説明

ウェブ加工ライン

【課題】前記ウェブにおける欠陥マーキングを附した部分および前記欠陥マーキングが転写した可能性のある部分も製品から排除できるウェブ加工ラインを提供する。
【解決手段】ウェブ送出部2と、カッタ10と、平版印刷原版ウェブW上の欠陥マーキングMを検出するCCDカメラ6と、前記カッタ10で平版印刷原版ウェブWを切断した平版印刷原版Pを良品と不良品とに仕分けるNGゲート18と、トラッキング制御コンピュータ32を備え、CCDカメラ6が欠陥マーキングMを検出したときは、トラッキング制御コンピュータ32は、コイル200の1周分だけ欠陥マーキングMよりも送出方向に沿って上流側にも仮想欠陥マーキングmが付されているものと仮想し、平版印刷原版ウェブWの欠陥マーキングMおよび仮想欠陥マーキングmが附された部分を含む平版印刷原版Pを不良品として排除するウェブ加工ライン。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェブ加工ラインにかかり、特に、コイル状に巻回されたウェブを巻き戻しつつ、所定の寸法に裁切断してシートとするウェブ加工ラインに関する。
【背景技術】
【0002】
平版印刷原版の製造ラインにおいては、平版印刷原版は、通常、平版印刷原版ウェブを所定の寸法に裁断および切断して製造される。前記製造ラインにおいては、平版印刷原版ウェブに欠陥部がある場合には、製品である平版印刷原版に前記欠陥部が入り込まないように、欠陥部のある平版印刷原版を確実に排除する必要がある。
【0003】
そこで、前記製造ラインに欠陥マーキングシステムを設け、前記欠陥マーキングシステムにおいて平版印刷原版ウェブの欠陥部を検出して欠陥マーキングを附し、前記欠陥マーキングを附した部分を裁断及び切断した平版印刷原版を不良品として分別している。
【0004】
近年、製造ラインのライン速度が高速になるとともに、欠陥マーキングシステムにおいて平版印刷原版ウェブに欠陥マーキングを附すマーキング装置についても高い位置精度でマーキング可能なことが求められている。
【0005】
更に、製造ラインにおいては、平版印刷原版ウェブの欠陥を検出してマーキングした後、平版印刷原版ウェブを一旦コイル状に巻取り、後工程で前記コイルを再び巻き戻しつつ所定の寸法に裁断および切断を行い、集積、包装する。
【0006】
したがって、前記マーキング装置においては、
・製品である平版印刷原版にラベルなどの異物が混入しないようにすること、
・製版層が形成された側の面にマーキングしたときに焼付けガスが生じないこと、
・製版層が形成されていない側の面にマーキングしたときにバリや突起、厚み変位が発生して再びコイルに巻き取られたときに二次故障を生じさせることがないこと、および
・後工程で確実に判別できること
が要求される。このような条件を満たすマーキング装置としては、たとえばインクジェット方式のマーキング装置がある(特許文献1〜5)。
【0007】
更に、平版印刷原版ウェブに付した欠陥マーキングが平版印刷原版ウェブを搬送する搬送ローラに付着しないように、インクジェット方式のマーキング装置のうちでも、速乾性インクを用いる連続循環式のものが好ましく用いられる。
【0008】
しかしながら、連続循環式のマーキング装置においては、速乾性インクの飛沫が生じるなどの理由により、意図しないタイミングでインクが吐出されることを完全には排除できないので、製版層が形成さていない側の面にマーキングすることが一般的である。
【0009】
しかも、速乾性インクについても、以下の条件:
・乾燥したインクが搬送ローラとの接触、擦れに耐えること、
・平版印刷原版ウェブをコイルに巻き取るときの巻取り張力による圧力で、製版層が形成された側の面にインクが転写しないこと、
・平版印刷原版ウェブを巻き取ったコイルの保管中に、製版層が形成された側の面にインクが転写しないこと、
・平版印刷原版ウェブを巻き取ったコイルの保管中に、インク中の成分や残留揮発分によって製版層が変質しないこと
を満足するものが選択される。
【特許文献1】特開2004−125493号公報
【特許文献2】特開2004−125485号公報
【特許文献3】特開2004−144556号公報
【特許文献4】特開2004−237682号公報
【特許文献5】実開平5−009898号公報(実願平4−048090号全文明細書)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、速乾性インクとしてこれらの条件を全て満たすインクを用いた場合においても、平版印刷原版の品種によっては、コイルへの巻取り時や保管時における製版層へのインクの転写を避けることは完全にはできなかった。また、コイルに巻き取ってからの保管期間が長い場合にも、製版層へのインクの転写が生じていないことは必ずしも保障できなかった。
【0011】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、コイル状に巻回された平版印刷原版ウェブなどのウェブを巻き戻しつつ、所定の寸法に裁切断してシートとするウェブ加工ラインにおいて、前記ウェブにおける欠陥マーキングを附した部分だけでなく、前記欠陥マーキングが転写した可能性のある部分も製品から排除できるウェブ加工ラインの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、帯状体であるウェブを巻回したコイルを巻き戻しながら所定方向に送り出すウェブ送出部と、前記ウェブを所定の寸法に裁断および/または切断してシートとする裁切断部と、前記ウェブに欠陥部がある場合に前記欠陥部の位置を示すために前記ウェブに付された欠陥マーキングを検出する欠陥マーキング検出部と、前記裁断部で前記ウェブを裁断して得られたシートを良品と不良品とに仕分ける不良品仕分け部と、前記ウェブ送出部、前記裁切断部、前記欠陥マーキング検出部、および前記不良品仕分け部を制御する制御部とを備えるウェブ加工ラインであって、前記欠陥マーキング検出部は、前記ウェブにおけるコイルの内側を向いていた面において欠陥マーキングの検出を行うとともに、前記制御部は、前記欠陥マーキング検出部が欠陥マーキングを検出したときは、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って上流側にも仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、前記ウェブの前記欠陥マーキングおよび前記仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することを特徴とする。
【0013】
請求項1に記載のウェブ加工ラインは、ウェブの欠陥マーキングを附した側の面が内側になるように巻回したコイルを巻き戻して裁断、切断してシートとするラインである。
【0014】
そして前記コイルにおいては、前記ウェブにおける欠陥マーキングを附した部分は、前記コイルにおいて1枚内側に位置する部分と相対するから、前記欠陥マーキングは前記1枚内側に位置する部分に転写する。
【0015】
したがって、前記コイルを巻き戻すと、欠陥マーキングが転写した部分は、欠陥マーキングを附した部分よりも後に送り出される。そして、欠陥マーキングが転写した部分と欠陥マーキングを附した部分との距離はコイル1周分に相当する。
【0016】
そこで、前記ウェブ加工ラインにおいては、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って上流側に欠陥マーキングが転写したものと仮定し、仮想欠陥マーキングを付す。そして、実際に検出された欠陥マーキングおよび前記仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することにより、欠陥部が含まれるシートのみならず、欠陥マーキングが転写した可能性のあるシートも排除する。
【0017】
請求項2に記載の発明は、帯状体であるウェブを巻回したコイルを巻き戻しながら所定方向に送り出すウェブ送出部と、前記ウェブを所定の寸法に裁断および/または切断してシートとする裁切断部と、前記ウェブに欠陥部がある場合に前記欠陥部の位置を示すために前記ウェブに付された欠陥マーキングを検出する欠陥マーキング検出部と、前記裁断部で前記ウェブを裁断して得られたシートを良品と不良品とに仕分ける不良品仕分け部と、前記ウェブ送出部、前記裁切断部、前記欠陥マーキング検出部、および前記不良品仕分け部を制御する制御部とを備えるウェブ加工ラインにおいて、前記欠陥マーキング検出部は、前記ウェブにおけるコイルの外側を向いていた面において欠陥マーキングの検出を行い、前記制御部は、前記欠陥マーキング検出部が欠陥マーキングを検出したときは、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って下流側に仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、前記ウェブの前記欠陥マーキングおよび前記仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載のウェブ加工ラインは、ウェブの欠陥マーキングを附した側の面が外側になるように巻回したコイルを巻き戻して裁断、切断してシートとするラインである。
【0019】
そして前記コイルにおいては、前記ウェブにおける欠陥マーキングを附した部分は、前記コイルにおいて1枚外側に位置する部分と相対するから、前記欠陥マーキングは前記1枚外側に位置する部分に転写する。
【0020】
したがって、前記コイルを巻き戻すと、欠陥マーキングが転写した部分は、欠陥マーキングを附した部分よりもコイル1周分先に送り出される。
【0021】
そこで、前記ウェブ加工ラインにおいては、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って下流側に欠陥マーキングが転写したものと仮定し、仮想欠陥マーキングを付す。そして、実際に検出された欠陥マーキングおよび前記仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することにより、欠陥部が含まれるシートのみならず、欠陥マーキングが転写した可能性のあるシートも排除する。
【0022】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のウェブ加工ラインにおいて、前記欠陥マーキング検出部が、前記ウェブの両面において欠陥マーキングの検出を行うとともに、前記欠陥マーキング検出部が前記ウェブにおけるコイルの内側を向いていた面に第1の欠陥マーキングを検出し、前記ウェブにおけるコイルの外側を向いていた面に第2の欠陥マーキングを検出したときは、前記制御部が、前記コイルの1周分だけ前記第1の欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って上流側に第1の仮想欠陥マーキングが付され、前記第2のコイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って下流側にも第2の仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、前記ウェブの前記第1および第2の欠陥マーキング並びに前記第1および第2の仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することを特徴とする。
【0023】
請求項3に記載のウェブ加工ラインは、両面に欠陥マーキングを附したウェブが対象である。
【0024】
そして、前記ウェブにおいては、コイルの内側を向いていた面に附された欠陥マーキングはウェブの送出方向に沿って上流側に転写され、コイルの外側を向いていた面に附された欠陥マーキングはウェブの送出方向に沿って下流側に転写される。
【0025】
そこで、前記ウェブ加工ラインにおいては、実際に検出された欠陥マーキングの位置から前記送出方向に沿って上流側および下流側にも仮想欠陥マーキングが附されたものと仮定することにより、欠陥部が含まれるシートのみならず、欠陥マーキングが一方の面に転写した可能性のあるシート、および欠陥マーキングが他方の面に転写した可能性のあるシートも排除する。
【0026】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のウェブ加工ラインにおいて、前記欠陥マーキング検出部が、インクジェット方式のマーキング装置によって附された欠陥マーキングを光学的に検出することを特徴とする。
【0027】
請求項4に記載のウェブ加工ラインにおいては、欠陥マーキング検出部は、インクジェット方式のマーキング装置によって附された欠陥マーキングを光学的に検出する。したがって、欠陥マーキングを非接触で検出できる。したがって、欠陥マーキングを検出する際にウェブを機械的に損傷させることがない。
【0028】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1項に記載のウェブ加工ラインにおいて、前記ウェブが、アルミニウム支持体ウェブの片面または両面に製版層を形成した平版印刷原版ウェブであることを特徴とする。
【0029】
請求項5に記載のウェブ加工ラインによれば、欠陥部が含まれる平版印刷原版のみならず、欠陥マーキングが製版層が形成された側またはその反対側の面に転写した可能性のある平版印刷原版も排除できる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明したように本発明によれば、コイル状に巻回されたウェブを巻き戻しつつ、所定寸法に裁断、切断してシート状の製品とするウェブ加工ラインにおいて、前記ウェブにおける欠陥マーキングを附した部分だけでなく、前記欠陥マーキングが転写した可能性のある部分も製品から排除できるウェブ加工ラインが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
1.実施形態1
以下、本発明のウェブ加工ラインの一例について説明する。実施形態1に係るウェブ加工ライン100は、製版層pが外側を向くように平版印刷原版ウェブWを巻回したコイル200を巻き戻しつつ、矢印aで示す送出方向に沿って送り出しつつ切断してシート状の平版印刷原版Pとするラインである。平版印刷原版ウェブWの欠陥部を示す欠陥マーキングMは平版印刷原版ウェブWにおける製版層pが形成された側とは反対側の面、言い換えればコイル200の内側を向いた面に附されている。
【0032】
図1に示すように、ウェブ加工ライン100は、送出方向aに沿って上流側から、コイル200を巻き戻して送出方向aに沿って平版印刷原版ウェブWを送り出すウェブ送出部2と、ウェブ送出部2から送り出された平版印刷原版ウェブWを搬送する一群の搬送ローラ4と、平版印刷原版ウェブWの搬送経路の下方に設けられ、平版印刷原版ウェブWにおける製版層pが形成された側とは反対側、即ち欠陥マーキングの附された側の面を撮像する欠陥マーキング検出部としてのCCDカメラ6と、平版印刷原版ウェブWにおける前記側の面におけるCCDカメラ6で撮影しようとする領域を照射する赤外光源8と、送出方向aに沿って搬送ローラ4、CCDカメラ6、および赤外光源8の下流側に位置し、平版印刷原版ウェブWを幅方向に沿って裁断して所定寸法の平版印刷原版Pとする裁切断部としてのカッタ10と、送出方向aに沿ってカッタ10の下流に位置し、平版印刷原版Pを送出方向aに沿って後工程の集積工程に送る搬送コンベア12、14と、搬送コンベア12、14の下方に位置し、平版印刷原版Pのうちの不良品であるNG品を収容する不良品仕分け部としてのNG缶16と、搬送コンベア12、14の間に位置し、搬送コンベア12によって搬送されてきた平版印刷原版Pのうちの良品を搬送コンベア14に、NG品をNG缶16に誘導する同じく不良品仕分け部としてのNGゲート18とを備える。ウェブ送出部2の近傍には、巻き戻されているコイル200の直径Rを光学的に測定する直径測定部20が設けられている。搬送ローラ4のうちの1個にはパルスジェネレータ21が設けられている。
【0033】
ウェブ加工ライン100は、更に、赤外光源8を制御するとともに、CCDカメラ6からの画像信号を処理する画像処理コンピュータ30と、画像処理コンピュータ30で処理された画像信号等に基づいてカッタ10、NGゲート18を制御する制御部としてのトラッキング制御コンピュータ32とを有する。トラッキング制御コンピュータ32には、パルスジェネレータ21からのパルスが入力され、また、直径測定部20におけるコイル200の直径の測定結果も入力される。
【0034】
以下、ウェブ加工ライン100の作用について説明する。
コイル200がコイル巻き戻し部2に装着され、送出方向aに沿って送り出されると、直径測定部20においてコイル200の直径の測定が開始され、測定結果がトラッキング制御コンピュータ32に入力される。パルスジェネレータ21からのパルスもトラッキング制御コンピュータ32に入力される。トラッキング制御コンピュータ32は、前記入力されたパルスに基づいて仮想パス上においてトラッキングを行う。
【0035】
CCDカメラ6においては、平版印刷原版ウェブWの製版層Pが形成された側とは反対側の面、即ち欠陥マーキングMが附された側の面の撮像を開始し、画像信号を画像処理コンピュータ30に入力する。画像処理コンピュータ30においては、入力された画像信号を処理してトラッキング制御コンピュータ32に入力する。トラッキング制御コンピュータ32は、入力された画像信号に基づいて撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定する。
【0036】
ここで、本実施形態においては、前述のように、欠陥マーキングMは、平版印刷原版ウェブWの製版層pが形成された側とは反対側の面に附されているが、前記面は、コイル200の内側を向いている。したがって、図5において(A)に示すように、欠陥マーキングMは、平版印刷原版ウェブWの1枚内側に位置する部分のコイル200の内側を向いた面に転写すると考えられる。欠陥マーキングMが転写すると考えられる領域を仮想欠陥マーキングmとして点線で示す。したがって、仮想欠陥マーキングmは、図6において(A)に示すように、コイル200の1周分の長さ2π(R−2t)だけ送出方向aに対して欠陥マーキングMよりも上流側に位置する。ここでtは平版印刷原版ウェブWの厚さを示す。
【0037】
そこで、トラッキング制御コンピュータ32においては、入力された画像を欠陥マーキングMと判断したら、図6において(A)に示すように、前記仮想パス上に欠陥マーキングMの位置を示す欠陥位置フラグFを立て、同時にコイル200の1周分の長さ2π(R−2t)だけ送出方向aに対して上流側に仮想欠陥マーキングmの位置を示す仮想欠陥フラグfを立てる。ここで、Rは、直径測定部20における測定値を、コイル巻き戻し部2からCCDカメラ6までの平版印刷原版ウェブのパス長の分だけ補正したコイル径である。そして、撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定したときに、欠陥マーキングMに対応する欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥マーキングmに対応する仮想欠陥位置フラグfを前記仮想パス上に立て、平版印刷版ウェブが送り出されるタイミングに合わせて仮想パス上で欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfをシフトさせ、同時に、所定のタイミングでカッタ10を制御して平版印刷原版ウェブWを裁断し、平版印刷原版Pとする。同時に、上記仮想パス上における欠陥位置フラグFと仮想欠陥位置フラグfとカッタ10との位置から、切断した平版印刷原版Pに欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが含まれているか否かを判定し、欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが含まれていると判定したときは、NGゲート18を図1における2点差線で示す位置から実線で示す位置に起こす。NGゲート18が起こされることにより、それまで搬送コンベア14によって集積工程へと排出されていた平版印刷原版PがNG品としてNG缶16に誘導される。これにより、欠陥マーキングMを含む平版印刷原版Pおよび仮想欠陥マーキングmを含む平版印刷原版PはNG品として排除される。
【0038】
2.実施形態2
本発明のウェブ加工ラインの別の例について説明する。実施形態2に係るウェブ加工ライン102は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同様に、製版層pが外側を向くように平版印刷原版ウェブWを巻回したコイル200を巻き戻しつつ、矢印aで示す送出方向に沿って送り出しつつ切断してシート状の平版印刷原版Pとするラインである。しかし、実施形態1とは反対に、平版印刷原版ウェブWの欠陥部を示す欠陥マーキングMは平版印刷原版ウェブWにおける製版層pが形成された側の面、言い換えればコイル200の外側を向いた面に附されている。
【0039】
そこで、ウェブ加工ライン102においては、平版印刷原版ウェブWの製版層pが形成された側の面を撮像できるように、図2に示すように、CCDカメラ6および赤外光源8は、平版印刷原版ウェブWの搬送経路の上方に設けられている。なお、図2において、図1と同一の符号は、特に断らない限り、前期符号が図1で示すのと同一の構成要素を示す。
【0040】
これらの点以外については、ウェブ加工ライン102は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同一の構成を有している。
【0041】
以下、ウェブ加工ライン102の作用について説明する。コイル200がコイル巻き戻し部2に装着されて送出方向aに沿って送り出されてから、トラッキング制御コンピュータ32において平版印刷原版ウェブWの仮想パスを形成するまでの作用は、実施形態1のところで述べたとおりである。
【0042】
CCDカメラ6においては、平版印刷原版ウェブWの製版層Pが形成された側の面、即ち欠陥マーキングMが附された側の面の撮像を開始し、画像信号を画像処理コンピュータ30に入力する。画像処理コンピュータ30においては、入力された画像信号を処理してトラッキング制御コンピュータ32に入力する。トラッキング制御コンピュータ32においては、処理された画像信号に基づいて前記画像が欠陥マーキングMか否かを判定する。
【0043】
ここで、本実施形態においては、欠陥マーキングは、製版層Pが形成された側の面に附され、前記面は、コイル200の外側を向いている。したがって、図5において(B)に示すように、欠陥マーキングMは、平版印刷原版ウェブWの1枚外側に位置する部分のコイル200の内側を向いた面に転写すると考えられる。欠陥マーキングMが転写すると考えられる領域を仮想欠陥マーキングm’として点線で示す。したがって、仮想欠陥マーキングm’は、図6において(B)に示すように、コイル200の1周分の長さ2πRだけ送出方向aに沿って欠陥マーキングMよりも下流側に位置する。なお、Rは、実施形態1のところで述べたように、直径測定部20における測定値を、コイル巻き戻し部2からCCDカメラ6までの平版印刷原版ウェブのパス長の分だけ補正したコイル径である。
【0044】
そこで、トラッキング制御コンピュータ32においては、入力された画像を欠陥マーキングMと判断したら、図6において(B)に示すように、前記仮想パス上に欠陥マーキングMの位置を示す欠陥位置フラグFを立て、同時にコイル200の1周分の長さ2πRだけ送出方向aに沿って下流側に仮想欠陥マーキングm’の位置を示す仮想欠陥フラグf’を立てる。
【0045】
そして、平版印刷版ウェブが送り出されるタイミングに合わせて仮想パス上で欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfをシフトさせ、同時に、所定のタイミングでカッタ10を制御して平版印刷原版ウェブWを裁断し、平版印刷原版Pとする。同時に、上記仮想パス上における欠陥位置フラグFと仮想欠陥位置フラグfとカッタ10との位置から、切断した平版印刷原版Pに欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが含まれているか否かを判定する。欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが含まれていると判定したときは、実施形態1のところで述べた手順で、欠陥マーキングMを含む平版印刷原版Pおよび仮想欠陥マーキングm’を含む平版印刷原版PをNG品としてNG缶16に誘導する。
【0046】
3.実施形態3
本発明のウェブ加工ラインの更に別の例について説明する。実施形態3に係るウェブ加工ライン104は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同様に、製版層pが外側を向くように平版印刷原版ウェブWを巻回したコイル200を巻き戻しつつ、矢印aで示す送出方向に沿って送り出しつつ切断してシート状の平版印刷原版Pとするラインである。しかし、実施形態1とは異なり、平版印刷原版ウェブWの欠陥部を示す欠陥マーキングMは平版印刷原版ウェブWの両面に附されている。
【0047】
ウェブ加工ライン104においては、平版印刷原版ウェブWの両面を撮像できるように、図3に示すように、CCDカメラ6および赤外光源8は、平版印刷原版ウェブWの搬送経路の下方および上方に設けられている。なお、図3において、図1と同一の符号は、特に断らない限り、前期符号が図1で示すのと同一の構成要素を示す。また、以下、CCDカメラ6および赤外光源8のうち、前記搬送経路の下方に位置するものを夫々CCDカメラ6Aおよび赤外光源8Aとし、前記搬送経路の下方に位置するものを夫々CCDカメラ6Bおよび赤外光源8Bとする。
【0048】
これらの点以外については、ウェブ加工ライン104は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同一の構成を有している。
【0049】
以下、ウェブ加工ライン104の作用について説明する。コイル200がコイル巻き戻し部2に装着されて送出方向aに沿って送り出されてから、トラッキング制御コンピュータ32において平版印刷原版ウェブWの仮想パスを形成するまでの作用は、実施形態1のところで述べたとおりである。
【0050】
CCDカメラ6Aからは、平版印刷原版ウェブWの製版層pとは反対側の面の画像を示す画像データが、CCDカメラ6Bからは、平版印刷原版Wの製版層pが形成された側の面の画像を示す画像データが画像処理コンピュータ30に入力される。画像処理コンピュータ30においては、これらの画像データを処理してトラッキング制御コンピュータ32に入力する。
【0051】
トラッキング制御コンピュータ32は入力された画像処理データに基づいてCCDカメラ6A、6Bで撮像した画像が欠陥マーキングMか否かを判定する。そして、CCDカメラ6Aで撮像した画像が欠陥マーキングMであると判定したときは、実施形態1に述べた手順で仮想パス上に欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfを立て、CCDカメラ6Bで撮像した画像が欠陥マーキングMであると判定したときは、実施形態2に述べた手順で仮想パス上に欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグf’を立てる。そして、これらのフラグの位置に基づいてカッタ10およびNGゲート18を制御して良品とNG品とを仕分ける。一方、CCDカメラ6A、6Bが何れも欠陥マーキングMを検出したときは、図7に示すように、仮想パス上において欠陥位置フラグFを立てるとともに、送出方向aに対して欠陥位置フラグFよりも2π(R−2t)上流側に仮想欠陥フラグfを、送出方向aに対して欠陥位置フラグFよりも2πR下流側に仮想欠陥フラグf’を立てる。なお、Rは、実施形態1のところで述べたように、直径測定部20における測定値を、コイル巻き戻し部2からCCDカメラ6までの平版印刷原版ウェブのパス長の分だけ補正したコイル径である。そして、欠陥位置フラグF、仮想欠陥フラグf、および仮想欠陥フラグf’の位置に基づいてカッタ10およびNGゲートを制御して欠陥マーキングM、仮想欠陥マーキングm、および仮想欠陥マーキングm’を含む平版印刷原版PをNG品としてNG缶16に誘導する。
【0052】
4.実施形態4
以下、本発明のウェブ加工ラインの更に別の例について説明する。実施形態4に係るウェブ加工ライン106は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同様に、製版層pが外側を向くように平版印刷原版ウェブWを巻回したコイル200を巻き戻しつつ、矢印aで示す送出方向に沿って送り出しつつ切断してシート状の平版印刷原版Pとするラインである。平版印刷原版ウェブWの欠陥部を示す欠陥マーキングMは平版印刷原版ウェブWにおける製版層pが形成された側とは反対側の面、言い換えればコイル200の内側を向いた面に附されている。
【0053】
図4に示すように、ウェブ加工ライン106は、平版印刷原版ウェブWの搬送経路の下方に位置し、平版印刷原版ウェブWにおける欠陥マーキングMが形成された側の面を撮像するCCDカメラ61、62が設けられている。CCDカメラ62は、送出方向aに沿ってCCDカメラ61の下流側に設けられている。CCDカメラ61、62の距離は、カッタ10と後述するNG品センサ17との距離と等しくなるように設定されている。
【0054】
また、送出方向aに対してCCDカメラ61、62の上流側にはバックアップ用の光学センサ7が設けられ、NG缶16にはNG品が投入されたことを検出するNG品センサ17が設けられている。
【0055】
画像処理コンピュータ30およびトラッキング制御コンピュータ32に加えてトラッキングシート監視コンピュータ34も設けられている。また、なお、図4において、図1と同一の符号は、特に断らない限り、前期符号が図1で示すのと同一の構成要素を示す。NG品センサ17からの信号は、トラッキングシート監視コンピュータ34に入力される。
【0056】
CCDカメラ61で撮像された画像信号は、画像処理コンピュータ30で処理された後、トラッキング制御コンピュータ32に入力される。一方、CCDカメラ62で撮像された画像信号は、画像処理コンピュータ30で処理された後、トラッキングシート監視コンピュータ34に入力される。
【0057】
これらの点以外は、ウェブ加工ライン106は、実施形態1に係るウェブ加工ラインと同一の構成を有している。
【0058】
以下、ウェブ加工ライン106の作用について説明する。
【0059】
コイル200がコイル巻き戻し部2に装着され、送出方向aに沿って送り出されてから、トラッキング制御コンピュータ32において、平版印刷原版ウェブWがコイル巻き戻し部2から送り出されてからカッタ10で裁断されるまでの仮想パスを形成するまでの作用は実施形態1のところで述べたとおりである。
【0060】
CCDカメラ61、62においては、平版印刷原版ウェブWの製版層Pが形成された側とは反対側の面、即ち欠陥マーキングMが附された側の面を撮像し、画像信号を画像処理コンピュータ30に入力する。画像処理コンピュータ30においては、CCDカメラ61、62から入力された画像信号を処理し、CCDカメラ61からの信号をトラッキング制御コンピュータ32に、CCDカメラ62からの信号をトラッキングシート監視コンピュータ34に入力する。
【0061】
トラッキング制御コンピュータ32においては、実施形態1のところで述べたように、入力された画像信号に基づいて撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定する。そして、撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定したときに、欠陥マーキングMに対応する欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥マーキングmに対応する仮想欠陥位置フラグfを前記仮想パス上に立て、平版印刷版ウェブが送り出されるタイミングに合わせて仮想パス上で欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfをシフトさせ、同時に、所定のタイミングでカッタ10を制御して平版印刷原版ウェブWを裁断し、平版印刷原版Pとする。同時に、上記仮想パス上における欠陥位置フラグFと仮想欠陥位置フラグfとカッタ10との位置から、切断した平版印刷原版Pに欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが含まれているか否か判定し、含まれていると判定したときは、前記平版印刷原版PをNG品として排除する。
【0062】
一方、トラッキングシート監視コンピュータ34においても、トラッキング制御コンピュータ32と同様に平版印刷原版ウェブWの仮想パスを形成するとともに、入力された画像信号に基づいて撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定する。そして、撮像された画像が欠陥マーキングMか否かを判定したときに、欠陥マーキングMに対応する欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥マーキングmに対応する仮想欠陥位置フラグfを前記仮想パス上に立て、仮想パス上で欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfをトラッキング制御コンピュータ32と同期するようにシフトさせる。そして、NG品センサ17からNG品を検出した旨の信号が入力されるタイミングと、仮想パス上における欠陥位置フラグFおよび仮想欠陥位置フラグfの位置とから、NG品として検出された平版印刷原版Pが実際に欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmを附されたものか否か判定し、前記判定結果をトラッキング制御コンピュータ32における平版印刷原版Pの判定結果と比較する。両者の判定結果が一致するときは、トラッキング制御コンピュータ32は、トラッキングシート監視コンピュータ34からの指示に基づいてウェブ加工ライン106の運転をそのまま継続させる。一方、両者の判定結果が不一致のときは、欠陥マーキングMまたは仮想欠陥マーキングmが附された平版印刷原版PがNG缶16に投入されず、集積工程へと流れていった可能性、および反対に欠陥マーキングMも仮想欠陥マーキングmも附されていない平版印刷原版Pが集積工程に流れずに、NG缶16に投入された可能性の何れかがあると考えられるから、トラッキング制御コンピュータ32は、トラッキングシート監視コンピュータ34からの指示によってウェブ加工ライン106を停止させる。
【0063】
ウェブ加工ライン106は、実施形態1〜3のウェブ加工ラインと比較して、NG品とされた平版印刷原版Pを更に高い信頼性で排除できる。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、感光型、感熱型、およびレーザ露光型の平版印刷版の製造のほか、アルミニウムシートやステンレス鋼シート、普通鋼シート、高張力鋼板シートなどの金属シート、塗装鉄板、各種プラスチックシート、および紙類などのシート状体の製造にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、実施形態1に係るウェブ加工ラインの全体的な構成を示す説明図である。
【図2】図2は、実施形態2に係るウェブ加工ラインの全体的な構成を示す説明図である。
【図3】図3は、実施形態3に係るウェブ加工ラインの全体的な構成を示す説明図である。
【図4】図4は、実施形態4に係るウェブ加工ラインの全体的な構成を示す説明図である。
【図5】図5は、平版印刷原版ウェブにおける欠陥マーキングを附す面と、前記平版印刷原版ウェブをコイルに巻回したときに前記欠陥マーキングが転写すると甘楽得られる位置との関係を示す説明図である。
【図6】図6は、実施形態1〜3のウェブ加工ラインにおける平版印刷原版ウェブにおける欠陥マーキングと仮想欠陥マーキングとの位置、および前記平版印刷原版ウェブに対応する仮想パス上の欠陥位置フラグと仮想欠陥位置フラグとの関係を示す説明図である。
【図7】図7は、実施形態4のウェブ加工ラインにおける平版印刷原版ウェブにおける欠陥マーキングと仮想欠陥マーキングとの位置、および前記平版印刷原版ウェブに対応する仮想パス上の欠陥位置フラグと仮想欠陥位置フラグとの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
【0066】
2 コイル巻戻し部
6 CCDカメラ
6A CCDカメラ
6B CCDカメラ
8 赤外光源
8A 赤外光源
8B 赤外光源
10 カッタ
12 搬送コンベア
14 搬送コンベア
16 NG缶
17 NG品センサ
18 ゲート
20 直径測定部
30 画像処理コンピュータ
32 トラッキング制御コンピュータ
34 トラッキングシート監視コンピュータ
61 CCDカメラ
62 CCDカメラ
100 ウェブ加工ライン
102 ウェブ加工ライン
104 ウェブ加工ライン
106 ウェブ加工ライン
200 コイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状体であるウェブを巻回したコイルを巻き戻しながら所定方向に送り出すウェブ送出部と、
前記ウェブを所定の寸法に裁断および/または切断してシートとする裁切断部と、
前記ウェブに欠陥部がある場合に前記欠陥部の位置を示すために前記ウェブに付された欠陥マーキングを検出する欠陥マーキング検出部と、
前記裁断部で前記ウェブを裁断して得られたシートを良品と不良品とに仕分ける不良品仕分け部と、
前記ウェブ送出部、前記裁切断部、前記欠陥マーキング検出部、および前記不良品仕分け部を制御する制御部と
を備え、
前記欠陥マーキング検出部は、前記ウェブにおけるコイルの内側を向いていた面において欠陥マーキングの検出を行うとともに、
前記制御部は、前記欠陥マーキング検出部が欠陥マーキングを検出したときは、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って上流側にも仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、前記ウェブの前記欠陥マーキングおよび前記仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することを特徴とするウェブ加工ライン。
【請求項2】
帯状体であるウェブを巻回したコイルを巻き戻しながら所定方向に送り出すウェブ送出部と、
前記ウェブを所定の寸法に裁断および/または切断してシートとする裁切断部と、
前記ウェブに欠陥部がある場合に前記欠陥部の位置を示すために前記ウェブに付された欠陥マーキングを検出する欠陥マーキング検出部と、
前記裁断部で前記ウェブを裁断して得られたシートを良品と不良品とに仕分ける不良品仕分け部と、
前記ウェブ送出部、前記裁切断部、前記欠陥マーキング検出部、および前記不良品仕分け部を制御する制御部と
を備え、
前記欠陥マーキング検出部は、前記ウェブにおけるコイルの外側を向いていた面において欠陥マーキングの検出を行い、
前記制御部は、前記欠陥マーキング検出部が欠陥マーキングを検出したときは、前記コイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って下流側に仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、前記ウェブの前記欠陥マーキングおよび仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除することを特徴とするウェブ加工ライン。
【請求項3】
前記欠陥マーキング検出部は、前記ウェブの両面において欠陥マーキングの検出を行うとともに、
前記制御部は、
前記欠陥マーキング検出部が前記ウェブにおけるコイルの内側を向いていた面に第1の欠陥マーキングを検出し、前記ウェブにおけるコイルの外側を向いていた面に第2の欠陥マーキングを検出したときは、前記コイルの1周分だけ前記第1の欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って上流側に第1の仮想欠陥マーキングが付され、前記第2のコイルの1周分だけ前記欠陥マーキングよりも前記送出方向に沿って下流側にも第2の仮想欠陥マーキングが付されているものと仮想し、
前記ウェブの前記第1および第2の欠陥マーキング並びに前記第1および第2の仮想欠陥マーキングが附された部分を含むシートを不良品として排除する請求項1または2に記載のウェブ加工ライン。
【請求項4】
前記欠陥マーキング検出部は、インクジェット方式のマーキング装置によって附された欠陥マーキングを光学的に検出する請求項1〜3の何れか1項に記載のウェブ加工ライン。
【請求項5】
前記ウェブは、アルミニウム支持体ウェブの片面または両面に製版層を形成した平版印刷原版ウェブである請求項1〜4の何れか1項に記載のウェブ加工ライン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−247526(P2008−247526A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−89027(P2007−89027)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】