説明

エアシャワー装置およびそれを用いたアレルゲンフリー建物

【課題】 簡易な構造で、人の衣類に付着したアレルゲンを除去できるエアシャワー装置を用いたアレルゲンフリー建物を提供することにある。
【解決手段】 建物本体20aの玄関1と、玄関1の両側に設けられた側壁2とからなる空間3に空気を送風する送風手段として、吸気口5から空気を吸気すると共に、吸気された空気を送風する送風ファン6と、送風ファン6により送風された空気を排気する排気口7と、吸気口5と送風ファン6との間に配置され、尿素と、アレルゲンを不活性化する酵素とを備えたフィルタ8とを有すエアシャワー装置4を用い、吸気口5から吸気された空気に含まれるアレルゲンがフィルタ8の酵素および尿素と接触して、前記アレルゲンを不活性化し、排気口7の下流側に居る人16の衣類などに前記空気を送風しても新たにアレルゲンを付着させず、人16の衣類などに付着していたアレルゲンを飛散させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアシャワー装置およびそれを用いたアレルゲンフリー建物に関する。
【背景技術】
【0002】
人にアレルギーを発症させるアレルゲンとして、建物内で発生するダニなどの小動物の死骸や、カビや、建物内に溜まる埃などの他に、人の衣類などに付着して建物内に持ち込まれる花粉などが挙げられる。従来は、建物内では掃除してアレルゲンを除去する一方、建物内に入る際に衣類などに付着した花粉を手ではたいて払い落とすことで、アレルゲン物質の建物への持ち込みを極力避けていた。
【0003】
ところで、半導体製造工場、液晶ディスプレイ製造工場などにおけるクリーンルーム内に、人(作業者)の衣類に付着した塵埃、菌、化学物質を持ち込まないようにするため、隣接してエアシャワー室が設けられている。このエアシャワー室に設置されるエアシャワー装置の一例として、特許文献1に記載のエアシャワー装置が知られている。このエアシャワー装置は、エアシャワー室の天井部に設けられ、放電によって正イオンと負イオンを放出するイオン発生器を有しており、イオン発生器にて発生した正イオン及び負イオンを含む空気を送風手段によりエアシャワー室の床部に設けられた吸込み口に向かって流し、前記空気をエアシャワー室に入った人に送風することで、前記人の衣類に付着した浮遊菌、化学物質などを分解・除去し、さらに前記人の衣類から塵埃を飛散させ、飛散した塵埃を吸込み口から室外に排出するようにしている。
【0004】
【特許文献1】特開2004−28532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、人の衣類に付着した花粉を手ではたいても払い落とすことができないと、建物内に花粉を持ち込んでしまう虞があった。
【0006】
また、特許文献1に記載のエアシャワー装置では、人の衣類に付着している花粉などを飛散させて室外に排出することができるものの、イオン発生器を用いているので装置が複雑になり、その製造コストが嵩んでしまうという問題があった。
【0007】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたもので、簡易な構造で、人の衣類に付着したアレルゲンを除去できるエアシャワー装置及びそれを用いたアレルゲンフリー建物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決する第1の発明に係るエアシャワー装置は、外気を取り込む吸気口と、前記吸気口から空気を吸気すると共に、吸気した空気を送風する送風手段と、前記送風手段により送風された空気を排気する排気口とを有すエアシャワー装置であって、前記吸気口と前記送風手段との間に、尿素と、アレルゲンを不活性化する酵素とを備えたフィルタを配置して、前記吸気口から吸気された空気に含まれるアレルゲンを不活性化したことを特徴とする。前記酵素としては、プロテイナーゼやぺプチダーゼが挙げられる。
【0009】
上述した課題を解決する第2の発明に係るエアシャワー装置は、第1の発明に記載されたエアシャワー装置であって、前記フィルタに液体を供給する液体供給手段を配置することを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決する第3の発明に係るエアシャワー装置は、第2の発明の発明に記載されたエアシャワー装置であって、前記液体供給手段における液体に抗菌剤を添加することを特徴とする。
【0011】
上述した課題を解決する第4の発明に係るアレルゲンフリー建物は、建物本体の出入り口と、前記出入り口の両側に設けられた側壁とからなる空間に空気を送風する空気送風手段として、第1の発明乃至第3の発明の何れかに記載のエアシャワー装置を用いることを特徴とする。
【0012】
上述した課題を解決する第5の発明に係るアレルゲンフリー建物は、第4の発明に記載されたアレルゲンフリー建物であって、前記空間に人の有無を感知する人感知手段を設けることを特徴とする。
【0013】
上述した課題を解決する第6の発明に係るアレルゲンフリー建物は、第4の発明または第5の発明に記載されたアレルゲンフリー建物であって、前記空間の下方にアレルゲンの濃度を測定するアレルゲン濃度測定手段を設けることを特徴とする。
【0014】
上述した課題を解決する第7の発明に係るアレルゲンフリー建物は、第4の発明乃至第6の発明の何れかに記載されたアレルゲンフリー建物であって、前記空気送風手段と連通して室内給気ダクトを設けると共に、前記空気送風手段の送風先を前記空間または前記室内給気ダクトに切り替える切替え手段を設けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明に係るエアシャワー装置によれば、吸気口から吸気された空気に含まれるアレルゲンはフィルタの酵素および尿素と接触し、前記尿素により前記アレルゲンを構成するたんぱく質の高次構造が崩され、前記酵素によりたんぱく質の一次結合が切断されて、不活性化される。その結果、前記排気口の下流側に居る人に、吸気口、フィルタ、送風手段、排気口を通った空気を送風しても、前記空気に含まれるアレルゲンが不活性化されているので、前記人の衣類などに新たにアレルゲンを付着させることがなく、前記空気の送風により、前記人の衣類などに付着していたアレルゲンを飛散させることができる。
【0016】
第2の発明に係るエアシャワー装置によれば、第1の発明に記載のエアシャワー装置と同様な作用効果を奏する他、酵素のたんぱく質の一次結合を切断する反応が促進されるので、短時間でより多くのアレルゲンを不活性化することができるようになる。
【0017】
第3の発明に係るエアシャワー装置によれば、第2の発明に記載のエアシャワー装置と同様な作用効果を奏する他、フィルタに供給される液体に抗菌剤が添加されることとなり、この抗菌剤の作用により、フィルタ、送風手段、および排気口における菌、微生物などの繁殖を抑制することができる。
【0018】
第4の発明に係るアレルゲンフリー建物によれば、第1の発明乃至第3の発明に記載のエアシャワー装置と同様な作用効果を奏する他、吸気口から吸気された空気に含まれるアレルゲンはフィルタの酵素および尿素と接触し、前記尿素により前記アレルゲンを構成するたんぱく質の高次構造が崩され、前記酵素によりたんぱく質の一次結合が切断されて、不活性化される。そのため、前記排気口の下流側に居る人に、吸気口、フィルタ、送風手段、排気口を通った空気を送風しても、前記空気に含まれるアレルゲンが不活性化され、前記人の衣類などに新たにアレルゲンを付着させることがなく、前記空気の送風により、前記人の衣類などに付着していたアレルゲンを飛散させることができる。よって、簡易な構造で、建物内に入る際に、衣類などに付着したアレルゲンを除去することができるので、建物内に前記アレルゲンを持ち込まないようにすることができる。
【0019】
第5の発明に係るアレルゲンフリー建物によれば、第4の発明に記載のアレルゲンフリー建物と同様な作用効果を奏する他、人感知手段にて人が居ることを感知したときだけエアシャワー装置を動作させることができ、操作性が向上する。
【0020】
第6の発明に係るアレルゲンフリー建物によれば、第4の発明および第5の発明に記載のアレルゲンフリー建物と同様な作用効果を奏する他、アレルゲン濃度測定手段によりアレルゲン濃度が所定値以上のときだけエアシャワー装置を動作させることができ、操作性がさらに向上する。
【0021】
第7の発明に係るアレルゲンフリー建物によれば、第4の発明乃至第6の発明に記載のアレルゲンフリー建物と同様な作用効果を奏する他、切替え手段により、空気送風手段から室内給気ダクトに空気を送風することができ、建物内へのアレルゲンの入り込みを抑制することができる。また、フィルタを通過して室内給気ダクトから建物内にアレルゲンが入り込み、このアレルゲンを人が吸い込んでしまっても、アレルゲンがフィルタの酵素および尿素と接触して不活性化されているので、アレルギーを発症する原因とならないようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に、本発明に係るエアシャワー装置およびアレルゲンフリー建物を実施するための最良の形態を実施例に基づき具体的に説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は、本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物の概略図であり、図1(a)にその側面を示し、図1(b)にその平面を示す。図2は、本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物に用いられるフィルタおよびフィルタへ液体を供給する液体供給装置の概略図である。図3は、本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物のエアシャワー装置の制御フローを示す図である。
【0024】
本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物としては、住宅や、病院などアレルゲンをその内部に侵入させたくない建物が挙げられる。アレルゲンフリー建物20は、図1に示すように、建物本体20a内への出入り口である玄関1と、玄関1の両側に設けられた側壁2と、玄関1及び側壁2からなる空間3の上方に配置された空気送風手段であるエアシャワー装置4とを有する。エアシャワー装置4は、外気を取り込む吸気口5と、吸気口5から空気を吸気すると共に、吸気された空気を送風する送風手段である送風ファン6と、送風ファン6により送風された空気を排気する排気口7とを有する。ただし、排気口7は空間3の上方に配置されており、送風ファン6からの空気は排気口7の下方に向けて送風される。吸気口5と送風ファン6との間には、フィルタ8が配置される。
【0025】
フィルタ8は、アレルゲンを構成するたんぱく質の高次構造を崩す尿素と、前記高次構造が崩れたたんぱく質の一次結合を切断してアレルゲンを不活性化する酵素、例えばペプチド結合を加水分解するプロテアーゼとを備えている。プロテアーゼは、プロテイナーゼとぺプチダーゼとに大別される。プロテイナーゼはタンパク質分子のペプチド結合を加水分解する酵素であり、高分子たんぱく質に作用すると急速な低分子化が起こり、たんぱく質をペプトン化するものである。ぺプチダーゼはペプチド鎖のアミノ末端あるいはカルボキシ末端のペプチド結合を加水分解する酵素であり、ペプチド鎖の末端から順次アミノ酸を遊離させるものである。なお、上記酵素は、空気中の湿気により活性になっている。
【0026】
図2に示すように、フィルタ8に水などの液体を供給する液体供給手段である液体供給装置9が設けられる。液体供給装置9は、上水道に連通し、水が流れる連通管10と、連通管10に介在し、連通管10内の水の流れを閉止する閉止弁11と、連通管10の先端に設けられ、フィルタ8と吸気口5との間に配置される透湿膜からなる加湿部12とを有する。閉止弁11を開放することで、上水道から連通管10を通って、加湿部12に水が流れ、加湿部12の周りを空気が流れることにより、加湿部12から水が蒸発するようになっている。よって、液体供給装置9から供給された水が加湿部12にて蒸発してフィルタ8に供給されることにより、酵素がたんぱく質の結合を切断する反応は促進されるので、短時間でより多くのアレルゲンを不活性化することができるようになる。
【0027】
図1に示すように、空間3には、人16の有無を感知する人感知手段である人感知センサ17が設けられており、人感知センサ17にて感知した人の有無の情報が制御装置15に送られる。空間3の下方には、アレルゲンの濃度を測定するアレルゲン濃度測定手段であるアレルゲン濃度測定センサ18が設けられており、アレルゲン濃度測定センサ18にて測定されたアレルゲンの濃度の情報は制御装置15に送られる。制御装置15は、エアシャワー装置4の動作を制御する。
【0028】
ここで、エアシャワー装置4の制御を、図3を用いて説明する。図3に示すように、最初にS1にてエアシャワー装置4の電源がON状態になる。続いて、S2に進み、人感知センサ17にて人16の有無を感知する。人16を感知した場合にはS3に進み、人16を感知しない場合には、S5に進む。続いて、S3にてアレルゲン濃度測定センサ18によりアレルゲンの濃度を測定し、前記濃度が所定値以上か判定する。アレルゲンの濃度が所定値以上と判定した場合にはS4に進み、アレルゲンの濃度が所定値未満と判定した場合には、S5に進む。続いて、S4にてエアシャワー装置4を動作させ、S2に戻る。また、S5にてエアシャワー装置4を停止し、S2に戻る。
【0029】
エアシャワー装置4が動作すると、吸気口5から空気が吸気され、吸気された空気がフィルタ8を通過して送風ファン6、排気口7を通って、空間3に送られる。空間3内に居る人16に空気が送風され、この空気により人16の衣類などに付着したアレルゲンが飛散される。
【0030】
したがって、本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物20によれば、空気がフィルタ8を通過する際に、空気に含まれるアレルゲンがフィルタ8の酵素および尿素と接触し、アレルゲンを構成するたんぱく質を分解して、アレルゲンを不活性化するので、フィルタ8を前記アレルゲンが通過し、空間3内に居る人16の衣類などに付着し、建物20内に持ち込み、このアレルゲンを人16が吸い込んでしまっても、上述したようにアレルゲンが不活性化されているので、アレルギーを発症する原因とならないようになる。また、簡易な構造で、人16に付着したアレルゲンを飛散させて、建物20内にアレルゲンを持ち込まないようにすることができる。
【0031】
また、排気口7を空間3の上方に設け、上方から下方に向けて空気を送風するエアシャワー装置4を用いて説明したが、側壁2に排気口を設けて側方から空気を送風するようにしても良い。
【実施例2】
【0032】
以下に、本発明の第2の実施例に係るアレルゲンフリー建物について、図を用いて具体的に説明する。第2の実施例に係るアレルゲンフリー建物は、上述した第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物における液体供給装置に抗菌剤添加装置を追加したものであり、このアレルギーフリー建物と同じ構造を有する。液体供給装置は、第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物に用いられる液体供給装置と同じ構造なので、同一符号を付記し、その説明を省略する。
【0033】
図4は、本発明の第2の実施例に係るアレルゲンフリー建物に用いられる抗菌剤添加装置の概略図である。
【0034】
図4に示すように、本発明の第2の実施例に係るアレルゲンフリー建物が有する液体供給装置30は、抗菌剤を水に添加する抗菌剤添加装置31を有する。抗菌剤添加装置31は、連通管10における閉止弁11と加湿部12との間に配置される。
【0035】
前記抗菌剤としては、例えば、ゼオライト、粘土鉱物、シリカゲル、シリカ/アルミナ、メタ珪酸アルミン酸、マグネシウム、ガラス、燐酸ジルコニウム、燐酸カルシウム(アパタイト)、酸化チタン、トリポリ燐酸、ジルコニウムなどの無機系抗菌剤や、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、界面活性剤系、有機金属系の有機系抗菌剤や、動物・魚由来系、微生物・放線菌由来系、酵素由来系、植物由来系、天然イオウ由来系、天然鉱石由来系の天然由来系抗菌剤などが挙げられる。
【0036】
したがって、本発明の第2の実施例に係るアレルゲンフリー建物によれば、上述した第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物と同様な作用効果を奏する他、フィルタ8に供給する水に抗菌剤を添加することにより、加湿部12から水と共に抗菌剤が気化し、気化した抗菌剤がフィルタ8、送風ファン6、排気口7を通って、空間3内に送られるので、フィルタ8、送風ファン6、排気口7、および空間3内における菌、微生物などの繁殖を抑制することができる。
【実施例3】
【0037】
以下に、本発明の第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物について、図を用いて具体的に説明する。第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物は、上述した第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物に送風ファンの送風先を室内給気ダクトと排気口とに切替え可能な切替えダンパを追加したものであり、このアレルギーフリー建物と同じ構造を有するので、同一符号を付記し、その説明を省略する。
【0038】
図5は、本発明の第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物の概略図である。
【0039】
本発明の第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物40は、図5に示すように、エアシャワー装置4と連通して設けられた室内給気ダクト13と、送風ファン6からの送風先を室内給気ダクト13と排気口7とに切替え可能な切替え手段である切替えダンパ14とを有する。切替えダンパ14は制御装置15により制御される。
【0040】
制御装置15では、人感知センサ17により人16がいないことを感知すると、切替えダンパ14により送風ファン6の送風先を室内給気ダクト13に切替え、送風ファン6により吸気口5、フィルタ8を通った空気は、室内給気ダクト13に送風される。
【0041】
したがって、本発明の第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物40によれば、上述した第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物と同様な作用効果を奏する他、切替えダンパ14を設け、フィルタ8を通った空気を室内給気ダクト13に送風するようにし、空気に含まれるアレルゲンがフィルタ8の酵素および尿素と接触し、アレルゲンを構成するたんぱく質を分解して、アレルゲンを不活性化するので、建物40内へのアレルゲンの入り込みを抑制することができる。また、フィルタ8を通過して室内給気ダクト13から建物40内にアレルゲンが入り込み、このアレルゲンを人が吸い込んでしまっても、上述したようにアレルゲンが不活性化されているので、アレルギーを発症する原因とならないようになる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、エアシャワー装置およびそれを用いたアレルゲンフリー建物に利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物に用いられるフィルタおよびフィルタへ液体を供給する液体供給装置の概略図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係るアレルゲンフリー建物のエアシャワー装置の制御フローを示す図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例のアレルゲンフリー建物に用いられる抗菌剤添加装置の概略図である。
【図5】本発明の第3の実施例に係るアレルゲンフリー建物の概略図である。
【符号の説明】
【0044】
1 玄関
2 側壁
3 空間
4 エアシャワー装置
5 吸気口
6 送風ファン
7 排気口
8 フィルタ
9 液体供給装置
10 連通管
11 閉止弁
12 加湿部
13 室内給気ダクト
14 切替えダンパ
15 制御装置
16 人
17 人感知センサ
18 アレルゲン濃度測定センサ
20 アレルゲンフリー建物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外気を取り込む吸気口と、前記吸気口から空気を吸気すると共に、吸気した空気を送風する送風手段と、前記送風手段により送風された空気を排気する排気口とを有すエアシャワー装置であって、
前記吸気口と前記送風手段との間に、尿素と、アレルゲンを不活性化する酵素とを備えたフィルタを配置して、前記吸気口から吸気された空気に含まれるアレルゲンを不活性化した
ことを特徴とするエアシャワー装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたエアシャワー装置であって、
前記フィルタに液体を供給する液体供給手段を配置する
ことを特徴とするエアシャワー装置。
【請求項3】
請求項2に記載されたエアシャワー装置であって、
前記液体供給手段における液体に抗菌剤を添加する
ことを特徴とするエアシャワー装置。
【請求項4】
建物本体の出入り口と、前記出入り口の両側に設けられた側壁とからなる空間に空気を送風する空気送風手段として、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のエアシャワー装置を用いる
ことを特徴とするアレルゲンフリー建物。
【請求項5】
請求項4に記載されたアレルゲンフリー建物であって、
前記空間に人の有無を感知する人感知手段を設ける
ことを特徴とするアレルゲンフリー建物。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載されたアレルゲンフリー建物であって、
前記空間の下方にアレルゲンの濃度を測定するアレルゲン濃度測定手段を設ける
ことを特徴とするアレルゲンフリー建物。
【請求項7】
請求項4乃至請求項6の何れかに記載されたアレルゲンフリー建物であって、
前記空気送風手段と連通して室内給気ダクトを設けると共に、前記空気送風手段の送風先を前記空間または前記室内給気ダクトに切り替える切替え手段を設ける
ことを特徴とするアレルゲンフリー建物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−194468(P2006−194468A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−3968(P2005−3968)
【出願日】平成17年1月11日(2005.1.11)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】