説明

ウェットエッチング装置

【課題】半導体基板(太陽電池セル)から離脱した気泡が再度付着して不均一なエッチングや形状欠陥が生じないようにするエッチング装置を提供することを目的とする。
【解決手段】太陽電池セル2を浸漬させるエッチング液4を貯留するエッチング槽5と、このエッチング槽5内の上層のエッチング液4を回収するとともに、この回収したエッチング液4をエッチング槽5の底部から噴出させて、エッチング液4をエッチング槽5内で循環させる循環水路系20Aと、エッチング槽5内の太陽電池セル2とエッチング液4の液面との間に沈められ、太陽電池セル2から発生してエッチング槽5内を浮上する気泡7を捕獲して収集する気泡捕獲収集器1Aとを含んで構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクを施した半導体基板をエッチング液中に浸漬させることによりエッチングを行うウェットエッチング装置に関するものであり、特にエッチング液を循環させながらエッチングを行うウェットエッチング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体基板のウェットエッチングでは、エッチング反応によって半導体基板の処理面から気泡が発生することがある。この気泡が、半導体基板の処理面に付着すると、付着箇所ではエッチング液の供給が不足するため、エッチングの進行が阻害されて、エッチング量の面内均一性が低下する問題や、気泡付着箇所で局所的に形状欠陥ができる問題が発生する。
【0003】
このような半導体基板の処理面に発生した気泡を、半導体基板の処理面から脱離させる手段として、例えば特許文献1に提案されているような、ガス除去板により半導体基板には非接触で気泡を除去する方法がある。また、特許文献2に提案されているような、面内均一性を改善せしめる目的で、エッチング槽内に流動整流器を配してエッチング液を攪拌・流動させることにより、発生した気泡を半導体基板の処理面に均一に付着させる方法がある。また、特許文献3に提案されているような、エッチング中にエッチング液内に空気を供給して空気攪拌することにより、半導体基板の処理面に発生する気泡を除去する方法や、エッチング液中に超音波振動を付与することにより半導体基板の処理面に発生する気泡を除去する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−272141号公報
【特許文献2】特開平4−157183号公報
【特許文献3】特開2004−146545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ウェットエッチング装置においては、半導体基板の処理面に十分なエッチャントを供給する目的で、エッチング液を循環させることがある。例えば、エッチング槽内の上層のエッチング液を吸い込み、この吸い込んだエッチング液をエッチング槽の底部から噴出させることにより、エッチング槽内に底部から上層に向かう循環流を発生させることにより、エッチング液を循環させる。
【0006】
特許文献1〜3に提案された方法により、エッチング処理により発生し、半導体基板の処理面に付着した気泡を、半導体基板の処理面から一時的に除去することは可能である。しかしながら、特許文献1〜3に提案された方法では、消泡が不十分であるため、上記エッチング液を循環させるウェットエッチング装置においては、エッチング液とともに気泡が循環して、エッチング槽の底部から噴出するので、この気泡が半導体基板の処理面に再度が付着するという問題が生じる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、エッチング処理により半導体基板の処理面から発生した気泡を離脱させた後にこの気泡が半導体基板に再度付着して不均一なエッチングや形状欠陥が生じないように、消泡を促進してエッチングの均一性を向上させることができるエッチング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のウェットエッチング装置は、マスクを施した半導体基板をエッチング液中に浸漬させることによりエッチングを行うウェットエッチング装置において、半導体基板を浸漬させるエッチング液を貯留するエッチング槽と、エッチング槽内の上層のエッチング液を回収するとともに、この回収したエッチング液をエッチング槽の底部から噴出させることにより、エッチング液をエッチング槽内で循環させる循環水路系と、エッチング槽内の半導体基板とエッチング液の液面との間に沈められ、半導体基板から発生してエッチング槽内を浮上する気泡を捕獲して収集する気泡捕獲収集器とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、エッチング槽内の半導体基板とエッチング液の液面との間に沈められ、半導体基板から発生してエッチング槽内を浮上する気泡を捕獲して収集する気泡捕獲収集器とを含むので、半導体基板の処理面から離脱した気泡は気泡捕獲収集器により捕獲され、半導体基板に再度付着することがないので、エッチングの均一性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態1の概略の断面図である。
【図2】図2は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態2の概略の断面図である。
【図3】図3は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態3の概略の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
実施の形態1.
以下、本発明にかかるウェットエッチング装置を結晶シリコン太陽電池セル表面のテクスチャー形成プロセスに実施した例につき図面に沿って記述する。結晶シリコン太陽電池セルの表面にテクスチャーを形成する場合、一般的にNaOHやKOHなどのアルカリ溶液に、プロパノール溶液を少量添加し、80℃程度でウェットエッチング処理を行う。このとき、太陽電池セルの表面にはエッチング反応により水素ガスの気泡が発生する。
【0013】
図1は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態1の概略の断面図である。図1において、ウェットエッチング装置101は、エッチング液4を貯留し太陽電池セル(半導体基板)2を浸漬するエッチング槽5と、エッチング槽5内の上層のエッチング液4を回収するとともに回収したエッチング液4をエッチング槽5の底部から噴出させてエッチング液4をエッチング槽5内で循環させる循環水路系20Aと、太陽電池セル2から発生する気泡を捕獲して収集する気泡捕獲収集器1Aとを含んで構成されている。
【0014】
エッチング槽5には、前述のプロパノール溶液が少量添加されたアルカリ溶液からなるエッチング液4が所定量貯留されている。太陽電池セル2はキャリア3に収納された状態でこのエッチング液4に浸漬される。キャリア3には、主面の横に向けて縦向きに配置された太陽電池セル2が、横方向に約50枚程度並べて収納され、隣り合う太陽電池セル2の互いの主面間は、エッチング液4が流れ易いように所定の隙間を空けている。キャリア3は、エッチング槽5の底面に形成された凸部上に載置され、太陽電池セル2とエッチング槽5の底面との間にもエッチング液4が流れ易いように所定の隙間が空いている。
【0015】
循環水路系20Aは、エッチング槽5の上部内壁面と底面とを連通する外部配管6と、この外部配管6の途中に設けられた循環ポンプ8とから構成されている。外部配管6は、エッチング槽5の上部内壁面に形成された吸込口5aからエッチング液4を吸い込む。循環ポンプ8は、吸い込んだエッチング液4を図1中矢印で示すように循環させ、エッチング槽5の底部中央に形成された吹出口5bから噴出させる。これによりエッチング槽5内には、底部から上層に向かう循環流が形成される。
【0016】
気泡捕獲収集器1Aは、略円錐形状(略錐形状)を成し、下方に向かって広がる下部は、太陽電池セル2とエッチング液4の液面との間でエッチング液4中に沈み、太陽電池セル2の全幅よりも広い範囲を覆うように、かつ下部開口縁1aが太陽電池セル2の上端より低い位置まで延びるように広がっている。また、気泡捕獲収集器1Aの下部開口縁1aは、循環水路系20Aの外部配管6が接続する吸込口5aよりも低い位置まで下方に延びている。一方、気泡捕獲収集器1Aの上部は、上方に行くほどしたがい窄まり、上部先端に形成された筒状の上部排出口1bはエッチング液4の液面から外に出て上方外気に突出した位置にある。
【0017】
エッチング反応により発生した水素ガスは気泡7となって太陽電池セル2の表面に発生する。更にエッチング反応が進むと気泡7は体積を増やして、自らの浮力により太陽電池セル2表面から脱離して浮上する。気泡捕獲収集器1Aは、この太陽電池セル2に発生しその後太陽電池セル2から剥離して浮上する気泡7を捕獲し、これを収集して大気中に放出する。なお、エッチング槽5内に超音波発振器を設けて、超音波振動により積極的に気泡7を太陽電池セル2から脱離させるようにしてもよい。
【0018】
エッチング液4は、循環ポンプ8によりエッチング槽5内と外部配管6を循環するため、本実施の形態の気泡回収機構である気泡捕獲収集器1Aが仮に無い場合には、太陽電池セル2から脱離した気泡7は循環ポンプ8の働きにより循環せしめられ、太陽電池セル2の表面に再び付着し、エッチングを阻害することになる。
【0019】
本実施の形態においては、気泡捕獲収集器1Aがキャリア3の上端よりも低い位置、かつ、キャリア3の全幅よりも広い範囲を覆うように配置されるため、太陽電池セル2から脱離した気泡7は気泡捕獲収集器1Aに捕獲・回収され、外部配管6を循環することがない。これにより、気泡7はエッチング液4の循環により太陽電池セル2の表面に再度付着することなく、外気に排出されるため、エッチング量の不均一や、エッチング不足による形状不良を抑制することができる。
【0020】
以上のように、本実施の形態のウェットエッチング装置101においては、太陽電池セル2を浸漬させるエッチング液4を貯留するエッチング槽5と、このエッチング槽5内の上層のエッチング液4を回収するとともに、この回収したエッチング液4をエッチング槽5の底部から噴出させることにより、エッチング液4をエッチング槽5内で循環させる循環水路系20Aと、エッチング槽5内の太陽電池セル2とエッチング液4の液面との間に沈められ、太陽電池セル2から発生してエッチング槽5内を浮上する気泡7を捕獲して収集する気泡捕獲収集器1Aとを含んで構成されている。そのため、太陽電池セル2から離脱した気泡7は気泡捕獲収集器1Aにより捕獲され、太陽電池セル2に再度付着することがないので、エッチングの均一性を向上させることができる。
【0021】
なお、本実施の形態の気泡捕獲収集器1Aは、エッチング反応によって発生する気泡7以外に、キャリア3をエッチング槽5に挿入する際に発生する気泡や、エッチング液4の均一性向上のために適用されるエッチング液4の攪拌や、あるいは、キャリア3を揺動(振動)させる際に発生する気泡も、エッチング反応によって発生する気泡7と同様に捕獲・回収して消泡することができる。
【0022】
また、本実施の形態の被エッチング物は、太陽電池セル2であるが、太陽電池セル2に限らず、エッチングマスクが施されてエッチング液中に浸漬させることによりエッチングを行う半導体基板であれば適用することができる。
【0023】
さらに、本実施の形態の気泡捕獲収集器1Aは、略円錐形状を成すが、四角錐形状をはじめ、その他の錐形状であってもよい。
【0024】
実施の形態2.
上述のように、太陽電池セル2の表面にテクスチャーを形成する場合、一般的にNaOHやKOHなどのアルカリ溶液に、プロパノール溶液を少量添加し、エッチングを実施する。このとき、エッチング液温度を95℃程度にすれば、エッチング反応速度は著しく増加し、処理時間の大幅な短縮が可能になる。しかしながら、太陽電池セル2の表面にはエッチング反応により大量の水素ガスの気泡が発生するとともに、太陽電池セル2の表面から脱離した気泡が、液中、および、液面に大量に滞在してしまうこととなる。
【0025】
図2は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態2の概略の断面図である。本実施の形態のウェットエッチング装置102においては、エッチング槽5には、上記のように95℃程度に昇温されたエッチング液4が貯留されている。複数枚の太陽電池セル2は、実施の形態1と同じようにキャリア3に収納されて、この95℃程度に昇温されたエッチング液4に浸漬されている。
【0026】
エッチング槽5には、実施の形態1の循環水路系20Aと同様な循環水路系20Bが設けられている。気泡捕獲収集器1Bは、概略実施の形態1のものと同様な略円錐形状(略錐形状)を成し、実施の形態1のものと同様な位置に配置されている。そして、本実施の形態の気泡捕獲収集器1Bは、上部排出口1bにファン9が設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様である。ファン9は、気泡捕獲収集器1Bの内部の空気を上部排出口1bから図2中矢印で示すように強制的に吐き出して内部を減圧する減圧機として働く。
【0027】
本実施の形態においては、ファン(減圧機)9の働きにより、気泡捕獲収集器1B内部の液面の高さは、外部の液面高さよりも高くなり、発生する気泡7は効率良く気泡捕獲収集器1Bに回収されて外気に排出される。これにより、95℃程度に昇温されたエッチング液4により発生する気泡7が大量になった場合においても、気泡7はエッチング液4の循環により太陽電池セル2の表面に付着してしまうことがなく、エッチングの処理時間を大幅に短縮する一方で、エッチングの不均一や、エッチング不足による形状不良を抑制することができる。
【0028】
なお、本実施の形態においては、減圧機をファン9にて実現しているが、ファン9に限らず、気泡捕獲収集器1Bの内部の空気を強制的に吐き出して内部を減圧するものであれば減圧機として用いることができる。
【0029】
実施の形態3.
図3は、本発明にかかるウェットエッチング装置の実施の形態3の概略の断面図である。本実施の形態のウェットエッチング装置103においては、エッチング槽5には、実施の形態2と同じように、95℃程度に昇温されたエッチング液4が貯留されている。複数枚の太陽電池セル2は、実施の形態2と同じようにキャリア3に収納されて、この95℃程度に昇温されたエッチング液4に浸漬されている。
【0030】
本実施の形態の気泡捕獲収集器1Cは、概略実施の形態1のものと同様な略円錐形状(錐形状)を成し、実施の形態1のものと同様な位置か、あるいは実施の形態1のものより低い位置、つまり、上部排出口1bのあたりまでエッチング液4に沈むように配置されている。そして、本実施の形態の気泡捕獲収集器1Cは、循環水路系20Cの吸込口を兼ね、上部排出口1bに第1の外部配管6aが接続されている。
【0031】
また、本実施の形態のウェットエッチング装置103においては、循環水路系20Cには、所定量のエッチング液4を貯液し気泡7を消泡する消泡槽10が設けられている。消泡槽10は、一定量のエッチング液4を一時的に貯液することで気泡7を消泡する。
【0032】
循環水路系20Cを構成する第1の外部配管6aが気泡捕獲収集器1Cの上部排出口1bと消泡槽10との間に延びている。また、循環水路系20Cを構成するもう1本の外部配管である第2の外部配管6bが消泡槽10の下部とエッチング槽5の底部との間に延びている。
【0033】
第1の外部配管6aの途中に循環ポンプ8が設けられている。循環ポンプ8は、気泡捕獲収集器1Cを介してエッチング槽5の上層のエッチング液4を気泡7とともに吸い上げて消泡槽10に送る。
【0034】
消泡槽10は、循環水路系20Cの途中に設けられたタンク状を成す容器であり上下方向に延び所定量の容積を有している。消泡槽10の上端には気泡捕獲収集器1Cから延びる第1の外部配管6aが連通し、下端にはエッチング槽5に戻る第2の外部配管6bが連通している。消泡槽10の上部には、気泡7を放出するガス排気管11が設けられている。消泡槽10の下部の第2の外部配管6bの接続位置には、通過するエッチング液4の量を調整できる流量調整バルブ12が設けられている。
【0035】
循環ポンプ8の吐出量に対して流量調整バルブ12により消泡槽10を出るエッチング液4の量を調整することにより消泡槽10に貯液されるエッチング液4を適量とすることができる。この消泡槽10に貯液されるエッチング液4の量は消泡槽10の上部に気泡7による空間が形成される程度にする。
【0036】
このような構成の循環水路系20Cによれば、途中循環ポンプ8の働きにより、気泡7はさらに細分化され数を増すが、図3に示すように消泡槽10の液面は、エッチング槽5の液面より十分高く(消泡槽10に貯液されたエッチング液4の底面から液面までの高さHbは、エッチング槽5に貯液されたエッチング液4の底面から液面までの高さHaよりも十分に大きい)、そのため、気泡が消泡槽10の底部まで到達することはなく、消泡槽10の液面付近に集まる。そして、消泡槽10の上部に集められた気泡7は、ガス排気管11を通じて外部に放出される。なお、流量調整バルブ12を適切に調整することにより、エッチング槽5のエッチング液4の液面が急激に上昇することはない。
【0037】
このような構成においては、消泡槽10の液面付近で大量の気泡7をすみやかに除去することが可能となる。そのため、95℃程度に昇温されたエッチング液4により発生する気泡7が大量になった場合においても、気泡7はエッチング液4の循環により太陽電池セル2の表面に付着してしまうことがなく、エッチングの処理時間を大幅に短縮する一方で、エッチングの不均一や、エッチング不足による形状不良を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように、本発明にかかるウェットエッチング装置は、マスクを施した半導体基板をエッチング液中に浸漬させることによりエッチングを行うウェットエッチング装置に適用されて好適なものであり、特にエッチング液を循環させながらエッチングを行うウェットエッチング装置に適用されて最適なものである。
【符号の説明】
【0039】
1A,1B,1C 気泡捕獲収集器
1a 下部開口縁
1b 上部排出口
2 太陽電池セル(半導体基板)
3 キャリア
4 エッチング液
5 エッチング槽
5a 吸込口
5b 吹出口
6 外部配管
6a 第1の外部配管
6b 第2の外部配管
7 気泡
8 循環ポンプ
9 ファン(減圧機)
10 消泡槽
11 ガス排気管
12 流量調整バルブ
20A,20B,20C 循環水路系
101,102,103 ウェットエッチング装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクを施した半導体基板をエッチング液中に浸漬させることによりエッチングを行うウェットエッチング装置において、
前記半導体基板を浸漬させるエッチング液を貯留するエッチング槽と、
前記エッチング槽内の上層の前記エッチング液を回収するとともに、この回収した前記エッチング液を前記エッチング槽の底部から噴出させることにより、前記エッチング液を前記エッチング槽内で循環させる循環水路系と、
前記エッチング槽内の前記半導体基板と前記エッチング液の液面との間に沈められ、前記半導体基板から発生して前記エッチング槽内を浮上する気泡を捕獲して収集する気泡捕獲収集器と、を含む
ことを特徴とするウェットエッチング装置。
【請求項2】
前記気泡捕獲収集器は、下方が広がる略錐形状を成し、前記半導体基板と前記エッチング液の液面との間に沈む下部開口縁は、前記半導体基板の全幅よりも広い範囲を覆いかつ前記半導体基板の上端より低い位置まで延びるように広がる
ことを特徴とする請求項1に記載のウェットエッチング装置。
【請求項3】
前記気泡捕獲収集器の下部開口縁は、前記エッチング槽に形成された、前記循環水路系の上部吸込口より低い位置まで延びる
ことを特徴とする請求項2に記載のウェットエッチング装置。
【請求項4】
前記気泡捕獲収集器は、内部の空気を上部排出口から強制的に吐き出して内部を減圧する減圧機を有している
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のウェットエッチング装置。
【請求項5】
前記循環水路系は、前記エッチング槽内の上層の前記エッチング液を気泡とともに前記気泡捕獲収集器を介して吸い込むとともに、
所定量の前記エッチング液を一時的に貯液し前記エッチング液とともに吸い込んだ気泡を消泡する消泡槽を、循環水路に有している
ことを特徴とする請求項1または2に記載のウェットエッチング装置。
【請求項6】
前記循環水路系の前記消泡槽と前記エッチング槽との間に流量調整バルブが設けられ、前記流量調整バルブを調整することにより、適量の前記エッチング液が前記消泡槽に貯液される
ことを特徴とする請求項5に記載のウェットエッチング装置。
【請求項7】
前記消泡槽に貯液された前記エッチング液の底面から液面までの高さは、前記エッチング槽に貯液された前記エッチング液の底面から液面までの高さよりも大きい
ことを特徴とする請求項6に記載のウェットエッチング装置。
【請求項8】
前記半導体基板は、太陽電池セルである
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のウェットエッチング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−114211(P2012−114211A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261342(P2010−261342)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】