続ラインL3に送信する。この端末呼出制御信号S2は、交換機接続ラインL3→交換機7→基地局接続ラインL4を介して無線アクセスポイント8に送信され、無線アクセスポイント8は端末呼出制御信号S2を無線LAN信号S4に変換して複数のIP携帯電話6に伝送する。複数のIP携帯電話6は、制御機5からの端末呼出制御信号S2に含まれているIP携帯電話番号、呼出表示データのうちIP携帯電話番号と自端末が有する個別のIP携帯電話番号とを照合し、一致した場合にのみ呼出表示データが有効であると判断して表示するとともに、呼出種別毎でパターンが異なる呼出音を出力させる。
【0035】
ここで、当該病室内で呼出元のナースコール子機2が設置されている病床の患者からの呼び出しを確認したナースステーション内に在室中の医療従事者がナースコール親機4にて応答すると、当該ナースコール親機4の通話機能と呼出元のナースコール子機2が有する通話機能とは、通話部ラインL2、制御機5、廊下灯接続ラインL1及び廊下灯3を介して通話ラインが形成され、この通話ラインを介して音声信号を送受信させることにより、ナースステーション内に在室中の看護師と当該病室内で呼出元のナースコール子機4が設置されている病床の患者との間で通話が成立する。
【0036】
一方、IP携帯電話6を携帯しながら病院内を巡回中の受け持ち(担当)の医療従事者が当該IP携帯電話6にて応答すると、IP携帯電話6が有する通話機能と呼出元のナースコール子機2が有する通話機能とは、無線アクセスポイント8、基地局接続ラインL4、交換機7、交換機接続ラインL3、制御機5、廊下灯接続ラインL1及び廊下灯3を介して通話ラインが形成され、この通話ラインを介して音声信号を送受信させることにより、IP携帯電話6を携帯しながら病院内を巡回中の受け持ち(担当)の医療従事者と当該病室内で呼出元のナースコール子機2が設置されている病床の患者との間で通話が成立する。
【0037】
なお、IP携帯電話6は待受時においては、ナースコール親機4で特定のIP携帯電話6の接続確認を行なうことができる。IP携帯電話6が個別の電話番号を有しているからである。ナースコール親機4でこの接続確認機能を能動とすると、ナースコール親機4から出力された接続確認信号S4が、通話部ラインL2→制御機5→交換機接続ラインL3→交換機7を介して無線アクセスポイント8に送信され、無線アクセスポイント8は接続確認信号S4を無線LAN信号S4に変換して複数のIP携帯電話6に伝送する。複数のIP携帯電話6は、ナースコール親機4からの接続確認信号S4を受信すると応答信号S5を送信し、この応答信号S5は接続確認信号S4と逆の信号ルートでナースコール親機4に伝送される。ナースコール親機4は応答信号S5を受信すると、制御部42の第1の制御機能により接続確認信号S4を受信したIP携帯電話6の電話番号を表示部41に表示するので、接続確認されたことを確認することができる。また、ナースコール親機4あるいは図示しないオーダリングシステムに、IP携帯電話6を携帯する看護師氏名が登録してあれば、ナースコール親機4は制御部42の第1の制御機能により表示部41にIP携帯電話6の電話番号とともにIP携帯電話6を携帯している医療従事者の氏名を表示させることができる。また、どの無線アクセスポイント8がIP携帯電話6の信号を受信したかにより、ナースコール親機4の表示部41にIP携帯電話6を携帯している医療従事者の概略の位置情報を表示することもできる。
【0038】
また、このナースコールシステム1では、無線LAN機能を無線アクセスポイント8に備えたため、多くの医療機器を接続できてしまう。例えば、医師が患者に説明を行なうために、ノート型パーソナルコンピュータを無線アクセスポイント8に無線接続して動画を見せながら説明を行なう、等の使用方法も考えられる。しかしながら、このような使用を同時に複数の病室で行なわれると、回線使用率が上がり、IP携帯電話6の音声データやナースコールの信号伝送に支障が出るという問題点がある。このため、ナースコール親機4では制御部42の第2の制御機能により例えば基地局接続ラインL4の回線使用率を常時監視し、回線使用率が一定の閾値を超えた場合に表示部41にLAN回線輻輳の警告を表示し、これを見た医療従事者がナースコール親機4の放送機能を利用してIP携帯電話へのナースコール以外での使用を抑制してもらうように病室にアナウンスすることにより、IP携帯電話へのナースコール用の各信号の伝送を安定化させることができる。なお、回線使用率の監視は、制御機5、無線アクセスポイント8など、システムの任意の位置で監視してもよい。また、警告の表示についても、IP携帯電話6に表示するようにしてもよい。
【0039】
また、このナースコールシステム1では、無線LAN機能を無線アクセスポイント8に備えたため、ナースコールシステムや医療機器に関係ない機器、例えば患者個人のノート型パーソナルコンピュータを無断で接続できてしまうという問題点がある。このため、ナースコール親機4の制御部42の第3の制御機能を使用する。このナースコール親機4の制御部42の記憶領域(図示せず)に接続可能な機器のIPアドレスを事前に登録しておき、ナースコール親機4では伝送データのIPアドレスを常時監視し、事前に登録されていないIPアドレスを発見した場合に表示部41に異常接続の警告を表示し、これを見た医療従事者が当該機器を外すことにより、ナースコールの各信号の伝送を安定化させることができる。
【0040】
また、このナースコールシステム1では、基地局接続ラインL4は複数のアクセスポイント8に接続されているのでLAN用の通信プロトコルにより伝送するが、交換機接続ラインL3は交換機7と制御機5とを接続しているだけなので、LAN用の通信プロトコル、専用プロトコルのいずれでもよい。この場合、交換機接続ラインL3が専用プロトコルの場合には交換機7にプロトコル変換機能をもたせることになる。
【0041】
なお、上述したナースコールシステム1では、無線アクセスポイント7と無線カメラ、患者のバイタルサインを測定する測定器などの無線LAN機能を備えた機器とは無線で通信していた。しかしながら、カメラや測定器が無線LAN機能を備えていない場合には、有線で通信しなければならないので、無線アクセスポイントにハブ機能をもたせるとよい。
【0042】
図2は、ハブ機能を有する無線アクセスポイントを備えた本発明のナースコールシステム10を示すシステム構成図である。
【0043】
このナースコールシステム10は図2に示すように、無線アクセスポイント80は、看護すべき者のバイタルサインを測定する測定器、医師のパーソナルコンピューター、室を撮像するための有線カメラ9B等の電子機器をLAN配線L4に接続するためのハブ81を備えたものである。このハブ81は複数のLANケーブルを接続することができるようにポートが設けられている。このようなナースコールシステム10によれば、無線アクセスポイント80にハブ機能をもたせたので、無線LAN機能を有しないカメラ等の有線LAN接続機器も容易に接続することができる。
【0044】
なお、このナースコールシステム10は無線アクセスポイント80以外は、上述したナースコールシステム1と同一構成なので同一要素には同一参照番号を付して、それらに関する構成、作用、動作の説明は省略する。
【0045】
この無線アクセスポイント80は任意の1台とナースコール親機4との間には、LAN用の通信プロトコルによるデジタルデータを伝送する映像ラインL5が接続され、複数の無線アクセスポイント80同士はハブ81を介してアクセスポイントラインL6で直列接続されている。また、複数の無線アクセスポイント80同士はハブ81を介してアクセスポイントラインL6で直列接続されていることから、交換機7はすべての無線アクセスポイント80と基地局接続ラインL4を介して接続する必要はなく、少なくとも1つ基地局接続ラインL4と接続するだけでよい。したがって、病室内、あるいは病室近傍には無線カメラ9Aや有線カメラ9Bを設置することができ、無線カメラ9Aは無線アクセスポイント80の無線LAN機能を使用して無線接続され、有線カメラ9Bは無線アクセスポイント80のハブ81にカメラ接続ラインL7に接続されている。この無線カメラ9Aは無線LAN機能を有し、有線カメラ9Bは有線LAN機能を有している。
【0046】
このようなナースコールシステム10は、無線カメラ9Aあるいは有線カメラ9Bをナースコール親機4、制御機5、廊下灯3、あるいは無線アクセスポイント80の何れかの指示により能動とすると、無線カメラ9Aあるいは有線カメラ9Bは呼び出しを行なった患者を撮像範囲に含む映像信号S6を出力する。撮像された映像信号S6は、無線アクセスポイント80を経由して呼出元のナースコール子機2に呼び出され呼出音が鳴動しているIP携帯電話6に伝送されるので、そのIP携帯電話6の表示部(図示せず)には撮像された映像が表示される。また、撮像された映像信号S6は、無線アクセスポイント80及び映像ラインL5を経由して、呼出元のナースコール子機2に呼び出され呼出音が鳴動しているナースコール親機4に伝送されるので、ナースコール親機4の表示部41に撮像された映像が表示される。
【0047】
なお、このナースコールシステム10では、IP携帯電話6、ナースコール親機4の何れの表示部にも撮像された映像を表示していたが、映像を表示するのはいずれか一方でもよく、特にナースコール親機4に映像を表示しない場合には映像ラインL5が不要となる。また、このナースコールシステム10では、撮像された映像を表示する機器はIP携帯電話6、ナースコール親機4に限定しているが、実際にはLAN接続が可能で各カメラ9A、9Bの映像を撮像できる機器なら、アクセスポイントラインL6や映像ラインL5をハブによって分岐させることで、どのような機器で映像を表示することも可能である。
【0048】
また、無線アクセスポイント80に接続するカメラ、患者のバイタルサインを測定する測定器などの機器がすべて有線接続するものであれば、アクセスポイントは有線接続専用のものでもよい。
【0049】
なお、上述したナースコールシステム1、10では、無線アクセスポイント8、80が独立して設けられていたが、これに限らず、廊下灯3に内蔵してもよい。
【0050】
図3は無線アクセスポイントが内蔵された廊下灯を備えた本発明のナースコールシステム100を示すシステム構成図である。
【0051】
このナースコールシステム100は図3に示すように、廊下灯30はナースコールシステム1、10の廊下灯3及び無線アクセスポイント8、80と同様の機能を有する無線アクセスポイントを内蔵している。したがって、廊下灯と無線アクセスポイントを一体化することができるので、廊下から無線アクセスポイントをなくすことができる。また、制御機50は、廊下灯30およびナースコール親機4を制御し、ナースコール親機4あるいはナースコール子機2からIP携帯電話6を宛先に含む呼出があった場合に通話を成立させるIP携帯電話のアドレスを特定し、IP携帯電話に呼出信号を送出するとともにパケット交換によってデジタル音声信号を交換する機能を有している。即ち、ナースコールシステム1、10の交換機6の機能と制御機5の機能とを一体化したものである。したがって、制御機50が無線アクセスポイントを介してIP携帯電話との回線交換を行なうことができるので、交換機が不要となる。
【0052】
なお、このナースコールシステム100のナースコール親機4はLAN機能を有する以外は、上述したナースコールシステム1、10と同一構成なので同一参照番号を付して構成の説明は省略する。
【0053】
このようなナースコールシステム100は廊下灯30とナースコール親機4とはLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号、データ信号を送受するものである。したがって、ナースコール親機4および制御機50を接続する通話部ラインL2と、廊下灯30および制御機50とを接続する第2のLAN配線である廊下灯接続ラインL1とは、何れもLANケーブルで構成されている。したがって、ナースコールシステム1、10で基地局接続ラインL4やアクセスポイントラインL6に伝送される信号は、すべて廊下灯接続ラインL1に伝送させることができる。即ち、廊下灯30と制御機50とを接続する第2のLAN配線である廊下灯接続ラインL1には、廊下灯30のデジタル通信信号とIP携帯電話6のデジタル音声信号が重畳して伝送されている。したがって、従来必要であった子機幹線が不要となり、さらに省線化が可能となる。
【0054】
また、この第2のLAN配線である廊下灯接続ラインL1には、LAN機能を有する増設親機11が接続されているものである。このように第2のLAN配線である廊下灯接続ラインL1に増設親機11を接続できるので、従来必要であった増設親機幹線が不要となり、さらに省線化が可能となる。
【0055】
このようなナースコールシステム100は、上述したナースコールシステム1、10と作用、動作は同様なので説明を省略するが、ナースコール親機4、制御機50、廊下灯30及び増設親機11がそれぞれLANケーブルによって接続されているので、各機器の信号の送受にはLAN用の通信プロトコルが採用されることになる。
【0056】
なお、このナースコールシステム100では廊下灯30を接続する制御機50には交換機の機能を有していたが、これに限らず、ナースコールシステム1、10のように制御機と交換機とを個別に配置し、交換機に廊下灯30を接続するようにしてもよい。
【0057】
また、上述したナースコールシステム1、10では、制御機5と交換機7とは別個に設けていたが、これに限らず、ナースコールシステム100の制御機50と同様に、廊下灯3およびナースコール親機4を制御し、ナースコール親機4あるいはナースコール子機2からIP携帯電話6を宛先に含む呼出があった場合に通話を成立させるIP携帯電話のアドレスを特定し、IP携帯電話に呼出信号を送出するとともにパケット交換によってデジタル音声信号を交換する機能を有するようにしてもよい。この場合、複数の無線アクセスポイント8は、それぞれ基地局接続ラインL4によってこの交換機の機能を有する制御機に接続する。
【0058】
また、上述した本発明の実施の形態例においては、IP携帯電話に限定していたが、これに限らず、LAN用の通信プロトコルを利用するPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末ならばどのような携帯情報端末でもよい。PDAの場合、通話はできないが、呼び出しの通知、画像の表示が可能となる。
【0059】
さらに、上述した本発明の実施の形態例においては、病院でナースコールシステムとして用いていたが、これに限らず、老人保険施設等の看護すべき者を収容すべき施設ならば、どのような施設でも適用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明のインターホンシステムによる最良な実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】本発明のインターホンシステムによる最良な他の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図3】本発明のインターホンシステムによる最良な他の実施の形態を示すシステム構成図である。
【符号の説明】
【0061】
1、10、100……ナースコールシステム(インターホンシステム)
2……ナースコール子機
3……廊下灯
31……呼出表示灯
4……ナースコール親機
41……表示部
42……制御部
5……制御機
6……IP携帯電話
7……交換機
8……無線アクセスポイント
81……ハブ
11……増設親機
30……無線アクセスポイントの機能を有する廊下灯
50……交換機の機能を有する制御機


【特許請求の範囲】
【請求項1】
室内に設置され病床の患者等の看護すべき者が看護師等の医療従事者を呼び出すための子機と、前記室毎に設置され前記看護すべき者により前記子機から呼び出しがあったとき呼出表示灯が点滅/点灯する廊下灯と、前記室と異なる施設内に設置され前記看護すべき者からの呼び出しを前記廊下灯を介して報知するとともに通話を成立させるための親機と、前記廊下灯および前記親機を制御するための制御機と、前記医療従事者がそれぞれ携帯し、前記看護すべき者からの呼び出しを報知すると共に通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受するIP携帯電話と、前記通話を成立させる前記IP携帯電話のアドレスを特定し、パケット交換によって前記デジタル音声信号を交換する交換機と、第1のLAN配線によって前記交換機に接続され、前記IP携帯電話のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有する無線アクセスポイントとを備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【請求項2】
室内に設置され病床の患者等の看護すべき者が看護師等の医療従事者を呼び出すための子機と、前記室毎に設置され前記看護すべき者により前記子機から呼び出しがあったとき呼出表示灯が点滅/点灯する廊下灯と、前記室と異なる施設内に設置され前記看護すべき者からの呼び出しを前記廊下灯を介して報知するとともに通話を成立させるための親機と、前記医療従事者がそれぞれ携帯し、前記看護すべき者からの呼び出しを報知すると共に通話を成立させるためのLAN用の通信プロトコルを使用してデジタルデータによって音声信号を送受するIP携帯電話と、前記廊下灯および前記親機を制御し、前記親機あるいは前記子機から前記IP携帯電話を宛先に含む呼出があった場合に前記通話を成立させる前記IP携帯電話のアドレスを特定し、前記IP携帯電話に呼出信号を送出するとともにパケット交換によって前記デジタル音声信号を交換するための制御機と、第1のLAN配線によって前記制御機に接続され、前記IP携帯電話のデジタル音声データを無線で送受信するための無線LAN機能を有する無線アクセスポイントとを備えたことを特徴とするインターホンシステム。
【請求項3】
前記無線アクセスポイントは、前記看護すべき者のバイタルサインを測定する測定器、医師のパーソナルコンピューター、前記室を撮像するためのカメラ等の電子機器を前記第1のLAN配線に接続するためのハブを備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のインターホンシステム。
【請求項4】
前記廊下灯は、前記第1のLAN配線に接続された前記無線アクセスポイントの代わりに、第2のLAN配線によって他の廊下灯あるいは前記制御機に接続するとともに前記無線アクセスポイントを内蔵したことを特徴とする請求項1乃至請求項3何れか1項記載のインターホンシステム。
【請求項5】
前記廊下灯は前記第2のLAN配線によって増設親機が接続されていることを特徴とする請求項4記載のインターホンシステム。
【請求項6】
前記廊下灯と前記制御機とを接続する前記第2のLAN配線には、前記廊下灯のデジタル通信信号と前記IP携帯電話の前記デジタル音声信号が重畳して伝送されていることを特徴とする請求項4または請求項5記載のインターホンシステム。
【請求項7】
前記親機は、表示部と、前記無線アクセスポイントを経由してアクセス可能な前記IP携帯電話の電話番号あるいは前記IP携帯電話を使用している前記医療従事者の氏名を前記表示部に表示する制御部とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6何れか1項記載のインターホンシステム。
【請求項8】
前記制御部は、前記無線アクセスポイントに接続されるLAN配線の回線使用率が予め定められた閾値を超えた場合に警報を前記表示部に表示する制御機能を有することを特徴とする請求項7記載のインターホンシステム。
【請求項9】
前記制御部は、前記無線アクセスポイントに予め定められた端末以外の端末が接続された場合に警報を前記表示部に表示する制御機能を有することを特徴とする請求項8記載のインターホンシステム。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2007−36977(P2007−36977A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220732(P2005−220732)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000100908)アイホン株式会社 (777)
【Fターム(参考)】